JP2018047918A - 容器 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、蓋付容器10を構成する部材の分解図であり、図2は、蓋付容器10を構成する容器20であって、蓋50が接合されていない状態の容器20を示す斜視図である。蓋付容器10は、開口部28が形成された容器20と、容器20の開口部28を覆うよう容器20に接合された蓋50と、を備えている。なお本明細書において、「接合」とは、溶着および接着の両方を含む概念である。「溶着」とは、容器20または蓋50の少なくともいずれかを少なくとも部分的に溶融させることによって、蓋50を容器20に取り付けることを意味している。また「接着」とは、接着剤などの、容器20および蓋50とは別個の構成要素を用いて、蓋50を容器20に取り付けることを意味している。
次に容器20について説明する。図1および図2に示すように、容器20は、底面22と、底面22の外縁22eに沿って一周にわたって広がるよう底面22から立設された側面24と、側面24の上部に連設されたフランジ部26と、を有している。上述の蓋50は、容器20のフランジ部26に接合される。図1および図2においては、フランジ部26が側面24の上縁に連設され、外側に向かって水平方向に延びる例が示されている。なお本明細書において、「側面」、「上部」、「上縁」や後述する「上面」、「下面」、「水平方向」などの用語は、容器20の底面22が下方に位置するように蓋付容器10や容器20が載置されている状態を基準として蓋付容器10、容器20、蓋50やそれらの構成要素の位置や方向を表すものである。
以下、図1乃至図9を参照して、容器20のフランジ部26について詳細に説明する。図3は、蓋付容器10の後述する突部36を含む部分の断面図、図4は、蓋50を溶着する前の容器20の突部36を含む部分の拡大断面図、図5は、蓋付容器10の後述する連結部分40の結合部41を含む部分の断面図、図6は、蓋50を溶着する前の容器20の連結部分40の結合部41を含む部分の拡大断面図である。
次に、蓋50の一部分をフランジ部26から剥離させ、テンシロンの一方のつかみ治具で蓋50の一部分を挟み、他方のつかみ治具でフランジ部26を挟む。その後、引張速度300mm/minで、蓋50の一部分とフランジ部26とがなす角が180°になるように引っ張る。そして、蓋50のその他の部分がフランジ部26の各部分から剥離される際に計測される荷重の最大値を、蓋50とフランジ部26の各部分との間の接合力とする。
次に、容器20に接合される蓋50について説明する。蓋50を構成する材料は、蓋50の下面50bが内側部分30の上面30aおよび外側部分35の上面35aに接合され得るよう、選択される。また、蓋50の材料及び厚みは、蓋50の下面50bが内側部分30の係止部31の外縁から押圧されたときに蓋50が弾性変形できるよう、選択される。例えば蓋50は、基材層と、蓋50の下面50bを構成するシーラント層と、を含んでいる。蓋50の厚みは、例えば20μm以上且つ100μm以下になっている。
次に容器20の製造方法について図10(a)(b)(c)乃至図12(a)(b)により述べる。以下、射出成形法により容器20を製造する例について説明する。
次に、蓋付容器10の製造方法の一例について説明する。
次に、蓋付容器10を開封する方法の一例について説明する。
本実施の形態による容器20は、内側部分30と外側部分35とを連結している一対のヒンジ部42を含む。このため、蓋50を容器20から取り外した後、蓋50及び蓋50に接合されている外側部分35を、開封容器21の内側部分30に対して、回転軸Aを中心に回転させることができる。このため、使用者は、開封容器21に対する蓋50の位置合わせを行うことなく、開封容器21の開口部28を容易に蓋50で覆うことができる。また、容器20の内側部分30は、回転軸Aよりも外側に突出している係止部31を含む。係止部31の外縁は、蓋50及び外側部分35が回転軸Aを中心として回転するときに、蓋50の下面50bに当接して蓋50の下面50bを押圧することができる。このため、内側部分30の係止部31の外縁と蓋50の下面50bとの間に摩擦力が生じる。この摩擦力を利用することにより、使用者は、蓋50及び外側部分35が回転軸Aを中心として所定の角度にわたって回転した状態で、蓋50及び外側部分35を内側部分30に対して固定することができる。このため、開封容器21の開口部28が開放された状態を維持することができる。
次に、本発明の変形例について述べる。図14に示すように、外側部分35は、外側部分35の上面35aよりも上方に位置するとともに蓋50よりも外側に位置する壁部38を有していてもよい。このような壁部38を設けて蓋付容器10の蓋50を外側から囲うことにより、故意や過失によって蓋付容器10の蓋50が容器20のフランジ部26の外側部分35から剥がされてしまうことを抑制することができる。また、壁部38を設けることによって外側部分35の剛性を高めることができる。これによって、容器20から取り外された後の蓋50が湾曲したりカールしたりしてしまうことをさらに抑制することができる。また、蓋付容器10を開封するために連結部分40の結合部41を破断させる際、外側部分35のうち壁部38が設けられている部分を指などで摘まみ易くすることができる。このため、蓋付容器10の開封性を向上させることができる。
図15に示すように、外側部分35に下方に向かって延びる補強部37を設けてもよい。補強部37を設けることによって外側部分35の剛性を高めることができる。これによって、容器20から取り外された後の蓋50が湾曲したりカールしたりしてしまうことをさらに抑制することができる。本変形例においては、補強部37が外側部分35の内側の端部35eに沿って延びる例が示されている。この場合、蓋50を開封容器21に被せる際に補強部37の内側部分30側の端部が内側部分30の外側の端部30eに当接することによって、傾斜面35cが、蓋50を下方へ導くガイドとして機能することができる。このため、再封作業をし易くすることができる。なお、補強部37にガイドとしての機能を効果的に発現させるためには、補強部37の長さLを2mm以上とすることが好ましい。また補強部37の内側の端部37eに、外側へ向かうにつれて下方へ傾斜する傾斜面35cを設けてもよい。このことにより、さらに再封作業をしやすくすることができる。
上述の実施の形態においては、蓋50が接合されていない状態の容器20において、フランジ部26の外側部分35の上面35aが内側部分30の下面30bより下方に位置している例を示した。しかしながら、蓋50が接合されていない状態の容器20の、上下方向における、内側部分30と外側部分35の位置関係が特に限られることはない。例えば、図16に示すように、蓋50が接合されていない状態の容器20において、フランジ部26の外側部分35の上面35aと内側部分30の上面30aとが同一平面上に位置していてもよい。
上述の実施の形態においては、外側部分35が、内側部分30側へ突出する突部36を含む例を示したが、これに限られることはない。例えば図17に示すように、外側部分35は、内側部分30側へ突出する突部を含んでいなくてもよい。
上述の実施の形態においては、一対のヒンジ部42が、内側部分30の1つの辺が、具体的には第2の辺26bが回転軸Aよりも外側に位置するように、内側部分30と外側部分35とを連結する例を示した。本変形例においては、一対のヒンジ部42が、内側部分30の1つの隅部が回転軸Aよりも少なくとも部分的に外側に位置するように、内側部分30と外側部分35とを連結する例について説明する。
本変形例によれば、係止部31を内側部分30の隅部に設けることにより、摘み部26xをフランジ部26の隅部に設けるができる。このため、フランジ部26の辺に摘み部26xを設ける場合に比べて、蓋付容器10を開封する作業の開始時における剥離長さを小さくすることができ、従って、開封する作業の開始時に必要な力を小さくすることができる。このことにより、蓋付容器10の開封性を向上させることができる。
上述の実施の形態においては、容器20のフランジ部26が矩形状の輪郭を有する例を示した。本変形例においては、容器20のフランジ部26が円形の輪郭を有する例について説明する。
20 容器
21 開封容器
22 底面
24 側面
26 フランジ部
30 内側部分
30a 上面
30b 下面
30c 傾斜面
30A 第1接合部分
31 係止部
35 外側部分
35a 上面
35b 下面
35c 傾斜面
35A 第2接合部分
36 突部
37 補強部
38 壁部
40 連結部分
41 結合部
42 ヒンジ部
50 蓋
C 中心点
A 回転軸
Claims (11)
- 開口部が形成された容器であって、
底面と、
前記底面から立設された側面と、
前記側面の上部に連設されたフランジ部と、を有し、
前記フランジ部は、一周にわたって連続的に前記側面に連設された内側部分と、前記内側部分の外側に位置する外側部分と、前記内側部分と前記外側部分とを連結する連結部分と、を含み、
前記連結部分は、前記外側部分を前記内側部分に対して回転させる回転軸を画定するように前記内側部分と前記外側部分とを連結している一対のヒンジ部を含み、
前記内側部分の一部は、前記回転軸よりも外側に突出している、容器。 - 前記内側部分のうち前記回転軸よりも外側に突出している部分の、前記回転軸に直交する方向における寸法は、3mm以上である、請求項1に記載の容器。
- 前記内側部分のうち前記回転軸よりも外側に突出している部分の、前記回転軸に直交する方向における寸法は、10mm以下である、請求項1又は2に記載の容器。
- 前記回転軸は、一方の前記ヒンジ部のうち最も前記開口部の中心点寄りに位置する部分と、他方の前記ヒンジ部のうち最も前記開口部の中心点寄りに位置する部分とを通る直線である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の容器。
- 前記内側部分は、複数の辺及び複数の隅部を含む多角形状を有し、
前記連結部分の前記一対のヒンジ部は、前記内側部分の1つの前記辺が前記回転軸よりも外側に位置するように前記内側部分と前記外側部分とを連結している、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の容器。 - 前記内側部分は、複数の辺及び複数の隅部を含む多角形状を有し、
前記連結部分の前記一対のヒンジ部は、前記内側部分の1つの前記隅部が前記回転軸よりも少なくとも部分的に外側に位置するように前記内側部分と前記外側部分とを連結している、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の容器。 - 前記外側部分の下面は、前記内側部分の下面より下方に位置し、
前記外側部分には、前記内側部分の外側の端部よりも内側に突出する突部が設けられている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の容器。 - 前記突部は、前記内側部分の外側部分側端部より0.1mm以上且つ1.0mm以下の範囲で前記内側部分側へ突出している、請求項7に記載の容器。
- 前記外側部分の上面は、前記内側部分の下面より下方に位置する、請求項7又は8に記載の容器。
- 前記容器の前記開口部を覆うよう前記内側部分の上面に一周にわたって連続的に接合され、且つ、前記外側部分の上面に少なくとも部分的に接合された蓋を更に備える、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の容器。
- 前記内側部分の上面のうち前記回転軸よりも外側に突出している部分は、前記蓋に接合されていない、請求項10に記載の容器。
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