JP2017030762A - 蓋付容器 - Google Patents
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また本発明において、フランジ部は、周方向に沿って第1部分および第2部分に区画されており、周方向における第1部分の一対の端部はそれぞれ、周方向における第2部分の一対の端部に連設されている。第2部分は、内側部分と、内側部分の外側に位置する外側部分と、を含み、内側部分と外側部分との間には、周方向に沿って延びる溝または貫通孔が形成されている。このため、蓋付容器を開封する際、外側部分が内側部分に対して移動可能となるよう、外側部分を内側部分から分離させることができる。また、周方向における第2部分の外側部分の一対の端部はそれぞれ、第1ヒンジ部を介して、周方向における第1部分の一対の端部に連設されている。また、外側部分の上面には、少なくとも部分的に蓋が接合されている。このため、蓋が接合されている外側部分を、第1ヒンジ部を軸として上方へ回動させることにより、蓋付容器を開封することができる。また、第1ヒンジ部を軸として外側部分を下方へ回動させることにより、容器を再封することができる。
図1は、蓋付容器10を構成する部材の分解斜視図である。図1に示すように、蓋付容器10は、開口部20cが形成された容器20と、容器20の開口部20cを覆うよう容器20に接合された蓋50と、を備えている。なお本明細書において、「接合」とは、溶着および接着の両方を含む概念である。「溶着」とは、容器20または蓋50の少なくともいずれかを少なくとも部分的に溶融させることによって、蓋50を容器20に取り付けることを意味している。また「接着」とは、接着剤などの、容器20および蓋50とは別個の構成要素を用いて、蓋50を容器20に取り付けることを意味している。
次に図1乃至図10を参照して、容器20について説明する。図2は、蓋50が接合される前の容器20を示す平面図である。また図3、図4および図5はそれぞれ、図2の線III−III、線IV−IVおよび線V−Vに沿った断面図である。また図6は、容器20と、容器20に接合された蓋50とを備える蓋付容器10を示す平面図である。また図7、図8および図10はそれぞれ、図6の線VII−VII、線VIII−VIIIおよび線X−Xに沿った断面図である。また図9は、後述する連結部分45を拡大して示す断面図である。なお図6および後述する図12においては、図が煩雑になることを防ぐため、蓋50が透明なものとして描かれている。しかしながら、これに限られることはなく、蓋50は遮光性を有していてもよい。
以下、容器20のフランジ部26について詳細に説明する。フランジ部26は、周方向に沿って第1部分27および第2部分28に区画されている。そして、周方向における第1部分27の一対の端部27xはそれぞれ、周方向における第2部分28の一対の端部28xに連設されている。例えば、図1、図2および図6に示すように、第1部分27は、一周にわたって連続的に延びるフランジ部26のうち、一対の短辺26Bのうちの一方の短辺26Bと、一対の長辺26Aの一部分と、を含んでいる。また第2部分28は、一周にわたって連続的に延びるフランジ部26のうち、一対の短辺26Bのうちの他方の短辺26Bと、一対の長辺26Aの一部分と、を含んでいる。図1、図2および図6に示す例においては、一対の長辺26Aのうち第2部分28に含まれる部分の長さが、一対の長辺26Aのうち第1部分27に含まれる部分の長さよりも大きくなっている。なお図示はしないが、一対の長辺26Aのうち第2部分28に含まれる部分の長さが、一対の長辺26Aのうち第1部分27に含まれる部分の長さよりも小さくなっていてもよい。
まず、蓋50とフランジ部26とが接合されたサンプルを、所定の幅、例えば15mm幅にカットする。次に、蓋50の一部分をフランジ部26から剥離させ、テンシロンの一方のつかみ治具で蓋50の一部分を挟み、他方のつかみ治具でフランジ部26を挟む。その後、引張速度300mm/minで、蓋50の一部分とフランジ部26とがなす角が180°になるように引っ張る。そして、蓋50のその他の部分がフランジ部26の各部分から剥離される際に計測される荷重の最大値を、蓋50とフランジ部26の各部分との間の接合力とする。
なお、蓋50とフランジ部26とが接合していない部分が予めサンプルに含まれる場合は、荷重を測定する前に蓋50とフランジ部26とを部分的に剥離させる作業を省略してもよい。
上記の測定方法を用いて接合力を算出したときに、蓋50の下面50bと外側部分35の上面35aとの間の接合力は、20Nより大きいことが好ましく、30Nより大きいことがさらに好ましい。また、蓋50の下面50bと内側部分30の上面30aとの間の接合力は、20N以下となることが好ましく、15N以下となることがより好ましい。
次に、開封前の状態の蓋付容器10において内側部分30と外側部分35とを連結するための構成の一例について説明する。図1、図2および図6に示すように、第2部分28の内側部分30と外側部分35との間には、内側部分30と外側部分35とを連結する連結部分45が設けられていてもよい。図9は、連結部分45を拡大して示す断面図である。
図9に示すように、外側部分35は、内側部分30の下面30bよりも下方に位置する補強部38を有していてもよい。このような補強部38を設けることにより、外側部分35の剛性を高めることができる。これによって、内側部分30から分離された後の外側部分35に接合されている蓋50が湾曲したりカールしたりしてしまうことを抑制することができる。このため、再封性を向上させることができる。また、蓋付容器10を開封するために連結部分45を破断させて内側部分30から外側部分35を分離させる際、外側部分35のうち補強部38が設けられている部分を指などで摘まみ易くすることができる。このため、蓋付容器10の開封性を向上させることができる。
図9に示すように、外側部分35は、外側部分35の上面35aのうち蓋50の下面50bに接する部分よりも上方に位置するとともに蓋50よりも外側に位置する壁部39を有していてもよい。このような壁部39を設けて蓋付容器10の蓋50を外側から囲うことにより、故意や過失によって蓋付容器10の蓋50が容器20のフランジ部26の外側部分35から剥がされてしまうことを抑制することができる。また、上述の補強部38の場合と同様に、壁部39を設けることによって外側部分35の剛性を高めることができる。これによって、内側部分30から分離された後の外側部分35に接合されている蓋50が湾曲したりカールしたりしてしまうことを抑制することができる。また、蓋付容器10を開封するために連結部分45を破断させて内側部分30から外側部分35を分離させる際、外側部分35のうち壁部39が設けられている部分を指などで摘まみ易くすることができる。このため、蓋付容器10の開封性を向上させることができる。
次に、再封性を向上させるために採用され得る構成について説明する。図1、図2および図6に示すように、外側部分35は、内側部分30の下面30bに係止される係止部49を有していてもよい。係止部49は例えば、第2ヒンジ部47を介して外側部分35の外側の端部に連接された突出片48を含んでいる。図1および図2においては、蓋50が接合されておらず、かつ内側へ折り返されていない状態の突出片48が示されている。また図4には、内側へ折り返される前の突出片48が拡大して示されており、図5には、外側部分35のうち突出片48が連設された部分(以下、連設部36とも称する)が拡大して示されている。一方、図6には、内側へ折り返され、かつ蓋50が接合された状態の突出片48が示されている。また図10には、内側へ折り返され、かつ蓋50が接合された状態の突出片48が拡大して示されている。
容器20を構成する材料や、容器20の製造方法は、フランジ部26の上面26aが蓋50の下面50bに接合され得るよう選択される。例えば、樹脂を用いた射出成形によって、容器20の底面22、側面24およびフランジ部26を一体的に形成してもよい。容器20を構成する樹脂としては、例えばポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
次に、容器20に接合される蓋50について説明する。蓋50を構成する材料は、蓋50の下面50bが内側部分30および外側部分35に接合され得るよう、選択される。例えば蓋50は、基材層と、蓋50の下面50bを構成するシーラント層と、を含んでいる。蓋50の厚みは、例えば20μm以上かつ100μm以下になっている。
次に、蓋付容器10の製造方法の一例について説明する。
次に、蓋付容器10を開封する方法の一例について説明する。
上述の本実施の形態においては、外側部分35が補強部38および壁部39を有する例を示したが、これに限られることはない。例えば図13に示すように、外側部分35は、補強部38を有するが壁部39を有していなくてもよい。また図14に示すように、外側部分35は、壁部39を有するが補強部38を有していなくてもよい。また図15に示すように、外側部分35は、補強部38および壁部39を有していなくてもよい。
上述の本実施の形態においては、蓋50が容器20のフランジ部26に溶着されている例を示した。しかしながら、蓋付容器10の十分な密封性を確保し、また外側部分35が、蓋50とともに容器20のその他の部分から取り外されることができる限りにおいて、蓋50が容器20のフランジ部26に接合させるための手段が溶着に限られることはない。例えば接着剤などの、容器20および蓋50とは別個の構成要素を用いて、蓋50を容器20に取り付けてもよい。
20 容器
20c 開口部
21 開封容器
22 底面
24 側面
26 フランジ部
27 第1部分
28 第2部分
30 内側部分
35 外側部分
36 連設部
38 補強部
39 壁部
40 貫通孔
45 連結部分
46 第1ヒンジ部
47 第2ヒンジ部
48 突出片
48e 先端部
49 係止部
50 蓋
Claims (8)
- 開口部が形成された容器と、
前記容器の前記開口部を覆うよう前記容器に接合された蓋と、を備え、
前記容器は、底面と、一周にわたって広がるよう前記底面から立設された側面と、一周にわたって連続的に前記側面の上部に連設されたフランジ部と、を有し、
前記フランジ部は、周方向に沿って第1部分および第2部分に区画されており、
周方向における前記第1部分の一対の端部はそれぞれ、周方向における前記第2部分の一対の端部に連設されており、
前記第2部分は、内側部分と、前記内側部分の外側に位置する外側部分と、を含み、
前記内側部分と前記外側部分との間には、周方向に沿って延びる溝または貫通孔が形成されており、若しくは、周方向に沿って並ぶ複数の溝または貫通孔が形成されており、
周方向における前記第2部分の前記外側部分の一対の端部はそれぞれ、第1ヒンジ部を介して、周方向における前記第1部分の前記一対の端部に連設されており、
前記蓋は、前記フランジ部の上面に、一周にわたって連続的に接合されており、かつ、前記外側部分の上面に、少なくとも部分的に接合されている、蓋付容器。 - 前記外側部分は、前記内側部分の下面に係止される係止部を有する、請求項1に記載の蓋付容器。
- 前記係止部は、第2ヒンジ部を介して前記外側部分の外側の端部に連接された突出片を含み、
前記突出片は、前記突出片が前記第2ヒンジ部を軸として内側へ折り返されている状態のときに、前記突出片の先端部が、前記内側部分の外側の端部よりも内側に位置し、かつ前記内側部分の前記下面よりも下方に位置することができるよう、構成されている、請求項2に記載の蓋付容器。 - 前記突出片は、前記突出片の上面が前記外側部分の上面と対向するよう、前記第2ヒンジ部を軸として内側へ折り返されており、
前記突出片の前記下面は、少なくとも部分的に前記蓋に接合されている、請求項3に記載の蓋付容器。 - 前記内側部分と前記外側部分との間に、前記内側部分と前記外側部分とを連結する連結部分が設けられている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の蓋付容器。
- 前記外側部分は、前記内側部分の下面よりも下方に位置する補強部を有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の蓋付容器。
- 前記外側部分は、前記外側部分の上面のうち前記蓋の下面に接する部分よりも上方に位置するとともに前記蓋よりも外側に位置する壁部を有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の蓋付容器。
- 前記蓋は、前記内側部分の上面に少なくとも部分的に接合されており、
前記蓋と前記外側部分の上面との間の接合力が、前記蓋と前記内側部分の上面との間の接合力よりも大きくなっている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の蓋付容器。
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