JP7137460B2 - タイヤ加硫金型 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ加硫金型に関する。
特許文献1に開示されたタイヤ加硫金型は、空気入りタイヤのトレッド部を成形するための、周方向に分割された複数のセクターを備える。セクターには、タイヤ加硫時に成形面とグリーンタイヤ(未加硫タイヤ)の表面との間に介在する空気を外部に排出するために、ベントホールが形成されている。
一般に、セクターの成形面には、空気入りタイヤのトレッド部に陸部(例えばブロック)を画定する溝等の凹部を形成するための凸部が備えられている。例えば、トレッド部にブロックを形成するために、セクターの成形面には、陸部を画定する複数の溝の反転形状である複数の凸部が備えられている。
特開2017-94583号公報
特許文献1に開示されたものを含む従来のタイヤ加硫金型は、空気入りタイヤのトレッド部に陸部を形成するための凸部における空気排気性能について、依然として改善の余地がある。
本発明は、タイヤ加硫金型において、空気入りタイヤのトレッド部に陸部を形成するための凸部における空気排気性能の向上を課題とする。
本発明の一態様は、空気入りタイヤの周方向に分割された複数のセクターを備え、前記セクターの少なくとも一つは、前記空気入りタイヤのトレッド部を成形するための成形面と、前記成形面に備えられ、前記トレッド部において陸部を成形するための凹部を画定する、互いに接続された第1及び第2凸部と、前記第1凸部の側面の前記第1及び第2凸部の接続部に隣接した位置に形成された第1ベントホールと、前記第1ベントホールと前記セクターの背面に形成されて外部に開口する第1排気ホールを流体的に連通する第1排気流路と、前記第2凸部の側面の第1及び第2凸部の前記接続部に隣接した位置に形成された第2ベントホールと、前記第2ベントホールと前記セクターの背面に形成されて外部に開口する第2排気ホールを流体的に連通する第2排気流路とを備える、タイヤ加硫金型を提供する。
加硫成形時、第1及び第2凸部の接続部を含む領域とグリーンタイヤとの間に介在する空気は、グリーンタイヤによって第1ベントホールへ押し出され、第1排気流路を経て第1排気ホールから金型外部に排出される。また、加硫成形時、この領域とグリーンタイヤとの間に介在する空気は、グリーンタイヤによって第2ベントホールへ押し出され、第2排気流路を経て第2排気ホールから金型外部に排出される。
成形面に設けられた第1及び第2凸部の接続部は、空気入りタイヤのトレッド部に設けられる陸部の角部に対応する。加硫成形時、第1及び第2凸部の接続部では、第1凸部、第2凸部、成形面、及びグリーンタイヤのゴムとによって閉じた空間が構成され、この空間に空気が残留しやすい。空気の残留があると、加硫成形された空気入りタイヤの陸部の角部にベアが生じる。成形面の第1及び第2凸部の接続部に近接した位置にベントホールを設定した場合、空気排気性能の点では有利である。しかし、この場合、ベントホールを設けるための穴開け加工時に第1凸部や第2凸部を損傷するおそれがある。第1凸部や第2凸部に損傷があると、その部分での空気排気性能が損なわれ、陸部にベアを生じさせる原因となる。また、第1凸部と第2凸部が狭い角度をなして接続している場合、成形面の接続部に近接した位置にベントホールを設定することが困難な場合もある。
第1及び第2凸部の側面の接続部に隣接した位置に第1及び第2ベントホールを設定することにより、前述の閉じた空間の空気を効果的に排気できる。また、成形面の接続部に近接した位置ではなく、第1及び第2凸部の側面の接続部に隣接した位置に第1及び第2ベントホールを設定することにより、ベントホールを設けるための穴開け加工時の第1凸部や第2凸部の損傷を防止できる。
以上の理由により、接続部に隣接した位置において、第1及び第2凸部の側面に第1及び第2ベントホールを設けることで、トレッド部に陸部を形成するための第1及び第2凸部における空気排気性能を向上できる。
第1及び第2凸部の側面に第1及び第2ベントホールを設定することにより、陸部の側面に、ベントホールの痕跡が残る。そのため、ベントホールの痕跡が目立たず、加硫成形により得られる空気入りタイヤの美観性が向上する。
例えば、前記接続部において、前記第1及び第2凸部は鋭角をなして接続している。
好ましくは、前記第1及び第2ベントホールの前記成形面からの高さは、前記凸部の頂面の前記成形面からの高さの70%以下である。
より好ましくは、前記第1及び第2ベントホールの前記成形面からの高さは、前記凸部の前記頂面の前記成形面からの高さの50%以下である。
第1及び第2ベントホールの成形面からの高さ位置を、凸部の頂面の前記成形面からの高さの70%以下、より好ましくは50%以下に設定することで、第1及び第2凸部と成形面との交差部に近接した位置にベントホールが配置されることになる。その結果、前述の閉じた空間の空気をより確実に排気できる。
前記第1及び第2ベントホールの軸線を含みかつ、前記成形面に対して垂直な仮想面において、前記軸線が前記成形面に対する傾斜角度は、第1及び第2ベントホールの基端から末端に向けて前記凸部の頂面に近付くように設定されてもよい。
第1及び第2ベントホールの傾斜角度を、このような傾斜角度、つまり仰角となるように設定することで、ベントホールを設けるための穴開け加工が容易になる。
好ましくは、前記セクターは前記第1及び第2ベントホールにそれぞれ装着されたスプリングベントを備える。
スプリングベントを採用することで、凸部の側面によって成形される空気入りタイヤの凹部の壁面にスピューが発生せず、美観性が向上する。
本発明によれば、タイヤ加硫金型において、空気入りタイヤのトレッド部に陸部を形成するための凸部における空気排気性能を向上できる。
本発明の実施形態に係るタイヤ加硫金型の断面図。 セクターの成形面を図1の矢印Aから見た部分拡大図。 空気入りタイヤのトレッド部の部分拡大斜視図。 セクターの部分拡大斜視図。 主突条部と副突条部の交差部の一部断面平面図。 図4のVI-VI線での断面図。 図4のVII-VII線での断面図。 変形例の図6と同様の断面図。 変形例の図6と同様の断面図。 変形例の図6と同様の断面図。 変形例の図6と同様の断面図。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ加硫金型1の概略構成を示す断面図であり、タイヤ径方向の一方側(図1において右側)のみ示している。なお、図1には、タイヤ加硫金型1において加硫成形される空気入りタイヤ100が、仮想線(二点鎖線)で併せて示されている。空気入りタイヤ100は、グリーンタイヤをタイヤ軸線が上下方向に向くようにタイヤ加硫金型1にセットして加硫成形することによって製造される。
図1に示すように、タイヤ加硫金型1はセグメンテッドモールドであり、環状のセクターモールド2と、この内径側に位置する上下一対のサイドプレート3,4と、それらの更に内径側に位置する上下一対にビードリング5,6とを有する。セクターモールド2、サイドプレート3,4、及びビードリング5,6の内側に空気入りタイヤ100が加硫成形されるキャビティ7が画定されている。
セクターモールド2は周方向に分割された複数のセクター21を備える。個々のセクター21の内壁面は空気入りタイヤ100のトレッド部101を加硫成形する成形面22として機能する。以下、1個のセクター21の構造を説明するが、他のセクター21も同様の構造を備えていてもよい。
図2はセクター21の成形面22の一部を示し、図3はそれによって形成される空気入りタイヤ100のトレッド部101を示す。
図3を参照すると、空気入りタイヤ100のトレッド部101は、タイヤ周方向(符号TCで示す)に延び、かつタイヤ幅方向(符号TWで示す)に並べられた複数の主溝102を備える。また、トレッド部101は、タイヤ幅方向に対して90度以内の角度で右下がりに傾斜して延び、かつタイヤ周方向に並べられた複数の横溝103を備える。タイヤ幅方向に隣接する2本の主溝102とそれらに交差するタイヤ周方向に隣接する2本の横溝103とによって、頂面104aが平行四辺形を呈するブロック(陸部)104が画定されている。ブロック104は、互いに対角に位置する一対の鋭角角部104bと、互いに対角に位置する一対の鈍角角部104cとを有する。ブロック104はタイヤ周方向に延び、かつ互いに対向する一対の側面104dと、タイヤ幅方向に対して90度以内の角度で右下がり傾斜して延び、かつ互いに対向する一対の側面104eとを有する。側面104dは主溝102によって画定され、側面104eは横溝103によって画定されている。
図2及び図4を参照すると、セクター21の成形面22は、図3に示すトレッド部101の反転形状が設けられている。まず、成形面22には、トレッド部101に主溝102を形成するための複数の主突条部(第1凸部)23が備えられている。複数の主突条部23は、タイヤ幅方向に間隔をあけて並べられている。また、成形面22には、トレッド部101に横溝103を形成するための複数の横突条部(第2凸部)24が備えられている。複数の横突条部24は、タイヤ周方向に間隔をあけて並べられている。タイヤ幅方向に隣接する一対の主突条部23と、タイヤ周方向に隣接する一対の横突条部24とによって、ブロック104を形成するための凹部25が画定されている。凹部25は、ブロック104の鋭角角部104bに対応する一対の鋭角角部25aと、ブロック104の鈍角角部104cに対応する一対の鈍角角部25bとを備える。一対の主突条部23の側面23aと、一対の横突条部24の側面24aとは、一対の鋭角角部25aにおいて、接続部26で接続している。また、一対の主突条部23の側面23aと、一対の横突条部24の側面24aとは、一対の鈍角角部25bにおいて、接続部27で接続している。
図4に最も明瞭に示すように、本実施形態では、主突条部23の側面23aと横突条部24の側面24aは、いずれも、成形面22から概ね垂直に立ち上がる平坦面である。図3を併せて参照すると、凹部25の底面、つまり成形面22によってブロック104の頂面104a、つまり踏面が形成される。また、主突条部23の頂面23bによって主溝101の底面が形成され、横突条部24の頂面24bによって横溝103の底面が形成される。
図4、図5、及び図6を参照すると、主突条部23の側面23aの接続部26に隣接した位置に、ベントホール(第1ベントホール)31が形成されている。本実施形態におけるベントホール31は、断面円形の細長い孔である。また、本実施形態では、ベントホール31の姿勢は、ベントホール31の軸線Lが側面23aの法線となるように設定している。具体的には、図5に示すように、ベントホール31の軸線Lは、側面23aと頂面23bによって構成されるエッジに対して直交している。また、図6を参照すれば明らかなように、ベントホール31の軸線Lは、側面23aのタイヤ周方向の断面に対しても直交している。言い換えれば、本実施形態では、ベントホール31の軸線Lを含みかつ、成形面22に対して垂直な仮想面において、ベントホール31の軸線Lは成形面22に対して傾斜しておらず平行である。
ベントホール31は、先端が側面23aで開口し、他端がセクター21に形成された排気流路(第1排気流路)32に流体的に接続されている。図6にのみ示すように、セクター21の背面28には金型外部に開口する排気ホール(第1排気ホール)33が形成されている。排気流路32によって、ベントホール31と排気ホール33とが流体的に連通されている。
図4、図5、及び図7を参照すると、横突条部24の側面24aの接続部26に隣接した位置にも、ベントホール(第2ベントホール)34が形成されている。ベントホール31と同様に、ベントホール34の軸線Lを含みかつ、成形面22に対して垂直な仮想面において、ベントホール34の軸線Lは成形面22に対して平行である。
ベントホール31,34の接続部26,27に対する位置に関して、「隣接」という用語は、主突状部23や横突状部24を頂面23b,24b側から見たときに、ベントホール31,34が接続部26から1mm以上20mm以下の範囲、より好ましくは1mm以上10mm以下の範囲に位置することを意味する。
ベントホール34は、先端が側面24aで開口し、他端がセクター21に形成された排気流路(第2排気流路)35に流体的に接続されている。図7にのみ示すように、セクター21の背面28には金型外部に開口する排気ホール(第2排気ホール)36が形成されている。排気流路35によって、ベントホール34と排気ホール36とが流体的に連通されている。
ベントホール31,34には、スプリングベント51が装着されている。本実施形態におけるスプリングベント51は、ハウジング52、ステム53、コイルスプリング54を備える。
ハウジング52は、円筒状で軸線(ベントホール31の軸線Lと一致している)の方向に貫通した貫通孔52aが形成されている。ハウジング52の先端には、円錐状に拡径したテーパ面を備える弁座52bが設けられている。
ステム53は、ハウジング52の貫通孔52aに遊挿されている。ステム53は、先端に円錐状の弁体53aを備え、基端に抜け止め53bを備える。
コイルスプリング54は、ステム53に外装された状態でハウジング52の貫通孔52a内に収容されている。コイルスプリング54は、先端がステム53の弁体53aに係止され、基端がハウジング52に係止され、それによってステム53を弁体53aがハウジング52の弁座52bに対して離間する位置(開弁)に向けて弾性的に付勢している。抜け止め53bがハウジング52に係合することで、コイルスプリング54の付勢力によってステム53がキャビティ7(図1参照)に抜け出ないようになっている。ステム53が開弁位置にあるとき、弁体53aと弁座52bの隙間によって、貫通孔52aへの空気の流入が許容される。
本実施形態では、成形面22のブロック104を形成するための凹部25に相当する部分にも1個のベントホール81が設けられている。
加硫成形時、主突条部23と横突条部24の接続部26(凹部25の鋭角角部25aに対応する)を含む領域とグリーンタイヤのゴムとの間に介在する空気は、グリーンタイヤによってベントホール31へ押し出される。ベントホール31へ押し出された空気は、排気流路32を経て排気ホール33から金型外部に排出される。また、加硫成形時、主突条部23と横突条部24の接続部26を含む領域とグリーンタイヤのゴムとの間に介在する空気は、グリーンタイヤによってベントホール31へ押し出され、排気流路35を経て排気ホール36から金型外部に排出される。
加硫成形時、主突条部23と横突条部24の鋭角の接続部26では、主突状部23の側面23a、横突状部24の側面24a、及びグリーンタイヤのゴムとのよって閉じた空間が構成される。この空間には、空気が残留しやすい。空気の残留があると、加硫成形された空気入りタイヤのブロック104の鋭角角部104bにベア(成形面とタイヤとの間に介在する空気により生じる、空気入りタイヤの表面の欠け)が生じる。成形面22の接続部26に近接した位置にベントホールを設定した場合、空気排気性能の点では有利である。しかし、この場合、ベントホールを設けるための穴開け加工時に主突状部23や横突状部24を損傷するおそれがある。主突状部23や横突状部24に損傷があると、その部分での空気排気性能が損なわれ、ブロック104の鋭角角部104bにベアを生じさせる原因となる。また、本実施形態のように主突状部23と横突状部24が接続部26において鋭角で接続している場合、成形面22の接続部26に近接した位置にベントホールを設定することが困難な場合もある。
本実施形態では、主突条部23と横突条部24の鋭角の接続部26に隣接した位置にベントホール31,34を設定することにより、前述の閉じた空間の空気を効果的に排気できる。また、成形面22の接続部26に近接した位置ではなく、主突状部23及び横突状部24の側面23a,24aの接続部26に隣接した位置にベントホール31,34を設定することにより、ベントホール31,34を設けるための穴開け加工時の主突条部23や横突条部24の損傷を防止できる。
以上の理由により、鋭角の接続部26(凹部25の鋭角角部25aに対応する)に隣接した位置において、主突状部23及び横突状部24の側面23a,24aにベントホール31,34を設けることで、トレッド部101にブロック104を形成するための主突条部23と横突条部24における空気排気性能、換言すれば、ブロック104を形成するための凹部25の鋭角角部25aにおける空気排気性能を向上できる。
主突状部23と横突状部24の側面23a,24aにベントホール31,34を設定することにより、ブロック104の頂面104aではなく側面104d,104eに、ベントホール31,34の痕跡が残る。そのため、ベントホール31,34の痕跡が目立たず、加硫成形により得られる空気入りタイヤの美観性が向上する。ベントホール31,34にスプリングベント51を装着しているので、ブロック104の頂面104aではなく側面104d,104eに残るのは、スピュー(髭状の痕跡)ではなく、薄い円板状の痕跡(スプリングベント痕)であるので、ベントホール31,34の痕跡はより目立たない。
図6及び図7を参照すると、ベントホール31,34の成形面22からの高さHv(ベントホール31,34の側面23a,24aへ開口している部分における軸線Lの位置を基準とする)は、主突状部23や横突状部24の頂面23b,24bの成形面22からの高さHpの70%以下、より好ましくは50%以下に設定することが好ましい。換言すれば、ベントホール31,34は、主突状部23や横突状部24の頂面23b,24bの高さHpの70%、より好ましくは50%よりも成形面22に近い位置に配置される。さらに換言すれば、ベントホール31,34は、主突状部23や横突状部24の側面23a,24aと成形面22の交差部に近接した位置に配置することが好ましい。この配置により、交差部とグリーンタイヤとの間に介在する空気をより確実に排気できる。
ベントホール31,34をそれぞれ複数個設けてもよい。また、ベントホール31,34と同様のベントホールを、主突条部23と横突条部24の鈍角の接続部27(ブロックを形成するための凹部25の鋭角角部25aに対応する)に隣接した位置において、主突条部23と横突条部24の側面23a,24aに設定してもよい。
図8から図11は、本実施形態のその他の変形例を示す。
図8の変形例では、主突状部23の側面23aは、成形面22から垂直に立ち上がるのではなく、傾斜している。ベントホール31は、軸線Lが傾斜した側面23aの法線となるように設定している。そのため、ベントホール31の軸線Lを含みかつ、成形面22に対して垂直な仮想面において、軸線Lは成形面22に対して傾斜している。より具体的には、この仮想平面において、軸線Lの成形面22に対する傾斜角度は、ベントホール31の基端から先端に向けて主突状部23の頂面23bに近付くように設定されている。図9の変形例では、主突状部23の側面23aは、成形面22から垂直に立ち上がっているが、ベントホール31は図8の変形例と同様の傾斜を有する。ベントホール31の傾斜角度を、図8及び図9のように、ベントホール31の基端から先端に向けて主突状部23の頂面23bに近付くような角度、つまり仰角となるように設定することで、主突状部23の頂面23b側からの側面23aへの工具のアクセスが容易となる。その結果、主突出部23にベントホール31を設けるための穴開け加工が容易になる。横突状部24の側面24aに設定するベントホール34についても、図8及び図9に示す構成を採用できる。
前述の実施形態では、ベントホール31,34にスプリングベント51が装着されている。しかし、図10に示すように、スプリングベント51に代えて、軸線方向の貫通孔71aが設けられたベントプラグ71をベントホール31,34に装着してもよい。また、図11に示すように、ベントホール31,34にスプリングベントもベントプラグも装着しない構成を採用してもよい。
1 タイヤ加硫金型
2 セクターモールド
3,4 サイドプレート
5,6 ビードリング
7 キャビティ
21 セクター
22 成形面
23 主突条部(第1凸部)
23a 側面
23b 頂面
24 横突条部(第2凸部)
24a 側面
24b 頂面
25 凹部
25a 鋭角角部
25b 鈍角角部
26,27 接続部
28 背面
31,34 ベントホール
32,35 排気流路
33,36 排気ホール
51 スプリングベント
52 ハウジング
52a 貫通孔
52b 弁座
53 ステム
53a 弁体
53b 抜け止め
54 コイルスプリング
71 ベントプラグ
71a 貫通孔
81 ベントホール
100 空気入りタイヤ
101 トレッド部
102 主溝
103 横溝
104 ブロック
104a 頂面
104b 鋭角角部
104c 鈍角角部
104d,104e 側面

Claims (5)

  1. 空気入りタイヤの周方向に分割された複数のセクターを備え、
    前記セクターの少なくとも一つは、
    前記空気入りタイヤのトレッド部を成形するための成形面と、
    前記成形面に備えられ、前記トレッド部において陸部を成形するための凹部を画定する、互いに接続された第1及び第2凸部と、
    前記第1凸部の側面の前記第1及び第2凸部の接続部に隣接した位置に形成された第1ベントホールと、
    前記第1ベントホールと前記セクターの背面に形成されて外部に開口する第1排気ホールを流体的に連通する第1排気流路と、
    前記第2凸部の側面の第1及び第2凸部の前記接続部に隣接した位置に形成された第2ベントホールと、
    前記第2ベントホールと前記セクターの背面に形成されて外部に開口する第2排気ホールを流体的に連通する第2排気流路と
    を備え
    前記第1又は第2ベントホールの軸線を含みかつ、前記成形面に対して垂直な仮想面において、前記軸線の前記成形面に対する傾斜角度は、当該ベントホールの基端から末端に向けて前記凸部の頂面に近付くように設定されている、タイヤ加硫金型。
  2. 前記接続部において、前記第1及び第2凸部は鋭角をなして接続している、請求項1に記載のタイヤ加硫金型。
  3. 前記第1及び第2ベントホールの前記成形面からの高さは、前記凸部の頂面の前記成形面からの高さの70%以下である、請求項1又は2に記載のタイヤ加硫金型。
  4. 前記第1及び第2ベントホールの前記成形面からの高さは、前記凸部の前記頂面の前記成形面からの高さの50%以下である、請求項3に記載のタイヤ加硫金型。
  5. 前記セクターは前記第1及び第2ベントホールにそれぞれ装着されたスプリングベントを備える、請求項1から請求項のいずれかに記載のタイヤ加硫金型。
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Citations (5)

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