JP7135948B2 - 電極シートの乾燥装置及び電極シートの乾燥方法 - Google Patents
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Description
これによれば、カバー部材をスライドさせると、スライドさせたカバー部材の被覆部の内縁部の位置が変化する。よって、電極シートの短手方向の寸法に応じてカバー部の内縁部の位置を調整できる。
先に、電極シート10について説明する。本実施形態の電極シート10は、蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池に用いられる。図示しないが、二次電池は、電極組立体と、電極組立体を収容するケースとを備える。例えば、電極組立体は、正極の電極と、負極の電極と、セパレータとを備える。電極組立体は、正極の電極と負極の電極との間にセパレータを介在させ、かつ相互に絶縁させた状態で積層した層状構造を有する。
図3に示すように、電極シートの製造装置20は、長尺帯状の金属箔11を長手方向に搬送する搬送装置21を備える。搬送装置21は、金属箔11を供給する供給ロール21aと、製造された電極シート10を巻き取る巻取ロール21bとを備える。金属箔11は、巻取ロール21bが回転することにより供給ロール21aから繰り出され、供給ロール21aと巻取ロール21bとの間で搬送されながら、両面に活物質層12が形成される。金属箔11の長手方向に沿うとともに金属箔11が搬送される方向を搬送方向とする。
図4及び図5に示すように、乾燥装置24は、乾燥炉31を備える。図5に示すように、乾燥炉31は、四角筒状の炉壁としての周壁32を有する。周壁32は、底壁32aと、上壁32bと、底壁32aと上壁32bとを上下方向に連結する第1側壁32cと、底壁32aと上壁32bとを上下方向に連結するとともに第1側壁32cと対向する第2側壁32dとを有する。なお、本実施形態における上下方向とは鉛直方向を意味する。電極シート10は、搬送方向が乾燥炉31の周壁32の軸線と一致するように乾燥炉31の内部を搬送される。乾燥炉31の内部を搬送される電極シート10の厚さ方向は、上下方向と一致する。図4に示すように、乾燥炉31は、周壁32の一方の開口を閉塞する炉壁としての第1閉塞壁33と、周壁32の他方の開口を閉塞する炉壁としての第2閉塞壁34とを有する。第1閉塞壁33は、第2閉塞壁34よりも搬送方向の上流に配置され、第2閉塞壁34は、第1閉塞壁33よりも搬送方向の下流に配置される。電極シート10は、第1閉塞壁33に形成された貫通孔である入口33hから乾燥炉31の内部に入り、乾燥炉31内を搬送された後、第2閉塞壁34に形成された出口34hから乾燥炉31の外部に出る。
(1)下側送風部41及び上側送風部42の送風口43の一端部は、第1カバー部材53の第1部位53aによって覆われ、下側送風部41及び上側送風部42の送風口43の他端部は、第2カバー部材54の第1部位54aによって覆われている。電極シート10の短手方向において、第1カバー部材53の第1部位53aの内縁部531は、電極シート10の一縁部10aよりも内側に位置し、第2カバー部材54の第1部位54aの内縁部541は、電極シート10の他縁部10bよりも内側に位置している。このため、第1部位53a,54aによって、送風口43における上下方向から見て電極シート10と重ならない部分からの温風の送風が規制され、電極シート10の厚さ方向に流れる温風が減少する。よって、送風口43における第1部位53a,54aによって覆われていない部分から送られた温風が電極シート10に当たることによって電極シート10の短手方向の外側に流れた際に、合流風が生じ難くなる。その結果、合流風が乾燥炉31に当たって渦状に流れることによる乱流の発生を抑制できる。
○ 乾燥装置24が備える下側送風部41の数、及び上側送風部42の数は、3つずつに限定されず、搬送方向における乾燥炉31の長さに応じて適宜変更してよい。また、下側カバー51の数、及び上側カバー52の数は、下側送風部41の数、及び上側送風部42の数に応じて変更する。
○ 乾燥装置24は、下側送風部41及び上側送風部42の両方を備えていなくてもよい。例えば、金属箔11の下面のみに活物質合剤12aが塗工されている場合、乾燥装置24は、複数の下側送風部41と、下側送風部41と同数の下側カバー51を備える構成でもよい。
○ 電極シートの製造装置20は、搬送装置21、第1塗工装置22、第2塗工装置23、及び加圧装置25以外の装置を備えていてもよい。
○ 電極シート10は、短手方向に並ぶ複数列の活物質層12が形成される構成であってもよい。
○ 製造する電極の形状に応じて、電極シート10の切断形状を適宜変更してもよい。例えば、電極シート10の短手方向で1枚の電極を製造してもよい。また、電極シート10を長手方向において所望の長さに切断して電極を製造してもよい。
Claims (10)
- 長尺帯状の集電体に活物質合剤が塗工された電極シートが内部で長手方向に搬送される乾燥炉と、前記乾燥炉の内部に配置された複数の送風部とを備え、
前記送風部は、前記電極シートの塗工面に向かって開口するとともに、前記電極シートの短手方向において前記電極シートの両外側まで延びる送風口を有する電極シートの乾燥装置であって、
前記乾燥炉の内部には、前記送風部として、前記電極シートの短手方向における前記送風口の一端部を覆う第1被覆部を有する第1カバー部材と、前記送風口の他端部を覆う第2被覆部を有する第2カバー部材とを備えたもののみが、前記電極シートの搬送方向において等間隔を空けて配置され、
前記電極シートの短手方向において、前記第1被覆部の内縁部はいずれも前記電極シートの一縁部よりも内側に位置し、前記第2被覆部の内縁部はいずれも前記電極シートの他縁部よりも内側に位置することを特徴とする電極シートの乾燥装置。 - 前記送風部は、前記乾燥炉の底壁に設けられた複数の下側送風部を備え、
前記電極シートは、前記集電体の下面に活物質合剤が塗工されている請求項1に記載の電極シートの乾燥装置。 - 前記送風部は、前記乾燥炉の上壁に設けられた複数の上側送風部を備え、
前記電極シートは、前記集電体の上面に活物質合剤が塗工されている請求項2に記載の電極シートの乾燥装置。 - 前記下側送風部及び前記上側送風部は、前記電極シートの搬送方向において交互に配置されている請求項3に記載の電極シートの乾燥装置。
- 前記電極シートは、前記活物質合剤が塗工されず前記集電体の短手方向の一端部が露出した第1未塗工部と、前記活物質合剤が塗工されず前記集電体の短手方向の他端部が露出した第2未塗工部とを有し、
前記電極シートの短手方向において、前記第1被覆部の内縁部は、前記活物質合剤における前記第1未塗工部側に位置する第1塗工縁部よりも外側に位置し、前記第2被覆部の内縁部は、前記活物質合剤における前記第2未塗工部側に位置する第2塗工縁部よりも外側に位置する請求項1~請求項4の何れか一項に記載の電極シートの乾燥装置。 - 前記第1カバー部材及び前記第2カバー部材の少なくとも一方は、前記電極シートの短手方向にスライド可能である請求項1~請求項5の何れか一項に記載の電極シートの乾燥装置。
- 前記送風部、前記第1カバー部材、及び前記第2カバー部材は、前記電極シートを挟んだ上下方向の両側に配置され、
前記電極シートの上側に配置された前記第1カバー部材と前記電極シートの下側に配置された前記第1カバー部材とは第1連結部材によって連結されるとともに、前記電極シートの上側に配置された前記第2カバー部材と前記電極シートの下側に配置された前記第2カバー部材とは第2連結部材によって連結されている請求項6に記載の電極シートの乾燥装置。 - 前記搬送方向に隣り合う前記第1カバー部材同士は第1接続部材によって接続されるとともに、前記搬送方向に隣り合う前記第2カバー部材同士は第2接続部材によって接続されている請求項6又は請求項7に記載の電極シートの乾燥装置。
- 前記第1カバー部材に接続されるとともに、前記乾燥炉の炉壁に形成された貫通孔に挿通され、かつ前記乾燥炉の外部に突出する第1調整部材と、
前記第2カバー部材に接続されるとともに、前記乾燥炉の炉壁に形成された貫通孔に挿通され、かつ前記乾燥炉の外部に突出する第2調整部材と、を備える請求項6~請求項8の何れか一項に記載の電極シートの乾燥装置。 - 長尺帯状の集電体に活物質合剤が塗工された状態で乾燥炉の内部を長手方向に搬送される電極シートに対し、送風部における前記電極シートの塗工面に向かって開口するとともに前記電極シートの短手方向において前記電極シートの両外側まで延びる送風口を有した複数の送風部から気体を送ることによって前記活物質合剤を乾燥させる電極シートの乾燥方法であって、
前記乾燥炉の内部には、前記送風部として、第1カバー部材の第1被覆部によって、前記電極シートの短手方向における前記送風口の一端部を覆い、第2カバー部材の第2被覆部によって、前記電極シートの短手方向における前記送風口の他端部を覆うもののみが、前記電極シートの搬送方向において等間隔を空けて配置され、
前記電極シートの短手方向において、前記第1被覆部の内縁部をいずれも前記電極シートの一縁部よりも内側に配置し、前記第2被覆部の内縁部をいずれも前記電極シートの他縁部よりも内側に配置することを特徴とする電極シートの乾燥方法。
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