[皮膚化粧料]
本発明の皮膚化粧料は、下記扁平楕円球状ポリマー粒子Aを含むポリマー粒子を必須成分として含む。
[扁平楕円球状ポリマー粒子A]
扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、第三角法に基づく投影図の正面図、平面図及び側面図の全てが楕円であり、下記(1)~(3)を満たすものである。
(1)扁平部の長径(L)の平均(LAV)が、0.13≦LAV≦500μm。
(2)扁平部の短径(D)の平均(DAV)が、0.1≦DAV≦250μm。
(3)長径(L)と短径(D)とから算出されるアスペクト比(L/D)の平均(P1
AV)が、1.3<P1
AV≦50。
なお、本発明において、「扁平楕円球状」には、数学的な意味の楕円球(楕円体)を扁平状にした形状だけではなく、扁平部を有する略楕円球状のもの、例えば、扁平角丸長方形状や扁平オーバル状等の略扁平楕円球状のものも含まれる。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、化粧のきめ細かな仕上がりを考慮すると、LAVが、1.0≦LAV≦300μmであることが好ましく、5.0≦LAV≦150μmであることがより好ましく、8.0≦LAV≦100μmであることがより一層好ましい。DAVは、0.1≦DAV≦150μmが好ましく、0.5≦DAV≦100μmがより好ましく、0.8≦DAV≦80μmがより一層好ましい。P1
AVは、1.4≦P1
AV≦40が好ましく、1.6≦P1
AV≦35がより好ましく、1.8≦P1
AV≦30がより一層好ましい。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、粒子と固体表面の接触面積が大きければ大きいほど付着力も大きくなり、流体に対する抵抗が小さいほど粒子の剥離や脱落を生じにくくなるという点から、更に、下記(4)及び(5)の少なくともどちらか一方を満たす形状であることが好ましい。
(4)短径(D)と側面の厚さ(T)とから算出されるアスペクト比(D/T)の平均(P2
AV)が、1.2<P2
AV≦100。
(5)長径(L)と厚さ(T)とから算出されるアスペクト比(L/T)の平均(P3
AV)が、1.56<P3
AV≦150。
P2
AVは、1.3≦P2
AV≦50が好ましく、1.5≦P2
AV≦30がより好ましく、2.0≦P2
AV≦20がより一層好ましい。P3
AVは、1.7≦P3
AV≦100が好ましく、2.0≦P3
AV≦50がより好ましく、3.0≦P3
AV≦30がより一層好ましい。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、粒子表面に微細な凹凸を有しているもの、多孔質であるもの、比表面積が比較的大きいものの少なくともいずれかの特徴を有していることが好ましい。特に、多孔質のものや、少なくとも表面又は表層部に、下記(6)を満たす微粒子が付着又は内包されているものが好適であり、その微粒子によって表面に凹凸形状を有するものがより好ましい。
(6)粒子表面又は表層部に付着又は内包される微粒子の粒子径(SP)が、1/1000×DAV≦SP≦1/2×DAV。
SPは、1/100×DAV≦SP≦1/2×DAVがより好ましく、1/20×DAV≦SP≦1/2×DAVがより一層好ましい。この微粒子は、扁平楕円球状ポリマー粒子Aと同じ成分であることが好ましく、また、扁平楕円球状ポリマー粒子Aの表面又は表層部に付着又は内包されることが好ましい。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、体積平均粒子径(MVA)が、0.1~500μmであることが好ましく、0.5~300μmであることがより好ましく、1.0~150μmであること更に好ましい。なお、本発明において体積平均粒子径とは、レーザー散乱・回折法による測定値であり、例えば、楕円球状、針状又は棒状の粒子や異形粒子においては体積を球状に換算した場合の平均粒子径を意味する。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、その実際の比表面積SB及び体積平均粒子径から算出される真球状粒子の理論比表面積SDの比(SB/SD)が、SB/SD≧1.2を満たすことが好ましく、SB/SD≧1.5を満たすことがより好ましく、SB/SD≧1.8を満たすことがより一層好ましく、SB/SD≧2.0を満たすことが最適である。なお、扁平楕円球状ポリマー粒子Aの実際の比表面積SBは、特に限定されないが、0.1~30m2/gが好ましく、0.5~20m2/gがより好ましく、1~10m2/gがより一層好ましい。本発明における比表面積SBは、窒素ガス吸着法により測定した値である。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aの嵩密度は、0.01~0.7g/mLが好ましく、0.05~0.65g/mLがより好ましく、0.1~0.6g/mLがより一層好ましい。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、水系、油系の少なくとも一方に親和性を有することが好ましく、双方に親和性を有することがより好ましい。具体的には、吸水量が粒子100gあたり60mL以上、及び/又は吸油量が粒子100gあたり60mL以上であることが好ましく、吸水量が粒子100gあたり60mL以上及び吸油量が粒子100gあたり60mL以上であることがより好ましい。特に、吸水量及び吸油量ともに、100gあたり80mL以上であることがより好ましく、100gあたり100mL以上であることがより一層好ましく、100gあたり120mL以上であることが最適である。
更に、扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、耐熱性や耐薬品性を高めるという点から、架橋ポリマー粒子であることが好ましい。架橋方法としては、特に限定されないが、後述する扁平楕円球状ポリマー粒子Aの製造方法において、架橋剤として寄与する多官能性のモノマーを用いて重合反応を行う方法が挙げられる。架橋ポリマーとすることで、ポリマー粒子0.5gを100℃で2時間加熱した後、当初の形状を維持した耐熱性に優れた(耐熱性が100℃以上の)ポリマー粒子とすることができる。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aの材質は、溶液重合可能な単量体を用いて得られる限り特に限定されず、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、カルボン酸ビニルエステル系樹脂、ポリ-N-ビニル化合物系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、フェノール系樹脂、アミノ系樹脂、オキサゾリン系樹脂及びカルボジイミド樹脂から選ばれる少なくとも1種から構成されることが好ましい。この場合、前記各樹脂は、単一重合体、共重合体のいずれでもよい。例えば「スチレン系樹脂」は、スチレン化合物を主構成単位とする樹脂であって、スチレン化合物の単一重合体のほか、スチレン化合物又はスチレン化合物と他の単量体との共重合体も含む。
スチレン系樹脂としては、スチレン化合物の(共)重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリロニトリル-塩素化ポリエチレン-スチレン共重合体、スチレン-無水マレイン酸共重合体等又はこれらを変性したもの、スチレン-ブタジエンブロック共重合体(SBR)、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、水素添加スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン-イソプレンブロック共重合体(SIR)、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SIS)、水素添加スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SEPS)等のスチレンとオレフィン又は共役ジエンとの共重合体等が挙げられる。
(メタ)アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸(共)重合体、(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体、(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、カルボン酸ビニルエステル-(メタ)アクリル酸共重合体、カルボン酸ビニルエステル-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体等のオレフィン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体等のオレフィン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、N-ビニル化合物-(メタ)アクリル酸共重合体、N-ビニル化合物-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、共役ジエン-(メタ)アクリル酸共重合体、共役ジエン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。
カルボン酸ビニルエステル系樹脂としては、カルボン酸ビニルエステルの(共)重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体等のオレフィン-カルボン酸ビニルエステル共重合体、カルボン酸ビニルエステル-共役ジエン共重合体等が挙げられる。ポリ-N-ビニル化合物系樹脂としては、N-ビニル化合物の(共)重合体、オレフィン-N-ビニル化合物の共重合体、共役ジエン-N-ビニル化合物の共重合体等が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリオレフィン、ポリフッ素化オレフィン、オレフィン及び/又はフッ素化ポリオレフィンの共重合体、オレフィン-共役ジエン共重合体等が挙げられる。ポリジエン系樹脂としては、共役ジエンの(共)重合体等が挙げられる。
なお、前記スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、カルボン酸ビニルエステル系樹脂、ポリ-N-ビニル化合物系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリジエン系樹脂等の不飽和単量体より構成される樹脂は、用途、目的に合わせて2種以上の共重合体とすることができる。
ポリエステル系樹脂としては、テレフタル酸又はテレフタル酸ジメチルを主たる酸成分とし、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール及びブチレングリコールより選ばれる少なくとも1種のアルキレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステル樹脂や、ポリ乳酸等が挙げられる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンナフタレート、ポリ乳酸等が挙げられる。
シリコーン系樹脂としては、分子鎖中にケイ素-ケイ素結合、ケイ素-炭素結合、シロキサン結合又はケイ素-窒素結合を含むものであれば特に限定されない。具体的には、ポリシロキサン、ポリカルボシラン、ポリシラザン等が挙げられる。
ポリウレタン系樹脂としては、ポリオールとポリイソシアネートとを重合させることによって得られるポリウレタン樹脂等が挙げられる。この場合、ポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,1,1-トリメチロールプロパン、1,2,5-ヘキサントリオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、4,4'-ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4'-ジヒドロキシフェニルメタン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。ポリイソシアネートとしては、4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
ポリアミド系樹脂としては、アジピン酸、ヘプタンジカルボン酸、オクタンジカルボン酸、ノナンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸等のジカルボン酸と、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等のジアミンとを重縮合させることによって得られるポリアミド樹脂が挙げられる。また、α-ピロリドン、ε-カプロラクタム、ω-ラウロラクタム、ε-エナントラクタム等のラクタムを開環重合させたポリアミド樹脂も挙げられる。具体的には、ナイロン-6、ナイロン-11、ナイロン-12、ナイロン-6,6、ナイロン-6,T等が挙げられる。
ポリイミド系樹脂としては、o-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3-プロパンジアミン、1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、1,6-ヘキサンジアミン等のジアミンと、4,4'-ヘキサフルオロプロピリデンビスフタル酸二無水物、4,4'-ビフタル酸無水物、ジフェニル-2,3,3',4'-テトラカルボン酸二無水物、ジフェニル-2,2',3,3'-テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物等のテトラカルボン酸二無水物とを重合させて得られるポリイミド樹脂等が挙げられる。
エポキシ系樹脂としては、ポリエポキシド、芳香族系ポリエポキシ化合物、多価フェノールのグリシジルエーテル体、多価フェノールのグリシジルエステル体、グリシジル芳香族ポリアミン、脂環族系ポリエポキシ化合物、脂肪族系ポリエポキシ化合物、多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体等が挙げられる。これらの中でも、脂肪族系ポリエポキシ化合物、芳香族系ポリエポキシ化合物が好ましい。
ポリビニルブチラール系樹脂としては、ポリビニルアルコールとブチルアルデヒドとの反応生成物、分子間がモノブチラール結合によって架橋された生成物等が挙げられる。
フェノール系樹脂としては、フェノール、クレゾール等のフェノール類に属する有機化合物を用いて得られる樹脂等が挙げられる。
アミノ系樹脂としては、尿素樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂等が挙げられる。
オキサゾリン系樹脂としては、ビスオキサゾリン化合物、ビスオキサゾリン化合物のオキサゾリン基2当量と多塩基性カルボン酸のカルボキシル基1当量とを反応させて得られる末端オキサゾリン基を有する化合物等が挙げられる。オキサゾリン化合物は、オキサゾリン環を開環させないで付加重合等の重合体から得られる1分子中に少なくとも2つ以上のオキサゾリン基を有するポリマーでもよい。また、付加重合性オキサゾリン化合物とオキサゾリン基と反応しない共重合可能な単量体との共重合体でもよい。
カルボジイミド樹脂としては、1種又は2種以上のイソシアネート化合物を原料として得られる少なくとも1つのカルボジイミド基を有する樹脂等が挙げられる。
これらのうち、扁平楕円球状ポリマー粒子Aの材質としては、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、カルボン酸ビニルエステル系樹脂、ポリ-N-ビニル化合物系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミド系樹脂がより好ましい。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、特に、スチレン化合物、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、カルボン酸ビニルエステル、N-ビニル化合物、オレフィン、フッ化オレフィン及び共役ジエンから選ばれる少なくとも1種の単量体を用いた(共)重合体であることが好ましく、スチレン化合物、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種の単量体から得られる繰り返し単位を必須単位として含む(共)重合体がより好ましい。
具体的には、ポリスチレン、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸メチル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ-N-ビニルピロール、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリ-N-ビニルインドール、ポリ-N-ビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン及びこれらの共重合体等が好ましく、ポリスチレン、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸メチル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体がより好ましい。なお、前述のとおり、樹脂は、多官能性の架橋剤を用いた適度な硬化物共重合体であってもよい。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、化粧料用添加剤として好適である。扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、楕円球状ポリマー粒子本来の軽量性、触感性、流動特性、溶液分散性等を保持しつつ、独特の形状から一般の球状のものとは異なる付着力を有しており、例えばファンデーション等の成形体の固着力、塗布後の保持力を向上させる効果がある。更に、扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、UV散乱効果を有し、UVカット用添加剤としても好適である。扁平楕円球状ポリマー粒子Aの光散乱性等の光学特性によって肌を明るく見せ、ぼかし効果によりカバー力を向上できる。また、形状特有の滑り性によって、肌の上での伸びに優れ、更にキメの溝を細かく埋めることで、しわや毛穴を目立たなくしたり、製品全体の流れ性を自由にコントロールしたりすることができる。また、付着力、保持力を利用して製品全体のポリマー添加量を多くすることができ、従来にない化粧効果を見出すことができる。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、1種単独で使用してもよく、前記条件(1)~(3)を満たすものを2種以上組み合わせて使用してもよい。扁平楕円球状ポリマー粒子Aを2種以上組み合わせて使用すると、肌の上に隙間なく均一に塗ることができ、肌の上での伸びがより優れることからより好ましい。
[扁平楕円球状ポリマー粒子Aの製造方法]
扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、溶液重合により一段階で製造することができ、粒子の圧縮・転写工程を含まず、バッチ法で製造できるため、複数の工程を経ることなく一括して大量生産することができる。本発明における溶液重合とは、少なくとも単量体と重合開始剤を含む媒体中で重合反応を進行させてポリマー粒子として析出又は生成させる重合方法と定義する。溶液重合法として具体的には、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法、シード重合法及びこれらに準ずる複合化した方法を含むものとする。
懸濁重合法は、単量体と、単量体に可溶な重合開始剤等とを、これらが難溶な媒体中で機械的に攪拌し、懸濁させた状態で重合反応を進行させてポリマー粒子を析出又は生成させる方法である。乳化重合法は、水等の媒体と、この媒体に難溶な単量体と乳化剤(界面活性剤)等とを混合するとともに、媒体に可溶な重合開始剤を加えて重合反応を進行させてポリマー粒子を析出又は生成させる方法である。分散重合法は、単量体は溶解するがポリマー化するに従い不溶となる液状媒体において、単量体、重合開始剤、分散剤、安定剤等が媒体に溶解した均一溶液で重合反応を進行させてポリマー粒子を析出又は生成させる方法である。シード重合法は、重合反応の際に予め核となる別の粒子を加え、その粒子表面で重合反応を行う重合法のことである。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、これら各種の溶液重合によって得ることができるが、扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、シード重合を除いた溶液重合、すなわち懸濁重合、乳化重合、分散重合又はその組み合わせにより製造することが好ましい。これらの方法によれば、シード重合のように、シード粒子の準備工程を省くことができる。
本発明では、これらの方法において、モノマー、重合開始剤、溶媒の種類及び量比、並びに分散剤や乳化剤の成分と量比等を変えることで、目的の扁平楕円球状ポリマー粒子Aを調製することができる。
特に、扁平楕円球状ポリマー粒子Aを効率よく得るためには、重合反応溶媒として、水、親水性有機溶媒、疎水性有機溶媒の3種の混合溶媒を使用することが好ましい。この場合、水、親水性有機溶媒、疎水性有機溶媒の使用割合は特に限定されないが、扁平楕円球状ポリマー粒子Aを効率よく得るという観点から、質量比で、水:親水性有機溶媒:疎水性有機溶媒=98:1:1~30:30:40が好ましく、96:2:2~40:25:35がより好ましく、93:2:5~50:20:30がより好ましい。特に、親水性有機溶媒と疎水性有機溶媒の使用割合を、親水性有機溶媒≦疎水性有機溶媒とすることが好ましく、親水性有機溶媒<疎水性有機溶媒とすることがより好ましい。
また、親水性有機溶媒と疎水性有機溶媒は混合(相溶)するものを選ぶことが好ましい。更に、重合に使用するモノマーのうち主成分(50質量%超)となるモノマーが、親水性有機溶媒及び疎水性有機溶媒の少なくとも一方に溶解するような溶媒を選ぶことが好ましい。なお、本発明において親水性有機溶媒とは、水との同容量混合液が均一な外観を維持するものを意味し、疎水性有機溶媒とは、1気圧(1.013×105Pa)において、温度20℃で同容量の純水と緩やかにかき混ぜ、流動がおさまった後に当該混合液体が均一な外観を維持できないものを意味する。
水としては、例えば、水道水、イオン交換水、蒸留水等が挙げられる。
親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリドン、アセトニトリル等が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
疎水性有機溶媒としては、1-ブタノール、2-ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、2-メチル-1-ブタノール、イソペンチルアルコール、tert-ペンチルアルコール、1-ヘキサノール、2-メチル-1-ペンタノール、4-メチル-2-ペンタノール、2-エチルブタノール、1-ヘプタノール、2-ヘプタノール、3-ヘプタノール、2-オクタノール、2-エチル-1-ヘキサノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール等の高級アルコール;ブチルセロソルブ等のエーテルアルコール;ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、ブチルカルビトールアセテート等のエステル類;ペンタン、2-メチルブタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、2-メチルペンタン、2,2-ジメチルブタン、2,3-ジメチルブタン、ヘプタン、n-オクタン、イソオクタン、2,2,3-トリメチルペンタン、デカン、ノナン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、p-メンタン、ジシクロヘキシル、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、流動パラフィン、ミネラルオイル、熱媒用オイル等の脂肪族又は芳香族炭化水素;ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、シリコーンオイル等のシロキサン化合物;四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、テトラブロムエタン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。なお、これら疎水性有機溶媒は、本発明の効果を阻害しない範囲で、炭素、窒素、酸素、水素、ハロゲン等置換された変性化合物、共重合体等の変性されたポリマー化合物を含んでもよい。これらは、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
特に、疎水性有機溶媒として、重合条件下では原料単量体と反応しない、炭素原子数8個以上の疎水性有機溶媒を使用することが好ましい。このような疎水性有機溶媒を反応系中に共存させることで、生成してくるポリマー粒子の分散性を向上させることができ、粒子径をより均一に制御することが可能となる。炭素原子数8個以上の有機化合物は、常温で固体又は液体であり、使用する親水性有機溶媒と相溶し、重合反応に悪影響を及ぼさない限り特に限定されないが、重合反応温度等を考慮すると、融点80℃以下のものが好ましく、融点60℃以下のものがより好ましく、融点40℃以下のものがより一層好ましく、融点30℃以下のものが最適である。
このような有機化合物としては、炭化水素化合物、シロキサン化合物、ポリアルキレンオキサイド基含有化合物等が挙げられる。炭素原子数は8個以上であればよいが、得られる粒子の分散安定性を考慮すると、10個以上が好ましく、12個以上がより好ましく、15個以上が最適である。
また、疎水性有機溶媒の分子量は、200以上が好ましく、300以上がより好ましく、500以上がより一層好ましく、1,000以上が最適である。このように分子量が大きい疎水性有機溶媒を使用することによって溶媒として機能すると同時に分散剤的な役割も果たすため、粒子のくっつきや凝集化を抑え安定的に単分散かつ粒子径を制御したポリマー粒子を得ることができる。
分子量が200以上の疎水性有機溶媒としては、繰り返し単位を有する高分子化合物が好ましい。具体的には、炭化水素化合物、シロキサン化合物、ポリアルキレンオキサイド基含有化合物等が挙げられる。特に、これら高分子化合物は、低分子の状態は水溶性であり高分子化するに従い疎水性を示す高分子化合物や、極性基を分子内部に有する単量体を重合することによって得られた疎水性有機溶媒であると更に好ましい。このような極性基を分子内部に有すると、後述する安定剤が溶媒内で均一に分散しやすく一層の粒子安定性に寄与する。前記極性基としては、ヒドロキシ基、エーテル基、カルボニル基等が挙げられる。
これらの条件を満足する疎水性有機溶媒の具体例としては、前記で例示した疎水性有機溶媒のうち、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテル類、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、シリコーンオイル等のシロキサン化合物等が挙げられる。
疎水性有機溶媒の粘度は、特に限定されないが、25℃で0.001Pa・s以上が好ましい。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aの原料となる重合性単量体としては、例えば、
(i)スチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、α-メチルスチレン、o-エチルスチレン、m-エチルスチレン、p-エチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、p-n-ブチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-n-ヘキシルスチレン、p-n-オクチルスチレン、p-n-ノニルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-ドデシルスチレン、p-メトキシスチレン、p-フェニルスチレン、p-クロロスチレン、3,4-ジクロロスチレン等のスチレン化合物;
(ii)(メタ)アクリル酸;
(iii)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の炭化水素基含有(メタ)アクリル系単量体;(メタ)アクリル酸2,2,2-トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸3,3,3-トリフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸2-(パーフルオロエチル)エチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチル-2-パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸テトラフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロメチル-2-パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2-(パーフルオロヘキシル)エチル、(メタ)アクリル酸2-(パーフルオロデシル)エチル、(メタ)アクリル酸2-(パーフルオロヘキサデシル)エチル等のフッ素含有(メタ)アクリル系単量体;γ-(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ-(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン等のケイ素含有(メタ)アクリル系単量体;(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸3-メトキシブチル等のアルコキシ基含有(メタ)アクリル系単量体;(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリル系単量体;メトキシ(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルコキシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリル系単量体;(メタ)アクリル酸2-クロロエチル、α-クロロ(メタ)アクリル酸メチル等の反応性官能基を含まない(メタ)アクリル酸エステル;
(iv)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル、ギ酸ビニル、バレリン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル;
(v)N-ビニルピロール、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルインドール、N-ビニルピロリドン等のN-ビニル化合物;
(vi)エチレン、プロピレン等のオレフィン;
(vii)フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等のフッ化オレフィン;
(viii)ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン
等が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、スチレン化合物、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、カルボン酸ビニルエステル等が好ましく、これらを使用することで、扁平楕円球状ポリマー粒子Aを容易に安価で得ることができる。
また、前記重合性単量体のほかに、親水性官能基、活性水素基等の反応性官能基を有する不飽和単量体を単独で、又は前記重合性単量体と組み合わせて使用することができる。このような反応性官能基としては、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、チオール基、カルボニル基、エーテル基、シアノ基、アミド基、アルキレンオキサイド基、エポキシ基、イオン性官能基等が挙げられる。なお、不飽和単量体には、前記官能基が1種単独で存在してもよく、2種以上存在していてもよい。これら親水性官能基、活性水素基等の反応性官能基を粒子内部又は表層部に導入することにより、親水性や耐油性の機能向上が図れるだけでなく、無機粒子や他のポリマー粒子等の複合化や官能基同士の反応による架橋構造体の生成、反応性化合物の結合による表面処理及び表面の改質、活性物質の付与等、多種の機能性を持たす補助官能基として応用することができる。
このような反応性官能基を有する不飽和単量体としては、例えば、以下に示すものが挙げられる。なお、以下の説明において「Cn」は炭素原子数がn個であることを意味する。
(1)アミノ基含有単量体
(メタ)アクリル酸2-アミノエチル、アクリル酸-N-プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸-N-エチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸-N-フェニルアミノエチル、(メタ)アクリル酸-N-シクロヘキシルアミノエチル等のアミノ基含有(メタ)アクリル系単量体;アリルアミン、N-メチルアリルアミン等のアリルアミン系誘導体;p-アミノスチレン等のアミノ基含有スチレン誘導体;2-ビニル-4,6-ジアミノ-S-トリアジン等のトリアジン誘導体等が挙げられる。これらの中でも、1級又は2級アミノ基を有する化合物が好ましい。
(2)カルボキシル基含有単量体
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸;イタコン酸モノブチル等のイタコン酸モノC1~C8アルキルエステル;マレイン酸モノブチル等のマレイン酸モノC1~C8アルキルエステル;ビニル安息香酸等のビニル基含有芳香族カルボン酸等、及びこれらの塩が挙げられる。
(3)ヒドロキシ基含有単量体
(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル系単量体;ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル系単量体;アリルアルコール、2-ヒドロキシエチルアリルエーテル等のヒドロキシ基含有アリル単量体等が挙げられる。
(4)チオール(メルカプト)基含有単量体
N-(2-メルカプトエチル)アクリルアミド、N-(2-メルカプト-1-カルボキシエチル)アクリルアミド、N-(2-メルカプトエチル)メタクリルアミド、N-(4-メルカプトフェニル)アクリルアミド、N-(7-メルカプトナフチル)アクリルアミド、マレイン酸モノ2-メルカプトエチルアミド、(メタ)アクリル酸2-メルカプトエチル、(メタ)アクリル酸2-メルカプト-1-カルボキシエチル等のチオール基含有(メタ)アクリル系単量体等が挙げられる。
(5)カルボニル基含有単量体
ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニル基含有ケトン等が挙げられる。
(6)エーテル基含有単量体
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニル基含有エーテル系単量体が挙げられる。
(7)シアノ基含有単量体
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ヘキセンニトリル、4-ペンテンニトリル、p-シアノスチレン等が挙げられる。
(8)アミド基含有単量体
(メタ)アクリルアミド、α-エチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル-p-スチレンスルホンアミド、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
(9)エポキシ基含有単量体
(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(β-メチル)グリシジル、(メタ)アクリル酸3,4-エポキシシクロヘキシル等のエポキシ基含有(メタ)アクリル系単量体;アリルグリシジルエーテル、3,4-エポキシビニルシクロヘキサン等のエポキシ基含有ビニル系単量体;ジ(β-メチル)グリシジルマレート、ジ(β-メチル)グリシジルフマレート等が挙げられる。
(10)イオン性官能基含有単量体
イオン性官能基としては、アニオン性官能基、カチオン性官能基のどちらでもよい。アニオン性官能基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、フェノール性ヒドロキシ基及びこれらの塩等が挙げられ、カチオン性官能基としては、アミノ基、イミダゾール基、ピリジン基、アミジノ基及びこれらの塩等が挙げられる。
特に、汎用品が多く、種類が豊富であり、かつ大きさ、形状等を効率良く制御できることから、アニオン性官能基が好適である。更に、分子内への導入が容易であるとともに、安定性及び安全性に優れていることから、中でも、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基及びこれらの誘導体から選ばれる1種以上の官能基であることが好ましい。
これらのイオン性官能基の対イオンとなり得る化合物としては、アニオン性官能基に対しては金属カチオン、アンモニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ホスホニウムカチオン等が挙げられ、カチオン性官能基に対しては塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオン等が挙げられる。
前述した反応性官能基を有する不飽和単量体の中でも、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、アルキレンオキサイド基又はイオン性官能基を有する単量体が好ましく、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エチレンオキサイド基又はイオン性官能基を有する単量体がより好ましい。これらの官能基を使用することで、親水性が強くなり、溶液中で得られる粒子同士の反発が強くなるため、分散系の安定性が高くなり、より一層単分散性を向上できることで、くっつきや凝集による粒子径精度の悪化を低減できるとともに、耐薬品性、反応性、溶液分散性及び粉体分散性、機械的特性等に優れたポリマー粒子を得ることができる。
また、重合反応の際に、得られる粒子の耐熱性、耐薬品性用途等に応じて、重合成分の合計質量に対し、0.01~80質量%の適切な量で架橋剤を配合することもできる。架橋剤としては、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン等の芳香族ジビニル化合物;(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコール系ジ(メタ)アクリレート;1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチルエチルプロパンジオールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,7-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2-メチル-1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオール系ジ(メタ)アクリレート;1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチルエチルプロパンジオールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,7-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2-メチル-1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオール系ジ(メタ)アクリレート;グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールアクリロキシジ(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、1,1,1-トリスヒドロキシメチルエタンジ(メタ)アクリレート、1,1,1-トリスヒドロキシメチルエタントリ(メタ)アクリレート、1,1,1-トリスヒドロキシメチルプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート;N,N-ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルフォン等の化合物等が挙げられる。また、前述したエポキシ基含有(メタ)アクリル系単量体等の反応性官能基を有する不飽和単量体も架橋剤として使用することができる。これらの架橋剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
具体的な架橋粒子の製造方法としては、前記多官能不飽和単量体を添加して架橋度を上げる方法、前述した反応性基を有する不飽和単量体を所定のpH条件下で共重合させて架橋度を上げる方法、前述した反応性基を有する不飽和単量体を共重合させて粒子を得てから、前者の反応性官能基と反応する有機化合物を前者の析出した粒子は溶解しないが、後者の有機化合物は溶解する水又は有機溶媒から選ばれる少なくとも1種の溶媒の存在下で、後者が前者の表層部のみ又は表層部と内部の両域にまで含浸した状態とし、前者粒子が含有する官能基と有機化合物の反応基との反応により架橋反応を進行させる方法(後架橋)等が挙げられる。
この場合、後架橋するための有機化合物としては、反応性官能基としてヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、チオール基、カルボニル基、エーテル基、シアノ基、エポキシ基(グリシジル基)、アミド基、イソシアネート基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、アルキレンオキサイド基等を有する有機化合物が挙げられる。
前記製造方法においては、特に、不飽和単量体として、少なくとも疎水性かつ25℃で液体の疎水性液状不飽和単量体を使用することが好ましい。このような疎水性液状不飽和単量体の好適例としては、前述した重合性単量体で挙げた(i)スチレン化合物、(iii)の炭化水素基含有(メタ)アクリル系単量体、フッ素含有(メタ)アクリル系単量体、エポキシ基含有(メタ)アクリル系単量体、(vi)オレフィン、(vii)フッ化オレフィン、(viii)共役ジエン;反応性官能基を有する不飽和単量体で挙げた(9)エポキシ基含有ビニル系単量体;架橋剤で挙げた芳香族ジビニル化合物、(ポリ)アルキレングリコール系ジ(メタ)アクリレート、アルカンジオール系ジ(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。前記疎水性液状不飽和単量体の使用量は、重合に使用する全単量体中50~100質量%が好ましく、60~100質量%がより好ましく、70~100質量%がより一層好ましく、80~100質量%が更に好ましい。
また、前記製造方法においては、扁平楕円球状ポリマー粒子Aを効率よく得るため、このような疎水性液状不飽和単量体を用いた上で、疎水性液状不飽和単量体と疎水性有機溶媒を含む疎水性液状成分の割合を、総仕込み量に対して10質量%以上とすることが好ましく、20質量%以上とすることがより好ましく、25質量%以上とすることがより一層好ましく、30質量%以上とすることが最適である。この場合、疎水性有機溶媒としては、疎水性液状不飽和単量体の溶解能を有し、かつ、重合反応で生じる扁平楕円球状ポリマー粒子Aを溶解しないものが好ましい。このような疎水性有機溶媒としては、例えば、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテル類、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、シリコーンオイル等のシロキサン化合物、流動パラフィン、熱媒用オイル等の脂肪族又は芳香族炭化水素等が挙げられる。
特に、仕込成分全体の粘度を25℃で0.001Pa・s以上に調整することが好ましく、0.002Pa・s以上に調整することがより好ましく、0.005Pa・s以上に調整することがより一層好ましく、0.01Pa・s以上に調整することが最適である。その上限は、10Pa・s未満であり、これより高粘度であると扁平楕円球状ポリマー粒子Aの収率が低下する場合がある。粘度調整は、使用する有機溶媒や、後述する安定剤等の添加によって容易に行うことができる。
前記製造方法においては、重合開始剤として、水、親水性有機溶媒、及び疎水性有機溶媒の少なくとも1種に溶解する1種又は2種以上を、水、親水性有機溶媒及び疎水性有機溶媒のいずれにも溶解する組み合わせで使用することが好ましい。
この場合、3種類の溶媒を攪拌混合して静置した場合に、乳化層(下層、水リッチ層)、溶解層(中間層、親水性溶媒リッチ層)、及び分離層(上層、疎水性溶媒リッチ層)が共存する状態(ファジーな状態)となり、重合反応においてもこのファジー状態の中で前記各層に不飽和単量体が溶け込んだ状態で重合反応が進行するものと推察される。このファジー状態を形成する溶媒系において、更に前記のような重合開始剤の組み合わせを採用することで、水、親水性有機溶媒及び疎水性有機溶媒のいずれにも、使用する少なくとも1種の重合開始剤が溶解した状態、すなわち、前記乳化層、溶解層及び分離層のそれぞれに使用する少なくとも1種の重合開始剤が存在する状態で不飽和単量体の重合反応を進行させることができるためか、得られるポリマー粒子の形状をより効率的に扁平楕円球状とすることができるようになる。
前記重合開始剤の「組み合わせ」としては、水、親水性有機溶媒及び疎水性有機溶媒のいずれにも溶解する重合開始剤であれば1種単独で使用することもできるが、本発明では、水に溶ける水溶性開始剤の少なくとも1種と、水に溶けない油溶性開始剤の少なくとも1種とを組み合わせて使用することが好ましい。なお、本発明において、水溶性開始剤とは、水に対して2g以上/100mL程度の溶解性を有するものを意味し、油溶性開始剤とは、水に対して2g未満/100mL程度の溶解性を有するものを意味する。
この場合、水溶性開始剤と油溶性開始剤の混合比率としては特に限定されないが、質量比で、水溶性開始剤:油溶性開始剤=99:1~1:99が好ましく、95:5~5:95がより好ましく、90:10~10:90がより一層好ましく、80:20~20:80が更に好ましく、70:30~30:70が最適である。
重合開始剤としては、公知の種々の重合開始剤を使用することができる。水溶性重合開始剤の具体例としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過流酸カリウム等の過硫酸塩;2,2'-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2'-アゾビス(2-メチル-N-フェニルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2'-アゾビス[N-(4-クロロフェニル)-2-メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[N-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[N-(4-アミノ-フェニル)-2-メチルプロピオンアミジン]四塩酸塩、2,2'-アゾビス[2-メチル-N(フェニルメチル)プロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[2-メチル-N-2-プロペニルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[N-(2-ヒドロキシエチル)-2-メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[2-(5-メチル-2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[2-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-1,3-ジアゼピン-2-イル)プロパン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[2-(3,4,5,6-テトラヒドロピリミジン-2-イル)プロパン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[2-(5-ヒドロキシ-3,4,5,6-テトラヒドロピリミジン-2-イル)プロパン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス{2-[1-(2-ヒドロキシエチル)-2-イミダゾリン-2-イル]プロパン}二塩酸塩、2,2'-アゾビス-2-シアノプロパン-1-スルホン酸二ナトリウム塩、4,4'-アゾビス(4-シアノペンタン酸)ナトリウム塩等のアゾ系開始剤等の水溶性又はイオン性の重合開始剤が挙げられる。
一方、油溶性開始剤としては、過酸化ベンゾイル、クメンハイドロパーオキサイド、tert-ブチルハイドロパーオキサイド等の過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスメチルブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、2,2'-アゾビス(イソ酪酸)ジメチル、2,2'-アゾビス(N-ブチル-2-メチルプロピオンアミド)、4,4'-アゾビス(4-シアノペンタン酸)、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2'-アゾビス(N,N'-ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライド等のアゾ系化合物等の油溶性重合開始剤が挙げられる。
これらの重合開始剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。ラジカル重合開始剤の配合量は、通常、不飽和単量体100質量部に対し、0.01~50質量部であることが好ましい。
前記製造方法において、反応系のpHは特に限定されず、通常、pH調整を行わなくとも扁平楕円球状ポリマー粒子Aが得られるが、重合反応時(少なくとも加熱開始後から反応終了時点まで)に溶液のpHを0~5又は9~14に調整して不飽和単量体を重合させることで、扁平楕円球状を維持したまま、凝集物や不純物の少ない単分散性のポリマー粒子を得ることができる。反応溶液のpHは、0~4又は10~14が好ましく、0~3又は11~14がより好ましく、0~2又は12~14が最適である。酸側にシフトさせて反応を進行させた方がより安定的に重合反応が進行することから、pHは0~5であることが好ましい。
pHを調整するためには、公知のpH調整剤を適宜使用すればよい。pH調整剤としては、クエン酸、酒石酸、乳酸、グリコール酸、塩酸、硝酸、硫酸、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、コハク酸、酢酸、酢酸ナトリウム、フマル酸、リンゴ酸、リン酸等の酸や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸アンモニウム、アンモニア、モルホリン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等のアルカリが挙げられる。
pHの調整は、重合反応開始後、徐々にpH調整剤を反応溶液に滴下して、pHを酸側又はアルカリ側へと変化させることで行えばよい。または、重合開始剤として前述の過硫酸塩を使用すると、重合反応中に分解して酸を生じるため、徐々にpHが低下する。この場合は、pH調整剤を加えなくてもよい。
なお、本発明における反応系のpHとは、pH測定器(pHメーター)又はpH試験紙にて測定した、攪拌している状態の反応溶液のpH値である。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aに表面の微細な凹凸、多孔質性、大きな比表面積といった特徴を持たせるためには、水及び親水性有機溶媒、疎水性有機溶媒の成分、組成を適宜調整すればよく、これによって、粒子表面及び内部を適度に改質させることができる。
本発明においては、以上のような溶媒組成の調整を行うことで、扁平楕円球状ポリマー粒子Aの粒子径やアスペクト比、表面の微細な凹凸の大きさ、多孔質性を制御できることから、吸水性、吸油性等の諸性能をバランスよく制御できることとなる。
反応溶液中における不飽和単量体の含有量は、全反応溶液中1~80質量%が好ましく、5~60質量%がより好ましく、10~50質量%がより一層好ましく、15~45質量%が最適である。不飽和単量体の含有量が前記範囲であれば、扁平楕円球状ポリマー粒子Aを単分散の状態で収率よく得ることができ、工業的観点から実用的である。
重合時の反応温度は、使用する溶媒や重合開始剤の種類によって適宜設定されるが、通常、10~200℃程度であり、好ましくは30~130℃、より好ましくは40~90℃である。
また、反応時間は、目的とする反応がほぼ完結するのに要する時間であれば特に限定されず、不飽和単量体の種類並びにその配合量及び濃度、溶液の粘度、目的の粒子径等によって適宜設定されるが、例えば、前述した温度範囲では、1~72時間、好ましくは2~24時間程度である。
扁平楕円球状ポリマー粒子Aを製造する際には、重合方法に応じてその他の(高分子)分散剤、安定剤、乳化剤(界面活性剤)等を、前記原料モノマーに対し、0.01~50質量%の適切な量で配合することもできる。
分散剤及び安定剤の具体例としては、ポリヒドロキシスチレン、ポリスチレンスルホン酸、ヒドロキシスチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン-ヒドロキシスチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のポリスチレン誘導体;ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリル酸誘導体;ポリエチレングリコール、ポリメチルビニルエーテル、ポリエチルビニルエーテル、ポリブチルビニルエーテル、ポリイソブチルビニルエーテル等のポリエーテル類及びその誘導体;セルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリ酢酸ビニル等のポリ酢酸ビニル誘導体;ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリ-2-メチル-2-オキサゾリン等の含窒素ポリマー誘導体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のポリハロゲン化ビニル誘導体等の各種疎水性又は親水性の分散剤や安定剤が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
乳化剤(界面活性剤)の具体例としては、ドデシル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、脂肪酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン系乳化剤;アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、アルキルベタイン、アミンオキサイド等のカチオン系乳化剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等のノニオン系乳化剤等が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これら分散剤、安定剤、乳化剤等を使用することで、扁平楕円球状ポリマー粒子Aの長径、短径、厚み等をより安定的にコントロールすることができる。
また、重合反応の際に、得られる粒子の用途等に応じて、触媒(反応促進剤)を配合することができる。配合量は、粒子物性に悪影響を及ぼさない適切な量、例えば、不飽和単量体の合計質量に対し、0.01~20質量%とすることができる。
触媒は正触媒であれば特に限定されず、公知のものから適宜選択して使用することができる。具体例としては、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、トリフェニルアミン等の3級アミン;トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム化合物;トリフェニルホスフィン、トリシクロホスフィン等のホスフィン;ベンジルトリメチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム化合物;2-メチルイミダゾール、2-メチル-4-エチルイミダゾール等のイミダゾール化合物;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸リチウム等のアルカリ金属炭酸塩;有機酸のアルカリ金属塩;三塩化ホウ素、三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン等のルイス酸性を示すハロゲン化物又はその錯塩等の触媒が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
また、重合反応の際に、得られる扁平楕円球状ポリマー粒子Aの大きさ、形状、品質等を調整する目的で、水又はその他の極性溶媒に溶解し得る、陽イオンと陰イオンとに電離してその溶液が電気伝導性を示す化合物を添加することも可能である。その具体例としては、塩類、無機酸、無機塩基、有機酸、有機塩基、イオン液体等が挙げられる。その配合量は、粒子物性に悪影響を及ぼさない適切な量、例えば、重合成分の合計質量に対し、0.01~80質量%とすることができる。
[ポリマー粒子B]
前記ポリマー粒子は、必要に応じて、扁平楕円球状ポリマー粒子Aとは異なる形状のポリマー粒子Bを含んでもよい。ここで述べる異なる形状とは、前記扁平楕円球状ポリマー粒子Aと形状又はサイズが異なる粒子も含まれるが、UV散乱効果、可視光領域における光散乱性、光反射性等の光学特性が安定的に得られることを考慮すると異なる形状がよい。例えば、球状、略球状、楕円球状、粉砕状、棒状、多面体、凹凸状、塊状等である。なお、略球状とは、楕円球状であって、アスペクト比が2未満のことをいう。
本発明者らによる検討によれば、扁平楕円球状ポリマー粒子Aは、その形状により従来の同一組成の球状又は略球状の粒子に比べて光学特性に優れているが、成形品及び組成物の製造や調合時の流動性により流れ方向に沿って当該粒子が並びやすく、その場合、光学特性が安定的に得られないことがある。このような場合において、ポリマー粒子Bを添加して立体障害性を与えることで異方性特徴を安定的に制御できる。すなわち、ポリマー粒子Bによって、扁平楕円球状ポリマー粒子Aの特徴を損ねることなく安定した光学特性を維持できる。このような観点から、また滑り性を調整するため、ポリマー粒子Bは球状、略球状、又は楕円球状であることが好ましい。
ポリマー粒子Bの体積平均粒子径(MVB)は、扁平楕円球状ポリマー粒子AのLAV以下であることが好ましく、1/5×DAV≦MVB≦LAVを満たすことがより好ましく、1/3×DAV≦MVB≦0.8×LAVを満たすことがより一層好ましく、1/2×DAV≦MVB≦0.6×LAVを満たすことが更に好ましく、DAV≦MVB≦1/2×LAVを満たすことが最も好ましい。MVBがLAV以下であれば、立体障害を十分に与えることができ、扁平楕円球状ポリマー粒子Aの持つ光学特性が安定して得られる。
ポリマー粒子Bを構成するポリマーとしては、扁平楕円球状ポリマー粒子Aの成分と同一又は少なくとも同一成分を含むことが製造上の効率性の観点から好ましい。可視光領域の拡散性能向上も考慮する場合は、ポリマー粒子A及びBは屈折率の異なる成分組成にすると効果的である。
ポリマー粒子Bは、前記MVBの条件を満たす限り、2種以上の混合物であってもよい。
扁平楕円球状ポリマー粒子A及びポリマー粒子Bの少なくとも一方は、粒子表面に微細な凹凸を有しているもの、多孔質性を有しているもの、比表面積が比較的大きいものの少なくともいずれかの特徴を有していることが、UV散乱効果や可視光散乱効果が更に向上する点で好ましい。
また、扁平楕円球状ポリマー粒子A及びポリマー粒子Bの少なくとも一方は、コア-シェル構造を有する複合粒子や、他の微粒子を物理的又は化学的に付加して得られる複合粒子とすることもできる。複合粒子とする方法として具体的には、(1)母粒子製造時に他の微粒子を取り込ませる、(2)母粒子作製後に母粒子表面に存在するイオン性官能基の極性を利用して付加する、(3)付加重合、重縮合、付加縮合、シード重合等の化学的方法が挙げられる。
ここで、他の微粒子としては、母粒子となる扁平楕円球状ポリマー粒子Aやポリマー粒子Bよりも小さい粒子であれば有機物、無機物の制限はない。他の微粒子の好ましい粒径は、母粒子の大きさにもよるが、通常、0.005~50μm程度である。
有機粒子としては、ポリマー粒子の製造に用いられる重合性モノマーからなる粒子、硬化性粒子、有機顔料等が挙げられる。
無機粒子としては、銅粉、鉄粉、金粉、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化錫、酸化銅、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化マンガン、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属、金属酸化物、水和金属酸化物、無機顔料等が挙げられる。
なお、これらの微粒子は、市販品をそのまま用いてもよく、予めカップリング剤等の表面処理剤で表面修飾したものを用いてもよい。
特に、扁平楕円球状ポリマー粒子Aやポリマー粒子Bには、屈折率の制御や、UV散乱効果の向上を目的として、粒径0.005~10μmの酸化金属微粒子、中でも酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素等を付加させることもできる。これらは、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
この酸化金属微粒子は、ポリマー粒子の製造時に、当該微粒子を重合成分全体に対して0.1~50質量%配合して反応させることで、得られるポリマー粒子内に当該微粒子を物理的・化学的吸着や結合等により取り込ませることができる。このように無機粒子を適量ポリマー微粒子に含有又は被覆として複合化することにより、光沢性を維持しつつ、UV散乱効果を更に向上させることも可能である。
また、扁平楕円球状ポリマー粒子Aやポリマー粒子Bに、活性物質を適宜、物理的、機械的又は化学的に結合させることもできる。ここでいう物理的、機械的又は化学的な結合としては公知の技術で応用可能である。例えば、粉体等に汎用的に用いられる表面処理として、シリコーン化合物処理、フッ素化合物処理、アミノ酸化合物処理、脂肪酸化合物処理、シラン化合物、チタネート化合物による有機カップリング処理等が挙げられる。また、溶解する成分であれば、粒子内部又は表層部に吸収/吸着させる技術、染料等の着色技術、粒子内部又は表層部に有する反応基と活性物質が有する反応基とを化学的に結合させて吸着する公知の化学結合技術も応用可能である。
ここでいう反応基とは、例えばα,β-不飽和カルボニル基、α,β-不飽和ニトリル基、ハロゲン化ビニル基、ハロゲン化ビニリデン基、芳香族ビニル基、複素環式ビニル基、共役ジエン、カルボン酸ビニルエステル等の重合性不飽和結合含有基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、イソシアネート基、ヒドロキシ基、アミド基、シアノ基、アミノ基、エポキシ基、クロロメチル基、グリシジルエーテル基、リチオ基、エステル基、ホルミル基、ニトリル基、ニトロ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基等が挙げられる。
ポリマー粒子Bは、前述した形状のものが得られる方法であれば特に限定されないが、例えば、粉砕や溶液重合等によって製造することができる。溶液重合としては、前述した方法が挙げられる。
本発明者らの検討によれば、ポリマー粒子Bが扁平楕円球状ポリマー粒子Aと成分を同一にする場合は、モノマー、溶媒の種類及び量比、並びに必要に応じて用いられる分散剤や乳化剤の量比を変えることで容易に目的の混合粒子を適宜調整することができる。
本発明の皮膚化粧料中、ポリマー粒子の含有量は、0.1~50質量%であるが、その下限は、0.2質量%が好ましく、0.3質量%がより好ましく、0.5質量%が更に好ましい。一方、その上限は、30質量%が好ましく、20質量%がより好ましく、15質量%が更に好ましい。ポリマー粒子の含有量は、UV散乱効果、ぼかし効果等の光散乱性、流動性、成形性、付着向上、仕上り感等用途・目的に応じて、前記範囲内で適宜調整することができる。
前記ポリマー粒子が扁平楕円球状ポリマー粒子A及びポリマー粒子Bの両方を含む場合は、その混合比(質量比)は99:1~10:90であることが好ましく、98:2~15:85がより好ましく、97:3~20:80が更に好ましく、95:5~30:70が最も好ましい。混合比が前記範囲であれば、扁平楕円球状ポリマー粒子Aの持つ光学特性が安定して得られる。
[その他の成分]
本発明の皮膚化粧料に含まれる前記ポリマー粒子以外の残りの成分(以下、その他の成分と称する。)としては、化粧料に通常用いられる成分を適宜使用することができる。その他の成分は、本発明の皮膚化粧料中、50~99.9質量%含まれる。
[無機粒子]
本発明の皮膚化粧料は、その他の成分として、肌への密着性、伸び、光沢、着色、隠蔽性等を適宜調整する観点から、無機粒子を含むことが好ましい。前記無機粒子としては、マイカ、タルク、カオリン、セリサイト、モンモリロナイト、カオリナイト、雲母、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、ベントナイト、スメクタイト、粘土、泥、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、紺青、カーボンブラック、酸化チタン、微粒子及び超微粒子酸化チタン、酸化亜鉛、微粒子及び超微粒子酸化亜鉛、アルミナ、シリカ、煙霧状シリカ(超微粒子無水ケイ酸)、雲母チタン、魚鱗箔、窒化ホウ素、ホトクロミック顔料、合成フッ素金雲母、金、アルミニウム、微粒子複合粉体等の各種の大きさ・形状の無機粒子、並びにこれらをハイドロジェンシリコーン又は環状ハイドロジェンシリコーン等のシリコーン、その他のシラン化合物、チタンカップリング剤等の各種表面処理剤で処理を行って疎水化又は親水化した無機粒子等が挙げられる。
前記無機粒子の形状は、特に限定されず、球状、略球状、板状、鱗片状、粉砕状、棒状、多面体、凹凸状、塊状等が挙げられる。これらのうち、密着性の向上の観点から、板状又は鱗片状が好ましい。
前記無機粒子の体積平均粒子径は、0.01~300μmが好ましく、0.1~200μmがより好ましい。体積平均粒子径が前記範囲であれば、塗布時の滑らかな伸び広がりが得られ、また、肌の上で各々の粉末が立体障害を起こすことによってソフトフォーカス性の向上が得られる。体積平均粒子径が300μmを超えるとザラツキ等を感じ使用感が悪くなる。
前記無機粒子の含有量は、その他の成分中、1.0~99.0質量%が好ましく、5.0~95.0質量%がより好ましい。無機粒子の配合量が前記範囲であれば、化粧料としての化粧効果が十分得られ、配合量が99.0質量%を超えると、過剰な粉末成分によって仕上がりが粉っぽくなり、粉きしみが生じやすくなる。無機粒子は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
[油性成分]
本発明の皮膚化粧料は、その他の成分として、油性成分を含むことが好ましい。前記油性成分としては、高級アルコール類、高級脂肪酸類、油脂、ロウ類、炭化水素類、シリコーン類、脂肪酸エステル等が挙げられる。
油性成分として具体的には、セタノール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、ラウリルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ホホバアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ダイマージオール等の高級アルコール類;ベンジルアルコール等のアラルキルアルコール及び誘導体;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、イソヘキサデカン酸、アンテイソヘンイコサン酸、長鎖分岐脂肪酸、ダイマー酸、水素添加ダイマー酸等の高級脂肪酸類及びそのアルミニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、カリウム塩等の金属石けん類、及びアミド等の含窒素誘導体類;流動パラフィン(ミネラルオイル)、重質(流動)イソパラフィン、軽質(流動)イソパラフィン、α-オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン(ポリイソブチレン)、水添ポリイソブテン、ポリブテン、スクワラン、オリーブ由来スクワラン、スクワレン、ワセリン、固形パラフィン等の炭化水素類;キャンデリラワックス(キャンデリラロウ)、カルナウバワックス(カルナウバロウ)、ライスワックス、木ろう、ミツロウ、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポリマー等のワックス類;ヤシ油、パーム油、パーム核油、サフラワー油、オリーブ油、ヒマシ油、アボカド油、ゴマ油、茶油、月見草油、ツバキ油、小麦胚芽油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、ククイナッツ油、ローズヒップ油、メドウフォーム油、パーシック油、ティートリー油、ハッカ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、小麦胚芽油、アマニ油、綿実油、大豆油、落花生油、コメヌカ油、カカオ脂、シア脂、水素添加ヤシ油、水素添加ヒマシ油、ホホバ油、水素添加ホホバ油等の植物性油脂類;牛脂、乳脂、馬脂、卵黄油、ミンク油、タートル油等の動物性油脂類;鯨ロウ、ラノリン、オレンジラッフィー油等の動物性ロウ類;液状ラノリン、還元ラノリン、吸着精製ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸液状ラノリン、ヒドロキシラノリン、ポリオキシエチレンラノリン、ラノリン脂肪酸、硬質ラノリン脂肪酸、ラノリンアルコール、酢酸ラノリンアルコール、酢酸(セチル・ラノリル)エステル等のラノリン類;レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質、ホスファチジン酸、リゾレシチン等のリン脂質類;水素添加大豆リン脂質、部分水素添加大豆リン脂質、水素添加卵黄リン脂質、部分水素添加卵黄リン脂質等のリン脂質誘導体類;コレステロール、ジヒドロコレステロール、ラノステロール、ジヒドロラノステロール、フィトステロール、コール酸等のステロール類;サポゲニン類;サポニン類;酢酸コレステリル、ノナン酸コレステリル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、N-ラウロイルサルコシンイソプロピル等のアシルサルコシンアルキルエステル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、イソステアリン酸フィトステリル、軟質ラノリン脂肪酸コレステリル、硬質ラノリン脂肪酸コレステリル、長鎖分岐脂肪酸コレステリル、長鎖α-ヒドロキシ脂肪酸コレステリル等のステロールエステル類;リン脂質・コレステロール複合体、リン脂質・フィトステロール複合体等の脂質複合体;ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸オクチルドデシル、パリミチン酸セチル、パルミチン酸オクチルドデシル、オクタン酸セチル、オクタン酸ヘキシルデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸オクチル、イソノナン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、ネオデカン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、エルカ酸オクチルドデシル、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、オレイン酸エチル、アボカド油脂肪酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジブチルオクチル、アジピン酸ジイソブチル、コハク酸ジオクチル、クエン酸トリエチル等のモノアルコールカルボン酸エステル類;乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、モノイソステアリン酸水添ヒマシ油等のオキシ酸エステル類;トリオクタン酸グリセリル、トリオレイン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、水添ロジントリグリセリド(水素添加エステルガム)、ロジントリグリセリド(エステルガム)、ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、ジオレイン酸プロピレングリコール、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、水素添加ロジンペンタエリスリチル、トリエチルヘキサン酸ジトリメチロールプロパン、(イソステアリン酸/セバシン酸)ジトリメチロールプロパン、トリエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸スクロース、テトライソステアリン酸ポリグリセリル、ノナイソステアリン酸ポリグリセリル-10、デカ(エルカ酸/イソステアリン酸/リシノレイン酸)ポリグリセリル-8、(ヘキシルデカン酸/セバシン酸)ジグリセリルオリゴエステル、ジステアリン酸グリコール(ジステアリン酸エチレングリコール)等の多価アルコール脂肪酸エステル類;ダイマージリノール酸ジイソプロピル、ダイマージリノール酸ジイソステアリル、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ジイソステアリン酸ダイマージリノレイル、ダイマージリノレイル水添ロジン縮合物、ダイマージリノール酸硬化ヒマシ油、ヒドロキシアルキルダイマージリノレイルエーテル等のダイマー酸又はダイマージオールの誘導体;ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(コカミドMEA)、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(コカミドDEA)、ラウリン酸モノエタノールアミド(ラウラミドMEA)、ラウリン酸ジエタノールアミド(ラウラミドDEA)、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド(ラウラミドMIPA)、パルミチン酸モノエタノールアミド(パルタミドMEA)、パルミチン酸ジエタノールアミド(パルタミドDEA)、ヤシ油脂肪酸メチルエタノールアミド(コカミドメチルMEA)等の脂肪酸アルカノールアミド類;メチコン(モノメチルポリシロキサン)、ジメチコン(ジメチルポリシロキサン)、高重合ジメチコン(高重合ジメチルポリシロキサン)、メチルフェニルポリシロキサン、シクロメチコン(オクタメチルシクロテトラシロキサン)、デカメチルシクロペンタシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、シクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シロキサンを含む各種シリコーン類;パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類等が好ましいものとして挙げられる。
特に、ファンデーション等の肌に直接塗布する化粧料や、付着性、化粧もち、安定性を付与したい化粧料には、扁平楕円球状ポリマー粒子Aの有する特性を更に向上させる観点や扁平楕円球状ポリマー粒子Aが有する保湿特性等の観点から、前記油性成分の含有量は、その他の成分中、0.1質量%以上が好ましく、1.0質量%以上がより好ましく、3.0質量%以上が更に好ましい。その上限は、90質量%が好ましく、80質量%がより好ましく、70質量%が更に好ましい。特に好ましい油性成分としては、高級アルコール類、炭化水素類、植物性油脂類、各種シリコーン類が挙げられる。油性成分は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記その他の成分として、有機粉体等の粉体類;無機塩類;香料;色素;着色剤;染料;顔料;非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤の各種界面活性剤;低級アルコール、多価アルコール、糖類、ステロール類等のアルコール類;溶剤;噴射剤類;高分子;増粘剤;ゲル化剤;UV吸収剤;酸化防止剤;還元剤;酸化剤;保湿剤;感触向上剤;金属イオン封鎖剤;防腐剤;抗菌剤;動植物抽出物;pH調整剤;酸・アルカリ;美白剤;ビタミン類及びその誘導体類;消炎剤;抗炎症剤;育毛用薬剤;血行促進剤;刺激剤;ホルモン類;抗しわ剤;抗老化剤;ひきしめ剤;冷感剤;温感剤;創傷治癒促進剤;刺激緩和剤;鎮痛剤;細胞賦活剤;鎮痒剤;角質剥離剤;溶解剤;制汗剤;清涼剤;収れん剤;酵素;核酸;水等の添加成分を含んでもよい。これらの成分は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。これらの成分は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
更に、これらの成分について具体的に例示をすると、有機粉体類としては、デンプン、セルロース、ラウロイルリシン、シルクパウダー、ナイロンパウダー及び繊維、ポリアミドパウダー及び繊維、ポリエステルパウダー及び繊維、ポリエチレンパウダー及び繊維、ポリプロピレンパウダー及び繊維、ポリメタクリル酸メチル・ポリエステル積層末(アクリルパウダー及び繊維)、ポリスチレンパウダー及び繊維、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ビニル樹脂粉末、尿素樹脂粉末、フッ素樹脂粉末、アクリル樹脂粉末、エポキシ樹脂粉末、ケイ素樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末等、ウレタン粉末、シリコーン粉末、テフロン(登録商標)粉末、ポリ乳酸、バイオプラスティック、(変性)ポリビニルアルコール等の完全分解型や部分分解型の生分解性ポリマーパウダー及び繊維等の各種の大きさ・形状の有機系粉体及びこれらの表面処理粉体や、有機無機複合粉体等が好ましいものとして挙げられる。
無機塩類としては、食塩(塩化ナトリウム)、並塩、岩塩、海塩、天然塩等の塩化ナトリウム含有塩類;塩化カリウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、にがり、塩化亜鉛、塩化アンモニウム;硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウム・カリウム(ミョウバン)、硫酸アルミニウム・アンモニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸鉄、硫酸銅;リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム等のリン酸ナトリウム類、リン酸カリウム類、リン酸カルシウム類、リン酸マグネシウム類等が好ましいものとして挙げられる。
香料としては、アセチルセドレン、アミルシンナムアルデヒド、アリルアミルグリコレート、β-イオノン、イソイースーパー、イソブチルキノリン、イリス油、イロン、インドール、イランイラン油、ウンデカナール、ウンデセナール、γ-ウンデカラクトン、エストラゴール、オイゲノール、オークモス、オポポナックスレジノイド、オレンジ油、オーランチオール、ガラクソリッド、カルバクロール、L-カルボン、カンファー、キャノン、キャロットシード油、クローブ油、ケイヒ酸メチル、ゲラニオール、ゲラニルニトリル、酢酸イソボルニル、酢酸ゲラニル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸スチラリル、酢酸セドリル、酢酸テレピネル、酢酸p-tert-ブチルシクロヘキシル、酢酸ベチベリル、酢酸ベンジル、酢酸リナリル、サリチル酸イソペンチル、サリチル酸ベンジル、サンダルウッド油、サンタロール、シクラメンアルデヒド、シクロペンタデカノリド、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジヒドロミルセノール、ジャスミンアブソリュート、ジャスミンラクトン、cis-ジャスモン、シトラール、シトロネノール、シトロネラール、シナモンバーク油、1,8-シネオール、シンナムアルデヒド、スチラックスレジノイド、セダーウッド油、セドレン、セドロール、セロリシード油、タイム油、ダマスコン、ダマセノン、チモール、チュベローズアブソリュート、デカナール、デカラクトン、テルピネオール、γ-テルピネン、トリプラール、ネロール、ノナナール、2,6-ノナジエノール、ノナラクトン、パチョリアルコール、バニラアブソリュート、バニリン、バジル油、パチョリ油、ヒドロキシシトロネラール、α-ピネン、ピペリトン、フェネチルアルコール、フェニルアセトアルデヒド、プチグレン油、ヘキシルシンナムアルデヒド、cis-3-ヘキセノール、ペルーバルサム、ベチバー油、ベチベロール、ペパーミント油、ペパー油、ヘリオトロピン、ベルガモット油、ベンジルベンゾエート、ボルネオール、ミルレジノイド、ムスクケトン、メチルノニルアセトアルデヒド、γ-メチルヨノン、メントール、L-メントール、L-メントン、ユーカリ油、β-ヨノン、ライム油、ラベンダー油、D-リモネン、リナロール、リラール、リリアール、レモン油、ローズアブソリュート、ローズオキシド、ローズ油、ローズマリー油、各種精油等の合成香料及び天然香料並びに各種調合香料が好ましいものとして挙げられる。
色素・着色剤・染料・顔料としては、褐色201号、黒色401号、紫色201号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色202号、青色203号、青色204号、青色205号、青色403号、青色404号、緑色201号、緑色202号、緑色204号、緑色205号、緑色3号、緑色401号、緑色402号、赤色102号、赤色104-1号、赤色105-1号、赤色106号、赤色2号、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色218号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色223号、赤色225号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230-1号、赤色230-2号、赤色231号、赤色232号、赤色3号、赤色401号、赤色404号、赤色405号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色505号、赤色506号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、橙色206号、橙色207号、橙色401号、橙色402号、橙色403号、黄色201号、黄色202-1号、黄色202-2号、黄色203号、黄色204号、黄色205号、黄色4号、黄色401号、黄色402号、黄色403-1号、黄色404号、黄色405号、黄色406号、黄色407号、黄色5号等の法定色素;Acid Red 14等のその他酸性染料;Arianor Sienna Brown、Arianor Madder Red、Arianor Steel Blue、Arianor Straw Yellow等の塩基染料;HC Yellow 2、HC Yellow 5、HC Red 3、4-hydoxypropylamino-3-nitrophenol、N,N'-bis(2-hydroxyethyl)-2-nitro-p-phenylenediamine、HC Blue 2、Basic Blue 26等のニトロ染料;分散染料;二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料;酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ-酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料;マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等のパール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、金等の金属粉末顔料;シリコーン被覆顔料、疎水化処理顔料等の表面処理無機及び金属粉末顔料;赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号、青色1号等の、ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料;疎水化処理及び親水化処理等の表面処理有機顔料;アスタキサンチン、アリザリン等のアントラキノン類、アントシアニジン、β-カロチン、カテナール、カプサンチン、カルコン、カルサミン、クエルセチン、クロシン、クロロフィル、クルクミン、コチニール、シコニン等のナフトキノン類、ビキシン、フラボン類、ベタシアニジン、ヘナ、ヘモグロビン、リコピン、リボフラビン、ルチン等の天然色素・染料;p-フェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、o-、m-又はp-アミノフェノール、m-フェニレンジアミン、5-アミノ-2-メチルフェノール、レゾルシン、1-ナフトール、2,6-ジアミノピリジン等及びその塩等の酸化染料中間体及びカップラー;インドリン等の自動酸化型染料;ジヒドロキシアセトン等が好ましいものとして挙げられる。
界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤等が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩;ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸トリエタノールアミン等のポリオキシエチレンアルキル硫酸塩;ココイルメチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンカリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ミリストイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン、ラウロイルグルタミン酸メチルアラニンナトリウム等のアシルN-メチルアミノ酸塩;ココイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸トリエタノールアミン、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム、パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、ココイルアラニントリエタノールアミン等のアシルアミノ酸塩;ラウレス酢酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム等のコハク酸エステル塩;脂肪酸アルカノールアミドエーテルカルボン酸塩;アシル乳酸塩;ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩;脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩;硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の脂肪酸グリセリド硫酸塩;アルキルベンゼンポリオキシエチレン硫酸塩;α-オレフィンスルホン酸ナトリウム等のオレフィンスルホン酸塩;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム等のアルキルスルホコハク酸塩;スルホコハク酸ラウレス2ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルエーテルスルホコハク酸塩;テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩;アルカンスルホン酸塩;α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩;アシルイセチオン酸塩;アルキルグリシジルエーテルスルホン酸塩;アルキルスルホ酢酸塩;ラウレスリン酸ナトリウム、ジラウレスリン酸ナトリウム、トリラウレスリン酸ナトリウム、モノオレスリン酸ナトリウム等のアルキルエーテルリン酸エステル塩;ラウリルリン酸カリウム等のアルキルリン酸エステル塩;カゼインナトリウム;アルキルアリールエーテルリン酸塩;脂肪酸アミドエーテルリン酸塩;ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸等のリン脂質類;カルボン酸変性シリコーン、リン酸変性シリコーン、硫酸変性シリコーン等のシリコーン系陰イオン性界面活性剤等が好ましいものとして挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル、ポリオキシエチレンセトステアリルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル(12~14)エーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、酢酸ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレン液状ラノリン、ポリオキシエチレン還元ラノリン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン液状ラノリン、オクタン酸ポリエチレングリコール・ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル混合物、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、モノステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンジグリセルエーテル、ポリオキシプロピレンソルビット、ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル、ポリオキシプロピレンラノリンアルコールエーテル、ポリオキシプロピレン硬質ラノリン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラノリン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンステアリルエーテル、エチレンジアミンテトラポリオキシエチレンプロピレン、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、セスキイソステアリンソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、ジステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、アルキル(8~16)グルコシド、セスキステアリン酸メチルグルコシド、ポリオキシエチレンオレイン酸メチルグルコシド、セスキステアリン酸ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ジステアリン酸ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、ジステアリン酸ポリオキシエチレングルコシド、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、ジラウリン酸エチレングリコール、ラウリン酸プロピレングリコール、自己乳化型ステアリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸プロピレングリコール、リシノレイン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジステアリン酸プロピレングリコール、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノパルミチン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノイソステアリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、ラウリン酸グリセリル、ミリスチン酸グリセリル、パルミチン酸グリセリル、親油型モノステアリルグリセリン、自己乳化型モノステアリルグリセリン、イソステアリン酸グリセリル、オキシステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、親油型オレイン酸グリセリル、リシノレイン酸グリセリル、ベヘン酸グリセリル、エルカ酸グリセリル、ヤシ油脂肪酸グリセリル、セスキオレイン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、水素添加大豆油脂肪酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、酢酸モノステアリン酸グリセリル、酢酸リシノレイン酸グリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル、モノオレイン酸ポリグリセリル、ジステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、ジオレイン酸ポリグリセリル、縮合リシノレイン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、オレイン酸ポリオキシエチレングリセリル、ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル、ラウリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ミリスチン酸ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ステアリン酸ポリオキシエチレンセチルエーテル、ステアリン酸ポリオキシエチレンステアリルエーテル、イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化(水添)ヒマシ油、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化(水添)ヒマシ油、ポリオキシエチレン牛脂アルキルヒドロキシミリスチレンエーテル、ポリオキシエチレンアルキル(12~15)エーテル酢酸プロピル、ポリオキシエチレンアルキル(12~15)エーテル酢酸ヘキサデシル、ポリオキシエチレンジステアリン酸トリメチロールプロパン、ポリオキシエチレントリステアリン酸トリメチロールプロパン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリメチロールプロパン、ジグリセリンオレイルエーテル、イソステアリン酸グリセリルエーテル、バチルアルコール、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンリシノレイン酸アミド、ラウリン酸エタノールアミド、パルミチン酸エタノールアミド、ステアリン酸エタノールアミド、ヤシ油脂肪酸エタノールアミド、ポリオキシエチレンラウリン酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ミリスチン酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、イソステアリン酸ジエタノールアミド、リノール酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド、硬化牛脂油ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、オレイン酸イソプロパノールアミド、ステアリン酸ステアロイルエタノールアミド、ラウリルジメチルアミンオキシド液、ラウリルジメチルアミンオキシド液、ミリスチルジメチルアミンオキシド液、ステアリルジメチルアミンオキシド、ヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド液、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド液、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ステアロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテルジエステル、ラウロイルグルタミン酸ジポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油ピログルタミン酸イソステアリン酸ジエステル、ポリオキシエチレングリセリルピログルタミン酸イソステアリン酸ジエステル、ジメチコンコポリオール等のポリエーテル変性シリコーン、ポリジメチルシロキサン(ジメチコン)・ポリオキシエチレン共重合体等のポリシロキサン・オキシアルキレン共重合体、ポリグリセリン変性シリコーン、糖変性シリコーン等のシリコーン系非イオン性界面活性剤等が好ましいものとして挙げられる。
陽イオン性界面活性剤としては、ベヘントリモニウムクロリド、ステアルトリモニウムクロリド、セトリモニウムクロリド、ラウリルトリモニウムクロリド等のアルキルトリメチルアンモニウムクロリド;ステアリルトリモニウムブロミド等のアルキルトリメチルアンモニウムブロミド;ジステアリルジモニウムクロリド、ジココジモニウムクロリド等のジアルキルジメチルアンモニウムクロリド;ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン等の脂肪酸アミドアミン及びその塩;ステアロキシプロピルジメチルアミン等のアルキルエーテルアミン及びその塩又は第4級塩;エチル硫酸長鎖分岐脂肪酸(12~31)アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等の脂肪酸アミド型第4級アンモニウム塩;ポリオキシエチレンアルキルアミン及びその塩又は第4級塩;アルキルアミン塩;脂肪酸アミドグアニジウム塩;アルキルエーテルアミンモニウム塩;アルキルトリアルキレングリコールアンモニウム塩;ベンザルコニウム塩;ベンゼトニウム塩;塩化セチルピリジニウム等のピリジニウム塩;イミダゾリニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミノプロピルジメチコン及びアモジメチコン等のアミノ変性シリコーン、カチオン変性シリコーン、カチオン変性及びポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性及びポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン系陽イオン性界面活性剤等が好ましいものとして挙げられる。
両性界面活性剤としては、ラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)等のN-アルキル-N,N-ジメチルアミノ酸ベタイン;コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン等の脂肪酸アミドアルキル-N,N-ジメチルアミノ酸ベタイン;ココアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム等のイミダゾリン型ベタイン;アルキルジメチルタウリン等のアルキルスルホベタイン;アルキルジメチルアミノエタノール硫酸エステル等の硫酸型ベタイン;アルキルジメチルアミノエタノールリン酸エステル等のリン酸型ベタイン;ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、スフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質、リゾレシチン、水素添加大豆リン脂質、部分水素添加大豆リン脂質、水素添加卵黄リン脂質、部分水素添加卵黄リン脂質、水酸化レシチン等のリン脂質類;シリコーン系両性界面活性剤等が好ましいものとして挙げられる。
高分子界面活性剤では、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、デンプン誘導体、トラガントガム、アクリル酸・メタアクリル酸アルキル共重合体;シリコーン系各種界面活性剤が好ましいものとして挙げられる。
アルコール類・溶剤・噴射剤類としては、エタノール、2-プロパノール(イソプロピルアルコール)、ブタノール、イソブチルアルコール等の低級アルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルジオール等のグリコール類;ジエチレングリコールモノエチルエーテル(エトキシジグリコール)、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類;コハク酸ジエトキシエチル、エチレングリコールジサクシネート等のグリコールエステル類;ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、炭酸プロピレン、炭酸ジアルキル、アセトン、酢酸エチル、N-メチルピロリドン;トルエン;フルオロカーボン、次世代フロン;LPG、ジメチルエーテル、炭酸ガス等の噴射剤が好ましいものとして挙げられる。
高分子(合成ポリマー含む)・増粘剤・ゲル化剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、クィーンスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、タラガム、タマリンド、ファーセレラン、カラヤガム、トロロアオイ、キャラガム、トラガントガム、ペクチン、ペクチン酸及びナトリウム塩等の塩、アルギン酸及びナトリウム塩等の塩、マンナン;コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ等のデンプン;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、カードラン、ヒアルロン酸及びその塩、ザンサンガム、プルラン、ジェランガム、キチン、キトサン、寒天、カッソウエキス、コンドロイチン硫酸塩、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、アルブミン;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びそのナトリウム等の塩、メチルヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース及びその誘導体;可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、メチルデンプン等のデンプン系高分子、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン、オクテニルコハク酸トウモロコシデンプンアルミニウム等のデンプン誘導体;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等アルギン酸誘導体;ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルピロリドン・ビニルアルコール共重合体、ポリビニルメチルエーテル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合体;(メタ)アクリレーツコポリマー;(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー等の両性メタクリル酸エステル共重合体;(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマー、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMP;ポリ酢酸ビニル部分けん化物、マレイン酸共重合体;ビニルピロリドン・メタクリル酸ジアルキルアミノアルキル共重合体;アクリル樹脂アルカノールアミン;ポリエステル、水分散性ポリエステル;ポリアクリルアミド;ポリアクリル酸エチル等のポリアクリル酸エステル共重合体、カルボキシビニルポリマー、ポリ(メタ)アクリル酸及びそのナトリウム塩等の塩、アクリル酸・メタアクリル酸エステル共重合体;アクリル酸・メタアクリル酸アルキル共重合体;ポリクオタニウム-10等のカチオン化セルロース、ポリクオタニウム-7等のジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体、ポリクオタニウム-22等のアクリル酸・ジアリルジメチルアンモニウムクロリド共重合体、ポリクオタニウム-39等のアクリル酸・ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体、アクリル酸・カチオン化メタアクリル酸エステル共重合体、アクリル酸・カチオン化メタアクリル酸アミド共重合体、ポリクオタニウム-47等のアクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体、塩化メタクリル酸コリンエステル重合体;カチオン化オリゴ糖、カチオン化デキストラン、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド等のカチオン化多糖類;ポリエチレンイミン;カチオンポリマー;ポリクオタニウム-51等の2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの重合体及びメタクリル酸ブチル共重合体等との共重合体;アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、ポリアクリル酸(アルキル)エステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス、合成ラテックス等の高分子エマルジョン;ニトロセルロース;ポリウレタン類及び各種共重合体;トリメチルシロキシケイ酸、フェニルトリメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、ジフェニルジメチコン、フェニルジメチコン、ステアロキシプロピルジメチルアミン、(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、ジメチコノール、ジメチコノールクロスポリマー、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、アミノプロピルジメチコン及びアモジメチコン等のアミノ変性シリコーン、カチオン変性シリコーン、ジメチコンコポリオール等のポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルラン等の糖変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、リン酸変性シリコーン、硫酸変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルキルエーテル変性シリコーン、アミノ酸変性シリコーン、ペプチド変性シリコーン、トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸等のフッ素変性シリコーン、カチオン変性及びポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性及びポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性及びポリエーテル変性シリコーン、ポリシロキサン・オキシアルキレン共重合体等の各種シリコーン類;アクリル-シリコーングラフト共重合体等のシリコーン系各種共重合体;各種フッ素系高分子;12-ヒドロキシステアリン酸及びその塩;パルミチン酸デキストリン、パルミチン酸/オクタン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステル;無水ケイ酸、煙霧状シリカ(超微粒子無水ケイ酸)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸ナトリウムマグネシウム、金属石鹸、ジアルキルリン酸金属塩、ベントナイト、ヘクトライト、ジステアルジモニウムヘクトライト、有機変性ベントナイト等の有機変性粘土鉱物、酢酸ステアリン酸スクロース等のショ糖脂肪酸エステル及びショ糖混合脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステル等が好ましいものとして挙げられる。
UV吸収剤としては、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸モノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N-ジエトキシパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルパラアミノ安息香酸ブチルエステル、N,N-ジメチルパラアミノ安息香酸エチルエステル等の安息香酸系UV吸収剤;ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系UV吸収剤;サリチル酸及びそのナトリウム塩、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系UV吸収剤;オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、2-エチルヘキシルp-メトキシシンナメート(パラメトキシケイヒ酸オクチル)、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート(シノキサート)、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシルα-シアノ-β-フェニルシンナメート(オクトクリン)、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート、フェルラ酸及びその誘導体等の桂皮酸系UV吸収剤;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(オキシベンゾン-3)、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4'-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系UV吸収剤;3-(4'-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー;2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール;2,2'-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2'-ヒドロキシ-5'-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン;4-tert-ブチルメトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン誘導体;オクチルトリアゾン;ウロカニン酸及びウロカニン酸エチル等のウロカニン酸誘導体;2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオン、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル等のヒダントイン誘導体、フェニルベンズイミダソゾールスルホン酸、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ドロメトリゾールトリシロキサン、アントラニル酸メチル、ルチン及びその誘導体、オリザノール及びその誘導体等が好ましいものとして挙げられる。
酸化防止剤としては、トコフェロール(ビタミンE)、酢酸トコフェロール等のトコフェロール誘導体;BHT、BHA;没食子酸プロピル等の没食子酸誘導体;ビタミンC(アスコルビン酸)及びその誘導体;エリソルビン酸及びその誘導体;亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩;亜硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸水素塩;チオ硫酸ナトリウム等のチオ硫酸塩;メタ亜硫酸水素塩;チオタウリン、ヒポタウリン;チオグリセロール、チオ尿素、チオグリコール酸、システイン塩酸塩等が好ましいものとして挙げられる。
還元剤としては、チオグリコール酸、システイン、システアミン等が好ましいものとして挙げられる。
酸化剤としては、過酸化水素水、過硫酸アンモニウム、臭素酸ナトリウム、過炭酸等が好ましいものとして挙げられる。
防腐剤・抗菌剤としては、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のヒドロキシ安息香酸及びその塩又はそのエステル;サリチル酸;安息香酸ナトリウム;フェノキシエタノール;1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール等の1,2-ジオール;メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン等のイソチアゾリンオン誘導体;イミダゾリニウムウレア;デヒドロ酢酸及びその塩;フェノール類;トリクロサン等のハロゲン化ビスフェノール類;酸アミド類;4級アンモニウム塩類;トリクロロカルバニド、ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ソルビン酸、クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、ハロカルバン、ヘキサクロロフェン、ヒノキチオール;フェノール、イソプロピルフェノール、クレゾール、チモール、パラクロロフェノール、フェニルフェノール、フェニルフェノールナトリウム等のその他フェノール類;フェニルエチルアルコール、感光素類、抗菌性ゼオライト、銀イオン等が好ましいものとして挙げられる。
金属イオン封鎖剤(キレート剤)としては、EDTA、EDTA2Na、EDTA3Na、EDTA4Na等のエデト酸塩(エチレンジアミン四酢酸塩);HEDTA3Na等のヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩;ペンテト酸塩(ジエチレントリアミン五酢酸塩);フィチン酸;エチドロン酸等のホスホン酸及びそのナトリウム塩等の塩類;シュウ酸ナトリウム;ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸等のポリアミノ酸類;ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸;クエン酸ナトリウム、クエン酸、アラニン、ジヒドロキシエチルグリシン、グルコン酸、アスコルビン酸、コハク酸、酒石酸等が好ましいものとして挙げられる。
動植物抽出物(植物・動物・微生物エキス類)としては、アイリスエキス、アシタバエキス、アスナロエキス、アスパラガスエキス、アボカドエキス、アマチャエキス、アーモンドエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、インチコウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、ウワウルシエキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、エンメイソウエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オタネニンジンエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オノニスエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、カキ葉エキス、カキョクエキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カッコンエキス、カモミラエキス、油溶性カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カラスムギエキス、カルカデエキス、カンゾウエキス、油溶性カンゾウエキス、キウイエキス、キオウエキス、キクラゲエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、キリ葉エキス、グアノシン、グアバエキス、クジンエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、クリエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、黒米エキス、黒砂糖抽出物、黒酢、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、ゲンノショウコエキス、紅茶エキス、酵母エキス、コウボクエキス、コーヒーエキス、ゴボウエキス、コメエキス、コメ発酵エキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サフランエキス、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンシャエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、ジャトバエキス、シャクヤクエキス、ショウキュウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、白キクラゲエキス、スギナエキス、ステビアエキス、ステビア発酵物、西河柳エキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ソウハクヒエキス、ダイオウエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、タンポポエキス、地衣類エキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、ティートリー油、甜茶エキス、トウガラシエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、バーチエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ヒノキエキス、ビフィズス菌エキス、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、ブドウ種子エキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マイカイカエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モズクエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ユリエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、緑茶エキス、卵殻膜エキス、リンゴエキス、ルイボス茶エキス、レイシエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンギョウエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス、ワレモコウエキス等が好ましいものとして挙げられる。
pH調整剤・酸・アルカリとしては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、グリコール酸、コハク酸、酢酸、酢酸ナトリウム、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、リン酸、塩酸、硫酸、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、アルギニン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、炭酸グアニジン、炭酸アンモニウム等が好ましいものとして挙げられる。
保湿剤・感触向上剤としては、グリセリン、ブチレングリコール、プロピレングリコール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ヘキシレングリコール、ジグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール・プロピレングリコール共重合体等のポリオール類及びその重合体;ジエチレングリコールモノエチルエーテル(エトキシジグリコール)、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のグリコールアルキルエーテル類;ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、マルチトール等の糖アルコール類;グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、トレオース、キシロース、アラビノース、フコース、リボース、デオキシリボース、マルトース、トレハロース、ラクトース、ラフィノース、グルコン酸、グルクロン酸、シクロデキストリン類(α-、β-、γ-シクロデキストリン、及びマルトシル化、ヒドロキシアルキル化等の修飾シクロデキストリン)、β-グルカン、キチン、キトサン、ヘパリン及びその誘導体、ペクチン、アラビノガラクタン、デキストリン、デキストラン、グリコーゲン、エチルグルコシド、メタクリル酸グルコシルエチル重合物又は共重合物等の糖類及びその誘導体類;ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム;コンドロイチン硫酸ナトリウム;ムコイチン硫酸、カロニン硫酸、ケラト硫酸、デルマタン硫酸;シロキクラゲ抽出物、シロキクラゲ多糖体;フコイダン;チューベロース多糖体、天然由来多糖体;クエン酸、酒石酸、乳酸等の有機酸及びその塩;尿素;2-ピロリドン-5-カルボン酸及びそのナトリウム等の塩;ベタイン(トリメチルグリシン)、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、リジン、セリン、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、チロシン、β-アラニン、スレオニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、トリプトファン、ヒスチジン、タウリン等のアミノ酸類及びその塩;コラーゲン、魚由来コラーゲン、アテロコラーゲン、ゼラチン、エラスチン、コラーゲン分解ペプチド、加水分解コラーゲン、塩化ヒドロキシプロピルアンモニウム加水分解コラーゲン、エラスチン分解ペプチド、ケラチン分解ペプチド、加水分解ケラチン、コンキオリン分解ペプチド、加水分解コンキオリン、シルクタンパク分解ペプチド、加水分解シルク、ラウロイル加水分解シルクナトリウム、大豆タンパク分解ペプチド、小麦タンパク分解ペプチド、加水分解小麦タンパク、カゼイン分解ペプチド、アシル化ペプチド等のタンパクペプチド類及びその誘導体;パルミトイルオリゴペプチド、パルミトイルペンタペプチド、パルミトイルテトラペプチド等のアシル化ペプチド類;シリル化ペプチド類;乳酸菌培養液、酵母抽出液、卵殻膜タンパク、牛顎下腺ムチン、ヒポタウリン、ゴマリグナン配糖体、グルタチオン、アルブミン、乳清;塩化コリン、ホスホリルコリン;胎盤抽出液、エアラスチン、コラーゲン、アロエ抽出物、ハマメリス水、ヘチマ水、カモミラエキス、カンゾウエキス、コンフリーエキス、シルクエキス、イザヨイバラエキス、セイヨウノコギリソウエキス、ユーカリエキス、メリロートエキス等の動物・植物抽出成分、天然型セラミド(タイプ1、2、3、4、5、6)、ヒドロキシセラミド、疑似セラミド、スフィンゴ糖脂質、セラミド及び糖セラミド含有エキス等のセラミド類等が好ましいものとして挙げられる。
美白剤としては、アルブチン、α-アルブチン等のヒドロキノン配糖体及びそのエステル類;アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム塩及びアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩等のアスコルビン酸リン酸エステル塩、アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル等のアスコルビン酸脂肪酸エステル、アスコルビン酸エチルエーテル等のアスコルビン酸アルキルエーテル、アスコルビン酸-2-グルコシド等のアスコルビン酸グルコシド及びその脂肪酸エステル類、アスコルビン酸硫酸エステル、リン酸トコフェリルアスコルビル等のアスコルビン酸誘導体;コウジ酸、エラグ酸、トラネキサム酸及びその誘導体、フェルラ酸及びその誘導体、プラセンタエキス、グルタチオン、オリザノール、ブチルレゾルシノール、油溶性カモミラエキス、油溶性カンゾウエキス、西河柳エキス、ユキノシタエキス等の植物エキス等が好ましいものとして挙げられる。
ビタミン類及びその誘導体類としては、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類;チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、ピリドキシンジパルミテート、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド・ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、コリン類等のビタミンB群類;アスコルビン酸及びそのナトリウム等の塩等のビタミンC類;ビタミンD;α、β、γ、δ-トコフェロール等のビタミンE類;パントテン酸、ビオチン等のその他ビタミン類;アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム塩及びアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩等のアスコルビン酸リン酸エステル塩、アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル・ステアリン酸アスコルビル・パルミチン酸アスコルビル・ジパルミチン酸アスコルビル等のアスコルビン酸脂肪酸エステル、アスコルビン酸エチルエーテル等のアスコルビン酸アルキルエーテル、アスコルビン酸-2-グルコシド等のアスコルビン酸グルコシド及びその脂肪酸エステル、リン酸トコフェリルアスコルビル等のアスコルビン酸誘導体;ニコチン酸トコフェロール、酢酸トコフェロール、リノール酸トコフェロール、フェルラ酸トコフェロール、トコフェロールリン酸エステル等のトコフェロール誘導体等のビタミン誘導体、トコトリエノール、その他各種ビタミン誘導体類等が好ましいものとして挙げられる。
消炎剤・抗炎症剤としては、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、グアイアズレン、アラントイン、インドメタシン、酸化亜鉛、酢酸ヒドロコーチゾン、プレドニゾン、塩酸ジフェドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン;桃葉エキス、蓬葉エキス等の植物エキス等が好ましいものとして挙げられる。
育毛用薬剤・血行促進剤・刺激剤としては、センブリエキス、トウガラシチンキ、ショウキョウチンキ、ショウキョウエキス、カンタリスチンキ等の植物エキス・チンキ類;カプサイシン、ノニル酸ワレニルアミド、ジンゲロン、イクタモール、タンニン酸、ボルネオール、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノール、セファランチン、ビタミンE及びニコチン酸トコフェロール・酢酸トコフェロール等の誘導体、γ-オリザノール、ニコチン酸及びニコチン酸アミド・ニコチン酸ベンジルエステル・イノシトールヘキサニコチネート、ニコチンアルコール等の誘導体、アラントイン、感光素301号、感光素401号、塩化カプロニウム、ペンタデカン酸モノグリセリド、フラバノノール誘導体、スチグマステロール又はスチグマスタノール及びその配糖体、ミノキシジル等が好ましいものとして挙げられる。
ホルモン類としては、エストラジオール、エストロン、エチニルエストラジオール、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン等が好ましいものとして挙げられる。
抗しわ剤、抗老化剤、ひきしめ剤、冷感剤、温感剤、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤等のその他の薬効剤としては、レチノール類、レチノイン酸類、レチノイン酸トコフェリル;乳酸、グリコール酸、グルコン酸、フルーツ酸、サリチル酸及びその配糖体・エステル化物等の誘導体、ヒドロキシカプリン酸、長鎖α-ヒドロキシ脂肪酸、長鎖α-ヒドロキシ脂肪酸コレステリル等のα-又はβ-ヒドロキシ酸類及びその誘導体類;γ-アミノ酪酸、γ-アミノ-β-ヒドロキシ酪酸;カルニチン;クレアチン;セラミド類、スフィンゴシン類;カフェイン、キサンチン等及びその誘導体;コエンザイムQ10(ユビキノン)、カロチン、リコピン、アスタキサンチン等の抗酸化・活性酸素消去剤;カテキン類;ケルセチン等のフラボン類;イソフラボン類;没食子酸及びエステル糖誘導体;タンニン、セサミン、プロトアントシアニジン、クロロゲン酸、リンゴポリフェノール等のポリフェノール類;ルチン及び配糖体等の誘導体;ヘスペリジン及び配糖体等の誘導体;リグナン配糖体;グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン等のカンゾウエキス関連物質;ラクトフェリン;ショウガオール、ジンゲロール;メントール、カンファー、セドロール等の香料物質及びその誘導体;カプサイシン、バニリン等及び誘導体;ジエチルトルアミド等の昆虫忌避剤;生理活性物質とシクロデキストリン類との複合体が好ましいものとして挙げられる。
鎮痒剤としては、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、カンファー、サブスタンス-P阻害剤等を例示することができる。角質剥離・溶解剤としては、サリチル酸、イオウ、レゾルシン、硫化セレン、ピリドキシン等を例示することができる。制汗剤としては、クロルヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、酸化亜鉛、パラフェノールスルホン酸亜鉛等が好ましいものとして挙げられる。
清涼剤としては、メントール、サリチル酸メチル等が挙げられる。
収れん剤としては、クエン酸、酒石酸、乳酸、硫酸アルミニウム・カリウム、タンニン酸等を例示することができる。酵素類としては、スーパーオキサイドディスムターゼ、カタラーゼ、塩化リゾチーム、リパーゼ、パパイン、パンクレアチン、プロテアーゼ等が好ましいものとして挙げられる。
核酸類としては、リボ核酸及びその塩、デオキシリボ核酸及びその塩、アデノシン三リン酸二ナトリウム等が好ましいものとして挙げられる。
水としては、常水、精製水の他、硬水、軟水、天然水、海洋深層水、電解アルカリイオン水、電解酸性イオン水、イオン水、クラスター水等が好ましいものとして挙げられる。
これらのほか、日本化粧品工業連合会成分表示名称リスト、INCI辞書(The International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)、医薬部外品原料規格(化粧品原料基準[旧]、化粧品種別配合成分規格[旧]を含む。)、日本薬局方、医薬品添加物規格、食品添加物公定書等に記載されている成分、及び国際特許分類(IPC)のA61K8及びC11Dの分類に属する日本国及び諸外国特許公報及び特許公開公報(公表公報・再公表を含む)に記載されている成分等、公知の成分を、公知の組み合わせ及び配合比・配合量で含有させることができる。
本発明の皮膚化粧料としては、具体的には、スキンケア製品、頭髪製品、制汗剤製品、メイクアップ製品、UV防御製品、香料製品等が挙げられる。より具体的には、例えば、乳液、クリーム、ローション、カラミンローション、サンスクリーン剤、化粧下地料、サンタン剤、アフターシェーブローション、プレシェーブローション、パック料、クレンジング料、洗顔料、アクネ対策化粧料、エッセンス等の基礎化粧料、ファンデーション、白粉、マスカラ、コンシーラー、アイシャドウ、アイライナー、アイブロー、チーク、ネイルカラー、リップクリーム、口紅等のメイクアップ化粧料、シャンプー、リンス、コンディショナー、ヘアカラー、ヘアトニック、セット剤、ボディーパウダー、育毛剤、デオドラント、脱毛剤、石鹸、ボディーシャンプー、入浴剤、ハンドソープ、香水等が挙げられる。また、製品の形態についても特に限定はなく、液状、乳液状、クリーム状、固形状、ペースト状、ゲル状、粉末状、多層状、ムース状、スプレー状等の種々の形態が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されない。なお、以下の各製造例、比較製造例における評価項目は、下記方法にて実施した。
(1)ポリマー粒子の真球状換算した体積平均粒子径(MV)
MICROTRACK MT3000(日機装(株)製)を用いて測定した。
(2)ポリマー粒子のアスペクト比
走査電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製S-4800、以下、SEMという)を用い、測定可能な倍率(300~30,000倍)で写真を撮影し、得られた扁平楕円球状ポリマー粒子を二次元化した状態で、ランダムに100個の粒子を抽出し、各粒子の扁平部の長径(L)、扁平部の短径(D)及び側面の厚さ(T)の測定を行い
アスペクト比(L/D)の平均(P1
AV)、
アスペクト比(D/T)の平均(P2
AV)、
アスペクト比(L/T)の平均(P3
AV)
として算出した。
粒子の扁平部の平均長径(LAV)、平均短径(DAV)及び平均厚さ(TAV)も同様にランダムに抽出した100個の粒子について、長径(L)、短径(D)及び側面の厚さ(T)を測定して算出した。なお、図1に、扁平楕円球状ポリマー粒子Aの長径(L)、短径(D)及び厚さ(T)を表す図を示す。
(3)比表面積(SB)
自動比表面積細孔分布測定装置(BELSORP-max(日本ベル(株)製))を用い、窒素ガス吸着法により比表面積(SB)を測定した。
(4)理論比表面積(SD)
ポリマー粒子の体積平均粒子径を2r(m)、その半径をr(m)、その密度をG(g/m3)とする。このとき、半径r(m)の真球状粒子の表面積S'(m2)、体積V(m3)は、それぞれ次式で表される。
半径rの真球状粒子の表面積:S'=4πr2
半径rの真球状粒子の体積: V=4πr3/3
この場合、粒子1g当たりに含まれる粒子の個数Nは次式で表される。
粒子1g当たりに含まれる粒子の個数:N=1/VG
したがって、ポリマー粒子から算出される真球状粒子の理論比表面積SD(m2/g)は次式で表される。
SD=S'N=S'/VG=3/rG
(5)ポリマー粒子の嵩密度
三薬局方で規定されている試験法の第1法(メスシリンダーを用いる方法)を用いてゆるめ嵩密度として算出した。単位はg/mLとした。
(6)吸水量測定
乾燥させたポリマー粒子粉を約2質量%の濃度で水に分散させ、一日静置した後、再度分散させ、ガラスフィルターを用いて、減圧ろ過した。ろ過したガラスフィルターを、遠心分離機((株)日立ハイテクノロジーズ製CR-20GII)を用いて、3,000rpmで30分間遠心した後、得られたポリマー粒子粉を乾燥し、乾燥前後の粉体の質量を測定し、その差を吸水量とした。
(7)吸油量の測定
JIS K 5101に記される、煮あまに油法に準拠して測定した。
(8)pH測定
攪拌している状態の反応液にpH試験紙(Whatman社製)を浸け、その色の変化度合いで判断した。
[1]扁平楕円球状ポリマー粒子の製造
[製造例1]
2,000mLフラスコに、以下に示す各成分を一括で仕込み、室温(25℃、以下同様)で1時間攪拌した。
水 912.0g
メタノール 45.0g
ポリプロピレングリコール(#3000) 88.0g
ポリビニルピロリドン(K-15) 56.5g
ポリエチレンオキシド(M.W.300,000) 22.5g
過酸化ベンゾイル(油溶性) 1.6g
過硫酸ナトリウム(水溶性) 3.7g
メタクリル酸メチル 524.0g
エチレングリコールジメタクリレート 6.3g
このとき、液相は水系相部分と乳化相部分と油系相部分の各相が交じり合う状態であり、そのpHを測定したところ7であった。
次に、オイルバス温度を85℃に設定し、窒素気流下で加熱、攪拌(400rpm)を開始し、8時間重合反応を行ってメタクリル酸メチル-エチレングリコールジメタクリレート共重合体粒子分散液を得た。なお、加熱開始前の反応液のpHは7、加熱開始2時間後の反応液のpHは2であり、反応終了時点の反応液のpHは1であった。
得られた粒子分散液を別途3,000mLのフラスコに移し、合成容器内(フラスコ及び攪拌翼)の付着物を確認したところ、殆ど凝集物等は見られず、綺麗な状態であった。
次に、公知の吸引ろ過設備にて粒子分散液をろ過し、得られたろ物について、更にメタノールにて洗浄-ろ過を5回繰り返した後、真空乾燥し、ポリマー粒子A1を得た。
得られた粒子100個をランダムに抽出してSEMにて形状を観察したところ、図2に示すように、表層部及び表面に平均粒径0.3μmの粒子が付着した扁平楕円球状ポリマー粒子であった。
LAVは9μm、DAVは3μm、TAVは1μmであった。なお、異物について確認したが、凝集物やくっつき等の変形物は殆ど見られなかった。
[製造例2]
2,000mLフラスコに、以下に示す各成分を一括で仕込み、室温で1時間攪拌した。
水 912.0g
エタノール 27.0g
ポリプロピレングリコール(#3000) 96.0g
ポリビニルピロリドン(K-15) 48.0g
ショ糖ラウリル酸エステル 9.6g
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(油溶性) 2.8g
過硫酸アンモニウム(水溶性) 3.2g
メタクリル酸メチル 580.0g
エチレングリコールジメタクリレート 5.8g
このとき、液相は水系相部分と乳化相部分と油系相部分の各相が交じり合う状態であり、そのpHを測定したところ7であった。
次に、オイルバス温度を75℃に設定し、窒素気流下で加熱、攪拌(250rpm)を開始し、8時間重合反応を行ってメタクリル酸メチル-エチレングリコールジメタクリレート共重合体粒子分散液を得た。なお、加熱開始前の反応液のpHは7、加熱開始2時間後の反応液のpHは2であり、反応終了時点の反応液のpHは1であった。
得られた粒子分散液を別途3,000mLのフラスコに移し、合成容器内(フラスコ及び攪拌翼)の付着物を確認したところ、殆ど凝集物等は見られず、綺麗な状態であった。
次に、公知の吸引ろ過設備にて粒子分散液をろ過し、得られたろ物について、更にメタノールにて洗浄-ろ過を5回繰り返した後、真空乾燥し、ポリマー粒子A2を得た。
得られた粒子100個をランダムに抽出してSEMにて形状を観察したところ、図3に示すように、表層部及び表面に平均粒径1.2μmの粒子が付着した扁平楕円球状ポリマー粒子であった。
LAVは35μm、DAVは8μm、TAVは2μmであった。なお、異物について確認したが、凝集物やくっつき等の変形物は殆ど見られなかった。
[製造例3]
2,000mLフラスコに、以下に示す各成分を一括で仕込み、室温で1時間攪拌した。
水 930.0g
エタノール 45.5g
ポリプロピレングリコール(#3000) 68.0g
ポリビニルピロリドン(K-15) 53.5g
ショ糖ラウリル酸エステル 10.5g
2,2'-アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(油溶性) 2.2g
過硫酸アンモニウム(水溶性) 3.6g
メタクリル酸メチル 555.0g
エチレングリコールジメタクリレート 5.6g
このとき、液相は水系相部分と乳化相部分と油系相部分の各相が交じり合う状態であり、そのpHを測定したところ7であった。
次に、オイルバス温度を75℃に設定し、窒素気流下で加熱、攪拌(400rpm)を開始し、8時間重合反応を行ってメタクリル酸メチル-エチレングリコールジメタクリレート共重合体粒子分散液を得た。なお、加熱開始前の反応液のpHは7、加熱開始2時間後の反応液のpHは2であり、反応終了時点の反応液のpHは1であった。
得られた粒子分散液を別途3,000mLのフラスコに移し、合成容器内(フラスコ及び攪拌翼)の付着物を確認したところ、殆ど凝集物等は見られず、綺麗な状態であった。
次に、公知の吸引ろ過設備にて粒子分散液をろ過し、得られたろ物について、更にメタノールにて洗浄-ろ過を5回繰り返した後、真空乾燥し、ポリマー粒子A3を得た。
得られた粒子100個をランダムに抽出してSEMにて形状を観察したところ、図4に示すように、表層部及び表面に平均粒径0.6μmの粒子が付着した扁平楕円球状ポリマー粒子であった。
LAVは43μm、DAVは4μm、TAVは2μmであった。なお、異物について確認したが、凝集物やくっつき等の変形物は殆ど見られなかった。
[製造例4]
2,000mLフラスコに、以下に示す各成分を一括で仕込み、室温で1時間攪拌した。
水 760.0g
エタノール 44.6g
ポリプロピレングリコール(#3000) 88.0g
ポリビニルピロリドン(K-15) 49.5g
ショ糖ラウリル酸エステル 8.6g
AIBN(油溶性) 2.4g
過硫酸アンモニウム(水溶性) 1.9g
メタクリル酸メチル 480.0g
このとき、液相は水系相部分と乳化相部分と油系相部分の各相が交じり合う状態であり、そのpHを測定したところ7であった。
次に、オイルバス温度を75℃に設定し、窒素気流下で加熱、攪拌(300rpm)を開始し、8時間重合反応を行ってポリメタクリル酸メチル粒子分散液を得た。なお、加熱開始前の反応液のpHは7、加熱開始2時間後の反応液のpHは2であり、反応終了時点の反応液のpHは1であった。
得られた粒子分散液を別途3,000mLのフラスコに移し、合成容器内(フラスコ及び攪拌翼)の付着物を確認したところ、殆ど凝集物等は見られず、綺麗な状態であった。
次に、公知の吸引ろ過設備にて粒子分散液をろ過し、得られたろ物について、更にメタノールにて洗浄-ろ過を5回繰り返した後、真空乾燥し、ポリマー粒子A4を得た。
得られた粒子100個をランダムに抽出してSEMにて形状を観察したところ、表層部及び表面に平均粒径0.4μmの粒子が付着した扁平楕円球状ポリマー粒子であった。
LAVは16μm、DAVは8μm、TAVは2μmであった。なお、異物について確認したが、凝集物やくっつき等の変形物は殆ど見られなかった。
[製造例5]
2,000mLフラスコに、以下に示す各成分を一括で仕込み、室温で1時間攪拌した。
水 880.0g
エタノール 52.0g
ポリプロピレングリコール(#2000) 98.0g
ポリビニルピロリドン(K-15) 46.0g
ショ糖ラウリル酸エステル 11.0g
2,2'-アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(油溶性) 2.5g
過硫酸アンモニウム(水溶性) 3.5g
メタクリル酸メチル 684.0g
エチレングリコールジメタクリレート 10.3g
このとき、液相は水系相部分と乳化相部分と油系相部分の各相が交じり合う状態であり、そのpHを測定したところ7であった。
次に、オイルバス温度を73℃に設定し、窒素気流下で加熱、攪拌(300rpm)を開始し、8時間重合反応を行ってメタクリル酸メチル-エチレングリコールジメタクリレート共重合体粒子分散液を得た。なお、加熱開始前の反応液のpHは7、加熱開始2時間後の反応液のpHは2であり、反応終了時点の反応液のpHは1であった。
得られた粒子分散液を別途3,000mLのフラスコに移し、合成容器内(フラスコ及び攪拌翼)の付着物を確認したところ、殆ど凝集物等は見られず、綺麗な状態であった。
次に、公知の吸引ろ過設備にて粒子分散液をろ過し、得られたろ物について、更にメタノールにて洗浄-ろ過を5回繰り返した後、真空乾燥し、ポリマー粒子A5を得た。
得られた粒子100個をランダムに抽出してSEMにて形状を観察したところ、表層部及び表面に平均粒径0.6μmの粒子が付着した扁平楕円球状ポリマー粒子であった。
LAVは24μm、DAVは10μm、TAVは4μmであった。なお、異物について確認したが、凝集物やくっつき等の変形物は殆ど見られなかった。
[製造例6]
2,000mLフラスコに、以下に示す各成分を一括で仕込み、室温で1時間攪拌した。
水 865.0g
エタノール 42.5g
ポリプロピレングリコール(#2000) 102.0g
ポリビニルピロリドン(K-30) 22.5g
脂肪酸グリセリンエステル 13.0g
アゾビスイソバレロニトリル(油溶性) 2.0g
2,2'-アゾビス(2-メチル-N-フェニルプロピオン
アミジン)二塩酸塩(水溶性) 2.5g
メタクリル酸メチル 580.0g
ポリエチレングリコールジメタクリレート(n=4) 17.4g
このとき、液相は水系相部分と乳化相部分と油系相部分の各相が交じり合う状態であり、そのpHを測定したところ7であった。
次に、オイルバス温度を76℃に設定し、窒素気流下で加熱、攪拌(350rpm)を開始し、8時間重合反応を行ってメタクリル酸メチル-ポリエチレングリコールジメタクリレート(n=4)共重合体粒子分散液を得た。なお、加熱開始前の反応液のpHは7、加熱開始2時間後の反応液のpHは2であり、反応終了時点の反応液のpHは1であった。
得られた粒子分散液を別途3,000mLのフラスコに移し、合成容器内(フラスコ及び攪拌翼)の付着物を確認したところ、殆ど凝集物等は見られず、綺麗な状態であった。
次に、公知の吸引ろ過設備にて粒子分散液をろ過し、得られたろ物について、更にメタノールにて洗浄-ろ過を5回繰り返した後、真空乾燥し、ポリマー粒子A6を得た。
得られた粒子100個をランダムに抽出してSEMにて形状を観察したところ、表層部及び表面に平均粒径0.8μmの粒子が付着した扁平楕円球状ポリマー粒子であった。
LAVは29μm、DAVは7μm、TAVは3μmであった。なお、異物について確認したが、凝集物やくっつき等の変形物は殆ど見られなかった。
[製造例7]
2,000mLフラスコに、以下に示す各成分を一括で仕込み、室温で1時間攪拌した。
水 712.5g
メタノール 37.5g
ポリプロピレングリコール(#3000) 75.0g
ポリビニルピロリドン(K-30) 43.2g
ショ糖バルミチン酸エステル 10.8g
AIBN(油溶性) 3.2g
過硫酸アンモニウム(水溶性) 4.3g
メタクリル酸メチル 486.0g
メタクリル酸 54.0g
エチレングリコールジメタクリレート 10.8g
このとき、液相は水系相部分と乳化相部分と油系相部分の各相が交じり合う状態であり、そのpHを測定したところ7であった。
次に、オイルバス温度を72℃に設定し、窒素気流下で加熱、攪拌(250rpm)を開始し、8時間重合反応を行ってメタクリル酸メチル-メタクリル酸-エチレングリコールジメタクリレート共重合体粒子分散液を得た。なお、加熱開始前の反応液のpHは7、加熱開始2時間後の反応液のpHは2であり、反応終了時点の反応液のpHは1であった。
得られた粒子分散液を別途3,000mLのフラスコに移し、合成容器内(フラスコ及び攪拌翼)の付着物を確認したところ、殆ど凝集物等は見られず、綺麗な状態であった。
次に、公知の吸引ろ過設備にて粒子分散液をろ過し、得られたろ物について、更にメタノールにて洗浄-ろ過を5回繰り返した後、真空乾燥し、ポリマー粒子A7を得た。
得られた粒子100個をランダムに抽出してSEMにて形状を観察したところ、表層部及び表面に平均粒径1.2μmの粒子が付着した扁平楕円球状ポリマー粒子であった。
LAVは49μm、DAVは19μm、TAVは6μmであった。なお、異物について確認したが、凝集物やくっつき等の変形物は殆ど見られなかった。
[製造例8]
2,000mLフラスコに、以下に示す各成分を一括で仕込み、室温で1時間攪拌した。
水 912.0g
イソプロピルアルコール 27.4g
ポリプロピレングリコール(#4000) 69.5g
ポリビニルピロリドン(K-15) 52.6g
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 15.5g
アゾビスメチルブチロニトリル(油溶性) 2.6g
過硫酸カリウム(水溶性) 3.0g
スチレン 652.0g
ジビニルベンゼン 9.8g
このとき、液相は水系相部分と乳化相部分と油系相部分の各相が交じり合う状態であり、そのpHを測定したところ7であった。
次に、オイルバス温度を78℃に設定し、窒素気流下で加熱、攪拌(400rpm)を開始し、8時間重合反応を行ってスチレン-ジビニルベンゼン共重合体粒子分散液を得た。なお、加熱開始前の反応液のpHは7、加熱開始2時間後の反応液のpHは2であり、反応終了時点の反応液のpHは1であった。
得られた粒子分散液を別途3,000mLのフラスコに移し、合成容器内(フラスコ及び攪拌翼)の付着物を確認したところ、殆ど凝集物等は見られず、綺麗な状態であった。
次に、公知の吸引ろ過設備にて粒子分散液をろ過し、得られたろ物について、更にメタノールにて洗浄-ろ過を5回繰り返した後、真空乾燥し、ポリマー粒子A8を得た。
得られた粒子100個をランダムに抽出してSEMにて形状を観察したところ、表層部及び表面に平均粒径0.5μmの粒子が付着した扁平楕円球状ポリマー粒子であった。
LAVは19μm、DAVは6μm、TAVは2μmであった。なお、異物について確認したが、凝集物やくっつき等の変形物は殆ど見られなかった。
[比較製造例1]
2,000mLフラスコに、以下に示す各成分を一括で仕込み、ディスパー分散翼で1,000rpmで懸濁液を作製し、窒素気流下、オイルバス温度80℃で8時間加熱・攪拌し、粒子分散液を得た。その後、遠心分離を5回繰り返し分級・洗浄操作を行い、平均粒子径が5μmのポリメタクリル酸メチル単一の球状ポリマー粒子B1を作製した。
水 1386.5g
メタクリル酸メチル 173.4g
ラウリルパーオキサイド 8.6g
ポリビニルピロリドン(K-30) 17.3g
[比較製造例2]
AIBNを用いず、過硫酸アンモニウムの使用量を14.0gに変更した以外は、製造例2と同様の方法でメタクリル酸メチル-エチレングリコールジメタクリレート共重合体粒子分散液を得た。なお、加熱開始前の反応液のpHは7、加熱開始2時間後の反応液のpHは2であり、反応終了時点の反応液のpHは1であった。
得られた粒子分散液を別途3,000mLのフラスコに移し、合成容器内(フラスコ及び攪拌翼)の付着物を確認したところ、殆ど凝集物等は見られず、綺麗な状態であった。
次に、公知の吸引ろ過設備にて粒子分散液をろ過し、得られたろ物について、更にメタノールにて洗浄-ろ過を5回繰り返した後、真空乾燥し、ポリマー粒子B2を得た。
得られた粒子100個をランダムに抽出してSEMにて形状を観察したところ、図5に示すように、扁平部分を有しない楕円球状(長球状)ポリマー粒子であり、その平均長径(LAV)は28μm、DAVは7μm、平均アスペクト比(P1
AV)は4であった。なお、異物について確認したが、凝集物やくっつき等の変形物は殆ど見られなかった。
ポリマー粒子A1~A8及びB1~B2の形状、粒子成分、体積平均粒子径(MV)、扁平部の平均長径(LAV)、扁平部の平均短径(DAV)、平均厚さ(TAV)、アスペクト比(L/D)の平均(P1
AV)、アスペクト比(D/T)の平均(P2
AV)、及びアスペクト比(L/T)の平均(P3
AV)を表1に示す。
また、ポリマー粒子A1~A8及びB1~B2の比表面積(SB)、理論上の比表面積(SD)とその比、嵩密度、吸水量、及び吸油量を表2に示す。
[2]扁平楕円球状ポリマー粒子の評価
[評価試験1]官能試験及び付着力評価
[参考例1-1~1-7、比較参考例1-1~1-2]
ポリマー粒子A1~A5及びB1~B2について、下記手法にて、肌触り、滑り性及び粒子付着力の評価を行った。結果を表3に示す。
(1)肌触り
各粒子を皮膚上に伸ばした際の感触を下記基準にて評価した。
(2)滑り性
黒色合皮上に各粒子1gを載せて、指で伸ばした際の長さを下記基準にて評価した。
(3)粒子付着力
黒色合皮上に各粒子1gを載せて、パフで均等に伸ばした後、合皮を3回たたき、粒子の残存量をデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製VHX200)で観察し、下記基準にて評価した。
◎:極めて良好、○:良好、△:標準、×:不良
表3に示したように、肌触り、滑り性について、扁平楕円球状ポリマー粒子は、扁平部分を有しないポリマー粒子と同等以上の性質を有し、また、粒子付着力について、扁平楕円球状ポリマー粒子の方が、扁平部を有しないポリマー粒子よりも格段に優れていた。
[評価試験2]透過光分析
[参考例2-1~2-14、比較参考例2-1~2-2]
下記表4記載の組成になるように、ポリマー粒子A1~A5、ポリマー粒子B1~B2、及び精製水を混合し、0.1質量%のポリマー粒子分散液1~16を調製した。
ポリマー粒子分散液1~16をそれぞれ付属の石英セルに注入し、紫外可視分光光度計(日本分光(株)製UV-2450)を用いて、波長320nm、360nm、500nm、600nm、700nmにおける粒子分散時の透過光分析を行った。結果を表5に示す。
表5に示したように、扁平楕円球状ポリマー粒子を用いた分散液1~14では、扁平部分をもたないポリマー粒子を用いた分散液15~16より優れた拡散効果が得られることがわかった。また、分散液1~14は、UV領域から可視光領域において散乱効果が高いことから、隠蔽性にも優れていることがわかった。
[評価試験3]反射散乱性の評価
[参考例3-1~3-2、比較参考例3-1~3-2]
下記表6記載の組成のポリマー粒子を黒色の合成皮革(5cm×8cm)に、化粧用パフでパッティングしながら均一に塗布し(0.24mg/cm2)、評価用シート1~4を作製した。次いで、自動変角光度計((株)村上色彩技術研究所製Gonio Photometer GP-200)を用い、各評価用シートに入射角45°で光を一定量照射し、反射光の光散乱分布を測定した。結果を図6に示す。
図6より、扁平楕円球状ポリマー粒子の光散乱性効果が高いことを確認した。また、化粧料等のUVカットが必要な用途においては当該粒子が有効であることを確認した。なお、複数の評価用シートを作製し(n=5)同様の試験を行ったところ、評価用シート1は、散乱効果が高いものの評価用シート2に比べてシート毎の特性に若干のバラツキが見られた。これは、扁平楕円球状ポリマー粒子の流動性や扁平面の配向特性に起因し、散乱効果にバラツキが生じたものと推測している。言い換えれば、扁平楕円球状ポリマー粒子に異なる形状の第2のポリマー粒子を混合すると(参考例3-2)第2のポリマー粒子が立体障害を起こさせ、扁平楕円球状ポリマー粒子の特徴を損ねることなく、安定して散乱効果を維持できることがわかった。
[3]皮膚化粧料の作製及び評価
[評価試験4]粉末状ファンデーション
[実施例1~7、比較例1~2]
ポリマー粒子A1~A4、B1~B2を用い、下記表7の組成に従ってメイクアップ組成物(ファンデーション1~9)を作製した。
パネラーとして15人を選定し、ファンデーション1~9について使用感や使用前後の差を「肌への付着性」、「塗布時のフィット感」、「使用感触」、「ソフトフォーカス性」、「化粧効果の持続性(4時間)」の5項目を総合的に評価し、化粧料配合可否について以下のA~Jで評価した。
A:ファンデーション1がよい
B:ファンデーション2がよい
C:ファンデーション3がよい
D:ファンデーション4がよい
E:ファンデーション5がよい
F:ファンデーション6がよい
G:ファンデーション7がよい
H:ファンデーション8がよい
I:ファンデーション9がよい
J:いずれも同じ
その結果、パネラーの評価は
A:3名
B:1名
C:2名
D:2名
E:2名
F:2名
G:3名
H:0名
I:0名
J:0名
であった。
なお、ファンデーション1、2、3、4、6及び7については「肌への付着性」、「化粧効果の持続性(4時間)」が特に優れているとの意見が多かった。ファンデーション1、2、3、4、5及び6については「ソフトフォーカス性」が良いとの意見が多かった。また、「塗布時のフィット感」、「使用感触」についてはファンデーション1、2、3、4、5及び6とも好感触であるものの、パネラーの好みで若干意見が分かれた。これは言い換えると、扁平楕円球状の形状、サイズにより、コンセプトに合わせて適宜選択制ができる有用な粒子であることを意味していると推測される。一方、ファンデーション8については、「肌への付着性」、「化粧効果の持続性(4時間)」、「ソフトフォーカス性」に欠けるとの意見が多かった。また、ファンデーション9についてはファンデーション8に比べると良好であるものの、総合的にファンデーション1~7に比べると劣るとの意見が多かった。
[評価試験5]リキッドファンデーション
[実施例8~13、比較例3~4]
ポリマー粒子A1~A3、B1~B2を用い、下記表8の組成にしたがって、メイクアップ組成物(ファンデーション10~17)を作製した。
パネラーとして15人を選定し、ファンデーション10~17について使用感や使用前後の差を「肌への付着性」、「塗布時のフィット感」、「使用感触」、「ソフトフォーカス性」、「化粧効果の持続性(4時間)」の5項目を総合的に評価し、化粧料配合可否について以下のA~Iで評価した。
A:ファンデーション10がよい
B:ファンデーション11がよい
C:ファンデーション12がよい
D:ファンデーション13がよい
E:ファンデーション14がよい
F:ファンデーション15がよい
G:ファンデーション16がよい
H:ファンデーション17がよい
I:いずれも同じ
その結果、パネラーの評価は
A:3名
B:3名
C:3名
D:2名
E:2名
F:2名
G:0名
H:0名
I:0名
であった。
なお、ファンデーション10~15については「肌への付着性」、「化粧効果の持続性(4時間)」が特に優れており、「ソフトフォーカス性」も良いとの意見が多かった。特にまた、「塗布時のフィット感」、「使用感触」についてはファンデーション10~15ともパネラーの好みで若干意見が分かれたが、比較的アスペクト比のある粒子の方が感触としてインパクトが高いとの意見があった。一方、ファンデーション16については、「肌への付着性」、「化粧効果の持続性(4時間)」、「ソフトフォーカス性」に欠けるとの意見が多かった。また、ファンデーション17についてはファンデーション16に比べると良好であるものの総合的にファンデーション10~15に比べると劣るとの意見が多かった。
以上のように、扁平楕円球状ポリマー粒子Aはポリマー成分の軽量化を最大限に生かしつつ、密着性が高く、隠蔽性、光拡散性、UVカット性、触感性、流動特性等の点でこれまでのポリマー粒子とは異なる独特の特性を有することから、皮膚化粧料として有用に活用できる。
[4]各種皮膚化粧料の作製
[処方例1~120]
化粧料全般、特に皮膚化粧料としては多数の用途や製品があるため、一般に開示されている化粧料処方をもとに、扁平楕円球状ポリマー粒子Aが皮膚化粧料として応用が可能か否か確認を行った。その結果、扁平楕円球状ポリマー粒子Aは既存のポリマー粒子や無機粒子等と同類で取り扱うことができ、かつ扁平楕円球状ポリマー粒子Aが有する固有の特性を付帯できることを確認した。
以下に、扁平楕円球状ポリマー粒子であるポリマー粒子A1~A5をもとに検討を行った皮膚化粧料についての処方例を記す。ポリマー粒子A1~A5を用い、下記表9~33の組成にしたがって、各種皮膚化粧料を作製した。なお、表中の数値は、各成分の含有量(質量%)を表す。
(1)粉体化粧料
(2)油性化粧料、ジェル状化粧料
(3)水中油型乳化化粧料
(4)油中水型乳化化粧料