JP7135748B2 - 冷間圧延方法および冷間圧延設備 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼板等の金属板を冷間タンデム圧延機により冷間圧延する方法、およびその冷間圧延方法の実施に使用される冷間圧延設備に関するものである。
金属板、例えば鋼板を冷間圧延するにあたっては、ワークロール表面に対する鋼板の焼き付きを防止するため、圧延機のロールバイト入側において鋼板表面に潤滑油を供給することが一般的である。そして複数基のロールスタンドを直列状に配列して、連続的に送られてくる鋼板を各ロールスタンドにより連続的に圧延するタンデム冷間圧延の場合、各ロールスタンドのそれぞれにおける入側に潤滑油供給装置、例えばエマルション噴射ノズルを設置しておき、各ロールスタンド入側で潤滑油を鋼板表面に噴射することが行われている。
そして各ロールスタンド入側における潤滑油供給量(鋼板の単位面積当たりの潤滑油噴射量)は、鋼板表面とワークロール表面との間の摩擦係数が、そのスタンドでの圧下率や圧延速度(ロール周速度)などに応じた適切な値となるように定めておくのが通常である。すなわち、鋼板表面とワークロール表面との間の摩擦係数が大き過ぎれば、鋼板の金属がワークロール表面に凝着する現象、すなわちいわゆる焼き付きが発生し、一方摩擦係数が小さ過ぎれば、ワークロールに対して鋼板が滑る現象、すなわちいわゆるスリップが発生するから、焼付き発生限界とスリップ発生限界との中間の適切な摩擦係数が得られるように、鋼板表面に供給する潤滑油の量を定めておくのが一般的である。
しかしながら、実際のタンデム冷間圧延では、前段のロールスタンドを出た鋼板の表面に、前段のロールスタンド入側で供給された潤滑油の一部が油膜として残存するのが通常である。その場合、次段のロールスタンドの入側で鋼板表面に供給される潤滑油が、前段から持ち越された潤滑油の油膜に重畳されることになる。したがって、次段のロールスタンドで圧延される際の鋼板の表面には、そのロールスタンドの入側で供給された量よりも多い量の潤滑油が存在していることになる。
そして前段のロールスタンドから持ち越された潤滑油によって、次段のロールスタンドで圧延される際に鋼板表面に存在する潤滑油が過剰となれば、次段のロールスタンドでスリップが発生して、鋼板表面に擦り傷が発生し、冷延板製品の外観品質を損なってしまう。
この問題に対処するためには、前段のロールスタンドから持ち越される潤滑油量を推定して、その量を勘案して次段スタンドの入側で供給する潤滑油量を定めることも考えられる。しかしながら実際上は、前段のロールスタンドから持ち越される潤滑油量は一定せず、前段のロールの表面状況や鋼板の表面状況、そのほか圧延条件の変動や板温度等によって大きく変化する。そのため、持ち越される潤滑油量を一律に推定することはできない。したがって前段のロールスタンドから持ち越される潤滑油量を勘案して次段のロールスタンド入側での潤滑油量を設定しようとしても、実際には過剰な量の潤滑油によりスリップが発生したり、逆に潤滑油量が少な過ぎて焼き付きが発生したりする事態を、確実かつ安定して防止することは困難であった。
特開2004―148332号公報
本発明は以上の事情を背景としてなされたもので、タンデム冷間圧延におけるスリップの発生および焼き付きの発生を、確実かつ安定して防止し得る冷間圧延方法、及びその実施のための冷間圧延設備を提供することを課題としている。
前述の課題を解決するため、本発明では、基本的には、前段のロールスタンドの出側において、前段のロールスタンドから鋼板に付着したまま持ち出された潤滑油を、脱脂洗浄剤によって鋼板表面からいったん除去して、次段のロールスタンド入側で改めて鋼板表面に潤滑油を供給することを考えた。そしてこのようにすれば、次段のロールスタンドに前段のロールスタンドからの潤滑油が持ち越されないため、次段のスタンド入側での潤滑油供給量については、前段からの持越し潤滑油量を考慮する必要がなく、そのため次段のロールスタンド入側での潤滑油供給量を、鋼板とワークロールとの間の摩擦係数がスリップ発生限界と焼き付き発生限界との間となるように設定すれば、実際にスリップ及び焼き付きの発生を確実に防止することが可能となることを認識した。
なお鋼板の冷間圧延において圧延中に洗浄を実施する技術としては、特許文献1に示される技術がある。しかしながらこの技術は、スラッジの除去のためにバックアップロール表面を圧延油によって洗浄するものであり、本発明とは全く異なる技術である。
すなわち本発明の基本的な態様(第1の態様)の冷間圧延方法は、
直列に配列された複数のロールスタンドを有する冷間タンデム圧延機によって金属板を連続冷間圧延するにあたり、
各ロールスタンドの入側において金属板表面に潤滑油を供給し、
複数のロールスタンドのうち、第1段目のロールスタンドを除く1以上のロールスタンドの入側において、1つ前のロールスタンドと潤滑油供給位置との間の金属板表面に脱脂洗浄剤を供給し、
隣り合う2つのロールスタンドの間に位置する脱脂洗浄剤供給位置と潤滑油供給位置との間において金属板表面に洗浄水を供給して脱脂洗浄剤を洗い流す冷間圧延方法であって、
前段のロールスタンドの出側の金属板の表面温度に応じ、その表面温度が、120℃±3℃の範囲内の予め定めた選択基準温度未満の場合には、脱脂洗浄剤としてノニオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用い、前記選択基準温度以上の場合には、脱脂洗浄剤としてアニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用いる。
また本発明の第2の態様の冷間圧延方法は、前記第1の態様の冷間圧延方法において、
第1段目のロールスタンドを除く前記1以上のロールスタンドとして、最終段のロールスタンド、もしくは最終段のロールスタンド及び最終段から前段側に向けて連続する1以上のロールスタンドが選択されることを特徴とするものである。
さらに本発明の第3の態様の冷間圧延方法は、前記第1もしくは第2の態様の冷間圧延方法において、
前記脱脂洗浄剤として、ノニオン系の界面活性剤、アニオン系の界面活性剤、カチオン系の界面活性剤のいずれかを含む脱脂洗浄剤を用いることを特徴とするものである。
さらに本発明の第4の態様の冷間圧延方法は、前記第1~第3のいずれかの態様の冷間圧延方法において、
前段のロールスタンドの出側の金属板の表面温度に応じ、その表面温度が、120℃±3℃の範囲内の予め定めた選択基準温度未満の場合には、脱脂洗浄剤としてノニオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用い、前記選択基準温度以上の場合には、脱脂洗浄剤としてアニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用いることを特徴とするものである。
また本発明の第5の態様の冷間圧延方法は、前記第1~第4のいずれかの態様の冷間圧延方法において、
前記脱脂洗浄剤を金属板表面に供給するにあたり、2流体ノズルを用いて脱脂洗浄剤を気体により霧化して金属板表面に噴射することを特徴とするものである。
さらに本発明の第6の態様の冷間圧延方法は、前記第1~第5のいずれかの態様の冷間圧延方法において、
脱脂洗浄剤洗い流しのための洗浄水の供給位置と潤滑油供給位置との間において、金属板表面から洗浄水を吹き飛ばすために気体を吹き付けることを特徴とするものである。
また本発明の第7の態様の冷間圧延設備は、
直列に配列された冷間圧延用の複数のロールスタンドと、
金属板表面に潤滑油を供給するように各ロールスタンドの入側に配設された潤滑油供給装置と、
前記複数のロールスタンドのうち、第1段目のロールスタンドを除く1以上のロールスタンドの入側であって且つ前記潤滑油供給装置よりも前段のロールスタンドの出側に近い位置に配設された、金属板表面に脱脂洗浄剤を供給するための脱脂洗浄剤供給装置と、
隣り合う2つのロールスタンドの間に位置する前記脱脂洗浄剤供給装置と前記潤滑油供給装置との間に配設され、金属板表面に洗浄水を供給して脱脂洗浄剤を洗い流すための洗浄水供給装置とを有し、
前記脱脂洗浄剤供給装置は、前段のロールスタンドの出側の金属板の表面温度に応じ、その表面温度が、120℃±3℃の範囲内の予め定めた選択基準温度未満の場合には、脱脂洗浄剤としてノニオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を金属板表面に供給し、前記選択基準温度以上の場合には、脱脂洗浄剤としてアニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を金属板表面に供給する。
さらに本発明の第8の態様の冷間圧延設備は、前記第7の態様の冷間圧延設備において、
第1段目のロールスタンドを除く前記1以上のロールスタンドが、最終段のロールスタンド、もしくは最終段のロールスタンド及び最終段から前段側に向けて連続する1以上のロールスタンドであることを特徴とするものである。
また本発明の第9の態様の冷間圧延設備は、前記第7もしくは第8の態様の冷間圧延設備において、
前記洗浄水供給装置と前記潤滑油供給装置との間に、金属板表面から洗浄水を吹き飛ばすために気体を吹き付ける気体吹き付け装置が配設されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、直列に配列された複数のロールスタンドを有するタンデム冷間圧延機を用いて、各ロールスタンドの入側にて潤滑油を供給しながら金属板を連続冷間圧延するにあたり、ロールスタンド間において前段のロールスタンドから持ち越される潤滑油の影響によりスリップや焼き付きが発生することを確実かつ安定して防止することができる。
本発明の冷間圧延方法を実施するための第1の実施形態の冷間圧延設備を示す模式図である。 本発明の冷間圧延方法を実施するための第2の実施形態の冷間圧延設備を示す模式図である。 本発明の冷間圧延方法を実施するための第3の実施形態の冷間圧延設備を示す模式図である。 本発明の冷間圧延方法についての実施例1で用いた冷間圧延設備を示す模式図である。 本発明の冷間圧延方法を実施するための第4の実施形態の冷間圧延設備を示す模式図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1には、本発明の冷間圧延方法を実施するための第1の実施形態の冷間圧延設備を模式的に示す。
図1においては、一例として、金属板、例えば鋼板2を連続的に冷間圧延するための、冷間圧延用の複数基、例えば5基のロールスタンドF~Fを直列状に配列した冷間圧延設備1を示している。各ロールスタンドF~Fは、それぞれ上下のワークロール3A、3Bと上下のバックアップロール4A、4Bとを有する4段圧延機(4Hiミル)で構成されている。そして各ロールスタンドF~Fの入側には、鋼板2の上下の板面に潤滑油を供給するための潤滑油供給装置6A、6Bが配設されている。これらの潤滑油供給装置6A、6Bは、例えば潤滑油原液を水等によってエマルションとした状態で鋼板2の板面に向けて、各ロールスタンドF~Fにおける入側ロールバイトに近い位置で噴射するノズルによって構成される。ここまで説明した構成は、従来の一般的な冷間圧延設備と同様である。
さらに本実施形態における特徴的な構成として、各ロールスタンドF~Fのうち、第5段目ロールスタンド(最終ロールスタンド)Fの入側(言い換えれば第4段目ロールスタンドFの出側)には、潤滑油供給装置6A、6Bよりも第4段目ロールスタンドFに近い位置に、鋼板2の上下面に対向するように、上下一対の脱脂洗浄剤供給装置10A、10Bが配設されている。これらの脱脂洗浄剤供給装置10A、10Bは、前段のロールスタンド(この例では第4段目ロールスタンド)Fから鋼板表面に油膜として付着したまま持ち出された潤滑油を除去するためのものであり、後述するように例えばノニオン系活性剤などの界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を鋼板の上下両面に供給するように構成されている。具体的には、脱脂洗浄剤供給装置10A、10Bは2流体ノズルによって構成されて、脱脂洗浄剤を空気や窒素ガスなどのガスによって霧化して、いわゆるガスアトマイズ法により鋼板の上下両面に噴霧する構成とされる。
さらに第5段目ロールスタンドFの入側における、上記の脱脂洗浄剤供給装置10A、10Bの位置と、第5段目ロールスタンドFとの間には、上下一対の洗浄水供給装置12A、12Bが鋼板2の上下面に対向するように配設されている。これら洗浄水供給装置12A、12Bは、脱脂洗浄剤供給装置10A、10Bから鋼板表面に供給された脱脂洗浄剤を洗い流すための水(洗浄水)を、鋼板表面に供給するためのものであり、水を噴出するノズルによって構成される。
さらに第5段目ロールスタンドFの入側における、上記の洗浄水供給装置12A、12Bと第5段目ロールスタンドFとの間には、上下一対の気体吹き付け装置14A、14Bが鋼板の上下面に対向するように配設されている。これら気体吹き付け装置14A、14Bは、洗浄水供給装置12A、12Bによって鋼板表面に供給された洗浄水を吹き飛ばして(吹き流して)除去するためのものであり、例えば乾燥空気などの気体を鋼板表面に吹き付けるブロアによって構成される。
以上のような図1に示される第1の実施形態の冷間圧延設備によって金属板、例えば鋼板2を冷間圧延するにあたっては、図1の左方から被圧延材として鋼板2が第1段目ロールスタンドFに向けて連続的に送給されて、各ロールスタンドF~Fの上下のワークロール3A、3B間を順次通過することにより、所定の圧下率で順次圧下が加えられて減厚され、最終的に第5段目ロールスタンド(最終スタンド) Fを出て、所定の冷延板製品となる。
ここで、各ロールスタンドF~Fの入側では、潤滑油供給装置6A、6Bによって鋼板2の表面に潤滑油が例えばエマルションの状態で供給されて、鋼板とワークロールとの間の潤滑がなされる。ここで、各ロールスタンドF~Fの出側の鋼板の表面には、前段のロールスタンドの入側で供給された潤滑油の一部が油膜として残留しているのが通常である。
しかるに本実施形態では、特に第4段目ロールスタンドFから出た鋼板2の表面に対して、先ず脱脂洗浄剤供給装置10A、10Bによって界面活性剤を含む脱脂洗浄剤が例えばガスアトマイズ法によって供給され、これによって、第4段目ロールスタンドFから持ち出されて鋼板表面に残留付着している潤滑油が脱脂洗浄剤中に溶解される。さらにその脱脂洗浄剤は、洗浄水供給装置12A、12Bから供給される洗浄水によって洗い流される。そして鋼板表面に残る洗浄水は、気体吹き付け装置14A、14Bから吹き付けられる空気などの気体によって吹き飛ばされる。
このようにして、第4段目ロールスタンドFから出た鋼板2は、第5段目ロールスタンド(最終段ロールスタンド)Fの入側の潤滑油供給装置6A、6Bに至るまでの間に、脱脂洗浄剤供給装置10A、10Bによる脱脂洗浄剤供給位置、洗浄水供給装置12A、12Bによる洗浄水供給位置、および気体吹き付け装置14A、14Bによる気体吹き付け位置をその順に通過し、これによって第4段目ロールスタンドFから鋼板表面に残留して持ち出された潤滑油が洗浄・除去されることになる。
したがって、第5段目ロールスタンド(最終段ロールスタンド)Fのワークロール3A、3B間に挿入される際の鋼板表面の潤滑油付着量は、第4段目ロールスタンドFから鋼板に付着して持ち出された潤滑油量にかかわらず、もっぱら第5段目ロールスタンドFの入側で供給される潤滑油の供給量によって決まることになる。そのため、第5段目ロールスタンドFの入側での潤滑油供給装置6A、6Bによる潤滑油供給量を調整することによって、第5段目ロールスタンドFのワークロール3A、3B間に挿入される際の鋼板表面の潤滑油量を調整することが出来る。したがって、焼き付きが発生せずしかもスリップも発生しないような摩擦係数が得られるように、第5段目ロールスタンドFのワークロール3A、3B間に挿入される際の鋼板表面の潤滑油量を、容易かつ高精度で制御することが出来る。
なお以下の説明では、脱脂洗浄剤供給装置10A、10B、洗浄水供給装置12A、12B、および気体吹き付け装置14A、14Bをまとめて、「残留潤滑油洗浄・除去手段」と称することがある。
ここで、脱脂洗浄剤としては、界面活性剤として、例えばノニオン(非イオン)系界面活性剤を含む脱脂洗浄剤、あるいはカチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤などのいわゆるイオン性の界面活性剤を用いたり、あるいはこれらの界面活性剤の2種以上を混合して用いてもよい。
ノニオン(非イオン)系界面活性剤としては、例えばアルキルアミンオキシド、アルキルフェニルエーテルなどが挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、例えばアルキルアミン塩、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。アニオン系界面活性剤としては、例えば直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
なお、いずれの系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用いるかは、後に改めて説明するように、前段のロールスタンドの出側の鋼板温度(鋼板表面温度)に応じて選択することが望ましい。
脱脂洗浄剤の供給方法は、基本的には限定されないが、前述のように2流体ノズルを用いて、脱脂洗浄剤を空気もしくは窒素ガスなどの気体によって霧化して鋼板表面に向け噴射する、いわゆるガスアトマイズ法を適用することが好ましい。但し場合によっては、脱脂洗浄剤をそのまま直接鋼板表面に供給する方式を適用することも許容される。
脱脂洗浄剤の供給量は、一基のロールスタンドについて、鋼板の単位表面積当たり、鋼板片面につき40cc/m~80cc/mとすることが好ましい。またガスアトマイズ法によって脱脂洗浄剤を供給する場合、アトマイズ用のガス圧は0.1MPa~0.3MPaとすることが好ましい。
洗浄水供給装置12A、12Bによる洗浄水の供給量は、鋼板の単位面積当たり、鋼板片面につき6~8L/m程度とすることが好ましい。
さらに気体吹き付け装置14A、14Bによる空気などの吹き付け圧力は、0.5~0.9MPa程度とすることが好ましい。
なお図1に示した実施形態では、最終スタンドFの入側(第4段目ロールスタンドFの出側)における潤滑油供給装置6A、6Bと、第4段目スタンドFとの間に、残留潤滑油洗浄・除去手段として、脱脂洗浄剤供給装置10A、10B、洗浄水供給装置12A、12B、及び気体吹き付け装置14A、14Bを配設した構成としているが、残留潤滑油洗浄・除去手段は、基本的には、第1段目ロールスタンドを除く各ロールスタンドのうちのいずれか1以上のロールスタンドの入側(前段ロールスタンドの出側)に配設すればよい。
例えば、図2に、第2の実施形態として、最終スタンドFの入側(第4段目ロールスタンドFの出側)と、第4段目ロールスタンドFの入側(第3段目ロールスタンドFの出側)との双方に、それぞれ残留潤滑油洗浄・除去手段として脱脂洗浄剤供給装置10A、10B、洗浄水供給装置12A、12B、及び気体吹き付け装置14A、14Bを配設した構成を示す。
さらに図3には、第3の実施形態として、第3段目スタンドFの入側(第2段目ロールスタンドFの出側)に、残留潤滑油洗浄・除去手段として脱脂洗浄剤供給装置10A、10B、洗浄水供給装置12A、12B、及び気体吹き付け装置14A、14Bを配設した構成を示す。
ここで、上記の残留潤滑油洗浄・除去手段による潤滑油の除去を、どのロールスタンドの入側で行うかは、前段側のロールスタンドから鋼板に付着して多量の潤滑油持ち越される可能性が高いと推測されるかによって決定することが好ましい。
その観点からは、第1段目ロールスタンドを除く各ロールスタンドのうちでも、最終ロールスタンドの入側には必ず設置しておくことが好ましい。すなわち、タンデム冷間圧延では、後段のスタンドほど、鋼板の薄肉化が進行して圧延速度が高速となる。また後段のスタンドほど、鋼板保有温度の蓄積と圧延速度の高速化の影響によって鋼板温度が高くなって潤滑油の粘度が低下する。そしてこれらが相俟って、後段のスタンドほど出側に持ち出される潤滑油の量が多くなると考えられるからである。
したがって、第1段目ロールスタンドを除く各ロールスタンドのうち、1基のロールスタンドの入側のみにおいて残留潤滑油洗浄・除去手段による鋼板表面からの潤滑油除去を行う場合は、最終ロールスタンドスタンドの入側に残留潤滑油洗浄・除去手段を設置しておくことが好ましい。その一例が、前述の図1に示した第1の実施形態である。
また、2基以上のロールスタンドスタンドの入側において残留潤滑油洗浄・除去手段による鋼板表面からの潤滑油除去を行う場合は、最終ロールスタンドの側から優先して残留潤滑油洗浄・除去手段を配設することが好ましい。その一例が図2に示した第2の実施形態である。
なお図1~図3に示した各実施形態の冷間圧延設備では、5基のロールスタンドF~Fを配列した冷間圧延設備として示しているが、ロールスタンドの数は5基に限らず、要は2基以上の複数基であればよい。
また本発明の冷間圧延方法を実施するための冷間圧延設備としては、第1段目ロールスタンドを除くすべてのロールスタンドの入側、あるいは第1段目ロールスタンドを除くロールスタンドのうちのいくつかのロールスタンドの入側に、それぞれ脱脂洗浄剤供給装置10A、10B、洗浄水供給装置12A、12B、及び気体吹き付け装置14A、14Bからなる残留潤滑油洗浄・除去手段を設けておき、且つ各残留潤滑油洗浄・除去手段の作動をON/OFF制御し得るように構成して、操業条件や圧延中における焼き付きの発生状況などに応じて、作動させる残留潤滑油洗浄・除去手段を選択するように構成してもよいことはもちろんである。
以上のところにおいて、脱脂洗浄剤として、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤のうちのいずれの系の界面活性剤を含むものを用いるかは、入側で鋼板表面に脱脂洗浄剤を供給するロールスタンドに対する前段のロールスタンドの出側の鋼板表面温度に応じて選択することが望ましい。すなわち、鋼板表面温度に応じて界面活性剤を使い分けることが望ましい。
具体的には、前段のロールスタンドの出側の鋼板表面温度について、120℃±3℃の範囲内で選択基準温度を定めておく。そして、前段のロールスタンドの出側の鋼板表面温度が、上記の選択基準温度より低い場合には、脱脂洗浄剤としてノニオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用い、前記選択基準温度以上の場合には、脱脂洗浄剤としてアニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用いることが望ましい。
このように鋼板表面温度に応じて界面活性剤を使い分けることが望ましいとする理由は、次の通りである。
本発明者等は、各種の系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤について、鋼板表面温度が脱脂効率に及ぼす影響を調べた。すなわち冷延鋼板を、圧延潤滑油と水の2vol%エマルションに30秒浸漬してブロワーで風乾させ、鋼板表面に潤滑油膜を形成し、その時点での重量を測定して、脱脂洗浄前重量WAとした。
そして上記の鋼板をヒーターによって110℃~130℃の範囲内の種々の温度に加熱し。その後、各温度に加熱した鋼板を、上下のエアーアトマイズによる脱脂洗浄剤の吹き付け部(脱脂洗浄剤供給装置)、及び上下の洗浄水供給装置の間を通過させて、鋼板表面への脱脂洗浄剤の供給及び洗浄を行った。ここで、脱脂洗浄剤としては、ノニオン系の界面活性剤、またはアニオン系の界面活性剤、もしくはカチオン系の界面活性剤を含むものを用いた。また脱脂洗浄剤の供給及び洗浄の条件は、各鋼板温度、各系の界面活性剤で同じ条件とした。
脱脂洗浄後の鋼板をブロワーで風乾させて重量を測定し、脱脂洗浄後重量WBとした。
上記の脱脂洗浄前重量WAと脱脂洗浄後重量WBから、次式により各鋼板温度、各系の界面活性剤における脱脂率Pを求めた。
脱脂率P=(WA-WB)/WB
このようにして、各系の界面活性剤を用いて、表面温度が異なる鋼板についての脱脂率を調べたところ、次のような結果が得られた。
すなわち、鋼板表面温度が120℃前後よりも低い温度域、とりわけ120℃-3℃(=117℃)より低い温度域では、ノニオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用いた場合に、アニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用いた場合よりも格段に脱脂率が高くなることが知見された。なお、アニオン系とカチオン系とでは、120℃前後よりも低い温度域でほぼ同等の低い脱脂率を示した。
そして鋼板表面温度が120℃前後、とりわけ120℃±3℃の温度域では、ノニオン系、アニオン系、カチオン系でほぼ同等の脱脂率を示した。
さらに鋼板表面温度が120℃前後よりも高い温度域、とりわけ120℃+3℃(=123℃)以上の高い温度域では、ノニオン系で脱脂率が低下する一方、アニオン系、カチオン系では脱脂率が高くなり、脱脂率の絶対値としても、ノニオン系よりもアニオン系、カチオン系の脱脂率が高くなった。なお鋼板表面温度が120℃前後よりも高い温度域でアニオン系とカチオン系とを比較すれば、アニオン系の方がカチオン系よりも脱脂率が高くなる(但しノニオン系よりは脱脂率が高い)傾向を示した。
なお上記の実験では、各系の具体的な界面活性剤の種類としては、ノニオン系界面活性剤としてアルキルアミンオキシドを用い、アニオン系界面活性剤として直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を用い、カチオン系界面活性剤としてアルキルアミン塩を用いたが、その他の各系の界面活性剤を用いた場合でも、上記の結果とほぼ同様な結果を示すことが確認されている。
このように、脱脂洗浄の対象となる鋼板の表面温度によって、各系の界面活性剤の脱脂率が異なり、鋼板表面温度が120℃±3℃よりも低い温度域ではノニオン系の界面活性剤を用いた場合に、アニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を用いた場合よりも脱脂率が高く、鋼板表面温度が120℃±3℃よりも高い温度域ではアニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を用いた場合に、ノニオン系の界面活性剤を用いた場合よりも脱脂率が高いことが本発明者等の実験により新規に知見された。
そこで、120℃±3℃の範囲内で選択基準温度を定めておく。そして、前段のロールスタンドの出側の鋼板表面温度が選択基準温度より低い場合には、脱脂洗浄剤としてノニオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用い、選択基準温度以上の場合には、脱脂洗浄剤としてアニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用いることにより、常に優れた脱脂洗浄効果を得ることが可能になる。
なお、120℃±3℃以上の場合、アニオン系、カチオン系のいずれを用いてもよいが、カチオン系よりもアニオン系の方が脱脂率が高いところから、どちらかと言えば、アニオン系界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用いることが好ましい。
上記のように鋼板表面温度によって界面活性剤を使い分けるための設備構成としては、脱脂洗浄剤を鋼板表面に供給するための脱脂洗浄剤供給装置として、例えば2系統の2流体ノズルを、切り替え可能に設けておき、一方の系統のノズルからはノニオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を供給し得るように、また他方の系統のノズルからはアニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を供給し得るように構成しておけばよい。そして実際の冷間圧延操業において、板温計によって測定された前段のロールスタンド出側の鋼板表面温度に応じて、ノズルを切り替えて、異なる系の脱脂洗浄剤を供給すればよい。
その場合の具体的な設備構成の一例(第4の実施形態)について、4段圧延機(4Hiミル)からなる2基のロールスタンドF1、を配列した冷間圧延設備に適用した例として図5に示す。
図5において、第1段目ロールスタンドFの入側及び第2段目ロールスタンドFの入側には、それぞれ上下に潤滑油供給装置6A、6Bが配設されており、第1段目ロールスタンドFの出側には、第1段目ロールスタンドFで圧延された鋼板2の表面温度を測定するための板温計16が設けられている。板温計16と、第2段目ロールスタンドFの入側の潤滑油供給装置6A、6Bとの間には、脱脂洗浄剤供給装置10A、10B、洗浄水供給装置12A、12B、及び気体吹き付け装置14A、14Bがその順に配設されている。ここで、潤滑油供給装置6A、6Bとしては、それぞれ2系統の2流体ノズル10A、10A;10B,10Bが配設されている。そして、一方の系統の2流体ノズル10A、10Aと他方の系統の2流体ノズル;10B,10Bは、異なる系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を供給するように構成され、かついずれの系統の2流体ノズルから脱脂洗浄剤を供給するかを切り替え可能とされている。例えば、一方の系統の2流体ノズル10A、10Aは、ノニオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を供給するように、また他方の系統の2流体ノズル;10B,10Bは、アニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を供給するように構成される。そしていずれの系統の2流体ノズルから脱脂洗浄剤を供給するかは、板温計16によって測定される第1段目ロールスタンドFの出側の鋼板表面温度に応じて(すなわち120℃±3℃の範囲内の予め定めた選択基準温度未満であるか、または選択基準温度以上であるかに応じて)、使用するノズルの系統を切り替えるようになっている。
次に、本発明の方法を鋼板の冷間圧延に適用した実施例について、比較例とともに説明する。
<実施例1>
この実施例1は、残留潤滑油洗浄・除去手段の有無がスリップ及び焼き付きの発生に及ぼす影響を調べるために、実験的に2基のロールスタンドでタンデム冷間圧延を行った例である。
すなわち、図4に示しているように、それぞれ4段圧延機(4Hiミル)からなる2基のロールスタンドF、Fを配列した冷間圧延設備において、第2段目のロールスタンド(言い換えれば最終スタンド)Fの入側の潤滑油供給装置6A、6Bと第1段目ロールスタンドFの出側との間に、脱脂洗浄剤供給装置10A、10B、洗浄水供給装置12A、12B及び気体吹き付け装置14A、14Bからなる残留潤滑油洗浄・除去手段を設置して、タンデム冷間圧延を行った。なお潤滑油原液としては、タンデム冷間圧延で広く使用されている合成エステル系潤滑油(日本クエーカー・ケミカル(株)製の圧延潤滑油:品番Q-3000)を用いた。
圧延条件は、次の通りである。
・被圧延材:板厚2mmのSPCC鋼板
・第1段目ロールスタンドF:圧下率30%、出側板厚1.4mm、圧延速度5.1m/min
・第2段目ロールスタンドF:圧下率30%、出側板厚0.98mm、圧延速度7.1m/min
なお第1段目ロールスタンドFの出側の鋼板表面温度は、約90℃である。
潤滑油としては、いずれのスタンドでも、前記潤滑油原液の2vol%エマルションを用いた。
脱脂洗浄剤供給装置10A、10Bとしては2流体ノズルを用い、ノニオン系界面活性剤であるアルキルアミンオキシドを含む脱脂洗浄剤を空気により霧化して、ガスアトマイズ法によって鋼板の上下の表面に噴霧した。
表1のNo.1~No.5に示すように、各ロールスタンド入側における潤滑条件、及び第2段目スタンドの入側における洗浄条件を種々変化させた。すなわち、第1段目ロールスタンドFについては、No.1~No.5のいずれの条件でも入側において潤滑油を供給し、それぞれ潤滑油供給量(表1中の潤滑油供給量は鋼板片面あたりで示す)を3段階に変化させた。第2段目ロールスタンドFについては、その入側に潤滑油を供給する場合(No.1、No.4.No.5)には、No.1では潤滑油供給量を3段階に変化させ、No.4.No.5は潤滑油供給量を1段階のみとした。また第2段目ロールスタンドFの入側の脱脂洗浄剤供給装置10A、10Bによるガスアトマイズ法での脱脂洗浄剤の供給は、鋼板の単位面積当たりの脱脂洗浄剤供給量を、鋼板片面あたり40cc/mとし、アトマイズガス圧は0.3MPaとした。
なお第2段目ロールスタンドFの入側で脱脂洗浄剤供給装置10A、10Bにより脱脂洗浄剤を供給する場合は、洗浄水供給装置12A、12Bを作動させて脱脂洗浄剤の洗い流しを行うとともに、気体吹き付け装置14A、14Bを作動させて乾燥空気の吹き付けによる洗浄水の吹き飛ばし(水切り)を行った。洗浄水供給装置12A、12Bによる洗浄水の供給量は、鋼板の単位面積当たり8L/mとし、気体吹き付け装置14A、14Bによる乾燥空気の吹き付け量は、鋼板の単位面積当たり300L/mとした。
各条件No.1~No.5によって圧延した際の、第2段目ロールスタンドでのスリップ発生状況と、焼き付き発生状況を調べたので、その結果を各条件に対応して表1中に示す。なおスリップ発生状況は、スリップによる鋼板の擦り傷の発生の有無によって調べ、また焼き付き発生状況は、ワークロール表面への鋼板金属の凝着の有無によって調べた。
Figure 0007135748000001
No.1は、第1段目スタンドFの入側で、比較的少量(2~8L/min)の潤滑油を供給し、第1段目スタンドFの出側で鋼板を洗浄せずに、第2段目スタンドFの入側で潤滑油を供給した比較例である。この場合、第1段目、第2段目スタンドでの潤滑油量が8L/minでは、焼き付きは発生しなかったが、第2段目スタンドでスリップが発生した。一方、第1段目、第2段目スタンドでの潤滑油量を2L/minに減少させれば、スリップは発生しなかったが、第2段目スタンドで焼付きが発生した。第1段目、第2段目スタンドでの潤滑油量が、中間の4L/minでは、スリップや焼付きは起きなかった。
No.2は、第1段目スタンドFの入側で比較的多量(4~10L/min)の潤滑油を供給し、第1段目スタンドFの出側で鋼板を洗浄せず、しかも第2段目スタンドFの入側で潤滑油を供給しなかった比較例である。この場合、第1段目スタンドでの潤滑油量が10L/minでは、焼き付きは発生しなかったが、第2段目スタンドでスリップが発生した。第1段目スタンドでの潤滑油量を4L/minに減少させれば、スリップは発生しなかったが、第2段目スタンドで焼付きが発生した。第1段目スタンドでの潤滑油量が中間の6L/minでは、スリップや焼付きは起きなかった。
No.3は、第1段目スタンドFの入側で比較的少量(2~8L/min)の潤滑油を供給し、第1段目スタンドFの出側で鋼板を洗浄して、第2段目スタンドFの入側で潤滑油を供給しなかった比較例である。この場合、スリップは発生しなかったが、第1段目スタンドでの潤滑油量にかかわらず、第2段目スタンドで焼き付きが発生した。
No.4は、第1段目スタンドFの入側で、比較的少量(2~8L/min)の潤滑油を供給し、第1段目スタンドFの出側で鋼板を洗浄して、第2段目スタンドFの入側で潤滑油を供給した本発明例である。この場合は、第1段目スタンドの潤滑油供給量にかかわらず、第2段目スタンドの潤滑油供給量が4L/minでスリップや焼付きが発生しなかった。
No.5は、第1段目スタンドFの入側で、比較的多量(4~10L/min)の潤滑油を供給し、第1段目スタンド出側で鋼板を洗浄して、第2段目スタンド入側で潤滑油を供給した本発明例である。この場合は、第1段目スタンドの潤滑油供給量にかかわらず、第2段目スタンドの潤滑油供給量が4L/minでスリップや焼付きが発生しなかった。
さらにこれらの実施例1の結果について、次に詳細に検討する。
先ずNo.4、No.5として示した本発明例では、第1段目スタンドFの入側における潤滑油供給量を大きく変化させても、第2スタンドで、スリップ、焼き付きのいずれもが発生しなかった。
ここで、第1段目スタンドFの出側における潤滑油残留量の具体的な値は不明であるが、第1段目スタンドFの入側における潤滑油供給量を大きく変化させれば、それに伴って第1段目スタンドFの出側における潤滑油残留量も大きく変動すると推測される。しかるに、これらの例では、第1段目スタンドFの入側における潤滑油供給量を大きく変化させても、第2スタンドでスリップ、焼き付きがともに発生しなかった事実から、本発明の方法を適用することによって、前段のスタンドの出側の残留潤滑油量の大小にかかわらず、確実かつ安定してスリップおよび焼き付きの発生を防止し得ると解される。
これに対して、No.1として示した比較例では、第1段目スタンドFの入側における潤滑油供給量を大きく変化させれば、第2スタンドで、スリップ、焼き付きのいずれかが発生してしまうこと、したがって第1段スタンドの出側の残留潤滑油量に応じて厳密且つ正確に第2段スタンド入側で潤滑油供給量を制御する必要があることが判る。なおNo.1の例でも、第2段スタンド入側での潤滑油供給量が適切であれば(潤滑油供給量4L/minであれば)、スリップおよび焼き付きの発生を防止できたが、実際の冷間圧延においては、残留潤滑油量は、前段スタンド入側での潤滑油供給量だけではなく、そのほかの条件(圧下率、圧延速度、板温度等)によっても大きく変動するから、次段スタンド入側での最適な潤滑油供給量を決定することは極めて困難である。
また比較例のNo.2は、第1スタンド入側で比較的多量の潤滑油を供給する一方、第2スタンド入側で、残留潤滑油の洗浄・除去を行わず且つ潤滑油の供給も行わなかった例であるが、この場合も第1段目スタンドFの入側における潤滑油供給量を大きく変化させれば、第2スタンドで、スリップ、焼き付きのいずれかが発生してしまった。なお第1スタンド入側での潤滑油供給量が6L/minの場合は、スリップ、焼き付きがともに発生しなかったが、これは、第1段スタンドから第2段スタンドに持ち越された潤滑油の量が偶然に適切な量となっていたに過ぎない。したがってこの例をもってしては、潤滑油供給量の制御を論じることはできない。
また比較例のNo.3は、第2スタンド入側で残留潤滑油の洗浄・除去を行ったが、第2スタンド入側で潤滑油の供給を行わなかった例であるが、この場合は第2スタンドのワークロール間に挿入される鋼板表面に潤滑油がほとんど残っていないため、焼き付きが発生してしまったものと解される。
<実施例2>
この実施例2は、中間のロールスタンドに対する前段のロールスタンドから持ち越された潤滑油の脱脂洗浄の有無が、その中間のロールスタンドでのスリップの発生に及ぼす影響を調べた例である。
図3に示すように、それぞれ4段圧延機(4Hiミル)からなる5基のロールスタンドF~Fを配列した冷間圧延設備1において、中間の第3段目のロールスタンドFの入側の潤滑油供給装置6A、6Bと第2段目ロールスタンドFの出側との間に、脱脂洗浄剤供給装置10A、10B、洗浄水供給装置12A、12B及び気体吹き付け装置14A、14Bからなる残留潤滑油洗浄・除去手段を設置して、タンデム冷間圧延を行った。
圧延条件は、次の通りである。
・被圧延材:SPCC鋼板向けの板厚2mmの鋼板
・第1段目ロールスタンドF:圧下率30%、出側板厚1.4mm、圧延速度20.8m/min
・第2段目ロールスタンドF:圧下率28.6%、出側板厚1.0mm、圧延速度35.2m/min
・第3段目ロールスタンドF:圧下率30%、出側板厚2.7mm、圧延速度50.2m/min
・第4段目ロールスタンドF:圧下率25%、出側板厚0.52mm、圧延速度66.8m/min
・第5段目ロールスタンドF:圧下率12%、出側板厚0.46mm、圧延速度77.3m/min
潤滑油としては、いずれのスタンドでも、実施例1と同様な原液の2vol%エマルションを用い、第2段目のスタンドFの入側において著しく多量(80L/min)の潤滑油を供給し、それ以外の各スタンドの入側においては50L/minの潤滑油を供給した。
表2のNo.6の場合は、脱脂洗浄剤供給装置10A、10Bを作動させて、鋼板の単位面積当たりの脱脂洗浄剤供給量を40cc/mとし、アトマイズガス圧は0.3MPaとして、第2段目スタンドFの出側(第3段目スタンドFの入側)で脱脂洗浄剤を供給し、さらに洗浄水供給装置12A、12Bを作動させて脱脂洗浄剤の洗い流しを行うとともに、気体吹き付け装置14A、14Bを作動させて乾燥空気の吹き付けによる洗浄水の吹き飛ばし(水切り)を行った。洗浄水供給装置12A、12Bによる洗浄水の供給量は、鋼板の単位面積当たり8L/mとし、気体吹き付け装置14A、14Bによる乾燥空気の吹き付け量は、鋼板の単位面積当たり300L/mとした。なお脱脂洗浄剤としては、実施例1と同様に、ノニオン系界面活性剤であるアルキルアミンオキシドを含む脱脂洗浄剤を空気により霧化して、ガスアトマイズ法によって鋼板表面に噴霧した。
一方表2のNo.7の場合は、脱脂洗浄剤供給装置10A、10Bを作動させず、第2段目スタンドFの出側(第3段目スタンドの入側)での脱脂洗浄剤の供給を行わなかった。
この実施例2における、第3段目スタンドF出側でのスリップ発生状況を調べたところ、表2中に示す結果が得られた。
Figure 0007135748000002
表2から、中間のロールスタンドでも、前段で著しく多量の潤滑油を供給した場合には、脱脂洗浄を行わなければスリップが発生するが、脱脂洗浄を行うことによってスリップの発生を防止し得ることが明らかである。
<実施例3>
この実施例3は、界面活性剤の種類(系)及び前段のロールスタンドの出側の鋼板表面温度がスリップの発生に及ぼす影響を調べるために、実験的に2基のロールスタンドでタンデム冷間圧延を行った例である。なお冷間圧延設備としては、図5に示した設備と同様なものを用いた。また脱脂洗浄剤のノニオン系界面活性剤としてはアルキルアミンオキシドを、アニオン系界面活性剤としては直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を、カチオン系界面活性剤としてはアルキルアミン塩を用い、それぞれの界面活性剤を含む脱脂洗浄剤は、2流体ノズルを用い、空気により霧化してガスアトマイズ法により鋼板の上下の表面に噴霧した。
圧延条件としては、被圧延材を板厚2mmのSPCC鋼板とし、第1段目ロールスタンドF、第2段目ロールスタンドFでの圧下率はいずれも30%とした。
第1段目ロールスタンドFの出側での鋼板表面温度を調整するために、第1段目ロールスタンドFの圧延速度を、25~34mpmの範囲内で変化させ、第1段目ロールスタンドFの出側の鋼板表面温度を測定した。
潤滑油としては、実施例1と同様な潤滑油原液の2vol%エマルションを用い、第1段目ロールスタンドFの入側、第2段目ロールスタンドFの入側で、それぞれ10L/minの流量で供給した。
鋼板表面に供給する界面活性剤の種類(系)を変え、また鋼板表面温度を変えた場合における、第2段目ロールスタンドでのスリップ発生状況を調べたので、その結果を各条件に対応して表3に示す。なおスリップ発生状況は、スリップによる鋼板の擦り傷の発生の有無によって調べた。
Figure 0007135748000003
表3に示すように、ノニオン系界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用いた場合には、第1段目ロールスタンドFの出側鋼板温度が123℃未満では第2段目ロールスタンドFでのスリップが発生しなかったが,123℃以上ではスリップが発生した。
一方、アニオン系界面活性剤もしくはおよびカチオン系界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用いた場合には、第1段目ロールスタンドFの出側鋼板温度が117℃未満では第2段目ロールスタンドFでのスリップが発生したが、117℃以上ではスリップが発生しなかった。
これらの結果から、120℃±3℃の範囲内の温度を選択基準温度とし、鋼板温度が選択基準温度未満の場合には、ノニオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用い、鋼板温度が選択基準温度以上の場合には、アニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用いることによって、いずれの鋼板温度でもスリップの発生を防止し得ることが確認された。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、これらの実施形態は、あくまで本発明の要旨の範囲内の一つの例に過ぎず、本発明の要旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。すなわち本発明は、前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定され、その範囲内で適宜変更可能であることはもちろんである。
1 金属板(鋼板)
3A、3B ワークロール
6A、6B 潤滑油供給装置
10A、10B 脱脂洗浄剤供給装置
12A、12B 洗浄水供給装置
14A、14B 気体吹き付け装置
~Fロールスタンド

Claims (7)

  1. 直列に配列された複数のロールスタンドを有する冷間タンデム圧延機によって金属板を連続冷間圧延するにあたり、
    各ロールスタンドの入側において金属板表面に潤滑油を供給し、
    複数のロールスタンドのうち、第1段目のロールスタンドを除く1以上のロールスタンドの入側において、1つ前のロールスタンドと潤滑油供給位置との間の金属板表面に脱脂洗浄剤を供給し、
    隣り合う2つのロールスタンドの間に位置する脱脂洗浄剤供給位置と潤滑油供給位置との間において金属板表面に洗浄水を供給して脱脂洗浄剤を洗い流す冷間圧延方法であって、
    前段のロールスタンドの出側の金属板の表面温度に応じ、その表面温度が、120℃±3℃の範囲内の予め定めた選択基準温度未満の場合には、脱脂洗浄剤としてノニオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用い、前記選択基準温度以上の場合には、脱脂洗浄剤としてアニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を用いる
    ことを特徴とする冷間圧延方法。
  2. 請求項1に記載の冷間圧延方法において、
    第1段目のロールスタンドを除く前記1以上のロールスタンドとして、最終段のロールスタンド、もしくは最終段のロールスタンド及び最終段から前段側に向けて連続する1以上のロールスタンドが選択されることを特徴とする冷間圧延方法。
  3. 請求項1~請求項のいずれかの請求項に記載の冷間圧延方法において、
    前記脱脂洗浄剤を金属板表面に供給するにあたり、2流体ノズルを用いて脱脂洗浄剤を気体により霧化して金属板表面に噴射することを特徴とする冷間圧延方法。
  4. 請求項1~請求項のいずれかの請求項に記載の冷間圧延方法において、
    脱脂洗浄剤洗い流しのための洗浄水の供給位置と潤滑油供給位置との間において、金属板表面から洗浄水を吹き飛ばすために気体を吹き付けることを特徴とする冷間圧延方法。
  5. 直列に配列された冷間圧延用の複数のロールスタンドと、
    金属板表面に潤滑油を供給するように各ロールスタンドの入側に配設された潤滑油供給装置と、
    前記複数のロールスタンドのうち、第1段目のロールスタンドを除く1以上のロールスタンドの入側であって且つ前記潤滑油供給装置よりも前段のロールスタンドの出側に近い位置に配設された、金属板表面に脱脂洗浄剤を供給するための脱脂洗浄剤供給装置と、
    隣り合う2つのロールスタンドの間に位置する前記脱脂洗浄剤供給装置と前記潤滑油供給装置との間に配設され、金属板表面に洗浄水を供給して脱脂洗浄剤を洗い流すための洗浄水供給装置とを有し、
    前記脱脂洗浄剤供給装置は、前段のロールスタンドの出側の金属板の表面温度に応じ、その表面温度が、120℃±3℃の範囲内の予め定めた選択基準温度未満の場合には、脱脂洗浄剤としてノニオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を金属板表面に供給し、前記選択基準温度以上の場合には、脱脂洗浄剤としてアニオン系もしくはカチオン系の界面活性剤を含む脱脂洗浄剤を金属板表面に供給する、
    ことを特徴とする冷間圧延設備。
  6. 請求項に記載の冷間圧延設備において、
    第1段目のロールスタンドを除く前記1以上のロールスタンドが、最終段のロールスタンド、もしくは最終段のロールスタンド及び最終段から前段側に向けて連続する1以上のロールスタンドであることを特徴とする冷間圧延設備。
  7. 請求項、請求項のいずれかの請求項に記載の冷間圧延設備において、
    さらに、前記洗浄水供給装置と前記潤滑油供給装置との間に、金属板表面から洗浄水を吹き飛ばすために気体を吹き付ける気体吹き付け装置が配設されていることを特徴とする冷間圧延設備。
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