以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含み得る。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による照明装置1Aを斜め下から見た斜視図である。図1に示す実施の形態1の照明装置1Aは、天井に設置され、下へ向けて光を照射する。以下の説明では、照明装置1Aが使用されるときの姿勢を基準として、上及び下の方向を特定する。本実施の形態における照明装置1Aは、特に、工場、倉庫、体育館、競技施設などの高い天井に設置して使用することに適する。
照明装置1Aは、照明ユニット2を備える。本実施の形態における照明装置1Aは、照明ユニット2を一つだけ備えるが、後の実施の形態で説明するように、連結された複数の照明ユニット2を備えた照明装置を構成することが可能である。
照明ユニット2は、ユニット本体3と、光源基板4と、光源基板4で発生した熱を散逸させる放熱フィン5とを備える。光源基板4及び放熱フィン5は、ユニット本体3に支持されている。灯軸AXは、照明ユニット2の中心軸に相当する。典型的には、照明装置1Aは、灯軸AXが鉛直線に平行となるように設置される。
ユニット本体3は、板状のユニットベース6と、板状のユニットカバー7と、支柱8とを備える。ユニットベース6及びユニットカバー7の面は、灯軸AXに対して垂直である。
以下の説明では、灯軸AXに平行な方向を「灯軸方向」と称する。灯軸方向から見たときのユニットベース6及びユニットカバー7の形状は、実質的に正方形である。ユニットベース6とユニットカバー7とは、灯軸AXに平行に延びる支柱8により、互いに連結されている。支柱8は、ユニットベース6及びユニットカバー7の四隅にそれぞれ設置されている。
変形例として、灯軸方向から見たときのユニットベース6及びユニットカバー7の形状が、実質的に、長方形、円形、または楕円形でもよい。ユニットベース6及びユニットカバー7は、灯軸方向から見たときに、実質的に同じ形状及び寸法を有することが望ましい。
ユニットベース6の下面に光源基板4が固定されている。光源基板4は、光源となる発光素子4aを備える。本実施の形態では、複数の発光素子4aが1個の光源基板4上に実装されている。光源基板4には、複数の発光素子4aに給電するための導電パターンが形成されている。光源基板4は、ユニットベース6の下面に対して熱伝導可能となるように設けられている。発光素子4aで発生した熱は、光源基板4からユニットベース6へ熱伝導する。光源基板4は、ユニットベース6の下面に対して、直接接していてもよいし、熱伝導性材料を介して接触してもよい。本明細書において、熱伝導性材料は、例えば、熱伝導性グリス、熱伝導性シート、熱伝導性接着剤、熱伝導性両面粘着テープのいずれかでもよい。
光源基板4は、発光ダイオード(LED)を発光素子4aとして利用したものでもよい。例えば、光源基板4は、表面実装型LEDパッケージ、砲弾型LEDパッケージ、配光レンズ付きLEDパッケージ、チップ・スケール・パッケージのLED、チップ・オン・ボード(COB)タイプのLEDパッケージのうちの少なくとも一種を用いてもよい。また、光源基板4は、LEDを利用したものに限らず、例えば、有機エレクトロルミネセンス(EL)素子または半導体レーザなどを利用したものでもよい。
ユニットベース6の上に複数の放熱フィン5が配置されている。ユニットベース6及び放熱フィン5は、発光素子4aで発生した熱を周囲の空気へ散逸させることにより、発光素子4aを冷却する。放熱フィン5は、光源基板4とは反対側のユニットベース6の面から突出する。すなわち、放熱フィン5は、ユニットベース6の上面から突出する。本実施の形態における放熱フィン5は、板状の形状を有する。放熱フィン5の面は、灯軸AXに対して垂直である。
本実施の形態では、灯軸方向から見たときに、複数の放熱フィン5が放射状に配置されている。複数の放熱フィン5のそれぞれは、ユニットベース6の中央領域から外側へ向かって延びる。本実施の形態では、一枚のシートメタルをコの字型に折り曲げることにより形成された一つの部品により、隣り合う二枚の放熱フィン5が構成されている。当該部品がユニットベース6に対して固定されている。このような構成に限らず、一枚一枚の放熱フィン5を別々の部品としてもよい。ユニットベース6に放熱フィン5を固定する方法は、例えば、カシメ固定、ねじ止め、接着、溶接、ろう接など、いかなる方法でもよい。また、ユニットベース6及び放熱フィン5を、例えばダイカスト方式などにより、一体成形してもよい。また、変形例として、複数の板状の放熱フィン5が互いに平行に配置されてもよい。他の変形例として、放熱フィン5は、ピン形の形状を有するピンフィンでもよい。
光源基板4の発光素子4aで発生した熱は、ユニットベース6へ熱伝導し、ユニットベース6から放熱フィン5へさらに熱伝導する。ユニットベース6及び放熱フィン5の表面から周囲の空気へ熱が散逸する。ユニットベース6及び放熱フィン5によってヒートシンクの表面積を大きくすることで、発光素子4aで発生した熱を効率良く散逸させることができる。その結果、発光素子4aの温度を低くできるので、発光素子4aのエネルギー効率すなわち発光効率が向上するとともに、発光素子4aの寿命を長くできる。
また、ユニットベース6の熱は、支柱8を伝って、ユニットカバー7へ熱伝導する。本実施の形態であれば、ユニットカバー7の表面からも周囲の空気へ熱を散逸させることができるので、発光素子4aの温度を低くする上でより有利になる。なお、変形例として、ユニットベース6から放熱フィン5へ熱を移動させるヒートパイプが備えられてもよい。
本実施の形態では、自然対流により放熱フィン5の表面に沿って流れる気流が発生する。変形例として、放熱フィン5へ送風する送風ファンを設け、強制的に気流を発生させるようにしてもよい。
ユニット本体3は、典型的には、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、銅合金などの金属材料で作られている。変形例として、ユニット本体3の少なくとも一部が熱伝導性樹脂材料で作られていてもよい。熱伝導性樹脂材料は、熱伝導性フィラーが樹脂材料に練り込まれたものでもよい。
複数の放熱フィン5の上にユニットカバー7が配置されている。ユニットカバー7は、ユニットベース6に対して、複数の放熱フィン5を間に挟んで反対側に位置する。ユニットカバー7は、複数の放熱フィン5に接触することなく複数の放熱フィン5の上を覆う。本実施の形態であれば、ユニットカバー7を備えたことで、以下の効果が得られる。照明装置1Aの上から降りかかる埃あるいは油分等をユニットカバー7で受けることで、埃あるいは油分等からなる汚れがユニットベース6の上面及び複数の放熱フィン5の表面に付着及び堆積することを防止できる。上記汚れの影響によるユニットベース6及び放熱フィン5の放熱効率の低下を確実に軽減できる。照明装置1Aが天井のような高所に設置された場合には、ユニットベース6及び放熱フィン5の頻繁な清掃を行うことが困難である。ユニットベース6及び放熱フィン5を頻繁に清掃しなくても、上記汚れがユニットベース6の上面及び複数の放熱フィン5の表面に堆積することをユニットカバー7により防止できる。
ユニットベース6とユニットカバー7との間に形成される開口を空気が通ることにより、放熱フィン5が位置するユニット本体3の内部空間と、ユニット本体3の外部空間との間を空気が移動可能である。これにより、優れた放熱効果が得られる。
本実施の形態の照明装置1Aは、電源装置9を備える。電源装置9は、実質的に直方体の外形を有する筐体と、当該筐体の内部に配置された回路基板などを備える。電源装置9は、ユニットカバー7の上面に固定されている。電源装置9は、発光素子4aを点灯させる直流電力を生成する点灯回路を備える。電源装置9の点灯回路は、例えば商用電源から供給される交流電力から直流電力を生成する電源回路を含む。電源装置9から給電線を介して光源基板4へ電力が供給されることで、発光素子4aが点灯する。変形例として、照明装置1Aは、上記のような電源装置9を備えないものでもよい。すなわち、照明装置1Aは、照明装置1Aの外部に配置された電源装置から直流電力の供給を受けることによって発光素子4aを点灯させるものでもよい。
本実施の形態の照明装置1Aは、透光カバー10を備える。透光カバー10は、光源基板4の全体を覆っている。発光素子4aから発せられた光は、透光カバー10を透過して、照明装置1Aの外部へ照射される。透光カバー10は、ユニットベース6に取り付けられている。本実施の形態であれば、透光カバー10を備えたことで、汚れあるいは水などから光源基板4を確実に保護することができる。透光カバー10は、光を正透過させる、透明材料で作られていてもよい。または、透光カバー10は、光を拡散透過させるものでもよい。透光カバー10は、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂などの樹脂材料、またはガラス材料で作られていてもよい。透光カバー10の表面に、経年劣化の抑制に有利な、例えばハードコート処理のようなコーティング処理が施されてもよい。透光カバー10は、防水性を有してもよい。透光カバー10とユニットベース6との接合部に、防水性を有するシール材または接着剤が備えられてもよい。当該シール材または接着剤は、例えば、軟性樹脂材料、シリコーン系などのシーリング材料、ゴム系材料などで構成されてもよい。
本実施の形態における照明装置1Aは、補強部材11を備える。補強部材11は、ユニットベース6と、ユニットカバー7との間に掛け渡すように、ユニット本体3に対して取り付け可能である。本実施の形態であれば、補強部材11を備えたことで、照明装置1Aの強度及び剛性を向上することができる。本実施の形態では、灯軸AXを間に挟んで反対側に位置する2箇所に補強部材11が設置されている。
補強部材11は、ユニットベース6に固定された第一閉塞部11aと、ユニットカバー7に固定された第二閉塞部11bと、第一閉塞部11aと第二閉塞部11bとをつなぐ架橋部11cとを備える。第一閉塞部11aは、ユニットベース6の面に平行な板状の形状を有する。第二閉塞部11bは、ユニットカバー7の面に平行な板状の形状を有する。架橋部11cは、灯軸AXに対して平行に延びる板状の形状を有する。
本実施の形態における照明装置1Aは、アーム12を備える。アーム12は、補強部材11に連結されている。アーム12は、補強部材11を介してユニット本体3を支持する。アーム12は、細長い板状の基部12aと、基部12aの両端から突出する一対の支持部12bとを有する。アーム12は、金属板を曲げ加工することにより作られていてもよい。支持部12bは、基部12aの長手方向に対して垂直な方向に突出する。建物の天井面または梁のような取付面に対して基部12aをボルトなどにより固定することで、照明装置1Aを取付面に対して固定することができる。図示の例では、ボルトを挿通するための孔が基部12aに形成されている。
支持部12bの先端部分は、2本のボルト13,14により、補強部材11の架橋部11cに対してそれぞれ固定されている。支持部12bの先端部分には、ボルト13を中心とする円弧状に湾曲した長孔12cが形成されている。ボルト14は、長孔12cに挿通されている。
図1では、アーム12の基部12aの面が灯軸AXに対して垂直になっている。天井面または梁のような取付面が水平である場合には、図1に示す状態で基部12aを取付面に対して固定することにより、光源基板4及びユニットベース6が水平になるように照明装置1Aを設置できる。
ボルト13,14を緩めると、アーム12が、補強部材11に対して、ボルト13を中心として所定角度範囲で回転可能になる。アーム12を回転させた後にボルト13,14を再び締め付けると、アーム12の基部12aの面が光源基板4及びユニットベース6に対して傾斜した状態にすることができる。天井面または梁のような取付面が水平面に対して傾斜している場合には、取付面に合わせて基部12aを傾斜させた状態にすることにより、光源基板4及びユニットベース6が水平になるように照明装置1Aを設置できる。
図2は、図1に示す照明装置1Aの一部を斜め上から見た分解斜視図である。図2は、補強部材11からアーム12を取り外し、かつユニット本体3から補強部材11を取り外した状態を示す。
図2に示すように、ユニット本体3は、接合部6a,7aを備える。接合部6a,7aは、照明ユニット2が他の照明ユニット2と連結されたときに、他の照明ユニット2と向かい合う部位に相当する。後の実施の形態で説明するように、照明ユニット2同士が連結される場合には、一方の照明ユニット2の接合部6a,7aを、他方の照明ユニット2の接合部6a,7aと結合することにより、照明ユニット2同士を連結することができる。
接合部6a,7aは、ユニット本体3の側面部に形成される縁部に相当する。照明ユニット2同士が連結されたときに、接合部6a,7aは、他方の照明ユニット2の接合部6a,7aと向かい合う。
本実施の形態では、ユニットベース6が接合部6aを備え、ユニットカバー7が接合部7aを備える。本実施の形態であれば、ユニットベース6とユニットカバー7との双方が接合部6a,7aを備えたことで、照明ユニット2同士を連結したときの連結部の強度及び剛性を高くする上で有利になる。
接合部6aは、通気部6bを有する。本実施の形態における通気部6bは、接合部6aにより形成される縁部の一部を切り取った切欠きに相当している。変形例として、接合部6aを貫通する孔によって通気部6bを構成してもよい。
接合部7aは、通気部7bを有する。本実施の形態における通気部7bは、接合部7aにより形成される縁部の一部を切り取った切欠きに相当している。変形例として、接合部7aを貫通する孔によって通気部7bを構成してもよい。
後の実施の形態で説明するように、複数の照明ユニット2が連結されたときには、空気が、通気部6b,7bを通って、放熱フィン5が位置するユニット本体3の内部空間と、ユニット本体3の外部空間との間を移動可能である。これにより、複数の照明ユニット2が連結されたときの放熱効果の低下を確実に抑制することができ、発光素子4aの温度を低くする上で有利になる。
ユニット本体3は、通気部6bと、通気部7bとのいずれか一方のみを備えたものでもよい。本実施の形態のように、ユニット本体3が通気部6bと通気部7bとの双方を備える場合には、特に優れた放熱効果が得られる。
本実施の形態におけるユニット本体3は、ユニット本体3の中心軸すなわち灯軸AXを介して互いに反対側に位置する二箇所に接合部6a,7aを備えており、各接合部6a,7aには通気部6b,7bが形成されている。灯軸方向から見たときのユニット本体3の四辺、すなわちユニットベース6及びユニットカバー7の四辺のうち、互いに平行な二辺のそれぞれに接合部6a,7a及び通気部6b,7bが形成されている。
本実施の形態では、複数のネジ15により、補強部材11の第一閉塞部11aがユニットベース6の接合部6aに対して固定される。接合部6aには、複数のネジ孔6cが形成されている。第一閉塞部11aには、複数のネジ孔11dが形成されている。ネジ孔11d及びネジ孔6cに挿通したネジ15を締め付けることにより、第一閉塞部11aを接合部6aに固定することができる。
本実施の形態では、複数のネジ16により、補強部材11の第二閉塞部11bがユニットカバー7の接合部7aに対して固定される。接合部7aには、複数のネジ孔7cが形成されている。第二閉塞部11bには、複数のネジ孔11eが形成されている。ネジ孔11e及びネジ孔7cに挿通したネジ16を締め付けることにより、第二閉塞部11bを接合部7aに固定することができる。
上述したように、本実施の形態では、ユニット本体3に対して補強部材11をネジ止めにより固定しているが、例えばカシメ固定、接着、溶接、ろう接などの他の固定方法を用いて両者を固定してもよい。
アーム12の支持部12bには、ボルト13を通すためのボルト孔12dが形成されている。補強部材11の架橋部11cには、ボルト13を通すためのボルト孔11gと、ボルト14を通すためのボルト孔11hとが形成されている。
図1に示すように、補強部材11がユニット本体3に取り付けられた状態では、第一閉塞部11aが通気部6bを塞ぐとともに、第二閉塞部11bが通気部7bを塞ぐ。本実施の形態では、第一閉塞部11aは、他の照明ユニット2と連結されていない接合部6aの通気部6bを塞ぐ閉塞部材に相当し、第二閉塞部11bは、他の照明ユニット2と連結されていない接合部7aの通気部7bを塞ぐ閉塞部材に相当する。本実施の形態であれば、接合部6a,7aが他の照明ユニット2と連結されていない場合に、当該接合部6a,7aの通気部6b,7bを補強部材11の第一閉塞部11a及び第二閉塞部11bにより塞ぐことができるので、照明装置1Aの意匠性を向上する上で有利になる。また、照明装置1Aの強度及び剛性を向上する上でも有利になる。
補強部材11の架橋部11cに開口部11fが形成されている。本実施の形態では、空気が、この開口部11fを通って、放熱フィン5が位置するユニット本体3の内部空間と、ユニット本体3の外部空間との間を移動可能である。これにより、放熱効率の向上に有利になり、発光素子4aの温度を低くする上で有利になる。
図3は、図1に示す照明装置1Aの一部を示す断面平面図である。図3は、灯軸AXに垂直な平面で開口部11fの位置を切断した平面図に相当する。図4は、図1に示す照明装置1Aの一部を示す側面図である。図4は、補強部材11の架橋部11cに正対した位置から見た側面図に相当する。
図3に示すように、灯軸方向から見たときに、一部の放熱フィン5は、ユニットベース6の通気部6bの領域へ食み出した部分である突出部5aを有する。これにより、以下の効果が得られる。接合部6aが他の照明ユニット2と連結されている場合に、通気部6bを通過する空気が、放熱フィン5の突出部5aに当たりやすくなる。その結果、放熱フィン5による放熱効果をさらに向上することができる。
なお、図示を省略するが、灯軸方向から見たときに、突出部5aは、ユニットカバー7の通気部7bの領域へ食み出す。これにより、以下の効果が得られる。接合部7aが他の照明ユニット2と連結されている場合に、通気部7bを通過する空気が、放熱フィン5の突出部5aに当たりやすくなる。その結果、放熱フィン5による放熱効果をさらに向上することができる。
図3及び図4中の寸法L1は、ユニットベース6の面に対して垂直な方向から見たとき、すなわち灯軸方向から見たときの、架橋部11cの開口部11fの最大寸法に相当する。図3及び図4中の距離L2は、開口部11fに向かい合う放熱フィン5の端部と、当該放熱フィン5の隣の放熱フィン5の端部との間の距離に相当する。本実施の形態では、上記寸法L1は、上記距離L2よりも大きい。これにより、以下の効果が得られる。開口部11fを通って放熱フィン5同士の間に流入する空気の量を多くすることができるので、放熱フィン5による放熱効果をさらに向上することができる。
実施の形態2.
次に、図5を参照して、実施の形態2について説明するが、前述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分については説明を簡略化または省略する。図5は、実施の形態2による照明装置1Bを斜め下から見た斜視図である。図5に示すように、本実施の形態の照明装置1Bは、互いに連結された二つの照明ユニット2を備える。二つの照明ユニット2は、互いに同様の構成を有する。本実施の形態であれば、複数の照明ユニット2を連結することにより、部品共通化を図りながら、大光束の照明装置1Bを構成することができる。
以下では、説明の都合上、二つの照明ユニット2のうち、一方を第一照明ユニット2Aと称し、他方を第二照明ユニット2Bと称する。第一照明ユニット2Aと第二照明ユニット2Bとの連結部においては、通気部6b,7bを空気が通過可能である。空気は、通気部6bを通って、放熱フィン5が位置するユニット本体3の内部空間と、ユニットベース6よりも下の外部空間との間を流れることができる。また、空気は、通気部7bを通って、放熱フィン5が位置するユニット本体3の内部空間と、ユニットカバー7よりも上の外部空間との間を流れることができる。仮に通気部6b,7bが無かったとすると、第一照明ユニット2Aと第二照明ユニット2Bとの連結部に近い位置にある放熱フィン5に気流が当たりにくくなる可能性がある。これに対し、本実施の形態であれば、通気部6b,7bを空気が通過可能であるので、当該放熱フィン5に気流を確実に当てることができる。それゆえ、放熱フィン5の放熱効果の低下を確実に抑制することができ、発光素子4aの温度を低くする上で有利になる。その結果、発光素子4aの発光効率が良好になるとともに、発光素子4aの寿命を長くする上で有利になる。また、第一照明ユニット2Aと第二照明ユニット2Bとの間隔を大きくしなくても、空気の流路を通気部6b,7bによって確保できる。このため、第一照明ユニット2Aと第二照明ユニット2Bとの間隔を大きくする必要がないので、照明装置1B全体の寸法を抑制する上で有利になる。
第一照明ユニット2Aのユニット本体3の接合部6a,7aは、第二照明ユニット2Bのユニット本体3の接合部6a,7aに対して接することが望ましい。複数のユニット本体3を連結する場合に、ユニット本体3の接合部6a,7a同士が接するようにすることで、照明装置1B全体の寸法を抑制する上でさらに有利になる。また、ユニット本体3の接合部6a,7a同士が接することで、連結部の強度及び剛性を向上することができる。本実施の形態であれば、ユニット本体3の接合部6a,7a同士が接するように複数のユニット本体3を連結した場合であっても、通気部6b,7bを空気が通過可能であるので、放熱フィン5の放熱効果の低下を確実に抑制することができる。
第一照明ユニット2Aと第二照明ユニット2Bとの連結部においては、第一照明ユニット2Aの通気部6bと第二照明ユニット2Bの通気部6bとが隣り合っており、第一照明ユニット2Aの通気部7bと第二照明ユニット2Bの通気部7bとが隣り合っている。これにより、通気部6b,7bを通る空気の流量を多くすることができるので、放熱性能をさらに向上できる。
本実施の形態では、第一照明ユニット2Aの通気部6bを形成する切欠きと、第二照明ユニット2Bの通気部6bを形成する切欠きとが合わさって一つの開口を形成している。これにより、当該開口を円滑に空気が通過できるので、放熱性能をさらに向上できる。同様に、第一照明ユニット2Aの通気部7bを形成する切欠きと、第二照明ユニット2Bの通気部7bを形成する切欠きとが合わさって一つの開口を形成している。これにより、当該開口を円滑に空気が通過できるので、放熱性能をさらに向上できる。
照明装置1Bは、枠状の連結部材17を備える。第一照明ユニット2Aのユニット本体3と、第二照明ユニット2Bのユニット本体3とは、連結部材17を介して、互いに連結されている。連結部材17は、複数のネジ15により、双方のユニット本体3に対して固定されている。連結部材17は、第一照明ユニット2Aの通気部6bと、第二照明ユニット2Bの通気部6bとの周りを囲むように配置されている。連結部材17の内側を空気が通過可能であるので、通気部6bを通る気流を妨げることがなく連結部材17を配置できる。連結部材17は、第一照明ユニット2Aのユニットベース6の下面と、第二照明ユニット2Bのユニットベース6の下面とに跨るように配置されている。図5では見えない位置にあるが、もう一つの連結部材17が、第一照明ユニット2Aのユニットカバー7の上面と、第二照明ユニット2Bのユニットカバー7の上面とに跨るように配置されている。当該連結部材17は、第一照明ユニット2Aの通気部7bと、第二照明ユニット2Bの通気部7bとの周りを囲むように配置されている。これにより、通気部7bを通る気流を妨げることがなく連結部材17を配置できる。
第一照明ユニット2Aのユニット本体3には、連結部材17とは反対側の位置に、補強部材11が取り付けられている。第二照明ユニット2Bのユニット本体3には、連結部材17とは反対側の位置に、補強部材11が取り付けられている。これらの二つの補強部材11に跨るように、アーム12が取り付けられている。
ユニット本体3は、ユニット本体3の中心軸を介して互いに反対側に位置する二箇所に接合部6a,7aを備えており、各接合部6a,7aには通気部6b,7bが形成されている。これにより、複数のユニット本体3を一列に連ねるように配置した場合に、ユニット本体3同士が連結する各連結部分に通気部6b,7bを配置できる。
上述したように、本実施の形態では、各照明ユニット2の接合部6a,7aのうち、他の照明ユニット2と連結されていない接合部6a,7aには、補強部材11が取り付けられている。これにより、当該接合部6a,7aの通気部6b,7bを補強部材11により塞ぐことができるので、照明装置1Bの意匠性を向上する上で有利になる。また、照明装置1Bの強度及び剛性を向上する上でも有利になる。
実施の形態3.
次に、図6を参照して、実施の形態3について説明するが、前述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分については説明を簡略化または省略する。図6は、実施の形態3による照明装置1Cを斜め上から見た斜視図である。
図6に示す本実施の形態の照明装置1Cは、実施の形態2の照明装置1Bと比べて、アーム12の取り付け方が異なる。照明装置1Cは、第一照明ユニット2Aのユニット本体3の角部と、第二照明ユニット2Bのユニット本体3の角部とに跨るように取り付けられた補強部材18をさらに備える。補強部材18は、連結部材17を間に挟んで、互いに反対側となる二箇所に設置されている。これらの二箇所の補強部材18に跨るように、アーム12が取り付けられている。
本実施の形態であれば、第一照明ユニット2Aのユニット本体3と、第二照明ユニット2Bのユニット本体3とが、連結部材17に加えて補強部材18によっても連結される。このため、ユニット本体3同士の連結部の強度及び剛性をさらに向上できる。
前述した補強部材11と同じ部品を補強部材18として用いてもよい。そのようにすることで、部品共通化が図れる。また、補強部材11とは異なる形状の部品を補強部材18として用いてもよい。
実施の形態4.
次に、図7を参照して、実施の形態4について説明するが、前述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分については説明を簡略化または省略する。図7は、実施の形態4による照明装置1Dを斜め上から見た斜視図である。
図7に示す本実施の形態の照明装置1Dは、実施の形態3の照明装置1Cと比べて、ユニット本体3の形状が異なる。照明装置1Dが備える第一照明ユニット2C及び第二照明ユニット2Dのユニット本体3は、灯軸方向から見たときに実質的に円形の形状を有する。すなわち、本実施の形態では、灯軸方向から見たときのユニットベース6及びユニットカバー7の形状が実質的に円形である。
本実施の形態における補強部材18は、実施の形態3の照明装置1Cの補強部材18と比べて、灯軸方向に垂直な方向の寸法が長い。このため、補強部材11とは異なる形状の部品を補強部材18として用いている。
実施の形態5.
次に、図8を参照して、実施の形態5について説明するが、前述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分については説明を簡略化または省略する。図8は、実施の形態5による照明装置1Eを斜め上から見た斜視図である。
図8に示す本実施の形態の照明装置1Eが備える照明ユニット2のユニット本体3は、ユニット本体3の中心軸すなわち灯軸AXに対して四方に位置する四箇所に接合部6a,7aを備えており、各接合部6a,7aには通気部6b,7bが形成されている。灯軸方向から見たとき、四箇所の接合部6a,7aは、90°間隔の等角度間隔に配置される。灯軸方向から見たときのユニット本体3の四辺、すなわちユニットベース6及びユニットカバー7の四辺のそれぞれに接合部6a,7a及び通気部6b,7bが形成されている。
照明装置1Eは、実施の形態1の補強部材11に加えて、補強部材19をさらに備える。補強部材19は、補強部材11が取り付けられていない二箇所の通気部6b,7bにそれぞれ取り付けられている。補強部材19は、補強部材11と類似の形状を有する。補強部材19は、通気部6bを塞ぐ閉塞部材に相当する第一閉塞部19aと、通気部7bを塞ぐ閉塞部材に相当する第二閉塞部19bと、第一閉塞部19aと第二閉塞部19bとをつなぐ架橋部19cとを備える。架橋部19cには、空気が通過可能な開口部19dが形成されている。補強部材19は、アーム12を取り付けるためのボルト孔を有しない点で補強部材11と異なる。開口部19dは、補強部材11の開口部11fよりも大きい。
本実施の形態であれば、接合部6a,7aが他の照明ユニット2と連結されていない場合に、当該接合部6a,7aの通気部6b,7bを補強部材11,19により塞ぐことができるので、照明装置1Eの意匠性を向上する上で有利になる。また、照明装置1Eの強度及び剛性を向上する上でも有利になる。
実施の形態6.
次に、図9を参照して、実施の形態6について説明するが、前述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分については説明を簡略化または省略する。図9は、実施の形態6による照明装置1Fを斜め上から見た斜視図である。
図9に示す本実施の形態の照明装置1Fは、実施の形態5と同様の照明ユニット2を複数備える。本実施の形態では、4個の照明ユニット2が、2行×2列の行列状に並ぶように連結されている。本実施の形態では、灯軸方向から見て、複数の照明ユニット2が、m行×n列の行列状に並ぶように連結可能である。ここで、m,nは、2以上の整数である。本実施の形態であれば、複数の照明ユニット2を行列状に連結することで、部品共通化を図りながら、より大きい光束の照明装置1Fを構成することができる。
以下では、説明の便宜上、複数の照明ユニット2が並ぶ一つの方向を「行方向」と称し、行方向に直交する方向であって複数の照明ユニット2が並ぶ方向を「列方向」と称する。
行方向に隣り合う照明ユニット2同士は、実施の形態2と同様の連結部材17を介して連結されている。列方向に隣り合う照明ユニット2同士は、実施の形態2と同様の連結部材17を介して連結されている。各連結部材17の内側の通気部6b,7bを空気が流れることで、照明ユニット2同士の連結部の近くにある放熱フィン5にも気流を確実に当てることができる。その結果、放熱性を良好にすることができる。
実施の形態5で説明したように、各照明ユニット2のユニット本体3は、ユニット本体3の中心軸に対して四方に位置する四箇所に接合部6a,7a及び通気部6b,7bを備えている。これにより、行方向に隣り合う照明ユニット2同士の間に通気部6b,7bを形成できるとともに、列方向に隣り合う照明ユニット2同士の間に通気部6b,7bを形成できる。その結果、放熱性をさらに良好にすることができる。
本実施の形態の照明装置1Fは、実施の形態3と同様の補強部材18を二箇所に備え、その二箇所の補強部材18に跨るように、アーム12が取り付けられている。また、各照明ユニット2の接合部6a,7aのうち、他の照明ユニット2と連結されていない接合部6a,7aには、補強部材19が取り付けられている。これにより、当該接合部6a,7aの通気部6b,7bを補強部材19により塞ぐことができるので、照明装置1Fの意匠性を向上する上で有利になる。また、照明装置1Fの強度及び剛性を向上する上でも有利になる。