JP7133322B2 - ハウジング及び検査キット - Google Patents
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Description
支持体BSをハウジング12の下ケース部28の載置領域Sに配した後に、この下ケース部28の上に、ハウジング12の上ケース部27を重ねて接合した。この接合は、後述する接合器具(支持台)を用いてサンプルの作製と同様な方法で、ハウジング12の上流端部と下流端部とのそれぞれに押圧力を加えることで行った。このようにして、ハウジング12と、検査ストリップ15の代わりとしての支持体BSとを備える検査キット10を5個つくり、これら5個を基準用の検査キットサンプルとして、各検査キットサンプルの厚さを測定した。この測定結果を表1の「ハウジング厚さ」欄に示す。厚さは、上流端部と下流端部とのそれぞれで測定した。上流端部の厚さは、展開方向におけるハウジング12の上流端から6mm以内の位置で測定し、下流端部の厚さは、下流端から10mm以内の位置で測定した。上流端部の5つの測定結果の平均と、下流端部の5つの測定結果の平均とを求めた。それら各平均値に0.25mmを加算した値を、上流端部の基準値及び下流端部の基準値とした。これら基準値を表1の「基準値」欄に示す。なお、平均値に加算した「0.25mm」は、上ケース部27と下ケース部28との接合の良否判断の基準として設定したものであり、接合時のハウジングのばらつきを考慮して決めた値である。
評価対象であるハウジング12、ハウジング12A及びハウジング12Bを用いた各サンプルを作製するための接合器具として、図14に示す支持台56を作製した。支持台56は、重り55とともに上ケース部27の展開方向における上流端部に載せられて、上ケース部27を下ケース部28へ押圧することにより、上流端部で上ケース部27と下ケース部28とを接合するための器具であり、ウレタン樹脂で作製した。なお、支持台56は、上ケース部27の展開方向における上流端部を押圧するものであり、下流端部を押圧する支持台については後述する。
ハウジング12、ハウジング12A及びハウジング12Bを用いた各サンプルを、以下の組み付け方法を用いて作製した。なお、評価は、支持体BSを載置領域Sから上流方向にずらして配したサンプルと、下流方向にずらして配したサンプルについて行っており、それぞれの場合に応じて、上ケース部27と下ケース部28との組み付け方法を以下の通り変えた。
(1)実験1
ハウジング12、12A、12Bを用いて作製した支持体BSを載置領域Sから上流方向にずらした15個のサンプル1~15について、ハウジング12、12A、12Bの厚さを測定し、上ケース部27と下ケース部28との接合が阻害されるかを評価した。サンプル1~15のうちのサンプル1~5は、ハウジング12を、サンプル6~10はハウジング12Aを、サンプル11~15はハウジング12Bをそれぞれ用いたものであり、これらに形成してある阻害部の種類については、表2の「上流側阻害部」欄に符号を付して示す。評価方法は以下の通りである。
ハウジングに阻害部を備えないサンプル16~20について接合の良否を評価した。図15にサンプル16~20用に作製したハウジング60を示す。ハウジング60は、その上流端部に阻害部20、20A、20Bのいずれもが形成されていない、また、図示を省略しているが、ハウジング60の下流端部には阻害部21が形成されていない。すなわち、ハウジング60の上ケース部27は、阻害部を構成する凸部34、35がなく、ハウジング60の下ケース部28は一対の規制壁46aの一端が一体に形成されており間隙47がない。このハウジング60のその他の構成は、ハウジング12と同様である。
(1)実験2
支持体BSを載置領域Sから下流方向にずらした5個のサンプル21~25について、ハウジング12の厚さを測定し、上ケース部27と下ケース部28との接合が阻害されるかを評価した。サンプル21~25の厚さの測定は基準のサンプルと同様に行った。サンプル21~25に形成してある阻害部の種類は、表3の「下流側阻害部」欄に示すように阻害部21である。評価方法は以下の通りである。
ハウジングに阻害部を備えないサンプル26~30について接合の良否を評価した。実験2と同じ方法で、上ケース部27と下ケース部28とを組み付け、支持体BSを載置領域Sから上流側にずらした5個のハウジング60のサンプル26~30を作製した。ハウジング60の構成は、比較実験1ものと同じである。実験2と同様の方法で、接合の良否を評価した。サンプル26~30の評価結果を表3に示す。
(1)実験3
ハウジング12、12A、12Bのサンプル31~42を用いて目視で接合不良を判定できるか評価した。サンプル31~42のうちのサンプル31~34はハウジング12を、サンプル35~38はハウジング12Aを、サンプル39~42はハウジング12Bを用いたものである。また、サンプル31、32、35、36、39、40は、支持体BSが載置領域Sに配されたサンプルであり、サンプル33、34、37、38、41、42は、支持体BSを載置領域Sから上流方向にずらしたサンプルである。サンプル31~42に形成してある阻害部の種類については、表4の「上流側阻害部」欄に符号を付して示す。なお、サンプル31、32、35、36、39、40は、上述の基準用の検査キットサンプルと同じ作製手順で作製した。また、サンプル33、34、37、38、41、42の作製手順は、実験1と同じである。
上述のハウジング60を用いたサンプル43~46について、上記実験3と同様に評価をした。サンプル43~46のうちのサンプル43、44は、支持体BSが載置領域Sに配されたものであり、サンプル45、46は、支持体BSを載置領域Sから上流方向にずらしたものである。この評価結果を表4に示す。支持体BSを載置領域Sからずらして配したサンプル45、46について、上記除外率を算出したところ、サンプル45は0%、サンプル46は83%であった。
(1)実験4
ハウジング12を用い支持体BSが載置領域Sに配された基準用のサンプル47、48と、ハウジング12を用い支持体BSを載置領域Sから下流方向にずらしたサンプル49、50とについて、実験3と同様に、目視で接合不良と判定できるか評価した。この評価結果を表5に示す。サンプルに49、50ついて、上記除外率を算出したところ、いずれも100%であった。なお、サンプル47~50に形成してある阻害部の種類は、表5の「下流側阻害部」欄に示すように阻害部21である。
上述のハウジング60を用いたサンプル51~54について、上記実験4と同様に評価をした。サンプル51~54のうちのサンプル51、52は、支持体BSが載置領域Sに配されたものであり、サンプル53、54は、支持体BSを載置領域Sから下流方向にずらしたものである。評価結果を表5に示す。支持体BSを載置領域Sからずらして配したサンプル53、54について、上記除外率を算出したところ、サンプル53は58%、サンプル54は75%であった。
12、12A、12B ハウジング
15 検査ストリップ
17 検体滴下開口
18 判定開口
20、20A、20B 阻害部
27 上ケース部
28 下ケース部
34、34A、34B、35 凸部
45a、46a 規制壁
S 載置領域
Claims (7)
- 検体滴下開口及び判定開口が形成され、内部の載置領域に検査ストリップが配されるハウジングにおいて、
互いに接合される第1ケース部及び第2ケース部と、
前記第1ケース部と前記第2ケース部とを接合する際に、前記検査ストリップが、前記検体滴下開口を介して滴下された検体抽出液が前記検査ストリップによって展開される向きに沿った展開方向に前記載置領域からずれているときに前記検査ストリップを挟み込んで前記第1ケース部と前記第2ケース部との接合を阻害する阻害部と
を備え、
前記阻害部は、
前記第1ケース部の内面に設けられ、前記展開方向における前記載置領域に近接した第1凸部と、
前記第2ケース部の内面に設けられ、前記検査ストリップが前記載置領域に配されて前記第1ケースと前記第2ケースとが接合されたときに、前記載置領域の外側で前記第1凸部よりも展開方向外側において前記第1凸部に近接して配される第2凸部と、
を有し、
前記第1凸部は、前記検査ストリップの前記展開方向における移動を規制する規制壁であり、
前記第2凸部は、前記検査ストリップが前記載置領域に配されて前記第1ケースと前記第2ケースとが接合されたときに前記規制壁と厚さ方向で重なりが生じ、前記載置領域から前記検査ストリップが前記第1凸部側にずれているときに、前記第1凸部との間に前記検査ストリップを挟むことによって、前記第2ケース部と前記第1ケース部との接合を阻害することを特徴とするハウジング。 - 前記第2凸部は、前記載置領域から前記展開方向にずれた前記検査ストリップを厚さ方向に押し、
前記第1ケース部の内面には、前記第2凸部を受け入れる受容部を備え、
前記第1凸部は、前記載置領域から前記検査ストリップが前記第1凸部側にずれているときに前記第2凸部によって厚さ方向に押された前記検査ストリップの変形を抑える支持部となることを特徴とする請求項1に記載のハウジング。 - 前記第1ケース部の内面に、前記第1凸部との間に前記展開方向に間隔をあけて設けられ、前記第1凸部との間に前記第2凸部が入り込む溝を形成する第3凸部を有することを特徴とする請求項1に記載のハウジング。
- 前記第2凸部は、前記展開方向に延びており、前記第2ケース部の縁部に形成された側壁と一体であることを特徴とする請求項1に記載のハウジング。
- 一対の前記第1凸部が前記展開方向と直交する方向に並べて設けられ、前記一対の第1凸部の間に前記第2凸部が入り込む間隙が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のハウジング。
- 前記阻害部は、前記載置領域の前記展開方向の両端にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のハウジング。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のハウジングと、
前記検査ストリップと
を備えることを特徴とする検査キット。
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