本明細書中にあって持玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、その当日中(閉店より前の時間)のみ賞品交換や遊技に使用することができるものを言う。 貯玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、翌日以降(閉店より後の時間)も賞品交換や遊技に使用することができるものを言う。持玉は、一般遊技客および会員遊技客の双方が使用可能であり、遊技に用いる遊技機の変更(いわゆる台移動)を行った場合などに使用する。貯玉は通常、会員遊技客のみが使用可能であり、獲得した遊技媒体を翌日以降の遊技に用いる場合に使用する。貯玉の使用には所定の手数料を課すこととしてもよい。
まず、本実施例に係る遊技管理システムの概念について説明する。図1は、本実施例に係る遊技管理システムの概念の説明図である。図1に示した遊技管理システムでは、サーバ120が複数の遊技店について、設置された遊技機の機種や出玉、イベントなどの情報を収集し、店舗情報として管理している。遊技客は、携帯端末装置110を使用し、インターネット等の所定のネットワークを介してサーバ120にアクセスし、任意の店舗の情報を閲覧することができる。
図1では、遊技店A、遊技店Bなどの複数の遊技店が存在し、各遊技店には複数の遊技機20と、複数の遊技機20にそれぞれ対応する複数の台間カード処理機10とが設置されている。
各遊技店は、自店舗の識別情報、自店舗に設置された遊技機20の機種などとともに、それぞれの遊技機20の稼働データをサーバ120に送信する(S1)。稼働データには、遊技機20の出玉や大当り回数などの情報が含まれる。サーバ120は、各遊技店から受信した稼働データを店舗情報として遊技店毎に蓄積し、所定のネットワーク経由で閲覧可能なウェブページを生成する。
サーバ120は、携帯端末装置110からのアクセスを受け付けると(S2)、対応する店舗情報を提供する(S3)。このとき、サーバ120は、携帯端末装置110から遊技客の会員IDを取得し、遊技客がどの情報にアクセスしたかを示す閲覧実績を会員IDに対応付けて管理する。
その後、遊技客が遊技店Aで遊技を行ったならば(S4)、遊技店Aは、遊技客による遊技の実績を遊技客の会員IDに対応付けてサーバ120に送信する。他の店舗も同様に、自店舗に来店した遊技客による遊技の実績を会員IDに対応付けてサーバ120に送信する。サーバ120は、複数の遊技店における遊技の実績を遊技客の会員IDに対応付けて管理する。そして、サーバ120は、同一の会員IDに対応付けられた閲覧実績と遊技実績とを関連付け、分析処理を実行することができる。
このように、サーバ120は、来店して行われた遊技の実績に限定されることなく、遊技客がどの情報にアクセスし、どの遊技店を選択し、どのように遊技を行ったかなどの遊技客の動向を効率的に収集して管理し、収集した情報を総合して分析することができる。
次に、遊技店のシステム構成について説明する。図2は、遊技店のシステム構成を示す図である。図2に示すように、遊技店には、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10が設置される。台間カード処理機10は、島コントローラ30を介して店内のネットワークである通信回線と接続する。通信回線には、島コントローラ30と、カード管理装置40と、会員管理装置50と、賞品管理装置60と、精算機80とが接続される。
また、島コントローラ30には、島端計数機90がさらに接続され、会員管理装置50は遊技店外のサーバ120と通信可能である。さらに、島端計数機90、台間カード処理機10、遊技機20及び賞品管理装置60は、ホールコンピュータ100に対してパルス信号を送信することができる。
遊技機20は、遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。この遊技機20の遊技盤面には、複数の入賞領域(入賞口)が設けられており、当該入賞領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定個数の遊技玉を賞玉として付与するようになっている。また、遊技盤面には、所定個数の始動領域(始動口)が設けられており、当該始動領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定の抽選を行うこととなっている。当該抽選が大当りとなれば、所定の可動部材等の作動により、前述の入賞領域あるいは他の始動領域への遊技玉の通過確率を向上する等、遊技上有利となる作動が行われる。始動口への玉の通過による抽選の結果は、抽選の結果を表示する特別図柄表示装置にて表示される。この特別図柄表示装置の抽選結果の表示は、所定時間の変動表示後、確定表示を行う態様で行なわれる。また、遊技盤面には、抽選の結果に基づいて所定の数字等の装飾図柄を可変表示する装飾図柄表示装置が設けられており、抽選の結果が大当りとなった場合に、例えば(7,7,7)などの揃い図柄を表示して報知を行なう。なお、始動領域と入賞領域を兼ねた領域を設けることもできる。
上記入賞領域には、当該入賞領域への遊技玉の通過を検出するための入賞センサが設けられており、この入賞センサにより入賞領域へ打ち込まれた遊技玉の通過(入賞)を検知するようになっている。また、遊技機20の制御部は、入賞領域ごとに賞玉として付与する遊技玉の個数を記憶する賞玉メモリを有している。
したがって、打ち込んだ遊技玉の特定の入賞領域への通過が入賞センサにより検知されると、遊技機20は、賞玉メモリの記憶内容と、入賞領域を通過した遊技玉数とから、付与すべき賞玉数を決定し、決定した賞玉数の払出処理を行うことができる。また、打ち込んだ遊技玉は、入賞領域を通過したか否かにかかわらず、最終的に遊技盤面裏側から遊技機外部に排出される。遊技機外部に排出された遊技玉は、遊技機ごとに付設されたアウト玉検出装置によって検出されるようになっている。
台間カード処理機10は、入金の受付、遊技玉の貸し出し、カード管理装置40との通信を行う。台間カード処理機10は、遊技客により投入された紙幣を受け付けたならば、この紙幣の金額を含む入金通知データをカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値に金額に応じた数を加算させる。そして、所定の玉貸操作がなされたならば、玉貸要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値を減算させて、減算されたプリペイド価値に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、台間カード処理機10は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知データを送信する。また、台間カード処理機10は、カード管理装置40からプリペイド価値、持玉数、貯玉数を含むデータを受信したならば、受信したプリペイド価値、持玉数、貯玉数を記憶する。そして、持玉数を記憶したならば、台間カード処理機10は、カード管理装置40に対して持玉減算要求データを送信することで、カード管理装置40が管理する持玉数をゼロにクリアする。
また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、自装置に記憶した持玉数から所定数を減算し、減算した持玉数に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ操作を受け付けると、カード管理装置40に対して貯玉再プレイ要求データを送信することで、会員管理装置50が管理する貯玉数から所定数を減算させ、減算させた貯玉数に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、自装置が管理する持玉数を含む持玉加算要求データをカード管理装置40に送信し、カード管理装置40に持玉数を加算させた後、カード排出通知データをカード管理装置40に送信し、カードを排出制御する。
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間カード処理機10を束ねる中継装置である。また、島コントローラ30には、島端計数機90がさらに接続される。
カード管理装置40は、カードのプリペイド価値及び持玉数等をカードデータとして管理する装置である。カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信したならば、挿入されたカードのカードIDと台間カード処理機10の装置IDとを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持玉数を台間カード処理機10に送信する。また、カード挿入通知データに示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、カード管理装置40は、カード挿入通知データを会員管理装置50に送信し、会員管理装置50から受信した貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から持玉減算要求データを受信した場合には、持玉数をゼロクリアする。また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から持玉加算要求データを受信した場合には、持玉加算要求データに含まれる持玉数をカード管理装置40が管理する持玉数に加算する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から玉貸要求データを受信したならば、カードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値減算し、玉貸許可データを台間カード処理機10に送信する。そして、貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信し、会員管理装置50が貯玉再プレイデータを出力したならば、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置40は、賞品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられた持玉数を賞品管理装置60に対して通知する。さらに、精算機80からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機80に対して通知する。
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連付けて、貯玉数、ポイント数、暗証番号及び氏名等を管理する。
会員管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信したならば、カード挿入通知データに示されたカードIDに関連付けられた貯玉数及び暗証番号を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。また、会員管理装置50は、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求データを受信したならば、貯玉再プレイ要求データに示されたカードIDに関連づけられた貯玉数から所定数を減算し、減算後の貯玉数を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。なお、台間カード処理機10と会員管理装置50との通信は、カード管理装置40を介して行なわれる。
また、会員管理装置50は、賞品管理装置60から貯玉数の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯玉数を賞品管理装置60に通知する。
賞品管理装置60は、遊技店内の賞品交換カウンタに併設された賞品交換用の端末装置であり獲得玉、貯玉数及び持玉数を賞品に交換する賞品交換処理を行う。この賞品管理装置60には、カードからカードIDを読み取るカードリーダ及び賞品を払い出す賞品払出装置が接続されている。賞品管理装置60は、一般カード又会員カードからカードIDを読み出した場合(若しくは、携帯端末等からカードIDに対応する識別データを読み出した場合)には、カードIDをカード管理装置40に送信して、該カードIDの持玉数を要求する。また、貯玉数を賞品交換する場合は、会員管理装置50に対して貯玉数を要求する。
精算機80は、プリペイド価値が関連付けられたカードが挿入されると、このカードのカードIDをカード管理装置40に送信し、その応答データを受信することにより、カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に応じて貨幣を払い出す。
ホールコンピュータ100は、島端計数機90、台間カード処理機10及び遊技機20各種パルス信号を受信し、遊技玉の利用状況を管理する装置である。具体的には、島端計数機90は、遊技玉を所定数計数するごとに計数パルスを出力する。台間カード処理機10は、玉貸により所定数の遊技玉を払い出す度に玉貸パルスを出力し、持玉再プレイにより所定数の遊技玉を払い出す度に持玉再プレイパルスを出力し、貯玉再プレイにより所定数の遊技玉を払い出す度に貯玉再プレイパルスを出力する。遊技機20は、遊技盤面から所定数の遊技玉が排出される度にアウトパルスを出力し、入賞に基づいて所定数の遊技玉を払い出す度にセーフパルスを出力し、大当りなどの発生に基づいて特賞パルスを出力する。
サーバ120は、複数の遊技店から稼働データや遊技実績を取得して管理する。また、サーバ120は、端末装置110からのアクセスを受け付けて各種情報の送信し、閲覧実績を管理する。そして、同一遊技客による閲覧実績と遊技実績を関連付けて分析することができる。
次に、図2に示した遊技システムの玉貸処理について説明する。遊技客が台間カード処理機10に対して玉貸操作を行うと、台間カード処理機10は、カード管理装置40に玉貸要求データを送信する。この玉貸要求データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データを含む。
カード管理装置40は、玉貸要求データを受信すると、玉貸要求データのカードIDに関連付けられたプリペイド価値から所定値を減算する。そして、カード管理装置40は玉貸許可データを送信元の台間カード処理機10に送信する。玉貸許可データを受信した台間カード処理機10は、減算したプリペイド価値に対応する遊技玉数の払出処理を行う。
次に、図2に示した遊技システムで持玉の再プレイを行う場合の持玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知データを送信する。このカード挿入通知データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートを特定するためのデータとを含む。
カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信したならば、該カード挿入通知データ内のカードIDに関連付けられた各レートの持玉数を台間カード処理機10に通知する。
台間カード処理機10は、カード管理装置40から受信した持玉数を記憶する。そして、カードID、レートを特定するデータ及び持玉数をゼロクリアする旨を示す持玉減算要求データをカード管理装置40に送信する。カード管理装置40は、持玉減算要求データを受信したならば、指定されたカードID及びレートの持玉数をゼロクリアする。また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けて持玉再プレイを行う場合には、記憶した持玉数から所定数を減算し、対応する遊技玉数の払出処理を行う。払出処理を行う場合、遊技機が払出可能な単位(例えば25玉)の倍数については、遊技機に払出指示を送信することにより払出処理を行い、残り(例えば25玉未満)については自機のノズルユニット18aから払い出すことにより払出処理を行う。
台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、カード管理装置40に対して持玉加算要求データを送信する。この持玉加算要求データは、カード返却の対象となるカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートの持玉数とを含む。
カード管理装置40は、持玉加算要求データを受け付けたならば、指定されたカードID及びレートの持玉数に持玉加算要求データに含まれる持玉数を加算する。その後、台間カード処理機10は、カード管理装置40にカード排出通知データを送信し、カードを排出制御する。
次に、図2に示した遊技システムでの貯玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、会員カード又は会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDを読み取ったならば、カード管理装置40にカード挿入通知データを送信する。このカード挿入通知データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートを特定するためのデータとを含む。
カード管理装置40は、台間カード処理機10から受信したカード挿入通知データを会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、カード挿入通知データを受信したならば、該カード挿入通知データ内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯玉のうち、該カード挿入通知データにより特定されたレートの貯玉数と、貯玉再プレイの可能数を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。貯玉再プレイの可能数は、貯玉再プレイを行うことのできる玉数を示す。この貯玉再プレイの可能数は、貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数の倍数である。貯玉再プレイに上限が設定されていれば、貯玉数と上限の範囲内で最大の値が貯玉再プレイの可能数となる。なお、貯玉再プレイの可能数の代わりに貯玉再プレイが可能な回数を貯玉再プレイ度数として用いてもよい。貯玉再プレイ度数は、貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数で貯玉数を除算した商にあたる。ただし、貯玉再プレイに上限が設定されている場合には、この上限により貯玉再プレイ度数は制限される。
台間カード処理機10は、受信した貯玉再プレイデータを記憶し、貯玉再プレイデータに示された貯玉再プレイの可能数が1以上である場合には貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータの記憶後、最初に貯玉再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯玉再プレイデータに示された暗証番号と一致するか否かを判定する。
台間カード処理機10は、暗証番号が一致した場合に、カード管理装置40に貯玉再プレイ要求データを送信する。この貯玉再プレイ要求データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートを特定するためのデータとを含む。
カード管理装置40は、貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データ内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高を所定値減算し、貯玉再プレイの可能数を再計算する。そして、減算後の残高と貯玉再プレイの可能数とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、記憶する貯玉数を更新し、貯玉再プレイの払出単位数分の遊技玉数の払出処理を行う。また、更新後の貯玉再プレイの可能数が1以上であるかを判定する。貯玉再プレイの可能数が0であれば、貯玉再プレイ操作を受付不可とする。更新後の貯玉再プレイの可能数が1以上であれば、再度貯玉再プレイ操作を受付可能とする。2回目以降の貯玉再プレイでは、暗証番号の確認は不要である。なお、暗証番号の確認を毎回行うようにしてもよい。また、ここでは会員管理装置50が貯玉の残高を減算した後、台間カード処理機10が遊技玉の払出処理を行う場合を例示したが、貯玉再プレイ要求に基づいて遊技玉の払出処理を行った後に、貯玉の残高を減算してもよい。貯玉再プレイ要求前の貯玉再プレイデータに、貯玉再プレイの可能数が示されており、貯玉再プレイ要求を受け付けた後に残高不足が判明する事態とはならないためである。
次に、閉店処理における持玉からの貯玉への移行について説明する。カード管理装置40は、閉店処理時にカード管理データの持玉数を確認し、ゼロより大きい持玉数が関連付けられたレコードが存在する場合には、該レコードの持玉数をカードID及びレートとともに会員管理装置50に通知する。会員管理装置50は、カードID及びレートにより特定される貯玉数にカード管理装置40から通知された持玉数を加算する。その後、カード管理装置40は、該持玉数をゼロクリアする。
次に、図2に示した会員管理装置50の内部構成について説明する。図3は、図2に示した会員管理装置50の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、会員管理装置50は、表示部51及び入力部52と接続される。表示部51は、液晶パネルやディスプレイ装置等であり、入力部52は、キーボードやマウス等である。
また、会員管理装置50は、外部ネットワーク通信部53と、店舗ネットワーク通信部54と、記憶部55と、制御部56とを有する。外部ネットワーク通信部53は、遊技店外のネットワークを介してサーバ120等とデータ通信するためのインタフェース部である。店舗ネットワーク通信部54は、遊技店内の通信回線を介して賞品管理装置60及びカード管理装置40等とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部55は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、会員管理データ55a、遊技種設定データ55b、賞品マスタ55c及び遊技実績データ55dを記憶する。
会員管理データ55aは、会員に対して発行した会員カードのカードIDに対し、氏名、貯玉、端末ID、住所、電話番号等を関連付けたデータである。遊技種設定データ55bは、遊技種に対してレート及び表示名を関連付けたデータである。賞品マスタ55cは、遊技玉を賞品に交換する際に使用するデータである。遊技実績データ55dは、遊技客による遊技の実績を会員IDに対応づけたデータである。
制御部56は、会員管理装置50を全体制御する制御部であり、会員管理部56a、賞品マスタ管理部56b、店舗遊技実績管理部56c及び分析結果取得部56dを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、会員管理部56a、賞品マスタ管理部56b、店舗遊技実績管理部56cおよび分析結果取得部56dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
会員管理部56aは、会員管理データ55aの管理を行う処理部である。会員管理部56aは、カード管理装置40及び賞品管理装置60と通信して、カードIDに関連付けられた貯玉の残高を更新する。また、会員管理部56aは、会員登録要求を受け付けた場合には、会員管理データ55aに会員を追加する更新を行う。
ここで、会員管理部56aによる貯玉再プレイ処理について説明する。会員管理部56aは、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データ内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、払出先のレートの貯玉の残高を払出単位数だけ引落し、貯玉再プレイの可能数を再計算する。そして、減算後の残高と貯玉再プレイの可能数とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
賞品マスタ管理部56bは、賞品マスタ55cを管理する処理部である。賞品マスタ管理部56bは、賞品マスタ55cの更新が行われたならば、遊技店内の賞品管理装置60に賞品マスタ55cを配布する。
店舗遊技実績管理部56cは、自遊技店において行われた遊技の実績を管理する処理部である。具体的には、店舗遊技実績管理部56cは、自遊技店で会員カードがなんらかの処理に用いられた場合に、会員ID(会員カードのカードID)に処理の内容を対応づけて遊技実績データ55dに登録する。
同様に、自遊技店で携帯端末装置110がなんらかの処理に用いられたならば、店舗遊技実績管理部56cは、携帯端末装置110から取得した会員IDに処理の内容を対応づけて遊技実績データ55dに登録する。
また、店舗遊技実績管理部56cは、会員IDに処理の内容を対応づけて遊技実績データ55dに登録したならば、同一の遊技客による他の処理についても遊技実績データ55dに登録する。例えば、一般カードによる玉貸しが行われた後、会員カードや携帯端末装置110を用いて持玉を貯玉に移行する処理が行われたならば、一般カードによる玉貸しも同一の遊技客による処理であるとして、会員IDに対応づけて管理する。
なお、店舗遊技実績管理部56cは、会員カードの会員IDと携帯端末装置110の会員IDが関連付けられて会員管理データ55aに登録されているならば、これらの会員IDに係る遊技の実績は、遊技実績データ55dにおいて統合されて管理される。
店舗遊技実績管理部56cは、遊技実績データ55dをサーバ120に送信する。この遊技実績データ55dの送信は、任意のタイミングで行うことができる。例えば、遊技実績データ55dを更新する度に行ってもよいし、閉店処理時に行ってもよい。
分析結果取得部56dは、サーバ120による分析結果を取得する処理部である。分析結果取得部56dは、例えば遊技客による自店舗の評価などの分析結果を取得し、表示部51などにより出力することができる。また、分析結果取得部56dは、サーバ120から受信したデータを加工して出力したり、自店舗での分析に用いることができる。また、分析結果取得部56dは、サーバ120での分析前のデータを取得することも可能である。なお、サーバ120は、取得したデータを他の店舗に提供する場合には、適宜加工を行って店舗が秘匿すべき情報の漏洩を防止する。
次に、図3に示した記憶部55が記憶するデータの具体例について説明する。図4~図5は、会員管理装置50の記憶部55に記憶されるデータの一例を説明するための説明図である。図4(a)に示す会員管理データ55aは、カードID「2002」に対して、氏名「B C」、各遊技種の貯玉の残高、端末ID「IDmX1」等が対応づけられた状態を示している。なお、図示は省略したが会員管理データ55aは、ポイント、来店回数、遊技履歴、暗証番号等をカードIDに対応付けることができる。また、端末IDは、携帯電話等の携帯端末を特定可能な識別データであり、携帯端末を会員カードとして使用する際に用いられる。
また、図4(a)では、貯玉は、「玉1」、「玉2」及び「玉3」の3つの遊技種について設けられている。例えば、カードID「2002」の「玉1」の貯玉の残高は「250」、「玉2」の貯玉の残高は「1000」、「玉3」の貯玉の残高は「4000」である。
図4(b)に示す遊技種設定データ55bは、遊技種名「玉1」に対し、レート「4円」及び表示名「4パチ」を関連付けている。また、遊技種設定データ55bは、遊技種名「玉2」に対し、レート「2円」及び表示名「2パチ」を関連付けている。また、遊技種設定データ55bは、遊技種名「玉3」に対し、レート「1円」及び表示名「1パチ」を関連付けている。
図4(c)に示す賞品マスタ55cは、賞品を一意に識別する賞品コードに対し、賞品名、群コード、賞品価値及び交換玉数を関連付けたデータである。ここで、群コードは賞品を分類して管理する為の識別情報である。群コード「01」は、一定の手続きを経て所定の価値で譲渡可能な交換賞品を示す。群コード「02」以降は、交換賞品以外の日用品などを含む一般賞品である。
賞品マスタ55cは、賞品コード「0001」に対し、賞品名「大賞品」、群コード「01」、賞品価値「1000」、玉1の交換玉数「250」、玉2の交換玉数「500」、玉3の交換玉数「1000」を関連付けている。
また、賞品マスタ55cは、賞品コード「0002」に対し、賞品名「小賞品」、群コード「01」、賞品価値「500」、玉1の交換玉数「125」、玉2の交換玉数「250」、玉3の交換玉数「500」を関連付けている。
また、賞品マスタ55cは、賞品コード「0100」に対し、賞品名「Mセブン」、群コード「02」、賞品価値「400」、玉1の交換玉数「100」、玉2の交換玉数「200」、玉3の交換玉数「400」を関連付けている。
また、賞品マスタ55cは、賞品コード「0101」に対し、賞品名「ラック」、群コード「02」、賞品価値「420」、玉1の交換玉数「105」、玉2の交換玉数「210」、玉3の交換玉数「420」を関連付けている。
また、賞品マスタ55cは、賞品コード「0600」に対し、賞品名「端玉 飴」、群コード「04」、賞品価値「12」、玉1の交換玉数「3」、玉2の交換玉数「6」、玉3の交換玉数「12」を関連付けている。
図5(d)に示す遊技実績データ55dは、遊技店の識別情報である店舗ID、会員ID、日時、遊技種により定まる遊技媒体の貸出単価であるレート、遊技機の機種、遊技機の識別情報である遊技機ID、処理の内容などを対応付けたデータである。
具体的には、図5(d)では、店舗ID「A」、会員ID「2135」、日時「2017 12/12 14:00」、レート「4」、機種「EV05」、遊技機ID「4011」及び処理「貯玉再プレイ 500玉」を対応付けている。同様に、店舗ID「A」、会員ID「2101」、日時「2017 12/12 14:10」、レート「1」、機種「EV12」、遊技機ID「4051」及び処理「計数 1200玉」を対応付けている。
次に、図2に示したサーバ120の内部構成について説明する。図6は、図2に示したサーバ120の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、サーバ120は、表示部121及び入力部122と接続される。表示部121は、液晶パネルやディスプレイ装置等であり、入力部122は、キーボードやマウス等である。
また、サーバ120は、ネットワーク通信部124と、記憶部125と、制御部126とを有する。ネットワーク通信部124は、インターネット等の所定のネットワークを介して複数の遊技店や携帯端末装置110とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部125は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、店舗データ125a、閲覧実績125b、遊技実績データ125c及び分析結果データ125dを記憶する。
店舗データ125aは、複数の遊技店について、設置された遊技機の機種や出玉、イベントの実施状況などを示すデータである。閲覧実績データ125bは、遊技客が店舗データ125aのどの情報にアクセスしたかを示すデータである。遊技実績データ125cは、複数の遊技店における遊技の実績を示すデータである。分析結果データ125dは、閲覧実績と遊技実績とを関連付けて行った分析処理の結果を示すデータである。
制御部126は、サーバ120を全体制御する制御部であり、店舗情報管理部126a、閲覧実績管理部126b、遊技実績管理部126c、関連付処理部126d及び分析処理部126eを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、店舗情報管理部126a、閲覧実績管理部126b、遊技実績管理部126c、関連付処理部126d及び分析処理部126eにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
店舗情報管理部126aは、遊技店に関する情報を管理する処理部である。具体的には、店舗情報管理部126aは、複数の遊技店から設置された遊技機の機種や出玉、イベントなどの情報を収集し、店舗データ125aに登録する。
また、店舗情報管理部126aは、遊技店から遊技機20の稼働データを受信し、稼働データに示された出玉や大当り回数などの情報を用いて店舗データ125aを更新する。そして、遊技店毎に遊技に関する情報を閲覧可能なウェブページを生成する。
店舗情報管理部126aは、携帯端末装置110からのアクセスに応答してウェブページの構成データを送信することで、遊技客に対して遊技店や遊技機に関する情報を提供することができる。
閲覧実績管理部126bは、店舗情報管理部126aが携帯端末装置110からのアクセスを受けて情報提供を行ったならば、携帯端末装置110から取得した遊技客の会員IDと、遊技客がどの情報にアクセスしたかを示す閲覧実績を会員IDに対応付けて閲覧実績データ125bに登録する処理を行う。
遊技実績管理部126cは、複数の遊技店から店舗毎の遊技実績データ55dを受信し、遊技実績データ125cに登録することで、複数の遊技店における遊技の実績を統合して管理する。
関連付処理部126dは、閲覧実績データ125b及び遊技実績データ125cを用い、同一の会員IDに対応付けられた閲覧実績と遊技実績とを関連付ける処理部である。
分析処理部126eは、関連付処理部126dにより関連付けられた閲覧実績と遊技実績を集計し、分析する処理部である。この分析の具体例については後述する。
図7は、図6に示した記憶部125が記憶する閲覧実績データ125bの一例を説明するための説明図である。図7に示すように、閲覧実績データ125bは、会員ID、日時、店舗ID、レート、機種、遊技機などを関連付けたデータである。
具体的には、図7では、会員ID「2135」の遊技客が、日時「2017 12/12 11:30」に、店舗ID「A」、レート「4」、機種「EV05」、遊技機ID「4011」のウェブページを閲覧した状態を示している。同様に、会員ID「2135」の遊技客が、日時「2017 12/12 11:32」に、店舗ID「B」、レート「4」、機種「EV05」、遊技機ID「4008」のウェブページを閲覧した状態を示している。
次に、図2に示した携帯端末装置110の内部構成について説明する。図8は、図2に示した携帯端末装置110の構成を示す機能ブロック図である。携帯端末装置110は、例えばスマートフォンなどであり、表示操作部111、スピーカ112、通信部113、記憶部114及び制御部115などを有する。
表示操作部111は、例えばタッチパネルディスプレイのように表示出力や操作入力を行う入出力インタフェースである。スピーカ112は、音声出力を行う出力インタフェースである。通信部113は、インターネット等の所定のネットワークを介してサーバ120などとデータ通信するための通信インタフェースである。
記憶部125は、不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、遊技アプリケーションプログラム114a、会員ID114b及び個人遊技実績データ114cなどを記憶する。
制御部126は、CPU(Central Processing Unit)などであり、記憶部114から遊技アプリケーションプログラム114aを読み出して実行することにより、店舗情報閲覧機能部115a、会員カード機能部115b、個人遊技実績管理部115c及び通知機能部115dなどの機能を実現する。
店舗情報閲覧機能部115aは、サーバ120にアクセスし、遊技店や遊技機に関する情報の閲覧を行う機能部である。このようにサーバ120にアクセスするとき、店舗情報閲覧機能部115aは、記憶部114から会員ID114bを読み出して送信する。
会員カード機能部115bは、遊技店内において、携帯端末装置110を会員カードの代替として使用可能とする機能部である。具体的には、会員カード機能部115bは、記憶部114から会員ID114bを読み出して遊技店内の各種装置に送信することで、携帯端末装置110を会員カードの代替として動作させる。
個人遊技実績管理部115cは、遊技客から入力された遊技の結果を個人遊技実績データ114cとして記憶部114に格納する機能部である。このように個人遊技実績データ114cを格納すれば、遊技客は過去の遊技の実績を任意に確認し、今後の遊技の指標とすることができる。ここで、個人遊技実績データ114cは遊技客が自身の遊技の実績を把握するために入力するものであり、虚偽の入力を行う必要が無い。そこで、個人遊技実績管理部115cが個人遊技実績データ114cをサーバ120に送信し、遊技実績の一部として用いる構成としてもよい。
通知機能部115dは、サーバ120や遊技店から遊技客への通知を実行する処理部である。詳細については後述するが、サーバ120は、閲覧実績及び遊技実績の分析結果を用い、遊技客に適応した通知を選択的に行うことができる。
次に、サーバ120の処理手順について説明する。図9は、サーバ120の処理手順を示すフローチャートである。サーバ120の店舗情報管理部126aは、複数の遊技店から稼働データを受信し(ステップS101)、稼働データに示された出玉などを店舗データ125aに反映することで店舗情報を更新する(ステップS102)。
また、店舗情報管理部126aは、携帯端末装置110からのアクセスを受け付け(ステップS103)、ウェブページの構成データを送信することで、遊技客に対する情報提供を行う(ステップS104)。閲覧実績管理部126bは、携帯端末装置110から取得した遊技客の会員IDと、遊技客がどの情報にアクセスしたかを示す閲覧実績を会員IDに対応付けて閲覧実績データ125bを更新する(ステップS105)。
遊技実績管理部126cは、複数の遊技店から店舗毎の遊技実績データ55dを受信し(ステップS106)、遊技実績データ125cに登録することで、遊技実績データ125cを更新する(ステップS107)。
その後、分析処理部126eが分析の内容を規定する条件を受け付けたならば(ステップS108;Yes)、関連付処理部126dが閲覧実績データ125bと遊技実績データ125cとを関連付け(ステップS109)、分析処理部126eが分析を実行し(ステップS110)、分析結果を出力して(ステップS111)、処理を終了する。なお、分析条件を受け付けていない場合には(ステップS108;No)、そのまま処理を終了する。
次に、サーバ120による情報管理と分析の具体例についてさらに説明する。図10は、閲覧の実績の集計に係る具体例である。図10では、会員IDごとに、最新閲覧日、訪問回数、閲覧ページ数、閲覧時間を管理している。また、最新閲覧日、訪問回数、閲覧ページ数及び閲覧時間は、店舗ごとに集計されるとともに、月間の合計を算定している。
図10では、会員ID「2134」の会員について、12月の月間合計における最新閲覧日が「12/5」、訪問回数が「10回」、閲覧ページ数が「30P」、閲覧時間「3:15」である状態を示している。また、会員ID「2134」の会員は、遊技店Aに関する情報の最新閲覧日が「12/5」、訪問回数が「10回」、閲覧ページ数が「30P」、閲覧時間が「3:15」であり、他の遊技店の情報は閲覧していない。
また、図10は、会員ID「2135」の会員について、12月の月間合計における最新閲覧日が「12/12」、訪問回数が「25回」、閲覧ページ数が「100P」、閲覧時間が「10:00」である状態を示している。会員ID「2135」の会員は、遊技店Aに関する情報の最新閲覧日が「12/12」、訪問回数が「5回」、閲覧ページ数が「20P」、閲覧時間「1:00」である。そして、会員ID「2135」の会員は、遊技店Bに関する情報の最新閲覧日が「12/12」、訪問回数が「20回」、閲覧ページ数が「80P」、閲覧時間「9:00」である。
また、図10は、会員ID「2136」の会員について、12月の月間合計における最新閲覧日が「12/12」、訪問回数が「15回」、閲覧ページ数が「50P」、閲覧時間が「6:00」である状態を示している。会員ID「2136」の会員は、遊技店Aに関する情報は閲覧しておらず、遊技店Bに関する情報の最新閲覧日が「12/12」、訪問回数が「15回」、閲覧ページ数が「50P」、閲覧時間「6:00」である。
そして、全ての会員の平均を取ると、12月の月間合計における訪問回数が「15回」、閲覧ページ数が「50P」、閲覧時間が「6:00」である。また、遊技店Aに関する情報の訪問回数が「8回」、閲覧ページ数が「25P」、閲覧時間「3:00」である。そして、遊技店Bに関する情報の訪問回数が「15回」、閲覧ページ数が「50P」、閲覧時間「6:00」である。
図11は、遊技の実績の集計に係る具体例である。図10では、会員IDごとに、最新来店日、来店回数などを管理している。また、最新来店日や来店回数などは、店舗ごとに集計されるとともに、月間の合計を算定している。
図11では、会員ID「2134」の会員について、12月の月間合計における最新来店日が「12/6」、来店回数が「5」回である状態を示している。また、会員ID「2134」の会員は、遊技店Aでの最新来店日が「12/6」、来店回数が「5回」であり、他の遊技店には来店していない。
また、会員ID「2135」の会員について、12月の月間合計における最新来店日が「12/12」、来店回数が「15」回である状態を示している。また、会員ID「2134」の会員は、遊技店Aでの最新来店日が「12/12」、来店回数が「5回」である。そして、会員ID「2135」の会員は、遊技店Bでの最新来店日が「12/10」であり、来店回数が「10回」である。
また、会員ID「2136」の会員について、12月の月間合計における最新来店日が「12/12」、来店回数が「5」回である状態を示している。また、会員ID「2134」の会員は、遊技店Aでの最新来店日が「9/30」であるため、12月の来店回数は0であることを示す「-」となっている。そして、会員ID「2135」の会員は、遊技店Bでの最新来店日が「12/12」であり、来店回数が「5回」である。
そして、全ての会員の平均を取ると、12月の月間合計における遊技客1人あたりの合計の来店回数は「10回」であり、遊技店Aへの来店回数は「5回」、遊技店Bへの回数は「5回」である。
図10,図11に示した集計結果を用い、遊技客の各遊技店に対する期待度や満足度の定量化を行う場合について説明する。まず、図12では、会員IDに関連付けられた各項目について、該項目における平均値と比較し、平均値以上である場合に「H」、平均値未満である場合に「L」としている。
具体的には、図12の閲覧のテーブルでは、会員ID「2134」は、遊技店Aの閲覧回数「H」、閲覧ページ数「H」、閲覧時間「H」であり、遊技店Bの閲覧回数「L」、閲覧ページ数「L」、閲覧時間「L」となっている。同様に、会員ID「2135」は、遊技店Aの閲覧回数「L」、閲覧ページ数「L」、閲覧時間「L」であり、遊技店Bの閲覧回数「H」、閲覧ページ数「H」、閲覧時間「H」となっている。また、会員ID「2136」は、遊技店Aの閲覧回数「L」、閲覧ページ数「L」、閲覧時間「L」であり、遊技店Bの閲覧回数「H」、閲覧ページ数「H」、閲覧時間「H」となっている。
図12の遊技のテーブルでは、会員ID「2134」は、遊技店Aの来店回数「H」、遊技店Bの来店回数「L」となっている。同様に、会員ID「2135」は、遊技店Aの来店回数「L」、遊技店Bの閲覧回数「H」となっている。また、会員ID「2136」は、遊技店Aの来店回数「L」、遊技店Bの閲覧回数「H」となっている。
図13は、図12に示した閲覧のテーブルと遊技のテーブルを会員IDに基づいて関連付けたテーブルである。このように、閲覧と遊技の履歴を評価して関連付けることで、遊技客の店舗に対する評価を分析することができる。
図14は、遊技客の店舗に対する評価の分析結果の一例である。図14に示すように、自店の閲覧「H」、自店の遊技「H」、他店の閲覧「H」、他店の閲覧「H」である遊技客は、自店でも他店でも閲覧及び遊技を行っていることが示されるため、自店の評価を「サブ」とする。自店が他店に対して明確な優位性を示せていないためである。
同様に、自店の閲覧「H」、自店の遊技「H」、他店の閲覧「H」、他店の閲覧「L」である遊技客は、自店で閲覧と遊技があり、他店では遊技がないが、自店が他店に対して明確な優位性を示せていないため自店の評価を「サブ」とする。
また、自店の閲覧「H」、自店の遊技「H」、他店の閲覧「L」、他店の閲覧「H」である遊技客は、自店でも他店でも遊技があり、自店が他店に対して明確な優位性を示せていないため自店の評価を「サブ」とする。
また、自店の閲覧「H」、自店の遊技「L」、他店の閲覧「H」、他店の閲覧「H」である遊技客は、自店で遊技がないが、閲覧があることから、自店に興味を持っていると考えられるため、自店の評価を「興味」とする。
また、自店の閲覧「H」、自店の遊技「H」、他店の閲覧「L」、他店の閲覧「L」である遊技客は、自店のみ遊技と閲覧がありになっていることから自店を中心に遊技を行っていることが示されるので、自店の評価を「メイン」とする。
また、自店の閲覧「H」、自店の遊技「L」、他店の閲覧「H」、他店の閲覧「L」である遊技客は、自店も他店も遊技がないが、閲覧を行っているため、自店の評価を「興味」とする。
また、自店の閲覧「H」、自店の遊技「L」、他店の閲覧「L」、他店の閲覧「H」である遊技客は、他店で遊技があるが、自店は閲覧をされているため、自店の評価を「興味」とする。
また、自店の閲覧「L」、自店の遊技「L」、他店の閲覧「H」、他店の閲覧「H」である遊技客は、他店で遊技と閲覧があり、自店は閲覧も遊技もないため、自店の評価を「対象外」とする。
また、自店の閲覧「H」、自店の遊技「L」、他店の閲覧「L」、他店の閲覧「H」である遊技客は、他店で遊技があるが、自店は閲覧をされているため、自店の評価を「興味」とする。
また、自店の閲覧「H」、自店の遊技「L」、他店の閲覧「L」、他店の閲覧「L」である遊技客は、自店のみ閲覧があるため、自店の評価を「興味」とする。
また、自店の閲覧「L」、自店の遊技「H」、他店の閲覧「L」、他店の閲覧「L」である遊技客は、自店のみ遊技があるため、自店の評価を「メイン」とする。
また、自店の閲覧「L」、自店の遊技「L」、他店の閲覧「H」、他店の閲覧「L」である遊技客は、他店のみ閲覧があるため、自店の評価を「対象外」とする。
また、自店の閲覧「L」、自店の遊技「L」、他店の閲覧「L」、他店の閲覧「H」である遊技客は、他店のみ遊技があるため、自店の評価を「対象外」とする。
図15は、図14に示した分析結果の利用例について示している。図15(a)に示すように、各店舗の評価を会員IDに関連付けてテーブルとすれば、それぞれの遊技客の遊技店の評価を示す出力を行うことができる。
また、図15(b)に示すように、閲覧や遊技の実績の変化から遊技客の動向をさらに分析してもよい。例えば、自店の店舗評価が「メイン」の遊技客であっても、遊技実績の月間平均に所定比率の減少が発生していれば、「離反予備軍」であると評価する。また、自店の店舗評価が「メイン」の遊技客であっても、他店の閲覧と他店の遊技が発生すれば、「離反予備軍」であると評価する。そして、自店の店舗評価が「メイン」の遊技客であっても、自店の閲覧と遊技がなくなったならば「離反」と評価する。
また、自店の店舗評価が「サブ」であって、他店の閲覧と他店の遊技が増加したならば、「離反予備軍」と評価する。また、自店の店舗評価が「サブ」であって、自店の閲覧と自店の遊技が増加したならば、「メイン化候補」と評価する。また、自店の店舗評価が「興味」であって、自店の閲覧と自店の遊技が増加したならば、「メイン化候補」と評価する。
図16は、分析結果を店舗毎に集計し、店舗の評価を行う場合の具体例である。図16に示した例では、遊技客による店舗評価を店舗毎に集計しており、遊技店Aをメインとする遊技客は60人、遊技店Aをサブとする遊技客は30人、遊技店Aに興味がある遊技客は5人である。また、遊技店Bをメインとする遊技客は10人、遊技店Bをサブとする遊技客は30人、遊技店Aに興味がある遊技客は50人である。
図17は、分析結果を通知制御に用いる場合の具体例である。図17では、自店舗の評価が「メイン」である遊技客に対しては、新台入荷、リニューアルオープン、ファン感謝デー、ライターイベント、芸能人来店イベント、一般賞品入替、ポイント交換会、ワゴンイベントなどの全ての通知を行うこととしている。
一方、自店舗の評価が「サブ」である遊技客に対しては、新台入荷、リニューアルオープン、ファン感謝デー、ライターイベント、芸能人来店イベントの通知は行うが、一般賞品入替、ポイント交換会、ワゴンイベントの通知は行わないこととしている。
また、自店舗の評価が「興味」である遊技客に対しては、新台入荷、リニューアルオープン、ファン感謝デー、ライターイベント、芸能人来店イベントの通知は行うが、一般賞品入替、ポイント交換会、ワゴンイベントの通知は行わないこととしている。
また、自店舗の評価が「対象外」である遊技客に対しては、ライターイベント、芸能人来店イベントの通知は行うが、新台入荷、リニューアルオープン、ファン感謝デー、一般賞品入替、ポイント交換会、ワゴンイベントの通知は行わないこととしている。
また、自店舗の評価が「離反予備軍」である遊技客に対しては、新台入荷、リニューアルオープン、ファン感謝デー、ライターイベント、芸能人来店イベント、ワゴンイベントの通知は行うが、一般賞品入替、ポイント交換会の通知は行わないこととしている。
また、自店舗の評価が「離反」である遊技客に対しては、新台入荷、リニューアルオープン、ファン感謝デー、ライターイベント、芸能人来店イベント、ポイント交換会の通知は行うが、一般賞品入替、ワゴンイベントの通知は行わないこととしている。
また、自店舗の評価が「メイン化候補」である遊技客に対しては、新台入荷、リニューアルオープン、ファン感謝デー、ライターイベント、芸能人来店イベントの通知は行うが、一般賞品入替、ポイント交換会、ワゴンイベントの通知は行わないこととしている。
次に、遊技客が入力した個人遊技実績の利用について説明する。図18は、遊技客が入力した個人遊技実績の利用についての説明図である。図18では、遊技客が遊技店Aで遊技を行い(S11)、その後、携帯端末装置110に遊技の結果を入力している(S12)。この入力は遊技客が自身の遊技の実績を管理するためのものであり、虚偽の可能性は低い。そこで、サーバ120が携帯端末装置110から個人遊技実績を会員IDとともに取得して管理する(S13)。
一方、遊技店Aからは、自店舗で蓄積した遊技の結果が店舗遊技実績としてサーバ120に送信される(S14)。サーバ120は、遊技店Aから受信した店舗遊技実績と携帯端末装置110から受信した個人遊技実績とを統合して遊技の実績を管理することになる。具体的には、店舗遊技実績をベースとし、店舗遊技実績における欠落を個人遊技実績で補えばよい。
なお、これまでの説明した情報管理と分析はあくまで一例で有り、適宜変形して実施することができる。例えば、図12では、会員IDに関連付けられた各項目の値を該項目における平均値と比較して「H」と「L」の評価を付していたが、平均値に変えて中央値を用いてもよいし、ある遊技客が閲覧や遊技を行う複数の遊技店のうち、閲覧や遊技の比率が所定値以上である遊技店を「H」としてもよい。また、ある遊技客が閲覧や遊技を行う複数の遊技店のうち、閲覧や遊技の順位を用いて評価を行ってもよい。このように、評価の基準を変更した場合には、分析結果や分析結果を利用した出力も変更される。
また、遊技客の評価も適宜変形して実施することが可能である。例えば、図19に示したように、候補店のメイン機種の出玉を閲覧して比較し、出玉に期待できる店舗で遊技した遊技客は、選ばれた店舗にとっては、勝ちにこだわる「シビア客」として評価し、選ばれなかった店舗にとっては「機会損失客」として評価することができる。
同様に、特定機種の情報を閲覧して比較し、店舗を選択する遊技客は、店舗よりも機種を重視して来店する「機種メイン客」として評価することができる。
また、来店中に他の店舗の出玉を閲覧し、店舗を替える遊技客は、遊技中の店舗に魅力を感じず、他の店舗に興味を持つ「浮気客」と評価することができる。
また、退店後に遊技していた遊技機の情報を確認する遊技客は、遊技を継続したかった「未練客」と評価することができる。
上述してきたように、本実施例では、遊技客により操作される遊技客端末装置である携帯端末装置110に対し、サーバ120が所定の通信回線経由で遊技に関する情報を提供し、情報提供の実績を示す情報提供実績と遊技客を識別する遊技客情報である会員IDとを対応づけて管理するとともに、遊技客が遊技店において行った遊技の実績を示す遊技実績と当該遊技客の遊技客情報である会員IDとを対応づけて管理し、同一遊技客に係る情報提供実績(閲覧実績)と遊技実績とを関連付けるので、来店して行われた遊技の実績に限定されることなく、遊技客の動向を効率的に収集して遊技客による遊技を管理することができる。
また、サーバ120が携帯端末装置110に情報提供を行う場合に携帯端末装置110が記憶する会員IDを取得し、携帯端末装置110が遊技店内で遊技に関する処理に使用された場合には該遊技に関する処理を含む遊技実績を携帯端末装置110から得した前記遊技客情報に対応付けて管理することで、携帯端末装置110が記憶する会員IDに基づいて閲覧実績と遊技実績とを関連付けることができる。
また、サーバ120は、関連付けられた閲覧実績と遊技実績とを集計して分析することが可能である。例えば、会員IDごとに閲覧実績と遊技実績とを集計し、遊技客の遊技店に対する評価を判定することができる。また、遊技客による複数の遊技店の相対評価を判定することも可能である。
また、遊技客が携帯端末装置110に入力した遊技実績を会員IDに関連付けて管理することも可能である。このとき、遊技客が遊携帯端末装置110に入力した遊技実績と、遊技店において管理された遊技実績とを統合して用いることが望ましい。
なお、端末装置110で実行される遊技アプリケーションプログラムは、実施例の開示に限定されず、各種機能を有することができる。例えば、携帯端末装置110の端末IDを取得し、機種変更などにより端末IDが変更された場合には、アプリケーションプログラムが会員管理装置50に対して端末IDの変更処理を行うことで、遊技店員に作業負担を課すことなく遊技店に登録された端末IDを変更可能である。具体的には、アプリケーションプログラムが会員ID、アプリケーションプログラムの識別コード、端末IDを関連付けて保持し、機種変更などを行う際に機種変更操作を受け付けたならば、会員登録されている端末IDと現在の端末IDとを比較し、変更されていれば新たな端末IDを当該会員の端末IDとして扱うようサーバ120又は会員管理装置50に通知すればよい。
また、上述の実施例では、遊技実績を会員管理装置50が一旦蓄積し、閉店処理時等の所定のタイミングで会員管理装置50がサーバ120に遊技実績を送信する構成を例に説明を行ったが、サーバ120が遊技実績をリアルタイムで収集して管理するように構成してもよい。
また、上述の実施例では、ホールコンピュータが遊技機20等から受信したパルス信号を利用して遊技実績を管理する構成を例に説明を行ったが、遊技機20に併設された台間カード処理機10が遊技20の遊技状況を取得してカード管理装置40に通知し、カード管理装置40が遊技実績を管理するよう構成してもよい。
また、上述の実施例では、遊技媒体数を関連づける媒体であるカードの形態についての詳細な説明を省略したが、かかるカードには、磁気カード、ICカード等が含まれる。また、ここでは説明の便宜上「カード」を例にとって説明したが、かかるカード以外に、チップ、スティック、携帯端末等を用いる場合に本発明を適用することもできる。
また、上述の実施例では、遊技玉を遊技媒体として用い、遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行うパチンコ遊技機を例に説明を行ったが、遊技媒体としてメダルを用いる回胴式遊技機、いわゆるスロットマシンも適用することも可能である。
また、図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部または一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。