JP7129099B2 - 走査プローブ顕微鏡、測定方法 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 平成29年7月21日付にて独立行政法人 日本学術振興会のウェブサイトにて公開
本発明は、走査プローブ顕微鏡、および測定方法に関する。
従来、試料の情報を原子レベル、分子レベルで時間分解して取得する装置として、光学的ポンプ・プローブ走査トンネル顕微鏡(Optical Pump-Probe Scanning Tunneling Microscopy、OPP-STM)が提案されている。OPP-STMでは、探針直下にパルス対列を照射しながら、探針と試料との間を流れるトンネル電流をプローブ信号として読み取る。これによりフェムト秒領域で試料の表面現象を解析できる。たとえば特許文献1には、ポンプ光となる第1の超短光パルス列と、該ポンプ光に対して第1の遅延時間を有していてプローブ光となる第2の超短光パルス列と、該ポンプ光に対して第2の遅延時間を有していてプローブ光となる第3の超短光パルス列と、を発生させる超短光パルスレーザー発生部と、上記第2及び第3の超短光パルス列が入射される光シャッタ部と、上記光シャッタ部を制御する光シャッタ制御部と、上記ポンプ光及びプローブ光を試料に照射する照射光学系と、該試料からのプローブ信号を検出するセンサーと、該センサーに接続される位相敏感検出手段と、を含む検出部と、を備え、上記第2の超短光パルス列と上記第3の超短光パルス列とが、光シャッタ制御部によって上記ポンプ光に対する上記プローブ光の遅延時間が周期的に変調されて交互にプローブ光として上記試料に照射され、上記プローブ信号を上記遅延時間の周期的変調に同期して上記位相敏感検出手段で検出することを特徴とする、ポンププローブ測定装置が開示されている。
特開特開2013-32993号公報
発明者らは、ナノスケールの科学技術をさらに発展し、新たな機能を開拓するためには電荷移動や遷移、伝導などを含む光誘起キャリアの量子ダイナミクスを精密に評価することが必要であるという新たな課題を見出した。しかし特許文献1に記載されている発明では、量子ダイナミクスを制御して観察できない。
本発明の第1の態様による走査プローブ顕微鏡は、試料に第1の所定の位相を有するポンプ光を照射し前記試料を励起するポンプ光照射を複数回行うポンプ光出力部と、前記試料に前記ポンプ光が1回照射されている間に前記試料に第2の所定の位相を有するプローブ光を1回照射するプローブ光出力部と、1回ごとの前記プローブ光の照射に対応するプローブ信号を前記試料から検出する走査プローブとを備え、前記ポンプ光出力部または前記プローブ光出力部は、前記ポンプ光の照射が開始されてから前記プローブ光の照射が開始されるまでの遅延時間を調整する遅延時間調整部を含む。
本発明の第の態様による測定方法は、走査プローブを備える走査プローブ顕微鏡を用いた測定方法であって、試料に第1の所定の位相を有するポンプ光を照射し前記試料を励起するポンプ光照射を複数回行うポンプ光出力ステップと、前記試料に前記ポンプ光が1回照射されている間に前記試料に第2の所定の位相を有するプローブ光を1回照射するプローブ光出力ステップと、前記走査プローブを用いて、1回ごとの前記プローブ光の照射に対応するプローブ信号を前記試料から検出する検出ステップとを含み、前記ポンプ光出力ステップまたは前記プローブ光出力ステップは、前記ポンプ光の照射が開始されてから前記プローブ光の照射が開始されるまでの遅延時間を調整することを含む。
本発明によれば、量子ダイナミクスを制御して観察できる。
第1の実施の形態における電子顕微鏡1の概要構成を示す図 走査プローブ5の先端部付近の拡大図 図3(a)はポンプ光21の時間波形を示す図、図3(b)はポンプ光21の周波数スペクトルを示す図 第1の実施の形態におけるポンプ光21およびプローブ光31の時間変化を示す模式図 変形例1におけるカンチレバーの先端と試料900との距離を示す図 変形例5における、ポンプ光21およびプローブ光31の時間変化を示す模式図 第2の実施の形態における電子顕微鏡1Aの概要構成を示す図 オンオフ変調を行う場合の変調部3Bの構成を示す図 位相変調を行う場合の変調部3Bの構成を示す図 第3の実施の形態におけるポンプ光21およびプローブ光31の時間変化を示す模式図 第3の実施の形態の変形例2における、ポンプ光21およびプローブ光31の時間変化を示す模式図
―第1の実施の形態―
以下、図1~図4を参照して、本発明にかかる走査プローブ顕微鏡である電子顕微鏡の第1の実施の形態を説明する。
図1は電子顕微鏡1の概要構成を示す図である。電子顕微鏡1は、ポンプ光出力部2と、プローブ光出力部3と、走査プローブ5とを備える。ポンプ光出力部2およびプローブ光出力部3は後述するように同期して動作する。プローブ光出力部3は遅延時間を調整する遅延時間調整部3Aを備える。
図2は走査プローブ5の先端部付近の拡大図である。試料900は電子顕微鏡1の観察対象であり走査プローブ5の先端部付近に配される。走査プローブ5は探針51を備える。探針51と試料900の間に電圧を印加すると、探針51の先端部である探針先端部51aと試料900の表面との間にトンネル電流が流れる。この探針先端部51aでは探針増強により電場が増強され、その増強幅は様々であるがたとえば10の5~6乗に増強される場合もある。
ポンプ光出力部2はポンプ光21を試料900に照射し、プローブ光出力部3はプローブ光31を試料900に照射する。試料900はポンプ光21が照射されると励起され、後述するように試料900が励起されている間にプローブ光31が照射される。プローブ光31により探針51と試料900との間に電圧が印加されるので、探針先端部51aと試料900の表面との間に流れるトンネル電流がプローブ信号として取得される。走査プローブ5は不図示の記憶部を備え、取得したプローブ信号を記録する。
遅延時間調整部3Aは、ポンプ光21の試料900への照射が開始されてから、プローブ光31の試料900への照射が開始されるまでの遅延時間を調整する。前述のとおりポンプ光出力部2およびプローブ光出力部3は同期して動作するので、遅延時間調整部3Aにより電子顕微鏡1は遅延時間を任意に設定できる。第1の実施の形態では、遅延時間調整部3Aを用いて遅延時間を複数とおりに変化させて測定を行う。
ポンプ光出力部2は、所定の位相を有し、探針先端部51aと試料900の表面で生成されるトンネル接合への照射に適した強度の光を出力できればよく、構成は特に限定されない。ポンプ光出力部2は、たとえばレーザー光源と、非線形光学結晶とを備え、レーザー光源が発生するレーザーパルスを非線形光学結晶に照射し、テラヘルツ波を生成させる。このテラヘルツ波は、毎回同一の位相を有する。レーザー光源としては、チタン・サファイアレーザーを用いることができる。非線形光学結晶としては、ニオブ酸リチウム(LiNbO)の結晶を用いることができる。なおポンプ光出力部2は、複数の光学系をさらに含んで構成されてもよい。
図3(a)は、繰り返し周波数1MHz、パルス持続時間130fs、中心波長800nmのチタンサファイアレーザーを光源とし、このチタンサファイアレーザーをLiNbOの結晶に透過させて得られたポンプ光21の時間波形を示す図である。図3(b)は図3(a)の周波数スペクトルを示す図である。図3(a)および図3(b)ではレーザー光源が出力した1つのパルスに対応するポンプ光21の時間波形および周波数スペクトルを示しており、本実施の形態ではこれを「1回に出力するポンプ光21」と呼ぶ。このレーザー光源は繰り返し周波数が1MHzなので、ポンプ光出力部2は、1μsごとに図3に示す同一の位相のポンプ光21を出力する。
ポンプ光出力部2は位相を調整する機構を備えないが、その物理的な特性として、出力するポンプ光21の位相は同一となる。すなわち換言すると、ポンプ光出力部2は、第1の所定の位相を有するポンプ光21を出力する。
図3(a)に示す電場強度の時間変化は次のとおりである。すなわち図示左端の0psでは0kv/cmであり、4psあたりでマイナス側に大きくになり、5ps付近で反転して急激に増加して10kv/cmに達している。その後に電場強度は-6kv/cm程度まで減少した後に0kv/cm付近で小さく増減を繰り返している。電場強度の時間変化を詳細に見ると上記のとおりであるが、図3(a)に示す1回に出力するポンプ光21を10kv/cmの振幅を有する周期約2psの正弦波に注目すれば、半周期が含まれるのみである。また電場強度の大きさが探針51と試料900の間のバイアス電圧、すなわちトンネル電流に影響することを考慮すれば、波の中で、相対的に振幅が大きい領域(部分)により決まることになる。
そのため、1回に出力するポンプ光21は、その波の中で相対的にある大きな振幅を有する正弦波の半周期のみから構成されるとみなすことができる。これは言い換えると、1回に出力するポンプ光21は、支配的な強度を有する波の半周期のみから構成されることになる。また図3(a)の6ps付近には-6kv/cmのマイナス値が存在するが、1回に出力するポンプ光21は、ある大きな振幅を有する電場の1周期から構成されるとみなすことができる。
図3(b)に示すように、ポンプ光21は幅広い周波数成分を含んでいるので、ポンプ光21により多様な反応を発生させることができる。
プローブ光出力部3は、ポンプ光出力部2と同様に、たとえばレーザー光源と、非線形光学結晶とを備え、レーザー光源が発生するレーザーパルスを非線形光学結晶に照射して、光を生成させる。ただしプローブ光31はポンプ光21よりも周期が短い必要があるので、使用するレーザー光源および非線形光学結晶の少なくとも一方はポンプ光出力部2と異なる。プローブ光出力部3は、レーザー光源としては、パルス持続時間10fsのチタンサファイアレーザを用いることができる。非線形光学結晶としては、セレン化ガリウム(GaSe)を用いることができる。なおプローブ光出力部3は、複数の光学系をさらに含んで構成されてもよい。プローブ光31の波形は図3(a)に示したものと略同一である。ただしプローブ光31はポンプ光21よりも周期が短く、およそ30fs(30x10^-15秒)である。
またプローブ光出力部3はポンプ光出力部2と同様に位相を調整する機構を備えないが、その物理的な特性として、出力するプローブ光31の位相は同一となる。すなわち換言すると、プローブ光出力部3は、第2の所定の位相を有するプローブ光31を出力する。ポンプ光21の位相とプローブ光31の位相との関係は任意であり、両者が同一であることを要しない。本実施の形態では、ポンプ光21およびプローブ光31の位相が変化しないことが重要である。
ポンプ光出力部2およびプローブ光出力部3は、出力を同期させる。同期させる手段は、それぞれのレーザー光源を同期させて動作させてもよいし、それぞれのレーザー光源からの出力を同一の、または連動して動作するスリットを通過させてもよい。
探針51は、たとえば直径0.3mmの白金イリジウム(80/20%)ワイヤで作成され、探針先端51aの直径は40nmである。
図4は第1の実施の形態において、ポンプ光21およびプローブ光31の時間変化を示す模式図である。図4の上段は試料900に照射されるポンプ光21の強度の時間変化を示す図であり、図4の下段は試料900に照射されるプローブ光31の強度の時間変化を示す図である。ただし図4の下段では視認性の向上のために、プローブ光31の照射時間を実際よりも長く示している。また図4では作図の都合によりポンプ光21およびプローブ光31の強度を矩形波としているが、実際は図3に示したとおりである。また図4には、ポンプ光21の位相が一定であること、およびプローブ光31の位相が一定であることが示されている。
図4に示す例では、遅延時間を5とおりに設定している。すなわち、時刻t1~t2として示す第1のパターン、時刻t3~t4として示す第2のパターン、時刻t5~t6として示す第3のパターン、時刻t7~t8として示す第4のパターン、時刻t9~t10として示す第5のパターンである。ただしt1~t10は連続した時系列でもよいし連続していなくてもよい。たとえばt1~t2に示す第1のパターンで100万回続けて測定した後に第2のパターンで100万回続けて測定し、さらに次に第3のパターンで100万回・・・としてもよい。
いずれのパターンでも、ポンプ光21が照射されている時間は2psで共通し、プローブ光31が照射されている時間は30fsで共通する。いずれのパターンでも、ポンプ光21が1回照射されている間に、プローブ光31が1回照射される。第1のパターンでは、ポンプ光21とプローブ光31が遅延なく試料900に照射されるので、遅延時間はゼロである。第2~第5のパターンではそれぞれ遅延時間がT22、T33、T44、T55である。これらは、T22<T33<T44<T55の関係を有する。そしてPN5の立下りとPb5の立下り、すなわちパターン5のポンプ光21の照射の終了とプローブ光31の照射の終了は同時である。
上述した第1の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)電子顕微鏡1は、試料900にポンプ光21を照射し試料900を励起するポンプ光照射を複数回行うポンプ光出力部2と、試料900が1回のポンプ光照射により励起されている間に試料900にプローブ光31を1回照射するプローブ光出力部3と、1回ごとのプローブ光31の照射に対応するプローブ信号を試料900から検出する走査プローブ5とを備える。プローブ光出力部3は、ポンプ光の照射が開始されてからプローブ光の照射が開始されるまでの遅延時間を調整する遅延時間調整部3Aを含む。そのためポンプ光21を試料900に照射して試料の状態を励起し、その励起中にプローブ光31を照射してプローブ信号を得ることで、励起中の状態、すなわち量子ダイナミクスを制御して観察できる。またプローブ信号は探針51の直下、すなわちナノスケールから原子スケールの非常に狭い領域の状態を表すので、電子顕微鏡1を用いることで局所の量子ダイナミクスを制御して観察できる。
(2)ポンプ光出力部2が1回に出力するポンプ光21は、支配的な強度を有する波を1周期未満含む。またそれぞれのポンプ光21の中で電場の位相が定まっており、その位相を制御することができる。そのため照射したポンプ光21により生じる試料900の変化を精密に制御できる。仮に1回に照射されるポンプ光21の位相が定まっていなければ、ポンプ光21の再現性に乏しく、とくにポンプ光21の照射開始から経時変化が一定ではないのでプローブ信号が再現しない。具体的にはたとえば図4の時刻t1~t2に示す計測を行った場合に得られるプローブ信号が毎回異なる。もちろんこの場合に試料900の特性が全く得られないわけではないが、いわば平均化されてぼやけた測定値しか得られない。したがって、ポンプ光21で制御した変化の途中を観察することができず、ポンプ光21により励起された後の緩和過程を測定することになる。これに対して本実施の形態ではポンプ光21は支配的な強度を有する波を1周期未満含み、位相が定まっていて制御されているので、同一条件における複数回の試行において定まった状態のプローブ信号が得られることから、いわば特定の条件における鮮明な測定値が得られる。
(3)プローブ光出力部3が1回に出力するプローブ光31は、支配的な強度を有する波を1周期未満含み、定まった位相を制御することができる。そのためプローブ光31がプローブ信号に与える影響を高精度に算出可能であり、得られたプローブ信号を精度よく解析できる。
(変形例1)
原子間力顕微鏡の一種である周波数変調原子力顕微鏡(FM-AFM:Frequency Modulation-Atomic Force Microscope)に本発明を適用してもよい。ただしこのFM-AFMは、引力領域のみで動作させる非接触モードで動作させる。本変形例では走査プローブ5は、探針51がカンチレバーの先端に設けられた構成を有する。そしてこの探針51を外力により振動させ、カンチレバーに光を照射して試料900が変化する影響を振幅や振動数から読み取る。すなわち本変形例ではプローブ光31を使用せず、ポンプ光21で試料900を励起してからある遅延時間後のカンチレバーの振動の変化を読み取ることで、局所の量子ダイナミクスを制御して観察する。
本変形例では探針51と試料900の距離を以下のように精密に設定する必要がある。原子間力は一般に1nm以下と言われている相互作用距離以下で作用するため、カンチレバーと試料900の距離およびカンチレバーの振幅を適切に設定することで、適切なタイミングで試料900の状態を測定できる。
図5(a)は変形例1における適切な距離設定を示す図であり、図5(b)および図5(c)は不適切な距離設定を示す図である。図5(a)~図5(c)はいずれも横軸が時間、縦軸が試料900とカンチレバー先端の距離を示している。ここでは相互作用距離を1nmとしている。カンチレバーは振動しているため、試料900とカンチレバー先端との距離は周期的に変動する。
仮に図5(b)のようにカンチレバーの位置および振幅を設定すると、カンチレバーの先端位置は常に相互作用距離よりも遠く、試料900の状態を測定できない。また仮に図5(c)のようにカンチレバーの位置および振幅を設定すると、カンチレバーの先端位置は常に相互作用距離よりも近く、常に試料900の影響を受ける。図5(c)に示す状態は、第1の実施の形態においてプローブ光31を常に照射している状態に相当する。
図5(a)のようにカンチレバーの位置および振幅を設定すると、カンチレバーの振動周期のうち、ts~teの時間だけカンチレバーの先端位置が相互作用距離以下になり、試料900の影響を受ける。すなわち図5(a)のts~teの時間は、第1の実施の形態におけるプローブ光31を照射する時間、たとえば図4のPb1の幅の時間に相当する。そのため図4におけるPN1とPb1の関係のように、ts~teの時間よりも長い時間のポンプ光21を照射することで、FM-AFMを用いて第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる。また本変形例によれば非導電体も試料900とすることができる。
なおカンチレバーを振動させる周波数は、カンチレバーの共振周波数が望ましく、カンチレバーの共振周波数はカンチレバーの素材や形状などにより定まるものである。また相互作用力が働く時間を短くする場合は、カンチレバーが受ける影響が軽微なので感度のよい信号の検出、換言するとノイズを低減させる工夫が必要となる。
(変形例2)
上述した第1の実施の形態では、第1のパターンではポンプ光21の照射開始とプローブ光31の照射開始が同時であり、第5のパターンではポンプ光21の照射の終了とプローブ光31の照射終了が同時であった。しかし第1のパターンにおいてポンプ光21の照射開始とプローブ光31の照射開始とが一致しなくてもよく、第5のパターンにおいてポンプ光21の照射の終了とプローブ光31の照射終了が一致しなくてもよい。また遅延時間調整部3Aが調整する遅延時間は5とおりでなくてもよく、少なくとも1つあればよい。またプローブ光出力部3は、ポンプ光出力部2がポンプ光21を照射していない間にプローブ光31をさらに照射してもよい。
(変形例3)
上述した第1の実施の形態ではプローブ光出力部3が遅延時間調整部3Aを備えた。しかしポンプ光出力部2が遅延時間調整部3Aと同様の構成を備えてもよい。換言すると第1の実施の形態ではポンプ光21の出力タイミングは第1のパターン~第5のパターンのいずれでも一定でありプローブ光31の出力タイミングを変化させたが、プローブ光31の出力タイミングを一定としてポンプ光21の出力タイミングを変化させてもよい。ポンプ光21とプローブ光31の相対関係、すなわち遅延時間の長さが重要であり、いずれを基準にするかは設計事項に過ぎないからである。
(変形例4)
上述した第1の実施の形態では、プローブ光出力部3はレーザー光源と非線形光学結晶とを備えた。しかしレーザー光源の出力がそのままプローブ光として使用できる場合は、プローブ光出力部3は非線形光学結晶を備えなくてもよい。たとえば波長が800nm程度の中赤外領域では、レーザー光源が出力するパルス幅が5fsよりも短ければ、そのレーザー光を非線形光学結晶に照射することなくプローブ光として用いてもよい。
(変形例5)
上述した第1の実施の形態では、1回に出力されるポンプ光21は、支配的な強度を有する波を1周期未満含んだ。しかし1回に出力されるポンプ光21は、同一の強度を有する波を複数周期含んでもよい。
図6は変形例5における、ポンプ光21およびプローブ光31の時間変化を示す模式図である。図6に示す例では、1回に出力されるポンプ光21は、第1の実施の形態とは異なり、ある一定の振幅を有する波を3.5周期含んでいる。その一方で、1回に出力されるプローブ光31は、第1の実施の形態と同様に、支配的な強度を有する波を1周期未満含む。具体的には、たとえば時刻t1~t2に示す第1のパターンで100万回続けて測定した後に、時刻t3~t4に示す第2のパターンで100万回続けて測定し、さらに次に時刻t5~t6に示す第3のパターンで100万回測定する。このときプローブ光31の照射開始タイミングは、第1のパターンでは、1周期目のプローブ光PN1-1の照射と同時である。第2のパターンでは、同じく1周期目のプローブ光PN2-1の照射開始から第1の所定の時間遅延している。第3のパターンでは、同じく1周期目のプローブ光PN3-1の照射開始からさらに遅延して第2の所定の時間遅延している。
このように1回に出力されるポンプ光21が、所定の強度を有する波を複数周期含む場合は、プローブ光31の照射タイミングをポンプ光21の特定の周期にあわせることで、第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる。すなわち本変形例ではプローブ光31はポンプ光21の1周期目とタイミングを合わせたが、2周期目とタイミングを合わせてもよいし3周期目とタイミングをあわせてもよい。
(変形例6)
上述した第1の実施の形態では、プローブ光31は、支配的な強度を有する波を1周期未満含んだ。しかしプローブ光31は、電場の極性の正負が非対称であることを条件に加えてもよいし、また一方の極性のみを有する半周期未満を含むことを条件に加えてもよい。正負が非対称であることを条件に加えるのは、正負対称の場合は電場強度が積分するとゼロになり好ましくないからである。また積分した際の正負相殺を防止するために、正または負の一方の極性のみとし半周期未満としてもよい。
―第2の実施の形態―
図7~図8を参照して、本発明にかかる走査プローブ顕微鏡である電子顕微鏡の第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、プローブ光の変調を行う点で、第1の実施の形態と異なる。
図7は第2の実施の形態における電子顕微鏡1Aの概要構成を示す図である。本実施の形態におけるプローブ光出力部3は、第1の実施の形態の構成に加えて、オンオフ変調または位相変調を行う変調部3Bを備える。走査プローブ5は、第1の実施の形態の構成に加えてロックインアンプ5Aを備える。ロックインアンプ5Aは、変調部3Bと信号線5Bにより接続される。変調部3Bは信号線5Bを介してロックインアンプ5Aに参照信号を出力する。ロックインアンプ5Aは、変調部3Bから入力される参照信号を用いて、プローブ信号からプローブ光31に同期した成分を抽出する。
(変調部3B)
変調部3Bは、たとえばスリットを用いてオンオフ変調を実現できる。特に円周方向に開口部を有する後述するスリット板110を回転させることで、周期的なプローブ光31の遮断を容易に実現できる。
図8はオンオフ変調を行う場合の変調部3Bの構成を示す図である。変調部3Bは、スリット板110を用いてオンオフ変調を実現できる。スリット板110は、切り欠き部113を備える。ハッチングで示す符号OPはプローブ光31の光路を示している。図8において光路OPの位置は一定であり、スリット板110が回転して切り欠き部113が光路OPの位置に達するとプローブ光31が試料900に照射される。
変調部3Bは、たとえば以下に説明する符号121と符号122で示す2つのレンズを用いて位相、すなわちキャリアエンベロープ位相(Carrier-envelope phase、CEP)を制御できる。
図9は位相変調を行う場合の変調部3Bの構成を示す図である。図9においてハッチングで示す符号OPはプローブ光31の光路を示している。図9に示すように、第一のレンズ121と第二のレンズ122とが光路OPに互いに対向して配置される。プローブ光31を第一のレンズ121と第二のレンズ122とを透過させることにより、プローブ光31を所望のCEPに制御できる。
第一のレンズ121と第二のレンズ122の材料は、いずれもプローブ光31に対する透過性を備えるものであればよく、透過性が高いものほど好ましい。第一のレンズ121と第二のレンズ122との形状は同じであることが好ましく、所望のCEPの態様に応じて、球面レンズや円柱レンズを選択できる。変調部3Bに、第一および第二のレンズとして球面レンズが配置される場合、cosin型(φcep=0)のプローブ光31を反転cosin型(φcep=π)のものに変換できる。一方、第一および第二のレンズとして円柱レンズが配置される場合は、cosin型のプローブ光31をsin型(φcep=π/2)のものに変換できる。プローブ光31の位相を制御することにより、電場の方向を制御することができる。
そしてプローブ光31を第一のレンズ121と第二のレンズ122とを透過させるか否かにより、プローブ光31の位相を切り替えることができる。たとえばcosin型(φcep=0)のプローブ光31をそのまま出力するか、1組のレンズを透過させて反転cosin型(φcep=π)として出力するか、またはφcep=π/2として出力するかなどを切り替える。
第一のレンズ121と第二のレンズ122とは、それぞれ少なくとも一つの入射面と出射面とを有する。第一のレンズ121の出射面121bと第二のレンズ122の入射面122aとを対向させて配置させる。球面レンズを配置する態様の具体例である図9では、第一のレンズ121と第二のレンズ122とを、第一のレンズ121の出射面121bと第二のレンズ122の入射面122aとを対向させ、THz波が第一のレンズ121の入射面121aから出射面121bへと透過後、第二のレンズ122の入射面122aから出射面122bへと透過するように配置される。円柱レンズを用いる場合も同じ要領で配置することが好ましい。
上述した第2の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(4)プローブ光出力部3は、プローブ光を変調する変調部3Bを含む。電子顕微鏡1Aはプローブ信号から変調部3Bが変調したプローブ光に同期した成分を抽出するロックインアンプ5Aを備える。そのためプローブ信号にノイズが含まれていても所望の信号を得ることができる。なおプローブ光31が有するエネルギー量が比較的少ない場合は、実施が容易なオンオフ変調を用いることができる。しかしプローブ光31が有するエネルギー量が比較的多い場合にはオンオフ変調を行うと、プローブ光31のオンオフに連動して探針51が伸縮し大きな影響、すなわち新たなノイズ源となってしまう。このような場合は位相変調を用いる。
(第2の実施の形態の変形例1)
変調部3Bは、オンオフ変調および位相変調以外の変調を行ってもよい。たとえば変調部3Bは、遅延時間変調をおこなってもよい。
(第2の実施の形態の変形例2)
上述した第2の実施の形態では、プローブ光出力部3が変調部3Bを備えた。しかしポンプ光出力部2が変調部を備えてもよい。本変形例においても、プローブ信号にノイズが含まれていても所望の信号を得ることができるという効果が得られる。
―第3の実施の形態―
図10を参照して、本発明にかかる走査プローブ顕微鏡である電子顕微鏡の第3の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、ポンプ光を1回照射している間にプローブ光を複数回照射する点で、第1の実施の形態と異なる。
第3の実施の形態における電子顕微鏡1の構成は第1の実施の形態と同様である。ただしプローブ光出力部3が出力するプローブ光31の時間間隔は第1の実施の形態よりも短い。また走査プローブ5はプローブ光31が1回照射されるたびに測定を行う。すなわち本実施の形態ではプローブ光31が照射される時間間隔が第1の実施の形態よりも短いので、走査プローブ5が測定し記録する応答時間は、第1の実施の形態よりも短いことが求められる。
図10は、ポンプ光21およびプローブ光31の時間変化を示す模式図である。図10は第1の実施の形態における図4に相当する。ポンプ光21の照射時間は、たとえば第1の実施の形態と同様に2psであり、プローブ光31の照射時間は、たとえば第1の実施の形態と同様に30fsである。本実施の形態では、ポンプ光21が照射されている間にプローブ光31が複数回、たとえば図10に示すようにPb1~Pb5の合計5回照射される。走査プローブ5は、プローブ光31のそれぞれに対応するプローブ信号を測定して記録する。
上述した第3の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(5)電子顕微鏡1は、試料900にポンプ光21を照射し試料を励起するポンプ光照射を1回以上行うポンプ光出力部2と、試料900が1回のポンプ光照射により励起されている間に試料900にプローブ光31を2回以上照射するプローブ光出力部3と、1回ごとのプローブ光31の照射に対応するプローブ信号を試料から検出する走査プローブ5とを備える。そのため第1の実施の形態と同様の効果が短時間で得られる。換言すると第3の実施の形態における電子顕微鏡1は、短時間で量子ダイナミクスを制御して観察できる。
(第3の実施の形態の変形例1)
上述した第3の実施の形態では、ポンプ光21の照射開始とプローブ光31の1回目の照射開始が同時であり、ポンプ光21の照射の終了とプローブ光31の5回目の照射終了が同時であった。しかしポンプ光21の照射開始とプローブ光31の1回目の照射開始とが一致しなくてもよく、ポンプ光21の照射の終了とプローブ光31の5回目の照射終了が一致しなくてもよい。またポンプ光21が1回照射されている間に照射するプローブ光31の回数は5回でなくてもよく、2回以上であればよい。すなわち、ポンプ光21の照射中にプローブ光31が少なくとも2回照射され、両者の照射開始のタイミング差が明らかであればよい。またポンプ光21を照射していない間にプローブ光31をさらに照射してもよい。
(第3の実施の形態の変形例2)
上述した第3の実施の形態では、1回に出力されるポンプ光21は、支配的な強度を有する波を1周期未満含んだ。しかし1回に出力されるポンプ光21は、同一の強度を有する波を複数周期含んでもよい。この場合にプローブ光31は、1回のポンプ光21に含まれる周期と同じ回数だけ出力される。
図11は変形例6における、ポンプ光21およびプローブ光31の時間変化を示す模式図である。図11に示す例では、1回に出力されるポンプ光21は、第1の実施の形態とは異なり、ある一定の振幅を有する波を3周期含んでいる。図11における破線は、ポンプ光21に含まれる1周期の始期および終期を示している。時刻t1~t4に示す第1のパターンでは、プローブ光31はポンプ光21の各周期の出力が開始されると同時にプローブ光31が出力される。時刻t5以降に示す第2のパターンでは、プローブ光31はポンプ光21の各周期の出力が開始されると所定の遅延時間後にプローブ光31が出力される。ただし第2のパターンは図示の都合により途中で途切れている。
第1のパターンが何度も、たとえば10万回繰り返された後に第2のパターンが開始されてもよいし、第1のパターンが1回のみ行われた後に第2のパターンが開始されてもよい。
本変形例によれば、第1の実施の形態における図4のt1~t2に示すポンプ光21およびプローブ光31の出力が複数回繰り返されるので、得られるプローブ信号が第1の実施の形態よりも増強される利点を有する。
上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1、1A…電子顕微鏡
2…ポンプ光出力部
21…ポンプ光
3…プローブ光出力部
31…プローブ光
3A…遅延時間調整部
3B…変調部
5…走査プローブ
51…探針

Claims (6)

  1. 試料に第1の所定の位相を有するポンプ光を照射し前記試料を励起するポンプ光照射を複数回行うポンプ光出力部と、
    前記試料に前記ポンプ光が1回照射されている間に前記試料に第2の所定の位相を有するプローブ光を1回照射するプローブ光出力部と、
    1回ごとの前記プローブ光の照射に対応するプローブ信号を前記試料から検出する走査プローブとを備え、
    前記ポンプ光出力部または前記プローブ光出力部は、前記ポンプ光の照射が開始されてから前記プローブ光の照射が開始されるまでの遅延時間を調整する遅延時間調整部を含む走査プローブ顕微鏡。
  2. 請求項1記載の走査プローブ顕微鏡において、
    前記ポンプ光出力部が1回に出力するポンプ光は、支配的な強度を有する波を1周期未満含む走査プローブ顕微鏡。
  3. 請求項1または請求項2に記載の走査プローブ顕微鏡において、
    前記プローブ光出力部が1回に出力するプローブ光は、支配的な強度を有する波を1周期未満含む走査プローブ顕微鏡。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の走査プローブ顕微鏡において、
    前記ポンプ光出力部は、ポンプ光を変調するポンプ光変調部を含み、
    前記プローブ信号から前記ポンプ光変調部が変調したポンプ光に同期した成分を抽出するロックイン検出器をさらに備える走査プローブ顕微鏡。
  5. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の走査プローブ顕微鏡において、
    前記プローブ光出力部は、プローブ光を変調するプローブ光変調部を含み、
    前記プローブ信号から前記プローブ光変調部が変調したプローブ光に同期した成分を抽出するロックイン検出器をさらに備える走査プローブ顕微鏡。
  6. 走査プローブを備える走査プローブ顕微鏡を用いた測定方法であって、
    試料に第1の所定の位相を有するポンプ光を照射し前記試料を励起するポンプ光照射を複数回行うポンプ光出力ステップと、
    前記試料に前記ポンプ光が1回照射されている間に前記試料に第2の所定の位相を有するプローブ光を1回照射するプローブ光出力ステップと、
    前記走査プローブを用いて、1回ごとの前記プローブ光の照射に対応するプローブ信号を前記試料から検出する検出ステップとを含み、
    前記ポンプ光出力ステップまたは前記プローブ光出力ステップは、前記ポンプ光の照射が開始されてから前記プローブ光の照射が開始されるまでの遅延時間を調整することを含む、測定方法。
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