JP3830461B2 - 固体中の欠陥測定方法および欠陥測定装置 - Google Patents

固体中の欠陥測定方法および欠陥測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、固体中の欠陥測定方法および欠陥測定装置に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、半導体結晶、半導体ナノ結晶などの固体中に微量に存在する格子欠陥のサイズを求めることができ、さらに格子欠陥分布をイメージングすることができ、デバイスの光応答性能を決める電気伝導特性の評価に適応できる固体中の欠陥測定方法および欠陥測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
半導体デバイスの光応答性能を決める電気伝導特性は、デバイスに用いられる半導体材料中の欠陥により左右されることから、その欠陥の状態を正確に検査・検出することは極めて重要なことである。
【0003】
従来においては、半導体等の固体中の欠陥の検査・検出には非破壊・非接触の手法が用いられており、たとえば光の回折現象を用いた手法や、顕微ラマン分光法を含めた光の散乱現象を用いた手法や、光音響映像法などが知られている。
【0004】
中でも固体からのラマン散乱光をCCDカメラなどで高速取得する顕微ラマン分光法は1μmオーダーの欠陥分布をイメージングする手法としてこれまでに産業分野において積極的に利用されてきた。
【0005】
この顕微ラマン分光法では、通常ビームスプリッタにより二分された励起レーザ光を、対物レンズを用いて試料上の測定点に照射し、それによって発生したラマン散乱光を再び同じ対物レンズを通過させた後、分光器を通してCCDフォトダイオードアレイなどで検出している。このようにして得られるのはラマンスペクトルであり、ラマンスペクトル強度などを各測定点においてプロットすることにより欠陥の密度分布状態が可視化できるのである(特許文献1および特許文献2)。
【0006】
この顕微ラマン分光法を含めたラマン散乱分光法の測定原理は、レーザを照射した固体中の格子振動(フォノン)によるレーザの微弱な散乱光を検出することにある。格子振動は結晶の歪みや格子欠陥に敏感であり、欠陥の存在により散乱光強度の減少あるいはフォノンスペクトルのピーク周波数のシフトに感度良く現れるのである。
【0007】
しかしながら、ラマン散乱分光では分光器の測定精度の制約から極端にスペクトル幅の狭いピークの検出は困難であり、たとえば、ダブルモノクロメータを使うと、約0.5cm-1(カイザー)程度の分解能を得ることができるが、それ以下の線幅のピークを正確に測定するのは難しかった。また一方で、ラマン散乱分光では通常は固体に照射するレーザには連続発振(CW)レーザを使用するために、得られる欠陥分布は時間積算したものであり、たとえばイオン照射によって格子欠陥が生成されていく様子といった時間的に変化する現象などを測定することは不可能であった。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−223637
【特許文献2】
特開2001−215193
【0009】
そこでこの出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を解消し、半導体結晶、半導体ナノ結晶などの固体中に微量に存在する格子欠陥のサイズを求めることや格子欠陥分布をイメージングすることができ、半導体デバイスの光応答性能を決める電気伝導特性の評価などに適応することができる固体中の欠陥測定方法および欠陥測定装置を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、まず第1には、フェムト秒パルスレーザをビームスプリッタにより2分し、強度の強い方をポンプ光、強度の弱い方をプローブ光として用い、それらポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して光学遅延回路で時間遅延し、固体試料へのレンズでの集光によるポンプ光照射によって固体試料中に位相が揃った格子振動であるコヒーレントフォノンを励起し、その固体試料への前記レンズでの集光によるプローブ光照射で固体試料の反射率変化を測定することで、その反射率変化における振動振幅の減衰時間に対応する励起されたコヒーレントフォノンの緩和時間を求め、τ=1/Nσvth(τはコヒーレントフォノンの緩和時間、Nは欠陥密度、σは散乱断面積、vthは熱拡散速度)の式を用いて、散乱断面積σを求めることにより格子欠陥のサイズを求めることを特徴とする固体中の欠陥測定方法を提供する。
【0011】
第2には、この出願の発明は、フェムト秒パルスレーザをビームスプリッタにより2分し、強度の強い方をポンプ光、強度の弱い方をプローブ光として用い、それらポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して光学遅延回路で時間遅延し、固体試料へのレンズでの集光によるポンプ光照射によって固体試料中のキャリアを励起させて光励起キャリアとし、その固体試料への前記レンズでの集光によるプローブ光照射で固体試料の反射率変化を測定することで、その反射率変化における信号強度の減衰時間に対応する光励起キャリアの緩和時間を求め、τ=1/Nσvth(τは光励起キャリアの緩和時間、Nは欠陥密度、σは散乱断面積、vthは熱拡散速度)の式を用いて散乱断面積σを求めることにより格子欠陥のサイズを求めることを特徴とする固体中の欠陥測定方法を提供する。
【0012】
さらに、第3には、フェムト秒パルスレーザをビームスプリッタにより2分し、強度の強い方をポンプ光、強度の弱い方をプローブ光として用い、それらポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して光学遅延回路で時間遅延し、固体試料へのレンズでの集光によるポンプ光照射によって固体試料中に位相が揃った格子振動であるコヒーレントフォノンを励起し、その固体試料への前記レンズでの集光によるプローブ光照射で固体試料の反射率変化を測定する際に、ポンプ光とプローブ光を固体試料に集光するレンズとして顕微鏡対物レンズを用い、固体試料をX−Yステージで二次元走査しながら反射率変化を測定し、得られたコヒーレントフォノンの緩和時間あるいは反射率変化における振動振幅を二次元でプロットすることにより、欠陥密度を反映した二次元イメージを得ることを特徴とする固体中の欠陥測定方法を提供する。
【0013】
第4には、フェムト秒パルスレーザをビームスプリッタにより2分し、強度の強い方をポンプ光、強度の弱い方をプローブ光として用い、それらポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して光学遅延回路で時間遅延し、固体試料へのレンズでの集光によるポンプ光照射によって固体試料中のキャリアを励起して光励起キャリアとし、その固体試料への前記レンズでの集光によるプローブ光照射で固体試料の反射率変化を測定する際に、固体試料にポンプ光とプローブ光を集光するレンズとして顕微鏡対物レンズを用い、固体試料をX−Yステージで二次元走査しながら反射率変化を測定し、得られた光励起キャリアの緩和時間あるいは反射率変化における信号強度を二次元でプロットすることにより欠陥密度を反映した二次元イメージを得ることを特徴とする固体中の欠陥測定方法を提供する。
【0014】
第5には、第4の発明の固体中の欠陥測定方法において、プローブ光をポンプ光に対して光学遅延回路で所定時間遅延させ、その所定遅延時間に光学遅延回路を固定して固体試料を二次元で走査しながら反射率変化を測定し、その所定遅延時間での反射率変化における信号強度を二次元でプロットし、多数の各所定遅延時間について同様の操作を繰り返すことにより、欠陥分布に起因した光キャリアの時間分解二次元イメージを得ることを特徴とする固体中の欠陥測定方法を提供する。
【0015】
第6には、第2、4および5いずれかの発明の固体中の欠陥測定方法において、固体試料が半導体である場合に半導体試料のバンドギャップ以上でかつそのバンドキャップ付近のエネルギーに中心波長を持つレーザを光源として使用することにより、光励起キャリアの緩和過程において、欠陥による緩和時間の短時間化を起こりやすくすることを特徴とする固体中の欠陥測定方法を提供する。
【0016】
第7には、第1または2の発明の固体中の欠陥測定方法を行う固体中の欠陥測定装置であって、少なくとも、1)フェムト秒パルスレーザを発振するレーザ光源と、2)フェムト秒パルスレーザをポンプ光およびプローブ光に分岐するビームスプリッタと、3)ポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して所定時間遅延させるための時間遅延回路と、4)前記フェムト秒パルスレーザを固体試料に集光するためのレンズと、5)固体試料に照射された後のプローブ光を受光する受光手段と、6)受光手段で受光したプローブ光の信号を取り込んで増幅する電流増幅手段と、7)その増幅された信号が記録される記録手段と、を備えていることを特徴とする固体中の欠陥測定装置を提供する。
【0017】
第8には、第3ないし5いずれかの発明の固体中の欠陥測定方法を行う固体中の欠陥測定装置であって、少なくとも、1)フェムト秒パルスレーザを発振するレーザ光源と、2)フェムト秒パルスレーザをポンプ光およびプローブ光に分岐するビームスプリッタと、3)ポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して所定時間遅延させるための時間遅延回路と、4)前記フェムト秒パルスレーザを固体試料に集光するための顕微鏡対物レンズと、5)固体試料を二次元に移動させるX−Yステージと、6)固体試料に照射された後のプローブ光を受光する受光手段と、7)受光手段で受光したプローブ光の信号を取り込んで増幅する電流増幅手段と、8)その増幅された信号が記録される記録手段と、を備えていることを特徴とする固体中の欠陥測定装置をも提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
【0019】
この出願の発明では、たとえば特開2002−214137に示しているように、フェムト秒(1fs=10−15s)パルスレーザをビームスプリッタにより2分し、強度の強い方をポンプ光(励起光)、強度の弱い方をプローブ光として用い、それらポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して光学遅延回路で時間遅延し、固体試料へのレンズでの集光によるポンプ光照射によって固体試料中に位相が揃った格子振動であるコヒーレントフォノンを励起し、その固体試料への前記レンズでの集光によるプローブ光照射で固体試料の反射率変化を測定する、いわゆるポンプ&プローブ分光法により、反射率変化を測定し、さらにその反射率変化における振動振幅の減衰時間に対応する励起されたコヒーレントフォノンの緩和時間を求め、
τ=1/Nσvth
(τはコヒーレントフォノンの緩和時間、Nは欠陥密度、σは散乱断面積、vthは熱拡散速度)
の式を用いて、散乱断面積σを求めることにより格子欠陥のサイズを求めることを大きな特徴としている。
【0020】
あるいは、コヒーレントフォノンの代わりに光励起キャリアの緩和時間を測定することにより固体中の格子欠陥のサイズを求めることができ、フェムト秒パルスレーザをビームスプリッタにより2分し、強度の強い方をポンプ光、強度の弱い方をプローブ光として用い、それらポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して光学遅延回路で時間遅延し、固体試料へのレンズでの集光によるポンプ光照射によって固体試料中のキャリアである電子あるいは正孔を励起させて光励起キャリアとし、その固体試料への前記レンズでの集光によるプローブ光照射で固体試料の反射率変化を測定する、いわゆるポンプ&プローブ分光法により、反射率変化を測定し、さらにその反射率変化における信号強度の減衰時間に対応する光励起キャリアの緩和時間を求め、
τ=1/Nσvth
(τは光励起キャリアの緩和時間、Nは欠陥密度、σは散乱断面積、vthは熱拡散速度)
の式を用いて散乱断面積σを求めることにより格子欠陥のサイズを求めることも可能である。
【0021】
上記のように、欠陥密度と光励起キャリアの緩和時間(あるいはコヒーレントフォノンの緩和時間)の間にはShockley-Read-Hall(SRH)再結合統計と呼ばれる以下の関係式がある。
τc=1/Ntσvth
(τcは光励起キャリア(コヒーレントフォノン)の緩和時間、Ntは欠陥密度、σは散乱断面積、vthは熱拡散速度)
なおこの式中の欠陥密度Ntはモンテカルロシミュレーション(J.F.Zegler, J.P.Biersack, U.Littmark, in The Stopping and Range of Ions in Solids, Vol. 1(Pergamon Press, New York, 1985)参照)でHeイオンによりGaAs中に生成する欠陥深さ分布(通常はガウス分布)を求め、それが1つのHeイオン当たりの欠陥生成効率に相当することから欠陥深さ分布の全面積から欠陥生成効率の深さ方向の平均値および欠陥分布の深さを求め、
t=(イオン照射面密度)×(欠陥生成効率の平均値)÷(欠陥分布の深さ)
により求められる。またvthは物質固有の定数でありフォノンやキャリアが熱拡散する際の平均速度である。
【0022】
したがって上記のSRHの式に、実験で得られた光励起キャリアの緩和時間あるいはコヒーレントフォノンの緩和時間およびNtとvthを用い、最小二乗フィッティングすることにより散乱断面積σを求めることができ、これから直ちにσ=πR2の関係を用いて欠陥中心の直径(2R)を確定することができるのである。
【0023】
そして上記のように、この出願の発明の固体中の欠陥測定方法を用いることによって、固体試料中の格子欠陥のサイズを正確に求めることができることから、この出願の固体中の欠陥測定方法を半導体結晶、半導体ナノ結晶などの結晶性の評価に適用することができ、半導体デバイス中の電気伝導性などの評価をその場で行うことが可能となるのである。
【0024】
また、フェムト秒パルスレーザをビームスプリッタにより2分し、強度の強い方をポンプ光、強度の弱い方をプローブ光として用い、それらポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して光学遅延回路で時間遅延し、固体試料へのレンズでの集光によるポンプ光照射によって固体試料中に位相が揃った格子振動であるコヒーレントフォノンを励起し、その固体試料への前記レンズでの集光によるプローブ光照射で固体試料の反射率変化を測定する際に、固体試料にポンプ光とプローブ光を集光するレンズとして顕微鏡対物レンズを用い、固体試料をX−Yステージで二次元走査しながら反射率変化を測定し、得られたコヒーレントフォノンの緩和時間あるいは反射率変化における振動振幅を二次元でプロットすることにより、欠陥密度を反映した二次元イメージを得ることができる。
【0025】
また同様にポンプ&プローブ分光法により反射率変化を測定する際に、固定試料にポンプ光とプローブ光を集光するレンズとして顕微鏡対物レンズを用い、試料をX−Yステージで二次元走査しながら反射率変化を測定し、得られた光キャリアの緩和時間あるいは反射率変化における信号強度を二次元でプロットすることにより、欠陥密度を反映した二次元イメージを得ることもできる。さらに、所定遅延時間(たとえば1ps)に光学遅延回路を固定して試料をX−Yステージで二次元走査しながら反射率変化を測定し、その所定遅延時間での反射率変化における信号強度を二次元でプロットし、さらに多数の各所定遅延時間について同様の操作を繰り返すことにより、欠陥分布に起因した光キャリアの時間分解二次元イメージを得ることもできるのである。
【0026】
すなわち、欠陥密度のイメージングについては、ポンプ&プローブ分光法により、コヒーレントフォノンあるいは光励起キャリアの緩和時間を測定する際に、顕微鏡対物レンズ下で測定試料をX−Y軸マイクロステージなどのX−Yステージで二次元走査することによって得ることができ、たとえばある1点で反射率変化を測定し、次にX−Y軸マイクロステージを、たとえば1μmだけ動かし、またその点で反射率変化の測定を行う。この動作を測定試料のある領域(たとえば1cm×1cmの領域)にわたって繰り返すことにより約1μmの分解能で得られた反射率変化における振動振幅あるいは信号強度のマッピング、もしくはコヒーレントフォノンあるいは光励起キャリアの緩和時間のマッピングを得ることができるのである。
【0027】
したがって、この出願の発明の固体中の欠陥測定方法においてはフェムト秒パルスレーザを用いたポンプ&プローブ分光法により固体試料中にコヒーレントフォノンあるいは光励起キャリアを励起し、そのコヒーレントフォノンの緩和時間あるいは光励起キャリアの緩和時間の変化、すなわち固体試料中の反射率変化から格子欠陥のサイズの見積もりができ、またコヒーレントフォノンあるいは光励起キャリアの緩和時間あるいは反射率変化における振動振幅・信号強度を測定することで、格子欠陥密度の二次元イメージを正確に得ることができるだけでなく、さらには欠陥分布に起因した光キャリアの時間分解二次元イメージも正確に得ることができるのである。
【0028】
またこの出願の発明においては、コヒーレントフォノンまたは光励起キャリアの緩和時間を反射率変化の振動振幅または信号強度の減衰時間として直接測定することが可能であるため、特に緩和時間の長い(ラマンでは線幅の狭い)コヒーレントフォノンまたは光励起キャリアに対しては感度が優れており、液体ヘリウム温度などの極低温の状態でフォノンの寿命が延びた場合にも適用することができる。
【0029】
さらにこの出願の発明の固体中の欠陥測定方法は時間分解能を持つことから、コヒーレントフォノンの緩和時間と光励起キャリアの緩和時間の両方からデバイスなどにおける時間とともに変化する電子(フォノン)の欠陥による散乱現象などの評価をその場で測定することができる。
【0030】
そして固体試料が半導体の場合、半導体試料のバンドギャップ(たとえばGaAsの場合室温で1.4eV)以上でかつそのバンドキャップ付近のエネルギーに中心波長を持つレーザを光源として使用することにより(GaAsの場合波長850nm付近に中心波長を持つレーザ光源)、光励起キャリアの緩和過程において、欠陥による緩和時間の短時間化を起こり易くすることができ、欠陥密度の二次元イメージのS/N比を飛躍的に向上させることができるのである。
【0031】
次にこの出願の発明の固体中の欠陥測定方法を行うための固体中の欠陥測定装置の一例を図1に示す。
【0032】
フェムト秒パルスレーザ光源(1)を光源とし、そこから発振されたフェムト秒パルスレーザはミラー(2)で反射され、光分岐手段であるビームスプリッタ(3)によりプローブ光(5)とポンプ光(励起光)(6)に分岐される。なおプローブ光(5)とポンプ光(6)の時間遅延は光学遅延回路(7)により与えられ、そのときのステッピングモータのステップ間隔は1μm〜3μm程度が望ましいが、それ以上またはそれ以下でもあっても実施可能である。ポンプ光(6)は光変調器(8)によって約2kHz程度の周波数で変調される。なお(4)は1/2波長板である。
【0033】
そして、時間分解反射率測定の試料前集光部において、ポンプ光(6)およびプローブ光(5)に相当するビームを一つの対物レンズ(9)で集光し固体試料(10)に照射している。
【0034】
なおこの出願の発明の方法により一様に分布した欠陥のサイズを求める場合には、対物レンズ(9)を通常の単レンズに変えても実施可能である。
【0035】
プローブ光(5)は固体試料(10)によって反射した後、再び対物レンズ(9)を通過してビームスプリッタ(3)で反射されてレンズ(11)に集光されて、受光手段であるSi-PINフォトディテクタ(12)に取り込まれる。このSi-PINフォトディテクタ(12)からの光電流信号を電流増幅器(電流増幅手段)(13)に入力してここで105〜107倍程度に信号を増幅する。この電流増幅器(13)としては、例えば米国のStanford Research Systems社製のSR530などを用いるのが好ましい。またこの場合、増幅する信号にはバンドパスフィルターをかけることが望ましく、例えば、1kHz−3kHzのバンドパスフィルターを用いることにより、低周波ノイズと高周波ノイズを低減させることができる。
【0036】
そして電流増幅器(13)から出力した信号はロックイン増幅器(14)に入力される。ここで光変調器(8)からのトリガー信号により周波数同調された信号のみを10倍程度増幅し、コンピュータ(記録手段)(15)で記録する。
【0037】
このような装置を用いることによって前述したようなこの出願の発明の固体中の欠陥測定方法を実施することができるのである。
【0038】
以下、添付した図面に沿って実施例を示し、この出願の発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、この発明は以下の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【0039】
【実施例】
<実施例1>
まずこの出願の発明の固体中の欠陥測定方法の一実施形態により、固体試料としてイオン照射した半導体GaAsを用い、その半導体GaAsの欠陥のサイズを求めた。
【0040】
図2に、図1の固体中の欠陥測定装置を用いて、イオン照射した半導体GaAsにおいて得られた時間分解反射率信号の一例を示す。ただし、固体試料前のポンプ光とプローブ光を集光するためのレンズとしては、欠陥のサイズを求めるため顕微鏡対物レンズではなく焦点距離10cmの単レンズを用いている。またイオン照射は5eVで加速した加速したHeイオンを用いて10-9Torrの超高真空チャンバー中で行い、図2(a)はイオン照射前の固体試料の反射率変化を示すグラフであり、(b)〜(d)はHeイオンを固体試料に照射した後の固体試料の反射率変化を示すグラフであり、それぞれの照射密度は(b)9.4×1012He+/cm2、(c)1.9×1013He+/cm2、(d)3.0×1013He+/cm2であった。遅延時間ゼロで急激に立ち上がってゆっくりと減衰する信号成分は半導体をバンドギャップ以上の光で励起した際に生じた光励起キャリアの緩和を表し、このキャリア信号の数%程度の強度の振動成分(振動振幅)は位相の揃った格子振動であるコヒーレントフォノンに対応する。振動モードはGaAsの縦波光学(LO)フォノンに対応し、この周波数は約8.8THzであり、これは時間周期に変換して約114fsになる。コヒーレントフォノンの緩和時間(振動振幅の減衰時間)から欠陥のサイズを同定することも可能であるが、ここではキャリアの緩和時間(信号強度の減衰時間)から欠陥のサイズを求めた。図2の挿入図はキャリアの緩和時間を欠陥密度に対してプロットしたものである。ここで欠陥密度はモンテカルロシミュレーションを用いて上記の照射条件について計算した。この関係をSRHの式、
τc=1/Ntσvth
(τcは光励起キャリアの緩和時間、Ntは欠陥密度、σは散乱断面積、vthは熱拡散速度)
を用いて最小二乗フィッティングすることにより散乱断面積σ=6.2×10-16cm2を求めることができた。これから、直ちにGaAsの欠陥のサイズが2.8Åであることが分かった。
<実施例2>
次に欠陥分布のイメージングを行った例を図3に示す。図3は図2と同じGaAs試料のイオン照射領域とイオン非照射領域の境界付近において図1に示す固体中の欠陥測定装置を用いて所定遅延時間(1ps)に光学遅延回路を固定して固体試料を二次元で走査しながら反射率変化を測定し、その1psの遅延時間での反射率変化における信号強度を二次元でプロットし、多数の各所定遅延時間について同様の操作を繰り返すことにより得た、欠陥分布に起因した光キャリアの時間分解二次元イメージを示している。
【0041】
なお試料へのHeイオン照射密度は1.9×1012He+/cm2で試料走査の空間分解能は10μmとした。なお、図3の明るい領域は反射率変化の信号強度が大きく、暗い領域は反射率変化の信号強度が小さい。
【0042】
図3よりイオン照射領域とイオン非照射領域の境界がはっきりと現れているのが分かる。よってこの出願の発明により半導体GaAsのイオン照射によって生じた欠陥分布のイメージが可能であることが分かった。
【0043】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によって、半導体結晶、半導体ナノ結晶などの固体中に微量に存在する格子欠陥のサイズを求めることや格子欠陥分布をイメージングすることができ、デバイスの光応答性能を決める電気伝導特性の評価に適応できる固体中の欠陥測定方法が提供され、さらに顕微鏡とコンパクトなレーザおよび光学系を組み合わせることによって、コヒーレントフォノンの緩和測定あるいはキャリアの緩和測定装置を製品として設計することが可能となる。
【0044】
また従来の顕微ラマン分光法では半導体デバイス中の電気伝導ダイナミクスの評価は不可能であったが、この出願の発明の固体中の欠陥測定方法は時間分解能を持つことから、コヒーレントフォノンの緩和とキャリアの緩和の両方からデバイス中の電気伝導性などの評価をその場で測定することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の固体中の欠陥測定方法に用いられる装置を例示した図である。
【図2】この出願の発明の固体中の欠陥測定方法によりGaAsの欠陥のサイズを求めた際の遅延時間と時間分解反射率の関係を示すグラフである。
【図3】この出願の発明の固体中の欠陥測定方法によりGaAsの欠陥分布を求めた際の二次元イメージである。
【符号の説明】
1 フェムト秒パルスレーザ光源
2 ミラー
3 ビームスプリッタ
4 1/2波長板
5 プローブ光
6 ポンプ光
7 光学遅延回路
8 光変調器
9 対物レンズ
10 固体試料
11 レンズ
12 Si-PINフォトディテクタ
13 電流増幅器
14 ロックイン増幅器
15 コンピュータ

Claims (8)

  1. フェムト秒パルスレーザをビームスプリッタにより2分し、強度の強い方をポンプ光、強度の弱い方をプローブ光として用い、それらポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して光学遅延回路で時間遅延し、固体試料へのレンズでの集光によるポンプ光照射によって固体試料中に位相が揃った格子振動であるコヒーレントフォノンを励起し、その固体試料への前記レンズでの集光によるプローブ光照射で固体試料の反射率変化を測定することで、その反射率変化における振動振幅の減衰時間に対応する励起されたコヒーレントフォノンの緩和時間を求め、
    τ=1/Nσvth
    (τはコヒーレントフォノンの緩和時間、Nは欠陥密度、σは散乱断面積、vthは熱拡散速度)
    の式を用いて、散乱断面積σを求めることにより格子欠陥のサイズを求めることを特徴とする固体中の欠陥測定方法。
  2. フェムト秒パルスレーザをビームスプリッタにより2分し、強度の強い方をポンプ光、強度の弱い方をプローブ光として用い、それらポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して光学遅延回路で時間遅延し、固体試料へのレンズでの集光によるポンプ光照射によって固体試料中のキャリアを励起させて光励起キャリアとし、その固体試料への前記レンズでの集光によるプローブ光照射で固体試料の反射率変化を測定することで、その反射率変化における信号強度の減衰時間に対応する光励起キャリアの緩和時間を求め、
    τ=1/Nσvth
    (τは光励起キャリアの緩和時間、Nは欠陥密度、σは散乱断面積、vthは熱拡散速度)
    の式を用いて散乱断面積σを求めることにより格子欠陥のサイズを求めることを特徴とする固体中の欠陥測定方法。
  3. フェムト秒パルスレーザをビームスプリッタにより2分し、強度の強い方をポンプ光、強度の弱い方をプローブ光として用い、それらポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して光学遅延回路で時間遅延し、固体試料へのレンズでの集光によるポンプ光照射によって固体試料中に位相が揃った格子振動であるコヒーレントフォノンを励起し、その固体試料への前記レンズでの集光によるプローブ光照射で固体試料の反射率変化を測定する際に、ポンプ光とプローブ光を固体試料に集光するレンズとして顕微鏡対物レンズを用い、固体試料をX−Yステージで二次元走査しながら反射率変化を測定し、得られたコヒーレントフォノンの緩和時間あるいは反射率変化における振動振幅を二次元でプロットすることにより、欠陥密度を反映した二次元イメージを得ることを特徴とする固体中の欠陥測定方法。
  4. フェムト秒パルスレーザをビームスプリッタにより2分し、強度の強い方をポンプ光、強度の弱い方をプローブ光として用い、それらポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して光学遅延回路で時間遅延し、固体試料へのレンズでの集光によるポンプ光照射によって固体試料中のキャリアを励起して光励起キャリアとし、その固体試料への前記レンズでの集光によるプローブ光照射で固体試料の反射率変化を測定する際に、固体試料にポンプ光とプローブ光を集光するレンズとして顕微鏡対物レンズを用い、固体試料をX−Yステージで二次元走査しながら反射率変化を測定し、得られた光励起キャリアの緩和時間あるいは反射率変化における信号強度を二次元でプロットすることにより欠陥密度を反映した二次元イメージを得ることを特徴とする固体中の欠陥測定方法。
  5. 請求項4記載の固体中の欠陥測定方法において、プローブ光をポンプ光に対して光学遅 延回路で所定時間遅延させ、その所定遅延時間に光学遅延回路を固定して固体試料を二次元で走査しながら反射率変化を測定し、その所定遅延時間での反射率変化における信号強度を二次元でプロットし、多数の各所定遅延時間について同様の操作を繰り返すことにより、欠陥分布に起因した光キャリアの時間分解二次元イメージを得ることを特徴とする固体中の欠陥測定方法。
  6. 請求項2、4および5いずれかに記載の固体中の欠陥測定方法において、固体試料が半導体である場合に半導体試料のバンドギャップ以上でかつそのバンドキャップ付近のエネルギーに中心波長を持つフェムト秒パルスレーザを使用することにより、光励起キャリアの緩和過程において、欠陥による緩和時間の短時間化を起こりやすくすることを特徴とする固体中の欠陥測定方法。
  7. 請求項1または2記載の固体中の欠陥測定方法を行う固体中の欠陥測定装置であって、少なくとも、
    1)フェムト秒パルスレーザを発振するレーザ光源と、
    2)フェムト秒パルスレーザをポンプ光およびプローブ光に分岐するビームスプリッタと、
    3)ポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対して所定時間遅延させるための時間遅延回路と、
    4)前記フェムト秒パルスレーザを固体試料に集光するためのレンズと、
    5)固体試料に照射された後のプローブ光を受光する受光手段と、
    6)受光手段で受光したプローブ光の信号を取り込んで増幅する電流増幅手段と、
    7)その増幅された信号が記録される記録手段と、
    を備えていることを特徴とする固体中の欠陥測定装置。
  8. 請求項3ないし5いずれかに記載の固体中の欠陥測定方法を行う固体中の欠陥測定装置であって、少なくとも、
    1)フェムト秒パルスレーザを発振するレーザ光源と、
    2)フェムト秒パルスレーザをポンプ光およびプローブ光に分岐するビームスプリッタと、
    3)ポンプ光およびプローブ光のうち、プローブ光をポンプ光に対しての少なくとも一方を所定時間遅延させるための時間遅延回路と、
    4)前記フェムト秒パルスレーザを固体試料に集光するための顕微鏡対物レンズと、
    5)固体試料を二次元に移動させるX−Yステージと、
    6)固体試料に照射された後のプローブ光を受光する受光手段と、
    7)受光手段で受光したプローブ光の信号を取り込んで増幅する電流増幅手段と、
    8)その増幅された信号が記録される記録手段と、
    を備えていることを特徴とする固体中の欠陥測定装置。
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