JPH11330053A - 半導体の製造方法並びにプラズマ処理方法及びその装置 - Google Patents

半導体の製造方法並びにプラズマ処理方法及びその装置

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JPH11330053A
JPH11330053A JP10137294A JP13729498A JPH11330053A JP H11330053 A JPH11330053 A JP H11330053A JP 10137294 A JP10137294 A JP 10137294A JP 13729498 A JP13729498 A JP 13729498A JP H11330053 A JPH11330053 A JP H11330053A
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博之 中野
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俊彦 中田
Nobuo Tsumaki
伸夫 妻木
Masayoshi Serizawa
正芳 芹澤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】プラズマ処理室内における浮遊した微小異物の
検出感度を向上してプラズマ処理室内の汚染状況のリア
ルタイムモニタリングを可能とする。 【解決手段】所望の波長を有し、所望の周波数で強度変
調した複数のビームを前記処理室1内に照射する照射光
学系101と、その散乱光を前記波長成分で分離して受
光して信号に変換する散乱光検出光学系102と、その
信号から前記強度変調した所望の周波数成分を抽出する
ことによってプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異
物を示す複数の信号をプラズマによるものから分離して
検出するプラズマ浮遊異物計測装置103により背景雑
音を消去し、異物散乱信号を強調することによって処理
室内に発生・浮遊した異物を計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ処理室内
に浮遊したサブミクロンの異物をも、プラズマ発光等の
外乱の影響を受けることなく、処理中にその場計測して
半導体基板等の被処理対象物の歩留まり向上を図った半
導体の製造方法並びにプラズマ処理方法およびその装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマ処理室内に浮遊した異物をモニ
タする従来技術としては、特開昭57−118630号
公報(従来技術1)、特開平3−25355号公報(従
来技術2)、特開平3−147317号公報(従来技術
3)、特開平6−82358号公報(従来技術4)、特
開平6−124902号公報(従来技術5)がある。
【0003】上記従来技術1には、反応空間における自
己発光光のスペクトルと異なったスペクルを有する平行
光を反応空間に照射する手段と、前記平行光の照射を受
けて前記反応空間において発生する微粒子からの散乱光
を検出する手段を具備した蒸着装置が知られている。ま
た、上記従来技術2には、半導体装置用基板表面に付着
した微細粒子及び浮遊した微細粒子を、レーザ光による
散乱を用いて測定する微細粒子測定装置において、波長
が同一で相互の位相差がある所定の周波数で変調された
2本のレーザ光を発生させるレーザ光位相変調部と、上
記2本のレーザ光を上記の測定対象である微細粒子を含
む空間において交差させる光学系と、上記2本のレーザ
光の交差された領域において測定対象である微細粒子に
より散乱させた光を受光し、電気信号に変換する光検出
部と、この散乱光による電気信号の中で上記レーザ光位
相変調部での位相変調信号と周波数が同一または2倍
で、かつ上記位相変調信号との位相差が時間的に一定で
ある信号成分を取り出す信号処理部とを備えた微細粒子
測定装置が知られている。
【0004】また、上記従来技術3には、コヒーレント
光を走査照射して反応容器内で散乱する光をその場で発
生させるステップと、上記反応器内で散乱する光を検出
するステップを含み、それにより上記散乱光を解析する
ことにより上記反応器内の汚染を測定する技術が記載さ
れている。また、上記従来技術4には、レーザ光を生成
するレーザ手段と、検出されるべき粒子を含むプラズマ
処理ツールの反応室内の領域を上記レーザ光で走査する
スキャナ手段と、上記領域内の粒子によって散乱したレ
ーザ光のビデオ信号を生成するビデオ・カメラ手段と、
上記ビデオ信号のイメージを処理し表示する手段とを有
する粒子検出器が記載されている。また、上記従来技術
5には、プラズマ処理室内のプラズマ生成領域を観測す
るカメラ装置と、該カメラ装置により得られた画像を処
理して目的とする情報を得るデータ処理部と、該データ
処理部にて得られた情報に基づいてパーティクルを減少
させるように排気手段、プロセスガス導入手段、高周波
電圧印加手段およびパージガス導入手段のうち少なくと
も一つを制御する制御部とを備えたプラズマ処理装置が
記載されている。
【0005】また、半導体や薬品製造プロセス等の高洗
浄プロセス管理に用いられる微粒子測定装置に関する従
来技術としては、特開昭63−71633号公報(従来
技術6)がある。この従来技術6には、試料検体を流す
容器の微小域にレーザ光を照射し試料中の粒子からの散
乱光を検出する粒子検出装置において、レーザ光を一定
周波数で強度変調するための手段およびレーザ光の強度
変調周波数と同一周波数の検出器からの信号を測定する
ための位相検波器からなる微粒子計数装置が記載されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】プラズマ処理装置で
は、プラズマ処理によって生成された反応生成物がプラ
ズマ処理室の壁面あるいは電極に堆積し、これが時間経
過に伴い、剥離して浮遊異物となる。この浮遊異物はプ
ラズマ処理中に被処理対象物上に付着して不良を引き起
こしたり、あるいはプラズマのバルク・シース界面でト
ラップされ、プラズマ処理が終了しプラズマ放電が停止
した瞬間に被処理対象物上に落下し、付着異物として特
性不良や外観不良を引き起こす。最終的には半導体基板
等の被処理対象物の歩留まり低下を引き起こしていた。
一方、半導体基板等の被処理対象物に形成する回路パタ
ーンの高集積化(例えば、半導体の分野においては、2
56MbitDRAM、さらには1GbitDRAMへ
と高集積化が進み回路パターンの最小線幅は0.25〜
0.18μmと微細化の一途をたどっている。)が進
み、プラズマ処理する際、プラズマ中若しくはその近傍
に浮遊するサブミクロンのオーダの微小異物をも計測す
る必要が生じてきている。
【0007】そこで、プラズマ処理装置において、プラ
ズマ処理中にプラズマ中若しくはその近傍に浮遊するサ
ブミクロンのオーダの微小異物をも、プラズマ発光等の
外乱の影響を受けることなく、計測することが要求され
る。しかしながら、プラズマ発光は紫外域から近赤外域
にわたって連続的な波長スペクトルを有している関係
で、上記従来技術1に記載されたスペクトルにより、プ
ラズマ中若しくはその近傍に浮遊するサブミクロンの微
小異物をプラズマ発光と分離して検出することは困難で
ある。また、レーザ照明・散乱光検出による微小異物検
出においては、プラズマ発光の他に、処理室内壁での散
乱光などの大きな背景雑音が存在する。この背景雑音
は、例えば、検出器感度の向上又は、レーザ出力を増加
させる等により、異物信号を大きくしようとした場合、
背景雑音により検出器の出力が飽和するため、検出限界
を決める要素ともなっていた。
【0008】以上説明したように、従来技術1〜5の何
れにも、プラズマ中若しくはその近傍に浮遊するサブミ
クロンの微小異物から得られる非常に微弱な散乱光を、
プラズマ発光と分離して検出しようとする点について考
慮されていなかった。また、異物散乱光と全く同じ波長
を有する内壁散乱光などの大きな背景雑音から、微弱な
散乱光を検出しようとする点について考慮されていなか
った。また、従来技術6は、容器に流れる試料中の粒子
を測定するものであり、当然プラズマ中若しくはその近
傍に浮遊するサブミクロンの微小異物から得られる非常
に微弱な散乱光を、プラズマ発光と分離して検出しよう
とする点について考慮されていないものである。
【0009】本発明の目的は、上記課題を解決すべく、
プラズマ処理室内におけるプラズマ中若しくはその近傍
のサブミクロンまでの浮遊した微小異物についてプラズ
マ処理中にプラズマ発光と分離して検出する検出感度を
大幅に向上してプラズマ処理室内の汚染状況のリアルタ
イムモニタリングを可能にして歩留まり向上をはかった
プラズマ処理方法およびその装置を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、プラズマ処理室内にお
けるプラズマ中若しくはその近傍のサブミクロンまでの
浮遊した微小異物による散乱光についてプラズマ発光と
分離し、かつ、大きな背景雑音を除去して選択的に検出
することで、検出感度を大幅に向上してプラズマ処理室
内の汚染状況のリアルタイムモニタリングを可能にして
高歩留まりで、高品質の半導体を製造できるようにした
半導体の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、半導体製造装置の処理室へ複数のレーザ
ビームを入射し、同一の異物による散乱光を複数検出
し、複数個の検出信号から信号処理により異物信号を求
めることにより、処理室の汚染状況をリアルタイムで管
理しながら被処理体を処理することを特徴とする半導体
製造方法である。また、本発明は、処理室内にプラズマ
を発生させ、該プラズマによって半導体基板に対して処
理して半導体を製造する半導体の製造方法において、所
望の波長を有し、所望の周波数で強度変調したビームを
前記処理室内に照射する照射光学系と、該照射光学系で
照射されたビームによって前記処理室内から得られる散
乱光を前記波長成分で分離して受光して信号に変換する
散乱光検出光学系と、該散乱光検出光学系から得られる
信号から前記強度変調した所望の周波数成分を抽出する
ことによってプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異
物を示す信号を前記プラズマによるものから分離して検
出する異物信号抽出手段と、該異物信号抽出手段から検
出される浮遊した異物を示す信号からノイズ成分を除去
するノイズ除去手段とを備えたプラズマ浮遊異物計測装
置を用いて前記処理室内に発生したプラズマ中若しくは
その近傍に浮遊した異物を計測することを特徴とする。
【0011】また、本発明は、処理室内にプラズマを発
生させ、該プラズマによって半導体基板に対して処理し
て半導体を製造する半導体の製造方法において、互いに
異なる波長を有し、所望の周波数で強度変調した複数の
ビームを前記処理室内に照射する照射光学系と、該照射
光学系で照射された複数のビームによって前記処理室内
から得られる散乱光を前記互いに異なる波長成分で分離
して受光して複数の信号に変換する散乱光検出光学系
と、該散乱光検出光学系から得られる複数の信号から前
記強度変調した所望の周波数成分を抽出することによっ
てプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を示す複
数の信号を前記プラズマによるものから分離して検出す
る異物信号抽出手段とを備えたプラズマ浮遊異物計測装
置を用いて前記処理室内に発生したプラズマ中若しくは
その近傍に浮遊した異物を計測することを特徴とする。
また、本発明は、処理室内にプラズマを発生させ、該プ
ラズマによって半導体基板に対して処理して半導体を製
造する半導体の製造方法において、所望の波長を有し、
互いに異なる周波数で強度変調した複数のビームを前記
処理室内に照射する照射光学系と、該照射光学系で照射
された複数のビームによって前記処理室内から得られる
散乱光を前記所望の波長成分で分離して受光して信号に
変換する散乱光検出光学系と、該散乱光検出光学系から
得られる信号から前記強度変調した互いに異なる周波数
成分を抽出することによってプラズマ中若しくはその近
傍に浮遊した異物を示す複数の信号を前記プラズマによ
るものから分離して検出する異物信号抽出手段とを備え
たプラズマ浮遊異物計測装置を用いて前記処理室内に発
生したプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を計
測することを特徴とする。
【0012】また、本発明は、前記半導体の製造方法に
おいて、前記プラズマ浮遊異物計測装置の照射光学系に
おける強度変調する周波数が、前記プラズマの励起周波
数およびその整数倍または前記プラズマの発光周波数お
よびその整数倍と異なることを特徴とする。また、本発
明は、前記半導体の製造方法におけるプラズマ浮遊異物
計測装置において、異物信号抽出手段から検出される浮
遊した異物を示す複数の信号からノイズ成分を除去する
ノイズ除去手段を備えたことを特徴とする。また、本発
明は、前記半導体の製造方法におけるプラズマ浮遊異物
計測装置において、異物信号抽出手段から検出される浮
遊した異物を示す複数の信号を基に、積分処理等を施し
て浮遊した異物を示す時間的に拡大した信号を得る信号
処理手段を備えたことを特徴とする。
【0013】また、本発明は、処理室内にプラズマを発
生させ、該プラズマによって被処理対象物に対して処理
するプラズマ処理方法において、所望の波長を有し、所
望の周波数で強度変調したビームを前記処理室内に照射
する照射光学系と、該照射光学系で照射されたビームに
よって前記処理室内から得られる散乱光を前記所望の波
長成分で分離して受光して信号に変換する散乱光検出光
学系と、該散乱光検出光学系から得られる信号から前記
強度変調した所望の周波数成分を抽出することによって
プラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を示す信号
を前記プラズマによるものから分離して検出する異物信
号抽出手段と、該異物信号抽出手段で検出された異物を
示す信号からノイズ成分を除去するノイズ成分除去手段
とを備えたプラズマ浮遊異物計測装置を用いて前記処理
室内に発生したプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した
異物を計測することを特徴とする。また、本発明は、処
理室内にプラズマを発生させ、該プラズマによって被処
理対象物に対して処理するプラズマ処理方法において、
互いに異なる波長を有し、所望の周波数で強度変調した
複数のビームを前記処理室内に照射する照射光学系と、
該照射光学系で照射された複数のビームによって前記処
理室内から得られる散乱光を前記互いに異なる波長成分
で分離して受光して複数の信号に変換する散乱光検出光
学系と、該散乱光検出光学系から得られる複数の信号か
ら前記強度変調した所望の周波数成分を抽出することに
よってプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を示
す信号を前記プラズマによるものから分離して検出する
異物信号抽出手段とを備えたプラズマ浮遊異物計測装置
を用いて前記処理室内に発生したプラズマ中若しくはそ
の近傍に浮遊した異物を計測することを特徴とする。
【0014】また、本発明は、処理室内にプラズマを発
生させ、該プラズマによって被処理対象物に対して処理
するプラズマ処理方法において、所望の波長を有し、互
いに異なる周波数で強度変調した複数のビームを前記処
理室内に照射する照射光学系と、該照射光学系で照射さ
れた複数のビームによって前記処理室内から得られる散
乱光を前記所望の波長成分で分離して受光して信号に変
換する散乱光検出光学系と、該散乱光検出光学系から得
られる信号から前記強度変調した互いに異なる周波数成
分を抽出することによってプラズマ中若しくはその近傍
に浮遊した異物を示す複数の信号を前記プラズマによる
ものから分離して検出する異物信号抽出手段とを備えた
プラズマ浮遊異物計測装置を用いて前記処理室内に発生
したプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を計測
することを特徴とする。また、本発明は、前記プラズマ
処理方法において、前記プラズマ浮遊異物計測装置の照
射光学系における強度変調する周波数が、前記プラズマ
の励起周波数およびその整数倍または前記プラズマの発
光周波数およびその整数倍と異なることを特徴とする。
また、本発明は、前記プラズマ処理方法におけるプラズ
マ浮遊異物計測装置において、異物信号抽出手段から検
出される浮遊した異物を示す複数の信号からノイズ成分
を除去するノイズ除去手段を備えたことを特徴とする。
【0015】また、本発明は、前記プラズマ処理方法に
おけるプラズマ浮遊異物計測装置において、異物信号抽
出手段から検出される浮遊した異物を示す複数の信号を
基に、積分処理等を施して浮遊した異物を示す時間的に
拡大した信号を得る信号処理手段を備えたことを特徴と
する。また、本発明は、処理室内にプラズマを発生さ
せ、該プラズマによって被処理対象物に対して処理する
プラズマ処理装置において、所望の波長を有し、所望の
周波数で強度変調したビームを前記処理室内に照射する
照射光学系と、該照射光学系で照射されたビームによっ
て前記処理室内から得られる散乱光を前記所望の波長成
分で分離して受光して信号に変換する散乱光検出光学系
と、該散乱光検出光学系から得られる信号から前記強度
変調した所望の周波数成分を抽出することによってプラ
ズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を示す信号を前
記プラズマによるものから分離して検出する異物信号抽
出手段と、該異物信号抽出手段で検出された浮遊した異
物を示す信号からノイズ成分を除去するノイズ除去手段
とを備えたプラズマ浮遊異物計測装置を設けたことを特
徴とする。
【0016】また、本発明は、処理室内にプラズマを発
生させ、該プラズマによって被処理対象物に対して処理
するプラズマ処理装置において、互いに異なる波長を有
し、所望の周波数で強度変調した複数のビームを前記処
理室内に照射する照射光学系と、該照射光学系で照射さ
れた複数のビームによって前記処理室内から得られる散
乱光を前記互いに異なる波長成分で分離して受光して複
数の信号に変換する散乱光検出光学系と、該散乱光検出
光学系から得られる複数の信号から前記強度変調した所
望の周波数成分を抽出することによってプラズマ中若し
くはその近傍に浮遊した異物を示す複数の信号を前記プ
ラズマによるものから分離して検出する異物信号抽出手
段とを備えたプラズマ浮遊異物計測装置を設けたことを
特徴とする。また、本発明は、処理室内にプラズマを発
生させ、該プラズマによって被処理対象物に対して処理
するプラズマ処理装置において、所望の波長を有し、互
いに異なる周波数で強度変調した複数のビームを前記処
理室内に照射する照射光学系と、該照射光学系で照射さ
れた複数のビームによって前記処理室内から得られる散
乱光を前記所望の波長成分で分離して受光して信号に変
換する散乱光検出光学系と、該散乱光検出光学系から得
られる信号から前記強度変調した互いに異なる周波数成
分を抽出することによってプラズマ中若しくはその近傍
に浮遊した異物を示す複数の信号を前記プラズマによる
ものから分離して検出する異物信号抽出手段とを備えた
プラズマ浮遊異物計測装置を設けたことを特徴とする。
【0017】また、本発明は、前記プラズマ処理装置の
照射光学系に、前記ビームを被処理対象物上を走査させ
る走査手段を有することを特徴とする。また、本発明
は、前記プラズマ処理装置の散乱光検出光学系は、前記
処理室内から得られる後方散乱光を受光するように構成
したことを特徴とする。また、本発明は、前記プラズマ
処理装置の散乱光検出光学系は、前記照射光学系で照射
される偏光ビームと異なる偏光成分を受光するように構
成したことを特徴とする。また、本発明は、前記プラズ
マ処理装置の照射光学系において、複数のビームの光軸
を、近接した平行軸で構成することを特徴とする。ま
た、本発明は、前記プラズマ処理装置の照射光学系にお
いて、複数のビームの光軸を、同一で構成することを特
徴とする。以上説明した如く、前記構成によれば、プラ
ズマ中若しくはその近傍に浮遊する微小異物を、プラズ
マ発光から波長・周波数領域分離して検出するものにお
いて、微小異物を示す複数の検出信号を得ることによっ
て、内壁散乱光などの大きな背景雑音を取り除いて異物
散乱光による信号のみを選択的にS/Nを向上させて観
測することができ、その結果、プラズマ中若しくはその
近傍に浮遊するサブミクロンオーダの微小異物の検出が
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る処理室内の汚染状況
のリアルタイムモニタリングを可能にして異物付着によ
る不良の被処理基板(被処理対象物)を低減して高品質
の半導体素子等を製造するための半導体製造方法および
その装置の実施の形態について、図面を用いて説明す
る。半導体素子等を製造するための処理装置としては、
プラズマエッチング装置、プラズマ成膜装置等がある。
これらの処理装置は、処理室内にプラズマを発生させ、
被処理基板に対してエッチングを施したり、CVDやス
パッタリングによって成膜を施すものである。
【0019】以下、これらの処理装置における処理室内
の汚染状況(異物等の発生状況)をリアルタイムモニタ
リングする実施の形態について、図1〜図13を用いて
説明する。まず、本発明に係るプラズマ処理装置につい
て、図1を用いて説明する。図1に示すように、プラズ
マ処理装置201は、被処理基板(被処理対象物)4を
載置した電極203上にプラズマ208を発生させ、該
発生したプラズマ208によって被処理基板4に対して
処理をするものである。このプラズマ処理装置201に
おいて、被処理基板4に対してプラズマ処理している時
間と共に、反応生成物が排気されずに一部が処理室1内
の壁面や電極に堆積していくことになる。更に、被処理
基板4を多数枚についてプラズマ処理していくに伴い、
堆積した反応生成物が多く剥がれて処理室1内に多量に
浮遊し、次にプラズマ208内に浸入する。この浮遊異
物の多くは、負に帯電しており、プラズマ中に閉じ込め
られるが、処理終了により、パワーアンプ206の出力
が停止されると同時に、被処理基板4の表面に付着し、
多くの異物が付着した不良の被処理基板4を作ることに
なる。特に、被処理基板4に形成する回路パターンの高
集積化が進んで半導体の分野においては、回路パターン
の最小線幅は0.25〜0.18μmと微細化の一途を
辿っている。従って、被処理基板4の表面に付着する異
物のサイズがサブミクロンオーダでも不良の被処理基板
4が作られることになる。
【0020】次に、プラズマ処理装置201としてのプ
ラズマエッチング装置の一つである平行平板形プラズマ
エッチング装置について図1を用いて説明する。互いに
プラズマ208を形成する間隙を形成して平行になった
上部電極202と下部電極203とをプラズマ処理室1
内に配置する。下部電極203上には、被処理基板4が
設置される。ところで、処理室内の上部電極202と下
部電極203との間には、外部からエッチング用ガスが
供給される。そして、パワーアンプ206の出力電圧
は、シグナルジェネレータ205からの高周波信号によ
り変調される。この変調された380〜800kHz程
度の高周波電圧は、分配器207により分配されて上部
電極202と下部電極203との間に印加される。従っ
て、両電極間での放電によって、供給されたエッチング
用ガスをプラズマ化してプラズマ208を発生させ、そ
の活性種で被処理基板4をエッチングすることになる。
更に、エッチング処理装置は、エッチングの進行状況を
監視し、その終点をできるだけ正確に検出することによ
って所定のパターン形状及び深さになるようにエッチン
グ処理を行う。即ち、終点が検出されるとパワーアンプ
206の出力が停止され、その後被処理基板4が処理室
1から搬出される。この他に、プラズマエッチング装置
としては、共振させたマイクロ波を導入して磁界若しく
は電界によってプラズマ化してエッチングするものがあ
る。また、プラズマ成膜装置としては、例えばCVDガ
スを上部電極から供給し、この供給されたCVDガスを
高周波電力によってプラズマ化して反応させて被処理基
板上に成膜するものがある。
【0021】次に、本発明に係るプラズマ浮遊異物計測
装置100の基本原理について、図2〜図4を用いて説
明する。プラズマ浮遊異物計測装置100は、プラズマ
処理装置において発生したプラズマ208の中若しくは
近傍に浮遊する異物を計測する必要がある。図2には、
プラズマ励起周波数を400kHzとした場合における
エッチング中の時間に対するプラズマ発光波形の観測例
(時間と発光強度[V]との関係)を示す。図2に示す
ように、プラズマ発光強度[V]は、プラズマ励起周波
数400kHzと同期して、周期的に変化しているのが
判る。図3には、この発光波形をスペクトラムアナライ
ザで観測した例(周波数[MHz]と発光強度[mV]
との関係)を示す。図3に示すように、基本周波数40
0kHzとその整数倍の800kHz、1200kH
z、1600kHz・・・の高調波成分が観測される。
また、図3に示すように、発光強度が、0.7mV程度
の様々な周波数成分を持ったノイズ成分に対して基本周
波数400kHzおよびその2倍の800kHzについ
ては1.9mV程度、その3倍の1200kHzについ
ては1.6mV程度、その4倍の1600kHzについ
ては1.4mV程度観測される。図4には、図3に示す
ノイズ成分を除いた状態でのプラズマ発光の周波数スペ
クトルと、波長633nm(赤色)のレーザ光について
周波数300kHzで強度変調して照射した際プラズマ
中の浮遊異物から検出される散乱光の発光の周波数スペ
クトルとを示す。すなわち、図4に示すように、プラズ
マ励起周波数を400kHzとした場合、プラズマ発光
の周波数スペクトルは、様々な周波数成分を持ったノイ
ズ成分の上に直流成分240と400kHz成分241
というように離散的に存在し、周波数領域において空き
領域があることが判る。また、図4から明らかなよう
に、被処理基板4上に発生したプラズマ208からは様
々な波長成分(主に300nm(近紫外光)〜490n
m(青色)程度)を持った光が発光されて浮遊したサブ
ミクロンオーダの異物に照射されることになる。
【0022】従って、例えば、波長633nm(赤色)
のレーザ光を、上記プラズマ発光の周波数とは異なる例
えば周波数300kHzで強度変調し、該強度変調され
たレーザ光を処理室1内に入射し、検出光の中から波長
633nm、周波数300kHz成分、すなわちピーク
(レーザ光の波長分離+変調・同期検波をする場合)2
42のみを取り出せば、サブミクロンオーダの異物から
の散乱光を、様々な周波数成分と様々な波長成分とから
なるノイズ成分を有するプラズマ発光から分離して検出
することが可能となる。このように、検出光の中から照
射したレーザ光の波長成分と強度変調した周波数成分
(変調・同期検波)の両方から抽出することによって、
サブミクロンオーダの異物からの散乱光を、様々な周波
数成分と様々な波長成分とからなるノイズ成分を有する
プラズマ発光から分離して検出することが可能となる。
もし、レーザ光の波長分離だけで、変調・同期検波をし
ないと、異物からの散乱光はプラズマ発光による直流成
分の中に埋もれてしまい、異物を検出することが不可能
となる。ところで、照射するレーザ光の波長としては、
プラズマが主に発光する300nm(近紫外光)〜49
0nm(青色)程度と異なった長波長の赤色および赤外
光とすることも可能であるが、サブミクロンオーダの異
物からの散乱光を多くとるためには緑より短い波長(例
えば紫色または紫外光)を用いた方が好ましい。このよ
うに、プラズマから発光する波長成分を有するレーザ光
を照射させたとしても、検出光の中から照射したレーザ
光の波長成分と強度変調した周波数成分の両方から抽出
することによって、サブミクロンオーダの異物からの散
乱光を、ノイズ成分を有するプラズマ発光から分離して
検出することが可能となる。
【0023】次に、本発明に係るプラズマ中若しくはそ
の近傍に浮遊する異物計測装置100の第1の実施例に
ついて説明する。図1および図5には、プラズマ浮遊異
物計測装置100の第1の実施例を示すものである。プ
ラズマ浮遊異物計測装置100は、レーザ照射光学系1
01、散乱光検出光学系102、および信号処理・制御
系103からなる。レーザ照射光学系101では、ま
ず、波長として532nmの固体レーザ光(半導体レー
ザで励起される。)、633nmのHe−Neレーザ
光、514.5nmのArレーザ光、780nmの半導
体レーザ光等を出射するレーザ光源8から出射されたP
偏光ビーム9をマルチチャンネル強度変調器10に入射
する。マルチチャンネル強度変調器10としては、マル
チチャンネルAO(Acousto−Optical)
変調器や、P偏光ビームを分離光学系で複数に分離し、
該分離された各光束に対して開口を形成した円板を高速
回転するように構成した複数の機械的な強度変調器等で
構成することができる。マルチチャンネル強度変調器1
0としての例えばAO変調器には、計算機55からの制
御信号120に基づき、発振器13、14の各々から出
力されたプラズマ発光の周波数とは異なる例えば周波数
300kHz、500kHz、デューティ40〜60%
(好ましくはデューティ50%)の矩形波信号が印加さ
れているため、入射されたP偏光ビーム9は、これらの
周波数で強度変調される。この強度変調された互いに平
行な2つのビーム601、602はビームエキスパンダ
150により拡大され、この拡大された2つのビームは
光学系160によって非常に深い焦点深度(被処理基板
4の径より大きな300mm以上)をもって集束される
2つのビームに変換される。即ち、発振器(シグナルジ
ェネレータ)13及び14から互いに異なる周波数の信
号を2チャンネル強度変調器10の各々のチャンネルに
入力することによって、2チャンネル強度変調器10の
各々からは、互いに異なる周波数で変調された2つの出
射ビーム601及び602が得られる。但し、2チャン
ネル強度変調器10の各々で変調する互いに異なる変調
周波数としては、プラズマ励起周波数を400kHzと
した場合、400kHz及びその高調波成分(2倍の8
00kHz、3倍の1200kHz等)の近傍を避けた
周波数(例えば、300kHz、500kHzなど)に
する必要がある。
【0024】光軸が調整され、且つ近接した2つの平行
ビーム601及び602は、P偏光で、偏光ビームスプ
リッタ17を通過して高速駆動するガルバノミラー(光
走査手段)18で反射され、石英窓からなる観測窓7を
透過してプラズマ処理室1内に入射し、被処理基板4の
上空を全面走査する。このように、300mm以上とい
う焦点深度の非常に深く、且つ直径10μm〜30μm
程度の2つのビーム601、602を用いることによ
り、被処理基板4の上空全面を均一のエネルギ密度で走
査することが可能となる。また、プラズマ処理装置で
は、異物はプラズマシース境界面近傍に多く存在すると
考えられているので、2つのビーム601、602を被
処理基板4直上のプラズマシース境界面付近を通過させ
るように照射することが望まれる。従って、プラズマ処
理室1内に対して、2つのビーム601、602の高さ
方向の照射位置が調整できるようにすることが必要とな
る。即ち、2つのビーム601、602の高さ方向の照
射位置を最適にする必要がある。
【0025】更に、この均一のエネルギ密度で走査され
る2つのビーム601、602が、プラズマ208中若
しくは近傍の浮遊異物209に照射されると、該浮遊異
物209によって散乱される。異物散乱光210Pのう
ち入射ビーム601、602と同一の光軸に後方散乱さ
れた散乱光は、ガルバノミラー(光走査手段)18で反
射され、そのうちS偏光成分210が偏光ビームスプリ
ッタ17で反射され、石英等の結像レンズ19により石
英等の光ファイバ30の入射端面20に集光される。処
理室1の壁面1Wや観測窓7等からの直接反射光は入射
光601、602と同じP偏光であるため、偏光ビーム
スプリッタ17を透過し、光ファイバ30には入射しな
い。このように、処理室1の壁面1Wや観測窓7等から
の直接反射光については、その大半を光学的に消去する
ことが可能である。なお、以上では、P偏光照明、S偏
光検出の場合について説明したが、これに限定されるも
のでなく、S偏光照明、P偏光検出でも良い。この場
合、偏光ビームスプリッタ17における反射と透過との
関係を逆にする必要がある。
【0026】図6に示すように、被処理基板4の中央6
0と光ファイバ30の入射端面20とが結像関係になっ
ているが、入射端面20のファイバ束領域(受光領域)
70は、デフォーカスした被処理基板4の両端61、6
2からの散乱光も検出可能な大きさ(図7に示す面積6
5)となっている。従って、上記2つのビーム601、
602と併せ、被処理基板4の全面において、微小浮遊
異物に対して均一エネルギ照明・均一感度検出が可能と
なる。光ファイバ30の出射端はモノクロメータ40に
接続されており、レーザ光9と同一波長成分(532n
m、または633nm、または514.5nm、または
780nm)が抽出され、光電子像倍管、アバランシュ
・ホトダイオード等の光電変換素子42により光電変換
される。分光器として、モノクロメータでなく干渉フィ
ルタを用いて波長分離することも可能である。検出信号
は、信号処理・制御系103において、レーザ変調周波
数よりも十分広い500kHz程度の帯域をもつ電流−
電圧変換増幅器44で増幅された後、ロックインアンプ
等の同期検波回路46、47に送られる。同期検波回路
46、47の各々では、レーザ光の変調に用いた、発振
器13、14の各々から出力された強度変調周波数(例
えば300kHz、500kHz)、所望のデューティ
(例えば40〜60%、好ましくは50%)の矩形波信
号131、141を参照信号として、同期検波により、
検出信号から強度変調周波数(例えば300kHz、5
00kHz)の異物散乱光成分が抽出され、上記変調周
波数(例えば300kHz、500kHz)成分以外の
周波数成分は除去される。その結果、同期検波回路46
及び47の各々の出力は、図4に示すように、プラズマ
発光から波長領域及び周波数領域両方共に分離された信
号となる。
【0027】次に、プラズマ処理室1中に異物が存在し
た場合に観測される信号について、図8を用いて説明す
る。図8は、2つのレーザビーム601及び602を走
査しながら得られる同期検波回路46、47の出力のう
ち、被処理基板上のある一走査位置での出力の時間変化
を示したものである。信号501及び502のうち、ピ
ーク信号501a〜501e及びピーク信号502a〜
502eが異物散乱信号である。異物散乱信号501a
と502a、501bと502b、・・・、501eと
502eは、各々ビーム601と602の間隔及び走査
速度で決まる時間間隔Δtだけずれた時刻で検出され
る。このとき、出力Iは、処理室1の内壁や観察窓7な
どから発生する背景雑音のうち、前述の偏光分離によっ
て除去しきれなかった雑音によるものである。この背景
雑音による直流レベルは、信号501及び502いずれ
も同レベルであると考えられるので、減算増幅回路等の
信号処理回路52において、信号502から信号501
を減算することにより背景散乱光による直流雑音成分が
消去され、更に増幅処理を行うことによって図8(c)
に示す如く同一の浮遊微小異物に対して上記時間間隔Δ
tずれ、正・負に現れた2つの信号503が得られる。
この得られた信号503は、同一の浮遊微小異物による
散乱信号を短い時間で観測しているため、異物散乱信号
強度の時間微分を観測していることになる。従って、信
号503を積分回路等の信号処理回路53により積分処
理すると、図8(d)に示す如く、各浮遊微小異物に対
して上記時間間隔で示される1つの大きな時間幅を示す
異物信号504が得られる。
【0028】計算機55では、ドライバ56を介して走
査制御信号をガルバノミラー(光走査手段)18に送
り、2つのビーム601、602を走査しつつ各走査位
置での大きな時間幅を示す異物信号504を逐一検出で
き、被処理基板4の単位で内部のメモリ(図示せず)ま
たは外部に設けられた記憶装置57に記憶されることが
可能となる。そして、被処理基板4に対してプラズマ処
理(例えばエッチング、CVD等)が終了すると、被処
理基板4が処理室1から搬出されて1枚の被処理基板4
に対するサブミクロンのオーダの浮遊微小異物の計測が
終了する。計算機55は、記憶装置57に記憶された各
被処理基板単位での各走査位置での浮遊微小異物の検出
信号を、出力手段である例えばディスプレイ58に出力
することが可能である。
【0029】もし、計算機55が、被処理基板4の単位
で、プラズマ若しくはその近傍に浮遊している微小異物
209の個数を求めたい場合には、この異物信号504
をガルバノミラー18を一回走査する毎に計数すること
で求めることができる。なお、被処理基板4の単位で、
プラズマ若しくはその近傍に浮遊している微小異物20
9の個数を求めたい場合に、ガルバノミラー18を所定
の時間間隔で回動させて、2つのビーム601、602
を複数回走査してもよい。このように、計算機55にお
いて浮遊微小異物の発生状況を把握することができるの
で、被処理基板4の処理枚数に対応する累積放電時間の
増加と共に、計測される浮遊微小異物の個数が増加して
いることが判り、浮遊微小異物が発生しないように原因
を推定して対策を施すことができ、また、処理室1のク
リーニング時間を正確に判断することが可能となる。
【0030】また、2つのビーム601、602をガル
バノミラー18で一緒に走査することによって、同一の
浮遊微小異物から2つの検出信号501、502が得ら
れるので、信号処理回路52において、浮遊微小異物を
示す信号を強調させてS/Nの高い浮遊微小異物信号を
得ることもできる。例えば、2つの検出信号501、5
02を、信号処理回路52において、一度画像メモリに
記憶させ、時間的ずれ無くした状態で読みだすことによ
って図9(a)(b)に示す如く時間的にずれのない2
つの検出信号501’、502’を得、この得られた一
方の信号を反転させて両信号を差をとることによって図
9(c)に示す浮遊微小異物を強調させた信号503’
を得ることもできる。このように、計算機55において
浮遊微小異物の発生状況を把握することができるので、
被処理基板4の処理枚数に対応する累積放電時間の増加
と共に、計測される浮遊微小異物の個数が増加している
ことが判り、浮遊微小異物が発生しないように原因を推
定して対策を施すことができ、また、処理室1のクリー
ニング時間を正確に判断することが可能となる。以上説
明したように、本第1の実施例によれば、2つのビーム
を用いて波長及び周波数の2つの領域について微弱な異
物散乱光をプラズマ発光から分離して検出し、上記減算
及び積分処理により、内壁散乱光などの大きな背景雑音
を取り除き積分処理(時間的な拡大処理)をすることで
異物散乱光による信号のみを選択的に検出することがで
きて異物検出感度が向上し、従来法では検出が困難であ
ると予想される、プラズマ中若しくはその近傍に浮遊す
るサブミクロンオーダの微小異物の検出が可能となる。
【0031】また、上記第1の実施例では2本のビーム
を用いたが、3本以上のビームを用いて行うことも可能
である。その場合、隣り合うビームによる散乱信号を用
いて、上記第1の実施例と同様な信号処理を行えば、各
々のビームの走査範囲を狭くすることも可能で、上記実
施例に比べウェハ全面の検査時間を短縮することも可能
となる。更に、ビームの数を増加すれば、ウェハ全面を
ほぼ同時に検出することも可能となる。また、後方散乱
光を散乱光検出光学系102で検出するように構成した
ので、ガルバノミラー18の走査に同期させて容易にプ
ラズマ中若しくはその近傍に浮遊する異物を検出するこ
とが可能となり、レーザ照射光学系101および散乱光
検出光学系102の簡素化(コンパクト化)をはかるこ
とができる。これらの効果により、プラズマ処理室内の
汚染状況をリアルタイムでモニタリングが可能となり、
異物付着による不良の被処理基板の発生を低減すること
できるという効果と、装置クリーニング時期を正確に把
握することができるという効果が生まれる。また、ダミ
ーウェハを用いた異物の先行チェック作業の頻度が低減
できるため、コスト低減と生産性の向上という効果が生
まれる。
【0032】また、観測窓7の内面に、プラズマ処理に
よる反応生成物等が付着されて堆積しないように工夫す
る必要がある。例えば、観測窓7の内面に反応生成物が
できるだけ浸入しないように突き出た角筒状の遮蔽物7
0を設けることによって、反応生成物等が付着するのを
防止することができる。y軸方向には、相対向する遮蔽
物70の間隔を狭め、x軸方向には、相対向する遮蔽物
59の間隔を、ガルバノミラー18で走査可能なように
拡げると共に内側に行くに従って拡げる必要がある。ま
た、この遮蔽物59の外側近傍に反応生成物等を排気さ
せる排気口を設けることによって、更に2つのビーム6
01、602が入射する観測窓7の内面に反応生成物等
が付着するのを防止することができる。また、相対向す
る一方の遮蔽物59から他方の遮蔽物59へとプラズマ
処理に影響しないガス(例えば、不活性ガスまたは処理
ガス)を流すことによって、更に2つのビーム601、
602が入射する観測窓7の内面に反応生成物等が付着
するのを防止することができる。
【0033】次に、本発明に係るプラズマ浮遊異物計測
装置の第2の実施例について図10を用いて説明する。
図10は、本発明に係るプラズマ浮遊異物計測装置の第
2の実施例の構成を示すものである。プラズマ浮遊異物
計測装置は、レーザ照明光学系104と、散乱光検出光
学系105と、信号処理・制御系103からなる。
【0034】本第2の実施例では、2本のビームによる
散乱光を区別するため、異なる波長のレーザを用いて波
長分離して異物散乱光を検出するものである。この際第
1の実施例と同様、ビームを強度変調し、同期検波検出
法を併用することにより、レーザ散乱光をプラズマ発光
から波長・周波数領域の両方において分離して検出す
る。波長として532nmの固体レーザ光(半導体レー
ザで励起される。)、633nmのHe−Neレーザ
光、514.5nmのArレーザ光、780nmの半導
体レーザ光等の異なる波長のレーザ光を出射するレーザ
光源8、9から出射されたPまたはS偏光ビームを強度
変調器11、12に入射させる。強度変調器11、12
としては、AO(Acousto−Optical)変
調器や開口を形成した円板を高速回転するように構成し
た機械的な強度変調器等で構成することができる。強度
変調器11、12としての例えばAO変調器には、計算
機55からの制御信号120に基づき、発振器13から
出力されたプラズマ発光の周波数とは異なる例えば周波
数300kHz、デューティ40〜60%(好ましくは
50%)の矩形波信号が印加されているため、入射され
たPまたはS偏光ビームは、この周波数で強度変調され
る。この強度変調される周波数としては、プラズマ励起
周波数およびその高調波成分と異なる例えば300kH
z程度を用いる。また、ビームの偏光はPまたはS偏光
とする。この強度変調された2つのビーム603、60
4の各々は、ミラー15、16で反射させてビームエキ
スパンダ150により拡大され、この拡大されたビーム
は光学系160により非常に深い焦点深度をもつ直径約
10μm〜30μm程度のスポットビーム603、60
4に変換される。
【0035】2つのビーム603、604の光軸を調整
し、近接した平行ビーム603、604にした後、偏光
ビームスプリッタ17を通過または反射させ、ガルバノ
ミラー18で反射させ、石英等の観察窓7から処理室1
へと照射する。ガルバノミラー51を回転させることに
より、被処理基板4上の全面でレーザ光を走査する。第
1の実施例と同様、レーザビームは、半導体ウェハ等の
被処理基板4直上のプラズマシース境界面付近を通過さ
せる。散乱光検出光学系105では、石英窓7を通して
処理室内からの無偏光の散乱光のうちSまたはP偏光成
分を偏光ビームスプリッタ17で反射または透過させ、
石英等の結像レンズ19で石英等の光ファイバ31の入
射端20に結像させる。図6および図7に示す如く上記
第1の実施例と同様、光ファイバ31の入射端20を、
光軸上の点60と光ファイバ31の入射端20を結ぶ被
処理基板4上の任意の点からの散乱光を受光可能な面積
65を持たせることによって、被処理基板4上の任意の
点からの浮遊微小異物散乱信号を検出することができ
る。従って、上記2つのビーム603、604と併せ、
被処理基板4の全面において、浮遊微小異物209に対
して均一エネルギ照明・均一感度検出が可能となる。
【0036】ファイバ31の先端は2つに分割されてお
り、各々二つのレーザの波長に設定されたモノクロメー
タ40およびモノクロメータ41に接続され、2つのレ
ーザ光による散乱光が波長分離され、おのおのホトマル
等の光電変換素子42及び43で光電変換される。光電
変換素子42及び43で光電変換された発光信号は、各
々変調周波数に比べ十分高い帯域を有する電流−電圧変
換増幅器(アンプ)44及び45により増幅され、ロッ
クインアンプ46及び47に入力される。ロックインア
ンプ46及び47で、発振器13からの変調信号を参照
信号として各入力信号をそれぞれ同期検波する。このよ
うにして、各波長のレーザ散乱光はプラズマ発光から分
離して検出される。その後、ロックインアンプ46及び
47の出力信号に対して上記第1の実施例と同様な処理
がなされる。本第2の実施例によれば、第1の実施例に
対して、互いに異なる波長を有し、同一の周波数で強度
変調された2つのビーム603、604をプラズマ処理
室1内に照射し、プラズマ208中若しくは近傍に浮遊
する微小異物209から発生する微弱な散乱光に基づく
2つの信号を検出し、該検出された2つの信号を用いて
内壁散乱光などの大きな背景雑音を取り除き、例えば積
分処理して時間的に拡大することで浮遊微小異物散乱光
による信号のみを選択的に抽出することにより、浮遊微
小異物散乱光による信号のみを選択的に検出することが
できるため、検出感度が向上し、従来法では検出が困難
であると予想される、プラズマ中若しくはその近傍に浮
遊するサブミクロンオーダの微小異物の検出も可能とな
る。
【0037】また、第1の実施例では、検出されたレー
ザ散乱光を2つの周波数成分に分離する際、変調周波数
300kHzと500kHzに共通な高周波成分、例え
ば1.5MHz成分は完全に除去できず、2つのロック
インアンプ出力にわずかながら混入してしまう。これに
対して、第2の実施例では、2つのビームによる散乱光
は波長に関して分離されるため、波長差を100nm以
上にする限り、上記のようなクロストークは生じにく
い。また、上記第2の実施例では2本のビームを用いた
が、3本以上のビームを用いることも可能である。その
場合、隣り合うビームによる散乱信号を用いて、上記第
1の実施例に示す信号処理を行えば、各々のビームの走
査範囲が狭くてすむため、上記第2の実施例に比べ被処
理基板(ウェハ)の全面を走査するために必要な時間が
短くすることが可能となる。また、ビーム数を多くして
いくことで、ウェハ全面をほぼ同時に検査することも可
能である。
【0038】次に、本発明に係るプラズマ浮遊異物計測
装置の第3の実施例について図11を用いて説明する。
図11は、本発明に係るプラズマ浮遊異物計測装置の第
3の実施例の構成を示すものである。このプラズマ浮遊
異物計測装置は、レーザ照明光学系106、散乱光検出
光学系105、及び信号処理・制御系103から構成さ
れる。第3の実施例では、2本のビームによる散乱光を
分離して検出する際、前記2つの実施例の利点を活か
し、波長及び変調周波数の異なるビームを用いて、各々
波長・周波数分離して散乱光を検出するものである。波
長の異なるレーザ8及び9から発振されたレーザビーム
は、いずれもPまたはS偏光で、それぞれAO変調器1
1及び12を通過し、発振器(シグナルジェネレータ)
13及び14により互いに異なる周波数で変調される。
これら変調周波数としては、プラズマ励起周波数および
その高調波成分と異なる周波数300kHz及び500
kHzを用いる。
【0039】波長と変調周波数の異なる2本レーザビー
ム605及び606の各々をミラー15、16で反射さ
せ、2本レーザビーム605及び606の光軸を調整
し、近接した平行ビームにした後、偏光ビームスプリッ
タ17を通過または反射させ、ガルバノミラー18で反
射させ、観察窓7から処理室1へと照射する。ガルバノ
ミラー18を回転させることにより、被処理基板(半導
体ウェハ)4上の全面でレーザ光を走査する。レーザビ
ームは、被処理基板4直上のプラズマシース境界面付近
を通過させる。散乱光検出光学系105では、観察窓7
を通して得られる処理室内からの無偏光の散乱光のうち
SまたはP偏光成分を偏光ビームスプリッタ17で反射
または透過させ、結像レンズ19で光ファイバ31の入
射端20に結像させる。上記第1および第2の実施例と
同様、光ファイバ31の入射端20を光軸上のある点6
0と光ファイバ31の入射端20を結ぶ光軸上のウェハ
上の点からの散乱光を受光可能な面積を持たせることに
よって、ウェハ上の任意の点からの浮遊微小異物散乱信
号を検出できる。ファイバ31の先端は2つに分割され
ており、各々二つのレーザの波長に設定されたモノクロ
メータ40およびモノクロメータ41に接続され、2つ
のレーザ光による散乱光が波長分離され、おのおのホト
マル等の光電変換素子42及び43で光電変換される。
光電変換素子42及び43で光電変換された発光信号
は、各々変調周波数に比べ十分高い帯域を有するアンプ
44及び45により増幅され、ロックインアンプ46及
び47で、それぞれ発振器13及び14の変調信号を参
照信号として、各入力信号を同期検波する。その後、ロ
ックインアンプ46及び47の出力信号に対して上記第
1の実施例と同様な処理を施して、背景雑音を消去する
ことにより、異物散乱信号のみを取り出すことができ
る。
【0040】本第3の実施例によれば、第1の実施例に
対して、互いに異なる波長を有し、互いに異なる周波数
で強度変調された2つのビーム605、606をプラズ
マ処理室1内に照射し、プラズマ208中若しくは近傍
に浮遊する微小異物209から発生する微弱な散乱光に
基づく2つの信号を検出し、該検出された2つの信号を
用いて内壁散乱光などの大きな背景雑音を取り除き、例
えば積分処理して時間的に拡大することで浮遊微小異物
散乱光による信号のみを選択的に抽出することにより、
浮遊微小異物散乱光による信号のみを選択的にS/N比
を向上させて観測することができ、その結果、従来法で
は検出が困難であると予想される、プラズマ中若しくは
近傍に浮遊するサブミクロンオーダの微小異物の検出も
可能となる。また、異物散乱光は、プラズマ発光から波
長・周波数の2つの領域において分離され、更に、2つ
のビームによる散乱光も互いに波長・周波数両方の領域
で分離されるため、上記第1及び第2の実施例に比べ、
2つのビームによる散乱光の分離度が高い。
【0041】また、上記第3の実施例でも3本以上のビ
ームを用いて行うことも可能である。
【0042】次に、本発明に係るプラズマ浮遊異物計測
装置の第4の実施例について図12および図13を用い
て説明する。この第4の実施例は、レーザ照明光学系1
07と、散乱光検出光学系105と、信号処理・制御系
108から構成され、上記第1の実施例において、2本
のビーム601、602の光軸を一致させた場合に相当
する。レーザ光源8からのPまたはS偏光のビーム9
を、分岐光学要素15aで2つに分け、それぞれAO変
調器11及び12を通過させることによって、AO変調
器11及び12においてシグナルジェネレータ13及び
14により印加される信号に基づいて異なる周波数で変
調される。変調周波数としては、プラズマ励起周波数お
よびその高調波成分と異なる例えば300kHz、50
0kHzを用いる。
【0043】変調周波数の異なる2つのレーザビーム6
01’、602’の光軸を合成光学要素15bで調整し
一致させた後、偏光ビームスプリッタ17を通過させ、
ガルバノミラー18で反射させ、観察窓7から処理室1
へと照射する。ガルバノミラー18を回転させることに
より、被処理基板4上の全面でレーザ光を走査する。第
1の実施例と同様、レーザビーム601’、602’は
被処理基板直上のプラズマシース境界面付近を通過させ
る。なお、16a、16bは、反射させる光学要素であ
る。
【0044】散乱光検出光学系102では、観察窓7を
通して処理室1内からの無偏光の散乱光のうちS偏光成
分を偏光ビームスプリッタ17で反射させ、結像レンズ
19で光ファイバ31の入射端20に結像させる。第1
の実施例と同様、光ファイバ31の入射端20を光軸上
のある1点60と光ファイバ31の入射端20を結ぶ光
軸上の任意の点からの散乱光を受光可能な面積を持たせ
ることによって、ウェハ上の任意の点からの浮遊微小異
物散乱信号を検出できる。光ファイバ30はレーザ波長
に設定されたモノクロメータ40に接続され、プラズマ
発光スペクトルからレーザ散乱光のみが波長分離され、
ホトマルなどの光電変換素子42で光電変換される。光
電変換素子42で光電変換された信号は、変調周波数に
比べ十分高い帯域を有するアンプ44により増幅され、
ロックインアンプ46及び47に入力される。ロックイ
ンアンプ46及び47で、それぞれシグナルジェネレー
タ13及び14の信号を参照信号として同期検波する。
ロックインアンプ46及び47の出力は、プラズマ発光
から波長領域及び周波数領域両方から分離された信号と
なる。
【0045】次に、プラズマ処理室1中に浮遊微小異物
が存在した場合に観測される信号を図13を用いて説明
する。図13は、レーザビームを走査しながら得られる
ロックインアンプの出力のうち、ウェハ上のある1走査
位置での出力の時間変化を示したものである。図13
(a)、(b)は、それぞれ、レーザビーム601’及
び602’による信号を示す。信号505及び506の
うち、ピーク信号505a、505b及びピーク信号5
06a、506bが各々同じ異物による散乱信号であ
る。また、出力レベルIは、処理室1の壁面1Wなどか
ら発生する背景雑音によるものである。そこで、異物散
乱信号505aと506a、および505bと506b
は、同時刻に検出され、一方、背景雑音には、ランダム
な電気雑音が多数含まれている。両者のこの性質を利用
し、相関処理回路54により信号505と506の相関
をとれば、相関係数は異物検出時に高いピーク507
a、507bとなり、またランダムな背景雑音は低い相
関係数となり、図13(c)に示す信号507が得られ
る。これを最終的な異物検出信号とする。
【0046】そこで、計算機55において、図13
(c)に示す同一時刻に発生した信号507を浮遊微小
異物散乱信号として計数することで、異物数を検出する
ことができる。即ち、計算機55は、被処理基板4の単
位で、プラズマ208中若しくは近傍に浮遊する微小異
物209の個数を算出することができる。特に、被処理
基板4の単位で、プラズマ208中若しくは近傍に浮遊
する微小異物209の個数を算出する場合、ガルバノミ
ラー18を所定の時間間隔で回転させて、2つのビーム
を複数回走査させてもよい。このように、計算機55
は、被処理基板4の単位で、プラズマ208中若しくは
近傍に浮遊する微小異物209の発生状態を把握するこ
とができる。本第4の実施例によれば、互いに異なる周
波数で変調された光軸を一致させた2つのビーム60
1’、602’をプラズマ処理室1内に照射し、プラズ
マ208中若しくは近傍に浮遊する微小異物209から
発生する微弱な散乱光に基づく2つの信号505、50
6を検出し、これらの信号505、506について相関
処理回路54で例えば同時刻で相関をとることにより、
異物散乱信号をランダムに発生する雑音成分と弁別して
検出することができ、その結果、異物散乱光のみを選択
的により一層S/N比を向上させて検出することがで
き、従来法では検出が困難であると予想される、プラズ
マ中若しくはその近傍に浮遊するサブミクロンオーダの
微小異物の検出も可能となる。
【0047】また、上記第4の実施例でも、3本以上の
ビームを用いて全ての信号の相関をとれば、異物散乱信
号をランダムに発生する雑音(ノイズ)成分と弁別して
検出することが可能となり、その結果より高精度な浮遊
微小異物検出が可能となる。
【0048】次に、本発明に係るプラズマ浮遊異物計測
装置の第5の実施例について図14を用いて説明する。
この第5の実施例は、レーザ照明光学系109と、散乱
光検出光学系105と、信号処理・制御系108から構
成され、上記第2の実施例において、2本のビーム60
3、604の光軸を一致させた場合に相当する。各々波
長の異なるレーザ8及び9からのレーザ光は、それぞれ
AO変調器11及び12に導かれる。シグナルジェネレ
ータ13の信号をAO変調器11及び12に入力するこ
とで、2つのレーザビーム603’、604’は同じ周
波数で変調される。変調周波数としては、プラズマ励起
周波数およびその高調波成分と異なる周波数300kH
zを用いる。また、ビームの偏光はPまたはS偏光とす
る。
【0049】2つのビーム603’、604’の光軸を
調整し、光軸を一致させたビーム603’、604’に
した後、偏光ビームスプリッタ17を通過または反射さ
せ、ガルバノミラー18で反射させ、観察窓7から処理
室1へと照射する。ガルバノミラー18を回転させるこ
とにより、被処理基板4上の全面でレーザ光を走査す
る。第2の実施例と同様、2つのレーザビーム60
3’、604’は、被処理基板直上のプラズマシース境
界面付近を通過させる。
【0050】散乱光検出光学系105では、観察窓7を
通して処理室1内からの無偏光の散乱光のうちSまたは
P偏光成分を偏光ビームスプリッタ17で反射または透
過させ、結像レンズ19で光ファイバ31の入射端20
に結像させる。ファイバ31の出射端は、2つに分割さ
れて、各々二つのレーザの波長に設定されたモノクロメ
ータ40およびモノクロメータ41に接続され、2つの
レーザ光による散乱光が波長分離され、おのおのホトマ
ル等の光電変換素子42及び43で光電変換される。光
電変換素子42及び43で光電変換された発光信号は、
各々変調周波数に比べ十分高い帯域を有するアンプ44
及び45により増幅され、ロックインアンプ46及び4
7でシグナルジェネレータ13からの強度変調信号を参
照信号として、各入力信号をそれぞれ同期検波する。こ
のようにして、各波長のレーザ散乱光はプラズマ発光か
ら分離して検出される。その後上記第4の実施例と同様
の処理を施して、背景雑音を消去することにより、プラ
ズマ中若しくは近傍に浮遊する微小異物を検出する。本
第5の実施例によれば、互いに異なる波長を有し、同一
の周波数で変調された光軸を一致させた2つのビーム6
03’、604’をプラズマ処理室1内に照射し、プラ
ズマ208中若しくは近傍に浮遊する微小異物209か
ら発生する微弱な散乱光に基づく2つの信号を検出し、
これらの信号について相関処理回路54で例えば同時刻
で相関をとることにより、異物散乱信号をランダムに発
生する雑音成分と弁別して検出することができ、その結
果、異物散乱光のみを選択的により一層S/N比を向上
させて検出することができ、従来法では検出が困難であ
ると予想される、プラズマ中若しくは近傍に浮遊するサ
ブミクロンオーダの微小異物の検出も可能となる。
【0051】また、第4の実施例では、検出されたレー
ザ散乱光を2つの周波数成分に分離する際、変調周波数
300kHzと500kHzに共通な高周波成分、例え
ば1.5MHz成分は完全に除去できず、2つのロック
インアンプ出力にわずかながら混入してしまう。このた
め、背景雑音の相関係数がわずかに増加する可能性があ
る。これに対して、第5の実施例では、2つのビームに
よる散乱光は波長に関して分離されるため、波長差を1
00nm以上にする限り、上記のようなクロストークは
生じにくい。
【0052】また、上記第5の実施例では2本のビーム
を用いたが、3本以上のビームを用いて全ての信号の相
関をとれば、より高精度な異物検出が可能である。
【0053】また、上記第4及び第5の実施例と同様
に、上記第3の実施例において2本のビームの光軸を位
置させた方法も可能である。次に、本発明に係るプラズ
マ浮遊異物計測装置の第6の実施例について図15を用
いて説明する。この第6の実施例は、レーザ照明光学系
110と、散乱光検出光学系102と、信号処理・制御
系111から構成され、第4の実施例において、2つの
ビーム601’602’を一つのビームにしたものであ
る。従って、プラズマ処理室1内には、例えば633n
mの波長のPまたはS偏光のレーザ光が、例えば300
kHzで強度変調されて照射され、ロックインアンプ4
6からは、図4に示す同期検波された異物散乱光242
の信号が出力されることになる。そして、DCオフセッ
ト回路50において、DC成分を調整することによっ
て、図8(a)に示す信号501が得られる。この信号
501をA/D変換して画像メモリ60に記憶させる。
次に、画像メモリ60に記憶された信号501を読みだ
して例えば遅延回路61で所定時間遅延させることによ
り図8(b)と同様な信号502を得ることができる。
そこで、計算機55において、両信号501、502の
差をとることによって、ノイズDC成分を除去した信号
503を得ることができる。更に、計算機55は、この
信号503の浮遊微小異物を示す信号の濃淡値を含めた
立体的な体積で示される特徴量を算出し、該算出した特
徴量から真に浮遊微小異物からの信号であるかを認識す
ることが可能となる。
【0054】また、計算機55は、画像メモリ60に記
憶された信号501を読みだして例えば、表示手段58
に表示し、処理室の側壁1Wや観察窓7に付着した異物
からの散乱反射光に基づくノイズ成分の波形を指定して
記憶装置57に記憶させる。これによって、計算機55
が、ノイズ成分の波形との一致度を調べることによっ
て、浮遊微小異物による波形と弁別することが可能とな
る。
【0055】次に、本発明に係るプラズマ浮遊異物計測
装置を半導体製造ラインのホトリソグラフィ工程に導入
した場合の実施の形態について説明する。
【0056】図16は、半導体製造ラインのホトリソグ
ラフィ工程を示したものである。まず、膜付け装置30
1により半導体ウェハ上にシリコン酸化膜等の被加工膜
が形成される。膜厚測定装置302によりウェハ上の複
数点での膜厚が測定された後、レジスト塗布装置303
によりレジストが塗布される。露光装置304によりレ
チクルやマスク上の所望の回路パターンが転写される。
露光された半導体ウェハは、現像装置305で転写パタ
ーンに対応したレジスト部が除去される。エッチング装
置306では、このレジストパターンをマスクとしてレ
ジスト除去部の被加工膜がエッチングされる。そして、
エッチング装置に備えられたプラズマ浮遊異物計測装置
100によってエッチング装置の処理室1内に発生した
浮遊微小異物の状態が少なくとも被処理基板4または被
処理基板のロットを単位として把握される。このように
把握された浮遊異物の発生状態(例えば異物数)が、管
理値(規定値)を越えたとき、計算機55により表示手
段58または他の出力手段を用いて操作者に知らされ、
処理室1内のクリーニングが行われる。異物数が規定値
を超えない場合は、エッチング終了後半導体ウェハ4は
アッシング装置307によりレジスト膜が除去された
後、洗浄装置308に送られる。
【0057】従来のプラズマ中異物検出装置を備えない
エッチング装置では、エッチング装置の汚染状況の管理
は時間管理で行われており、必ずしも適切な時間で処理
室のクリーニングが行われておるわけではない。従っ
て、本来クリーニングしなくても良い時期にクリーニン
グを行いスループットを低下させたり、逆にクリーニン
グすべき時期を過ぎているにも関わらず処理を続け不良
品を大量に生じさせ歩留まりを低下させることもあっ
た。また、工程中に、ダミーウェハを挿入しエッチング
処理し、処理後ダミーウェハを抜き取り異物検査を行い
汚染状況を把握する作業を行い、その結果からクリーニ
ング時期を決める方法も採られるている。この場合ホト
リソグラフィ工程中に余分な作業が入るため、ホトリソ
グラフィ工程のスループットが低下し、ダミーウェハの
コストがホトリソグラフィ工程に乗せられることになっ
た。
【0058】本発明によれば、プラズマ中若しくはその
近傍に浮遊する微小異物を、プラズマ発光から波長・周
波数領域分離して検出するものにおいて、内壁散乱光な
どの大きな背景雑音を取り除き、積分処理等による時間
的な拡大処理をすることで異物散乱光による信号のみを
選択的にS/Nを向上させて観測することができ、従来
法では検出が困難であると予想される、プラズマ中若し
くはその近傍に浮遊するサブミクロンオーダの微小異物
の検出も可能となる。
【0059】さらに、本発明をアッシング装置や成膜装
置に適用することで、アッシング装置内および成膜装置
の異物のリアルタイムモニタリングを行えば、ソグラフ
ィ工程中のアッシング工程および成膜工程起因の不良を
低減することが可能となり、不良品の発生防止と歩留ま
りの向上を図ることが可能となる。また、この工程によ
り製造された素子は、規定値以上の異物を含まない良質
の素子となる。
【0060】また、以上の実施例では、プラズマ励起用
高周波電源の周波数として400kHz、レーザ波長と
して532nm、633nm、レーザの強度変調周波数
として300kHz、500kHzを用いたが、本発明
は、これらの値に限定されるものではない。また、上記
実施例のうち、第2及び第5の実施例で、2本のビーム
による散乱光を波長の違いを利用して分離検出する際
は、ビームの強度変調は必ずしも必要でないことを付け
加えておく。
【0061】また、以上の実施例は、エッチング装置と
して平行平板形プラズマエッチング装置等に限定するも
のでななく、各種のエッチング装置、例えばECRエッ
チング装置、あるいはマイクロ波エッチング装置等、あ
るいはプラズマCVD装置等への適用も可能である。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、プラズマ中若しくはそ
の近傍のサブミクロンまでの浮遊異物から発生する微弱
な散乱光をプラズマ発光から分離して検出することによ
り、プラズマ中若しくはその近傍のサブミクロンまでの
浮遊異物の検出感度を大幅に向上することができ、その
結果、プラズマ処理室内の汚染状況のリアルタイムモニ
タリングが可能となり、異物付着による不良製品の発生
を低減でき、高歩留まりで、高品質の半導体素子等の製
造が可能になる効果が得られる。
【0063】また、本発明によれば、プラズマ中若しく
はその近傍に浮遊する微小異物を、プラズマ発光から波
長・周波数の両方から分離して検出することができ、さ
らに、微小異物を示す2つの検出信号を得ることによっ
て、内壁散乱光などの大きな背景雑音を取り除いて異物
散乱光による信号のみを選択的にS/Nを向上させて検
出することができ、その結果、異物検出感度が向上し、
プラズマ中若しくはその近傍に浮遊するサブミクロンオ
ーダの微小異物の検出ができる効果を奏する。
【0064】また、本発明によれば、プラズマ中若しく
はその近傍に浮遊する微小異物を、プラズマ発光から波
長・周波数領域分離して検出するものにおいて、互いに
波長または強度変調周波数を異にした複数のビームを照
射し、浮遊微小異物からの散乱光に基づく複数の検出信
号を抽出し、該抽出された複数の検出信号の時間的ずれ
を基にして積分処理等の時間的な拡大処理することで、
異物散乱光のみを選択的に拡大して観測することができ
る。
【0065】また、本発明によれば、プラズマ中若しく
はその近傍に浮遊する微小異物を、プラズマ発光から波
長・周波数領域分離して検出するものにおいて、互いに
波長または強度変調周波数を異にした複数のビームを照
射し、浮遊微小異物からの散乱光に基づく複数の検出信
号を抽出し、該抽出された複数の検出信号の相関をとる
ことによって、異物散乱光のみを選択的に強調させて観
測することができる。
【0066】また、本発明によれば、プラズマ中若しく
はその近傍のサブミクロンまでの浮遊異物から発生する
微弱な後方散乱光をプラズマ発光から分離して検出する
ことにより、レーザ照射光学系および散乱光検出光学系
をコンパクト化して、プラズマ中若しくはその近傍のサ
ブミクロンまでの浮遊異物の検出感度を大幅に向上する
ことができ、その結果、プラズマ処理室内の汚染状況の
リアルタイムモニタリングが可能となり、異物付着によ
る不良製品の発生を低減でき、高歩留まりで、高品質の
半導体素子等の製造が可能になる効果が得られる。
【0067】また、本発明によれば、プラズマ処理装置
のクリーニング時期を正確に把握することができる効果
も奏する。
【0068】また、本発明によれば、ダミーウェハを用
いた異物の先行チェック作業の頻度が低減できるため、
コスト低減と生産性の向上という効果も得られる。
【0069】また、本発明によれば、製造ライン全体の
自動化も可能となるという効果も奏する。
【0070】また、本発明によれば、アッシング装置や
成膜装置に適用することで、アッシング装置内および成
膜装置の異物のリアルタイムモニタリングを行えば、ソ
グラフィ工程中のアッシング工程および成膜工程起因の
不良を低減することが可能となり、不良品の発生防止と
歩留まりの向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマ処理装置に設けられたプ
ラズマ浮遊異物計測装置の第1の実施例を示す正面図で
ある。
【図2】プラズマ発光について観測した時間と発光強度
[V]との関係を示す図である。
【図3】プラズマ発光についてスペクトラムアナライザ
で観測した周波数[MHz]と発光強度[mV]との関
係を示す図である。
【図4】波長及び周波数領域におけるプラズマ発光の波
長[nm]・周波数[kHz]と異物散乱光の波長・周
波数との関係を示す図である。
【図5】本発明に係るプラズマ処理装置に設けられたプ
ラズマ浮遊異物計測装置の第1の実施例を示す平面図で
ある。
【図6】本発明に係るプラズマ浮遊異物計測装置の第1
から第5の実施例における散乱光検出系の結像関係を示
す図である。
【図7】本発明に係るプラズマ浮遊異物計測装置の第1
から第5の実施例における光ファイバの受光面を示す図
である。
【図8】本発明に係るプラズマ浮遊異物計測装置の第1
から第3の実施例における、各々のビームによる散乱光
検出強度、その減算波形及び異物検出信号を示す図であ
る。
【図9】本発明に係るプラズマ浮遊異物計測装置の第1
から第3の実施例における各々のビームによる散乱光検
出強度、及びその相関つまり異物検出信号を示す図であ
る。
【図10】本発明に係るプラズマ処理装置に設けられた
プラズマ浮遊異物計測装置の第2の実施例を示す平面図
である。
【図11】本発明に係るプラズマ処理装置に設けられた
プラズマ浮遊異物計測装置の第3の実施例を示す平面図
である。
【図12】本発明に係るプラズマ処理装置に設けられた
プラズマ浮遊異物計測装置の第4の実施例を示す平面図
である。
【図13】本発明に係るプラズマ処理装置に設けられた
プラズマ浮遊異物計測装置の第4及び第5の実施例にお
ける各々のビームによる散乱光検出強度及びその相関つ
まり異物検出信号を示す図である。
【図14】本発明に係るプラズマ処理装置に設けられた
プラズマ浮遊異物計測装置の第5の実施例を示す平面図
である。
【図15】本発明に係るプラズマ処理装置に設けられた
プラズマ浮遊異物計測装置の第6の実施例を示す平面図
である。
【図16】本発明に係るプラズマ浮遊異物計測装置を備
えたエッチング装置を導入した半導体製造ラインのホト
リソグラフィ工程を示す図である。
【符号の説明】
1…処理室、1W…側壁、4…被処理基板(半導体ウェ
ハ)、7…観察窓、8、9…レーザ光源、10…マルチ
チャンネル強度変調器(AO変調器)、11、12…強
度変調器(AO変調器)、13、14…発振器(シグナ
ルジェネレータ)、15a…分岐光学要素、15b…合
成光学要素、16a、16b…反射光学要素、17…偏
光ビームスプリッタ、18…ガルバノミラー(走査手
段)、19…結像レンズ、30、31…光ファイバ、4
0、41…モノクロメータ、42、43…光電変換素
子、44、45…電流−電圧変換増幅器、46、47…
ロックインアンプ、52…信号処理回路(減算増幅回
路)、53…積分回路、54…相関処理回路、55…計
算機、70…異物付着防止手段、100…プラズマ浮遊
異物計測装置、101、104、106、107、10
9、110…レーザ照射光学系、102、105…散乱
光検出光学系、103、107、108、111…信号
処理・制御系、202…上部電極、203…下部電極、
205…高周波電源(シグナルジェネレータ)、208
…プラズマ、209…浮遊微小異物、301…膜付け装
置、302…膜厚測定装置、303…レジスト塗布装
置、304…露光装置、305…現像装置、306…エ
ッチング装置、307…アッシング装置、308…洗浄
装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05H 1/46 H05H 1/46 A (72)発明者 芹澤 正芳 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理室内にプラズマを発生させ、該プラズ
    マによって半導体基板に対して処理して半導体を製造す
    る半導体の製造方法において、 所望の波長を有し、所望の周波数で強度変調したビーム
    を前記処理室内に照射する照射光学系と、該照射光学系
    で照射されたビームによって前記処理室内から得られる
    散乱光を前記波長成分で分離して受光して信号に変換す
    る散乱光検出光学系と、該散乱光検出光学系から得られ
    る信号から前記強度変調した所望の周波数成分を抽出す
    ることによってプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した
    異物を示す信号を前記プラズマによるものから分離して
    検出する異物信号抽出手段と、該異物信号抽出手段から
    検出される浮遊した異物を示す信号からノイズ成分を除
    去するノイズ除去手段とを備えたプラズマ浮遊異物計測
    装置を用いて前記処理室内に発生したプラズマ中若しく
    はその近傍に浮遊した異物を計測することを特徴とする
    半導体の製造方法。
  2. 【請求項2】処理室内にプラズマを発生させ、該プラズ
    マによって半導体基板に対して処理して半導体を製造す
    る半導体の製造方法において、 互いに異なる波長を有し、所望の周波数で強度変調した
    複数のビームを前記処理室内に照射する照射光学系と、
    該照射光学系で照射された複数のビームによって前記処
    理室内から得られる散乱光を前記互いに異なる波長成分
    で分離して受光して複数の信号に変換する散乱光検出光
    学系と、該散乱光検出光学系から得られる複数の信号か
    ら前記強度変調した所望の周波数成分を抽出することに
    よってプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を示
    す複数の信号を前記プラズマによるものから分離して検
    出する異物信号抽出手段とを備えたプラズマ浮遊異物計
    測装置を用いて前記処理室内に発生したプラズマ中若し
    くはその近傍に浮遊した異物を計測することを特徴とす
    る半導体の製造方法。
  3. 【請求項3】処理室内にプラズマを発生させ、該プラズ
    マによって半導体基板に対して処理して半導体を製造す
    る半導体の製造方法において、 所望の波長を有し、互いに異なる周波数で強度変調した
    複数のビームを前記処理室内に照射する照射光学系と、
    該照射光学系で照射された複数のビームによって前記処
    理室内から得られる散乱光を前記所望の波長成分で分離
    して受光して信号に変換する散乱光検出光学系と、該散
    乱光検出光学系から得られる信号から前記強度変調した
    互いに異なる周波数成分を抽出することによってプラズ
    マ中若しくはその近傍に浮遊した異物を示す複数の信号
    を前記プラズマによるものから分離して検出する異物信
    号抽出手段とを備えたプラズマ浮遊異物計測装置を用い
    て前記処理室内に発生したプラズマ中若しくはその近傍
    に浮遊した異物を計測することを特徴とする半導体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載のプラズマ浮遊異物
    計測装置の照射光学系における強度変調する周波数が、
    前記プラズマの励起周波数およびその整数倍または前記
    プラズマの発光周波数およびその整数倍と異なることを
    特徴とする半導体の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項2または3記載のプラズマ浮遊異物
    計測装置において、異物信号抽出手段から検出される浮
    遊した異物を示す複数の信号からノイズ成分を除去する
    ノイズ除去手段を備えたことを特徴とする半導体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】処理室内にプラズマを発生させ、該プラズ
    マによって被処理対象物に対して処理するプラズマ処理
    方法において、 所望の波長を有し、所望の周波数で強度変調したビーム
    を前記処理室内に照射する照射光学系と、該照射光学系
    で照射されたビームによって前記処理室内から得られる
    散乱光を前記所望の波長成分で分離して受光して信号に
    変換する散乱光検出光学系と、該散乱光検出光学系から
    得られる信号から前記強度変調した所望の周波数成分を
    抽出することによってプラズマ中若しくはその近傍に浮
    遊した異物を示す信号を前記プラズマによるものから分
    離して検出する異物信号抽出手段と、該異物信号抽出手
    段で検出された異物を示す信号からノイズ成分を除去す
    るノイズ成分除去手段とを備えたプラズマ浮遊異物計測
    装置を用いて前記処理室内に発生したプラズマ中若しく
    はその近傍に浮遊した異物を計測することを特徴とする
    プラズマ処理方法。
  7. 【請求項7】処理室内にプラズマを発生させ、該プラズ
    マによって被処理対象物に対して処理するプラズマ処理
    方法において、 互いに異なる波長を有し、所望の周波数で強度変調した
    複数のビームを前記処理室内に照射する照射光学系と、
    該照射光学系で照射された複数のビームによって前記処
    理室内から得られる散乱光を前記互いに異なる波長成分
    で分離して受光して複数の信号に変換する散乱光検出光
    学系と、該散乱光検出光学系から得られる複数の信号か
    ら前記強度変調した所望の周波数成分を抽出することに
    よってプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を示
    す信号を前記プラズマによるものから分離して検出する
    異物信号抽出手段とを備えたプラズマ浮遊異物計測装置
    を用いて前記処理室内に発生したプラズマ中若しくはそ
    の近傍に浮遊した異物を計測することを特徴とするプラ
    ズマ処理方法。
  8. 【請求項8】処理室内にプラズマを発生させ、該プラズ
    マによって被処理対象物に対して処理するプラズマ処理
    方法において、 所望の波長を有し、互いに異なる周波数で強度変調した
    複数のビームを前記処理室内に照射する照射光学系と、
    該照射光学系で照射された複数のビームによって前記処
    理室内から得られる散乱光を前記所望の波長成分で分離
    して受光して信号に変換する散乱光検出光学系と、該散
    乱光検出光学系から得られる信号から前記強度変調した
    互いに異なる周波数成分を抽出することによってプラズ
    マ中若しくはその近傍に浮遊した異物を示す複数の信号
    を前記プラズマによるものから分離して検出する異物信
    号抽出手段とを備えたプラズマ浮遊異物計測装置を用い
    て前記処理室内に発生したプラズマ中若しくはその近傍
    に浮遊した異物を計測することを特徴とするプラズマ処
    理方法。
  9. 【請求項9】請求項7または8記載のプラズマ浮遊異物
    計測装置の照射光学系における強度変調する周波数が、
    前記プラズマの励起周波数およびその整数倍または前記
    プラズマの発光周波数およびその整数倍と異なることを
    特徴とするプラズマ処理方法。
  10. 【請求項10】請求項7または8記載のプラズマ浮遊異
    物計測装置において、異物信号抽出手段から検出される
    浮遊した異物を示す複数の信号からノイズ成分を除去す
    るノイズ除去手段を備えたことを特徴とするプラズマ処
    理方法。
  11. 【請求項11】処理室内にプラズマを発生させ、該プラ
    ズマによって被処理対象物に対して処理するプラズマ処
    理装置において、 所望の波長を有し、所望の周波数で強度変調したビーム
    を前記処理室内に照射する照射光学系と、 該照射光学系で照射されたビームによって前記処理室内
    から得られる散乱光を前記所望の波長成分で分離して受
    光して信号に変換する散乱光検出光学系と、 該散乱光検出光学系から得られる信号から前記強度変調
    した所望の周波数成分を抽出することによってプラズマ
    中若しくはその近傍に浮遊した異物を示す信号を前記プ
    ラズマによるものから分離して検出する異物信号抽出手
    段と、 該異物信号抽出手段で検出された浮遊した異物を示す信
    号からノイズ成分を除去するノイズ除去手段とを備えた
    プラズマ浮遊異物計測装置を設けたことを特徴とするプ
    ラズマ処理装置。
  12. 【請求項12】処理室内にプラズマを発生させ、該プラ
    ズマによって被処理対象物に対して処理するプラズマ処
    理装置において、 互いに異なる波長を有し、所望の周波数で強度変調した
    複数のビームを前記処理室内に照射する照射光学系と、 該照射光学系で照射された複数のビームによって前記処
    理室内から得られる散乱光を前記互いに異なる波長成分
    で分離して受光して複数の信号に変換する散乱光検出光
    学系と、 該散乱光検出光学系から得られる複数の信号から前記強
    度変調した所望の周波数成分を抽出することによってプ
    ラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を示す複数の
    信号を前記プラズマによるものから分離して検出する異
    物信号抽出手段とを備えたプラズマ浮遊異物計測装置を
    設けたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  13. 【請求項13】処理室内にプラズマを発生させ、該プラ
    ズマによって被処理対象物に対して処理するプラズマ処
    理装置において、 所望の波長を有し、互いに異なる周波数で強度変調した
    複数のビームを前記処理室内に照射する照射光学系と、 該照射光学系で照射された複数のビームによって前記処
    理室内から得られる散乱光を前記所望の波長成分で分離
    して受光して信号に変換する散乱光検出光学系と、 該散乱光検出光学系から得られる信号から前記強度変調
    した互いに異なる周波数成分を抽出することによってプ
    ラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を示す複数の
    信号を前記プラズマによるものから分離して検出する異
    物信号抽出手段とを備えたプラズマ浮遊異物計測装置を
    設けたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  14. 【請求項14】請求項12または13または14記載の
    照射光学系に、前記ビームを被処理対象物上を走査させ
    る走査手段を有することを特徴とするプラズマ処理装
    置。
  15. 【請求項15】請求項12または13または14記載の
    散乱光検出光学系は、前記処理室内から得られる後方散
    乱光を受光するように構成したことを特徴とするプラズ
    マ処理装置。
  16. 【請求項16】請求項12または13または14記載の
    散乱光検出光学系は、前記照射光学系で照射される偏光
    ビームと異なる偏光成分を受光するように構成したこと
    を特徴とするプラズマ処理装置。
  17. 【請求項17】請求項13または14記載の照射光学系
    において、複数のビームの光軸を、近接した平行軸で構
    成することを特徴とするプラズマ処理装置。
  18. 【請求項18】請求項13または14記載の照射光学系
    において、複数のビームの光軸を、同一で構成すること
    を特徴とするプラズマ処理装置。
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