JP2004165554A - 半導体の製造方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理室内に浮遊した異物の検出を、処理室内壁からの雑音光を低減させることで、高感度で行えるようにする。
【解決手段】レーザビームを処理室内に照射し、処理室内の異物からの散乱光を検出することで処理室内の異物の有無を判定する際に、処理室内壁にレーザ光吸収体を設置して大きな雑音光となる処理室内壁からの反射及び散乱光を低減させることで、処理室内の異物からの散乱光を高い感度で検出できるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】レーザビームを処理室内に照射し、処理室内の異物からの散乱光を検出することで処理室内の異物の有無を判定する際に、処理室内壁にレーザ光吸収体を設置して大きな雑音光となる処理室内壁からの反射及び散乱光を低減させることで、処理室内の異物からの散乱光を高い感度で検出できるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板や液晶基板などの半導体の製造方法及びその装置に係り、特に、薄膜の生成(成膜)やエッチング等の加工を行う処理室(真空処理室)内に浮遊した異物、及び、処理室の汚染状況を、in−situ計測する機能を備えた半導体製造方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エッチング装置を始めとして、プラズマを用いた処理が半導体製造工程や液晶表示装置用基板製造工程に広く適用されている。
【0003】
プラズマを用いた処理装置の1例として、図25に示す平行平板形プラズマエッチング装置がある。
図25は従来の平行平板形プラズマエッチング装置を用いて処理装置を示す断面図であり、図25(a)は断面側面図、図25(b)は断面上面図である。平行平板形プラズマエッチング装置は、図25に示すように、シグナルジェネレータ83からの高周波信号によりパワーアンプ84の出力電圧を変調し、この高周波電圧を分配器85により分配して、処理室内において互いに平行に配置された上部電極81と下部電極82の間に印加し、両電極81、82間での放電によりエッチング用ガスからプラズマ71を発生させ、その活性種で被処理体としての、例えば半導体基板(ウェハ)Wをエッチングするようになっている。高周波信号としては、例えば400kHz程度の周波数が用いられる。
【0004】
上記プラズマエッチング装置では、プラズマ処理によるエッチング反応によって生成された反応生成物が、プラズマ処理室の壁面あるいは電極に堆積し、これが時間の経過に伴い、剥離して浮遊異物となることが知られている。この浮遊異物は、エッチング処理が終了しプラズマ放電が停止した瞬間に、ウェハ上に落下して付着異物となり、回路の特性不良やパターン外観不良を引き起こす。そして、最終的には、歩留まりの低下や素子の信頼性低下の原因となる。
【0005】
上記ウェハ表面に付着した異物を検査する装置は、多数報告され実用化されているが、これらは、プラズマ処理装置から一旦ウェハを抜き出して検査を行うもので、異物が多く発生していると判った時点では、既に他のウェハの処理が進んでおり、不良の大量発生によって、歩留まりが低下するという問題がある。また、処理後の評価では、処理室内の異物発生の分布、経時変化などは判らない。
従って、処理室内の汚染状況をin−situでリアルタイムモニタする技術が、半導体製造や液晶製造等の分野で求められている。
【0006】
処理室内で浮遊する異物の大きさは、サブミクロンから数百μmの範囲であるが、256MbitDRAM(Dynamic Random Access Memory)、さらには1GbitDRAMへと高集積化が進む半導体の分野においては、回路パターンの最小線幅は0.25〜0.18μmと微細化の一途を辿っており、検出すべき異物の大きさもサブミクロンオーダが要求されている。
【0007】
プラズマ処理室等の処理室(真空処理室)内に浮遊した異物をモニタする従来技術としては、以下の幾つかの従来技術が公知である。
まず、第1の従来技術としては、反応空間における自己発光光のスペクトルと異なったスペクトルを有する平行光を反応空間に照射する手段と、上記平行光の照射を受けて上記反応空間において発生する微粒子からの散乱光を検出する手段とを、具備した蒸着装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、第2の従来技術としては、半導体装置用基板表面に付着した微細粒子及び浮遊している微細粒子を、レーザ光による散乱を用いて測定する微細粒子測定装置において、波長が同一で相互の位相差がある所定の周波数で変調された2本のレーザ光を発生させるレーザ光位相変調部と、上記2本のレーザ光を上記の測定対象である微細粒子を含む空間において交差させる光学系と、上記2本のレーザ光が交差された領域において測定対象である微細粒子により散乱させた光を受光し、電気信号に変換する光検出部と、この散乱光による電気信号の中で上記レーザ光位相変調部での位相変調信号と周波数が同一または2倍で、且つ上記位相変調信号との位相差が時間的に一定である信号成分を取り出す信号処理部とを、備えた微細粒子測定装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
また、第3の従来技術としては、コヒーレント光を走査照射して反応容器内で散乱する光をその場で発生させるステップと、上記反応容器内で散乱する光を検出するステップとを含み、それにより上記散乱光を解析することで、上記反応容器内の汚染状況を測定する技術が記載されている(例えば、特許文献3参照)。また、第4の従来技術としては、レーザ光を生成するレーザ手段と、観測されるべき粒子を含むプラズマ処理ツールの反応室内の領域を上記レーザ光で走査するスキャナ手段と、上記領域内の粒子によって散乱したレーザ光のビデオ信号を生成するビデオカメラと、上記ビデオ信号のイメージを処理し表示する手段とを有する粒子検出器がある(例えば、特許文献4参照)。
【0009】
また、第5の上記従来技術としては、プラズマ処理室内のプラズマ発生領域を観測するカメラ装置と、該カメラ装置により得られた画像を処理して目的とする情報を得るデータ処理部と、該データ処理部にて得られた情報に基づいてパーティクルを減少させるように排気手段、プロセスガス導入手段、高周波電圧印加手段及びパージガス導入手段のうち少なくとも一つを制御する制御部とを、備えたプラズマ処理装置がある。(例えば、特許文献5参照)。
また、第6の従来技術としては、測定体積を横切って照射する光ビームを送出する光送出器と、光検出器と上記測定体積からの散乱光を集光してその光を上記光検出器に向ける光学系とを含み、その光検出器に向けられた光の強度を表す信号をその光検出器が発生するように構成した検出器と、前記光検出器からの信号を分析するように相互接続され、前記光検出器からの信号の中のパルスを検出するパルス検出器と、微粒子に対応しその微粒子が前記測定体積の中を動く間の前記ビームによる複数回の照射に伴う前記微粒子による散乱光に起因する一連のパルスを特定する事象検出器とを含む信号処理手段とを含む微粒子センサがある(例えば、特許文献6参照)。
【0010】
また、第7の従来技術としては、処理室内にプラズマを発生させ、該プラズマによって被処理対象物に対して処理するプラズマ処理装置において、所望の波長を有し、所望の周波数で強度変調した光を前記処理室内に照射する照射光学系と、前記処理室内から得られる散乱光を前記所望の波長成分で分離して受光して信号に変換する散乱光検出光学系と、該散乱光検出光学系から得られる信号から該強度変調した所望の周波数成分を抽出することによってプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を示す信号を該プラズマによるものから分離して検出する異物信号抽出手段とを備えたプラズマ浮遊異物計測装置を用いて処理室内に発生したプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を計測する(例えば、特許文献7参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開昭57−118630号公報
【特許文献2】
特開平3−25355号公報
【特許文献3】
特開平3−147317号公報
【特許文献4】
特開平6−82358号公報
【特許文献5】
特開平6−124902号公報
【特許文献6】
特開平10−213539号公報
【特許文献7】
特開平11−251252号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記した第1から第6の各従来技術では、処理装置の側面に設けられた観測用窓からレーザ光を照射し、対向した側面あるいはその他の側面に設けられた上記レーザ照射用観測窓とは異なる観測用窓から、レーザ前方散乱光や側方散乱光を検出するものである。従って、これらの前方散乱光や側方散乱光を検出する方式では、照射光学系と検出光学系との光軸調整が、照射・検出光学系で各々行わなければならず、取り扱いが面倒なものとなっていた。
【0013】
さらに、前方散乱光や側方散乱光を検出する従来方式においては、処理室へ照射する照射ビームを回転走査させて、ウェハ等の被処理体の全面に渡り異物況を観測しようとした場合には、多数の観測窓と検出光学系とを必要とし、大幅なコストアップ要因となる上、多数の観測窓や検出光学系を設けることも、スペースファクター上の制約から実際には非常に困難であると予想される。
【0014】
また、第7の従来技術は、プラズマ処理室内の汚染状況のリアルタイムモニタリングを行うことができるが、処理室内壁で反射光や散乱光による影響を避けることができない。
一方、256MbitDRAM、さらには1GbitDRAMへと高集積化が進む半導体の分野においては、回路パターンの最小線幅は0.25〜0.18μmと微細化の一途を辿っており、検出すべき異物の大きさもサブミクロンオーダが要求されている。しかし、従来技術では、異物散乱光とプラズマ発光の分離が困難であるため、比較的大きな異物の観測に適用が限定され、サブミクロンオーダの微小異物を検出することは困難であると考えられる。
【0015】
本発明目的はプラズマ処理室内の被処理体に処理を施し、外部のレーザ源からレーザビームを、観察用窓を通して処理室に照射し、その戻り光を観察することによって異物の状況を判別する際、異物の判別精度を向上させることができる技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記の問題点を解決し、照射光学系と検出光学系の光軸調整が容易で、異なる2つの観測用窓を、各々照射光学系と検出光学系で使用した場合にも、複雑な光軸調整を不要にする半導製造技術及び異物検出技術を提供することにある。
本発明の更に目的は微弱な異物散乱光を精度良く検出できる、信頼性の高い技術を提供することにある。
また、本発明の更に他の目的とするところは、ウェハ等の被処理体の全面に渡り異物を判定できる技術を提供することにある。
また、本発明の上記以外の目的は処理室内壁の汚染状況を判定できる技術を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明においては、処理室内の被処理体に所望の薄膜生成または加工処理を施す際に、外部のレーザ光源からレーザ光を、観測用窓を通して処理室内へ照射する。この際、大きな雑音光となる処理室内壁からの反射光や散乱光を低減するために、処理室内壁にレーザ光を吸収することができる雑音光抑制ユニットを設置する。そして、処理室内の異物によって散乱された散乱光を、レンズにより受光して得られた検出信号から、異物の個数、大きさ、分布、及び処理室内壁の汚染状況を判別して、半導体の処理を続行したり、停止したりする。
雑音光抑制ユニットとしては、レーザ光を吸収することができる吸収体、レーザ光を透過することができる透過体を前記吸収体の前面に配置したものを処理室のレーザ光が照射される内壁に配置する。また、雑音光抑制ユニットとしては、前記吸収体や前記透過体から反射された光をビームディフューザーに入力して低減することができるように構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、実施例を用い、図を参照して説明する。
なお、以下に述べる本発明の各実施例では、プラズマドライエッチング装置に利用されている、平行平板形プラズマエッチング装置への適用例を示すが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではなく、本発明は、スパッタ装置やCVD装置などの薄膜生成(成膜)装置、あるいは、ECRエッチング装置やマイクロ波エッチング装置、またはアッシング装置などの各種薄膜生成、加工装置への適用が可能である。
【0018】
図1は本発明による処理室内異物モニタを持つエッチング処理装置の一実施例を示す構成図であり、図1(a)はエッチング装置の一部断面正面図、図1(b)はエッチング処理装置の一部断面平面図である。
図1(a)に示すように、エッチング処理装置1では、シグナルジェネレータ83からの高周波信号によりパワーアンプ84の出力電圧を変調し、この高周波電圧を分配器85によって分配して、プラズマ処理室86内において互いに平行に配置された上部電極81と下部電極82の間に印加し、両電極81、82間での放電によりエッチグ用ガスからプラズマ71を発生させ、その活性種で被処理体としての半導体基板(ウェハ)Wをエッチングする。高周波信号としては、例えば400kHzが用いられる。
【0019】
図1(b)に示すように、処理室内異物モニタ2は、主としてレーザ照明光学系2000と散乱光検出光学系2001と制御及び信号処理系6000とにより構成され、レーザ照明光学系2000と散乱光検出光学系2001における照明光出口部及び検出光入口部は、プラズマ処理室86の側面に設けられた観測用窓10に対向するように配置されている。
レーザ照明光学系2000では、まず、レーザ(例えば、波長532nm)12から出射されたS偏光ビーム101を音響光学変調器14に入射する。音響光学変調器14には、計算機33からの制御信号に基づき、発振器13から出力された例えば周波数170kHz、好ましくはデューティ50%の矩形波信号を印加し、上記ビーム101を上記周波数で強度変調する。ここで、エッチング処理装置1の電極81、82に印加する高周波電圧を400kHzとした本実施形態では、レーザ強度変調周波数は、400kHz及びその高調波成分800kHz、1.2MHz…とは異なる上記周波数170kHzなどが良い。理由については後で述べる。
【0020】
強度変調されたS偏光ビーム102は、ウェハWの中心に集光させることができるように構成されたレンズ群6を通して、偏光ビームスプリッタ24により低損失で反射され、1/4波長板26により円偏光ビーム103に変換され後、ガルバノミラー25により反射され、プラズマ処理室86の側面に設けられた観測用窓10を通して処理室内へと導かれる。ここで、ガルバノミラー25を回転させ、ビームをウェハ面に平行な面内で走査することにより、ウェハ上空全面での照射(異物検出)が可能となる。
【0021】
上記観測用窓10からの正反射光は、ガルバノミラー25で反射され、1/4波長板26を再び通過することでP偏光となり、偏光ビームスプリッタ24を透過し散乱光検出光学系2001で検出される。この散乱光を散乱光検出光学系2001に入射すると、観測窓反射光による雑音が発生するので、上記観測用窓10には傾斜が設けられており、この面での反射光を検出光軸からずらすことによって、散乱光検出光学系2001には入射しないようにし、上記観測窓反射光による雑音光の発生を防いでいる。
【0022】
次に、異物散乱光の検出方法について図2を用いて説明する。
図2は本発明によるエッチング処理装置の内部構造を示す斜視図である。円偏光ビーム103はガルバノミラー25によって反射され、プラズマ処理室86内へ導かれる。プラズマ処理室86内み導かれたレーザビーム9は、処理室内の異物21a、21b、21cにより散乱される。この処理室内の異物21a、21b、21cからの異物散乱光のうち、照射光軸と同じ光軸を該照射光の進行方向とは反対方向に進む後方散乱光は、観測用窓10を通過してガルバノミラー25により反射され、偏光ビームスプリッタ24へと向かう。
この後方散乱光のうち、正反射成分に相当する円偏光成分は、図1(b)に示す1/4波長板26を再び通過することでP偏光ビーム104となり、偏光ビームスプリッタ24を低損失で透過し、結像レンズ31aにより異物散乱光検出用光ファイバ33aの入射面に集光される。
図3は光ファイバによる異物散乱光の受光状態を示す模式図であり、図3に示すように、ウェハW中央の73bと検出用光ファイバ33aの入射面とが結像関係になっているが、入射端面の(受光領域)は、ウェハWの手前側73aや奥側73cからのデフォーカスした散乱光も検出可能な大きさとなっている。従って、ウェハ手前から奥までの異物後方散乱光をほぼ同じ感度で検出できる。大きな受光面を確保するために、バンドルファイバやリキッドライトガイドを利用する方法が有効である。
【0023】
図1及び図2に示すように、本実施例では、処理室内壁87の照射レーザ光が当たる部分には、処理室内壁87での反射光や散乱光の発生を抑える為に、レーザ光を吸収する吸収体800aが設置してある。
この吸収体800aがない場合に付いて、図4を用いて説明する。
図4は吸収体が備えられていないエッチング処理装置の一部断面平面図である。処理室内壁87に吸収体が設けられていない場合には、図4に示すように、処理室内壁87で反射光や散乱光600a、600b及び600cなどが発生する。発生した散乱光600a、600b及び600cは、異物散乱光検出用光ファイバ33aに入射するため、大きな雑音光となる。通常、上記処理室内壁87からで発生する反射光や散乱光は、上記結像レンズ31により上記異物散乱光検出用光ファイバ33aの受光面の手前で結像する。そこで、上記処理室内壁87から発生する反射光や散乱光結像位置に空間フィルタを設置し遮光するなどの工夫が必要となるが、該空間フィルタにより異物散乱光の一部も遮光され信号強度が低下してしまう。上記吸収体800aを設置すれば、上記空間フィルタを設置する必要がなく、異物散乱光の一部が遮光され信号強度が低下することもない。
【0024】
図1(b)に示すように、異物散乱光検出用光ファイバ33aの出射端は、レーザ12の波長に設定されたモノクロメータや干渉フィルタなどの分光器34aに接続され、プラズマ発光から異物散乱光の波長成分のみを波長分離した後、光電子増倍管などの光電変換素子35aで光電変換される。光電変換された検出信号は、アンプ50aで増幅された後、ロックインアンプ51aにより、レーザ光の強度変調に用いた発振器13から出力された周波数170kHz、デューティ50%の矩形波信号を参照信号として同期検波され、上記検出信号から周波数170kHzの異物散乱光成分を抽出する。
プラズマ発光の強度はプラズマ励起用の高周波電力の変調周波数に同期していることを、本願発明者らは実験によって検証しており、例えば、上記400kHzのプラズマ励起周波数の高周波電力により発生したプラズマの発光から、分光器34により波長分離し、プラズマ励起周波数およびその整数倍と異なる上記周波数170kHzで変調・同期検波して得た異物信号は、プラズマ発光から、波長・周波数2つの領域で分離され、検出される。この方法により、プラズマ発光から微弱な異物散乱光を感度良く検出できることは、本願発明者らは実験的に確認している。即ち、プラズマ発光は、波長領域においては連続的に分布しているが、周波数領域においては、離散的に存在し、周波数領域において空き領域がある。従って、例えば波長532nmのレーザ光を、上記プラズマ発光の周波数とは異なる、例えば周波数170kHzで強度変調してプラズマ処理室86に入射し、検出光の中から波長532nm成分、周波数170kHz成分、すなわちピーク信号のみを取り出せば、異物からの散乱光をプラズマ発光から分離して検出することが可能なる。
【0025】
図1(b)において、ロックインアンプ51の出力は計算機33に送られる。計算機33では、ガルバノドライバ29を介して走査信号をガルバノミラー25に送り、ビームを走査しつつ各走査位置で取り込んだ異物信号を、逐一ディスプレイ上に表示する。なお、36は記憶装置である。
各検出位置において、n回目の走査時の出力と(n−1)回目の走査時の出力の差分をとり、その後ある値以上の変化が発生した場合のみ信号強度を表示すると、異物信号の判定が容易となる。プラズマ中の浮遊異物により散乱光が発生した場合には、パルス上の大きな信号が現れる。計算機33では、予め実験により得られた粒径に対する信号強度と、検出された異物信号強度とを比較し異物の大きさを、また、上記パルス状の信号の数から異物個数を、また、信号が検出された時の走査位置から異物の発生位置を判定する。更に、計算機33では、判定した異物の個数と大きさとなどから処理室内の汚染状況を判断し、異物発生総数が予め設定した基準値を超えたときはエッチング処理を終了する、汚染状況をアラームなどでプラズマ処理装置操作者に知らせる等の情報を出力することができる。
【0026】
次に、本発明による処理室内壁87からの反射光や散乱光の発生を抑える手段について説明する。
図5は本発明による雑音光抑制ユニットの第1の実施例を示す斜視図である。図6は図5に示す雑音光抑制ユニットのA1−A2断面図である。図7は図5に示す吸収体を搭載したプラズマ処理室の一実施例を示す一部断面上面図である。図5に示すように、本実施例では雑音光抑制ユニット850aは円弧状の吸収体800aで構成されている。その断面は図6に示すように、矩形状である。また、この吸収体800aは、図7に示すように、処理室内壁87の照射レーザビームが当たる位置に凹みを設け、該処理室の内壁87の凹みに埋め込むような形で設置されている。このように、吸収体800aは雑音光を抑制することができるもので、雑音光抑制ユニット850aとして吸収体800aを設けることによって、ガルバノミラー25で反射され、処理室86内に入射されたレーザビーム9は吸収体800aで吸収されるために殆ど反射されない。
【0027】
吸収体800aの形状はこのようなものに限定されるものではない。例えば、吸収体からの微弱な反射光の発生が懸念される場合などには、吸収体を図8及び図9に示すような形状にすると好適である。
図8は本発明による雑音光抑制ユニットの第2の実施例を示す斜視図である。図9は図8のB1−B2断面図である。図において、雑音光抑制ユニット850bは第1の斜面801と第2の斜面802とを備える吸収体800bで構成されている。観測用窓10から入射されたレーザビーム9は第1の斜面801に衝突し、殆どのレーザ9は吸収体800bに吸収されるが、反射された僅かなレーザ9は第2の斜面802に入射されて吸収される。反射された微量のレーザビーム9は更に第1の斜面801に入射されて吸収される。この様に、本実施例では、吸収体800bの表面で発生する反射光を多重反射させて、吸収体からの微弱な反射光の影響を低減させることができる。
【0028】
次に、本発明による吸収体の第3の実施例について説明する。
図10は雑音光抑制ユニットの第3の実施例を示す斜視図、図11は図10のC1−C2断面図である。図10において、900aはレーザビーム(レーザ光)を透過させることができる透過体であり、例えば石英ガラスをいう。このレーザを透過させることができる透過体はレーザ光を透過させることができる物質なら何でもよい。本実施例において、雑音光抑制ユニット850cは吸収体800aと石英ガラス900aとから構成されている。石英ガラス900aはレーザビームを透過させることができる。よって、石英ガラス900aは吸収体800aから発生される汚染物質の発生を抑圧する汚染物質発生抑圧体として働く。したがって、この吸収体800aに含まれる吸収材料からの汚染物質(例えば、重金属など)の発生が懸念される場合には、図10及び図11に示すように、吸収体800aの前面を、例えば、石英ガラス900aなどで覆い、吸収体800aからの汚染物質の発生を抑えることもできる。
【0029】
次に、吸収体800aの周辺(側面)からの汚染物質の発生が懸念される場合について、図12及び図13を用いて説明する。
図12は本発明による雑音光抑制ユニットの第4の実施例を示す斜視図、図13は図12のD1−D2断面図である。本実施例の雑音光抑制ユニット850dは図12、13に示すように、吸収体800a全てを、例えば、石英ガラス900bなどの汚染物質発散抑圧体で完全に覆い、吸収体800aからの汚染物質の発生を抑えることもできる。
【0030】
この場合、石英ガラス900b表面で発生する反射光の影響が懸念される場合について、図14及び図15を用いて説明する。
図14は本発明による雑音光抑制ユニットの第5の実施例を示す断面図である。本実施例の雑音光抑制ユニット850eは、図14に示すように、吸収体800aを石英ガラス900cで覆い、該吸収体800aと石英ガラス900cを傾けて、該石英ガラス900cからの反射光軸を、照射光軸からずらすことで、石英ガラス900cからの反射光の影響を抑えている。
【0031】
更に、照射光軸とずらした該石英ガラス900cからの反射光の影響さえも懸念される場合について、図15を用いて説明する。
図15は本発明による雑音光抑制ユニットの第6の実施例を示す断面図であり、本実施例の雑音光抑制ユニット850fは、吸収体800aを石英ガラス900cに覆ったものを傾けて配置し、照射光軸をずらした該石英ガラス900cからの反射光の進行先に、ビームディフューザー950aを設置する。ビームディフューザー950aは内側の面を粗くし、入射された光が内部で乱反射して入り口から出射者される光を抑制することができる。よって、本実施例では、上記照射光軸からずらした該石英ガラス900cからの反射光の影響を抑えることが可能とである。
【0032】
次に、図16及び図17をもちいて、本発明による雑音光抑制ユニットの第7の実施例について説明する。
図16は本発明による雑音光抑制ユニットの第7の実施例を示す断面図である。図17は図16に示すビームディフューザーのE1−E2断面図である。なお、図16のビームディフューザーは図17に示すビームディフューザーのF1−F2断面図である。図に示すように、本実施例の雑音光抑制ユニット850gは、図15に示すビームディフューザー950aの代わりにビームディフューザー950bを設けており、ビームディフューザー950bは内壁の形状をくさび形にして、表面を例えばナイフエッジ状にしておくことで、上記照射光軸とずらした該石英ガラス900cからの反射光の影響をより抑えることが可能となる。
【0033】
ここで、ビームディフューザーの形状は、上記図16及び図17に示す形状に限定されるものではなく、例えば、図18に示す形状であっても良い。
図18は本発明による雑音光抑制ユニットの第8の実施例を示す断面図である。図に示す雑音光抑制ユニット850hは図15に示すビームディフューザー950aをビームディフューザー950cに代えたものである。ビームディフューザー950cはその中央部にのこぎり歯状の凹凸が形成された突起951が設けられ、入射した光が両側壁に形成されたのこぎり歯状の凹凸と突起951に設けられたのこぎり歯状の凹凸間で反射を繰り返すことによって外部に出力される光をより少なくしている。
【0034】
更に、吸収体に反応生成物が付着したり、プラズマによる吸収体表面にダメージをうけたりすることが懸念される場合の対策について、図19及び図20を用いて説明する。
図19は本発明による雑音光抑制ユニットの第9の実施例を示す斜視図である。図20は図19に示す雑音抑制ユニットのG1−G2断面図である。図に示すように、雑音光抑制ユニット850iは、処理室内壁87bの形状を高アスペクト比のスリット状にして、その奥に吸収体800cを配置している。このように構成すると、吸収体への反応生成物の付着や、プラズマによる吸収体表面へのダメージを押さえることができる。即ち、プラズマが吸収体の表面に照射されると吸収体の平らな表面が粗されてでこぼこになり、ごみや着き易くなる。また、吸収体からもごみが出てしまう。本実施例のように構成すると、プラズマが吸収体800cに届くまでに減衰して吸収体800cに当りにくくなる。
【0035】
また、図8から図18で説明したものを組み合わせた例について、図21を用いて説明する。
図21は本発明による雑音光抑制ユニットの第10の実施例を示す断面図である。図に示すように、本実施例の雑音光抑制ユニット850jは、吸収体800aを、石英ガラス900cで覆ったものを傾斜させて、高アスペクト比のスリット状の処理室内壁の奥に設置して、且つ、石英ガラス900cからの反射光を処理室内壁に設けられたビームディフューザー87cに導くような構成している。
【0036】
以上述べたように本発明によれば、上記変調・同期検波方式により、波長及び周波数2つの領域において微弱な異物散乱光をプラズマ中異物検出で問題となるプラズマ発光から分離して検出することが可能であり、従来の波長分離のみの方法に比べプラズマ中浮遊異物の検出感度が大幅に向上するという効果が得られ、且つ、ウェハ全面にわたり安定な異物検出が可能になるという効果と同時に、処理室内壁の汚染状況をモニタリングすることが可能となる。
さらに、本発明によれば、ウェハ上全面で異物検出を行って、異物の個数、大きさ、分布を判定するので、操作者は、その情報を、例えば、ディスプレイによりリアルタイムで確認することもできる。
【0037】
また、本発明によれば、得られた異物の発生個数、大きさ、分布の情報をもとに、処理室内の汚染状況をリアルタイムで判断できると同時に処理室内壁の汚染状況をモニタリングできるため、例えば、クリーニング時期の最適化による装置稼働率の向上、突発的大量異物の発生の早期発見ができ、歩留まりが向上する。また、処理室内の汚染状況を常にモニタしながら処理を進められるため、このようにして製造された半導体基板や液晶基板は、基準値以上の異物を含まない環境で製造された、高品質で、信頼性の高い製品となる。
【0038】
また、本実施例によれば、ダミーウェハを用いた処理室の汚染状況判断や、抜き取り検査による汚染状況判断の頻度低減が可能であるため、ダミーウェハのコスト削減がなされる。
【0039】
次に、本発明を半導体集積回路の製造方法に応用した場合の実施例について、図22、図23及び図24を用いて説明する。
図22は本発明によるプラズマ中浮遊異物計測装置付きエッチング処理装置を導入した半導体集積回路装置の製造工程の一実施例を示すフローチャートである。図23は本発明によるコンタクトホールの形成過程の一実施例を説明するための半導体集積回路の断面図である。
図22において、ステップ100aは被加工膜をつけるための成膜工程であり、図23(a)において、ウェハW上にシリコン酸化膜などの被加工膜601を形成する成膜工程である。ステップ100bは、形成した被加工膜601の厚さを検査する膜厚計測工程である。ステップ100cは、ウェハWにレジスト602を塗布するレジスト塗布工程である(図23(a)参照)。ステップ100dは、マスクパターン603をウェハ上のレジスト膜602に転写するパターン転写工程である(図23(b)参照)。ステップ100eは、被加工部のレジストを除去する、現像工程であり(図23(c)参照)、ステップ100fは、レジストパターン604をマスクとして、レジスト除去部605の被加工膜601をエッチングし、配線溝やコンタクトホール606を形成する(図23(d)参照)エッチング工程である。ステップ100hは、レジストパターン604を除去する、アッシング工程であり(図23(e)参照)、工程100iは、ウェハ表面や裏面を洗浄する、洗浄工程である。上記一連の工程は、例えば、コンタクトホールの形成に適用される。
【0040】
次に、図24を用いて、エッチング中に発生した異物がウェハに付着することで生じる欠陥について説明する。
図24はコンタクトホールのエッチング工程において、付着異物による生じる欠陥の例を説明するためのウェハの断面図である。図24において、701〜705は異物である。異物701は、エッチングの最中にコンタクトホール開口部に付着した異物を示している。この場合、付着異物701によりエッチングが反応停止するため、該異物付着部分のコンタクトホールは非開口となり、致命欠陥となる。異物702は、エッチングの最中にコンタクトホール内部に付着した異物を示している。この場合も、付着異物702によりエッチング反応が停止するため、該異物付着部分のコンタクトホールは非開口となり、致命欠陥となる。
異物703および異物704は、エッチング終了後にコンタクトホール内部に付着した異物を示している。コンタクトホールのようなアスペクト比の高い箇所に付着した異物は、洗浄しても取り除くことが困難な場合が多く、異物703のように、その大きさが大きい場合には、コンタクト不良が生じるため致命欠陥となる。異物705は、エッチングの最中にレジストパターン604に付着した異物を示している。この場合、該付着異物705によりエッチング反応は何ら影響を受けることはなく、該付着異物705により致命欠陥が発生することはない。このように、異物が付着しても、異物の大きさが欠陥を引き起こすほど大きくない場合や、付着箇所が非エッチング領域であるような場合には致命欠陥とならず、ウェハWに異物が付着してもその全てが致命欠陥を引き起こすわけではない。また、異物701や異物705は洗浄により比較的除去しやすい異物であるのに対し、異物702、異物703および異物704のように、高アスペクト比のコンタクトホールに落下した異物は、洗浄による除去が困難である。
【0041】
さて、本発明では、エッチング工程100f(図22参照)において、プラズマ中浮遊異物計測装置により、エッチング中に処理室内に発生した異物をリアルタイムで検出し、該異物検出結果に基づき、処理したウェハを次の工程に送り、順次残りのウェハの処理を進めるか、次の工程に送る前に外観検査を行うか、処理を中止し処理室内のクリーニング(メンテナンス)を行うかを選択する。
ここでは、検出異物大きさおよび個数と予め設定した規格値(異物管理基準)とを比較することで、次に行う処理を選択することにした。
【0042】
次に、本実施例における上記規格値(異物管理基準)の算出方法の例について説明する。既に説明したとおり、ウェハに異物が付着してもその全てが致命欠陥を引き起こすわけではない。付着異物により致命欠陥が発生する確率は、エッチングパターンの開口率やパターン密度、更には配線幅などと、付着する異物の大きさや個数の関係から、計算により求めることができる。したがって、エッチング処理中に検出される異物の大きさと個数と、ウェハ付着異物の大きさと個数の相関関係を、予め実験によって求めておくことで、エッチング中に検出した異物により致命欠陥が引き起こされる確率を求めることができる。
【0043】
規格値(異物管理基準)は、上記手段により求めた値に基づいて設定する。以下に、本実施例における、規格値の設定例を示す。
規格値1は、検出異物のうちある大きさ以上の個数が該規定値1より少なければ、致命欠陥が発生する確率が非常に低くなるように(例えば、致命欠陥発生確率1%以下)設定する。例えば、規格値1は、異物粒径0.4μm以上10個とする。
規格値2は、検出異物のうちある大きさ以上の個数が上記規格値1以上で該規定値2より少なければ、致命欠陥の発生が懸念される値となるように(例えば、致命欠陥発生確率5%以下)設定する。例えば、規格値2は、異物粒径0.4μm以上30個とする。よって、検出異物のうちある大きさ以上の個数が該規定値2以上であると、致命欠陥が多数発生する(例えば、致命欠陥発生確率5%以上)ことになる。
【0044】
上記規格値を利用したエッチング処理動作について、図22を用いて説明する。ステップ101aでウェハを下部電極上に載置し、ステップ101bでエッチングを開始する。ステップ101cで検出異物の個数N1を計測する。
上記規格値に基づき、エッチング処理中に検出された異物のうちある大きさ以上の個数N1が上記規定値1より少ない場合には、致命欠陥の発生する確率が低いので、ステップ101dに移行して引き続き次のウェハのエッチング処理を行う。次に、ステップ101eで未処理ウェハの有無をチェックし、未処理ウェハがある場合には、ステップ101aに戻り、未処理ウェハがない場合にはステップ100hのアッシング処理に移行する。
ステップ101cで、エッチング処理中に検出された異物のうちある大きさ以上の個数N1が上記規定値1以上であるが、上記規定値2よりは少ない場合には、ステップ101fでエッチング処理終了し、その後、ステップ101gでウェハをアンロードし、ステップ100jで外観検査を行う。該外観検査の結果、ステップ100kで、致命欠陥が確認されなければ、該ウェハは次のアッシングステップ100hに送られる。該外観検査の結果、ステップ100kで、致命欠陥が確認された場合は、ステップ100mで致命欠陥が救済可能な欠陥か否かを判定する。上記判定結果に基づき、救済が可能(救済回路の利用など)な欠陥と判定された場合は、該ウェハは次のアッシングステップ程100hに送られる。上記判定結果に基づき、救済不可能な欠陥と判定された場合は、ステップ100nで該欠陥個所を記録した後、該ウェハを次のアッシングステップ100hに送る。その後、例えば、ダイシングによりチップ毎にきり出した時に、ステップ100pで該救済不可能な欠陥を含むチップは排除する。
【0045】
エッチング処理中に検出された異物のうちある大きさ以上の個数N1が、上記規定値2より多い場合には、その後に処理を行うウェハにも、大量の致命欠陥が発生する可能性が高いので、ステップ101hでエッチング処理を中断し、ステップ101iでウェハをアンロードし、ステップ100qで、プラズマ処理室内のクリーニング(メンテナンス)を行うよう、エッチング装置の操作者にモニタ画面上に表示したりアラームで知らせたりする。
【0046】
以上述べたように、本発明によれば、プラズマ処理室内の被処理体に処理を施し、外部のレーザ源からレーザビームを観察用窓を通して処理室に照射し、その戻り光を観察することによって異物の状況を判別する場合、この戻り光に処理室内の壁からの反射光や散乱光を低減することによって、異物の判別精度を向上させることができる。
【0047】
プラズマ中浮遊異物計測装置を備えないエッチング処理装置では、必ずしも適切な時間で処理室のクリーニングが行われない。従って、本来クリーニングしなくても良い時期にクリーニングを行い、装置稼働率を低下させ、逆にクリーニングすべき時期を過ぎているにもかかわらず処理を続けて不良品を大量に生じさせ歩留まりを低下させることもある。
また、処理室内異物チェックのためのダミーウェハによる先行作業を行い、その結果からクリーニング時期を決める方法もある。この場合、一連の工程中に余分な作業が入るため、スループットが低下し、ダミーウェハ分のコストが必要とされた。しかし、ウェハの大口径化に伴い、ダミーウェハのコストの増加は必至で、処理室内異物チェックのためのダミーウェハによる先行作業の削減も大きな問題になっている。
【0048】
これに対し本実施例によれば、処理室内の汚染状況をリアルタイムでモニタしながら被処理体の処理を行えるため、クリーニング時期の最適化が図られ、ダミーウェハによる先行作業も必要ないため、スループットが向上し、ダミーウェハのコスト削減が可能となる。また、本実施例の工程により製造された製品は、規定値以上の異物を含まない良質の製品、したがって信頼性の高い製品を製造することができる。
【0049】
なお、以上の実施例においては、エッチング処理装置への適用例について述べたが、先にも記載したように、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではなく、例えば、本発明をアッシング装置や成膜装置に適用することで、アッシング装置内および成膜装置内の異物のリアルタイムモニタリングが可能となり、以って、ホトリソグラフィ工程中のアッシング工程および成膜工程起因の不良を低減することが可能となり、不良品の発生防止と歩留まりの向上とを図ることができる。
【0050】
また、本発明によれば、波長及び周波数2つの領域において微弱な異物散乱光をプラズマ中異物検出で問題となるプラズマ発光から分離して検出することが可能であり、従来の波長分離のみの方法に比べプラズマ中浮遊異物の検出感度が大幅に向上するという効果が得られ、従来の波長分離のみの場合に得られる最小検出感度は、せいぜいφ1μm程度が限界であったのに対し、本発明の方法によれば、最小検出感度をφ0.2μm程度にまで向上でき、ウェハ全面に渡り安定な異物検出が可能になるという効果と同時に、プラズマ処理室内壁の汚染状況をモニタリングできるという効果が生まれる。
また、本発明によれば、得られた異物の発生個数、大きさ、分布の情報をもとに、処理室内の汚染状況をリアルタイムで判断できると同時に処理室内壁の汚染状況をモニタリングできるため、例えば、クリーニング時期の最適化による装置稼働率の向上、突発的大量異物の発生の早期発見ができ、歩留まりが向上する。また、処理室内の汚染状況を常にモニタしながら処理を進められるため、このようにして製造された半導体基板や液晶基板は、基準値以上の異物を含まない環境で製造された、高品質で、信頼性の高い製品となる。
また、本発明によれば、ダミーウェハを用いた処理室の汚染状況判断や、抜き取り検査による汚染状況判断の頻度低減が可能であるため、ダミーウェハのコスト削減がなされる。
これらの効果により、エッチング処理室内の汚染状況のリアルタイムモニタリングが可能となり、付着異物のよる不良ウェハの発生を低減でき高品質の半導体素子の製造が可能になるという効果と、装置クリーニング時期を正確に把握することができるという効果が生まれる。
また、本発明によれば、ダミーウェハを用いた異物の先行作業チェック作業の頻度が低減できるため、コストの低減と生産性の向上という効果が生まれる。また、製造ラインの自動化も可能となるという効果も有している。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、プラズマ処理室内の被処理体に処理を施し、外部のレーザ源からレーザビームを観察用窓を通して処理室に照射し、その戻り光を観察することによって異物の状況を判別する場合、この戻り光に処理室内の壁からの反射光や散乱光を低減することによって、異物の判別精度を向上させることができる。
【0052】
また、本発明によれば、波長及び周波数2つの領域において微弱な異物散乱光をプラズマ中異物検出で問題となるプラズマ発光から分離して検出することが可能であり、従来の波長分離のみの方法に比べプラズマ中浮遊異物の検出感度が大幅に向上するという効果が得られ、従来の波長分離のみの場合に得られる最小検出感度は、せいぜいφ1μm程度が限界であったのに対し、本発明の方法によれば、最小検出感度をφ0.2μm程度にまで向上でき、ウェハ全面に渡り安定な異物検出が可能になるという効果と同時に、プラズマ処理室内壁の汚染状況をモニタリングできるという効果が生まれる。
また、本発明によれば、得られた異物の発生個数、大きさ、分布の情報をもとに、処理室内の汚染状況をリアルタイムで判断できると同時に処理室内壁の汚染状況をモニタリングできるため、例えば、クリーニング時期の最適化による装置稼働率の向上、突発的大量異物の発生の早期発見ができ、歩留まりが向上する。また、処理室内の汚染状況を常にモニタしながら処理を進められるため、このようにして製造された半導体基板や液晶基板は、基準値以上の異物を含まない環境で製造された、高品質で、信頼性の高い製品となる。
また、本発明によれば、ダミーウェハを用いた処理室の汚染状況判断や、抜き取り検査による汚染状況判断の頻度低減が可能であるため、ダミーウェハのコスト削減がなされる。
これらの効果により、エッチング処理室内の汚染状況のリアルタイムモニタリングが可能となり、付着異物のよる不良ウェハの発生を低減でき高品質の半導体素子の製造が可能になるという効果と、装置クリーニング時期を正確に把握することができるという効果が生まれる。
また、本発明によれば、ダミーウェハを用いた異物の先行作業チェック作業の頻度が低減できるため、コストの低減と生産性の向上という効果が生まれる。また、製造ラインの自動化も可能となるという効果も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による処理室内異物モニタを持つエッチング処理装置の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明によるエッチング処理装置の内部構造を示す斜視図である。
【図3】光ファイバによる異物散乱光の受光状態を示す模式図である。
【図4】吸収体が備えられていないエッチング処理装置の一部断面平面図である。
【図5】本発明による雑音光抑制ユニットの第1の実施例を示す斜視図である。
【図6】図5に示す雑音光抑制ユニットのA1−A2断面図である。
【図7】図5に示す吸収体を搭載したプラズマ処理室の一実施例を示す一部断面上面図である。
【図8】本発明による雑音光抑制ユニットの第2の実施例を示す斜視図である。
【図9】図8のB1−B2断面図である。
【図10】雑音光抑制ユニットの第3の実施例を示す斜視図である。
【図11】図10のC1−C2断面図である。
【図12】本発明による雑音光抑制ユニットの第4の実施例を示す斜視図である。
【図13】図12のD1−D2断面図である。
【図14】本発明による雑音光抑制ユニットの第5の実施例を示す断面図である。
【図15】本発明による雑音光抑制ユニットの第6の実施例を示す断面図である。
【図16】本発明による雑音光抑制ユニットの第7の実施例を示す断面図である。
【図17】図16に示すビームディフューザーのE1−E2断面図である。
【図18】本発明による雑音光抑制ユニットの第8の実施例を示す断面図である。
【図19】本発明による雑音光抑制ユニットの第9の実施例を示す斜視図である。
【図20】図19に示す雑音抑制ユニットのG1−G2断面図である。
【図21】本発明による雑音光抑制ユニットの第10の実施例を示す断面図である。
【図22】本発明によるプラズマ中浮遊異物計測装置付きエッチング処理装置を導入した半導体集積回路装置の製造工程の一実施例を示すフローチャートである。
【図23】本発明によるコンタクトホールの形成過程の一実施例を説明するための半導体集積回路の断面図である。
【図24】コンタクトホールのエッチング工程において、付着異物による生じる欠陥の例を説明するためのウェハの断面図である。
【図25】従来の平行平板形プラズマエッチング装置を用いて処理装置を示す断面図である。
【符号の説明】
3…ガルバノミラー、4…ガルバノミラードライバ、6…レンズ群、9…レーザ、10…観測用窓、12…レーザ源、13…発振器、14…音響変調器、15…光検出器、21a、21b、21c…異物、33…計算機、33a…光ファイバ、36…外部記憶装置、81…上部電極、82…下部電極、86…プラズマ処理室、87…プラズマ処理室内壁W…半導体基板(ウェハ)、800a〜800c…吸収体、900a〜900c…石英ガラス、950a〜950c…ビームディフューザー、850a〜850i…雑音光抑制ユニット。
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板や液晶基板などの半導体の製造方法及びその装置に係り、特に、薄膜の生成(成膜)やエッチング等の加工を行う処理室(真空処理室)内に浮遊した異物、及び、処理室の汚染状況を、in−situ計測する機能を備えた半導体製造方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エッチング装置を始めとして、プラズマを用いた処理が半導体製造工程や液晶表示装置用基板製造工程に広く適用されている。
【0003】
プラズマを用いた処理装置の1例として、図25に示す平行平板形プラズマエッチング装置がある。
図25は従来の平行平板形プラズマエッチング装置を用いて処理装置を示す断面図であり、図25(a)は断面側面図、図25(b)は断面上面図である。平行平板形プラズマエッチング装置は、図25に示すように、シグナルジェネレータ83からの高周波信号によりパワーアンプ84の出力電圧を変調し、この高周波電圧を分配器85により分配して、処理室内において互いに平行に配置された上部電極81と下部電極82の間に印加し、両電極81、82間での放電によりエッチング用ガスからプラズマ71を発生させ、その活性種で被処理体としての、例えば半導体基板(ウェハ)Wをエッチングするようになっている。高周波信号としては、例えば400kHz程度の周波数が用いられる。
【0004】
上記プラズマエッチング装置では、プラズマ処理によるエッチング反応によって生成された反応生成物が、プラズマ処理室の壁面あるいは電極に堆積し、これが時間の経過に伴い、剥離して浮遊異物となることが知られている。この浮遊異物は、エッチング処理が終了しプラズマ放電が停止した瞬間に、ウェハ上に落下して付着異物となり、回路の特性不良やパターン外観不良を引き起こす。そして、最終的には、歩留まりの低下や素子の信頼性低下の原因となる。
【0005】
上記ウェハ表面に付着した異物を検査する装置は、多数報告され実用化されているが、これらは、プラズマ処理装置から一旦ウェハを抜き出して検査を行うもので、異物が多く発生していると判った時点では、既に他のウェハの処理が進んでおり、不良の大量発生によって、歩留まりが低下するという問題がある。また、処理後の評価では、処理室内の異物発生の分布、経時変化などは判らない。
従って、処理室内の汚染状況をin−situでリアルタイムモニタする技術が、半導体製造や液晶製造等の分野で求められている。
【0006】
処理室内で浮遊する異物の大きさは、サブミクロンから数百μmの範囲であるが、256MbitDRAM(Dynamic Random Access Memory)、さらには1GbitDRAMへと高集積化が進む半導体の分野においては、回路パターンの最小線幅は0.25〜0.18μmと微細化の一途を辿っており、検出すべき異物の大きさもサブミクロンオーダが要求されている。
【0007】
プラズマ処理室等の処理室(真空処理室)内に浮遊した異物をモニタする従来技術としては、以下の幾つかの従来技術が公知である。
まず、第1の従来技術としては、反応空間における自己発光光のスペクトルと異なったスペクトルを有する平行光を反応空間に照射する手段と、上記平行光の照射を受けて上記反応空間において発生する微粒子からの散乱光を検出する手段とを、具備した蒸着装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、第2の従来技術としては、半導体装置用基板表面に付着した微細粒子及び浮遊している微細粒子を、レーザ光による散乱を用いて測定する微細粒子測定装置において、波長が同一で相互の位相差がある所定の周波数で変調された2本のレーザ光を発生させるレーザ光位相変調部と、上記2本のレーザ光を上記の測定対象である微細粒子を含む空間において交差させる光学系と、上記2本のレーザ光が交差された領域において測定対象である微細粒子により散乱させた光を受光し、電気信号に変換する光検出部と、この散乱光による電気信号の中で上記レーザ光位相変調部での位相変調信号と周波数が同一または2倍で、且つ上記位相変調信号との位相差が時間的に一定である信号成分を取り出す信号処理部とを、備えた微細粒子測定装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
また、第3の従来技術としては、コヒーレント光を走査照射して反応容器内で散乱する光をその場で発生させるステップと、上記反応容器内で散乱する光を検出するステップとを含み、それにより上記散乱光を解析することで、上記反応容器内の汚染状況を測定する技術が記載されている(例えば、特許文献3参照)。また、第4の従来技術としては、レーザ光を生成するレーザ手段と、観測されるべき粒子を含むプラズマ処理ツールの反応室内の領域を上記レーザ光で走査するスキャナ手段と、上記領域内の粒子によって散乱したレーザ光のビデオ信号を生成するビデオカメラと、上記ビデオ信号のイメージを処理し表示する手段とを有する粒子検出器がある(例えば、特許文献4参照)。
【0009】
また、第5の上記従来技術としては、プラズマ処理室内のプラズマ発生領域を観測するカメラ装置と、該カメラ装置により得られた画像を処理して目的とする情報を得るデータ処理部と、該データ処理部にて得られた情報に基づいてパーティクルを減少させるように排気手段、プロセスガス導入手段、高周波電圧印加手段及びパージガス導入手段のうち少なくとも一つを制御する制御部とを、備えたプラズマ処理装置がある。(例えば、特許文献5参照)。
また、第6の従来技術としては、測定体積を横切って照射する光ビームを送出する光送出器と、光検出器と上記測定体積からの散乱光を集光してその光を上記光検出器に向ける光学系とを含み、その光検出器に向けられた光の強度を表す信号をその光検出器が発生するように構成した検出器と、前記光検出器からの信号を分析するように相互接続され、前記光検出器からの信号の中のパルスを検出するパルス検出器と、微粒子に対応しその微粒子が前記測定体積の中を動く間の前記ビームによる複数回の照射に伴う前記微粒子による散乱光に起因する一連のパルスを特定する事象検出器とを含む信号処理手段とを含む微粒子センサがある(例えば、特許文献6参照)。
【0010】
また、第7の従来技術としては、処理室内にプラズマを発生させ、該プラズマによって被処理対象物に対して処理するプラズマ処理装置において、所望の波長を有し、所望の周波数で強度変調した光を前記処理室内に照射する照射光学系と、前記処理室内から得られる散乱光を前記所望の波長成分で分離して受光して信号に変換する散乱光検出光学系と、該散乱光検出光学系から得られる信号から該強度変調した所望の周波数成分を抽出することによってプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を示す信号を該プラズマによるものから分離して検出する異物信号抽出手段とを備えたプラズマ浮遊異物計測装置を用いて処理室内に発生したプラズマ中若しくはその近傍に浮遊した異物を計測する(例えば、特許文献7参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開昭57−118630号公報
【特許文献2】
特開平3−25355号公報
【特許文献3】
特開平3−147317号公報
【特許文献4】
特開平6−82358号公報
【特許文献5】
特開平6−124902号公報
【特許文献6】
特開平10−213539号公報
【特許文献7】
特開平11−251252号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記した第1から第6の各従来技術では、処理装置の側面に設けられた観測用窓からレーザ光を照射し、対向した側面あるいはその他の側面に設けられた上記レーザ照射用観測窓とは異なる観測用窓から、レーザ前方散乱光や側方散乱光を検出するものである。従って、これらの前方散乱光や側方散乱光を検出する方式では、照射光学系と検出光学系との光軸調整が、照射・検出光学系で各々行わなければならず、取り扱いが面倒なものとなっていた。
【0013】
さらに、前方散乱光や側方散乱光を検出する従来方式においては、処理室へ照射する照射ビームを回転走査させて、ウェハ等の被処理体の全面に渡り異物況を観測しようとした場合には、多数の観測窓と検出光学系とを必要とし、大幅なコストアップ要因となる上、多数の観測窓や検出光学系を設けることも、スペースファクター上の制約から実際には非常に困難であると予想される。
【0014】
また、第7の従来技術は、プラズマ処理室内の汚染状況のリアルタイムモニタリングを行うことができるが、処理室内壁で反射光や散乱光による影響を避けることができない。
一方、256MbitDRAM、さらには1GbitDRAMへと高集積化が進む半導体の分野においては、回路パターンの最小線幅は0.25〜0.18μmと微細化の一途を辿っており、検出すべき異物の大きさもサブミクロンオーダが要求されている。しかし、従来技術では、異物散乱光とプラズマ発光の分離が困難であるため、比較的大きな異物の観測に適用が限定され、サブミクロンオーダの微小異物を検出することは困難であると考えられる。
【0015】
本発明目的はプラズマ処理室内の被処理体に処理を施し、外部のレーザ源からレーザビームを、観察用窓を通して処理室に照射し、その戻り光を観察することによって異物の状況を判別する際、異物の判別精度を向上させることができる技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記の問題点を解決し、照射光学系と検出光学系の光軸調整が容易で、異なる2つの観測用窓を、各々照射光学系と検出光学系で使用した場合にも、複雑な光軸調整を不要にする半導製造技術及び異物検出技術を提供することにある。
本発明の更に目的は微弱な異物散乱光を精度良く検出できる、信頼性の高い技術を提供することにある。
また、本発明の更に他の目的とするところは、ウェハ等の被処理体の全面に渡り異物を判定できる技術を提供することにある。
また、本発明の上記以外の目的は処理室内壁の汚染状況を判定できる技術を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明においては、処理室内の被処理体に所望の薄膜生成または加工処理を施す際に、外部のレーザ光源からレーザ光を、観測用窓を通して処理室内へ照射する。この際、大きな雑音光となる処理室内壁からの反射光や散乱光を低減するために、処理室内壁にレーザ光を吸収することができる雑音光抑制ユニットを設置する。そして、処理室内の異物によって散乱された散乱光を、レンズにより受光して得られた検出信号から、異物の個数、大きさ、分布、及び処理室内壁の汚染状況を判別して、半導体の処理を続行したり、停止したりする。
雑音光抑制ユニットとしては、レーザ光を吸収することができる吸収体、レーザ光を透過することができる透過体を前記吸収体の前面に配置したものを処理室のレーザ光が照射される内壁に配置する。また、雑音光抑制ユニットとしては、前記吸収体や前記透過体から反射された光をビームディフューザーに入力して低減することができるように構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、実施例を用い、図を参照して説明する。
なお、以下に述べる本発明の各実施例では、プラズマドライエッチング装置に利用されている、平行平板形プラズマエッチング装置への適用例を示すが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではなく、本発明は、スパッタ装置やCVD装置などの薄膜生成(成膜)装置、あるいは、ECRエッチング装置やマイクロ波エッチング装置、またはアッシング装置などの各種薄膜生成、加工装置への適用が可能である。
【0018】
図1は本発明による処理室内異物モニタを持つエッチング処理装置の一実施例を示す構成図であり、図1(a)はエッチング装置の一部断面正面図、図1(b)はエッチング処理装置の一部断面平面図である。
図1(a)に示すように、エッチング処理装置1では、シグナルジェネレータ83からの高周波信号によりパワーアンプ84の出力電圧を変調し、この高周波電圧を分配器85によって分配して、プラズマ処理室86内において互いに平行に配置された上部電極81と下部電極82の間に印加し、両電極81、82間での放電によりエッチグ用ガスからプラズマ71を発生させ、その活性種で被処理体としての半導体基板(ウェハ)Wをエッチングする。高周波信号としては、例えば400kHzが用いられる。
【0019】
図1(b)に示すように、処理室内異物モニタ2は、主としてレーザ照明光学系2000と散乱光検出光学系2001と制御及び信号処理系6000とにより構成され、レーザ照明光学系2000と散乱光検出光学系2001における照明光出口部及び検出光入口部は、プラズマ処理室86の側面に設けられた観測用窓10に対向するように配置されている。
レーザ照明光学系2000では、まず、レーザ(例えば、波長532nm)12から出射されたS偏光ビーム101を音響光学変調器14に入射する。音響光学変調器14には、計算機33からの制御信号に基づき、発振器13から出力された例えば周波数170kHz、好ましくはデューティ50%の矩形波信号を印加し、上記ビーム101を上記周波数で強度変調する。ここで、エッチング処理装置1の電極81、82に印加する高周波電圧を400kHzとした本実施形態では、レーザ強度変調周波数は、400kHz及びその高調波成分800kHz、1.2MHz…とは異なる上記周波数170kHzなどが良い。理由については後で述べる。
【0020】
強度変調されたS偏光ビーム102は、ウェハWの中心に集光させることができるように構成されたレンズ群6を通して、偏光ビームスプリッタ24により低損失で反射され、1/4波長板26により円偏光ビーム103に変換され後、ガルバノミラー25により反射され、プラズマ処理室86の側面に設けられた観測用窓10を通して処理室内へと導かれる。ここで、ガルバノミラー25を回転させ、ビームをウェハ面に平行な面内で走査することにより、ウェハ上空全面での照射(異物検出)が可能となる。
【0021】
上記観測用窓10からの正反射光は、ガルバノミラー25で反射され、1/4波長板26を再び通過することでP偏光となり、偏光ビームスプリッタ24を透過し散乱光検出光学系2001で検出される。この散乱光を散乱光検出光学系2001に入射すると、観測窓反射光による雑音が発生するので、上記観測用窓10には傾斜が設けられており、この面での反射光を検出光軸からずらすことによって、散乱光検出光学系2001には入射しないようにし、上記観測窓反射光による雑音光の発生を防いでいる。
【0022】
次に、異物散乱光の検出方法について図2を用いて説明する。
図2は本発明によるエッチング処理装置の内部構造を示す斜視図である。円偏光ビーム103はガルバノミラー25によって反射され、プラズマ処理室86内へ導かれる。プラズマ処理室86内み導かれたレーザビーム9は、処理室内の異物21a、21b、21cにより散乱される。この処理室内の異物21a、21b、21cからの異物散乱光のうち、照射光軸と同じ光軸を該照射光の進行方向とは反対方向に進む後方散乱光は、観測用窓10を通過してガルバノミラー25により反射され、偏光ビームスプリッタ24へと向かう。
この後方散乱光のうち、正反射成分に相当する円偏光成分は、図1(b)に示す1/4波長板26を再び通過することでP偏光ビーム104となり、偏光ビームスプリッタ24を低損失で透過し、結像レンズ31aにより異物散乱光検出用光ファイバ33aの入射面に集光される。
図3は光ファイバによる異物散乱光の受光状態を示す模式図であり、図3に示すように、ウェハW中央の73bと検出用光ファイバ33aの入射面とが結像関係になっているが、入射端面の(受光領域)は、ウェハWの手前側73aや奥側73cからのデフォーカスした散乱光も検出可能な大きさとなっている。従って、ウェハ手前から奥までの異物後方散乱光をほぼ同じ感度で検出できる。大きな受光面を確保するために、バンドルファイバやリキッドライトガイドを利用する方法が有効である。
【0023】
図1及び図2に示すように、本実施例では、処理室内壁87の照射レーザ光が当たる部分には、処理室内壁87での反射光や散乱光の発生を抑える為に、レーザ光を吸収する吸収体800aが設置してある。
この吸収体800aがない場合に付いて、図4を用いて説明する。
図4は吸収体が備えられていないエッチング処理装置の一部断面平面図である。処理室内壁87に吸収体が設けられていない場合には、図4に示すように、処理室内壁87で反射光や散乱光600a、600b及び600cなどが発生する。発生した散乱光600a、600b及び600cは、異物散乱光検出用光ファイバ33aに入射するため、大きな雑音光となる。通常、上記処理室内壁87からで発生する反射光や散乱光は、上記結像レンズ31により上記異物散乱光検出用光ファイバ33aの受光面の手前で結像する。そこで、上記処理室内壁87から発生する反射光や散乱光結像位置に空間フィルタを設置し遮光するなどの工夫が必要となるが、該空間フィルタにより異物散乱光の一部も遮光され信号強度が低下してしまう。上記吸収体800aを設置すれば、上記空間フィルタを設置する必要がなく、異物散乱光の一部が遮光され信号強度が低下することもない。
【0024】
図1(b)に示すように、異物散乱光検出用光ファイバ33aの出射端は、レーザ12の波長に設定されたモノクロメータや干渉フィルタなどの分光器34aに接続され、プラズマ発光から異物散乱光の波長成分のみを波長分離した後、光電子増倍管などの光電変換素子35aで光電変換される。光電変換された検出信号は、アンプ50aで増幅された後、ロックインアンプ51aにより、レーザ光の強度変調に用いた発振器13から出力された周波数170kHz、デューティ50%の矩形波信号を参照信号として同期検波され、上記検出信号から周波数170kHzの異物散乱光成分を抽出する。
プラズマ発光の強度はプラズマ励起用の高周波電力の変調周波数に同期していることを、本願発明者らは実験によって検証しており、例えば、上記400kHzのプラズマ励起周波数の高周波電力により発生したプラズマの発光から、分光器34により波長分離し、プラズマ励起周波数およびその整数倍と異なる上記周波数170kHzで変調・同期検波して得た異物信号は、プラズマ発光から、波長・周波数2つの領域で分離され、検出される。この方法により、プラズマ発光から微弱な異物散乱光を感度良く検出できることは、本願発明者らは実験的に確認している。即ち、プラズマ発光は、波長領域においては連続的に分布しているが、周波数領域においては、離散的に存在し、周波数領域において空き領域がある。従って、例えば波長532nmのレーザ光を、上記プラズマ発光の周波数とは異なる、例えば周波数170kHzで強度変調してプラズマ処理室86に入射し、検出光の中から波長532nm成分、周波数170kHz成分、すなわちピーク信号のみを取り出せば、異物からの散乱光をプラズマ発光から分離して検出することが可能なる。
【0025】
図1(b)において、ロックインアンプ51の出力は計算機33に送られる。計算機33では、ガルバノドライバ29を介して走査信号をガルバノミラー25に送り、ビームを走査しつつ各走査位置で取り込んだ異物信号を、逐一ディスプレイ上に表示する。なお、36は記憶装置である。
各検出位置において、n回目の走査時の出力と(n−1)回目の走査時の出力の差分をとり、その後ある値以上の変化が発生した場合のみ信号強度を表示すると、異物信号の判定が容易となる。プラズマ中の浮遊異物により散乱光が発生した場合には、パルス上の大きな信号が現れる。計算機33では、予め実験により得られた粒径に対する信号強度と、検出された異物信号強度とを比較し異物の大きさを、また、上記パルス状の信号の数から異物個数を、また、信号が検出された時の走査位置から異物の発生位置を判定する。更に、計算機33では、判定した異物の個数と大きさとなどから処理室内の汚染状況を判断し、異物発生総数が予め設定した基準値を超えたときはエッチング処理を終了する、汚染状況をアラームなどでプラズマ処理装置操作者に知らせる等の情報を出力することができる。
【0026】
次に、本発明による処理室内壁87からの反射光や散乱光の発生を抑える手段について説明する。
図5は本発明による雑音光抑制ユニットの第1の実施例を示す斜視図である。図6は図5に示す雑音光抑制ユニットのA1−A2断面図である。図7は図5に示す吸収体を搭載したプラズマ処理室の一実施例を示す一部断面上面図である。図5に示すように、本実施例では雑音光抑制ユニット850aは円弧状の吸収体800aで構成されている。その断面は図6に示すように、矩形状である。また、この吸収体800aは、図7に示すように、処理室内壁87の照射レーザビームが当たる位置に凹みを設け、該処理室の内壁87の凹みに埋め込むような形で設置されている。このように、吸収体800aは雑音光を抑制することができるもので、雑音光抑制ユニット850aとして吸収体800aを設けることによって、ガルバノミラー25で反射され、処理室86内に入射されたレーザビーム9は吸収体800aで吸収されるために殆ど反射されない。
【0027】
吸収体800aの形状はこのようなものに限定されるものではない。例えば、吸収体からの微弱な反射光の発生が懸念される場合などには、吸収体を図8及び図9に示すような形状にすると好適である。
図8は本発明による雑音光抑制ユニットの第2の実施例を示す斜視図である。図9は図8のB1−B2断面図である。図において、雑音光抑制ユニット850bは第1の斜面801と第2の斜面802とを備える吸収体800bで構成されている。観測用窓10から入射されたレーザビーム9は第1の斜面801に衝突し、殆どのレーザ9は吸収体800bに吸収されるが、反射された僅かなレーザ9は第2の斜面802に入射されて吸収される。反射された微量のレーザビーム9は更に第1の斜面801に入射されて吸収される。この様に、本実施例では、吸収体800bの表面で発生する反射光を多重反射させて、吸収体からの微弱な反射光の影響を低減させることができる。
【0028】
次に、本発明による吸収体の第3の実施例について説明する。
図10は雑音光抑制ユニットの第3の実施例を示す斜視図、図11は図10のC1−C2断面図である。図10において、900aはレーザビーム(レーザ光)を透過させることができる透過体であり、例えば石英ガラスをいう。このレーザを透過させることができる透過体はレーザ光を透過させることができる物質なら何でもよい。本実施例において、雑音光抑制ユニット850cは吸収体800aと石英ガラス900aとから構成されている。石英ガラス900aはレーザビームを透過させることができる。よって、石英ガラス900aは吸収体800aから発生される汚染物質の発生を抑圧する汚染物質発生抑圧体として働く。したがって、この吸収体800aに含まれる吸収材料からの汚染物質(例えば、重金属など)の発生が懸念される場合には、図10及び図11に示すように、吸収体800aの前面を、例えば、石英ガラス900aなどで覆い、吸収体800aからの汚染物質の発生を抑えることもできる。
【0029】
次に、吸収体800aの周辺(側面)からの汚染物質の発生が懸念される場合について、図12及び図13を用いて説明する。
図12は本発明による雑音光抑制ユニットの第4の実施例を示す斜視図、図13は図12のD1−D2断面図である。本実施例の雑音光抑制ユニット850dは図12、13に示すように、吸収体800a全てを、例えば、石英ガラス900bなどの汚染物質発散抑圧体で完全に覆い、吸収体800aからの汚染物質の発生を抑えることもできる。
【0030】
この場合、石英ガラス900b表面で発生する反射光の影響が懸念される場合について、図14及び図15を用いて説明する。
図14は本発明による雑音光抑制ユニットの第5の実施例を示す断面図である。本実施例の雑音光抑制ユニット850eは、図14に示すように、吸収体800aを石英ガラス900cで覆い、該吸収体800aと石英ガラス900cを傾けて、該石英ガラス900cからの反射光軸を、照射光軸からずらすことで、石英ガラス900cからの反射光の影響を抑えている。
【0031】
更に、照射光軸とずらした該石英ガラス900cからの反射光の影響さえも懸念される場合について、図15を用いて説明する。
図15は本発明による雑音光抑制ユニットの第6の実施例を示す断面図であり、本実施例の雑音光抑制ユニット850fは、吸収体800aを石英ガラス900cに覆ったものを傾けて配置し、照射光軸をずらした該石英ガラス900cからの反射光の進行先に、ビームディフューザー950aを設置する。ビームディフューザー950aは内側の面を粗くし、入射された光が内部で乱反射して入り口から出射者される光を抑制することができる。よって、本実施例では、上記照射光軸からずらした該石英ガラス900cからの反射光の影響を抑えることが可能とである。
【0032】
次に、図16及び図17をもちいて、本発明による雑音光抑制ユニットの第7の実施例について説明する。
図16は本発明による雑音光抑制ユニットの第7の実施例を示す断面図である。図17は図16に示すビームディフューザーのE1−E2断面図である。なお、図16のビームディフューザーは図17に示すビームディフューザーのF1−F2断面図である。図に示すように、本実施例の雑音光抑制ユニット850gは、図15に示すビームディフューザー950aの代わりにビームディフューザー950bを設けており、ビームディフューザー950bは内壁の形状をくさび形にして、表面を例えばナイフエッジ状にしておくことで、上記照射光軸とずらした該石英ガラス900cからの反射光の影響をより抑えることが可能となる。
【0033】
ここで、ビームディフューザーの形状は、上記図16及び図17に示す形状に限定されるものではなく、例えば、図18に示す形状であっても良い。
図18は本発明による雑音光抑制ユニットの第8の実施例を示す断面図である。図に示す雑音光抑制ユニット850hは図15に示すビームディフューザー950aをビームディフューザー950cに代えたものである。ビームディフューザー950cはその中央部にのこぎり歯状の凹凸が形成された突起951が設けられ、入射した光が両側壁に形成されたのこぎり歯状の凹凸と突起951に設けられたのこぎり歯状の凹凸間で反射を繰り返すことによって外部に出力される光をより少なくしている。
【0034】
更に、吸収体に反応生成物が付着したり、プラズマによる吸収体表面にダメージをうけたりすることが懸念される場合の対策について、図19及び図20を用いて説明する。
図19は本発明による雑音光抑制ユニットの第9の実施例を示す斜視図である。図20は図19に示す雑音抑制ユニットのG1−G2断面図である。図に示すように、雑音光抑制ユニット850iは、処理室内壁87bの形状を高アスペクト比のスリット状にして、その奥に吸収体800cを配置している。このように構成すると、吸収体への反応生成物の付着や、プラズマによる吸収体表面へのダメージを押さえることができる。即ち、プラズマが吸収体の表面に照射されると吸収体の平らな表面が粗されてでこぼこになり、ごみや着き易くなる。また、吸収体からもごみが出てしまう。本実施例のように構成すると、プラズマが吸収体800cに届くまでに減衰して吸収体800cに当りにくくなる。
【0035】
また、図8から図18で説明したものを組み合わせた例について、図21を用いて説明する。
図21は本発明による雑音光抑制ユニットの第10の実施例を示す断面図である。図に示すように、本実施例の雑音光抑制ユニット850jは、吸収体800aを、石英ガラス900cで覆ったものを傾斜させて、高アスペクト比のスリット状の処理室内壁の奥に設置して、且つ、石英ガラス900cからの反射光を処理室内壁に設けられたビームディフューザー87cに導くような構成している。
【0036】
以上述べたように本発明によれば、上記変調・同期検波方式により、波長及び周波数2つの領域において微弱な異物散乱光をプラズマ中異物検出で問題となるプラズマ発光から分離して検出することが可能であり、従来の波長分離のみの方法に比べプラズマ中浮遊異物の検出感度が大幅に向上するという効果が得られ、且つ、ウェハ全面にわたり安定な異物検出が可能になるという効果と同時に、処理室内壁の汚染状況をモニタリングすることが可能となる。
さらに、本発明によれば、ウェハ上全面で異物検出を行って、異物の個数、大きさ、分布を判定するので、操作者は、その情報を、例えば、ディスプレイによりリアルタイムで確認することもできる。
【0037】
また、本発明によれば、得られた異物の発生個数、大きさ、分布の情報をもとに、処理室内の汚染状況をリアルタイムで判断できると同時に処理室内壁の汚染状況をモニタリングできるため、例えば、クリーニング時期の最適化による装置稼働率の向上、突発的大量異物の発生の早期発見ができ、歩留まりが向上する。また、処理室内の汚染状況を常にモニタしながら処理を進められるため、このようにして製造された半導体基板や液晶基板は、基準値以上の異物を含まない環境で製造された、高品質で、信頼性の高い製品となる。
【0038】
また、本実施例によれば、ダミーウェハを用いた処理室の汚染状況判断や、抜き取り検査による汚染状況判断の頻度低減が可能であるため、ダミーウェハのコスト削減がなされる。
【0039】
次に、本発明を半導体集積回路の製造方法に応用した場合の実施例について、図22、図23及び図24を用いて説明する。
図22は本発明によるプラズマ中浮遊異物計測装置付きエッチング処理装置を導入した半導体集積回路装置の製造工程の一実施例を示すフローチャートである。図23は本発明によるコンタクトホールの形成過程の一実施例を説明するための半導体集積回路の断面図である。
図22において、ステップ100aは被加工膜をつけるための成膜工程であり、図23(a)において、ウェハW上にシリコン酸化膜などの被加工膜601を形成する成膜工程である。ステップ100bは、形成した被加工膜601の厚さを検査する膜厚計測工程である。ステップ100cは、ウェハWにレジスト602を塗布するレジスト塗布工程である(図23(a)参照)。ステップ100dは、マスクパターン603をウェハ上のレジスト膜602に転写するパターン転写工程である(図23(b)参照)。ステップ100eは、被加工部のレジストを除去する、現像工程であり(図23(c)参照)、ステップ100fは、レジストパターン604をマスクとして、レジスト除去部605の被加工膜601をエッチングし、配線溝やコンタクトホール606を形成する(図23(d)参照)エッチング工程である。ステップ100hは、レジストパターン604を除去する、アッシング工程であり(図23(e)参照)、工程100iは、ウェハ表面や裏面を洗浄する、洗浄工程である。上記一連の工程は、例えば、コンタクトホールの形成に適用される。
【0040】
次に、図24を用いて、エッチング中に発生した異物がウェハに付着することで生じる欠陥について説明する。
図24はコンタクトホールのエッチング工程において、付着異物による生じる欠陥の例を説明するためのウェハの断面図である。図24において、701〜705は異物である。異物701は、エッチングの最中にコンタクトホール開口部に付着した異物を示している。この場合、付着異物701によりエッチングが反応停止するため、該異物付着部分のコンタクトホールは非開口となり、致命欠陥となる。異物702は、エッチングの最中にコンタクトホール内部に付着した異物を示している。この場合も、付着異物702によりエッチング反応が停止するため、該異物付着部分のコンタクトホールは非開口となり、致命欠陥となる。
異物703および異物704は、エッチング終了後にコンタクトホール内部に付着した異物を示している。コンタクトホールのようなアスペクト比の高い箇所に付着した異物は、洗浄しても取り除くことが困難な場合が多く、異物703のように、その大きさが大きい場合には、コンタクト不良が生じるため致命欠陥となる。異物705は、エッチングの最中にレジストパターン604に付着した異物を示している。この場合、該付着異物705によりエッチング反応は何ら影響を受けることはなく、該付着異物705により致命欠陥が発生することはない。このように、異物が付着しても、異物の大きさが欠陥を引き起こすほど大きくない場合や、付着箇所が非エッチング領域であるような場合には致命欠陥とならず、ウェハWに異物が付着してもその全てが致命欠陥を引き起こすわけではない。また、異物701や異物705は洗浄により比較的除去しやすい異物であるのに対し、異物702、異物703および異物704のように、高アスペクト比のコンタクトホールに落下した異物は、洗浄による除去が困難である。
【0041】
さて、本発明では、エッチング工程100f(図22参照)において、プラズマ中浮遊異物計測装置により、エッチング中に処理室内に発生した異物をリアルタイムで検出し、該異物検出結果に基づき、処理したウェハを次の工程に送り、順次残りのウェハの処理を進めるか、次の工程に送る前に外観検査を行うか、処理を中止し処理室内のクリーニング(メンテナンス)を行うかを選択する。
ここでは、検出異物大きさおよび個数と予め設定した規格値(異物管理基準)とを比較することで、次に行う処理を選択することにした。
【0042】
次に、本実施例における上記規格値(異物管理基準)の算出方法の例について説明する。既に説明したとおり、ウェハに異物が付着してもその全てが致命欠陥を引き起こすわけではない。付着異物により致命欠陥が発生する確率は、エッチングパターンの開口率やパターン密度、更には配線幅などと、付着する異物の大きさや個数の関係から、計算により求めることができる。したがって、エッチング処理中に検出される異物の大きさと個数と、ウェハ付着異物の大きさと個数の相関関係を、予め実験によって求めておくことで、エッチング中に検出した異物により致命欠陥が引き起こされる確率を求めることができる。
【0043】
規格値(異物管理基準)は、上記手段により求めた値に基づいて設定する。以下に、本実施例における、規格値の設定例を示す。
規格値1は、検出異物のうちある大きさ以上の個数が該規定値1より少なければ、致命欠陥が発生する確率が非常に低くなるように(例えば、致命欠陥発生確率1%以下)設定する。例えば、規格値1は、異物粒径0.4μm以上10個とする。
規格値2は、検出異物のうちある大きさ以上の個数が上記規格値1以上で該規定値2より少なければ、致命欠陥の発生が懸念される値となるように(例えば、致命欠陥発生確率5%以下)設定する。例えば、規格値2は、異物粒径0.4μm以上30個とする。よって、検出異物のうちある大きさ以上の個数が該規定値2以上であると、致命欠陥が多数発生する(例えば、致命欠陥発生確率5%以上)ことになる。
【0044】
上記規格値を利用したエッチング処理動作について、図22を用いて説明する。ステップ101aでウェハを下部電極上に載置し、ステップ101bでエッチングを開始する。ステップ101cで検出異物の個数N1を計測する。
上記規格値に基づき、エッチング処理中に検出された異物のうちある大きさ以上の個数N1が上記規定値1より少ない場合には、致命欠陥の発生する確率が低いので、ステップ101dに移行して引き続き次のウェハのエッチング処理を行う。次に、ステップ101eで未処理ウェハの有無をチェックし、未処理ウェハがある場合には、ステップ101aに戻り、未処理ウェハがない場合にはステップ100hのアッシング処理に移行する。
ステップ101cで、エッチング処理中に検出された異物のうちある大きさ以上の個数N1が上記規定値1以上であるが、上記規定値2よりは少ない場合には、ステップ101fでエッチング処理終了し、その後、ステップ101gでウェハをアンロードし、ステップ100jで外観検査を行う。該外観検査の結果、ステップ100kで、致命欠陥が確認されなければ、該ウェハは次のアッシングステップ100hに送られる。該外観検査の結果、ステップ100kで、致命欠陥が確認された場合は、ステップ100mで致命欠陥が救済可能な欠陥か否かを判定する。上記判定結果に基づき、救済が可能(救済回路の利用など)な欠陥と判定された場合は、該ウェハは次のアッシングステップ程100hに送られる。上記判定結果に基づき、救済不可能な欠陥と判定された場合は、ステップ100nで該欠陥個所を記録した後、該ウェハを次のアッシングステップ100hに送る。その後、例えば、ダイシングによりチップ毎にきり出した時に、ステップ100pで該救済不可能な欠陥を含むチップは排除する。
【0045】
エッチング処理中に検出された異物のうちある大きさ以上の個数N1が、上記規定値2より多い場合には、その後に処理を行うウェハにも、大量の致命欠陥が発生する可能性が高いので、ステップ101hでエッチング処理を中断し、ステップ101iでウェハをアンロードし、ステップ100qで、プラズマ処理室内のクリーニング(メンテナンス)を行うよう、エッチング装置の操作者にモニタ画面上に表示したりアラームで知らせたりする。
【0046】
以上述べたように、本発明によれば、プラズマ処理室内の被処理体に処理を施し、外部のレーザ源からレーザビームを観察用窓を通して処理室に照射し、その戻り光を観察することによって異物の状況を判別する場合、この戻り光に処理室内の壁からの反射光や散乱光を低減することによって、異物の判別精度を向上させることができる。
【0047】
プラズマ中浮遊異物計測装置を備えないエッチング処理装置では、必ずしも適切な時間で処理室のクリーニングが行われない。従って、本来クリーニングしなくても良い時期にクリーニングを行い、装置稼働率を低下させ、逆にクリーニングすべき時期を過ぎているにもかかわらず処理を続けて不良品を大量に生じさせ歩留まりを低下させることもある。
また、処理室内異物チェックのためのダミーウェハによる先行作業を行い、その結果からクリーニング時期を決める方法もある。この場合、一連の工程中に余分な作業が入るため、スループットが低下し、ダミーウェハ分のコストが必要とされた。しかし、ウェハの大口径化に伴い、ダミーウェハのコストの増加は必至で、処理室内異物チェックのためのダミーウェハによる先行作業の削減も大きな問題になっている。
【0048】
これに対し本実施例によれば、処理室内の汚染状況をリアルタイムでモニタしながら被処理体の処理を行えるため、クリーニング時期の最適化が図られ、ダミーウェハによる先行作業も必要ないため、スループットが向上し、ダミーウェハのコスト削減が可能となる。また、本実施例の工程により製造された製品は、規定値以上の異物を含まない良質の製品、したがって信頼性の高い製品を製造することができる。
【0049】
なお、以上の実施例においては、エッチング処理装置への適用例について述べたが、先にも記載したように、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではなく、例えば、本発明をアッシング装置や成膜装置に適用することで、アッシング装置内および成膜装置内の異物のリアルタイムモニタリングが可能となり、以って、ホトリソグラフィ工程中のアッシング工程および成膜工程起因の不良を低減することが可能となり、不良品の発生防止と歩留まりの向上とを図ることができる。
【0050】
また、本発明によれば、波長及び周波数2つの領域において微弱な異物散乱光をプラズマ中異物検出で問題となるプラズマ発光から分離して検出することが可能であり、従来の波長分離のみの方法に比べプラズマ中浮遊異物の検出感度が大幅に向上するという効果が得られ、従来の波長分離のみの場合に得られる最小検出感度は、せいぜいφ1μm程度が限界であったのに対し、本発明の方法によれば、最小検出感度をφ0.2μm程度にまで向上でき、ウェハ全面に渡り安定な異物検出が可能になるという効果と同時に、プラズマ処理室内壁の汚染状況をモニタリングできるという効果が生まれる。
また、本発明によれば、得られた異物の発生個数、大きさ、分布の情報をもとに、処理室内の汚染状況をリアルタイムで判断できると同時に処理室内壁の汚染状況をモニタリングできるため、例えば、クリーニング時期の最適化による装置稼働率の向上、突発的大量異物の発生の早期発見ができ、歩留まりが向上する。また、処理室内の汚染状況を常にモニタしながら処理を進められるため、このようにして製造された半導体基板や液晶基板は、基準値以上の異物を含まない環境で製造された、高品質で、信頼性の高い製品となる。
また、本発明によれば、ダミーウェハを用いた処理室の汚染状況判断や、抜き取り検査による汚染状況判断の頻度低減が可能であるため、ダミーウェハのコスト削減がなされる。
これらの効果により、エッチング処理室内の汚染状況のリアルタイムモニタリングが可能となり、付着異物のよる不良ウェハの発生を低減でき高品質の半導体素子の製造が可能になるという効果と、装置クリーニング時期を正確に把握することができるという効果が生まれる。
また、本発明によれば、ダミーウェハを用いた異物の先行作業チェック作業の頻度が低減できるため、コストの低減と生産性の向上という効果が生まれる。また、製造ラインの自動化も可能となるという効果も有している。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、プラズマ処理室内の被処理体に処理を施し、外部のレーザ源からレーザビームを観察用窓を通して処理室に照射し、その戻り光を観察することによって異物の状況を判別する場合、この戻り光に処理室内の壁からの反射光や散乱光を低減することによって、異物の判別精度を向上させることができる。
【0052】
また、本発明によれば、波長及び周波数2つの領域において微弱な異物散乱光をプラズマ中異物検出で問題となるプラズマ発光から分離して検出することが可能であり、従来の波長分離のみの方法に比べプラズマ中浮遊異物の検出感度が大幅に向上するという効果が得られ、従来の波長分離のみの場合に得られる最小検出感度は、せいぜいφ1μm程度が限界であったのに対し、本発明の方法によれば、最小検出感度をφ0.2μm程度にまで向上でき、ウェハ全面に渡り安定な異物検出が可能になるという効果と同時に、プラズマ処理室内壁の汚染状況をモニタリングできるという効果が生まれる。
また、本発明によれば、得られた異物の発生個数、大きさ、分布の情報をもとに、処理室内の汚染状況をリアルタイムで判断できると同時に処理室内壁の汚染状況をモニタリングできるため、例えば、クリーニング時期の最適化による装置稼働率の向上、突発的大量異物の発生の早期発見ができ、歩留まりが向上する。また、処理室内の汚染状況を常にモニタしながら処理を進められるため、このようにして製造された半導体基板や液晶基板は、基準値以上の異物を含まない環境で製造された、高品質で、信頼性の高い製品となる。
また、本発明によれば、ダミーウェハを用いた処理室の汚染状況判断や、抜き取り検査による汚染状況判断の頻度低減が可能であるため、ダミーウェハのコスト削減がなされる。
これらの効果により、エッチング処理室内の汚染状況のリアルタイムモニタリングが可能となり、付着異物のよる不良ウェハの発生を低減でき高品質の半導体素子の製造が可能になるという効果と、装置クリーニング時期を正確に把握することができるという効果が生まれる。
また、本発明によれば、ダミーウェハを用いた異物の先行作業チェック作業の頻度が低減できるため、コストの低減と生産性の向上という効果が生まれる。また、製造ラインの自動化も可能となるという効果も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による処理室内異物モニタを持つエッチング処理装置の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明によるエッチング処理装置の内部構造を示す斜視図である。
【図3】光ファイバによる異物散乱光の受光状態を示す模式図である。
【図4】吸収体が備えられていないエッチング処理装置の一部断面平面図である。
【図5】本発明による雑音光抑制ユニットの第1の実施例を示す斜視図である。
【図6】図5に示す雑音光抑制ユニットのA1−A2断面図である。
【図7】図5に示す吸収体を搭載したプラズマ処理室の一実施例を示す一部断面上面図である。
【図8】本発明による雑音光抑制ユニットの第2の実施例を示す斜視図である。
【図9】図8のB1−B2断面図である。
【図10】雑音光抑制ユニットの第3の実施例を示す斜視図である。
【図11】図10のC1−C2断面図である。
【図12】本発明による雑音光抑制ユニットの第4の実施例を示す斜視図である。
【図13】図12のD1−D2断面図である。
【図14】本発明による雑音光抑制ユニットの第5の実施例を示す断面図である。
【図15】本発明による雑音光抑制ユニットの第6の実施例を示す断面図である。
【図16】本発明による雑音光抑制ユニットの第7の実施例を示す断面図である。
【図17】図16に示すビームディフューザーのE1−E2断面図である。
【図18】本発明による雑音光抑制ユニットの第8の実施例を示す断面図である。
【図19】本発明による雑音光抑制ユニットの第9の実施例を示す斜視図である。
【図20】図19に示す雑音抑制ユニットのG1−G2断面図である。
【図21】本発明による雑音光抑制ユニットの第10の実施例を示す断面図である。
【図22】本発明によるプラズマ中浮遊異物計測装置付きエッチング処理装置を導入した半導体集積回路装置の製造工程の一実施例を示すフローチャートである。
【図23】本発明によるコンタクトホールの形成過程の一実施例を説明するための半導体集積回路の断面図である。
【図24】コンタクトホールのエッチング工程において、付着異物による生じる欠陥の例を説明するためのウェハの断面図である。
【図25】従来の平行平板形プラズマエッチング装置を用いて処理装置を示す断面図である。
【符号の説明】
3…ガルバノミラー、4…ガルバノミラードライバ、6…レンズ群、9…レーザ、10…観測用窓、12…レーザ源、13…発振器、14…音響変調器、15…光検出器、21a、21b、21c…異物、33…計算機、33a…光ファイバ、36…外部記憶装置、81…上部電極、82…下部電極、86…プラズマ処理室、87…プラズマ処理室内壁W…半導体基板(ウェハ)、800a〜800c…吸収体、900a〜900c…石英ガラス、950a〜950c…ビームディフューザー、850a〜850i…雑音光抑制ユニット。
Claims (20)
- 処理室内の被処理体に所望の半導体製造処理を施すステップと、光源からのレーザ光を前記処理室内に照射するステップと、前記処理室内に設けられた雑音光抑制ユニットによって、前記処理室内に照射されたレーザ光を吸収するステップと、前記処理室内の異物による散乱光を検出する検出ステップとを備えることを特徴とする半導体製造方法。
- 請求項1記載の半導体製造方法において、前記前記検出ステップからの信号に基づき、前記処理室内の異物の発生状況を判定する汚染状況判定ステップを設けることを特徴とする半導体製造方法。
- 請求項1記載の半導体製造方法において、前記雑音光抑制ユニットは、前記レーザ光を吸収する機能を備えていることを特徴とする半導体製造方法。
- 請求項1記載の半導体製造方法において、前記雑音光抑制ユニットは、前記レーザ光の反射ないし散乱を低減もしくは防止する機能を備えていることを特徴とする半導体製造方法。
- 請求項1記載の半導体製造方法において、前記雑音光抑制ユニットは、前記レーザ光を吸収する材料で構成された吸収体、又は、前記レーザ光を吸収する材料で構成された吸収体と前記レーザ光を透過する材料から構成された透過体なることを特徴とする半導体製造方法。
- 請求項1記載の半導体製造方法において、前記雑音光抑制ユニットは、前記レーザ光を透過する材料で、前記レーザ光を吸収する材料で構成された吸収体の上記レーザ光の入射面を覆うことを特徴とする半導体製造方法。
- 請求項1記載の半導体製造方法において、前記雑音光抑制ユニットは、前記レーザ光を吸収する材料の全周を、前記レーザ光を透過する材料で覆うことを特徴とする半導体製造方法。
- 請求項1記載の半導体製造方法において、前記雑音光抑制ユニットは、ビームディフューザーのような戻り光抑制部を備えていることを特徴とする半導体製造方法。
- 請求項1記載の半導体製造方法において、前記雑音光抑制ユニットは、前記処理室内の内壁の表面に設けられていることを特徴とする半導体製造方法。
- 請求項1記載の半導体製造方法において、前記雑音光抑制ユニットは、前記処理室内の内壁に設けられ凹部の奥に設けられていることを特徴とする半導体製造方法。
- 被処理体に所望の半導体製造処理を施す処理室と、光源と、前記光源からのレーザ光を前記処理室内に照射する照明ユニットと、前記処理室内に設けられ、前記処理室内に照射されたレーザ光を吸収することができる雑音光抑制ユニットと、前記処理室内の異物による散乱光を検出する検出ユニットとを備えることを特徴とする半導体製造装置。
- 請求項11記載の半導体製造装置において、前記検出ユニットからの信号に基づき、前記処理室内の異物の発生状況を判定する汚染状況判定手段を有し、前記処理室内の汚染状況を判定しながら、前記半導体製造処理を進めることを特徴とする半導体製造装置。
- 請求項11記載の半導体製造装置において、前記雑音光抑制ユニットは、前記レーザ光を吸収する機能を備えていることを特徴とする半導体製造装置。
- 請求項11記載の半導体製造装置において、前記雑音光抑制ユニットは、前記レーザ光の反射ないし散乱を低減もしくは防止する機能を備えていることを特徴とする半導体製造装置。
- 請求項11記載の半導体製造装置において、前記雑音光抑制ユニットは、前記レーザ光を吸収する材料で構成された吸収体、又は、前記レーザ光を吸収する材料で構成された吸収体と前記レーザ光を透過する材料から構成された透過体なることを特徴とする半導体製造装置。
- 請求項11記載の半導体製造装置において、前記雑音光抑制ユニットは、前記レーザ光を透過する材料で、前記レーザ光を吸収する材料で構成された吸収体の上記レーザ光の入射面を覆うことを特徴とする半導体製造装置。
- 請求項11記載の半導体製造装置において、前記雑音光抑制ユニットは、前記レーザ光を吸収する材料の全周を、前記レーザ光を透過する材料で覆うことを特徴とする半導体製造装置。
- 請求項11記載の半導体製造装置において、前記雑音光抑制ユニットは、ビームディフューザーのような戻り光抑制部を備えていることを特徴とする半導体製造装置。
- 請求項11記載の半導体製造装置において、前記雑音光抑制ユニットは、前記処理室内の内壁の表面に設けられていることを特徴とする半導体製造装置。
- 請求項11記載の半導体製造装置において、前記雑音光抑制ユニットは、前記処理室内の内壁に設けられた凹部の奥に設けられていることを特徴とする半導体製造装置。
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