JP3645462B2 - 回路基板の製造方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板や液晶基板などの回路基板の製造方法およびその装置に係り、特に、薄膜の生成(成膜)やエッチング等の加工を行う処理室(真空処理室)内に浮遊した異物を、in−situ計測する機能を備えた回路基板製造方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エッチング装置を始めとして、プラズマを用いた処理が半導体製造工程や液晶表示装置用基板製造工程に広く適用されている。
【0003】
プラズマを用いた処理装置の1例として、図26に示す平行平板型プラズマエッチング装置がある。この種の装置は、図26に示すように、シグナルジェネレータ83からの高周波信号によりパワーアンプ84の出力電圧を変調し、この高周波電圧を分配器85により分配して、処理室内において互いに平行に配置した上部電極81と下部電極82の間に印加し、両電極間81、82での放電によりエッチング用ガスからプラズマ71を発生させ、その活性種で被処理体としての、例えば半導体基板(ウェハ)Wをエッチングするようになっている。高周波信号としては、例えば400kHz程度の周波数が用いられる。
【0004】
上記プラズマエッチング装置では、プラズマ処理によるエッチング反応によって生成された反応生成物が、プラズマ処理室の壁面あるいは電極に堆積し、これが時間経過に伴い、剥離して浮遊異物となることが知られている。この浮遊異物は、エッチング処理が終了しプラズマ放電が停止した瞬間に、ウェハ上に落下して付着異物となり、回路の特性不良やパターン外観不良を引き起こす。そして、最終的には、歩留まりの低下や素子の信頼性低下の原因となる。
【0005】
上記ウェハ表面に付着した異物を検査する装置は、多数報告され実用化されているが、これらは、プラズマ処理装置から一旦ウェハを抜き出して検査を行うもので、異物が多く発生していると判った時点では、既に他のウェハの処理が進んでおり、不良の大量発生による歩留まりの低下の問題がある。また、処理後の評価では、処理室内の異物発生の分布、経時変化などは判らない。
【0006】
従って、処理室内の汚染状況をin−situでリアルタイムモニタする技術が、半導体製造や液晶製造等の分野で求められている。
【0007】
処理室内で浮遊する異物の大きさは、サブミクロンから数百μmの範囲であるが、256MbitDRAM(Dynamic Random Access Memory)、さらには1GbitDRAMへと高集積化が進む半導体の分野においては、回路パターンの最小線幅は0.25〜0.18μmと微細化の一途を辿っており、検出すべき異物の大きさもサブミクロンオーダが要求されている。
【0008】
プラズマ処理室等の処理室(真空処理室)内に浮遊した異物をモニタする従来技術としては、日本国公開特許57−118630号公報(従来技術1)、日本国公開特許3−25355号公報(従来技術2)、日本国公開特許3−147317号公報(従来技術3)、日本国公開特許6−82358号公報(従来技術4)、日本国公開特許6−124902号公報(従来技術5)、特開平10−213539(従来技術6)に開示された技術が挙げられる。
【0009】
上記従来技術1には、反応空間における自己発光光のスペクトルと異なったスペクトルを有する平行光を反応空間に照射する手段と、上記平行光の照射を受けて上記反応空間において発生する微粒子からの散乱光を検出する手段とを、具備した蒸着装置が開示されている。
【0010】
また、上記従来技術2には、半導体装置用基板表面に付着した微細粒子及び浮遊している微細粒子を、レーザ光による散乱を用いて測定する微細粒子測定装置において、波長が同一で相互の位相差がある所定の周波数で変調された2本のレーザ光を発生させるレーザ光位相変調部と、上記2本のレーザ光を上記の測定対象である微細粒子を含む空間において交差させる光学系と、上記2本のレーザ光の交差された領域において測定対象である微細粒子により散乱させた光を受光し、電気信号に変換する光検出部と、この散乱光による電気信号の中で上記レーザ光位相変調部での位相変調信号と周波数が同一または2倍で、かつ上記位相変調信号との位相差が時間的に一定である信号成分を取り出す信号処理部とを、備えた微細粒子測定装置が開示されている。
【0011】
また、上記従来技術3には、コヒーレント光を走査照射して反応容器内で散乱する光をその場で発生させるステップと、上記反応容器内で散乱する光を検出するステップとを含み、それにより上記散乱光を解析することで、上記反応容器内の汚染状況を測定する技術が記載されている。
【0012】
また、上記従来技術4には、レーザ光を生成するレーザ手段と、観測されるべき粒子を含むプラズマ処理ツールの反応室内の領域を上記レーザ光で走査するスキャナ手段と、上記領域内の粒子によって散乱したレーザ光のビデオ信号を生成するビデオカメラと、上記ビデオ信号のイメージを処理し表示する手段とを、有する粒子検出器が記載されている。
【0013】
また、上記従来技術5には、プラズマ処理室内のプラズマ発生領域を観測するカメラ装置と、該カメラ装置により得られた画像を処理して目的とする情報を得るデータ処理部と、該データ処理部にて得られた情報に基づいてパーティクルを減少させるように排気手段、プロセスガス導入手段、高周波電圧印加手段及びパージガス導入手段のうち少なくとも1つを制御する制御部とを、備えたプラズマ処理装置が記載されている。
【0014】
また、上記従来技術6には、測定体積を横切って照射する光ビームを送出する光送出器と、光検出器と上記測定体積からの散乱光を集光してその光を上記光検出器に向ける光学系とを含み、その光検出器に向けられた光の強度を表す信号をその光検出器が発生するように構成した検出器と、前記光検出器からの信号を分析するように相互接続され、前記光検出器からの信号の中のパルスを検出するパルス検出器と、微粒子に対応しその微粒子が前記測定体積の中を動く間の前記ビームによる複数回の照射に伴う前記微粒子による散乱光に起因する一連のパルスを特定する事象検出器ととを含む信号処理手段とを含む微粒子センサが記載されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記した各従来技術は、処理装置の側面に設けられた観測用窓からレーザ光を照射し、対向した側面あるいはその他の側面に設けられた上記レーザ照射用観測窓とは異なる観測用窓から、レーザ前方散乱光や側方散乱光を検出するものである。したがって、これらの前方散乱光や側方散乱光を検出する方式では、照射光学系と検出光学系とが各々異なるユニットで形成され、これらを取り付ける観測用窓も2つ必要であり、また、光軸調整等も、照射・検出光学系で各々行わなければならず、取り扱いが面倒なものとなっていた。
【0016】
また、通常、プラズマ処理室などの処理室の側面の観測用窓は、プラズマ発光などをモニタするためにほとんどの機種に設けられているが、この観察窓は1つのみしか備え付けられていない場合も少なくない。従って、観測用窓を2つ必要とする従来手法は、観測用窓を1つしか備えていない処理室をもつ製造装置には、適用することができないという問題がある。
【0017】
さらに、前方散乱光や側方散乱光を検出する従来方式においては、処理室へ照射する照射ビームを回転走査させて、ウェハ等の被処理体の全面上の異物発生状況を観察しようとした場合には、多数の観察窓と検出光学系とを必要とし、大幅なコストアップ要因となる上、多数の観察窓や検出光学系を設けることも、スペースファクター上の制約から実際には非常に困難である。
【0018】
一方、256MbitDRAM、さらには1GbitDRAMへと高集積化が進む半導体の分野においては、回路パターンの最小線幅は0.25〜0.18μmと微細化の一途を辿っており、検出すべき異物の大きさもサブミクロンオーダが要求されている。しかし、従来技術では、異物散乱光とプラズマ発光の分離が困難であるため、比較的大きな異物の観測に適用が限定され、サブミクロンオーダの微小異物を検出することは困難である。
本発明の目的は、1つの観測用窓を照射光学系と検出光学系で兼用し、処理室内に浮遊した異物の検出を、1つのユニットで構成された光学系によって行えるようにすることにある。
また、本発明の他の目的は、微弱な異物散乱光を精度良く検出できる、信頼性の高い方法および装置を実現することにある。
さらに、本発明の他の目的は、ウェハ等の被処理体の全面上の異物発生状況を判定できる方法および装置を実現することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の回路基板の製造方法においては、処理室内に被処理体を搬入した状態で上記処理室内にプラズマを発生させて上記被処理体を処理し、所望の周波数で強度変調したレーザ光を上記処理室に設けた観測用窓を介して上記処理室内に導入し上記プラズマにより処理されている上記被処理体の上方を照射し、該照射により上記処理室内の複数の箇所で異物により散乱されて上記観察用窓を通過した散乱光を、該散乱光の伝搬光軸の主光線からずらして配置した結像レンズを介して上記処理室内の複数の箇所のそれぞれに応じて異なる位置に結像させて該異なる位置ごとの像を検出し、該検出した異なる位置ごとの散乱光による像から上記被処理体の上方の上記レーザ光を照射した領域に存在する異物に関する情報を得、該得た異物に関する情報を出力するものである。
また、本発明の回路基板の製造装置においては、内部に被処理体を設置する設置部と観察窓部とを備えた処理室と、高周波電力を供給して上記処理室の内部にプラズマを発生させるプラズマ発生手段と、上記高周波電力の周波数と異なる所望の周波数で強度変調したレーザ光を上記観察窓部を介して上記処理室の内部の前記設置部に設置した被処理体の上部を走査照射するレーザ光照射手段と、該レーザ光照射手段によるレーザ光の走査照射により上記処理室の内部に浮遊する異物によって複数の箇所で散乱されて上記観察窓部を通過した散乱光を、該散乱光の伝搬光軸の主光線からずらして配置した結像レンズを介して上記処理室内の複数の箇所のそれぞれに応じて異なる位置に結像させて該異なる位置ごとの像を検出する散乱光検出手段と、該検出手段で検出した異なる位置ごとの散乱光による像から上記被処理体の上方の上記レーザ光を照射した領域に存在する異物に関する情報を得る異物情報取得手段と、該異物情報取得手段で取得した異物に関する情報を出力する出力手段と、を有するものである。
【0020】
また、上記観測用窓を通して上記処理室内に照射する照射ビームを、水平方向に回転走査するようにして、異物の2次元分布を判定する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図1〜図25を用いて説明する。
なお、以下に述べる本発明の各実施形態では、プラズマドライエッチング装置に利用されている、平行平板型プラズマエッチング装置への適用例を示すが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではなく、本発明は、スパッタ装置やCVD装置などの薄膜生成(成膜)装置、あるいは、ECRエッチング装置やマイクロ波エッチング装置、またはアッシング装置などの各種薄膜加工装置への適用が可能である。
【0022】
まず、本発明の第1実施形態に係るプラズマエッチング装置を、図1〜図8に基づいて説明する。図1は、本第1実施形態に係る、プラズマ中浮遊異物計測装置をもつエッチング処理装置1の構成を示す図である。
【0023】
図1に示すように、エッチング処理装置1では、シグナルジェネレータ83からの高周波信号によりパワーアンプ84の出力電圧を変調し、この高周波電圧を分配器85によって分配して、処理室5内において互いに平行に配置した上部電極81と下部電極82の間に印加し、両電極81と82との間での放電によりエッチグ用ガスからプラズマ71を発生させ、その活性種で被処理体としての半導体基板(ウェハ)Wをエッチングする。高周波信号としては、例えば400kHzが用いられる。
【0024】
上記のプラズマ中浮遊異物計測装置は、レーザ照明光学系2000と散乱光検出光学系3000と信号処理系6000とにより主として構成され、レーザ照明光学系2000および散乱光検出光学系3000における照射光出口部・検出光入口部は、処理室5の側面に設けられた観測用窓10に対向するように配置されている。
【0025】
レーザ照明光学系2000では、まずレーザ光源21(例えばYAGの第2次高調波レーザ;波長532nm)から出射されたS偏光ビーム101を、AO(Acousto−Optical)変調器22に入射する。AO変調器22に発振器23から出力された例えば周波数170kHz、好ましくはデューティ50%の矩形波信号を印加し、レーザビーム(S偏光ビーム)101を上記周波数で強度変調する。ここで、エッチング処理装置の電極に印加する高周波電圧を400kHzとした本実施形態では、レーザ強度変調周波数は、400kHzおよびその高調波成分800kHz、1.2MHz…とは異なる上記周波数170kHzなどが良い。理由については後で述べる。
【0026】
強度変調されたビーム102は、偏光ビームスプリッタ24と、ガルバノミラー25により反射され、処理室5の側面に設けられた観測用窓10を通して処理室5内へと導かれる。ここで、ガルバノミラー25を回転させ、ビームをウェハ面に平行な面内で走査することにより、ウェハ直上全面での異物検出が可能となる。
【0027】
図2の(a)に示すように、観測用窓10は、P偏光となる入射ビーム102に対してブリュースター角θB1をなすような傾斜が設けてあり、この面での反射率は、理論上P偏光である入射ビーム102に対して零となる。ここで、ブリュースター角θB1は、θB1=tan~1(n2/n1)(n1:空気の屈折率、n2:観測用窓のガラス材の屈折率)で表され、レーザの波長を532nm、観測用窓10のガラス材を合成石英(532nmでの屈折率1.46)とした場合、θB1=55.6°となる。また、同様にθB2についても、θB2=34.4°となる。なおまた、図2の(b)に示すように、観測用窓10は、ガルバノミラー25の回転による入射ビーム102の回転走査に際し、入射ビーム102に対し常に同一傾斜となるように湾曲した形状に形成されている。
【0028】
処理室5内へ導かれたビーム103は、プラズマ中の浮遊異物72により散乱される。異物散乱光のうちビーム103と同一の光軸を伝搬する後方散乱光は、観測用窓10を通過してガルバノミラー25により反射され、偏光ビームスプリッタ24へと向かう。この後方散乱光のうち、偏光ビームスプリッタ24を透過するP偏光成分のみを、結像レンズ31で集光する。
【0029】
集光された散乱光は、異物の大きさおよび発生位置を特定するため、ビームスプリッタ42により2つのビーム201、202に分離し、それぞれCCDカメラ41およびバンドルファイバ33で撮像あるいは受光する。
【0030】
ビームスプリッタ42を通過したビーム201は、レーザ波長(532nm)に透過中心波長を持つ干渉フィルタ40を通過し、プラズマ発光から異物散乱光を波長分離した後、CCDカメラ41で撮像される。図3は、散乱光をCCDカメラ41で撮像する様子を簡略化して表したもので、図3の(a)に示すように、ウェハ手前の73aとCCDカメラ41の入射面とが結像関係にあり、ウェハ中心73b、ウェハ奥73cからの散乱光の像は、デフォーカスしているため、図3の(b)に示すように、同じ異物からの散乱光に対して得られる像の大きさが異なる。従って、撮像された画像から、異物がどの位置で発生したか知るための手がかりとなる情報が得られる。ただし、大きさの異なる異物との識別ができない。そこで、異物サイズについては、次に説明する方法により得られた信号と上記撮像信号から判定する。
【0031】
ビームスプリッタ42で反射されるビーム202は、結像レンズ31によりバンドルファイバ33の入射面に集光される。図4に示すように、ウェハ中央の73bとバンドルファイバ33の入射面とが結像関係になっているが、入射端面のファイバ束領域(受光領域)は、デフォーカスしたウェハ両端73a、73cからの散乱光も検出可能な大きさとなっている。従って、ウェハ手前から奥までの異物後方散乱光を同じ感度で検出できる。また、処理室5内壁で生じる散乱光は、バンドルファイバ33の受光面の手前で結像するため、その結像位置に空間フィルタ36を設置し遮光する。バンドルファイバ33の出射端は、レーザ波長に設定されたモノクロメータや干渉フィルタなどの分光器34に接続され、プラズマ発光から異物散乱光を波長分離した後、光電変換素子35で光電変換される。
【0032】
光電変換された検出信号は、レーザ変調周波数よりも十分広い帯域をもつアンプ50で増幅された後、ロックインアンプ51により、レーザ光の強度変調に用いた発振器23から出力された周波数170kHz、デューティ50%の矩形波信号を参照信号として同期検波され、検出信号から周波数170kHzの異物散乱光成分を抽出する。
【0033】
プラズマ発光の強度はプラズマ励起周波数に同期していることを、本願発明者らは実験によって検証しており、例えば、上記した400Khzのプラズマ励起周波数の高周波電力により発生したプラズマの発光から波長分離し、プラズマ励起周波数およびその整数倍と異なる上記周波数170kHzで変調・同期検波して得た異物信号は、図5に示すように、プラズマ発光から、波長・周波数2つの領域で分離され、検出される。この変調・同期検波方式により、プラズマ発光から微弱な異物散乱光を感度良く検出できることを、本願発明者らは実験的に確認している。
【0034】
即ち、図5に示すように、プラズマ発光は、波長領域においては連続的に分布しているが、周波数領域においては、離散的に存在し、周波数領域において空き領域がある。従って、例えば波長532nmのレーザ光を、上記プラズマ発光の周波数とは異なる、例えば周波数170kHzで強度変調してプラズマ処理室に入射し、検出光の中から波長532nm成分、周波数170kHz成分、すなわちピーク信号のみを取り出せば、異物からの散乱光をプラズマ発光から分離して検出することが可能なる。
【0035】
このように、本実施形態では、後方散乱光検出では大きな雑音となりうる観測用窓表面からの反射光および処理室内壁散乱光の影響を実質的になくし、さらに、上記変調・同期検波方式により、プラズマ中異物検出で問題となるプラズマ発光雑音から、微弱な異物散乱信号を感度良く検出できる。また、後方散乱光検出とすることで、レーザ照明光学系と散乱光検出光学系を1つのユニットで構成でき、1つの観測用窓10のみをもつ処理装置であっても適用可能となる上、照明光学系と検出光学系とが分離したものと比較すると光軸調整等も容易となり、トータルとしての光学系がコンパクトなものになる。
【0036】
ここで、浮遊異物はプラズマ・シース界面に多く存在すると言われるが、電極間隔等の処理条件によりプラズマ・シース界面の位置は異なり、かつプラズマ・シース以外にも異物は存在する。そこで、1つのユニットで構成した本レーザ照明光学系2000および散乱光検出光学系3000は、図6に示すように、観測用窓10の上記した傾斜と平行に、斜めに上下動可能であるように構成してある。かような構成をとることにより、プラズマ中の異なる高さ領域での異物検出が可能となる。
【0037】
ロックインアンプ51の出力は計算機61に送られる。計算機61では、取り込んだ信号を、例えば図7の(a)に示すような形で逐一ディスプレイ上に表示する。ここで、検出信号は、アンプ50、ロックインアンプ51等で生じる電気雑音NE を含んでいるため、表示の際にしきい値処理を行い、図7の(b)のように、NE 以下の信号は0mVとし、NE 以上の大きさの信号のみを表示すると、異物信号の判定が容易になる。
【0038】
信号処理系6000では、得られた異物信号強度とCCDカメラ41の撮像画像とから、異物の大きさ、個数、発生位置を判定する。そこで、CCDカメラ41の撮像画像については、ロックインアンプ出力に対してしきい値Ithを設定し、信号強度がしきい値Ithを超えたときのみ異物が発生したとみなし、像を記録する。
【0039】
次に、計算機61では、予め実験により得られた粒径に対する信号強度および撮像画像データと、検出された異物信号強度および撮像画像とを比較し、異物の大きさ、発生位置、発生個数を判定し、その結果を、例えば図7の(c)に示すようにディスプレイ上に表示する。
【0040】
ここで、本実施形態では、ガルバノミラー25によりビームをウェハ全面にわたって走査できる構成としたので、計算機61では、ガルバノドライバ29を介して走査信号をガルバノミラー25に送り、ビームを走査しつつ各走査位置での異物信号および画像をガルバノミラー動作に同期して取り込めば、ウェハ前後での異物発生位置に加え、図8に示すように、ウェハ面上での2次元分布を把握できる。
【0041】
また、計算機61では、発生した異物の個数を計数して処理室内の汚染状況を判断し、異物発生総数が予め設定した基準値を超えたときは、エッチング処理を終了する。更にこの旨をアラームなどで操作者に知らせれば、その情報を基に、操作者は処理室クリーニングなどの作業を行うことができる。
【0042】
以上のように本実施形態によれば、後方散乱光検出では大きな雑音となりうる観測用窓表面からの反射光および処理室内壁散乱光の影響を実質的になくし、さらに、上記変調・同期検波方式により、プラズマ中異物検出で問題となるプラズマ発光雑音から微弱な異物散乱信号を分離して検出するため、検出感度が向上し、従来法では検出が困難であると予想される、サブミクロンオーダの微小異物の検出も可能となる。
【0043】
また、本実施例によれば、波長及び周波数2つの領域において微弱な異物散乱光をプラズマ発光から分離して検出することが可能であり、従来の波長分離のみの方法に比べプラズマ中浮遊異物の検出感度が大幅に向上するという効果が得られ、従来の波長分離のみの場合に得られる最小検出感度は、せいぜいφ1μm程度が限界であったのに対し、本発明の方法によれば、最小検出感度をφ0.2μmにまで向上でき、ウェハ全面にわたり安定な異物検出が可能になるという効果が生まれる。尚、散乱強度を増加させるためにレーザ波長を短波長にしたり、レーザ出力を高出力にしたり、もしくは短波長化及び高出力化を同時に行うことで、更なる検出感度の向上が可能となる。
【0044】
また、本実施形態によれば、後方散乱光検出としたため、照射・検出光学系を1つのユニットで構成でき、取付けおよび調整が簡単で、かつ、小型な異物検出装置を構成することが可能となる。また、後方散乱光検出としたため、照射ビームを水平方向に回転走査することができ、異物の2次元分布を把握することが容易に可能となる。
【0045】
さらに、本発形態では、照射・検出光学系を斜め上下方向にスライドできる構成としたので、異なるプラズマ領域を観測でき、異物の上下方向の分布を知ることができる。この際、照射光学系と検出光学系が1つのユニットで構成されているため、スライドさせても照射・検出の光軸がずれることは無く、再調整の必要はない。
【0046】
さらに、本実施形態によれば、ウェハ上全面で異物検出を行って、異物の個数、大きさ、分布を判定するので、操作者は、その情報をディスプレイ上でリアルタイムで確認できる。
【0047】
また、本実施形態によれば、得られた異物の発生個数、大きさ、分布の情報をもとに、処理室内の汚染状況をリアルタイムで判断できるため、クリーニング時期の最適化がなされ、スループットが向上するとともに、ドカ不良の発生(一度に大量の不良が発生すること)が防止できて、歩留まりが向上する。また、処理室内の異物個数を常にモニタしながら処理を進められるため、このようにして製造された半導体基板や液晶基板は、基準値以上の異物を含まない環境で製造された、高品質で、信頼性の高い製品となる。
【0048】
また、本実施形態によれば、ダミーウェハを用いた処理室の汚染状況判断や、抜き取り検査による汚染状況判断の必要がないため、ダミーウェハのコスト削減、スループットの向上がなされる。
【0049】
次に、本発明の第2実施形態を、図9および図10に基づいて説明する。
図9は、本第2実施形態に係る、プラズマ中浮遊異物計測装置をもつエッチング処理装置2の構成を示す図である。
【0050】
本実施形態におけるプラズマ中浮遊異物計測装置は、プラズマ発光観測等の目的で、既に観測用窓11を備えたエッチング処理装置に搭載する場合を想定しており、観測用窓にブリュースター角を設けるなどの特殊な構造を持たないもの、つまり、観測用窓の表面からの反射光が多く発生する場合にも有効な、プラズマ中浮遊異物計測装置についての実施形態である。
【0051】
本実施形態においては、プラズマ中浮遊異物計測装置の照射・検出光学系のエッチング処理装置への搭載は、観測用窓11の近傍にベース板などのアタッチメントを取り付け、そのアタッチメントを介して搭載するなどの手段をとる。さらに、上記した第1実施形態と同様に、照明・検出光学系は、アタッチメント上を上下方向に移動でき、高さの異なるプラズマ領域での異物検出が可能な構成となっている。
【0052】
また、上記第1実施形態では、P偏光で照射し、異物散乱光のうち照射光と直交したS偏光成分を検出する構成となっていた。しかし、一般に、散乱光は入射光と同じ偏光方向が強い。そこで、本実施形態では、入射光と同じ偏光方向成分を取り出す構成を実現する。また、観測用窓への入射ビームの偏光は、上記第1実施形態のようにP偏光に限定するものではない。
【0053】
プラズマ処理室および処理方法は、上記第1実施形態と同様であるので説明を省略する。また、第1実施形態と同様に、変調・同期検波の技術を用い、異物散乱光をプラズマ発光から波長・周波数2つの領域で分離して検出し、プラズマ処理室内壁散乱光は空間フィルタにより遮光する。
【0054】
本実施形態におけるプラズマ中浮遊異物計測装置は、レーザ照明光学系2001と散乱光検出光学系3001と信号処理系6000とで主として構成される。
【0055】
信号処理系6000に関しては第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0056】
本第2実施形態では、強度変調されたP偏光ビーム102は、偏光ビームスプリッタ24を通過し、スリットの設けられた1/2波長板27のスリット部を通過した後、ガルバノミラー25を介して観測用窓11を通して処理室5内へと導かれる。1/2波長板27のスリット方向については、観測用窓反射光の光路や散乱光受光の様子を簡略化して表現した図10に示す方向である。
【0057】
プラズマ71中の浮遊異物72により発生した後方散乱光は、観測用窓11を通過し、ガルバノミラー25を介して1/2波長板27へと向かう。そのうち図10中で斜線で示す1/2波長板27を通過した散乱光は、偏光方向が90°回転しS偏光となるため、偏光ビームスプリッタ24で反射され、散乱光検出光学系により検出される。一方、観測用窓11の表面および裏面からの直接反射光は、1/2波長板27のスリット部を通過するためP偏光のままで、偏光ビームスプリッタ24で反射し、散乱光検出光学系では検出されない。
【0058】
ここで、観測用窓11のレーザ入射側には、入射ビームの波長、偏光および入射角に対して反射が最低になるような反射防止コートを施すことで、反射光を低減させることが可能となる。散乱光の受光・撮像については、上記第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0059】
計算機61は、得られた情報をプラズマ処理装置などに出力するための端子や、プラズマ処理装置からの累積放電時間などの稼働情報を得るための入力端子を備え、第1実施形態と同様に、プラズマ中浮遊異物計測装置から得られた情報をもとに、プラズマ処理装置を監視・制御できるようになっている。
【0060】
このように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られるだけではなく、特殊な構造を持たない観測用窓で反射光が生じるような場合でも、その影響を受けること無く、異物散乱光を検出できる。
【0061】
また、本実施形態によれば、照射光と同じ偏光方向の異物散乱光を検出でき、異物散乱信号をより効率的に検出できる。
【0062】
次に、本発明の第3実施形態を、図11および図12に基づいて説明する。
図11は、本第3実施形態に係る、プラズマ中浮遊異物計測装置をもつエッチング処理装置2の構成を示す図である。
【0063】
本実施形態におけるプラズマ中浮遊異物計測装置は、上記第2実施形態と同様に、プラズマ発光観測等の目的で、既に観測用窓11を備えたエッチング処理装置に搭載する場合を想定しており、観測用窓にブリュースター角を設けるなどの特殊な構造を持たないもの、つまり観測用窓の表面からの反射光が存在する場合にも有効な、プラズマ中浮遊異物計測装置についての実施形態である。
【0064】
本実施形態においては、上記第2実施形態と同様に、プラズマ中浮遊異物計測装置の照射・検出光学系のエッチング処理装置への搭載は、観測用窓11にベース板などのアタッチメントを取り付け、そのアタッチメントを介して搭載するなどの手段をとる。さらに、上記した第1実施形態と同様に、照明・検出光学系は、アタッチメント上を上下方向に移動でき、高さの異なるプラズマ領域での異物検出が可能な構成となっている。
【0065】
本実施形態が上記第2実施形態と異なるのは、円偏光照明・円偏光検出を行う点にある。
【0066】
プラズマ処理室及び処理方法は、上記第1実施形態と同様であるので説明を省略する。また、第1実施形態と同様に、変調・同期検波の技術を用い、異物散乱光をプラズマ発光から波長・周波数2つの領域で分離して検出し、処理室内壁散乱光は空間フィルタで遮光する。
【0067】
本実施形態におけるプラズマ中浮遊異物計測装置は、レーザ照明光学系2002と散乱光検出光学系3002と信号処理系6000とで主として構成される。
【0068】
信号処理系6000に関しては第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0069】
上記第1、第2実施形態と同様に、強度変調されたP偏光ビーム102は、偏光ビームスプリッタ24を通過し、1/4波長板26により円偏光ビーム104となり、ガルバノミラー25を介して観測用窓11を通して処理室5内へと導かれる。
【0070】
図12は、観測用窓反射光の光路や散乱光受光の様子を、簡略化して表現した図である。
図11、図12に示すように、プラズマ71中の浮遊異物72により発生した後方散乱光は、観測用窓11を通過し、ガルバノミラーを介して1/4波長板26へと向かう。再度1/4波長板26を通過した散乱光は、偏光方向が90°回転しS偏光となるため、偏光ビームスプリッタ24で反射され、散乱光検出光学系により検出される。一方、観測用窓の表面及び裏面からの直接反射光も、1/4波長板26を通過するためS偏光となり、偏光ビームスプリッタ24で反射され、散乱光検出光学系へと向かう。そこで、空間フィルタ36を結像レンズ31の手前もしくは後ろに設置し、観測用窓反射光を遮光する。
【0071】
ここで、観測用窓11のレーザ入射側には、上記第1、第2実施形態と同様に、入射ビームの波長および入射角に対して反射が最低になるような反射防止コート15を施してあり、反射光を低減させることが可能となっている。
【0072】
このように、本実施形態では、円偏光照明・円偏光検出により、第2実施形態と同様のプラズマ中浮遊異物計測装置を構成できる。
【0073】
また、本実施形態においても、第2実施形態と同様に、信号処理系で得られた情報をプラズマ処理装置などに出力するための端子や、プラズマ処理装置からの累積放電時間などの稼働情報を得るための入力端子を備えれば、プラズマ中浮遊異物計測装置によってプラズマ処理装置を監視・制御することができる。
【0074】
このように、本実施形態によれば、第2実施形態と同様に、特殊な構造を持たない観測用窓で反射光が生じるような場合でも、その影響を受けること無く、円偏光照明・円偏光検出により異物散乱光を検出できる。
【0075】
また、本実施形態によれば、円偏光照明・円偏光検出を行うため、第1実施形態に比べ異物散乱光をより効率的に検出できる。
【0076】
次に、本発明の第4実施形態を、図13および図14に基づいて説明する。
図13は、本第4実施形態に係る、プラズマ中浮遊異物計測装置をもつエッチング処理装置2の構成を示す図である。
【0077】
本実施形態におけるプラズマ中浮遊異物計測装置は、レーザ照明光学系2003と散乱光検出光学系3003と信号処理系6000とで主として構成される。
【0078】
本実施形態が上記第3実施形態と異なるのは、上記第3実施形態においては、観測用窓からの反射光を空間フィルタを用いて遮光していたのに対し、本実施形態においては、直線偏光板を用いて遮光するようにした点にある。本実施形態は、上記第3実施形態と全く同様の効果を奏するものであるので、第3実施形態と異なる箇所のみ説明する。
【0079】
第3実施形態と同様に、強度変調されたP偏光ビームは、偏光ビームスプリッタ24を通過し、P偏光を通過するように設置された直線偏光板28を通過した後、1/4波長板26により円偏光となり、ガルバノミラー25を介して観測用窓11を通して処理室5内へと導かれる。
【0080】
図14は、観測用窓反射光の光路や散乱光受光の様子を、簡略化して表現した図である。
図13、図14に示すように、プラズマ71中の浮遊異物72により発生した後方散乱光は、観測用窓11を通過し、ガルバノミラーを介して1/4波長板26へと向かう。1/4波長板26を通過した散乱光は、偏光方向が90°回転しS偏光となるため、直線偏光板28によって遮光される僅かな領域を除いては、偏光ビームスプリッタ24で反射され、散乱光検出光学系により検出される。
【0081】
一方、観測用窓11の表面および裏面からの直接反射光は、1/4波長板26を通過するためS偏光となり、直線偏光板28によって遮光される。従って、本実施形態においても、上記第3実施形態と同様に、観測用窓反射光は検出されない。
【0082】
また、本実施形態においても、上記第2、第3実施形態と同様に、信号処理系で得られた情報をプラズマ処理装置などに出力するための端子や、プラズマ処理装置からの累積放電時間などの稼働情報を得るための入力端子を備えれば、プラズマ中浮遊異物計測装置によってプラズマ処理装置を監視・制御することができる。
【0083】
このように、本実施形態によれば、上記第2、第3実施形態と同様に、特殊な構造を持たず観測用窓で反射光が生じるような場合でも、その影響を受けること無く、異物散乱光を検出できる。
【0084】
また、本実施形態によれば、円偏光照明・円偏光検出を行うため、第1実施形態に比べ異物散乱光をより効率的に検出できる。
【0085】
次に、本発明の第5実施形態として、照射したレーザ光の処理室内壁面からの反射光の影響を考慮した検出方法と装置の構成について、図15〜図23を用いて説明する。
【0086】
図15は、第5実施形態におけるエッチング装置1006とプラズマ中浮遊異物計測装置を示すものである。プラズマ中浮遊異物計測装置は、レーザ照射光学系2000、散乱光検出光学系3000、信号処理・制御系6000から成る。
【0087】
図15に示すように、エッチング装置1006では、シグナルジェネレータ83からの高周波信号によりパワーアンプ84の出力電圧を変調し、この高周波電圧を分配器85により分配し、プラズマ処理室86内に互いに平行に配置した上部電極81と下部電極82の間に印加し、両電極間での放電によりエッチング用ガスからプラズマ71を発生させ、その活性種で被処理体としての半導体ウェハ70をエッチングする。
【0088】
高周波信号としては、例えば400kHz程度が用いられる。エッチング処理に際しては、エッチングの進行状況を監視し、その終点をできるだけ正確に検出して、所定のパターン形状及び深さだけエッチング処理を行うようにしている。終点が検出されると、パワーアンプ83の出力を停止し、半導体ウェハ70がプラズマ処理室86から排出される。
【0089】
レーザ照明光学系2000では、まずレーザ21(例えば、YAGの第2次高調波レーザ;波長532nm)21から出射されたS偏光ビーム101をコリメーティングレンズ16により拡大した後、フォーカシングレンズ17により半導体ウェハ70の中心に集光する。例えば、図18に示すように、フォーカシングレンズ17への入射光口径を3mm、フォーカシングレンズ17の焦点距離を2000mmとすると、よく知られた幾何光学の式により、φ300mmウェハ上において中央でのビームスポットの直径は452μm、手前及び奥でのビームスポットの直径は565μmとなるような、焦点深度が602mmの集光ビームを生成でき、φ300mmウェハ上において、ほぼ均一な光エネルギー密度で異物を照射することが可能となる。
【0090】
集光されたS偏光ビーム102は偏光ビームスプリッタ24で反射された後、1/4波長板26を通過させることで円偏光ビーム103に変換した後、高速駆動するガルバノミラー25で反射され、観測窓10を透過してプラズマ処理室87に入射し、半導体ウェハ70の上空を全面走査する。上記長焦点深度ビームを走査することにより、半導体ウェハ70の上空全面をほぼ均一のエネルギー密度で照射することが可能である。円偏光ビーム103はプラズマ71中の浮遊異物72によって散乱される。
【0091】
異物散乱光201のうち入射ビームと同じ光軸を後ろ方向に散乱された後方散乱光202がガルバノミラー25で反射され、そのうち正反射成分である円偏光成分は再び1/4波長板26を透過することでP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ24を透過し、結像レンズ31により光ファイバ33の入射端面に集光される。
【0092】
ここで、図16に示すように、結像レンズ31を後方散乱光の伝搬光軸の主光線からずらすことで、半導体ウェハ70の手前a1、中央a2そして奥a3からの異物散乱光は同一の光軸上には結像されず、それぞれ異なる位置1b、2b、3bに結像される。このとき、バンドルファイバ33の受光端面を、結像点1b、2b、3bに対応した多段形状にすることにより、照射光の光軸方向におけるウェハ70上空の異なる点a1,a2,a3からの異物散乱光を区別して検出することが可能となる。
【0093】
ここで、多段バンドルファイバ33の受光面1Bの大きさは、ウェハ上の点1aの前後の領域1Aからのデフォーカスした異物散乱光をも検出可能な面積となっている。同様に、多段バンドルファイバの受光面2B、3Bの大きさは、それぞれ、ウェハ上の点2aの前後の領域2A、ウェハ上の点3aの前後の領域3Aからのデフォーカスした異物散乱光をも検出可能な面積となっている。従って、長焦点ビームの高速走査と併せ、半導体ウェハ70上空全面において異物検出が行え、また、光軸方向の異なる3つの領域において異物発生領域の特定が可能となる。
【0094】
尚、本実施形態のように、レーザ波長が532nmの場合、異物粒径がおおよそ10μmより小さくなると、後方散乱光の偏光成分のほとんどは入射光の偏光成分と等しくなる。従って、偏光分離法として広く知られているS偏光照明・P円光検出(P偏光照明・S偏光検出)では、検出散乱強度が著しく低下し、検出感度の低下を引き起こすが、上記実施形態のように円偏光照明・円偏光検出とすることで異物粒径の減少に伴う検出感度の低下を抑えることが可能となる。尚、処理室壁面86の照射点4aからの直接反射光や散乱光は、検出光軸をずらすことで、多段バンドルファイバ33の受光面の外部の点4bに結像されるため検出されない。
【0095】
これも本発明の特徴の一つで、図17に示すように、検出光軸をずらさなかった場合、処理室内壁86の照射点4aからの直接反射光や散乱光の結像点4cは、検出したい半導体ウェハ70の上空1a等からの異物散乱光の光束内に位置するため、処理室内壁86の照射点4aからの直接反射光や散乱光を遮光するために空間フィルタ36等を使用した場合、同時に異物散乱光の一部を遮光してしまい、検出感度が低下してしまうが、本発明のように検出光軸をずらした場合には、上記検出感度の低下が生じることはない。異物観測窓10からの直接反射光は、観測窓10を傾斜させ反射光軸を検出光軸からずらすことで光ファイバに入射しない構成としたことも、本発明の特徴の一つである。
【0096】
また、観測窓に反射防止コートを施すことで反射光強度を低減させることも可能である。ファイバ33の出射端は上記多段バンドルファイバ33の受光端面に対応し、同様に分割分されている。多段バンドルファイバ33の出射端は干渉フィルタ40に接続されており、レーザ光と同一波長成分(532nm)が抽出され、3チャンネルの1次元センサ37により各々の出射端面から検出光を区別して電気信号に変換されため、照射光軸方向の異なる3つの領域での異物発生領域を特定することが可能となる。
【0097】
3チャンネル1次元センサ37の代わりに、3チャンネル並列出力タイプのホトダイオードアレイを用いても良い。3チャンネル1次元センサの各チャンネルからの検出信号は、信号処理・制御系6000において3チャンネルの増幅器ユニット37で増幅された後計算機62に送られる。計算機61では、ガルバノドライバ29を介して走査制御信号401をガルバノミラー25に送り、ビーム103を走査しつつ各走査位置での異物散乱強度をディスプレイ62に表示していく。
【0098】
図19〜図21にディスプレイ62での表示例を示す。図19には、φ300mmのウェハ上の照射光9ラインでの、ウェハ中心領域における検出信号の各走査毎の変化、すなわち時間変化が示されている。プラズマ中の浮遊異物により散乱光が発生した場合には、図中3箇所で示した様なパルス状の大きな信号が現れる。これらのパルス状の信号の強度から異物の大きさを判定することができる。
【0099】
また、図20に示すように、各検出位置において、n回目の走査時の出力と(n−1)回目の走査時の出力の差分をとると背景雑音の直流成分がキャンセルされ、また、常時同様に揺らいでいる背景雑音の揺らぎを低減させることが可能となり、異物信号の判定が容易となる。エッチングが終了し、ウェハ70が処理室から排出されると計測を終了する。計測データはウェハ単位で記録される。測定データを外部に出力し、外部出力信号402を利用して処理室プラズマ処理室87の汚染状況を逐次監視することも可能である。
【0100】
本実施形態では、多段バンドルファイバを3段としたが、段数は3段に限定されるものはなく、2段以上の任意の段数を選択することができる。光軸方向の位置分解能は、本実施形態のように段数が3段の場合、例えばφ300mmウェハでは100mmとなるが、例えばバンドルファイバ段数を10段、信号処理のチャンネル数を10チャンネルとすれば30mmとなるように、段数を増やすことにより光軸方向の位置分解能を向上させることが可能である。
【0101】
段数を増やし、光軸方向の位置分解能を上げていけば、図21に示すように、走査照明ビームの位置データ及び照射光軸方向の異物発生位置データから異物の発生位置を特定し、また、信号強度に基づき異物の大きさを判定し、ウェハ上の異物発生分布と大きさをマッッピングすることも可能である。各走査毎の異物マッピングデータから、異物の挙動を推測することも可能となり、該データを基づき処理室内の異物発生位置を特定する情報を得ることも可能となる。更には、該情報に基づき処理室内の異物低減対策を行うことが可能となる。
【0102】
また、上記バンドルファイバ33のバンドル数、バンドル形状は図16に示す形状、本数に限定されるものではなく、任意の形状、本数を選択できることは自明である。
【0103】
更に、本実施形態では、図16に示すように、結像レンズ31をウェハ70に対し上方にずらした場合を述べたが、下方にずらすことも可能であることは自明である。更には、図22に示すように結像レンズ31をウェハ面に平行な方向にずらした場合も同様の効果を得ることができることからも判るように、結像レンズ31の軸をずらす方向は任意の方向を選択することができる。また、結像レンズ31を傾けることで軸ずらしと同様の効果を得ることも可能である。
【0104】
更に、本実施形態のように、後方散乱光検出とすることで照射び散乱光検出を一つの観測窓を通して行えるため、照射光学系及び検出光学系を一つのユニットで構成することが可能となり、小形の光学系を構成できることも、本発明の特徴の一つである。逆に、照射光軸と検出光軸をずらすことで、図23に示すように、照明光学系と散乱光検出光学系を分離して構成することも可能である。
【0105】
本発明によれば、長焦点ビームの走査及、軸ずらし結像光学系及び多段バンドルファイバを用いることでにより、ウェハ全面にわたりほぼ均一なエネルギー照明・均一感度検出が実現できるだけではなく、ウェハ全面にわたり異物の発生位置を特定することが可能となるという効果が得られる。
【0106】
これにより、エッチング装置処理室内の汚染状況のリアルタイムモニタリングが可能となり、付着異物のよる不良ウェハの発生を低減できるという効果と、装置クリーニング時期を正確に把握することができるという効果が生まれる。
【0107】
また、ダミーウェハを用いた先行チェック作業の頻度が低減できるため、コスト低減と生産性の向上という効果が生まれる。
【0108】
更に、異物発生位置を特定できるため、異物の挙動を推定することにより、異物発生源を特定できるため、異物低減対策に効果的な情報を得ることができるという効果が生まれる。
【0109】
本発明の第6実施形態を、図24に基づいて説明する。本実施形態では、信号処理制御系において、3チャンネル同期検波ユニットの各出力の後段にゲイン調整器を設けたものである。光学系の構成と機能は第5実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0110】
本実施形態によれば、上記した第5実施形態と同様の効果が得られると同時に、
第1実施形態でも説明したような、波長及び周波数の2つの領域において微弱な異物散乱光をプラズマ発光から分離して検出することが可能であり、従来の波長分離のみの方法に比べてプラズマ中浮遊異物の検出感度を大幅に向上させることができ、従来の方式では検出できなかったφ0.2μm程度の異物の検出が可能になる。
【0111】
更に、本実施形態によれば、ウェハ70上空のウェハ手前の点1aやウェハ奥の点2aでの照明光のビームスポットの直径の増加に伴う、エネルギー密度の低下による検出強度の低下を補正することが可能となり、ウェハ全面にわたり均一な感度で異物検出が可能になるという効果が生まれる。
【0112】
次に、本発明の第6実施形態を、図25に基づいて説明する。
本第6実施形態は、先に述べたプラズマ中浮遊異物計測装置付きエッチング処理装置(プラズマエッチング処理装置)を、半導体製造ラインのホトリソグラフィ工程に導入したものであり、図25は、半導体製造ラインのホトリソグラフィ工程を処理の流れに沿って模式的に示した図である。
【0113】
図25に示すように、まず、膜付け装置1001により、半導体ウェハ上にシリコン酸化膜等の被加工膜が形成される。次に、膜厚測定装置1002によりウェハ上複数点での膜厚が測定された後、レジスト塗布装置1003によりレジスト膜が塗布される。次に、露光装置1004により、レチクルやマスク上の所望の回路パターンが転写される。露光された半導体ウェハは、現像装置1005で転写パターンに対応したレジスト部が除去される。
【0114】
次に、エッチング処理装置(プラズマエッチング処理装置)1006では、レジストパターンをマスクとして、レジスト除去部の被加工膜がエッチングされる。エッチング処理装置1006内の異物は、プラズマ中浮遊異物計測装置1100で検出され、その信号をもとに、プラズマ中浮遊異物計測装置1100の信号処理系6000の判定部で処理室内の汚染状況が判定される。
【0115】
異物数が規定値を超えると、エッチング処理装置の操作者に知らされ、処理室内のクリーニングが行われる。異物数が規定値を超えない場合は、エッチング終了後、半導体ウェハはアッシング装置1007によりレジスト膜が除去された後、洗浄装置1008に送られる。
【0116】
異物モニタ装置(プラズマ中浮遊異物計測装置1100)を備えないエッチング処理装置では、必ずしも適切な時間で処理室のクリーニングが行われない。従って、本来クリーニングしなくても良い時期にクリーニングを行い、スループットを低下させたり、逆にクリーニングすべき時期を過ぎているにもかかわらず処理を続け、不良品を大量に生じさせ歩留まりを低下させることもある。
【0117】
また、処理室内異物チェックのためのダミーウェハによる先行作業を行い、その結果からクリーニング時期を決める方法もある。この場合、ホトリソグラフィ工程中に余分な作業が入るため、ホトリソグラフィ工程のスループットが低下し、ダミーウェハ分のコストが必要とされた。しかし、ウェハの大口径化に伴い、ダミーウェハのコストの増加は必至で、処理室内異物チェックのためのダミーウェハによる先行作業の削減も大きな問題になっている。
【0118】
これに対し本実施形態によれば、処理室内の汚染状況をリアルタイムでモニタしながら被処理体の処理を行えるため、クリーニング時期の最適化が図られ、ダミーウェハによる先行作業も必要ないため、スループットが向上し、ダミーウェハのコスト削減が可能となる。また、本実施形態の工程により製造された製品は、規定値以上の異物を含まない良質の製品となる。
【0119】
なお、以上の実施形態においては、エッチング処理装置への適用例について述べたが、先にも記載したように、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではなく、例えば、本発明をアッシング装置や成膜装置に適用することで、アッシング装置内および成膜装置内の異物のリアルタイムモニタリングが可能となり、以って、ホトリソグラフィ工程中のアッシング工程および成膜工程起因の不良を低減することが可能となり、不良品の発生防止と歩留まりの向上とを図ることができる。
【0120】
本発明によれば、後方散乱光検出としたため、照射・検出光学系を1つのユニットで構成でき、取付けおよび調整が簡単で、小形な異物検出装置を実現できる。
【0121】
また、後方散乱光検出では大きな雑音となりうる観測用窓表面からの反射光および処理室内壁散乱光を検出せず、さらに、プラズマ中異物検出で問題となるプラズマ発光雑音から微弱な異物散乱信号を分離して検出するため、検出感度が向上し、従来法では検出が困難であると予想される、サブミクロンオーダの微小異物の検出が可能な異物検出装置を実現できる。
【0122】
さらに、照明光を走査できる構成とし、更には照射・検出光学系を上下方向にスライドできる構成としたので、異なるプラズマ領域を観測できるとともに、ウェハ上全面で異物検出を行い、異物の個数、大きさ、分布を知ることができ、操作者は、その情報をディスプレイ上でリアルタイムで確認することが可能な異物検出装置を実現できる。
【0123】
さらに、本発明によれば、得られた異物の発生個数、大きさ、分布の情報をもとに、処理室内の汚染状況をリアルタイムで判断できるため、クリーニング時期を最適に判断して、高いスループットで歩留まり良く半導体デバイスを製作することが出来る。
【0124】
また、処理室内の異物個数を常にモニタしながら処理を進められるため、基準値以上の異物を含まない高品質の信頼性の高い回路基板の製作に適用することが出来る。
【0125】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、後方散乱光検出としたため、照射・検出光学系を1つのユニットで構成でき、取付けおよび調整が簡単で、小形な異物検出装置を実現できる。
【0126】
また、後方散乱光検出では大きな雑音となりうる観測用窓表面からの反射光および処理室内壁散乱光を検出せず、さらに、プラズマ中異物検出で問題となるプラズマ発光雑音から微弱な異物散乱信号を分離して検出するため、検出感度が向上し、従来法では検出が困難であると予想される、サブミクロンオーダの微小異物の検出も可能となる。
【0127】
さらに、照明光を走査できる構成とし、更には照射・検出光学系を上下方向にスライドできる構成としたので、異なるプラズマ領域を観測できるとともに、ウェハ上全面で異物検出を行い、異物の個数、大きさ、分布を知ることができ、操作者は、その情報をディスプレイ上でリアルタイムで確認できる。
【0128】
さらに、本発明によれば、得られた異物の発生個数、大きさ、分布の情報をもとに、処理室内の汚染状況をリアルタイムで判断できるため、クリーニング時期の最適化がなされ、スループットが向上するとともに、ドカ不良の発生を防止でき、歩留まりの向上がなされる。また、処理室内の異物個数を常にモニタしながら処理を進められるため、このようにして製造された回路基板は、基準値以上の異物を含まない高品質の信頼性の高い製品となる。
【0129】
また、本発明によれば、ダミーウェハを用いた処理室の汚染状況判断や、抜き取り検査による汚染状況判断の必要がないため、ダミーウェハのコスト削減、スループットの向上がなされる。
【0130】
さらに、本発明によれば、長焦点ビームと軸ずらし多段検出によりウェハ全面において異物の個数及び発生位置を検出することが可能であり、従来法に比べプラズマ中の浮遊異物の発生状況の詳細な判定が行える。
【0131】
また、波長及び周波数2つの領域において微弱な異物散乱光をプラズマ発光から分離して検出する方法と併用することが可能であり、従来法に比べプラズマ中浮遊異物の検出感度を大幅に向上し且つウェハ全面において異物の個数及び発生位置を検出することが可能であり、従来法に比べプラズマ中の浮遊異物の発生状況の詳細な判定を安定に行えるという効果が得られる。
【0132】
更に、軸ずらし多段検出の各チャンネルの出力部にゲイン調整機能を付加することにより、照明ビームの照射エネルギーの差により検出感度のばらつきを補正することが可能となり、ウェハ全面において浮遊異物を均一な検出感度で安定に検出することができる。
【0133】
これらの効果により、エッチング処理室内の汚染状況のリアルタイムモニタリングが可能となり、付着異物による不良ウェハの発生を低減でき高品質の半導体素子の製造が可能になるという効果と、装置クリーニング時期を正確に把握することができるという効果が生まれる。
【0134】
また、ダミーウェハを用いた異物の先行作業チェック作業の頻度が低減できるため、コストの低減と生産性の向上という効果が生まれる。また、製造ラインの自動化も可能となるという効果も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の第1実施形態に係る、プラズマ中浮遊異物計測装置をもつエッチング処理装置の構成を示す略正面図である。
【図2】 図2は、本発明の第1実施形態における、観測用窓およびレーザ光入射角度を示す説明図である。
【図3】 図3は、本発明の第1実施形態における、CCDカメラによる異物散乱光の撮像の様子を示す説明図である。
【図4】 図4は、本発明の第1実施形態における、バンドルファイバによる異物散乱光の受光の様子を示す説明図である。
【図5】 図5は、本発明の第1実施形態における、異物散乱光のプラズマ発光からの波長・周波数分離の様子を示す説明図である。
【図6】 図6は、本発明の第1実施形態における、プラズマ中浮遊異物計測装置の照明・検出光学系のスライド機能を示す説明図である。
【図7】 図7は、本発明の第1実施形態における、検出信号、しきい値処理後の信号、ディスプレイへの表示例をそれぞれ示す説明図である。
【図8】 図8は、本発明の第1実施形態における、検出信号、異物サイズと異物発生数、異物の2次元分布の表示例をそれぞれ示す説明図である。
【図9】 図9は、本発明の第2実施形態に係る、プラズマ中浮遊異物計測装置をもつエッチング処理装置の構成を示す説明図である。
【図10】 図10は、本発明の第2実施形態における、異物散乱光検出のための光学系の説明図である。
【図11】 図11は、本発明の第3実施形態に係る、プラズマ中浮遊異物計測装置をもつエッチング処理装置の構成を示す説明図である。
【図12】 図12は、本発明の第3実施形態における、異物散乱光検出のための光学系の説明図である。
【図13】 図13は、本発明の第4実施形態に係る、プラズマ中浮遊異物計測装置をもつエッチング処理装置の構成を示す説明図である。
【図14】 図14は、本発明の第4実施形態における、異物散乱光検出のための光学系の説明図である。
【図15】 図15は、本発明の第5の実施例における、エッチング装置とプラズマ中浮遊異物計測装置を示す図である。
【図16】 図16は、本発明の第5の実施例における、軸ずらし検出光学系と多段バンドルファイバによる散乱光の受光を示す図である。
【図17】 図17は、結像光学系とバンドルファイバによる散乱光の受光を示す図である。
【図18】 図18は、球面レンズによる集光ビームのウェハ上空でのビームスポットサイズを示す図である。
【図19】 図19は、本発明の第5実施形態における、ウェハ上9点での検出光強度の時間変化を示す図である。
【図20】 図20は、本発明の第5実施形態における、ウェハ上9点での異物信号強度の時間変化を示す図である。
【図21】 図21は、本発明の第5実施形態における、ウェハ全面における異物の発生分布と大きさを示す図である。
【図22】 図22は、本発明の第5実施形態における、軸ずらし検出光学系と多段バンドルファイバによる散乱光の受光の変形例を示す図である。
【図23】 図23は、本発明の第5実施形態における、照明光学系と検出光学系を分離して軸ずらし検出光学系と多段バンドルファイバによる散乱光の受光を示す図である。
【図24】 図24は、本発明の第6実施形態における、エッチング装置とプラズマ中浮遊異物計測装置を示す図である。
【図25】 図25は、本発明の第7実施形態に係る、プラズマ中浮遊異物計測装置付きエッチング処理装置を導入した、半導体製造ラインのホトリソグラフィ工程を、処理の流れに沿って模式的に示した説明図である。
【図26】 図26は、平行平板型プラズマエッチング装置を示す説明図である。
【符号の説明】
1、2…エッチング処理装置 5…処理室 10…観察用窓
11…観察用窓 17…フォーカシングレンズ 21…レーザ光源
22…OA変調器 23…発振器 24…偏光ビームスプリッタ
25…ガルバノミラー 26…1/4波長板 31…結像レンズ
33…バンドルファイバ 34…分光器 35…光電変換素子
36…空間フィルタ 41…CCDカメラ 61…計算機
62…デイスプレイ 70…ウェハ 72…浮遊異物 81…上部電極
82…下部電極 83…シグナルジュネレータ 84…パワーアンプ
85…分配器 86…プラズマ処理室 1006…エッチング装置
2000、2001、2002…レーザ照明光学系
3000、3001、3002…散乱光検出光学系 6000…信号処理系。
Claims (11)
- 処理室内に被処理体を搬入した状態で上記処理室内にプラズマを発生させて上記被処理体を処理し、
所望の周波数で強度変調したレーザ光を上記処理室に設けた観測用窓を介して上記処理室内に導入し上記プラズマにより処理されている上記被処理体の上方を照射し、
上記レーザ光の照射により上記処理室内の複数の箇所で異物により散乱されて上記観察用窓を通過した散乱光を、該散乱光の伝搬光軸の主光線からずらして配置した結像レンズを介して上記処理室内の複数の箇所のそれぞれに応じて異なる位置に結像させて該異なる位置ごとの像を検出し、
上記検出した異なる位置ごとの散乱光による像から上記被処理体の上方の上記レーザ光を照射した領域に存在する異物に関する情報を得、
上記得た異物に関する情報を出力する、
回路基板の製造方法。 - 上記観察用窓を通過した散乱光を、フィルタを介して上記所望の周波数の波長成分の光を波長分離して検出することを特徴とする請求項1記載の回路基板の製造方法。
- 上記検出した散乱光から、上記被処理体の上方に存在する異物の大きさと分布とに関する情報を得ることを特徴とする請求項1記載の回路基板の製造方法。
- 上記レーザ光の照射により上記処理室内の異物で散乱されて上記観察用窓を透過した散乱光を上記プラズマの発光と分離して検出し、
上記検出した散乱光から少なくとも上記被処理体の上方に存在する異物の大きさと分布に関する情報を求め、
上記求めた上記被処理体の上方に存在する異物の大きさと分布に関する情報をモニタ画面上に表示することを特徴とする請求項1記載の回路基板の製造方法。 - 上記レーザ光の照射により上記処理室内に浮遊する異物で散乱された散乱光を、上記処理室の壁面からの反射光と分離して検出することを特徴とする請求項4記載の回路基板の製造方法。
- 内部に被処理体を設置する設置部と観察窓部とを備えた処理室と、
高周波電力を供給して上記処理室の内部にプラズマを発生させるプラズマ発生手段と、
上記高周波電力の周波数と異なる所望の周波数で強度変調したレーザ光を上記観察窓部を介して上記処理室の内部の前記設置部に設置した被処理体の上部を走査照射するレーザ光照射手段と、
上記レーザ光照射手段によるレーザ光の走査照射により上記処理室の内部に浮遊する異物によって複数の箇所で散乱されて上記観察窓部を通過した散乱光を、該散乱光の伝搬光軸の主光線からずらして配置した結像レンズを介して上記処理室内の複数の箇所のそれぞれに応じて異なる位置に結像させて該異なる位置ごとの像を検出する散乱光検出手段と、
上記散乱光検出手段で検出した異なる位置ごとの散乱光による像から上記被処理体の上方の上記レーザ光を照射した領域に存在する異物に関する情報を得る異物情報取得手段と、
上記異物情報取得手段で取得した異物に関する情報を出力する出力手段と、
を有する回路基板の製造装置。 - 前記レーザ光照射手段は、P偏光のレーザ光を、上記観察窓部を介して上記処理室の内部の前記設置部に設置した被処理体の上部を走査照射することを特徴とする請求項6記載の回路基板の製造装置。
- 上記観察窓部は、無反射処理が施されていることを特徴とする請求項6記載の回路基板の製造装置。
- 上記散乱光検出手段は、上記異物からの散乱光を、上記処理室の内部に発生させたプラズマの発光から波長並びに周波数の2つの領域で分離して検出することを特徴とする請求項6記載の回路基板の製造装置。
- 上記散乱光検出手段は、上記異物からの散乱光を、上記処理室の壁面からの反射光と分離して検出することを特徴とする請求項6記載の回路基板の製造装置。
- 上記出力手段は、上記処理室内で検出した異物の大きさと分布に関する情報を出力することを特徴とする請求項6記載の回路基板の製造装置。
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