JP7128434B2 - 特典選定装置、特典選定方法及び情報端末 - Google Patents

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Description

本発明は、特典選定装置、特典選定方法及び情報端末に関する。
下記特許文献1には、カーシェアリングシステムの技術が開示されている。このカーシェアリングシステムでは、一定期間内の予定利用頻度に応じて利用料金を算出し、その利用料金が高いほど多くなるシェアポイントをユーザに付与するとともに、シェアポイント残高の多いユーザに対し、優先的に利用予約を許可している。
特開2009-048357号公報
特許文献1では、利用頻度の多いユーザに対して予約を取りやすくしているが、一部ユーザに対して予約の優先度を高くするだけではユーザ全体の利用を促進する方策として十分ではない。例えば、カーシェアリングサービスでは、利用時間に応じて利用料金を加算する従量制課金を採用することが多い。従量制課金の場合、渋滞が発生すると利用料金が上昇するため、渋滞の発生しやすい場所や時間帯の利用が低下してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、渋滞が発生しやすい場所や時間帯であってもユーザの利用を促進することができる特典選定装置、特典選定方法及び情報端末を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る特典選定装置は、ユーザが利用する車両の走行経路情報及び渋滞情報に基づいて、前記車両が渋滞区間を走行した渋滞走行実績を算出する渋滞実績算出部と、前記渋滞走行実績に対応する特典を、前記ユーザに付与する特典として選定する特典選定部と、を備える。
上記態様において、前記特典選定部により選定された前記特典の内容をユーザ宛てに送信する送信部を、さらに備えることとしてもよい。
上記態様において、前記特典は、前記車両の利用料金に対する割引であり、前記渋滞走行実績に対応する前記割引の内容を適用して前記車両の利用に対する料金を算出する利用料金算出部を、さらに備えることとしてもよい。
上記態様において、前記割引は、前記渋滞走行実績が増大するほど、高くなるように設定され、前記割引の内容を適用する利用料金を考慮して上限が設けられていることとしてもよい。
上記態様において、前記渋滞走行実績は、少なくとも前記車両が渋滞区間を走行した渋滞走行距離及び渋滞走行時間のいずれかであることとしてもよい。
本発明の他の態様に係る特典選定方法は、プロセッサにより実行される特典選定方法であって、ユーザが利用する車両の走行経路情報及び渋滞情報に基づいて、前記車両が渋滞区間を走行した渋滞走行実績を算出する渋滞実績算出ステップと、前記渋滞走行実績に対応する特典を、前記ユーザに付与する特典として選定する特典選定ステップと、を含む。
本発明の他の態様に係る情報端末は、自端末を装備する車両の走行経路情報として、自端末の現在位置情報及び時刻を、前記車両がユーザに利用されている間に繰り返し送信する送信部と、前記走行経路情報及び渋滞情報に基づいて算出される、少なくとも前記車両が渋滞区間を走行した渋滞走行距離及び渋滞走行時間のいずれかである渋滞走行実績に対応する特典の内容を受信して表示する表示部と、を備える。
本発明によれば、渋滞が発生しやすい場所や時間帯であってもユーザの利用を促進することが可能な特典選定装置、特典選定方法及び情報端末を提供することができる。
実施形態に係るカーシェアリングシステムの構成を例示する図である。 実施形態に係るカーシェアリングシステムの動作の一例を説明するためのシーケンスチャートである。
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは同一又は同様の構成を有する。
図1を参照し、実施形態に係るカーシェアリングシステムの構成について説明する。カーシェアリングシステム100は、例えば、カーシェアリングの対象となる車両に搭載される情報端末1と、カーシェアリングの対象となる車両を管理するとともに、カーシェアリングサービスの利用料金を算出するサーバ(特典選定装置)2と、を含む。情報端末1及びサーバ2は、例えば無線ネットワークを含むネットワークを介して相互に通信できるように構成される。
図1に示す情報端末1は、例えば、車載器又はカーナビゲーション装置等の端末装置である。情報端末1は、機能的な構成として、例えば、制御部11と、入力部12と、表示・出力部13と、記憶部14と、通信部15とを有する。情報端末1は、物理的な構成として、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを含む制御ユニット、操作部、ディスプレイ、スピーカ、記憶ユニット、通信ユニット等を備えて構成される。CPUがメモリに格納された所定のプログラムを実行することにより、制御部11、入力部12、表示・出力部13、記憶部14及び通信部15の各機能が発現する。
サーバ2は、機能的な構成として、例えば、渋滞実績算出部21と、特典選定部22と、利用料金算出部23と、記憶部24と、通信部(送信部)25とを有する。サーバ2は、物理的な構成として、例えば、CPU及びメモリを含む制御ユニット、記憶ユニット、通信ユニット等を備えて構成される。CPUがメモリに格納された所定のプログラムを実行することにより、渋滞実績算出部21、特典選定部22、利用料金算出部23、記憶部24及び通信部25の各機能が発現する。
サーバ2は、カーシェアリングの対象となる各車両に対応する車両情報をデータベース等に記憶して管理する。車両情報には、例えば、車両を特定する車両ID、車両の利用状況情報、及び車両の走行経路情報等が含まれる。
車両の利用状況情報には、例えば、車両がユーザに利用されている状況であるか否かを示す情報、利用するユーザを特定するユーザID、利用開始時間、利用開始場所、返却予定時間、及び返却予定場所等が含まれる。
車両の走行経路情報には、例えば、測位時刻、並びに測位時刻における位置情報及び速度情報等が含まれる。車両の走行経路情報は、車両がユーザに利用されている間に繰り返し情報端末1から送信される。情報端末1から送信されるタイミングは、例えば、所定時間ごとであってもよいし、所定距離ごとであってもよい。
サーバ2は、渋滞情報を含む交通情報を、例えば交通情報センタ等から随時収集し、データベース等に記憶して管理する。渋滞情報には、渋滞発生時刻、渋滞発生区間、走行速度及び渋滞解消時刻等が含まれる。渋滞情報は、走行速度により区分け(以下、「渋滞区分」ともいう。)して管理することができる。渋滞区分は、一般道路と高速道路とで別々に設けることができる。
高速道路における渋滞区分について、具体例を挙げて説明する。高速道路の渋滞区分は、例えば、時速10km未満、時速10km~20km未満、時速20km~30km未満、及び時速30km~40km未満等のように設けることができる。
サーバ2が有する各機能のうち、渋滞実績算出部21、特典選定部22、利用料金算出部23及び通信部25について、以下に詳細に説明する。
渋滞実績算出部21は、ユーザが利用する車両の走行経路情報及び渋滞情報に基づいて、車両が渋滞区間を走行した実績である渋滞走行実績を算出する。渋滞走行実績には、例えば、車両が渋滞区間を走行した距離(以下、「渋滞走行距離」ともいう。)や、車両が渋滞区間を走行した時間(以下、「渋滞走行時間」ともいう。)等が含まれる。
具体的に、渋滞実績算出部21は、走行経路情報に基づいて、車両がいつどの道路を走行したのかを特定し、渋滞情報に含まれる渋滞発生時刻、渋滞発生区間及び渋滞解消時刻等と照合することで、渋滞走行実績を算出することができる。
ここで、渋滞走行距離及び渋滞走行時間は、渋滞区分ごとに算出することとしてもよい。また、渋滞走行距離及び渋滞走行時間の双方を、渋滞走行実績として用いることとしてもよいし、いずれか一方を用いることとしてもよい。以下においては、説明の便宜のため、例示的に渋滞走行距離を渋滞走行実績として用いる場合について説明する。
特典選定部22は、渋滞走行距離に対応する特典を、ユーザに付与する特典として選定する。特典には、例えば、車両の利用料金に対する割引、ポイント、キャッシュバック、クーポン、優待サービス等が含まれる。以下においては、説明の便宜のため、例示的に車両の利用料金に対する割引を特典として付与する場合について説明する。
割引の内容は、利用料金に対する割引率を用いて設定することとしてもよいし、利用料金から割り引く金額を用いて設定することとしてもよい。割引の内容は、渋滞走行距離により区分け(以下、「渋滞走行距離区分」ともいう。)して設定し、渋滞走行距離が長くなるほど、高くなるように設定する。
割引の内容を、割引率を用いて設定する場合には、例えば、以下のように設定することができる。渋滞走行距離が5km未満である場合には割引率を2%とし、渋滞走行距離が5km~10km未満である場合には割引率を5%とし、渋滞走行距離が10km~20kmである場合には割引率を8%とし、渋滞走行距離が20km以上である場合には割引率を10%とする。
割引の内容を、金額を用いて設定する場合には、上記割引率と同様に、渋滞走行距離ごとに割引額を設定するとともに、利用料金を超えない範囲で適宜上限を設けることが好ましい。例えば、利用料金が8,000円である場合には割引額の上限として2,400円を設定し、利用料金が10,000円である場合には割引額の上限として3,000円を設定することができる。また、利用料金の所定%(例えば30%)を、上限額として一律に設定することとしてもよい。
ここで、渋滞区分ごとに渋滞走行距離を算出することとした場合には、それぞれの渋滞区分ごとに渋滞走行距離区分を設け、その渋滞走行距離区分ごとに、特典である割引の内容を設定することとすればよい。この場合、割引の内容が割引率である場合には、渋滞区分ごとに割引率を選定し、例えば、渋滞走行距離に対するそれそれの走行距離の割合をそれぞれの割引率に掛け合わせ、それらを累積したものを、渋滞走行距離に対応する特典とすればよい。また、割引の内容が金額である場合には、渋滞区間ごとに金額を選定し、それぞれの金額を加算したものを、渋滞走行距離に対応する特典とすればよい。
利用料金算出部23は、渋滞走行距離に対応する割引の内容を適用し、車両の利用に対する料金を算出する。以下に具体的に説明する。例えば、渋滞走行距離が8kmであった場合、前述した例示では、割引率が5%となる。この場合、割引前の利用料金が10,000円であるとすると、利用料金算出部23は、車両の利用に対する料金として、9,500円(10,000円×0.95)を算出することとなる。
通信部25は、特典選定部22により選定された割引の内容、及び利用料金算出部23により算出された車両の利用に対する料金を含むメッセージを、情報端末1に送信する。例えば、「渋滞走行距離が8kmであったため、割引率が5%となりました。車両の利用に対する料金は、9,500円です」というメッセージを、情報端末1に送信する。これにより、情報端末1のディスプレイにメッセージを表示させることや、情報端末1のスピーカからメッセージを音声出力させることができ、渋滞走行距離に応じた割引の内容や割引後の料金をユーザに通知することが可能となる。
図2を参照して、実施形態におけるカーシェアリングシステム100の動作の一例について説明する。
最初に、ユーザ車両の利用開始時間になると、情報端末1は、利用開始メッセージをサーバ2に送信する(ステップS101)。なお、情報端末1は、ユーザの操作指示に従って利用開始メッセージを送信することとしてもよい。
続いて、情報端末1は、例えば所定の時間ごとに、走行経路情報をサーバ2に送信することを繰り返す(ステップS102)。
続いて、ユーザ車両の利用終了時間になると、情報端末1は、利用終了メッセージをサーバ2に送信する(ステップS103)。なお、情報端末1は、ユーザの操作指示に従って利用終了メッセージを送信することとしてもよい。
続いて、サーバ2の渋滞実績算出部21は、上記ステップS102で受信した走行経路情報、及び渋滞情報に基づいて、車両が渋滞区間を走行した実績に含まれる渋滞走行距離を算出する(ステップS104)。
続いて、サーバ2の特典選定部22は、上記ステップS104で算出された渋滞走行距離に対応する割引を、ユーザに付与する特典として選定する(ステップS105)。
続いて、サーバ2の利用料金算出部23は、上記ステップS105で選定された割引の内容を適用して車両の利用に対する料金を算出する(ステップS106)。
続いて、サーバ2の通信部25は、上記ステップS105で選定された割引の内容、及び上記ステップS106で算出された車両の利用に対する料金を含むメッセージを、情報端末1に送信する(ステップS107)。
続いて、情報端末1は、割引の内容及び車両の利用に対する料金を含むメッセージをディスプレイに表示する(ステップS108)。
ここで、上記実施形態では、特典が割引である場合について説明しているため、上記ステップS106において、割引の内容を適用して車両の利用料金を算出している。しかしながら、この処理は必須の構成要素ではない。例えば、特典がポイントの付与やキャッシュバック等のように、その場で利用料金に反映させることなく、別途付与するものである場合、利用料金算出部23による割引の内容を適用した料金算出処理を省略することができる。この場合、例えば、通常の利用料金を算出する処理と、ポイントやキャッシュバック等をユーザに付与するための処理とを実行し、さらに、付与したポイントやキャッシュバック等の内容をユーザに通知する処理を実行することとすればよい。
前述したように、実施形態におけるカーシェアリングシステム100によれば、サーバ2が、車両の走行経路情報及び渋滞情報に基づいて、車両が渋滞区間を走行した渋滞走行実績である渋滞走行距離を算出し、その渋滞走行距離に対応する割引率を、ユーザに付与する特典として選定することができ、さらに、その選定した割引率を適用して車両の利用料金を算出し、その利用料金及び割引率を情報端末1に送信することができる。
すなわち、渋滞区間を走行した車両を利用したユーザに対し、渋滞区間を走行した距離(実績)に応じて、特典となる割引率を付与し、その割引率を適用して車両の利用料金を算出することが可能となる。
また、実施形態におけるカーシェアリングシステム100によれば、情報端末1が、自端末を装備する車両の走行経路情報として、自端末の現在位置情報及び時刻を、車両がユーザに利用されている間、繰り返し送信し、走行経路情報及び渋滞情報に基づいて算出される渋滞走行距離に対応する割引率及び割引後の利用料金に関する情報を受信して表示することができる。
すなわち、ユーザは、渋滞区間を走行した場合に、その走行距離の実績に応じて付与される割引率及びその割引率が適用された利用料金を確認することが可能となる。
それゆえ、実施形態におけるカーシェアリングシステム100によれば、渋滞が発生しやすい場所や時間帯であってもユーザの利用を促進することができる。
[変形例]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。したがって、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、前述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。
また、前述した実施形態では、情報端末1が、車両に搭載される車載器又はカーナビゲーション装置であることを前提にして説明しているが、これに限定されない。情報端末1は、例えばユーザが保持可能なスマートフォン等に代表される可搬型の端末装置であってもよい。この場合、例えば、可搬型の端末装置に、カーシェリングサービス用のアプリケーションとナビゲーション用のアプリケーションとをインストールし、ナビゲーション用のアプリケーションを利用して走行経路情報をサーバ2に送信することとすればよい。
また、情報端末1及びサーバ2の構成要素は、前述した実施形態における構成要素に限定されることなく、必要に応じて任意の構成要素を適宜追加することができる。
1…情報端末、2…サーバ、11…制御部、12…入力部、13…表示・出力部、14…記憶部、15…通信部、21…渋滞実績算出部、22…特典選定部、23…利用料金算出部、24…記憶部、25…通信部、100…カーシェアリングシステム。

Claims (6)

  1. カーシェアリングサービスの利用者である ユーザがカーシェアリングサービスを利用している間におけるカーシェアリングの対象となる車両の走行経路情報及び渋滞情報に基づいて、前記車両が渋滞区間を走行した距離及び時間の少なくともいずれかである渋滞走行実績を算出する渋滞実績算出部と、
    前記渋滞走行実績に対応する特典を、前記ユーザに付与する特典として選定する特典選定部と、
    を備え
    前記特典は、前記渋滞走行実績が増大するほど、高くなるように設定されている、
    特典選定装置。
  2. 前記特典選定部により選定された前記特典の内容を前記ユーザ宛てに送信する送信部を、
    さらに備える請求項1記載の特典選定装置。
  3. 前記特典は、前記車両の利用料金に対する割引であり、
    前記渋滞走行実績に対応する前記割引の内容を適用して前記車両の利用に対する料金を算出する利用料金算出部を、
    さらに備える請求項1又は2記載の特典選定装置。
  4. 前記割引、前記割引の内容を適用する利用料金を考慮して上限が設けられている、
    請求項3記載の特典選定装置。
  5. プロセッサにより実行される特典選定方法であって、
    カーシェアリングサービスの利用者である ユーザがカーシェアリングサービスを利用している間におけるカーシェアリングの対象となる車両の走行経路情報及び渋滞情報に基づいて、前記車両が渋滞区間を走行した距離及び時間の少なくともいずれかである渋滞走行実績を算出する渋滞実績算出ステップと、
    前記渋滞走行実績に対応する特典を、前記ユーザに付与する特典として選定する特典選定ステップと、
    を含み、
    前記特典は、前記渋滞走行実績が増大するほど、高くなるように設定されている、
    特典選定方法。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載の特典選定装置とネットワークを介して相互に通信可能な情報端末であって、
    自端末を装備する前記車両の走行経路情報として、自端末の現在位置情報及び時刻を、前記車両が前記ユーザに利用されている間に繰り返し前記特典選定装置に送信する送信部と、
    前記走行経路情報及び渋滞情報に基づいて算出される前記渋滞走行実績に対応する特典の内容を前記特典選定装置から受信して表示する表示部と、
    を備える情報端末。
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