JP7127978B2 - D-chiro-イノシトールを含む組成物 - Google Patents

D-chiro-イノシトールを含む組成物 Download PDF

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Description

本発明は、D-chiro-イノシトールを含む組成物に関する。また、本発明は、該組成物を含む外用剤に関する。
イノシトール(1,2,3,4,5,6-シクロヘキサンヘキサオール)は、シクロヘキサンの各炭素上の水素原子が1つずつヒドロキシ基に置換した構造を有し、ビタミン様作用物質として知られている。イノシトールは、ヒドロキシ基の立体配置の組み合わせにより、9種類の立体異性体が存在する。
特許文献1には、イノシトールを有効成分として含有する育毛剤が開示されている。特許文献1におけるように、先行文献において使用される「イノシトール」とは、医薬品、医薬部外品又は化粧品等の添加物として、myo-イノシトール(シス-1,2,3,5-トランス-4,6-シクロヘキサンヘキサオール)の立体異性体を通常意味する(例えば非特許文献1~3参照)。
特開2006-28026号公報
医薬部外品原料規格2006統合版,薬事日報社,p.318 医薬品添加物規格2003,薬事日報社,p.101-102 医薬品添加物事典2000,薬事日報社,p.26
ここで、本発明者は、イノシトールの立体異性体の内、D-chiro-イノシトールは、イノシトールの異性体の中でも水溶性を有する化合物であることを見出した。
しかしながら、これらのD-chiro-イノシトールの特性を生かすべく、D-chiro-イノシトールを含む組成物についての研究を続ける中で、D-chiro-イノシトールは、イノシトールの立体異性体の内でも水溶液中で析出物を生成し易い傾向にあることを発見した。特に、D-chiro-イノシトールは、水以外への溶媒への溶解性が非常に低く、水以外の溶媒を含む混合溶液内において、より析出物を生成しやすい傾向にある。
そこで、本発明は、D-chiro-イノシトールの析出を抑制することの可能な組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の濃度の炭素数1~3のモノアルコール水溶液内において、D-chiro-イノシトールを含む組成物が、D-chiro-イノシトールの析出を抑制することの可能な組成物であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を提供する。
[1] D-chiro-イノシトールと炭素数1~3のモノアルコール水溶液とを含み、
炭素数1~3のモノアルコールの濃度が、60v/v%以下である、組成物。
[2] D-chiro-イノシトールの含有量が、前記組成物に対して、0.001~20w/v%である、[1]に記載の組成物。
[3] 炭素数1~3のモノアルコールがエタノールである、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4] [1]~[3]のいずれかに記載の組成物を含む外用剤。
本発明によれば、D-chiro-イノシトールの析出を抑制することの可能な組成物が提供される。
以下、本発明の組成物及びその具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。しかし、本発明は、以下で説明する具体的な実施形態に限定されるものではない。
本発明の組成物は、D-chiro-イノシトールと炭素数1~3のモノアルコール水溶液とを含む組成物である。
D-chiro-イノシトールとしては、特に限定されないが、例えば、天然に存在する蕎麦、豆類、柑橘類等から抽出したもの、発酵法によりマメ科植物から生成して抽出したもの、化学合成したもの、及び市販品が挙げられる。ここで、抽出する方法としては、特に限定されず、公知の抽出法を用いることができる。
本発明の組成物におけるD-chiro-イノシトールの含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.001~20w/v%であり、より好ましくは0.01~20w/v%であり、さらに好ましくは0.05~15w/v%であり、よりさらに好ましくは1~10w/v%であり、さらにより好ましくは3~7w/v%である。
本明細書において、「w/v%」とは、組成物の容積に対するD-chiro-イノシトールの重量百分率を意味する。
また、本明細書において「X~Y」と表記する場合は、X以上Y以下であることを意味する。
本発明の組成物は、外用剤として使用し得る。外用剤としては、例えば、ひび・あかぎれ用剤、あせも・ただれ用剤、うおのめ・たこ用剤、かさつき・あれ用剤、しわ・しみ用剤、保湿剤、染毛剤、育毛剤、シャンプー、リンス、コンディショナー、化粧水、クリーム、乳液、ハンドクリーム、薬用石鹸、及びパック等が挙げられる。
本発明の組成物は、D-chiro-イノシトールを含むことにより、ビタミン様作用や育毛活性を付与した組成物を得ることができ、育毛剤として使用してもよい。また、後述する実施例に示すように、炭素数1~3のモノアルコール製剤における使用感を、D-chiro-イノシトールを含むことにより向上させることができる。
育毛活性は、具体的には、毛幹成長促進、発毛、脱毛防止等に関する活性であり、好ましくは毛幹成長促進及び発毛に関する活性である。
本発明の組成物においては、炭素数1~3のモノアルコール水溶液中における炭素数1~3のモノアルコールの濃度が、60v/v%以下である。
60v/v%以下の炭素数1~3のモノアルコール水溶液内に、D-chiro-イノシトールが溶存することにより、D-chiro-イノシトールの析出を抑制することができる。
本明細書において、「v/v%」とは、炭素数1~3のモノアルコール水溶液の容積に対する炭素数1~3のモノアルコールの容積百分率を意味する。
本発明においては、炭素数1~3のモノアルコール水溶液は、炭素数1~3のモノアルコールと水から構成される。
本発明の組成物が、炭素数1~3のモノアルコール水溶液として水を含むことにより、該組成物に含まれるD-chiro-イノシトールは水溶性であるため、より確実に本発明の作用効果を得ることができる傾向にある。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。
本発明の組成物における炭素数1~3のモノアルコール水溶液中における炭素数1~3のモノアルコールの濃度は、60v/v%以下の範囲内で、好ましくは5v/v%以上であり、より好ましくは8v/v%以上であり、さらに好ましくは10v/v%以上であり、よりさらに好ましくは30v/v%以上である。また、本発明の組成物における炭素数1~3のモノアルコール水溶液の濃度は、60v/v%以下の範囲内で、好ましくは50v/v%以下であり、より好ましくは45v/v%以下であり、さらに好ましくは40v/v%以下であり、よりさらに好ましくは38v/v%以下である。
炭素数1~3のモノアルコール水溶液の濃度は、特に限定されるものではないが、好ましくは8~45v/v%であり、より好ましくは30~40v/v%である。
炭素数1~3のモノアルコールとしては、メタノール、エタノール、n-プロパノール、及びイソプロパノールであり、エタノール、イソプロパノールが好ましく、エタノールがさらに好ましい。
炭素数1~3のモノアルコールは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の組成物は、多価アルコールをさらに含んでもよい。多価アルコールを含むことにより、抗菌性及び保湿性を付与した組成物を得ることができる傾向にある。また、本発明の組成物において、多価アルコールをさらに含むことにより、D-chiro-イノシトールの析出を抑制できる可能性が高まる。
多価アルコールとは、分子内に水酸基を2個以上もつアルコールを意味する。
多価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール(1,2-プロパンジオール)、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、1,3-プロピレングリコール(1,3-プロパンジオール)、イソブチレングリコール(2-メチル-1,2-プロパンジオール)、1,2-ブタンジオール、1,3-ブチレングリコール(1,3-ブタンジオール)、1,4-ブタンジオール、2-ブテン-1,4-ジオール、1,2-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、及び1,8-オクタンジオール等が挙げられる。これらの中では、グリセリン及び1,3-ブチレングリコールが好ましい。
多価アルコールは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の組成物における多価アルコールの含有量は、特に限定されないが、通常0.1w/v%以上であり、好ましくは0.5w/v%以上であり、より好ましくは0.5~30w/v%、さらに好ましくは0.5~20w/v%、よりさらに好ましくは0.5~15w/v%である。
本発明の組成物は、モノテルペンをさらに含んでもよい。モノテルペンを含むことにより、清涼感を付与するとともに、D-chiro-イノシトールの析出抑制により優れた組成物を得ることができる傾向にある。
モノテルペンとしては、特に制限されないが、リモネン、ピネン、カンフル等のモノテルペン系炭化水素;シトロネロール、ゲラニオール、リナロール、メントール、テルピネオール、ボルネオール等のモノテルペン系アルコール;シトロネラール、シトラール、サフラナール等のモノテルペン系アルデヒド;メントン、カルボメントン、ヨノン等のモノテルペン系ケトン等が挙げられる。好ましくはモノテルペン系アルコールであり、より好ましくはメントールである。これらのモノテルペンは、d-,l-,dl-体のいずれでもよい。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。特にメントールとしては、特に限定されないが、例えば、l-メントール及びd-メントールが好ましく、l-メントールがより好ましい。l-メントール及びd-メントールの混合物として使用してもよい。
本発明の組成物におけるモノテルペンの含有量は、特に限定されないが、清涼感の付与に加え、D-chiro-イノシトールの析出抑制、得られる組成物の液だれ及び刺激感(ぴりぴり感)の抑制、ならびにモノテルペン自体の分離の抑制に優れることから、好ましくは0.01~10w/v%であり、より好ましくは0.05~2w/v%であり、さらに好ましくは0.1~1.0w/v%であり、よりさらに好ましくは0.7~1.0w/v%である。
本発明の組成物は、医薬品、医薬部外品又は化粧品等で通常許容される添加物をさらに含んでもよい。
添加物としては、特に限定されないが、例えば、賦形剤、安定剤、矯臭剤、基剤、分散剤、希釈剤、界面活性剤、乳化剤、経皮吸収促進剤、pH調整剤、保存剤、着色剤、油分(油脂、鉱物油等)、増粘剤、ポリマー、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、細胞賦活剤、酸化防止剤、防腐剤、清涼剤、消臭剤、顔料、染料、香料、糖類、アミノ酸類、ビタミン類、有機酸、有機アミン、植物抽出物等が挙げられる。
本発明の組成物は、特に限定されず、本発明に含まれる成分を混合することにより製造することができる。各成分を混合する順番は特に限定されない。
また、混合する場合の条件も、特に限定されず、従来公知の方法に従って、本発明の組成物とすることができる。
本発明の組成物を外用剤として用いる場合、医薬品、医薬部外品又は化粧品等として使用することが可能であり、例えば皮膚用化粧品、頭髪用化粧品及び頭皮用化粧品に使用することが可能である。より具体的には、軟膏、パップ、リニメント、ローション、外用液剤、散布剤、クリーム、ジェル、乳液、ヘアトニック、ヘアスプレーの形態とすることが可能である。
本発明の方法は、本発明の組成物を対象に投与する工程を含む。対象への1投与あたりのD-chiro-イノシトールの投与量は、特に限定されないが、好ましくは0.005~200mgであり、より好ましくは0.05~100mgであり、さらに好ましくは0.5~10mgである。
対象への本発明の組成物の投与回数は、特に限定されないが、好ましくは1日あたり1~6回であり、より好ましくは1日あたり1~3回であり、さらに好ましくは1日あたり1~2回である。
本発明の組成物を投与する対象は、特に限定されないが、例えば、ヒト、家畜・愛玩動物等の動物が挙げられる。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例において用いる成分は、以下のとおりである。
D-chiro-イノシトール(和光純薬工業社製、以下「DCI」と略する。)
エタノール(和光純薬工業社製、以下「EtOH」と略する。)
グリセリン(和光純薬工業社製)
l-メントール(和光純薬工業社製、以下「l-mentol」と略する。)
純水
実施例1
各成分を下記表1及び2に示す組成になるように純水で希釈、混合し、各組成物を製剤として調製した。
A.製剤安定性試験
得られた製剤について、以下の方法で、各濃度のEtOH水溶液中におけるDCIの析出について評価した。
各組成における製剤を3Lotずつ作成し、低温サイクル(12時間5℃インキュベートの後、12時間-20℃を14日間繰り返す)によりDCIの析出を誘導して、目視により、以下の指標に基づいて評価した。評価結果を表1に示す(N数は3である)。
全てのLotで、結晶物の析出はみられない「◎」
1Lotでも、わずかな結晶物の析出がみられた「○」
1Lotでも、結晶物の析出がみられた「×」
Figure 0007127978000001
表1の結果より、EtOH濃度を60v/v%以下とすることにより、EtOH水溶液中で、DCIの析出を抑制できると判断できる。また、EtOHに代えて、イソプロパノールでEtOHの場合と同様に実施しても、EtOHにおける結果と同様の傾向が見られた。
B.使用感の試験
得られた製剤について、以下の方法で、EtOH製剤による塗布時の使用感(きしみ感、べたつき感及び灼熱感)を評価した。
評価モニター10名が製剤0.5gを腕に塗布して、塗布時のきしみ感、べたつき感及び灼熱感を評価した。具体的には、評価は、Visual Analogue Scaleによるアンケートを実施することにより評点化した。アンケート結果を平均し、小数点第二位を四捨五入することにより、評価結果を表2にまとめた(N数は10である)。
<使用感>
・きしみ感
きしみ感がなく、使用性として問題なし「1点」
きしみ感が強く、使用性として問題である「10点」
・べたつき感
べたつき感が十分感じられ、使用性として問題なし「1点」
べたつき感が非常に少なく、使用性として問題である「10点」
・灼熱感
灼熱感がなく、使用性として問題なし「1点」
灼熱感が強く、使用性として問題である「10点」
Figure 0007127978000002
表2の結果より、EtOH製剤によるきしみ感、べたつき感及び灼熱感が、DCIを添加することにより改良された。また、EtOHに代えて、イソプロパノールでEtOHの場合と同様に実施しても、EtOHにおける結果と同様の傾向が見られた。
実施例2
各成分を下記表3及び4に示す組成になるように純水で希釈、混合し、各組成物を製剤として調製した。
A.製剤安定性試験
得られた製剤について、以下の方法で、各濃度のグリセリン濃度におけるDCIの析出について評価した。
各組成における製剤を3Lotずつ作成し、低温サイクル(12時間5℃インキュベートの後、12時間-20℃を14日間繰り返す)によりDCIの析出を誘導して、目視により、以下の指標に基づいて評価した。評価結果を表3に示す(N数は3である)。
全てのLotで、結晶物の析出はみられない「◎」
1Lotでも、わずかな結晶物の析出がみられた「○」
1Lotでも、結晶物の析出がみられた「×」
Figure 0007127978000003
表3の結果より、グリセリンを配合することにより、DCIの析出を効果的に抑制できると判断できる。また、グリセリンに代えて、プロピレングリコール(1,2-プロパンジオール)、ジプロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、又は1,3-ブチレングリコールでグリセリンの場合と同様に実施しても、グリセリンにおける結果と同様の傾向が見られた。
B.使用感の試験
得られた製剤について、以下の方法で、グリセリン含有EtOH製剤による塗布時の使用感(ごわつき感及び塗り広げ感)を評価した。
評価モニター10名が製剤0.5gを、頭髪に塗布した塗布時のごわつき感及び腕に塗布した塗布時の塗り広げ感を評価した。具体的には、評価は、Visual Analogue Scaleによるアンケートを実施することにより評点化した。アンケート結果を平均し、小数点第二位を四捨五入することにより、評価結果を表4にまとめた(N数は10である)。
<使用感>
・ごわつき感
ごわつきがなく、使用性として問題なし「1点」
ごわつきが強く、使用性として問題である「10点」
・塗り広げ感
非常に塗り広げやすく、使用性として問題なし「1点」
非常に塗り広げにくく、使用性として問題あり「10点」
Figure 0007127978000004
表4の結果より、グリセリンを含有するEtOH製剤によるごわつき感及び塗り広げ感が、DCIを添加することにより改良された。また、グリセリンに代えて、プロピレングリコール(1,2-プロパンジオール)、ジプロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、又は1,3-ブチレングリコールでグリセリンの場合と同様に実施しても、グリセリンにおける結果と同様の傾向が見られた。
実施例3
各成分を下記表5~8に示す組成になるように純水で希釈、混合し、各組成物を製剤として調製した。
A.製剤安定性試験
得られた製剤について、以下の方法で、各濃度のDCI及びl-mentolにおけるDCIの析出について評価した。
各組成における製剤を3Lotずつ作成し、低温サイクル(12時間5℃インキュベートの後、12時間-20℃を14日間繰り返す)によりDCIの析出及びl-mentolの分離を誘導して、目視により、以下の指標に基づいて評価した。評価結果を表5及び6に示す(N数は3である)。
・析出
全てのLotで、結晶物の析出はみられない「◎」
1Lotでも、わずかな結晶物の析出がみられた「○」
1Lotでも、結晶物の析出がみられた「×」
・分離
全てのLotで、l-mentolの分離はみられない「◎」
1Lotでも、わずかなl-mentolの分離がみられた「○」
1Lotでも、l-mentolの分離がみられた「×」
Figure 0007127978000005
Figure 0007127978000006
表5の結果より、モノテルペンであるl-mentolを配合することにより、DCIの析出を効果的に抑制できると判断できる。また、表6の結果より、DCIを配合することにより、モノテルペンであるl-mentolの分離を効果的に抑制できると判断できる。
B.使用感の試験
得られた製剤について、以下の方法で、l-mentol含有EtOH製剤による塗布時の使用感(液だれ及び刺激感)を評価した。
評価モニター10名が製剤0.5gを腕に塗布して、塗布時の液だれ及び刺激感を評価した。具体的には、評価は、Visual Analogue Scaleによるアンケートを実施することにより評点化した。アンケート結果を平均し、小数点第二位を四捨五入することにより、評価結果を表7及び8にまとめた(N数は10である)。
<使用感>
・液だれ
液だれしにくく、使用性として問題なし「1点」
非常に液だれしやすく、使用性として問題あり「10点」
・刺激感
ぴりぴり感がなく、使用性として問題なし「1点」
非常にぴりぴり感があり、使用性として問題である「10点」
Figure 0007127978000007
Figure 0007127978000008
表7及び8の結果より、モノテルペンであるl-mentolを含有するEtOH製剤による液だれ及び刺激感(ぴりぴり感)が、DCIを添加することにより改良された。
また、DCI5w/v%、EtOH50v/v%、グリセリン5w/v%及びl-mentol1w/v%となるように水で希釈して調製した製剤は、成分の析出もなく、きしみ感、べたつき感、灼熱感、ごわつき感、塗り広げ感、液だれ及び刺激感といった使用感の点で優れた組成物であった。

Claims (3)

  1. D-chiro-イノシトールと炭素数1~3のモノアルコール水溶液とを含み、
    炭素数1~3のモノアルコールの濃度が、60v/v%以下であり、
    外用剤である、組成物。
  2. D-chiro-イノシトールの含有量が、前記組成物に対して、0.001~20w/v%である、請求項1に記載の組成物。
  3. 炭素数1~3のモノアルコールがエタノールである、請求項1又は2に記載の組成物。
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