JP2020002105A - D−chiro−イノシトールを含む組成物 - Google Patents

D−chiro−イノシトールを含む組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】D−chiro−イノシトールの析出を抑制することの可能な組成物を提供する。【解決手段】D−chiro−イノシトールと界面活性剤と水とを含む、組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、D−chiro−イノシトールを含む組成物に関する。また、本発明は、該組成物を含む外用剤に関する。
イノシトール(1,2,3,4,5,6−シクロヘキサンヘキサオール)は、シクロヘキサンの各炭素上の水素原子が1つずつヒドロキシ基に置換した構造を有し、ビタミン様作用物質として知られている。イノシトールは、ヒドロキシ基の立体配置の組み合わせにより、9種類の立体異性体が存在する。
特許文献1には、イノシトールを有効成分として含有する育毛剤が開示されている。特許文献1におけるように、先行文献において使用される「イノシトール」とは、医薬品、医薬部外品又は化粧品等の添加物として、myo−イノシトール(シス−1,2,3,5−トランス−4,6−シクロヘキサンヘキサオール)の立体異性体を通常意味する(例えば非特許文献1〜3参照)。
また、本発明者らは、イノシトールの立体異性体の内、chiro−イノシトールが、育毛剤として有用な化合物であることを見出した(特許文献2参照)。
特開2006−28026号公報 国際公開第2017/188393号
医薬部外品原料規格2006統合版,薬事日報社,p.318 医薬品添加物規格2003,薬事日報社,p.101−102 医薬品添加物事典2000,薬事日報社,p.26
ここで、本発明者らは、イノシトールの立体異性体の内、D−chiro−イノシトールは、イノシトールの異性体の中でも水溶性を有する化合物であることを見出した。
しかしながら、これらのD−chiro−イノシトールの特性を生かすべく、D−chiro−イノシトールを含む組成物についての研究を続ける中で、D−chiro−イノシトールは、イノシトールの立体異性体の内でも水溶液中で析出物を生成し易い傾向にあることを発見した。
そこで、本発明は、D−chiro−イノシトールの析出を抑制することの可能な組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、D−chiro−イノシトールを含む水溶液内において、界面活性剤をさらに含む組成物が、D−chiro−イノシトールの析出を抑制することの可能な組成物であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を提供する。
[1] D−chiro−イノシトールと界面活性剤と水とを含む、組成物。
[2] D−chiro−イノシトールの含有量が0.001〜20質量%である、[1]に記載の組成物。
[3] 界面活性剤がノニオン性界面活性剤を含む、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4] 界面活性剤のHLB値が、2〜17である、[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5] ノニオン性界面活性剤がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油又はポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルを含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の組成物を含む外用剤。
[7] [1]〜[5]のいずれかに記載の組成物を含む頭皮用外用剤。
本発明によれば、D−chiro−イノシトールの析出を抑制することの可能な組成物が提供される。
以下、本発明の組成物及びその具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。しかし、本発明は、以下で説明する具体的な実施形態に限定されるものではない。
本発明の組成物は、D−chiro−イノシトールと界面活性剤と水とを含む組成物である。
D−chiro−イノシトールとしては、特に限定されないが、例えば、天然に存在する蕎麦、豆類、柑橘類等から抽出したもの、発酵法によりマメ科植物から精製して抽出したもの、化学合成したもの、及び市販品が挙げられる。ここで、抽出する方法としては、特に限定されず、公知の抽出法を用いることができる。
本発明の組成物におけるD−chiro−イノシトールの含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.001〜20質量%であり、より好ましくは0.01〜20質量%であり、さらに好ましくは0.05〜15質量%であり、よりさらに好ましくは1〜10質量%であり、さらにより好ましくは3〜7質量%である。
本明細書において、「質量%」とは、組成物全体の質量に対する組成物に含有される成分の質量百分率を意味する。
また、本明細書において「X〜Y」と表記する場合は、X以上Y以下であることを意味する。
本発明の組成物は、外用剤として使用し得る。外用剤としては、例えば、ひび・あかぎれ用剤、あせも・ただれ用剤、うおのめ・たこ用剤、かさつき・あれ用剤、しわ・しみ用剤、保湿剤、染毛剤、育毛剤、シャンプー、リンス、コンディショナー、化粧水、クリーム、乳液、ハンドクリーム、薬用石鹸、及びパック等が挙げられる。
本発明の組成物は、D−chiro−イノシトールを含むことにより、ビタミン様作用や育毛活性を付与した組成物を得ることができ、育毛剤として使用してもよい。
育毛活性は、具体的には、毛幹成長促進、発毛、脱毛防止等に関する活性であり、好ましくは毛幹成長促進及び発毛に関する活性である。
本発明の組成物は、界面活性剤を含む。
界面活性剤を含むことにより、D−chiro−イノシトールを含む水溶液において、D−chiro−イノシトールの析出を抑制することが可能となる。また、本発明の組成物において、界面活性剤を含むことにより、本発明の組成物を含む製剤における使用感を向上させることが可能となる。このような効果を奏する要因は、界面活性剤がD−chiro−イノシトールの水溶液に対する溶解性を向上させることによるものと推察される(ただし、要因はこれに限定されない。)。
界面活性剤としては、特に限定されないが、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤が挙げられる。これらの中では、良好な使用感が得られるという観点から、ノニオン性界面活性剤が好ましい。
界面活性剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤のHLB値は、特に限定されないが、2〜17であることが好ましく、6〜17であることがより好ましく、12〜17であることがさらに好ましい。HLB値がこのような範囲にある界面活性剤を用いることにより、D−chiro−イノシトールの析出が軽減される傾向にある。なお、HLBは、親水親油バランス(hydrophile-lipophile balance)の略称であり、界面活性剤が果たす効果を表す指標の一つであり、HLB値が大きいほど親水性が高いことを示す。本発明におけるHLB値とは、Daviesの式であるHLB=7+Σ(親水基の基数)−Σ(親油基の基数)によって算出した値をいう(以下、単に「HLB値」という場合に同じ。)。また、2種以上の界面活性剤を含有する場合のHLB値は、各界面活性剤のHLB値の加重平均値である。
ノニオン性界面活性剤とは、水溶液中でイオン性を示さない界面活性剤を意味する。
ノニオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、オレイン酸とグリセリンのモノエステル、及びオレイン酸とジグリセリンのエステルが挙げられる。これらの中では、D−chiro−イノシトールの析出の抑制の観点及び良好な使用感が得られるという観点から、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが好ましい。
カチオン性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤とは、それぞれ、水溶液中で解離したときに陽イオン及び陰イオンとなる界面活性剤を意味し、両性界面活性剤は、水溶液中で該水溶液のpHに応じて陽イオン、陰イオン、及び両性イオンのいずれかとなる界面活性剤を意味する。
カチオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アルキルジメチルアミン、アルキルトリメチルアンモニウム塩、及びジアルキルジメチルアンモニウム塩が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、脂肪酸塩、及びアルキル硫酸塩が挙げられる。
両性界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アルキルアミノ脂肪酸塩、アルキルベタイン、及びアルキルアミンオキシドが挙げられる。
本発明の組成物における界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、通常0.1〜10質量%であり、好ましくは0.5〜7質量%であり、より好ましくは1〜5質量%である。
本発明の組成物は、有機酸又はその塩をさらに含んでもよい。また、特に限定されないが、本発明の組成物は、有機酸と有機酸の塩とを含むことが好ましい。
有機酸又はその塩を含むことにより、水以外の溶媒、例えば炭素数1〜3のモノアルコールをさらに含む場合であっても、本発明の組成物を含む製剤における使用感を向上させることが可能となる傾向にある。このような効果を奏する要因は、有機酸又はその塩がキレート作用を発揮し、水以外の溶媒、例えば炭素数1〜3のモノアルコールが寄与する刺激を緩和するよう機能することによるものと推察される(ただし、要因はこれに限定されない。)。
有機酸とは、水中において単体で酸性を示す有機化合物を意味する。
有機酸としては、酸性を示す有機化合物であれば特に限定されないが、モノカルボン酸及び多価カルボン酸、並びに有機スルホン酸が挙げられる。これらの中では、良好な使用感が得られるという観点から、多価カルボン酸が好ましい。
モノカルボン酸とは、分子内にカルボン酸を1個もつ有機化合物を意味し、多価カルボン酸とは、分子内にカルボン酸を2個以上もつ有機化合物を意味する。
有機スルホン酸とは、分子内にスルホン酸を少なくとも1個もつ有機化合物を意味する。
モノカルボン酸としては、特に限定されないが、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、及び吉草酸が挙げられる。
多価カルボン酸としては、特に限定されないが、ジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸等が挙げられ、例えば、クエン酸、エデト酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、及び酒石酸が挙げられる。これらの中では、クエン酸及びエデト酸が好ましい。
有機スルホン酸としては、特に限定されないが、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、及びタウリンが挙げられる。
有機酸の塩における塩としては、特に限定されないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、及びマグネシウム塩が挙げられる。これらの中では、ナトリウム塩が好ましい。
有機酸又はその塩は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。2種以上を組み合わせて使用する場合、2種以上の有機酸の組み合わせであってもよく、2種以上の有機酸の塩の組み合わせであってもよく、有機酸と有機酸の塩を2種以上組み合わせて用いてもよい。
有機酸と有機酸の塩とを用いる場合において、有機酸と、有機酸の塩の有機酸とは、同一でも異なっていてもよいが、有機酸と、当該有機酸の塩とを組み合わせて用いることが好ましい。
本発明の組成物における有機酸又はその塩の含有量は、特に限定されないが、通常0.001〜5質量%であり、好ましくは0.01〜3質量%であり、より好ましくは0.03〜1質量%であり、さらに好ましくは0.05〜1質量%である。
本発明の組成物は、水を含む。
水を含むことにより、本発明の組成物に含まれるD−chiro−イノシトールを水溶液として扱うことができる。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。
本発明の組成物は、炭素数1〜3のモノアルコール及び/又は多価アルコールをさらに含んでもよい。
炭素数1〜3のモノアルコール及び/又は多価アルコールを含むことにより、抗菌性及び保湿性を付与した組成物を得ることができる傾向にある。
炭素数1〜3のモノアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、及びイソプロパノールであり、エタノール、イソプロパノールが好ましく、エタノールがさらに好ましい。
多価アルコールとは、分子内に水酸基を2個以上もつアルコールを意味する。
多価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、1,3−プロピレングリコール(1,3−プロパンジオール)、イソブチレングリコール(2−メチル−1,2−プロパンジオール)、1,2−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール(1,3−ブタンジオール)、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、及び1,8−オクタンジオール等が挙げられる。これらの中では、グリセリン、プロピレングリコール、及び1,3−ブチレングリコールが好ましい。
炭素数1〜3のモノアルコール及び多価アルコールは、それぞれ独立に、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の組成物における炭素数1〜3のモノアルコールの含有量は、特に限定されないが、炭素数1〜3のモノアルコールの含有量を高く設定することも可能である。
本発明の組成物における炭素数1〜3のモノアルコールの含有量は、通常80質量%以下であり、60質量%以下としてもよく、30〜60質量%としてもよく、30〜50質量%としてもよく、30〜40質量%としてもよい。
本発明の組成物における多価アルコールの含有量は、特に限定されないが、通常0.1質量%以上であり、好ましくは0.5質量%であり、より好ましくは0.5〜30質量%であり、さらに好ましくは0.5〜20質量%であり、よりさらに好ましくは0.5〜15質量%である。
本発明の組成物は、モノテルペンをさらに含んでもよい。
モノテルペンを含むことにより、清涼感を付与するとともに、D−chiro−イノシトールの析出抑制により優れた組成物を得ることができる傾向にある。
モノテルペンとしては、特に制限されないが、リモネン、ピネン、カンフル等のモノテルペン系炭化水素;シトロネロール、ゲラニオール、リナロール、メントール、テルピネオール、ボルネオール等のモノテルペン系アルコール;シトロネラール、シトラール、サフラナール等のモノテルペン系アルデヒド;メントン、カルボメントン、ヨノン等のモノテルペン系ケトン等が挙げられる。好ましくはモノテルペン系アルコールであり、より好ましくはメントールである。これらのモノテルペンは、d−,l−,dl−体のいずれでもよい。特にメントールとしては、例えば、l−メントール及びd−メントールが好ましく、l−メントールがより好ましい。l−メントール及びd−メントールの混合物として使用してもよい。
モノテルペンは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の組成物におけるモノテルペンの含有量は、特に限定されないが、清涼感の付与に加え、D−chiro−イノシトールの析出抑制、得られる組成物の液だれ及び刺激感(ぴりぴり感)の抑制、ならびにモノテルペン自体の分離の抑制に優れることから、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.05〜2質量%であり、さらに好ましくは0.1〜1.0質量%であり、よりさらに好ましくは0.7〜1.0質量%である。
本発明の組成物は、医薬品、医薬部外品又は化粧品等で通常許容される添加物をさらに含んでもよい。
添加物としては、特に限定されないが、例えば、賦形剤、安定剤、矯臭剤、基剤、分散剤、希釈剤、乳化剤、経皮吸収促進剤、保存剤、着色剤、油分(油脂、鉱物油等)、増粘剤、ポリマー、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、細胞賦活剤、酸化防止剤、防腐剤、清涼剤、消臭剤、顔料、染料、香料、糖類、アミノ酸類、ビタミン類、有機酸、有機アミン、植物抽出物等が挙げられる。
本発明の組成物は、特に限定されず、本発明に含まれる成分を混合することにより製造することができる。各成分を混合する順番は特に限定されない。
また、混合する場合の条件も、特に限定されず、従来公知の方法に従って、本発明の組成物とすることができる。
本発明の組成物を外用剤として用いる場合、医薬品、医薬部外品又は化粧品等として使用することが可能である。例えば皮膚用外用剤、頭髪用外用剤及び頭皮用外用剤に使用することが可能であり、より具体的には皮膚用医薬品、頭髪用医薬品及び頭皮用医薬品、皮膚用医薬部外品、頭髪用医薬部外品及び頭皮用医薬部外品、並びに皮膚用化粧品、頭髪用化粧品及び頭皮用化粧品に使用することが可能である。より具体的には、軟膏、パップ、リニメント、ローション、外用液剤、散布剤、クリーム、ジェル、乳液、ヘアトニック、ヘアスプレーの形態とすることが可能である。
本明細書において、「頭髪用外用剤」及び「頭皮用外用剤」は、外用剤として使用する形態や用法が同一であっても異なっていてもよいが、主として直接的に作用する箇所が頭髪であるのか頭皮であるのかの点で異なる。また、「皮膚用外用剤」は、「頭皮用外用剤」を含む概念であり、頭皮に限定されず皮膚に直接的に作用するための外用剤を意味する。
本発明の方法は、本発明の組成物を対象に投与する工程を含む。対象への1投与あたりのD−chiro−イノシトールの投与量は、特に限定されないが、好ましくは0.005〜200mgであり、より好ましくは0.05〜100mgであり、さらに好ましくは0.5〜10mgである。
対象への本発明の組成物の投与回数は、特に限定されないが、好ましくは1日あたり1〜6回であり、より好ましくは1日あたり1〜3回であり、さらに好ましくは1日あたり1〜2回である。
本発明の組成物を投与する対象は、特に限定されないが、例えば、ヒト、家畜・愛玩動物等の動物が挙げられる。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例において用いる成分は、以下のとおりである。
[D−chiro−イノシトール]
D−chiro−イノシトール(和光純薬工業社製、以下「DCI」と略する。)
[界面活性剤]
HCO−10(ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油、HLB値:6.5、日光ケミカルズ社製)
HCO−20(ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油、HLB値:10.5、日光ケミカルズ社製)
HCO−40(ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油、HLB値:12.5、日光ケミカルズ社製)
HCO−50(ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油、HLB値:13.5、日光ケミカルズ社製)
HCO−60(ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、HLB値:14、日光ケミカルズ社製)
PPG−8セテス−20(セタノールに酸化エチレン及び酸化プロピレンを付加重合したもの、HLB値:12.5、日光ケミカルズ社製、以下「PBC44」と略する。)
PPG−4セテス−20(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、HLB値:16.5、日光ケミカルズ社製、以下「PBC34」と略する。)
ポリソルベート80(オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、HLB値:15、日光ケミカルズ社製)
オレイン酸グリセリル(オレイン酸とグリセリンのモノエステル、HLB値:2.5、日光ケミカルズ社製)
オレイン酸ポリグリセリル−2(オレイン酸とジグリセリンのエステル、HLB値:5.5、日光ケミカルズ社製)
ラウリル硫酸ナトリウム(日光ケミカルズ社製)
ラウロイルメチルタウリン酸ナトリウム(日光ケミカルズ社製)
ステアラミドプロピルジメチルアミン(日光ケミカルズ社製)
[水]
精製水
実施例1
各成分を下記表1に示す組成になるように、精製水にDCIを溶解させ、界面活性剤を添加し、残容量を精製水で希釈、混合し、各組成物を製剤として調製した。
A.製剤安定性試験
得られた製剤について、以下の方法で、各種類及び含有量の界面活性剤におけるDCIの析出について評価した。
各組成における製剤を3Lotずつ作成し、低温サイクル(12時間5℃インキュベートの後、12時間-20℃を28日間繰り返す)によりDCIの析出を誘導して、目視により、以下の指標に基づいて評価した。評価結果を表1に示す(N数は3である)。
全てのLotで、結晶物の析出はみられない「◎」
1Lotでも、わずかな結晶物の析出がみられた「〇」
1Lotでも、少数の結晶物の析出がみられた「△」
1Lotでも、多数の結晶物の析出がみられた「×」
B.使用感の試験
得られた製剤について、以下の方法で、界面活性剤含有製剤による塗布時の使用感(ざらつき感及びべたつき感)を評価した。
評価モニター10名が製剤0.5gを、頭皮に塗布した塗布時のざらつき感及び腕に塗布した塗布時のべたつき感を評価した。具体的には次のとおりに評価した。ざらつき感及びべたつき感について、以下のとおり評点化したVisual Analogue Scaleによるアンケートを実施することにより評価した。
<使用感>
・ざらつき感
ざらつき感がなく、使用性として問題なし「1点」
ざらつき感が強く、使用性として問題である「10点」
・べたつき感
べたつき感が十分感じられ、使用性として問題なし「1点」
べたつき感が非常に少なく、使用性として問題である「10点」
次に、そのアンケート結果を平均し、下記式に従って各改善度(%)を算出することにより、評価結果を表4にまとめた(N数は10である)。
改善度(%)=100×(表1における界面活性剤を用いない製剤におけるアンケート結果の平均−界面活性剤含有製剤におけるアンケート結果の平均)/表1における界面活性剤を用いない製剤におけるアンケート結果の平均
上記式において、「表1における界面活性剤を用いない製剤」と「界面活性剤含有製剤」には、それぞれDCIの含有量が同じ製剤同士を選択して改善度を算出しており、具体的には「5質量%」、「0.1質量%」のいずれかのDCIの含有量が同じ製剤同士を選択した上で、「表1における界面活性剤を用いない製剤」におけるアンケート結果の平均を100.0としたときの「界面活性剤含有製剤」におけるアンケート結果の平均の相対値を、改善度として算出した。
表1の結果より、製剤に界面活性剤を添加することにより、DCIの析出を効果的に抑制できると判断できる。また、DCI含有製剤によるざらつき感及びべたつき感が、界面活性剤を添加することにより改良されたことを確認した。

Claims (7)

  1. D−chiro−イノシトールと界面活性剤と水とを含む、組成物。
  2. D−chiro−イノシトールの含有量が0.001〜20質量%である、請求項1に記載の組成物。
  3. 界面活性剤がノニオン性界面活性剤を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 界面活性剤のHLB値が、2〜17である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. ノニオン性界面活性剤がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油又はポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を含む外用剤。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を含む頭皮用外用剤。
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