JP2019014765A - 抗菌性組成物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】イソプロピルメチルフェノールの抗菌活性を維持しながら水に可溶化することができるとともに長期保存安定性にも優れる抗菌性組成物およびその製造方法、並びに、当該抗菌性組成物を含む化粧料を提供すること。
【解決手段】イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤を含む抗菌性組成物;当該抗菌性組成物を含む化粧料;および、イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の混合物を得る工程と、当該混合物と水とを混合する工程とを含む、抗菌性組成物の製造方法。上記抗菌性組成物は、水をさらに含むことが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤を含む抗菌性組成物;当該抗菌性組成物を含む化粧料;および、イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の混合物を得る工程と、当該混合物と水とを混合する工程とを含む、抗菌性組成物の製造方法。上記抗菌性組成物は、水をさらに含むことが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、優れた長期保存安定性および抗菌性を有する組成物およびその製造方法などに関する。
抗菌性物質は、化粧料、医薬品、食品、日用品などにおいて、微生物の増殖による変質などを防止する目的で使用されている。特にイソプロピルメチルフェノールは、高い安定性や安全性を有し、さらにカビや細菌に広く効果を発揮するものであるが、非水溶性であり、かつ水中で結晶化しやすいために可溶化が困難である。
イソプロピルメチルフェノールを水に可溶化するためには、例えば多量のエタノールなどに溶解させて使用することが考えられるが、得られる組成物は多量のエタノールを含むため、これを化粧水等の化粧料に使用した場合に皮膚や粘膜への刺激の原因となるおそれがある。また、イソプロピルメチルフェノールを水に可溶化する方法として界面活性剤を用いる方法も考えられるが、単純に界面活性剤を用いただけでは、イソプロピルメチルフェノールがミセル中に内包され、抗菌活性が低下する場合があった。
このような問題を解決するものとして、特許文献1には、特定のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、1,3−ブタンジオールやジプロピレングリコールといった炭素数3〜6のジオール、イソプロピルメチルフェノールおよび水を特定の含有量で含む濃縮抗菌剤組成物が記載されており、当該濃縮抗菌剤組成物によれば、任意の水系配合物に対して、非水溶性であるイソプロピルメチルフェノールを抗菌活性の低減を抑制しながら安定に添加することができることが記載されている。
しかしながら、特許文献1の濃縮抗菌剤組成物を水系配合物に添加してなる組成物は、0℃で1日間程度の保存安定性には優れるが、化粧料等の最終製品における実際の使用形態に対応するような長期間保存した場合、さらには低温下で長期間保存した場合に、白濁や結晶析出が起こることがあり、長期保存安定性の点でさらなる改善の余地があった。
そこで本発明は、イソプロピルメチルフェノールの抗菌活性を維持しながら水に可溶化することができるとともに長期保存安定性にも優れる抗菌性組成物およびその製造方法、並びに、当該抗菌性組成物を含む化粧料を提供することを目的とする。
本発明者は上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、イソペンチルジオールがイソプロピルメチルフェノールの水への可溶化に有効であるとともに、得られた組成物においてその抗菌活性が維持され、しかも、その組成物は長期保存安定性、特に低温下での長期保存安定性に優れることを見出し、当該知見に基づいてさらに検討を重ねて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は下記[1]〜[6]に関する。
[1]イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤を含む抗菌性組成物。
[2]水をさらに含む、[1]に記載の抗菌性組成物。
[3][1]または[2]に記載の抗菌性組成物を含む化粧料。
[4]アクネケア用化粧料である、[3]に記載の化粧料。
[5]イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の混合物を得る工程と、当該混合物と水とを混合する工程とを含む、抗菌性組成物の製造方法。
[6]イソプロピルメチルフェノールを水に溶解させるためのイソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の使用。
[1]イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤を含む抗菌性組成物。
[2]水をさらに含む、[1]に記載の抗菌性組成物。
[3][1]または[2]に記載の抗菌性組成物を含む化粧料。
[4]アクネケア用化粧料である、[3]に記載の化粧料。
[5]イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の混合物を得る工程と、当該混合物と水とを混合する工程とを含む、抗菌性組成物の製造方法。
[6]イソプロピルメチルフェノールを水に溶解させるためのイソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の使用。
本発明によれば、イソプロピルメチルフェノールの抗菌活性を維持しながら水に可溶化することができるとともに長期保存安定性にも優れる抗菌性組成物およびその製造方法、並びに、当該抗菌性組成物を含む化粧料が提供される。
[抗菌性組成物]
本発明の抗菌性組成物は、イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤を含む。
本発明の抗菌性組成物は、イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤を含む。
本発明において用いられるイソプロピルメチルフェノール(代表的には3−メチル−4−イソプロピルフェノール)は、抗菌剤として化粧品等に広く配合可能なものである。イソプロピルメチルフェノールは、公知の方法により製造することができ、市販品(大阪化成株式会社製等)を用いることも可能である。
本発明の抗菌性組成物におけるイソプロピルメチルフェノールの含有量は、抗菌性組成物の用途、形態、性質などに応じて適宜調整することができ特に制限されないが、抗菌性などの観点から、0.001質量%以上であることが好ましく、0.01質量%以上であることがより好ましく、0.05質量%以上であることがさらに好ましい。また皮膚刺激を低減するなどの観点から、イソプロピルメチルフェノールの含有量は、1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましい。
本発明において用いられるイソペンチルジオール(3−メチル−1,3−ブタンジオール)は、保湿剤、感触調整剤として化粧品等に広く配合可能であり、その安全性は極めて高い。イソペンチルジオールは、非イオン界面活性剤が有するイソプロピルメチルフェノールの水への可溶化力を高めることができる。イソペンチルジオールは、公知の方法により製造することができ、市販品(株式会社クラレ製等)を用いることも可能である。
本発明の抗菌性組成物におけるイソペンチルジオールの含有量は、抗菌性組成物の用途、形態、性質などに応じて適宜調整することができ特に制限されないが、本発明の効果がより顕著に奏されることなどから、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましく、1質量%以上であることがさらに好ましい。また化粧料等の最終製品において、べたつき等の使用感を向上させることができることなどから、イソペンチルジオールの含有量は、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明において用いられる非イオン界面活性剤の種類に特に制限はなく、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、およびこれらのアルキレンオキシド付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンステロールおよびその誘導体、ポリオキシエチレンラノリンおよびその誘導体、ポリオキシエチレンミツロウ誘導体、シュガーエステル類などが挙げられる。非イオン界面活性剤は、公知の方法により製造することができ、市販品を用いることも可能であり、例えば、硬化ヒマシ油のアルキレンオキシド付加物としては、「HCO−60」(日光ケミカルズ株式会社製)などの市販品が挙げられる。非イオン界面活性剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の抗菌性組成物における非イオン界面活性剤の含有量は、抗菌性組成物の用途、形態、性質などに応じて適宜調整することができ特に制限されないが、イソプロピルメチルフェノールの水への可溶化力を高めることができることなどから、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。当該含有量の上限に特に制限はなく、例えば、10質量%以下、さらには5質量%以下とすることができる。
本発明の抗菌性組成物の用途などにもよるが、本発明の抗菌性組成物は水をさらに含むことが好ましい。水を含む本発明の抗菌性組成物において本発明の効果がより顕著に奏される。本発明の抗菌性組成物における水の含有量に特に制限はなく、本発明の抗菌性組成物の用途、形態、性質などに応じて適宜調整することができるが、当該含有量は、例えば、50質量%以上、70質量%以上、さらには80質量%以上とすることができる。
本発明の抗菌性組成物は、イソペンチルジオールを含むことにより、非イオン界面活性剤が有するイソプロピルメチルフェノールの水への可溶化力を高めることができるが、本発明の抗菌性組成物は、イソペンチルジオール以外の低級アルコールや多価アルコールをさらに含んでいてもよい。
前記低級アルコールとしては、例えば、炭素数2〜6の脂肪族モノアルコールが挙げられ、より具体的には、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノールなどが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、ジオールが挙げられ、より具体的には、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコールなどが挙げられる。
本発明の抗菌性組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、上記した必須成分としてのイソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤、ならびに、任意成分としての水、低級アルコールおよび多価アルコール以外の他の成分をさらに含んでいてもよい。このような他の成分としては、例えば、化粧品や医薬部外品等に通常用いられる成分などが挙げられ、より具体的には例えば、油脂、ロウ類、炭化水素、シリコーン類、脂肪酸エステル、高級アルコール、高級脂肪酸等の油性成分;陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤の各種界面活性剤;糖類、ステロール類等のアルコール類;粘度鉱物、水溶性多糖類等の増粘性高分子;酸化防止剤;金属イオン封鎖剤;被膜形成性高分子化合物、無機顔料、粉体、色素、顔料、染料、ビタミン類、アミノ酸類、収斂剤、美白剤、動植物抽出物、酸、アルカリ等の添加成分などが挙げられる。
[用途]
本発明の抗菌性組成物の用途に特に制限はなく、そのままの形態あるいは当該抗菌性組成物とそれ以外の成分とを混合するなどしてなる、本発明の抗菌性組成物を含む組成物の形態で、各種用途に使用することができる。これらの具体的な用途としては、例えば、化粧料、医薬品、医薬部外品、日用品などが挙げられ、特に化粧料として用いることが好ましい。
当該化粧料としては、例えば、保湿化粧料、美白化粧料、アクネケア用化粧料、アンチエージング化粧料(例えば、しわ抑制、たるみ抑制等を目的とするもの)等のスキンケア化粧料;スカルプケア化粧料(例えば、保湿、皮脂抑制等を目的とするもの);デオドラント化粧料;日焼け止め化粧料;シェービング化粧料;ボディ用洗浄料(例えば、ボディシャンプー、固形石鹸等);洗髪用化粧料(例えば、シャンプー、リンス等);整髪剤などが挙げられ、スキンケア化粧料として用いることが好ましく、アクネケア用化粧料として用いることがより好ましい。
本発明の抗菌性組成物の用途に特に制限はなく、そのままの形態あるいは当該抗菌性組成物とそれ以外の成分とを混合するなどしてなる、本発明の抗菌性組成物を含む組成物の形態で、各種用途に使用することができる。これらの具体的な用途としては、例えば、化粧料、医薬品、医薬部外品、日用品などが挙げられ、特に化粧料として用いることが好ましい。
当該化粧料としては、例えば、保湿化粧料、美白化粧料、アクネケア用化粧料、アンチエージング化粧料(例えば、しわ抑制、たるみ抑制等を目的とするもの)等のスキンケア化粧料;スカルプケア化粧料(例えば、保湿、皮脂抑制等を目的とするもの);デオドラント化粧料;日焼け止め化粧料;シェービング化粧料;ボディ用洗浄料(例えば、ボディシャンプー、固形石鹸等);洗髪用化粧料(例えば、シャンプー、リンス等);整髪剤などが挙げられ、スキンケア化粧料として用いることが好ましく、アクネケア用化粧料として用いることがより好ましい。
上記各用途における剤型に特に制限はなく、水溶液系、可溶化系、乳化系、ゲル系、ペースト系、軟膏系、エアゾール系、水−油系エマルション(W/Oエマルション、O/Wエマルション)、水−油−粉末3層系などが挙げられる。
[抗菌性組成物の製造方法]
抗菌性組成物を製造するための本発明の方法は、イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の混合物を得る工程(以下、「工程1」と称する場合がある)と、当該混合物と水とを混合する工程(以下、「工程2」と称する場合がある)とを含む。当該方法により、上記した本発明の抗菌性組成物を得ることができる。
抗菌性組成物を製造するための本発明の方法は、イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の混合物を得る工程(以下、「工程1」と称する場合がある)と、当該混合物と水とを混合する工程(以下、「工程2」と称する場合がある)とを含む。当該方法により、上記した本発明の抗菌性組成物を得ることができる。
工程1では、イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の混合物を得る。当該混合物は均一な溶液であることが好ましい。当該混合物は、例えば、イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤を混合することにより得ることができる。この際に、イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の添加順序に特に制限はなく、一度に添加してもよいし、一部を先に添加して残りを後から添加してもよい。
イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤を混合する際の混合方法に特に制限はなく、各種撹拌方法を採用することにより行うことができる。当該撹拌を行う際の温度は40〜90℃が好ましい。当該温度が40℃以上であることにより非イオン界面活性剤をより効果的に融解することができ、また90℃以下であることにより、より経済的に目的物を得ることができる。
上記撹拌方法に特に制限はなく、汎用的なスターラーを用いて行ってもよいし、その他の慣用の撹拌手段(例えば、撹拌棒などを用いた手撹拌)、機械的撹拌手段(例えば、ホモミキサー、ホモディスパー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、リボンミキサー、V型ミキサー、自転公転式ミキサーなどの慣用ミキサーなど)、超音波分散機などを採用して行ってもよい。また、手回しなどの軽い撹拌を利用してもよい。
工程2では、工程1で得られた混合物と水とを混合することにより、水を含む抗菌性組成物を得ることができる。当該混合物と水との混合順序に特に制限はなく、例えば、水に上記混合物を添加してもよいし、上記混合物に水を添加してもよいし、容器内に両者を添加するなどして混合してもよい。なお、当該水は純水の形態に限らず、水溶液の形態であってもよい。当該混合方法に特に制限はなく、各種撹拌方法を採用することにより行うことができる。具体的な撹拌温度および撹拌方法としては、工程1において説明したものと同様とすることができ、ここでは重複する説明を省略する。
なお、本発明の抗菌性組成物が含む、必須成分としてのイソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤以外の成分の添加方法や添加時期に特に制限はなく、例えば、工程2における混合物と水との混合により得られた混合物と任意成分とを混合することにより、目的とする抗菌性組成物を得ることができる。
上記のとおり、イソペンチルジオールは、非イオン界面活性剤が有するイソプロピルメチルフェノールの水への可溶化力を高めることができるため、本発明の構成とすることにより、結果として、イソプロピルメチルフェノールの抗菌活性を維持しながら水に可溶化することができるとともに長期保存安定性にも優れる抗菌性組成物が得られる。本発明は、イソプロピルメチルフェノールを水に溶解させるためのイソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の使用に係る発明を包含する。当該使用に係る発明の具体的な態様としては、抗菌性組成物の製造方法の説明において上記した方法と同様の方法を採用することができる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
[実施例1〜3および比較例1〜9]
下記表1中の番号(1)〜(5)の化合物を表1に記載した割合でビーカーに入れて混合した後、さらに60℃でホモディスパーを用いて撹拌することにより均一な溶液(混合物)を得た。なお、比較例1〜3では均一な溶液にならなかった。
上記で得られた混合物を室温の精製水(表1中の番号(11)の欄における量)に添加し、ホモディスパーを用いて撹拌した。これに表1中の番号(6)〜(10)の化合物を表1に記載した割合で添加し、ホモディスパーを用いて撹拌することにより、実施例1〜3および比較例1〜9の組成物(化粧料)を得た。
下記表1中の番号(1)〜(5)の化合物を表1に記載した割合でビーカーに入れて混合した後、さらに60℃でホモディスパーを用いて撹拌することにより均一な溶液(混合物)を得た。なお、比較例1〜3では均一な溶液にならなかった。
上記で得られた混合物を室温の精製水(表1中の番号(11)の欄における量)に添加し、ホモディスパーを用いて撹拌した。これに表1中の番号(6)〜(10)の化合物を表1に記載した割合で添加し、ホモディスパーを用いて撹拌することにより、実施例1〜3および比較例1〜9の組成物(化粧料)を得た。
・長期保存安定性
上記のようにして得られた組成物(化粧料)を100gずつガラス瓶に入れて静置し、長期保存安定性を評価した。具体的には、組成物の製造直後(室温)の外観、組成物を室温または−5℃で1ヶ月間保管した後の外観をそれぞれ観察し、下記の基準で評価した。結果を表1に示した。
透明かつ均一な液体:○
白濁または結晶が析出した:×
室温で1ヶ月間保管した後の外観が「○」の場合には、長期保存安定性に優れるといえ、−5℃で1ヶ月間保管した後の外観が「○」の場合には、低温下での長期保存安定性に優れるといえる。
上記のようにして得られた組成物(化粧料)を100gずつガラス瓶に入れて静置し、長期保存安定性を評価した。具体的には、組成物の製造直後(室温)の外観、組成物を室温または−5℃で1ヶ月間保管した後の外観をそれぞれ観察し、下記の基準で評価した。結果を表1に示した。
透明かつ均一な液体:○
白濁または結晶が析出した:×
室温で1ヶ月間保管した後の外観が「○」の場合には、長期保存安定性に優れるといえ、−5℃で1ヶ月間保管した後の外観が「○」の場合には、低温下での長期保存安定性に優れるといえる。
表1の実施例1〜3および比較例1〜3の結果からも明らかなように、イソペンチルジオールと非イオン界面活性剤とを併用した場合には、イソプロピルメチルフェノールを水に可溶化することができ、得られる組成物は、室温または−5℃で1ヶ月間保管した後においても透明かつ均一な液体の状態を保っており、長期保存安定性に優れることが分かる。また、実施例1〜3および比較例4〜9の結果からも明らかなように、イソペンチルジオールを使用した場合には、他のジオールとして1、3−ブタンジオールまたはジプロピレングリコールを使用した場合よりも上記効果が優れていることが分かる。
[実施例4および比較例10、11]
下記表2中の番号(1)〜(5)の化合物を表2に記載した割合でビーカーに入れて混合した後、さらに60℃でホモディスパーを用いて撹拌することにより均一な溶液(混合物)を得た。なお、比較例11では均一な溶液にならなかった。
上記で得られた混合物を室温の精製水(表2中の番号(11)の欄における量)に添加し、ホモディスパーを用いて撹拌した。これに表2中の番号(6)〜(10)の化合物を表2に記載した割合で添加し、ホモディスパーを用いて撹拌することにより、実施例4、比較例10および比較例11の組成物(化粧料)を得た。
下記表2中の番号(1)〜(5)の化合物を表2に記載した割合でビーカーに入れて混合した後、さらに60℃でホモディスパーを用いて撹拌することにより均一な溶液(混合物)を得た。なお、比較例11では均一な溶液にならなかった。
上記で得られた混合物を室温の精製水(表2中の番号(11)の欄における量)に添加し、ホモディスパーを用いて撹拌した。これに表2中の番号(6)〜(10)の化合物を表2に記載した割合で添加し、ホモディスパーを用いて撹拌することにより、実施例4、比較例10および比較例11の組成物(化粧料)を得た。
・抗菌性
上記のようにして得られた組成物(化粧料)を19.8gずつ滅菌バイアル瓶にとり、これに0.2mLのアクネ菌(濃度108個/mL)(Cutibacterium acnes NBRC 107605)を接種し、嫌気培養槽内で25℃に保ちながら、30分、60分および120分間の作用時間で培養した。
培養後、滅菌バイアル瓶から1g採取し、LP希釈液(ポリペプトン(1g)、エッグレシチン(0.7g)、ポリソルベート80(20g)および精製水(980mL)から調製)で10倍に希釈した後、LP希釈液を含むGAM寒天培地を用い、35℃で3日間培養し、アクネ菌の残存菌数(生菌数)を測定した。なお対照として、滅菌生理食塩水についても同様に操作し、接種直後および120分間の作用時間後の生菌数を測定した。結果を表2に示した。
上記のようにして得られた組成物(化粧料)を19.8gずつ滅菌バイアル瓶にとり、これに0.2mLのアクネ菌(濃度108個/mL)(Cutibacterium acnes NBRC 107605)を接種し、嫌気培養槽内で25℃に保ちながら、30分、60分および120分間の作用時間で培養した。
培養後、滅菌バイアル瓶から1g採取し、LP希釈液(ポリペプトン(1g)、エッグレシチン(0.7g)、ポリソルベート80(20g)および精製水(980mL)から調製)で10倍に希釈した後、LP希釈液を含むGAM寒天培地を用い、35℃で3日間培養し、アクネ菌の残存菌数(生菌数)を測定した。なお対照として、滅菌生理食塩水についても同様に操作し、接種直後および120分間の作用時間後の生菌数を測定した。結果を表2に示した。
表3の結果からも明らかなように、イソペンチルジオールを含む組成物は、それを含まない場合、または、他のジオールとして1、3−ブタンジオールを含む場合と比較して、優れた抗菌性を発揮することが分かる。
Claims (6)
- イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤を含む抗菌性組成物。
- 水をさらに含む、請求項1に記載の抗菌性組成物。
- 請求項1または2に記載の抗菌性組成物を含む化粧料。
- アクネケア用化粧料である、請求項3に記載の化粧料。
- イソプロピルメチルフェノール、イソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の混合物を得る工程と、当該混合物と水とを混合する工程とを含む、抗菌性組成物の製造方法。
- イソプロピルメチルフェノールを水に溶解させるためのイソペンチルジオールおよび非イオン界面活性剤の使用。
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