JP7127337B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1に記載の内燃機関は、クランクシャフトに連結されているクランクロータを有している。クランクロータの外周部には、クランクシャフトの回転方向に等間隔で並んだギア歯が設けられているギア部と、ギア歯が設けられていない欠歯部とが形成されている。内燃機関は、クランクロータの外周部に対向する位置に配置されたクランク角センサを有している。クランク角センサは、クランクロータのギア歯が通過する度にパルス信号を出力する。特許文献1に記載の内燃機関の制御装置は、クランク角センサから出力されたパルス信号の間隔であるパルス間隔の今回値Taを前回値Tbで除算した比R(=Ta/Tb)が判定値よりも大きいか否かに基づいて欠歯部を検出する。ギア部におけるパルス間隔は、欠歯部におけるパルス間隔よりも短い傾向を有することから、ギア部から欠歯部へと移行した際には上記比Rが増大しやすい。また、内燃機関の始動中には、クランクシャフトの回転変動の影響によっても上記比Rが変化する。特許文献1に記載の内燃機関の制御装置は、内燃機関の始動中におけるクランクシャフトの回転変動を種々の演算を実行することにより推定し、クランクシャフトの回転速度が増大する加速時には、減速時に比して判定値を小さくするようにしている。
特開2017‐48684号公報
特許文献1に記載の内燃機関の制御装置は、内燃機関の始動中において種々の演算を実行することによりクランクシャフトの回転変動を常に推定する。そして、この演算結果に基づいて適切な値となるように判定値が変更される。このように、特許文献1に記載の内燃機関の制御装置では、判定値を適切にする上で、回転変動を推定するための演算を常に実行する必要があることから、演算負荷が過大になるおそれがある。
上記課題を解決するための内燃機関の制御装置は、クランクシャフトに連結されていて、外周部に前記クランクシャフトの回転方向に等間隔で並んだギア歯が設けられているギア部と前記ギア歯が設けられていない欠歯部とを有するクランクロータと、前記クランクロータの前記外周部に対向する位置に配置され、前記クランクロータの前記ギア歯が通過する度にパルス信号を出力するクランク角センサと、燃焼室に導入される燃料及び吸気の混合気に点火を行う点火プラグとを備える内燃機関に適用され、基準クランク角を基準として前記点火プラグにおける点火時期を制御する点火時期制御部と、前記クランク角センサから出力されたパルス信号の間隔であるパルス間隔Tを算出するパルス間隔算出部と、前記欠歯部を検出するための判定値αを算出する判定値算出部と、前記パルス間隔算出部によって算出されたパルス間隔T1とその直前に算出されたパルス間隔T0、及び前記判定値算出部によって算出された前記判定値αが、T1>α×T0で示す関係を満たすことに基づいて前記欠歯部を検出する欠歯検出部とを有し、前記判定値算出部は、前記内燃機関が始動中であり、且つ前記内燃機関の前記点火時期が前記欠歯部よりも進角側となるように予め設定された基準点火時期よりも遅角された遅角中であるときには、前記内燃機関が始動中であり、且つ前記点火時期が前記遅角中ではないときに比して前記判定値αを減少させ、前記点火時期制御部は、前記欠歯検出部が前記欠歯部を検出した場合、当該欠歯部を検出したときの前記パルス間隔T1に基づいて前記基準クランク角を算出する
内燃機関の始動中は、クランクシャフトの回転変動が生じやすい運転状態となる。内燃機関の始動中において、内燃機関の始動時に適合して予め設定されている基準点火時期よりも点火時期が遅角されているときには、T1>α×T0の式を用いた欠歯部の検出精度が低下しやすい。すなわち、内燃機関の設計上、点火時期は欠歯部よりも進角側に設定されることから、該点火時期が遅角されることで、クランクシャフトの回転速度が上昇する燃焼時期が欠歯部に相当するクランク角に近くなる。これにより、欠歯部におけるパルス間隔T1がその直前のギア部におけるパルス間隔T0に対して相対的に小さくなり、T1>α×T0の関係を満たし難くなることから欠歯部の検出精度が低下することがある。
上記構成では、内燃機関の始動中であり、且つ点火時期が基準点火時期よりも遅角された遅角中であるときに、そうではないときに比して判定値αを減少させる。そのため、クランクシャフトの回転変動を推定するための演算を常に行うことなく、始動中であるか否か、及び遅角中であるか否かの情報に基づいて欠歯部のパルス間隔がギア部のパルス間隔に対して相対的に小さくなるような運転状態を判定し、判定値αを変更することができる。したがって、T1>α×T0の関係に基づいた欠歯部の検出を精度良く行いつつも、判定値αの切り替えにかかる演算負荷を低減することが可能になる。
内燃機関の概略構成を示す模式図。 クランクロータ及びクランク角センサの構成を示す模式図。 内燃機関の制御装置の機能ブロック図。 欠歯検出制御に係る一連の流れを示すフローチャート。 遅角量と減少判定値との関係の一例を示すグラフ。 内燃機関の制御装置の変更例における欠歯検出制御に係る一連の流れを示すフローチャート。 欠歯検出制御の他の例に係る一連の流れを示すフローチャート。
内燃機関の制御装置の一実施形態について、図1~図4を参照して説明する。
図1に示すように、内燃機関10のシリンダブロック11には、シリンダ11Aが形成されている。シリンダ11Aには、ピストン12が収容されている。ピストン12には、コネクティングロッド13が連結されている。コネクティングロッド13には、内燃機関10の出力軸であるクランクシャフト14が連結されている。シリンダブロック11の上端にはシリンダヘッド15が連結されている。シリンダ11A、ピストン12、及びシリンダヘッド15によって燃焼室16が構成されている。燃焼室16には点火プラグ17が設けられている。燃焼室16には、吸気通路18及び排気通路19が連通している。吸気通路18には、燃料噴射弁20及びスロットルバルブ21が設けられている。燃料噴射弁20には、図示しない燃料タンクから燃料が供給される。燃料噴射弁20は供給された燃料を吸気通路18に噴射する。スロットルバルブ21は、吸気通路18において燃料噴射弁20よりも吸気の流れ方向上流側に配置されている。スロットルバルブ21の開度を制御することで吸気通路18から燃焼室16に導入される吸気の流量が調節される。吸気通路18と燃焼室16との接続部には吸気バルブ22が設けられている。吸気バルブ22が開弁しているときには、吸気通路18に噴射された燃料と該吸気通路18を流れる吸気との混合気が燃焼室16に導入される。燃焼室16に導入された混合気は点火プラグ17によって点火されて燃焼する。排気通路19と燃焼室16との接続部には排気バルブ23が設けられている。燃焼室16において混合気が燃焼することにより生成された排気は、排気バルブ23が開弁しているときに排気通路19に排出される。排気通路19には、排気を浄化するための触媒24が設けられている。
内燃機関10には、クランクシャフト14に連結されているクランクロータ30と、クランクロータ30の外周部に対向する位置に配置されたクランク角センサ40とが設けられている。
図2に示すように、クランクロータ30は、外周部にギア部31と欠歯部35とを有している。ギア部31には、図2に矢印で示すクランクシャフト14の回転方向に、等間隔でギア歯32が並んでいる。クランクロータ30は、ギア歯32が形成されている部分の外径が部分的に大きい。すなわち、ギア部31は、ギア歯32が形成されていて外径が大きい部分と、ギア歯32が形成されておらず外径の小さい部分とが周方向に交互に配置された構成となっている。より詳細には、ギア部31は、ギア歯32が形成されていて外径が大きい部分と、ギア歯32が形成されておらず外径の小さい部分との対が10°毎に現れるように周方向に連続して配置された構成となっている。また、欠歯部35には、ギア歯32が設けられていない。そのため、欠歯部35の外径は、ギア部31におけるギア歯32が形成されていない部分の外径と同一で一定となるように構成されている。なお、本実施形態では、ギア歯32を2つ欠落させた形状となるように欠歯部35を構成している。
クランク角センサ40は、クランクロータ30のギア歯32が通過する度にパルス信号を出力する。本実施形態では、クランク角センサ40として、磁石及び磁気抵抗素子を内蔵したセンサ回路から構成され、クランクロータ30の回転により磁気抵抗素子にかかる磁気ベクトルが変化することでパルス信号を生成する磁気抵抗素子式のセンサを採用している。クランクシャフト14が等回転速度で回転しているときに、クランク角センサ40から出力されるパルス信号を図2に示している。クランク角センサ40は、ギア歯32の上記回転方向における前方側、すなわち進角側のエッジ32Aが対向したタイミングでパルス信号を出力する。図2に示すように、クランク角センサ40は、ギア部31が対向している場合には、等間隔でパルス信号を生成し、欠歯部35が対向している場合にはパルス信号を生成しない。そのため、ギア部31が対向している場合のパルス信号の間隔であるパルス間隔Tgは、欠歯部35が対向している場合のパルス間隔Tnよりも短くなる傾向にある。
図1に示すように、内燃機関の制御装置50には、クランク角センサ40からの出力信号が入力される。内燃機関の制御装置50は、クランク角センサ40からの出力信号に基づいてクランクシャフト14の回転速度である機関回転速度を算出する。また、内燃機関の制御装置50には、内燃機関10の冷却水の水温を検出する水温センサ41や、アクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサ42等からの出力信号が入力される。内燃機関の制御装置50は、入力される各種の信号に基づいて、点火プラグ17における点火時期を制御する点火時期制御、燃料噴射弁20から噴射される燃料量を制御する噴射量制御、及びスロットルバルブ21の開度を制御する吸気量制御を実行する。また、内燃機関の制御装置50は、内燃機関10の運転中に自動停止条件が成立したときに内燃機関10を自動停止し、その後に自動始動条件が成立したときに内燃機関10を自動始動する自動停止始動制御や、クランクロータ30の欠歯部35を検出する欠歯検出制御を実行する。
図3に示すように、内燃機関の制御装置50は、欠歯検出制御を実行する機能部として、始動判定部51、遅角判定部52、パルス間隔算出部53、判定値算出部54、及び欠歯検出部55を有している。
始動判定部51は、内燃機関10が始動中であるか否かを判定する。始動判定部51は、例えば、所定の始動条件が成立した後、機関回転速度がアイドル回転速度以上となった状態が規定時間経過していない場合に、始動中であると判定する。なお、始動条件としては、イグニッションスイッチがオフ状態からオン状態に切り替えられた場合や、上記自動始動条件が成立した場合などが含まれる。
遅角判定部52は、内燃機関10の点火時期が基準点火時期よりも遅角された遅角中であるか否かを判定する。内燃機関10の制御装置50には、点火時期制御を実行するために、内燃機関10の始動中に適合して予め設定された基準点火時期が記憶されている。基準点火時期は、欠歯部35よりも進角側となるように、実験やシミュレーションによって求められている。内燃機関の制御装置50は、点火時期制御において、所定の遅角条件が成立したときには、基準点火時期よりも遅角された点火時期を設定し、この遅角された点火時期に基づいて点火プラグを制御する。これにより、基準点火時期よりも遅いタイミングで点火を実行することがある。本実施形態においては、遅角判定部52は点火時期制御において算出された点火時期に関する情報を取得し、該取得した点火時期と基準点火時期とを比較することによって遅角中か否かを判定する。すなわち取得した点火時期が基準点火時期よりも遅角側であるときに、内燃機関10の点火時期が基準点火時期よりも遅角された遅角中であると判定する。
パルス間隔算出部53は、クランク角センサ40から出力されたパルス信号の間隔であるパルス間隔Tを算出する。パルス間隔算出部53は、クランク角センサ40がパルス信号を出力する度に、その直前に出力されたパルス信号との間隔をパルス間隔Tとして算出して記憶する。
判定値算出部54は、欠歯部35を検出するための判定値αを算出する。判定値算出部54は、始動判定部51によって内燃機関10が始動中であると判定されており、且つ遅角判定部52によって内燃機関10の点火時期が基準点火時期よりも遅角された遅角中であると判定されているときには、判定値αとして減少判定値α1を設定し、そうではないときには、判定値αとして初期判定値α0を設定する。減少判定値α1は、初期判定値α0よりも小さい固定値である(α1<α0)。初期判定値α0は、内燃機関10の始動完了後の通常運転時に適合した値として実験やシミュレーションによって求められて判定値算出部54に記憶されている。
欠歯検出部55は、パルス間隔算出部53によって算出されたパルス間隔Tと、判定値算出部54によって算出された判定値αとに基づいて欠歯部35を検出する。本実施形態では、欠歯検出部55は、パルス間隔算出部53によって算出されたパルス間隔T1、パルス間隔算出部53によってその直前に算出されたパルス間隔T0、及び判定値算出部54によって算出された判定値αが、T1>α×T0で示す関係を満たすか否かを判定する。欠歯検出部55は、パルス間隔T1がT1>α×T0で示す関係を満たす場合に、パルス間隔T1を算出したタイミングを欠歯部35の終端として検出する。
次に、図4のフローチャートを参照して、内燃機関の制御装置50が実行する欠歯検出制御に係る一連の処理の流れについて説明する。この一連の処理は、内燃機関10の始動時から所定の周期毎に実行される。
図4に示すように、内燃機関の制御装置50がこの一連の処理を開始すると、まず始動判定部51が、内燃機関10の始動中であるか否かを判定する(ステップS400)。内燃機関10の始動条件が成立した後、機関回転速度がアイドル回転速度以上となった状態が規定時間経過していない場合、始動判定部51は始動中であると判定する(ステップS400:YES)。この場合、次に遅角判定部52が、内燃機関10の点火時期が基準点火時期よりも遅角された遅角中であるか否かを判定する(ステップS401)。ステップS401の処理では、点火時期制御において算出された点火時期が基準点火時期よりも遅角側である場合、遅角判定部52によって遅角中であると判定される(ステップS401:YES)。このように、始動判定部51によって内燃機関10が始動中であると判定されており、且つ遅角判定部52によって内燃機関10の点火時期が基準点火時期よりも遅角された遅角中であると判定されている場合、判定値算出部54は、欠歯部35を検出するための判定値αとして減少判定値α1を設定する(ステップS402)。一方で、ステップS401の処理において、遅角判定部52によって遅角中であると判定されない場合(ステップS401:NO)、判定値算出部54は、欠歯部35を検出するための判定値αとして初期判定値α0を設定する(ステップS403)。なお、ステップS400の処理において、内燃機関10の始動条件が成立した後、機関回転速度がアイドル回転速度以上となった状態が規定時間経過した場合、すなわち、欠歯検出制御が内燃機関10の始動完了後に開始された場合には、始動判定部51によって内燃機関10の始動中ではないと判定される(ステップS400:NO)。この場合、内燃機関10の点火時期が遅角中であるか否かに拘わらずステップS403の処理に移行して、判定値算出部54が判定値αとして初期判定値α0を設定する。このように、初期判定値α0は、内燃機関10の通常運転時における判定値αとしても用いられる。
ステップS402の処理及びステップS403の処理において判定値αが設定されると、次に欠歯検出部55が、上記判定値αと、パルス間隔算出部53によって算出されたパルス間隔Tとに基づいて欠歯部35を検出する(ステップS404)。パルス間隔算出部53によって算出されたパルス間隔T1が、パルス間隔算出部53によってその直前に算出されたパルス間隔T0と判定値αとの積よりも大きい場合(ステップS404:YES)、欠歯検出部55はパルス間隔T1を算出したタイミングを欠歯部35の終端として検出する(ステップS405)。その後、欠歯検出制御に係る一連の処理を終了する。内燃機関の制御装置50は、欠歯部35を検出した場合、パルス間隔T1を算出したクランク角に基づいて基準クランク角を算出し、噴射量制御などを実行する。
一方で、ステップS404の処理において、パルス間隔T1が、パルス間隔T0と判定値αとの積以下である場合、欠歯検出部55によって否定判定される(ステップS404:NO)。この場合、欠歯検出部55による欠歯部35の検出は行われずに、欠歯検出制御に係る一連の処理が終了する。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)内燃機関10の始動中は、クランクシャフト14の回転変動が生じやすい運転状態となる。内燃機関10の始動中において、内燃機関10の始動時に適合して予め設定されている基準点火時期よりも点火時期が遅角されているときには、T1>α×T0の関係に基づいた欠歯部35の検出精度が低下しやすい。すなわち、内燃機関10の設計上、点火時期は欠歯部35よりも進角側に設定されることから、該点火時期が遅角されることで、クランクシャフト14の回転速度が上昇する燃焼時期が欠歯部35に相当するクランク角に近くなる。これにより、欠歯部35におけるパルス間隔T1がその直前のギア部31におけるパルス間隔T0に対して相対的に小さくなり、T1>α×T0の関係を満たし難くなることから欠歯部35の検出精度が低下することがある。
本実施形態では、内燃機関10の始動中であり、且つ点火時期が基準点火時期よりも遅角された遅角中であるときには、判定値αとして減少判定値α1を設定し、そうではないときには、判定値αとして内燃機関10の通常運転時に適合して設定されている初期判定値α0を設定している。減少判定値α1は初期判定値α0よりも小さいことから、内燃機関10の始動中であり、且つ点火時期が基準点火時期よりも遅角された遅角中であるときには、そうではないときに比して判定値αが減少する。このように、従来技術のようにクランクシャフト14の回転変動を推定するための演算を常に行わなくても、内燃機関10が始動中であるか否か、及び点火時期が遅角中であるか否かの情報に基づいて欠歯部35のパルス間隔Tがギア部31のパルス間隔Tに対して相対的に小さくなるような運転状態を判定し、判定値αを変更することができる。したがって、パルス間隔T1がパルス間隔T0に対して相対的に小さくなるような運転状態において判定値αを小さくしてT1>α×T0の関係に基づいた欠歯部35の検出を精度良く行いつつも、判定値αの切り替えにかかる演算負荷を低減することが可能になる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・判定値算出部54は、減少判定値α1を固定値として用いたが、減少判定値α1を可変設定することも可能である。この場合、例えば、図5に示すように減少判定値α1を設定してもよい。図5に示すように、減少判定値α1は、基準点火時期からの遅角量ΔAが0から第1遅角量A1までの間は初期判定値α0と等しい。なお、第1遅角量A1は、燃焼時期が欠歯部35に相当するクランク角に重ならない遅角量のうちで最大の遅角量に相当する。すなわち、遅角量ΔAが第1遅角量A1以下の場合には、燃焼に起因したクランクシャフト14の回転変動による影響は、T1>α×T0の関係に基づいた欠歯部35の検出において限定的である。そのため、この場合には、判定値αとして大きい方の値である初期判定値α0を設定する。これにより、パルス間隔T1がパルス間隔T0に対して相応に大きいときに欠歯部35が検出されることとなるため、ギア部31におけるギア歯32の間隔を誤って欠歯部35であると誤検出することを抑えることができる。また、遅角量ΔAが第1遅角量A1を超えた場合には、遅角量ΔAが多くなるほど、すなわち、点火時期と欠歯部35とのクランク角の差が小さくなるほど、減少判定値α1を小さくする。これにより、燃焼時期が欠歯部35に相当するクランク角に重なり、欠歯部35に相当するクランク角におけるクランクシャフト14の回転速度が上昇し、パルス間隔T1がパルス間隔T0に対して相対的に小さくなるような運転状態において判定値αを小さくし、T1>α×T0の関係に基づいた欠歯部35の検出を精度良く行うことが可能になる。
また、判定値算出部54は、図5に示すマップにおいて、遅角量ΔAが0から第1遅角量A1までの間であっても、遅角量ΔAが多くなるほど減少判定値α1を小さくすることも可能である。
・判定値算出部54は、内燃機関10の始動中であって、点火時期の遅角中ではないとき(ステップS401:NO)における判定値αと、通常運転中(ステップS400:NO)における判定値αとが同じ判定値αとなるように設定した。こうした構成に変えて、内燃機関10の始動中であって、点火時期の遅角中ではないときの判定値αと、通常運転中における判定値αとが異なる値となるように判定値αを設定することも可能である。
・欠歯検出部55は、パルス間隔算出部53によって算出されたパルス間隔T1、パルス間隔算出部53によってその直前に算出されたパルス間隔T0、及び判定値算出部54によって算出された判定値αを用いて、T1>α×T0で示す関係を満たすか否かに基づいて欠歯部35を検出した。T1>α×T0の関係を満たすとは、T1>α×T0の関係式が成立すればよく、T1/T0>αの式を満たす場合等も含むことを意味する。
・遅角判定部52は、点火時期制御において算出された点火時期が基準点火時期よりも遅角側であるときに、内燃機関10の点火時期が基準点火時期よりも遅角された遅角中であると判定していた。遅角判定部52における遅角中であるか否かの判定方法はこれに限らない。例えば、自動停止始動制御における自動始動が実行されているときに、始動時の内燃機関10の振動を抑えるために、点火時期を基準点火時期よりも遅角させて該内燃機関10を始動することが考えられる。この場合には、遅角判定部52は、自動停止始動制御による自動始動が実行されているときに、遅角中であると判定することができる。なお、例えば、内燃機関10の暖機後に自動停止が実行されている状態であって、且つアクセルセンサ42によって検出したアクセルペダルの操作量が所定量以上となった直後の始動を自動停止始動制御における自動始動として判定することができる。
また、この場合、内燃機関の制御装置50が実行する欠歯検出制御は、以下のように変更することができる。すなわち、図6に示すように、内燃機関の制御装置50が欠歯検出制御に係る一連の処理を開始すると、まず内燃機関10の自動始動中であるか否かを判定する(ステップS600)。内燃機関10の自動始動条件が成立した後、機関回転速度がアイドル回転速度以上となった状態が規定時間経過していない場合、内燃機関の制御装置50は自動始動中であると判定する(ステップS600:YES)。この場合、次に判定値算出部54は、欠歯部35を検出するための判定値αとして減少判定値α1を設定する(ステップS601)。一方で、ステップS600の処理において、自動始動中ではないと判定された場合(ステップS600:NO)、判定値算出部54は、欠歯部35を検出するための判定値αとして初期判定値α0を設定する(ステップS602)。
ステップS601の処理及びステップS602の処理において判定値αが設定されると、次に欠歯検出部55が、上記判定値αと、パルス間隔算出部53によって算出されたパルス間隔Tとに基づいて欠歯部35を検出する(ステップS603)。パルス間隔算出部53によって算出されたパルス間隔T1が、パルス間隔算出部53によってその直前に算出されたパルス間隔T0と判定値αとの積よりも大きい場合(ステップS603:YES)、欠歯検出部55はパルス間隔T1を算出したタイミングを欠歯部35の終端として検出する(ステップS604)。その後、欠歯検出制御に係る一連の処理を終了する。
一方で、ステップS603の処理において、パルス間隔T1が、パルス間隔T0と判定値αとの積以下である場合、欠歯検出部55によって否定判定される(ステップS603:NO)。この場合、欠歯検出部55による欠歯部35の検出が行われずに、欠歯検出制御に係る一連の処理が終了する。
こうした処理においても、判定値算出部54は、内燃機関10が始動中であり、且つ内燃機関10の点火時期が基準点火時期よりも遅角された遅角中であるときには、そうではないときに比して判定値αを減少させることができる。したがって、上記(1)に記載の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
ところで、内燃機関10が極低温状態で始動された場合、クランクシャフト14の回転変動が大きくなる傾向があり、ギア部31におけるギア歯32間のパルス間隔T1がその直前のギア歯32間のパルス間隔T0よりも相対的に長くなる場合がある。このような場合に、T1>α×T0の関係に基づいた欠歯部35の判定において判定値αを減少させると、欠歯部35ではないギア部31の一部を欠歯部35であると誤検出するおそれがある。上記のように自動停止始動制御による自動始動が実行されるのが、内燃機関10の暖機が完了した後の状態に限られる場合には、ギア部31の一部を欠歯部35であると誤検出することを抑えることもできる。
また、内燃機関10の冷却水の水温が所定温度以上である場合の始動時に、点火時期を基準点火時期よりも遅角させて内燃機関10を始動させる構成を採用することも考えられる。この場合には、水温センサ41によって検出した内燃機関10の冷却水の水温が所定温度以上であるときに、遅角中であると判定することも可能である。
・ギア歯32が形成されていて外径が大きい部分と、ギア歯32が形成されておらず外径の小さい部分との対が10°毎に現れるように周方向に連続して配置されたギア部31を例示した。これに対して、ギア部31の構成は、こうした構成に限らない。例えば、ギア歯32の同士の間隔すなわちギア歯32が形成されておらず外径の小さい部分の広さや、ギア歯32の大きさすなわち外径が大きい部分の大きさは適宜変更が可能である。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
内燃機関の制御装置は、始動中であるか否かに基づいて欠歯部を検出するための判定値αを変更するものであってもよい。
図7に示すように、この構成では、内燃機関の制御装置が欠歯検出制御に係る一連の処理を開始すると、まず内燃機関10の始動中であるか否かを判定する(ステップS700)。内燃機関10の始動条件が成立した後、機関回転速度がアイドル回転速度以上となった状態が規定時間経過していない場合、内燃機関の制御装置は始動中であると判定する(ステップS700:YES)。この場合、次に欠歯部を検出するための判定値αとして減少判定値α1を設定する(ステップS701)。一方で、ステップS700の処理において、始動中ではないと判定された場合(ステップS700:NO)、欠歯部を検出するための判定値αとして初期判定値α0を設定する(ステップS702)。
ステップS701の処理及びステップS702の処理において判定値αが設定されると、次に上記判定値αとパルス間隔Tとに基づいて欠歯部を検出する(ステップS703)。パルス間隔T1がその直前に算出されたパルス間隔T0と判定値αとの積よりも大きい場合(ステップS703:YES)、パルス間隔T1の終期を欠歯部の終端として検出する(ステップS704)。その後、欠歯検出制御に係る一連の処理を終了する。
一方で、ステップS703の処理において、パルス間隔T1が、パルス間隔T0と判定値αとの積以下である場合には、否定判定される(ステップS703:NO)。この場合、欠歯部の検出が行われずに欠歯検出制御に係る一連の処理が終了する。
こうした構成では、クランクシャフトの回転変動が生じやすい内燃機関の始動中には、そうではないときに比して判定値αを減少させる。したがって、内燃機関が始動中であるか否かに基づいてクランクシャフトの回転速度が変化しやすい運転状態を判定し、判定値αを変更することで、運転状態に拘わらず一定の判定値αを用いる場合に比して、T1>α×T0の関係に基づいた欠歯部の検出精度を高めることができる。
10…内燃機関、11…シリンダブロック、11A…シリンダ、12…ピストン、13…コネクティングロッド、14…クランクシャフト、15…シリンダヘッド、16…燃焼室、17…点火プラグ、18…吸気通路、19…排気通路、20…燃料噴射弁、21…スロットルバルブ、22…吸気バルブ、23…排気バルブ、24…触媒、30…クランクロータ、31…ギア部、32…ギア歯、32A…エッジ、35…欠歯部、40…クランク角センサ、41…水温センサ、42…アクセルセンサ、50…制御装置、51…始動判定部、52…遅角判定部、53…パルス間隔算出部、54…判定値算出部、55…欠歯検出部。

Claims (1)

  1. クランクシャフトに連結されていて、外周部に前記クランクシャフトの回転方向に等間隔で並んだギア歯が設けられているギア部と前記ギア歯が設けられていない欠歯部とを有するクランクロータと、
    前記クランクロータの前記外周部に対向する位置に配置され、前記クランクロータの前記ギア歯が通過する度にパルス信号を出力するクランク角センサと
    燃焼室に導入される燃料及び吸気の混合気に点火を行う点火プラグとを備える内燃機関に適用され、
    基準クランク角を基準として前記点火プラグにおける点火時期を制御する点火時期制御部と、
    前記クランク角センサから出力されたパルス信号の間隔であるパルス間隔Tを算出するパルス間隔算出部と、
    前記欠歯部を検出するための判定値αを算出する判定値算出部と、
    前記パルス間隔算出部によって算出されたパルス間隔T1とその直前に算出されたパルス間隔T0、及び前記判定値算出部によって算出された前記判定値αが、T1>α×T0で示す関係を満たすことに基づいて前記欠歯部を検出する欠歯検出部とを有し、
    前記判定値算出部は、前記内燃機関が始動中であり、且つ前記内燃機関の前記点火時期が前記欠歯部よりも進角側となるように予め設定された基準点火時期よりも遅角された遅角中であるときには、前記内燃機関が始動中であり、且つ前記点火時期が前記遅角中ではないときに比して前記判定値αを減少させ
    前記点火時期制御部は、前記欠歯検出部が前記欠歯部を検出した場合、当該欠歯部を検出したときの前記パルス間隔T1に基づいて前記基準クランク角を算出する内燃機関の制御装置。
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