JP7127336B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
静電潜像を担持する像担持体と、トナーとキャリアからなる現像剤を現像剤担持体に保持しながら搬送し像担持体上に形成された静電潜像に対してトナーを付着させて現像する現像装置と、現像剤担持体に現像バイアスを印加する現像バイアス印加手段と、現像剤の放置時間を計時する計時手段と、計時手段により計時された現像剤の放置時間に応じて現像バイアス印加手段の出力を制御する制御手段とを有する画像形成装置が知られている(特許文献1)。
像担持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、直流現像バイアスおよび交流重畳形直流現像バイアスのいずれか一方を現像手段に供給する現像バイアス供給手段と、現像手段にて現像された像担持体上の像を被画像形成媒体に転写する転写手段と、転写手段の転写出力を現像バイアス供給手段の選択状態に応じて可変設定する制御手段と、を具備した画像形成装置も知られている(特許文献2)。
特開平11-153900号公報 特開平10-97126号公報
本発明は、使用モードによる画像品質の差異を抑えながら、使用電力量を抑制する使用モードを選択することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の画像形成装置は、
像保持体と、
帯電バイアスを印加して前記像保持体を前記帯電バイアスに応じた帯電電位に帯電する帯電手段と、
前記像保持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
自装置の使用電力量に応じて、前記現像手段に直流電圧と交流電圧とが重畳された第1の現像バイアスを印加する第1モードと、前記現像手段に直流電圧のみからなる第2の現像バイアスを印加する第2モードと、のいずれかを選択可能な選択手段と、を備え、
前記選択手段は、自装置の使用電力量が予め定められた閾値を超える場合、前記第2モードの選択を促す表示を行う、
ことを特徴とする。
前記課題を解決するために、請求項記載の画像形成装置
像保持体と、
帯電バイアスを印加して前記像保持体を前記帯電バイアスに応じた帯電電位に帯電する帯電手段と、
前記像保持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
自装置の使用電力量に応じて、前記現像手段に直流電圧と交流電圧とが重畳された第1の現像バイアスを印加する第1モードと、前記現像手段に直流電圧のみからなる第2の現像バイアスを印加する第2モードと、のいずれかを選択可能な選択手段と、を備え、
前記選択手段は、画像形成装置の経時ないし履歴情報に応じて自装置の使用時間が予め定められた閾値を超えている場合、前記第1モードの選択を促す表示を行う、
ことを特徴とする。
前記課題を解決するために、請求項記載の画像形成装置
像保持体と、
帯電バイアスを印加して前記像保持体を前記帯電バイアスに応じた帯電電位に帯電する帯電手段と、
前記像保持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
自装置の使用電力量に応じて、前記現像手段に直流電圧と交流電圧とが重畳された第1の現像バイアスを印加する第1モードと、前記現像手段に直流電圧のみからなる第2の現像バイアスを印加する第2モードと、のいずれかを選択可能な選択手段と、を備え、
前記選択手段は、装置の停止時間が予め定められた閾値を超えている場合、前記第1モードの選択を促す表示を行う、
ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、使用モードによる画像品質の差異を抑えながら、使用電力量を抑制する使用モードを選択することができる。
請求項に記載の発明によれば、画像形成装置の経時ないし履歴情報に応じて画像品質の低下を抑制することができる。
請求項に記載の発明によれば、画像形成装置の停止時間に応じて画像品質の低下を抑制することができる。
画像形成装置の概略構成の一例を示す断面模式図である。 画像形成装置における画像形成部の内部構成を示す断面模式図である。 画像形成部における感光体ユニット、現像装置、転写装置等から構成される作像部の機能を説明するための模式図である。 帯電ローラに印加する印加電圧と感光体ドラムの表面電位との関係を示す図である。 感光体ドラムにおける帯電電位および露光部電位と現像装置におけるAC重畳バイアスを印加した現像電位との関係を説明するための図である。 感光体ドラムにおける帯電電位および露光部電位と現像装置におけるDCバイアスを印加した現像電位との関係を説明するための図である。 中間転写ベルト上に形成される画質調整用トナー像の例を示す図である。 画像形成装置の作像部における動作パラメータを示す模式図である。 通常モードによる画像形成動作のタイミングシーケンスを示す図である。 通常モードで画像形成動作を行う場合に実施される画質調整のパラメータの一例を示す図である。 通常モードによる画像形成動作のタイミングシーケンスを示す図である。 消費電力抑制モードで画像形成動作を行う場合に実施される画質調整のパラメータの一例を示す図である。 画像形成装置の印刷動作の流れを示すフローチャートである。 操作表示部におけるモード選択画面の表示例を示す図である。 実施例1に係る画像形成装置の印刷動作の流れを示すフローチャートである。 実施例1に係る画像形成装置における操作表示部の表示例を示す図である。 実施例2に係る画像形成装置の印刷動作の流れを示すフローチャートである。 実施例2に係る画像形成装置における操作表示部の表示例を示す図である。 実施例3に係る画像形成装置の印刷動作の流れを示すフローチャートである。 実施例4に係る画像形成装置の印刷動作の流れを示すフローチャートである。 実施例5に係る画像形成装置における印刷動作の流れを示すフローチャートである。 実施例6に係る画像形成装置の印刷動作の流れを示すフローチャートである。
次に図面を参照しながら、以下に実施形態及び具体例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態及び具体例に限定されるものではない。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
「第1実施形態」
(1)画像形成装置の全体構成及び動作
図1は本実施形態に係る画像形成装置1の全体構成を示す断面模式図、図2は画像形成部10の内部構成を示す断面模式図である。
以下、図面を参照しながら、画像形成装置1の全体構成及び動作を説明する。
(1.1)画像形成装置の全体構成
画像形成装置1は、画像形成部10と、画像形成部10の底部に装着された給紙装置20と、操作表示部30と、制御装置40と、を備えて構成されている。
画像形成部10は、露光装置12、感光体ユニット13、現像装置14、転写装置15、定着装置16、駆動装置17(不図示)を備えて構成され、画像情報を給紙装置20から送り込まれた用紙P上にトナー像として形成する。
画像形成部10の底部には、用紙トレイ21、22を有する給紙装置20が設けられ、更に給紙装置20の下方には、上下方向に多段(本実施形態においては2段)に配置され、用紙Pを収容する用紙トレイT1、T2からなるトレイモジュールTMが接続されて画像形成部10に対する用紙供給を行う。
給紙装置20は、種類(例えば、材質や厚さ、用紙サイズ、紙目)の異なる用紙を収容する複数のトレイを備えており、これら複数のトレイのいずれか一つから繰り出した用紙を画像形成部10に対して供給するように構成されている。
操作表示部30は、いわゆるユーザインタフェースに相当するもので、具体的には液晶表示パネル、各種操作ボタン、タッチパネル等を組み合わせて構成され各種の設定や指示の入力及び情報表示に用いられる。
制御装置40は、画像形成装置1の動作を制御するコントローラ401と、コントローラ401により作動を制御される画像処理部402、電源装置43等を有する。電源装置43は、後述する帯電ローラ32、現像ローラ42、一次転写ローラ52、二次転写ローラ53等に電圧を印加する。
画像処理部402は、外部の情報送信装置(例えばパーソナルコンピュータ等)から入力された印刷情報を潜像形成用の画像情報に変換して予め設定されたタイミングで、駆動信号を露光装置12に出力する。本実施形態の露光装置12は、LED(Light Emitting Diode)が線状に配置されたLEDヘッドにより構成されている。
(1.2)画像形成部10の構成及び動作
このような構成の画像形成装置1では、画像形成のタイミングに合わせて給紙装置20又はトレイモジュールTMのうち、印刷ジョブで印刷の1枚毎に指定されたトレイから繰り出された用紙Pが画像形成部10へ送り込まれる。
感光体ユニット13は、給紙装置20の上方(Z方向)に、それぞれが並列して設けられ、駆動装置17によって回転駆動される感光体ドラム31を備えている。感光体ドラム31の回転方向にそって、帯電ローラ32、露光装置12、現像装置14、一次転写ローラ52、クリーニングブレード34が配置されている。帯電ローラ32には、帯電ローラ32の表面をクリーニングするクリーニングローラ33が接触して配置されている。
現像装置14は、内部に現像剤が収容される現像ハウジング41を有する。現像ハウジング41内には、感光体ドラム31に対向して配置された駆動装置17によって回転駆動される現像ローラ42と、この現像ローラ42の背面側斜め下方には現像剤を現像ローラ42側へ撹拌搬送する一対のオーガ44、45が配設されている。現像ローラ42には、現像剤の層厚を規制する層規制部材46が近接配置されている。
現像装置14各々は、現像ハウジング41に収容される現像剤を除いて略同様に構成され、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
回転する感光体ドラム31の表面は、帯電ローラ32により帯電され、露光装置12から出射する潜像形成光により静電潜像が形成される。感光体ドラム31上に形成された静電潜像は現像ローラ42によりトナー像として現像される。
転写装置15は、各感光体ユニット13の感光体ドラム31にて形成された各色トナー像が多重転写される中間転写ベルト51、各感光体ユニット13にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト51に順次転写(一次転写)する一次転写ローラ52、中間転写ベルト51上に重畳して転写された各色トナー像を用紙Pに一括転写(二次転写)する二次転写ローラ53とから構成されている。
各感光体ユニット13の感光体ドラム31に形成された各色トナー像は、コントローラ11により制御される電源装置43等から所定の転写電圧が印加された一次転写ローラ52により中間転写ベルト51上に順次静電転写(一次転写)され、各色トナーが重畳された重畳トナー像が形成される。
中間転写ベルト51上の重畳トナー像は、中間転写ベルト51の移動に伴って二次転写ローラ53が配置された領域(二次転写部TR)に搬送される。重畳トナー像が二次転写部Tに搬送されると、そのタイミングに合わせて給紙装置20から用紙Pが二次転写部TRに供給される。そして、二次転写ローラ53には、コントローラ11により制御される電源装置43等から所定の転写電圧が印加され、レジストローラ対23から送り出され、搬送ガイドにより案内された用紙Pに中間転写ベルト51上の多重トナー像が一括転写される。
二次転写部TRの上流側には、濃度センサSRが配置されている。濃度センサSRは、中間転写ベルト51上に形成された画質調整用トナー像TN2(図7 参照)を読み取ってその濃度を検知している。コントローラ401は、得られた読み取り結果に基づいて、各色トナー像の濃度及び現像剤のトナー濃度調整を行っている。
感光体ドラム31表面の残留トナーは、クリーニングブレード34により除去され、廃トナー収容部(不図示)に回収される。感光体ドラム31の表面は、帯電ローラ32により再帯電される。尚、クリーニングブレード34で除去しきれず帯電ローラ32に付着した残留物は、帯電ローラ32に接触して回転するクリーニングローラ33表面に捕捉される。
定着装置16は、加熱モジュール61と加圧モジュール62を有し、加熱モジュール61と加圧モジュール62の圧接領域によって定着ニップ部NP(定着領域)が形成される。二次転写部TRにおいてトナー像が転写された用紙Pは、トナー像が未定着の状態で搬送ガイド65を経由して定着装置16に搬送される。定着装置16に搬送された用紙Pは、一対の加熱モジュール61と加圧モジュール62により、加熱と圧着の作用でトナー像が定着される。
定着トナー像が形成された用紙Pは、搬送ガイドによってガイドされ、排出ローラ対63から画像形成装置1上面の排出トレイTR1に排出される。
画像形成装置1には、発熱を伴う定着装置16や電源装置43等から直接輻射熱を受けない機内に、温湿度センサSTが備えられている。温湿度センサSTは、画像形成装置1の機内環境条件である温度及び湿度を検知し、コントローラ401は検知結果に基づいて、画像形成条件の設定及び変更を行う。
(2)作像部の機能構成・動作
(2.1)作像部の機能構成
図3は画像形成部10における感光体ユニット13、現像装置14、転写装置15等から構成される作像部の機能を説明するための模式図、図4は帯電ローラに印加する印加電圧と感光体ドラム31の表面電位との関係を示す図、図5は感光体ドラム31における帯電電位VHおよび露光部電位VLと現像装置14におけるAC重畳バイアスを印加した現像電位との関係を説明するための図、図6は感光体ドラム31における帯電電位VHおよび露光部電位VLと現像装置14におけるDCバイアスを印加した現像電位との関係を説明するための図である。
図3に示すように、作像部は感光体ドラム31の周りに、帯電ローラ32と帯電ローラ32にはクリーニングローラ33が対向、接触して配置されている。帯電ローラ32の下流側には、露光装置12の露光位置が設定され、その下流側には、現像ローラ42が対向して配置されている。現像ローラ42の下流側には、一次転写ローラ52が中間転写ベルト51を挟んで接触配置され一次転写部を形成している。一次転写部の下流側で帯電ローラ32の上流側にはクリーニングブレード34が弾力的に接触している。
コントローラ401は、プログラムを読み出して実行するCPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラムやプログラムを実行する際に使用するデータ等を記憶するROM(Read Only Memory)と、プログラムを実行する際に一時的に生成されるデータ等を記憶するRAM(Random Access Memory)とを備えている。
コントローラ401には、使用者の操作を受け付ける操作表示部30から、使用者から受け付けた設定指示データが入力される。さらに、コントローラ401には、画像形成装置1がおかれた環境(温度及び湿度)を検知する温湿度センサSTから、環境検知データが入力される。
コントローラ401は、感光体ドラム31を回転駆動する駆動装置17、帯電ローラ32に直流帯電バイアスを供給する直流帯電電源431A、帯電ローラ32に交流帯電バイアスを供給する交流帯電電源431B(不図示)、露光装置12を駆動する露光駆動部(不図示)に、それぞれ制御信号を出力する。
また、コントローラ401は、現像装置14に設けられた現像ローラ42に直流現像バイアスを供給する直流現像電源432A、現像ローラ42に交流現像バイアスを供給する交流現像電源432B、現像ローラ42を回転駆動する駆動装置17に、それぞれ制御信号を出力する。さらに、コントローラ401は、一次転写ローラ52に一次転写バイアスを供給する一次転写電源433A、二次転写ローラ53に二次転写バイアスを供給する二次転写電源433B(不図示)に、それぞれ制御信号を出力する。
(2.2)帯電電位制御
帯電ローラ32を用いた接触帯電方式においては、帯電ローラ32に帯電のための直流電圧Vcと交流電圧Vppとが重畳された帯電バイアスを印加している。直流電圧Vcの印加だけでは、感光体ドラム31上の抵抗の低いところにだけ電流が流れるため均一に帯電することができない。また、感光体ドラム31表面が局所的に汚れると、その部分だけ帯電しなくなるという問題が生じる。そのため、直流電圧Vcと交流電圧Vppとが重畳された帯電バイアスを印加して、感光体ドラム31表面を帯電させている。
また、図4に示すように、回転駆動される感光体ドラム31に対して接触配置された帯電ローラ32に所定の直流電圧Vcと交流電圧Vppとが重畳された重畳電圧が印加されると、感光体ドラム31の表面電位は、一定値以上の交流電圧Vppを帯電ローラ32に印加しても、直流電圧Vcの電圧(肩電圧)以上には上がらない。
実際には、画質的観点や環境変動に対応するため肩電圧をもとに最適な交流電流値に設定する。例えば、交流電流値は大きすぎると感光体ドラム31が磨耗するという不具合が生じる。逆に小さすぎると、帯電の均一性が保てなくなり、画像形成したときに画像ムラができる。そのため、交流電流値を必要最低限の最適な値に設定している。
このようにして一様に帯電された感光体ドラム31は、露光装置12から出射する潜像形成光により静電潜像が形成され、現像ローラ42と対向した領域でトナー像が形成される。
(2.3)現像電位制御
直流現像電源432Aは、DC成分を含むDC現像バイアスVdv-DCを現像ローラ42に供給する。これに対し、交流現像電源432Bは、AC成分を含むAC現像バイアスVdv-ACを現像ローラ42に供給する。ここで、DC現像バイアスVdv-DCは、現像ローラ42から感光体ドラム31にトナーを移動させるためのものであり、AC現像バイアスVdv-ACは、DC現像バイアスVdv-DCによる現像ローラ42から感光体ドラム31へのトナーの移動を、トナーを振動させることで促進するためのものである。
ここで、帯電電位VHは、帯電バイアスにおける直流電圧Vcの大きさによって決まり、露光部電位VLは、帯電バイアスと露光装置12による露光エネルギーとによって決まる。
また、現像電位VBは、DC現像バイアスVdv-DCの大きさによって決まる。なお、図5には、AC現像バイアスVdv-ACの大きさは、交流であるためにピークトゥピーク値で表している。
本実施形態においては、図5に示すように、帯電電位VHおよび露光部電位VLがともに負極性となっているが、露光部電位VLの大きさは、絶対値で帯電電位VHよりも小さい値となる(|VL|<|VH|)。そして、現像電位VBすなわちDC現像バイアスVdv-DCの値は、負極性であって、その絶対値が帯電電位VHと露光部電位VLとの間の大きさに設定される(|VL|<|VB|<|VH|)。
帯電電位VHと露光部電位VLと現像電位VBとがこのような大小関係を有している場合、現像領域を通過する現像ローラ42上のトナー(負極性に帯電)は、感光体ドラム31上で相対的に正電位となる露光部電位VL(画像部)に移動(飛翔)しやすくなる(Vdv)一方、感光体ドラム31上で相対的に負電位となる帯電電位VH(背景部)には移動(飛翔)しにくくなる(Vc)。
図6に示すように、現像装置14にDCバイアスのみを印加した場合、現像電位VBは、DC現像バイアスVdv-DCの大きさのみによって決まり、その絶対値が帯電電位VHと露光部電位VLとの間の大きさに設定される(|VL|<|VB|<|VH|)。
画像形成装置1においては、現像装置14の現像ローラ42にDC現像バイアスVdv-DCとAC現像バイアスVdv-ACを重畳して供給する通常モードと、現像装置14の現像ローラ42にDC現像バイアスVdv-DCのみを供給する消費電力抑制モードとを、操作表示部30を介した使用者の選択により現像バイアス切換装置433により切り換えるようになっている。
(2.3)画質調整
一般的に、電源装置43の消費電力は、DC現像バイアスVdv-DCに比べて、AC現像バイアスVdv-ACが大きい。一方、消費電力の低減を目的として、現像ローラ42に供給する現像バイアスをDC現像バイアスVdv-DCのみとした場合、トナーを振動させることで感光体ドラム31へのトナーの移動を促進する作用がなくなり、現像により得られるトナー像の画質が低下してしまう虞がある。
本実施形態では、通常モード又は消費電力抑制モードのいずれかが選択されDC現像バイアスVdv-DC及び帯電バイアスにおける直流電圧Vcが変更された場合、画像形成に先立ってトナー像を形成する画像形成条件を補正するための画質調整処理を実行する。
図7は中間転写ベルト51上に形成される画質調整用トナー像の例を示す図である。図7に示すように、中間転写ベルト51上のイメージ領域S1と次のイメージ領域S1との間のインターイメージ領域S2には、画質調整用トナー像TN2が形成される。本実施形態においては、例えば、画質調整用トナー像TN2は、これから画像形成を行う3枚分の画像データに対応した3枚分のパッチデータに基づく画質調整用トナー像P2、P3、P4が連続して形成される。
画質調整用トナー像TN2は、濃度センサSRで読み取ってその濃度を検知している。コントローラ401は、得られた読み取り結果に基づいて、各色トナー像の濃度及び現像剤のトナー濃度調整を行っている。
(2.4)モード選択
本実施形態に係る画像形成装置1は、画像形成動作における現像装置14の動作モードとして、消費電力の低減に比べて画質を優先させた第1のモードとしての通常モードと、画質に比べて消費電力の低減を優先させた第2のモードとしての消費電力抑制モードと、のいずれかを選択可能な選択手段としての操作表示部30を備えている。
そして、使用者から受け付けた指示に基づいて、通常モードによる画像形成動作又は消費電力抑制モードによる画像形成動作を実行する。
(2.4.1)通常モード
図8は画像形成装置1の作像部における動作パラメータを示す模式図、図9は通常モードによる画像形成動作のタイミングシーケンスを示す図である。
通常モードにおいては、コントローラ401から駆動装置17にカラー(YMC)用感光体ドラム31(Y、M、C)の駆動信号Drv10、K色用感光体ドラム31(K)の駆動信号Drv11が入力されて感光体ドラム31が回転駆動される。
また、コントローラ401からは、各色の帯電ローラ32(Y、M、C、K)に、それぞれ独立して直流電圧Vc1、Vc2、Vc3、Vc4が印加されるように直流帯電電源421Aに信号が入力される。尚、直流電圧Vcに重畳される交流電圧Vppは一定である。
そして、コントローラ401から現像装置14にカラー(YMC)用現像ローラ42(Y、M、C)のDC現像バイアスVdv1-DC及びAC現像バイアスVdv1-AC、K色用現像ローラ42(K)のDC現像バイアスVdv2-DC及びAC現像バイアスVdv2-ACが印加されるように直流現像電源432A、交流現像電源432Bに信号が入力される。
図10には、通常モードで画像形成動作を行う場合に実施される画質調整のパラメータの一例を示している。
画像形成装置1においては、帯電ローラ32、現像ローラ42にそれぞれ帯電バイアス、現像バイアスが印加されて通常モードで画像形成動作を行う場合に、図10に示すように、AC重畳用のパラメータを使用して画像濃度制御及びトナー濃度制御を行う。例えば、各感光体ドラム31に対応した帯電ローラ32(Y、M、C、K)には、それぞれ、bias sa 11~bias sa 41が適用され、現像ローラ42には、Vdv1-DCとしてbias sa 51、Vdv2-DCとしてbias sa 61が適用され、それぞれの画像濃度目標値(SAパッチ目標値)はsa target 11~sa target 14が適用される。また、それぞれのトナー濃度目標値(TCパッチ目標値)はtc target 11~tc target 14が適用されて目標画像濃度となるように現像剤中のトナー濃度が制御される。
このとき、Vdv1-AC(Y、M、C)及びVdv2-AC(K)は「on」が適用される。
(2.4.2)消費電力抑制モード
図11は通常モードによる画像形成動作のタイミングシーケンスを示す図、図12は、消費電力抑制モードで画像形成動作を行う場合に実施される画質調整のパラメータの一例を示す図である。
消費電力抑制モードにおいては、通常モードと同様に、コントローラ401から駆動装置17にカラー(YMC)用感光体ドラム31(Y、M、C)の駆動信号Drv10、K色用感光体ドラム31(K)の駆動信号Drv11が入力されて感光体ドラム31が回転駆動される。また、コントローラ401からは、各色の帯電ローラ32(Y、M、C、K)に、それぞれ独立して直流電圧Vc1、Vc2、Vc3、Vc4が印加されるように直流帯電電源421Aに信号が入力される。尚、直流電圧Vcに重畳される交流電圧Vppは一定である。
そして、コントローラ401から現像装置14にカラー(YMC)用現像ローラ42(Y、M、C)のDC現像バイアスVdv1-DC、K色用現像ローラ42(K)のDC現像バイアスVdv2-DCが印加されるように直流現像電源432Aに信号が入力される。
このとき、図11に示すように、DC用のパラメータを使用して画像濃度制御及びトナー濃度制御を行う。例えば、各感光体ドラム31に対応した帯電ローラ32(Y、M、C、K)には、それぞれ、bias sa 12~bias sa 42が適用され、現像ローラ42には、Vdv1-DCとしてbias sa 52、Vdv2-DCとしてbias sa 62が適用され、それぞれの画像濃度目標値(SAパッチ目標値)はsa target 21~sa target 24が適用される。また、それぞれのトナー濃度目標値(TCパッチ目標値)はtc target 21~tc target 24が適用されて目標画像濃度となるように現像剤中のトナー濃度が制御される。
このとき、Vdv1-AC(Y、M、C)及びVdv2-AC(K)は「off」が適用される。
(2.4.3)モード選択
図13は画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャート、図14は操作表示部30におけるモード選択画面の表示例を示す図である。
画像形成装置1は、印刷ジョブを受け付けると、図14に示すように、操作表示部30にモード選択画面を表示する(S101)。使用者は、操作表示部30の選択画面に従って、消費電力抑制モードか通常モードかを選択することができる。
コントローラ401は、操作表示部30において、消費電力抑制モードが選択されたか否か判断し(S102)、消費電力抑制モードが選択されると(S102:Yes)、DC用パラメータの設定を行う(S103)。消費電力抑制モードが選択されなかった場合(S102:No)には、AC重畳用パラメータの設定を行う(S104)。ここに、DC用パラメータとしては上述の図12に示すテーブル、AC重畳用パラメータとしては図10に示すテーブルが挙げられる。
そして、いずれかのパラメータの設定が完了した場合(S105:Yes)、画質調整としての画像濃度調整及びトナー濃度調整を実行する(S106)。これにより、消費電力抑制モード又は通常モードが選択されて、帯電バイアス、現像バイアスの設定が変更されても、画像品質の差異を抑えながら、使用電力量を抑制する使用モードを選択することができる。
「実施例1」
図15は実施例1に係る画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャート、図16は操作表示部30の表示例を示す図である。
コントローラ401は、現在の自装置の消費電力が予め定められた閾値Wthを超えているか否か判断する(S201)。その結果、消費電力が閾値Wthを超えている場合(S201:Yes)、図16に示すように、操作表示部30に消費電力抑制モードの選択を促す表示を行う(S202)。
そして、操作表示部30において、消費電力抑制モードが選択されたか否か判断し(S203)、消費電力抑制モードが選択されると(S203:Yes)、DC用パラメータの設定を行う(S204)。消費電力抑制モードが選択されなかった場合(S203:No)には、AC重畳用パラメータの設定を行う(S205)。
そして、いずれかのパラメータの設定が完了した場合(S206:Yes)、画質調整としての画像濃度調整及びトナー濃度調整を実行する(S207)。これにより、消費電力抑制モード又は通常モードが選択されて、帯電バイアス、現像バイアスの設定が変更されても、画像品質の差異を抑えながら、使用電力量を抑制することができる。
「実施例2」
図17は実施例2に係る画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャート、図18は操作表示部30の表示例を示す図である。
コントローラ401は、温湿度センサSTの検知結果から画像形成装置1の機内環境条件である温度及び湿度のデータを取得する(S301)。
そして、温度が低温で閾値Tthを下回っているか、又は湿度が低湿で閾値Hthを下回っているか判断する(S302)。その結果、温度が閾値Tthを下回っている場合又は湿度が閾値Hthを下回っている場合(S302:Yes)、図18に示すように、操作表示部30に通常モードの選択を促す表示を行う(S303)。
そして、操作表示部30において、通常モードが選択されたか否か判断し(S304)、通常モードが選択されると(S304:Yes)、AC重畳用パラメータの設定を行う(S305)。通常モードが選択されなかった場合(S304:No)には、DC用パラメータの設定を行う(S306)。
そして、いずれかのパラメータの設定が完了した場合(S307:Yes)、画質調整としての画像濃度調整及びトナー濃度調整を実行する(S308)。これにより、環境条件が低温又は低湿である場合に画像品質の低下を抑制することができる。
「実施例3」
図19は実施例3に係る画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャートである。
コントローラ401は、用紙情報を取得し(S401)、指定されている用紙が普通紙よりも厚い厚紙か、又はコート紙であるか判断する(S402)。その結果、用紙が厚紙である場合又はコート紙である場合(S402:Yes)、図18に示すように、操作表示部30に通常モードの選択を促す表示を行う(S403)。
そして、操作表示部30において、通常モードが選択されたか否か判断し(S404)、通常モードが選択されると(S404:Yes)、AC重畳用パラメータの設定を行う(S405)。通常モードが選択されなかった場合(S404:No)には、DC用パラメータの設定を行う(S406)。
そして、いずれかのパラメータの設定が完了した場合(S407:Yes)、画質調整としての画像濃度調整及びトナー濃度調整を実行する(S408)。これにより、用紙が普通紙よりも厚い厚紙又はコート紙である場合に画像品質の低下を抑制することができる。
「実施例4」
図20は実施例4に係る画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャートである。
コントローラ401は、自装置の経時情報を取得し(S501)、使用時間が閾値Kthを超えているか否か判断する(S502)。その結果、自装置の使用時間が閾値Kthを超えている場合(S502:Yes)、図18に示すように、操作表示部30に通常モードの選択を促す表示を行う(S503)。
そして、操作表示部30において、通常モードが選択されたか否か判断し(S504)、通常モードが選択されると(S504:Yes)、AC重畳用パラメータの設定を行う(S505)。通常モードが選択されなかった場合(S504:No)には、DC用パラメータの設定を行う(S506)。
そして、いずれかのパラメータの設定が完了した場合(S507:Yes)、画質調整としての画像濃度調整及びトナー濃度調整を実行する(S508)。これにより、画像形成装置1の経時ないし履歴情報に応じて画像品質の低下を抑制することができる。
「実施例5」
図21は実施例5に係る画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャートである。
コントローラ401は、前回の画像形成動作が終了してからの停止時間情報を取得し(S601)、停止時間が閾値Pthを超えているか否か判断する(S602)。その結果、自装置の停止時間が閾値Pthを超えている場合(S602:Yes)、図18に示すように、操作表示部30に通常モードの選択を促す表示を行う(S603)。
そして、操作表示部30において、通常モードが選択されたか否か判断し(S604)、通常モードが選択されると(S604:Yes)、AC重畳用パラメータの設定を行う(S605)。通常モードが選択されなかった場合(S604:No)には、DC用パラメータの設定を行う(S606)。
そして、いずれかのパラメータの設定が完了した場合(S607:Yes)、画質調整としての画像濃度調整及びトナー濃度調整を実行する(S608)。これにより、画像形成装置1の停止時間に応じて画像品質の低下を抑制することができる。
「実施例6」
図22は実施例6に係る画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャートである。
コントローラ401は、印刷設定情報を取得し(S701)、印刷設定がカラー印刷か否か判断する(S702)。その結果、印刷設定がカラー印刷設定の場合(S702:Yes)、図18に示すように、操作表示部30に通常モードの選択を促す表示を行う(S703)。
そして、操作表示部30において、通常モードが選択されたか否か判断し(S704)、通常モードが選択されると(S704:Yes)、AC重畳用パラメータの設定を行う(S705)。通常モードが選択されなかった場合(S704:No)には、DC用パラメータの設定を行う(S606)。
そして、いずれかのパラメータの設定が完了した場合(S707:Yes)、画質調整としての画像濃度調整及びトナー濃度調整を実行する(S708)。これにより、カラー画像形成時に画像品質の低下を抑制することができる。
以上、本発明に係る実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で種々の変更を行うことが可能である。
本実施形態では画像形成装置1は、いわゆるタンデム型であったが、これに限られるものではない。また、現像装置を複数備えたカラー画像形成装置として説明したが、これに限られず、例えば、モノクロの画像形成装置であっても適用することができる。
1・・・画像形成装置
10・・・画像形成部
13・・・感光体ユニット
31・・・感光体ドラム
32・・・帯電ローラ
33・・・クリーニングローラ
34・・・クリーニングブレード
14・・・現像装置
42・・・現像ローラ
15・・・転写装置
51・・・中間転写ベルト
52・・・一次転写ローラ
53・・・二次転写ローラ
16・・・定着装置
17・・・駆動装置
20・・・給紙装置
30・・・操作表示部
40・・・制御装置
41・・・コントローラ
42・・・画像処理部
43・・・電源装置
SR・・・濃度センサ
ST・・・温湿度センサ

Claims (3)

  1. 像保持体と、
    帯電バイアスを印加して前記像保持体を前記帯電バイアスに応じた帯電電位に帯電する帯電手段と、
    前記像保持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
    自装置の使用電力量に応じて、前記現像手段に直流電圧と交流電圧とが重畳された第1の現像バイアスを印加する第1モードと、前記現像手段に直流電圧のみからなる第2の現像バイアスを印加する第2モードと、のいずれかを選択可能な選択手段と、を備え、
    前記選択手段は、自装置の使用電力量が予め定められた閾値を超える場合、前記第2モードの選択を促す表示を行う、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 像保持体と、
    帯電バイアスを印加して前記像保持体を前記帯電バイアスに応じた帯電電位に帯電する帯電手段と、
    前記像保持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
    自装置の使用電力量に応じて、前記現像手段に直流電圧と交流電圧とが重畳された第1の現像バイアスを印加する第1モードと、前記現像手段に直流電圧のみからなる第2の現像バイアスを印加する第2モードと、のいずれかを選択可能な選択手段と、を備え、
    前記選択手段は、画像形成装置の経時ないし履歴情報に応じて自装置の使用時間が予め定められた閾値を超えている場合、前記第1モードの選択を促す表示を行う、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 像保持体と、
    帯電バイアスを印加して前記像保持体を前記帯電バイアスに応じた帯電電位に帯電する帯電手段と、
    前記像保持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
    自装置の使用電力量に応じて、前記現像手段に直流電圧と交流電圧とが重畳された第1の現像バイアスを印加する第1モードと、前記現像手段に直流電圧のみからなる第2の現像バイアスを印加する第2モードと、のいずれかを選択可能な選択手段と、を備え、
    前記選択手段は、装置の停止時間が予め定められた閾値を超えている場合、前記第1モードの選択を促す表示を行う、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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