JP7126502B2 - 二次電池用陰極活物質及びこれを含む二次電池 - Google Patents

二次電池用陰極活物質及びこれを含む二次電池 Download PDF

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Description

本発明の実施例は、二次電池用陰極活物質及び二次電池に関し、更に詳細には、新規な構造を有する二次電池用陰極活物質と、これによって信頼性及び安定性の特性が向上された二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、可逆的に充放電が可能な電池であり、陽極活物質から発生されるリチウム(イオン)が電解液を介して、陰極活物質に伝達され、充電時には、前記陰極活物質の層状構造内にインターカレーション(intercalation)され、放電時には、リチウムが陰極活物質からディインターカレーション(deintercalation)が繰り返して実行される。
一般的に、リチウムイオン二次電池の陽極活物質としては、リチウム化合物が、陰極活物質としては、炭素系物質が多数使用されている。このような炭素系物質としては、グラファイト及び人造黒鉛のような結晶質系炭素とソフトカーボン(soft carbon)及びハードカーボン(hard carbon)のような非晶質系炭素がある。しかし、前記非晶質系炭素は、容量が大きいが、二次電池を充放電する過程で非可逆性が大きいという問題がある。また、結晶質系炭素としては、グラファイトが代表的に使用され、理論限界容量が372mAh/gとして、容量が高いという利点がある。しかし、このようなグラファイトまたはカーボン系活物質は、理論容量が多少高いとしも372mAh/g程度に過ぎず、今後の高容量リチウムイオン二次電池の開発時に、上述した物質を陰極活物質として使用するには適していない問題がある。
これを改善するために、現在、活発に研究されている物質が金属系または金属間化合物(intermetallic compounds)系の陰極活物質である。例えば、アルミニウム、ゲルマニウム、シリコン、錫、亜鉛、鉛などの金属または半金属を陰極活物質として利用したリチウムイオン二次電池が多様に研究されている。これらの材料は、高容量でありながら高エネルギー密度を有し、炭素系材料を利用した陰極活物質より多いリチウムイオンを吸蔵、放出でき、高容量及び高エネルギー密度を有する電池を製造する。例えば、純粋なシリコンは、4017mAh/gの高い理論容量を有することが知られている。
一方、前述した金属または半金属材料を陰極活物質として利用するのは、炭素系材料と比較した時、サイクル特性が低下して実用化の障害となっている。例えば、金属または半金属材料を陰極活物質を利用したリチウムイオン二次電池は、充放電過程で陰極活物質の体積変化が発生し、これにより、陰極活物質の間に導電性が低下したり、陰極集電体から陰極活物質が剥離される現象が発生するからである。
具体的に、陰極活物質としてシリコンを利用する場合、前記シリコンは、充電によってリチウムを吸蔵して、体積が約300%から400%程度膨張し、放電する場合、リチウムが放出されて、収縮することになる。このような充放電サイクルを繰り返すと、陰極活物質のクラックによって、電気的絶縁が発生することがあり、寿命が急激に低下するため、リチウムイオン二次電池に使用するのに問題がある。
このような問題を改善するために、シリコンの表面改質と薄膜コーティング、金属合金と分散、シリコンと反応性が低いDLC(diamond like carbon)または炭素蒸着のような不活性物質の部分的コーティングなどで、シリコンとリチウムイオンの接触反応面積と濃度調節を介して、反応速度を制御することにより、充放電サイクルの安定性を改善するための多くの研究が進められている。しかし、真空プロセスである物理蒸着または化学蒸着によって生成された薄膜は、高い充放電サイクル効率を示すが、薄膜の厚さが厚ければ、電気的抵抗の増加による劣化とリチウムイオンの拡散抵抗が増加して、電気化学的特性が急激に減少する問題がある。
また、シリコンと黒鉛などのカーボン系物質を混合したり、コーティングする技術、シリコンと各種金属を合金化する技術などのリチウムイオン二次電池の高容量化が可能な陰極活物質を製造する技術などが研究されているが、これは継続的な充放電による導電性の減少、電池性能の低下などで、リチウムイオン二次電池用陰極活物質として常用化するには問題がある。
本発明の目的は、シリコン系陰極活物質に関するもので、結晶性シリコンと共に前記シリコンが共存するマトリックスの間に格子不整合の割合が低減された二次電池用陰極活物質を提供することである。
また、本発明の他の目的は、シリコンを含む3層構造及び2層構造を含み、これらの構造によって、充放電時に陰極活物質が離散現象によるクラック(crack)が抑制される二次電池用陰極活物質を提供することである。
また、本発明のまた他の目的は、充放電時に体積変化が少なくて、電気的絶縁がよく発生せず、初期効率及び容量維持特性に優れたリチウムイオン二次電池用陰極活物質及びこれを利用した二次電池を提供することである。
本発明の一側面によると、二次電池用陰極活物質であって、結晶性SiからなるSi主相(main phase)と、及び 前記Si主相と共存するマトリックスとを含み、前記マトリックスの少なくとも一部は、結晶格子定数(lattice parameter)が前記Si主相の結晶格子定数のn倍、1/n倍、n√2倍、n/√2倍及びn√5倍(nは整数である)のいずれかの一つである、前記二次電池用陰極活物質が提供される。
一実施例によれば、前記マトリックスの結晶格子定数は、前記Si主相の結晶格子定数の1倍、2倍、1/2倍、√2倍、2√2倍、1/√2倍、3倍、1/3倍及び√5倍のいずれかの一つであることを特徴とする。
本発明の一側面によると、二次電池用陰極活物質であって、結晶性SiからなるSi主相と、及び 前記Si主相と共存するマトリックスとを含み、前記Si主相の結晶格子定数に対する前記マトリックスの少なくとも一部は、結晶格子定数が下記式(1)による格子不整合(lattice mismatch)の割合が12%以下であり、
Figure 0007126502000001
式(1)において、aMatrixは、マトリックスをなす相の格子定数であり、aSiは、Siの格子定数であり、n、mは、自然数である、前記二次電池用陰極活物質が提供される。
一実施例によれば、前記式(1)による格子不整合の割合は、6%以下であることを特徴とする。
一実施例によれば、前記マトリックス内に含まれている結晶系(crystal system)は、立方晶(cubic)、正方晶(tetragonal)及び斜方晶(orthorhombic)中の一つ以上を含むことを特徴とする。
一実施例によれば、前記マトリックス内に含まれている結晶系は、面心立方構造(FCC)、体心立方構造(BCC)及び六方密集構造(HCP)中の一つ以上を含むことを特徴とする。
一実施例によれば、前記六方密集構造は、c/aの割合が1.470~1.796の範囲であり、下記式によって規定され、aMatrix_HCP=√2/2*aMatrix_cubic,ここで、aMatrix_HCPは、マトリックス内に含まれている六方密集構造での格子定数であり、aMatrix_cubicは、マトリックス内に含まれている立方晶での格子定数であることを特徴とする。
一実施例によれば、前記マトリックスは、非晶質相と、結晶構造とがお互いに異なる結晶相を有するK相(K phase)及びP相(P phase)を含み、前記K相は、ナノグレイン(nano grain)構造を含み、前記P相は、前記K相より大きいサイズのグレイン構造を含み、前記K相とP相は、立方型(cubic)であることを特徴とする。
一実施例によれば、前記K相は、前記K相を含む3層構造からなり、前記P相は、前記P相を含む2層構造からなり、前記3層構造は、Si主相、前記Si主相の外廓に備えられる非晶質相及び前記Si主相と非晶質相との間の少なくとも一部界面に形成されたナノグレインであるK相からなり、前記2層構造は、前記P相周辺にナノサイズのSi結晶であるSi主相が備えられるが、前記P相の結晶相は、前記Si主相より大きいサイズを有することを特徴とする。
一実施例によれば、前記K相またはP相は、前記Si主相と整合(coherent)または半整合(semi-coherent)界面を形成することを特徴とする。
一実施例によれば、前記P相は、徐冷するか、または500℃以上の温度で熱処理すると消える準安定性(meta stable)相であることを特徴とする。
一実施例によれば、前記マトリックスの少なくとも一部は、格子定数が下記式によって得られ、aMatrix[Å]=n1*(aSi±12%)
ここで、aMatrixは、マトリックスをなす相の格子定数であり、aSiは、Siの格子定数であり、
n1が1の時、aMatrixは、4.779~6.083Åであり、
n1が2の時、aMatrixは、9.559~12.165Åであり、
n1が1/2の時、aMatrixは、2.390~3.041Åであり、
n1が√2の時、aMatrixは、9.559~12.165Åであり、
n1が2√2の時、aMatrixは、13.518~17.205Åであり、
n1が1/√2の時、aMatrixは、3.379~4.301Åであり、
n1が3の時、aMatrixは、14.338~18.248Åであり、
n1が1/3の時、aMatrixは、1.593~2.028Åであり、
n1が√5の時、aMatrixは、10.687~13.601Åであることを特徴とする。
一実施例によれば、前記マトリックスの少なくとも一部は、格子定数が下記式によって得られ、aMatrix[Å]=n2*(aSi±6%)ここで、aMatrixは、マトリックスをなす相の格子定数であり、aSiは、Siの格子定数であり、
n2が1の時、aMatrixは、5.105~5.757Åであり、
n2が2の時、aMatrixは、10.210~11.514Åであり、
n2が1/2の時、aMatrixは、2.553~2.878Åであり、
n2が√2の時、aMatrixは、7.220~8.141Åであり、
n2が2√2の時、aMatrixは、14.440~16.283Åであり、
n2が1/√2の時、aMatrixは、3.610~4.071Åであり、
n2が3の時、aMatrixは、15.315~17.271Åであり、
n2が1/3の時、aMatrixは、1.702~1.919Åであり、
n2が√5の時、aMatrixは、11.415~12.873Åであることを特徴とする。
一実施例によれば、非晶質化度が25%~65%であり、XRD peakがIsi/Imatrix>1であることを特徴とする。
(ISiは、シリコン相のXRD peak中の最大値のintensity値であり、ImatrixはSi相を除いた残りのpeak中の最大値のintensity値である。)
一実施例によれば、前記Si主相は、結晶性で断面観察時に結晶領域の幅の長さが10nm~200nmのサイズを有することを特徴とする。
一実施例によれば、 前記Si主相は、結晶性からなり、合金の表面まで連結された構造として、充放電時にLiが入る経路を含むことを特徴とする。
一実施例によれば、下記化学式からなり、50サイクル後の膨張率が70~150%範囲内であり、前記マトリックス内の微結晶領域の非晶質化度が25%~65%であることを特徴とする。
SixTiyFezAlu(x、y、z、uは、原子%であり、x:1-(y+z+u)、y:0.09~0.14、z:0.09~0.14、u:0.01を超え且つ0.2未満)
一実施例によれば、前記二次電池用陰極活物質は、50サイクル後の膨張率が70~150%範囲内であり、原子%(at%)でAlが5~19%の範囲であることを特徴とする。
一実施例によれば、前記二次電池用陰極活物質において、原子%(at%)でTiとFeがそれぞれ9~12.5%の範囲であることを特徴とする。
本発明の一側面によると、二次電池であって、前記二次電池用陰極活物質を含む陰極と、陽極及び電解質とを含み、前記二次電池用陰極活物質は、結晶性SiからなるSi主相と、前記Si主相と共存する混在したマトリックスからなり、前記マトリックスは、非晶質相と、結晶構造のお互い異なる結晶相を有するK相及びP相を含むが、前記K相は、前記K相を含む3層構造からなり、前記P相は、前記P相を含む2層構造からなり、前記3層構造は、Si主相、前記Si主相の外廓に備えられる非晶質相及び前記Si主相と非晶質相との間の少なくとも一部界面に形成されたナノグレイン構造を有するK相からなり、前記2層構造は、前記K相より大きいサイズのグレイン構造を有する前記P相周辺にナノサイズのSi結晶であるSi主相が備えられる、前記二次電池が提供される。
一実施例によれば,前記陰極は、50サイクル後の膨張率が70~150%であり、下記化学式からなる合金で非晶質化度が25~65%の範囲を有し、原子%(at%)でSi:60~70%、Ti:9~14%、Fe:9~14%、Al:5~19%の範囲を有する陰極活物質からなることを特徴とする。
式:SixTiyFezAlu(x、y、z、uは、原子%(at%)であり、x:1-(y+z+u)、y:0.09~0.14、z:0.09~0.14、u:0.05~0.19)
以上説明したような本発明によれば、シリコン系陰極活物質に関するもので、結晶性シリコンと共に前記シリコンが混在されたマトリックスの間に格子不整合の割合が低減された二次電池用陰極活物質を提供する。
また、本発明によれば、シリコンを含む3層構造と2層構造を含み、これらの構造によって充放電時に陰極活物質が離散現象によるクラックが抑制される二次電池用陰極活物質を提供する。
また、本発明によれば、充放電時に体積変化が少なくて、電気的絶縁がよく発生せず、初期効率及び容量維持特性に優れたリチウムイオン二次電池用陰極活物質及びこれを利用した二次電池を提供する。
従来のシリコン合金系陰極活物質を示す模式図である。 図1aで、シリコンとマトリックス物質が不整合界面を形成している状態を図示した模式図及びこの活物質を適用したセルを作って50サイクル充放電試験を進行した後の組織断面写真図である。 本発明の一実施例に係るシリコン系陰極活物質の3層構造を図示した模式図である。 図2aで、シリコンとマトリックス物質が整合または半整合界面を形成している状態を図示した模式図及び組織写真図である。 本発明の一実施例に係る二次電池用陰極活物質で、P相を含む2層構造を示すTEM写真である。 P相の4-fold、FCC[100]のTEM回折イメージである。 P相の3-fold、FCC[111]のTEM回折イメージである。 Si主相であるシリコン結晶構造を図示した図面である。 本発明の一実施例で、結晶相であるSi主相とK相であるナノグレインマトリックス層の組織写真図である。 Si主相であるシリコンとマトリックスの格子不整合の割合による界面の形態を図示した模式図である。 Si主相であるシリコンとマトリックスの格子不整合の割合による界面の形態を図示した模式図である。 Si主相であるシリコンとマトリックスの格子不整合の割合による界面の形態を図示した模式図である。 Si主相であるシリコンとマトリックスの格子不整合の割合による界面の形態を図示した模式図である。 Si主相であるシリコンとマトリックスの格子不整合の割合による界面の形態を図示した模式図である。 本発明の一実施例で結晶性Si主相とマトリックス主相のXRD peak特性を図示した図面である。 本発明の一実施例で徐冷した場合と急冷した場合のXRD peakパターンを図示した図面である。 本発明の一実施例で、徐冷した陰極活物質マトリックスのTEM回折パターンを図示した図面である。 本発明の一実施例で非晶質化度を求める模式図である。 本発明の一実施例として、Si、Ti、Fe、Al合金を利用した実施例1を後熱処理した後、XRDパターンを図示した図面である。 図8の実施例1に係る物質のTEM写真図である。 実験例3のXRD peak特性と陰極活物質の寿命テスト前を示す。 50サイクル後の離散現象によって放電容量が顕著に減少されることを図示した図面である。 実験例4で50サイクル後に離散現象によって容量減少が現れたことを図示した図面である。 実験例4で50サイクル後に離散現象によって容量減少が現れたことを図示した図面である。 実験例5で50サイクル後に離散現象によって容量減少が急激に現れたことを図示した図面である。 実験例5で50サイクル後に離散現象によって容量減少が急激に現れたことを図示した図面である。
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付される図面とともに、詳細に後述されている実施例を参照すると明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものでなく、お互いに異なる多様な形態で具現され、以下の説明で、ある部分が他の部分と接続されているとする場合、これは直接に接続されている場合だけではなく、その中間に他の媒体を挟んで接続されている場合も含む。また、図面で本発明と関係のない部分は、本発明の説明を明確にするために省略しており、明細書全体を通じて類似した部分については同一の符号を付けた。
以下、添付された図面を参照して、本発明について説明する。
図1aは、従来のシリコン合金系陰極活物質を示す模式図であり、図1bは、図1aで、シリコンとマトリックス物質が不整合界面を形成している状態を図示した模式図及びこの活物質を適用したセルを作って50サイクル充放電試験を進行した後の組織断面写真図である。
図2aは、本発明の一実施例に係る二次電池用陰極活物質でK相を含む3層構造を図示した模式図であり、図2bは、図2aで、結晶性Si主相と前記Si主相が混在したマトリックス物質が整合または半整合界面を形成している状態を図示した模式図及び組織写真図である。
図3aは、本発明の一実施例に係る二次電池用陰極活物質で、P相を含む2層構造を示すTEM写真であり、図3bは、P相の4-fold、FCC[100]のTEM回折イメージであり、図3cは、P相の3-fold、FCC [111]のTEM回折イメージである。
本発明の一実施例に係る二次電池用陰極活物質は、結晶性SiからなるSi主相と、及び前記Si主相と共存するマトリックスとを含み、前記マトリックスの少なくとも一部は、結晶格子定数が前記Si主相の結晶格子定数のn倍、1/n倍、n√2倍、n/√2倍及びn√5倍(nは整数である)のいずれかの一つである。具体的に、前記マトリックスの結晶格子定数は、前記Si主相の結晶格子定数の1倍、2倍、1/2倍、√2倍、2√2倍、1/√2倍、3倍、1/3倍及び√5倍のいずれかの一つである。
また、本発明の一実施例に係る二次電池用陰極活物質は、結晶性SiからなるSi主相と、及び前記Si主相と共存するマトリックスとを含み、前記Si主相の結晶格子定数に対する前記マトリックスの少なくとも一部は、結晶格子定数が下記式(1)による格子不整合の割合が12%以下である。
Figure 0007126502000002
ここで、aMatrixは、マトリックスをなす相の格子定数であり、aSiは、Siの格子定数であり、n、mは、自然数である。
前記式(1)において、格子不整合の割合は、(│マトリックスの結晶格子定数(aMatrix)-Si主相の結晶格子定数(aSi)のn倍、1/n倍、n√2倍、n/√2倍及びn√5倍のいずれかの一つ以上│)/(Si主相の結晶格子定数(aSi)のn倍、1/n倍、n√2倍、n/√2倍及びn√5倍のいずれかの一つ以上│)に対する割合で、このような値に対して最小値である。具体的に、前記式(1)による格子不整合の割合は、6%以下である。
図1a及び図1bを参照すると、従来のシリコン合金系陰極活物質の場合には、シリコン物質の周囲に結晶質マトリックス物質が囲んでいる。ただし、このようにシリコン物質の周囲に備えられた結晶質マトリックスは、前記シリコンとの界面が不整合を形成しており、界面エネルギーが高く、これにより、リチウムイオン二次電池の充放電が行われる過程で、陽極から放出されたリチウムと結合したシリコンの膨張または離散を抑制できていない。図1bの断面写真で明るい領域がマトリックス部分であるが、シリコンとマトリックスの間の界面が維持されず、シリコン領域の体積が膨張しながら、相互連結され、マトリックス領域は分けて離散状態を確認できる。
本発明の一実施例に係る二次電池用陰極活物質は、Si主相と、マトリックスからなり、前記マトリックスの少なくとも一部は、前記Si主相と整合または半整合界面を形成する。例えば、前記マトリックスは、非晶質相と、一つ以上の結晶相を含み、前記結晶相は、K相及びP相を含む。前記K相は、前記Si主相より小さいサイズを有するナノグレインを含み、前記P相は、前記K相及びSi主相より大きいサイズを有するグレインを含む。例えば、結晶性のグレインサイズは、P相、Si主相及びK相の順序である。
本発明の一実施例に係る陰極活物質において、K相は、3層構造を形成し、P相は、2層構造を形成する。例えば、K相は、Si主相をコアとして、前記Si主相の外廓に非晶質相が備えられ、前記Si主相と前記非晶質相の少なくとも一部には、前記K相が介在されるように備えられる。また、前記P相は、内部に多数の結晶欠陥を含むグレイン構造を含む。前記P相は、2層構造を形成するが、この時、前記P相がコアとして構造されるが、ナノサイズのSi主相が前記P相の周辺を囲む構造で形成される。
本発明の実施例に係る陰極活物質は、前述した2層構造及び3層構造をすべて含み、前記2層構造及び3層構造は、互いに複合的に関連して作用することにより、二次電池の充放電時に発生するシリコン系陰極活物質の膨張を抑制する。
以下では、まず3層構造に対して検討する。
図2a及び図2bを参照すると、本発明の一実施例に係る二次電池用陰極活物質は、結晶性SiからなるSi主相と、前記Si主相と共存するマトリックスからなる。前記マトリックスは、前記Si主相の外廓に非晶質相と、前記Si主相と非晶質マトリックスとの間の界面に結晶相としてK相である、例えば、ナノグレインを含む3層構造からなる。このような3層構造を有する二次電池用陰極活物質の場合、図1a及び図1bに図示された陰極活物質の構造と明確な違いを見せ、リチウムと結合したシリコンの膨張または離散を顕著に抑制する構造を有する。
本発明の一実施例において、前記3層構造に含まれているSi主相は、コアに位置される結晶質相として、断面を観察する時に、結晶領域の幅の長さが10nm~200nmのサイズを有し、3次元的には相互連結されて、合金の表面まで繋がっている構造を有する。前記結晶性Si主相の場合、孤立されていると、二次電池の充放電の間にリチウムが入らないので、実質的には3次元的に合金の表面まで連結される。従って、リチウムイオン二次電池の充放電時、陽極から放出されたリチウムが入る経路を確保する。
前記Si主相の外廓には、非晶質相が存在し、前記Si主相と非晶質相との間の界面には、ナノグレインであるK相が少なくとも一部が覆われている。また、前記Si主相と前記非晶質相との間の界面は、整合または半整合界面をなし、前記非晶質相の場合、リチウムと反応しない安定的な相であるか、またはSi主相と共にリチウムの間に一部反応が起こる物質であってもよい。例えば、前記Si主相は、前記K相との整合または半整合をなし、前記K相は、Si主相の構造を維持させて、前記陰極活物質の体積を所定の範囲内に制限することにより、二次電池が充放電する過程で陰極活物質の膨張を抑制する。
前記3層構造は、コアであるSi主相と前記Si主相の周辺に結晶性のK相が形成された後、前記K相の外廓に非晶質相が備えられる。この時、前記Si主相、K相と共に前記非晶質相が十分に備えられていない場合、これを陰極活物質として利用した二次電池は、初期容量はよい効果を示すが、前記非晶質相による膨張抑制が十分ではないので、問題になる。即ち、前記K相を含む3層構造は、コアであるSi主相と、前記Si周辺に少なくとも一部に備えられて、前記Si主相と整合または半整合をなすK相及び前記K相の周辺でこれの固定させる非晶質相がすべて備えられることにより、優れた初期容量を有すると共に膨張を効果的に制御するシリコン系陰極活物質を提供する。
本発明の一実施例に係る3層構造からなる二次電池用陰極活物質の場合、前記Si主相と非晶質相との間の界面に覆われているナノグレインであるK相によって、充放電時にリチウムと結合されるSi主相の膨張が従来のシリコン系陰極活物質に比べて、顕著に優れた特徴を有する。
図3a乃至図3cを参照すると、本発明の一実施例に係る二次電池用陰極活物質は、前述した3層構造に追加的P相が含まれた2層構造がさらに備えられる。前記P相は、TEM回折イメージに図示されたように、立方晶結晶構造であり、前記Si主相との格子不整合の割合が0.53%である。前記P相の周辺にはナノサイズのSi結晶であるSi主相が分布される。前記P相は、前記Si主相より大きいサイズのグレインに備えられ、前記3層構造を構成するK相より大きいサイズのグレインを含む。
前記P相を含む2層構造では、充放電時にリチウムが前記Si主相に挿入される場合、Si主相の膨張が前記P相との界面で抑制されるので、前記Si主相の膨張を制御する。一方、前記P相の場合、内部に結晶欠陥が多数含まれて、XRD peakが明確に現れず、前記P相は、徐冷するか、または500℃以上の温度で熱処理すると消える準安定性相である。
具体的に、図3aを参照すると、約中心部にはP相が備えられ、前記P相の周辺にナノサイズのSi主相が前記P相を囲むように備えられていることを確認する。前記P相の内部には双晶と二重回折(double diffraction)が多数存在することを確認する。表1は、TEM回折イメージを分析した結果である。表1を参照すると、前記P相の格子定数は、3.86Åであり、例えば、aP-phaseは、3.86Åである。√2aP-phaseは、5.46Åであり、aSiが5.431Åであることに対して、格子不整合(mismatch)は、0.53%である。これは整合結合を形成するレベルの非常に低い格子不整合の数値である。
Figure 0007126502000003
本発明の一実施例に係る二次電池用陰極活物質は、結晶性であるSi主相と共に前記Si主相と共存するマットレスからなる。前記マトリックスは、非晶質相と、結晶相であるK相及びP相を含み、前記K相及びP相は、お互いに異なるサイズのグレインからなる。本発明の一実施例に係る陰極活物質が適用された二次電池は、充放電が実行される場合、前記K相による3層構造及びP相による2層構造がお互いに複合的に作用して、前記Si主相の膨張を抑制し、充放電過程で、前記Si主相が所定の体積を一定に維持するように制御する。
本発明の一実施例によるK相を含む3層構造とP相を含む2層構造からなるシリコン系陰極活物質の製造方法は、シリコン及びマトリックス物質を一緒に溶融させた後に、冷却処理してシリコン層を結晶化するステップと、前記結晶化されたシリコン層である、例えば、Si主相の隣接下で、前記マトリックス物質が結晶性であるナノグレインマトリックス層としてのK相または前記Si主相より大きいサイズのグレインに結晶化されるステップとを含み、追加的に、前記結晶質ナノグレインマトリックス層であるK相の表面から非晶質マトリックスである非晶質相が形成されるステップをさらに含んで構成される。
前記シリコン層を結晶化するステップで、冷却処理は、急冷凝固方法を使用する。好ましくは、前記シリコン層を結晶化するステップで、マトリックス物質と溶融されるシリコンの質量パーセント(wt%)は、20wt%~90wt%である。前記シリコン層を結晶化するステップで溶湯を冷却させる時に、シリコンが先に結晶化されるようにシリコン及びマトリックス物質の組成比を調節することが必要である。
例えば、前記K相は、前記K相を含む3層構造からなり、前記P相は、前記P相を含む2層構造からなる。前記3層構造は、Si主相、前記Si主相の外廓に備えられる非晶質相及び前記Si主相と非晶質相との間の少なくとも一部界面に形成されたナノグレインであるK相からなり、前記2層構造は、前記P相周辺にナノサイズのSi結晶であるSi主相が備えられる。また、前記K相またはP相は、前記Si主相と整合または半整合界面を形成する。
この時、前記結晶性のシリコンであるSi主相とマトリックス物質の格子不整合の割合は、12%以内にすることが好ましい。格子定数の差が小さい場合、Siと整合または半整合界面を作りながら成長することが可能である。
前記P相で結晶化されるステップでは、冷却された固体シリコン表面でマトリックスの結晶化が形成され、前記マトリックスを結晶させる場合、前記マトリックスは、非晶質マトリックスと、結晶構造がお互い異なるK相及びP相を含む。例えば、前記K相とP相は、立方型である。ここで、K相は、結晶質ナノグレインマトリックス層であり、前記シリコン結晶の露出された表面上のterrace、ledge、kinkから結晶化が開始され、界面エネルギーを減らす方向にマトリックスが成長する。
続いて、シリコン系陰極活物質の製造方法は、非晶質相が形成されるステップをさらに含むが、前記非晶質相が形成されるステップでは、適切な急冷凝固工程を通じて結晶質ナノグレインマトリックス層の上に非晶質マトリックス層が形成される。このように形成されたシリコンと結晶質ナノグレインマトリックス層との間の界面は、非常に結合力が優れて、クラック現象、電解液の浸透現象、活物質の離散現象などが抑制される。
一方、本発明の一実施例に係る陰極活物質の場合、機械的合金化法(mechanical alloy)を使用することも可能である。機械的合金化法は、二つ以上の粉末を一緒に混ぜてボールミリング(ball milling)を介して機械的に合金化する方法で、繰り返してボールの落下によって衝撃を受けながら少しずつ二つの粉末が粉砕-再結合しながら合金化される方法である。この方法は、高温に加熱して原材料を溶融することなく、合金化するので、状態も相では共存できない二つの状態の物質であっても、相互に合金化が可能な長所がある。前記機械的合金化法の場合、シリコン固体の塊または粉末とマトリックス物質を混合して容器に投入するが、この時、各粉末の大きさとセラミックボールの大きさを適切に調節するようにする。このように機械的合金化法を利用する場合に、前記急冷凝固工程に比べて物質の選択の幅が広く、微細な組織を得るので、本発明のような3層構造の陰極活物質の製造が可能である。
即ち、本発明では、シリコン結晶粉末とマトリックス粉末(例えば、シリコン以外の陰極活物質を構成する物質)を混合した後、容器に投入するステップ、この時、各粉末のサイズ及びセラミックボールのサイズを適切に調節して、機械的合金化がよく行われるようにする。続いて、ボールミリングを通じてシリコンとマトリックス粉末の相互の機械的衝突によって砕けたり、凝集されることを繰り返す。シリコン粒子は、10nm~200nmのサイズで結晶相を維持し、マトリックス相は、非晶質化されて、シリコン層であるSi主相、前記Si主相外廓の非晶質相と前記Si主相と非晶質相との間の界面に形成されたナノグレインマトリックス層であるK相を含む3層構造と、前記Si主相より大きいサイズのグレインを有するP相にコアにして、前記P相の周辺に、ナノサイズのSi主相完備される2層構造とを含む陰極活物質を製造する。
機械的合金化を通じた陰極活物質の製造方法では、前記マトリックス物質が結晶状態の時に、シリコン結晶と格子不整合の割合が12%以内の物質を利用して製造し、シリコン結晶粉末とマトリックス粉末を混合した後、ボールミリングを通じて機械的合金化を通じた陰極活物質の製造方法では、シリコン層、前記シリコン層の外廓の非晶質相である非晶質マトリックス層及び前記シリコン層と非晶質マトリックス層の界面に形成されたK相であるナノグレインマトリックス層を含む3層構造を有し、マトリックス層がシリコン層と整合または半整合界面を形成するようにする二次電池用陰極活物質の製造方法を提供する。
一方、機械的合金化法では、シリコンとマトリックス粉末相互の機械的衝突によって砕けたり、凝集されることを繰り返しながら、合金化が進行され、シリコン粒子は、10nm~200nmのサイズで結晶相を維持し、マトリックス相は、非晶質かされて特有の3層構造を作り出す。
本発明の一実施例において、シリコン系陰極活物質を二次電池に適用して陰極活物質の離散を抑制するためのマトリックス物質は、下記のようである。
リチウムイオン二次電池用陰極活物質は、シリコン系合金からなり、前記二次電池用陰極活物質は、結晶性SiからなるSi主相と、前記Si主相と共存するマトリックスを含む。前記マトリックスは、リチウムと電気化学的に反応しない安定した相またはSiと共にリチウムと一部反応が起こる物質であっても関係ない。
また、本発明の一実施例において、前記マトリックスは、少なくとも一部の結晶系を含むが、前記マトリックスの結晶系は、立方晶、正方晶及び斜方晶中の一つ以上を含み、具体的に前記マトリックスの結晶系は、面心立方構造、体心立方構造及び六方密集構造中の一つ以上を含む。好ましくは、前記マトリックスは、面心立方構造を有する。例えば、前記六方密集構造は、c/aの割合が1.470~1.796の範囲であり、前記六方密集構造を有するマトリックス層の格子定数は、下記の式によって規定される。
Matrix_HCP=√2/2*aMatrix_cubic
前記陰極活物質を結晶化させる時、前記マトリックスの結晶系は、六方密集構造としてc/aの割合が1.470~1.796(√(8/3)±10%)であることが好ましい。六方密集構造の場合においても、c/a=√(8/3)(≒ 1.633)である場合には、面心立方構造と同じ最隣接原子数と原子間の距離を有するため、前記マトリックスの結晶系は、Si主相であるシリコンと整合界面をなすので、可能である。
本発明に係る陰極活物質は、Si主相とマトリックスを含み、前記マトリックスは、非晶質相、K相及びP相などのような結晶相を含む。前記陰極活物質は、追加的に結晶化させたり、または500℃乃至800℃の範囲内に40分乃至80分、好ましくは、600℃乃至800℃の温度で60分間(後)熱処理することにより、前記マトリックス内に存在する結晶性をさらに増幅させて、前記マトリックス中の結晶性をより明確に確認する。
前記マトリックスの少なくとも一部は、結晶格子定数が前記Si主相の結晶格子定数のn倍、1/n倍、n√2倍、n/√2倍及びn√5倍(nは整数である)のいずれかの一つである。これは、マトリックス物質の格子定数がシリコン結晶の格子定数のn倍、1/n倍、n√2倍、n/√2倍及びn√5倍(nは整数である)のいずれかの一つである場合、陰極活物質の離散を抑制してクラック現象、電解液の浸透現象を防止できる。具体的に、前記マトリックスの結晶格子定数は、前記Si主相の結晶格子定数の1倍、2倍、1/2倍、√2倍、2√2倍、1/√2倍、3倍、1/3倍及び√5倍のいずれかの一つである。
一方、前記マトリックス物質の場合、シリコン格子であるSi主相と比較して、下記式(1)による格子不整合の割合が12%以下、より好ましくは、6%以下を有するのがよい。
Figure 0007126502000004
ここで、aMatrixは、マトリックスをなす相の格子定数であり、aSiは、Siの格子定数であり、n、mは、自然数である。
これは、上述したように、マトリックス物質の格子不整合がSi主相に対して12%以下である陰極活物質を使用することにより、陰極活物質の離散を抑制してクラック現象、電解液の浸透現象がよく発生しないようにする。格子不整合の割合が12%を超える場合、結晶単位セル(unit cell)が4~5個溜まると、一つずつの電位(dislocation)が発生される。例えば、シリコンの単位セルの一辺の定数が5.433Åであるため、格子不整合の割合が12%である場合、約20~25Å(2~2.5mm)ごとに電位(dislocation)が発生される。このような20~25Å(2~2.5mm)のサイズは、格子不整合の割合が12%である時の最大ナノグレインのサイズであると判断され、もし格子不整合の割合が12%を超えると、電位があまりにも頻繁に発生して、整合界面を形成できない。格子不整合の割合が50%である場合には、単位セルでの電位が格子を一つおきに発生され、不整合界面が形成される。
本発明の実施例では、結晶性シリコンであるSi主相と、前記Si主相と共存するマトリックスとの間の格子不整合の割合が6%以下の範囲を有する時、陰極活物質の離散現象が最も抑制されることが分かった。前記格子不整合が6%以下である場合、約格子10個ごとに一つずつ電位が生成されるので、約5nmレベルの欠陥のない整合界面が繋がることになる。この場合、格子不整合の割合が12%である時と比較すると、整合界面または半整合界面生成が容易となり、陰極活物質製造工程上で有利であり、シリコン結晶の表面にナノグレインがきっちり存在する可能性が高くなる。
図4aは、Si主相であるシリコン結晶構造を図示した図面であり、図4bは、本発明の一実施例で、結晶相であるSi主相とK相であるナノグレインマトリックス層の組織写真図である。
図4aを参照すると、シリコンの格子定数であるaSi=5.431Åである。一方、膨張や離散抑制のための立方型構造マトリックスの格子定数は、格子不整合の割合が12%以下である時に、下記式によって得る。
*aMatrix[Å]=n1*(aSi±12%)
ここで、aMatrixは、マトリックスをなす相の格子定数であり、aSiはSiの格子定数である。
具体的に、前記格子不整合の割合が12%以下の時、前記マトリックスの結晶格子定数は、前記Si主相の結晶格子定数の1倍、2倍、1/2倍、√2倍、2√2倍、1/√2倍、3倍、1/3倍及び√5倍のいずれかの一つであり、下記のような範囲を有する。
n1が1の時、aMatrixは、4.779~6.083Åであり、
n1が2の時、aMatrixは、9.559~12.165Åであり、
n1が1/2の時、aMatrixは、2.390~3.041Åであり、
n1が√2の時、aMatrixは、9.559~12.165Åであり、
n1が2√2の時、aMatrixは、13.518~17.205Åであり、
n1が1/√2の時、aMatrixは、3.379~4.301Åであり、
n1が3の時、aMatrixは、14.338~18.248Åであり、
n1が1/3の時、aMatrixは、1.593~2.028Åであり、
n1が√5の時、aMatrixは、10.687~13.601Åである。
一方、最も好ましいマトリックスのa範囲は、格子不整合の割合が6%以下である時であり、下記式によって求められる。
Matrix[Å]=n2*(aSi±6%)
具体的に、ここで、aMatrixは、マトリックスをなす相の格子定数であり、aSiは、Siの格子定数であり、前記格子不整合の割合が6%以下の時、前記Si主相の結晶格子定数の前記マトリックスの結晶格子定数は、前記Si主相の結晶格子定数の1倍、2倍、1/2倍、√2倍、2√2倍、1/√2倍、3倍、1/3倍及び√5倍のいずれかの一つであり、下記のような範囲を有する。
n2が1の時、aMatrixは、5.105~5.757Åあり、
n2が2の時、aMatrixは、10.210~11.514Åあり、
n2が1/2の時、aMatrixは、2.553~2.878Åあり、
n2が√2の時、aMatrixは、7.220~8.141Åあり、
n2が2√2の時、aMatrixは、14.440~16.283Åあり、
n2が1/√2の時、aMatrixは、3.610~4.071Åあり、
n2が3の時、aMatrixは、15.315~17.271Åあり、
n2が1/3の時、aMatrixは、1.702~1.919Åあり、
n2が√5の時、aMatrixは、11.415~12.873Åある。
一方、好ましい格子不整合の割合について下記の表2にまとめて示した。
Figure 0007126502000005
六方密集構造である場合に、格子定数は、前記表2に図示された立方型構造格子定数の√2/2倍として示す。
Matrix_HCP=√2/2*aMatrix_cubic
Figure 0007126502000006
ここで、aMatrix_HCPは、マトリックス内に含まれている六方密集構造での格子定数であり、aMatrix_cubicは、マトリックス内に含まれている立方晶での格子定数である。
図4bは、本発明の一実施例で、シリコン層であるSi主相と非晶質マトリックス(例えば、非晶質相)の界面に形成されたナノグレインマトリックス(例えば、K相)の組織写真図である。
図4bに図示された写真は、Si主相、非晶質マトリックス層及びSi主相と非晶質マトリックス層の界面に形成されたナノグレインマトリックス層の三つの領域が出会う地点のHRTEMイメージである。Si主相とマトリックスが共存する陰極活物質で三つの領域のうち少なくとも一つは、Si主相であるシリコン結晶相であり、少なくとも一つの領域は、マトリックス相を示す。三つの領域ですべて結晶質の特有のMoireパターンが示されていることを確認できた。従って、マトリックスは、XRD相としては、非晶質化されているものだけで確認できるが、HRTEMイメージで確認した結果、ナノグレインマトリックス層が形成されていることが分かる。
図5a乃至図5eは、Si主相であるシリコンとマトリックスの格子不整合の割合による界面の形態を図示した模式図である。
図5aを参照すると、格子不整合の割合が10%である場合に、Si主相であるシリコン結晶格子とマトリックス結晶格子との間に半整合界面を形成した状態を図示する。
格子不整合の割合が10%以下である場合、約格子10個ごとに一つの電位(dislocation)が生成するので、約5nmレベルの欠陥のない整合界面が繋がることになる。好ましくは、格子不整合の割合は、6%である。この場合、格子不整合の割合が20%であるときと比較すると、整合界面または半整合界面の生成が容易となり、陰極活物質製造工程上で有利であり、シリコン結晶の表面にナノグレインがきっちり存在する可能性が高くなる。例えば、格子不整合の割合が5%である場合は、20個の格子ごとに一つの電位が生成され、、約10mmレベルの結合のない整合界面が形成される。
図5bを参照すると、格子不整合の割合が20%である場合、結晶性シリコンであるSi主相の結晶格子と前記Si主相と共存するマトリックス結晶格子との間に半整合界面を形成した状態を図示する。Si主相とマトリックスの間の格子不整合が20%以下の範囲を有する場合にも、陰極活物質の離散現象が抑制される。
一方、図5cに示すように、格子不整合の割合が30%である場合、即ち、格子不整合の割合が12%を超えると、シリコン結晶格子と整合または半整合界面をなすことが難しく、一部の整合を形成したとしても界面エネルギーが高まって、その効果を期待しにくくなる。
図5dは、マトリックス物質の場合、結晶格子の定数がSi主相であるシリコン結晶の格子定数のn倍、1/n倍、n√2倍、n/√2倍及びn√5倍(nは整数である)と類似した場合の模式図である。この場合も、類似した界面エネルギーの減少効果が現れ、陰極活物質の離散を抑制してクラック現象、電解液の浸透現象がよく発生しないようにする。
図5eは、格子不整合の割合が5%である場合を示し、20個の格子ごとに一つの電位が生成され、約10nmレベルの結果のない整合界面が形成されることを確認できる。
前述した図5a乃至図5eを参照すると、格子不整合が5%である場合には、整合結晶面の長さは、10nmレベルで最も好ましいことを確認でき、格子不整合の割合が10%である場合には、整合結晶面の長さは、5nmレベルで良好な界面を有することを確認できた。一方、格子不整合の割合が20%である場合、整合結晶面の長さは2~3nmレベルであることを確認でき、この時、界面エネルギーが大きいので、体積の膨張を抑制する効果が微々たることを確認できた。また、格子不整合の割合が30%である場合には、不整合界面を示し、界面エネルギーが過度に増加して抑制効果がほぼないことを確認できた。
本発明の一実施例において、二次電池用陰極活物質は、K相を含む3層構造と、P相を含む2層構造とを含む。
図6aは、本発明の一実施例で、結晶性Si主相とマトリックス相のXRD peak特性を図示した図面であり、図6bは、本発明の一実施例で、徐冷した場合と急冷した場合のXRD peakパターンを図示した図面であり、図6cは、本発明の一実施例で、徐冷した陰極活物質マトリックスのTEM回折パターンを図示した図面である。
前記2層構造において、前記P相は、内部結晶欠陥が多いので、XRD上明確にpeakが現れず、徐冷するか、500℃以上の熱処理をすると相が消える準安定的な相である。一方、図6aを参照すると、前記K相を含む3層構造は、下記のような特性を有する。
上述したように、本発明の一実施例に係る二次電池用陰極活物質は、結晶性Si主相、前記Si主相の外廓の非晶質マトリックス層及び前記Si主相と非晶質マトリックスの界面に形成されたK相であるナノグレインマトリックスを含む3層構造からなる。前記3層構造の陰極活物質の場合、既存の陰極活物質の構造と明確な違いを見せ、リチウムと結合したシリコンの膨張または離散を顕著に抑制する構造を有する。このように、本発明の実施例では、マトリックス相は、非晶質であり、結晶性であるSi主相と比較して、XRD peakが小さく現れる。従って、Isi/Imatrix>1の値を有するようになる。一方、Si主相のpeakがマトリックスのpeakより小さい場合には、容量が非常に低く、寿命特性がよくない。
本発明の実施例では、XRD peakを下記のように規定する。
si:Si相のXRD peak中の最大intensity値
matrix:マトリックス相のXRD peak中の最大intensity値
図6aを参照すると、A11、A12、A13の場合、結晶質マトリックス、A14、A15は、マトリックス非晶質化度が高くなると、Isi>>Imatrixになって、Isi/Imatrix>1を得る。一方、図6bは、本発明の一実施例で、徐冷した場合と急冷した場合のXRD peakパターンを示す図面である。
徐冷した場合には、格子不整合の割合5.8%のFCC構造の結晶質マトリックス相が観察されるが、同じ物質を急冷した場合には、マトリックス相が相当部分非晶質化されて、peakが広く分布されて、広げながら相互オーバーラップされる現象が現れる。
また、図6cは、本発明の一実施例で、徐冷した陰極活物質マトリックスのTEM回折パターンを図示する組織写真図を見ると、3 foldと4 foldが同時にある結晶構造は、立方構造であり、XRDの結果と一緒に分析する際に、FCC構造であることが分かる。
本発明の一実施例に係るシリコン系陰極活物質の非晶質化度及び膨張率特性は、下記のようである。
本発明の一実施例に利用された陰極活物質の場合、50サイクル後の膨張率のサイズを、本発明の実施例に利用される陰極活物質用金属化合物の組成によって検討して、組成の変化による最適の膨張率の範囲を導出する。
本発明の実施例では、合金のマトリックス中に微結晶領域が存在して、リチウムの拡散をより容易にする。そして、このような微結晶領域が存在する割合は、非晶質化度を介して表すことができ、マトリックス相に非晶質領域が形成されることにより、二次電池の充電時の体積膨張が抑制される。
本発明の一実施例において、二次電池用陰極活物質は、結晶性Si主相を構成するSiと共に他の金属、例えば、Ti、Fe及びAlのいずれかの一つ以上を含んでシリコン合金からなる。
前記シリコン合金の非晶質化度は、25%以上が好ましい。上記の範囲内で、非晶質化度が形成される場合に、リチウムイオン二次電池で充放電が進行する過程で、前記陰極活物質でのリチウムの拡散が非常に容易になる。そして、このような非晶質化度の範囲内にある場合、50サイクル後の陰極活物質の膨張率も優れて現れ、従って、これを陰極活物質として使用する場合、充電時の体積膨張が抑制されることが分かる。一方、実質的に、本発明において、Si主相は、結晶質であるため、全体のシリコン合金の非晶質化度は、65%を越えないようにする。
本発明の実施例では、合金のXRDパターン回折角度2θ=20°~100°範囲で非晶質化度は、25%~65%が好ましい。前記非晶質化度の範囲内では、体積膨張が抑制されて、電気的絶縁がよく発生する。
本発明に利用された非晶質化度の計算は、以下のようであり、これは図7に図示されたことにより非晶質化度を求める。
非晶質化度(%)=((全体面積-結晶化面積))÷全体面積)×100
本発明の実施例で、非晶質化度が高いということは、微結晶領域が多いとのことであり、これにより、充電時に、前記微結晶領域で緩衝作用を介してリチウムイオンが蓄積されて体積の膨張の要因を抑制できる効果を得る。
また、本発明の一実施例では、50サイクル後の膨張率が70~150%の範囲を有し、下記の式からなる二次電池用陰極活物質を提供する。
SixTiyFezAlu
(x、y、z、uは、原子%(at%)であり、x:1-(y+z+u)、y:0.09~0.14、z:0.09~0.14、u:0.01を超え且つ0.2未満)
本実施例で、前記Siは、原子%(at%)で60~70%の範囲を有し、Ti及びFeは、9~14%の範囲を有する。一方、前記Alは、1%を超え且つ20%未満の範囲を有するが、好ましくは、5~19%の範囲である。
合金に含まれたTi、Feは、Siと結合して、SiTiFeという金属間化合物を形成する。従って、Ti、Feの含有量がそれぞれ14at%である場合、Siの28at%以上が金属間化合物を形成することに消耗されて、活物質のgあたりの容量が減る現象が現れ、この場合、1000mAh/g以上の容量を得るためには、投入するSiの含有量が非常に高くなければならない。
一般的に、半金属であるSiを多く含有した場合、溶融時に溶湯の粘度が高くて急冷凝固作業性が悪化する傾向が現れるので、Siの含有量をできる限り70%以内の範囲に維持しており、これによりTi、Feの含有量は、14%を超えないことが好ましい。本発明の実施例では、Ti、Feの含有量を膨張率に関係して最適の合金成分を導出する過程で、14%以下に下げることが好ましいことを導出した。
また、Alは、at%で1%超え且つ20%未満の範囲を有する。Alが1%程度含まれた場合、50サイクル後、膨張がひどく起こり、活物質が散らばる現象が現れるので、好ましくない。また、Alが20%である場合、Si:Matrix体積分率変化による放電容量が減少されて、好ましくない。本発明の実施例では、Alは、at%で5~19%の範囲を有する場合、最も好ましい膨張率の範囲を有することを導出し、この範囲内でも放電容量の減少が起こらないことが分かる。最も好ましくは、Alは、10~19%であり、この範囲で最も好ましい50サイクル膨張率の範囲を得ることができ、また放電容量の減少が発生しない。
また、本発明の陰極活物質を製造する方法は、特に制限されず、上述した機械的合金化法を含む。また、例えば、この分野で公知されているさまざまな微細な粉末製造技法(ガスアトマイズ法、遠心ガスアトマイズ法、プラズマアトマイズ法、回転電極法、メカニカルアロイング法など)を利用する。本発明では、例えば、Si及びマトリックスを構成する成分を混合し、混合物をアーク溶解法などで溶融させた後、前記溶融物を回転する銅ロールに噴射させる単ロール急冷凝固法に適用して、陰極活物質を製造する。しかし、本発明で適用される方法が、前記方法に限定されるものではなく、単ロール急冷凝固法のほか、十分な急冷速度が得られるものであれば、上記で提示した微細粉末製造技法(ガスアトマイズ法、遠心ガスアトマイズ法、プラズマアトマイズ法、回転電極法、メカニカルアロイング法など)によっても製造する。
本発明の一実施例に係る陰極活物質を利用して、リチウムイオン二次電池を製造する。前記リチウムイオン二次電池は、陽極、陰極及び前記陽極及び陰極の間に介在されるセパレータからなる電極組立体と、電解液を角形、円筒形の缶またはポリマーポーチに収納して製造される。
前記陽極としては、リタイアドインターカレーション化合物を含み、また、それに加えて無機硫黄(S8、elemental sulfur)及び硫黄系化合物(sulfur compound)を使用することもできる。前記硫黄系化合物としては、Li(n≧1)、カソライト(catholyte)に溶融されたLi(n≧1)、有機硫黄化合物または炭素-硫黄ポリマー((C:f=2.5乃至50、n≧2)などを含む。
前記二次電池に含まれる電解質の種類も特に制限されず、この分野に公知されている一般的な手段を採用する。本発明の一つの例示において、前記電解液は、非水性有機溶媒及びリチウム塩を含む。上記において、リチウム塩は、有機溶媒に溶解されて、電池内でリチウムイオンの供給源として作用し、陽極と陰極との間のリチウムイオンの移動を促進させる。
前記リチウム塩の例としては、LiPF、LiBF、LiSbF、LiAsF、LiCFSO、LiN(CFSO、Li(CFSON、LiCSO、LiClO、LiAlO、LiAlCl、LiN(C2x+1SO)(C2y+1SO)(ここで、x及びyは、自然数である)、LiCl、LiI及びリチウムビスオキサレートボレート(lithium bisoxalate borate)などの一種または二種以上を支持(supporting)電解塩として含むことが挙げられる。電解質で、リチウム塩の濃度は、用度によって変化するもので、通常は、0.1M乃至2.0Mの範囲内で使用する。
前記有機溶媒は、電池の電気化学的反応に関与するイオンが移動する媒質の役割をするものであり、その例としては、ベンゼン(benzene)、トルエン(toluene)、フルオロベンゼン(fluorobenzene)、1,2-ジフルオロベンゼン(1,2-difluorobenzene)、1,3-ジフルオロベンゼン(1,3-difluorobenzene)、1,4-ジフルオロベンゼン(1,4-difluorobenzene)、1,2,3-トリフルオロベンゼン(1,2,3-trifluorobenzene)、1,2,4-トリフルオロベンゼン(1,2,4-trifluorobenzene)、クロロベンゼン(chlorobenzene)、1,2-ジクロロベンゼン(1,2-dichlorobenzene)、1,3-ジクロロベンゼン(1,3-dichlorobenzene)、1,4-ジクロロベンゼン(1,4-dichlorobenzene)、1,2,3-トリクロロベンゼン(1,2,3-trichlorobenzene)、1,2,4-トリクロロベンゼン(1,2,4-trichlorobenzene)、ヨードベンゼン(iodobenzene)、1,2-ジイオもベンゼン(1,2-diiodobenzene)、1,3-ジイオもベンゼン(1,3-diiodobenzene)、1,4-ジイオもベンゼン(1,4-diiodobenzene)、1,2,3-トリイオもベンゼン(1,2,3-triiodobenzene)、1,2,4-トリヨードベンゼン(1,2,4-triiodobenzene)、フルオロトルエン(fluorotoluene)、1,2-ジフルオロトルエン(1,2-difluorotoluene)、1,3-ジフルオロトルエン(1,3-difluorotoluene)、1,4-ジフルオロトルエン(1,4-difluorotoluene)、1,2,3-トリフルオロトルエン(1,2,3-trifluorotoluene)、1,2,4-トリフルオロトルエン(1,2,4-trifluorotoluene)、クロロトルエン(chlorotoluene)、1,2-ジクロロトルエン(1,2-dichlorotoluene)、1,3-ジクロロトルエン(1,3-dichlorotoluene)、1,4-ジクロロトルエン(1,4-dichlorotoluene)、1,2,3-トリクロロトルエン(1,2,3-trichlorotoluene)、1,2,4-トリクロロトルエン(1,2,4-trichlorotoluene)、ヨードトルエン(iodotoluene)、1,2-ジヨードトルエン(1,2-diiodotoluene)、1,3-ジヨードトルエン(1,3-diiodotoluene)、1,4-ジヨードトルエン(1,4-diiodotoluene)、1,2,3-トリヨードトルエン(1,2,3-triiodotoluene)、1,2,4-トリヨードトルエン(1,2,4-triiodotoluene)、R-CN(ここで、Rは、炭素数2乃至50の直鎖状、分岐状または環状構造の炭化水素基とし、前記炭化水素基は、二重結合、芳香族環またはエーテル結合などを含む)、ジメチルホルムアミド(dimethylformamide)、ジメチルアセテート(dimethylacetate)、キシレン(xylene)、シクロヘキサン(cyclohexane)、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)、2-メチルテトラヒドロフラン(2-methyltetrahydrofuran)、シクロヘキサノン(cyclohexanon)、エタノール(ethanol)、イソプロピルアルコール(isopropyl alcohol)、ジメチルカーボネート(dimethyl carbonate)、エチルメチルカーボネート(ethyl methyl carbonate)、ジエチルカーボネート(diethyl carbonate)、メチルプロピルカーボネート(methyl propyl carbonate)、プロピレンカーボネート(propylene carbonate)、メチルプロピオネート(methyl propionate)、エチルプロピオネート(ethyl propionate)、メチルアセテート(methyl acetate)、エチルアセテート(ethyl acetate)、プロピルアセテート(propyl acetate)、ジメトキシエタン(dimethoxyethane)、1,3-ジオキソラン(1,3-dioxolane)、ディグルライム(diglyme)、テトラグライム(tetraglyme)、エチレンカーボネート(ethylene carbonate)、プロピレンカーボネート(propylene carbonate)、γ-ブチロラクトン(γ-butyrolactone)、スルホラン(sulfolane)、バレロラクトン(valerolactone)、デカノリド(decanolide)またはメバロラクトン(mevalolactone)の一種または二種以上を挙げられるが、これらに限定されない。
前記二次電池は、セパレータと、追加的に、角形、円筒形の缶、ポーチなどのような電池ケースまたはガスケットなどの通常の要素をさらに含み、その具体的な種類も特に限定されない。また、本発明の二次電池は、上記のような要素を含んで、この分野の通常的な方法及び形状で製造される。本発明の二次電池が持つ形状の例としては、筒状、角形状、コイン形状またはポーチ形状などが挙げられるが、これらに限定されない。
以下、本発明の実施例及び比較例を記載する。しかし、下記の実施例は、本発明の好ましい一実施例だけであり、本発明の権利範囲が下記の実施例によって制限されることではない。
実験例1:本発明の実施例に利用された3層構造の陰極活物質の膨張特性
本発明の実施例に利用されたシリコン系陰極活物質で、Siは、原子%(at%)で60~70%の範囲を有し、Ti及びFeは、9~14%の範囲を有する。一方、前記Alは、1%超え且つ20%未満の範囲を有するが、好ましくは、5~19%の範囲である。最も好ましくは、10~19%の範囲である。
下記の表3は、実施例と比較例の組成範囲を示すテーブルである。一方、下記の表4は、前記表3の組成を基にするシリコン系陰極活物質に対する評価に関するもので、特に実施例と比較例の1CY-充放電量、1CY-効率、1CY-極板容量、50CY-放電容量、50CY-効率、50CY-容量維持率、50CY-膨張率、非晶質化度(%)を示したものである。表3の各項目に対する技術的意味は、後述して詳細に説明する。
本発明の実施例に利用されたシリコン系陰極活物質では、充放電を50回繰り返して、これを測定した。上記の充放電方法は、この分野で一般的に公知されているリチウム二次電池用活物質に対する充放電方法に準じて実行した。
まず、実施例1乃至実施例5の場合、Alがat%で5~19%の範囲内の組成で行われ、比較例1は、Alを添加せず、比較例2は、Alを1%添加した場合を示す。比較例3は、Alを20%添加した場合を示す。
一方、Ti、Feの場合、Siと結合して、SiTiFeという金属間化合物を形成する。従って、Ti、Feの含有量が高い場合、Siと金属間化合物を形成することに消耗されて、活物質のgあたりの容量が減る現象が現れ、この場合、1000mAh/g以上の容量を得るために、投入するSiの含有量が非常に高くなければならない。一般的に、半金属であるSiを多く含有した場合、溶融時に溶湯の粘度が高くて急冷凝固作業性が悪化する傾向が現れるので、Siの含有量をできる限り70%以内の範囲に維持するのがよい。従って、Ti、Feの含有量は、Siとの金属間化合物を形成することを考慮して14%を超えないようにすることが好ましい。
下記の表3及び表4を参照すると、Ti、Feの含有量を膨張率に関係して最適の合金成分を導出する過程で、14%以下に下げることが好ましいことを導出した。
また、Alは、at%で1%超過且つ20%未満の範囲を有することが好ましい。Alが1%程度含まれた場合、50サイクル後、膨張がひどく起こり、この場合、活物質が散らばる現象が現れるので、好ましくない。また、Alが20%である場合、Si:Matrix体積分率変化による放電容量が減少されて、好ましくない。本発明の実施例では、Alは、at%で5~19%の範囲を有する場合、最も好ましい膨張率の範囲を有することを導出し、この範囲内でも放電容量の減少が起こらないことが分かる。最も好ましくは、Alは、10~19%であり、この範囲で最も好ましい50サイクル膨張率の範囲を得ることができ、また放電容量の減少が発生しない。
下記の表4を参照すると、実施例1乃至実施例5を見ると、Alを添加することにより、活物質の性能改善がなされることを確認する。特に、Alを添加時、放電容量、可逆効率、膨張特性が顕著に改善されることをが分かる。一方、Alを添加していない比較例1の場合、50サイクルの膨張特性が200%を超える値を示す。また、比較例2の場合、Alを1%添加した場合と同様に、50サイクルの膨張特性が200%を超える。一方、Alを20%添加した比較例3の場合、50サイクルの膨張が40.2%に非常に低く示され、この場合、放電容量が顕著に減少するため、二次電池の陰極活物質の性能改善効果が逆に低くなる問題ある。
従って、前記表3及び表4を参照すると、陰極活物質でAl添加による放電容量、可逆効率、膨張特性が顕著に改善されることが分かる。また、この時のAlの添加量をat%で、少なくとも1%は超えるが、20%未満である範囲で最適の性能を表すことが分かる。また、比較例1、2の場合、非晶質化度(%)は、25%未満で示されることが分かり、従って、本発明の実施例で、Alの成分範囲内で、好ましい非晶質化度は、少なくとも25%以上であることが分かる。
Figure 0007126502000007
Figure 0007126502000008
まず、本発明の実施例に利用されたシリコン系陰極活物質での評価は下記のような組成の極板を政策して評価した。
シリコン合金からなる陰極活物質は、導電性添加剤(カーボンブラック系):バインダー(有機系、PAIバインダー)の割合が86.6%:3.4%:10%である組成の極板を製作して評価し、NMP溶媒に分散させたスラリーを作って、銅箔集電体上にドクターブレード方式でコーティングした後、摂氏110度のオーブンで乾燥させ、210℃でAr雰囲気1時間熱処理を介してバインダーを硬化させた。
上記のような方法で作成した陰極板をリチウム金属を対極としてコインセルを作成し、以下のような条件で化成工程を実行して、SEI被膜を形成させ、次いて下記の充放電条件を利用してサイクルテスト(寿命)を実行した。
(化成工程条件)
充電(リチウム挿入):0.1C、0.005V、0.05C cut-off
放電(リチウム放出):0.1C、1.5V cut-off
(サイクルテスト条件)
充電:0.5C、0.01V、0.05C cut-off
放電:0.5C、1.0V cut-off
表4で1CY-充電(mAh/g)は、活物質1gあたりの化成充電容量で、コインセルの組後、最初の充電ステップである化成工程中の充電ステップの電荷量を測定して、コインセル極板に含まれている活物質の重量で割った値である。
1CY-放電(mAh/g)は、活物質1gあたりの化成放電容量で、コインセルの組後、最初の充電ステップである化成工程中の放電ステップの電荷量を測定して、コインセル極板に含まれている活物質の重量で割った値である。本実施例でのgあたりの容量は、この時に測定された放電容量である0.1C化成放電容量を意味する。
1CY-効率は、最初の充放電工程である化成工程で放電容量を充電容量で割った値をpercentで表現したものである。一般的に、黒鉛は、94%の高い初期効率を有し、シリコン合金は、80~90%の初期効率、シリコンオキサイド(SiOx)の場合には、最大70%レベルの初期効率値を有する。
どのような物質であっても、初期効率が100%未満である理由は、化成工程中、充電時に、最初に投入されるリチウムが非可逆的にトラップされたり、SEI形成などによる副反応に消耗される現象が発生するのであり、初期効率が低い場合、その分さらに陰極活物質及び陽極活物質を投入してこそ損失を起こすので、初期効率が高くなるように二次電池を設計することが好ましい。
本発明の実施例で使用している陰極活物質を構成するシリコン合金の場合、85%の初期効率値を有し、導電性添加剤及びバインダーも初期非可逆的にリチウムを消耗させるので、実質的な活物質自体の初期効率値は、約90%である。
50CY-放電は、50サイクルでの活物質gあたりの放電容量で、化成工程後、0.5Cで進行されるサイクルテスト中の化成工程を含めて、50番目のサイクルで、放電時に測定される電荷量を活物質の重量で割った値である。活物質がサイクルテスト進行中に劣化されると、初期放電容量に比べて低い数値で表示され、劣化がほぼない場合、初期放電容量と類似した数値で表示される。
50CY-効率は、50サイクルで充電量比放電量の割合を%で表示したものである。50CY-効率が高いほど、当該サイクルでの副反応及びその他の劣化によるリチウムの損失が少ないことを意味する。一般的に、50CY-効率が99.5%以上である場合、非常に良好な値として判断し、実験室環境上コインセル組立の散布を無視することはできないため、98%以上である場合も良好な値として判断する。
50CY-維持は、化成工程時に進行されたサイクルを除いて、以後0.5Cサイクル実行時、最初のサイクルの放電容量を基準に、50番目のサイクルでの放電容量の割合を%で表示したものである。
50CY-維持割合が高いほど、電池寿命の向きが水平に近いと見られ、50CY-維持割合が90%以下である場合、サイクル進行中に劣化が発生して、放電容量が減少したことを意味する。位置の実施例では、50CY-維持割合が100%を超える場合も現れたが、これは、寿命進行中、劣化がほぼ発生しないと同時に、追加的に活性化されるシリコン粒子が現れているものと判断される。
50CY-膨張は、初期極板厚さ比50サイクル以後の厚さの増加値を%で表示したものである。50CY-膨張の測定方法を詳細に説明すると、次の通りである。
まず、陰極活物質がコーティングされる前の初期集電体(例えば、銅箔)の厚さを測定する。
以後、コインセルに組立てるために、円形に切断した状態の陰極板(陰極活物質がコーティングされた集電体)をマイクロメーターを利用して、その厚さを測定した後、集電体の厚さを引いて陰極活物質だけの厚さを計算する。
続いて、50サイクルテスト完了後、コインセルをドライルームで解体し、陰極板のみを別途に分離した後、DEC溶液を利用して陰極板に残っている電解液を洗浄、乾燥して、マイクロメーターを利用して厚さを測定し、集電体の厚さを引いて50サイクルが実行された以後の陰極活物質だけの厚さを計算する。即ち、初期陰極活物質の厚さ比50サイクル後に増加した陰極活物質の厚さを初期陰極活物質の厚さで割って、パーセンテージで表示したものが50CY-膨張である。
実験例2:Si、Ti、Fe、Al合金
図8は、本発明の一実施例として、Si、Ti、Fe、Al合金を利用した実施例1を後熱処理した後、XRDパターンを図示した図面であり、図9は、図8の実施例1に係る物質のTEM写真図である。
図8を参照すると、図8は、実施例1を後熱処理した後のXRDパターンを図示したもので、図6bに図示された徐冷した場合と類似に現れることを確認できた。図8では、シリコン合金のXRDパターンは、Si結晶性であるSi主相と前記Si主相の周辺に存在するマトリックス相からなるpeakを示し、マトリックス相に対してTEM回折分析の結果、 FCC構造を示し、格子定数a=11.50A、シリコンとの格子不整合の割合は、5.8%である。前記後熱処理は、500℃乃至800℃で40分乃至80分間実行でき、好ましくは、600℃乃至800℃で60分間実行される。
図9は、上記のような図8の実施例1に係る物質の急冷凝固時のTEM写真図を示すものである。図9に示すように、本発明のシリコン系陰極活物質のTEM写真を見ると、結晶性シリコンからなるSi主相、前記Si主相の外廓の非晶質マトリックス層及び前記Si主相と非晶質マトリックス層の界面に形成されたナノグレインマトリックス層であるK相が形成された3層構造を含むことを確認する。図9を参照すると、状態図上三つの相が出会う地点は、詳しく見ると、三つの相のすべてに結晶格子パターンが現れる。即ち、結晶質三つの相のうち、一つは、Si主相であり、少なくとも他の一つは、マトリックス相である。XRDパターン分析結果、非晶質やTEMで界面を詳細に見ると、ナノグレインマトリックス結晶相が見られ、3層構造化になることが分かる。
実験例3:Si70Ti15Fe15の陰極活物質の特性
一方、実験例3は、Si70Ti15Fe15に係る陰極活物質として、本陰極活物質は、マトリックスが立方晶構造を示さず、結晶質構造を有する。従って、50サイクル後、離散現象が多く発生する。これは、マトリックスの結晶構造も違い、マトリックス自体が結晶質を示すためであると思われる。
図10aは、実験例3のXRD peak特性と陰極活物質の寿命テスト前を示し、図10bは、50サイクル後の離散現象によって放電容量が顕著に減少されることを図示した図面である。
図10aに示されたXRD peak特性から見ると、マトリックス相であるTiFeSi2が結晶質であることを示し、図10bの場合、サイクルが進行されるにつれて、50サイクル後に、初期1100mAh/gの容量が800mAh/g以下に減少されることをよく示している。また、図10a、図10bのSEM写真の場合、膨張した極板断面を示したもので、明るい領域がマトリックスであり、暗い領域がSi+Li+電解液副反応生成物が混合された領域を示している。
実験例4:Si60(Cu20Al8030FeTiの陰極活物質の特性
実験例4は、Si60(Cu20Al8030FeTiの陰極活物質として、本陰極活物質は、マトリックスがXRD特性から見ると非晶質である。しかし、比較的に寿命特性はよく現れるが、50サイクル後に離散現象が同様に発生する。これは、マトリックスの結晶構造及び格子定数がシリコン結晶と顕著に異なっているからである。
図11a及び図11bは、実験例4で、50サイクル後に離散現象によって容量減少が現れたことを図示した図面である。
図11aを参照すると、実験例4でXRD peak特性と陰極活物質の寿命テスト前のものを示したもので、徐冷と急冷時を示している。図11bは、50サイクル後のシリコンとマトリックスとの間の界面が広がって、副反応層物質が充填されて、マトリックス物質が散らばって、膨張がひどい極板の断面SEM写真を示している。
実験例5:Si60(Cu20Al8032.5FeZr2.5の陰極活物質の特性
一方、実験例5は、Si60(Cu20Al8032.5FeZr2.5の陰極活物質として、本陰極活物質もマトリックスがXRD特性から見ると、非晶質である。しかし、比較的に寿命特性はよく現れるが、50サイクル後に離散現象が同様に発生する。これは、マトリックスの結晶構造及び格子定数がシリコン結晶と顕著に異なっているからである。
図12a及び図12bは、実験例5で50サイクル後に離散現象によって容量減少が急激に現れたことを図示した図面である。
図12aを参照すると、実験例5でXRD peak特性と陰極活物質の寿命テスト前のものを示したもので、徐冷と急冷時を示している。図12bは、50サイクル後のマトリックス物質が散らばって、膨張がひどく、容量が急激に減少することを示している。
また、本発明において、前記陰極活物質に使用されたマトリックス物質は、常温で、必ず立方晶構造の結晶ではなくても、第3の元素を添加して非晶質化する場合に、立方晶構造に変化されて、シリコンと半整合界面を形成する物質を含む。
当業者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具大的な形態で実施されることを理解できるだろう。従って、以上で記述した実施例は、すべての方面で例示的なものであり、限定的ではないと理解しなければならない。本発明の範囲は、前記詳細な説明よりも、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導き出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。

Claims (18)

  1. 二次電池用陰極活物質であって、
    結晶性SiからなるSi主相と、及び
    前記Si主相と共存するマトリックスとを含み、
    前記マトリックスの少なくとも一部は、結晶格子定数が前記Si主相の結晶格子定数のn倍、1/n倍、n√2倍、n/√2倍及びn√5倍(nは整数である)のいずれかの一つであり、
    前記マトリックスは結晶系の少なくとも一部を含み、
    前記マトリックス内に含まれている結晶系は、立方晶、正方晶及び斜方晶中の一つ以上を含み、
    前記マトリックス内に含まれている結晶系は、面心立方構造、体心立方構造及び六方密集構造中の一つ以上を含み、
    前記六方密集構造は、c/aの割合が1.470~1.796の範囲であり、下記式によって規定され、
    Matrix_HCP=√2/2*aMatrix_cubic
    ここで、aMatrix_HCPは、マトリックス内に含まれている六方密集構造での格子定数であり、aMatrix_cubicは、マトリックス内に含まれている立方晶での格子定数であり、
    前記二次電池用陰極活物質は化学式
    Si Ti Fe Al
    (x、y、z及びuは原子%であり、x:1-(y+z+u)、y:0.09~0.14、z:0.09~0.14、u:0.01を超え且つ0.2未満)
    により形成され、非晶質化度は25%ないし65%である、
    前記二次電池用陰極活物質。
  2. 前記マトリックスの結晶格子定数は、前記Si主相の結晶格子定数の1倍、2倍、1/2倍、√2倍、2√2倍、1/√2倍、3倍、1/3倍及び√5倍のいずれかの一つであることを特徴とする
    請求項1に記載の二次電池用陰極活物質。
  3. 二次電池用陰極活物質であって、
    結晶性SiからなるSi主相と、及び
    前記Si主相と共存するマトリックスとを含み、
    前記Si主相の結晶格子定数に対する、前記マトリックスの少なくとも一部の結晶格子定数の、下記式(1)による格子不整合の割合が12%以下であり、
    Figure 0007126502000009
    式(1)において、aMatrixは、マトリックスをなす相の格子定数であり、aSiは、Siの格子定数であり、n、mは、自然数であり、
    前記マトリックスは結晶系の少なくとも一部を含み、
    前記マトリックス内に含まれている結晶系は、立方晶、正方晶及び斜方晶中の一つ以上を含み、
    前記マトリックス内に含まれている結晶系は、面心立方構造、体心立方構造及び六方密集構造中の一つ以上を含み、
    前記六方密集構造は、c/aの割合が1.470~1.796の範囲であり、下記式によって規定され、
    Matrix_HCP=√2/2*aMatrix_cubic
    ここで、aMatrix_HCPは、マトリックス内に含まれている六方密集構造での格子定数であり、aMatrix_cubicは、マトリックス内に含まれている立方晶での格子定数であり、
    前記格子不整合に異存する整合界面のサイズは5nmないし10nmであり、
    前記二次電池用陰極活物質は化学式
    Si Ti Fe Al
    (x、y、z及びuは原子%であり、x:1-(y+z+u)、y:0.09~0.14、z:0.09~0.14、u:0.01を超え且つ0.2未満)
    により形成され、非晶質化度は25%ないし65%である、
    前記二次電池用陰極活物質。
  4. 前記式(1)による格子不整合の割合は、6%以下であることを特徴とする
    請求項3に記載の二次電池用陰極活物質。
  5. 前記マトリックスは、非晶質相と、結晶構造がお互いに異なる結晶相を有するK相及びP相を含み、
    前記K相は、前記Si主相のサイズよりも小さいサイズを有するナノグレイン構造であり、前記P相は、前記K相より大きいサイズのグレイン構造であり、
    前記K相とP相は、立方型であることを特徴とする
    請求項1又は3に記載の二次電池用陰極活物質。
  6. 前記K相は、前記K相を含む3層構造からなり、前記P相は、前記P相を含む2層構造からなり、
    前記3層構造は、Si主相、前記Si主相をコアとして前記Si主相の外周部に備えられる非晶質相及び前記Si主相と非晶質相との間の少なくとも一部界面に形成されたナノグレインであるK相からなり、前記2層構造は、前記P相周辺にナノサイズのSi結晶であるSi主相が備えられるが、前記P相の結晶相は、前記Si主相より大きいサイズを有することを特徴とする
    請求項5に記載の二次電池用陰極活物質。
  7. 前記K相またはP相は、前記Si主相と整合または半整合界面を形成することを特徴とする
    請求項6に記載の二次電池用陰極活物質。
  8. 前記P相は、徐冷するか、または500℃以上の温度で熱処理すると消える準安定性相であることを特徴とする
    請求項5に記載の二次電池用陰極活物質。
  9. 前記マトリックスの少なくとも一部は、格子定数が下記式によって得られ、
    Matrix[Å]=n1*(aSi±12%)
    ここで、aMatrixは、マトリックスをなす相の格子定数であり、aSiは、Siの格子定数であり、
    n1が1の時、aMatrixは、4.779~6.083Åであり、
    n1が2の時、aMatrixは、9.559~12.165Åであり、
    n1が1/2の時、aMatrixは、2.390~3.041Åであり、
    n1が√2の時、aMatrixは、9.559~12.165Åであり、
    n1が2√2の時、aMatrixは、13.518~17.205Åであり、
    n1が1/√2の時、aMatrixは、3.379~4.301Åであり、
    n1が3の時、aMatrixは、14.338~18.248Åであり、
    n1が1/3の時、aMatrixは、1.593~2.028Åであり、
    n1が√5の時、aMatrixは、10.687~13.601Åであることを特徴とする
    請求項2または3に記載の二次電池用陰極活物質。
  10. 前記マトリックスの少なくとも一部は、格子定数が下記式によって得られ、
    Matrix[Å]=n2*(aSi±6%),
    ここで、aMatrixは、マトリックスをなす相の格子定数であり、aSiは、Siの格子定数であり、
    n2が1の時、aMatrixは、5.105~5.757Åであり、
    n2が2の時、aMatrixは、10.210~11.514Åであり、
    n2が1/2の時、aMatrixは、2.553~2.878Åであり、
    n2が√2の時、aMatrixは、7.220~8.141Åであり、
    n2が2√2の時、aMatrixは、14.440~16.283Åであり、
    n2が1/√2の時、aMatrixは、3.610~4.071Åであり、
    n2が3の時、aMatrixは、15.315~17.271Åであり、
    n2が1/3の時、aMatrixは、1.702~1.919Åであり、
    n2が√5の時、aMatrixは、11.415~12.873Åであることを特徴とする
    請求項2または4に記載の二次電池用陰極活物質。
  11. 非晶質化度が25%~65%であり、XRD peakがIsi/Imatrix>1であることを特徴とする
    請求項1又は3に記載の二次電池用陰極活物質。
    (ISiは、シリコン相のXRD peak中の最大値のintensity値であり、ImatrixはSi相を除いた残りのpeak中の最大値のintensity値である)
  12. 前記Si主相は、結晶性で断面観察時に結晶領域の幅の長さが10nm~200nmのサイズを有することを特徴とする
    請求項1又は3に記載の二次電池用陰極活物質。
  13. 前記Si主相は、結晶性からなり、合金の表面まで連結された構造として、充放電時にLiが入る経路を含むことを特徴とする
    請求項1又は3に記載の二次電池用陰極活物質。
  14. 下記化学式からなり、50サイクル後の膨張率が70~150%範囲内であり、前記マトリックス内の微結晶領域の非晶質化度が25%~65%であることを特徴とする
    請求項1又は3に記載の二次電池用陰極活物質。
    SixTiyFezAlu(x、y、z、uは、原子%であり、x:1-(y+z+u)、y:0.09~0.14、z:0.09~0.14、u:0.01を超え且つ0.2未満)
  15. 前記二次電池用陰極活物質は、50サイクル後の膨張率が70~150%範囲内であり、原子%(at%)でAlが5~19%の範囲であることを特徴とする
    請求項14に記載の二次電池用陰極活物質。
  16. 前記二次電池用陰極活物質において、原子%(at%)でTiとFeがそれぞれ9~12.5%の範囲であることを特徴とする
    請求項14に記載の二次電池用陰極活物質。
  17. 二次電池であって、
    請求項1又は3に記載の二次電池用陰極活物質を含む陰極と、
    陽極及び電解質とを含み、
    前記二次電池用陰極活物質は、結晶性SiからなるSi主相と、前記Si主相と共存する混在したマトリックスからなり、
    前記マトリックスは、非晶質相と、結晶構造のお互い異なる結晶相を有するK相及びP相を含むが、前記K相は、前記K相を含む3層構造からなり、前記P相は、前記P相を含む2層構造からなり、
    前記K相は、前記Si主相のサイズより小さいサイズを有するナノグレイン構造であり、前記P相は、前記K相のサイズより大きいサイズを有するグレイン構造であり、
    前記3層構造は、Si主相、前記Si主相をコアとして前記Si主相の外周部に備えられる非晶質相及び前記Si主相と非晶質相との間の少なくとも一部界面に形成されたナノグレイン構造を有するK相からなり、前記2層構造は、前記K相より大きいサイズのグレイン構造を有する前記P相周辺にナノサイズのSi結晶であるSi主相が備えられる、前記二次電池。
  18. 前記陰極は、50サイクル後の膨張率が70~150%であり、下記化学式からなる合金で非晶質化度が25~65%の範囲を有し、原子%(at%)でSi:60~70%、Ti:9~14%、Fe:9~14%、Al:5~19%の範囲を有する陰極活物質からなることを特徴とする
    請求項17に記載の二次電池。
    式:SixTiyFezAlu(x、y、z、uは、原子%(at%)であり、x:1-(y+z+u)、y:0.09~0.14、z:0.09~0.14、u:0.05~0.19)
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