JP7126406B2 - 配管検査装置及び配管検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、赤外線サーモグラフィ装置を使って配管の詰まり状況などを検査する配管検査装置及び配管検査方法に関する。
各種プラントなどに設置された気体や液体などを搬送する配管は、内部に搬送物が付着して詰まりが発生していないかを随時検査する必要がある。例えば、配管を取り外すことが可能な場合には、定期的に配管を取り外して、目視などにより配管に詰まりがないかを検査することができる。そして、配管に詰まりが発生した場合には、該当箇所を高圧水などで洗浄して付着物を除去することができる。
配管に詰まりが発生した状態を放置すると、気体や液体などの搬送状態が不安定になり、好ましくない。また、配管内に詰まった物質に引火性などがある場合には、プラント稼働時の安全性を確保する上でも、配管の詰まりを放置することは好ましくない。
ここで、上述したように配管を取り外して行う検査は、配管を取り外す作業が必要であり、非常に手間がかかると共に、配管を取り外している間は、プラントを停止させる必要がある。このため、プラントを停止させずに、稼働状態で配管の詰まり状況を検査できるようにすることが望まれている。
特許文献1には、鉄鋼プラントのスラリー輸送ラインにおける配管の診断箇所を一時的に加熱又は冷却することによって、配管内の流体内の温度を変化させ、その流体の温度変化時の配管の表面温度の過渡的変化を温度センサで観測して、配管の詰まり状況を診断する技術が記載されている。なお、特許文献1では、配管の表面温度を観測する温度センサとして赤外線サーモグラフィ装置が使用されている。
特開2013-83666号公報
ところが、特許文献1に記載された技術では、配管の診断箇所を一時的に加熱又は冷却するため、配管を加熱又は冷却する機構が必要であり、診断するための構成が複雑化する問題がある。また、特許文献1に記載された技術では、配管を加熱又は冷却した箇所の詰まり状況しか診断できず、配管全体を診断するためには、配管全体に加熱機構などを設ける必要があり、プラントが備える配管全体を診断することは事実上困難である。
また、配管の異常を検知する手法として従来から知られた技術として、赤外線サーモグラフィ装置を使って配管を撮影して、配管の表面温度を測定し、その測定した表面温度を予め設定した閾値と比較して、配管の温度異常を検知することが知られている。
しかしながら、赤外線サーモグラフィ装置を使って取得した配管の表面温度を、予め設定した閾値温度と比較することで検知可能な異常は、通常時とは明らかに異なる温度が検知される異常状態である。すなわち、閾値を超えた異常温度を検知した段階では、配管詰まりがある程度進行した状況になっている場合が殆どである。つまり、配管詰まりが発生し始めた際の異常が発生する状態の予兆のような詰まり状況を詳細に検知することは、従来、困難であった。
また、配管の表面温度を一定の閾値温度と比較する場合、配管が設置された箇所の外気温や、配管内を搬送中の気体や液体の温度の影響で、一定の状態で検知できない可能性があり、精度の高い検知にならない場合が多い。
本発明は、配管の詰まり状況の詳細を、簡単な構成で的確に検査することができる配管検査装置及び配管検査方法を提供することを目的とする。
本発明の配管検査装置は、所定の領域に設置された配管の詰まり状況を検査する配管検査装置において、赤外線サーモグラフィ装置と、赤外線サーモグラフィ装置で撮影され検出された熱画像から表面温度の情報を取得する熱画像取得部と、熱画像取得部で取得された表面温度の情報に基づいて、診断を行う領域内の配管の個所全体にわたって熱画像を抽出する配管部抽出部と、配管部抽出部において抽出された前記配管の表面温度の情報に基づいて、配管の表面温度の分布を検出する温度分布検出部と、温度分布検出部において検出された表面温度の分布に基づいて、配管の長さ方向の温度の変化量である温度勾配を検出し、配管の表面温度の変化を検出する配管温度変化検出部と、配管温度変化検出部で検出された温度勾配の変化に基づいて、配管の詰まり状況を診断する診断処理部と、を備える。
また本発明の配管検査方法は、所定の領域に設置された配管の詰まり状況を検査する配管検査方法であって、以下の(a)~(e)に示す手順(ステップ)含む。
(a)赤外線サーモグラフィ装置で撮影され検出された熱画像から、熱画像取得部により表面温度を取得するステップ、
(b)取得された表面温度に基づいて、配管部抽出部により、診断を行う領域内の配管の個所全体にわたって熱画像を抽出するステップ、
(c)配管部抽出部において抽出された配管の表面温度の情報に基づいて、温度分布検出部により配管の表面温度の分布を検出するステップ、
(d)温度分布検出部において検出された温度分布に基づいて、配管温度変化検出部により配管の長さ方向の温度の変化量である温度勾配を検出し、配管の表面温度の変化を検出するステップ
(e)配管温度変化検出部で検出された、温度勾配の変化に基づいて、診断処理部により前記配管の詰まり状況を診断するステップ
本発明によれば、配管の表面温度の分布状況から、検査領域内の配管に温度変化があるとき、配管に何らかの詰まりが発生していると診断することができ、配管内を搬送中の物質の温度や外気温などに影響されない適切な配管の詰まり状況の診断が可能になる。
本発明の一実施の形態例による配管検査装置を使った測定状態の例を示す構成図である。 本発明の一実施の形態例による配管検査装置の機能ブロック図である。 本発明の一実施の形態例による配管検査装置のハードウェア構成の例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態例による配管検査処理手順の例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態例による温度変化から診断する例(例1:温度勾配から診断する例)を示す特性図である。 本発明の一実施の形態例による温度変化から診断する例(例2:標準偏差から診断する例)を示す特性図である。
以下、本発明の一実施の形態例(以下、「本例」と称する)を、添付図面を参照して詳細に説明する。
[1.検査を行う全体構成の例]
図1は、本例の配管検査装置200を使って検査を行う際の全体構成を示す図である。
本例の配管検査装置200は、プラントなどに設置される、気体や液体を搬送する配管11,12,13の詰まり状況の検査を行う。
ここでは、配管11,12,13の全体を検査領域とし、この配管11,12,13全体を、赤外線サーモグラフィ装置100で撮影する。そして、赤外線サーモグラフィ装置100で撮影して得た熱画像を、検査領域の温度の情報として配管検査装置200に供給する。
配管検査装置200は、例えばコンピュータ装置により構成され、検査領域の温度の情報である熱画像から、配管11,12,13の状態を診断する。配管検査装置200で診断した結果は、例えば配管検査装置200が備える表示部207により表示されると共に、配管検査装置200に接続されたプリンタ300により印刷される。あるいは、配管検査装置200から外部の機器に診断した結果が転送される。
[2.配管検査装置の構成]
図2は、配管検査装置200の機能から見た構成を示すブロック図である。
配管検査装置200は、熱画像取得部201を備え、温度検出部である赤外線サーモグラフィ装置100で得られた検査領域の温度の情報である熱画像を取得する。
熱画像取得部201で取得された熱画像は、配管部抽出部202に供給される。
配管部抽出部202は、得られた熱画像から、診断を行う領域内の配管の箇所の全体に亘る熱画像を抽出する(熱画像取得処理)。例えば、図1に示すように配管11,12,13が配置されている場合に、それぞれの配管11,12,13の中心線11a,12a,13aの箇所の温度情報を抽出する。また、配管11,12,13の中心線11a,12a,13aの箇所であっても、温度検出をするのが適切でない個所(例外箇所)の温度情報は除外する。温度検出をするのが適切でない個所とは、例えば配管11,12,13に何らかの物体(配管を固定する部材など)が取り付けられて、他の個所と表面温度が相違する可能性がある個所である。この温度検出をするのが適切でない個所の情報は、例えば赤外線サーモグラフィ装置100をプラントなどに設置する際に、配管検査装置200内に予め登録しておく。
配管部抽出部202で抽出された温度の情報は、温度分布検出部203に供給される。温度分布検出部203は、各配管11,12,13の中心線11a,12a,13aの温度分布を、それぞれの配管11,12,13ごとに検出する(温度分布検出処理)。そして、温度分布検出部203は、検出した各配管の温度分布の情報を、配管温度変化検出部204に供給する。
配管温度変化検出部204は、供給された各配管の温度分布の情報から、それぞれの配管の温度変化を検出する(温度変化検出処理)。配管温度変化検出部204は、例えば1本の配管の一定距離ごとの温度の変化量又は変化率を示す温度勾配を、各配管の温度検出範囲全体で検出する処理を行う。
あるいは、配管温度変化検出部204は、1本の配管全体での温度の標準偏差を求める処理を行う。
そして、配管温度変化検出部204で検出された温度変化の情報に基づいて、診断処理部205が、それぞれの配管11,12,13の詰まり状況の診断処理を行う。例えば、配管温度変化検出部204で検出された温度勾配の値や標準偏差の値に基づいて、診断処理部205は、配管詰まりの発生の有無と、その配管詰まりの発生状況を判断する。また、診断処理部205が温度勾配に基づいて配管詰まりの発生の有無を判断する場合には、その温度勾配の値に異常があった個所を、配管詰まりが発生した個所として特定する。
診断処理部205で診断された結果の情報は、診断結果出力部206に供給される。診断結果出力部206は、診断結果の情報に基づいて、配管11,12,13の詰まり状況を診断した結果を示す診断レポートを作成し、作成した診断レポートを表示部207に供給する。表示部207は、診断結果出力部206から受け取った診断レポートを表示する。表示部207は、診断レポートと同時又は切り替えで、熱画像取得部201が取得した熱画像を表示するようにしてもよい。
また、診断結果出力部206は、配管検査装置200に接続されたプリンタ300に診断レポートの情報を送り、プリンタ300で診断レポートをプリントアウトする。あるいは、ネットワーク400を経由して、診断レポートを外部の別の機器に転送する。診断レポートをプリントアウトする場合や、外部の他の機器に転送する場合にも、診断レポートと共に診断に利用した熱画像についても、プリントアウトしたり転送してもよい。
なお、後述する変形例で説明するように、熱画像で診断状態が判るような処理を行う場合には、診断レポートの代わりとして、配管詰まり状態が判る熱画像を診断結果出力部206が出力するようにしてもよい。
図3は、配管検査装置200をコンピュータ装置で構成した場合のハードウェア構成の一例を示す。
図3に示すコンピュータ装置は、バス8にそれぞれ接続されたCPU(Control Processing Unit:中央処理装置)1、ROM(Read Only Memory)2、およびRAM(Random Access Memory3)を備える。さらに、コンピュータは、記憶装置4、操作部5、表示部207、および通信インターフェース7を備える。
CPU1は、配管検査装置200が行う機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM2から読み出して実行する演算処理部である。
RAM3には、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれる。
操作部5には、例えば、キーボード、マウスなどが用いられ、検査作業者は操作部5を用いて所定の入力を行う。
表示部207は、例えば、図1に示すようなコンピュータ装置が備える液晶ディスプレイモニタであり、この表示部207によりコンピュータ装置で実行される制御処理の結果が作業者に表示される。なお、図3に示すようにコンピュータ装置が操作部5や表示部207を備えるのは一例であり、本例のコンピュータは、操作部5および表示部207のいずれか一方、または双方を備えない構成としてもよい。
記憶装置4には、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などの大容量データ記憶媒体が用いられる。記憶装置4には、配管検査処理を行うプログラムや、検査履歴などが記録される。
通信インターフェース7としては、例えば、NIC(Network Interface Card)などが用いられる。通信インターフェース7は、端子が接続されたLAN(Local Area Network)、専用線などを介して外部と各種データの送受信を行う。例えば、通信インターフェース7は、赤外線サーモグラフィ装置100から熱画像を取得する処理を行う。また、通信インターフェース7は、診断レポートを外部の別の機器に伝送する処理を行う。
[3.配管検査装置で行われる処理手順]
図4は、本例の配管検査装置200で行われる検査手順の例を示すフローチャートである。
まず、配管検査装置200の熱画像取得部201が、赤外線サーモグラフィ装置100から、配管を撮影した熱画像を取得する取得処理を行う(ステップS11)。そして、配管部抽出部202が熱画像から配管の個所を抽出する(ステップS12)。ここでは、例えば図1に示す配管11,12,13の中心線11a,12a,13aに沿った個所の温度情報を熱画像から抽出する。
その後、配管部抽出部202は、抽出した配管の個所の熱画像の内で、温度検出に適さない例外個所が含まれているか否かを判断する(ステップS13)。ここでの例外個所とは、例えば配管に何らかの部材が取り付けられて、表面温度が配管内部の温度に比例しない個所である。また、赤外線サーモグラフィ装置100と配管との間に、別の物体が存在して、配管の表面温度を測定できない箇所についても、例外個所に含まれる。この例外個所は、配管検査装置200を設置する際に、予め登録して配管検査装置200内に記憶させておく。
ステップS13で、例外個所が含まれていると判断したとき(ステップS13のYes)、配管部抽出部202は、抽出した配管の個所の温度情報を検出対象から除外する(ステップS14)。
また、ステップS13で例外個所が含まれていないと判断したとき(ステップS13のNo)、及びステップ14で例外個所を除外した後に、診断処理部205は、配管温度変化検出部204が検出した配管表面の温度変化の情報に基づいて、配管表面の温度変化を判断する(ステップS15)。
ここで、診断処理部205は、ステップS15で判断した配管表面の温度変化に、局所的な温度勾配があるか否かを判断する(ステップS16)。このステップS16の判断で、局所的な温度勾配があると判断したとき(ステップS16のYes)、診断結果出力部206は、配管詰まり有りの診断レポートを作成する(ステップS17)。
また、ステップS16の判断で、局所的な温度勾配がないと判断したとき(ステップS16のNo)、診断結果出力部206は、配管詰まり無しの診断レポートを作成する(ステップS18)。
なお、配管詰まり無しの場合には、ステップS18の診断レポートの作成を省略して、異常があるときだけ、診断レポートを作成するようにしてもよい。また、診断レポートを作成する代わりに、表示部207が配管異常を警告する画面を表示するようにしてもよい。
ステップS17及びS18で作成された診断レポートは、表示部207に表示されると共に、プリンタ300で印刷される。また、図2に示すように、ネットワーク400経由で外部の別の情報処理端末などに診断レポートを転送するようにしてもよい。
[4.診断処理例(例1:温度勾配から診断する例)]
図5は、配管温度変化検出部204で温度勾配が検出された場合の、診断処理部205での診断処理例を示す。図5(A)及び(B)に示す特性は、縦軸が温度、横軸が配管の長さ(距離)を示し、それぞれの1本の配管についての特性を示す。
図5(A)は、検査対象の配管に異常がない場合の例である。
すなわち、配管内部に詰まりがない場合には、図5(A)に示すように、配管の全長に渡ってほぼ一定となる温度特性T1になる。
このような温度特性T1が得られた場合、診断処理部205は、該当する配管について異常が無いと判断し、診断結果出力部206が異常無しの診断レポートを作成する。
図5(B)は、検査対象の配管に異常がある場合の例である。
配管内部に詰まりがある場合、図5(B)に示すように、配管の詰まりが発生した箇所に局所的な温度勾配taが生じた温度特性T2になる。
このような温度特性T2が得られた場合、診断処理部205は、該当する配管について詰まりが発生していると判断し、診断結果出力部206が異常有りの診断レポートを作成する。このとき、温度勾配taが生じた位置(距離)から、配管中の詰まりが発生した位置を診断処理部205で判断し、診断レポートに配管中の詰まりが発生した位置の情報を加えるようにしてもよい。また、温度勾配taの変化量や変化率から、どの程度の詰まり状況かを示す情報(詰まりの進行状況を示す情報)を、診断レポートに付加してもよい。
このように、本例の配管検査装置200では、局所的な温度勾配の発生を検出したとき、配管詰まりが発生していると診断するようにしたことで、配管詰まりの発生を的確に検知して告知することができる。
すなわち、配管の表面温度を一定の閾値と比較する従来の技術では、配管内を搬送する気体や液体の温度の変化によって、詰まりが発生しても閾値を超えない可能性があるが、本例の場合には、局所的な温度勾配を検知するため、配管内を搬送する物質の温度が未知であっても、的確に配管詰まりの発生を検知することが可能になる。
また、本例の場合には、検査を行う際の環境の温度の影響を受けることなく、的確に配管詰まりの発生を検知できるようになる。
また、図5に示すように、温度勾配を検出する場合、温度勾配を検出した位置が、配管詰まりが発生した位置と同じになるため、配管詰まりが配管のどの位置に発生したかも検知できるので、より詳細な検査ができるようになる。さらに、温度勾配の変化量又は変化率から、配管詰まりの程度についても推定することが可能になる。
[5.診断処理例(例2:標準偏差から診断する例)]
図6は、配管温度変化検出部204が標準偏差を検出した場合における、診断処理部205での診断処理例を示す。図6(A)及び(B)に示す特性は、横軸を温度値、縦軸をその頻度としてプロットしたものであり、それぞれの1本の配管についての特性を示す。
図6(A)は、検査対象の配管に異常がない場合の例である。
配管内部に詰まりがない場合、図6(A)に示すように、一定の頻度数以上の温度が検出される範囲a1は、比較的小さな範囲内に収まり、頻度のピーク値p1も高い値になり、標準偏差が小さい状態になる。
このような標準偏差が小さい状態が得られた場合、診断処理部205は、該当する配管について異常が無いと判断し、診断結果出力部206が異常無しの診断レポートを作成する。
図6(B)は、検査対象の配管に異常がある場合の例である。
配管内部に詰まりがある場合、図6(B)に示すように、配管の詰まりが発生した箇所の温度が低下するため、一定の頻度数以上の温度が検出される範囲a2が比較的大きな値になり、また頻度のピーク値p2は異常がない場合の頻度のピーク値p1よりも低い値になり、標準偏差が大きい状態になる。
このような一定の頻度数以上の温度が検出される範囲a2が広く、頻度のピーク値p2も比較的小さな値になる状態の、標準偏差が大きい結果が得られた場合、診断処理部205は、該当する配管について詰まりが発生していると判断し、診断結果出力部206が異常有りの診断レポートを作成する。
このように、標準偏差の検出から、温度のばらつきが大きくなることを検出したとき、配管詰まりが発生していると診断するようにしたことで、本例の配管検査装置200は、配管詰まりの発生を的確に検知して告知することができる。
この標準偏差から判断する場合にも、上述した温度勾配から判断する場合と同様に、配管内を搬送する物質の温度や環境の温度に影響されない、的確な配管詰まりの診断が可能になる。
なお、図6の例では、一定の頻度数以上の温度が検出される範囲や、頻度のピーク値から判断するようにしたが、標準偏差の検出で得られるその他の指標から、配管内部の詰まりの発生の有無を判断するようにしてもよい。例えば、頻度ピークの高低や、温度範囲の広狭(最高/最低温度の差)を指標として用いるようにしてもよい。
[6.変形例]
なお、上述した実施の形態例においては、赤外線サーモグラフィ装置が撮影して得た熱画像を、配管の表面温度の情報として利用するようにしたが、赤外線サーモグラフィ装置以外の温度検出部を使って、配管の表面温度の情報を得るようにしてもよい。例えば、配管の表面に一定間隔で配置した温度検出センサからの情報を、配管の表面温度の情報としてもよい。
また、上述した実施の形態例では、配管検査装置は、コンピュータ装置で構成するようにしたが、図2に示す各処理機能部の一部又は全てを、ハードウェアで構成してもよい。
また、図4に示す処理手順を示すフローチャートについても、好適な一例を示すものであり、図4に示す例とは異なる処理手順で、配管の診断処理を行うようにしてもよい。
また、上述した実施の形態例では、配管温度変化検出部204で検出する温度変化として、温度勾配を検出する例と、温度の標準偏差を検出する例の2つを示したが、配管温度変化検出部204として、温度勾配の検出と標準偏差の検出の双方を行って、より詳細な詰まり状態の診断を行うようにしてもよい。また、温度勾配や標準偏差以外の温度変化を検出して、配管詰まりを診断するようにしてもよい。
また、図1に示す例では、赤外線サーモグラフィ装置100と配管検査装置200を別体の装置としたが、例えば赤外線サーモグラフィ装置の内部に、配管検査装置に相当する機能を内蔵させて、赤外線サーモグラフィ装置が出力する熱画像内に、配管詰まりの発生有無を文字などで表示させるようにしてもよい。
さらに、赤外線サーモグラフィ装置100が出力する熱画像や、配管検査装置200の表示部207が表示する熱画像で、配管詰まりが発生した位置がグラフィカルに判るような表示を行うようにしてもよい。
配管詰まりが発生した位置がグラフィカルに判る表示形態としては、例えば、配管詰まりが発生した位置の配管を、通常の熱画像で表示される色とは異なる異常状態を示す色で表示させたる。あるいは、配管詰まりが発生した位置の配管を特定の輝度で点滅させたり、配管詰まりが発生した位置の配管に、詰まりを示す印や文字を重畳する等の、様々な表示形態が考えられる。この場合、温度勾配や標準偏差などの検出状況に応じて判断した詰まり状態の進行状況に応じて、表示色などの表示形態を複数段階に変えるようにして、配管詰まりが発生した位置と共に、それぞれの位置での配管の詰まり状況がどの程度かが判るようにしてもよい。
また、このような配管詰まりが発生した位置が熱画像からグラフィカルに判る処理を行う場合には、上述した実施の形態例で説明した診断レポートと同時に熱画像を診断結果として出力する場合の他、診断レポートの代わりに、熱画像のみを診断結果として出力するようにしてもよい。
1…中央制御装置(CPU)、2…ROM、3…RAM、4…記憶装置、5…操作部、6…表示装置、7…通信インターフェース、8…バス、11,12,13…配管、11a,12a,13a…中心線、100…赤外線サーモグラフィ装置、200…配管検査装置、201…熱画像取得部、202…配管部抽出部、203…温度分布検出部、204…配管温度変化検出部、205…診断処理部、206…診断結果出力部、207…表示部、300…プリンタ

Claims (3)

  1. 所定の領域に設置された配管の詰まり状況を検査する配管検査装置において、
    赤外線サーモグラフィ装置と、
    前記赤外線サーモグラフィ装置で撮影され検出された熱画像から表面温度の情報を取得する熱画像取得部と、
    前記熱画像取得部で取得された表面温度の情報に基づいて、診断を行う領域内の配管の個所全体にわたって熱画像を抽出する配管部抽出部と、
    前記配管部抽出部において抽出された前記配管の表面温度の情報に基づいて、前記配管の表面温度の分布を検出する温度分布検出部と、
    前記温度分布検出部において検出された表面温度の分布に基づいて、前記配管の長さ方向の温度の変化量である温度勾配を検出し、前記配管の表面温度の変化を検出する配管温度変化検出部と、
    前記配管温度変化検出部で検出された、前記温度勾配の変化に基づいて、前記配管の詰まり状況を診断する診断処理部と、を備える
    配管検査装置。
  2. 前記赤外線サーモグラフィ装置が撮影した熱画像の前記配管の箇所の内で、温度検出に適さない例外箇所を温度検出領域から除外し、前記例外箇所を除外した前記温度検出領域の温度変化に基づいて、前記配管の詰まり状況を診断する
    請求項に記載の配管検査装置。
  3. 所定の領域に設置された配管の詰まり状況を検査する配管検査方法において、
    赤外線サーモグラフィ装置で撮影され検出された熱画像から、熱画像取得部により表面温度を取得するステップと、
    取得された表面温度に基づいて、配管部抽出部により、診断を行う領域内の配管の個所全体にわたって熱画像を抽出するステップと、
    前記配管部抽出部において抽出された前記配管の表面温度の情報に基づいて、温度分布検出部により前記配管の表面温度の分布を検出するステップと、
    前記温度分布検出部において検出された温度分布に基づいて、配管温度変化検出部により前記配管の長さ方向の温度の変化量である温度勾配を検出し、前記配管の表面温度の変化を検出するステップと、
    前記配管温度変化検出部で検出された、前記温度勾配の変化に基づいて診断処理部により前記配管の詰まり状況を診断するステップと、を含む
    配管検査方法。
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