JP7126242B2 - 錠制動装置 - Google Patents

錠制動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7126242B2
JP7126242B2 JP2018084403A JP2018084403A JP7126242B2 JP 7126242 B2 JP7126242 B2 JP 7126242B2 JP 2018084403 A JP2018084403 A JP 2018084403A JP 2018084403 A JP2018084403 A JP 2018084403A JP 7126242 B2 JP7126242 B2 JP 7126242B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock
base
braking device
lock braking
regulating body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018084403A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019190139A (ja
Inventor
淳一郎 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Best Corp
Original Assignee
Best Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Best Corp filed Critical Best Corp
Priority to JP2018084403A priority Critical patent/JP7126242B2/ja
Publication of JP2019190139A publication Critical patent/JP2019190139A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7126242B2 publication Critical patent/JP7126242B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Closing And Opening Devices For Wings, And Checks For Wings (AREA)

Description

本発明は、扉又は袖パネルに設置して、当該扉又は袖パネル用の錠の可動部の動きを規制する錠制動装置に関し、より具体的には、施錠時には錠が不用意に解錠されるのを規制する一方、解錠時には錠の自由な動きを阻害しない錠制動装置に関するものである。
不特定の人々が利用する施設にはトイレが設置されている。トイレに設置された各個室の扉や袖パネルには錠が設けられ、使用時に外から扉を開けられることがないように錠を掛けられるようにしてある。個室によっては、子連れの人(以下「保護者」という)が用を足す際に子供を座らせておくためのシートが設置されていることがあり、このようなシートが設けられた個室では、子供をシートに座らせておくことによって、保護者が安心して用を足すことができるというメリットがある。
ところが、この種のシートは使用者の目が届きやすい扉の近傍に設置されていることが多く、シートに座った子供が錠をいじっているうちに、誤って解錠されてしまうことがある。このような不用意な解錠を防止するため、本件出願人は、施錠状態にあるロックレバーの一端に被せるスライドロックを備えた打掛錠を開発した(特許文献1)。
特開2016-53291号公報
前記特許文献1の打掛錠によれば、前述したような不用意な解錠を防止することができるが、退出時に解錠するためには、ロックレバーの一端に被せたスライドロックをロックレバーに干渉しない位置まで退避させる操作(退避操作)と、退避操作後にロックレバーを解錠位置まで回転させる操作(解錠操作)という二つの操作(ツーアクション)が必要であり、操作性という観点で改善の余地があった。また、特許文献1はあくまでも打掛錠であり、打掛錠以外の錠についての不用意な解錠を効果的に防止する手段は知られていないのが現状である。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、一つの操作(ワンアクション)で制動の解除及び解錠が可能であり、打掛錠以外の錠にも適用することのできる錠制動装置を提供することにある。
本発明の錠制動装置は、扉又は袖パネルに設置して、当該扉又は袖パネル用の錠(例えば、打掛錠やスライド錠等)の可動部(例えば、打掛錠のロックレバーやスライド錠のスライド体等)の動きを規制する装置である。錠制動装置は扉又は袖パネルに設置される基体と当該基体に装備された規制体を備えている。規制体は、手動操作によって前記可動部の解錠方向への移動を規制可能な位置に進出可能であり、前記可動部の解錠操作によって当該可動部で押されることによって当該可動部の解錠方向への移動を規制しない位置に退避できるようにしてある。
本発明の錠制動装置によれば、錠の可動部の解錠操作だけで、規制体が可動部の解錠方向への移動を規制しない位置に退避するようにしてあるため、ワンアクションで規制体による制動の解除及び解錠をすることができる。また、規制体を錠の可動部の解錠方向への移動を規制可能な位置(錠の可動部の軌道上)に進出させることによって錠の動きを規制するものであるため、可動部を備えた錠であれば打掛錠以外の錠にも適用することができる。
(a)(b)は本発明の錠制動装置の第1の実施例を示す分解図。 (a)は第1の実施例の錠制動装置の正面図、(b)は(a)の背面図、(c)は(a)の平面図、(d)は(a)の底面図、(e)は(a)の左側面図、(f)は(a)の右側面図。 (a)(b)は本発明の錠制動装置の第2の実施例を示す分解図。 (a)は第2の実施例の錠制動装置の正面図、(b)は(a)の背面図、(c)は(a)の平面図、(d)は(a)の底面図、(e)は(a)の左側面図、(f)は(a)の右側面図。 (a)は図4(a)のA-A断面図、(b)は図4(f)のB-B断面図。 (a)(b)は本発明の錠制動装置の第3の実施例を示す分解図。 (a)は第3の実施例の錠制動装置の正面図、(b)は(a)の背面図、(c)は(a)の平面図、(d)は(a)の底面図、(e)は(a)の左側面図、(f)は(a)の右側面図。 図7(f)のA-A断面図。 (a)(b)は本発明の錠制動装置の第4の実施例を示す分解図。 (a)は第4の実施例の錠制動装置の正面図、(b)は(a)の背面図、(c)は(a)の平面図、(d)は(a)の底面図、(e)は(a)の左側面図、(f)は(a)の右側面図。 図10(c)のA-A断面図。 (a)(b)は本発明の錠制動装置の第5の実施例を示す分解図。 (a)は第5の実施例の錠制動装置の正面図、(b)は(a)の背面図、(c)は(a)の平面図、(d)は(a)の底面図、(e)は(a)の左側面図、(f)は(a)の右側面図。 (a)は図13(a)のA-A断面図、(b)は図13(f)のB-B断面図。 本発明の錠制動装置の第6の実施例を示す分解図。 図15の筒状部を取付けベースと別体とした場合の分解図。 (a)(b)は第6の実施例の錠制動装置を袖パネルに取り付けた場合の説明図。 本発明の錠制動装置の第7の実施例を示す分解図。 第7の実施例の錠制動装置をスライド錠の構成の一部とした場合の説明図。 (a)(b)は第7の実施例の錠制動装置を扉に取り付けた場合の説明図。 (a)~(e)は本発明の第1の使用例の説明図。 (a)~(e)は本発明の第2の使用例の説明図。 (a)~(e)は本発明の第3の使用例の説明図。 (a)~(e)は本発明の第4の使用例の説明図。 (a)~(e)は本発明の第5の使用例の説明図。 (a)~(c)は図25(c)~(e)の部分拡大図。
[実施形態]
本発明の錠制動装置100は、扉D又は当該扉Dの袖パネルPに設置して、当該扉D又は袖パネルP用の錠(例えば、打掛錠Rやスライド錠Q等)の可動部(例えば、打掛錠Rの可動部R1やスライド錠Qの可動部Q1)の動きを規制する装置である。錠制動装置100は扉D又は袖パネルPに設置される基体10と当該基体10に装備された規制体20を備えている。規制体20は可動部の軌道上に進出し又は可動部の軌道外に退避することができる。可動部の解錠方向への移動は、規制体20を施錠状態にある錠の可動部の解錠方向への移動を規制可能な位置(錠の可動部の軌道上)に進出させることで規制され、錠制動装置100による可動部の規制は、規制体を施錠状態にある錠の可動部の解錠方向への移動を規制しない位置(錠の可動部の軌道外)に退避させることで解除される。本発明の錠制動装置100は、例えば、次の実施例1~7に示す装置によって具現化することができる。いずれも、打掛錠Rやスライド錠Qをはじめ、各種錠の制動装置として利用できるものである。
(実施例1)
本発明の錠制動装置100の第1の実施例を、図1(a)(b)及び図2(a)~(f)を参照して説明する。図1(a)(b)において、10は基体、20は規制体、30は止めネジである。基体10は基体側筒状部11と鍔部12を備えた筒状部材である。基体側筒状部11は基体側内筒部11aと基体側外筒部11bを備えた二層の構造である。基体側内筒部11aと基体側外筒部11bの間には規制体20の規制体側内筒部21aが収まる基体側収容部11cが設けられている。基体側筒状部11の底面には、止めネジ30を挿通する挿通孔11d及び空回り防止用の突起(空回り防止突起)11eが設けられている。この実施例では空回り防止突起11eを、間隔をあけて四つ突設してあるが、空回り防止突起11eは四つより多くても少なくてもよい。不要な場合、空回り防止突起11eは省略することができる。
前記規制体20は基体10の基体側筒状部11に被せることのできる規制体側筒状部21と制動部22を備えた部材である。規制体側筒状部21は規制体側内筒部21aと規制体側外筒部21bを備えた二層の構造である。規制体側内筒部21aと規制体側外筒部21bの間には基体10の基体側外筒部11bが収まる規制体側収容部21cが設けられている。規制体側内筒部21aの外周及び規制体側外筒部21bの外周には、図示しない制動グリス(抵抗付与手段)が溜まる溜り凹部21dが設けられている。この実施例の溜り凹部21dは規制体20の厚さ(高さ)方向に形成された縦溝であり、規制体側内筒部21aの外周及び規制体側外筒部21bの外周の全周に所定間隔をもって設けられている。規制体20の規制体側筒状部21には肉厚方向に貫通した挿通孔21eが設けられている。
基体10の外側に被せられた規制体20は止めネジ30によって、扉や袖パネルに取付けられる(図21(a)~(e)及び図22(a)~(e)参照)。扉や袖パネルに取り付けられた基体10は回転しないようにしてあり、その外側に被せられた規制体20は正逆方向に回転可能にしてある。基体10と規制体20の間には制動グリスが充填されている。充填された制動グリスは溜り凹部21dに溜まるようにしてある。制動グリスは規制体20の回転方向に対する抵抗力を付与するためのものである。本発明の錠制動装置100において、規制体20の回転方向に対する抵抗力を付与する目的は、制動を意図しないときに規制体20が制動位置(可動部の軌道上)に移動するのを防止するためであり、制動を意図しているときに、不用意に制動が解除されないようにするためである。
本実施例の錠制動装置100は、図2(a)~(f)のような外観を備えている。図2(a)は本実施例の錠制動装置100の正面図、図2(b)は図2(a)の背面図、図2(c)は図2(a)の平面図、図2(d)は図2(a)の底面図、図2(e)は図2(a)の左側面図、図2(f)は図2(a)の右側面図である。
(実施例2)
本発明の錠制動装置100の第2の実施例を、図3(a)(b)~図5(a)(b)を参照して説明する。図3(a)(b)において、10は基体、20は規制体、30は止めネジ、40は蓋である。基体10は基体側内筒部11aと基体側外筒部11bを備えた二層の構造である。基体側内筒部11aと基体側外筒部11bの間には規制体20の規制体側内筒部21aが収まる基体側収容部11cが設けられている。基体側筒状部11の底面には止めネジ30を挿通する挿通孔11d及び空回り防止用の突起(空回り防止突起)11eが設けられている。この実施例では空回り防止突起11eを、間隔をあけて四つ突設してあるが、空回り防止突起11eは四つより多くても少なくてもよい。不要な場合、空回り防止突起11eは省略することができる。
図3(a)(b)に示すように、この実施例の基体側外筒部11bは、横スリット11hと、横スリット11h間の帯状部11iを備えている。この実施例では、横スリット11hが図中手前側に二本と奥側に二本の合計四本設けられ、帯状部11iが図中手前側に一片と奥側に一片の合計二片設けられている。帯状部11iは内向きに弾性変形するバネ性を備えている。それぞれの帯状部11iの中心付近には、後述する規制体側外筒部21bの内壁に当接する当接突部11j(抵抗付与手段)が設けられている。この実施例では、当接突部11jが規制体側外筒部21bの内壁に当接するような構成とすることで、規制体20の回転方向に対する抵抗力(摩擦抵抗)が付与されるようにしてある。したがって、この実施例では、制動グリスによる抵抗力に加え、当接突部11jによっても、規制体20の回転方向に対する抵抗力(摩擦抵抗)が付与されることになる。規制体20にこのような抵抗力が付与されることにより、規制体20は任意の位置(具体的には、可動部の軌道上や軌道外の位置)で停止可能となり、規制体20から手を放しても或いは規制体20から可動部が離れても動くことがなくなるため、規制体20が不用意に制動位置に移動するような不都合が生じにくい。なお、図示は省略しているが、基体10側に当接突部11jを設ける代わりに或いは設けると共に、当接突部11jに相当する構成(抵抗付与手段)を規制体20側に設けることもできる。
図5(a)(b)に示すように、この実施例の基体側内筒部11aは、対向する二つの半割パイプ状の部材(半割片)11fを備えている。二つの半割片11fは互いに近接する方向に弾性変形するバネ性を備えている。両半割片11fの上端には外向きに突設する係止突起11gが設けてある。この係止突起11gは、規制体20を基体10に被せたときに、規制体20のつなぎ面21fに係止するようにしてある。
前記規制体20は基体10の基体側筒状部11に被せることのできる規制体側筒状部21と制動部22を備えた部材である。規制体側筒状部21は規制体側内筒部21aと規制体側外筒部21bを備えた二層の構造である。規制体側内筒部21aと規制体側外筒部21bの間には基体10の基体側外筒部11bが収まる規制体側収容部21cが設けられている。
図5(b)に示すように、規制体側内筒部21aの内側は広域空間S1と広域空間S1よりも狭い狭域空間S2が設けられている。広域空間S1は狭域空間S2の上方に設けられている。広域空間S1と狭域空間S2は連通している。規制体側内筒部21aのうち、狭域空間S2を構成する部分の内径は、前記両半割片11fが収まるように、両半割片11fの外径と同程度としてある。規制体側内筒部21aのうち、広域空間S1を構成する部分の内径は、狭域空間S2を構成する部分の内径よりも大きくしてある。広域空間S1を構成する部分と狭域空間S2を構成する部分の内径差によって、両者の間には平坦なつなぎ面21fが形成されている。つなぎ面21fには、狭域空間S2を通過した半割片11fの係止突起11gが係止するようにしてある。
この実施例では、広域空間S1を構成する部分の内壁には前記蓋40を載せるための蓋載せ部21gが突設されている。蓋載せ部21gは周方向に間隔をあけて四つ設けられている。蓋載せ部21gは四つより多くても少なくてもよい。規制体側内筒部21aの蓋載せ部21gの上側には蓋40の突起を係合するための係合孔21hが設けてある。規制体20の規制体側筒状部21には肉厚方向に貫通した挿通孔21eが設けられている。
基体10の外側に被せられた規制体20は止めネジ30によって、扉Dや袖パネルPに取付けられる(図21(a)~(e)及び図22(a)~(e)参照)。実施例1と同様、扉Dや袖パネルPに取り付けられた基体10は回転しないようにしてあり、その外側に被せられた規制体20は正逆方向に回転可能にしてある。実施例1と同様、基体10と規制体20の間には、規制体20の回転方向に対する抵抗力を付与するための制動グリスが充填されている。止めネジ30の外側には蓋40が被せられている。この実施例の蓋40は周壁41を備えた円盤状部材であり、その周方向に間隔をあけて四つの係合突起42が設けられている。係合突起42は四つより多くても少なくてもよい。蓋40は規制体側内筒部21aの蓋載せ部21gの上に載せられ、係合突起42が係合孔21hに係合して固定されている。
本実施例の錠制動装置100は、図4(a)~(f)のような外観を備えている。図4(a)は本実施例の錠制動装置100の正面図、図4(b)は図4(a)の背面図、図4(c)は図4(a)の平面図、図4(d)は図4(a)の底面図、図4(e)は図4(a)の左側面図、図4(f)は図4(a)の右側面図である。
(実施例3)
本発明の錠制動装置100の第3の実施例を、図6(a)(b)~図8を参照して説明する。図6(a)(b)において、10は基体、20は規制体、30は止めネジ、40は蓋、50は連結部材、60は止めリングである。基体10は下ベース13と、上ベース14と、押圧バネ15を備えている。押圧バネ15は下ベース13と上ベース14の間に設けられ、上ベース14を上方に押圧するための部材である。
前記下ベース13は円筒状の部材であり、上向きに突出する二つの下ベース側嵌合凸部13aと、両下ベース側嵌合凸部13aの間に形成された二つの下ベース側嵌合凹部13bを備えている。下ベース13の底面には、止めネジ30及び連結部材50を挿通可能な挿通孔11dと、空回り防止用の突起(空回り防止突起)11eが設けられている。この実施例では空回り防止突起11eを、間隔をあけて四つ突設してあるが、空回り防止突起11eは四つより多くても少なくてもよい。不要な場合、空回り防止突起11eは省略することができる。
前記上ベース14は下ベース13と同程度の外径の円筒状部材である。上ベース14は開口部14aを備えた仕切り部14bで上下に仕切られている。上ベース14の下端には下向きに突出する二つの上ベース側嵌合凸部14cと、両上ベース側嵌合凸部14cの間に形成された二つの上ベース側嵌合凹部14dが設けられている。上ベース側嵌合凸部14cは下ベース側嵌合凹部13bに、下ベース側嵌合凸部13aは上ベース側嵌合凹部14dに嵌合する部分である。
上ベース14の上端には、四つの山部(基体側山部)14eが設けられ、隣接する基体側山部14eの間には、当該基体側山部14eの斜面で形成された谷部(基体側谷部)14fが設けられている。基体側山部14eと基体側谷部14fは交互に連続して形成されている。
前記規制体20は基体10の基体側筒状部11に被せることのできる規制体側筒状部21と制動部22を備えた部材である。規制体側筒状部21の内部の天井面には、下向きに突出する四つの山部(規制体側山部)21iが設けられ、隣接する規制体側山部21iの間には、当該規制体側山部21iの斜面で形成された谷部(規制体側谷部)21jが設けられている。規制体側山部21iと規制体側谷部21jは交互に連続して形成されている。
この実施例では、規制体20の規制体側山部21iの斜面が基体10(上ベース14)の基体側山部14eの斜面に当接するような構成とすることで、規制体20の回転方向に対する抵抗力が付与されるようにしてある。したがって、この実施例では、制動グリスによる抵抗力に加え、基体側山部14e及び規制体側山部21iによっても規制体20の回転方向に対する抵抗力(機械的な抵抗力)が付与されることになる。
規制体側筒状部21の上面には窪み部21kが設けられている。窪み部21kを構成する周壁には、前記蓋40を載せるための蓋載せ部21gが突設されている。蓋載せ部21gは周方向に間隔をあけて四つ設けられている。蓋載せ部21gは四つより多くても少なくてもよい。規制体側内筒部21aの蓋載せ部21gの上側には蓋40の突起を係合するための係合孔21hが設けてある。
前記連結部材50は、円柱状の軸部51と軸部51の上端に設けられた鍔部52を備えている。軸部51の下端には止めリング60を係止可能な係止溝51aが設けられている。前記下ベース13、上ベース14及び規制体20は、連結部材50及び止めリング60によって一体化されている。具体的には、図8に示すように、押圧バネ15を挟むようにして重ねられた下ベース13と上ベース14の外側に規制体20が被せられ、その規制体20の上側から差し込まれた連結部材50の先端(下端)側が止めリング60で保持されることで、これら部材が一体化されている。
一体化された基体10及び規制体20は、止めネジ30によって扉Dや袖パネルPに取付けられる(図21(a)~(e)及び図22(a)~(e)参照)。実施例1及び実施例2と同様、扉Dや袖パネルPに取り付けられた基体10は回転しないようにしてあり、その外側に被せられた規制体20は正逆方向に回転可能にしてある。実施例1等と同様、基体10と規制体20の間には、規制体20の回転方向に対する抵抗力を付与するための制動グリスが充填されている。実施例2と同様、止めネジ30の外側には蓋40が被せられている。この実施例の蓋40は周壁41を備えた円盤状部材であり、その周方向に間隔をあけて四つの係合突起42が設けられている。係合突起42は四つより多くても少なくてもよい。蓋40は規制体側内筒部21aの蓋載せ部21gの上に載せられ、係合突起42が係合孔21hに係合して固定されている。
本実施例の錠制動装置100は、図7(a)~(f)のような外観を備えている。図7(a)は本実施例の錠制動装置100の正面図、図7(b)は図7(a)の背面図、図7(c)は図7(a)の平面図、図7(d)は図7(a)の底面図、図7(e)は図7(a)の左側面図、図7(f)は図7(a)の右側面図である。
(実施例4)
本発明の錠制動装置100の第4の実施例を、図9(a)(b)~図11を参照して説明する。図9(a)(b)において、10は基体、20は規制体、30は止めネジ、70は操作具である。
前記基体10は台座部16と、本体部17を備えている。台座部16は、止めネジ30によって扉Dや袖パネルPに取付けられる部材である。この実施形態の台座部16は、平板状の取付け体16aと取付け体16aの上面側に設けられた受け台16bを備えている。取付け体16aには止めネジ30を挿通する挿通孔16cが二つ設けられている。挿通孔16cの数は止めネジ30の数に応じて増減できる。受け台16bにはビス穴16dが設けられている。
前記本体部17は縦長のブロック状部材であり、底面に取付け体16aが収まる広さの底面開口部17aと、受け台16bが収まる収容凹部17iを備えている。図11に示すように、本体部17の長手方向一端側の面には規制体20が進退する規制体用開口部17bが、他端側の面には操作具70が進退する操作具用開口部17cが設けられている。本体部17の内部であって、規制体用開口部17bの下側には第1のガイド溝17dを備えた第1のガイド体17eが、操作具用開口部17cの下側には第2のガイド溝(図示しない)を備えた第2のガイド体17f(図9(b))が設けられている。
図11に示すように、台座部16と本体部17は、本体部17の一端面に設けられたビス穴17gと受け台16bに設けられたビス穴16dに挿通された固定ビス17hで一体に固定されている。
前記規制体20は直方体状のブロックであり、先端側にテーパー面23が設けられている。規制体20の底面には、本体部17の第1のガイド溝17dに沿って移動する第1のガイドバー24が設けられている。規制体20は、その一部が規制体用開口部17bの外側に突出するように本体部17内に収められている。規制体20は操作具70で押されることで前進するようにしてある。
前記操作具70は規制体20を押す押し部71と押し部71の一端側に設けられた係止鍔部73を備えている。この実施例の押し部71は直方体状のブロックである。押し部71の底面側には、第2のガイド溝に沿って移動する第2のガイドバー71aが設けられている。本体部17と操作具70の間には、規制体20や操作具70の進退方向に対する抵抗力を付与するための制動グリスが充填されている。充填された制動グリスは押し部71の上面に設けられた溜り凹部71bに溜まるようにしてある。制動グリスは、本体部17(基体10)と操作具70との間だけでなく、本体部17(基体10)と規制体20の間にも充填することができる。
本実施例の錠制動装置100は、図10(a)~(f)のような外観を備えている。図10(a)は本実施例の錠制動装置100の正面図、図10(b)は図10(a)の背面図、図10(c)は図10(a)の平面図、図10(d)は図10(a)の底面図、図10(e)は図10(a)の左側面図、図10(f)は図10(a)の右側面図である。
(実施例5)
本発明の錠制動装置100の第5の実施例を、図12(a)(b)~図14(a)(b)を参照して説明する。この実施例の錠制動装置100はスライド錠Q用の制動装置であり、スライド錠Qの可動部Q1が収まるストライクを備えたものである(図25(a)~(e)及び図26(a)~(c)参照)。図12(a)(b)において、10は基体、20は規制体、30は止めネジ、70は操作具である。
前記基体10は台座部16と本体部17を備えている。台座部16は、止めネジ30によって扉Dや袖パネルPに取付けられる部材である。この実施形態の台座部16は、平板状の取付け体16aと取付け体16aの上面側に設けられた受け台16bを備えている。取付け体16aには止めネジ30を挿通する挿通孔16cが二つ設けられている。挿通孔16cの数は止めネジ30の数に応じて増減できる。取付け体16aには、支持体17lに係止する係止突起16eが上向きに二本突設されている。
図12(a)(b)及び図14(b)に示すように、前記本体部17は縦長のブロック状部材であり、取付け体16aが収まる広さの底面開口部17aと、受け台16bが収まる収容凹部17iと、規制体20が進退する規制体収容部17mと、操作具70が進退する操作具用開口部17cと、スライド錠Qをガイドする第1の高台部(ガイド部)17jと、スライド錠Qの可動部Q1施錠方向への移動を規制する第2の高台部17kと、規制体20を支持する支持体17lを備えている。底面開口部17a及び収容凹部17iは本体部17の底面側に、規制体収容部17mは本体部17の内部に、操作具用開口部17cは本体部17の長手方向一端側に設けられている。
前記第1の高台部17j及び第2の高台部17kは、本体部17の上面側に設けられている。第1の高台部17jは第2の高台部17kよりも一段低い位置に設けられている。第2の高台部17kは第1の高台部17jの長手方向一端側(操作具用開口部17c側)に設けられている。スライド錠Qは第1の高台部17jに被さった状態で進退方向にスライドし、第2の高台部17kの当接面に当接するところまで移動することができる。第2の高台部17kの当接面の形状は、スライド錠Qの先端の形状に合わせて弧状面とすることも偏平面とすることもできる。前記支持体17lは本体部17の内部であって第2の高台部17kの下側に設けられている。
前記規制体20は、本体部17の長手方向に交差する方向(幅方向)に進退移動してスライド錠の動きを規制するものである。図12(a)(b)に示すように、この実施例の規制体20は二つの駒部材25で構成されている。それぞれの駒部材25は、ベース部25aと規制部25bを備えている。ベース部25aには操作具70の押し部71が当接するテーパー状の当接部25cが設けられている。図12(a)(b)の上側の駒部材25のベース部25aの上面及び下側の駒部材25のベース部25aの下面には、制動グリスが溜まる溜り溝25dが設けられている。制動グリスは規制体20や操作具70の進退方向に対する抵抗力を付与するためのものである。
図14(b)に示すように、二つの駒部材25は重ねられた状態で支持体17lの上側に配設されている。両駒部材25は、操作具70の押し部71によって押されることで、本体部17の幅方向外側に進出するようにしてある。駒部材25が収められた本体部17と台座部16は、本体部17の一端面に設けられたビス穴17gと受け台16bに設けられたビス穴16dに挿通された固定ビス17hで一体に固定されている。
前記操作具70は、規制体20を押す押し部71と、操作具用開口部17c内に収まる胴体部72と、本体部17の操作具用開口部17cの周縁に係止する係止鍔部73を備えている。この実施例の押し部71は細長の棒状であり、その先端には、駒部材25の当接部25cに当接するテーパー部71cが設けられている。胴体部72は幅方向両外側に設けられた二つの爪部材72aを備えている。両爪部材72aは内向きに弾性変形するバネ性を備えている。両爪部材72aは、操作具70を操作具用開口部17cに差し込む際には内向きに弾性変形し、操作具用開口部17cを構成する内壁を通過したところで元の位置に復帰するようにしてある。
本実施例の錠制動装置100は、図13(a)~(f)のような外観を備えている。図13(a)は本実施例の錠制動装置100の正面図、図13(b)は図13(a)の背面図、図13(c)は図13(a)の平面図、図13(d)は図13(a)の底面図、図13(e)は図13(a)の左側面図、図13(f)は図13(a)の右側面図である。
(実施例6)
本発明の錠制動装置100の第6の実施例を、図15~図17(a)(b)を参照して説明する。この実施例は前記実施例1~3の変形例である。図15において、10は基体、20は規制体、30は止めネジ、Rは打掛錠、R1は打掛錠Rの可動部、Sは打掛錠Rの可動部R1を受ける錠受け(ストッパー)である。
この実施形態の基体10は、扉D又は袖パネルPに宛がわれる縦長平板状の取付けベース18aと、取付けベース18aの一端側に設けられた規制体装着部18bと、取付けベース18aの他端側に設けられたストッパー装着突起18cを備えている。規制体装着部18b及びストッパー装着突起18cは取付けベース18aの同一面(説明の便宜上、この面を「表面」という)側に突設されている。取付けベース18aの表面と反対の面(裏面)には、必要に応じて、実施例1~3で説明した空回り防止突起11eに相当する突起(図示しない)を設けることができる。
前記取付けベース18aの一端に設けられた規制体装着部18bは、実施例1~3における基体側筒状部11に相当する部分であり、実施例1~3における基体側筒状部11と同様の構造とすることができる。規制体装着部18b(基体側筒状部11)の具体的な構造については既に実施例1~3において説明済みであるため、ここではその説明を省略する。
前記ストッパー装着突起18cは、外側に規制体20を被せることのできる円筒状部材である。図15に示すストッパー装着突起18cは取付けベース18aと一体成型されているが、ストッパー装着突起18cは、図16に示すように取付けベース18aと別体とすることもできる。ストッパー装着突起18cを取付けベース18aと別体とする場合、例えば、扉Dや袖パネルPへの取付けに用いるビス18dによって、取付けベース18aに固定することができる。
前記規制体20は実施例1~3の規制体20と同様、基体10の規制体装着部18bに装着した状態で、錠の可動部の動きを規制するものである。規制体20の具体的な構造や規制体装着部18b(基体側筒状部11)への装着方法、基体10との間に制動グリスを充填できることなど、規制体20の詳細については実施例1~3において既に説明済みであるため、ここでは説明を省略する。
この実施例の基体10は、図15及び図16に示すように、ストッパー装着突起18cの外側から挿入されるビス18dによって、扉D又は袖パネルPに取付けられる。取り付けられた基体10のストッパー装着突起18cにはストッパーSが被せられる。扉D又は袖パネルPに取り付けられた本実施例の錠制動装置100は、打掛錠Rとの関係で、図17(a)(b)のような位置関係となる。図17(a)は可動部R1の動きを規制する前の状態を示すもの、図17(b)は図17(a)の状態にある規制体20を反時計周りに回転させ、規制体20の制動部22を可動部R1の解錠方向先方側に当接させて可動部R1の動きを規制した状態を示すものである。
(実施例7)
本発明の錠制動装置100の第7の実施例を、図18~図20(a)(b)を参照して説明する。実施例6と同様、この実施例も前記実施例1~3の変形例である。図18において、10は基体、20は規制体、30は止めネジ、Dは扉、Pは袖パネル、Qはスライド錠、Q1はスライド錠Qの可動部Q1である。なお、図示は省略しているが、袖パネルP(場合によっては扉D)にはスライド錠Qの可動部Q1を受ける錠受け(ストライク)が設けられる場合もある。
この実施形態の基体10は、扉D又は袖パネルPに宛がわれる平板状の取付けベース18aと、取付けベース18aの一端に設けられた規制体装着部18bを備えている。取付けベース18aには、スライド錠Qの軸部材Q4を挿通するための貫通孔18eが三つ設けられている。貫通孔18eは三つより多くても少なくてもよい。取付けベース18aの表面には前記規制体装着部18bが突設されている。取付けベース18aの裏面には、必要に応じて、実施例1~3で説明した空回り防止突起11eに相当する突起(図示しない)を突設することができる。
前記取付けベース18aの一端に設けられた規制体装着部18bは、実施例1~3における基体側筒状部11に相当する部分であり、実施例1~3における基体側筒状部11と同様の構造とすることができる。規制体装着部18b(基体側筒状部11)の具体的な構造については既に実施例1~3において説明済みであるため、ここでは説明を省略する。
前記規制体20は実施例1~3の規制体20と同様、基体10の規制体装着部18bに装着した状態で、スライド錠Qの可動部Q1の動きを規制するものである。規制体20の具体的な構造や規制体装着部18b(基体側筒状部11)への装着方法、基体10との間に制動グリスを充填できることなど、規制体20の詳細については実施例1~3において既に説明済みであるため、ここでは説明を省略する。
なお、図18に示す錠制動装置100は、スライド錠Qと別体であり、スライド錠Qと扉Dや袖パネルPとで挟み込むことで扉Dや袖パネルPに設置されるようにしてあるが、錠制動装置100は、図19のようにスライド錠Qに予め固定しておく(スライド錠Qの構成の一部とする)こともできる。この場合、スライド錠Qを通常の固定方法で扉Dや袖パネルPに固定することで、そのスライド錠Qの構成の一部として錠制動装置100が扉Dや袖パネルPに設置されることとなる。
本実施例の錠制動装置100は、スライド錠Qとの関係で、図20(a)(b)のような位置関係となる。図20(a)は可動部Q1の動きを規制する前の状態を示すもの、図20(b)は図20(a)の状態にある規制体20を反時計周りに回転させ、規制体20の制動部22を可動部Q1の解錠方向先方側に当接させて可動部Q1の動きを規制した状態を示すものである。
(その他の実施例)
本発明の錠制動装置100は、施錠状態にある錠の可動部の解錠方向への移動を規制可能な位置(錠の可動部の軌道上)に規制体20を進出させることによって錠の可動部の解錠方向への移動を規制することができ、施錠状態にある可動部の解錠方向への移動を規制しない位置(錠の可動部の軌道外)に規制体20を退避させることによって錠の可動部の当該規制を解除できる構造であれば、前記実施例以外の構造によって実現することもできる。また、前記各実施例で説明した構成は、他の実施例の構成として適宜採用することもできる。例えば、実施例6や7に記載の基体10の構成を実施例4や5の基体10の構成として採用することができる。また、前記実施例の構成はすべてが必須の構成というわけではなく、実施に際して不要な構成は適宜省略することができる。
(使用例1)
本発明の錠制動装置100の第1の使用例を、図21(a)~(e)を参照して説明する。この使用例は、前記実施例1に示す錠制動装置100を打掛錠Rの制動装置として用いる場合の例である。図21(a)~(e)において、Dは扉、Pは袖パネル、Rは打掛錠、R1は打掛錠Rの可動部、Sはストッパー、100は錠制動装置である。
解錠状態にある打掛錠R(図21(a))の可動部R1を施錠方向に回転させ、袖パネルPに固定されたストッパーSに当接させる(図21(b))。このとき、制動装置100の規制体20は可動部R1の回転の邪魔にならないように可動部R1の軌道外に退避させておく。この状態で制動装置100の規制体20を図中反時計周りに回転させて可動部R1の軌道上(施錠方向後方、換言すれば、解錠方向先方)に進出させ、当該可動部R1の上面側に規制体20の制動部22を押し当てる(図21(c))。この状態は打掛錠Rが制動された状態である。
制動された打掛錠Rを解錠するためには、打掛錠Rの可動部R1を図中反時計回りに回転させる。可動部R1を反時計周りに回転させると、可動部R1によって規制体20が押されて図中時計周りに回転し(図21(d))、可動部R1の軌道外まで退避する(図21(e))。この状態から、さらに可動部R1を反時計周りに回転させ、袖パネルP側に位置する可動部R1を扉D側に戻すことで解錠が完了する。
以上のように、本発明の錠制動装置100によれば、可動部R1を回転させる操作のみ(ワンアクション)によって、錠制動装置100による制動の解除及び打掛錠Rの解錠を行うことができ、操作性という観点において従来の打掛錠にはない有利な効果が奏される。
(使用例2)
本発明の錠制動装置100の第2の使用例を、図22(a)~(e)を参照して説明する。この使用例は、前記実施例1に示す錠制動装置100をスライド錠の制動装置として用いる場合の例である。図22(a)~(e)において、Dは扉、Pは袖パネル、Qはスライド錠、Q1はスライド錠Qの可動部、100は錠制動装置である。なお、図示は省略しているが、袖パネルPにはスライド錠Qの可動部Q1を受ける錠受け(ストライク)が設けられる場合もある。
解錠状態にあるスライド錠Q(図22(a))の可動部Q1を施錠方向にスライドさせ、その先端側の一部を袖パネルPの手前に到達させる(図22(b))。このとき、制動装置100の規制体20は可動部Q1のスライドの邪魔にならないように可動部Q1の軌道外に退避させておく。この状態で制動装置100の規制体20を図中反時計周りに回転させて可動部Q1の軌道上(施錠方向後方、換言すれば、解錠方向先方)に進出させ、当該可動部Q1の解錠方向先端面に規制体20の制動部22を押し当てる(図22(c))。この状態はスライド錠Qが制動された状態である。
制動されたスライド錠Qを解錠するためには、スライド錠Qの可動部Q1を図中左方向(解錠方向)にスライドさせる。スライド錠Qの可動部Q1を解錠方向にスライドさせると、可動部Q1によって規制体20が押されて図中時計周りに回転し(図22(d))、可動部Q1の軌道外まで退避する(図22(e))。この状態から、さらに可動部Q1を図中左方向(解錠方向)にスライドさせ、袖パネルP側に位置する可動部Q1を扉D側に戻すことで解錠が完了する。
以上のように、本発明の錠制動装置100によれば、可動部Q1を回転させる操作のみ(ワンアクション)によって、錠制動装置100による制動の解除及びスライド錠Qの解錠を行うことができ、操作性という観点において従来の打掛錠にはない有利な効果が奏される。
(使用例3)
本発明の錠制動装置100の第3の使用例を、図23(a)~(e)を参照して説明する。この使用例は、前記実施例4に示す錠制動装置100を打掛錠の制動装置として用いる場合の例である。図23(a)~(e)において、Dは扉、Pは袖パネル、Rは打掛錠、R1は打掛錠Rの可動部、Sは錠受け(ストッパー)、100は錠制動装置である。
解錠状態にある打掛錠R(図23(a))の可動部R1を施錠方向に回転させ、袖パネルPに固定されたストッパーSに当接させる(図23(b))。このとき、制動装置100の規制体20は可動部R1の回転の邪魔にならないように可動部R1の軌道外に退避させておく。この状態で制動装置100の規制体20の操作具70を押し込んで可動部R1の軌道上(施錠方向後方、換言すれば、解錠方向先方)に進出させ、当該可動部R1の上面側に規制体20を押し当てる(図23(c))。この状態は打掛錠Rが制動された状態である。
制動された打掛錠Rを解錠するためには、打掛錠Rの可動部R1を図中反時計回りに回転させる。可動部R1を反時計周りに回転させると、可動部R1によって規制体20が基体10内に押し戻され(図23(d))、可動部R1の軌道外まで退避する(図23(e))。この状態から、さらに可動部R1を反時計周りに回転させ、袖パネルP側に位置する可動部R1を扉D側に戻すことで解錠が完了する。
以上のように、本発明の錠制動装置100によれば、可動部R1を回転させる操作のみ(ワンアクション)によって、錠制動装置100による制動の解除及び打掛錠Rの解錠を行うことができ、操作性という観点において従来の打掛錠にはない有利な効果が奏される。
(使用例4)
本発明の錠制動装置100の第4の使用例を、図24(a)~(e)を参照して説明する。この使用例は、前記実施例4に示す錠制動装置100をスライド錠の制動装置として用いる場合の例である。図24(a)~(e)において、Dは扉、Pは袖パネル、Qはスライド錠、100は錠制動装置である。なお、図示は省略しているが、袖パネルPにはスライド錠Qの可動部Q1を受ける錠受け(ストライク)が設けられる場合もある。
解錠状態にあるスライド錠Q(図24(a))の可動部Q1を施錠方向にスライドさせ、その先端側の一部を袖パネルPの手前に到達させる(図24(b))。このとき、制動装置100の規制体20は可動部Q1のスライドの邪魔にならないように可動部Q1の軌道外に退避させておく。この状態で制動装置100の規制体20の操作具70を押し込んで可動部Q1の軌道上(施錠方向後方、換言すれば、解錠方向先方)に進出させ、当該可動部Q1の上面側に規制体20を押し当てる(図24(c))。この状態はスライド錠Qが制動された状態である。
制動されたスライド錠Qを解錠するためには、スライド錠Qの可動部Q1を図中左方向(解錠方向)にスライドさせる。スライド錠Qの可動部Q1を解錠方向にスライドさせると、可動部Q1によって規制体20が基体10内に押し戻され(図24(d))、可動部Q1の軌道外まで退避する(図24(e))。この状態から、さらに可動部Q1を図中左方向(解錠方向)にスライドさせ、袖パネルP側に位置する可動部Q1を扉D側に戻すことで解錠が完了する。
以上のように、本発明の錠制動装置100によれば、可動部Q1をスライドさせる操作のみ(ワンアクション)によって、錠制動装置100による制動の解除及びスライド錠Qの解錠を行うことができ、操作性という観点において従来の打掛錠にはない有利な効果が奏される。
(使用例5)
本発明の錠制動装置100の第5の使用例を、図25(a)~(e)及び図26(a)~(c)を参照して説明する。この使用例は、前記実施例5に示す錠制動装置100をスライド錠の制動装置として用いる場合の例である。図25(a)~(e)において、Dは扉、Pは袖パネル、Qはスライド錠、Q1はスライド錠Qの可動部、100は錠制動装置である。なお、図示は省略しているが、袖パネルPにはスライド錠Qの可動部Q1を受ける錠受け(ストライク)が設けられる場合もある。
解錠状態にあるスライド錠Q(図25(a))の可動部Q1を施錠方向にスライドさせ、その先端側を第2の高台部17kの当接面に当接させる(図25(b))。このとき、制動装置100の規制体20は可動部Q1のスライドの邪魔にならないように可動部Q1の軌道外(規制体収容部17mの内側)に退避させておく。この状態で制動装置100の操作具70を押し込んで、規制体20の規制部25bを、可動部Q1、具体的には図25(c)~(e)及び図26(a)~(c)に示す可動部Q1の周壁Q2、より具体的には、周壁Q2の円弧部Q3の軌道上(施錠方向後方、換言すれば、解錠方向先方)に進出させ、当該可動部Q1の周壁Q2の円弧部Q3の内面に規制体20の規制部25bを押し当てる(図25(c)、図26(a))。この状態はスライド錠Qが制動された状態である。
制動されたスライド錠Qを解錠するためには、スライド錠Qの可動部Q1を図中左方向(解錠方向)にスライドさせる。可動部Q1を解錠方向にスライドさせると、可動部Q1の周壁Q2の円弧部Q3によって規制体20が押されて(図25(d)、図26(b))、可動部Q1の軌道外(規制体収容部17mの内側)まで退避する(図25(e)、図26(c))。この状態から、さらに可動部Q1を図中左方向(解錠方向)にスライドさせ、袖パネルP側に位置する可動部Q1を扉D側に戻すことで解錠が完了する。
以上のように、本発明の錠制動装置100によれば、可動部Q1をスライドさせる操作のみ(ワンアクション)によって、錠制動装置100による制動の解除及びスライド錠Qの解錠を行うことができ、操作性という観点において従来の打掛錠にはない有利な効果が奏される。
(その他の使用例)
上記使用例1~5では、実施例2、3、6及び7の錠制動装置100の使用例についての説明を省略しているが、これら実施例の錠制動装置100を打掛錠の制動装置として用いる場合は使用例1及び3と同様に、スライド錠の制動装置として用いる場合は使用例2及び4と同様に使用することができる。
本発明の錠制動装置は打掛錠やスライド錠をはじめとする各種錠の制動装置として利用することができる。本発明の錠制動装置は新規の扉のみならず、既設の扉に取り付けて利用することもできる。本発明の錠制動装置は、スライドロックを備えた従来の打掛錠とは異なり、非常時に外側から解錠することのできる非常解錠機構を備えた錠の制動装置としても利用することができる。
10 基体
11 基体側筒状部
11a 基体側内筒部
11b 基体側外筒部
11c 基体側収容部
11d 挿通孔
11e 空回り防止突起
11f 半割片
11g 係止突起
11h 横スリット
11i 帯状部
11j 当接突部(抵抗付与手段)
12 鍔部
13 下ベース
13a 下ベース側嵌合凸部
13b 下ベース側嵌合凹部
14 上ベース
14a 開口部
14b 仕切り部
14c 上ベース側嵌合凸部
14d 上ベース側嵌合凹部
14e 基体側山部
14f 基体側谷部
15 押圧バネ
16 台座部
16a 取付け体
16b 受け台
16c 挿通孔
16d ビス穴
16e 係止突起
17 本体部
17a 底面開口部
17b 規制体用開口部
17c 操作具用開口部
17d 第1のガイド溝
17e 第1のガイド体
17f 第2のガイド体
17g ビス穴
17h 固定ビス
17i 収容凹部
17j 第1の高台部
17k 第2の高台部
17l 支持体
17m 規制体収容部
18a 取付けベース
18b 規制体装着部
18c ストッパー装着突起
18d ビス
18e 貫通孔
20 規制体
21 規制体側筒状部
21a 規制体側内筒部
21b 規制体側外筒部
21c 規制体側収容部
21d 溜り凹部
21e 挿通孔
21f つなぎ面
21g 蓋載せ部
21h 係合孔
21i 規制体側山部
21j 規制体側谷部
21k 窪み部
22 制動部
23 テーパー面
24 第1のガイドバー
25 駒部材
25a ベース部
25b 規制部
25c 当接部
25d 溜り溝
30 止めネジ
40 蓋
41 周壁
42 係合突起
50 連結部材
51 軸部
51a 係止溝
52 鍔部
60 止めリング
70 操作具
71 押し部
71a 第2のガイドバー
71b 溜り凹部
71c テーパー部
72 胴体部
72a 爪部材
73 係止鍔部
100 錠制動装置
D 扉
P 袖パネル
Q スライド錠
Q1 (スライド錠の)可動部
Q2 (スライド錠の)周壁
Q3 (スライド錠の)円弧部
Q4 (スライド錠の)軸部材
R 打掛錠
R1 (打掛錠の)可動部
S 錠受け(ストッパー)
S1 広域空間
S2 狭域空間

Claims (7)

  1. 扉又は袖パネルに設置して、当該扉又は袖パネル用の錠の可動部の動きを規制する装置であって、
    前記扉又は袖パネルに設置される基体と当該基体に装備された規制体を備え、
    前記規制体は、手動操作によって前記可動部の解錠方向への移動を規制可能な位置に進出可能であり、前記可動部の解錠操作によって当該可動部で押されることによって当該可動部の解錠方向への移動を規制しない位置に退避可能である、
    ことを特徴とする錠制動装置。
  2. 請求項1記載の錠制動装置において、
    規制体は基体に装備された状態で回転可能であり、当該規制体を回転させることで可動部の解錠方向先方に進出可能であり、
    前記可動部によって前記回転方向と反対方向に回転させることによって当該可動部の軌道外に退避可能である、
    ことを特徴とする錠制動装置。
  3. 請求項1記載の錠制動装置において、
    規制体を移動させる操作具を備え、
    前記操作具は基体に装備され、
    前記規制体は、前記操作具を手動で操作することによって可動部の解錠方向先方に進出可能であり、前記可動部の解錠操作によって当該可動部で押されることによって当該可動部の軌道外に退避可能である、
    ことを特徴とする錠制動装置。
  4. 請求項1記載の錠制動装置において、
    規制体を移動させる操作具を備え、
    前記操作具は基体に装備され、
    前記基体はスライド錠の可動部が移動する軌道及び規制体を収容可能な収容部を備え、
    前記規制体は、前記操作具を手動で操作することによって前記収容部から押し出されて前記軌道上に進出可能であり、前記可動部の解錠操作によって当該可動部で押し戻されて当該軌道外に退避可能である、
    ことを特徴とする錠制動装置。
  5. 請求項1記載の錠制動装置において、
    基体は、扉又は袖パネルに宛がわれる取付けベースと規制体を装着する規制体装着部を備え、
    前記規制体装着部に前記規制体が装着され、
    前記取付けベースは、扉又は袖パネルと錠本体又は錠受けとで挟み込むことによって、当該扉又は袖パネルに設置可能である、
    ことを特徴とする錠制動装置。
  6. 請求項5記載の錠制動装置において、
    取付けベースが錠本体又は錠受けと一体に構成された、
    ことを特徴とする錠制動装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の錠制動装置において、
    基体と規制体の間に抵抗付与手段が設けられ、
    前記抵抗付与手段で規制体に抵抗が付与されることによって、当該規制体を任意位置で停止することができる、
    ことを特徴とする錠制動装置。
JP2018084403A 2018-04-25 2018-04-25 錠制動装置 Active JP7126242B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018084403A JP7126242B2 (ja) 2018-04-25 2018-04-25 錠制動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018084403A JP7126242B2 (ja) 2018-04-25 2018-04-25 錠制動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019190139A JP2019190139A (ja) 2019-10-31
JP7126242B2 true JP7126242B2 (ja) 2022-08-26

Family

ID=68389180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018084403A Active JP7126242B2 (ja) 2018-04-25 2018-04-25 錠制動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7126242B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6951031B2 (ja) * 2020-01-15 2021-10-20 東芝エレベータ株式会社 エレベータの三方枠固定具及び三方枠据付構造
CN113846909A (zh) * 2021-09-22 2021-12-28 上海建桥学院有限责任公司 一种简易门窗锁扣连接杆及其数控加工方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009068205A (ja) 2007-09-11 2009-04-02 Aiai:Kk 補助錠
JP2010024688A (ja) 2008-07-17 2010-02-04 Shibutani:Kk 打掛け錠
JP2016053291A (ja) 2014-09-01 2016-04-14 株式会社ベスト 打掛錠

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5330496U (ja) * 1976-08-20 1978-03-15
JP3507203B2 (ja) * 1995-06-28 2004-03-15 コクヨ株式会社 閉扉保持装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009068205A (ja) 2007-09-11 2009-04-02 Aiai:Kk 補助錠
JP2010024688A (ja) 2008-07-17 2010-02-04 Shibutani:Kk 打掛け錠
JP2016053291A (ja) 2014-09-01 2016-04-14 株式会社ベスト 打掛錠

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019190139A (ja) 2019-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8505345B2 (en) Door lock assembly having a press button in an inner handle
US6216500B1 (en) Device for unlocking tubular-type door lock in conjunction with indoor handle
JP7126242B2 (ja) 錠制動装置
CA2779940A1 (en) Push-button type cylinder lock assembly
JP5639180B2 (ja) 可動家具部を変位させる2体の作動装置を同期させる同期装置
RU2005104112A (ru) Блокирующий механизм для двери
JP6572733B2 (ja) キャスタ付家具、及びキャスタ
RU2670560C1 (ru) Скользящий ключ
US20110091268A1 (en) Driving Assembly with Locking Function
JP2004057567A (ja) ロック解除機能付スライドレール
JP2002130586A (ja) 調節脚装置
JPH08158767A (ja) 伸縮部材のロック装置
KR0131801Y1 (ko) 해정위치 구속형 래치장치
US6739162B1 (en) Simple deadbolt assembly
JP2542444Y2 (ja) スライドレール装置
JP3647502B2 (ja) シートトラック
JP4550637B2 (ja) サムターン装置
KR20200142334A (ko) 슬라이딩 도어용 잠금장치
JP4949975B2 (ja) ボタン式錠装置
JP4932540B2 (ja) ボタン式錠装置
CN216077933U (zh) 拉线调节结构及车辆
JP6734523B2 (ja) 防犯サムターン
JP3648634B2 (ja) 手すり取付具並びにこれを用いて構成した手すり装置
JP7417330B1 (ja) クレセント錠
JP7004241B2 (ja) ローラおよびドロア装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211207

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7126242

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150