JP4949975B2 - ボタン式錠装置 - Google Patents

ボタン式錠装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4949975B2
JP4949975B2 JP2007225194A JP2007225194A JP4949975B2 JP 4949975 B2 JP4949975 B2 JP 4949975B2 JP 2007225194 A JP2007225194 A JP 2007225194A JP 2007225194 A JP2007225194 A JP 2007225194A JP 4949975 B2 JP4949975 B2 JP 4949975B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock plate
lock
button
plate
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007225194A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009057732A (ja
Inventor
真 岸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Itoki Corp
Original Assignee
Itoki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Itoki Corp filed Critical Itoki Corp
Priority to JP2007225194A priority Critical patent/JP4949975B2/ja
Publication of JP2009057732A publication Critical patent/JP2009057732A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4949975B2 publication Critical patent/JP4949975B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Drawers Of Furniture (AREA)

Description

この発明は、キャビネット等を施解錠するための技術に関する。
ボタン式錠装置として、押込操作可能な複数のボタンと、第1の位置と第2の位置との間で可動なロックプレートとを備えたものがある。前記各ボタンは、非押込状態及び押込状態のいずれか一方の状態で前記ロックプレートに当接してその移動を規制し、他方の状態でロックプレートの移動を許容している。そして、前記各ボタンのうち所定の組合わせのものを押込んだ状態でのみ、人手による操作力を加えることによってロックプレートを第1の位置から第2の位置に移動させて、解錠状態にできるようになっている。
本願発明に関連する先行技術としては、例えば特許文献1に記載のものがある。
特公昭62−54951号公報
しかしながら、上記のようなボタン式錠装置では、人手による操作力によってロックプレートを第1の位置から第2の位置に向けて強く押込んだ状態で、ボタンを押込操作すると、ボタンが非押込状態でロックプレートに当接する場合と、ボタンが押込状態でロックプレートに当接する場合とで、押込時の感触が異なってしまう恐れがある。
そこで、本発明は、ボタンが非押込状態及び押込状態のいずれでロックプレートの移動を規制しているかに拘らず、押込時の感触になるべく差が生じないようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係るボタン式錠装置は、ロック組込本体部と、前記ロック組込本体部に施錠位置と解錠位置との間で移動可能に配設されたロックプレートと、前記ロック組込本体部に突出位置から押込位置に向けて押込操作可能に配設され、それぞれ前記突出位置及び前記押込位置の一方の位置で前記ロックプレートが前記施錠位置から解錠位置に移動するのを規制し、他方の位置で前記ロックプレートが前記施錠位置から前記解錠位置に移動するのを許容する複数のボタンと、前記ロックプレートを前記施錠位置から前記解錠位置に向けて付勢するロックプレート付勢部材と、前記ロックプレートを前記施錠位置に維持するロックプレート移動規制位置と前記ロックプレートが前記施錠位置から前記解錠位置に移動するのを許容するロックプレート移動許容位置との間で移動可能なロックプレート移動規制部とを備え、前記ロックプレート移動規制部が前記ロックプレート移動規制位置から前記ロックプレート移動許容位置に向けて移動すると、前記ロックプレートが、前記ロックプレート付勢部材の付勢力によって、前記施錠位置から前記解錠位置に向けて移動するものである。
第2の態様に係るボタン式錠装置は、収納本体部に対して開閉自在とされた開閉部材に取付けられるボタン式錠装置であって、前記開閉部材に取付可能な装置本体部と、前記開閉部材の開動作を不能にする開不能位置と前記開閉部材の開動作を可能にする開可能位置との間で移動可能とされたロック組込本体部と、前記ロック組込本体部に、前記ロック組込本体部を前記開不能位置に維持する施錠位置と前記ロック組込本体部を前記開可能位置へ移動可能にする解錠位置との間で移動可能に配設されたロックプレートと、前記ロック組込本体部に突出位置から押込位置に向けて押込操作可能に配設され、それぞれ前記突出位置及び前記押込位置の一方の位置で前記ロックプレートが前記施錠位置から解錠位置に移動するのを規制し、他方の位置で前記ロックプレートが前記施錠位置から前記解錠位置に移動するのを許容する複数のボタンと、前記ロックプレートを前記施錠位置から前記解錠位置に向けて付勢するロックプレート付勢部材と、前記ロックプレートを前記施錠位置に維持するロックプレート移動規制位置と前記ロックプレートが前記施錠位置から前記解錠位置に移動するのを許容するロックプレート移動許容位置との間で移動可能なロックプレート移動規制部とを備え、前記ロックプレート移動規制部が前記ロックプレート移動規制位置から前記ロックプレート移動許容位置に向けて移動すると、前記ロックプレートが、前記ロックプレート付勢部材の付勢力によって、前記施錠位置から前記解錠位置に向けて移動するものである。
第3の態様に係るボタン式錠装置は、第1又は第2の態様に係るボタン式錠装置であって、前記ロックプレート付勢部材よりも大きな付勢力で、前記ロックプレート移動規制部を前記ロックプレート移動許容位置から前記ロックプレート移動規制位置に向けて付勢するロックプレート移動規制部付勢部材をさらに備え、前記ロックプレート移動規制部は、前記ロックプレート移動規制位置から前記ロックプレート移動許容位置に向けた操作力を受ける操作部と、前記ロックプレート移動規制位置で前記ロックプレートの移動を規制すると共に前記ロックプレート移動許容位置から前記ロックプレート移動規制位置への移動に伴い前記ロックプレートを前記解錠位置から前記施錠位置に移動させるように前記ロックプレートに当接可能なロックプレート当接片とを有するものである。
この第1の態様に係るボタン式錠装置によると、複数のボタンのうちの所定の一又は複数を押込位置に押込むことで、ロックプレートは施錠位置から解錠位置に移動可能になる。この際、ロックプレートは、ロックプレート付勢部材によって施錠位置から解錠位置に向けて付勢されて移動する。このため、人手による操作力によってロックプレートを強く押込む場合と比較して、ボタンとロックプレートとの摩擦力を小さくすることができる。これにより、ボタンが突出位置でロックプレートの移動を規制している場合と、ボタンが押込位置でロックプレートの移動を規制している場合とで、ボタンの押込時の感触になるべく差が生じないようにすることができる。
この第2の態様に係るボタン式錠装置によると、複数のボタンのうちの所定の一又は複数を押込位置に押込むことで、ロックプレートは施錠位置から解錠位置に移動可能になる。そして、ロックプレートが解錠位置に移動することで、ロック組込本体部を開可能位置に移動させて、開閉部材を開くことができる。ロックプレートが解錠位置に移動する際、当該ロックプレートは、ロックプレート付勢部材によって施錠位置から解錠位置に向けて付勢されて移動する。このため、人手による操作力によってロックプレートを強く押込む場合と比較して、ボタンとロックプレートとの摩擦力を小さくすることができる。これにより、ボタンが突出位置でロックプレートの移動を規制している場合と、ボタンが押込位置でロックプレートの移動を規制している場合とで、ボタンの押込時の感触になるべく差が生じないようにすることができる。
また、ロックプレートが施錠位置にある状態で、ロック組込本体部を開不能位置に維持して、開閉部材の開動作を不能に保つことができる。
さらに、第3の態様に係るボタン式錠装置によると、前記ロックプレート移動規制部付勢部材の付勢力に抗して前記ロックプレート移動規制部を前記ロックプレート移動規制位置から前記ロックプレート移動許容位置に押込むことで、前記ロックプレートが前記ロックプレート付勢部材の付勢力により前記施錠位置から前記解錠位置に移動する。また、前記ロックプレート移動規制部への操作力を解除することで、ロックプレート移動規制部付勢部材の付勢力により前記ロックプレート移動規制部は、前記ロックプレート移動規制位置から前記ロックプレート移動許容位置に向けて移動しつつ、ロックプレート当接片により前記ロックプレートを前記解錠位置から前記施錠位置に移動させる。従って、ロックプレート移動規制部に操作力を加えて押込むことでロックプレートを解錠位置に移動させると共に、ロックプレート移動規制部に対する操作力を解除することでロックプレートを施錠位置に移動させることができ、ロックプレートを施錠位置と解錠位置との間で容易に移動させることができる。
以下、実施形態に係るボタン式錠装置について説明する。
<1.ボタン式錠装置の適用対象>
まず、本ボタン式錠装置の適用対象となる錠付格納装置の全体構成について説明する。図1は錠付格納装置の全体構成を示す斜視図である。
この錠付格納装置10は、格納装置としてのキャビネット12と、ボタン式錠装置20とを備えている。
キャビネット12は、収納本体部14と、当該収納本体部14に対して開閉自在とされた開閉部材としての扉16a,16bと、同じく開閉部材としての引出部18とを備えている。より具体的には、収納本体部14の上半部に収納スペース14aが形成されると共に、収納本体部14の下半部に3つの収納スペース14b,14c,14dが形成されている。収納スペース14aの開口部には、両開きタイプの扉16a,16bが開閉自在に取付けられている。また、各収納スペース14b,14c,14dには、それぞれ引出部18が開閉自在、換言すれば、引出し及び押込自在に設けられている。
上記扉16a,16bを閉じた状態では、扉16a,16bの合せ目部分が重なり合って配設されるようになっており、一方(図1の右方)の扉16aを閉じた状態では、他方(図1の左方)の扉16bを開くことができない構成となっている。また、一方の扉16aには、操作部としての取っ手部17aと、ラッチ機構17bとが取付けられている。ラッチ機構17bは、扉16aに組込まれ、当該扉16aを閉状態に保つようにロックする機構である。このような機構としては、爪部を収納本体部14側に係脱自在に係合させるようにした周知機構を含む種々の構成を採用することができる。取っ手部17aは、扉16aの外面側に姿勢変更自在に取付けられている。この取っ手部17aの姿勢変更に連動して、上記ラッチ機構17bが扉16aを閉状態に保つようにロックし、或は、当該ロック状態を解除する。
そして、扉16a,16bを閉じることで、上記ラッチ機構17bがロック状態になって扉16a,16bが閉じた状態に保たれる。また、この状態で、取っ手部17aを引張るように解除操作することで、上記ラッチ機構17bのロック状態が解除され、扉16aを開くことができるようになる。また、扉16aを開くことで、扉16bも開くことができるようになる。つまり、取っ手部17aは、扉16a,16bのロック状態を解除させるための操作部として機能する。
また、引出部18は、上方に開口する筺状に形成されており、取っ手部19aと、操作レバー19bと、ラッチ機構19cとを有している。
ラッチ機構19cは、引出部18の前面側の部分に組込まれており、引出部18を閉じた状態に保つようにロックする機構である。このような機構としては、爪部を収納本体部14に係脱自在に係合させるようにした周知機構を含む種々の構成を採用することができる。
取っ手部19aは、引出部18を引出し容易にするために設けられた掴み用の部材であり、上記引出部18の前面に設けられている。この取っ手部19aの内側に、上記操作レバー19bが姿勢変更自在に取付けられている。そして、この操作レバー19bの姿勢変更に連動して、上記ラッチ機構19cが引出部18を閉状態に保つようにロックし、或は、当該ロック状態を解除する。つまり、本操作レバー19bは、引出部18のロック状態を解除させるための操作部として機能する。
そして、引出部18を閉じることで、上記ラッチ機構19cがロック状態になって該引出部18が閉じた状態に保たれる。また、この状態で、操作レバー19bを掴んで操作することで、ラッチ機構19cのロック状態が解除され、取っ手部19aを掴んで引出部18を引出せるようになる。
本ボタン式錠装置20は、上記のようなキャビネット12における扉16a,引出部18の外面に取付けられる。より具体的には、図1の2点鎖線で示すように、ボタン式錠装置20は、扉16aにおける取っ手部17aを覆う位置と、各引出部18における取っ手部19a及び操作レバー19bを覆う各位置に取付けられる。
ボタン式錠装置20は、キャビネット12に後付けされる構成であっても、当初から取付けられた構成であってもよい。また、ボタン式錠装置20は、キャビネット12に対して一体不可分に組込まれる構成であってもよい。
<2.ボタン式錠装置>
<2−1.ボタン式錠装置の全体構成>
ボタン式錠装置20の全体構成について説明する。図2はボタン式錠装置を示す分解斜視図であり、図3はロック組込本体部が開可能位置に移動した状態におけるボタン式錠装置を示す概略斜視図であり、図4はロック組込本体部が開不能位置に移動した状態におけるボタン式錠装置を示す概略斜視図である。
このボタン式錠装置20は、装置本体部22と、ロック組込本体部40とを備えている。
装置本体部22は、上記開閉部材としての扉16aや引出部18の前面に取付けられる部材であり、上記操作部としての取っ手部17a又は操作レバー19bを露出させる窓部25を有している。また、この装置本体部22は、上記ロック組込本体部40を開可能位置と開不能位置との間で移動自在に支持している。そして、ロック組込本体部40を開可能位置に移動させた状態では(図3参照)、窓部25から取っ手部17a又は操作レバー19bを露出させる一方、ロック組込本体部40を開不能位置に移動させた状態では(図4参照)、ロック組込本体部40で取っ手部17a又は操作レバー19bを操作不能に覆うようになっている。
より具体的には、装置本体部22は、板状部材24と、一対のガイドレール26とを有している。
板状部材24は、上記取っ手部17a及び操作レバー19bよりも大きな広がりを有する板状部材、ここでは、略方形板状部材に形成されている。また、この板状部材24には、取っ手部17a又は操作レバー19bを露出させる程度の大きさの窓部25、ここでは、板状部材24の一端部側部分に略方形状の窓部25が形成されている。本板状部材24は、当該窓部25を通じて、取っ手部17a又は操作レバー19bを露出させるようにして、扉16aや引出部18の前面に取付固定される。この板状部材24は、強力な接着剤や強力な粘着テープ、ネジ止、溶接等、容易に取外しできない態様で、扉16aや引出部18の前面に取付固定される。
また、この板状部材24のうち窓部25よりも一端部の縁部は他の部分よりも大きな厚みを持つ抜止部24aに形成されている。この抜止部24aは、ロック組込本体部40が板状部材24の一端部から抜出るのを防止する役割を有している。
また、板状部材24には、第1動作孔24b及び第2動作孔24cが形成されている。これらの第1動作孔24b及び第2動作孔24cの役割については後述する。
一対のガイドレール26は、上記板状部材24上で、ロック組込本体部40を開不能位置と開可能位置との間で移動自在に支持するガイド溝28を有している。より具体的には、ガイドレール26は、棒状部材に形成されており、板状部材24の両側部に当該縁部に沿って、ネジ止等で固定されている。また、一対のガイドレール26のうち互いに対向する側の面に、その長尺方向に沿って延びるガイド溝28が形成されている。各ガイド溝28は、ロック組込本体部40が開不能位置に移動する側の端部で閉塞しており、また、ロック組込本体部40が開可能位置に移動する側の端部で開放している。これにより、上記ロック組込本体部40を、各ガイド溝28に対してその開放端側より装着可能となり、また、閉塞端側からの抜け防止が図られている。
また、各ガイド溝28には、位置規制凹部28aと、抜止め凹部29とが形成されている。位置規制凹部28aは、ロック組込本体部40が開不能位置に移動した状態で、後述する抜止め片44がはまり込むように係合可能な位置に形成されている。また、抜止め凹部29は、ロック組込本体部40が開可能位置に移動した状態で、後述する抜止め片44がはまり込むように係合可能な位置に形成されている。
ロック組込本体部40は、上記装置本体部22に対して着脱自在に取付けられると共に、装置本体部22に取付けられた状態で、取っ手部17a又は操作レバー19bを開動作不能にする開不能位置(図4参照)と、取っ手部17a又は操作レバー19bを開動作可能にする開可能位置(図3参照)との間で移動自在とされている。
より具体的には、ロック組込本体部40は、上記一対のガイドレール26間に配設可能な、扁平な略筺状形状に形成されている。すなわち、一対のガイドレール26を結ぶ方向において、ロック組込本体部40は、一対のガイドレール26間寸法よりも僅かに小さい寸法を有している。また、一対のガイドレール26の延在方向において、ロック組込本体部40は、上記窓部25を閉塞可能な寸法、即ち、ガイドレール26の延在方向において、同方向における窓部25の寸法よりも大きくなっている。
また、ロック組込本体部40の両側外面の両端部には、それぞれ当該両側部の延在方向に沿ってガイド突部42が設けられている。各ガイド突部42は、上記ガイド溝28内に沿って移動可能な長尺形状を有している。
そして、ロック組込本体部40の両側外面の各ガイド突部42を、一対のガイドレール26のガイド溝28内にその解放端部側から挿入することで、各ガイド突部42が一対のガイドレール26のガイド溝28に沿って移動自在に支持される。これにより、ロック組込本体部40が板状部材24の一主面上であって一対のガイドレール26間で、上記窓部25を閉塞することで当該窓部25を通じた取っ手部17a又は操作レバー19bの操作を不能にする開不能位置(図4参照)と、窓部25を開放することで取っ手部17a又は操作レバー19bに対する操作を可能にする開可能位置(図3参照)との間で移動自在に支持される。
また、ロック組込本体部40には、上記一対のガイドレール26のガイド溝28に向けて付勢されつつ突出する抜止め片44が設けられている(図2参照)。
抜止め片44は、一端部が狭幅でかつ他端部が広幅な細長い形状に形成されている。そして、抜止め片44の広幅部分45をガイド溝28の解放端部側に向けた姿勢で、抜止め片44の狭幅部分がロック組込本体部40の両側部分に回転自在に軸支されている。抜止め片44の狭幅部分がロック組込本体部40の両側部分に軸支された状態では、抜止め片44の広幅部分45をロック組込本体部40の両側外面から突出させた突出姿勢と、当該広幅部分45をロック組込本体部40の両側外面側に退避させた退避姿勢との間で姿勢変更自在とされている。また、抜止め片44の軸支部分には、当該抜止め片44を突出方向に付勢する付勢手段として、図示省略のねじりコイルバネが取付けられている。
そして、ロック組込本体部40が開不能位置と開可能位置との間で移動する際、上記各抜止め片44はそれぞれ一対のガイドレール26のガイド溝28内を移動する。そして、ロック組込本体部40が開不能位置に移動した状態では、各抜止め片44は上記突出方向への付勢力により位置規制凹部28aにはまり込むように係合する。これにより、ロック組込本体部40が開不能位置に停止保持される。一方、ロック組込本体部40が開可能位置に移動した状態では、各抜止め片44はその突出方向への付勢力により上記抜止め凹部29にはまり込むように係合する。これにより、ロック組込本体部40が開可能位置に位置決め状に停止保持される。
また、抜止め片44の広幅部分45の端部は、該抜止め片44を突出させた状態で、ガイド溝28の延在方向に沿って略垂直となる当接面45aに形成されている。
そして、本抜止め片44が位置規制凹部28aにはまり込んだ状態で、ロック組込本体部40を移動させようとすると、抜止め片44は位置規制凹部28aの傾斜面に接触しつつ退避し、位置規制凹部28aから容易に離脱する。また、本抜止め片44が抜止め凹部29にはまり込んだ状態で、ロック組込本体部40をガイド溝の閉塞端側へ移動させようとすると、抜止め片44は傾斜ガイド面に接触しつつ退避し、抜止め凹部29から容易に離脱する。
一方、本抜止め片44が抜止め凹部29にはまり込んだ状態で、ロック組込本体部40をガイド溝28の開放端側へ移動させようとすると、抜止め片44の当接面45aが抜止め凹部29の抜止め面29bに当接し、それらの係合状態が維持される。これにより、ロック組込本体部40が開可能位置からガイド溝28の解放端側へ移動するのを規制している。
なお、本実施形態では、ロック組込本体部40は、開不能位置で操作部としての取っ手部17aや操作レバー19bを操作不能に覆い、開可能位置で操作部としての取っ手部17aや操作レバー19bを操作可能に露出させる態様で説明したが、必ずしも当該構成に限られない。例えば、ロック組込本体部40は、開不能位置でラッチ機構17b,19cの構成要素に当接してラッチ解除不能に規制し、開可能位置で当該規制を解除するものであってもよい。要するに、開不能位置で開閉部材としての扉16a,16bや引出部18の開動作を不能にでき、開可能位置でそれらの開動作を可能にできればよい。
<2−2.ロック組込本体部の構成>
ロック組込本体部40の構成についてより詳細に説明する。図5はボタン式錠装置の内部要部構成を示す説明図であり、図6は図5のVI−VI線概略断面図である。即ち、このボタン式錠装置20は、複数のボタン52と、ロックプレート80と、ロックプレート付勢部材としてのコイルバネ81と、ロックプレート移動規制部88と、ロックプレート移動規制部付勢部材としてのコイルバネ89とを備えており、これらは、ロック組込本体部40に組込まれている。
上記各ボタン52は、ロック組込本体部40の前面に、押込操作自在に設けられている。また、ロック組込本体部40の内部に、ロックプレート80が移動可能に配設されており、このロックプレート80の移動に応じてロック組込本体部40の移動が規制され又は許容される。また、ロックプレート80の一主面側に、当該ロックプレート80の実際の移動を司るロックプレート移動規制部88が配設されると共に、押込操作されたボタン52を押込操作された押込位置に維持するためのボタン維持プレート60が配設されている。
そして、上記各ボタン52のうち所定の一又は複数のボタン52を押込操作すると、上記ボタン維持プレート60によって当該押込操作されたボタン52が押込位置に維持されると共に、ロックプレート80が移動可能状態になる。この状態で、ロックプレート移動規制部88を押込移動操作することで、ロックプレート80が移動する。すると、当該ロックプレート80の移動を受けてロック組込本体部40が移動可能状態になる。これにより、ロック組込本体部40を開不能位置から開可能位置に移動させることができるように構成されている。
以下、各機能要素毎により具体的に説明する。
<2−2a.ボタンとボタン維持プレートとロックプレートとの相互関係>
まず、複数のボタン52とボタン維持プレート60とロックプレート80との相互関係を中心に説明する。
図7、図8、図11〜図13は解除用として規定されたボタンに関する動作を示す説明図であり、図7は初期状態で1つのボタンとボタン維持プレートとロックプレートとの相互関係を示しており、図8は図7の状態をVIII−VIII線において上方から見た状態を示しており、図11はボタンを押込んだ状態を示しており、図12はロックプレートを解錠位置へ移動させた状態を示しており、図13はボタン維持プレートをボタン解除位置へ移動させた状態を示している。また、図9及び図10はボタンを回転させる様子を示す説明図であり、図10は図9にけるX−X線において上方から見た状態を示している。また、図14及び図15は解除用として規定されないボタンに関する動作を示す説明図であり、図14は初期状態を示しており、図15はボタンを押込んだ状態を示している。なお、これらの各図では、説明の便宜上、ロックプレート移動規制部88等の図示を省略している。
図5〜図15に示すように、上記ロック組込本体部40は、底側が開口するケーシング41を有しており、そのケーシング41の前面部に各ボタン52に対応するボタン取付孔41hが形成されている。各ボタン52は、当該ボタン取付孔41hで、ロック組込本体部40の前面に突出する位置から押込位置に向けて押込操作可能に配設されている。
各ボタン52は、それぞれ突出位置及び押込位置の一方の位置でロックプレート80の移動が後述する施錠位置から解錠位置に移動するのを規制し、他方の位置でロックプレート80が施錠位置から解錠位置に移動するのを許容するように構成されている。より具体的には、ボタン52は、略短円柱状のボタン本体部53と、そのボタン本体部53の裏面側から突出するボタン垂下部54とを有している。本ボタン52は、上記ケーシング41に押込操作自在かつ回転自在に支持されている。ボタン本体部53の基端側周縁部には外方に張出す鍔状の鍔状突出部53aが形成されている。鍔状突出部53aの外周面は、ボタン本体部53の先端側に向けて順次拡開するテーパ状ガイド面53gに形成されている。ボタン垂下部54は、ロックプレート規制部55とボタン回止規制部56とが柱状に連設された構成とされている。ボタン52の押込方向と略直交する面において、ロックプレート規制部55の断面形状は円の一部をその弦に沿って切除した形状を有しており、同面においてボタン回止規制部56は同じく円の一部をその弦に沿って切除した形状を有している。ロックプレート規制部55の切除部分55aとボタン回止規制部56の切除部分56aとは、ボタン52の中心軸を中心にして半回転(180゜)回転させた位置関係にある(図8参照)。なお、切除部分55a,56aは形成後に切除された部分だけでなく、金型成型時に切除状に形成された凹部を含む。上記ロックプレート規制部55の切除部分55aの位置は、後述するように、ロックプレート80の位置規制を解除するためのボタン52の1つ又は複数の組合わせを規定しており、つまり、本各ボタン52は、その各回転姿勢に応じてロック状態解除用か否かを規定する。
また、ロック組込本体部40の底面側で、ボタン52に対向する位置に回転自在かつ上記ボタン52の押込操作方向に沿って移動自在にボタン受部57が設けられている。このボタン受部57は、ケーシング41の底側開口を閉塞するベースプレート47の内面に配設されている。ボタン受部57は、ボタン回止規制部56の外周部形状に対応するボタン回止凹部57aを有している。上記ボタン回止規制部56はボタン回止凹部57aにボタン52の押込方向に沿って移動自在でかつ回り止状態に保持されるようになっている。また、ボタン回止凹部57aの底部にバネ固定穴57bが形成されている。そして、ボタン52とボタン受部57とを離反方向に付勢してボタン52を突出位置に向けて付勢するボタン付勢部材としてのコイルバネ58が上記バネ固定穴56hと本バネ固定穴57bとの間に圧縮介在配置される。
また、ボタン受部57のうちボタン52とは反対側の部分の中央部にボタン52とは反対側に向けて突出する押込部57cが形成されると共に、当該反対側の部分であって中央部から離れた位置に受部側回止部として回止ピン57dが形成されている。ここでは、上記押込部57cを挟込む2箇所に回止ピン57dが形成されている。
また、この各ボタン受部57をボタン52の反対側から支持する位置に、ロック組込本体部40の底面に設けられたベースプレート47が配設されており、このベースプレート47に上記押込部57cを挿入可能な嵌込孔部47cが形成されると共に、回止ピン57dと係合して回止めする嵌込孔部47cが形成されている。そして、各押込部57c及び回止ピン57dを嵌込孔部47c,47dに嵌め込んだ状態で、ボタン受部57がベースプレート47の内面側で回り止状態に支持されている。
また、この状態で、ロック組込本体部40の裏面側から、人手で又は所定の治具を用いて押込部57cを押込むと(図9参照)、回止ピン57dと嵌込孔部47dとが離れてそれらの係合が解除離脱される。これにより、ボタン受部57を上記ボタン52と共にボタン52の中心軸周りに回転させることができる。例えば、上記押込部57cを押込んだ状態で、ボタン52の突出部分を摘んで回転させることができる。これにより、上記ロックプレート規制部55の切除部分55aの位置を、ボタン52の中心軸周りに半回転させた位置に配設することができる(図14参照)。
なお、回止ピン57d及び嵌込孔部47dの形成位置は上記例に限らず、ボタン受部57の中心軸周りの回転対称位置(本実施形態では好ましくは180゜回転対称位置)に3箇所以上設けられていてもよく、また、多数の凸部が歯車状に形成されていてもよい。また、ボタン受部57側に孔部又は凹部が形成され、ベースプレート47側に凸部が形成されていてもよい。要するに、ボタン受部57とベースプレート47とが接触した状態で係合してボタン受部57の回止めが図られ、ボタン受部57とベースプレート47とが離反した状態で係合状態が解除されボタン受部57の回転可能になる構成であればよい。
このようにロックプレート規制部55の切除部分55aの位置を変更することで、ロックプレート80の位置規制を解除するためのボタン52の1つ又は複数の組合わせ規定を変更することができる。ここでは、ロックプレート規制部55の切除部分55aをロックプレート80の施錠位置側に向けた姿勢とされたボタン52(図7〜図13参照)が解除用として規定される。また、ロックプレート規制部55の切除部分55aをロックプレート80の解錠位置側に向けた姿勢とされたボタン(図14及び図15参照)が非解除用として規定される。そして、解除用として規定されたボタン52だけを押込操作することによって後述するロックプレート80が解錠位置に向けて移動可能になる。
ボタン維持プレート60は、ケーシング41内に収って所定範囲で移動可能な板状に形成されており(図5及び図6参照)、ボタン押込状態維持位置(図5の位置)と、ボタン解除位置(図5よりも右方に移動した状態、図13参照)との間で移動自在に配設されている。また、このボタン維持プレート60は、ボタン維持プレート60の一側部とケーシング41内面との間に圧縮介在するボタン維持プレート付勢部材としてのコイルバネ61によってボタン押込状態維持位置に向けて付勢されている(図5参照)。このボタン維持プレート60は、ロックプレート80とロックプレート移動規制部88との間に設けられていても、ロックプレート移動規制部88とケーシング41との間に設けられていてもよい。
このボタン維持プレート60は、ボタン押込状態維持位置で各ボタン52を押込位置に維持すると共に、ボタン解除位置で各ボタン52の維持状態を解除するように構成されている。より具体的には、ボタン維持プレート60のうち各ボタン52に対応する位置に遊挿孔62が形成されている。そして、ボタン維持プレート60がボタン押込状態維持位置にある状態でもボタン解除位置にある状態でも、各ボタン52は当該各遊挿孔62を通って移動自在とされている(図11〜図13参照)。
また、各遊挿孔62に対応してボタン維持バネ片64が設けられている。ボタン維持バネ片64は、各遊挿孔62の周縁部からボタン52の突出方向に向けて立上がると共にその先端部からボタン52の押込方向に向けて遊挿孔62の中央部に向けて傾斜する板バネに構成されている。そして、ボタン維持プレート60がボタン押込状態維持位置にある状態で、ボタン52を押込操作すると、ボタン52の鍔状突出部53aのテーパ状ガイド面53gがボタン維持バネ片64の先端部に当接してその先端部を遊挿孔62の外周側に弾性変形させる。ボタン52をさらに押込むと、ボタン維持バネ片64の先端部が鍔状突出部53aを乗越えるようにして原形に弾性復帰する。すると、ボタン維持バネ片64の先端部が鍔状突出部53aの突出方向側の面に当接して、ボタン52を押込位置に維持する(図11参照)。また、この状態で、ボタン維持プレート60をボタン解除位置に移動させると、つまり、図7の状態から右方向に移動させると、ボタン維持バネ片64の先端部が鍔状突出部53aから外周側へ外れた位置に移動し、ボタン52の維持を解除する(図13参照)。このボタン維持バネ片64は、上記ボタン維持プレート60に取付けられた構成であっても、当該ボタン維持プレート60と一体形成された構成であってもよい。
ロックプレート80は、ケーシング41内に収って所定範囲で移動可能な板状に形成されており(図5及び図6参照)、施錠位置(図5の位置)と解錠位置(図5の位置から右方へ移動した状態、図12、図13及び図16参照)との間で移動自在に配設されている。また、このロックプレート80は、その一側部とケーシング41内面との間に圧縮介在するコイルバネ81によって施錠位置から解錠位置に向けて付勢されている。
なお、コイルバネ81による付勢力は、一般的な手指等によって加えることができる最大操作力と比べて十分に小さく、ロックプレート80を移動できる範囲で可能な限り小さく設定されていることが好ましい。より具体的には、ボタン52のロックプレート規制部55やボタン回止規制部56が規制孔82の内周部に摺接した場合でも、ボタン52の押込操作の感触によっては、当該摺接が生じているか否かが容易に判明しない程度に、小さな付勢力であることが好ましい。なお、ロックプレート80は、ケーシング41内に外部に露出することなく収っており、従って、外部から手指等で当該ロックプレート80を移動できないようになっている。
このロックプレート80は、上記施錠位置で上記開閉移動ロック機構部90の動作を規制することでロック組込本体部40を開不能位置に維持して施錠状態に保つと共に、上記解錠位置でロック組込本体部40を動作させてロック組込本体部40を開不能位置から開可能位置に向けて移動可能にする解錠状態になる。なお、ロック組込本体部40が、ロックプレート80の動作を受けて施錠状態と解錠状態とを切替える動作については後に詳述する。
また、ロックプレート80は、上記各ボタン52の押込操作に応じて上記施錠位置から解錠位置に向けて移動可能になり、解錠位置で各ボタン52を押込状態に維持可能に構成されている。より具体的には、ロックプレート80のうち各ボタン52に対応する位置に規制孔82が形成されている。各規制孔82は、次の条件を満たす大きさ及び形状に形成されている。すなわち、解除用として規定されたボタン52に関しては、ボタン52が突出位置にある状態で、規制孔82の周縁部がボタン回止規制部56に当接してロックプレート80が施錠位置から解錠位置に移動するのが規制される(図7参照)。また、ボタン52が押込位置にある状態で、規制孔82の周縁部がロックプレート規制部55の切除部分55aに入り込むようにして、ロックプレート80が施錠位置から解錠位置に移動するのを許容する(図11〜図13参照)。一方、非解除用として規定されたボタン52に関しては、ボタン52が突出位置にある状態で、規制孔82の周縁部がボタン回止規制部56の切除部分56aに入り込むようにしてロックプレート80が施錠位置から解錠位置に移動するのを許容する(図14参照)。また、ボタン52が押込位置にある状態では、規制孔82の周縁部がロックプレート規制部55に当接して、ロックプレート80が施錠位置から解錠位置に移動するのを規制する(図15参照)。従って、解除用として規制されたボタン52だけが押込操作された状態で、ロックプレート80は施錠位置から解錠位置に向けて移動可能になる。
また、このロックプレート80は、上記解錠位置では、規制孔82の周縁部がロックプレート規制部55の切除部分55aに入り込むようにして、ボタン回止規制部56が規制孔82の周縁部に当接する。これにより、各ボタン52を押込状態に維持するようになっている(図12参照)。そして、施錠位置に移動することで、前記当接による維持状態が解除され、ボタン52は突出位置に復帰できるようになる。
<2−2b.ロックプレートとロックプレート移動規制部との相互関係>
上記のように各ボタン52の押込操作に応じて上記施錠位置から解錠位置に向けて移動可能になったロックプレート80は、ロックプレート移動規制部88への操作によって施錠位置から解錠位置に向けて又はその逆に移動する。ここでは、ロックプレート80とロックプレート移動規制部88とについて説明する。図16はロックプレートが解錠位置に移動すると共にロックプレート移動規制部がロックプレート移動許容位置に移動した状態を示す概略断面図である。
図5,図6及び図16に示すように、ロックプレート移動規制部88は、ロックプレート80の一主面側に配設されており、ロックプレート80を施錠位置に維持するロックプレート移動規制位置(図5及び図6参照)と、ロックプレート80が施錠位置から解錠位置に移動するのを許容するロックプレート移動許容位置との間で移動可能に配設されている。
より具体的には、ロックプレート移動規制部88は、操作部としてのオープンボタン部88aと、基板部88bと、ロックプレート当接片88cとを有している。これらは一体として構成されてもよいし、別部材によって構成されていてもよい。ここでは、基板部88bとロックプレート当接片88cとが一体として構成され、オープンボタン部88aは別体として構成されている。
基板部88bは、略長方形板状に形成されており、ロックプレート80の一主面側に当該面方向に沿って移動自在に配設されている。また、この基板部88bには、上記規制孔82とボタン52との上記相互動作を妨げないように規制孔82よりも大きな孔88dが形成されている。
基板部88bの一端部にオープンボタン部88aが設けられている。オープンボタン部88aは、ケーシング41の一側開口であるボタン取付孔41hを通じて外部に露出するように配設されている。そして、このオープンボタン部88aを介して手指等による上記ロックプレート移動規制位置からロックプレート移動許容位置に向けた操作力(押込操作力)を受けて、ロックプレート移動規制部88全体がロックプレート移動規制位置からロックプレート移動許容位置に向けて移動するように構成されている。なお、オープンボタン部88aと基板部88bの一端部とは相互連結されていてもよいし、当接可能に分離されていてもよい。
また、基板部88bの他端部にロックプレート80側に突出するロックプレート当接片88cが設けられている。ロックプレート当接片88cは、ロックプレート80のうち解錠位置側の一側辺に当接可能に設けられている。そして、ロックプレート移動規制部88がロックプレート移動規制位置にある状態で、ロックプレート当接片88cが解錠位置にあるロックプレート80の一側辺に当接して、当該ロックプレート80が施錠位置から解錠位置に移動しないように規制している。また、ロックプレート移動規制部88がロックプレート移動許容位置にある状態では、ロックプレート当接片88cは上記位置よりも解錠位置側に移動し、ロックプレート80が施錠位置から解錠位置に移動するのを許容している。そして、ロックプレート移動規制部88がロックプレート移動許容位置からロックプレート移動規制位置に移動するのに伴い、ロックプレート当接片88cがロックプレート80を押して解錠位置から施錠位置に移動させることができるように構成されている。
また、このロックプレート当接片88cとケーシング41の内面との間に、ロックプレート移動規制部88をロックプレート移動許容位置からロックプレート移動規制位置に向けて付勢するコイルバネ89が圧縮状に介在されている。このコイルバネ89の付勢力は、ロックプレート80を付勢するコイルバネ81の付勢力よりも大きく、従って、上記所定のボタン52の押込操作によってロックプレート80の移動が許容された状態でも、コイルバネ81の付勢力に抗して、コイルバネ89が、ロックプレート移動規制部88をロックプレート移動規制位置に付勢維持すると共に、ロックプレート当接片88cを介してロックプレート80を施錠位置に付勢維持している。
そして、上記所定のボタン52の押込操作によってロックプレート80の移動が許容された状態で、コイルバネ89の付勢力に抗して、オープンボタン部88aを押込操作すると、ロックプレート移動規制部88はロックプレート移動規制位置からロックプレート移動許容位置に向けて移動する。これに伴い、上記ロックプレート当接片88cによる位置規制が解除され、コイルバネ81の付勢力によって、ロックプレート80は施錠位置から解錠位置に向けて移動する。また、この状態で、オープンボタン部88aに対する押込操作力を解除すると、コイルバネ89の付勢力によってロックプレート移動規制部88はロックプレート移動許容位置からロックプレート移動規制に向けて復帰移動する。この際、上記のようにコイルバネ89の付勢力はコイルバネ81の付勢力よりも大きいので、ロックプレート当接片88cに押されて、ロックプレート80は解錠位置から施錠位置に向けて復帰移動する。
<2−2c.ボタン維持プレート移動部材>
ボタン維持プレート移動部材70について説明する。図17はボタン維持プレート及びボタン維持プレート移動部材を示す概略平面図であり、図18はボタン維持プレートの動作を示す説明図である。なお、上記の各図では、説明の便宜上、ロックプレート移動規制部88等の図示を省略している。また、これらのボタン維持プレート移動部材70や後述する開閉移動ロック機構部90を含む機構部分98は、図5において2点鎖線で囲まれる部分98に設けられている。
上記ボタン維持プレート60は押込操作された各ボタン52を一旦押込状態に維持する。そして、ロック組込本体部40を開不能位置から開許容位置に向けて移動させる際に、ボタン維持プレート移動部材70の動作によって、ボタン維持プレート60を移動させることで、当該ボタン維持プレート60による各ボタン52の維持状態を解除させて各ボタン52を突出位置に復帰させるようになっている。ここでは、そのようなボタン維持プレート60及びボタン維持プレート移動部材70についてより詳細に説明する。なお、実際の動作状態では、各ボタン52は、本ボタン維持プレート60及びロックプレート80の両方によって押込状態に維持されるので、両方の維持状態が解除されたときに、各ボタン52は元の突出位置に復帰する。
図17及び図18に示すように、ボタン維持プレート移動部材70は、ロック組込本体部40を開不能位置から開可能位置に向けて移動させるのに伴いボタン維持プレート60をボタン解除位置に向けて移動させる部材である。より具体的には、ボタン維持プレート移動部材70は、ベースプレート47の内面側に取付けられた長尺状の部材である。すなわち、ベースプレート47の内面側に棒状の支持軸部78が支持されている。その支持軸部78の一端部に、ボタン維持プレート移動部材70の一端部が揺動自在に支持されている。ボタン維持プレート移動部材70は、長尺状の本体部71のうちベースプレート47側の側部に略三角状に隆起する摺接凸部72が形成されると共に、その本体部71のうちボタン維持プレート60側の側部に当該ボタン維持プレート60側に突出するプレート作動片73が設けられた構成とされている。
そして、摺接凸部72は、ベースプレート47に形成された孔部47aを通じてロック組込本体部40の裏面側に突出及び退避自在とされている。また、ベースプレート47に形成された孔部47aは、ロック組込本体部40を開不能位置に移動させた状態で、装置本体部22の板状部材24の第1動作孔24bと重なり合う位置に配設される。また、ロック組込本体部40を開可能位置に移動させた状態では、孔部47aは第1動作孔24bから外れた位置で板状部材24に面する位置に配設される。
また、プレート作動片73は、ロックプレート80に形成された切欠部80hを貫通してボタン維持プレート60に形成された動作受孔部60hに嵌め込まれている。
そして、ロック組込本体部40が開不能位置にある状態では、摺接凸部72は、ベースプレート47に形成された孔部47a及び板状部材24の第1動作孔24b内に突出した状態であり、プレート作動片73は、ボタン押込状態維持位置にあるボタン維持プレート60の動作受孔部60hに嵌め込まれた状態となっている(図18の実線参照)。
この状態からロック組込本体部40を開可能位置に移動させると、摺接凸部72が第1動作孔24bから脱し板状部材24の主面に摺接し、ボタン維持プレート移動部材70が前記支持軸部78回りに姿勢変更する(図18の2点鎖線参照)。これにより、プレート作動片73が動作受孔部60hの周縁部に当接してボタン維持プレート60をボタン解除位置に向けて移動させる。
また、ロック組込本体部40を開不能位置に移動させると、コイルバネ61の付勢力によりボタン維持プレート60がボタン押込状態維持位置に復帰移動し、これに合わせて、ボタン維持プレート移動部材70も元の姿勢に戻る。
なお、上記ロック組込本体部40のうち上記コイルバネ61とは反対側の側方位置には、オープンボタン部88aに隣設してリセットボタン49が押込自在に配設されている(図5参照))。このリセットボタン49の内部は、ボタン維持プレート60から側方に向けて延びる延設片61Pに当接している。そして、リセットボタン49を押込むことで、コイルバネ61の付勢力に抗してボタン維持プレート60をボタン押込状態維持位置からボタン解除位置に移動させることができるようになっている。
<2−2d.開閉移動ロック機構部>
開閉移動ロック機構部90について説明する。図19〜図22は開閉移動ロック機構部の動作を示す図であり、図19は開閉移動ロック機構部がロック姿勢から非ロック姿勢に姿勢変更する動作を、図20は同動作を開閉移動ロック機構部の先端側から見た状態を、図21及び図22は非ロック姿勢に姿勢変更した開閉移動ロック機構部とその移動を規制する部材との関係を、それぞれ示している。
図19〜図22に示すように、開閉移動ロック機構部90は、ロック姿勢と非ロック姿勢との間で姿勢変更自在であり、非ロック姿勢に姿勢変更した後の状態で、ロックプレート80が解錠位置から施錠位置に向けて移動するのを許容するようになっている。ここで、ロック姿勢は、ロックプレート80が施錠位置にある状態で装置本体部22に係合してロック組込本体部40の移動を禁止する姿勢であり、非ロック姿勢はロックプレート80が解錠位置にある状態で装置本体部22との係合を解除してロック組込本体部40の移動を許容する姿勢である。
より具体的には、開閉移動ロック機構部90は、ベースプレート47の内面側に取付けられた長尺状の部材である。すなわち、上記ベースプレート47の内面側に支持された上記支持軸部78の他端部に、開閉移動ロック機構部90の他端部がロック姿勢(図19の実線参照)と非ロック姿勢(図19の2点鎖線参照)との間で揺動自在に支持されている。この支持軸部78の他端部は、この開閉移動ロック機構部90の軸挿通孔に遊びを持たせた状態で挿通されており、従って、開閉移動ロック機構部90は支持軸部78に対して所定範囲内で傾くことができるようになっている。また、支持軸部78には、開閉移動ロック機構部90が支持軸部78に対して略直交姿勢となるように付勢するロック機構部付勢部材としてコイルバネ79が装着されている。これにより、通常状態では、開閉移動ロック機構部90が支持軸部78に対して略直交する姿勢(第1姿勢、図17参照)となっており、コイルバネ79に抗する力を作用させることで開閉移動ロック機構部90が支持軸部78に対して傾く姿勢(第2姿勢、図21及び図22参照)になる。
開閉移動ロック機構部90は、長尺状のロック本体部91と、前記ロック本体部91のうちベースプレート47側の側部に突出するロック摺接凸部92と、前記ロック本体部91のうちロックプレート80側の側部に突出するロック当接部93とを有している。
ロック摺接凸部92は、中心角略90゜の扇片形状に形成されており、ベースプレート47に形成された孔部47bを通じてロック組込本体部40の裏面側に突出及び退避自在とされている。また、ベースプレート47に形成された孔部47bは、ロック組込本体部40を開不能位置に移動させた状態で、装置本体部22の板状部材24の第2動作孔24cと重なり合う位置に配設される。また、ロック組込本体部40を開可能位置に移動させた状態では、孔部47bは第2動作孔24cから外れた位置で板状部材24に面する位置に配設される。
また、ロック当接部93は、開閉移動ロック機構部90がロック姿勢にある状態で、ロックプレート80の裏面に対向可能な程度の突出寸法に形成されている。
また、ベースプレート47には、上記開閉移動ロック機構部90がロック姿勢から非ロック姿勢に姿勢変更する際に、前記略直交姿勢(第1姿勢)から傾き姿勢(第2姿勢)に向けて姿勢変更する案内部として、バネ状案内板部48が設けられている。バネ状案内板部48は、バネ性を有する帯状部材であり、ベースプレート47から離反する方向に傾斜する傾斜片48aを有している。傾斜片48aは、開閉移動ロック機構部90の長尺方向と略直交する姿勢で、第1姿勢の開閉移動ロック機構部90の先端部と交差する位置に配設されている。また、傾斜片48aは、第1姿勢にある開閉移動ロック機構部90の先端部から第2姿勢にある開閉移動ロック機構部90の先端部に向けて、開閉移動ロック機構部90から順次遠ざかるように傾斜している(図20参照)。上記開閉移動ロック機構部90の先端部は、本傾斜片48aとベースプレート47との間に配設されている。そして、開閉移動ロック機構部90がロック姿勢から非ロック姿勢に姿勢変更する際に、開閉移動ロック機構部90の先端部が傾斜片48aの下面に案内されて、当該開閉移動ロック機構部90が第1姿勢から第2姿勢に姿勢変更するようになっている。また、開閉移動ロック機構部90がロック姿勢から非ロック姿勢に姿勢変更すると、傾斜片48aによる案内から解除されて、コイルバネ79の付勢力により第1姿勢に戻るようになっている。
また、上記ロックプレート80には、姿勢変更許容孔部86が形成されている。姿勢変更許容孔部86は、孔部86aと長孔部86bとが略L字状に連設された孔部である。
孔部86aは、ロックプレート80が施錠位置にある状態で、第1姿勢である開閉移動ロック機構部90のロック当接部93に対向する位置に形成されている。
また、長孔部86bは、ロックプレート80が解錠位置及び施錠位置にある状態で第2姿勢である開閉移動ロック機構部90のロック当接部93に対向する位置に形成されており、前記孔部86aに隣設してロックプレート80の移動方向に沿って長い長孔に形成されている。
そして、開閉移動ロック機構部90が第1姿勢にある状態で、ロックプレート80が施錠位置にあると、ロック当接部93は孔部86aの側方位置でロックプレート80に当接して非ロック姿勢に姿勢変更するのが規制される(図17参照、図19の実線参照)。また、同第1姿勢で、ロックプレート80が解錠位置にあると、ロック当接部93は孔部86a内に入り込むようにして当該ロックプレート80と非当接になる(図17参照)。これにより、開閉移動ロック機構部90は非ロック姿勢に姿勢変更できるようになる(図19の2点鎖線参照)。そして、開閉移動ロック機構部90がロック姿勢から非ロック姿勢に姿勢変更する際、上記バネ状案内板部48により、開閉移動ロック機構部90は第1姿勢から第2姿勢に姿勢変更され、ロック当接部93は、孔部86aから長孔部86bに入り込むようになる(図21参照)。そして、開閉移動ロック機構部90が第2姿勢である状態では、ロック当接部93は長孔部86b内に入り込み施錠位置及び解錠位置のいずれにあるロックプレート80に対しても非当接になる。これにより、ロックプレート80は、開閉移動ロック機構部90を非ロック姿勢にしたまま、解錠位置から施錠位置に復帰移動することができる。そして、ロックプレート80が施錠位置に復帰移動することで、ロックプレート80による各ボタン52の押込状態維持が解除され、各ボタン52は突出位置に復帰することができる。
<2−2e.ボタン式錠装置の動作>
ボタン式錠装置20の一連の動作について説明する。
まず、初期状態では、全てのボタン52が突出位置にあり、ボタン維持プレート60はボタン押込状態維持位置にあり、ロックプレート80は施錠位置にある(図5〜図8、図14参照)。また、ボタン維持プレート移動部材70は、ボタン維持プレート60をボタン押込状態維持位置に保つ位置にある(図18の実線参照)。さらに、開閉移動ロック機構部90は第1姿勢でロック姿勢にあり、施錠位置にあるロックプレート80により非ロック姿勢への姿勢変更を規制されている(図17参照、図19の実線参照)。
この状態で、図11に示すように、解除用として規定されたボタン52だけを押込操作する。すると、押込操作されたボタン52だけがボタン維持プレート60によって押込維持に維持される。
なお、誤ったボタン52を押込んでしまったような場合には、リセットボタン49を押込んで、ボタン維持プレート60をボタン解除位置に移動させると、全てのボタン52が突出位置に復帰し、初期状態にリセットされる。
解除用として規定されたボタン52だけを押込操作した後、コイルバネ89の付勢力に抗してロックプレート移動規制部88のオープンボタン部88aを押込操作すると、ロックプレート移動規制部88のロックプレート当接片88cによる位置規制が解除され、コイルバネ81の付勢力によってロックプレート80は施錠位置から解錠位置に移動する(図12及び図16参照)。この際、仮に、解除用として規定されたボタン52が押込操作されていないと、そのボタン52のボタン回止規制部56がロックプレート80の規制孔82の周縁部に当接するので、ロックプレート80を移動許容位置に移動させることはできない(図9参照)。また、仮に、非解除用として規定されたボタン52が押込操作されていると、そのボタン52のロックプレート規制部55がロックプレート80の規制孔82の周縁部に当接するので、ロックプレート80を移動許容位置に移動させることはできない(図15参照)。従って、解除用として規定されたボタン52だけを押込操作した状態で、ロックプレート80を施錠位置から解錠位置に向けて移動させることができる。
このようにロックプレート80が解錠位置に移動すると、開閉移動ロック機構部90のロック姿勢から非ロック姿勢への姿勢変更が許容される。これにより、ロック組込本体部40を開不能位置から前記開可能位置に向けて移動させることができる。
そして、ロックプレート移動規制部88を押込んだ状態で、ロック組込本体部40を開不能位置から前記可能位置に向けて移動させるのに伴い、ボタン維持プレート移動部材70がボタン維持プレート60をボタン解除位置に向けて移動させる(図13、図18の2点鎖線参照)。これにより、ボタン維持プレート60によるボタン52の押込状態の維持が解除される。なお、ボタン維持プレート60がボタン解除位置に移動しただけの状態では、ロックプレート80によってボタン52は押込状態で維持されているので、ボタン52は突出位置に復帰しない。
また、ロックプレート移動規制部88を押込んだ状態で、ロック組込本体部40を開不能位置から前記可能位置に向けて移動させるのに伴い、開閉移動ロック機構部90がロック姿勢から非ロック姿勢へ姿勢変更すると、開閉移動ロック機構部90は第1姿勢から第2姿勢に姿勢変更し、ロック当接部93は長孔部86b内に入り込む。これにより、開閉移動ロック機構部90を非ロック姿勢に保ったままで、ロックプレート80は施錠位置に復帰移動可能になる。
そして、ロック組込本体部40が開可能位置に達した状態で、ロックプレート移動規制部88の押込を解除すると、コイルバネ89の付勢力によりロックプレート移動規制部88がロックプレート移動規制位置に復帰移動すると共に、ロックプレート当接片88cに押されてコイルバネ81の付勢力に抗してロックプレート80が施錠位置に復帰移動する。すると、ロックプレート80によるボタン52の押込状態の維持が解除される。これにより、各ボタン52はコイルバネ58の付勢力により突出位置に復帰する。
この状態で、窓部25を介して取っ手部17a又は操作レバー19bが露出されるので、利用者は取っ手部17a又は操作レバー19bを操作して、扉16a,16b又は引出し部18を開いて利用することができる。
ここで、上記のようにロック組込本体部40を開可能位置に移動させるとボタンが突出位置に復帰するので、当該ロック組込本体部40が開可能位置にある状態で、アンロック状態にするためのボタン52を他人に容易に知られないようにすることができると共に、各ボタン52のリセットし忘れも防止することができる。
この後、操作者による利用が終了し、ロック組込本体部40を開不能位置に移動させると、ボタン維持プレート移動部材70がボタン維持プレート60をボタン解除位置に向けて移動させる力が解除される。そして、コイルバネ61の付勢力によってボタン維持プレート60がボタン押込状態維持位置に復帰移動し、上記初期状態に戻る。
以上のように構成されたボタン式場装置によると、複数のボタン52のうち所定の一又は複数のものを押込位置に押込むことで、ロックプレート80は施錠位置から解錠位置に移動可能になる。そして、ロックプレート80が解錠位置に移動することで、ロック組込本体部40を開可能位置に移動させて開閉部材を開くことができるようになる。一方、ロックプレート80が施錠位置にある状態で、ロック組込本体部40を開不能位置に維持して開閉部材としての扉16aや引出部18の開動作を不能に維持することができる。
また、ロックプレート80が解錠位置に移動する際、ロックプレート80は、コイルバネ81の付勢力によって移動する。このため、手指等のよる操作力を直接ロックプレートに加えて当該ロックプレートを移動させる構成と比べて、ロックプレート80に加わる力を小さくすることができる。したがって、たとえ、ロックプレート移動規制部88を押込んだ状態で、ボタン52を押込操作したとしても、ボタン52とロックプレート80との摩擦力を小さくすることができる。これにより、ボタン52が突出位置でロックプレート80の移動を規制している場合(図7参照)と、ボタン52が押込位置でロックプレート80の移動を規制している場合(図15参照)とで、ボタン52の押込時の感触になるべく差が生じないようにすることができる。
また、コイルバネ89の付勢力に抗してロックプレート移動規制部88をロックプレート移動規制位置からロックプレート移動許容位置に押込むことで、ロックプレート80がコイルバネ81の付勢力により施錠位置から解錠位置に移動する。また、ロックプレート移動規制部88への操作力を解除することで、コイルバネ89の付勢力によりロックプレート移動規制部88がロックプレート移動規制位置からロックプレート移動許容位置に向けて復帰移動すると共に、ロックプレート当接片88cによりロックプレート80を解錠位置から施錠位置に移動させることができる。従って、ロックプレート移動規制部88に操作力を加えることで、ロックプレート80を解錠位置に移動させることができると共に、その操作力を解除することでロックプレート80を施錠位置に復帰移動させることができ、ロックプレート80を施錠位置と解錠位置との間で容易に移動させることができ、操作性に優れる。
{変形例}
上記実施形態では、ロックプレート80が施錠位置に位置することで、ロック組込本体部40を開不能位置に維持し、ロックプレート80が解錠位置に移動することで、ロック組込本体部40を開可能位置に移動可能にする例で説明したが、必ずしもそのような例に限られない。
要するに、ロックプレート80が施錠位置に位置することで、扉等をロックするための何らかのロック機構をロック状態に保ち、ロックプレート80が解錠位置に移動することで、そのようなロック機構をアンロック状態に切替える構成であればよい。
錠付格納装置の全体構成を示す斜視図である。 ボタン式錠装置を示す分解斜視図である。 ロック組込本体部が開可能位置に移動した状態におけるボタン式錠装置を示す概略斜視図である。 ロック組込本体部が開不能位置に移動した状態におけるボタン式錠装置を示す概略斜視図である。 ボタン式錠装置の内部要部構成を示す説明図である。 図5のVI−VI線概略断面図である。 初期状態で1つのボタンとボタン維持プレートとロックプレートとの相互関係を示す説明図である。 図7の状態を上方から示す説明図である。 ボタンを回転させる様子を示す説明図である。 ボタンを回転させる様子を示す説明図である。 ボタンを押込んだ状態を示す説明図である。 ロックプレートを解錠位置へ移動させた状態を示す説明図である。 ボタン維持プレートをボタン解除位置へ移動させた状態を示す説明図である。 解除用として規定されないボタンに関して初期状態を示す説明図である。 解除用として規定されないボタンを押込んだ状態を示す説明図である。 ロックプレートが解錠位置に移動すると共にロックプレート移動規制部がロックプレート移動許容位置に移動した状態を示す概略断面図である。 ボタン維持プレート及びボタン維持プレート移動部材を示す概略平面図である。 ボタン維持プレートの動作を示す説明図である。 開閉移動ロック機構部がロック姿勢から非ロック姿勢に姿勢変更する動作を示す説明図である。 開閉移動ロック機構部の先端側から見た状態で同上の動作を示す説明図である。 非ロック姿勢に姿勢変更した開閉移動ロック機構部とその移動を規制する部材との関係を示す説明図である。 非ロック姿勢に姿勢変更した開閉移動ロック機構部とその移動を規制する部材との関係を示す説明図である。
符号の説明
16a 扉
18 引出部
20 ボタン式錠装置
22 装置本体部
40 ロック組込本体部
52 ボタン
80 ロックプレート
81 コイルバネ
82 規制孔
88 ロックプレート移動規制部
88a オープンボタン部
88b 基板部
88c ロックプレート当接片
89 コイルバネ

Claims (3)

  1. ロック組込本体部と、
    前記ロック組込本体部に施錠位置と解錠位置との間で移動可能に配設されたロックプレートと、
    前記ロック組込本体部に突出位置から押込位置に向けて押込操作可能に配設され、それぞれ前記突出位置及び前記押込位置の一方の位置で前記ロックプレートが前記施錠位置から解錠位置に移動するのを規制し、他方の位置で前記ロックプレートが前記施錠位置から前記解錠位置に移動するのを許容する複数のボタンと、
    前記ロックプレートを前記施錠位置から前記解錠位置に向けて付勢するロックプレート付勢部材と、
    前記ロックプレートを前記施錠位置に維持するロックプレート移動規制位置と前記ロックプレートが前記施錠位置から前記解錠位置に移動するのを許容するロックプレート移動許容位置との間で移動可能なロックプレート移動規制部と、
    を備え
    前記ロックプレート移動規制部が前記ロックプレート移動規制位置から前記ロックプレート移動許容位置に向けて移動すると、前記ロックプレートが、前記ロックプレート付勢部材の付勢力によって、前記施錠位置から前記解錠位置に向けて移動する、ボタン式錠装置。
  2. 収納本体部に対して開閉自在とされた開閉部材に取付けられるボタン式錠装置であって、
    前記開閉部材に取付可能な装置本体部と、
    前記開閉部材の開動作を不能にする開不能位置と前記開閉部材の開動作を可能にする開可能位置との間で移動可能とされたロック組込本体部と、
    前記ロック組込本体部に、前記ロック組込本体部を前記開不能位置に維持する施錠位置と前記ロック組込本体部を前記開可能位置へ移動可能にする解錠位置との間で移動可能に配設されたロックプレートと、
    前記ロック組込本体部に突出位置から押込位置に向けて押込操作可能に配設され、それぞれ前記突出位置及び前記押込位置の一方の位置で前記ロックプレートが前記施錠位置から解錠位置に移動するのを規制し、他方の位置で前記ロックプレートが前記施錠位置から前記解錠位置に移動するのを許容する複数のボタンと、
    前記ロックプレートを前記施錠位置から前記解錠位置に向けて付勢するロックプレート付勢部材と、
    前記ロックプレートを前記施錠位置に維持するロックプレート移動規制位置と前記ロックプレートが前記施錠位置から前記解錠位置に移動するのを許容するロックプレート移動許容位置との間で移動可能なロックプレート移動規制部と、
    を備え
    前記ロックプレート移動規制部が前記ロックプレート移動規制位置から前記ロックプレート移動許容位置に向けて移動すると、前記ロックプレートが、前記ロックプレート付勢部材の付勢力によって、前記施錠位置から前記解錠位置に向けて移動する、ボタン式錠装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載のボタン式錠装置であって、
    前記ロックプレート付勢部材よりも大きな付勢力で、前記ロックプレート移動規制部を前記ロックプレート移動許容位置から前記ロックプレート移動規制位置に向けて付勢するロックプレート移動規制部付勢部材をさらに備え、
    前記ロックプレート移動規制部は、
    前記ロックプレート移動規制位置から前記ロックプレート移動許容位置に向けた操作力を受ける操作部と、前記ロックプレート移動規制位置で前記ロックプレートの移動を規制すると共に前記ロックプレート移動許容位置から前記ロックプレート移動規制位置への移動に伴い前記ロックプレートを前記解錠位置から前記施錠位置に移動させるように前記ロックプレートに当接可能なロックプレート当接片とを有する、ボタン式錠装置。
JP2007225194A 2007-08-31 2007-08-31 ボタン式錠装置 Active JP4949975B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007225194A JP4949975B2 (ja) 2007-08-31 2007-08-31 ボタン式錠装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007225194A JP4949975B2 (ja) 2007-08-31 2007-08-31 ボタン式錠装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009057732A JP2009057732A (ja) 2009-03-19
JP4949975B2 true JP4949975B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=40553730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007225194A Active JP4949975B2 (ja) 2007-08-31 2007-08-31 ボタン式錠装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4949975B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101366652B1 (ko) * 2013-12-30 2014-02-27 이정훈 번호 노출 방지용 가림판을 갖는 이너 락

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4727086B2 (ja) * 2001-08-20 2011-07-20 美和ロック株式会社 ボタン式ラッチ錠
JP4627202B2 (ja) * 2005-03-18 2011-02-09 株式会社イトーキ 錠装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009057732A (ja) 2009-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9556644B2 (en) Apparatus for opening and closing entrance
JP2565751B2 (ja) 折り畳み式収納ドア
JP3764863B2 (ja) 押しボタン施錠装置
US9422750B2 (en) Range limited latch
JP5879058B2 (ja) 什器
JP4823874B2 (ja) 電気錠
JP4949975B2 (ja) ボタン式錠装置
JP5997617B2 (ja) 建具
JP2007285002A (ja) 施錠装置およびこれを用いたゴミ箱
JP3214730U (ja) 家具用扉のロック装置
JP4932540B2 (ja) ボタン式錠装置
JP4467471B2 (ja) 収納具
JP3737655B2 (ja) グラブドアロック装置
JP2016061130A (ja) 家具用扉のロック装置
KR102659544B1 (ko) 파손없이 비상해제가 가능한 가구용 록킹장치
WO2006046451A1 (ja) 施錠装置
JP3733173B2 (ja) 扉の係止装置及びこれを用いた両開き扉の係止装置
JP3992672B2 (ja) 押しボタン錠装置
JP4156303B2 (ja) ロック装置
JP4467228B2 (ja) 収納具
JP4289910B2 (ja) ロック装置
JP3976838B2 (ja) 錠前
JP4925811B2 (ja) 錠装置及び錠付格納装置
JP3723052B2 (ja) 窓サッシ等の補助錠
TW202022207A (zh) 閂鎖裝置及其適用之滑門結構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120308

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4949975

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350