JP3214730U - 家具用扉のロック装置 - Google Patents

家具用扉のロック装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3214730U
JP3214730U JP2017005264U JP2017005264U JP3214730U JP 3214730 U JP3214730 U JP 3214730U JP 2017005264 U JP2017005264 U JP 2017005264U JP 2017005264 U JP2017005264 U JP 2017005264U JP 3214730 U JP3214730 U JP 3214730U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
sliding door
lock
outer cylinder
guide pin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017005264U
Other languages
English (en)
Inventor
宗徳 小磯
宗徳 小磯
Original Assignee
株式会社野口ハードウェアー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社野口ハードウェアー filed Critical 株式会社野口ハードウェアー
Priority to JP2017005264U priority Critical patent/JP3214730U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3214730U publication Critical patent/JP3214730U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】簡素な構造で製造でき、子供の悪戯、地震による揺れ等による不用意な開放が防止でき、既存引戸への後付も容易に行うことを可能とする家具用扉のロック装置を提供する。【解決手段】引戸15を貫通して取り付けられる外筒部29と、外筒部29の内方で軸線47に沿う方向及び軸線回りで可動自在となって戸枠部、または、召し合わせ部27における他の引戸25に穿設される係合穴49に対して挿脱自在な突出杆31と、突出杆31と一体に形成され引戸15の表面57に露出される操作部33と、突出杆31を係合穴49から抜脱する方向に付勢する付勢部材35と、操作部33の外周に半径方向に延在して設けられるガイドピン37と、外筒部29の内周に設けられて、ガイドピン37に係合して突出杆31を係合穴49に係合させる位置と離脱させる位置とに位置規制するカム溝39と、を設けた。【選択図】図6

Description

本考案は、家具用扉のロック装置に関する。
引戸が開かないようにロックする特許文献1,2,3に開示の引戸用のロック装置が提案されている。特許文献1に開示の引戸用係止錠は、錠筐内へ引戸の係止部材を出没自在に軸着し且つ錠筐内の一側に、上記係止部材の一側に圧接してこれの妄動を防止する止め部材の弾性体を設けてなる。この引戸用係止錠によれば、引戸の開きを阻止する係止部材を揺動によってワンタッチで出没させることができるので、施錠或いは解錠を極めて簡単に行うことができる。
特許文献2に開示のアウトセット引戸錠は、引戸の所定貫通穴に装着可能な、第1のケース部材と第2のケース部材とからなるケースと、第1のケース部材に支軸によりシーソー式(揺動式)に出没自在に収容されたストッパと、ストッパが外方に突出するように付勢するバネと、第2のケース部材に収容され、ストッパと連動して引戸の外側からロック状態を確認することが可能なプレートを備える。このアウトセット引戸錠によれば、ストッパの一端を押すと、他端は第1のケース部材から突出し、端面は縦枠に当接することにより引戸の開閉を制限する。また、ストッパの突出端を押すと、ストッパは第1のケース部材に収納され、引戸が開くことが可能な状態になる。
特許文献3に開示の引き戸のロック装置は、板状形状をした板状体と、板状体の一方の側面側に配置された開閉板と、開閉板を回転させるレバーと、開閉板が配置されている面と直交する板状体の側面側に配置され、一方の側面と対抗する他方の側面側から開閉板との間に引き戸を挟みこむ固定部と、を有する。板状体は、開閉板が配置された方から引き戸と壁の間に通され、開閉板が壁から全て出たところでレバーにより開閉板を回転させる。この引き戸のロック装置によれば、レバーを、レバー用ストッパに接触させてロックを解除し、引き戸のロック装置を取り付けたまま、引き戸を開けて部屋の外に出て、小開閉板(上部小開閉板、中部小開閉板、下部小開閉板)を90度回転させて、部屋の外から引き戸をロック状態にできる。用のない時には、一度取り外し、使用する時に、取り付けることも可能である。これにより、子供等を部屋の外に出させたくない時や、特定の部屋に入れさせたくない時に、部屋の内外からロックするということが可能となる。
実開昭51−14196号公報 特開2006−299679号公報 特開2013−159954号公報
しかしながら、特許文献1の引戸用係止錠、特許文献2のアウトセット引戸錠は、揺動型のロック装置であるため、「押す」という簡易な操作を行うことで解除が可能である。そのため、容易に引戸の開閉を可能とすることとなってしまい、子供の悪戯や、指詰めなどが起きる虞がある。また、特許文献3の引き戸のロック装置は、部屋の内外からロックするということが可能であるので、子供等を部屋の外に出させたくない時等には有効に用いることはできるが、上部小開閉板、中部小開閉板、下部小開閉板等の部品点数が多く、構造が複雑となる問題がある。
また、上記のような簡便なロック装置の他に、鍵を備える例えばロッカーなどに用いられる施解錠装置もあるが、別体の鍵(合鍵)が必要であり、施解錠するには使用者全員が鍵を所持しなければならない。このような施解錠装置は、鍵の管理が必要になるとともに、構造が複雑となって高価なものとなる。
そこで、合鍵を必要とせずに、簡便に戸の閉鎖状態が維持でき、特に家具などの通常使用時に煩雑な操作を要せず、しかも、子供の悪戯等による不用意な開放が防止できるロック装置の開発要請がある。
本考案は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、簡素な構造で製造でき、子供の悪戯等による不用意な開放が防止でき、既存引戸への後付も容易に行える家具用扉のロック装置を提供することにある。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本考案の家具用扉のロック装置11は、引戸15を厚み方向に貫通して前記引戸15に取り付けられる外筒部29と、
前記外筒部29の内方で保持され軸線47に沿う方向及び軸線回りで可動自在となって、前記引戸15が厚み方向で対向する戸枠部、または、召し合わせ部27において前記引戸15が対向する他の引戸25、に穿設される係合穴49に対して挿脱自在な突出杆31と、
前記突出杆31と同軸で一体に形成され前記引戸15の表面57に露出される操作部33と、
前記外筒部29と前記操作部33との間に配設され前記突出杆31を前記係合穴49から抜脱する方向に付勢する付勢部材35と、
前記外筒部29の内周または前記操作部33の外周の何れか一方に半径方向に延在して設けられるガイドピン37と、
前記外筒部29の内周または前記操作部33の外周の何れか他方に設けられて、少なくとも前記突出杆31を進退させる方向の進退部61、及び前記突出杆31を回転させる方向の回転部63を有し、前記ガイドピン37に係合して前記突出杆31を前記係合穴49に係合させる位置と前記係合穴49から離脱した位置とに位置規制するカム溝39と、
を具備することを特徴とする。
この家具用扉のロック装置11では、例えば召し合わせ部27に設けられた場合、引戸15の表面57に露出している操作部33が、外筒部29に対して押し込まれる。操作部33が押し込まれると、操作部33と一体となっている突出杆31は、付勢部材35の付勢力に抗して、外筒部29から突出される。この際、ガイドピン37と、カム溝39の進退部61とは、相対移動する。外筒部29から突出した突出杆31は、召し合わせ部27における他の引戸25に形成されている係合穴49に挿入される。この状態で、召し合わせ部27で重なっている引戸15は、開放が規制される。操作部33が回転されると、突出杆31も同方向に回転する。この回転によって、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とは、円周方向で相対移動する。これにより、ガイドピン37は、回転部63に配置される。回転部63に配置されたガイドピン37は、付勢部材35の付勢力によって回転部63に保持されたままとなり、進退部61へは移動されない。その結果、突出杆31は、係合穴49に挿入された状態に保持される。つまり、引戸15と、他の引戸25とは、ロック状態に保たれる。
一方、ロック状態から、操作部33が逆回転されると、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とは、上記と逆方向に相対移動される。この回転によって、ガイドピン37は、進退部61に到達する。ガイドピン37が進退部61に到達すると、付勢部材35の付勢力によって、ガイドピン37と、カム溝39の進退部61とは相対移動する。これにより、突出杆31は、付勢部材35の付勢力によって、外筒部29の内方へ後退する。その結果、突出杆31は、係合穴49から抜脱され、引戸15と、他の引戸25とは、ロックが解除される。
本考案の家具用扉のロック装置11は、引戸15を厚み方向に貫通して前記引戸15に取り付けられる外筒部29と、
前記外筒部29の内方で保持され軸線47に沿う方向及び軸線回りで可動自在となって、前記引戸15が厚み方向で対向する戸枠部の端縁部分、または、召し合わせ部27において前記引戸15が対向する他の引戸25の戸尻側となる端縁部分26、に当接し、該端縁部分26に対して進退自在な突出杆31と、
前記突出杆31と同軸で一体に形成され前記引戸15の表面57に露出される操作部33と、
前記外筒部29と前記操作部33との間に配設され前記突出杆31を前記端縁部分26から後退する方向に付勢する付勢部材35と、
前記外筒部29の内周または前記操作部33の外周の何れか一方に半径方向に延在して設けられるガイドピン37と、
前記外筒部29の内周または前記操作部33の外周の何れか他方に設けられて、少なくとも前記突出杆31を進退させる方向の進退部61、及び前記突出杆31を回転させる方向の回転部63を有し、前記ガイドピン37に係合して前記突出杆31を前記端縁部分26に当接させる位置と前記端縁部分26から離脱した位置とに位置規制するカム溝39と、
を具備することを特徴とする。
この家具用扉のロック装置11では、例えば召し合わせ部27に設けられた場合、引戸15の表面57に露出している操作部33が、外筒部29に対して押し込まれる。操作部33が押し込まれると、操作部33と一体となっている突出杆31は、付勢部材35の付勢力に抗して、外筒部29から突出される。この際、ガイドピン37と、カム溝39の進退部61とは、相対移動する。外筒部29から突出した突出杆31は、召し合わせ部27における他の引戸25の端縁部分26に当接可能とされる。この状態で、召し合わせ部27で重なっている引戸15は、開放が規制される。操作部33が回転されると、突出杆31も同方向に回転する。この回転によって、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とは、円周方向で相対移動する。これにより、ガイドピン37は、回転部63に配置される。回転部63に配置されたガイドピン37は、付勢部材35の付勢力によって回転部63に保持されたままとなり、進退部61へは移動されない。その結果、突出杆31は、端縁部分26に当接された状態に保持される。つまり、引戸15と、他の引戸25とは、ロック状態に保たれる。
一方、ロック状態から、操作部33が逆回転されると、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とは、上記と逆方向に相対移動される。この回転によって、ガイドピン37は、進退部61に到達する。ガイドピン37が進退部61に到達すると、付勢部材35の付勢力によって、ガイドピン37と、カム溝39の進退部61とは相対移動する。これにより、突出杆31は、付勢部材35の付勢力によって、外筒部29の内方へ後退する。その結果、突出杆31は、端縁部分26から後退され、引戸15と、他の引戸25とは、ロックが解除される。
本考案の家具用扉のロック装置67は、開き戸73を厚み方向に貫通して前記開き戸73に取り付けられる外筒部29と、
前記開き戸73の戸枠部に設けられる係合部86(85)と、
前記外筒部29の内方で保持され軸線47に沿う方向及び軸線回りで可動自在となり、軸線47に直交する方向に延在するロック片77が設けられて、前記係合部86(85)に対して前記ロック片77が係合または係合解除自在な突出杆31と、
前記突出杆31と同軸で一体に形成され前記開き戸73の表面57に露出される操作部33と、
前記外筒部29と前記操作部33との間に配設され前記突出杆31を前記外筒部29の内方に後退させる方向に付勢する付勢部材35と、
前記外筒部29の内周または前記操作部33の外周の何れか一方に半径方向に延在して設けられるガイドピン37と、
前記外筒部29の内周または前記操作部33の外周の何れか他方に設けられて、少なくとも前記突出杆31を進退させる方向の進退部61、及び前記突出杆31を回転させる方向の回転部63を有し、前記ガイドピン37に係合して前記突出杆31の前記ロック片77を前記係合部86(85)に係合させる位置と前記係合部86(85)から離脱した位置とに位置規制するカム溝39と、
を具備することを特徴とする。
この家具用扉のロック装置67では、例えば開き戸73に設けられた場合、開き戸73の表面57に露出している操作部33が、外筒部29に対して押し込まれる。操作部33が押し込まれると、操作部33と一体となっている突出杆31及びロック片77は、付勢部材35の付勢力に抗して、外筒部29から突出される。この際、ガイドピン37と、カム溝39の進退部61とは、相対移動する。外筒部29から突出した突出杆31は、ロック片77が戸枠部の係合部86(85)に、軸線47に直交する面内で一致する。操作部33が回転されると、突出杆31及びロック片77も同方向に回転し、ロック片77は、戸枠部の係合部86(85)に係合する。この状態で、開き戸73は、開放が規制される。この回転によって、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とは、円周方向で相対移動する。これにより、ガイドピン37は、回転部63に配置される。回転部63に配置されたガイドピン37は、付勢部材35の付勢力によって回転部63に保持されたままとなり、進退部61へは移動されない。その結果、ロック片77は、係合部86(85)に係合した状態に保持される。つまり、開き戸73は、戸枠部に対してロック状態に保たれる。
一方、ロック状態から、操作部33が逆回転されると、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とは、上記と逆方向に相対移動される。この回転によって、ガイドピン37は、進退部61に到達する。ガイドピン37が進退部61に到達した回転位置で、ロック片77は、係合部86(85)からの離脱が完了する。その結果、開き戸73は、戸枠部に対してロックが解除される。ガイドピン37が進退部61に到達すると、付勢部材35の付勢力によって、ガイドピン37と、カム溝39の進退部61とは相対移動する。これにより、突出杆31は、付勢部材35の付勢力によって、外筒部29の内方へ後退する。ロック片77は、係合部86(85)に干渉しない退避位置で保持される。
本考案の家具用扉のロック装置67は、上記の家具用ロック装置67であって、
前記係合部が、
前記開き戸73の戸枠部に凹設される係合溝85よりなることを特徴とする。
この家具用扉のロック装置67では、開き戸73に設けられた場合、開き戸73の表面57に露出している操作部33が、外筒部29に対して押し込まれる。操作部33が押し込まれると、操作部33と一体となっている突出杆31及びロック片77は、付勢部材35の付勢力に抗して、外筒部29から突出される。この際、ガイドピン37と、カム溝39の進退部61とは、相対移動する。外筒部29から突出した突出杆31は、ロック片77が戸枠部に凹設された係合溝85に、軸線47に直交する面内で一致する。操作部33が回転されると、突出杆31及びロック片77も同方向に回転し、ロック片77は、戸枠部の係合溝85に係合する。この状態で、開き戸73は、開放が規制される。この回転によって、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とは、円周方向で相対移動する。これにより、ガイドピン37は、回転部63に配置される。回転部63に配置されたガイドピン37は、付勢部材35の付勢力によって回転部63に保持されたままとなり、進退部61へは移動されない。その結果、ロック片77は、係合溝85に係合した状態に保持される。つまり、開き戸73は、戸枠部に対してロック状態に保たれる。
一方、ロック状態から、操作部33が逆回転されると、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とは、上記と逆方向に相対移動される。この回転によって、ガイドピン37は、進退部61に到達する。ガイドピン37が進退部61に到達した回転位置で、ロック片77は、係合溝85からの離脱が完了する。その結果、開き戸73は、戸枠部に対してロックが解除される。ガイドピン37が進退部61に到達すると、付勢部材35の付勢力によって、ガイドピン37と、カム溝39の進退部61とは相対移動する。これにより、突出杆31は、付勢部材35の付勢力によって、外筒部29の内方へ後退する。ロック片77は、係合溝85に干渉しない退避位置で保持される。
本考案の家具用扉のロック装置は、上記の家具用扉のロック装置であって、
前記カム溝39が、
前記進退部61と、前記回転部63と、前記回転部63の前記進退部61と反対側に連続して前記進退部61と平行なロック部65とによって略コ字状に形成されていることを特徴とする。
この家具用扉のロック装置では、ロック時に、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とが、円周方向で相対移動されると、ガイドピン37が回転部63の終端に連続するロック部65に到達する。ロック部65に到達したガイドピン37は、付勢部材35の付勢力によって、軸線47に沿う方向でロック部65を移動する。このロック部65は、進退部61と平行に、すなわち回転部63の両端で同方向に延びるように形成される。このため、ロック部65に配置されたガイドピン37は、操作部33の回転を規制する。ガイドピン37は、操作部33が押し込まれ、回転部63に到達することで、再び回転方向の移動が可能となる。つまり、ロックの解除には、操作部33の再押し込み操作が必要となる。
本考案に係る家具用扉のロック装置によれば、簡素な構造で製造でき、子供の悪戯等による引戸の不用意な開放が防止でき、また、地震などの際に不用意に引戸が開放してしまうことがなく、既存引戸への後付も容易に行える。
本考案に係る家具用扉のロック装置によれば、戸枠部や他の引戸の端縁部分若しくは他の引戸の端縁部分である係合穴に当接若しくは挿入係合されることでロックすることが可能となり、簡素な構造で製造でき、子供の悪戯等による引戸の不用意な開放が防止でき、また、地震などの際に不用意に引戸が開放してしまうことがなく、既存引戸への後付も容易に行える。
本考案に係る請求項3記載の家具用扉のロック装置によれば、簡素な構造で製造でき、子供の悪戯等による開き戸の不用意な開放が防止でき、また、地震などの際に不用意に開き戸が開放してしまうことがなく、既存開き戸への後付も容易に行える。
本考案に係る家具用扉のロック装置によれば、戸枠部に凹設された係合溝にロック片が進入することでロックすることが可能となり、簡素な構造で製造でき、子供の悪戯等による開き戸の不用意な開放が防止でき、また、地震などの際に不用意に開き戸が開放してしまうことがなく、既存開き戸への後付も容易に行える。
本考案に係る家具用扉のロック装置によれば、確実なロック状態を保つことができ、子供の悪戯等によっては容易にロック解除されないようにできる。
本考案の第1実施形態に係る家具用扉のロック装置が取り付けられた収納用什器の斜視図である。 図1に示したロック装置の分解斜視図である。 ロック装置の解除状態の背面斜視図である。 ロック装置のロック状態の背面斜視図である。 召し合わせ部に取り付けられたロック装置が解除状態となった動作説明図である。 召し合わせ部に取り付けられたロック装置が操作中の動作説明図である。 召し合わせ部に取り付けられたロック装置がロック状態となった動作説明図である。 他の実施形態におけるロック装置の操作中の動作説明図である。 他の実施形態におけるロック装置の操作中の動作説明図である。 他の実施形態におけるロック装置の操作中の動作説明図である。 (a)は本考案の第2実施形態に係るロック装置が取り付けられた観音開きの収納什器の斜視図、(b)は本考案の第2実施形態に係るロック装置が取り付けられた片開きの収納什器の斜視図である。 図11に示したロック装置の解除状態の背面斜視図である。 図11に示したロック装置のロック状態の背面斜視図である。 (a)は底板にロック片が係合するロック装置の解除状態の要部断面図、(b)は底板にロック片が係合するロック装置のロック状態の要部断面図である。 側板にロック片が係合するロック装置のロック状態の要部断面図である。 インセット扉におけるロック片の係合位置を表す要部断面図である。 アウトセット扉におけるロック片の係合位置を表す要部断面図である。 他の実施形態における係合部の斜視図である。 他の実施形態でのインセット扉におけるロック片の係合位置を表す要部断面図である。 他の実施形態でのアウトセット扉におけるロック片の係合位置を表す要部断面図である。 (a)は操作部端面が平坦面となった変形例に係るロック装置の斜視図、(b)は操作部外周面にローレットが施された変形例に係るロック装置の斜視図である。 ガイドピンが外筒部に設けられカム溝が操作部に設けられた変形例に係るロック装置の分解斜視図である。 カム溝がレ字状に形成された変形例に係るロック装置の解除状態の要部断面図である。 カム溝がレ字状に形成された変形例に係るロック装置のロック状態の要部断面図である。
以下、本考案に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本考案の第1実施形態に係る家具用扉のロック装置11が取り付けられた収納用什器13の斜視図、図2は図1に示したロック装置11の分解斜視図、図3はロック装置11の解除状態の背面斜視図、図4はロック装置11のロック状態の背面斜視図である。
本実施形態に係る家具用扉のロック装置11は、家具用である例えば収納用什器13に取り付けられる。ロック装置11は、図例の収納用什器13の他、引戸15を備える戸棚、食器棚、書棚、キャビネット等に取り付けられてもよい。収納用什器13は、台輪17の上方に、側板19と天板21とからなる什器本体23が載置される。什器本体23の前面は開口部となり、開口部には、左右に引き分けられる一対の引き違い戸(引戸15と他の引戸25)が設けられている。図例の収納用什器13では、上下各段の開口部に、一対の引き違い戸が設けられる。ロック装置11は、これら引戸15のそれぞれの召し合わせ部27に取り付けられる。
ロック装置11は、外筒部29と、突出杆31と、操作部33と、付勢部材35と、ガイドピン37と、カム溝39と、を有して構成される。
外筒部29は、引戸15を厚み方向に貫通して引戸15に取り付けられる。外筒部29は、円筒形状に形成され、軸線方向の一端に長円形状の取付板41が固定される。取付板41には、外筒部29の内径より小径に形成され、突出杆31を挿通する貫通穴43が穿設される。取付板41には、外筒部29を挟んで一対の固定用穴45が穿設される。ロック装置11は、取付板41の固定用穴45に挿通したネジによって引戸15に取り付けられる。
図3、図4に示すように、突出杆31は、外筒部29の内方で保持され、軸線47に沿う方向及び軸線回りで可動自在となる。突出杆31は、引戸15が厚み方向で対向する戸枠部(図示略)、または、召し合わせ部27において引戸15が対向する他の引戸25、に穿設される係合穴49に対して挿脱自在となる。つまり、ロック装置11は、前側の戸(引戸15)に、本体を組み付け、後側となる反対側の戸(他の引戸25)に係止する。
本実施形態において、突出杆31は、召し合わせ部27における他の引戸25に穿設される係合穴49に挿脱される。なお、この突出杆31の突出側先端には、第2実施形態で述べる複数の係合突起51が突設される。
操作部33は、突出杆31と同軸で一体に形成される。本実施形態において、操作部33は、突出杆31よりも大径の円柱状に形成される。操作部33の端面は、球面状の凹部53となっている。この凹部53には板状摘み部55が突設されている。板状摘み部55は、引戸15の表面57に露出される。操作部33の外周には、直径方向の両端側となる位置に、ピン固定用穴59(図2参照)が穿設されている。
付勢部材35は、外筒部29と操作部33との間に配設される。付勢部材35は、一端が操作部33に当接し、他端が取付板41に当接して圧縮された状態で取り付けられている。圧縮された付勢部材35は、突出杆31を係合穴49から抜脱する方向に付勢する。本実施形態において、付勢部材35には、コイルバネが用いられ、突出杆31の周囲に配置される。
ガイドピン37は、外筒部29の内周または操作部33の外周の何れか一方に半径方向に延在して設けられる。本実施形態において、ガイドピン37は、一対で構成され、操作部33の外周に設けられる。ガイドピン37は、操作部33の外周に穿設された上記した一対のピン固定用穴59のそれぞれに固定される。
カム溝39は、外筒部29の内周または操作部33の外周の何れか他方に設けられる。本実施形態では、カム溝39は、外筒部29の内周から外筒部29を貫通して設けられる。カム溝39は、少なくとも突出杆31を進退させる方向の進退部61、及び突出杆31を回転させる方向の回転部63を有する。本実施形態においてのカム溝39は、これに加えてロック部65を有する。すなわち、カム溝39は、軸線方向に平行となる真直な進退部61と、外筒部29の周面に沿う回転部63と、回転部63の進退部61と反対側に連続して進退部61と平行なロック部65とによって、回転部63の両端で進退部61とロック部65とが同方向に延び、略コ字状に形成され、図2に示すように、外筒部29に対向配置となるように対となって設けられている。そして、両カム溝39は、各ガイドピン37に係合し、突出杆31を、係合穴49に係合させる位置(図4に示す位置)と、係合穴49に対する離脱位置(図3に示す位置)とに位置規制する。
次に、第1実施形態に係るロック装置11の作用を説明する。
図5は召し合わせ部27に取り付けられたロック装置11が解除状態となった動作説明図、図6は召し合わせ部27に取り付けられたロック装置11が操作中の動作説明図、図7は召し合わせ部27に取り付けられたロック装置11がロック状態となった動作説明図である。
本実施形態に係る家具用扉のロック装置11では、例えば図5に示す召し合わせ部27に設けられた場合、引戸15の表面57に露出している操作部33が、図6に示すように、外筒部29に対して押し込まれる。操作部33が押し込まれると、操作部33と一体となっている突出杆31は、付勢部材35の付勢力に抗して、外筒部29から突出される。
この際、ガイドピン37と、カム溝39の進退部61とは、相対移動する。外筒部29から突出した突出杆31は、召し合わせ部27における後側の他の引戸25に形成されている係合穴49に挿入される。この状態で、召し合わせ部27で重なっている引戸15は、開放が規制される。操作部33が回転されると、突出杆31も同方向に回転する。この回転によって、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とは、円周方向で相対移動する。これにより、ガイドピン37は、回転部63に配置される。回転部63に配置されたガイドピン37は、付勢部材35の付勢力によって回転部63に保持されたままとなり、進退部61へは移動されない。その結果、突出杆31は、係合穴49に挿入された状態に保持される。つまり、引戸15と、他の引戸25とは、ロック状態に保たれる。
さらに、本実施形態に係る家具用扉のロック装置11では、ロック時に、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とが、円周方向で相対移動されると、図7に示すように、ガイドピン37が回転部63の終端に連続するロック部65に到達する。ロック部65に到達したガイドピン37は、付勢部材35の付勢力によって、軸線47に沿う方向でロック部65を移動する。このロック部65は、進退部61と平行に形成される。このため、ロック部65に配置されたガイドピン37は、操作部33の回転を規制する。
このように、ロック装置11では、板状摘み部55を押し込み、回転させる簡易的な操作でロックが完了する。なお、本実施形態では、カム溝39の回転部63の長さを、外筒部29の周方向約1/4の範囲とされ、すなわち、ガイドピン37との相対移動範囲を90°として設定される。これにより、操作部33の回転操作範囲を90°とすることが可能となり、操作部33の板状摘み板55の姿勢を、その操作の両端で垂直な状態と水平な状態とすることができ、例えば垂直な状態ではロック解除状態、水平な状態をロック状態として、板状摘み板55にてロック装置11の状態の目視確認が可能となっている。
一方、ロック状態から、操作部33が逆回転されると、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とは、上記と逆方向に相対移動される。カム溝39にロック部65を有する本実施形態では、ガイドピン37は、操作部33が押し込まれ、回転部63に到達することで、再び回転方向の移動が可能となる。つまり、ロックの解除には、操作部33の再押し込み操作が必要となる。その結果、確実なロック状態を保つことができ、子供の悪戯等によっては容易にロック解除されないようにできる。
この回転によって、ガイドピン37は、進退部61に到達する。ガイドピン37が進退部61に到達すると、付勢部材35の付勢力によって、ガイドピン37と、カム溝39の進退部61とは相対移動する。これにより、突出杆31は、付勢部材35の付勢力によって、外筒部29の内方へ後退する。その結果、突出杆31は、係合穴49から抜脱され、引戸15と、他の引戸25とは、ロックが解除される。
このように、家具用扉のロック装置11では、鍵(合鍵)を使わずに引き違い戸をロックできる。鍵を不要とするので、鍵の管理を行ったり、鍵を全員が所持する必要がなくなる。このため、ロック装置11は、簡易ロック、補助ロックを実現させることができる。これにより、地震などの際に、引戸15が容易に開かない耐震構成を得ることができる。また、戸棚内のものの飛び出しも防止することができる。
ロック装置11は、押す、回転するという2段階の操作が必要であり、簡易的な操作でありながら、子供の悪戯に対応することができる。また、ロック装置11は、穴あけ加工のみで、引戸15に容易に組み付けることができる。このため、既存の収納用什器13への後付けも可能となる。
なお、上述した第1実施形態では、召し合わせ部27における他の引戸25に穿設される係合穴49に、突出杆31が挿脱されてロックが行われる例について述べたが、他の引戸25に係合穴49を穿設せずに、図8に示すように、他の引戸25の端縁部分としての戸尻26に突出杆31が当接することとしても良い。
すなわち、引戸15と他の引戸25との召し合わせ部27における引戸15が対向する他の引戸25の戸尻26に、突出した突出杆31の側面が当接することで、引戸15と他の引戸25の互いの移動の干渉となり、ロックとする構成となる。
この戸尻26に突出杆31が当接する構成例では、上記した係合穴49のような加工を施す必要が無く、容易にロック構造を実現でき、このことから、既存の収納用什器13への後付けも容易に可能となる。
さらに、上記した他の引戸25の端縁部分26においては、図9、図10に示すように、係合部材を設けることとしても良い。
この係合部材は、図9に示すようなL字状の係合部材28を、他の引戸25の裏面側にビスなどで固定し、戸尻26よりも延出するように配置して、戸尻26とで矩形に囲むような凹部50を形成し、この凹部50内に突出杆31を進入させるように構成する。
このような構成とすることで、上記したような戸尻26のみに当接する構成に加え、多重引戸などを構成して、各引戸のそれぞれにロック装置を配設する場合に、引戸のいずれの方向にも突出杆31と凹部50とが係合し合うこととなり、互いの引戸同士のロックを行うことが可能となる。同様に、図10に示すように、係合部材48をコ字状に形成して、戸尻26に設けることで、同様の効果を得ることができる。
なお、これら図8、9、10の各実施形態において、他の引戸25とした部分は、引戸15が厚み方向で対向する戸枠部(図示略)であってもよく、戸枠部の端縁部分、すなわち建物開口の縁部に突出杆31を当接させる実施形態や、この戸枠部の端縁部分に、上記したL字形状の係合部材28やコ字状の係合部材48を設け、これらに対して突出杆31を当接させ係合させることとしても良い。
次に、本考案の第2実施形態に係る家具用扉のロック装置67を説明する。
図11(a)は本考案の第2実施形態に係るロック装置67が取り付けられた観音開きの収納什器69の斜視図、(b)は本考案の第2実施形態に係るロック装置67が取り付けられた片開きの収納什器71の斜視図、図12は図11に示したロック装置67の解除状態の背面斜視図、図13は図11に示したロック装置67のロック状態の背面斜視図である。なお、第2実施形態において図1〜図7に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る家具用扉のロック装置67は、図11(a)に示す観音開きの開き戸73を有する収納什器69や、図11(b)に示す片開きの開き戸73を有する収納什器71に取り付けられる。ロック装置67は、開き戸73の戸先側に位置し、開き戸73に設けられた取手75の近傍に取り付けられる。
ロック装置67は、図12、図13に示すように、突出杆31に、ロック片77を備える点が第1実施形態に係るロック装置11と異なる。他の構成は、第1実施形態に係るロック装置11と同様である。ロック片77は、突出杆31の突出先端に形成された係合突起51に係合することで回転方向の位置が規制される。係合突起51は、円周方向に等間隔に4つのものが配置される。それぞれの係合突起51は、相互間に十字状の係合空間を形成する。この係合空間に、ロック片77の固定片部79が係合して回転規制される。ロック片77は、固定ビス81によってこの回転が規制された状態で突出杆31の突出先端に固定される。ロック片77は、ガイドピン37が進退部61とロック部65との間で回転されることにより、90°の回転範囲で回転される。
また、閉鎖時での開き戸73の周縁部分に位置する戸枠部となる側板19や底板83には、ロック片77が進入する係合部としての係合溝85が凹設される。この係合溝85は、図14、図15に示すように、底板83や側板19におけるロック装置67の近傍に位置し、ロック片77の移動軌跡上でロック片77が進入する溝形状に形成される。
次に、第2実施形態に係るロック装置67の作用を説明する。
図14(a)は底板83にロック片77が係合するロック装置67の解除状態の要部断面図、(b)は底板83にロック片77が係合するロック装置67のロック状態の要部断面図、図15は側板19にロック片77が係合するロック装置67のロック状態の要部断面図である。
この家具用扉のロック装置11では、例えば開き戸73に設けられた場合、開き戸73の表面57に露出している操作部33が、外筒部29に対して押し込まれる。操作部33が押し込まれると、操作部33と一体となっている突出杆31及びロック片77は、付勢部材35の付勢力に抗して、図13に示すように、外筒部29から突出される。
この際、ガイドピン37と、カム溝39の進退部61とは、相対移動する。外筒部29から突出した突出杆31は、ロック片77が戸枠部の係合溝85に、軸線47に直交する面内で一致する。操作部33が回転されると、突出杆31及びロック片77も同方向に回転し、ロック片77は、図14(b)に示す戸枠部の例えば底板83に形成される係合溝85に進入する。この状態で、開き戸73は、開放が規制される。
この回転によって、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とは、円周方向で相対移動する。これにより、ガイドピン37は、回転部63に配置される。回転部63に配置されたガイドピン37は、付勢部材35の付勢力によって回転部63、若しくは上記のロック部65に保持されたままとなり、進退部61へは移動されない。その結果、ロック片77は、係合溝85に挿入された状態に保持される。つまり、開き戸73は、戸枠部に対してロック状態に保たれる。
なお、係合溝85は、上記の底板83の他、収納什器69や収納什器71の図15に示す側板19に形成することもできる。この場合、ロック片77は、係合突起51によって形成される90°位相の異なる十字状の係合空間に固定片部79が固定、すなわち、取り付け向きを変えて固定される。
一方、ロック状態から、操作部33が逆回転されると、ガイドピン37と、カム溝39の回転部63とは、上記と逆方向に相対移動される。この回転によって、ガイドピン37は、進退部61に到達する。ガイドピン37が進退部61に到達した回転位置で、ロック片77は、図14(a)に示す位置となり、係合溝85からの離脱が完了する。その結果、開き戸73は、戸枠部に対してロックが解除される。ガイドピン37が進退部61に到達すると、付勢部材35の付勢力によって、ガイドピン37と、カム溝39の進退部61とは相対移動する。これにより、突出杆31は、付勢部材35の付勢力によって、図12に示すように、外筒部29の内方へ後退する。ロック片77は、係合溝85に干渉しない退避位置で保持される。
このように、第2実施形態のロック装置67は、突出杆31にロック片77を追加するのみの簡素な構造で製造でき、そして、子供の悪戯等による不用意な開放を防止でき、既存開き戸への後付も容易に行える。
以下に、ロック装置の種々の変形例を説明する。
図16はインセット扉87におけるロック片77の係合位置を表す要部断面図、図17はアウトセット扉89におけるロック片77の係合位置を表す要部断面図である。なお、以下の各変形例において図1〜図15に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
第2実施形態に係るロック装置67は、図16に示すインセット扉87、または図17に示すアウトセット扉89に取り付けることができる。インセット扉87は、側板19の木口である側板端面91とインセット扉87の表面57とが面一となる。アウトセット扉89は、木口である側板端面91に、アウトセット扉89の裏面93が当接する。
従って、ロック装置11は、インセット扉87よりも、アウトセット扉89に取り付けられる場合の方が、係合溝85が側板端面91に近接して形成される。
このように、ロック装置67は、係合溝85の位置を変更するのみで、インセット扉87、アウトセット扉89の双方に取り付けることができる。
また、上記した開き戸73での各実施形態では、ロック装置67のロック片77が進入し係合する係合溝85を、戸枠部の底板83や側板19に凹設する例とし、すなわち、係合溝85を係合部とした例について述べたが、この係合部としては、図18に示すようなL字形状の部材を係合部86として構成することとしてもよい。
このL字状の係合部86は、一方の板部に取付穴86aが穿設されており、この取付穴86aにてビス90を用い、戸枠部である側板19や底板83に固定する。図19に示すインセット扉87や図20に示すアウトセット扉89のように、側板19に係合部86を取り付ける場合は、側板19の内面20に係合部86が固定され、内面20に対して他方の板部が突出するように設けられる。そして、この係合部86に対してロック装置67のロック片77が係合する。
このL字状の係合部86によれば、上述した係合溝85を十分な深さとして凹設することができない厚みの小さい側板19や底板83に設けることが可能となる。また、係合溝85を例えば切削などの工程で凹設する場合に比べ、ビス止めで良いことから容易に設けることが可能となる。
さらに、上記したL字状の係合部86に換えて、例えば開き戸73の閉鎖を保持する構成、所謂キャッチ部材を兼用させることも可能である。キャッチ部材としては、マグネットキャッチやローラーキャッチ、ボールキャッチなど開き戸73を閉じた際に側板19などの戸枠部と開き戸73との間に亘って設けられるものであり、戸枠部側には開き戸73に向かって突出して設けられることになることから、その突出する部分を係合部として、この係合部に対してロック装置67のロック片77が係合することとすればよい。このようなキャッチ部材とロック片77とで、開き戸73は、仮閉鎖とロック状態との2つの閉鎖状態を行うことが可能となる。
図21(a)は操作部端面95が平坦面となった変形例に係るロック装置97の斜視図、(b)は操作部外周面にローレット99が施された変形例に係るロック装置101の斜視図である。
図21(a)に示すロック装置97は、操作部端面95が平坦面の円柱状に形成される。操作部端面95には、回転向きを示す三角印等のマーク103が設けられてもよい。この他、「開」「閉」の文字などをマークとして、扉表面側に設けることとしてもよい。ロック装置97は、上記の板状摘み部55を廃止し、操作部33の加工を容易にすることで、製造コストを安価にでき、また意匠性も図ることができる。
図21(b)に示すロック装置101は、操作部外周面にローレット99が施されている。ロック装置101は、ローレット99によって手指の滑りを生じ難くし、操作性を向上させることができる。
図22はガイドピン37が外筒部105に設けられカム溝39が操作部107に設けられた変形例に係るロック装置109の分解斜視図である。
第1、第2実施形態では、ガイドピン37が操作部33に設けられ、カム溝39が外筒部29に設けられていたが、これらガイドピン37及びカム溝39は、逆に設けられてもよい。すなわち、この変形例に係るロック装置109は、外筒部105にガイドピン37が突設され、操作部107の外周にカム溝39が形成されている。ガイドピン37とカム溝39とによる突出杆31に対する作用は、上記した作用と同様である。
このロック装置109によれば、カム溝39を外筒部105によって覆うことができるので、カム溝39に異物や塵埃等が侵入することによる操作性の低下を抑制することができ、また、引戸15や開き戸73への組み付け時の作業性を向上できる。
図23はカム溝111がレ字状に形成された変形例に係るロック装置113の解除状態の要部断面図、図24はカム溝111がレ字状に形成された変形例に係るロック装置113のロック状態の要部断面図である。
第1、第2実施形態では、カム溝39が、進退部61と、回転部63と、ロック部65と、から構成され略コ字状に形成されたが、カム溝111は、レ字状に形成されてもよい。すなわち、レ字状のカム溝111は、ロック部65が省略されている。その代わりに、回転部115が終端に向かって操作部33に接近する方向に傾斜して形成されている。ガイドピン37は、付勢部材35によって付勢されると、回転部115の傾斜によって、回転部115の終端方向に移動されることとなる。ガイドピン37は、回転部115の終端に移動されると、傾斜によって、逆回転し難く、すなわち解除方向に回転し難くなる。つまり、回転部115は、上記の回転部63とロック部65との双方の作用を有することとなる。
この変形例に係るロック装置113によれば、簡単な形状のカム溝111によって、ロック状態を保つことができ、解除の際には、押し込みながら回転させる操作となり、子供の悪戯等によっては容易にロック解除されないようにできる。
従って、本実施形態に係る家具用扉のロック装置11,67,97,101,109,113によれば、簡素な構造で製作することができ、子供の悪戯等による不用意な開放が防止でき、或いは地震などの外力による開放が防止でき、既存の引戸や開き戸への後付も容易に行える。
11,67,97,101,109,113…ロック装置
15…引戸
26…端縁部分(戸尻)
27…召し合わせ部
29…外筒部
31…突出杆
33…操作部
35…付勢部材
37…ガイドピン
39…カム溝
47…軸線
49…係合穴
57…表面
61…進退部
63…回転部
65…ロック部
73…開き戸
77…ロック片
85…係合部(係合溝)
86…係合部

Claims (4)

  1. 引戸を厚み方向に貫通して前記引戸に取り付けられる外筒部(29)と、
    前記外筒部(29)の内方で保持され、軸線に沿う方向で可動自在及び軸線回りで可動自在となって、前記引戸が厚み方向で対向する戸枠部の端縁部分、または、召し合わせ部において前記引戸が対向する他の引戸の戸尻側となる端縁部分、に当接し、該端縁部分に対して進退自在な突出杆(31)と、
    前記突出杆(31)と同軸で一体に形成され前記引戸の表面に露出される円柱形状の操作部(33)と、
    前記外筒部(29)と前記操作部(33)との間に配設され前記突出杆(31)を前記端縁部分から進退する方向に付勢する付勢部材(35)と、
    前記操作部(33)の外周の対向位置に半径方向に延在して設けられる一対のガイドピン(37,37)と、
    前記外筒部(29)の対向位置に設けられて、前記突出杆(31)を進退させる方向の進退部(61)、前記突出杆(31)を回転させる方向の回転部(63)、及び回転部の進退部と反対側に進退部と平行に形成されたロック部(65)が連続し、進退部(61)の方がロック部(65)よりも軸方向に長い略コ字状に形成された一対のカム溝(39,39)であって、前記ガイドピン(37,37)がロック部(65)の先端部に係合して前記突出杆(31)を前記端縁部分に当接させる突出位置と前記ガイドピン(37,37)が進退部(61)の先端部に係合して前記突出杆(31)を前記端縁部分から離脱した収納位置とに位置規制する一対のカム溝(39,39)と、
    を具備することを特徴とする家具用扉のロック装置。
  2. 請求項1記載の家具用ロック装置であって、
    前記端縁部分は、引戸の戸尻側に形成された係合穴であり、該係合穴に前記突出杆の先端部が挿入係合自在とされていることを特徴とする家具用扉のロック装置。
  3. 開き戸を厚み方向に貫通して前記開き戸に取り付けられる外筒部と、
    前記開き戸の戸枠部に設けられる係合部と、
    前記外筒部の内方で保持され、軸線に沿う方向で可動自在及び軸線回りで可動自在となって、外筒部の開口から進退自在な突出杆と、
    前記突出杆の前記外筒部から突出する底部に設けられて、突出杆の外周から突出する端部が前記係合部に対して係合または係合解除自在とされたロック片と、
    前記突出杆と同軸で一体に形成され前記開き戸の表面に露出される円柱形状の操作部と、
    前記外筒部と前記操作部との間に配設され前記突出杆を前記外筒部の内方に後退させる方向に付勢する付勢部材と、
    前記操作部の外周の対向位置に半径方向に延在して設けられる一対のガイドピンと、
    前記外筒部の対向位置に設けられて、前記突出杆を進退させる方向の進退部、前記突出杆を回転させる方向の回転部、及び回転部の進退部と反対側に進退部と平行に形成されたロック部が連続し、進退部の方がロック部よりも軸方向に長い略コ字状に形成された一対のカム溝であって、前記ガイドピンがロック部の先端部に係合して前記ロック片を前記係合部に係合させる位置と前記ガイドピンが進退部の先端部に係合して前記ロック片が前記係合部から離脱した位置とに位置規制する一対のカム溝と、
    を具備することを特徴とする家具用扉のロック装置。
  4. 請求項3記載の家具用ロック装置であって、
    前記係合部が、
    前記開き戸の戸枠部に凹設される係合溝よりなることを特徴とする家具用扉のロック装置。
JP2017005264U 2017-11-17 2017-11-17 家具用扉のロック装置 Active JP3214730U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017005264U JP3214730U (ja) 2017-11-17 2017-11-17 家具用扉のロック装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017005264U JP3214730U (ja) 2017-11-17 2017-11-17 家具用扉のロック装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014192693A Continuation JP2016061130A (ja) 2014-09-22 2014-09-22 家具用扉のロック装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3214730U true JP3214730U (ja) 2018-02-01

Family

ID=61067081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017005264U Active JP3214730U (ja) 2017-11-17 2017-11-17 家具用扉のロック装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3214730U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022071525A (ja) * 2020-10-28 2022-05-16 和気産業株式会社 家具の施錠装置
CN117552688A (zh) * 2023-11-17 2024-02-13 珠海盈源电气有限公司 一种防误开的电气设备用配电柜

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022071525A (ja) * 2020-10-28 2022-05-16 和気産業株式会社 家具の施錠装置
JP7385846B2 (ja) 2020-10-28 2023-11-24 和気産業株式会社 家具の施錠装置
CN117552688A (zh) * 2023-11-17 2024-02-13 珠海盈源电气有限公司 一种防误开的电气设备用配电柜

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20140008921A1 (en) Locking device for closing-opening member
US20160032622A1 (en) Mortise lock
JP3214730U (ja) 家具用扉のロック装置
JP2009215740A (ja) 開閉ロック装置
JP2005533205A (ja) 扉の施錠装置
JP5164592B2 (ja) 開閉ロック装置
JP2016061130A (ja) 家具用扉のロック装置
JP6113765B2 (ja) 打掛錠
KR101929708B1 (ko) 창호용 그립핸들
KR20160016112A (ko) 로테이터블 래치볼트를 갖는 도어락
JP2015094073A (ja) 錠前装置
JP5524732B2 (ja) レバーハンドル錠
JP5388693B2 (ja) 収納ボックスの扉施錠装置
JP4550637B2 (ja) サムターン装置
JP4949975B2 (ja) ボタン式錠装置
JP5623597B2 (ja) 門扉の係止装置および門扉
JP2010209531A (ja) 門扉の係止装置および門扉
JP2013104246A (ja) 扉ロック装置
JP4932540B2 (ja) ボタン式錠装置
KR200481502Y1 (ko) 기능성 크리센트
JP2006169946A (ja) サムターンユニット
JP6280735B2 (ja) プッシュ式ロック装置
JP6632120B2 (ja) 引戸用錠前
JP5130256B2 (ja) 室内扉のサムターン錠の締め出し防止装置
JP4460371B2 (ja) 施錠装置

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3214730

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250