JP7122528B2 - 熱伝導性組成物及び半導体装置 - Google Patents

熱伝導性組成物及び半導体装置 Download PDF

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Description

本開示は、一般には熱伝導性組成物及び半導体装置に関し、より詳細には2種類の金属粉とバインダとを含有する熱伝導性組成物、及び、熱伝導性組成物の反応物を備える半導体装置に関する。
近年の半導体装置の高速化及び高集積化に伴い、電子機器及び電気機器からの発熱量は増加の一途をたどっている。そのため、電子産業分野及びパワーエレクトロニクス分野において、放熱材料の熱伝導性を飛躍的に向上させることが急務となっている。
このような中、例えば、特許文献1は、次のような熱硬化性樹脂組成物を開示している。すなわち、この熱硬化性樹脂組成物は、プレート型銀微粒子と、銀粉と、熱硬化性樹脂と、を含んでいる。プレート型銀微粒子は、中心粒子径が0.3~15μm、厚さが10~200nmであり、100~250℃で自己焼結するものである。銀粉の平均粒子径は0.5~30μmである。プレート型銀微粒子と銀粉との合計量を100質量部としたとき、熱硬化性樹脂は1~20質量部配合されている。
特開2014-194013号公報
特許文献1では、上記のような熱硬化性樹脂組成物を100~250℃に加熱して、プレート型銀微粒子を焼結させて熱伝導経路(パス)を形成している。
しかしながら、上記の温度範囲では銀粉は溶融しない。そのため、プレート型銀微粒子と銀粉との間に熱抵抗が発生しやすく、熱伝導経路の強度も不十分となりやすい。ここで、熱抵抗は、バルク熱抵抗と界面熱抵抗との二つに大別される。バルク熱抵抗は、均質な物体内部の熱抵抗であり、界面熱抵抗は、二つの物体が接触する界面における熱抵抗である。プレート型銀微粒子と銀粉との間の熱抵抗は、主としてバルク熱抵抗である。
そして、上記のようなプレート型銀微粒子と銀粉との間に形成された熱伝導経路は、温度変化に伴う膨張及び収縮により断絶しやすく、高熱伝導性を得ることができない。
本発明の目的は、高熱伝導性を得ることができる熱伝導性組成物及び半導体装置を提供することにある。
本開示の第1の態様に係る熱伝導性組成物は、第1金属粉と、第2金属粉と、バインダと、を含有する。前記第1金属粉は、複数の第1金属粒子を含む。前記第1金属粉の平均粒子径は、1μm超5μm以下の範囲内である。前記第2金属粉は、複数の第2金属粒子を含む。前記複数の第2金属粒子の各々は、コアと、前記コアを被覆するコート層と、を有する。前記第2金属粉の平均粒子径は、前記第1金属粉の平均粒子径よりも大きい。
本開示の第2の態様に係る熱伝導性組成物は、第1金属粉と、第2金属粉と、バインダと、を含有する。前記第1金属粉は、複数の第1金属粒子を含む。前記複数の第1金属粒子の各々は、多面体状である。前記第2金属粉は、複数の第2金属粒子を含む。前記複数の第2金属粒子の各々は、コアと、前記コアを被覆するコート層と、を有する。
本開示の第3の態様に係る半導体装置は、半導体部品と、基板と、冷却体と、を備える。前記半導体部品と前記冷却体との間に熱伝導層を有する。前記熱伝導層は、前記熱伝導性組成物の反応物で形成されている。
本開示の第4の態様に係る半導体装置は、半導体部品と、基板と、を備える。前記半導体部品と前記基板との間に熱伝導層を有する。前記熱伝導層は、前記熱伝導性組成物の反応物で形成されている。
本開示によれば、高熱伝導性を得ることができる。
図1Aは、第1実施形態に係る熱伝導性組成物の熱処理前の状態を示す模式図である。図1Bは、同上の熱伝導性組成物の熱処理後の状態を示す模式図である。 図2Aは、第2実施形態に係る熱伝導性組成物の熱処理前の状態を示す模式図である。図2Bは、同上の熱伝導性組成物の熱処理後の状態を示す模式図である。 図3Aは、第3実施形態に係る熱伝導性組成物の熱処理前の状態を示す模式図である。図3Bは、同上の熱伝導性組成物の熱処理後の状態を示す模式図である。 図4Aは、第4実施形態に係る熱伝導性組成物の熱処理前の状態を示す模式図である。図4Bは、同上の熱伝導性組成物の熱処理後の状態を示す模式図である。 図5Aは、第5実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。図5Bは、同上の半導体装置の変形例を示す概略断面図である。 図6Aは、第6実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。図6Bは、同上の半導体装置の変形例を示す概略断面図である。 図7Aは、熱伝導層のクラックの有無を確認するために製造された半導体装置の概略断面図である。図7Bは、図7A中の矢印の向きで半導体装置を観察したときの、半導体装置の平面視の写真の一例である。
[第1実施形態:熱伝導性組成物]
(基本構成)
本実施形態に係る熱伝導性組成物100は、第1金属粉10と、第2金属粉20と、バインダ3と、を含有する。熱伝導性組成物100は、溶剤を更に含有してもよい。熱伝導性組成物100は、常温(例えば25℃)においてペースト状である。熱伝導性組成物100は、TIM(Thermal Interface Material)として好適に用いられる。
図1Aは、熱伝導性組成物100を熱処理する前の状態を模式的に示している。熱伝導性組成物100は、熱処理されると反応物101となる。図1Bは、熱伝導性組成物100を熱処理した後の状態を模式的に示している。反応物101は、内部に熱伝導経路300を有する。反応物101において、熱伝導経路300が主な熱の通り道となる。
(第1金属粉)
第1金属粉10は、複数の第1金属粒子1を含む。複数の第1金属粒子1の各々は、例えば球状、楕円体状、回転楕円体状、真球状などであるが、この形状には限定されない。回転楕円体状には、ラグビーボールのような長球状、及び、碁石のような扁球状が含まれる。複数の第1金属粒子1の各々は、第1金属で構成されている。第1金属の具体例として、銀、銅、ニッケル及び金が挙げられる。第1金属は、銀であることが好ましい。その理由は、銀は熱伝導率が高く、また化学的に安定なため表面酸化などの影響を抑えることができるからである。
第1金属粉10の平均粒子径は、1μm超5μm以下の範囲内である。ここで、本明細書において「平均粒子径」は、体積基準の累積粒度分布曲線の粒径の小さい方から50%頻度の値の粒径(D50:メディアン径)を意味する。体積基準の累積粒度分布曲線は、レーザ回折・散乱法を測定原理とするレーザ回折式粒度分布測定装置を用いて求めることができる。第1金属粉10の平均粒子径が1μm超、つまり1μmを超えることで、第1金属粉10の凝集を抑制することができる。第1金属粉10の平均粒子径が5μm以下であることで、5μmを超える場合に比べて、サイズ効果により、融点を降下させることができる。ここで、「サイズ効果」とは、物質の性質がその大きさの影響を受けることをいう。例えば、物質の融点は、その物質の大きさが小さくなればなるほど降下する。特に物質の大きさが1μm(1000nm)以下の場合には、ナノサイズ効果という。
(第2金属粉)
第2金属粉20は、複数の第2金属粒子2を含む。複数の第2金属粒子2の各々は、第1金属粒子1の場合と同様に、例えば球状、楕円体状、回転楕円体状、真球状などであるが、この形状には限定されない。複数の第2金属粒子2の各々は、コア22と、コート層23と、を有する。
コア22は、例えば球状、楕円体状、回転楕円体状、真球状などであるが、この形状には限定されない。コア22は、第2金属で構成されている。第2金属は、銅又はニッケルであることが好ましい。その理由は、銅及びニッケルは高い熱伝導性を有し、しかも安価であるからである。
コート層23は、コア22を被覆している。コート層23は、コア22の表面全体を被覆していることが好ましいが、コア22の表面の一部がコート層23で被覆されていなくてもよい。コート層23によるコア22の被覆は、例えば、粉体めっきにより行うことができる。コート層23は、第3金属で構成されている。第3金属は、第2金属と異種金属である。第3金属は、第1金属と異種金属でもよいが、第1金属と同種金属であることが好ましい。その理由は、第3金属が第1金属と異種金属である場合に比べて、第1金属粒子1と第2金属粒子2のコート層23との結合をより強固にすることができるからである。そのため、第1金属が銀である場合には、第3金属も銀であることが好ましい。
コート層23の厚さは、1nm以上200nm以下の範囲内であることが好ましく、10nm以上100nm以下の範囲内であることがより好ましい。コート層23の厚さが1nm以上であることによって、コート層23が溶融して第1金属粒子1との間に金属結合を形成した際に接触面積が十分に高くなるので、接合部40を強固に形成することができ、接合部40の熱伝導性も高めることができる。コート層23の厚さが200nm以下であることによって、200nmを超える場合に比べて、コート層23の融点を降下させることができる。このようなコート層23の融点降下は、ナノサイズ効果によるところが大きいと考えられる。
第2金属粉20の平均粒子径は、第1金属粉10の平均粒子径よりも大きい。好ましくは、第2金属粉20の平均粒子径は、5μm以上100μm以下の範囲内である。これにより第1金属粉10と第2金属粉20とをより密に充填することができる。なお、言うまでもないが、第2金属粉20の平均粒子径は、コア22のみならず、コート層23も考慮に入れた平均粒子径である。
(第1金属粉と第2金属粉との間の量的関係)
好ましくは、第1金属粉10及び第2金属粉20の合計体積に対する第2金属粉20の体積分率は、0.4以上0.95以下の範囲内である。ここで、本明細書において「体積」は、特に断りのない限り、見掛けの体積ではなく、真の体積を意味する。例えば、第1金属粉10の体積は、第1金属粉10に含まれる複数の第1金属粒子1の各々の体積の合計体積を意味し、複数の第1金属粒子1間の間隙などの体積は含まれない。第2金属粉20の体積分率が0.4以上であることで、第2金属粒子2よりも小さい第1金属粒子1が相対的に少なくなり、熱伝導性組成物100の粘度上昇を抑制することができる。第2金属粉20の体積分率が0.95以下であることで、第1金属粒子1よりも大きい第2金属粒子2が相対的に少なくなり、第2金属粒子2間の間隙が少なくなり、この間隙を第1金属粒子1で埋めやすくなる。
(バインダ)
バインダ3は、第1金属粉10及び第2金属粉20を含有する熱伝導性組成物100を、粘性のあるペーストにするために練り込む場合のつなぎとなるものである。バインダ3は、耐熱性を有していることが好ましい。バインダ3は、加熱又は光照射などにより架橋反応するものでも反応しないものでもよい。バインダ3が反応する場合には、反応後にゲル状又はゴム状の固体となるものが好ましい。第1金属及び第3金属が溶融し始める前に、バインダ3が反応し始める場合には、バインダ3は、第1金属及び第3金属の溶融一体化を阻害しないものであることが好ましい。つまり、バインダ3は、第1金属粒子1と第2金属粒子2(特にコート層23)との溶融一体化を阻害しないものであることが好ましい。またバインダ3は、常温(例えば25℃)で半固体のグリースでもよい。バインダ3は接着性を有していてもよい。
以上の観点から、バインダ3は、シリコーン樹脂であることが好ましい。シリコーン樹脂は、特に耐熱性に優れている。具体的にはシリコーン樹脂は、シリコーンゲル、シリコーンゴム又はシリコーンオイルであることが好ましい。特にバインダ3はシリコーンゲル又はシリコーンゴムであることが好ましい。これにより、半導体装置200などにおいて、いわゆるポンプアウトを抑制することができる。
(熱伝導性組成物に占める第1金属粉及び第2金属粉の体積)
第1金属粉10及び第2金属粉20の合計体積の割合は、熱伝導性組成物100の合計体積に対して、好ましくは10体積%以上80体積%以下の範囲内であり、より好ましくは30体積%以上60体積%以下である。
第1金属粉10及び第2金属粉20の合計体積の割合が10体積%以上であることによって、バインダ3に比べて熱伝導性の高い第1金属粉10及び第2金属粉20が相対的に多くなる。その結果、熱伝導性組成物100としての熱伝導性を更に高めることができる。
第1金属粉10及び第2金属粉20の合計体積の割合が80体積%以下であることによって、相対的にバインダ3が多くなり、低粘度及び低硬度を両立させることができる。熱伝導性組成物100の低粘度は、作業性が向上し、ボイドトラップによる熱伝導性の低下を抑制することができる点で好ましい。熱伝導性組成物100の低硬度は、界面熱抵抗が減ることにより全体の熱抵抗が低下する点で好ましい。さらにバインダ3で膨張及び収縮などの熱歪みを吸収しやすくなり、熱伝導経路300の断絶を抑制することができる。
(熱伝導性組成物の製造方法)
第1金属粉10及び第2金属粉20をプラネタリーミキサーのタンクに入れて混合し、さらにバインダ3を入れて混合することによって、熱伝導性組成物100を製造することができる。このとき必要に応じて溶剤をタンクに入れてもよい。このようにして第1金属粉10及び第2金属粉20が均一に分散した熱伝導性組成物100を得ることができる。
(熱伝導性組成物の熱処理前後の様子)
図1Aは、熱伝導性組成物100を熱処理する前の状態を模式的に示している。熱伝導性組成物100中において第1金属粉10及び第2金属粉20は均一に分散している。第1金属粒子1と第2金属粒子2とは接触し得る状態にある。第1金属粒子1同士及び第2金属粒子2同士も接触し得る状態にある。
本実施形態では、第1金属粉10の平均粒子径は、1μmを超えているので、第1金属粉10の凝集を抑制することができる。第2金属粉20の平均粒子径は、第1金属粉10の平均粒子径よりも大きいので、第2金属粉20の凝集も抑制することができる。
図1Bは、熱伝導性組成物100を熱処理した後の状態を模式的に示している。言い換えると、図1Bは、熱伝導性組成物100を熱処理して得られた反応物101を示している。熱処理温度は、第1金属粒子1及び第2金属粒子2のコート層23が共に溶融する温度でよい。具体的には100℃以上400℃以下の範囲内であることが好ましい。第2金属粒子2のコア22は溶融しても溶融しなくてもよい。
熱伝導性組成物100を熱処理すると、第1金属粒子1及び第2金属粒子2のコート層23が互いに溶融し合って一体となり、この状態で固化して接合部40を形成することができる。接合部40は、2個以上の第2金属粒子2に跨って形成される。接合部40は、第1金属粒子1が介在しないで、複数の第2金属粒子2が直接接触して形成されることもあり得る。このように、複数の第2金属粒子2が数珠つなぎになって連結して熱伝導経路300が形成される。単なる物理的な接触では界面が存在し得るが、溶融して接合することで界面のない状態になる。熱伝導経路300において、接合部40及びコート層23の部分のみならず、コア22の部分も熱の通り道となり得る。熱伝導経路300の周囲に存在するバインダ3は、温度変化に伴って反応物101が膨張及び収縮する場合に熱歪みを吸収し、熱伝導経路300の断絶を抑制することができる。
好ましくは、熱伝導性組成物100の、硬化後のアスカーC硬度は、60以下である。つまり、反応物101のアスカーC硬度は60以下であることが好ましい。アスカーC硬度の下限値は特に限定されないが、例えば10である。
ここで、反応物101のアスカーC硬度は、アスカーC硬度計を用いて測定することができる。アスカーC硬度計は、SRIS0101(日本ゴム協会標準規格)に規定されたデュロメータ(スプリング式硬度計)の一つで、硬さを測定するための測定器である。そして、反応物101の表面にアスカーC硬度計の加圧面を一定速度で押しつけ、アスカーC硬度計が示す数値が変化しなくなった時点の数値を、その反応物101のアスカーC硬度とする。
反応物101のアスカーC硬度が60以下であることで、追従性が良好となり、微小な凹凸を有する面であっても、この面に隙間なく反応物101を密着させることができる。微小な凹凸を有する面の具体例として、半導体部品220の表面などが挙げられる。
本実施形態では、上述のように第1金属粉10の凝集が抑制できているので、これに起因するクラックの発生も抑制することができる。反応物101におけるクラックは、熱抵抗の原因となり得るが、クラック発生の抑制により熱抵抗も低減することができる。その結果、高熱伝導性を有する反応物101を得ることができる。この反応物101は、熱伝導層などとして利用することができる。
ここで、反応物101の熱伝導率(材料に固有の熱伝導率)、クラック、及び熱抵抗の関係について説明する。放熱特性の観点から、反応物101の熱伝導率は高いほど好ましい。しかしながら、反応物101の熱伝導率がいくら高くても、反応物101にクラックが存在すると、反応物101の熱抵抗は大きくなりやすい。熱抵抗が大きくなる理由は、クラックによって熱伝導経路が断絶されるからであると推定される。その結果、放熱特性が悪化するおそれがある。逆に言えば、反応物101の熱伝導率が低くても、反応物101にクラックが存在しなければ、熱伝導経路が維持され、反応物101の熱抵抗は小さくなり得る。その結果、放熱特性が向上する可能性が高まる。以上から、反応物101のクラックは少ないほど好ましい。その上で、反応物101の熱伝導率は高いほど好ましい。これにより、反応物101の熱抵抗を小さくして、放熱特性を向上させることができる。
[第2実施形態:熱伝導性組成物]
(基本構成)
本実施形態に係る熱伝導性組成物100は、第1実施形態に係る熱伝導性組成物100とほぼ同じである。そのため、以下では、本実施形態に特有の構成について詳細に説明する。第1実施形態の要素と同一又はそれに相当する要素には同一符号を付して、詳細な説明は省略する。図2Aは、熱伝導性組成物100を熱処理する前の状態を模式的に示している。図2Bは、熱伝導性組成物100を熱処理した後の状態を模式的に示している。
(第1金属粉)
複数の第1金属粒子1の各々は、多面体状である。ここで、多面体は、複数の平面に囲まれた立体である。隣接する2つの平面が交差する線分は稜線である。稜線は、直線に限定されず、曲線でもよい。隣接する2つの平面のなす角度は二面角である。3つ以上の稜線又は3つ以上の平面が交差する交点は頂点である。頂点周りの領域は立体角である。多面体には、凸多面体と凹多面体とが含まれる。凸多面体は、全ての二面角が180度未満の多面体である。凹多面体は、いずれかの二面角が180度を超える多面体である。ただし、多面体状には、例えば、球状、真球状、楕円体状、回転楕円体状、プレート状(板状)、棒状、針状、鱗片状などは含まれない。
第1金属粉10の平均アスペクト比は、例えば、1以上2以下の範囲内である。第1金属粉10の平均アスペクト比は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)で10個以上の第1金属粒子1を観察し、各々の長径及び短径を測定し、アスペクト比(長径/短径)を平均化することで求めることができる。
複数の第1金属粒子1の各々が多面体状であることで、熱処理前において、第1金属粒子1同士を面接触させることができる。点接触に比べて、面接触の方が、熱処理後において、接合部40をより太く強固に形成し得る。面接触させることができれば、第1金属粒子1が有する平面はわずかに湾曲していてもよい。
複数の第1金属粒子1の各々は多面体状であり、二面角及び立体角を有しているので、このような尖った部分の融点をサイズ効果により降下させることができる。
第1金属粉10の平均粒子径は、特に限定されないが、例えば、10nm以上5μm以下の範囲内である。以下、(1)第1金属粉10の平均粒子径が10nm以上1000nm(1μm)以下の範囲内である場合と、(2)第1金属粉10の平均粒子径が1μm超5μm以下の範囲内である場合と、に分けて説明する。
(1)の場合について説明する。第1金属粉10の平均粒子径が10nm以上であることによって、第1金属粉10の嵩密度が高くなるのを抑制することができ、高充填化を実現することができる。第1金属粉10の平均粒子径が1000nm以下であることによって、ナノサイズ効果により、第1金属粉10の融点を更に降下させることができる。
(2)の場合は、第1実施形態の第1金属粉10の場合と同じである。
(第2金属粉)
複数の第2金属粒子2の各々の形状は、特に限定されないが、多面体状であることが好ましい。多面体状であれば、熱処理前において、第2金属粒子2同士を面接触させることができる。さらに第1金属粒子1と第2金属粒子2とを熱処理前において面接触させることもできる。点接触に比べて、面接触の方が、熱処理後において、接合部40をより太く強固に形成し得る。
(熱伝導性組成物の熱処理前後の様子)
図2Aは、熱伝導性組成物100を熱処理する前の状態を模式的に示している。熱伝導性組成物100中において第1金属粉10及び第2金属粉20は均一に分散している。
本実施形態では、複数の第1金属粒子1の各々が多面体状であるので、熱処理前において、第1金属粒子1同士を面接触させることができる。
図2Bは、熱伝導性組成物100を熱処理した後の状態を模式的に示している。言い換えると、図2Bは、熱伝導性組成物100を熱処理して得られた反応物101を示している。熱処理温度は、第1金属粒子1及び第2金属粒子2のコート層23が共に溶融する温度でよい。(1)第1金属粉10の平均粒子径が10nm以上1000nm(1μm)以下の範囲内である場合には、ナノサイズ効果が得られやすいので、熱処理温度は、好ましくは100℃以上300℃以下の範囲内であり、より好ましくは120℃以上200℃以下の範囲内である。(2)第1金属粉10の平均粒子径が1μm超5μm以下の範囲内である場合には、熱処理温度は100℃以上400℃以下の範囲内であることが好ましい。(1)及び(2)のいずれの場合も、第2金属粒子2のコア22は溶融しても溶融しなくてもよい。
第1金属粒子1及び第2金属粒子2のコート層23が互いに溶融し合って一体となり、この状態で固化して接合部40を形成することができる。このように、複数の第1金属粒子1及び複数の第2金属粒子2が数珠つなぎになって連結して熱伝導経路300が形成される。単なる物理的な接触では界面が存在し得るが、溶融して接合することで界面のない状態になる。熱伝導経路300において、接合部40及びコート層23の部分のみならず、コア22の部分も熱の通り道となり得る。熱伝導経路300の周囲に存在するバインダ3は、温度変化に伴って反応物101が膨張及び収縮する場合に熱歪みを吸収し、熱伝導経路300の断絶を抑制することができる。
[第3実施形態:熱伝導性組成物]
(基本構成)
本実施形態に係る熱伝導性組成物100は、カップリング剤4を更に含有する以外は、第1、2実施形態に係る熱伝導性組成物100とほぼ同じである。そのため、以下では、本実施形態に特有の構成について詳細に説明する。第1、2実施形態の要素と同一又はそれに相当する要素には同一符号を付して、詳細な説明は省略する。図3Aは、熱伝導性組成物100を熱処理する前の状態を模式的に示している。図3Bは、熱伝導性組成物100を熱処理した後の状態を模式的に示している。
(第1金属粉)
複数の第1金属粒子1の各々は、第1実施形態の場合と同様に、例えば球状、楕円体状、回転楕円体状、真球状などであるが、この形状には限定されない。
第1金属粉10の平均粒子径は、特に限定されないが、例えば、10nm以上5μm以下の範囲内である。
(カップリング剤)
カップリング剤4は、1分子中に、1個以上の第1の反応基と、1個以上の第2の反応基と、を有する。第1の反応基は、複数の第1金属粒子1及び複数の第2金属粒子2と化学結合する。第2の反応基は、バインダ3と化学結合する。このようなカップリング剤4の具体例として、ヘキシルトリメトキシシランが挙げられる。
カップリング剤4の含有量は、特に限定されないが、例えば、第1金属粉10及び第2金属粉20の合計100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲内である。
熱伝導性組成物100にカップリング剤4が含有されていると、カップリング剤4が、複数の第1金属粒子1及び複数の第2金属粒子2と、バインダ3と、を結合する。そのため、熱伝導性組成物100の反応物101において、複数の第1金属粒子1及び複数の第2金属粒子2とバインダ3との間の剥離に起因するクラックの発生を抑制することができる。
(熱伝導性組成物の製造方法)
カップリング剤4の使用方法の具体例として、直接処理法及びインテグラルブレンド法などが挙げられる。熱伝導性組成物100を製造する際には、直接処理法を使用することが好ましい。直接処理法では、あらかじめ第1金属粉10及び第2金属粉20とカップリング剤4とが反応しているため、加水分解によるアルコール等の副生成物が熱伝導性組成物100中に残存しにくい。以下では、直接処理法を使用した熱伝導性組成物100の製造方法について説明する。
まず、カップリング剤4で第1金属粉10及び第2金属粉20を表面処理する。
次に、表面処理された第1金属粉10及び第2金属粉20をプラネタリーミキサーのタンクに入れて混合し、さらにバインダ3を入れて混合することによって、熱伝導性組成物100を製造することができる。このとき必要に応じて溶剤をタンクに入れてもよい。このようにして第1金属粉10及び第2金属粉20が均一に分散した熱伝導性組成物100を得ることができる。
本実施形態では、熱伝導性組成物100にカップリング剤4が含有されているので、熱伝導性組成物100中における第1金属粉10及び第2金属粉20の分散性をより高めることができる。さらに、カップリング剤4が含有されていない場合に比べて、第1金属粉10及び第2金属粉20とバインダ3との馴染みが良くなるので、熱伝導性組成物100の粘度を低下させることができる。低粘度となることで、追従性が良好となり、微小な凹凸を有する面であっても、この面に隙間なく熱伝導性組成物100を密着させることができる。微小な凹凸を有する面の具体例として、半導体部品220の表面などが挙げられる。
(熱伝導性組成物の熱処理前後の様子)
図3Aは、熱伝導性組成物100を熱処理する前の状態を模式的に示している。本実施形態では、熱伝導性組成物100中において、第1金属粉10及び第2金属粉20は、カップリング剤4で表面処理がなされているので、均一に分散している。
図3Bは、熱伝導性組成物100を熱処理した後の状態を模式的に示している。言い換えると、図3Bは、熱伝導性組成物100を熱処理して得られた反応物101を示している。熱処理温度は、第1金属粒子1及び第2金属粒子2のコート層23が共に溶融する温度でよい。(1)第1金属粉10の平均粒子径が10nm以上1000nm(1μm)以下の範囲内である場合には、ナノサイズ効果が得られやすいので、熱処理温度は、好ましくは100℃以上300℃以下の範囲内であり、より好ましくは120℃以上200℃以下の範囲内である。(2)第1金属粉10の平均粒子径が1μm超5μm以下の範囲内である場合には、熱処理温度は100℃以上400℃以下の範囲内であることが好ましい。(1)及び(2)のいずれの場合も、第2金属粒子2のコア22は溶融しても溶融しなくてもよい。
第1金属粒子1及び第2金属粒子2のコート層23が互いに溶融し合って一体となり、この状態で固化して接合部40を形成することができる。このように、複数の第1金属粒子1及び複数の第2金属粒子2が数珠つなぎになって連結して熱伝導経路300が形成される。単なる物理的な接触では界面が存在し得るが、溶融して接合することで界面のない状態になる。熱伝導経路300において、接合部40及びコート層23の部分のみならず、コア22の部分も熱の通り道となり得る。熱伝導経路300の周囲に存在するバインダ3は、温度変化に伴って反応物101が膨張及び収縮する場合に熱歪みを吸収し、熱伝導経路300の断絶を抑制することができる。
本実施形態では、熱伝導性組成物100の反応物101において、カップリング剤4が、熱伝導経路300とバインダ3とを結合している。そのため、熱伝導経路300とバインダ3との間の剥離に起因するクラックの発生を抑制することができる。
[第4実施形態:熱伝導性組成物]
(基本構成)
本実施形態に係る熱伝導性組成物100は、第1実施形態に係る熱伝導性組成物100とほぼ同じである。そのため、以下では、本実施形態に特有の構成について詳細に説明する。
本実施形態では、第1金属粉10及び第2金属粉20が、最も密な構造に近い構造となるように、好ましくは最も密な構造となるように、熱伝導性組成物100に含有されていることを特徴とする。以下では、最も密な構造を「最密構造」、最密構造に近い構造を「準最密構造」、最密構造及び準最密構造を「最密構造等」、最密構造等ではない構造を「非最密構造」という場合がある。
最密構造等をとる第1金属粉10及び第2金属粉20の見掛けの体積と、非最密構造をとる第1金属粉10及び第2金属粉20の見掛けの体積と、が等しい場合には、前者の真の体積の方が、後者の真の体積の方よりも大きくなる。言い換えると、最密構造等をとる第1金属粉10及び第2金属粉20の合計質量と、非最密構造をとる第1金属粉10及び第2金属粉20の合計質量と、が等しい場合には、前者の見掛けの体積の方が、後者の見掛けの体積の方よりも小さくなる。つまり、前者の方が、後者の方よりも、充填密度が大きく、空隙率が小さい。
第1実施形態の要素と同一又はそれに相当する要素には同一符号を付して、詳細な説明は省略する。図4Aは、熱伝導性組成物100を熱処理する前の状態を模式的に示している。図4Bは、熱伝導性組成物100を熱処理した後の状態を模式的に示している。
(第1金属粉)
第1金属粉10の平均粒子径は、特に限定されないが、例えば、10nm以上5μm以下の範囲内である。以下、(1)第1金属粉10の平均粒子径が10nm以上1000nm(1μm)以下の範囲内である場合と、(2)第1金属粉10の平均粒子径が1μm超5μm以下の範囲内である場合と、に分けて説明する。
(1)の場合について説明する。第1金属粉10の平均粒子径が10nm以上であることによって、第1金属粉10の嵩密度が高くなるのを抑制することができ、高充填化を実現することができる。第1金属粉10の平均粒子径が1000nm以下であることによって、ナノサイズ効果により、第1金属粉10の融点を更に降下させることができる。
(2)の場合は、第1実施形態の第1金属粉10の場合と同じである。
(第2金属粉)
第2金属粉20の平均粒子径(D)の、第1金属粉10の平均粒子径(D)に対する粒径比(D/D)は、1超100以下の範囲内である(第1の条件)。粒径比(D/D)は1を超えるので、第2金属粉20の平均粒子径(D)は、第1金属粉10の平均粒子径(D)よりも大きい。第1金属粉10及び第2金属粉20の体積分率が一定の場合において、粒径比(D/D)が上記の範囲内であることで、最密構造又は準最密構造をとりやすくなる。
(第1金属粉と第2金属粉との間の量的関係)
第1金属粉10及び第2金属粉20の合計体積に対する第2金属粉20の体積分率は、0.5以上0.9以下の範囲内である(第2の条件)。第1金属粉10及び第2金属粉20の粒径比(D/D)が一定の場合において、第2金属粉20の体積分率が上記の範囲内であることで、最密構造又は準最密構造をとりやすくなる。
本実施形態では、上記の第1の条件及び第2の条件を満たしているので、第1金属粉10及び第2金属粉20は、最密構造又は準最密構造のいずれかの構造をとる。上記の第1の条件及び第2の条件を満たしていないと、第1金属粉10及び第2金属粉20は、非最密構造をとる。
(熱伝導性組成物に占める第1金属粉及び第2金属粉の体積)
本実施形態では、第1金属粉10及び第2金属粉20は最密構造等をとっている。最密構造等をとっているときと、非最密構造をとっているときとの、見掛けの体積が同じ場合には、非最密構造をとっているときに比べて、最密構造等をとっているときの方が、より多くの第1金属粉10及び第2金属粉20を熱伝導性組成物100に含有させることができる。そのため、熱伝導性組成物100の熱伝導性を更に高めることができる。
見方を変えて、最密構造等をとっているときと、非最密構造をとっているときとの、質量が同じ場合には、非最密構造をとっているときに比べて、最密構造等をとっているときの方が、見掛けの体積が小さくなり、その分、バインダ3が移動するスペースを確保することができる。そのため、熱伝導性組成物100の粘度を低くして、流動性を高めることができる。
第1実施形態と同様に、第1金属粉10及び第2金属粉20の合計体積の割合は、熱伝導性組成物100の合計体積に対して、好ましくは10体積%以上80体積%以下の範囲内であり、より好ましくは30体積%以上60体積%以下である。
(熱伝導性組成物の熱処理前後の様子)
図4Aは、熱伝導性組成物100を熱処理する前の状態を模式的に示している。熱伝導性組成物100中において第1金属粉10及び第2金属粉20は均一に分散している。第1金属粒子1と第2金属粒子2とは接触し得る状態にある。第1金属粒子1同士及び第2金属粒子2同士も接触し得る状態にある。
本実施形態では、第1金属粉10及び第2金属粉20は最密構造等をとっているので、熱処理前の熱伝導性組成物100の粘度が低く、流動性が高められている。
図4Bは、熱伝導性組成物100を熱処理した後の状態を模式的に示している。言い換えると、図4Bは、熱伝導性組成物100を熱処理して得られた反応物101を示している。熱処理温度は、第1金属粒子1及び第2金属粒子2のコート層23が共に溶融する温度でよい。具体的には100℃以上400℃以下の範囲内であることが好ましい。第2金属粒子2のコア22は溶融しても溶融しなくてもよい。
熱伝導性組成物100を熱処理すると、第1金属粒子1及び第2金属粒子2のコート層23が互いに溶融し合って一体となり、この状態で固化して接合部40を形成することができる。接合部40は、2個以上の第2金属粒子2に跨って形成される。接合部40は、第1金属粒子1が介在しないで、複数の第2金属粒子2が直接接触して形成されることもあり得る。このように、複数の第2金属粒子2が数珠つなぎになって連結して熱伝導経路300が形成される。単なる物理的な接触では界面が存在し得るが、溶融して接合することで界面のない状態になる。熱伝導経路300において、接合部40及びコート層23の部分のみならず、コア22の部分も熱の通り道となり得る。熱伝導経路300の周囲に存在するバインダ3は、温度変化に伴って反応物101が膨張及び収縮する場合に熱歪みを吸収し、熱伝導経路300の断絶を抑制することができる。
本実施形態では、第1金属粉10及び第2金属粉20は最密構造等をとっている。すなわち、第2金属粒子2間の間隙に第1金属粒子1を埋めやすくなり、充填密度が大きく、空隙率が小さくなる。そのため、熱処理後の熱伝導性組成物100、つまり反応物101では熱伝導性が高くなる。
[第5実施形態:半導体装置]
本実施形態では、第1~4実施形態に係る熱伝導性組成物100の、半導体装置200への適用例について説明する。
図5Aは、第5実施形態に係る半導体装置200を示す。半導体装置200は、半導体部品220と、基板210と、冷却体231と、を備えている。半導体装置200は、半導体部品220と冷却体231との間に熱伝導層110を有している。熱伝導層110は、第1~4実施形態に係る熱伝導性組成物100の反応物101で形成されている。
より詳しくは、熱伝導層110は、半導体部品220及び冷却体231の両方に接触している。半導体部品220と冷却体231とは直接接触していない。
半導体部品220には、単一の素子及び複数の素子を1つにまとめた集積回路(IC:Integrated Circuit)が含まれる。半導体部品220は、基板210に搭載されている。半導体部品220は、半田バンプ223により基板210に電気的に接続されている。
基板210は、電気的絶縁性を有している。基板210にはサーマルバイア211が設けられている。サーマルバイア211は、放熱用のスルーホールである。これにより、半導体装置200の放熱性を更に向上させることができる。
半導体装置200の駆動時に半導体部品220は発熱するので高温物体となり、冷却体231は低温物体である。したがって、この間に介在する熱伝導層110によって、半導体部品220の熱を冷却体231に逃がすことができる。
冷却体231は、放熱性の良い材質、例えばアルミニウム又は銅などで形成されている。図2Aに示す冷却体231はヒートリッドである。冷却体231は基板210と接触している。このように冷却体231からの熱を基板210に逃がすこともできる。
ここで、熱伝導層110は、例えば、半導体部品220と冷却体231との間に熱伝導性組成物100を介在させた状態で熱処理して形成することができる。より詳しくは、半導体部品220の表面に熱伝導性組成物100を塗布し、この熱伝導性組成物100の上に冷却体231を被せ、この状態で熱処理することで、熱伝導層110を形成することができる。半導体部品220の表面に熱伝導性組成物100を塗布する際に、第3実施形態のように熱伝導性組成物100にカップリング剤4が含有されていると、この熱伝導性組成物100は低粘度となり、追従性が良好となる。そのため、半導体部品220の表面が、微小な凹凸を有する面であっても、この面に隙間なく熱伝導性組成物100を密着させることができる。冷却体231の、熱伝導性組成物100が接触する面も同様である。熱処理して形成された熱伝導層110のアスカーC硬度が60以下であれば、熱伝導層110を更に半導体部品220の表面に密着させることができる。
上記のように、熱伝導層110と、半導体部品220及び冷却体231との間が密着することにより界面熱抵抗が減る。そのため全体の熱抵抗が低下するので、熱伝導性を高めることができる。
好ましくは、熱伝導層110の厚さは、10μm以上100μm以下の範囲内である。言い換えると、熱伝導層110が介在する半導体部品220と冷却体231との間の距離が10μm以上100μm以下の範囲内であることが好ましい。このように狭い隙間であっても、熱伝導層110によって熱伝導性を高めることができる。その理由の1つは、熱伝導層110が100μm以下の厚さであっても、クラックの発生が抑制されるからである。
図5Bは、図5Aに示す半導体装置200の変形例である。冷却体231を第1冷却体231とすると、この変形例では、半導体装置200は、第2冷却体232を更に備えている。熱伝導層110を第1熱伝導層110とすると、半導体装置200は、第1冷却体231と第2冷却体232との間に第2熱伝導層120を更に有している。第2熱伝導層120は、第1~4実施形態に係る熱伝導性組成物100の反応物101で形成されている。
より詳しくは、第2熱伝導層120は、第1冷却体231及び第2冷却体232の両方に接触している。第1冷却体231と第2冷却体232とは直接接触していない。
第2冷却体232は、放熱性の良い材質、例えばアルミニウム又は銅などで形成されている。図2Bに示す第2冷却体232は、複数のひだを有するヒートシンクである。半導体装置200の駆動時には、発熱する半導体部品220に近い第1冷却体231が高温物体となり、半導体部品220から遠い第2冷却体232が低温物体となる。したがって、この間に介在する第2熱伝導層120によって、第1冷却体231の熱を第2冷却体232に逃がすことができる。
上記のような半導体装置200を長期間駆動した後であっても、第1熱伝導層110及び第2熱伝導層120中のバインダ3がシリコーンゲル又はシリコーンゴムなどであれば、第1熱伝導層110及び第2熱伝導層120が元の位置から溶け出して別の位置に流動するポンプアウトを抑制することができる。
好ましくは、第2熱伝導層120の厚さは、10μm以上100μm以下の範囲内である。言い換えると、第2熱伝導層110が介在する第1冷却体231と第2冷却体232との間の距離が10μm以上100μm以下の範囲内であることが好ましい。このように狭い隙間であっても、第2熱伝導層120によって熱伝導性を高めることができる。その理由の1つは、第2熱伝導層120が100μm以下の厚さであっても、クラックの発生が抑制されるからである。
[第6実施形態:半導体装置]
本実施形態では、第1~4実施形態に係る熱伝導性組成物100の、別の半導体装置400への適用例について説明する。
図6Aは、第6実施形態に係る半導体装置400を示す。半導体装置400は、半導体部品220と、基板210と、を備えている。半導体装置400は、半導体部品220と基板210との間に熱伝導層110を有している。熱伝導層110は、第1~4実施形態に係る熱伝導性組成物100の反応物101で形成されている。
より詳しくは、熱伝導層110は、半導体部品220及び基板210の両方に接触している。
半導体部品220は、パワー半導体を含んでいてもよい。パワー半導体は、電源の制御及び電力の変換を行う半導体であり、扱う電圧や電流が大きいので、発熱量が多くなりやすい。パワー半導体の具体例として、ダイオード、トランジスタ及び集積回路(IC:Integrated Circuit)が挙げられる。
半導体部品220は、基板210に搭載されている。半導体部品220は、ワイヤー222により基板210に電気的に接続されている。基板210にはサーマルバイア211が設けられている。これにより、半導体装置400の放熱性を更に向上させることができる。
半導体部品220は発熱するので高温物体であり、基板210は低温物体である。したがって、この間に介在する熱伝導層110によって、半導体部品220の熱を基板210に逃がすことができる。なお、この場合、熱伝導層110は、基板210と半導体部品220との間に介在してこの両者を接着しているので、熱伝導層110を形成するための熱伝導性組成物100はダイアタッチペーストとも呼ばれる。
ここで、熱伝導層110は、例えば、基板210と半導体部品220との間に熱伝導性組成物100を介在させた状態で熱処理して形成することができる。より詳しくは、基板210の表面に熱伝導性組成物100を塗布し、この熱伝導性組成物100の上に半導体部品220を載せ、この状態で熱処理することで、熱伝導層110を形成することができる。半導体部品220を載せる際に、第3実施形態のように熱伝導性組成物100にカップリング剤4が含有されていると、この熱伝導性組成物100は低粘度となり、追従性が良好となる。そのため、半導体部品220の表面が、微小な凹凸を有する面であっても、この面に隙間なく熱伝導性組成物100を密着させることができる。基板210の、熱伝導性組成物100が塗布される面も同様である。熱処理して形成された熱伝導層110のアスカーC硬度が60以下であれば、熱伝導層110を更に半導体部品220の表面に密着させることができる。
上記のように、熱伝導層110と、基板210及び半導体部品220との間が密着することにより界面熱抵抗が減る。そのため全体の熱抵抗が低下するので、熱伝導性を高めることができる。
好ましくは、熱伝導層110の厚さは、10μm以上100μm以下の範囲内である。言い換えると、熱伝導層110が介在する基板210と半導体部品220との間の距離が10μm以上100μm以下の範囲内であることが好ましい。このように狭い隙間であっても、熱伝導層110によって熱伝導性を高めることができる。その理由の1つは、熱伝導層110が100μm以下の厚さであっても、クラックの発生が抑制されるからである。
図6Bは、図6Aに示す半導体装置400の変形例である。この変形例では、半導体装置400は、冷却体230を更に備えている。熱伝導層110を第1熱伝導層110とすると、半導体装置400は、半導体部品220と冷却体230との間に第2熱伝導層120を更に有している。第2熱伝導層210は、第1~4実施形態に係る熱伝導性組成物100の反応物101で形成されている。
より詳しくは、第2熱伝導層120は、半導体部品220及び冷却体230の両方に接触している。半導体部品220と冷却体230とは直接接触していない。
冷却体230は、放熱性の良い材質、例えばアルミニウム又は銅などで形成されている。図6Bに示す冷却体230は、複数のひだを有するヒートシンクである。半導体装置400の駆動時には、半導体部品220は発熱するので高温物体であり、冷却体230が低温物体となる。したがって、この間に介在する第2熱伝導層120によって、半導体部品220の熱を冷却体230に逃がすことができる。
上記のような半導体装置400を長期間駆動した後であっても、第1熱伝導層110及び第2熱伝導層120中のバインダ3がシリコーンゲル又はシリコーンゴムなどであれば、第1熱伝導層110及び第2熱伝導層120が元の位置から溶け出して別の位置に流動するポンプアウトを抑制することができる。
好ましくは、第2熱伝導層120の厚さは、10μm以上100μm以下の範囲内である。言い換えると、第2熱伝導層120が介在する半導体装置220と冷却体230との間の距離が10μm以上100μm以下の範囲内であることが好ましい。このように狭い隙間であっても、第2熱伝導層120によって熱伝導性を高めることができる。その理由の1つは、第2熱伝導層120が100μm以下の厚さであっても、クラックの発生が抑制されるからである。
[実施例1-1~1-3]
第1金属粉として、表1に示す材質、平均粒子径(D)及び形状のものを用意した。
第2金属粉として、表1に示す材質(コア及びコート層)、平均粒子径(D)及び形状のものを用意した。コート層によるコアの被覆は、粉体めっきにより行った。
バインダとして、シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、二液室温硬化シリコーンゴム、商品名:SE1885)を用意した。
そして、表1に示す割合で第1金属粉及び第2金属粉をプラネタリーミキサーのタンクに入れて混合し、さらに表1に示す割合となるようにバインダを入れて混合することによって、ペースト状の熱伝導性組成物を製造した。
[比較例1-1~1-6]
第1金属粉及び第2金属粉として、表1に示す材質、平均粒子径(D及びD)及び形状のものを使用した以外は、実施例1-1~1-3と同様に、ペースト状の熱伝導性組成物を製造した。
[評価]
熱処理前後の熱伝導性組成物について、以下の評価を行った。
(熱伝導性組成物の粘度)
熱伝導性組成物の粘度を、E型粘度計(東機産業株式会社製、型式:RC-215)を用いて測定した。測定温度は25℃である。
(熱伝導層の熱伝導率)
熱伝導性組成物を、180℃、30分間の熱処理条件で熱処理して、厚さ10μm、50μm及び100μmの熱伝導層を形成した。これらの熱伝導層の熱抵抗値を熱特性評価装置(メンター・グラフィックス社製、型式:T3Ster DynTIM Tester)を用いて測定した。そして、熱伝導層の厚さの関数として熱抵抗値をプロットし、得られた直線の傾きの逆数から、厚さ10μm以上100μm以下の範囲内の熱伝導層の熱伝導率を求めた。
(熱伝導層の熱抵抗)
熱伝導性組成物を、180℃、30分間の熱処理条件で熱処理して、厚さ50μmの熱伝導層を形成した。この熱伝導層の熱抵抗(バルク熱抵抗及び界面熱抵抗の合計)を、熱特性評価装置(メンター・グラフィックス社製、型式:T3Ster DynTIM Tester)を用いて測定した。
(熱伝導層のクラックの有無)
以下の方法1、2を実施した。
<方法1>
図5Aに示すような半導体装置200を製造した。すなわち、まず基板210に半導体部品220としてSiチップを実装し、このSiチップ上に熱伝導性組成物を塗布した。次に熱伝導性組成物上に冷却体231(ヒートリッド)を被せ、冷却体231を基板210に接着剤(シーラント)で取り付け、180℃、30分間の熱処理条件で熱処理した。この熱処理により、熱伝導性組成物は、厚さ50μmの熱伝導層110となった。その後、超音波探傷検査(SAT:Scanning Acoustic Tomography)により、熱伝導層110を観察し、クラックの有無を確認した。なお、図5A中、223は半田バンプ、211はサーマルバイアである。
<方法2>
図7Aに示すような半導体装置200を製造した。すなわち、まず基板210に半導体部品220としてSiチップを実装し、このSiチップ上に熱伝導性組成物を塗布した。次に熱伝導性組成物上にガラス板233を被せ、ガラス板233を基板210に接着剤(シーラント)で取り付け、180℃、30分間の熱処理条件で熱処理した。この熱処理により、熱伝導性組成物は、厚さ50μmの熱伝導層110となった。その後、図7A中の矢印の向きで、ガラス板233を透して熱伝導層110を目視により観察し、クラックの有無を確認した。なお、図7A中、223は半田バンプ、211はサーマルバイアである。
方法1、2の結果を総合的に考慮し、以下の判定基準で判定した。
A:熱伝導層にクラックが存在しない。
B:熱伝導層にクラックが1箇所以上2箇所以下存在する。
C:熱伝導層にクラックが3箇所以上4箇所以下存在する。
D:熱伝導層にクラックが5箇所以上存在する。
ここで、D判定の一例を図7Bに示す。図7Bにおいて、平面視略正方形(35mm×35mm)のガラス板233を透して、平面視略円形の熱伝導層110内に黒く筋状に見えるのがクラックである。
(熱伝導層のアスカーC硬度)
熱伝導性組成物を、180℃、30分間の熱処理条件で熱処理して、厚さ5mmの熱伝導層を形成した。この熱伝導層のアスカーC硬度を、アスカーC硬度計(高分子計器株式会社製、アスカーゴム硬度計C型)を用いて測定した。
以上の評価結果を表1に示す。
Figure 0007122528000001
各比較例に比べて、各実施例の熱伝導層の熱伝導率は低い。しかし、各実施例の熱伝導層にはクラックが存在しないので、各実施例の熱抵抗は、各比較例の熱抵抗よりも小さくなっている。つまり、各実施例の熱伝導層は、放熱特性に優れている。
これに対して、各実施例に比べて、各比較例の熱伝導層の熱伝導率は高い。それにもかかわらず、各比較例の熱伝導層にはクラックが1箇所以上存在するので、各比較例の熱抵抗は、各実施例の熱抵抗よりも大きくなっている。つまり、各比較例の熱伝導層は、高熱伝導率という利点を活用できておらず、放熱特性に劣っている。
[実施例2-1~2-5]
第1金属粉として、表2に示す材質、平均粒子径(D)及び形状のものを用意した。
第2金属粉として、表2に示す材質(コア及びコート層)、平均粒子径(D)及び形状のものを用意した。コート層によるコアの被覆は、粉体めっきにより行った。
バインダとして、シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、二液室温硬化シリコーンゴム、商品名:SE1885)を用意した。
そして、表2に示す割合で第1金属粉及び第2金属粉をプラネタリーミキサーのタンクに入れて混合し、さらに表2に示す割合となるようにバインダを入れて混合することによって、ペースト状の熱伝導性組成物を製造した。
[比較例2-1~2-3]
第1金属粉及び第2金属粉として、表2に示す材質、平均粒子径(D及びD)及び形状のものを使用した以外は、実施例2-1~2-5と同様に、ペースト状の熱伝導性組成物を製造した。
[評価]
熱処理前後の熱伝導性組成物について、上述と同様の評価を行った。
評価結果を表2に示す。
Figure 0007122528000002
1 第1金属粒子
2 第2金属粒子
3 バインダ
4 カップリング剤
10 第1金属粉
20 第2金属粉
22 コア
23 コート層
100 熱伝導性組成物
101 反応物
110 熱伝導層(第1熱伝導層)
120 第2熱伝導層
200 半導体装置
210 基板
220 半導体部品
230 冷却体
231 冷却体(第1冷却体)
232 第2冷却体
400 半導体装置

Claims (19)

  1. 第1金属粉と、第2金属粉と、バインダと、を含有する熱伝導性組成物であって、
    前記第1金属粉は、複数の第1金属粒子を含み、
    前記第1金属粉の平均粒子径は、1μm超5μm以下の範囲内であり、
    前記第2金属粉は、複数の第2金属粒子を含み、
    前記複数の第2金属粒子の各々は、コアと、前記コアを被覆するコート層と、を有し、
    前記コート層の厚さは、1nm以上200nm以下の範囲内であり、
    前記第2金属粉の平均粒子径は、前記第1金属粉の平均粒子径よりも大きい、
    熱伝導性組成物。
  2. 第1金属粉と、第2金属粉と、バインダと、を含有する熱伝導性組成物であって、
    前記第1金属粉は、複数の第1金属粒子を含み、
    前記複数の第1金属粒子の各々は、多面体状であり、
    前記第2金属粉は、複数の第2金属粒子を含み、
    前記複数の第2金属粒子の各々は、コアと、前記コアを被覆するコート層と、を有し、
    前記コート層の厚さは、1nm以上200nm以下の範囲内である、
    熱伝導性組成物。
  3. 前記第1金属粉及び前記第2金属粉の合計体積に対する前記第2金属粉の体積分率は、0.4以上0.95以下の範囲内である、
    請求項1又は2に記載の熱伝導性組成物。
  4. 前記第1金属粉の平均粒子径は、10nm以上1000nm以下の範囲内である、
    請求項2又は3に記載の熱伝導性組成物。
  5. 硬化後のアスカーC硬度は、60以下である、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の熱伝導性組成物。
  6. 前記複数の第1金属粒子の各々は、第1金属で構成され、
    前記コアは、第2金属で構成され、
    前記コート層は、第3金属で構成され、
    前記第1金属と前記第3金属とは、同種金属である、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の熱伝導性組成物。
  7. 前記第1金属及び前記第3金属は、銀である、
    請求項6に記載の熱伝導性組成物。
  8. 前記第2金属は、銅又はニッケルである、
    請求項6又は7に記載の熱伝導性組成物。
  9. 前記第2金属粉の平均粒子径は、5μm以上100μm以下の範囲内である、
    請求項1~8のいずれか1項に記載の熱伝導性組成物。
  10. 前記バインダは、シリコーン樹脂である、
    請求項1~9のいずれか1項に記載の熱伝導性組成物。
  11. 前記第1金属粉及び前記第2金属粉の合計体積の割合は、前記熱伝導性組成物の合計体積に対して、10体積%以上80体積%以下の範囲内である、
    請求項1~10のいずれか1項に記載の熱伝導性組成物。
  12. 半導体部品と、基板と、冷却体と、を備えた半導体装置であって、
    前記半導体部品と前記冷却体との間に熱伝導層を有し、
    前記熱伝導層は、請求項1~11のいずれか1項に記載の熱伝導性組成物の反応物で形成されている、
    半導体装置。
  13. 前記熱伝導層の厚さは、10μm以上100μm以下の範囲内である、
    請求項12に記載の半導体装置。
  14. 前記冷却体は、第1冷却体であり、
    前記熱伝導層は、第1熱伝導層であり、
    前記半導体装置は、第2冷却体を更に備え、
    前記第1冷却体と前記第2冷却体との間に第2熱伝導層を更に有し、
    前記第2熱伝導層は、請求項1~11のいずれか1項に記載の熱伝導性組成物の反応物で形成されている、
    請求項12又は13に記載の半導体装置。
  15. 前記第2熱伝導層の厚さは、10μm以上100μm以下の範囲内である、
    請求項14に記載の半導体装置。
  16. 半導体部品と、基板と、を備えた半導体装置であって、
    前記半導体部品と前記基板との間に熱伝導層を有し、
    前記熱伝導層は、請求項1~11のいずれか1項に記載の熱伝導性組成物の反応物で形成されている、
    半導体装置。
  17. 前記熱伝導層の厚さは、10μm以上100μm以下の範囲内である、
    請求項16に記載の半導体装置。
  18. 前記熱伝導層は、第1熱伝導層であり、
    前記半導体装置は、冷却体を更に備え、
    前記半導体部品と前記冷却体との間に第2熱伝導層を更に有し、
    前記第2熱伝導層は、請求項1~11のいずれか1項に記載の熱伝導性組成物の反応物で形成されている、
    請求項16又は17に記載の半導体装置。
  19. 前記第2熱伝導層の厚さは、10μm以上100μm以下の範囲内である、
    請求項18に記載の半導体装置。
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