JP2004537163A - 誘発される接着特性を有する相変化熱界面組成物 - Google Patents
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Abstract
熱放散部品からの熱を熱放散器に伝達するための、改善されたより耐久性のある熱伝導性組成物および同品を製造する方法。組成物は、パラフィンおよび任意選択でパラフィンとペトロラタムからなるベースを含むことが好ましく、好ましくは黒鉛、ダイアモンドまたは銀などの元素金属を含む電気伝導性の粒子をその中に懸濁した状態で有することが好ましい。好ましい実施形態では、組成物は耐久性を高める樹脂ポリマーをさらに含む。組成物は、通常の室温の範囲では固体であるが、熱を発生する電子半導体デバイスが一般に作動する範囲の直下の温度を受けると液化するように処方される。本発明は、本発明の組成物をパッケージ化するプロセス、同様に熱伝導性組成物を熱放散部品とヒートシンクのと間の界面に付着させるプロセスを含む。
Description
【技術分野】
【0001】
(引用参照される関連技術)
本発明は、「黒鉛同素体界面組成物およびその製造方法(GRAPHITIC ALLOTROPE INTERFACE COMPOSITION AND METHOD OF FABRICATING THE SAME)」の名称で2000年5月18日に出願された同時係属出願米国出願第09/573,508号の継続出願である。
【0002】
(発明の背景)
半導体デバイスにおける様々な電子部品を典型的に含む熱放散部品から、外部熱放散器またはヒートシンクへ向けての間の界面で、熱を伝達する方法および材料は、当技術分野でよく知られている。これに関しては、電子部品は、その部品の破局的な故障を招くような大きな熱を発生する。部品が故障しない程度であっても、その温度上昇は、部品の電気的特性に影響を与える可能性があり、また多くの場合は影響を与え、断続的あるいは恒久的な変化を招く。実際、電子部品の寿命はその作動温度に直接関係するもので、10℃の温度上昇で部品の寿命が50%に低下する可能性がある。他方、10℃の低下に対応して部品の寿命が100%増加する可能性がある。
【0003】
最新の方法によれば、そのような熱放散問題に対する典型的な解決策は、電子デバイスに結合した外部熱放散器またはヒートシンクを提供することである。そのようなヒートシンクは、理想的には、熱を放散する部品から、熱を周囲の空気中に放散するのに十分な表面積を有するフィンまたは他の突起などの構造体へ熱伝導路を提供する。熱放散を容易にするために、しばしばファンを利用してフィンまたは突起に十分な空気の循環を提供する。
【0004】
しかし、熱を電子部品からヒートシンクへ除去するいかなる効果的なシステムにおいても、本質的には、部品とヒートシンクとの間の界面で効率的かつ均一な熱伝達が要求される。部品とヒートシンクとの間の界面を通して熱を伝達するための効率的な手段の中でも、熱伝導性パッドが使用されてきた。その熱伝導性パッドは、通常、特定の電子部品および/またはヒートシンクに適合する形状またはフットプリントを有するように予備形成されており、ヒートシンクを電子部品に結合する前にそこに所定のパッドを容易に付着させることができる。
【0005】
そのような最新の相変化パッド型熱界面製品の例は、THERMSTRATE、ISOSTRATE、およびPOWERSTRATE(いずれも、Laguna Hills(California)のPower Devices,Inc.の登録商標)である。THERMSTRATE界面は熱伝導性のダイカットされたパッドを含み、電子部品とヒートシンクとの間に配置されてその間の熱伝導を高める。THERMSTRATE熱パッドは、その両面に特許化された熱化合物がコーティングされた、厚さ約0.051mm(0.002インチ)の耐久型1100または1145アルミニウム合金を含み(他のアルミニウムおよび/または銅箔の厚さを使用することもできるが)、後者は、熱伝導性を高め、またその熱および圧力への感応性を制御する添加物を含有するパラフィンベースを含む。好都合なことに、その化合物は、室温では乾燥しているが、大多数の電子部品の作動温度、典型的には50℃程度又はそれ以上の作動温度の直下では液化して所望の熱伝導性を確保する程度に、選択的な相変化を起こす。電子部品が使用されない(すなわちもはや熱を放散しない)ときは、そのものが室温に冷えてしまうと、その熱伝導性化合物は再固化する。
【0006】
ISOSTRATE熱界面は同様にダイカットされた搭載パッドであり、熱伝導性ポリアミド基板、いわゆるKAPTON(DuPontの登録商標)タイプMTを使用する。ISOSTRATE熱界面は同様に、熱伝導性を高め、その熱および圧力への感応性を制御するための添加物を使用する、特許化されたパラフィンベース熱化合物である。
【0007】
最新の方法による熱界面を形成するプロセスは、「電子部品などから熱を伝導する方法および材料(METHODS AND MATERIALS FOR CONDUCTING HEAT FROM ELECTRONIC COMPONENTS AND THE LIKE)」の名称で1981年11月10日に発行されたWhitfield等による米国特許第4,299,715号、「電子部品などから熱を伝導する方法および手段(METHODS AND MEANS FOR CONDUCTING HEAT FROM ELECTRONIC COMPONENTS AND THE LIKE)」の名称で1984年8月21日に発行されたWhitfield等による米国特許第4,466,483号、および「電子部品などから熱を伝導する方法および材料(METHODS AND MATERIALS FOR CONDUCTING HEAT FROM ELECTRONIC COMPONENTS AND THE LIKE)」の名称で1984年9月25日に発行されたWhitfield等による米国特許第4,473,113号により詳細に記載されており、これら3つのすべての内容は参照により本明細書に明確に組み込まれている。
【0008】
当技術分野でよく知られているように、選択的相変化特性を有する(すなわち、化合物が室温では固体であるが、それが結合される電子部品の作動温度またはそれ以下では液化するような融点を有する)ように処方された熱伝導性化合物とすることで、好都合なことに、部品と所定のヒートシンクとの間の界面に付着させるときに、その化合物を容易に使用し取り扱うことが可能になる。他方、電子部品の作動温度に曝されたときに液体状態を呈することによって、好都合なことに、その熱伝導性組成物は電子部品とヒートシンクとの間の界面でエアー間隙によって生じた空隙を埋めることができる。一旦充填されると、その間隙はもはや熱伝達の効率を阻害しない。当分野の技術者であれば理解するであろうように、界面を通る熱の流れは、電子部品とヒートシンクとの間のより良好な機械的接触によって顕著に改善される。
【0009】
それらの一般的な熱伝達の効果にも拘らず、使用されている多くの熱伝導性化合物にはパッケージ化し(packageing)、輸送し、および使用する上の欠点がある。これに関しては、相変化熱界面材料は非常に感受性が高くなりがちで、製造および輸送工程中で取り扱うときに、容易に磨耗してしまう。さらに、その化合物は、その化合物に固有の乏しい粘着性によって、正確な位置に付着させるのが一般に困難であり、次にはそれらを付着させる界面の表面からの移動またはズレも招く。特に、その熱界面材料の一般的なワックス様の性質のため、その材料はわずかな取り扱いまたは使用によってさえ、本質的に変形および歪曲され易い。結果として、その熱化合物は、一旦磨耗または歪曲すると、界面を通して熱を伝達する能力が大きく損なわれる。特に、その変形は、熱界面にエアー間隙または空隙の形成を招き、これは熱伝導性媒体として非効率的である。
【0010】
そのように、製造時に配置するのと対立するものであり、費用の最小化と製造の迅速化には最適であろうものとして、その材料は、後で、最終ユーザーが通常その場で取り付けなければならない形態がある。そのプロセスは、労働集約的であるばかりか汚く取り扱いの困難なものとして当技術分野でよく知られている。後者の要因は、特に熱グーリスまたは他の従来技術の組成物に対して製品が多くの場合過大の損失を招く限りにおいて、特別な問題である。
【0011】
その欠点への取り組みとして、熱発生部品とヒートシンクとの間に容易に挿入することができ、フィルムまたはテープなどのシート状材料に形成することのできる、独立した自己完結型の(free−standing, self−supporting)層として形成された熱伝導材料を提供する試みが行われてきた。その材料の例としては、「電子部品用順応性熱界面材料(Conformal Thermal Interface Material for Electronic Component)」の名称で2000年4月25日に発行されたBunyan等による米国特許第6,054,198号に開示されている。その特許の主題である界面は、本質的に少なくとも1つの熱伝導性充填剤を混合した少なくとも1つの樹脂またはワックス成分からなり、熱伝導性充填剤は約25〜50W/m−°Kの熱伝導率を示す非電気伝導性充填剤を含むことが好ましい。代替の好ましい実施形態では、化合物は、非電気伝導性の充填剤と共に感圧粘着剤とアルファ−オレフィン系熱可塑成分の混合物を用いる。
【0012】
使用時には、その材料は通常の室温では第1の相として安定した形状のままでいるように作用するが、第2の相では熱発生電子部品と熱伝達機械装置との間の界面を実質上満たす順応性を持つ。その目的を達成するために、その組成物は、材料が第1の固相から第2の溶融相またはガラス相に転移する、電子部品の作動温度範囲内の転移温度を有するように処方される。
【0013】
しかし、その進歩した処方にも拘らず、その順応性のある熱界面材料は、電子部品の作動温度内の温度(すなわちデバイスが動作するように設計された温度範囲)でその第1の固相からその第2の順応相へ転移するように処方されており、したがって、相変化が起きる前に大量の熱の発生が必要であるという欠点を有している。そのように、その順応相または液相の状態を呈するときに熱伝導性化合物によって与えられる優れた機械的接触は、大量の熱発生が完了するまでは得られない。これは電子部品の寿命を早期に損なう程の欠点である。
【0014】
これらの材料の他の欠点は、好ましくは非導電性であり熱伝導率が約25〜50W/m−°Kの特性を示す、選択した熱伝導性充填剤にある。金属酸化物などの非電気伝導性の充填剤を使用すると、透明な又は灰白色の材料の製品となり、これは黒い色合いを有するように処方された材料よりも配置するのが実質上難しくなる。
【0015】
また、その熱伝導性材料の例には、「熱伝導性材料およびそれを用いる方法(Thermally Conductive Material and Method of Using the Same)」の名称で1999年8月3日に発行されたEatonによる米国特許第5,930,893号に開示されている材料が含まれる。その材料はエチレン/酢酸ビニルコポリマーをさらに含むことのできるパラフィン系ワックスを含み、同品を付着させる部品の通常の作動温度以上での溶融温度を有するように特に処方されている。適用時には、その熱伝導性化合物は最初に電子部品とヒートシンクとの間の界面に挿入される。その後、熱伝導性化合物が溶融するように、部品をその通常の作動温度を超えて作動させる。その液体状態の間に、熱伝導性化合物は界面に存在するエアー間隙および空隙を満たし、界面を通してより良好な連続性を有する物理的接触を確保する。次いで熱伝導性化合物が再固化するように界面に加える温度を下げ、続いて電子部品をその通常の作動温度で作動させる。熱伝導性化合物の融点以下である観点から、その部品のその後の作動は熱伝導性化合物に相変化を起こさせない。これに関しては、同品が液化しその後再固化するように最初に一度取り付けて加熱すれば、その化合物はいかなる形の相変化も起こさず、むしろ恒久的に固相に留まる。
【0016】
しかし、その材料の処方についての問題は、当初大量の熱を界面に加えなければならず、電子部品の作動温度以上にしなければならないことである。そのような高温は熱的に電子部品を損傷することがあり、これは皮肉にもその材料が回避しようとすることである。同様に、熱伝導性材料は取り付け時に一度だけ液相状態を呈し、その後再固化するので、その再固化の後にエアー間隙または空隙が存在するかぎり、熱がそれを通って流れる非効率的な路がその位置に恒久的に存在することになる。
【0017】
したがって、取り扱いおよび取り付けが容易で、間の空隙をうめて所定の熱放散部品からの熱をヒートシンクへ伝達するのに効果的で、好ましくは、選択的に相変化して、それによって化合物が室温で固体状態を呈するが、電子デバイスが一般に作動する温度の直下の高温を受けて液化するように処方されている熱伝導性化合物が必要である。単純な処方であり、製造が容易であり、正確な配置を確実にする強化された粘着特性を有し、かつ特殊な取り扱いを必要としない熱伝導性界面化合物が当技術分野にはさらに必要である。
【0018】
(発明の概要)
本発明は、特に前述の当技術分野の欠点を対処し軽減する。したがって、本発明は、熱放散部品からの熱をヒートシンクへ伝達するのを容易にして効率的に熱を伝導することに加え、従来技術の組成物よりも実質上耐久性があって頑丈な熱伝導性化合物に関する。さらにその組成物は、従来技術の組成物よりも容易にパッケージ化し、輸送し、付着させることができ、特にそれらの化合物よりも大きな粘着品質を有する。
【0019】
好ましい実施形態では、組成物はパラフィンをベースとして含み、任意選択で、熱伝導性粒子、すなわち黒鉛、ダイアモンド、銀、銅または他の金属粒子を多量に有しそれと懸濁している、パラフィンとペトロラタムの混合物を含む。パラフィンとペトロラタムの混合物は、パラフィンとペトロラタムの比が質量%で1.0:0〜3.0:1の範囲になるように形成することが好ましい。熱伝導性粒子は10質量%〜40質量%の量存在することが好ましく、29%〜30%が最も好ましい。その粒子は、中でも黒鉛が最も好ましいが、典型的に直径が6ミクロン以下の球形状を有するように形成することがさらに好ましい。追加の成分、例えば合成ポリマー樹脂を本発明の熱組成物に加えることで、より高い耐久性を付与することができる。好ましいことではないが、ポリアルファオレフィンなどの希釈剤をさらに与えてもよい。他の界面活性剤材料も想定される。しかし全ての実施形態において、その組成物が選択的相変化特性を有し、それによって複合体が通常の室温では固相で存在するが、熱放散電子部品の通常作動するレベル(すなわち60℃以下)直下の温度を受けたときに溶融して液相を呈するように形成されることが好ましい。
【0020】
本発明はさらに、パラフィンを溶融(またはパラフィンとペトロラタムを混合)して第1の混合物を形成し、続いて組成物の耐久性を高めるために樹脂ポリマーを加える工程を含む本発明の熱伝導性組成物を処方するプロセスを含む。その後、好ましくは黒鉛の最終的な全質量の60%±10%を含む黒鉛粒子の第1の部分。その後、次いで好ましくは全黒鉛質量の40%±10%を含む黒鉛の残る第2の部分を加え、次いで結果として生ずる混合物を、黒鉛粒子の全部分がその中に十分分散され懸濁されるまで十分混合する。好ましいことではないが、次いで任意選択で、好ましくは溶融シリカを含む粘度増加剤を加えてそれに完全に混合し、結果として生ずる組成物を形成することができる。
【0021】
その結果として生ずる組成物は次いで従来の熱伝導性組成物のように熱界面に付着させることができる。これに関しては、本発明の組成物は界面表面上に直接摺り込むことができ、あるいはそれぞれの界面表面に、巻き線または円筒状のいずれかに形成された従来のコーティング棒によって付着することができる。別法として、組成物は熱放散部品とヒートシンクとの間の界面表面上に溶融滴下して配設すること、および/またはヒートシンクまたは部品にスクリーン印刷技術によって付着させることも可能であると想定される。
【0022】
さらに本発明の他の態様では、本発明の組成物を形成し、輸送し、付着させる方法が提供される。好ましい実施形態によれば、組成物は、ポリエステルシートまたはシリコンコート紙を含んでも良い基板上に配置させたフィルムとして形成される。組成物はフィルムとして所望の用途に必要な所望の厚さで形成される。そのように基板上に付着させたならば、フィルムは、好ましくはダイカットによって所望の形状および寸法に切断し、同品を基板から容易に取り外しまたは剥離させて所望の界面の位置に配置することができる。これに関しては、フィルムは特定の用途に適するように予備切断することができる。
【0023】
本発明の組成物を付着させるある新規な方法に関しては、その組成物を、界面と結合する表面の所望の位置に、より大きな粘着力で固定するのが可能であるとさらに想定される。その目的のために、その化合物を付着させる前に、その界面表面を選択的に調製することによって界面組成物を位置に固定する方法が提供される。第1の好ましい方法によれば、その対合表面は、その組成物を界面対合表面(interface mating surface)に付着させる前に、好ましくは40°〜50℃に予備加熱される。そのように加熱されたならば、組成物はヒートシンクまたは電子部品のいずれかに所望のように付着し、ヒートシンクと部品の組み立ての際に組成物がその間に挟まれる。別の方法として、その組成物は、他の物質の中でも、熱伝導性組成物を軟化させて同品を正確な位置に粘着させるように作用する界面活性剤材料を含む溶媒をその界面対合表面に最初に付着させることによって付着させることができる。最後に、その組成物は、同品が所望の界面の対合表面に粘着し結合するように単にその組成物に圧力を加えることによって付着させることが可能であると想定される。
【0024】
したがって、本発明は、従来技術の組成物よりも実質上頑丈で耐久性があり、さらにそれらの組成物よりもパッケージ化、輸送、および付着が容易なように処方することのできる熱伝導性界面組成物を提供する。
【0025】
本発明はさらに、電子部品などの熱放散部品からの熱をヒートシンクに伝導し、したがって部品の信頼性と寿命を増すのに非常に効果的な、輸送および取り扱い中の酷使に耐え得る熱伝導性界面組成物を提供する。
【0026】
本発明はさらに、輸送後、現場取り付けを必要とする従来技術の組成物とは逆に、遠隔地での製造プロセスで容易に配置することができる熱伝導性界面組成物を提供する。
【0027】
本発明はさらに、高効率の熱伝達媒体を提供することが可能な熱伝導性界面組成物を提供し、この媒体はファンなどコストのかかる熱放散機構の任意選択的な削除、またはサイズ、質量、およびヒートシンクのコストの削減に向かって、経済的な利点を提供する。
【0028】
本発明はさらに、きれいで簡単に使用でき、より高い接着特性を有し、さらに、固体の形状で使用することができ、または使用時には固体であるが高温でその機能が働くときには流体になる熱伝導性界面組成物を提供する。
【0029】
本発明はさらに、処方が単純であり、市場で入手可能な材料から容易に作ることのできる熱伝導性界面組成物を提供する。
【0030】
さらに本発明の目的は、本発明の新規な熱伝導性界面組成物を形成し、その組成物をパッケージ化し、同品を熱放散部品とヒートシンクとの間に付着させるプロセスを提供することである。
【0031】
本発明の他の特徴と同様に、これらは図面を参照することによってより明らかになるであろう。
【0032】
(発明の詳細な説明)
付随する図面と共に以下に示す詳細な説明は、単に発明の説明を意図するものであって、発明をし使用する唯一の形を表すことは意図していない。その説明によって、発明を構成し実施するための機能および工程の手順が、示された実施形態と共に明らかになる。しかし、同じまたは同等の機能および手順を、異なる実施形態では達成することができ、これも発明の思想と範囲に包含されることを意図している。
【0033】
本発明の組成物は、耐久性のあるワックス様の熱伝導性界面化合物を含み、その目的は、従来技術の組成物よりも非常に耐久性があり良好なリフロー特性を有する、加熱された部品からヒートシンクへの熱伝導の路を完成させることである。これに関して、半導体または他の電子部品などの加熱された部品からの熱を熱放散器またはヒートシンクへ伝達するために熱伝導性材料を使用することは、当技術分野によく知られており、またその加熱された部品がその部品によって放出された熱をそこから取り去ることを要求する限り必要である。さもなければ、電子部品は、当技術分野で知られる現象である熱疲労または熱疲労または熱暴走によって、例え永久的な損傷でなくとも重大な損傷を被ることになる。
【0034】
従来技術の熱伝導性界面組成物は熱放散部品からそれに結合したヒートシンクへ熱を伝達する効果があるが、実際に全ての従来技術の組成物には界面に一度付着させた後容易に変形またはズレを生じる欠点がある。これに関して、そのような従来技術の組成物は典型的にはグリースまたはワックス様の材料から形成されており、わずかな接触を受けても磨耗しまたは傷が付きがちである。さらに、そのような材料は高い温度を受けるときに変形し得る。そのような変形は、激しい取り扱いが頻繁に起きる輸送中、また激しい環境温度の変動によって特に生じ易い。
【0035】
対照的に、本発明の熱伝導性界面組成物は、その従来技術の化合物よりも実質的に大きな耐久性を有するように特に設計され処方されている。そのような特性によってそのような新規な化合物を電子部品の遠隔地での製造プロセスに用いることが可能となり、次いで追加の大きな労働コストを負担することなく部品を輸送することができる。
【0036】
この発明が含む基本的な2つの成分およびそれぞれの質量百分率は、以下の範囲に含まれる。
【0037】
【表1】
【0038】
黒鉛成分は、高グレードの市販の黒鉛粉を含むことが好ましい。黒鉛は、典型的に直径6ミクロン以下の範囲の球状粒子を含む粒子として存在することが好ましい。さらに、より好ましい実施形態では、黒鉛成分は約29質量%〜30質量%の量存在し、最も好ましくは29.5%である。本発明の実施に適した市場で入手可能な黒鉛粉の種類の中には、Westlake,OhioのTimcal America,Inc.によって製造されているKS−6が含まれる。
【0039】
本発明の組成物のパラフィン成分は、広範囲の産業用途に用いられる標準的な市販のグレードであってよい。パラフィン成分は、当分野の技術者に知られているであろうように、特定の融点(すなわち51℃/60℃)のパラフィングレードを構成する51℃または60℃のパラフィンワックスを含むことが好ましい。したがって、51℃/60℃のパラフィンワックスを用いることによって、得られる組成物は、組成物がその固相からその溶融した液相に転移する温度に一致する。しかし、当分野の技術者は、そのような温度が特定の用途向けに所望のように修正できることを認めるであろう。
【0040】
そのような融点は大部分の電子部品が作動する温度以下に選択されるのが効果的である。これに関しては、そのような熱組成物は、電子部品の作動中、および部品がその高温で作動している間だけ液体状態を呈する。結果として、界面表面の濡れ作用が達成され、部品の寿命のための部品の熱伝達効率がその作動温度全範囲にわたって高くなる。
【0041】
本発明の組成物ではベース化合物として専らパラフィンのみを用いることが好ましいが、ペトロラタムをパラフィンに追加で混合して、結果として所定の用途に有効な所望の硬度または柔軟性を有するベース化合物を形成することもできる。パラフィンおよびペトロラタム成分は、その成分の比率(すなわちパラフィン対ペトロラタム)が質量百分率で約1.0:0〜3.0:1、ペトロラタムが最大22.5質量%存在するように互いに混合することが好ましい。これに関しては、ペトロラタム成分がパラフィン成分に較べて増加すると、結果として生ずる組成物にはこれに対応して柔軟性の増加がもたらされる。さらに、ペトロラタム成分の増加はその組成物の粘着性または接着特性を高め、したがって、以下でさらに完全に論ずるように、その組成物を電子部品とそれに結合されるヒートシンクの対合表面間の位置に正確にかつ確実に配置するすることが容易になる。
【0042】
一般に電子デバイスの製造および輸送を考慮するときに望まれるように、組成物により高い耐久性と頑丈さを付与するためには、組成物に、プラスチックまたはポリマー材料、および好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体などの合成樹脂系プラスチック材料を加えることができ、市場で入手可能な例としてはELVAX(Wilmington,DelawareのE.I.DU PONT DE NEMOURS & COMPANYの登録商標)である。その合成樹脂系材料は、最終組成物質量の5%の量まで存在してもよい。より好ましい実施形態では、その樹脂系材料は約3.0〜3/5質量%の量存在することができ、3.3%が最も好ましい。そのような実施形態では、パラフィン成分はそれに対応して67〜68質量%の量存在し、また最も好ましい実施形態に対応して67.2質量%の量存在するであろう。
【0043】
理解されることであろうが、いかなる処方においても、本発明の組成物は、通常の室温範囲では固相のままであり、温度上昇にともなって可塑性になりその後高温で溶融するという、熱放散部品とヒートシンクとの間の界面に取り付けたときに組成物が遭遇するであろう望ましい相変化特性を有する。これに関しては、電子部品の作動中に液体状態を呈することによって、本発明の熱伝導性組成物は、部品とヒートシンクとの間に存在するエアー間隙または空隙を満たすことができ、したがってより良好な接触が提供され、したがってそれらの空隙または間隙が満たされないときの低い熱伝導条件に較べてより良好な熱伝導が提供される。しかし、パラフィンについて、およびパラフィンとペトロラタムの混合物についても少々、本発明の好ましい組成物の成分であると論じたが、他の多くの天然または合成材料も用い得ることがさらに理解できよう。決して制限するものではないが、そのような適切な材料の代表には、蜜ロウ、ヤシロウ、微結晶ワックス、鉱物ワックス、および/またはグリセリンの単独またはその混合物が含まれる。さらにある種の植物油も本発明の熱伝導性組成物の成分として役立つことを理解すべきである。
【0044】
同様に、熱伝導性充填材に関しては、高い熱伝導性および低コストに基づいて黒鉛が好ましい材料であるが、代替の材料を用いることもできる。これに関しては、黒鉛に加えてダイアモンドまたは元素金属、および特に銀および銅を用いることができることが想定されている。しかし全ての実施形態において、そのような充填剤は電気伝導性があり、100W/m°−K以上、好ましくは150W/m°−K以上の熱伝導率を有すべきである。これに関しては、多くの場合電気絶縁性が好まれるが、電気部品およびそれに結合されたヒートシンクはすでに電気的に絶縁されていることから、実質上高い伝導性を有する伝導性充填剤の使用が普及しなかった十分な理由は不明である。
【0045】
前述の組成物に関しては、同品は図3の概略フロー図によって調製することができる。本発明の組成物を処方するプロセス10は、パラフィンとペトロラタム成分を質量百分率で約1.0:0〜3.0:1の比で加え、同品をパラフィンとペトロラタムの第1の混合物が形成されるまで溶融する最初の工程20を含む。組成物の耐久性と頑丈さの増加が望まれるので、好ましくは上述のELVAX(登録商標)などの樹脂を含むポリマー材料を、樹脂成分量が最終組成物の質量の5%まで存在するように十分の量工程30で加える。そのような材料を第1の混合物と混合して第2混合物を形成する。
【0046】
混合工程40に続いて、伝導性材料、好ましくは黒鉛を、好ましくは組成物に加えるべき黒鉛の総質量の60%±10%を含む第1の部分を第4の工程50で加え、その後工程60で完全に混合して第3の混合物を形成する。理解されるように、黒鉛粒子がその表面積が最大になるようにできるだけ完全にパラフィン/ペトロラタムベースに分散されるとき、本発明の熱伝導性化合物は最適の耐移動特性を獲得するであろう。
【0047】
次いで、好ましくはBaker Petroliteによって製造されているVybar 103などのポリアルファオレフィンを含む希釈剤を任意選択で工程70で組成物に加え、そこに完全に混合して第4の混合物を製造することができる。当分野の技術者には理解されるであろうように、希釈剤は、粒子状の黒鉛を完全に混合する、すなわち本発明の熱化合物のパラフィン/ペトロラタムベースの中で濡らす能力を高める。2質量%までのVybar 103を添加することは、同品が同様に固形含有物を本発明のパラフィン/ペトロラタムベース中に容易に混合することができるので、本発明を実施する上で最適と考えられる。Vybar 103は本発明の実施に特によく適した希釈剤であるが、特にそれが高度に分岐したポリアルファオレフィンである観点から、当分野の技術者であれば、他の希釈剤、または界面活性剤材料の薬品、または界面活性剤材料を本発明の実施に用いることができることを理解するであろう。
【0048】
その第4の混合物が得られたならば、次いで好ましくは全黒鉛質量の残る40%±10%を含む黒鉛の残りの部分を工程80で加え、工程90でその中に完全に混合して、結果として生ずる第5の混合物を製造する。全ての黒鉛を第2の混合物に加えてよいとも想定されるが、黒鉛全量の投入によって直ちに生じる高い粘度のため、また併せて、その黒鉛粒子を混合物に完全に分散させるには極めて長い混合時間が必要になるため、黒鉛を複数の工程で投入するのが好ましいと現在は信じられている。
【0049】
結果として生ずる第5の混合物は熱放散部品からの熱をヒートシンクへ伝達する熱伝導性化合物として使用するのに適している。にもかかわらず、また好ましくはないが、任意選択で増粘組成物を工程100で加え、工程110でその中に混合して、熱組成物のたわみ抵抗を強め、所定の用途で望まれる粘度の上昇と流れ制御特性を付与することができる。1つの好ましい薬品は、溶融シリカ、および特にBoston,MassachusettsのCabot Corporation,Inc.によって製造されているCab−O−Sil M5を含み、好ましくは、ほとんどの界面用途に十分高いレベルのたわみ抵抗を達成するために全組成物の約5.0質量%の量まで組成物に加える。好ましくは、本発明の熱組成物は、合衆国で一般に用いられているSibilate Universal Scaleの粘度指標で表したとき同品が42SUSとなる粘度を有するように処方されるであろう。
【0050】
本発明の熱組成物のパッケージ化および輸送を容易にする新規な手法として、所定の界面に迅速かつ正確に付着できるように、熱伝導性組成物をフィルム状に形成し特定の寸法に切断するという好ましい実施形態が図1および2に示されている。図示したように、熱伝導性組成物は基板202の上にフィルム200として形成する。そのような熱伝導性組成物は、そのような基板202上に厚さ12.7〜76.2μm(0.5〜3ミル)に形成することが好ましく、後者は、ポリエステル剥離基板またはシリコンコート基板を含むのが好ましい。好都合なことに、本発明の組成物の強化された耐久性と頑丈さのため、同品はその基板202に付着してその後所望の場所へ歪曲も変形もなしに輸送することができる。当分野の技術者であれば理解するであろうように、非常に薄い熱伝導性化合物は大抵フィルムとして形成するに十分の耐久性がなく、ましてそのように輸送することはできない。
【0051】
したがって、それがそのようなフィルム状で輸送できることから、本発明の熱伝導性化合物は、好都合なことに、同品が所定の界面に、最小の時間、努力、および労力で容易に付着される状態に形成される。さらなる利点は、本出願の組成物は、特に組成物内に懸濁した熱伝導性粒子として黒鉛を含むように処方した場合、その組成物は黒色または黒っぽい色調を有し、同品を付着させる人にその組成物を配置する上で高い視覚精度を与えることである。よく知られているように、酸化亜鉛および酸化アルミニウムなどの金属酸化物を含む物のような透明または白色の半導体材料は、同品が所定の界面に十分付着したかどうかを目で確認するのが困難である。同時に、その薄い色調は使用者にその材料を過剰に付着させ、界面が厚くなりしたがって熱の流れが効率的ではなくなる。
【0052】
その組成物を所望の界面により迅速に付着させることのできる能力をさらに高めるために、基板202上に形成したフィルム200は、図2に示したように所望の寸法に予備切断することができる。これに関して、フィルム200は、図示したように複数のフィルム切片に形成し、各々を基板から取り外して選択的に所望の界面に配置できるように切断することができる。好都合なことに、本発明の熱伝導性組成物は、基板を従来の調合機上で回転させることによって、あるいは図2に図示したようにしてその基板から容易に剥離するように処方されている。
【0053】
前述に加えて、熱伝導性組成物を所望の界面表面に付着させる新規な方法が本明細書で同様に提供される。第1の好ましい方法によれば、そのプロセスは、組成物を付着させるヒートシンクを51℃未満、好ましくは40°〜50℃の間の温度に予備加熱することを含む。そのように加熱したならば、組成物はヒートシンクの所望の位置に付着させることができる。熱伝導性組成物がそこに付着したヒートシンクは、電子部品を取り付ける前に冷却することが好ましい。好都合なことに、そのヒートシンクをそのような高温に加熱することによって、加熱しないときより、本発明の熱伝導性組成物は、高い粘着性または接着性を持ち、高い強度で所望の位置に留まることのできる能力を容易に高めることができる。
【0054】
他の好ましい方法では、好ましくは界面活性剤を含む溶媒を、界面対合表面の一方または両方に付着させ、その後そこに熱伝導性組成物を付着させることが想定されている。好都合なことに、溶媒は組成物を軟化させ、所望の界面対合表面、すなわちヒートシンクまたは電子部品のいずれかの上で圧力を加えることにより容易に粘着される。最後の好ましい方法では、組成物は、同品を所望の界面対合表面に配置するとき、その組成物に圧力を加えることによって位置に配置することができることを想定している。これに関して、図1および2で与えられるように、熱伝導性組成物のフィルムについては、単にフィルムの反対側の基板に圧力を加えることによって組成物は容易にそこから取り外され、界面対合表面にしっかり付着されて留まることができるものと信じる。上で論じたように、熱伝導性組成物がより確実に同品を付着させる界面対合表面に留まる能力を高めるには、そのような組成物のペトロラタム成分を増加することがその目的を容易にするものと信じる。上で論じたように、パラフィン成分に対するペトロラタム成分の増加によって所望の粘着特性を提供され、熱伝導性組成物がより確実に界面対合表面に粘着される能力を高めることが想定されている。
【0055】
別法として、本発明の熱伝導性組成物は従来のコーティング棒によって所定の界面表面に付着させることができる。そのようなコーティング棒は、当技術分野で「メーター棒」または「湿式フィルムアプリケーター棒」として知られ、付着される表面に均一な厚さを有する被覆物を作るのに特に効果的である。別法として、本発明の組成物は、溶融させた後、互いに界面で連結する表面上に、噴霧し、または直接印刷し、または塗布できることを想定している。当分野の技術者には理解されるであろうように、本発明の組成物をそのように付着させるには、その付着される表面は一般には組成物がその液相に転移する温度の近くまたはそれ以上の温度に加熱しなければならない。組成物はまた界面パッドおよび同等部に直接付着することができる。ほとんどの用途において、厚さ12.7〜76.2μm(0.5〜3ミル)を有する単層被覆物は、優れた熱伝導特性を示し、さらに100℃の温度で垂直に配列した熱界面の移動は見られないことが判明している。
【0056】
そのように付着されると、本発明の組成物は従来技術の熱伝導性組成物と実質上同等またはそれよりも効果的に機能するであろう。これに関しては、本発明の組成物は通常の室温で固体のままであるが、一般に電子部品が作動する温度の直下である51℃以上の温度に加熱されると液相を呈する。本発明の組成物は、その所定の電子部品の作動温度が各5°〜10℃低下し、電子部品の信頼性と寿命が50%〜100%向上することを示した。好都合なことに、この特徴は電子部品の最適な作動を提供することに直接つながる。さらに、本発明の組成物を経て熱が高い効率で伝達されることによって、熱放散部品に関するコストが最小になる。これに関しては、高効率の熱伝達媒体を提供することによって、コストのかかるファンを省略でき、または代案として電子部品から発生する熱を効率よく放散するのに必要なヒートシンクのサイズ、質量およびコストの低減ができる。
【0057】
しかし、好都合なことに、本発明の組成物は、さらに付着される界面表面から移動することに対して抵抗がある。さらに、前述のようにして処方すると、その組成物は固相で非常に耐久性があり硬い仕上げになる。そのような特性は、そのような耐久性のある硬い仕上げによって、表面被覆物の変形またはキズによる製品ロスが非常に低い状態でその被覆された基板を取り扱い形状加工できる点で、望ましいことである。
【0058】
本発明を当面のところ好ましい実施形態を特に参照して本明細書に説明したが、当分野の技術者であれば、発明の思想と範囲から逸脱することなく、様々な追加、修正、省略および変更をその好ましい実施形態に加えることができることを理解するであろう。したがって、すべての妥当性のある予測可能な追加、修正、削除および変更は、以下の請求項に規定する発明の範囲内に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の好ましい実施形態によって処方し、基板上にフィルムとして配置させた熱伝導性化合物のフィルムの透視図である。
【図2】図1に示した基板上に配置させた熱伝導性化合物のフィルムの透視図であって、そのフィルムは事前に定めた寸法に切断され、一部が前記基板から手またはより効率的な機械的方法によって剥離される状態の図である。
【図3】本発明の好ましいプロセスによる熱伝導性化合物の製造に用いられる工程を図示したものである。
【0001】
(引用参照される関連技術)
本発明は、「黒鉛同素体界面組成物およびその製造方法(GRAPHITIC ALLOTROPE INTERFACE COMPOSITION AND METHOD OF FABRICATING THE SAME)」の名称で2000年5月18日に出願された同時係属出願米国出願第09/573,508号の継続出願である。
【0002】
(発明の背景)
半導体デバイスにおける様々な電子部品を典型的に含む熱放散部品から、外部熱放散器またはヒートシンクへ向けての間の界面で、熱を伝達する方法および材料は、当技術分野でよく知られている。これに関しては、電子部品は、その部品の破局的な故障を招くような大きな熱を発生する。部品が故障しない程度であっても、その温度上昇は、部品の電気的特性に影響を与える可能性があり、また多くの場合は影響を与え、断続的あるいは恒久的な変化を招く。実際、電子部品の寿命はその作動温度に直接関係するもので、10℃の温度上昇で部品の寿命が50%に低下する可能性がある。他方、10℃の低下に対応して部品の寿命が100%増加する可能性がある。
【0003】
最新の方法によれば、そのような熱放散問題に対する典型的な解決策は、電子デバイスに結合した外部熱放散器またはヒートシンクを提供することである。そのようなヒートシンクは、理想的には、熱を放散する部品から、熱を周囲の空気中に放散するのに十分な表面積を有するフィンまたは他の突起などの構造体へ熱伝導路を提供する。熱放散を容易にするために、しばしばファンを利用してフィンまたは突起に十分な空気の循環を提供する。
【0004】
しかし、熱を電子部品からヒートシンクへ除去するいかなる効果的なシステムにおいても、本質的には、部品とヒートシンクとの間の界面で効率的かつ均一な熱伝達が要求される。部品とヒートシンクとの間の界面を通して熱を伝達するための効率的な手段の中でも、熱伝導性パッドが使用されてきた。その熱伝導性パッドは、通常、特定の電子部品および/またはヒートシンクに適合する形状またはフットプリントを有するように予備形成されており、ヒートシンクを電子部品に結合する前にそこに所定のパッドを容易に付着させることができる。
【0005】
そのような最新の相変化パッド型熱界面製品の例は、THERMSTRATE、ISOSTRATE、およびPOWERSTRATE(いずれも、Laguna Hills(California)のPower Devices,Inc.の登録商標)である。THERMSTRATE界面は熱伝導性のダイカットされたパッドを含み、電子部品とヒートシンクとの間に配置されてその間の熱伝導を高める。THERMSTRATE熱パッドは、その両面に特許化された熱化合物がコーティングされた、厚さ約0.051mm(0.002インチ)の耐久型1100または1145アルミニウム合金を含み(他のアルミニウムおよび/または銅箔の厚さを使用することもできるが)、後者は、熱伝導性を高め、またその熱および圧力への感応性を制御する添加物を含有するパラフィンベースを含む。好都合なことに、その化合物は、室温では乾燥しているが、大多数の電子部品の作動温度、典型的には50℃程度又はそれ以上の作動温度の直下では液化して所望の熱伝導性を確保する程度に、選択的な相変化を起こす。電子部品が使用されない(すなわちもはや熱を放散しない)ときは、そのものが室温に冷えてしまうと、その熱伝導性化合物は再固化する。
【0006】
ISOSTRATE熱界面は同様にダイカットされた搭載パッドであり、熱伝導性ポリアミド基板、いわゆるKAPTON(DuPontの登録商標)タイプMTを使用する。ISOSTRATE熱界面は同様に、熱伝導性を高め、その熱および圧力への感応性を制御するための添加物を使用する、特許化されたパラフィンベース熱化合物である。
【0007】
最新の方法による熱界面を形成するプロセスは、「電子部品などから熱を伝導する方法および材料(METHODS AND MATERIALS FOR CONDUCTING HEAT FROM ELECTRONIC COMPONENTS AND THE LIKE)」の名称で1981年11月10日に発行されたWhitfield等による米国特許第4,299,715号、「電子部品などから熱を伝導する方法および手段(METHODS AND MEANS FOR CONDUCTING HEAT FROM ELECTRONIC COMPONENTS AND THE LIKE)」の名称で1984年8月21日に発行されたWhitfield等による米国特許第4,466,483号、および「電子部品などから熱を伝導する方法および材料(METHODS AND MATERIALS FOR CONDUCTING HEAT FROM ELECTRONIC COMPONENTS AND THE LIKE)」の名称で1984年9月25日に発行されたWhitfield等による米国特許第4,473,113号により詳細に記載されており、これら3つのすべての内容は参照により本明細書に明確に組み込まれている。
【0008】
当技術分野でよく知られているように、選択的相変化特性を有する(すなわち、化合物が室温では固体であるが、それが結合される電子部品の作動温度またはそれ以下では液化するような融点を有する)ように処方された熱伝導性化合物とすることで、好都合なことに、部品と所定のヒートシンクとの間の界面に付着させるときに、その化合物を容易に使用し取り扱うことが可能になる。他方、電子部品の作動温度に曝されたときに液体状態を呈することによって、好都合なことに、その熱伝導性組成物は電子部品とヒートシンクとの間の界面でエアー間隙によって生じた空隙を埋めることができる。一旦充填されると、その間隙はもはや熱伝達の効率を阻害しない。当分野の技術者であれば理解するであろうように、界面を通る熱の流れは、電子部品とヒートシンクとの間のより良好な機械的接触によって顕著に改善される。
【0009】
それらの一般的な熱伝達の効果にも拘らず、使用されている多くの熱伝導性化合物にはパッケージ化し(packageing)、輸送し、および使用する上の欠点がある。これに関しては、相変化熱界面材料は非常に感受性が高くなりがちで、製造および輸送工程中で取り扱うときに、容易に磨耗してしまう。さらに、その化合物は、その化合物に固有の乏しい粘着性によって、正確な位置に付着させるのが一般に困難であり、次にはそれらを付着させる界面の表面からの移動またはズレも招く。特に、その熱界面材料の一般的なワックス様の性質のため、その材料はわずかな取り扱いまたは使用によってさえ、本質的に変形および歪曲され易い。結果として、その熱化合物は、一旦磨耗または歪曲すると、界面を通して熱を伝達する能力が大きく損なわれる。特に、その変形は、熱界面にエアー間隙または空隙の形成を招き、これは熱伝導性媒体として非効率的である。
【0010】
そのように、製造時に配置するのと対立するものであり、費用の最小化と製造の迅速化には最適であろうものとして、その材料は、後で、最終ユーザーが通常その場で取り付けなければならない形態がある。そのプロセスは、労働集約的であるばかりか汚く取り扱いの困難なものとして当技術分野でよく知られている。後者の要因は、特に熱グーリスまたは他の従来技術の組成物に対して製品が多くの場合過大の損失を招く限りにおいて、特別な問題である。
【0011】
その欠点への取り組みとして、熱発生部品とヒートシンクとの間に容易に挿入することができ、フィルムまたはテープなどのシート状材料に形成することのできる、独立した自己完結型の(free−standing, self−supporting)層として形成された熱伝導材料を提供する試みが行われてきた。その材料の例としては、「電子部品用順応性熱界面材料(Conformal Thermal Interface Material for Electronic Component)」の名称で2000年4月25日に発行されたBunyan等による米国特許第6,054,198号に開示されている。その特許の主題である界面は、本質的に少なくとも1つの熱伝導性充填剤を混合した少なくとも1つの樹脂またはワックス成分からなり、熱伝導性充填剤は約25〜50W/m−°Kの熱伝導率を示す非電気伝導性充填剤を含むことが好ましい。代替の好ましい実施形態では、化合物は、非電気伝導性の充填剤と共に感圧粘着剤とアルファ−オレフィン系熱可塑成分の混合物を用いる。
【0012】
使用時には、その材料は通常の室温では第1の相として安定した形状のままでいるように作用するが、第2の相では熱発生電子部品と熱伝達機械装置との間の界面を実質上満たす順応性を持つ。その目的を達成するために、その組成物は、材料が第1の固相から第2の溶融相またはガラス相に転移する、電子部品の作動温度範囲内の転移温度を有するように処方される。
【0013】
しかし、その進歩した処方にも拘らず、その順応性のある熱界面材料は、電子部品の作動温度内の温度(すなわちデバイスが動作するように設計された温度範囲)でその第1の固相からその第2の順応相へ転移するように処方されており、したがって、相変化が起きる前に大量の熱の発生が必要であるという欠点を有している。そのように、その順応相または液相の状態を呈するときに熱伝導性化合物によって与えられる優れた機械的接触は、大量の熱発生が完了するまでは得られない。これは電子部品の寿命を早期に損なう程の欠点である。
【0014】
これらの材料の他の欠点は、好ましくは非導電性であり熱伝導率が約25〜50W/m−°Kの特性を示す、選択した熱伝導性充填剤にある。金属酸化物などの非電気伝導性の充填剤を使用すると、透明な又は灰白色の材料の製品となり、これは黒い色合いを有するように処方された材料よりも配置するのが実質上難しくなる。
【0015】
また、その熱伝導性材料の例には、「熱伝導性材料およびそれを用いる方法(Thermally Conductive Material and Method of Using the Same)」の名称で1999年8月3日に発行されたEatonによる米国特許第5,930,893号に開示されている材料が含まれる。その材料はエチレン/酢酸ビニルコポリマーをさらに含むことのできるパラフィン系ワックスを含み、同品を付着させる部品の通常の作動温度以上での溶融温度を有するように特に処方されている。適用時には、その熱伝導性化合物は最初に電子部品とヒートシンクとの間の界面に挿入される。その後、熱伝導性化合物が溶融するように、部品をその通常の作動温度を超えて作動させる。その液体状態の間に、熱伝導性化合物は界面に存在するエアー間隙および空隙を満たし、界面を通してより良好な連続性を有する物理的接触を確保する。次いで熱伝導性化合物が再固化するように界面に加える温度を下げ、続いて電子部品をその通常の作動温度で作動させる。熱伝導性化合物の融点以下である観点から、その部品のその後の作動は熱伝導性化合物に相変化を起こさせない。これに関しては、同品が液化しその後再固化するように最初に一度取り付けて加熱すれば、その化合物はいかなる形の相変化も起こさず、むしろ恒久的に固相に留まる。
【0016】
しかし、その材料の処方についての問題は、当初大量の熱を界面に加えなければならず、電子部品の作動温度以上にしなければならないことである。そのような高温は熱的に電子部品を損傷することがあり、これは皮肉にもその材料が回避しようとすることである。同様に、熱伝導性材料は取り付け時に一度だけ液相状態を呈し、その後再固化するので、その再固化の後にエアー間隙または空隙が存在するかぎり、熱がそれを通って流れる非効率的な路がその位置に恒久的に存在することになる。
【0017】
したがって、取り扱いおよび取り付けが容易で、間の空隙をうめて所定の熱放散部品からの熱をヒートシンクへ伝達するのに効果的で、好ましくは、選択的に相変化して、それによって化合物が室温で固体状態を呈するが、電子デバイスが一般に作動する温度の直下の高温を受けて液化するように処方されている熱伝導性化合物が必要である。単純な処方であり、製造が容易であり、正確な配置を確実にする強化された粘着特性を有し、かつ特殊な取り扱いを必要としない熱伝導性界面化合物が当技術分野にはさらに必要である。
【0018】
(発明の概要)
本発明は、特に前述の当技術分野の欠点を対処し軽減する。したがって、本発明は、熱放散部品からの熱をヒートシンクへ伝達するのを容易にして効率的に熱を伝導することに加え、従来技術の組成物よりも実質上耐久性があって頑丈な熱伝導性化合物に関する。さらにその組成物は、従来技術の組成物よりも容易にパッケージ化し、輸送し、付着させることができ、特にそれらの化合物よりも大きな粘着品質を有する。
【0019】
好ましい実施形態では、組成物はパラフィンをベースとして含み、任意選択で、熱伝導性粒子、すなわち黒鉛、ダイアモンド、銀、銅または他の金属粒子を多量に有しそれと懸濁している、パラフィンとペトロラタムの混合物を含む。パラフィンとペトロラタムの混合物は、パラフィンとペトロラタムの比が質量%で1.0:0〜3.0:1の範囲になるように形成することが好ましい。熱伝導性粒子は10質量%〜40質量%の量存在することが好ましく、29%〜30%が最も好ましい。その粒子は、中でも黒鉛が最も好ましいが、典型的に直径が6ミクロン以下の球形状を有するように形成することがさらに好ましい。追加の成分、例えば合成ポリマー樹脂を本発明の熱組成物に加えることで、より高い耐久性を付与することができる。好ましいことではないが、ポリアルファオレフィンなどの希釈剤をさらに与えてもよい。他の界面活性剤材料も想定される。しかし全ての実施形態において、その組成物が選択的相変化特性を有し、それによって複合体が通常の室温では固相で存在するが、熱放散電子部品の通常作動するレベル(すなわち60℃以下)直下の温度を受けたときに溶融して液相を呈するように形成されることが好ましい。
【0020】
本発明はさらに、パラフィンを溶融(またはパラフィンとペトロラタムを混合)して第1の混合物を形成し、続いて組成物の耐久性を高めるために樹脂ポリマーを加える工程を含む本発明の熱伝導性組成物を処方するプロセスを含む。その後、好ましくは黒鉛の最終的な全質量の60%±10%を含む黒鉛粒子の第1の部分。その後、次いで好ましくは全黒鉛質量の40%±10%を含む黒鉛の残る第2の部分を加え、次いで結果として生ずる混合物を、黒鉛粒子の全部分がその中に十分分散され懸濁されるまで十分混合する。好ましいことではないが、次いで任意選択で、好ましくは溶融シリカを含む粘度増加剤を加えてそれに完全に混合し、結果として生ずる組成物を形成することができる。
【0021】
その結果として生ずる組成物は次いで従来の熱伝導性組成物のように熱界面に付着させることができる。これに関しては、本発明の組成物は界面表面上に直接摺り込むことができ、あるいはそれぞれの界面表面に、巻き線または円筒状のいずれかに形成された従来のコーティング棒によって付着することができる。別法として、組成物は熱放散部品とヒートシンクとの間の界面表面上に溶融滴下して配設すること、および/またはヒートシンクまたは部品にスクリーン印刷技術によって付着させることも可能であると想定される。
【0022】
さらに本発明の他の態様では、本発明の組成物を形成し、輸送し、付着させる方法が提供される。好ましい実施形態によれば、組成物は、ポリエステルシートまたはシリコンコート紙を含んでも良い基板上に配置させたフィルムとして形成される。組成物はフィルムとして所望の用途に必要な所望の厚さで形成される。そのように基板上に付着させたならば、フィルムは、好ましくはダイカットによって所望の形状および寸法に切断し、同品を基板から容易に取り外しまたは剥離させて所望の界面の位置に配置することができる。これに関しては、フィルムは特定の用途に適するように予備切断することができる。
【0023】
本発明の組成物を付着させるある新規な方法に関しては、その組成物を、界面と結合する表面の所望の位置に、より大きな粘着力で固定するのが可能であるとさらに想定される。その目的のために、その化合物を付着させる前に、その界面表面を選択的に調製することによって界面組成物を位置に固定する方法が提供される。第1の好ましい方法によれば、その対合表面は、その組成物を界面対合表面(interface mating surface)に付着させる前に、好ましくは40°〜50℃に予備加熱される。そのように加熱されたならば、組成物はヒートシンクまたは電子部品のいずれかに所望のように付着し、ヒートシンクと部品の組み立ての際に組成物がその間に挟まれる。別の方法として、その組成物は、他の物質の中でも、熱伝導性組成物を軟化させて同品を正確な位置に粘着させるように作用する界面活性剤材料を含む溶媒をその界面対合表面に最初に付着させることによって付着させることができる。最後に、その組成物は、同品が所望の界面の対合表面に粘着し結合するように単にその組成物に圧力を加えることによって付着させることが可能であると想定される。
【0024】
したがって、本発明は、従来技術の組成物よりも実質上頑丈で耐久性があり、さらにそれらの組成物よりもパッケージ化、輸送、および付着が容易なように処方することのできる熱伝導性界面組成物を提供する。
【0025】
本発明はさらに、電子部品などの熱放散部品からの熱をヒートシンクに伝導し、したがって部品の信頼性と寿命を増すのに非常に効果的な、輸送および取り扱い中の酷使に耐え得る熱伝導性界面組成物を提供する。
【0026】
本発明はさらに、輸送後、現場取り付けを必要とする従来技術の組成物とは逆に、遠隔地での製造プロセスで容易に配置することができる熱伝導性界面組成物を提供する。
【0027】
本発明はさらに、高効率の熱伝達媒体を提供することが可能な熱伝導性界面組成物を提供し、この媒体はファンなどコストのかかる熱放散機構の任意選択的な削除、またはサイズ、質量、およびヒートシンクのコストの削減に向かって、経済的な利点を提供する。
【0028】
本発明はさらに、きれいで簡単に使用でき、より高い接着特性を有し、さらに、固体の形状で使用することができ、または使用時には固体であるが高温でその機能が働くときには流体になる熱伝導性界面組成物を提供する。
【0029】
本発明はさらに、処方が単純であり、市場で入手可能な材料から容易に作ることのできる熱伝導性界面組成物を提供する。
【0030】
さらに本発明の目的は、本発明の新規な熱伝導性界面組成物を形成し、その組成物をパッケージ化し、同品を熱放散部品とヒートシンクとの間に付着させるプロセスを提供することである。
【0031】
本発明の他の特徴と同様に、これらは図面を参照することによってより明らかになるであろう。
【0032】
(発明の詳細な説明)
付随する図面と共に以下に示す詳細な説明は、単に発明の説明を意図するものであって、発明をし使用する唯一の形を表すことは意図していない。その説明によって、発明を構成し実施するための機能および工程の手順が、示された実施形態と共に明らかになる。しかし、同じまたは同等の機能および手順を、異なる実施形態では達成することができ、これも発明の思想と範囲に包含されることを意図している。
【0033】
本発明の組成物は、耐久性のあるワックス様の熱伝導性界面化合物を含み、その目的は、従来技術の組成物よりも非常に耐久性があり良好なリフロー特性を有する、加熱された部品からヒートシンクへの熱伝導の路を完成させることである。これに関して、半導体または他の電子部品などの加熱された部品からの熱を熱放散器またはヒートシンクへ伝達するために熱伝導性材料を使用することは、当技術分野によく知られており、またその加熱された部品がその部品によって放出された熱をそこから取り去ることを要求する限り必要である。さもなければ、電子部品は、当技術分野で知られる現象である熱疲労または熱疲労または熱暴走によって、例え永久的な損傷でなくとも重大な損傷を被ることになる。
【0034】
従来技術の熱伝導性界面組成物は熱放散部品からそれに結合したヒートシンクへ熱を伝達する効果があるが、実際に全ての従来技術の組成物には界面に一度付着させた後容易に変形またはズレを生じる欠点がある。これに関して、そのような従来技術の組成物は典型的にはグリースまたはワックス様の材料から形成されており、わずかな接触を受けても磨耗しまたは傷が付きがちである。さらに、そのような材料は高い温度を受けるときに変形し得る。そのような変形は、激しい取り扱いが頻繁に起きる輸送中、また激しい環境温度の変動によって特に生じ易い。
【0035】
対照的に、本発明の熱伝導性界面組成物は、その従来技術の化合物よりも実質的に大きな耐久性を有するように特に設計され処方されている。そのような特性によってそのような新規な化合物を電子部品の遠隔地での製造プロセスに用いることが可能となり、次いで追加の大きな労働コストを負担することなく部品を輸送することができる。
【0036】
この発明が含む基本的な2つの成分およびそれぞれの質量百分率は、以下の範囲に含まれる。
【0037】
【表1】
【0038】
黒鉛成分は、高グレードの市販の黒鉛粉を含むことが好ましい。黒鉛は、典型的に直径6ミクロン以下の範囲の球状粒子を含む粒子として存在することが好ましい。さらに、より好ましい実施形態では、黒鉛成分は約29質量%〜30質量%の量存在し、最も好ましくは29.5%である。本発明の実施に適した市場で入手可能な黒鉛粉の種類の中には、Westlake,OhioのTimcal America,Inc.によって製造されているKS−6が含まれる。
【0039】
本発明の組成物のパラフィン成分は、広範囲の産業用途に用いられる標準的な市販のグレードであってよい。パラフィン成分は、当分野の技術者に知られているであろうように、特定の融点(すなわち51℃/60℃)のパラフィングレードを構成する51℃または60℃のパラフィンワックスを含むことが好ましい。したがって、51℃/60℃のパラフィンワックスを用いることによって、得られる組成物は、組成物がその固相からその溶融した液相に転移する温度に一致する。しかし、当分野の技術者は、そのような温度が特定の用途向けに所望のように修正できることを認めるであろう。
【0040】
そのような融点は大部分の電子部品が作動する温度以下に選択されるのが効果的である。これに関しては、そのような熱組成物は、電子部品の作動中、および部品がその高温で作動している間だけ液体状態を呈する。結果として、界面表面の濡れ作用が達成され、部品の寿命のための部品の熱伝達効率がその作動温度全範囲にわたって高くなる。
【0041】
本発明の組成物ではベース化合物として専らパラフィンのみを用いることが好ましいが、ペトロラタムをパラフィンに追加で混合して、結果として所定の用途に有効な所望の硬度または柔軟性を有するベース化合物を形成することもできる。パラフィンおよびペトロラタム成分は、その成分の比率(すなわちパラフィン対ペトロラタム)が質量百分率で約1.0:0〜3.0:1、ペトロラタムが最大22.5質量%存在するように互いに混合することが好ましい。これに関しては、ペトロラタム成分がパラフィン成分に較べて増加すると、結果として生ずる組成物にはこれに対応して柔軟性の増加がもたらされる。さらに、ペトロラタム成分の増加はその組成物の粘着性または接着特性を高め、したがって、以下でさらに完全に論ずるように、その組成物を電子部品とそれに結合されるヒートシンクの対合表面間の位置に正確にかつ確実に配置するすることが容易になる。
【0042】
一般に電子デバイスの製造および輸送を考慮するときに望まれるように、組成物により高い耐久性と頑丈さを付与するためには、組成物に、プラスチックまたはポリマー材料、および好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体などの合成樹脂系プラスチック材料を加えることができ、市場で入手可能な例としてはELVAX(Wilmington,DelawareのE.I.DU PONT DE NEMOURS & COMPANYの登録商標)である。その合成樹脂系材料は、最終組成物質量の5%の量まで存在してもよい。より好ましい実施形態では、その樹脂系材料は約3.0〜3/5質量%の量存在することができ、3.3%が最も好ましい。そのような実施形態では、パラフィン成分はそれに対応して67〜68質量%の量存在し、また最も好ましい実施形態に対応して67.2質量%の量存在するであろう。
【0043】
理解されることであろうが、いかなる処方においても、本発明の組成物は、通常の室温範囲では固相のままであり、温度上昇にともなって可塑性になりその後高温で溶融するという、熱放散部品とヒートシンクとの間の界面に取り付けたときに組成物が遭遇するであろう望ましい相変化特性を有する。これに関しては、電子部品の作動中に液体状態を呈することによって、本発明の熱伝導性組成物は、部品とヒートシンクとの間に存在するエアー間隙または空隙を満たすことができ、したがってより良好な接触が提供され、したがってそれらの空隙または間隙が満たされないときの低い熱伝導条件に較べてより良好な熱伝導が提供される。しかし、パラフィンについて、およびパラフィンとペトロラタムの混合物についても少々、本発明の好ましい組成物の成分であると論じたが、他の多くの天然または合成材料も用い得ることがさらに理解できよう。決して制限するものではないが、そのような適切な材料の代表には、蜜ロウ、ヤシロウ、微結晶ワックス、鉱物ワックス、および/またはグリセリンの単独またはその混合物が含まれる。さらにある種の植物油も本発明の熱伝導性組成物の成分として役立つことを理解すべきである。
【0044】
同様に、熱伝導性充填材に関しては、高い熱伝導性および低コストに基づいて黒鉛が好ましい材料であるが、代替の材料を用いることもできる。これに関しては、黒鉛に加えてダイアモンドまたは元素金属、および特に銀および銅を用いることができることが想定されている。しかし全ての実施形態において、そのような充填剤は電気伝導性があり、100W/m°−K以上、好ましくは150W/m°−K以上の熱伝導率を有すべきである。これに関しては、多くの場合電気絶縁性が好まれるが、電気部品およびそれに結合されたヒートシンクはすでに電気的に絶縁されていることから、実質上高い伝導性を有する伝導性充填剤の使用が普及しなかった十分な理由は不明である。
【0045】
前述の組成物に関しては、同品は図3の概略フロー図によって調製することができる。本発明の組成物を処方するプロセス10は、パラフィンとペトロラタム成分を質量百分率で約1.0:0〜3.0:1の比で加え、同品をパラフィンとペトロラタムの第1の混合物が形成されるまで溶融する最初の工程20を含む。組成物の耐久性と頑丈さの増加が望まれるので、好ましくは上述のELVAX(登録商標)などの樹脂を含むポリマー材料を、樹脂成分量が最終組成物の質量の5%まで存在するように十分の量工程30で加える。そのような材料を第1の混合物と混合して第2混合物を形成する。
【0046】
混合工程40に続いて、伝導性材料、好ましくは黒鉛を、好ましくは組成物に加えるべき黒鉛の総質量の60%±10%を含む第1の部分を第4の工程50で加え、その後工程60で完全に混合して第3の混合物を形成する。理解されるように、黒鉛粒子がその表面積が最大になるようにできるだけ完全にパラフィン/ペトロラタムベースに分散されるとき、本発明の熱伝導性化合物は最適の耐移動特性を獲得するであろう。
【0047】
次いで、好ましくはBaker Petroliteによって製造されているVybar 103などのポリアルファオレフィンを含む希釈剤を任意選択で工程70で組成物に加え、そこに完全に混合して第4の混合物を製造することができる。当分野の技術者には理解されるであろうように、希釈剤は、粒子状の黒鉛を完全に混合する、すなわち本発明の熱化合物のパラフィン/ペトロラタムベースの中で濡らす能力を高める。2質量%までのVybar 103を添加することは、同品が同様に固形含有物を本発明のパラフィン/ペトロラタムベース中に容易に混合することができるので、本発明を実施する上で最適と考えられる。Vybar 103は本発明の実施に特によく適した希釈剤であるが、特にそれが高度に分岐したポリアルファオレフィンである観点から、当分野の技術者であれば、他の希釈剤、または界面活性剤材料の薬品、または界面活性剤材料を本発明の実施に用いることができることを理解するであろう。
【0048】
その第4の混合物が得られたならば、次いで好ましくは全黒鉛質量の残る40%±10%を含む黒鉛の残りの部分を工程80で加え、工程90でその中に完全に混合して、結果として生ずる第5の混合物を製造する。全ての黒鉛を第2の混合物に加えてよいとも想定されるが、黒鉛全量の投入によって直ちに生じる高い粘度のため、また併せて、その黒鉛粒子を混合物に完全に分散させるには極めて長い混合時間が必要になるため、黒鉛を複数の工程で投入するのが好ましいと現在は信じられている。
【0049】
結果として生ずる第5の混合物は熱放散部品からの熱をヒートシンクへ伝達する熱伝導性化合物として使用するのに適している。にもかかわらず、また好ましくはないが、任意選択で増粘組成物を工程100で加え、工程110でその中に混合して、熱組成物のたわみ抵抗を強め、所定の用途で望まれる粘度の上昇と流れ制御特性を付与することができる。1つの好ましい薬品は、溶融シリカ、および特にBoston,MassachusettsのCabot Corporation,Inc.によって製造されているCab−O−Sil M5を含み、好ましくは、ほとんどの界面用途に十分高いレベルのたわみ抵抗を達成するために全組成物の約5.0質量%の量まで組成物に加える。好ましくは、本発明の熱組成物は、合衆国で一般に用いられているSibilate Universal Scaleの粘度指標で表したとき同品が42SUSとなる粘度を有するように処方されるであろう。
【0050】
本発明の熱組成物のパッケージ化および輸送を容易にする新規な手法として、所定の界面に迅速かつ正確に付着できるように、熱伝導性組成物をフィルム状に形成し特定の寸法に切断するという好ましい実施形態が図1および2に示されている。図示したように、熱伝導性組成物は基板202の上にフィルム200として形成する。そのような熱伝導性組成物は、そのような基板202上に厚さ12.7〜76.2μm(0.5〜3ミル)に形成することが好ましく、後者は、ポリエステル剥離基板またはシリコンコート基板を含むのが好ましい。好都合なことに、本発明の組成物の強化された耐久性と頑丈さのため、同品はその基板202に付着してその後所望の場所へ歪曲も変形もなしに輸送することができる。当分野の技術者であれば理解するであろうように、非常に薄い熱伝導性化合物は大抵フィルムとして形成するに十分の耐久性がなく、ましてそのように輸送することはできない。
【0051】
したがって、それがそのようなフィルム状で輸送できることから、本発明の熱伝導性化合物は、好都合なことに、同品が所定の界面に、最小の時間、努力、および労力で容易に付着される状態に形成される。さらなる利点は、本出願の組成物は、特に組成物内に懸濁した熱伝導性粒子として黒鉛を含むように処方した場合、その組成物は黒色または黒っぽい色調を有し、同品を付着させる人にその組成物を配置する上で高い視覚精度を与えることである。よく知られているように、酸化亜鉛および酸化アルミニウムなどの金属酸化物を含む物のような透明または白色の半導体材料は、同品が所定の界面に十分付着したかどうかを目で確認するのが困難である。同時に、その薄い色調は使用者にその材料を過剰に付着させ、界面が厚くなりしたがって熱の流れが効率的ではなくなる。
【0052】
その組成物を所望の界面により迅速に付着させることのできる能力をさらに高めるために、基板202上に形成したフィルム200は、図2に示したように所望の寸法に予備切断することができる。これに関して、フィルム200は、図示したように複数のフィルム切片に形成し、各々を基板から取り外して選択的に所望の界面に配置できるように切断することができる。好都合なことに、本発明の熱伝導性組成物は、基板を従来の調合機上で回転させることによって、あるいは図2に図示したようにしてその基板から容易に剥離するように処方されている。
【0053】
前述に加えて、熱伝導性組成物を所望の界面表面に付着させる新規な方法が本明細書で同様に提供される。第1の好ましい方法によれば、そのプロセスは、組成物を付着させるヒートシンクを51℃未満、好ましくは40°〜50℃の間の温度に予備加熱することを含む。そのように加熱したならば、組成物はヒートシンクの所望の位置に付着させることができる。熱伝導性組成物がそこに付着したヒートシンクは、電子部品を取り付ける前に冷却することが好ましい。好都合なことに、そのヒートシンクをそのような高温に加熱することによって、加熱しないときより、本発明の熱伝導性組成物は、高い粘着性または接着性を持ち、高い強度で所望の位置に留まることのできる能力を容易に高めることができる。
【0054】
他の好ましい方法では、好ましくは界面活性剤を含む溶媒を、界面対合表面の一方または両方に付着させ、その後そこに熱伝導性組成物を付着させることが想定されている。好都合なことに、溶媒は組成物を軟化させ、所望の界面対合表面、すなわちヒートシンクまたは電子部品のいずれかの上で圧力を加えることにより容易に粘着される。最後の好ましい方法では、組成物は、同品を所望の界面対合表面に配置するとき、その組成物に圧力を加えることによって位置に配置することができることを想定している。これに関して、図1および2で与えられるように、熱伝導性組成物のフィルムについては、単にフィルムの反対側の基板に圧力を加えることによって組成物は容易にそこから取り外され、界面対合表面にしっかり付着されて留まることができるものと信じる。上で論じたように、熱伝導性組成物がより確実に同品を付着させる界面対合表面に留まる能力を高めるには、そのような組成物のペトロラタム成分を増加することがその目的を容易にするものと信じる。上で論じたように、パラフィン成分に対するペトロラタム成分の増加によって所望の粘着特性を提供され、熱伝導性組成物がより確実に界面対合表面に粘着される能力を高めることが想定されている。
【0055】
別法として、本発明の熱伝導性組成物は従来のコーティング棒によって所定の界面表面に付着させることができる。そのようなコーティング棒は、当技術分野で「メーター棒」または「湿式フィルムアプリケーター棒」として知られ、付着される表面に均一な厚さを有する被覆物を作るのに特に効果的である。別法として、本発明の組成物は、溶融させた後、互いに界面で連結する表面上に、噴霧し、または直接印刷し、または塗布できることを想定している。当分野の技術者には理解されるであろうように、本発明の組成物をそのように付着させるには、その付着される表面は一般には組成物がその液相に転移する温度の近くまたはそれ以上の温度に加熱しなければならない。組成物はまた界面パッドおよび同等部に直接付着することができる。ほとんどの用途において、厚さ12.7〜76.2μm(0.5〜3ミル)を有する単層被覆物は、優れた熱伝導特性を示し、さらに100℃の温度で垂直に配列した熱界面の移動は見られないことが判明している。
【0056】
そのように付着されると、本発明の組成物は従来技術の熱伝導性組成物と実質上同等またはそれよりも効果的に機能するであろう。これに関しては、本発明の組成物は通常の室温で固体のままであるが、一般に電子部品が作動する温度の直下である51℃以上の温度に加熱されると液相を呈する。本発明の組成物は、その所定の電子部品の作動温度が各5°〜10℃低下し、電子部品の信頼性と寿命が50%〜100%向上することを示した。好都合なことに、この特徴は電子部品の最適な作動を提供することに直接つながる。さらに、本発明の組成物を経て熱が高い効率で伝達されることによって、熱放散部品に関するコストが最小になる。これに関しては、高効率の熱伝達媒体を提供することによって、コストのかかるファンを省略でき、または代案として電子部品から発生する熱を効率よく放散するのに必要なヒートシンクのサイズ、質量およびコストの低減ができる。
【0057】
しかし、好都合なことに、本発明の組成物は、さらに付着される界面表面から移動することに対して抵抗がある。さらに、前述のようにして処方すると、その組成物は固相で非常に耐久性があり硬い仕上げになる。そのような特性は、そのような耐久性のある硬い仕上げによって、表面被覆物の変形またはキズによる製品ロスが非常に低い状態でその被覆された基板を取り扱い形状加工できる点で、望ましいことである。
【0058】
本発明を当面のところ好ましい実施形態を特に参照して本明細書に説明したが、当分野の技術者であれば、発明の思想と範囲から逸脱することなく、様々な追加、修正、省略および変更をその好ましい実施形態に加えることができることを理解するであろう。したがって、すべての妥当性のある予測可能な追加、修正、削除および変更は、以下の請求項に規定する発明の範囲内に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の好ましい実施形態によって処方し、基板上にフィルムとして配置させた熱伝導性化合物のフィルムの透視図である。
【図2】図1に示した基板上に配置させた熱伝導性化合物のフィルムの透視図であって、そのフィルムは事前に定めた寸法に切断され、一部が前記基板から手またはより効率的な機械的方法によって剥離される状態の図である。
【図3】本発明の好ましいプロセスによる熱伝導性化合物の製造に用いられる工程を図示したものである。
Claims (46)
- (a)(i)60質量%〜90質量%のパラフィンと、
(ii)0質量%〜5質量%の樹脂と、
(iii)10質量%〜40質量%の黒鉛と
を含む熱伝導性組成物を提供する工程と、
(b)平面基板を提供する工程と、
(c)工程(a)で提供される熱伝導性組成物のフィルムを工程(b)の基板上に形成する工程と
を含む、熱放散部品からの熱を熱放散器に伝達するための熱伝導性組成物をパッケージ化する(packaging)方法。 - 工程(c)で、前記熱伝導性組成物の前記フィルムを76.2μm(3ミル)以下の厚さで基板上に付着させる請求項1に記載の方法。
- 前記熱伝導性組成物を12.7〜76.2μm(0.5〜3ミル)の厚さで付着させる請求項2に記載の方法。
- (d)基板上に形成されたフィルムを特定の形状に切断する工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
- 工程(a)で、前記熱伝導性組成物がペトロラタムをさらに含む請求項1に記載の方法。
- 前記ペトロラタムが前記組成物の約22.5質量%以下の量存在する請求項5に記載の方法。
- (a)(i)60質量%〜90質量%のパラフィンと、
(ii)0質量%〜5質量%の樹脂と、
(iii)10質量%〜40質量%の黒鉛と
を含む熱伝導性組成物を提供する工程と、
(b)前記ヒートシンクの表面を加熱する工程と、
(c)工程(a)の熱伝導性組成物を工程(b)の加熱されたヒートシンクに付着させる工程と
を含む、熱伝導性組成物をヒートシンクに付着させる方法。 - 工程bで、前記ヒートシンクを51℃を超えない温度に加熱する請求項7に記載の方法。
- 前記ヒートシンクを40°〜50℃の間の温度に加熱する請求項8に記載の方法。
- 工程aで、前記熱伝導性組成物が
(d)ペトロラタム
をさらに含む請求項7に記載の方法。 - 前記ペトロラタムが前記組成物の約22.5質量%以下の量存在する請求項9に記載の方法。
- (a)(i)60質量%〜90質量%のパラフィンと、
(ii)0質量%〜5質量%の樹脂と、
(iii)10質量%〜40質量%の黒鉛と
を含む熱伝導性組成物を提供する工程と、
(b)溶媒を、ヒートシンク上に形成した界面対合表面(interface mating surface)に付着させる工程と、
(c)工程(a)の熱伝導性組成物を工程(b)の界面対合表面に付着させる工程と
を含む、熱伝導性組成物をヒートシンクに付着させる方法。 - 工程(a)で、前記組成物が
(d)ペトロラタムをさらに含む請求項12に記載の方法。 - 前記ペトロラタムが前記組成物の約22.5質量%以下の量存在する請求項13に記載の方法。
- (a)(i)60質量%〜90質量%のパラフィンと、
(ii)0質量%〜5質量%の樹脂と、
(iii)10質量%〜40質量%の黒鉛と
を含む熱伝導性組成物を提供する工程と、
(b)工程(a)の前記組成物に前記ヒートシンク上に形成される界面対合表面上で圧力を加える工程とを含む、熱伝導性組成物をヒートシンクに付着させる方法。 - 工程(a)で、前記組成物が(d)ペトロラタムをさらに含む請求項15に記載の方法。
- 前記ペトロラタムが前記組成物の約22.5質量%以下の量存在する請求項16に記載の方法。
- 工程(b)で、前記平面基板がポリエステル剥離基板およびシリコン処理紙からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
- (a)60質量%〜90質量%のパラフィンと、
(b)0質量%〜5質量%の樹脂と、
(c)10質量%〜40質量%の電気伝導性充填剤と
を含む、電子部品からの熱をヒートシンクへ伝達することを容易にする熱伝導性組成物。 - 前記電気伝導性充填剤が、黒鉛、ダイアモンド、銀および銅からなる群から選択される請求項19に記載の組成物。
- 前記組成物を、フィルムおよび棒からなる群から選択される形状を有するように処方される請求項19に記載の組成物。
- 前記樹脂が前記組成物の3.3質量%以下の量存在する請求項19に記載の組成物。
- 前記組成物がペトロラタムをさらに含み、前記ペトロラタムが前記組成物の22.5質量%以下の量存在する請求項19に記載の組成物。
- 前記パラフィンが51℃のパラフィンワックスを含む請求項19に記載の組成物。
- 前記パラフィンが60℃のパラフィンワックスを含む請求項19に記載の組成物。
- 前記樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体を含む請求項19に記載の組成物。
- 前記パラフィンが50℃のパラフィンワックスを含む請求項1に記載の方法。
- 前記パラフィンが60℃のパラフィンワックスを含む請求項1に記載の方法。
- 前記樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体を含む請求項1に記載の方法。
- 前記パラフィンが50℃のパラフィンワックスを含む請求項7に記載の方法。
- 前記パラフィンが60℃のパラフィンワックスを含む請求項7に記載の方法。
- 前記樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体を含む請求項7に記載の方法。
- 前記パラフィンが50℃のパラフィンワックスを含む請求項12に記載の方法。
- 前記パラフィンが60℃のパラフィンワックスを含む請求項12に記載の方法。
- 前記樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体を含む請求項12に記載の方法。
- 前記パラフィンが50℃のパラフィンワックスを含む請求項15に記載の方法。
- 前記パラフィンが60℃のパラフィンワックスを含む請求項15に記載の方法。
- 前記樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体を含む請求項15に記載の方法。
- 前記パラフィン成分が約67.2質量%の量存在し、前記樹脂が約3.3質量%の量存在し、前記電気伝導性充填剤が約29.5質量%の量存在する請求項19に記載の組成物。
- 電子部品からの熱をヒートシンクへ伝達することを容易にする熱伝導性組成物であって、
(a)ワックス成分と、
(b)樹脂成分と、
(c)電気伝導性充填剤と、
(d)任意選択で希釈剤と、
(e)任意選択で増粘剤と、
(f)任意選択でペトロラタム成分と
で本質的に構成される組成物。 - 前記希釈剤がポリアルファオレフィンを含む請求項40に記載の組成物。
- 前記希釈剤が前記組成物の約2質量%以下の量存在する請求項40に記載の組成物。
- 前記増粘組成物が溶融シリカを含む請求項40に記載の組成物。
- 前記増粘剤が前記組成物の約5.0質量%以下の量存在する請求項40に記載の組成物。
- 前記ペトロラタム成分が前記組成物の約22.5質量%以下の量存在する請求項40に記載の組成物。
- 電子部品からの熱をヒートシンクへ伝達することを容易にする熱伝導性組成物であって、
(a)67〜67.5質量%のパラフィンと、
(b)29〜30質量%の黒鉛と、
(c)3.0〜3.5質量%の樹脂と
を含む組成物。
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