JP7121995B2 - 茎葉詰まり防止装置およびこれを備えた多畦式根菜類収穫機 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 平成30年7月12日「北愛国交流広場」特設会場(北海道帯広市愛国町10番1)において開催された第34回国際農業機械展in帯広で公開
本発明は、複数列の畦に沿って栽培された根菜類を複数列同時に掘り取る多畦式根菜類収穫機において、掘り取り前に根菜類から切断された茎葉の搬送詰まりを防止する茎葉詰まり防止装置、およびこれを備えた多畦式根菜類収穫機に関するものである。
従来、ビート等の根菜類を収穫する場合、根菜類収穫機が用いられている。このような根菜類収穫機を用いて根菜類を収穫する場合、根菜類から茎葉が切断された後、根菜類が掘り取られて掘取コンベヤで次工程に搬送されている。この場合、茎葉が掘取コンベヤの掘取口の外側へ跳ねのけられていく。
一方で、近年、複数列の畦に沿って栽培された根菜類を複数列同時に掘り取る多畦式根菜類収穫機が実用化されつつある。このような多畦式根菜類収穫機では、掘取口が前記複数列の畦に跨るように幅広く形成されているため、この掘取口における畦列間に茎葉が滞留してしまい、正常な掘り取りができなくなる等のトラブルが発生している。
そこで、このようなトラブルに対して、ビート畦列間異物排除機構が提案されている(特許文献1)。この発明は、複数のビートの畦列に対応して設けられた掘取口の前方に支持されてビート畦列間のビート茎葉および土砂を横方向へ排除する回転駆動クリーナーと、この回転駆動クリーナーの前方にビート畦列間の地面に向けて回転可能に支持された左右一対の円盤状コールターとを具備し、ビート畦列間の茎葉を左右コールター相互の複合傾斜面により左右それぞれのビート畦列の頂部まで押し上げて、後続のクリーナーによりビート畦列の外側へ振り落として除去するものである。
特許第5186609号公報
しかしながら、特許文献1に記載のビート畦列間異物排除機構は、横方向へ回転する回転駆動機構を設ける必要があり、コスト高になるという問題がある。また、上記の回転駆動クリーナーは、畦列に対していずれか片方向へ茎葉を振り落として除去する必要があるため、除去性能が著しく低いという欠点がある。さらに、例えば、回転駆動力を上げたとしても、本来収穫すべき根菜類を弾き飛ばしてしまい、収穫率を大幅に低下させてしまうという問題もある。
一方で、茎葉の除去対策をなんら講じないとすると、大量の茎葉が掘取口における畦列間に滞留してしまい、収穫機が滞留物を押し分けて進むような状態となり、掘りこぼしが発生するなど正常な掘り取りができなくなるという問題がある。また、根菜類とともに収穫機内に取り込まれる茎葉も増量するため、搬送上の不具合が発生しやすくなるという問題もある。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであって、複数列の畦に沿って栽培された根菜類を複数列同時に掘り取る多畦式根菜類収穫機において、簡単かつ安価な構成であって、既存の駆動力を活用して効率的に茎葉の搬送詰まりを防止して、円滑に収穫作業を行うことができる、茎葉詰まり防止装置およびこれを備えた多畦式根菜類収穫機を提供することを目的としている。
本発明に係る茎葉詰まり防止装置は、複数列の畦に沿って栽培された根菜類を複数列同時に掘り取る多畦式根菜類収穫機において、簡単かつ安価な構成であって、既存の駆動力を活用して効率的に茎葉の搬送詰まりを防止して、円滑な収穫作業を可能にするという課題を解決するために、前記茎葉を掻き取る複数の掻取爪を有する掻取回転体が、前記多畦式根菜類収穫機に搭載された前記根菜類を搬送するコンベヤにおいて前記茎葉が滞留する箇所に近設されている当該コンベヤの回転軸に回転可能に設けられている。
また、本発明の一態様として、茎葉が掘取口に詰まるのを防止して、正常な掘り取り作業を維持するという課題を解決するために、前記多畦式根菜類収穫機は、掘り取った前記根菜類を載置して上方へ搬送する掘取コンベヤと、この掘取コンベヤの上方において前記畦の間隔に合わせて並設されており掘り取った前記根菜類を前記掘取コンベヤとの間に挟持して搬送する複数の補助コンベヤとを有しており、前記掻取回転体が、並設された前記各補助コンベヤ間の掘取口において、前記補助コンベヤの回転軸の外端部に回転可能に取り付けられているとともに、前記掘取口に滞留する茎葉を前記掘取コンベヤに掻き込むために前記掻取爪の先端部が圃場に接地する高さないし圃場からわずかに離れた高さに配置されている。
さらに、本発明の一態様として、茎葉が移送出口近傍に詰まるのを防止して、根菜類が茎葉とともに収穫機外に排出されるを防止するという課題を解決するために、前記多畦式根菜類収穫機は、掘取コンベヤで搬送された後の前記根菜類および前記茎葉を搬送する搬送コンベヤと、この搬送コンベヤの上方で搬送方向と交差する幅方向に傾斜して架設された選別ローラとを有しており、前記搬送コンベヤにより搬送される前記根菜類を前記選別ローラに沿って横方向に移送するとともに前記茎葉を前記搬送コンベヤとの隙間に通過させて前記根菜類と前記茎葉とを選別するようになっており、前記掻取回転体が、前記選別ローラの前記根菜類を移送する移送出口近傍に滞留する茎葉を掻き出すために、前記掻取爪の先端部が前記移送出口近傍に位置するように、当該移送出口に近設されている前記搬送コンベヤの駆動軸の外端部に回転可能に設けられている。
本発明に係る多畦式根菜類収穫機は、複数列の畦に沿って栽培された根菜類を複数列同時に掘り取る多畦式根菜類収穫機において、簡単かつ安価な構成であって、既存の駆動力を活用して効率的に茎葉の搬送詰まりを防止して、円滑な収穫作業を可能にするという課題を解決するために、上述のいずれかの態様の茎葉詰まり防止装置を備えてなる。
本発明によれば、複数列の畦に沿って栽培された根菜類を複数列同時に掘り取る多畦式根菜類収穫機において、簡単かつ安価な構成であって、既存の駆動力を活用して効率的に茎葉の搬送詰まりを防止して、円滑に収穫作業を行うことができる。
本発明に係る茎葉詰まり防止装置を備えた多畦式根菜類収穫機の一実施形態を示す(a)平面図および(b)右側面図である。 本実施形態の多畦式根菜類収穫機における搬送コンベヤおよび選別ローラを見える状態にした平面図である。 本実施形態の茎葉詰まり防止装置における掻取回転体を補助コンベヤの回転軸に設けた状態を示す斜視図である。 図3の状態を示す側面図である。 本実施形態の茎葉詰まり防止装置における掻取回転体を搬送コンベヤの駆動軸に設けた状態を示す斜視図である。 図5の状態を示す背面図である。 本実施形態において選別ローラによって選別される根菜類と茎葉の流れを示す平面図である。 本実施形態において掘取口近傍における茎葉の滞留する箇所を示す正面図である。 本実施形態において移送出口近傍における茎葉の滞留する箇所を示す側面図である。
以下、本発明に係る茎葉詰まり防止装置およびこれを備えた多畦式根菜類収穫機の一実施形態について図面を用いて説明する。
多畦式根菜類収穫機10は、図1に示すように、複数列の畦200に沿って栽培された根菜類300を複数列同時に掘り取るための機械であり、トラクタなどによって牽引されて前記根菜類300の掘り取りを行う。なお、本発明において、根菜類300は、根や地下茎を食用とする作物であり、例えば、ビート、ダイコン、ニンジン、タマネギ、ジャガイモが例示される。
本実施形態の多畦式根菜類収穫機10は、図2に示すように、主として、根菜類300を土から掘り取る掘取刃11と、掘り取った根菜類300を載置して上方へ搬送する掘取コンベヤ12と、この掘取コンベヤ12とともに根菜類300を挟持して搬送する複数の補助コンベヤ13と、前記掘取コンベヤ13により搬送された根菜類300およびその茎葉を搬送する搬送コンベヤ14と、この搬送コンベヤ14の上方で根菜類300とその茎葉とを選別する選別ローラ15と、前記茎葉の搬送詰まりを防止する茎葉詰まり防止装置1とを有する。以下、各構成について説明する。
掘取刃11は、図3および図4に示すように、土に埋まっている根菜類300を掘り取るためのものであり、板状に形成されている。この掘取刃11は、前方(進行方向)から後方(後退方向)に向けて上り傾斜状で、かつ先端が圃場400の土中(畦中)に進入可能な高さに設置されている。本実施形態では、2列の畦200の根菜類300を掘り取り可能にするため、掘取コンベヤ12の前方下端に畦200の間隔に合わせて構成される左右2箇所の掘取口16に各1枚ずつ設置されている。なお、掘取刃11の形状は板状のものに限定されるものではなく、櫛刃状などから適宜選択してもよい。
掘取コンベヤ12は、掘取刃11によって掘り取られた根菜類300を搬送する、いわゆるベルトコンベヤである。本実施形態における掘取コンベヤ12は2列の畦200の間隔に合わせて左右幅が各畦200によって構成される左右幅より広く形成されている。この掘取コンベヤ12は前方から後方に向けて上り傾斜状に構成されており、回転駆動されることによって根菜類300を上方へ搬送するようになっている。
補助コンベヤ13は、掘り取られた根菜類300を前記掘取コンベヤ12とともに挟持して上方への搬送を補助するためのベルトコンベヤである。この補助コンベヤ13は、前記掘取コンベヤ12の上方に根菜類300を挟持可能な程度の隙間を設けて並設されている。本実施形態における補助コンベヤ13は、2列の畦200の間隔に合わせて左右2列に設置されている。これらの補助コンベヤ13は、回転駆動するため、前方側および後方側にそれぞれ回転軸131を有する。掘取口16は、補助コンベヤ13および掘取コンベヤ12の各前方側で囲まれた上下の隙間によって構成される。
搬送コンベヤ14は、図5および図6に示すように、掘り取られた根菜類300を搬送するベルトコンベヤのうち選別ローラ15を備えたベルトコンベヤである。本実施形態における搬送コンベヤ14は、図2に示すように、掘取コンベヤ12および補助コンベヤ13の後方側において搬送方向に対して直交方向に(左右方向に搬送するように)設置されている。この搬送コンベヤ14は、回転駆動するため、両端にそれぞれ回転軸を有する。また、前記回転軸のうち茎葉を排出する側の回転軸は、前記搬送コンベヤ14を駆動するための駆動軸141になっている。
選別ローラ15は、図7に示すように、搬送コンベヤ14により搬送される根菜類300と、この根菜類300とともに搬送される茎葉とを選別するローラであり、搬送コンベヤ14の上方で搬送方向と交差する幅方向に傾斜して架設されている。選別ローラ15と搬送コンベヤ14との間には、根菜類300より低い隙間を有しており、根菜類300は回転する選別ローラ15に沿って横方向に移送され移送出口17から搬出されるようになっているとともに、茎葉は前記隙間から搬送コンベヤ14に沿って搬送され端部から機外へ排出されるようになっている。移送出口17は、傾斜した選別ローラ15の後端側と、当該選別ローラ15によって移送される根菜類300の流れる方向の搬送コンベヤ14の側部とによって構成される。
また、選別ローラ15の後方には、根菜類300が収穫機外にこぼれ出るのを防止するこぼれ防止板18が移送方向に沿って設けられている。このこぼれ防止板18の下端部は、選別ローラ15の下方へ張り出している。
茎葉詰まり防止装置1は、多畦式根菜類収穫機10に搭載された根菜類300を搬送するコンベヤに滞留する茎葉を掻き取ることで詰まりを防止するためのものであり、主に、茎葉を掻き取る掻取回転体2からなり、前記コンベヤの回転軸131,141に回転可能に設けられている。なお、本発明において茎葉は、掘り取り前に根菜類から切断されたものであり、前記茎葉に固着した小石、土砂等の夾雑類を含むものである。
掻取回転体2は、図3ないし図6に示すように、円盤状の金属系または樹脂系の弾性を有する材料よって構成されており、本実施形態ではポリウレタンによって形成されている。この掻取回転体2は、茎葉を掻き取る複数の掻取爪21が外周から放射状に延設されており、法線方向に対して傾斜している。また、掻取回転体2の中央部には、コンベヤの回転軸131,141を嵌合させる嵌合孔22が形成されている。本実施形態における掻取回転体2は、掘取口16の近傍および移送出口17の近傍にそれぞれ設けられる。以下、掘取口16の近傍および移送出口17の近傍における茎葉が詰まる要因とともに、掻取回転体2の設置位置について説明する。
掘取コンベヤ12および補助コンベヤ13により構成される掘取口16には、上述のとおり根菜類300を掘り上げる掘取刃11が畦200の間隔に合わせて複数設けられている。多畦式根菜類収穫機10は、トラクタ等により牽引されることで前記掘取刃11が各畦200から根菜類300を掘り取る。
このとき、掘り取り前に根菜類300から切断されて圃場400に残留している茎葉は、図8に示すように、掘取刃11によって左右外側方向へと跳ねのけられていく。一方、各掘取口16,16の間の茎葉は、外側に跳ねのけられず、掘取コンベヤ12によって堰き止められて滞留する。滞留したまま収穫作業が続けられると、多畦式根菜類収穫機10が滞留物を押し分けて走行するような状態となって、掘りこぼしが発生するなど正常な掘り取りができなくなってしまう。
そこで、本実施形態では、図3および図4に示すように、掻取回転体2が各補助コンベヤ13,13間の掘取口16において、補助コンベヤ13の回転軸131の外端部に回転可能に取り付けられており、掘取口16の近傍に滞留する茎葉を掘取コンベヤ12に掻き込むようになっている。
具体的には、掻取回転体2が、各掘取口16の内側における補助コンベヤ13の回転軸131の外端部に嵌合孔22を嵌合させて前記回転軸131と一体的に回転するように固定されている。このとき掻取爪21の先端部が圃場400に接地する高さないし圃場400からわずかに離れた高さに配置されており、圃場400に残された茎葉を掘取コンベヤ12に掻き込むことができるようになっている。本実施形態では、左側の補助コンベア13の回転軸131の右端部と、右側の補助コンベア13の回転軸131の左端部に取り付けられており、各掘取口16の中央部に滞留する茎葉を掘取コンベヤ12に掻き込むようになっている。なお、掻取回転体2を設置する回転軸131は、補助コンベヤ13の駆動力を前記掻取回転体2に伝動可能な軸であれば、前記補助コンベヤ13を回転駆動させる駆動軸であっても、前記補助コンベヤ13の駆動回転に従って動作する従動軸であってもよい。
また、本実施形態における掻取回転体2は、各補助コンベヤ13の回転軸131にそれぞれ取り付けられているが、この構成に限られず、必要な掻き込み量に応じて左右のいずれかの回転軸131に取り付けられていてもよく、各回転軸131に対して2つ以上を取り付けてもよい。
次に、移送出口17の近傍では、選別ローラ15によって選別できなかった茎葉が根菜類300とともに移送出口17に移送される。このとき、選別できなかった茎葉は、図9に示すように、こぼれ防止板18の張り出し部分近傍に滞留する。この状態を放置すると、滞留する茎葉によって選別ローラ15が浮き上がり搬送コンベヤ14との隙間が広がり、選別すべき根菜類300が搬送コンベヤ14との隙間を通過してしまう。本実施形態では、掘取口16の近傍に設けられた掻取回転体2が各掘取口16の間に滞留した茎葉を掘取コンベヤ12に掻き込むため、根菜類300とともに搬送される茎葉の量が多く、移送出口17近傍では茎葉が詰まりやすい。
そこで、本実施形態では、掻取回転体2が、移送出口17に近設されている搬送コンベヤ14の駆動軸141の外端部に回転可能に取り付けられており、当該移送出口17近傍に滞留する茎葉を掻き出すようになっている。
具体的には、掻取回転体2が、移送出口17側における搬送コンベヤ14の駆動軸141の外端部に嵌合孔22を嵌合させて固定する。このとき、掻取爪21の先端部が茎葉の溜まる移送出口17近傍に位置するように配置させる。本実施形態では、選別ローラ15より後方の下方位置に2つの掻取回転体2が並設されており、搬送コンベヤ14の駆動軸141とともに、掻取爪21の傾斜方向とは反対方向に回転させることで茎葉を掻き出して搬送コンベヤ14の後方へ排出するようになっている。
次に、本実施形態の茎葉詰まり防止装置1およびこれを備えた多畦式根菜類収穫機10の作用について説明する。
多畦式根菜類収穫機10に茎葉防止装置1を搭載させるために、掻取回転体2を補助コンベヤ13の回転軸131や搬送コンベヤ14の駆動軸141にそれぞれ取り付ける。このように掻取回転体2は、多畦式根菜類収穫機10のコンベヤの回転軸131,141に取り付けるだけであるから、簡単かつ低コストに搭載させることが可能である。
次に、多畦式根菜類収穫機10により根菜類300を掘り取る前に前記根菜類300から茎葉を切断する。切断した茎葉は圃場400に残される。
多畦式根菜類収穫機10は、複数列の畦200、本実施形態では2列の畦200を跨ぐように配置され、トラクタなどによって畦200に沿って牽引される。掘取口16に設けられた掘取刃11は、畦200の土中にある根菜類300を掘り取る。このとき、土や茎葉は掘取刃11によって掘取コンベヤ12の左右外側へと跳ねのける。跳ねのけられなかった茎葉は根菜類300とともに掘取コンベヤ12および補助コンベヤ13によって搬送される。
各畦200の間の茎葉は、掘取刃11により跳ねのけることができずに掘取口16間に滞留する。茎葉詰まり防止装置1における掻取回転体2は掘取口16近傍の補助コンベヤ13の回転軸131とともに回転する。このように、補助コンベヤ13の回転駆動とともに掻取回転体2を回転させることが可能であり、既存の駆動力を有効活用することができる。このとき、掻取爪21がその先端を圃場400に設置する高さないし圃場400からわずかに離れた高さに配置しているため、回転することにより畦列間の茎葉を掻き込み、掘取コンベヤ12の上に載置させる。これにより、茎葉が掘取口16間に詰まるのを防止し、正常な掘り取り作業を可能にする。
つぎに、掘取コンベヤ12で搬送された後の根菜類300および茎葉が搬送コンベヤ14によって搬送される。前記搬送コンベヤ14上は、選別ローラ15が搬送されてくる根菜類300を横方向へ移送させるとともに、茎葉については搬送コンベヤ14との隙間を通過させて選別する。ここで選別しきれなかった茎葉は根菜類300とともに移送出口17へ移送され、一部は搬送コンベヤ14とこぼれ防止板18と間に詰まる。このとき、移送出口17に近設されている搬送コンベヤ14の駆動軸141の外端部に取り付けられている掻取回転体2が、回転して移送出口17近傍に滞留している茎葉を掻き取って搬送コンベヤ14の後方へ排出する。これにより、移送出口17近傍で茎葉が詰まって選別ローラ15が浮き上がるのを防止することで、根菜類300が搬送コンベヤ14との隙間を通過して収穫機外に排出されるのを防止する。また、搬送コンベヤ14の回転駆動とともに掻取回転体2を回転させることが可能であることから、茎葉詰まり防止装置1には、回転駆動部を別途設ける必要がない。
そして、移送出口17から搬出された根菜類300は搬送エレベータ19で多畦式根菜類収穫機10の頂部に移送されて、収容タンク20に収容される。以上のようにして、多畦式根菜類収穫機10を用いて円滑に収穫作業を行うことが可能になり、根菜類300の収穫率を向上させることができる。
以上のような本実施形態の茎葉詰まり防止装置1およびこれを備えた多畦式根菜類収穫機10によれば、以下の効果を得ることができる。
1.多畦式根菜類収穫機10におけるコンベヤの駆動力を活用して効率的に茎葉の搬送詰まりを防止することができる。
2.多畦式にすることで発生する掘取口16間の茎葉の詰まりを簡単かつ安価な構造の茎葉詰まり防止装置1によって防止することができる。
3.茎葉が移送出口17近傍に詰まるのを防止して、根菜類300が搬送コンベヤ14と選別ローラ15との隙間を通過し、機外へと排出されるを防止することができる。特に、掘取口16間の茎葉を掻き込むために増加する茎葉の詰まりを防止することができる。
4.茎葉が掘取口16の近傍および移送出口17の近傍で滞留し各コンベヤなどに詰まるのを防止することで、正常な掘り取り作業を維持し、円滑に収穫作業を行うことで根菜類300の収穫率を向上させることができる。
なお、本発明に係る茎葉詰まり防止装置およびこれを備えた多畦式根菜類収穫機は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
例えば、上述の実施形態において、茎葉詰まり防止装置1は、掻取回転体2が掘取口16の中央部に取り付けられている2畦式の多畦式根菜類収穫機10に用いられるものに限定されるものではなく、3列以上の畦に対応した多畦式根菜類収穫機10に対しても、掻取回転体2を各補助コンベヤ13間の掘取口16に取り付けることにより、好適に適用することが可能である。
また、本実施形態の茎葉詰まり防止装置1では、掻取回転体2を補助コンベヤ13の回転軸131と搬送コンベヤ14の駆動軸141とにそれぞれ取り付けられて構成されているが、この構成に限られるものではなく、いずれか一方に取り付けられていてもよい。さらに、茎葉の滞留する箇所に近接されているコンベヤの回転軸であれば、いずれのコンベヤの回転軸に取り付けられていてもよい。
1 茎葉詰まり防止装置
2 掻取回転体
10 多畦式根菜類収穫機
11 掘取刃
12 掘取コンベヤ
13 補助コンベヤ
14 搬送コンベヤ
15 選別ローラ
16 掘取口
17 移送出口
18 こぼれ防止板
19 搬送エレベータ
20 収容タンク
21 掻取爪
22 嵌合孔
131 補助コンベヤの回転軸
141 搬送コンベヤの駆動軸
200 畦
300 根菜類
400 圃場

Claims (4)

  1. 複数列の畦に沿って栽培された根菜類を複数列同時に掘り取る多畦式根菜類収穫機において、掘り取り前に前記根菜類から切断された茎葉の搬送詰まりを防止する茎葉詰まり防止装置であって、
    前記茎葉を掻き取る複数の掻取爪を有する掻取回転体が、前記多畦式根菜類収穫機に搭載された前記根菜類を搬送するコンベヤにおいて前記茎葉が滞留する箇所に近設されている当該コンベヤの回転軸に回転可能に設けられている、前記茎葉詰まり防止装置。
  2. 前記多畦式根菜類収穫機は、掘り取った前記根菜類を載置して上方へ搬送する掘取コンベヤと、この掘取コンベヤの上方において前記畦の間隔に合わせて並設されており掘り取った前記根菜類を前記掘取コンベヤとの間に挟持して搬送する複数の補助コンベヤとを有しており、
    前記掻取回転体が、並設された前記各補助コンベヤ間の掘取口において、前記補助コンベヤの回転軸の外端部に回転可能に取り付けられているとともに、前記掘取口に滞留する茎葉を前記掘取コンベヤに掻き込むために前記掻取爪の先端部が圃場に接地する高さないし圃場からわずかに離れた高さに配置されている、請求項1に記載の茎葉詰まり防止装置。
  3. 前記多畦式根菜類収穫機は、掘取コンベヤで搬送された後の前記根菜類および前記茎葉を搬送する搬送コンベヤと、この搬送コンベヤの上方で搬送方向と交差する幅方向に傾斜して架設された選別ローラとを有しており、前記搬送コンベヤにより搬送される前記根菜類を前記選別ローラに沿って横方向に移送するとともに前記茎葉を前記搬送コンベヤとの隙間に通過させて前記根菜類と前記茎葉とを選別するようになっており、
    前記掻取回転体が、前記選別ローラの前記根菜類を移送する移送出口近傍に滞留する茎葉を掻き出すために、前記掻取爪の先端部が前記移送出口近傍に位置するように、当該移送出口に近設されている前記搬送コンベヤの駆動軸の外端部に回転可能に設けられている、請求項1または請求項2に記載の茎葉詰まり防止装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の茎葉詰まり防止装置を備えた多畦式根菜類収穫機。
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