JP7120504B1 - ガラス繊維強化樹脂成形品 - Google Patents

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Abstract

収縮率の異方性を低減でき、かつ、反りの発生を著しく低減することができるガラス繊維強化樹脂成形品を提供する。ガラス繊維強化樹脂成形品であって、ガラス繊維は、短径に対する長径の比(長径/短径)が5.0~10.0の範囲にある扁平な断面形状を備え、熱可塑性樹脂は、ポリアリールエーテルケトンであり、ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長Lが、50~300μmの範囲にあり、ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25~100μmの範囲の長さを備えるガラス繊維の割合PSが、20.0~60.0%の範囲にあり、500μm以上の長さを備えるガラス繊維の割合PLが、1.0~15.0%の範囲にあり、前記L、PS及びPLが、次式(1)を満たす。39.5 ≦ L×PS2/(1000×PL) ≦ 82.4 ・・・(1)

Description

本発明は、ガラス繊維強化樹脂成形品に関する。
従来、扁平な断面形状を備える扁平断面ガラス繊維を含むガラス繊維強化樹脂成形品が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
扁平断面ガラス繊維を含むガラス繊維強化樹脂成形品は、円形の断面形状を備える円形断面ガラス繊維を含むガラス繊維強化樹脂成形品と比較して、反りの発生が抑制されて寸法安定性に優れ、さらに、機械的物性及び表面平滑性等に優れるため、携帯電子機器筐体等の軽薄短小な部品に用いられている。ここで、前記特許文献1、2に記載のように、扁平断面ガラス繊維を含むガラス繊維強化樹脂成形品において、機械的物性を向上させるために、該ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる扁平断面ガラス繊維の繊維長を長くすることが試みられている。
特開2015-105359号公報 特開2010-222486号公報
近年、電子機器の小型化がさらに進むにつれて、その部品として用いられるガラス繊維強化樹脂成形品にもより高い寸法精密性が求められている。
しかしながら、この高い寸法精密性を実現するためには、従来の扁平断面ガラス繊維を含むガラス繊維強化樹脂成形品では、TD方向の成形品収縮率(以下、TD方向収縮率という)に対する、MD方向の成形品収縮率(以下、MD方向収縮率という)の比で示される収縮率の異方性が大きいという不都合がある。
ここで、前記TD方向とは、ガラス繊維を含む樹脂組成物を成形してガラス繊維強化樹脂成形品を製造する場合に、樹脂組成物が流動する方向と直交する方向である。また、前記MD方向とは、ガラス繊維を含む樹脂組成物を成形してガラス繊維強化樹脂成形品を製造する場合に、樹脂組成物が流動する方向である。
本発明者らは、従来の扁平断面ガラス繊維を含むガラス繊維強化樹脂成形品において、収縮率の異方性が大きい理由について、鋭意検討した。この結果、従来の試みに反し、ガラス繊維強化樹脂成形品中のガラス繊維の長さ分布を短い方向にシフトすることにより、収縮率の異方性を低減することができ、しかも、TD方向収縮率を低減することができることを知見し、これについては別途特許出願している。
一方で、本発明者らは、ガラス繊維強化樹脂成形品中のガラス繊維の長さ分布を短い方向にシフトすることにより、収縮率の異方性を低減することができた場合であっても、反りの発生を低減する効果が一定ではないことを知見した。
そこで、本発明は、収縮率の異方性を低減することができ、かつ、反りの発生を著しく低減することができるガラス繊維強化樹脂成形品を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の扁平断面ガラス繊維及び特定の樹脂を用い、ガラス繊維強化樹脂成形品中のガラス繊維の長さ分布を短い方向にシフトさせ、かつ、ガラス繊維強化樹脂成形品中のガラス繊維の長さ分布のうち、長さが長いガラス繊維の割合をより低減することで、収縮率の異方性を低減することができ、かつ、反りの発生を著しく低減することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明のガラス繊維強化樹脂成形品は、ガラス繊維強化樹脂成形品の全量に対して、10.0~50.0質量%の範囲のガラス繊維と、90.0~50.0質量%の範囲の熱可塑性樹脂とを含む、ガラス繊維強化樹脂成形品であって、前記ガラス繊維は、長径が、29.5~55.0μmの範囲にあり、短径に対する長径の比(長径/短径)が、5.0~10.0の範囲にある扁平な断面形状を備え、前記熱可塑性樹脂は、ポリアリールエーテルケトンであり、前記ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L(μm)が、50~300μmの範囲にあり、前記ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P(%)が、20.0~60.0%の範囲にあり、前記ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合P(%)が、1.0~15.0%の範囲にあり、前記L(μm)、P(%)及びP(%)が、次式(1)を満たすことを特徴とする。
39.5 ≦ L×P /(1000×P) ≦ 82.4 ・・・(1)
本発明のガラス繊維強化樹脂成形品によれば、前記範囲の前記ガラス繊維と前記熱可塑性樹脂とを含み、前記L、P及びPが前記範囲にあり、式(1)を満たすことにより、収縮率の異方性を低減することができ、かつ、反りの発生を著しく低減することができる。
本発明のガラス繊維強化樹脂成形品は、例えば、前記ガラス繊維と前記熱可塑性樹脂とを、二軸混練機にて混練し、得られた樹脂ペレットを用いて射出成形を行うことにより得ることができる。なお、本発明のガラス繊維強化樹脂成形品が、射出成形により得られる場合、本発明のガラス繊維強化樹脂成形品を、ガラス繊維強化樹脂射出成形品と表現することもできる。
ここで、MD方向収縮率及びTD方向収縮率は以下のようにして求めることができる。MD方向収縮率は、ガラス繊維強化樹脂成形品を構成するガラス繊維強化樹脂組成物と、キャビティの内寸が長さ80mm×幅60mm×深さ2.0mmである金型とを用いて、射出成形により平板を得た場合に、当該平板の長さ方向の寸法(長さ方向実寸法;単位=mm)をノギスで測定し、((80-長さ方向実寸法)/80)×100により算出される数値である。また、TD方向収縮率は、前記平板の幅方向の寸法(幅方向実寸法;単位=mm)をノギスで測定し、((60-幅方向実寸法)/60)×100により算出される数値である。
そして、収縮率の異方性を低減することができるとは、上記のように厚さ2.0mmの平板状ガラス繊維強化樹脂成形品を製造した場合に、TD方向収縮率に対するMD方向収縮率の比(以下、収縮率比という)と、ガラス繊維として短径が7.0μm、長径が28.0μm、長径/短径が4.0である、扁平断面形状を備えるガラス繊維を用い、ガラス繊維強化樹脂成形品全量に対するガラス繊維の含有率を30.0質量%とし、ガラス繊維と熱可塑性樹脂との混練時のスクリュ回転数を100rpmとする以外は全く同一の条件で製造されたガラス繊維強化樹脂成形品の収縮率比(以下、基準収縮率比という)との比(収縮率比/基準収縮率比)が、1.05以上であることを意味する。
また、反りの発生を著しく低減することができるとは、厚さ1.5mmの平板状ガラス繊維強化樹脂成形品を製造した場合に、反りの測定値(反り量)と、ガラス繊維として短径が7.0μm、長径が28.0μm、長径/短径が4.0である、扁平断面形状を備えるガラス繊維を用い、ガラス繊維強化樹脂成形品全量に対するガラス繊維の含有率を30.0質量%とし、ガラス繊維と熱可塑性樹脂との混練時のスクリュ回転数を100rpmとする以外は全く同一の条件で製造されたガラス繊維強化樹脂成形品の反りの測定値(基準反り量)との比(反り量/基準反り量)が、0.50以下であることを意味する。
ここで、前記反り量とは、ガラス繊維強化樹脂成形品を構成するガラス繊維強化樹脂組成物と、キャビティの内寸が100mm×100mm×1.5mmである金型とを用いて、射出成形により平板を得た場合に、当該平板を用いて以下のようにして算出される値である。まず、当該平板の一角を平坦面に接地した際に、当該平坦面に接地された一角と対角の位置にある一角と平坦面との間に発生する距離をノギスで測定する。次いで、前記平板の四角のそれぞれを平坦面に接地した場合について、前記距離を測定し、これらの平均値として、反り量を算出する。
また、本発明のガラス繊維強化樹脂成形品は、前記L(μm)が75~250μmの範囲にあり、前記P(%)が30.0~50.0%の範囲にあり、前記P(%)が、2.0~6.0%の範囲にあり、前記L、P及びPが、次式(2)を満たすことが好ましい。
55.9 ≦ L×P /(1000×P) ≦ 81.9 ・・・(2)
本発明のガラス繊維強化樹脂成形品によれば、前記L、P及びPが前記範囲にあり、式(2)を満たすことにより、収縮率の異方性をより低減することができ、かつ、反りの発生を極めて低減することができる。
ここで、収縮率の異方性をより低減することができるとは、厚さ2.0mmの平板状ガラス繊維強化樹脂成形品を製造した場合に、収縮率比/基準収縮率比が、1.15以上であることを意味する。
また、反りの発生を極めて低減することができるとは、厚さ1.5mmの平板状ガラス繊維強化樹脂成形品を製造した場合に、反り量/基準反り量が、0.40以下であることを意味する。
また、本発明のガラス繊維強化樹脂成形品は、前記L(μm)が80~190μmの範囲にあり、前記P(%)が35.0~50.0%の範囲にあり、前記P(%)が、2.0~5.0%の範囲にあり、前記L、P及びPが、次式(3)を満たすことがより好ましい。
71.1 ≦ L×P /(1000×P) ≦ 80.1 ・・・(3)
本発明のガラス繊維強化樹脂成形品によれば、前記L、P及びPが前記範囲にあり、式(3)を満たすことにより、収縮率の異方性をさらに低減することができ、かつ、反りの発生を最も低減することができる。
ここで、収縮率の異方性をさらに低減することができるとは、厚さ2.0mmの平板状ガラス繊維強化樹脂成形品を製造した場合に、収縮率比/基準収縮率比が、1.20以上であることを意味する。
また、反りの発生を最も低減することができるとは、厚さ1.5mmの平板状ガラス繊維強化樹脂成形品を製造した場合に、反り量/基準反り量が、0.30以下であることを意味する。
次に、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品は、ガラス繊維強化樹脂成形品の全量に対して、10.0~50.0質量%の範囲のガラス繊維と、90.0~50.0質量%の範囲の熱可塑性樹脂とを含む、ガラス繊維強化樹脂成形品であって、前記ガラス繊維は、長径が、29.5~55.0μmの範囲にあり、短径に対する長径の比(長径/短径)が、5.0~10.0の範囲にある扁平な断面形状を備え、前記熱可塑性樹脂は、ポリアリールエーテルケトンであり、前記ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L(μm)が、50~300μmの範囲にあり、前記ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P(%)が、20.0~60.0%の範囲にあり、前記ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合P(%)が、1.0~15.0%の範囲にあり、前記L(μm)、P(%)及びP(%)が、次式(1)を満たすことを特徴とする。
39.5 ≦ L×P /(1000×P) ≦ 82.4 ・・・(1)
ここで、前記Pが小さ過ぎると、収縮率の異方性の低減が不十分になる傾向にある。一方、前記Pが大き過ぎると、反り量を十分に低減できない傾向にある。一方、Lに対するPの比(P/L)が大き過ぎると、収縮率の異方性が低減されても、反り量を十分に低減できない傾向にある。前記式(1)は、これらの傾向を反映し、収縮率の異方性低減と、反り量低減との均衡を表現しているものと推定される。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品は、例えば、前記ガラス繊維と前記熱可塑性樹脂とを、二軸混練機にて混練し、得られた樹脂ペレットを用いて射出成形を行うことにより得ることができる。また、本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品は、射出圧縮成形法、二色成形法、中空成形法、超臨界流体を用いるものも含む発泡成形法、インサート成形法、インモールドコーティング成形法、押出成形法、シート成形法、熱成形法、回転成形法、積層成形法、プレス成形法、ブロー成形法、スタンピング成形法、インフュージョン法、ハンドレイアップ法、スプレイアップ法、レジントランスファーモールディング法、シートモールディングコンパウンド法、バルクモールディングコンパウンド法、プルトルージョン法、フィラメントワインディング法等のその他の公知の成形方法によっても得ることができる。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記ガラス繊維の前記長径は、29.5~55.0μmの範囲にあり、ガラス繊維強化樹脂成形品製造時に、前記ガラス繊維と前記熱可塑性樹脂との混練物の流動性を高めるという観点から、好ましくは、29.5~45.0μmの範囲にあり、より好ましくは、30.0~39.0μmの範囲にあり、さらに好ましくは、30.5~37.0μmの範囲にあり、特に好ましくは、31.0~35.0μmの範囲にある。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記ガラス繊維の前記短径は、例えば、3.0~18.0μmの範囲にあり、好ましくは、3.5~9.5μmの範囲にあり、より好ましくは、3.7~8.0μmの範囲にあり、さらに好ましくは、4.0~7.4μmの範囲にあり、特に好ましくは、4.5~7.0μmの範囲にあり、最も好ましくは、5.0~6.4μmの範囲にある。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記ガラス繊維の前記長径及び短径は、例えば、以下のようにして算出することができる。まず、ガラス繊維強化樹脂成形品の断面を研磨し、次いで、電子顕微鏡を用いて、扁平な断面形状を備えるガラスフィラメント100本以上につき、該ガラスフィラメント断面の略中心を通る最長の辺を長径とし、該長径とガラスフィラメント断面の略中心で直交する辺を短径として、それぞれの長さを測定し、それぞれの平均値を求めることで算出することができる。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品に用いる扁平断面ガラス繊維においては、前記短径に対する長径の比(長径/短径)は、5.0~10.0の範囲にあり、好ましくは5.0~8.0の範囲にあり、より好ましくは5.5~7.5の範囲にあり、さらに好ましくは5.6~7.0の範囲にあり、特に好ましくは、5.7~6.6の範囲にある。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記ガラス繊維が備える扁平な断面形状は、例えば、長方形状、楕円形状又は長円形状であり、好ましくは長円形状である。ここで、断面形状とは、前記ガラス繊維の長さ方向と直交する面で切断した断面の形状であり、長円形状とは、長方形の両端に半円状の形状を付けたもの、あるいはそれに類似した形状である。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記ガラス繊維のガラス組成は特に限定されない。本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、ガラス繊維がとりうるガラス組成としては、最も汎用的であるEガラス組成、高強度高弾性率ガラス組成、高弾性率易製造性ガラス組成、及び、低誘電率低誘電正接ガラス組成を挙げることができる。ガラス繊維強化樹脂成形品の強度を向上させるという観点からは、ガラス繊維のガラス組成は、前記高強度高弾性率ガラス組成、又は、高弾性率易製造性ガラス組成であることが好ましい。ガラス繊維強化樹脂成形品の誘電率および誘電正接を低下させて、ガラス繊維強化樹脂成形品を通過する高周波信号の伝送損失を低減させるという観点からは、ガラス繊維のガラス組成は、前記低誘電率低誘電正接ガラス組成であることが好ましい。
Eガラス組成は、ガラス繊維の全量に対し52.0~56.0質量%の範囲のSiOと、12.0~16.0質量%の範囲のAlと、合計で20.0~25.0質量%の範囲のMgO及びCaOと、5.0~10.0質量%の範囲のBとを含む組成である。
高強度高弾性率ガラス組成は、ガラス繊維の全量に対し60.0~70.0質量%の範囲のSiOと、20.0~30.0質量%の範囲のAlと、5.0~15.0質量%の範囲のMgOと、0~1.5質量%の範囲のFeと、合計で0~0.2質量%の範囲のNaO、KO及びLiOとを含む組成である。
高弾性率易製造性ガラス組成は、ガラス繊維の全量に対し57.0~60.0質量%の範囲のSiOと、17.5~20.0質量%の範囲のAlと、8.5~12.0質量%の範囲のMgOと、10.0~13.0質量%の範囲のCaOと、0.5~1.5質量%の範囲のBとを含み、かつ、SiO、Al、MgO及びCaOの合計量が98.0質量%以上である組成である。
低誘電率低誘電正接ガラス組成は、ガラス繊維の全量に対し48.0~62.0質量%の範囲のSiOと、17.0~26.0質量%の範囲のBと、9.0~18.0質量%の範囲のAlと、0.1~9.0質量%の範囲のCaOと、0~6.0質量%の範囲のMgOと、合計で0.05~0.5質量%の範囲のNaO、KO及びLiOと、0~5.0質量%の範囲のTiOと、0~6.0質量%の範囲のSrOと、合計で0~3.0質量%の範囲のF及びClと、0~6.0質量%の範囲のPとを含む組成である。
前述したガラス組成の各成分の含有量の測定は、軽元素であるLiについてはICP発光分光分析装置を用いて、その他の元素は波長分散型蛍光X線分析装置を用いて行うことができる。測定方法としては次のような方法がある。ガラス繊維を適宜の大きさに裁断した後、白金ルツボに入れ、電気炉中で1550℃の温度に6時間保持して撹拌を加えながら溶融させることにより、均質な溶融ガラスを得る。ここで、裁断の際にガラス繊維表面に有機物が付着している場合、又は、ガラス繊維が有機物(樹脂)中に主に強化材として含まれている場合には、例えば、300~650℃のマッフル炉で2~24時間程度加熱する等して、有機物を除去してから用いる。次に、得られた溶融ガラスをカーボン板上に流し出してガラスカレットを作製した後、粉砕し粉末化してガラス粉末を得る。軽元素であるLiについては前記ガラス粉末を酸で加熱分解した後、ICP発光分光分析装置を用いて定量分析する。その他の元素は前記ガラス粉末をプレス機で円盤状に成形した後、波長分散型蛍光X線分析装置を用いて定量分析する。波長分散型蛍光X線分析装置を用いた定量分析は、具体的には、ファンダメンタルパラメーター法によって測定した結果をもとに検量線用試料を作製し、検量線法により分析することができる。なお、検量線用試料における各成分の含有量は、ICP発光分光分析装置によって定量分析することができる。これらの定量分析結果を酸化物換算して各成分の含有量及び全量を計算し、これらの数値から前述した各成分の含有量(質量%)を求めることができる。
前述のガラス組成を備えるガラス繊維は、以下のようにして製造することができる。初めに、前述の組成となるように調合されたガラス原料(ガラスバッチ)を溶融炉に供給し、例えば、1450~1550℃の範囲の温度で溶融する。次に、溶融されたガラスバッチ(溶融ガラス)を所定の温度に制御された、ブッシングの1~30000個のノズルチップから引き出して、急冷することで、ガラスフィラメントを形成する。次に、形成された
ガラスフィラメントに、塗布装置であるアプリケーターを用いて集束剤又はバインダーを塗布し、集束シューを用いて、ガラスフィラメント1~30000本を集束させながら、巻取り機を用いて、チューブに高速で巻取ることで、ガラス繊維を得ることができる。
ここで、本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品に用いる、扁平な断面形状を備える前記ガラス繊維は、前記ノズルチップを、非円形形状を有し、溶融ガラスを急冷する突起部や切欠部を有するものとし、温度条件を制御することにより得ることができる。また、ノズルチップの径や、巻取り速度、及び、温度条件等を調整することで、ガラス繊維の短径及び長径を調整することができる。例えば、巻取り速度を速くすることで、短径及び長径を小さくすることができ、巻取り速度を遅くすることで、短径及び長径を大きくすることができる。
なお、ガラス繊維は、通常、複数本のガラスフィラメントが集束されて形成されているが、ガラス繊維強化樹脂成形品においては、成形加工を経ることにより前記集束が解かれ、ガラスフィラメントの状態で、ガラス繊維強化樹脂成形品中に分散して存在している。
ここで、本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記ガラス繊維が成形加工前にとる好ましい形態としては、ガラス繊維を構成するガラスフィラメントの本数(集束本数)が好ましくは1~20000本の範囲、より好ましくは50~10000本の範囲、さらに好ましくは1000~8000本の範囲であり、ガラス繊維(ガラス繊維束又はガラスストランドともいう)を好ましくは、1.0~25.0mmの範囲、さらに好ましくは、1.2~10.0mmの範囲、特に好ましくは、1.5~6.0mmの範囲、最も好ましくは2.5~3.5mmの範囲の長さに切断したチョップドストランドを挙げることができる。また、本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品における、前記ガラス繊維が成形加工前にとりうる形態としては、チョップドストランド以外に、例えば、ガラス繊維を構成するガラスフィラメントの本数が10~30000本の範囲で、切断を行わない、ロービングや、ガラス繊維を構成するガラスフィラメントの本数が1~20000本の範囲で、ボールミル又はヘンシルミキサー等の公知の方法により0.01~1.00mmの範囲の長さになるように粉砕した、カットファイバーを挙げることができる。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記ガラス繊維は、ガラス繊維と樹脂との接着性の向上、ガラス繊維と樹脂又は無機材料との混合物中におけるガラス繊維の均一分散性の向上等を目的として、その表面を有機物で被覆されていてもよい。このような有機物としては、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、変性ポリプロピレン、特にカルボン酸変性ポリプロピレン、(ポリ)カルボン酸、特にマレイン酸と不飽和単量体との共重合体等の樹脂、又は、シランカップリング剤を挙げることができる。
また、本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記ガラス繊維は、これらの樹脂又はシランカップリング剤に加えて、潤滑剤、界面活性剤等を含む組成物で被覆されていてもよい。このような組成物は、組成物に被覆されていない状態における、ガラス繊維の質量を基準として、0.1~2.0質量%の割合で、ガラス繊維を被覆する。
なお、有機物によるガラス繊維の被覆は、例えば、ガラス繊維の製造工程において、ローラー型アプリケーター等の公知の方法を用いて、前記樹脂、前記シランカップリング剤又は前記組成物の溶液を含む前記集束剤又はバインダーをガラス繊維に塗布し、その後、前記樹脂、前記シランカップリング剤又は前記組成物の溶液の塗布されたガラス繊維を乾燥させることで行うことができる。
ここで、シランカップリング剤としては、アミノシラン、クロルシラン、エポキシシラン、メルカプトシラン、ビニルシラン、アクリルシラン、カチオニックシランを挙げることができる。前記シランカップリング剤は、これらの化合物を単独で使用することもでき、又は、2種類以上を併用することもできる。
アミノシランとしては、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-N’-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アニリノプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
クロルシランとしては、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
エポキシシランとしては、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
メルカプトシランとしては、γ-メルカプトトリメトキシシラン等を挙げることができる。
ビニルシランとしては、ビニルトリメトキシシラン、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
アクリルシランとしては、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
カチオニックシランとしては、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩等を挙げることができる。
潤滑剤としては、変性シリコーンオイル、動物油及びこの水素添加物、植物油及びこの水素添加物、動物性ワックス、植物性ワックス、鉱物系ワックス、高級飽和脂肪酸と高級飽和アルコールとの縮合物、ポリエチレンイミン、ポリアルキルポリアミンアルキルアマイド誘導体、脂肪酸アミド、第4級アンモニウム塩を挙げることができる。前記潤滑剤は、これらを単独で使用することもでき、又は、2種類以上を併用することもできる。
動物油としては、牛脂等を挙げることができる。
植物油としては、大豆油、ヤシ油、ナタネ油、パーム油、ひまし油等を挙げることができる。
動物性ワックスとしては、蜜蝋、ラノリン等を挙げることができる。
植物性ワックスとしては、キャンデリラワックス、カルナバワックス等を挙げることができる。
鉱物系ワックスとしては、パラフィンワックス、モンタンワックス等を挙げることができる。
高級飽和脂肪酸と高級飽和アルコールとの縮合物としては、ラウリルステアレート等のステアリン酸エステル等を挙げることができる。
脂肪酸アミドとしては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリエチレンポリアミンと、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸との脱水縮合物等を挙げることができる。
第4級アンモニウム塩としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のアルキルトリメチルアンモニウム塩等を挙げることができる。
界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤を挙げることができる。前記界面活性剤は、これらを単独で使用することもでき、又は、2種類以上を併用することもできる。
ノニオン系界面活性剤としては、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックコポリマー、アルキルポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックコポリマーエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸モノエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセロール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンキャスターオイルエーテル、硬化ヒマシ油エチレンオキサイド付加物、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、グリセロール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、多価アルコールアルキルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物等を挙げることができる。
カチオン系界面活性剤としては、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、アルキルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、高級アルキルアミン酢酸塩や高級アルキルアミン塩酸塩等の高級アルキルアミン塩、高級アルキルアミンへのエチレンオキサイド付加物、高級脂肪酸とポリアルキレンポリアミンとの縮合物、高級脂肪酸とアルカノールアミンとのエステルの塩、高級脂肪酸アミドの塩、イミダゾリン型カチオン性界面活性剤、アルキルピリジニウム塩等を挙げることができる。
アニオン系界面活性剤としては、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、α-オレフィン硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、脂肪酸ハライドとN-メチルタウリンとの反応生成物、スルホコハク酸ジアルキルエステル塩、高級アルコールリン酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩等を挙げることができる。
両性界面活性剤としては、アルキルアミノプロピオン酸アルカリ金属塩等のアミノ酸型両性界面活性剤、アルキルジメチルベタイン等のベタイン型、イミダゾリン型両性界面活性剤等を挙げることができる。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、ガラス繊維強化樹脂成形品の全量に対する、前記ガラス繊維の含有率は、10.0~50.0質量%の範囲にあり、好ましくは、15.0~47.5質量%の範囲にあり、より好ましくは、25.0~45.0質量%の範囲にあり、さらに好ましくは、30.0~40.0質量%の範囲にある。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、ガラス繊維強化樹脂成形品の全量に対する、前記ガラス繊維の含有率は、以下のようにして算出することができる。まず、ガラス繊維強化樹脂成形品の質量(加熱前質量)を測定する。次いで、ガラス繊維強化樹脂成形品を、マッフル炉中で、625℃の条件で、0.5~24時間の範囲の時間加熱することで、樹脂成分を焼却する。次いで、樹脂成分焼却後に残ったガラス繊維の質量(加熱後質量)を測定する。得られた、加熱前質量及び加熱後質量から、(加熱後質量/加熱前質量)×100により、ガラス繊維の含有率を算出することができる。
また、本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記ポリアリールエーテルケトンとしては、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEKK)等を挙げることができ、耐熱性に特に優れることから、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)であることが好ましい。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記ガラス繊維強化樹脂成形品の全量に対する、熱可塑性樹脂の含有率は、90.0~50.0質量%の範囲にあり、好ましくは、85.0~52.5質量%の範囲にあり、より好ましくは、75.0~55.0質量%の範囲にあり、さらに好ましくは、70.0~60.0質量%の範囲にある。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記ガラス繊維強化樹脂成形品の全量に対する、熱可塑性樹脂の含有率は、以下のようにして算出することができる。まず、ガラス繊維強化樹脂成形品の質量(加熱前質量)を測定する。次いで、ガラス繊維強化樹脂成形品を、マッフル炉中で、625℃の条件で、0.5~24時間の範囲の時間加熱することで、樹脂成分を焼却する。次いで、樹脂成分焼却後に残った物質の質量(加熱後質量)を測定する。得られた加熱前質量及び加熱後質量から、((加熱前質量-加熱後質量)/加熱前質量)×100により、熱可塑性樹脂の含有率を算出することができる。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長Lは、50~300μmの範囲にあり、好ましくは、75~250μmの範囲にあり、より好ましくは、80~190μmの範囲にあり、さらに好ましくは85~160μmの範囲にあり、特に好ましくは90~140μmの範囲にある。
ここで、前記25μm以上の長さを備えるガラス繊維の数平均繊維長Lは、本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品を射出成形により得る場合、例えば、二軸混練機に投入されるチョップドストランドの長さ、二軸混練機のスクリュ回転数を調整することにより制御することができる。例えば、二軸混練機に投入されるチョップドストランドの長さを、1.0~100.0mmの範囲で長くすることにより、前記ガラス繊維の数平均繊維長Lを長くすることができ、チョップドストランドの長さを、1.0~100.0mmの範囲で短くすることで、前記ガラス繊維の数平均繊維長Lを短くすることができる。また、二軸混練時のスクリュ回転数を10~1000rpmの範囲で低くすることで、前記ガラス繊維の数平均繊維長Lを長くすることができ、回転数を10~1000rpmの範囲で高くすることで、前記ガラス繊維の数平均繊維長Lを短くすることができる。
また、本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長Lは、後述の実施例で示される方法で算出することができる。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pは、20.0~60.0%の範囲にあり、好ましくは、30.0~50.0%の範囲にあり、より好ましくは、35.0~50.0%の範囲にあり、さらに好ましくは、37.0~47.0%の範囲にあり、特に好ましくは、40.0~46.0%の範囲にあり、最も好ましくは、42.0~45.0%の範囲にある。なお、前記Pは、後述の実施例に記載の方法により求めることができる。
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品において、ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pは、1.0~15.0%の範囲にあり、好ましくは、2.0~6.0%の範囲にあり、より好ましくは、2.0~5.0%の範囲にあり、さらに好ましくは、2.1~4.0%の範囲にあり、特に好ましくは、2.2~3.0%の範囲にあり、最も好ましくは、2.3~2.7%の範囲にある。なお、前記Pは、後述の実施例に記載の方法により求めることができる。
また、本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品は、前記L(μm)が75~250μmの範囲にあり、前記P(%)が30.0~50.0%の範囲にあり、前記P(%)が、2.0~6.0%の範囲にあり、前記L、P及びPが、次式(2)を満たすことが好ましい。
55.9 ≦ L×P /(1000×P) ≦ 81.9 ・・・(2)
また、本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品は、前記L(μm)が80~190μmの範囲にあり、前記P(%)が30.0~50.0%の範囲にあり、前記P(%)が、2.0~6.0%の範囲にあり、前記L、P及びPが、前記式(2)を満たすことがより好ましい。
また、本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品は、前記L(μm)が80~190μmの範囲にあり、前記P(%)が35.0~50.0%の範囲にあり、前記P(%)が、2.0~5.0%の範囲にあり、前記L、P及びPが、次式(3)を満たすことがさらに好ましい。
71.1 ≦ L×P /(1000×P) ≦ 80.1 ・・・(3)
本実施形態のガラス繊維強化樹脂成形品は、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン及びモバイルパソコン等の携帯用電子機器の筐体及びマザーボード、フレーム、スピーカー、アンテナ等の部品に好ましく用いられる。
次に、本発明の実施例及び比較例を示す。
〔実施例1〕
本実施例では、まず、全量に対し30.0質量%の扁平断面ガラス繊維と、全量に対し70.0質量%のポリエーテルエーテルケトン(ダイセルエボニック株式会社製、商品名:ベスタキープ2000G(表1中、PEEKと記載する))とを、二軸混練機(芝浦機械株式会社製、商品名:TEM-26SS)にてスクリュ回転数100rpmで混練し、樹脂ペレットを得た。前記扁平断面ガラス繊維は、Eガラス組成を備え、短径が5.5μm、長径が33.0μm、長径/短径が6.0である。
次に、本実施例で得られた前記樹脂ペレットを用い、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、商品名:NEX80)により金型温度200℃、射出温度410℃にて射出成形を行い、寸法が縦80mm×横60mmであり、厚さが2.0mmである、第1のガラス繊維強化樹脂成形品、及び、寸法が縦100mm×横100mmであり、厚さが1.5mmである、第2のガラス繊維強化樹脂成形品を作成した。
次に、本実施例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、TD方向収縮率、及び、MD方向収縮率を測定し、MD方向収縮率/TD方向収縮率(収縮率比)を求めた。また、後述する参考例1の第1のガラス繊維強化樹脂成形品のMD方向収縮率/TD方向収縮率を基準収縮率比として、収縮率比/基準収縮率比を求めた。
次に、本実施例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、発生している反りを測定し、反り量を求めた。また、後述する参考例1の第2のガラス繊維強化樹脂成形品で発生している反りを基準反り量として、反り量/基準反り量を求めた。
次に、本実施例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、次の方法により、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長Lを算出した。
次に、本実施例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、後述の方法により、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pと、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pとを求めた。
次に、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pから、L×P /(1000×P)の値を求めた。結果を表1に示す。
[第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備えるガラス繊維の数平均繊維長L]
まず、第1のガラス繊維強化樹脂成形品を、650℃のマッフル炉で0.5~24時間加熱して有機物を分解した。次いで、残存するガラス繊維をガラスシャーレに移し、アセトンを用いてガラス繊維をシャーレの表面に分散させた。次いで、シャーレ表面に分散したガラス繊維1000本以上について、実体顕微鏡を用いて長さを測定し、長さが25μm以上となるガラス繊維についてその長さの平均をとることで、25μm以上の長さを備えるガラス繊維の数平均繊維長Lを算出した。
〔第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P
まず、ガラス繊維強化樹脂成形品を、650℃のマッフル炉で0.5~24時間の範囲の時間加熱して有機物を分解した。次いで、残存するガラス繊維をガラスシャーレに移し、アセトンを用いてガラス材料をシャーレの表面に分散させた。次いで、シャーレ表面に分散したガラス繊維1000本以上について、実体顕微鏡を用いて長さを測定し、長さが25μm以上となるガラス繊維の総本数、及び、長さが25~100μmとなるガラス繊維の本数(対象計測)を計測した。次いで、((長さが25~100μmとなるガラス繊維の本数)/(長さが25μm以上となるガラス繊維の総本数))×100を算出し、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
〔第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合P
まず、第1のガラス繊維強化樹脂成形品を、650℃のマッフル炉で0.5~24時間の範囲の時間加熱して有機物を分解した。次いで、残存するガラス繊維をガラスシャーレに移し、アセトンを用いてガラス材料をシャーレの表面に分散させた。次いで、シャーレ表面に分散したガラス繊維1000本以上について、実体顕微鏡を用いて長さを測定し、長さが25μm以上となるガラス繊維の総本数、及び、長さが500μm以上となるガラス繊維の本数(対象計測)を計測した。次いで、((長さが500μm以上となるガラス繊維の本数)/(長さが25μm以上となるガラス繊維の総本数))×100を算出し、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
〔実施例2〕
本実施例では、全量に対し40.0質量%の扁平断面ガラス繊維と、全量に対し60.0質量%のポリエーテルエーテルケトン(ダイセルエボニック株式会社製、商品名:ベスタキープ2000G)とを用いた以外は、実施例1と全く同一にして、樹脂ペレットを得た。
次に、本実施例で得られた樹脂ペレットを用いた以外は、実施例1と全く同一にして、第1のガラス繊維強化樹脂成形品と第2のガラス繊維強化樹脂成形品とを作成した。
次に、本実施例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、収縮率比/基準収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
次に、本実施例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、反り量、反り量/基準反り量を求めた。
次に、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pから、L×P /(1000×P)の値を求めた。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
本実施例では、全量に対し20.0質量%の扁平断面ガラス繊維と、全量に対し80.0質量%のポリエーテルエーテルケトン(ダイセルエボニック株式会社製、商品名:ベスタキープ2000G)とを用いた以外は、実施例1と全く同一にして、樹脂ペレットを得た。
次に、本実施例で得られた樹脂ペレットを用いた以外は、実施例1と全く同一にして、第1のガラス繊維強化樹脂成形品と第2のガラス繊維強化樹脂成形品とを作成した。
次に、本実施例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、収縮率比/基準収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
次に、本実施例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、反り量、反り量/基準反り量を求めた。
次に、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pから、L×P /(1000×P)の値を求めた。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
本比較例では、扁平断面ガラス繊維として、Eガラス組成を備え、短径が7.0μm、長径が42.0μm、長径/短径が6.0である扁平断面ガラス繊維を用いた以外は、実施例1と全く同一にして、樹脂ペレットを得た。
次に、本比較例で得られた樹脂ペレットを用いた以外は、実施例1と全く同一にして、第1のガラス繊維強化樹脂成形品と第2のガラス繊維強化樹脂成形品とを作成した。
次に、本比較例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、収縮率比/基準収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
次に、本比較例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、反り量、反り量/基準反り量を求めた。
次に、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pから、L×P /(1000×P)の値を求めた。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
本比較例では、全量に対し10.0質量%の扁平断面ガラス繊維と、全量に対し90.0質量%のポリエーテルエーテルケトン(ダイセルエボニック株式会社製、商品名:ベスタキープ2000G)とを用いた以外は、実施例1と全く同一にして、樹脂ペレットを得た。
次に、本比較例で得られた樹脂ペレットを用いた以外は、実施例1と全く同一にして、第1のガラス繊維強化樹脂成形品と第2のガラス繊維強化樹脂成形品とを作成した。
次に、本比較例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、収縮率比/基準収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
次に、本比較例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、反り量、反り量/基準反り量を求めた。
次に、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pから、L×P /(1000×P)の値を求めた。結果を表1に示す。
〔参考例1〕
本参考例では、扁平断面ガラス繊維として、Eガラス組成を備え、短径が7.0μm、長径が28.0μm、長径/短径が4.0である扁平断面ガラス繊維を用いた以外は、実施例1と全く同一にして、樹脂ペレットを得た。
次に、本参考例で得られた樹脂ペレットを用いた以外は、実施例1と全く同一にして、第1のガラス繊維強化樹脂成形品と第2のガラス繊維強化樹脂成形品とを作成した。
次に、本参考例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
また、本参考例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、反り量を求めた。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
本比較例では、まず、全量に対し30.0質量%の扁平断面ガラス繊維と、全量に対し70.0質量%のポリブチレンテレフタレート(ポリプラスチック株式会社製、商品名:ジュラネックス2000(表2中、PBTと記載する))とを、二軸混練機(芝浦機械株式会社製、商品名:TEM-26SS)にてスクリュ回転数110rpmで混練し、樹脂ペレットを得た。前記扁平断面ガラス繊維は、Eガラス組成を備え、短径が5.5μm、長径が33.0μm、長径/短径が6.0である。
次に、本比較例で得られた前記樹脂ペレットを用い、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、商品名:NEX80)により金型温度90℃、射出温度250℃にて射出成形を行い、寸法が縦80mm×横60mmであり、厚さが2.0mmである、第1のガラス繊維強化樹脂成形品、及び、寸法が縦100mm×横100mmであり、厚さが1.5mmである、第2のガラス繊維強化樹脂成形品を作成した。
次に、本比較例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
次に、本比較例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、反り量を求めた。
また、後述する参考例2の第1のガラス繊維強化樹脂成形品のMD方向収縮率/TD方向収縮率を基準収縮率比として、収縮率比/基準収縮率比を求め、後述する参考例2の第2のガラス繊維強化樹脂成形品で発生している反りを基準反り量として、反り量/基準反り量を求めた。
次に、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pから、L×P /(1000×P)の値を求めた。結果を表2に示す。
〔比較例4〕
本比較例では、扁平断面ガラス繊維として、Eガラス組成を備え、短径が7.0μm、長径が42.0μm、長径/短径が6.0である扁平断面ガラス繊維を用い、スクリュ回転数を100rpmとした以外は、比較例3と全く同一にして、樹脂ペレットを得た。
次に、本比較例で得られた樹脂ペレットを用いた以外は、比較例3と全く同一にして、第1のガラス繊維強化樹脂成形品と第2のガラス繊維強化樹脂成形品とを作成した。
次に、本比較例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、比較例3と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、収縮率比/基準収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
次に、本比較例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、比較例3と全く同一にして、反り量、反り量/基準反り量を求めた。
次に、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pから、L×P /(1000×P)の値を求めた。結果を表2に示す。
〔比較例5〕
本比較例では、扁平断面ガラス繊維として、Eガラス組成を備え、短径が5.5μm、長径が33.0μm、長径/短径が6.0である扁平断面ガラス繊維を用い、スクリュ回転数を150rpmとした以外は、比較例3と全く同一にして、樹脂ペレットを得た。
次に、本比較例で得られた樹脂ペレットを用いた以外は、比較例3と全く同一にして、第1のガラス繊維強化樹脂成形品と第2のガラス繊維強化樹脂成形品とを作成した。
次に、本比較例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、比較例3と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、収縮率比/基準収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
次に、本比較例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、比較例3と全く同一にして、反り量、反り量/基準反り量を求めた。
次に、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pから、L×P /(1000×P)の値を求めた。結果を表2に示す。
〔参考例2〕
本参考例では、扁平断面ガラス繊維として、Eガラス組成を備え、短径が7.0μm、長径が28.0μm、長径/短径が4.0である扁平断面ガラス繊維を用い、スクリュ回転数を100rpmとした以外は、比較例3と全く同一にして、樹脂ペレットを得た。
次に、本参考例で得られた樹脂ペレットを用いた以外は、比較例3と全く同一にして、第1のガラス繊維強化樹脂成形品と第2のガラス繊維強化樹脂成形品とを作成した。
次に、本参考例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
また、本参考例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、反り量を求めた。結果を表2に示す。
〔比較例6〕
本比較例では、まず、全量に対し30.0質量%の扁平断面ガラス繊維と、全量に対し70.0質量%のポリカーボネート(帝人株式会社製、商品名:パンライトL1250Y(表3中、PCと記載する))とを、二軸混練機(芝浦機械株式会社製、商品名:TEM-26SS)にてスクリュ回転数110rpmで混練し、樹脂ペレットを得た。前記扁平断面ガラス繊維は、Eガラス組成を備え、短径が5.5μm、長径が33.0μm、長径/短径が6.0である。
次に、本比較例で得られた前記樹脂ペレットを用い、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、商品名:NEX80)により金型温度120℃、射出温度300℃にて射出成形を行い、寸法が縦80mm×横60mmであり、厚さが2.0mmである、第1のガラス繊維強化樹脂成形品、及び、寸法が縦100mm×横100mmであり、厚さが1.5mmである、第2のガラス繊維強化樹脂成形品を作成した。
次に、本比較例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
次に、本比較例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、反り量を求めた。
また、後述する参考例3の第1のガラス繊維強化樹脂成形品のMD方向収縮率/TD方向収縮率を基準収縮率比として、収縮率比/基準収縮率比を求め、後述する参考例3の第2のガラス繊維強化樹脂成形品で発生している反りを基準反り量として、反り量/基準反り量を求めた。
次に、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pから、L×P /(1000×P)の値を求めた。結果を表3に示す。
〔比較例7〕
本比較例では、扁平断面ガラス繊維として、Eガラス組成を備え、短径が7.0μm、長径が42.0μm、長径/短径が6.0である扁平断面ガラス繊維を用い、スクリュ回転数を100rpmとした以外は、比較例6と全く同一にして、樹脂ペレットを得た。
次に、本比較例で得られた樹脂ペレットを用いた以外は、比較例6と全く同一にして、第1のガラス繊維強化樹脂成形品と第2のガラス繊維強化樹脂成形品とを作成した。
次に、本比較例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、比較例6と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、収縮率比/基準収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
次に、本比較例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、比較例6と全く同一にして、反り量、反り量/基準反り量を求めた。
次に、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pから、L×P /(1000×P)の値を求めた。結果を表3に示す。
〔比較例8〕
本比較例では、扁平断面ガラス繊維として、Eガラス組成を備え、短径が5.5μm、長径が33.0μm、長径/短径が6.0である扁平断面ガラス繊維を用い、スクリュ回転数を150rpmとした以外は、比較例6と全く同一にして、樹脂ペレットを得た。
次に、本比較例で得られた樹脂ペレットを用いた以外は、比較例6と全く同一にして、第1のガラス繊維強化樹脂成形品と第2のガラス繊維強化樹脂成形品とを作成した。
次に、本比較例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、比較例6と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、収縮率比/基準収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
次に、本比較例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、比較例6と全く同一にして、反り量、反り量/基準反り量を求めた。
次に、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pから、L×P /(1000×P)の値を求めた。結果を表3に示す。
〔参考例3〕
本参考例では、扁平断面ガラス繊維として、Eガラス組成を備え、短径が7.0μm、長径が28.0μm、長径/短径が4.0である扁平断面ガラス繊維を用い、スクリュ回転数を100rpmとした以外は、比較例6と全く同一にして、樹脂ペレットを得た。
次に、本参考例で得られた樹脂ペレットを用いた以外は、比較例6と全く同一にして、第1のガラス繊維強化樹脂成形品と第2のガラス繊維強化樹脂成形品とを作成した。
次に、本参考例で作成した第1のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、TD方向収縮率、MD方向収縮率、収縮率比、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P、及び、第1のガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス補強材の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合Pを求めた。
また、本参考例で作成した第2のガラス繊維強化樹脂成形品について、実施例1と全く同一にして、反り量を求めた。結果を表3に示す。
Figure 0007120504000001
Figure 0007120504000002
Figure 0007120504000003
表1から、熱可塑性樹脂がポリアリールエーテルケトンであり、L×P /(1000×P)の値が39.5~82.4の範囲にある実施例1~3のガラス繊維強化樹脂成形品によれば、収縮率比/基準収縮率比の値が1.05以上であって、収縮率の異方性を低減でき、また、反り量/基準反り量が0.50以下であって、反りの発生を著しく低減することができることが明らかである。
一方、表1から、熱可塑性樹脂がポリアリールエーテルケトンであり、L×P /(1000×P)の値が39.5未満又は82.4超である比較例1又は比較例2のガラス繊維強化樹脂成形品によれば、収縮率の異方性を低減できても、反り量/基準反り量が0.75以上であって、反りの発生を低減することができないことが明らかである。
また、表2及び3から、熱可塑性樹脂がポリアリールエーテルケトンでない場合、L×P /(1000×P)の値によらず、収縮率の異方性を低減できても、反り量/基準反り量が0.71以上であって、反りの発生を低減することができないことが明らかである。

Claims (3)

  1. ガラス繊維強化樹脂成形品の全量に対して、10.0~50.0質量%の範囲のガラス繊維と、熱可塑性樹脂とを含む、ガラス繊維強化樹脂成形品であって、
    前記ガラス繊維は、長径が、29.5~55.0μmの範囲にあり、短径に対する長径の比(長径/短径)が、5.0~10.0の範囲にある扁平な断面形状を備え、
    前記熱可塑性樹脂は、ポリアリールエーテルケトンであり、
    前記ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の数平均繊維長L(μm)が、50~300μmの範囲にあり、
    前記ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、25~100μmの範囲の長さを備える前記ガラス繊維の割合P(%)が、20.0~60.0%の範囲にあり、
    前記ガラス繊維強化樹脂成形品に含まれる、25μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の総数に対する、500μm以上の長さを備える前記ガラス繊維の割合P(%)が、1.0~15.0%の範囲にあり、
    前記L(μm)、P(%)及びP(%)が、次式(1)を満たすことを特徴とする、ガラス繊維強化樹脂成形品。
    39.5 ≦ L×P /(1000×P) ≦ 82.4 ・・・(1)
  2. 請求項1記載のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記L(μm)が75~250μmの範囲にあり、前記P(%)が30.0~50.0%の範囲にあり、前記P(%)が、2.0~6.0%の範囲にあり、前記L、P及びPが、次式(2)を満たすことを特徴とする、ガラス繊維強化樹脂成形品。
    55.9 ≦ L×P /(1000×P) ≦ 81.9 ・・・(2)
  3. 請求項1記載のガラス繊維強化樹脂成形品において、前記L(μm)が80~190μmの範囲にあり、前記P(%)が35.0~50.0%の範囲にあり、前記P(%)が、2.0~5.0%の範囲にあり、前記L、P及びPが、次式(3)を満たすことを特徴とする、ガラス繊維強化樹脂成形品。
    71.1 ≦ L×P /(1000×P) ≦ 80.1 ・・・(3)
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