JP7120455B2 - 通信システム、鍵交換端末、エレベーター、遠隔監視サーバー、および通信プログラム - Google Patents
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Description
本発明は、通信システム、鍵交換端末、エレベーター、遠隔監視サーバー、および通信プログラムに関する。
特許文献1は、エレベーターの遠隔監視システムの例を開示する。遠隔監視システムの監視装置と監視サーバーとの間において、暗号化されたデータが通信される。
しかしながら、特許文献1に記載の遠隔監視システムにおいて、監視装置および監視サーバーは、公開鍵暗号方式によって交換された暗号鍵によって暗号化を行う。このため、エレベーターの監視装置は、公開鍵暗号方式の計算負荷の大きい処理を必要とする。
本発明は、このような課題を解決するためになされた。本発明の目的は、通信の暗号化にかかるエレベーターの計算負荷を低減する通信システムを提供し、当該通信システムにおける鍵交換端末、エレベーター、遠隔監視サーバー、および通信プログラムを提供することである。
本発明に係るエレベーターの通信システムは、昇降路を走行することで運動するエレベーターのかごに設けられ、かごの運動を計測する第1計測部と、かごとともに運動する鍵交換端末の運動を計測する第2計測部と、第1計測部および第2計測部による運動の計測を同期させる同期通信部と、第1計測部が計測するかごの運動に基づいて第1共通鍵を生成する第1鍵生成部と、第1共通鍵によって暗号化されたデータを外部の遠隔監視サーバーに送信し、または、遠隔監視サーバーから受信する暗号化されたデータを第1共通鍵によって復号する第1通信部と、鍵交換端末に設けられ、第2計測部が計測する鍵交換端末の運動に基づいて第1共通鍵と同一な第2共通鍵を生成する第2鍵生成部と、鍵交換端末に設けられ、第2共通鍵をセキュアな通信路を通じて遠隔監視サーバーに送信する第2通信部と、を備える。
本発明に係る鍵交換端末は、昇降路を走行することで運動するかごを有するエレベーターによるかごの運動の計測に同期して、かごとともにする運動を計測する計測部と、かごの運動に基づいてエレベーターが生成する第1共通鍵と同一な第2共通鍵を、計測部が計測する運動に基づいて生成する鍵生成部と、第1共通鍵によって暗号化されたデータのエレベーターからの受信または第1共通鍵によって復号されるデータのエレベーターへの送信の少なくとも一方を行う外部の遠隔監視サーバーに、鍵生成部が生成した共通鍵をセキュアな通信路を通じて送信する通信部と、を備える。
本発明に係るエレベーターは、昇降路を走行することで運動するかごに設けられ、かごとともに運動する鍵交換端末による鍵交換端末の運動の計測に同期してかごの運動を計測する計測部と、鍵交換端末の運動に基づいて鍵交換端末が生成する第2共通鍵と同一な第1共通鍵を、計測部が計測する運動に基づいて生成する鍵生成部と、鍵交換端末がセキュアな通信路を通じて第2共通鍵を送信する外部の遠隔監視サーバーとの間で、第1共通鍵または第2共通鍵のいずれかによって暗号化されたデータを通信する通信部と、を備える。
本発明に係る遠隔監視サーバーは、昇降路を走行することで運動するエレベーターのかごとともに運動する鍵交換端末が計測する鍵交換端末の運動に基づいて鍵交換端末が生成した第2共通鍵を、鍵交換端末からセキュアな通信路を通じて受信する鍵通信部と、鍵交換端末による運動の計測に同期してエレベーターが計測するかごの運動に基づいてエレベーターが生成した第1共通鍵または第2共通鍵のいずれかによって暗号化されたデータを、エレベーターとの間で通信するデータ通信部と、を備える。
本発明に係る通信プログラムは、昇降路を走行することで運動するエレベーターのかごとともに運動する鍵交換端末が計測する鍵交換端末の運動に基づいて鍵交換端末が生成した第2共通鍵を、鍵交換端末からセキュアな通信路を通じて受信させる鍵通信ステップと、鍵交換端末による運動の計測に同期してエレベーターが計測するかごの運動に基づいてエレベーターが生成した第1共通鍵または第2共通鍵のいずれかによって暗号化されたデータを、エレベーターとの間で通信させるデータ通信ステップと、を遠隔監視サーバーに実行させる。
本発明によれば、昇降路を走行することで運動するかごを有するエレベーターにおいて、エレベーターが計測するかごの運動に基づいて第1共通鍵が生成される。かごとともに運動する鍵交換端末において、エレベーターによる運動の計測と同期して計測される鍵交換端末の運動に基づいて第2共通鍵が生成される。第2共通鍵は、鍵交換端末からセキュアな通信路を通じて遠隔監視サーバーに送信される。エレベーターと遠隔監視サーバーとの間で通信されるデータは、同期している第1共通鍵または第2共通鍵のいずれかによって暗号化される。これにより、通信の暗号化にかかるエレベーターの計算負荷が低減される。
本発明を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る通信システムの構成図である。
図1は、実施の形態1に係る通信システムの構成図である。
通信システム1は、エレベーター2を含む。通信システム1は、エレベーター2における通信を行うシステムである。
エレベーター2は、複数の階床を有する建築物3に設けられる。建築物3において、エレベーター2の昇降路4は、複数の階床の各々を貫く。
エレベーター2は、巻上機5と、主索6と、かご7と、釣合い錘8と、制御盤9と、を備える。巻上機5は、例えば昇降路4の上部または下部に設けられる。巻上機5は、モーターとシーブとを備える。巻上機5のモーターは、シーブを回転させる駆動力を発生させる装置である。主索6は、巻上機5のシーブに巻き掛けられる。主索6は、巻上機5のシーブの回転によって駆動される機器である。かご7は、昇降路4において、巻上機5のシーブに対して主索6の一方側に設けられる。釣合い錘8は、昇降路4において、巻上機5のシーブに対して主索6の他方側に設けられる。かご7は、巻上機5のモーターに駆動される主索6に追従して昇降路4を鉛直方向に走行することで、建築物3の複数の階床の間で利用者などを輸送する装置である。釣合い錘8は、主索6を通じて巻上機5のシーブにかかるかご7の荷重との釣合いを取る装置である。釣合い錘8は、巻上機5のモーターに駆動される主索6に追従して昇降路4をかご7の反対方向に走行する。制御盤9は、エレベーター2の動作を制御する装置である。エレベーター2の動作は、例えばかご7の走行を含む。
エレベーター2は、かご上装置10と、遠隔監視装置11と、を備える。
かご上装置10は、かご7の上部に設けられる。かご上装置10は、かご7とともに運動する。かご上装置10は、第1計測部12と、同期通信部13と、を備える。
第1計測部12は、かご7の運動を計測する部分である。第1計測部12は、第1加速度計14と、第1高度計15と、を備える。第1加速度計14は、かご7の加速度を計測する機器である。第1高度計15は、昇降路4におけるかご7の高度を計測する機器である。第1高度計15は、例えば気圧式の高度計である。
同期通信部13は、運動の計測を行う機器などの間で同期を取る部分である。同期通信部13は、例えば計測タイミングを表す同期信号を出力しうるように、第1計測部12に接続される。
遠隔監視装置11は、例えばエレベーター2の外部の装置との間で、エレベーター2の情報などを通信する装置である。通信されるエレベーター2の情報は、例えばエレベーター2の運行のデータ、または異常もしくは故障のデータなどを含む。遠隔監視装置11は、データ記憶部16と、第1鍵生成部17と、第1通信部18と、を備える。
データ記憶部16は、通信されるエレベーター2の情報のデータを記憶する部分である。データ記憶部16は、記憶するデータを取得しうるように、例えば制御盤9に接続される。
第1鍵生成部17は、かご7の運動に基づいて第1共通鍵K1を生成する部分である。第1共通鍵K1は、共通鍵暗号方式の共通鍵である。第1鍵生成部17は、かご7の運動のデータを取得しうるように、例えば制御盤9を通じてかご上装置10に接続される。
第1通信部18は、共通鍵暗号方式によって暗号化されたデータをエレベーター2の外部の装置との間で通信する部分である。このとき、暗号化されたデータは、第1通信路19を通じて通信される。この例において、第1通信路19は、非セキュアな通信路である。
通信システム1は、鍵交換端末20と、遠隔監視サーバー21と、を備える。エレベーター2、鍵交換端末20、および遠隔監視サーバー21などの通信システム1の各装置の機能は、例えばインストールされている通信プログラムに基づいて実行される。
鍵交換端末20は、かご7とともに運動するように、例えばかご7の内部に持ち込まれる。鍵交換端末20は、例えばスマートフォンなどの可搬な汎用の情報端末などである。鍵交換端末20は、かご7と一体に運動するように、かご7の床面または壁面などに固定されてもよい。あるいは、鍵交換端末20は、かご7の外部に固定されてもよい。鍵交換端末20は、専用の装置であってもよい。鍵交換端末20は、第2計測部22と、第2鍵生成部23と、第2通信部24と、を備える。
第2計測部22は、鍵交換端末20の運動を計測する部分である。この例において、第2計測部22は、第1計測部12と同じ方式によって運動を計測する。第2計測部22は、第2加速度計25と、第2高度計26と、を備える。第2加速度計25は、鍵交換端末20の加速度を計測する機器である。第2高度計26は、昇降路4における鍵交換端末20の高度を計測する機器である。第2高度計26は、例えば気圧式の高度計である。
第2鍵生成部23は、鍵交換端末20の運動に基づいて第2共通鍵K2を生成する部分である。第2共通鍵K2は、共通鍵暗号方式の共通鍵である。第2鍵生成部23は、運動のデータを取得しうるように、第2計測部22に接続される。
第2通信部24は、生成された第2共通鍵K2を、外部の装置に送信する部分である。このとき、第2共通鍵K2は、第2通信路27を通じて通信される。第2通信路27は、セキュアな通信路である。第2通信路27におけるセキュリティは、例えば公開鍵暗号方式などによって実現されてもよい。第2通信路27は、例えばTLS(Transport Layer Security)などのセキュアな通信プロトコルによって確立される通信路であってもよい。
遠隔監視サーバー21は、例えば情報センターに設けられる。遠隔監視サーバー21は、例えばサーバーコンピューターである。情報センターは、エレベーター2の情報を収集する拠点である。情報センターは、例えばエレベーター2が設けられる建築物3の遠隔地にあってもよい。あるいは、遠隔監視サーバー21は、例えばクラウドサーバーであってもよい。このとき、遠隔監視サーバー21は、複数の拠点に設けられる複数のコンピューター装置によって構築される仮想的なサーバーであってもよい。遠隔監視サーバー21は、データ通信部28と、鍵通信部29と、データ蓄積部30と、を備える。
データ通信部28は、共通鍵暗号方式によって暗号化されたデータを通信する部分である。このとき、暗号化されたデータは、第1通信路19を通じて通信される。すなわち、遠隔監視サーバー21は、遠隔監視装置11の第1通信部18に第1通信路19を通じて接続される外部の装置の例である。
鍵通信部29は、セキュアな第2通信路27を通じて第2共通鍵K2を受信する部分である。すなわち、遠隔監視サーバー21は、鍵交換端末20の第2通信部24に第2通信路27を通じて接続される外部の装置の例である。
データ蓄積部30は、エレベーター2の情報のデータを蓄積する部分である。データ蓄積部30は、データ通信部28に送信されたデータを取得しうるように、データ通信部28に接続される。データ蓄積部30は、取得したデータを例えばデータベースに格納することによって記憶する。
引き続き図1を用いて、通信システム1の機能を説明する。
遠隔監視装置11は、エレベーター2の情報を例えば制御盤9から収集する。データ記憶部16は、収集したデータを記憶している。データ記憶部16が記憶しているデータは、共通鍵暗号方式によって暗号化されて遠隔監視サーバー21に送信される。このとき、共通鍵の交換は、次のように行われる。共通鍵の交換は、例えば定期的な保守点検のときなどに行われる。この場合に、鍵交換端末20は、例えば保守点検を行う保守員によってかご7に持ち込まれる。
通信システム1における共通鍵の交換のときに、エレベーター2の制御盤9は、鍵交換端末20が持ち込まれたかご7を走行させる。かご7は、例えば保守員による操作に基づいて走行する。あるいは、かご7は、鍵交換端末20から出力される制御信号に基づいて走行してもよい。あるいは、かご7は、例えば制御盤9などが予め記憶している鍵交換の走行パターンに基づいて走行してもよい。
同期通信部13は、かご7が走行している間に、計測タイミングを表す同期信号を第1計測部12、および鍵交換端末20の第2計測部22の両方に出力する。このとき、同期通信部13は、例えば無線通信によって同期信号を第2計測部22に出力してもよい。
かご7に設けられるかご上装置10の第1計測部12は、同期信号を受信するときに、計測しているかご7の運動を出力する。第1計測部12は、制御盤9を通じて、計測した運動のデータを遠隔監視装置11の第1鍵生成部17に出力する。第1鍵生成部17は、計測されたかご7の運動のデータに基づいて、第1共通鍵K1を生成する。
一方、かご7とともに運動する鍵交換端末20の第2計測部22は、同期信号を受信するときに、計測している鍵交換端末20の運動を出力する。第2計測部22は、計測した運動のデータを第2鍵生成部23に出力する。第2鍵生成部23は、計測された鍵交換端末20の運動のデータに基づいて、第2共通鍵K2を生成する。このとき、エレベーター2と鍵交換端末20との間において、共通鍵のデータは通信されていない。第2通信部24は、第2鍵生成部23から第2共通鍵K2を取得する。第2通信部24は、セキュアな第2通信路27を通じて第2共通鍵K2を遠隔監視サーバー21の鍵通信部29に送信する。
このように交換された共通鍵を用いて、遠隔監視装置11および遠隔監視サーバー21は、例えば次のようにデータの通信を行う。
遠隔監視装置11の第1通信部18は、第1鍵生成部17から第1共通鍵K1を取得する。第1通信部18は、データ記憶部16から通信するデータを取得する。第1通信部18は、取得したデータを第1共通鍵K1によって暗号化する。第1通信部18は、暗号化されたデータを遠隔監視サーバー21に第1通信路19を通じて送信する。
遠隔監視サーバー21のデータ通信部28は、暗号化されたデータを遠隔監視装置11から取得する。データ通信部28は、鍵通信部29から第2共通鍵K2を取得する。データ通信部28は、取得した暗号化されたデータを第2共通鍵K2によって復号する。データ蓄積部30は、復号されたデータを取得する。データ蓄積部30は、取得したデータをデータベースに格納する。
また、遠隔監視サーバー21は、例えば運転を指示するデータなどを遠隔監視装置11に送信してもよい。運転を指示するデータは、例えばエレベーター2の診断運転を開始させる制御信号のデータなどを含む。
このとき、遠隔監視サーバー21のデータ通信部28は、鍵通信部29から取得した第2共通鍵K2によって、通信するデータを暗号化する。データ通信部28は、暗号化されたデータを遠隔監視装置11に第1通信路19を通じて送信する。
遠隔監視装置11の第2通信部24は、暗号化されたデータを遠隔監視サーバー21から取得する。第2通信部24は、第1鍵生成部17から第1共通鍵K1を取得する。第2通信部24は、取得した暗号化されたデータを第1共通鍵K1によって復号する。第2通信部24は、復号されたデータを制御盤9に出力する。制御盤9は、入力されたデータに基づいてエレベーター2の動作を制御する。
続いて、図2を用いて、共通鍵の生成の例を説明する。
図2は、実施の形態1に係る通信システムにおける共通鍵の生成の例を示す図である。
図2は、実施の形態1に係る通信システムにおける共通鍵の生成の例を示す図である。
この例において、かご7は、共通鍵の生成において最下階から最上階まで走行する。ここで、かご7は、共通鍵の生成において他の1組の階床の間を走行してもよい。あるいは、かご7は、共通鍵の生成において複数の組の階床の間を走行してもよい。
図2において、グラフAは、かご7および鍵交換端末20の加速度の変化を表す。グラフAの横軸は、加速度を表す。グラフAの縦軸は、時間を表す。図2において、グラフBは、かご7および鍵交換端末20の高度の変化を表す。グラフBの横軸は、高度を表す。グラフBの縦軸は、時間を表す。グラフAおよびグラフBにおいて、実線はかご7の運動の計測値を表す。グラフAおよびグラフBにおいて、破線は鍵交換端末20の運動の計測値を表す。
かご7が走行しているときに、同期通信部13は、例えばランダムなタイミングで同期信号を出力する。同期通信部13は、同期信号の出力によって、第1計測部12および第2計測部22の間で同期を取る。この例において、通信システム1の共通鍵は、かご7および鍵交換端末20の鉛直方向の加速度に基づいて生成される。
同期通信部13から同期信号が入力されるときに、第1計測部12の第1加速度計14は、かご7の運動として計測したかご7の加速度を出力する。ここで、第1計測部12において、量子化ステップが設定されている。量子化ステップは、連続的な加速度などの値を離散的な値に変換する幅である。第1計測部12は、計測結果を量子化された離散的な値として第1鍵生成部17に出力する。第1鍵生成部17は、第1計測部12から入力された離散的な値に基づいて第1共通鍵K1を生成する。第1鍵生成部17は、例えば離散的な値のハッシュ値を第1共通鍵K1としてもよい。
一方、同期通信部13から同期信号が入力されるときに、第2計測部22の第2加速度計25は、鍵交換端末20の運動として計測した鍵交換端末20の加速度を出力する。ここで、第2計測部22において、第1計測部12と同一の量子化ステップが設定されている。第2計測部22は、計測結果を量子化された離散的な値として第2鍵生成部23に出力する。第2鍵生成部23は、第2計測部22から入力された離散的な値に基づいて、第1鍵生成部17と共通の方法によって第2共通鍵K2を生成する。第2鍵生成部23は、例えば第1鍵生成部17と共通のハッシュ関数によって、第2計測部22から入力された離散的な値のハッシュ値を第2共通鍵K2としてもよい。
かご7および鍵交換端末20はともに運動するので、第1計測部12および第2計測部22は同一の運動を計測する。このため、第1共通鍵K1および第2共通鍵K2は、互いに同期している同一の共通鍵となる。ここで、第1計測部12および第2計測部22による計測結果は、計測誤差を含みうる。このため、量子化ステップの幅は、計測誤差による第1共通鍵K1および第2共通鍵K2の不一致を抑制しうるように、想定される計測誤差に対して広い幅に設定される。一方、量子化ステップの幅が広くなるにつれて、第1計測部12および第2計測部22が出力する離散的な値の候補は少なくなる。このとき、通信システム1が利用する共通鍵暗号の鍵空間が小さくなる。このため、量子化ステップの幅は、共通鍵暗号の鍵空間の大きさが必要な暗号の強度に対応するように設定される。
あるいは、通信システム1の共通鍵は、かご7および鍵交換端末20の高度に基づいて生成されてもよい。
同期通信部13から同期信号が入力されるときに、第1計測部12の第1高度計15は、かご7の運動として計測したかご7の高度を出力する。ここで、第1計測部12において、量子化ステップが設定されている。第1計測部12は、計測結果を量子化された離散的な値として第1鍵生成部17に出力する。第1鍵生成部17は、第1計測部12から入力された離散的な値に基づいて第1共通鍵K1を生成する。
一方、同期通信部13から同期信号が入力されるときに、第2計測部22の第2高度計26は、鍵交換端末20の運動として計測した鍵交換端末20の高度を出力する。ここで、第2計測部22において、第1計測部12と同一の量子化ステップが設定されている。また、第2高度計26と第1高度計15との間に高度の差がある場合に、第2計測部22は、当該高度の差に対応する予め設定されたバイアスを計測結果に加減してもよい。第2計測部22は、計測結果を量子化された離散的な値として第2鍵生成部23に出力する。第2鍵生成部23は、第2計測部22から入力された離散的な値に基づいて、第1鍵生成部17と共通の方法によって第2共通鍵K2を生成する。
通信システム1の共通鍵は、かご7および鍵交換端末20の各々について、加速度および高度の両方に基づいて生成されてもよい。第1鍵生成部17および第2鍵生成部23の各々は、例えば加速度の計測値から得られるハッシュ値、および高度の計測値から得られるハッシュ値を連結して共通鍵として生成してもよい。
ここで、第1計測部12および第2計測部22の計測結果の値が量子化ステップの境界に近い場合に、計測誤差などによって第1共通鍵K1および第2共通鍵K2が一致しない可能性がある。このため、例えば遠隔監視サーバー21は、第1共通鍵K1および第2共通鍵K2の同一性を確認する。共通鍵の同一性の確認は、例えば共通鍵の生成の直後に行われる。
共通鍵の同一性の確認において、遠隔監視装置11の第1通信部18は、第1共通鍵K1のハッシュ値を遠隔監視サーバー21のデータ通信部28に送信する。鍵通信部29は、鍵生成端末から取得した第2共通鍵K2のハッシュ値を計算する。鍵通信部29は、第1共通鍵K1のハッシュ値および第2共通鍵K2のハッシュ値が一致するときに、共通鍵が同一であると判定する。遠隔監視装置11および遠隔監視サーバー21は、同一性が確認された共通鍵を用いて共通鍵暗号方式による通信を行う。一方、鍵通信部29は、第1共通鍵K1のハッシュ値および第2共通鍵K2のハッシュ値が一致しないときに、共通鍵が同一でないと判定する。このとき、鍵通信部29は、再び第2共通鍵K2を生成させる信号を鍵交換端末20に出力する。当該信号が入力された後に、鍵交換端末20およびエレベーター2は、再び共通鍵の生成を行う。
続いて、図3から図5を用いて、通信システム1におけるエレベーター2および遠隔監視サーバー21の間の共通鍵の交換係る動作の例を説明する。
図3は、実施の形態1に係るエレベーターの動作の例を示すフローチャートである。
図4は、実施の形態1に係る鍵交換端末の動作の例を示すフローチャートである。
図5は、実施の形態1に係る遠隔監視サーバーの動作の例を示すフローチャートである。
図3は、実施の形態1に係るエレベーターの動作の例を示すフローチャートである。
図4は、実施の形態1に係る鍵交換端末の動作の例を示すフローチャートである。
図5は、実施の形態1に係る遠隔監視サーバーの動作の例を示すフローチャートである。
図3のステップS11において、制御盤9は、かご7を走行させる。その後、エレベーター2の動作は、ステップS12に進む。
ステップS12において、第1計測部12は、かご7の運動を計測する。その後、エレベーター2の動作は、ステップS13に進む。
ステップS13において、同期通信部13は、計測タイミングであるかを判定する。ここで、計測タイミングは、例えばランダムに設定される。判定結果がNoの場合に、エレベーター2の動作は、ステップS12に進む。判定結果がYesの場合に、エレベーター2の動作は、ステップS14に進む。
ステップS14において、同期通信部13は、第1計測部12および第2計測部22の両方に同期信号を出力する。その後、エレベーター2の動作は、ステップS15に進む。
ステップS15において、第1計測部12は、同期信号が入力されたときの計測結果を第1鍵生成部17に出力する。その後、エレベーター2の動作は、ステップS16に進む。
ステップS16において、第1鍵生成部17は、入力された計測結果に基づいて第1共通鍵K1を生成する。その後、エレベーター2の動作は、終了する。
図4のステップS21において、第2計測部22は、鍵交換端末20の運動を計測する。その後、鍵交換端末20の動作は、ステップS22に進む。
ステップS22において、第2計測部22は、同期信号が入力されたかを判定する。判定結果がNoの場合に、鍵交換端末20の動作は、ステップS21に進む。判定結果がYesの場合に、鍵交換端末20の動作は、ステップS23に進む。
ステップS23において、第2計測部22は、同期信号が入力されたときの計測結果を第2鍵生成部23に出力する。その後、鍵交換端末20の動作は、ステップS24に進む。
ステップS24において、第2鍵生成部23は、入力された計測結果に基づいて第2共通鍵K2を生成する。その後、鍵交換端末20の動作は、ステップS25に進む。
ステップS25において、第2通信部24は、第2鍵生成部23が生成した第2共通鍵K2を、セキュアな第2通信路27を通じて遠隔監視サーバー21に送信する。その後、鍵交換端末20の動作は、終了する。
図5のステップS31において、鍵通信部29は、鍵交換端末20から第2共通鍵K2を取得する。その後、遠隔監視サーバー21の動作は、ステップS32に進む。
ステップS32において、データ通信部28は、遠隔監視装置11から第1共通鍵K1の情報を取得する。ここで取得される第1共通鍵K1の情報は、例えば第1共通鍵K1のハッシュ値である。その後、遠隔監視サーバー21の動作は、ステップS33に進む。
ステップS33において、鍵通信部29は、第1共通鍵K1および第2共通鍵K2の同一性を確認する。判定結果がYesのときに、遠隔監視サーバー21の動作は、ステップS34に進む。判定結果がNoのときに、遠隔監視サーバー21の動作は、ステップS35に進む。
ステップS34において、遠隔監視サーバー21は、遠隔監視端末との間の共通鍵暗号方式による通信を確立する。その後、遠隔監視サーバー21の動作は、終了する。
ステップS35において、鍵通信部29は、再び第2共通鍵K2を生成させる信号を鍵交換端末20に出力する。その後、遠隔監視サーバー21の動作は、ステップS31に進む。
以上に説明したように、実施の形態1に係る通信システム1は、第1計測部12と、第2計測部22と、同期通信部13と、第1鍵生成部17と、第1通信部18と、第2鍵生成部23と、第2通信部24と、を備える。第1計測部12は、エレベーター2のかご7に設けられる。かご7は、昇降路4を走行することで運動する。第1計測部12は、かご7の運動を計測する。第2計測部22は、鍵交換端末20の運動を計測する。鍵交換端末20は、かご7とともに運動する。同期通信部13は、第1計測部12および第2計測部22による運動の計測を同期させる。第1鍵生成部17は、第1計測部12が計測するかご7の運動に基づいて第1共通鍵K1を生成する。第1通信部18は、第1共通鍵K1によって暗号化されたデータを外部の遠隔監視サーバー21に送信する。または、第1通信部18は、遠隔監視サーバー21から受信する暗号化されたデータを第1共通鍵K1によって復号する。第2鍵生成部23は、鍵交換端末20に設けられる。第2鍵生成部23は、第2計測部22が計測する鍵交換端末20の運動に基づいて第1共通鍵K1と同一な第2共通鍵K2を生成する。第2通信部24は、鍵交換端末20に設けられる。第2通信部24は、第2共通鍵K2をセキュアな通信路を通じて遠隔監視サーバー21に送信する。
また、実施の形態1に係る鍵交換端末20は、第2計測部22と、第2鍵生成部23と、第2通信部24と、を備える。第2計測部22は、エレベーター2によるかご7の運動の計測に同期して、かご7とともにする運動を計測する。エレベーター2は、昇降路4を走行することで運動するかご7を有する。第2鍵生成部23は、第1共通鍵K1と同一な第2共通鍵K2を、第2計測部22が計測する運動に基づいて生成する。第1共通鍵K1は、かご7の運動に基づいてエレベーター2が生成する共通鍵である。第2通信部24は、外部の遠隔監視サーバー21に、鍵生成部が生成した共通鍵をセキュアな通信路を通じて送信する。外部の遠隔監視サーバー21は、第1共通鍵K1によって暗号化されたデータのエレベーター2からの受信、または第1共通鍵K1によって復号されるデータのエレベーター2への送信の、少なくとも一方を行う。
また、実施の形態1に係るエレベーター2は、第1計測部12と、第1鍵生成部17と、第1通信部18と、を備える。第1計測部12は、かご7に設けられる。かご7は、昇降路4を走行することで運動する。第1計測部12は、鍵交換端末20による鍵交換端末20の運動の計測に同期してかご7の運動を計測する。鍵交換端末20は、かご7とともに運動する。第1鍵生成部17は、第2共通鍵K2と同一な第1共通鍵K1を、計測部が計測する運動に基づいて生成する。第2共通鍵K2は、鍵交換端末20の運動に基づいて鍵交換端末20が生成する共通鍵である。第1通信部18は、外部の遠隔監視サーバー21との間で、第1共通鍵K1または第2共通鍵K2のいずれかによって暗号化されたデータを通信する。遠隔監視サーバー21は、鍵交換端末20がセキュアな通信路を通じて第2共通鍵K2を送信するサーバーである。
また、実施の形態1に係る遠隔監視サーバー21は、鍵通信部29と、データ通信部28と、を備える。鍵通信部29は、第2共通鍵K2を、鍵交換端末20からセキュアな通信路を通じて受信する。第2共通鍵K2は、鍵交換端末20が計測する鍵交換端末20の運動に基づいて鍵交換端末20が生成した共通鍵である。鍵交換端末20は、エレベーター2のかご7とともに運動する。かご7は、昇降路4を走行することで運動する。データ通信部28は、第1共通鍵K1または第2共通鍵K2のいずれかによって暗号化されたデータを、エレベーター2との間で通信する。第1共通鍵K1は、鍵交換端末20による運動の計測に同期してエレベーター2が計測するかご7の運動に基づいて、エレベーター2が生成した共通鍵である。
また、実施の形態1に係る通信プログラムは、鍵通信ステップと、データ通信ステップと、を遠隔監視サーバー21に実行させる。鍵通信ステップは、第2共通鍵K2を、鍵交換端末20からセキュアな通信路を通じて受信させるステップである。第2共通鍵K2は、鍵交換端末20が計測する鍵交換端末20の運動に基づいて鍵交換端末20が生成した共通鍵である。鍵交換端末20は、エレベーター2のかご7とともに運動する。かご7は、昇降路4を走行することで運動する。データ通信ステップは、第1共通鍵K1または第2共通鍵K2のいずれかによって暗号化されたデータを、エレベーター2との間で通信させるステップである。第1共通鍵K1は、鍵交換端末20による運動の計測に同期してエレベーター2が計測するかご7の運動に基づいて、エレベーター2が生成した共通鍵である。
昇降路4を走行することで運動するかご7を有するエレベーター2において、エレベーター2が計測するかご7の運動に基づいて第1共通鍵K1が生成される。かご7とともに運動する鍵交換端末20において、エレベーター2による運動の計測と同期して計測される鍵交換端末20の運動に基づいて第2共通鍵K2が生成される。第2共通鍵K2は、鍵交換端末20からセキュアな通信路を通じて遠隔監視サーバー21に送信される。エレベーター2と遠隔監視サーバー21との間で通信されるデータは、同期している第1共通鍵K1または第2共通鍵K2のいずれかによって、共通鍵暗号方式によって暗号化される。ここで、共通鍵暗号方式の計算負荷は、一般に公開鍵暗号方式の計算負荷より小さい。これにより、通信の暗号化に関するエレベーター2の遠隔監視装置11などの計算負荷が低減される。制御盤9または遠隔監視装置11などのエレベーター2の装置は、エレベーター2の制御などに処理リソースが割り当てられる。このため、当該装置において、通信の暗号化などのための処理に割り当てられる処理リソースが少ない場合がある。このような場合においても、通信システム1は、計算負荷の少ない共通鍵暗号方式によって暗号化された通信を行うことができる。共通鍵は、かご7の運動、およびかご7とともに運動する鍵交換端末20の運動に基づいて生成される。このため、共通鍵のデータは、エレベーター2と鍵交換端末20との間において盗聴されない。また、エレベーター2に予め固有の共通鍵を記憶させておく必要がない。これにより、エレベーター2ごとの固有の共通鍵を管理する必要がない。
また、第1計測部12は、かご7の運動としてかご7の加速度を計測する第1加速度計14を備える。第2計測部22は、鍵交換端末20の運動として鍵交換端末20の加速度を計測する第2加速度計25を備える。
また、第1計測部12は、かご7の運動としてかご7の高度を計測する第1高度計15を備える。第2計測部22は、鍵交換端末20の運動として鍵交換端末20の高度を計測する第2高度計26を備える。
また、第1計測部12は、かご7の運動としてかご7の高度を計測する第1高度計15を備える。第2計測部22は、鍵交換端末20の運動として鍵交換端末20の高度を計測する第2高度計26を備える。
エレベーター2のかご7は、通常の運転において、加速または減速して鉛直方向に走行する。このため、通信システム1は、エレベーター2の通常の運転による運動に基づいて共通鍵の生成を行うことができる。ここで、鍵交換端末20の加速度は、鍵交換端末20のかご7に対する位置によらない。このため、共通鍵が加速度に基づいて生成される場合に、鍵交換端末20の配置による誤差の発生が抑制される。また、かご7および鍵交換端末20の高度は、昇降路4の長さの範囲の値を取り得る。このため、共通鍵が高度に基づいて生成される場合に、通信システム1は、昇降路4の長さに応じて鍵空間を大きくしやすい。
また、同期通信部13は、エレベーター2に設けられる。
これにより、同期通信部13は、エレベーター2の運転状況に応じて計測信号を出力できる。このため、共通鍵の生成に適した計測タイミングでかご7および鍵交換端末20の運動を計測できる。ここで、共通鍵の生成に適した計測タイミングは、たとえばかご7が安定して走行しているタイミングである。かご7が安定して走行しているタイミングは、例えばかご7の走行開始から予め設定された時間を経過した後のタイミングである。あるいは、かご7が安定して走行しているタイミングは、例えば予め設定された時間だけかご7の走行停止より前のタイミングである。
また、鍵通信部29は、第1共通鍵K1および第2共通鍵K2が相違するときに、再び第2共通鍵K2を生成させる信号を鍵交換端末20に出力する。
計測誤差などによって第1共通鍵K1および第2共通鍵K2が同一でなかった場合に、通信システム1は、共通鍵を再び生成する。これにより、暗号強度を確保するために量子化ステップが狭く設定される場合においても、共通鍵の生成は複数回試行されるので、共通鍵は安定して生成される。
なお、同期通信部13は、第1計測部12および第2計測部22による運動の計測を複数回にわたって同期して行わせてもよい。同期通信部13は、第1計測部12および第2計測部22に同期信号を複数回に渡って出力する。
複数回の計測により、運動の計測の安定性を高められる。また、複数回の計測により、計測値の取り得る組合せを多くすることができる。このため、通信システム1は、共通鍵の鍵空間を大きくできる。例えば、第1鍵生成部17および第2鍵生成部23の各々は、複数回の計測値のうち、量子化ステップの境界から最も遠い計測値に基づいて共通鍵を生成してもよい。また、第1鍵生成部17および第2鍵生成部23の各々は、複数回の計測における高度の差に基づいて共通鍵を生成してもよい。これにより、第2高度計26と第1高度計15との間に高度の差がある場合においても、当該高度の差に対応するバイアスの設定の必要がない。
また、第1計測部12は、複数回にわたって計測された値の平均値に基づいて第1共通鍵K1を生成してもよい。このとき、第2計測部22は、複数回にわたって計測された値の平均値に基づいて第2共通鍵K2を生成する。
平均値をとることによって、計測誤差によるばらつきが抑制される。このため、計測誤差による共通鍵の不一致が発生しにくくなる。これにより、共通鍵の生成の安定性が高くなる。また、共通鍵の生成の安定性が高まるので、量子化ステップをより狭く設定できる。これにより、共通鍵の鍵空間を大きくできる。
また、第1計測部12は、複数回にわたって計測された値の組に基づいて第1共通鍵K1を生成してもよい。このとき、第2計測部22は、複数回にわたって計測された値の組に基づいて第2共通鍵K2を生成する。第1計測部12および第2計測部22の各々は、例えば、複数回の計測の値から得られるハッシュ値を連結して共通鍵として生成してもよい。
これにより、通信システム1は、共通鍵の鍵空間を大きくできる。また、共通鍵の鍵空間が大きくなるので、量子化ステップをより広く設定できる。これにより、共通鍵の生成の安定性が高くなる。
また、同期通信部13は、鍵交換端末20に設けられてもよい。第1計測部12は、かご7の上部に設けられなくてもよい。第1計測部12は、例えばかご7の下部もしくはかご7の側面、またはかご7の内部に設けられてもよい。同期通信部13、データ記憶部16、第1鍵生成部17、および第1通信部18の各々は、遠隔監視装置11、制御盤9、またはかご7などのエレベーター2の装置のいずれに設けられていてもよい。
また、エレベーター2において、建築物3に機械室が設けられていてもよい。このとき、例えば巻上機5および制御盤9は、機械室に設けられていてもよい。
続いて、図6を用いて通信システム1のハードウェア構成の例について説明する。
図6は、実施の形態1に係る通信システムの主要部のハードウェア構成を示す図である。
図6は、実施の形態1に係る通信システムの主要部のハードウェア構成を示す図である。
通信システム1の各機能は、処理回路により実現し得る。処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ1bと少なくとも1つのメモリ1cとを備える。処理回路は、プロセッサ1bおよびメモリ1cと共に、あるいはそれらの代用として、少なくとも1つの専用のハードウェア1aを備えてもよい。
処理回路がプロセッサ1bとメモリ1cとを備える場合、通信システム1の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。そのプログラムはメモリ1cに格納される。プロセッサ1bは、メモリ1cに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、通信システム1の各機能を実現する。
プロセッサ1bは、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。メモリ1cは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等により構成される。
処理回路が専用のハードウェア1aを備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組み合わせで実現される。
通信システム1の各機能は、それぞれ処理回路で実現することができる。あるいは、通信システム1の各機能は、まとめて処理回路で実現することもできる。通信システム1の各機能について、一部を専用のハードウェア1aで実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。このように、処理回路は、ハードウェア1a、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせで通信システム1の各機能を実現する。
本発明に係る通信システムは、エレベーターにおける通信に適用できる。本発明に係る鍵交換端末、遠隔監視サーバー、および通信プログラムは、通信システムに適用できる。本発明に係るエレベーターは、建築物に適用できる。
1 通信システム、 2 エレベーター、 3 建築物、 4 昇降路、 5 巻上機、 6 主索、 7 かご、 8 釣合い錘、 9 制御盤、 10 かご上装置、 11 遠隔監視装置、 12 第1計測部、 13 同期通信部、 14 第1加速度計、 15 第1高度計、 16 データ記憶部、 17 第1鍵生成部、 18 第1通信部、 19 第1通信路、 20 鍵交換端末、 21 遠隔監視サーバー、 22 第2計測部、 23 第2鍵生成部、 24 第2通信部、 25 第2加速度計、 26 第2高度計、 27 第2通信路、 28 データ通信部、 29 鍵通信部、 30 データ蓄積部、 K1 第1共通鍵、 K2 第2共通鍵、 1a ハードウェア、 1b プロセッサ、 1c メモリ
Claims (12)
- 昇降路を走行することで運動するエレベーターのかごに設けられ、前記かごの運動を計測する第1計測部と、
前記かごとともに運動する鍵交換端末の運動を計測する第2計測部と、
前記第1計測部および前記第2計測部による運動の計測を同期させる同期通信部と、
前記第1計測部が計測する前記かごの運動に基づいて第1共通鍵を生成する第1鍵生成部と、
前記第1共通鍵によって暗号化されたデータを外部の遠隔監視サーバーに送信し、または、前記遠隔監視サーバーから受信する暗号化されたデータを前記第1共通鍵によって復号する第1通信部と、
前記鍵交換端末に設けられ、前記第2計測部が計測する前記鍵交換端末の運動に基づいて前記第1共通鍵と同一な第2共通鍵を生成する第2鍵生成部と、
前記鍵交換端末に設けられ、前記第2共通鍵をセキュアな通信路を通じて前記遠隔監視サーバーに送信する第2通信部と、
を備える通信システム。 - 前記第1計測部は、前記かごの運動として前記かごの加速度を計測する第1加速度計を備え、
前記第2計測部は、前記鍵交換端末の運動として前記鍵交換端末の加速度を計測する第2加速度計を備える
請求項1に記載の通信システム。 - 前記第1計測部は、前記かごの運動として前記かごの高度を計測する第1高度計を備え、
前記第2計測部は、前記鍵交換端末の運動として前記鍵交換端末の高度を計測する第2高度計を備える
請求項1または請求項2に記載の通信システム。 - 前記同期通信部は、エレベーターに設けられる
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の通信システム。 - 前記同期通信部は、前記第1計測部および前記第2計測部による運動の計測を複数回にわたって同期して行わせる
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の通信システム。 - 前記第1計測部は、複数回にわたって計測された値の平均値に基づいて前記第1共通鍵を生成し、
前記第2計測部は、複数回にわたって計測された値の平均値に基づいて前記第2共通鍵を生成する
請求項5に記載の通信システム。 - 前記第1計測部は、複数回にわたって計測された値の組に基づいて前記第1共通鍵を生成し、
前記第2計測部は、複数回にわたって計測された値の組に基づいて前記第2共通鍵を生成する
請求項5に記載の通信システム。 - 昇降路を走行することで運動するかごを有するエレベーターによる前記かごの運動の計測に同期して、前記かごとともにする運動を計測する計測部と、
前記かごの運動に基づいて前記エレベーターが生成する第1共通鍵と同一な第2共通鍵を、前記計測部が計測する運動に基づいて生成する鍵生成部と、
前記第1共通鍵によって暗号化されたデータの前記エレベーターからの受信または前記第1共通鍵によって復号されるデータの前記エレベーターへの送信の少なくとも一方を行う外部の遠隔監視サーバーに、前記鍵生成部が生成した共通鍵をセキュアな通信路を通じて送信する通信部と、
を備える鍵交換端末。 - 昇降路を走行することで運動するかごに設けられ、前記かごとともに運動する鍵交換端末による前記鍵交換端末の運動の計測に同期して前記かごの運動を計測する計測部と、
前記鍵交換端末の運動に基づいて前記鍵交換端末が生成する第2共通鍵と同一な第1共通鍵を、前記計測部が計測する運動に基づいて生成する鍵生成部と、
前記鍵交換端末がセキュアな通信路を通じて前記第2共通鍵を送信する外部の遠隔監視サーバーとの間で、前記第1共通鍵または前記第2共通鍵のいずれかによって暗号化されたデータを通信する通信部と、
を備えるエレベーター。 - 昇降路を走行することで運動するエレベーターのかごとともに運動する鍵交換端末が計測する前記鍵交換端末の運動に基づいて前記鍵交換端末が生成した第2共通鍵を、前記鍵交換端末からセキュアな通信路を通じて受信する鍵通信部と、
前記鍵交換端末による運動の計測に同期して前記エレベーターが計測する前記かごの運動に基づいて前記エレベーターが生成した第1共通鍵または前記第2共通鍵のいずれかによって暗号化されたデータを、前記エレベーターとの間で通信するデータ通信部と、
を備える遠隔監視サーバー。 - 前記鍵通信部は、前記第1共通鍵および前記第2共通鍵が相違するときに、再び前記第2共通鍵を生成させる信号を前記鍵交換端末に出力する
請求項10に記載の遠隔監視サーバー。 - 昇降路を走行することで運動するエレベーターのかごとともに運動する鍵交換端末が計測する前記鍵交換端末の運動に基づいて前記鍵交換端末が生成した第2共通鍵を、前記鍵交換端末からセキュアな通信路を通じて受信させる鍵通信ステップと、
前記鍵交換端末による運動の計測に同期して前記エレベーターが計測する前記かごの運動に基づいて前記エレベーターが生成した第1共通鍵または前記第2共通鍵のいずれかによって暗号化されたデータを、前記エレベーターとの間で通信させるデータ通信ステップと、
を遠隔監視サーバーに実行させる通信プログラム。
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