JP7119982B2 - A/d変換回路 - Google Patents

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Description

本発明は、パルス信号を遅延して出力する遅延ユニットを複数個直列接続してなるパルス遅延回路を用いてアナログ入力信号を数値データに変換するA/D変換回路に関する。
A/D変換回路は、その構成を簡単化しながら高分解能のデジタル値を取得できるように開発が進められている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載のA/D変換装置は、各種ゲート回路からなる複数の遅延ユニットを直列接続してなるパルス遅延回路を備える。このA/D変換装置は、A/D変換対象となるアナログ入力信号をパルス遅延回路の電源電圧として供給すると同時に、伝送用のパルス信号(スタートパルス)を入力するように構成されている。
そしてパルス遅延回路は、各遅延ユニットの前記電源電圧に依存する遅延時間に対応した速度でパルス信号を遅延させることになり、そのパルス信号が伝達する間、所定のサンプリング時間内にパルス信号が通過した遅延ユニットの個数をカウントすることでアナログ入力信号を数値データに変換している。このA/D変換装置は、1つのパルス遅延回路と、複数のサンプリングクロックにより動作する複数のパルス位置数値化部と、サンプリングクロック発生回路と、それぞれパルス位置を数値化するエンコーダを用いて構成されており、クロックエッジシフト(CKES)型のA/D変換回路と称されている。
特開2004-007385号公報 特開2018-182561号公報
特許文献1記載のA/D変換回路のように、奇数個のパルス遅延ユニットを用いてパルス遅延回路を構成すると、2のN乗個の遅延ユニットを用いた場合の周辺回路構成を採用できない。この場合、複数のエンコーダの出力データにコード欠け等の誤差を生じる。近年の動作の高速化の要求に伴い、クロックエッジシフト型のA/D変換回路では、その誤差が積算されてしまう可能性が高くなっており、A/D変換結果に大きな誤差を生じやすくなり、A/D変換精度が低下してしまう。
本発明の目的は、複数のエンコーダの出力データの誤差が積算されることを抑制することで高精度なA/D変換結果を得られるようにしたA/D変換回路を提供することにある。
請求項1記載の発明によれば、複数のエンコーダのエンコード値をサンプリングクロックを用いてサンプリングするが、このとき初期値から終値にかけて順に設定されるエンコード値を周回して同期サンプリングする。複数の減算部は、連続するサンプリングクロックにて同期サンプリングされるエンコーダの数値データの前回値と今回値との差をそれぞれ算出する。
通常、エンコーダは、連続するサンプリングクロックにてエンコード値を同期サンプリングし、減算部が、順に設定されるエンコード値の今回値と前回値との差を算出すると、その差がパルス信号の移動速度に依存する。このため、加算部が複数の減算部の減算結果を加算することで、パルス信号の移動速度に相関のあるアナログ信号の大きさに依存したデジタルデータを出力できる。
それぞれ時間的に連続するサンプリングクロックにて複数のエンコーダのエンコード値を同期サンプリングしたとき、例えば前回値がエンコード値の終値に近い値に設定され、今回値が終値を周回してエンコード値の初期値に近い値に戻って設定されることがある。この場合、加算部が複数の減算部の減算結果を加算すると、エンコーダの出力データはエンコード値の終値から初期値に戻り周回したときに、コード増加などステップ的な誤差(以下、ステップ誤差と称する)を生じる。
特に、サンプリングクロックにて複数のエンコーダのエンコード値を同期サンプリングするため、例えば多数のエンコーダのエンコード値をサンプリングしたときに、これらにステップ誤差を生じてしまうと、ステップ誤差が積算されることで誤差が大きくなる。
請求項1記載の発明によれば、エンコード値は、少なくとも2以上のエンコーダ間でシフトするように設定されているため、たとえ加算部が、前述のステップ誤差の影響を受けて複数の減算部の減算結果を加算したとしても、当該ステップ誤差は少数のエンコーダ分だけ積算されるだけに留まる。このため、ステップ誤差を極力積算することなく減算結果を加算できる。これにより、誤差を極力抑制でき、A/D変換結果を高精度に得られる。
第1実施形態についてA/D変換回路の電気的構成図 クロック発生回路の電気的構成図 A/D変換回路の詳細を示す電気的構成図 複数のエンコーダにおけるエンコード値の内容説明図 コード欠け、コード増加の積算誤差の比較例の説明図 積算誤差を抑制した効果の説明図 第2実施形態についてA/D変換回路の詳細を示す電気的構成図 複数のエンコーダにおけるエンコード値の内容説明図 第3実施形態についてA/D変換回路の電気的構成図 複数のエンコーダにおけるエンコード値の内容説明図 第4実施形態について示す複数のエンコーダにおけるエンコード値の内容説明図 第5実施形態におけるA/D変換回路の電気的構成図 複数のエンコーダにおけるエンコード値の内容説明図 第6実施形態について示す複数のエンコーダにおけるエンコード値の内容説明図 第7実施形態についてA/D変換回路の詳細を示す電気的構成図 コード増加、コード欠けの様子を示す説明図 コード欠けおよびコード増加が相殺される様子を示す説明図
以下、A/D変換装置の幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。以下に示す各実施形態において、先行する実施形態で説明した内容に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略することがある。特に、各実施形態において実質的に同一又は類似部分には同一符号又は類似符号(例えば一及び十の位に同一符号を付すと共に百の位に他の符号)を付して必要に応じて説明を省略する。
(第1実施形態)
図1から図6は、第1実施形態の説明図を示している。図1に示すTAD1は、時間A/D(TAD:Time Analog to Digital Converter)方式のA/D変換回路であり、例えば自動車の電子制御ユニット(以下、ECU)に搭載されたマイクロコンピュータやECUとのデジタル通信機能を有するセンサ製品などの半導体集積回路装置の内部にCMOS製造プロセスを用いて構成される。TAD1は、センサ等から出力されたアナログ入力信号Vinを入力し、このアナログ入力信号Vinをデジタル値となるA/D変換データDTに変換して出力する。
TAD1は、リング状パルス遅延回路(以下、単にパルス遅延回路と称す:パルス遅延部相当)2と、クロック発生回路3と、複数のパルス位置数値化部(L&E/S: Latch-&-Encoder and Subtractor)41…44と、加算部としての加算器5とを備える。
<パルス遅延回路2の構成説明>
パルス遅延回路2は、パルス信号PAを反転遅延して出力する遅延ユニットDU(G1…G15)を奇数個直列接続して例えばリング状に構成される。遅延ユニットDUは、それぞれパルス信号PAを所定の遅延時間Tdだけそれぞれ遅延させて出力するゲート回路G1…G15により構成されている。このため、以下の説明では、1又は複数の遅延ユニットを「DU」と表記したり、またはゲート回路として「G1」…「G15」と表記する。本形態では、パルス遅延回路2はゲート回路G1…G15を15個接続した形態を示す。パルス遅延回路2は、各遅延ユニットDU(G1…G15)の出力をパルス位置数値化部41…48に出力するように構成されている。
各ゲート回路G1…G15には、A/D変換の対象となるアナログ入力信号Vinが電源電圧(駆動電圧)として入力され、各ゲート回路G1…G15がこのアナログ入力信号Vinの値に応じて信号出力する。各ゲート回路G1…G15は、アナログ入力信号Vinによりその遅延時間Tdが変化するゲート回路であればどのようなものでも用いることができるが、図1に示すように、NANDゲートG1、NOTゲートG2…G15を組み合わせて遅延ユニットDUを構成することが望ましい。
図1に示すパルス遅延回路2は、初段の1個のNANDゲートG1とその後段の偶数個のNOTゲートG2…G15とを用いて構成される。偶数個のNOTゲートG2…G15は縦続接続されており、NANDゲートG1はパルス信号PAを入力すると共に、最後段のNOTゲートG15の出力を入力して構成されている。これにより、パルス信号PAがパルス遅延回路2に入力されると、パルス遅延回路2は、このパルス信号PAを伝送して周回させる。
NOTゲートG2…G15は、その回路構成をより簡単化し遅延時間Tdを極力短縮して時間分解能を高めるため、1段のCMOSインバータを用いて構成されている。
NOTゲートG2…G15が、1段のCMOSインバータにより構成されているときには、パルス遅延回路2に入力されるパルス信号PAをLレベルからHレベルに切替えると、奇数段目ではHレベルからLレベルに切り替わると共に、偶数段目ではLレベルからHレベルに切り替わる。NOTゲートG2…G15が1段のCMOSインバータ6により構成されている場合には、遅延時間Tdを短くでき、より高速にA/D変換結果を得られる。遅延ユニットDUは全体で奇数段構成されているため、入出力が共にHレベル又はLレベルとなる遅延ユニットDUが順に移動する。これにより発振状態が保持される。
<クロック発生回路3の構成>
図2に示すように、クロック発生回路3は、インバータM1を前段に接続すると共にインバータM2a…M2dを後段に並列接続して構成され、これにより複数のサンプリングクロックCK1…CKmを出力する。この図2の構成では、インバータM1を1段目、インバータM2a…M2dを2段目としている。なお、本実施形態ではm=4の形態を示している。
これらの複数段のインバータM1、M2a…M2dには、アナログ入力信号Vinが電源電圧(駆動電圧)として与えられており、パルス遅延回路2のパルス信号PAの遅延時間Tdに合わせて、サンプリングクロックCK1…CK4の遅延時間が調整されるように構成されている。クロック発生回路3は、基準として入力されるサンプリングクロック基準信号CKsに基づいて複数のサンプリングクロックCK1…CK4を生成する。サンプリングクロック基準信号CKsは、外部から入力されるメインのサンプリングクロックでありA/D変換に用いられる。
1段目のインバータM1はクロック基準信号CKsを入力してパルスを伝達して2段目のインバータM2に出力し、2段目のインバータM2a…M2dもまたパルスを伝達して出力する。1段目のインバータM1、及び2段目の複数のインバータM2a…M2dは、pチャネルトランジスタ及びnチャネルトランジスタを用いて構成される。インバータM2a…M2dは、pチャネルトランジスタ及びnチャネルトランジスタのゲート幅、ゲート長が互いに異なっており、クロックエッジの立上り遅延時間差ΔTsを相対的に変化させるようになっている。サンプリングクロックCK1、CK2…CKmは、この順にクロックエッジの立上り時間が順に遅くなるように設定されている。
これらの2段目のインバータM2a…M2dの後段には、それぞれラッチ回路41a…41d(図3参照)が接続されており、これによりインバータM2a…M2dの出力によりパルス位置数値化部41…44のラッチ回路41a…41dのラッチタイミングが決定される。
また、サンプリングクロックCK1…CKmの周期Tsは、各遅延ユニットDUの各遅延時間Tdに比べて長い時間、例えば、1つの遅延ユニットDUの遅延時間Tdの数倍以上の一定時間に設定されている。各サンプリングクロックCK1…CKmは、隣接するクロック同士の位相差がその周期を1/mした一定時間△Tsとなるように設定されている。
またパルス遅延回路2の遅延ユニットDUの接続段数は、各パルス位置数値化部41…44がそれぞれ入力するサンプリングクロックCK1…CKmの周期Tsに同期して所定回数の数値化動作を実行できるように、サンプリングクロックCK1…CKmの周期Tsに比較して長い時間だけパルス信号PAを伝送可能な段数に設定されている。
<パルス位置数値化部41…44の構成>
図3の詳細図を参照して全体構成説明を続ける。複数のパルス位置数値化部41…44は、サンプリングクロックCK1…CK4の立上り又は立下りのクロックエッジのタイミングに同期して、そのサンプリングクロックCK1…CK4の一周期内にパルス遅延回路2の内部にてパルス信号PAが通過した遅延ユニットDUの個数を検出し、その検出結果に相関のあるA/D変換データDTを出力する。
特に、複数のパルス位置数値化部41…44は、パルス信号PAの位置を数値化して表した前回値と今回値との偏差に基づいて、各サンプリングクロックCK1…CK4の一周期内にパルス遅延回路2の内部にてパルス信号PAが通過した遅延ユニットDUの個数を算出することでA/D変換データDT(DT1…DT4)を生成出力する。
具体的には、パルス位置数値化部41…44は、それぞれ、ラッチ回路41a…41d、及びパルス位置数値化部本体41b…44bを備えている。パルス位置数値化部本体41b…44bは、それぞれ、パルスセレクタ13と、エンコーダ14と、ラッチ回路15と、減算器16とを備える。
ラッチ回路41a…41dは、それぞれ対応したサンプリングクロックCK1…CK4のクロックエッジのタイミングに同期して、パルス遅延回路2の各遅延ユニットDUの出力のH/Lレベルをラッチする。パルスセレクタ13は、図3に示すように15段の排他的論理和ゲートを図示形態に接続して構成される。
パルスセレクタ13は、遅延ユニットDUの前段出力(例えばP1)のラッチ回路41a…44aの保持H/Lレベルと、遅延ユニットDUの自段出力(例えばP2)のラッチ回路41a…44aの保持H/Lレベルとを比較し、共にHレベル又は共にLレベルになる位置を検出し、この検出位置をパルス信号PAの到達位置としてエンコーダ14に出力する。
すなわちパルス位置数値化部本体41b…44bのパルスセレクタ13は、パルス遅延回路2内で隣接する遅延ユニットDUの出力が同レベルとなる位置をパルス信号PAの到達位置として検出する。これによりパルスセレクタ13は、パルス遅延回路2を周回するパルス信号PAの到達位置を検出できる。
エンコーダ14は、パルスセレクタ13による検出結果をA/D変換データDTに変換するように構成され、これによりパルス遅延回路2の内部のパルス信号PAの到達位置を数値化する。ラッチ回路15は、エンコーダ14から出力されるデータをラッチすることで前回値として格納する。減算器16は、エンコーダ14から出力されるデータの今回値から、ラッチ回路15に格納されたデータの前回値を2進数の補数演算により減算し、この減算データを数値データDT1…DTmとして出力する。
加算器5は、複数のパルス位置数値化部41…48により出力されるm個の数値化結果である数値データDT1…DTmを加算することで「n+logm」ビットのA/D変換データDTを生成する。
このように構成されたA/D変換回路1は、各遅延ユニットDUの遅延時間Tdがアナログ入力信号Vinの信号電圧レベルの大きさに応じて変化する。アナログ入力信号Vinの信号電圧レベルが高いほど、各遅延ユニットDUを構成するCMOSインバータ用トランジスタのオン抵抗が低下するため、遅延時間Tdが短くなる。この場合、パルス信号PAの移動速度が速くなる。
逆に、アナログ入力信号Vinの信号電圧レベルが低いほど、各遅延ユニットDUを構成するCMOSインバータ用トランジスタのオン抵抗が高くなるため、遅延時間Tdが長くなる。この場合、パルス信号PAの移動速度が遅くなる。したがって、アナログ入力信号Vinの信号電圧レベルの大きさに応じて、複数のパルス位置数値化部41…44が数値化する数値データDT1…DT4も変化し、数値データDT1…DT4を加算したデータを、アナログ入力信号Vinの大きさに相関のあるA/D変換データDTとして取得できる。
各パルス位置数値化部本体41b…44bのエンコーダ14は、図4に示すように初期値「0」から終値「14」にかけてエンコード値を順に出力するように構成されている。この図4には、エンコード値を10進数表記しているが、実際には、各パルス位置数値化部本体41b…44bのエンコーダ14は論理回路により構成され、パルスセレクタ13の出力及びサンプリングクロックCK1…CK4の出力を入力することで、初期値「0」から終値「14」の何れかのエンコード値を2の補数によるデジタルデータとしてビット出力する。
各パルス位置数値化部本体41b…44bのエンコーダ14は、それぞれ入力されるサンプリングクロックCK1…CK4を用いて、各エンコーダ14のエンコード値を同期サンプリングして出力する。パルスセレクタ13は、隣接する遅延ユニットDUの出力が同レベルとなる位置を周回して出力するため、エンコーダ14もまた、初期値「0」から終値「14」にかけて順に設定されるエンコード値を周回して同期サンプリング出力することになる。
減算器16は、ラッチ回路15によりラッチされた前回値とエンコーダ14により出力される今回値との差を算出しデジタルデータとしてビット出力する。例えば、パルス位置数値化部本体41bのエンコーダ14が、サンプリングクロックCK1の発生タイミングにてエンコード値「0」を出力することで、ラッチ回路15がこの「0」を保持し、その後、連続した次のサンプリングクロックCK1の発生タイミングにてエンコード値「2」を出力した場合を考える。この場合、減算器16は、今回値「2」と前回値「0」との差「2」を出力する。この差「2」はパルス信号PAの移動速度に依存して得られた値である。
同様に、パルス位置数値化部本体42b…44bのエンコーダ14がサンプリングクロックCK2…CK4の発生タイミングにてそれぞれエンコード値「4」「8」「12」を出力することで、ラッチ回路15がこれらのエンコード値「4」「8」「12」を出力することで、ラッチ回路15がそれぞれ「4」「8」「12」を保持し、その後、パルス信号PAが移動し、連続した次のサンプリングクロックCK2…CK4の発生タイミングにてエンコード値「6」「10」「14」を出力する。この場合、パルス位置数値化部本体42b…44bの減算器16はそれぞれ差「2」を出力する。このため加算器5が、複数の減算器16の減算結果を加算することで「8」を出力するが、パルス信号PAの移動速度に相関のあるアナログ入力信号Vinの大きさに対応したA/D変換データDT=「8」を出力できる。
サンプリングクロックCK1…CK4のクロックエッジは、遅延時間差ΔTsを生じて立ち上がるものの原則的には同期して発生するため、サンプリングクロックCK1…CK4の発生タイミングでは、概ね同一の遅延ユニットDUの出力に対応したエンコーダ14のエンコード値を出力することになる。
このため、減算器16が減算した差の加算値はアナログ入力信号Vinに依存したA/D変換データDTとなる。加算器5は、これらの数値データDT1…DTmを入力して加算するため、A/D変換データDTは、各サンプリングクロックCK1…CKmの一周期の時間Tsの中で各パルス位置数値化部41…44により取得された数値データDT1…DT4を平均化した値に対応して得られる。このA/D変換データDTの分解能は、パルス位置数値化部41…44から得られる数値データDT1…DT4の分解能に比較して高分解能になり、しかも、加算されるビット数m(この場合4)に応じて高分解能になる。
また、それぞれ時間的に連続するサンプリングクロックCK1…CKmにて複数のエンコーダ14のエンコード値を同期サンプリングしたとき、例えば前回値がエンコード値の終値「14」に近い値に設定され、今回値が終値「14」を周回してエンコード値の初期値「0」に近い値に戻って設定されることがある。
この場合、加算器5が、複数の減算器16の減算結果を加算すると、エンコーダ14の出力データはエンコード値の終値「14」から初期値「0」に戻り周回したときに、コード増加などのステップ誤差を生じる。
特に、サンプリングクロックCK1…CKmにて複数のエンコーダ14のエンコード値を同期サンプリングするため、例えば多数のエンコーダ14のエンコード値をサンプリングしたときに、これらに前述のステップ誤差を生じてしまうと、これらの誤差が積算されることで誤差が大きくなる。
そこで本実施形態では、エンコード値は、各パルス位置数値化部本体41b…44bのエンコーダ14間でシフトするように設定されている。特に、エンコード値は、各パルス位置数値化部本体41b…44bのエンコーダ14間のシフト量Dtsが「4」に設定されており、順にシフトされている。シフト量Dst、サンプリングクロックCK1…CK4のクロックエッジシフト数Nckes、及び、遅延ユニットDUの数Nduの関係は、概ね以下の(1)式の関係を満たすようにすることが望ましい。
Dts ≒ Ndu / Nckes …(1)
本実施形態では、シフト量Dts = 15/4 ≒ 4としている。このように設定することでシフト量を均等に割り振ることができる。
たとえ加算器5が、前述のステップ誤差の影響を受けて複数の減算器16の減算結果を加算したとしても、当該ステップ誤差は少数のエンコーダ14分だけ積算されるだけに留まる。この結果、ステップ誤差を極力積算することなく減算結果を加算できる。これにより、誤差を極力抑制でき、A/D変換結果を高精度に得られる。
以下、比較形態と本実施形態の具体例を対比して説明する。
<比較形態の具体例>
例えば、全てのサンプリングクロックCK1…CKmに対応したエンコード値がシフトされていない場合を考える。図4を参照して説明すると、各ビット[1]…[15]に対応したパルスセレクタ13の排他的論理和ゲートにより設定される値(図4中の縦系列の値)が全て同一値となっている場合を考える。
エンコーダ14が前回値としてエンコード値の終値「14」を出力し、今回値としてエンコード値の終値「14」を周回して初期値「0」に近い値「2」に戻って出力した場合、今回値「2」から前回値「14」を減算した減算値の2の補数の演算結果が、各パルス位置数値化部本体41b…44bから出力される。前述のように、エンコード値がシフトされていないと、加算器5がこのステップ誤差を含んだ減算結果をサンプリングクロックCK1…CK4に対応して4つ分積算してしまい、大きな誤差となる。A/D変換データDTは、図5にイメージを示すように、正しい値よりも4つ分の誤差を積算した積算誤差を加えたコード増加を生じる場合がある。
<本実施形態の具体例>
これに対し本実施形態では、エンコード値が互いに「4」づつシフトされている。このため、ある一つのパルス位置数値化部本体41bのエンコーダ14のエンコーダ値が前回値「14」、今回値「2」とステップ誤差を含んで出力されたとしても、他のパルス位置数値化部本体41b…41dのエンコーダ14は、ステップ誤差を含むことなく出力される可能性が高くなる。例えば、パルス位置数値化部本体41bのエンコーダ14は、前回値「3」、今回値「6」と出力し、パルス位置数値化部本体41cのエンコーダ14は、前回値「7」、今回値「10」と出力し、パルス位置数値化部本体41dのエンコーダ14は、前回値「11」、今回値「14」と出力する。この場合、ステップ誤差は含まれない。
このため加算器5が、前述のステップ誤差の影響を受けて複数の減算器16の減算結果を加算したとしても、図6にイメージを示すように、当該ステップ誤差は少数(1つ)のエンコーダ14分だけ積算されるだけに留まる。このため、ステップ誤差を極力積算することなく減算結果を加算できる。これにより、誤差を極力抑制でき、A/D変換結果を高精度に得られる。
シフト量Dtsが各エンコーダ14のエンコード値間で「4」に均等に設定されているため、多数回のA/D変換処理を実行したときにステップ誤差の発生偏りを削減でき、ステップ誤差を生じる割合を均等にできる。
シフト量Dtsは、後述の例えば第3実施形態に比較して多くなるため、1回のA/D変換処理においてステップ誤差を生じるエンコーダ14の数を極力少なくできる。
(第2実施形態)
図7および図8は、第2実施形態の説明図を示している。本実施形態は、4つのサンプリングクロックCK1…CK4により17段の遅延ユニットDU(G1…G17)の出力をラッチしてパルス信号の位置を数値化(エンコード)する場合の例を示す。
本形態のパルス遅延回路202は、図7に示すように、パルス信号PAを反転遅延して出力する遅延ユニットDU(G1…G17)を17段直列接続してリング状に構成される。その他、ラッチ回路241a…244a、パルス位置数値化部本体241b…244bの構成は、17段のゲート回路G1…G17に対応するように構成される。パルス位置数値化部本体241b…244bは、それぞれ、17段の排他的論理和ゲートを図示形態に接続して構成されたパルスセレクタ213と、エンコーダ214と、ラッチ回路215と、減算器216とを備える。
パルス位置数値化部本体241b…244bのエンコーダ214は、図8に示すように初期値「0」とし終値「16」としたエンコード値を順に出力するように構成される。この図4には、エンコード値を10進数表記しているが、実際には、各パルス位置数値化部本体241b…244bのエンコーダ214は論理回路により構成され、パルスセレクタ213の出力及びサンプリングクロックCK1…CKmの出力を入力することで、初期値「0」…終値「16」の何れかのエンコード値を2の補数によりデジタルデータとしてビット出力する。各パルス位置数値化部本体41b…44bのエンコーダ214のエンコード値は、図8に示すように「4」づつ均等にシフトされている。その他の構成は、第1実施形態と同様の構成であるため説明を省略する。
本実施形態の構成においても、エンコーダ214が、前回値から今回値にかけて終値「16」から初期値「0」に戻してエンコード値を出力することでステップ誤差を生じることになるが、各パルス位置数値化部本体41b…44bのエンコーダ214は出力エンコード値を互いにシフトしている。
このため、前述実施形態と同様の作用効果が得られる。本形態においても、各パルス位置数値化部本体241b…244bのエンコーダ214のエンコード値間において、シフト量Dtsが「4」に均等に設定されているため、多数回のA/D変換処理を実行したときにステップ誤差の発生偏りを削減でき、ステップ誤差を生じる割合を均等にできる。
(第3実施形態)
図9および図10は、第3実施形態の説明図を示す。本実施形態は、8つのサンプリングクロックCK1…CK8により15段の遅延ユニットDU(G1…G15)の出力をラッチしてパルス信号の位置を数値化(エンコード)する場合の例を示す。
図9に示すように、A/D変換回路301は、サンプリングクロックCK1…CK8を8つ出力するクロック発生回路303を備え、さらにパルス位置数値化部41…48、及び加算器5を備える。すなわち本形態ではm=8の場合の例を示す。パルス位置数値化部41…48の内部構成は、第1実施形態に示したパルス位置数値化部41…44のそれぞれの構成と同様であるため説明を省略する。
各パルス位置数値化部41…48のエンコーダ14のエンコード値は、図10に示すように互いに「2」だけ均等にシフトされている。その他の構成は、前述実施形態と同様の構成であるため説明を省略する。
本実施形態においても前述実施形態と同様の作用効果を奏する。またエンコード値のシフト量Dtsが、各パルス位置数値化部41…48のエンコーダ14間で均等に設定されているため、多数回のA/D変換処理を実行したときにステップ誤差の発生偏りを削減でき、ステップ誤差を生じる割合を均等にできる。
(第4実施形態)
図11は、第4実施形態の説明図を示す。本実施形態は、8つのサンプリングクロックCK1…CK8により17段の遅延ユニットDU(G1…G17)の出力をラッチしてパルス信号の位置を数値化、すなわちエンコードする場合の例を示す。
本実施形態では、各パルス位置数値化部41…48の内部にエンコーダ214が構成される。各パルス位置数値化部41…48のエンコーダ214のエンコード値は、図11に示すように互いに「2」づつ均等にシフトされている。
このように構成すれば本実施形態においても前述実施形態と同様の作用効果を奏する。またエンコード値のシフト量が各パルス位置数値化部41…48のエンコーダ14間で同値に均等に設定されているため、多数回のA/D変換処理を実行したときにステップ誤差の発生偏りを削減でき、ステップ誤差を生じる割合を均等にできる。
(第5実施形態)
図12は、第5実施形態の説明図を示す。本実施形態は、16つのサンプリングクロックCK1…CK16により15段の遅延ユニットDU(G1…G15)の出力をラッチして、パルス信号の位置を数値化、すなわちエンコードする場合の例を示す。
図12に示すように、TAD501は、サンプリングクロックCK1…CK16を16出力するクロック発生回路503を備え、さらにパルス位置数値化部41…56、及び加算器505を備える。すなわち本形態ではm=16の場合の例を示す。パルス位置数値化部41…56の内部構成は、第1実施形態に示したパルス位置数値化部41…44のそれぞれの構成と同様であるため説明を省略する。
各パルス位置数値化部41…56のエンコーダ14のエンコード値は、図13に示すようにシフト量Dtsは「1」であり均等にシフトされている。本実施形態では、サンプリングクロックCK1…CK16のクロックエッジシフト数Nckes=16が、遅延ユニットDUの数Ndu=15より大きいが、この場合、シフト量Dtsを最小値「1」に設定することが望ましい。その他の構成は、前述実施形態と同様の構成であるため説明を省略する。
本実施形態においても前述実施形態と同様の作用効果を奏する。またエンコード値のシフト量が各パルス位置数値化部41…55のエンコーダ14間で均等に設定されている。このため、多数回のA/D変換処理を実行したときにステップ誤差の発生偏りを削減でき、ステップ誤差を生じる割合を均等にできる。
本実施形態では、サンプリングクロックCK1…CK16の数が16であり、遅延ユニットDUの数が15であるため、エンコーダ14のエンコード値は2つのパルス位置数値化部41、56間で同一値になっているが、このような場合においても、他のエンコード値のシフト量Dtsが異なっているため、前述実施形態と概ね同様の効果を奏する。
(第6実施形態)
図14は、第6実施形態の説明図を示す。本実施形態は、16つのサンプリングクロックCK1…CK16により17段の遅延ユニットDU(G1…G17)の出力をラッチして、パルス信号の位置を数値化(エンコード)する場合の例を示す。
本実施形態では、各パルス位置数値化部41…56の内部にエンコーダ214が構成される。各パルス位置数値化部41…56のエンコーダ214のエンコード値は、図14に示すように互いに「1」づつシフトされている。
このようにエンコード値を設定すれば、本実施形態においても前述実施形態と同様の作用効果を奏する。またエンコード値のシフト量Dtsが、複数のパルス位置数値化部41…56のエンコーダ214間で均等に設定されているため、多数回のA/D変換処理を実行したときにステップ誤差の発生偏りを削減でき、ステップ誤差を生じる割合を均等にできる。
(第7実施形態)
図15から図17は、第7実施形態の説明図を示す。TAD601は、第1のTAD1の機能と、第2のTAD201の機能とを合わせもつ構成であるため、前述実施形態で説明した同一部分には同一符号を付して必要に応じて説明を省略する。
パルス遅延回路2とパルス遅延回路202は、共通のパルス信号PA及びアナログ入力信号Vinを入力して動作する。パルス遅延回路2は第1パルス遅延部相当であり、パルス遅延回路202は第2パルス遅延部相当である。またパルス遅延回路2の遅延ユニットDUが第1遅延ユニットに相当し、パルス遅延回路202の遅延ユニットDUが第2遅延ユニットに相当する。
またパルス位置数値化部41…44とパルス位置数値化部241…244とはクロック発生回路3のサンプリングクロックCKを共通入力して動作する。このサンプリングクロックCKは、前述実施形態で説明したサンプリングクロックCK1…CK4に相当している。
パルス位置数値化部41…44のラッチ&エンコーダ40は、前述実施形態で説明したラッチ回路41a…44aとパルス位置数値化部本体41b…44bのパルスセレクタ13及びエンコーダ14とを備える構成である。ラッチ回路41a…44aは第1ラッチ回路に相当する。ラッチ&エンコーダ40は、クロック発生回路3の出力に基づくタイミングにて遅延ユニットDU(G1…G15)の出力を取得し、パルス信号PAの到達位置に対応した数値データDTp1を第1エンコーダ14から検出する。複数の第1エンコーダ14は、それぞれ第1初期値「0」から第1終値「14」にかけて周期的に第1エンコード値が設定されており、第1エンコーダ14の第1エンコード値のシフト量Dtsは、複数の第1エンコーダ14間で均等に設定されている。第1実施形態の図4参照。
数値データDTp1はラッチ回路15及び第1減算器16に入力される。ラッチ回路15は数値データDTp1を保持する。第1減算部としての第1減算器16は、連続するサンプリングクロックCKにてサンプリングされる数値データDTp1の前回値(ラッチ回路15の保持値)と今回値との差を2の補数演算により算出する。これにより、パルス信号PAの到達位置の差を演算できる。このとき、前述実施形態と同様に、多数回のA/D変換処理を実行したときにステップ誤差の発生偏りを削減でき、ステップ誤差を生じる割合を均等にできる。この演算結果DT1Sは加算器605に出力される。
他方、パルス位置数値化部241…244のラッチ&エンコーダ240は、前述実施形態で説明したラッチ回路241a…244aとパルス位置数値化部本体241b…244bのパルスセレクタ213及びエンコーダ214とを備える構成である。ラッチ回路241a…244aは第2ラッチ回路に相当する。ラッチ&エンコーダ240は、クロック発生回路3の出力に基づくタイミングにて17個の遅延ユニットDU(G1…G17)の出力を取得し、パルス信号PAの到達位置に対応した数値データDTp2を第2エンコーダ214から検出する。複数の第2エンコーダ214は、それぞれ第2初期値「0」から第2終値「16」にかけて周期的に第2エンコード値が設定されており、第2エンコーダ214の第2エンコード値のシフト量Dtsは、複数のエンコーダ214間で均等に設定されている。第2実施形態の図7参照。
数値データDTp2はラッチ回路215及び第2減算器216に入力される。ラッチ回路215は数値データDTp2を保持する。第2減算部としての第2減算器216は、連続するサンプリングクロックCKにてサンプリングされる数値データDTp2の前回値(ラッチ回路215の保持値)と今回値との差を2の補数演算により算出し加算器5に出力する。これによりパルス信号PAの到達位置の差を演算できる。この場合も前述実施形態と同様に、多数回のA/D変換処理を実行したときにステップ誤差の発生偏りを削減でき、ステップ誤差を生じる割合を均等にできる。この演算結果DT2Sもまた加算器605に出力される。
減算器16が2の補数により減算すると、図16の上段に示すように第1のTAD1の演算結果DT1Sは、遅延ユニットDUの個数が16個(=2の4乗)よりも1少ないため、正値Yよりも1大きい現象を表すコード増加を生じる場合がある。他方、減算器216が2の補数により減算すると、図16の下段に示すように第2のTAD201の演算結果DT2Sは、遅延ユニットDUの個数が16個よりも1多いため、正値Yよりも1小さい現象を表すコード欠けを生じる場合がある。
加算器605は、第1のTAD1の出力データDT1Sと、第2のTAD201の出力データDT2Sを加算するため、図17に示すように、これらのコード増加とコード欠けとを相殺した値2YをA/D変換データDTにすることができる。これによりコード欠け、コード増加を相殺できる。
(他の実施形態)
前述実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形又は拡張が可能である。
前述実施形態では、遅延ユニットDUを15個、17個だけ直列接続した形態を示したが、2のn乗個±1(nは1以上の自然数)で表される奇数個だけ直列接続した形態に適用することができる。
前述実施形態では、エンコーダ14、214を、4、8、16設けた形態を示したが、2以上設ければ良い。
また第7実施形態では、2のn乗個±1個で表される15個、17個の遅延ユニットDUを用いた形態を示したが、これに限定されるものではない。2のn乗個±(2x-1)個(xは1以上の自然数)だけ直列接続して構成しても良い。
第7実施形態では、クロック発生回路3を用いてサンプリングクロックCK1…CK4によりラッチ回路41a…44aのラッチ出力をサンプリングした形態を示したが、これに限定されるものではなく、クロック発生回路303、503を用いて構成しても良い。すなわち、m=4、8、16の何れの形態に適用しても良い。
第7実施形態において、第1エンコーダ14の第1エンコード値、第2エンコーダ214の第2エンコード値のシフト量Dtsが均等に設定されている形態を示したが、これに限定されるものではない。
前述実施形態におけるエンコーダ14の第1エンコード値は、少なくとも2以上のエンコーダ14間でシフトするように設定されていれば良い。また第7実施形態におけるエンコーダ214の第2エンコード値もまた、少なくとも2以上のエンコーダ214間でシフトするように設定されていれば良い。
パルス遅延回路2は、NANDゲートG1及びNOTゲートG2…G15からなる遅延ユニットDUをリング状に接続した形態を示したが、これに限定されるものではなく、遅延ユニットDUを直列接続して構成されていれば良く、リング状に接続していなくても良い。
前述した複数の実施形態の構成、機能を組み合わせても良い。前述実施形態の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略した態様も実施形態と見做すことが可能である。また、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される発明の本質を逸脱しない限度において考え得るあらゆる態様も実施形態と見做すことが可能である。
本開示は、前述した実施形態に準拠して記述したが、本開示は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範畴や思想範囲に入るものである。
図面中、1、201、501はTAD(A/D変換回路)、2、202はパルス遅延回路(パルス遅延部)、3、203はクロック発生回路、5、505、605は加算器(加算部)、14はエンコーダ(第1エンコーダ)、214はエンコーダ(第2エンコーダ)、16は減算器(第1減算器、第1減算部)、216は減算器(第2減算器、第2減算部)、41…44、41…48、41…56はパルス位置数値化部、41a…44a、241a…244aはラッチ回路、CK1…CK4、CK1…CK8、CK1…CK16はサンプリングクロック、DUは遅延ユニット、を示す。

Claims (6)

  1. アナログ信号(Vin)を数値データに変換するA/D変換回路(1;201;501)であって、
    奇数個だけ直列接続されパルス信号を反転遅延する遅延ユニット(DU)を備え、前記アナログ信号の値に応じて前記パルス信号が前記遅延ユニットを通過した数を変化させるパルス遅延部(2;202)と、
    前記パルス遅延部により遅延した前記パルス信号を複数のサンプリングクロックに同期してラッチする複数のラッチ回路(41a…44a;241a…244a)と、
    前記複数のラッチ回路によりラッチされた前記パルス信号及び前記複数のサンプリングクロックを用いて、初期値から終値にかけて順に周期的に設定されるエンコード値を周回して同期サンプリングすることで前記パルス信号の位置を数値データとする複数のエンコーダ(41b…44bの14:241b…244bの214)と、
    連続する前記サンプリングクロックにて同期サンプリングされる前記エンコーダの数値データの前回値と今回値との差をそれぞれ算出する複数の減算部(16;216)と、
    前記複数の減算部の減算結果を加算してデジタルデータを出力する加算部(5;505)と、を備え、
    前記エンコード値は、少なくとも2以上の前記エンコーダ間でシフトするように設定されているA/D変換回路。
  2. 前記エンコード値のシフト量が、前記複数のエンコーダ間で均等に設定されている請求項1記載のA/D変換回路。
  3. 前記エンコーダは、2以上設けられている請求項1または2記載のA/D変換回路。
  4. アナログ信号(Vin)を数値データに変換するA/D変換回路(601)であって、
    {2のn乗-(2x-1)}(n、xは1以上の自然数)個だけ直列接続されパルス信号を反転遅延する第1遅延ユニットを備え、前記アナログ信号の値に応じて前記パルス信号が前記第1遅延ユニットを通過した数を変化させる第1パルス遅延部(2)と、
    前記第1パルス遅延部により遅延した前記パルス信号を複数のサンプリングクロックに同期してラッチする複数の第1ラッチ回路(41a…44a)と、
    前記複数の第1ラッチ回路によりラッチされた前記パルス信号及び前記複数のサンプリングクロックを用いて、それぞれ、第1初期値から第1終値にかけて周期的に設定される第1エンコード値をサンプリングすることで前記パルス信号の位置を数値データとする複数の第1エンコーダ(41…44の14)と、
    連続する前記サンプリングクロックにてサンプリングされる前記第1エンコーダの数値データの前回値と今回値との差をそれぞれ算出する複数の第1減算部(16)と、
    {2のn乗+(2x-1)}個だけ直列接続され前記パルス信号を反転遅延する第2遅延ユニットを備え、前記アナログ信号の値に応じて前記パルス信号が前記第2遅延ユニットを通過した数を変化させる第2パルス遅延部(202)と、
    前記第2パルス遅延部により遅延した前記パルス信号を複数のサンプリングクロックに同期してラッチする複数の第2ラッチ回路(241a…244a)と、
    前記複数の第2ラッチ回路によりラッチされた前記パルス信号及び前記複数のサンプリングクロックを用いて、それぞれ、第2初期値から第2終値にかけて周期的に設定される第2エンコード値をサンプリングすることで前記パルス信号の位置を数値データとする複数の第2エンコーダ(241…244の214)と、
    連続する前記サンプリングクロックにてサンプリングされる前記第2エンコーダの数値データの前回値と今回値との差をそれぞれ算出する複数の第2減算部(216)と、
    前記複数の第1減算部の減算結果を加算すると共に前記複数の第2減算部の減算結果を加算することで前記数値データを出力する加算部(605)と、を備え、
    前記第1エンコード値は少なくとも2以上の前記エンコーダ間でシフトするように設定されると共に、前記第2エンコード値は少なくとも2以上の前記第2エンコーダ間でシフトするように設定されるA/D変換回路。
  5. 前記第1エンコード値のシフト量が前記複数の第1エンコーダ間で均等に設定され、前記第2エンコード値のシフト量が前記複数の第2エンコーダ間で均等に設定されている請求項4記載のA/D変換回路。
  6. 前記第1エンコーダ及び前記第2エンコーダは、それぞれ2以上設けられている請求項4または5記載のA/D変換回路。
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