JP7118010B2 - シート状物及びその製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、ラベルを引っ張ってシート材から切り離す際に、ラベルを一端側から他端側に徐々に切り離すと、切離部(以下「連続部」又は「非切断部」ともいう)への力の作用にムラが生じ、バリが生じたり、ミシン目から外れた位置で切れたりしてしまう可能性がある。また、打ち抜き機構が複雑になり、コストアップの要因になる可能性がある。
このため、ラベル全体に力を掛けて、ラベル全体を一気に切り取る、すなわち切取線全周を同時に切断するのが好ましい。そのためには、ラベル全体を一気に切り取るのに要する力(以下「切取荷重」という)を、予め、ロボットアームの引き抜きの力よりも小さく、且つ、ラベルが自重によりシート材から脱落してしまわないようにラベル重量よりも大きく設定する必要がある。また、シート材に切離部を形成した後に、印刷工程や搬送工程が行われることがある。このような工程では、シート材に張力が付与されるため、この張力よりも切取荷重が小さいと、切離部が切断され、ラベルが脱落するおそれがある。そこで、ラベルの切取荷重を、予め精度良く算出し、ラベルの切取荷重を最適化したシート材が要望されている。
本実施形態では、所定の方向(以下「第1方向」ともいう)に延在する長尺のフィルムを示す。このフィルムには、切取領域としてのラベルが、所定の方向に沿って複数配置される。なお、第1方向と直交する第2方向に沿って複数のラベルを配置してもよい。
所定の方向は特に限定されないが、図3には長手方向MD(以下、単に「MD」という)に延在するフィルム1を例示する。また、図3では、一つのラベル(切取領域)11のみ示すが、長尺(帯状)のフィルム1の一方の主面のMDに沿って、図1に示すようなラベル10(ラベル11,12)が規則的に複数配列されている。これらのラベル10は、後述するようにフィルム1から分離可能となっている。
このフィルム1では、裏側(図3では紙面手前側)の面から表側(図3では紙面奥側)の面に向けて、それぞれ樹脂層からなるヒートシール層1a、基層1bおよび印刷層1cの順に少なくとも三層が積層されて形成される。
ヒートシール層1aは、常温では固体状であるが、金型内で被着体(容器2)を成形する際に溶融した樹脂の熱で活性化し、被着体と溶融接着して、冷却後は再度固体状となり強固な接着力を発揮する。
フィルム1の短手方向TD(以下、単に「TD」という)に沿った長さ寸法は特に限定されないが、例えば100~500mmである。また、フィルム1のMDに沿った長さ寸法は特に限定されないが、例えば10~500mである。また、フィルム1の厚み寸法(以下「フィルム厚t」ともいう)は特に限定されないが、例えば30~100μmである。
ラベル11のTDに沿った長さ寸法は特に限定されないが、例えば50~300mmである。また、ラベル11のMDに沿った長さ寸法は特に限定されないが、例えば50~300mmである。
フィルム1に複数配置されるラベル同士の間隔は特に限定されないが、例えば10~30mmである。また、平面視におけるフィルム1の面積に対するラベル11の面積の比率は特に限定されないが、例えば30~90%である。
フィルム1を構成する材料は特に限定されないが、例えば紙又は熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂;が挙げられる。
ラベル11の切取荷重Prを超えた引張荷重が作用すると、切取線15に囲まれた切取領域すなわちラベル11がフィルム1から切り取られる。
ラベル11は、アーム部61によりフィルム1から引っ張られて切り取られるので、ラベル11の切取荷重Prがアーム部61の引張荷重Parmよりも大きいと、フィルム1から切り取ることができなくなってしまう。そこで、ラベル11の切取荷重Prが、アーム部61の引張荷重Parmよりも小さくなるように設定されている。アーム部61の引張荷重Parmは、機構的に上限はないが、引張荷重Parmが高すぎると、ラベル11をフィルム1から切り取る際に、フィルム1に衝撃を与えるほか、切取線15に含まれる連続部15bに応力が集中し、予期しない方向にフィルム1が裂けるためラベル形状が悪化したりフィルム1が破断すること(以下、「ラベルの異方向引き裂き」という)がある。ラベルの異方向引き裂きは、いわゆるヒゲ状やバリ状の異形部(以下、単に「異形部」という)がラベル外周に生じる原因にもなり得る。また、ラベルの異方向引き裂きが発生すると、フィルム1からラベル11の切り取りが困難になるおそれがある。つまり、吸引引取り性が低下する可能性がある。
そこで、ラベル11の異方向引き裂きを抑制し、吸引引取り性に優れるという観点から、ラベル11の切取荷重Prは25N以下であり、20N以下が好ましく、15N以下がより好ましい。
一方、フィルム1の製造時に切取線15を設けた後、印刷、スリット等の加工のためにフィルム1を移送する工程でフィルム1に張力がかかると、切取線15に含まれる連続部15bに応力が集中することから連続部15bが切断することがある。切取線15に含まれる連続部15bが全部切断した場合、ラベル11がフィルム1から自重により不意に分離する。したがって、ラベル11の切取荷重Prを特定の下限値以上に設定することによって、ラベル11の脱落が抑制される。実験から求められたラベル11の切取荷重Prは2N以上であり、2.5N以上が好ましく、3N以上がより好ましく、4N以上が特に好ましい。
ラベル11の切取荷重Pr[N]は下式[1],[2]により求める。すなわち、下式[1]により、各連続部15bの最大引張荷重ci[N]を、それぞれ、予め測定された第1単位荷重a[N/mm]、予め測定された第2単位荷重b[N/mm]、各連続部15bの長さ寸法di[mm]、及び、各連続部15bのフィルム1のMDに対する角度θi[degree]に基づいて求める。そして、下式[2]に示すように、各連続部15bの最大引張荷重ciの合計値をラベル11の切取荷重Prとする。
また、第2単位荷重bは、第1方向と直交する第2方向に沿った単位長さの連続部である第2単位連続部を、フィルム1に対して設けた場合の、第2単位連続部における最大引張荷重である。つまり、図6(c)に示すように、第2単位荷重bは、フィルム1のTDに沿って第2単位連続部(=アンカット部)を設けた場合の、第2単位連続部一つかつ単位長さ(=1mm)当たりの最大引張荷重であり、単位はN/mmである。
これらの第1単位荷重a及び第2単位荷重bは、[3.第1単位荷重a及び第2単位荷重bの設定]の欄で説明するとおり、あらかじめ実測によって求められたものである。第1単位荷重a及び第2単位荷重bは、フィルム1の材質、厚み寸法、密度、延伸方向及び延伸倍率等に依存する値である。
また、図4に示すように、切取線15が曲線の場合も、連続部15bを、切断部15aの相互間を結んだ直線とし、その長さ寸法di及びMDに対する角度θiを使用して上式[1]により最大引張荷重ciを計算する。
y=xtanθi ・・・(1)
となる。
後述の実施例によれば、F(x、y)の軌跡は長軸の長さ寸法を2a,短軸の長さ寸法を2bとする楕円に近似できる。そこで、次の楕円の方程式
図4に示すように長さ寸法diの連続部15bと、該連続部15bに接する不連続部(切断部)15aとの接続部に最大引張荷重ciがかかり、連続部15bが破断することによってラベルが切り取られる。ところが、仮にTDに沿ったラベルの引張強度がMDに沿ったラベルの引張強度より有意に低い場合、連続部15bの方向(すなわち角度θi)でなく、TDに沿って裂けるようにラベルの破断が進行しやすい。特に最大引張荷重ciがTDに沿ったラベルの引張強度(第2単位荷重b)の2倍以上になるとTDに沿った破断が起きやすくなり、異形部が生じ易くなると考えられる。上述のとおり最大引張荷重ciは連続部15bの長さ寸法diに比例するから、長さ寸法diを小さくすることによって異形部の発生を抑制することができる。
これによりラベル11に対して連続部15bの配置を偏りのないバランスの良い位置とすることができる。
なお、図5に二点鎖線で示す中点Cを直線で結ぶ三角形は、面積が最大ではないので基準多角形とはならない。
まず、フィルム1と材質、厚み寸法、密度、延伸方向及び延伸倍率が同じフィルムに、切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された切取領域(以下、「第2切取領域」ともいう)が形成された切取線設定用シートを想定する。そして、切取線設定用シートにおける各連続部の最大引張荷重ci(N)を、上記式[1]により求める。切取線設定用シートにおける切取線の設定は特に限定されないが、連続部の長さ寸法は全て同じであることが好ましく、同長さ寸法の連続部を等間隔で配置することがより好ましい。このような切取線設定用シートを用いることで、フィルム1において連続部15bの配置のバランスに優れた切取線15の設定が容易になる。そして、このように設定された切取線15によれば、切取荷重Prの調整が容易である。
切取線設定用シートにおける各連続部の最大引張荷重ci(N)のうち、最小値を有する連続部を連続部minとする。そして、第2切取領域に対応させて、フィルム1に、切断部15aと連続部15bとが交互に並ぶ切取線15に包囲された切取領域(以下、「第1切取領域」ともいう)を配置する。ただし、第1切取領域を配置する際に、連続部minに対応する位置に連続部15bが形成されないようにする。つまり、連続部minの有無以外は、第1切取領域を包囲する切取線15と第2切取領域を包囲する切取線は同じである。換言すれば、第1切取領域では、第2切取領域における連続部minに対応する位置に連続部15bが設けられていない。
最大引張荷重ciが最小値の連続部minは、他の連続部と比較して切断されやすい傾向にある。そのため、切断されやすい連続部minを予め切断しておき、第1切取領域においては切断部15aとする。このように設定された切取線15によれば、比較的少ない数の連続部15bでラベル11が保持されるため、ラベル11に所定の引張荷重をかけた際にはラベル11の切取が容易になる。また、各連続部15bはそれぞれある程度の最大引張荷重ciを有するため、印刷工程や搬送工程における張力では切断されにくく、ラベル11の脱落が防止される。さらに、連続部15bの数が比較的少ないため、ヒゲ状やバリ状の異形部の発生を抑制し得る。
なお、各連続部の回転角度は同一であっても、互いに異なっていてもよいが、切取荷重Prの調整が容易である観点から、全ての連続部の回転角度は同じであることが好ましい。
設定(2)では、フィルム1において、連続部minに対応する位置の連続部15bの長さ寸法diが、他の連続部15bの長さ寸法diよりも大きくなるように、第2切取領域に対応させて切取線15が設定され、第1切取領域が配置される。つまり、連続部minに対応する位置の連続部15bの長さ寸法di以外は、第1切取領域を包囲する切取線15と第2切取領域を包囲する切取線は同じである。
最大引張荷重ciは、連続部15bの長さ寸法diに比例する。フィルム1において、連続部minに対応する位置に配置された連続部15bの長さ寸法diを他の連続部15bの長さ寸法diと比較して大きくすることで、連続部minに対応する位置の連続部15bが切断されにくくなる。つまり、第1切取領域においては各連続部15bにおける最大引張荷重ciが平均化される。そのため、切取線15の全周をほぼ同時に切断でき、ラベル11の切取が容易になると共に、切取線15に沿ってラベル11を綺麗に切断できる。また、印刷工程や搬送工程における張力では各連続部15bは切断されにくく、ラベル11の脱落が防止される。
切取線設定用シートにおける各連続部の最大引張荷重ci(N)のうち、最大値を有する連続部を連続部maxとする。そして、第2切取領域に対応させて、フィルム1に、第1切取領域を配置する。ただし、第1切取領域を配置する際に、連続部maxに対応する位置に連続部15bが形成されないようにする。つまり、連続部maxの有無以外は、第1切取領域を包囲する切取線15と第2切取領域を包囲する切取線は同じである。換言すれば、第1切取領域では、第2切取領域における連続部maxに対応する位置に連続部15bが設けられていない。
最大引張荷重ciが最大値の連続部maxでは、ラベル11のTDに沿った引張強度と、MDに沿った引張強度との差に起因して、連続部15bの方向(すなわち角度θi)ではなく、引張強度の小さい方向にラベル11が破断することがある。このような意図しない方向へのラベル11の破断、つまりラベル11の異方向引き裂きの発生は、ラベル11の外周に異形部が生じる原因となる。そのため、最大引張荷重ciが最大となる連続部maxを予め切断しておき、第1切取領域においては切断部15aとすることで、ラベル11における異方向引き裂きの発生、及び異形部の発生を抑制できる。
設定(4)では、フィルム1において、連続部maxに対応する位置の連続部15bの長さ寸法diが、他の連続部15bの長さ寸法diよりも小さくなるように、第2切取領域に対応させて切取線15が設定され、第1切取領域が配置される。つまり、連続部maxに対応する位置の連続部15bの長さ寸法di以外は、第1切取領域を包囲する切取線15と第2切取領域を包囲する切取線は同じである。
最大引張荷重ciが最大となる連続部maxは、他の連続部と比較して切断されにくい傾向がある。フィルム1において、連続部maxに対応する位置に配置される連続部15bの長さ寸法diを他の連続部15bの長さ寸法diと比較して小さくすることで、連続部maxに対応する位置の連続部15bが切断されやすくなる。つまり、第1切取領域においては、各連続部15bにおける最大引張荷重ciが平均化される。そのため、切取線15の全周をほぼ同時に切断でき、ラベル11の切取が容易になると共に、切取線15に沿ってラベル11を綺麗に切断できる。また、印刷工程や搬送工程における張力では各連続部15bは切断されにくく、ラベル11の脱落が防止される。さらに、ラベル11の外周における異形部の発生も抑制される。
本発明の一実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
上式[1],[2]に基づいて、ラベル11の切取荷重Prを精度良く求めることができる。そして、この求めた切取荷重Prに基づいて、アーム部61によりフィルム1からラベル11を確実に取り出すことができるように、また、フィルム1からラベル11が搬送時の張力等により意図せず脱離してしまうことを防止できるように、切取線15における切断部15aと連続部15bとの配分を設定できる。
ラベル11の重心が基準多角形16内となるように各連続部15bを配置しているので、ラベル11に対して連続部15bの位置を偏りのないバランスの良い位置とすることができる。したがって、ラベル11を、アーム部61により引っ張ったときに、切取線15に沿って綺麗に切断することができる。
図6(a),(b),(c)に示す試験装置100に、目的のシート状物と同種の素材からなる試験片としてフィルム1A,1Bをセットして荷重試験を行って、その試験結果に基づいて、上式[1]の第1単位荷重a及び第2単位荷重bを設定した。フィルム1A,1Bには、ラベル11A,11Bの輪郭形状に沿って、それぞれ切断部15a,連続部15bからなる切取線15A,15Bが設けられている。
ここで、切取線15A,15Bは角丸の形状をしているが、荷重試験において2箇所の連続部15bのみに荷重がかかるように切断部15a,連続部15bが設けられていれば、切取線15A,15Bの形状は特に限定されない。
なお、連続部15bの長さ寸法とは、連続部15bを挟む切断部15aの端部を結んだ線分の長さ寸法として規定され、連続部15bの角度とは、前記線分の角度として規定される。
ラベル11A,11Bを引張試験機に固定する方法は、つかみ部103に固定する方法に限定されず種々の方法が使用でき、例えば接着剤で固定する方法も使用できる。
ラベル11A,11Bがフィルム1A,1Bから切り取られたときの引張荷重(すなわち最大引張荷重)を、ラベル11A,11Bの切取荷重Prとし、これを連続部15bの個数(この場合は2個)で割ったものを各連続部15bの最大引張荷重ciとした。連続部15bの個数は2個が最も好ましいが、1個または3個以上であってもよい。
なお、フィルム1A,1Bの面に対して垂直にラベル11A,11Bを切り取るように力が作用するのであれば、下方に押し込むことでラベル11A,11Bをフィルム1A,1Bから切り取るように構成してもよく、また、フィルム1A,1Bを水平に配置しなくてもよい。
荷重試験の引張(または押し込み)速度は、アーム部(取出装置)61(図3参照)の没入駆動速度と同じとすることが最も好ましいが、通常10~500m/minとする。
また、連続部15bが5mmを超えると切取部に異形部が確認されたことから、上述のとおり、連続部15bの長さ寸法は5mm以下が好ましい。
図7(a)は、横軸をTDの引張荷重とし、縦軸をMDの引張荷重としたグラフであり、連続部15bが切り取られたときに連続部15bに作用した引張荷重(詳細には連続部15bの延在する方向と直交する方向に作用した引張荷重)をMDの成分とTDの成分とに分解して示すものである。θ1~θ6は、MDに対する角度θiに相当するものであり、この順に大きな角度となる。θ1が0(ゼロ)度、すなわちMDに沿った角度であり、θ6が90度、すなわちTDに沿った角度である。
図7(b)は、横軸をMDに対する角度θiとし、縦軸を、連続部15bが切り取られたときに連続部15bに作用した引張荷重(詳細には連続部15bの延在する方向と直交する方向に作用した引張荷重)としたグラフである。
図7(a),(b)から、計算値が実測値を精度良く再現していることが分かる。
以下において、フィルム1から切り取られたラベル10を用いたラベル付き容器と、ラベル付き容器の製造装置について説明する。本実施形態では、ラベル付き容器の製造工程を基準に上流および下流を定め、重力の作用方向を下方とし、下方の反対方向を上方とする。
図1に示すように、ラベル付き容器は、外壁2aにラベル10が貼着されている中空の容器2である。このラベル付き容器では、インモールドラベリング(インモールド成形)でラベル10が容器2に貼着されている。
ここでは、側面視で複数のラベル10(ラベル群)が容器2の外壁2aに貼着されている。さらに、容器2に貼着される前のラベル10は、裏面(貼着面)に予めヒートシール層1a(図3参照)を有している。
また、ラベル11,12は、互いに異なる形状に形成されている。ここでは、略長方形の第一ラベル11を例示し、三角形の第二ラベル12を例示する。
つぎに、図2及び図3を参照して、本発明の一実施形態に係るラベル付き容器を製造する装置を説明する。
この製造装置は、図2に示すように、上流から下流に向けてそれぞれ設けられた繰り出し機構20,搬送機構50および成形機構90の三つの機構に大別される。
ここでは、本製造装置にフィルム1が配設される前に、ラベル10の絵柄などがフィルム1に予め印刷されている。
金型91は、二つの割り金型91a,91bから構成され、装置の一側(図2では上方)に第一割り金型91aを配置し、他側(図2では下方)に第二割り金型91bを配置している。
ここでは、二組の金型91が設けられ、二つのラベル付き容器を同時に成形する製造装置を例示する。
以下の説明では、おもに装置の一側に着目して説明する。
まず、繰り出し機構20の繰り出しに関する構成を説明する。
繰り出し機構20は、フィルム1を繰り出すことで、ラベル10を所定の位置に繰り出す機構である。この繰り出し機構20には、二つの回転軸21,22が設けられる。これらの回転軸21,22のうち、上流側に配置された第一回転軸21ではラベル10が分離される前のフィルム1が巻回された状態から引き出され、下流側に配置された第二回転軸22ではラベル10が分離された後のフィルム1(残部)が巻き取られる。
つぎに、搬送機構50の搬送に関する構成を説明する。
搬送機構50では、繰り出し機構20および成形機構90に跨るように延びるスライドレール51に沿って車台部52がスライド上を水平移動する。
スライドレール51上の車台部52は、X1方向からX2方向に向けて、ラベル10を分離する原点位置P1,ラベル10を帯電部80で帯電させる帯電位置P3,ラベル10を第一割り金型91aに配置して容器2を成形する成形位置P4の順に並ぶ各位置に移動する。
つぎに、位置P1,P3,P4のそれぞれに車台部52が位置するときの搬送機構50について順を追って述べる。
以下、図2及び図3を参照して、ラベル11及びアーム部61に特に着目して説明する。
図2に示すように、原点位置P1に車台部52が位置するときには、車台部52のアーム部61が、フィルム1からラベル11を分離して取り出す。このときの車台部52は、原点位置P1に停止している。
アーム部61は、図3に示すように、搬送位置から挿抜位置に突出駆動され、先端部60aがラベル11に接触する。それから、吸引機構が作動して先端部60aにラベル11が吸い付けられる。その後、矢印A1で示すように、挿抜位置から搬送位置にアーム部(取出装置)61が没入駆動される。このとき、先端部60aに吸い付けられたラベル11がフィルム1から引っ張られて、フィルム1から分離される。この分離時には、ラベル11と余白部13とを繋ぐ箇所、すなわち切断線15を形成する連続部15bが引きちぎられる。本実施形態のフィルム1では、上述したように切取線15が設定されているため、フィルム1からラベル11の分離が適切な応力で行われ、切取線1に沿ってラベル11を綺麗に取り出すことができ、ラベル11の製造効率に優れる。
金型91の内部にラベル10を配置後、金型91内でラベル10が動かないようにする必要があり、ここでは、ラベル10を帯電させるようにしている。つまり、図2に示すように、帯電位置P3に車台部52が位置するときには、アーム部60に保持された搬送中のラベル10が、帯電部80の近傍を通過する。これにより、ラベル10は、帯電して、第一割り金型91a内に配置された後もクーロン力により第一割り金型91aに張り付いて位置が保持される。なお、金型内でラベルを固定する方式が真空吸引等の帯電によらない方式の場合は、帯電部を設けなくてもよい。
成形位置P4に車台部52が位置するときには、車台部52のアーム部60が、第一割り金型91aの内部にラベル10を配置する。このときの車台部52は、第一割り金型91aの内部に対向するように、成形位置P4に停止している。アーム部60は、搬送位置から挿抜位置に突出駆動され、先端部60aに保持されたラベル10が第一割り金型91aの内部に挿入されて押し当てられる。
なお、ラベル10が第一割り金型91aに配置されると、繰り出し機構20がフィルム1を再び繰り出して、ラベル10が二つ分だけ繰り出される。
つぎに、図2を参照して、成形機構90を説明する。
成形機構90は、金型91内に成形材料を供給し、インモールドラベリングで外壁2aにラベル10を貼着させることで、容器2をインモールド成形する。
また、成形機構90のY方向中央には、溶融したパイプ状の成形材料(プラスチック原料、いわゆる「パリソン」や「プリフォーム」)を金型91に供給する供給口93と、型閉め時の金型91に空気を吹き込み吹込口94とが設けられる。
供給口93から割り金型91a,91b内に成形材料を導入し、割り金型91a,91bを接近させて型閉めしてブロー成形する。そして、冷却された割り金型91a,91bを互いに離隔させて型開きし、成形されたラベル付き容器が取り出される。
高さ0.25mm、角度50°の刃を有するロータリーダイカッターを制作した。ロータリーダイカッターのシリンダー面には、各連続部の長さ寸法をそれぞれ0.2mm,0.3mm,0.4mm,0.5mm,0.7mm,1.5mm及び2.0mmとする打ち抜き型が1つずつ設けられている。打ち抜き型104は、図8に示すように直径70mmの円形(MDに沿った径DS=70mm、TDに沿った径DL=70mm)である。この打ち抜き型104は、フィルム1Cの打ち抜き時には、径DLがフィルム1CのTDに沿うように、径DSがMDに沿うように配置される。なお、図8では打ち抜き型104を便宜的に一本の連続した線で示している。
打ち抜き型104の連続部に対応する箇所(すなわち刃が設置されていない箇所)は、前記円の中心から放射状に30°毎に12本の補助線H1~H12(破線で図示)を引いたとき、補助線H1~H12が前記円と交差する12カ所が中点となるように設けられている。連続部の場所の番号(以下「場所番号」という)nは、フィルムの上流側を右、下流側を左としたとき、最も上流側の径DSと交差する場所を1番とし、これを起点に反時計回りに12番までとした。
また、実施例8~13及び比較例2では、前記と同様の手法により第1単位荷重a及び第2単位荷重bを決定した。具体的には、実施例8~12及び比較例2における第1単位荷重aは3.45N/mmであり、第2単位荷重bは0.5N/mmであった。また、実施例13における第1単位荷重aは2.35N/mmであり、第2単位荷重bは0.56N/mmであった。
なお、下表3において「-」が記入されているのは、対応する場所番号nに連続部を設けなかった(すなわち切断部を設けた)ことを示す。
すなわち、実施例5では、連続部が、場所番号nで1~3番,5~9番、11番及び12番に設けられ、実施例6では、連続部が、2~6番,8~12番に設けられている。また、比較例1では、連続部が2,4,6,8,10,12番に設けられている。
実施例7では、実施例1において最大引張荷重ciが最小であった連続部(場所番号nが4番及び10番)の長さ寸法d4及びd10を0.4mmとし、他の連続部の長さ寸法(0.3mm)よりも大きくしている。
実施例9では、実施例8において最大引張荷重ciが最小であった場所番号4番及び10番に連続部を設けなかった。
実施例10では、実施例8における各連続部をそれぞれ時計回りに15°回転させた。
実施例11では、実施例8において最大引張荷重ciが最大であった場所番号1番及び7番に連続部を設けなかった。
実施例12では、実施例10における全ての連続部の長さ寸法を0.4mmから2.0mmに変更した。
最大引張荷重ciは、MDの端部に配置された連続部15b、つまり、場所番号1番及び7番の連続部15bにおいて大きくなる傾向があることから、実施例13では、場所番号1番及び7番の連続部15bの長さ寸法を、他の連続部の長さ寸法と比較して小さくした。
また、比較例2では、実施例8における全ての連続部の長さ寸法を0.4mmから2.0mmに変更した。
なお、下表3の角度θnは、場所番号1番を0[ゼロ]度とした角度であってMDに対する補助線H1~H12の角度(換言すれば連続部の設置個所を示す角度)であり、連続部のMDに対する角度θiではない。例えば、場所番号1番及び7番の連続部の角度θiは90°、場所番号4番及び10番の連続部の角度θiは0°である。また、本実施例では、連続部を時計回りに回転したことがイメージしやすいように円形のラベルを用いたが、ラベルの形状は特に限定されず、楕円形、長方形や不定形でもよいことは明らかである。
(ラベル脱落)
打ち抜用ラベルに対して、シール印刷機(株式会社太陽機械製作所製)で1000枚のラベルを印刷したとき、張力によるラベルの脱落を次の基準で判定した。
○:ラベルの脱落が全くない。
×:ラベルの脱落が1枚以上あった。
打ち抜用ラベルに対して、シール印刷機(株式会社太陽機械製作所製)で1000枚のラベルを印刷したとき、張力によるラベル連続部の破断を次の基準で判定した。
◎:連続部の切断が全くない。
○:1~3枚の頻度で連続部の切断があったが、脱落に至らなかった。
△:4~10枚の頻度で連続部の切断があったが脱落に至らなかった。
×:10枚を超える頻度で連続部の切断があった。
-:ラベルの脱落があった。
(吸引引取り性)
自動ラベラー(株式会社マシンメイト製、LIM4-001)で吸引したときの吸引エラー(つまり吸引による切り取り失敗)の有無を次の基準で判定した。自動ラベラーの吸引孔はゴム製吸盤であり、その大きさは直径9mm、吸引孔は37mm離間して2個設置とした。吸引引取り性評価は少なくとも1000枚のラベルに対して実施した。
◎:吸引エラーが全くない。
○:ラベル1000枚当たり1枚以下の頻度でラベル吸引エラーが発生した。
△:ラベル1000枚当たり1枚を超え2枚以下の頻度でラベル吸引エラーが発生した。
×:ラベル1000枚当たり2枚を超える頻度でラベル吸引エラーが発生した。
吸引引取り性評価を行ったサンプルの中から任意の100枚を抜き出し、連続部からシート状物のMDまたはCDに沿って伸びる異方向引き裂きが起きた頻度に基づいて次の通り判定した。
◎:異方向引き裂きが5個未満。
○:異方向引き裂きが5個以上10個未満。
△:異方向引き裂きが10個以上20個未満。
×:異方向引き裂きが20個以上またはシート状物が破断した。
吸引引取り性評価を行ったサンプルの中から任意の10枚を抜き出し、連続部の破断状況を目視により観察した。
◎:ヒゲ状やバリ状の異形部が5か所未満。
○:ヒゲ状やバリ状の異形部が5か所以上10か所未満。
△:ヒゲ状やバリ状の異形部が10か所以上20か所未満。
×:ヒゲ状やバリ状の異形部が20か所以上。
一方で実施例8では、最大引張荷重ciが最大値になる角度(図9の1番および7番)ではフィルムのTDに沿って裂けやすくラベル形状がよくない傾向があったが、実施例11ではここに連続部を設けないことによりラベル形状を向上させることができた。
また、実施例13及び比較例1の結果に基づいて、ラベルの脱落を抑制するためには、切取荷重Prを2N以上にするとよいことが分かる。一方で、実施例12のように切取荷重Prを25N以下にすると、フィルムからラベルを取り外すときの吸引エラーや異方向引き裂きの発生を抑制できた。
また、各実施例で使用したフィルムにおいて、最大引張り荷重ciが0.18Nを超えると連続部が破断しにくくなる傾向があった。
実施例13は、上記の知見を踏まえて各連続部15bの長さ寸法diを最適化したものである。
前記実施形態では、樹脂製の長尺のフィルム1に切取線15を設けることでラベル11を分離して取り出すようにしたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、シート状物の形状として、長尺のものに替えて短尺の枚葉状のものを使用してもよい。また、本発明のシート状物とは、紙やフィルムのような折り曲げ可能な剛性の低いものだけでなく、剛性が比較的高く折り曲げできないような板状のものを含み、紙,金属箔,ベニヤ板,セラミック板も含まれる。
また、前記実施形態では、本発明は、ラベルの取出しに適用した例を説明したが、ラベルの取出しに限定されず、例えば、プラスチックからカードを取り出すものにも適用できるし、セラミック板からセラミック基板を取り出すものにも適用できる。
要するに、本実施形態で説明した切取線の設定方法は、切断部と連続部とが交互に設けられてなる切取線を使用して切り取りを行うものであれば適用可能である。
10,11,11A,11B,12 ラベル(切取領域)
13 余白部
15,15A,15B 切取線
15a 切断部
15b,15b1,15b2,15b3,15b4,15b5,15b6 連続部 16 基準多角形
61 第一アーム部(取出装置)
62 第二アーム部
100 試験装置
101 粘着テープ
102 台座
103 つかみ部
104 打ち抜き型
a 第1単位荷重
b 第2単位荷重
di 連続部15bの長さ寸法
C 連続部15bの中点
CG ラベル11の重心
ci 連続部15bの最大引張荷重
DL 打ち抜き型104のTDに沿った径
DS 打ち抜き型104のMDに沿った径
Parm 引張荷重
Pr 切取荷重
Pg 引張荷重
MD 長手方向(第1方向)
TD 短手方向(第2方向)
θi 連続部15bのフィルム1の長手方向(第1方向)MDに対する角度
Claims (10)
- 切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第1切取領域と、前記第1切取領域とは別の箇所に設けられ前記第1切取領域に対応して切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第2切取領域と、を有するシート状物において、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、予め測定された第1単位荷重a(N/mm)、予め測定された第2単位荷重b(N/mm)、前記連続部の長さ寸法di(mm)、及び、前記連続部の長手方向に対する角度θi(°)に基づいて下式[1]より求めることを、前記第1切取領域の全ての前記連続部で行ったとき、
全ての前記連続部の前記最大引張荷重ci(N)の合計値Σciが2~25(N)であるとともに、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、前記式[1]より求めることを、前記第2切取領域の全ての前記連続部で行い、前記最大引張荷重ci(N)のうち最小値を有する前記連続部を連続部minとしたときに、
前記第1切取領域には、前記連続部minに対応する位置に前記連続部が設けられていない
ことを特徴とする、シート状物。
- 切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第1切取領域と、前記第1切取領域とは別の箇所に設けられ前記第1切取領域に対応して切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第2切取領域と、を有するシート状物において、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、予め測定された第1単位荷重a(N/mm)、予め測定された第2単位荷重b(N/mm)、前記連続部の長さ寸法di(mm)、及び、前記連続部の長手方向に対する角度θi(°)に基づいて下式[1]より求めることを、前記第1切取領域の全ての前記連続部で行ったとき、
全ての前記連続部の前記最大引張荷重ci(N)の合計値Σciが2~25(N)であるとともに、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、前記式[1]より求めることを、前記第2切取領域の全ての前記連続部で行い、前記最大引張荷重ci(N)のうち最小値を有する前記連続部を連続部minとしたときに、
前記第1切取領域において、前記連続部minに対応する位置の連続部の長さ寸法が、他の連続部の長さ寸法よりも大きい
ことを特徴とする、シート状物。
- 切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第1切取領域と、前記第1切取領域とは別の箇所に設けられ前記第1切取領域に対応して切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第2切取領域と、を有するシート状物において、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、予め測定された第1単位荷重a(N/mm)、予め測定された第2単位荷重b(N/mm)、前記連続部の長さ寸法di(mm)、及び、前記連続部の長手方向に対する角度θi(°)に基づいて下式[1]より求めることを、前記第1切取領域の全ての前記連続部で行ったとき、
全ての前記連続部の前記最大引張荷重ci(N)の合計値Σciが2~25(N)であるとともに、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、前記式[1]より求めることを、前記第2切取領域の全ての前記連続部で行い、前記最大引張荷重ci(N)のうち最大値を有する前記連続部を連続部maxとしたときに、
前記第1切取領域には、前記連続部maxに対応する位置に前記連続部が設けられていない
ことを特徴とする、シート状物。
- 切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第1切取領域と、前記第1切取領域とは別の箇所に設けられ前記第1切取領域に対応して切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第2切取領域と、を有するシート状物において、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、予め測定された第1単位荷重a(N/mm)、予め測定された第2単位荷重b(N/mm)、前記連続部の長さ寸法di(mm)、及び、前記連続部の長手方向に対する角度θi(°)に基づいて下式[1]より求めることを、前記第1切取領域の全ての前記連続部で行ったとき、
全ての前記連続部の前記最大引張荷重ci(N)の合計値Σciが2~25(N)であるとともに、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、前記式[1]より求めることを、前記第2切取領域の全ての前記連続部で行い、前記最大引張荷重ci(N)のうち最大値を有する前記連続部を連続部maxとしたときに、
前記第1切取領域において、前記連続部maxに対応する位置の連続部の長さ寸法が、他の連続部の長さ寸法よりも小さい
ことを特徴とする、シート状物。
- 前記連続部が3個以上あり、
前記3個以上の前記連続部の各中点を直線で結ぶことにより規定される多角形の内、面積が最大となるものを基準多角形として選択したとき、
前記第1切取領域の重心が前記基準多角形内に位置する、請求項1~4のいずれか1項に記載のシート状物。 - 前記長手方向又は短手方向に延在する長尺のフィルムであり、
前記第1切取領域としてのラベルが、前記長手方向又は短手方向に沿って複数配置された、請求項1~5のいずれか1項に記載のシート状物。 - 切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第1切取領域と、前記第1切取領域とは別の箇所に設けられ前記第1切取領域に対応して切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第2切取領域と、を有するシート状物の製造方法であって、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、予め測定された第1単位荷重a(N/mm)、予め測定された第2単位荷重b(N/mm)、前記連続部の長さ寸法di(mm)、及び、前記連続部の長手方向に対する角度θi(°)に基づいて下式[1]より求めることを、前記第1切取領域の全ての前記連続部で行ったとき、
全ての前記連続部の前記最大引張荷重ci(N)の合計値Σciが2~25(N)となるように、前記切取線を配置するとともに、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、前記式[1]より求めることを、前記第2切取領域の全ての前記連続部で行い、前記最大引張荷重ci(N)のうち最小値を有する前記連続部を連続部minとしたときに、
前記第1切取領域には、前記連続部minに対応する位置に前記連続部が設けられないように、前記切取線を配置する
ことを特徴とする、シート状物の製造方法。
- 切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第1切取領域と、前記第1切取領域とは別の箇所に設けられ前記第1切取領域に対応して切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第2切取領域と、を有するシート状物の製造方法であって、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、予め測定された第1単位荷重a(N/mm)、予め測定された第2単位荷重b(N/mm)、前記連続部の長さ寸法di(mm)、及び、前記連続部の長手方向に対する角度θi(°)に基づいて下式[1]より求めることを、前記第1切取領域の全ての前記連続部で行ったとき、
全ての前記連続部の前記最大引張荷重ci(N)の合計値Σciが2~25(N)となるように、前記切取線を配置するとともに、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、前記式[1]より求めることを、前記第2切取領域の全ての前記連続部で行い、前記最大引張荷重ci(N)のうち最小値を有する前記連続部を連続部minとしたときに、
前記第1切取領域において、前記連続部minに対応する位置の連続部の長さ寸法が、他の連続部の長さ寸法よりも大きくなるように、前記切取線を配置する
ことを特徴とする、シート状物の製造方法。
- 切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第1切取領域と、前記第1切取領域とは別の箇所に設けられ前記第1切取領域に対応して切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第2切取領域と、を有するシート状物の製造方法であって、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、予め測定された第1単位荷重a(N/mm)、予め測定された第2単位荷重b(N/mm)、前記連続部の長さ寸法di(mm)、及び、前記連続部の長手方向に対する角度θi(°)に基づいて下式[1]より求めることを、前記第1切取領域の全ての前記連続部で行ったとき、
全ての前記連続部の前記最大引張荷重ci(N)の合計値Σciが2~25(N)となるように、前記切取線を配置するとともに、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、前記式[1]より求めることを、前記第2切取領域の全ての前記連続部で行い、前記最大引張荷重ci(N)のうち最大値を有する前記連続部を連続部maxとしたときに、
前記第1切取領域には、前記連続部maxに対応する位置に前記連続部が設けられないように、前記切取線を配置する
ことを特徴とする、シート状物の製造方法。
- 切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第1切取領域と、前記第1切取領域とは別の箇所に設けられ前記第1切取領域に対応して切断部と連続部とが交互に並ぶ切取線に包囲された第2切取領域と、を有するシート状物の製造方法であって、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、予め測定された第1単位荷重a(N/mm)、予め測定された第2単位荷重b(N/mm)、前記連続部の長さ寸法di(mm)、及び、前記連続部の長手方向に対する角度θi(°)に基づいて下式[1]より求めることを、前記第1切取領域の全ての前記連続部で行ったとき、
全ての前記連続部の前記最大引張荷重ci(N)の合計値Σciが2~25(N)となるように、前記切取線を配置するとともに、
前記連続部の一つ当たりの最大引張荷重ci(N)を、前記式[1]より求めることを、前記第2切取領域の全ての前記連続部で行い、前記最大引張荷重ci(N)のうち最大値を有する前記連続部を連続部maxとしたときに、
前記第1切取領域において、前記連続部maxに対応する位置の連続部の長さ寸法が、他の連続部の長さ寸法よりも小さくなるように、前記切取線を配置する
ことを特徴とする、シート状物の製造方法。
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