JP2018012547A - ラベル付き容器の製造装置、そのラベル搬送装置および製造方法ならびにこれらに用いられるプログラムおよびこれを記録した記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラベル付き容器の品質を向上させる。【解決手段】ラベル搬送装置は、ラベルストックエリア200と、搬送部50とを備える。ラベルストックエリア200は、分離して使用される分離ラベル10を長手方向に複数配列された長尺の連続フィルム1を装備するエリアであって、枚葉状に形成された枚葉ラベル9を集積したラベル集積体9Sを装備可能なエリアである。搬送部50は、ラベルストックエリア200から分離ラベル10及び枚葉ラベル9の少なくとも一方のラベルである使用ラベルを取り出す取出部と、前記取出部によって取り出された前記使用ラベルを、ラベル付き容器の製造装置用の金型90内に配置する配置部とを有して、前記使用ラベルをラベルストックエリア200から金型90内まで搬送する。【選択図】図2

Description

本件は、ラベル付き容器の製造装置、そのラベル搬送装置および製造方法ならびにこれらに用いられるプログラムおよびこれを記録した記録媒体に関する。
従来、接着剤でラベルが貼り付けられた容器が知られている。この容器では、接着剤が塗布された接着層を介してラベルが容器に貼付されることから、容器に対するラベルの段差が大きく、ラベルが剥がれるおそれがある。
そこで、容器に対してラベルを確実に貼着させる手法の一つとして、インモールド成形(インモールドラベリング)という製法が用いられている。
インモールド成形では、一組の割り金型の内部にラベルを配置したうえで、溶融したパイプ状のプラスチック原料を割り金型で挟み込み、内部に空気を吹き込むことで、ラベルが一体的に貼着された容器を成形する。そのため、容器に対するラベルの段差が抑えられ、ラベルが確実に貼着された容器を成形することができる。たとえば、重ねられた枚葉状のラベルを一枚ずつ取り出して割り金型の内部に配置して、インモールド成形で容器にラベルを貼着させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開平06−255821号公報
しかしながら、枚葉状のラベルには反りが発生しやすい。さらに、静電気や平面どうしの密着によって互いに重なったラベルが取り出され、これらのラベルが割り金型の内部に配置されるおそれもある。そのため、ラベル付き容器の品質を向上させるうえで改善の余地がある。
本件のラベル付き容器の製造装置、そのラベル搬送装置および製造方法ならびにこれらに用いられるプログラムおよびこれを記録した記録媒体は、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、ラベル付き容器の品質の向上を目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用および効果であって、従来の技術では得られない作用および効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示するラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置は、ラベルストックエリアと、搬送部とを備える。
前記ラベルストックエリアは、分離して使用される分離ラベルを長手方向に複数配列された長尺の連続フィルムを装備するエリアであって、枚葉状に形成された枚葉ラベルを集積したラベル集積体を装備可能なエリアである。
前記搬送部は、前記ラベルストックエリアから前記分離ラベル及び前記枚葉ラベルの少なくとも一方のラベルである使用ラベルを取り出す取出部と、前記取出部によって取り出された前記使用ラベルを、ラベル付き容器の製造装置用の金型内に配置する配置部とを有して、前記使用ラベルを前記ラベルストックエリアから前記金型内まで搬送する。
(2)前記ラベルストックエリアには、前記連続フィルムが設置される分離ラベル設置部と、前記ラベル集積体が設置される枚葉ラベル設置部とが備えられることが好ましい。
(3)前記分離ラベル設置部と前記搬送部との相対位置を、前記搬送部が前記分離ラベルを取り出し可能な位置に変更させると共に、前記枚葉ラベル設置部と前記搬送部との相対位置を、前記搬送部が前記枚葉ラベルを取り出し可能な位置に変更させる、相対位置変更機構を備えることが好ましい。
(4)前記相対位置変更機構が、前記分離ラベル設置部を、前記搬送部が前記分離ラベルを取り出し可能な位置に移動させると共に、前記枚葉ラベル設置部を、前記搬送部が前記枚葉ラベルを取り出し可能な位置に移動させる、ラベル設置部移動機構であることが好ましい。
(5)前記ラベル設置部移動機構には、前記分離ラベル設置部と前記枚葉ラベル設置部とが設けられた架台と、前記搬送部が前記分離ラベル設置部から前記分離ラベルを取り出し可能な位置と、前記取出部が前記枚葉ラベル設置部から前記枚葉ラベルを取り出し可能な位置とに、選択的に前記架台を移動させる架台移動機構とが備えられることが好ましい。
(6)前記搬送部は、前記分離ラベル設置部から前記分離ラベルを受け取る分離ラベル取出位置と、前記枚葉ラベル設置部から前記枚葉ラベルを受け取る枚葉ラベル取出位置とに選択的に前記取出部を移動させることが好ましい。
(7)前記搬送部は、前記分離ラベル設置部から前記分離ラベルを前記金型内まで搬送する分離ラベル用搬送部と、前記枚葉ラベル設置部から前記枚葉ラベルを前記金型内まで搬送する枚葉ラベル用搬送部とを備えることが好ましい。
(8)前記金型は、第一割り金型と、第二割り金型とを備えた2つ割りであり、前記分離ラベル用搬送部は、前記分離ラベルを前記第一割り金型内まで搬送し、前記枚葉ラベル用搬送部は、前記枚葉ラベルを前記第二割り金型内まで搬送することが好ましい。
(9)前記相対位置変更機構が、前記搬送部を、前記分離ラベル設置部から前記分離ラベルを受け取り可能な位置と、前記枚葉ラベル設置部から前記枚葉ラベルを受け取り可能な位置とに選択的に移動させる搬送部移動機構であることが好ましい。
(10)前記連続フィルムが、前記分離ラベル設置部に着脱可能な第一カートリッジに装備されると共に、前記ラベル集積体が、前記枚葉ラベル設置部に着脱可能な第二カートリッジに装備されることが好ましい。
(11)前記連続フィルムが第一カートリッジに装備されると共に、前記ラベル集積体が第二カートリッジに装備され、前記ラベルストックエリアには装着口が設けられ、前記第一カートリッジ及び前記第二カートリッジは、何れも、前記装着口に着脱可能に形成されることが好ましい。
(12)予め生産オーダが入力されると共に前記取出部の作動を制御するコンピュータを備え、前記コンピュータは、前記生産オーダに応じた制御指令を前記搬送部に出力し、前記搬送部は、前記制御指令を受け、前記生産オーダに応じて前記使用ラベルを取り出して搬送することが好ましい。
(13)ここで開示するラベル付き容器の製造装置は、(1)〜(12)の何れかに記載のラベル搬送装置と、前記金型内に成形材料を供給し、前記配置部によって前記金型内に配置された前記使用ラベルが外壁に貼着した容器を成形する成形部とを備える。
(14)ここで開示するラベル付き容器の製造方法は、搬送工程と、成形工程とを備える。
前記搬送工程では、ラベルストックエリア(分離して使用される分離ラベルを長手方向に複数配列された長尺の連続フィルムを装備するエリアであって、枚葉状に形成された枚葉ラベルを集積したラベル集積体を装備可能なエリア)から、前記分離ラベル及び前記枚葉ラベルの少なくとも一方のラベルである使用ラベルを取り出して、ラベル付き容器の製造装置用の金型内に搬送し配置する。
前記成形工程では、前記金型内に成形材料を供給し、前記搬送工程において前記金型内に配置された前記使用ラベルが外壁に貼着した容器を成形する。
(15)ここで開示するプログラムは、ラベルストックエリア(分離して使用される分離ラベルを長手方向に複数配列された長尺の連続フィルムを装備するエリアであって、枚葉状に形成された枚葉ラベルを集積したラベル集積体を装備可能なエリア)と、取出部(前記ラベルストックエリアから前記分離ラベル及び前記枚葉ラベルの少なくとも一方のラベルである使用ラベルを取り出す部分)と配置部(前記取出部によって取り出された前記使用ラベルを金型内に配置する部分)とを有して前記使用ラベルを前記ラベルストックエリアから前記金型内まで搬送する搬送部と、成形部(前記金型内に成形材料を供給し、前記配置部によって前記金型内に配置された前記使用ラベルが外壁に貼着した容器を成形する部分)と、予め生産オーダが入力されると共に前記搬送部の作動を制御するコンピュータを備えた、ラベル付き容器の製造装置のために使用され、前記生産オーダに応じて前記使用ラベルを取り出すように前記搬送部の作動を制御する制御工程を、前記コンピュータに実行させる。
(16)ここで開示するコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、(15)に記載されたプログラムを記録する。
ここで、上記の(1)〜(11)に記載されたラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置の概念を、図10(a)〜(c)及び図11(a),(b)を参照して説明する。
図10(a)〜(c)及び図11(a),(b)は、それぞれ、本発明の技術的範囲に含まれる複数の技術的概念を説明する概念図である。もちろん、本発明の技術的範囲に含まれる技術的概念は、図10(a)〜(c)及び図11(a),(b)に示すものに限定されない。なお、図10(a)〜(c)及び図11(a),(b)では、便宜上、同じ構成要素に対しても、[発明の実施するための形態]の欄で使用する符号とは異なる符号を使用する。また、図10(a)〜(c)及び図11(a),(b)では、取出部と配置部とが一体に構成されたものを説明し、一体化された取出部と配置部とを「取出部/配置部」と表記する。
図10(a)に示す構成1は、ラベルストックエリア01にフィルム02が装備され、このフィルム02の分離ラベルを、搬送部03により、ラベル付き容器の製造装置の成形部05へと搬送する。具体的には、搬送部03は、分離ラベルを、取出位置P0において取出部/配置部04を使用してフィルム02から取り出すと共に、ラベル付き容器の製造装置の成形部05の金型内に配置する。ここで、フィルム02は、第一カートリッジ02aに装備され、ラベルストックエリア01に設けられた装着口に着脱可能となっている。また、枚葉ラベルを集積したラベル集積体06は第二カートリッジ06aに装備されると共に、この第二カートリッジ06aは前記装着口に着脱可能に構成されているので、第一カートリッジ02aと第二カートリッジ06aを選択的に使用できる。つまり、分離ラベルと枚葉ラベルとを適宜交換して使用することが可能である。
図10(b)に示す構成2は、ラベルストックエリア01には、フィルム02(第一カートリッジ02a)が着脱可能に備えられた分離ラベル設置部01Aと、ラベル集積体06(第二カートリッジ06a)が着脱可能に備えられた枚葉ラベル設置部01Bとが備えられる。分離ラベル設置部01A及び枚葉ラベル設置部01Bは例えば架台に設けられる。
ラベルストックエリア01には、ラベル設置部移動機構が備えられている。ラベル設置部移動機構は、矢印A01で示すように分離ラベル設置部01A及び枚葉ラベル設置部01Bを移動させることにより、搬送部03の取出部/配置部04が使用ラベルを取り出すことのできる取出位置P0に、分離ラベル設置部01Aと枚葉ラベル設置部01Bとを選択的に移動させる。分離ラベル設置部01A及び枚葉ラベル設置部01Bの移動は、ラベル設置部01A,01Bを取出位置P0に移動させることができるのであれば、移動の態様は何ら限定されず、回転移動でもよい。
図10(c)に示す構成3は、前記構成2ではラベル設置部移動機構を備えていたのに対し、ラベル設置部移動機構に替えて、搬送部03の取出部/配置部04を、矢印A02で示すように、分離ラベル設置部01Aから分離ラベルを受け取る分離ラベル取出位置P01と、枚葉ラベル設置部01Bから枚葉ラベルを受け取る枚葉ラベル取出位置P02とに選択的に移動させて使用ラベルを受け取るようにしている。カートリッジ02a,06aは、ラベル設置部01A,01Bに着脱自在に構成されている。
図11(a)に示す構成4は、第1取出部/配置部04Aを含む分離ラベル用搬送部03Aと、第2取出部/配置部04Bを含む枚葉ラベル用搬送部03Bとを備える。分離ラベル用搬送部03Aは、分離ラベル設置部01Aのフィルム02(第一カートリッジ02a)から分離ラベルを取り出して成形部05の金型内へと搬送する。枚葉ラベル用搬送部03Bは、枚葉ラベル設置部01Bのラベル集積体06(第二カートリッジ06a)から枚葉ラベルを取り出して成形部05の金型内へと搬送する。すなわち、構成4は、ラベル設置部01A,01Bに対して個別に搬送部を備えている。
カートリッジ02a,06aは、ラベル設置部01A,01Bに着脱自在に構成されている。
図11(b)に示す構成5は、搬送部03全体を、搬送部移動機構により、矢印A03で示すように、分離ラベル取出位置P01において分離ラベル設置部01Aから分離ラベルを受け取り可能な位置と、枚葉ラベル取出位置P02において枚葉ラベル設置部01Bから枚葉ラベルを受け取り移動可能な位置とに選択的に移動させるようにしている。カートリッジ02a,06aは、ラベル設置部01A,01Bに着脱自在に構成されている。
ここで、(1)のラベル搬送装置(本発明の請求項1に係るラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置)は、上記構成1〜構成5のすべての例を包含する概念である。
(2)のラベル搬送装置(本発明の請求項2に係るラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置)は、上記構成2〜構成5に例示される概念である。
(3)のラベル搬送装置(本発明の請求項3に係るラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置)は、上記構成2及び構成5に例示される概念である。
(4),(5)の各ラベル搬送装置は、上記構成2に例示される概念である。
(6)のラベル搬送装置(本発明の請求項4に係るラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置)は、上記構成3に例示される概念である。
(7)のラベル搬送装置(本発明の請求項5に係る各ラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置)と、(8)のラベル搬送装置は、上記構成4に例示される概念である。
(9)のラベル搬送装置(本発明の請求項6に係るラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置)は、上記構成5に例示される概念である。
(10)のラベル搬送装置(本発明の請求項7に係る各ラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置)は、上記構成2〜5の内、特にフィルム02を第一カートリッジ02aに装備する点及びラベル集積体06を第二カートリッジ06aに装備する点を含む概念である。
(11)のラベル搬送装置は、上記構成1の内、特に、フィルム02を第一カートリッジ02aに装備すると共にラベル集積体06を第二カートリッジ06aに装備し、これらのカートリッジ02a,06aがラベルストックエリア01に設けられた装着口に着脱可能である点を含む概念である。
本発明によれば、フィルムに長手方向に配列されたラベルが分離されるため、重ねられた枚葉状のラベルを一枚ずつ取り出す製法に比較して、ラベルの反りを抑えることができ、静電気などでラベルが重なって取り出されることもない。よって、ラベル付き容器の品質を向上させることができる。
さらに、本発明によれば、分離ラベルを長手方向に複数配列された長尺の連続フィルムを装備するラベルストックエリアに、枚葉状に形成された枚葉ラベルを集積したラベル集積体を装備可能なので、成形する容器の仕様に応じて、分離ラベルと枚葉ラベルとを切り替えること、または、分離ラベルと枚葉ラベルとを併用することが可能となり、製造可能な容器の仕様を拡張することができる。
ラベル付き容器を示す図であり、(A)はラベル付き容器を示す斜視図であり、(B)は(A)の領域Zを拡大して示す斜視図であり、(C)は(B)の要部断面図である。 製造装置の全体構成を模式的に示す上面図である。 製造装置上のフィルムおよびその周辺を示す斜視図である。 製造装置において搬送されるラベルの異形部を除去する様子を模式的に示す斜視図である。 製造装置の金型を模式的に示す斜視図である。 製造装置の制御構成を示すブロック図である。 製造方法を示すフローチャートである。 製造装置の切替機構を模式的に示す斜視図である。 製造装置の変形例を模式的に示す要部上面図である。 (a)〜(c)は本発明の技術的範囲に含まれる複数の技術的概念を説明する概念図である。 (a),(b)は本発明の技術的範囲に含まれる複数の技術的概念を説明する概念図である。
図面を参照して、実施形態としてのラベル付き容器の製造装置、そのラベル搬送装置および製造方法ならびにこれらに用いられるプログラムおよびこれを記録した記録媒体について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
以下の実施形態では、ラベル付き容器の製造工程を基準に上流および下流を定め、重力の作用方向を下方とし、下方の反対方向を上方とする。
[I.一実施形態]
[1.ラベル付き容器]
まず、本実施形態の装置および方法で製造されるラベル付き容器について、後述の長尺(帯状)の連続フィルム(以下、単にフィルムともいう)1から取り出したラベル(分離ラベル)10を貼着した容器を例に取り説明する。
図1(A)に示すように、本実施形態のラベル付き容器は、外壁2aに、フィルム1から取り出したラベル10が貼着されている中空の容器2である。たとえば、ラベル10が容器2に融着(溶着)して一体化した状態は、ラベル10が容器2に貼着された状態に含まれる。
このラベル付き容器では、インモールドラベリング(インモールド成形)でラベル10が容器2に貼着されている。そのため、ラベル10の厚み方向の少なくとも一部が容器2の外壁2aに埋没している。したがって、図1(B)および(C)に示すように、ラベル10の厚み方向寸法を「T」とおき、外壁2aの外表面2bに対して外側で段部を形成するラベル10の高さ寸法(厚み方向寸法)を「T」とおけば、不等式「T>T」を満たす。プリフォームを使用するブロー成形方法の場合、不等式「T>T」を満たしやすい。なお、ラベル10の厚み方向の全部が容器2の外壁2aに埋没(たとえばラベル10の外表面と容器2の外表面2bとが同一平面をなす)していてもよく、この場合は「T=0」となる。また、ダイレクトブロー成形の場合は等式「T=0」を満たしやすい。
ここでは、側面視で複数のラベル10(ラベル群)が容器2の外壁2aに貼着されている。さらに、容器2に貼着される前のラベル10は、裏面(貼着面)に予めヒートシール層1a(図3参照)を有している。
図1(A)では、容器2における表側の外壁2aに、第一ラベル11および第二ラベル12からなる二枚のラベル10(単に「ラベル10」と言う)を例示する。なお、図示省略するが、容器2における裏側の外壁には一枚のラベルが貼着されている。
また、ラベル11,12は、互いに異なる形状に形成されている。ここでは、円形の第一ラベル11を例示し、三角形の第二ラベル12を例示する。ラベル11,12の輪郭形状の他の例としては、輪郭が曲線のみからなる種々の形状が挙げられる。ここでいう「輪郭が曲線のみからなる形状」には、紅葉形のような曲線どうしが角部で突き合わされた形状を含むものとする。
ラベル10は、図3に示すように、長尺(帯状)のフィルム1において少なくとも一方の面の長手方向に規則的に配列して複数形成されている。これらのラベル10は、後述するようにフィルム1から分離可能となっている。
このフィルム1では、裏側の面(図3では紙面手前側の面,他方の面)から表側の面(図3では紙面奥の面,一方の面)に向けて、ヒートシール層1a、基層1bおよび印刷層1cの順に少なくとも三層が積層されて形成される。
ヒートシール層1aは、ラベル10と容器2とを接合する接着剤の働きをするものであり、低融点樹脂により形成される低融点樹脂層である。そこで、以下、ヒートシール層1aを低融点樹脂層1aとも表記する。
ヒートシール層1aは、常温では固体状であるが、金型内で被着体(容器2)を成形する際に溶融した樹脂の熱で活性化し、被着体と溶融接着して、冷却後は再度固体状となり強固な接着力を発揮する。
ヒートシール層1aの形成は特に限定されないが、例えば、基層1bの印刷層1cに対して反対側の面にヒートシール剤を塗布する方法,ドライラミネート法や熱ラミネート法を用いて複層化する方法,基層1bとともに押出ラミネートする方法,ヒートシール層1aを予めフィルム状に成形し、これに対して基層1bに接着剤を介してラミネートする方法などにより形成することができる。そのため、ヒートシール層1aと基層1bとは強く粘着して一体的に設けられる。
なお、フィルム1は、いわゆる単層フィルム(基層1bが単層)として構成されてもよい。この場合には、基層1bにコロナ放電処理などを施すことで、基層1bに印刷機能を付与することができる。よって、フィルム1から印刷層1cを省略することもできる。
一方、品質管理や不正防止のための真贋判定の観点から、容器2に対して貼着したラベル10の剥離を考慮すれば、ヒートシール層1aと基層1bとの間にこれらの層1a,1bどうしの粘着力を抑制する剥離層を設けてもよい。そのほか、アルカリ溶解液や温水で溶解する特定のヒートシール剤をヒートシール層1aに用いてもよい。すなわち、アルカリ溶解液や温水を用いてラベル10の剥離性を高めることができるヒートシール層1aを設けてもよい。
そのほか、ここでは不透明のフィルム1を用いる。ただし、透明のフィルム1を用いてもよい。
フィルム1は、一部分がラベル10であり、その他の部分が余白部13である。すなわち、フィルム1は、ラベル10の輪郭形状に沿って切断され、この切断線を介してラベル10と余白部13とが区画されるようになっている。
ここでは、ラベル10がフィルム1から脱落しないように、フィルム1が繰り出された状態においてラベル10と余白部13とが一部で繋がっており、ラベル10と余白部13とが完全には分離していない。たとえば、複数あるいは単数の箇所でラベル10と余白部13とが点状に繋げられた点止め加工が施されている。なお、上記した切断線がミシン目状に形成されていてもよい。
あるいは、上記した切断線に替えてまたは加えて、ヒートシール層1a側または印刷層1c側から深さ(厚さ)方向に切れ込み(ハーフカット)がフィルム1に施されていてもよい。このとき、ヒートシール層1a,基層1bおよび印刷層1cの少なくとも一層において、完全には切断されずに接続されているように構成する。たとえば、ロータリーダイカッターやピナクルダイなどを使用してハーフカットが施される。
また、ラベル10の輪郭に切れ込みがない状態でフィルム1が繰り出され、ラベル10の輪郭形状に応じた刃部を有するダイカッタによってラベル10を切断することができる。あるいは、ラベル10の輪郭形状に沿ってレーザーでフィルム1を切断(レーザーカット)してもよい。
そのほか、図示省略するが、フィルム1を他の搬送フィルムに貼り付けてもよい。具体的には、フィルム1のうちラベル10の部分において、ヒートシール層1a,基層1bおよび印刷層1cは、微粘着性の粘着剤あるいは接着剤を介して、フィルム1とは別の搬送フィルムに取り外し可能なように貼り付けられていてもよい。このとき、搬送フィルムからラベル10を外したときに、印刷層1cの表面に粘着剤あるいは接着剤が残らないように構成することが好ましい。この場合には、ラベル10と余白部13とが完全に切り離された全抜き加工が施されていてもよい。また、余白部13においては、搬送フィルムに必ずしもヒートシール層1a,基層1bおよび印刷層1cの全てが貼り付けられていなくてもよい。
以上、本実施形態の装置および方法で製造されるラベル付き容器として、長尺のフィルム1から取り出されたラベル10が貼着している中空の容器2を例示したが、本実施形態の装置および方法では、ラベル10が貼着している中空の容器2に替えて、後述するように、枚葉スタッカ8から取り出された枚葉状に形成されたラベル(枚葉ラベル)9(図8参照)が貼着している中空の容器や、ラベル9,10が共に貼着している中空の容器を製造することもできる。
[2.製造装置およびラベル搬送装置]
つぎに、図2〜図5及び図8を参照して、ラベル付き容器を製造する装置およびそのラベル搬送装置を説明する。
この製造装置は、図2に示すように、ラベルストックエリア200,搬送機構(搬送部)50および成形機構(成形部)90を備えて構成される。また、ラベル搬送装置は、製造装置から成形機構90を除いた、ラベルストックエリア200,搬送機構50を備えて構成される。
ラベルストックエリア200には、図2及び図8に示すように、ラベル10が配列されたフィルム1を繰り出す繰り出し機構20と、複数の枚葉状のラベル9を集積状態で収容したスタッカ8とが配置されている(以下、集積状態の複数の枚葉状のラベル9をラベル集積体9Sと言う)。つまり、ラベルストックエリア200には、ラベル10を含むフィルム1が設置される分離ラベル設置部200Aと、ラベル集積体9Sが設置される枚葉ラベル設置部200Bとが備えられている。
搬送機構50は、ラベルストックエリア200から、フィルム1のラベル10又はラベル集積体9Sの枚葉状のラベル9を取り出して金型91に配置するまで搬送する。以下、ラベルストックエリア200から取り出されたラベル10又はラベル9は、金型91内に配置されて容器2の製造に使用されることから使用ラベルともいう。
また、図8に示すように(図2では省略)、搬送機構50により、ラベル10又はラベル9を選択的に取り出すことができるように切替機構(相対位置変更機構,ラベル設置部移動機構)55が設けられている。切替機構55については後述する。
成形機構90は、金型91内に成形材料を供給し、金型91の内部に配置された使用ラベルを外壁2a(図1参照)に貼着させて、容器2を成形する。
さらに、繰り出し機構20には、印刷されたラベル10の絵柄の印刷状態を検査する検査部40が付設される。
そのうえ、フィルム1に印刷する印刷部30(第一印刷部,下流印刷部)も繰り出し機構20に付設される。この印刷部30は、絵柄,図柄あるいは文字,記号などの情報(単に「絵柄」という)をフィルム1に印刷する。
ここでいう「絵柄(情報)」には、ラベル10に印刷される絵柄(以下「主絵柄」という)のほか、この「主絵柄」に対して追加される絵柄や余白部13(ラベル10以外のフィルム1)に対して印刷される絵柄(以下「補助絵柄」という)も含まれる。たとえば、ラベル10の外観の主たる要素が「主絵柄」をなし、ラベル10の外観のうち補助的な部分が「補助絵柄」をなす。
ここでは、本製造装置にフィルム1が配設される前に、ラベル10の主絵柄がフィルム1に予め印刷されている。そのため、印刷部30は、フィルム1に対して補助絵柄を印刷する。そのほか、フィルム1の余白部13には、繰り出されるラベル10を位置決めするためのマーキング14(図3参照)も予め印刷されている。
また、枚葉状のラベル9には予め絵柄が印刷されている。ラベル9に印刷される絵柄も、絵柄に加えて、図柄あるいは文字,記号などの情報を含む。
搬送機構50には、搬送するラベル9又はラベル10をフィルム1又はラベル集積体9Sから取り出して使用ラベルとして保持し、また、搬送された使用ラベルを金型91の内部に配置するアーム部(分離部,取出部,配置部)60が設けられる。そのうえ、使用ラベルがフィルム1から分離して取り出されたラベル10の場合においてこのラベル10を搬送中に整形する整形部70と、搬送中の使用ラベルを帯電させる帯電部80とが搬送機構50に付設される。
ここで説明する製造装置には、二つの割り金型91a,91bから構成される金型91が設けられている。具体的には、装置の一側(図2では上方)に第一割り金型91aを配置し、他側(図2では下方)に第二割り金型91bを配置することで、使用ラベルの処理効率を高めるたうえで、容器2の成形効率も向上させている。なお、ラベル付き容器は、第一割り金型91aによって表側が成形され、第二割り金型91bによって裏側が成形される。
そのため、製造装置が水平方向に対称(図2では上下対称)に設けられている。このように対称な製造装置では、二系統の製造工程を同時に実施することができる。具体的には、容器2における表側の外壁2aに貼着する使用ラベルを装置の一側で扱うと同時に、容器2における裏側の外壁に貼着する使用ラベルを装置の他側で扱うことができる。
ここでは、二組の金型91が設けられ、二つのラベル付き容器を同時に成形する製造装置を例示する。
以下の説明では、おもに装置の一側に着目して説明する。
[2−1.ラベルストックエリア]
[2−1−1.繰り出し機構]
まず、繰り出し機構20の繰り出しに関する構成を説明する。
繰り出し機構20は、フィルム1を繰り出すことで、ラベル10を所定の位置に繰り出す機構である。この繰り出し機構20には、二つの回転軸21,22が設けられる。これらの回転軸21,22のうち、上流側に配置された第一回転軸21ではラベル10が分離される前のフィルム1の上流部が巻回された状態から引き出され、下流側に配置された第二回転軸22ではラベル10が分離された後のフィルム1(残部)の下流部が巻き取られる。ここでは、第二回転軸22が回転駆動される。さらに、回転軸21,22にそれぞれ巻回されたフィルム1の中間部は、平面状に張架される。
このフィルム1が平面状に張架される領域に、フィルム1の繰り出し方向下流側から上流側へ向けてそれぞれ設けられた印刷部30,検査部40が配置される。これらの印刷部30,検査部40の下流には、車台部52の原点位置Pが設定されている。
この繰り出し機構20は、第二回転軸22を回転駆動することで、第一回転軸21に巻回されたフィルム1を引き出すとともに第二回転軸22にフィルム1を巻き取り、フィルム1を繰り出して、ラベル10を所定の位置に繰り出す。そのため、仮にフィルム1からラベル10が分離されなければ、ラベル10が第二回転軸22に巻き取られて、繰り出し機構20でそのまま回収されて排出される。
ここでの繰り出し機構20は、フィルム1から分離され取り出されるラベル10を所定の位置(以下「分離位置」という)まで繰り出して静止させる。静止したラベル10は、アーム部60で分離され取り出される。このことから、第二回転軸22が間欠駆動され、ラベル10の送り出しとその停止とが繰り返される繰り出しが実施される。具体的には、二つのラベル10におけるフィルム1の長手方向寸法に対応する回転量あるいは回転位相だけ第二回転軸22を回転させた後にその回転を停止させることを繰り返す。
〈位置決め機構〉
繰り出し機構20には、繰り出されたラベル10を分離位置に静止させるための位置決め機構(位置決め部)25が設けられている。
位置決め機構25では、図3に示すように、フィルム1の余白部13に付されたアイマークやトンボなどのマーキング14と、このマーキング14を撮像あるいは走査(以下単に「撮像」という)する光学機器26とを用いることができる。この場合には、光学機器26によって撮像されたマーキング14の位置とこれに対応するフィルム1の位相とに基づいて、繰り出し機構20を制御してラベル10の位置決めをすることができる。
ここで、分離位置にラベル10が位置するときのフィルム1の位相を「N」とし、この位相からラベル10が一つ分だけ繰り出されたときのフィルム1の位相を「N+1」とし、さらにもう一つ分だけラベルが繰り出されたときのフィルム1の位相を「N+2」とする。なお、位相が「N+2」のフィルム1がラベル10一つ分だけさらに繰り出されると、分離位置にラベル10が位置し、フィルム1の位相は「N」となる。
ここでいう「ラベル10が一つ分だけ繰り出される」とは、ラベル10におけるフィルム1の長手方向寸法に対応する量あるいは位相だけ第二回転軸22を回転させることを意味する。
つづいて、繰り出し機構20に付設される要素について、検査部40,印刷部30の順に説明する。
〈検査部〉
検査部40は、繰り出し機構20で繰り出されるラベル10が所定の状態であるか否かを検査する。ここでいう「所定の状態である」とは、ラベル10の状態が良好(合格)であることを意味する。逆に、「所定の状態でない」とは、ラベル10の状態が不良(不合格)であることを意味する。そのため、検査部40は、不良な状態のラベル10を検出するものとも言える。
検査部40による検査対象としては、ラベル10の印刷状態や表面状態が挙げられる。検査対象が印刷状態であれば、ラベル10に印刷された主絵柄の位置や色味などが所定の印刷状態(所定の状態)、即ち、所望の主絵柄が印刷されているか否かが検査される。検査対象が表面状態であれば、ラベル10に異物が付着していない所定の表面状態(所定の状態)であるか否かが検査される。
不良な印刷状態であること(所定の印刷状態ではないこと)の例としては、印刷色のズレや印刷ムラ,印刷抜け,意図しない黒点や白点,主絵柄の配置ズレ,皺や傷がラベル10の印刷に存在する状態などが挙げられる。
不良な表面状態であること(所定の表面状態ではないこと)の例としては、塵や埃などの異物がラベル10の表面に存在する状態などが挙げられる。
この検査部40は、ラベル10の状態を検出する検出部41と、検出部41による検出結果に基づいてラベル10が所定の状態であるか否かを判定する判定部42とを有する。
検出部41としては、ラベル10の状態を検出可能な種々の公知機器を用いることができる。たとえば、ラベル10を撮像あるいは走査するカメラやスキャナといった光学機器が検出部41に用いられる。具体的には、CCDのエリアカメラやラインセンサが検出部41に採用される。さらに、検出精度を向上させるために、可視光やレーザー光をラベル10に照射する機器を検出部41に付設してもよい。
たとえば、検出部41は、フィルム1に対して、基層1bに対して印刷層1cが配置される側(ここでは「外側」という)に配置される。このように検出部41が外側に配置されることで、フィルム1が透明であるか不透明であるかにかかわらず、ラベル10の印刷状態や表面状態を検査することができる。なお、透明なフィルム1を用いる場合には、フィルム1に対して、基層1bに対してヒートシール層1aが配置される側(内側)に検出部41が配置されてもよい。
判定部42による判定手法としては、ラベル10が所定の状態であるか否かを判定可能な手法であればさまざまな公知手法を採用することができる。たとえば、ラベル10の見本となる画像データと検出部41で検出されたデータとを比較して、これらのデータの差分が所定基準以下であればラベル10が所定の状態であると判定し、差分が所定基準よりも大きければラベル10が所定の状態でないと判定する。
ここでは、フィルム1の位相が「N」のとき、即ち、ラベル10の繰り出しが停止したときに、検査部40がラベル10を検査する。具体的には、繰り出しの停止されたラベル10を検出部41が検出する。この検出部41は、分離位置よりも上流側のラベル10に対向して配置される。
なお、検出部41(たとえばエリアカメラ)がラベル10の状態を面状(二次元画像状)に撮像する場合は、ラベル10の繰り出しを停止させて判定することが好ましい。また、検出部41(たとえばCCDのラインセンサ)がラベル10の状態を線状(一次元画像状)にスキャン(走査)する場合には、ラベル10の繰り出しを停止させなくてもよい。
そのほか、判定部42は、検出部41が一体でなくてもよく、別体にして別の場所に配置してもよい。また、判定部42は、ハード構成品としてもよく、コンピュータに組み込んだソフト構成品にしてもよい。
〈印刷部〉
印刷部30は、ラベル10が分離される前に繰り出し機構20で繰り出されるフィルム1に対して補助絵柄を印刷する。
補助絵柄は、主絵柄に対して補助的な絵柄であることから、要求に応じて絵柄を変更可能であり、あるいは、要求に応じて要否を選択可能であることが好ましい。そのため、ここではオンデマンド印刷方式の印刷部30が用いられている。換言すれば、ラベル付き容器の製造装置には、オンデマンドでインラインに印刷する印刷部30が設けられている。
この印刷部30は、フィルム1の面に印刷する。印刷されるフィルム1の面には、フィルム1のうちのラベル10だけではなく、余白部13も含まれる。ここでは、フィルム1における一方の面(印刷層1c)に印刷が実施され、一方の面に対向して印刷部30が設けられる。ただし、他方の面に対向して印刷部30(第二印刷部)が設けられてもよい。この場合には、フィルム1における他方の面に印刷が実施される。
フィルム1においてラベル10に印刷される補助絵柄としては、検査部40による検査結果が挙げられる。たとえば、検査部40によって所定の状態であると判定されたラベル10に対しては、所定の状態であることを示す補助絵柄(たとえば合格マーク)が印刷される。あるいは、検査部40によって所定の状態でないと判定されたラベル10に対しては、所定の状態でないことを示す補助絵柄(たとえば不合格マーク)が印刷される。
そのほか、ラベル10の補助絵柄としては、シリアルナンバー,一次元や二次元のバーコード,隠し文字,製造時や消費期限などの日付,各種の名称といった可変の情報が挙げられる。そのほか、容器の製造方法や内容物に関するマーク(たとえば業界統一マーク),主絵柄を補足する絵柄といった不変の情報をラベル10の補助絵柄としてもよい。
また、フィルム1において余白部13に印刷される補助絵柄としては、主絵柄を補足する絵柄を除いた上記の補助絵柄のほか、製造管理用の情報が挙げられる。
印刷部30の印刷方式としては、フィルム1に印刷可能な方式であれば種々の方式を採用することができる。
ここでは、オンデマンドかつインラインでの印刷に好適なことから、インクで印刷する方式(インクジェット方式)の印刷部30が用いられる。
印刷部30で用いられるインクとしては、確実に定着させる観点(ここでは速やかに硬化あるいは乾燥させる観点)から、溶剤インクを用いることが好ましく、紫外線硬化性インクを用いることが特に好ましい。紫外線硬化性インクを用いる場合、印刷部30の下流側において分離される前のラベル10に、紫外線を照射して紫外線硬化性インクを硬化させる紫外線照射装置が設けられる。
さらに、用いられるインクは、可視性のインクだけでなく、不可視性のインクであってもよい。不可視性のインクとしては、特定の波長光を照射すると可視光線を発するインクや、熱・酸を作用させることで視認不能な状態から視認可能な状態となるインクなどが挙げられる。
なお、フィルム1における他方の面に印刷が実施される場合には、ラベル10と容器2とが貼着する強度の低下を抑える観点から、ヒートシール性のインクを用いることが好ましい。ヒートシール性のインクとしては、熱で融着する性質の色材を有するインクが挙げられる。なお、ヒートシール性のインクおよびこのインクを用いた印刷方法は、特公平5−87825号公報や特表平4−501775号公報などに記載されている。
そのほか、フィルム1の印刷層1cを適応させたうえで、レーザーマーキング方式,熱転写方式といった他の印刷方式を印刷部30に採用してもよい。あるいは、電子写真方式や刷版方式といった余の印刷方式を印刷部30に採用してもよい。
なお、印刷部30によって補助絵柄の印刷されるラベル10の輪郭には予め切断線が形成されているが、印刷部30による印刷と並列的あるいは事後的に切断線を形成してもよい。印刷後に切断線が形成される場合には、印刷された絵柄の輪郭位置に合わせて切断線を形成することができる。
ここまでに説明した繰り出し機構20を録音装置のオープンリールに準えれば、リールに巻回されたテープがフィルム1に対応し、リールの駆動装置が繰り出し機構20に対応し、録音ヘッドが印刷部30に対応する。
[2−1−2.枚葉スタッカ]
ついで、図2及び図8を参照して、枚葉スタッカ8に関する構成を説明する。
枚葉スタッカ8には、上述したように複数の集積状態の枚葉状のラベル9(ラベル集積体9S)が格納される。枚葉状のラベル9は、ロータリーダイカッターやギロチンカッター等で事前に断裁されるとともに、上述したように事前に絵柄が印刷されている。
枚葉スタッカ8は、図8に示すように、底壁8b及び底壁8bの両側縁からそれぞれ立設されたL字状のフレーム8cからなるスタッカ本体8aと、スタッカ本体8a内に配置されるプッシャ8dとを備えて構成されている。プッシャ8dは図示しない駆動装置により駆動され、スタッカ本体8a内に格納された枚葉状のラベル9を、搬送機構50側へと1枚ずつ順次送り出す。
また、枚葉スタッカ8は、その底壁8bを、架台54に立設された支持部54c(支持バー)により支持されて、繰り出し機構20よりも上方に配置されている。
[2−1−3.切替機構]
切替機構55には、図8に示すように、架台54と、架台54を上下に移動させる移動機構(架台移動機構)56とが備えられている。架台54には、繰り出し機構20(フィルム1)が設置される分離ラベル設置部200Aと、枚葉スタッカ8(ラベル集積体9S)が設置される枚葉ラベル設置部200Bとが備えられる。
架台54の上面には、繰り出し機構20の回転軸21,22の下端をそれぞれ回転可能に支持する支持部54a,54bが備えられると共に、枚葉スタッカ8の底壁8bを支持する前記支持部54cが備えられている。本実施形態では、支持部54a,54bに較べて支持部54cの高さを高めに設定して、繰り出し機構20の上方に枚葉スタッカ8を配置している。
移動機構56は、後述の制御部100により作動を制御され、制御部100に予め入力された生産オーダに基づいて架台54を上下に移動させる。具体的には、現在の生産オーダがラベル10を使用する生産オーダである場合には、架台54を上方に移動して、繰り出し機構20の高さを、後述の車台部52のアーム部60に対向しうる高さ(以下「取り出し高さ」という)にする。これにより、アーム部60により、分離ラベル設置部200Aから、繰り出し機構20のラベル10を使用ラベルとして取り出すことができる。その一方、現在の生産オーダがラベル9を使用する生産オーダである場合には、架台54を下方に移動して、枚葉ラベル設置部200Bの高さを前記取り出し高さにする。これにより、アーム部60により、枚葉スタッカ8のラベル9を使用ラベルとして取り出すことができる。
したがって、容器2の表側(第一割り金型91a側)及び裏側(第二割り金型91b側)に使用するラベル9,10をそれぞれ択一的に切り替えることができる。なお、容器2の表側と裏側とで使用ラベルをラベル9又はラベル10に統一する必要はなく、表側には枚葉状のラベル9が貼着するとともに、裏側にはフィルムから分離されたラベルが貼着した容器2を成形することもできる。つまり、枚葉状のラベル9とフィルムから分離されたラベル10とを一つの容器2で併用することもできる。
なお、繰り出し機構20と枚葉スタッカ8との位置関係は図8に限定されず、繰り出し機構20と枚葉スタッカ8との上下の位置関係を、図8と入れ替えてもよく、さらには、繰り出し機構20における回転軸21,22の延在方向や、繰り出し機構20および枚葉スタッカ8が並ぶ方向は、上下方向に限らず、周囲の構成や要求仕様などに応じて種々の方向に設定される。
繰り出し機構20および枚葉スタッカ8の並ぶ方向が上下方向でない場合でも、その位置は入れ替えが可能である。
[2−2.搬送機構]
つぎに、図2を参照して、搬送機構50の搬送に関する構成を説明する。
搬送機構50には、ラベルストックエリア200および成形機構90に跨るように延びるスライドレール51と、このスライドレール51に沿ってスライド移動する車台部52とが設けられている。このスライドレール51は、取出し高さにあるフィルム1やラベル集積体9Sの中間部に沿って水平に敷設され、車台部52が水平に移動する。
ここでは、水平方向のうち、スライドレール51が延びる方向を「X方向」(図2では左右方向)とし、このX方向に直交する方向を「Y方向」(図2では上下方向)とする。さらに、X方向のうち一方(図2では左方)を「X」とするとともに他方を「X」とし、Y方向のうち一方(図2では上方)を「Y」とするとともに他方を「Y」とする。
製造装置のY方向側では、フィルム1やラベル集積体9Sや第一割り金型91aよりもY方向側にスライドレール51および車台部52が設けられる。反対に、製造装置のY方向側では、フィルム1やラベル集積体9Sや第二割り金型91bよりもY方向側にスライドレール51および車台部52が設けられる。
スライドレール51上の車台部52は、X方向からX方向に向けて、ラベル9,10の一方を使用ラベルとして取り出す原点位置P,使用ラベルがフィルム1から分離したラベル10である場合にこのラベル10を整形部70で整形する整形位置P,使用ラベルを帯電部80で帯電させる帯電位置P,使用ラベルを第一割り金型91aに配置して容器2を成形する成形位置Pの順に並ぶ各位置に移動する。
具体的に言えば、車台部52は、使用ラベルを搬送するときに、原点位置P,整形位置P,帯電位置P,成形位置Pの順に往動する。その後に、使用ラベルを再び搬送するため、成形位置P,帯電位置P,整形位置P,原点位置Pの順に復動する。そして、再び使用ラベルを搬送するときに、原点位置P,整形位置P,帯電位置P,成形位置Pの順に往動する。
なお、使用ラベルが枚葉状のラベル9であり、車台部52により枚葉状のラベル9を成形位置P4まで搬送するときには、枚葉状のラベル9に対して後述の整形は不要なので、車台部52は整形位置Pを素通りするだけである。
車台部52には、上述したアーム部60が設けられる。アーム部60は、伸縮するようにY方向に駆動される。具体的には、アーム部60の先端部60aが、フィルム1やラベル集積体9Sや第一割り金型91aに当接するように突出した挿抜位置と、先端部60aが、フィルム1やラベル集積体9Sや第一割り金型91aから離隔した搬送位置との二つの位置を切り替えるように、アーム部60が車台部52から出没駆動(往復駆動)される。
さらに、アーム部60の先端部60aには、保持対象の使用ラベルを吸い付ける吸引機構(吸盤)が設けられている。
ここでは、使用ラベルがラベル10である場合には、ラベル11とラベル12とからなるラベル10が二組同時に分離される(図3参照)。そのため、二組のラベル10のそれぞれに対応して二組のアーム部60がX方向に並んで設けられる。さらに、一組のラベル10には二枚のラベル11,12が設けられることから、一組のアーム部60には、第一ラベル11に対応する第一アーム部61と、第二ラベル12に対応する第二アーム部62とが設けられる。敷衍して言えば、一組のラベル10におけるラベル11,12の枚数に応じた数のアーム部61,62が車台部52に設けられる。以下の説明では、一組のアーム部60に着目して説明する。
なお、本実施形態では、使用ラベルが枚葉状のラベル9の場合には、一枚の枚葉状のラべル9の取り出しは二組のアーム部60によって行われる。
つぎに、位置P,P,P,Pのそれぞれに車台部52が位置するときの搬送機構50について順を追って述べる。
〈取出部(分離部)〉
原点位置Pに車台部52が位置するときには、車台部52のアーム部60が、フィルム1からラベル10を分離して取り出す又はスタッカ8からラベル9を取り出す取出部(分離部)として機能する。このときの車台部52は、原点位置Pに停止している。
使用ラベルがラベル10である場合を例に取り説明すると、アーム部60は、図3の中央に示すように、搬送位置から挿抜位置に突出駆動され、先端部60aがラベル10に接触する。それから、吸引機構が作動して先端部60aにラベル10が吸い付けられる。その後、図3の右側に示すように、挿抜位置から搬送位置にアーム部60が没入駆動される。このとき、先端部60aに吸い付けられたラベル10がフィルム1から分離される。この分離時には、ラベル10と余白部13とを繋ぐ点状の箇所が引きちぎられる。
ここでは、図2および図3に示すように、アーム部60によるラベル10の分離をサポートするために、ラベル10の分離方向とは反対方向に余白部13を押圧するストッパ29が設けられている。このストッパ29としては、フィルム1に対して車台部52側に立設されたプレート29aや、このプレート29aからフィルム1側に突出したピン29bを用いることができる。このストッパ29により、ラベル10の分離方向とは反対方向に余白部13を押さえることで、ラベル10の分離性を向上させることができる。
すなわち、アーム部60やその出没駆動機構,吸引機構,ストッパ29などの設けられた分離機構(分離部,取出部)が設けられている。
このように分離されたラベル10には、たとえば余白部13に対する繋ぎ目や切断不良によって、図4に示すように、微小な突起状の異形部11aやヒゲ状あるいはバリ状の異形部12aが付随して形成されうる。
そこで、つぎに説明する整形部70が本製造装置には配備されている。
〈整形部〉
使用ラベルがラベル10である場合には、整形位置Pに車台部52が位置するときには、アーム部60に保持された搬送中のラベル10が、整形部70によって整形される。
整形部70は、ラベル10に付随している異形部11a,12aを除去して、ラベル10を整形する。この整形部70としては、噴射したエアで異形部11aを吹き飛ばしてラベル10から除去するエアガン(噴気部)71や、放射した火炎で異形部12aを溶融させてラベル10から除去するバーナ(火炎放射部)72といった異形部除去装置を採用することができる。
ここでは、整形部70から連続的に放出されたエアや火炎にラベル10の異形部11a,12aが晒されることで、異形部11a,12aが除去され、搬送中のラベル10が整形される。
〈帯電部〉
ところで、金型91の内部(キャビティ)に使用ラベルを配置した直後には、金型91内で使用ラベルが動かないよう保持する必要がある。このように使用ラベルを保持する方式としては、金型91内に吸引孔を設け、この吸引孔から真空吸引して使用ラベルを保持する方式と、使用ラベルを帯電させて、金型91に使用ラベルを静電吸着させる方式が挙げられる。後者を採用する場合には、使用ラベルを帯電させる必要があり、これには、使用ラベルの少なくとも片面を帯電防止処理せず形成し、これによって得られた使用ラベルを帯電させる装置が必要となる。
ここでは、使用ラベルを帯電させる方式を採用した製造装置を例示する。
図2に示すように、帯電位置Pに車台部52が位置するときには、アーム部60に保持された搬送中の使用ラベルが、帯電部80の近傍を通過する。これにより、使用ラベルが帯電させられる。これによって、第一割り金型91aの内部に使用ラベルが配置された後に、使用ラベルが第一割り金型91aに張り付いた状態がクーロン力で保持される。この帯電部80としては、帯電バーや帯電ガンといった帯電装置を採用することができる。
なお、使用ラベルを金型91に真空吸引させる吸引機構が本製造装置に設けられれば、帯電部80を停止させてもよく、帯電部80を省略してもよい。
〈配置部〉
成形位置Pに車台部52が位置するときには、車台部52のアーム部60が、第一割り金型91aの内部に使用ラベルを配置する配置部として機能する。このときの車台部52は、第一割り金型91aの内部に対向するように、成形位置Pに停止している。
アーム部60は、搬送位置から挿抜位置に突出駆動され、先端部60aに保持された使用ラベルが第一割り金型91aの内部に挿入されて押し当てられる。
それから、アーム部60の吸引機構の作動が停止し、帯電状態の使用ラベルが第一割り金型91aの内部に張り付く。使用ラベルがラベル10である場合を説明すると、図5に示すように、ラベル10をなす第一ラベル11および第二ラベル12は、相対的な配置が保持されたまま第一割り金型91aの内部の所定位置に張り付く。そのため、金型91のうち第一割り金型91aの内部におけるラベル11,12の相対的な配置に合わせて、フィルム1におけるラベル11,12の相対的な配置が設定されている。
すなわち、アーム部60やその出没駆動機構,吸引機構などの設けられた配置機構(配置部)が設けられている。
その後、挿抜位置から搬送位置にアーム部60が没入駆動されて、車台部52が原点位置P1に移動する。
なお、使用ラベルがラベル10である場合、ラベル10が第一割り金型91aに押し当てられると、繰り出し機構20がフィルム1を再び繰り出して、ラベル10が二つ分だけ繰り出される。使用ラベルがラベル9である場合、ラベル9が第一割り金型91aに押し当てられると、枚葉スタッカが、ラベル集積体9Sをラベル9の1枚分だけ押し出す。
[2−3.成形機構]
つぎに、図2を参照して、成形機構90を説明する。
成形機構90は、金型91内に成形材料を供給し、インモールドラベリングで外壁2aに使用ラベルを貼着させることで、容器2をインモールド成形する。ここでは、ブロー成形で使用ラベルが貼着した容器2を成形する。たとえば、インジェクション成形,ダイレクトブロー成形,ストレッチブロー成形などでラベル付き容器を成形する。また、差圧式熱成形や真空成形などで使用ラベルが貼着した容器2を成形してもよい。
この成形機構90には、二組のアーム部60と同様に、二組の金型91がX方向に並んで配置される。さらに、Y方向に二分割された割り金型91a,91bから各組の金型91が構成されることから、割り金型91a,91bを結ぶようにY方向に延びるスライドレール92が成形機構90に敷設される。このスライドレール92に沿って割り金型91a,91bが互いに接近または離隔するように移動する。
また、成形機構90のY方向中央には、溶融したパイプ状の成形材料(プラスチック原料、いわゆる「パリソン」や「プリフォーム」)を金型91に供給する供給口93と、型閉め時の金型91に空気を吹き込み吹込口94とが設けられる。これらの供給口93および吹込口94は、金型91よりも上方に配置される。
なお、割り金型91a,91bには、配置される使用ラベルを吸い付ける吸引機構が設けられていてもよい。
ラベル付き容器は、次のような手順で成形される。
供給口93から割り金型91a,91b内に成形材料を導入し、割り金型91a,91bを接近させて型閉めしてブロー成形する。そして、冷却された割り金型91a,91bを互いに離隔させて型開きし、成形されたラベル付き容器が取り出される。その後、ラベル付き容器のバリ取り処理を施してもよい。
[2−4.制御構成]
つぎに、図6を参照して、製造装置を制御する制御部100の構成を説明する。
まず、制御部100の基本的な構成を説明する。
制御部100には、CPU(Central Processing Unit)110と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリ111と、HDD(Hard Disk Drive),SSD(Solid State Drive),光学ドライブ,フラッシュメモリ,リーダライタなどの外部記憶装置112,キーボードやマウスなどの入力装置113,ディスプレイやプリンタ装置などの出力装置(表示部)114,無線または有線で送受信する通信装置115が設けられる。これらの各デバイス110〜115は、制御部100の内部に設けられた制御バスやデータバスなどのバス116を介して互いに通信可能に接続される。
この制御部100は、プログラム117を実行可能な汎用のコンピュータである。このプログラム117は、外部記憶装置112にインストールされる。
なお、光学ドライブ,フラッシュメモリ,リーダライタなどで読み取り可能な記録媒体118にプログラム117を記録しておいてもよい。あるいは、制御部100が接続可能なネットワーク上のオンラインストレージにプログラム117を記録しておいてもよい。何れにしても、制御部100の外部記憶装置112にプログラム117をダウンロードする、あるいは、CPU110やメモリ111にプログラム117を読み込むことで、プログラム117が実行可能であればよい。
つづいて、本製造装置の制御に好適な制御部100の構成を説明する。
この制御部100の入力側には、図示しない上位の生産管理システムや上述した検査部40が接続され、出力側には上述した移動機構56,印刷部30およびアーム部60が接続される。これらの生産管理システム,検査部40,移動機構56,印刷部30およびアーム部60と制御部100との各相互間は、有線または無線で情報伝達可能に接続される。
ここでは、容器2の生産オーダが生産管理システムから予め入力され、生産オーダに応じて、制御部100は移動機構56を制御する。
具体的には、現在の生産オーダがラベル10を使用する生産オーダである場合には、移動機構56を伸長させて、繰り出し機構20の高さを、アーム部60に対向しうる取り出し高さにして、アーム部60により繰り出し機構20のラベル10を取り出すことができるようにする。現在の生産オーダがラベル9を使用する生産オーダである場合には、移動機構56を縮退させて、枚葉スタッカ8の高さを、アーム部60に対向しうる取り出し高さにして、アーム部60により枚葉スタッカ8のラベル9を取り出すことができるようにする。
さらに、ラベル10が所定の状態であるか否かの検査結果が検査部40から制御部100に伝達される。伝達された検査結果に応じて、制御部100は印刷部30およびアーム部60を制御する。
まず、制御部100による印刷部30の制御を述べる。
制御部100は、検査部40からラベル10の検査結果が伝達されると、この検査結果を印刷する制御指示を印刷部30に出力する。たとえば、ラベル10が所定の状態であるとの検査結果が制御部100に伝達された場合には、所定の状態であることを示す補助絵柄を印刷させる制御指示が印刷部30へ出力される。一方、ラベル10が所定の状態でないとの検査結果が制御部100に伝達された場合には、所定の状態でないことを示す補助絵柄を印刷させる制御指示が印刷部30へ出力される。
そのほか、フィルム1におけるラベル10の枚数、あるいは、補助絵柄の印刷されたラベル10の貼着された容器の製造個数が予め設定されている場合には、枚数あるいは製造個数に対応したシリアルナンバーを印刷する制御指示が制御部100から印刷部30に出力される。
たとえば、予め設定された印刷枚数は、検査部40の検査結果によらず、繰り出されるラベル10に逐次印刷される。このような逐次印刷は、フィルム1に予め印刷されたラベル10の枚数が予め設定されているときには、繰り出し機構20にセットされたフィルム1について、全てのラベル10に補助絵柄を印刷するときに実施されることが好ましい。
一方、予め設定された製造個数は、検査部40によって所定の状態である(合格)とされたラベル10にのみ印刷され、所定の状態でない(不合格)とされたラベル10には印刷されない。このようなオンデマンド印刷は、容器2に貼着されるラベル10に対してだけ印刷するときに実施されることが好ましい。
つぎに、制御部100によるアーム部60の制御を述べる。
制御部100は、検査部40からラベル10の検査結果が伝達されると、この検査結果に応じて、ラベル10の分離の要否に関する制御指示をアーム部60に出力する。
具体的には、ラベル10が所定の状態であるとの検査結果が伝達されると、フィルム1からラベル10を分離する制御指示が、制御部100からアーム部60に出力される。一方、ラベル10が所定の状態でないとの検査結果が伝達されると、フィルム1からラベル10を分離しない制御指示、即ち、停止制御指示が、制御部100からアーム部60に出力する。また、検査部40の制御結果を出力装置114に出力して表示する。このようにして、アーム部60が制御部100に操作される。
このような制御処理を上記のプログラム117により制御部100が実行する。
[3.製造方法]
つづいて、図7を参照して、ラベル付き容器の製造方法を説明する。この製造方法は、上述した製造装置によってラベル付き容器を製造する方法である。
この製造方法では、ラベル10が配列されたフィルム1及び枚葉状のラベル9を準備する準備工程(ステップA10),使用ラベルがラベル10である場合に実施される工程であって準備されたフィルム1を繰り出す繰り出し工程(ステップA20およびA30),使用ラベルがラベル9である場合に実施される工程であってラベル9を送り出す送り出し工程A60、使用ラベル(繰り出し工程で繰り出されたラベル10又は送り出し工程A60で送り出されたラベル9)を搬送する搬送工程(ステップA40),搬送工程で搬送された使用ラベルを用いて容器2を成形する成形工程(ステップA50)の順に各工程が実施される。
さらに、準備工程では、事前印刷工程(ステップA12)が実施される。
また、繰り出し工程では、検査工程(ステップA20),補助印刷工程(ステップA30)の順に各工程が実施される。そのうえ、検査工程(繰り出し工程)では、検出工程(ステップA22),判定工程(ステップA24)の順に各工程が実施される。また、補助印刷工程では、第一補助印刷工程(ステップA32)ないし第二補助印刷工程(ステップA34)が実施される。
また、搬送工程では、取出工程あるいは分離工程(ステップA42),整形工程(ステップA44),帯電工程(ステップA46),配置工程(ステップA48)の順に各工程が実施される。但し、整形工程は、使用ラベルが枚葉状のラベル9である場合には省略される。
以下、順を追って各工程を説明する。
はじめに、ステップA10の準備工程では、ステップA12の事前印刷工程でフィルム1のラベル10となる部分に主絵柄の印刷が施される。このようにして印刷されたラベル10は、フィルム1において長手方向に配列して形成される。このようにしてフィルム1に配列した状態のラベル10を準備する。また、シート材に印刷を施して枚葉状のラベル9を準備する。
ラベル10が使用ラベルの場合には、その後、ステップA20の検査工程では、繰り出されるラベル10が所定の状態であるか否かが検査される。具体的には、ステップA22の検出工程で、検出部41によってラベル10の状態が検出される。つづいて、ステップA22の判定工程で、ラベル10が所定の状態であるか否かが判定される。
ラベル10が所定の状態であると判定されると、ステップA32の第一補助印刷工程に移行する。一方、所定の状態でないと判定されると、ステップA34の第二補助印刷工程に移行する。
すなわち、ステップA24で肯定判定されると、肯定判定されたラベル10に所定の状態であることを示す補助絵柄を印刷させる制御指示が制御部100から印刷部30に出力され、また、このラベル10を分離する制御指示が制御部100からアーム部60に出力される。そのため、所定の状態であると判定されたラベル10にその判定結果が印刷され、このラベル10が分離される。そして、ステップA40の搬送工程で、搬送機構50によって搬送される。
一方、ステップA24で否定判定されると、否定判定されたラベル10に所定の状態でないことを示す補助絵柄を印刷させる制御指示が制御部100から印刷部30に出力され、また、このラベル10を分離しない制御指示が制御部100からアーム部60に出力される。そのため、所定の状態でないと判定されたラベル10にその判定結果が印刷され、このラベル10は分離されない。そして、搬送機構50に搬送されることなく、ステップA64の排出工程で、第二回転軸22に巻き込まれて排出される。
このようにステップA20およびA30では、検査工程の検査結果に基づいて、印刷工程の印刷を制御する制御工程が実施され、また、取出工程の取出を制御する制御工程が実施される。
ステップA40の搬送工程では、搬送機構50のアーム部60によって使用ラベルが搬送される。
搬送工程で搬送される使用ラベルは、ステップA42の取出工程で、アーム部60によってフィルム1又はラベル集積体9Sから取り出される。
それから、使用ラベルがラベル10である場合には、ステップA44の整形工程で、異形部11a,12aが整形部70によって除去され、ラベル10が整形される。
つづいて、ステップA46の帯電工程では、帯電部80によって使用ラベルが帯電させられる。
その後、ステップA48の配置工程では、アーム部60によって帯電状態の使用ラベルが金型91の内部に配置される。そして、使用ラベルが金型91に張り付く。
ステップA50の成形工程では、成形機構90によって使用ラベルが貼着した容器2を成形する。
[4.材料など]
つぎに、容器2およびラベル10のそれぞれについて、材料をはじめ、物性や比率などを述べる。
[4−1.容器]
〈容器の材料〉
容器2をインジェクション成形するときの樹脂材料としては、ポリオレフィン系の樹脂,ポリエステル系の樹脂,ポリスチレン系の樹脂,エチレン−酢酸ビニル樹脂,ポリアミド,ポリカーボネート,ポリ塩化ビニル,ポリオキシメチレン,ポリメタクリル酸メチル,ポリメタクリルスチレン,ポリアリルサルホンなどの熱可塑性樹脂を使用することができる。またこれらの樹脂は、単独重合体のみならず、共重合体を使用することもできる。共重合体は2元系でも3元系以上の多元系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重合体でもよい。
これらの中でもポリオレフィン系の樹脂,ポリエステル系の樹脂,ポリスチレン系の樹脂が加工適性や安全性の観点から好ましい。
ここで、ポリオレフィン系の樹脂としては、ポリエチレン系の樹脂,ポリプロピレン系の樹脂、ポリ(4−メチルペンタ−1−エン)系の樹脂などが挙げられる。
なかでも、ポリエチレン系の樹脂,ポリプロピレン系の樹脂が好ましい。
ポリエチレン系の樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE),直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)などが挙げられる。
ポリプロピレン系の樹脂としては、ホモポリプロピレン,プロピレンを主体とし、これとα−オレフィンとの共重合体を挙げることができる。プロピレン系共重合体は2元系でも3元系以上の多元系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重合体でもよい。また、ポリエチレンを主体とする樹脂であれば、他の樹脂との共重合体やブレンド樹脂を採用してもよい。
ポリエステル系の樹脂としては、脂肪族ポリエステル,芳香族ポリエステルが挙げられるが、食品容器や洗剤容器など生活用品に良く使われる汎用性から、芳香族ポリエステルが好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
スチレン系の樹脂としては、ポリスチレン,ハイインパクトポリスチレン,スチレン−アクリロニトリル共重合体,アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体,スチレン−ブタジエン共重合体,アクリロニトリル−スチレン−アクリル酸エステル共重合体,メタクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重合体などが挙げられる。
これらの中でも、食品容器や洗剤容器など生活用品に良く使われる汎用性から、スチレン−アクリロニトリル共重合体,アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体のいずれか、または両者の混合物を用いることが好ましい。
ラベル付き容器を製造する際には、金型91にラベル10を挿入して、金型91内に成形可能な状態の熱可塑性樹脂組成物を押し出す方法が好ましい。中でも、金型91にこれらの樹脂からなるパリソンを押し出し成形し、これらを金型91で挟んでブロー成形する方法が好ましい。ブロー成形することによって、容器2を成形すると同時にラベル10を容器2に貼着することができる。これによって、容器2の意匠性、軽量化および生産性を維持したまま、短時間のうちにラベル付き容器を簡便に製造することができる。
上記の樹脂は、インジェクション成形,ダイレクトブロー成形,ストレッチブロー成形に好適である。
〈その他〉
上述した各成形法で用いられる樹脂は、顔料および染料などを含まない透明または自然色のものであってもよく、顔料または染料などを含む不透明または着色のものであってもよい。容器2を構成する樹脂が着色のものであっても、容器2自体の色相とラベル10を介した色相との差異は小さく、容器2とラベル10との一体感は優れたものとなる。容器2を構成する樹脂が透明である場合には、容器2およびラベル10ともに透明であり、ラベル付き容器全体として一体感に優れ、このラベル付き容器のどの箇所からでも内容物が視認しやすくなる。
これらの樹脂は耐熱性、強度、光反射性、その他の物性および意匠性を向上させる観点から結晶性を高める処理を施してもよく、またはこれらの樹脂に公知の充填剤や着色剤,添加剤を加えた樹脂組成物を用いることもできる。
容器2の胴体は、断面が真円であってもよく、楕円形や矩形であっても構わない。胴体の断面が矩形である場合は、角が曲率を有するものであることが好ましい。強度の観点から、胴体の断面は真円か真円に近い楕円形であることが好ましく、真円であることがより好ましい。
[4−2.ラベル]
つぎに、ラベル10について述べる。
〈材料〉
ラベル10の材料には、公知の材料を用いることができる。たとえば、ポリオレフィン系の樹脂、ポリエステル系の樹脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、スチレン系の樹脂、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂を用いることができる。ポリオレフィン系の樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレンが挙げられ、ポリエステル系の樹脂として、ポリエチレンテレフタレートが挙げられるが、これらに特に限定されない。上記の熱可塑性樹脂の中でも、融点が130〜280℃の範囲である熱可塑性樹脂が好ましい。上記の熱可塑性樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
そのほか、ヒートシール剤が溶融するのに必要な熱量をヒートシール層1aに与えるためには、ラベル10が断熱性を有することが好ましい。そのため、多孔質のフィルム1からラベル10を得ることが好ましい。具体的に言えば、基層1bが多孔質のフィルム状であることが好ましい。
〈容器に対する接着強度〉
容器2に対するラベル10の接着強度は、JIS K6854−2:1999「接着剤−はく離接着強さ試験方法−第2部:180度はく離」に従って測定する。ブリスター(気泡)が生じない状況下では、上記接着強度は20N/15mm以上が好ましく、40N/15mm以上がより好ましく、50N/15mm以上がさらに好ましい。一方、上記接着強度の上限は特に限定されないが、低融点樹脂層1aの樹脂の凝集破壊強度から150N/15mm以下であることが好ましい。また、ラベル付き容器からラベル10を剥離したとき、ラベル10内部で凝集破壊が生じることも好ましい。接着強度が上記範囲下限より高ければ、被着体が使用中に受ける摩擦,振動,衝撃によりラベル10が剥れにくい傾向がある。
〈耐水剥離〉
ラベル付き容器を温水に浸漬した場合、ラベル10が容易に剥がれないが、長時間浸漬するとラベル10が自然に剥離するように設計しておくとラベル付き容器からラベル10を剥離することによって容器2のリサイクル適性が向上する。本願実施例では25℃の温水に3時間浸漬しても剥離せず、24時間浸漬した場合剥離する例を示すが、これに限定されず、低融点樹脂層1aの組成、低融点樹脂層1aの厚み、溶解度パラメーター及び処理量等の条件を適宜設定することにより及び洗浄条件(洗浄液の組成、液温、浸漬状態等)に応じた剥離適性を付与することができる。
〈平滑度〉
ところで、良好な印刷適性を発現することから、ラベル10の印刷層1c表面は平滑度が高い。具体的には、特開2006−309175号公報に示された平滑度の印刷層1c表面をなすラベル10が用いられる。一方、インモールドラベリングで容器2にラベル10が貼着するときにヒートシール層1a表面は、特開2015−166175号公報に示された平滑度のヒートシール層1a表面をなすラベル10が用いられる。このような平滑度の表面をなすラベル10は、インモールドラベリングで容器2に貼着されたことを意味するものと言える。
〈厚み方向寸法〉
また、インモールドラベリングで容器2にラベル10が貼着されることから、ラベル10の高さ寸法の「T」が抑えられている。具体的に言えば、ラベル10の厚み方向寸法である「T」と、ラベル10の段差の高さ寸法である「T」との比率T:Tは50:50〜100:0の範囲が好ましい。
〈延伸〉
ラベル10は、少なくとも一方向に延伸されることが好ましい。たとえば、ラベル10の材料に熱可塑性樹脂および無機微細粉末を用い、フィルム状に成形した後に延伸することによって、多孔質のフィルム1を容易に得ることができる。また、延伸されたフィルム1を用いた場合には、異形部11a,12aをバーナ72で除去するときの効率が向上する。さらに、延伸することによってラベル10の剛性が高くなるため、アーム部60でラベル10を金型91に配置するときにラベル10が撓んだり皺が入ったりしにくくなる。
そのうえ、延伸方向をラベル10の輪郭形状に応じて設定することで、異形部11a,12aの形成が抑えられる。たとえば、繰り出し機構20に設置されたラベル10において、X方向に延伸される。
ただし、ラベル10が延伸されていなくてもよい。
〈ヒートシール剤〉
ヒートシール層1aを形成するヒートシール剤には、たとえば150℃〜180℃で溶融して貼着性を発揮するものが用いられる。このヒートシール剤に用いられる材料としては、特開2015−166175号公報や特開2016−47598号公報に示されたさまざまな材料を用いることができる。たとえば、ポリエチレン,ポリプロピレンなどのポリオレフィン系の樹脂、ポリエステル系の樹脂,ポリアミド,ポリ塩化ビニル,スチレン系の樹脂,ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂を用いることができる。
[4−3.比率]
つぎに、ラベル付き容器における容器2およびラベル10の表面の面積比率(以下「比率」という)を述べる。
〈相対面積比〉
まず、第一ラベル11の面積と第二ラベル12の面積との相対的な比率(以下「相対面積比」という)を述べる。
複数のラベル11,12どうしの相対面積比は、一方のラベル(たとえば第二ラベル12)と他方のラベル(たとえば第一ラベル11)との面積比として1:10〜10:1が好ましく、3:7〜7:3がより好ましく、4:6〜6:4がさらに好ましい。ラベル11,12の相対面積比率が上記範囲内にあることによって、ラベル11,12のピックアップに失敗する確率を減少させ、不良率を低減することが容易になる。
なお、一つの容器2に三枚以上のラベルを貼着する場合にも、最も小さいラベルと最も大きいラベルとの面積比として上述した相対面積比が設定される。
〈全体比〉
つづいて、容器2の表面積に対するラベル10の面積の比率(以下「全体比」という)を述べる。
一個の容器2の表面積に対するラベル10(あるいはこれに加えて裏側の面のラベル)の全面積の比率(百分率)は、5%〜90%が好ましく、20〜80%がより好ましく、30〜70%がさらに好ましい。全体比が上記範囲内にあることによって、ラベル10が干渉して脱落するなどの不良率を減少させると同時に、ラベル10の表示機能を発現させることができる。
[5.作用および効果]
本実施形態のラベル付き容器の製造装置および製造方法ならびにこれらに用いられるプログラムでは、ラベル10を使用ラベルとした場合、フィルム1で長手方向に配列されたラベル10が分離されるため、重ねられた枚葉状のラベルを一枚ずつ取り出す製法に比較して、ラベル10の反りを抑えることができ、静電気などで重なってラベル10が取り出されることもない。よって、ラベル付き容器の品質を向上させることができる。
[5−1.ラベルの検査]
まず、ラベル10の検査に関する作用および効果を述べる。
(1)繰り出し機構20によって繰り出されたラベル10が所定の状態であるか否かを検査部40で検査することにより、検査部40の検査結果に応じて、ラベル10の要否を選別することができる。
たとえば、検査部40の検査でラベル10が所定の状態でないとされれば、制御部100によるアーム部60の操作によって、フィルム1からラベル10を分離させず、容器2への不良な状態のラベル10の貼着を防ぐことができる。したがって、ラベル付き容器の品質を高めることができる。
(2)ラベル10が所定の印刷状態であるか否かを検査部40で検査すれば、印刷不良のラベル10の容器2への貼着を防ぐことができる。
(3)また、ラベル10が所定の表面状態であるか否かを検査部40で検査すれば、異物の混入したラベル10の容器2への貼着を防ぐことができる。
(4)フィルム1からラベル10を分離するか否かを検査部40の検査結果に応じて制御部100で制御することで、所定の状態のラベル10を自動的に分離することができる。また、所定の状態でないラベル10を自動的に分離しないようにすることもできる。そのため、製品(ラベル付き容器)の不良発生率を大幅に低減させることができる。
(5)所定の状態であるラベル10を分離することで、容器2に貼着させるのに適切なラベル10を製造ラインにのせることができる。
(6)一方、所定の状態でないラベル10を分離しないことで、容器2に貼着させるのに不適切な状態のラベル10が容器2に貼着することを防ぐことができる。
(7)さらに、検査部40の検査で所定の状態でないとされたラベル10は、繰り出し機構20によって下流側に巻き込まれて排出されるため、繰り出し機構20を利用して、不良な状態のラベル10を製造ラインからはずすことができる。
(8)そのほか、検査部40による検査結果を出力装置114に表示することで、ラベル10の状態の良否を作業員に示すことができ、製造作業性を向上させることができる。
[5−2.ラベルの整形]
つぎに、ラベルの整形を行った場合に関する作用および効果を述べる。
(1)アーム部60によって分離されたラベル10に付随している異形部11a,12aを整形部70によって除去することで、ラベル10が整形される。そのため、容器2におけるラベル10の外形を整えることができ、延いては、ラベル付き容器の品質を高めることができる。
(2)整形部70にエアガン71が用いられれば、噴射したエアで異形部11aを吹き飛ばしてラベル10から除去することで、ラベル10を整形することができる。
(3)整形部70にバーナ72が用いられれば、放射した火炎で異形部12aを溶融させてラベル10から除去することで、ラベル10を整形することができる。
[5−3.ラベルの配置]
さらに、ラベル10の配置に関する作用および効果を述べる。
(1)割り金型91a,91bのうちの一つの内部に複数のラベル11,12をアーム部60によって配置することで、割り金型91a,91bのうちの一つに対応する容器2の一側に複数のラベル11,12が貼着する。このようにして、表側(一側)に複数のラベル11,12が貼着した容器2をインモールド成形することができる。延いては、ラベル付き容器の意匠性を高めることができ、外観のデザイン自由度を向上させることができる。
(2)相対的な配置を保持したまま複数のラベル11,12をフィルム1から分離して金型91a,91bのうち一つの内部に配置することで、金型91a,91b内の所望の位置に複数のラベル11,12のそれぞれを配置することができる。
(3)たとえば、枚葉状のラベルの形状が互いに異なる場合には、金型91内部の所望位置に複数のラベルのそれぞれを配置するのは困難である。これに対し、フィルム1上の相対配置を保持したまま金型91の内部に配置するだけで複数のラベル11,12を所望の位置に配置することができる。このように、製造効率の低下を抑えつつラベル付き容器の意匠性を高めることができる。
(4)また、枚葉状のラベルの輪郭が曲線のみからなる場合には、揃えて重ね難いことから、金型91内部の所望位置に複数のラベルのそれぞれを配置するのは困難である。これに対し、輪郭が曲線のみからなる第一ラベル11は、フィルム1上の向きが保持されたまま金型の内部に配置されるため、このラベル12を所望の位置に配置することができる。このように、製造効率の低下を抑えつつラベル付き容器の意匠性を高めることができる。
(5)ラベル11,12の枚数に応じた数のアーム部61,62が車台部52に設けられるため、複数のラベル11,12を同時に分離,配置することができる。たとえば、本装置よりも少ない本数のアーム部のそれぞれが複数のラベル11,12を順次分離,剥離する製造装置に比較して、製造効率を向上させることができる。
[5−4.枚葉状のラベルを集積したラベル集積体]
複数の枚葉状のラベル9を集積したラベル集積体9Sを装備していることに関する作用および効果を述べる。
ラベル集積体9Sを装備しているので、成形する容器2の仕様に応じて、フィルム1から分離されたラベル10と枚葉状に形成されたラベル9とを切り替えること、または、ラベル10とラベル9とを併用することが可能となり、製造可能な容器の仕様を拡張することができる。
さらに、制御部100により、生産オーダに応じて、切替機構55の作動が制御され、搬送機構50により金型91内に配置される使用ラベルが選択される。生産オーダに応じて使用ラベルが自動で選択されるようになるので、使用ラベルを変更するための人手による作業を不要にすることができ、多種の容器を自動で効率的に製造することができる。
[5−4.ラベルの印刷]
つぎに、ラベル10の印刷に関する作用および効果を述べる。
(1)アーム部60でラベル10が分離される前に繰り出し機構20で繰り出されるフィルム1に印刷部30が印刷するため、ラベル付き容器の製造工程にフィルム1への印刷を組み入れることができる。たとえば、オンデマンドあるいはインラインで補助絵柄をフィルム1に印刷することができる。よって、種々のラベル10を容器2にインモールドラベリングすることができ、ラベル付き容器の生産性を高めることができる。
(2)この印刷部30は、フィルム1の一方の面に対向して設けられ、この一方の面に印刷する。そのため、容器2に貼着されるラベル10の表側(外側)に補助絵柄を印刷することができる。
なお、印刷部30がフィルム1の他方の面に対向して設けられ、この他方の面に印刷する場合には、容器2に貼着されるラベル10の裏側(内側)に補助絵柄を印刷することができる。
(3)本実施形態では不透明のフィルム1を用いるため、ラベル10の絵柄(主絵柄および補助絵柄)は、容器2の地の色(外壁2aの表面色)によって色味の影響を受けにくい。そのため、ラベル10の絵柄の発色性を確保することができる。
さらに、フィルム1が不透明であることから、容器2に貼着されるラベル10の裏側(内側)に印刷された補助絵柄は外観から視認することができない。そのため、外観上の影響を主絵柄に与えることなく補助絵柄をラベル10に盛り込むことができる。
たとえば、製造されたラベル付き容器から剥離されたラベル10の裏面において所定の補助絵柄の有無を調べることで、偽造品や不正品の真贋判定に用いることもできる。よって、ラベル付き容器の外観は同一あるいはほぼ同一であったとしても、真贋判定の精度を向上させることができる。
(4)なお、透明のフィルム1に可視性のインクで印刷された場合には、印刷部30の印刷がフィルム1の面の一方に実施されたとしても他方に実施されたとしても、容器2に貼着されたラベル10の補助絵柄を外観から視認することができる。よって、印刷部30の配設箇所が限定されにくく、製造装置の設計自由度を向上させることができる。
さらに、容器2に貼着されるラベル10の裏側に補助絵柄が印刷されれば、その補助絵柄の耐スクラッチ性を高めることができる。このとき、容器2に貼着されたラベル10の表側に主絵柄が印刷されていれば、たとえば主絵柄および補助絵柄が協調して新たな美観を呈することができ、意匠性を高めることもできる。
(5)上述したように、補助絵柄がラベル10に印刷されることで、偽造品や不製品の真贋判定をすることができる。また、ラベル10の主絵柄に補助絵柄が追加されることで、少数あるいは限定のラベル付き容器を容易に製造することもできる。
なお、補助絵柄をラベル10以外(フィルム1の余白部13)に印刷すれば、ラベル付き容器の製造管理性を向上させることができ、製造装置の停止期間(ダウンタイム)や歩留まりの低下を抑えることに寄与する。
(6)印刷部30がインクジェット方式であるため、汎用的な印刷機を印刷部30に用いることができ、装置コストの上昇を抑えることができる。
この印刷部30で用いられるインクが可視性を有していれば、そのまま視認可能な補助絵柄を印刷することができる。
一方、用いられるインクが不可視性を有していれば、特定の波長光の照射や熱・酸の作用といった特殊な操作をすることで、視認不能な状態から視認可能な状態となる補助絵柄を印刷することができる。これにより、ラベル付き容器の製造にかかわる作業者による不正を抑止することもできる。
なお、用いられるインクがヒートシール性を有していれば、ラベル10と容器2との貼着強度の低下を抑えつつ、容器2に貼着されるラベル10の裏側に補助絵柄を印刷することができる。
(7)印刷部30は、検査部40よりも下流側に配置されているため、検査部40で検査されたラベル10に補助絵柄を印刷することができる。具体的には、検査部40の検査結果を補助絵柄としてラベル10に印刷することができる。
詳細に言えば、所定の状態であることを示す補助絵柄がラベル10に印刷されることで、この補助絵柄が印刷されたラベル10の貼着された容器2は、真正品と見做すことができる。反対に、所定の状態でないことを示す補助絵柄がラベル10に印刷されることで、この補助絵柄が印刷されたラベル10が貼着された容器2は、不正品あるいは偽造品と見做すことができる。よって、ラベル10の補助絵柄を真贋判定に用いることができ、ラベル付き容器に化体した信用を保護することもできる。
本来、検査部40で所定の状態でないとされたラベル10は、ラベル付き容器の製造に用いられることなく廃棄される。
ところが、ラベル付き容器の製造にかかわる作業者によって廃棄されたラベル10が悪用されるおそれがある。たとえば、廃棄されたラベル10が他の容器に貼着されたり再利用されて、ラベル付き容器が偽造されたりするおそれがある。
このような不正がなされたとしても、検査部40の検査結果が補助絵柄としてラベル10に印刷されることで、真正のラベル付き容器を判定することができる。あるいは、作業者による不正を抑止することができる。
(8)さらに、制御部100によって印刷部30によるフィルム1への印刷が制御されるため、印刷部30の印刷を自動的に実施されることもできるし、自動的に実施させないようにすることもできる。そのうえ、自動的に印刷が実施される場合には、印刷される補助絵柄の内容を自動的に選別あるいは組み合わせることもできる。
[II.実施例]
以下、本件の実施例として、使用ラベルにラベル10を使用した例を述べる。
なお、下記の実施例に示す材料,使用量,割合,処理内容,処理手順などは、本件の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本件の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(接着強度)
得られたラベル付き容器について、成形時の向きを基準として上下方向を長手として長さ35mm×幅15mmのサンプルを容器本体とラベルとを含むように切り出した。つぎに、成形時の向きを基準として、切り出したサンプルの下側に、容器とラベルとの間にカッターナイフを差し入れ、5mm分離し、この部分を掴み代とした。つぎに島津製作所製の引張試験機「オートグラフ、AGS−D形」を用い、JIS K6854−3:1999に従い、300mm/分の引張速度で、T字分離し、分離開始10mm以降の分離最大応力を測定し、さらにサンプル6点の測定値を平均して得られた値を接着強度とする。接着強度は、6N/15mm以上であれば実用上全く問題がなく、2N/15mm以上6N/15mm未満であれば実用上問題がなく、2N/15mm未満であれば実用上はがれやすいという基準で判定した。
[1.第一実施例]
第一実施例では、インジェクション成形によって製造されるラベル付き容器について述べる。
ここで、下記の表1に各積層フィルムの製造にあたって使用した材料の種類を示す。
Figure 2018012547
また、下記の表2に各配合量(重量%)、延伸条件、各層の厚みおよび表面処理を示した。
Figure 2018012547
上記の表2に記載の配合物[a1]を250℃に設定された押出機で溶融混練して押出成形し、冷却装置にて70℃まで冷却して単層の無延伸シートを得た。
この無延伸シートを表2に記載の延伸温度(1)に加熱した後、縦方向にロール間で5倍に延伸し、コア層(A1)となる縦一軸延伸フィルムを得た。次いで配合物[a2]を250℃に設定された押出機で溶融混練して、この縦一軸延伸フィルムの片面に積層し、印刷層/コア層(A2/A1)の積層物を得た。更に配合物[a3]と配合物[b]をそれぞれ別の押出機を用い250℃で溶融混練して前記で積層した反対面に配合物[b]が外側になるように積層して、配合物[a2]/配合物[a1]/配合物[a3]/配合物[b]となる印刷層/コア層/中間層/ヒートシール層の四層構造の積層物(A2/A1/A3/B)を得た。更に次いで前記積層物を表2に記載の延伸温度(2)に加熱してテンター延伸機を用いて横方向に8倍延伸し、1軸/2軸/1軸/1軸に延伸された4層の積層フィルムを得た。
この積層フィルムを55℃まで冷却し、耳部をスリットして、さらに印刷層(A2)側に30W・分/m2のコロナ放電処理を施し、三菱化学(株)製「ST−3200」(商品名)を0.5重量%含む水溶液を、単位面積(m2)当たり乾燥後の固形分が0.01gの帯電防止剤が含有するようにサイズプレス方式にて塗工し、乾燥させて帯電防止層を設けた。その結果、帯電防止層/印刷層/コア層/中間層/ヒートシール層(帯電防止層/A2/A1/A3/B)の積層構造を持つ、インモールド成形用のラベル10が配列されたシート(フィルム1)を得た。なお、シートのヒートシール層側には帯電防止処理が施されていない。ここでは、「印刷層/コア層/中間層」(A2/A1/A3)がラベル10に相当する。
これらのインモールド成形用のラベル10を用いて、本実施形態に係る製造装置(以降、単に「本製造装置」とも称する。)によりラベル付き容器の製造を行った。本製造装置は、成形機構90として、(株)新潟鐵工所製の射出成形機(NV50ST/型締め50トン、縦型配置式)を備えている。容器のサイズが横130mm、縦150mm、肉厚1mmの平板となる射出成形用の割り金型を用いた。繰り出し機構20によってフィルム1を繰り出し、検出部41がラベル10の状態を検出した。次に、肯定判定されたラベル10を、搬送機構50によってフィルム1から剥離した。さらに、金型を20℃に保持した状態で、下部固定盤側に取り付けられた雌型の金型表面に、搬送機構50によってラベル10を印刷面側が金型と接するように配置した。次いで割り金型を型締めした後、射出装置よりポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製、「ノバテックPP、MA3、MFR11[230℃、2.16kg荷重]」)を射出樹脂温度230℃、射出圧力60MPaでゲート部より型内に注入し、ラベル10を溶融接着させるとともに射出樹脂を冷却固化させた。その後、型開きをして、ラベル付き容器2を得た。これにより得られたラベル付き容器2のラベル接着強度は7.2N/15mmであった。また、射出樹脂温度200℃に変更した以外は上記と同様にして、ラベル付き容器2を得た。これにより得られたインモールド成形品のラベル接着強度は6.7N/15mmであった。
[2.第二実施例]
第二実施例では、ダイレクトブロー成形によって製造されるラベル付き容器について述べる。
下記の表3に記載の材料を下記の表4に記載の配合割合で混合したオレフィン系樹脂を、250℃に設定した押出機にて溶融混練した後、250℃に設定したTダイに供給し、シート状に押し出し、これを冷却ロールにて約60℃まで冷却して無延伸シートを得た。次いでこの無延伸シートを、表4に記載の縦延伸温度に再加熱した後、ロール群の周速差を利用して縦方向に表4に記載の倍率となるように延伸し、冷却ロールにて約60℃まで冷却して、延伸シートを得た。
Figure 2018012547
Figure 2018012547
次いで表4に記載の種類の熱可塑性樹脂を、230℃に設定した押出機にて溶融混練した後、230℃に設定したTダイよりシート状に押し出し、この熱可塑性樹脂と延伸シートとを、#150線のグラビアエンボスを付形した金属冷却ロールとマット調ゴムロールとの間に導き、挟圧して両者を接合しながら熱可塑性樹脂側にエンボスパターンを転写し、冷却ロールにて冷却して、オレフィン系樹脂フィルム/ヒートシール層の2層構造を有する積層樹脂シートを得た。
次いでこの積層樹脂シートを、テンターオーブンを用いて表4に記載の横延伸温度に再加熱した後、テンターを用いて横方向に表4に記載の倍率となるように延伸した後、更に160℃に調整した熱セットゾーンによりアニーリング処理を行い、冷却ロールにて約60℃まで冷却し、耳部をスリットして表4に記載の厚み,密度,無機微細粉末含量を有する2層構造の2軸延伸樹脂のフィルム1を得て、この一部をインモールド成形用のラベル10とした。
次いでこれをガイドロールでコロナ放電処理器に導き、オレフィン系樹脂フィルム側の表面に50W・分/mの処理量でコロナ放電処理を施し、巻き取り機で巻き取った。
各実施例、比較例から得たインモールド成形用のラベルを、横60mm,縦110mmの矩形に打抜加工してラベル付き容器の製造に用いるラベル10とした。このラベル10を400mlの内容量のボトルを成形できるブロー成形用金型の一方にヒートシール層がキャビティ側に向くように配置し、吸引を利用して金型上に固定した後、金型間に高密度ポリエチレン(商品名「ノバテックHD HB420R」,日本ポリエチレン(株)製、MFR〈JIS−K7210〉=0.2g/10分,融解ピーク温度〈JIS−K7121〉=133℃,結晶化ピーク温度〈JIS−K7121〉=115℃,密度=0.956g/cm)を170℃で溶融してパリソン状に押出し、次いで金型91を型締めした後、4.2kg/cmの圧空をパリソン内に供給し、16秒間パリソンを膨張させて金型91に密着させて容器状とするとともにラベル10と融着させ、次いで、金型91内で成型物を冷却し、型開きをしてラベル付き容器を得た。この際、金型冷却温度は20℃、ショットサイクル時間は28秒/回とした。
ラベル付き容器を23℃、相対湿度50%の環境下に1週間保管した後、接着強度を評価した。得られたラベル付き容器のラベル接着強度は5.6N/15mmであった。
[3.第三実施例]
第三実施例では、ストレッチブロー成形によって製造されるラベル付き容器について述べる。
基材層用の樹脂組成物として、プロピレンの単独重合体(日本ポリプロ社製、商品名:ノバテックPP MA3U)100質量%を、押出機を用いて240℃で溶融混練した。また、中間層用の樹脂組成物として、エチレン・ヘキセン−1共重合体(日本ポリエチレン社製、商品名:カーネル KS340T)85.7質量%,低密度の高圧法ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、商品名:ノバテックLD LC720)9.5質量%、および帯電防止剤(日本ポリエチレン社製、商品名:ノバテックLL LX−AS)4.8質量%の混合物を、押出機を用いて240℃で溶融混練した。また、印刷可能層用の樹脂組成物として、プロピレンの単独重合体(日本ポリプロ社製、商品名:ノバテックPP MA3U)70質量%および低密度の高圧法ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、商品名:ノバテックLD LC720)30質量%の混合物を、押出機を用いて240℃で溶融混練した。なお、これらの溶融混練は、互いに別々の押出機を用いて行った。
これらの混練物を1台の共押出T−ダイに供給し、T−ダイ内で3層に積層した。次に、T−ダイよりシート状に押し出し、これをセミミラー調冷却ロールとマット調ゴムロールとの間に導き、挟圧(線圧:約1.5kg/cm)しながら冷却した。このようにして、印刷可能層/基材層/中間層の3層構造を有する無延伸の積層樹脂フィルムを得た。
次に、得られた積層樹脂フィルムをガイドロールでコロナ放電処理器に導き、印刷可能層側の表面を50W・分/mの処理量でコロナ放電処理を施し、耳部を切り取った。その後、巻き取り機で巻き取った。
上記のセミミラー調冷却ロールとしては、表面粗さ(JIS−B−0601に準拠して測定した算術平均粗さRa)0.3μm、最大高さ(Ry)2.9μm、十点平均粗さ(Rz)2.2μm、直径450mm、および幅1500mmのものを用いた。当該ロールの冷却温度を70℃とした。なお、上記セミミラー調冷却ロールは、硬化クロムメッキされたミラー仕立(鏡面仕立)の金属冷却ロールをセミミラー調に加工した後、研磨仕上げをしたロールである。
また、上記のマット調ゴムロールとしては、スプリング式JIS硬度計を用いて測定したゴム硬度(JIS−K−6301:1995に準拠)が70Hsであり、かつ、粒子径が31〜37μmの珪砂および珪酸ガラスの粒子を20〜55質量%の割合で含有させたものを用いた。さらに、当該ゴムロールは、直径300mmおよび幅1500mmであった。
挟圧時には、セミミラー調冷却ロールが中間層と接し、マット調ゴムロールが印刷可能層と接するように成形した。得られた積層樹脂フィルムの厚さは80μmであり、内部ヘイズは13%であった。
マイクログラビアコーターを用いて、マレイン酸変性エチレン・酢酸ビニル共重合体のエマルジョン溶液(東洋モートン社製、商品名:EA−H700、固形分濃度:50%)を塗工した。塗工した積層樹脂フィルムを95℃に設定したオーブンで乾燥させて得られた塗工層を、シール層とした。このようにして、実施例1〜3および比較例1の各インモールドラベル用のフィルム1を得た。フィルム1のラベル10におけるシール層の厚さは、いずれも3μmであった。
得られたフィルム1を長辺8cmおよび短辺6cmの矩形に打ち抜き、インモールド成形用のラベル10を得た。
ストレッチブロー成形機(日精エー・エスー・ビー社製、型式名:ASB−70DPH)の成形用金型の内部に、シール層の反対面が金型に接するように(シール層がキャビティ側を向くように)、設置した。金型91には吸引孔が設けられ、真空吸引装置に接続されている。ラベル10は、長辺が金型91内で樹脂成形体の胴体の周方向に対して平行に貼着するように設置した。金型91は、キャビティ側の表面温度が20〜45℃の範囲内となるように冷却した。
つぎに、ポリエチレンテレフタレートのプリフォームを130℃に予熱した。そして、金型91内で、10〜40kg/cmのブロー圧力下、金型温度45℃で1秒間、このプリフォームをストレッチブロー成形した。その後、3秒で50℃まで冷却した。このようにして、ラベル付き容器を得た。得られたラベル付き容器のうちの容器2は、高さ12cmおよび一辺約7cmの角型の胴部を有する容器であった。
つぎに、得られた各ラベル付き容器を、温度23℃、相対湿度50%環境下で2日間保管した。得られたインモールド成形品のラベル接着強度は6.9N/15mmであった。
[III.変形例]
最後に、本実施形態の変形例について述べる。
[1.第一変形例]
ここでは、ラベル10の検査に関する変形例を述べる。
上述した一実施形態では、所定の状態でないと判定されたラベル10をフィルム1から分離しないものを説明したが、所定の状態でないと判定されたラベル10をアーム部60で分離してもよい。この場合には、図2に二点鎖線で示すように、アーム部60で分離されたラベル10を装置外に排出する排出口(第二排出部)27が設けられる。ここでは、原点位置P1における挿抜位置と搬送位置との間であって、アーム部60よりも下方に排出口27が配置される。
このようにアーム部60および排出口27がラベル10の排出部として機能することで、所定の状態でないと判定されたラベル10を確実に装置外に排出することができる。
また、検査部40によるラベル10の検査結果に基づいて、ラベル10の品質管理を実施してもよい。たとえば、検査部40によってラベル10が所定の状態でないと判定された記録を蓄積することによって、ラベル10の品質を管理することができる。この場合には、図7の破線で示すように、判定工程(ステップA24)の否定判定の後に品質管理工程(ステップA62)が実施される。
そのほか、所定の状態でないラベル10を所定の状態に修正したうえでフィルム1から分離してもよい。この場合には、ラベル10を所定の状態にする修正部が製造装置に設けられる。
この修正部としては、表面に存在する異物を除去してラベル10を修正する場合には、エアを噴出して異物を除去するエアガンや表面を拭き取って異物を除去する払拭装置を採用することができる。あるいは、不良な印刷状態を修正する場合には、修正部として、たとえば印刷抜けを補完するプリンタやマーカなどの印刷部30を利用することもできる。
このように、検査工程の後であって分離工程あるいは取出工程の前に、修正部によってラベル10が修正されることで、ラベル10が所定の状態に修正される修正工程が実施されてもよい。
一方、所定の状態でないラベル10を不良品として排出する前に所定の状態に復元できないような状態に変化させてから排出してもよい。この場合には、ラベル10を所定の状態に復元できないような状態に変化させる状態変更部が製造装置に設けられる。
この状態変更部によるラベル10の状態の変更は、針による突き刺しなどの物理的な状態の変更であってもよく、前記印刷部で印刷情報の状態を変更するための上書き(新たな印刷)であってもよい。あるいは、状態変更部は、複数のラベル10を固着させる手段であってもよい。
状態変更部によるラベル10の上書きとしては、ベタ印刷、地紋の印刷、文字の印刷、マークの印刷等の印刷情報を重ねる手段や、インク剥離剤やインク溶解剤等の印刷情報を除去する手段などが挙げられる。
複数のラベルを固着させる手段をなす状態変更部としては、粘着剤の噴射や塗布する装置や機構などが挙げられる。
[2.第二変形例]
ここでは、ラベル10の整形に関する変形例を述べる。
整形部70の作動は、連続的でなく間欠的でもよい。たとえば、搬送されるラベル10が整形位置Pのときに、整形部70がエアや火炎を放出し、それ以外のときに放出を停止してもよい。
さらに、アーム部60によって分離されたラベル10に異形部11a,12aが付随しているか否かを検査する検査部が設けられてもよい。
この検査部としては、上述した光学機器26を流用することができる。この光学機器26による検査手法としては、ラベル10の見本となる画像データ(輪郭のデータ)と光学機器26によって撮像されたラベル10の画像データ(輪郭のデータ)とを比較する手法が挙げられる。この手法では、前者の輪郭よりも後者の輪郭が大きいときに異形部11a,12aがラベル10に付随していると判定し、そうでなければ異形部11a,12aがラベル10に付随していないと判定する。このような検査工程は、分離工程あるいは取出工程の後であって整形工程の前に実施される。
このようにして異形部11a,12aの有無を検査する検査部が設けられる場合には、制御部100に対して検査結果を伝達可能に検査部が接続されることが好ましい。
この制御部100は、検査部の検査結果に応じてラベル10を整形するか否かを制御する。
具体的には、異形部11a,12aがラベル10に付随しているとの検査結果が検査部から制御部100に伝達されると、ラベル10を整形する制御指示が制御部100から整形部70に出力される。一方、異形部11a,12aがラベル10に付随していないとの検査結果が検査部から制御部100に伝達されると、ラベル10を整形しない制御指示、即ち、停止制御指示が制御部100から整形部70に出力される。このような制御処理を上記のプログラム117が実行してもよい。
このように、整形部70は、検査部の検査でラベル10に異形部11a,12aが付随しているとされるとラベル10を整形し、反対に、検査部の検査でラベル10に異形部11a,12aが付随していないとされると、ラベル10を整形しなくてもよい。
そのうえ、ラベル10における異形部11a,12aの位置を検出する位置検出部を設けてもよい。たとえば、ラベル10の見本となる画像データに対して撮像されたラベル10の画像データがはみ出した部分の座標を特定することで、異形部11a,12aの位置を検出することができる。このような位置検出工程は、検査工程において異形部11a,12aのラベル10への付随が判定されることを前提として、検査工程の後かつ整形工程の前に実施される。
この位置検出部が設けられる場合には、位置検出部によって検出された位置に応じて整形部70が異形部11a,12aを除去することが好ましい。具体的には、位置検出部によって検出された異形部11a,12aの位置情報が制御部100に伝達され、この位置情報に基づいて、整形部70による整形箇所を制御部100が制御することが好ましい。平たく言えば、異形部11a,12aがラベル10に付随するときだけ、異形部11a,12aに整形部70の狙いをつけて、ラベル10を整形してもよい。このような制御処理を上記のプログラム117が実行してもよい。
そのほか、延伸成形されたラベル10を用いる場合には、ラベル10の延伸方向に応じて異形部11a,12aの位置を推測してもよい。あるいは、繰り出されるラベル10のそれぞれにおける異形部11a,12aの位置の履歴に基づいて、異形部11a,12aの位置を推測してもよい。このように異形部11a,12aの位置を推測することにより、位置検出部(位置検出工程)を省略したとしても、異形部11a,12aを確実に除去することができ、ラベル10の整形精度を向上させることができる。
つぎに、ラベル10の整形に関する変形例の作用および効果を述べる。
アーム部60によってフィルム1から分離されたラベル10に異形部11a,12aが付随いているか否かを検査する検査部が設けられれば、検査部の検査結果に応じて、ラベル10の整形の要否を判別することができる。たとえば、検査部の検査でラベル10に異形部11a,12aが付随しているとされれば、制御部100や作業員による整形部70の操作によって、ラベル10から異形部11a,12aを除去することができる。
さらに、検査部の検査結果に応じてラベル10を整形するか否かを制御部100が制御すれば、ラベル10から異形部11a,12aを自動的に除去することができる。また、異形部11a,12aの付随していないラベル10が整形されず、整形部70による過度な整形処理を抑えることができる。
検査部の検査でラベル10に異形部11a,12aが付随しているとされると、たとえば制御部100や作業員による整形部70の操作によって、ラベル10から異形部11a,12aが除去される。このようにして製造ライン上のラベル10の外形を整えることで、製造効率を確保しつつラベル付き容器の品質を高めることができる。
そのうえ、位置検出部によって検出された異形部11a,12aの位置に応じて、整形部70が異形部11a,12aを除去することで、異形部11a,12aの除去効率を向上させることができる。
一方、検査部の検査でラベル10に異形部11a,12aが付随していないとされると、たとえば制御部100や作業員による整形部70の停止操作によってラベル10が整形されず、無用な整形処理を抑えることができる。
[3.第三変形例]
ここでは、ラベル10の位置決めに関する変形例を述べる。
位置決め機構25としては、分離位置に対応する箇所に配置されてフィルム1の位置決め穴に対応する箇所(高さ)を挟持する電極を設けてもよい。この位置決め穴は、一つのラベル10のそれぞれに対して一つずつフィルム1に穿設されている。
この場合には、フィルム1の位相が「N」のときに電極どうしが穴を介して接触し通電する。一方、フィルム1の位相が「N」以外のときには、電極どうしが絶縁される。そのため、電極の通電時にラベル10の繰り出しを停止させることで、分離位置にラベル10を位置決めすることができる。
そのほかの位置決め機構としては、出没駆動される位置決めピン(プランジャ)とこのピンが挿抜される位置決め穴とが協働してラベル10を位置決めする機構が挙げられる。
この位置決め機構では、突出した位置決めピンは位置決め穴に挿入されており、反対に、没入した位置決めピンは位置決め穴から抜け出している。
フィルム1の位相が「N」のときに、位置決めピンは突出した状態とされる。一方、フィルム1の位相が「N+1」や「N+2」など「N」以外のときに位置決めピンは没入した状態とされる。
そのため、分離位置にラベル10が繰り出されると、位置決め穴に挿入された位置決めピンで繰り出しが規制された位相「N」のフィルム1が位置決めされる。その後、突出状態の位置決めピンを没入させ、繰り出されたフィルム1の位相が「N+1」や「N+2」のなど「N」以外のときには、規制されることなくラベル10が繰り出される。
この際、バネやゴムといった付勢部材で位置決めピンを突出方向に付勢してもよい。
なお、ラベル付き容器は、三つ以上が同時に成形されてもよいし、一つずつ成形されてもよい。この場合には、一度に成形されるラベル付き容器の数に応じて、ラベル10の繰り出し枚数や金型の組数が設定される。さらに、各組の金型には、二分割の割り金型に限られず、三つ以上に分割された割れ金型を用いてもよい。
[4.第四変形例]
ここでは、アーム部60に関する変形例を述べる。
上述した一実施形態では、一つのラベル10におけるラベル11,12の枚数に応じた数のアーム部61,62が設けられる車台部52を説明したが、ラベルの枚数にかかわらず、一つのアーム部を用いてもよい。
この場合に用いられるアーム部には、複数枚のラベルの全てと側面視で重複する大きさの先端部が設けられる。この先端部としては、多数の穴が穿設されたパンチンググリル(「パンチングプレート」とも称される)を用いることができる。
翻って、一つのラベル10におけるラベル11,12の枚数よりも多数のアーム部を設けてもよい。具体的には、一枚のラベル11,12に対して複数のアーム部が設けられてもよい。
さらに、吸引に限らず、静電気でラベルをアーム部に引き付けてもよい。この場合には、ラベルが帯電しうることから、帯電部を設けなくてもよい。
もちろん、アーム部の数は、ラベル11,12のみならず枚葉状のラベル9を吸着できるように設定される。
[5.第五変形例]
ここでは、ラベル10の取り出し及び搬送機構に関する変形例を述べる。
つまり、切替機構は、ラベル9,10の取り出し先のステージを切り替えるのに代えてあるいは加えて、搬送機構50のステージを切り替えてもよい。具体的には、上下に延びる別のスライドレールが設けられ、車台部52がこのスライドレールに沿って上下にスライド移動する切替機構であってもよい。この場合には、車台部52が下部に位置するときは、上述したように長尺のフィルム1からラベル10を分離することができるうえに、上部に位置するときには、スタッカ8で重ねられた枚葉状のラベル9を取り出すことができる。
なお、繰り出し機構20における回転軸21,22の延在方向や、繰り出し機構20およびスタッカ8が並ぶ方向は、上下方向に限らず、周囲の構成や要求仕様などに応じて種々の方向に設定される。
以下、具体的な例を説明する。
(1)上記一実施形態では、図8に示すように、架台54を移動機構(架台移動機構)54により移動させて、架台54上のラベル設置部200A,200Bを、搬送機構50の取出部がラベル10,9を取り出せる位置に選択的に上下に移動させることにより、使用ラベルの切り替えを行った。この構成は、前述の図10(b)に示す構成2を具体化したもののであるが、図10(b)に示す構成2はこのような構成に限定されない。例えば、架台移動機構を、架台54を水平回転する機構とすると共に、繰り出し機構20と枚葉スタッカ8とを異なる回転位相において架台54上に同じ高さで設置するようにしてもよい。このような構成により、架台移動機構で架台54を水平回転させることで、繰り出し機構20と枚葉スタッカ8とを取出部がラベル10,9を取り出せる位置に選択的に移動させることができる。
(2)上記一実施形態では、図8に示すように、架台54を移動機構56により移動させて、架台54上のラベル設置部200A,200Bを、搬送機構50の取出部がラベル10,9を取り出せる位置に選択的に移動させることにより、使用ラベルの切り替えを行った。すなわち、前述の図10(b)に示す構成2を具体化したものを説明した。
これに対し、前述の図10(c)に示す構成3のように、分離ラベル設置部200Aと枚葉ラベル設置部200Bとの位置を移動させる替りに、搬送機構50の取出部(車台部52等)の方を、分離ラベル設置部200Aから分離ラベルを取り出すことのできる分離ラベル取出位置と、枚葉ラベル設置部200Bから枚葉ラベルを取り出すことのできる枚葉ラベル取出位置とに選択的に停止させるようにしても良い。
具体的には、図8において、枚葉スタッカ8を、繰り出し機構20と同じ高さで繰り出し機構20のX方向又はX方向に配置し(換言すれば車台部52が走行するスライドレール51に対して、繰り出し機構20と枚葉スタッカ8とを平行に並べて)、ラベル10が使用ラベルの場合には取出部は繰り出し機構20と対面する分離ラベル取出位置で一旦停止してラベル10を取り出した後、成形機構90へと移動する。一方、ラベル9が使用ラベルの場合には取出部は枚葉スタッカ8と対面する枚葉ラベル取出位置で一旦停止してラベル9を取り出した後、成形機構90へと移動する。
なお、車台部52を含む取出部により使用ラベルを取り出すときの停止位置(すなわち取出位置)の制御は、制御部100が、予め記憶したプログラムに応じて、生産オーダに応じて取出部の作動を制御することにより行う。
この構成によれば、架台54を移動させる移動機構56を不要とすることができると共に搬送機構50によりラベル設置部200A,200Bのどちらからも使用ラベルを取り出すことができる。
(3)また、前述の図10(a)〜(c)及び図11(a),(b)に示す構成1〜5のように、フィルム1を含む繰り出し機構20と、ラベル集積体9Sを含む枚葉スタッカ8とを、カートリッジ内に装備して、架台54に着脱可能に構成してもよい。これにより消耗に応じてフィルム1やラベル集積体9Sの交換を容易に行うことができる。
(4)また、前述の図11(a)に示す構成4のように、例えば、図2において、搬送部として、分離ラベル設置部200A(フィルム1)からラベル10を取り出して成形機構90の金型91内まで搬送する分離ラベル用搬送部と、枚葉ラベル設置部200B(ラベル集積体9S)からラベル9を取り出して成形機構90の金型91内まで搬送する枚葉ラベル用搬送部とを設けてもよい。
具体的には、例えば、図2において、Y1側のラベルストックエリア200に分離ラベル設置部200A(フィルム1)だけを配置すると共に、Y2側のラベルストックエリア200に枚葉ラベル設置部200B(ラベル集積体9S)だけを配置し、Y1側の搬送機構50を分離ラベル設置部200A専用の分離ラベル用搬送部とし、Y2側の搬送機構50を枚葉ラベル設置部200B専用の枚葉ラベル用搬送部とする構成が挙げられる。
これにより、例えば、印刷部30によりラベル10に可変情報(例えば偽造防止のための情報。以下同様。)が印刷され、予め印刷された枚葉状のラベル9に可変情報が含まれない場合には、可変情報を含むラベルと可変情報を含まないラベルとの両方を有する容器を製造することができる。
また、分離ラベル設置部200Aの分離ラベル用搬送部と、枚葉ラベル設置部200Bの枚葉ラベル用搬送部とを互いに異なる機構としてもよい。具体的には、図8において、分離ラベル用搬送部に図示の搬送機構50を使用して、分離ラベル設置部200Aからラベル10を真空吸引又は静電気吸着し、一方、枚葉ラベル用搬送部に、自在な軌道で搬送可能な多軸(例えば四軸や六軸)のロボットのアーム又は一定の軌道で搬送可能なリンク機構を使用して、ラベル9を真空吸引又は静電気吸着して搬送する構成が挙げられる。
もちろん、分離ラベル用搬送部に多軸のロボットのアーム又はリンク機構を使用し、枚葉ラベル用搬送部に搬送機構50を使用してもよい。
(5)そのほか、切替機構は、前述の図11(b)に示す構成5のように、ラベル9,10の取り出し先のステージ(高さ)を切り替えるのに代えてあるいは加えて、搬送機構50のステージ(高さ)を切り替えてもよい。具体的には、図8において、スライドレール51を上下に移動させる機構(搬送部移動機構)を設け、車台部52をスライドレール51ごと上下にスライド移動するように構成すればよい。この場合には、車台部52が下部に位置するときは、上述したように長尺のフィルム1からラベル10を分離することができるうえに、上部に位置するときには、スタッカ8で重ねられた枚葉状のラベル9を取り出すことができる。
(6)上記一実施形態では、ラベル10を含むフィルム1が設置される分離ラベル設置部200Aと、ラベル9を含むラベル集積体9Sが設置される枚葉ラベル設置部200Bとの両方を架台54上のラベルストックエリア200に設置したが、前述の図10(a)に示す構成1のようにしても良い。具体的には、例えば、図8において、架台54上のラベルストックエリア200を、フィルム1を装備するためのエリアであることを前提としつつ、このラベルストックエリア200にフィルム1に替えてラベル集積体9Sを設置できる構成が挙げられる。より具体的には、フィルム1を含む繰り出し機構20を第一カートリッジに収容すると共に、ラベル集積体9Sを含む枚葉スタッカ8を第二カートリッジに収容し、且つ、両カートリッジを、架台54に設けた同一の装着口に着脱可能とする構成が挙げられる。
この構成によれば、フィルム1が装備された第一カートリッジと、ラベル集積体9Sが装備された第二カートリッジとが、何れも、同一の装着口に着脱可能なので、必要に応じて、使用ラベルを、フィルム1のラベル10と、ラベル集積体9Sの枚葉状のラベル9とを切り替えることができる。
(7)搬送機構50は、車台部52がレール51に沿ってスライド移動して、ラベル9,10が直線的に往復動する機構に限られない。
たとえば、回転する円盤状の外周端部に断続的に吸盤や静電部を配置し、これらの吸盤や静電部でラベル9,10を引き付けてもよい。この場合には、ラベル9,10が回転しながら搬送される。
(8)四軸ロボットや六軸ロボットといった多軸のロボットアームの先端部に吸盤や静電部を配置し、これらの吸盤や静電部でラベル9,10を引き付けてもよい。この場合には、ラベル9,10を自在な軌道で搬送することができる。
搬送部として多軸のロボットアームを使用する場合には、フィルム1(ラベル10)が設置される分離ラベル設置部200A用の分離ラベル用搬送部と、ラベル集積体9S(枚葉状のラベル9)が設置される枚葉ラベル設置部200B用の枚葉ラベル用搬送部とに、単一の多軸のロボットアームを兼用させることができる。具体的には、制御部100に、予め、分離ラベル設置部200Aからラベル10を取り出し可能な分離ラベル取出位置と、枚葉ラベル設置部200Bからラベル9を取り出し可能な枚葉ラベル取出位置とを記憶させておき、制御部100の制御により、生産オーダがラベル10を使用するオーダの場合には、ロボットアームの作業端を分離ラベル取出位置に移動させ、生産オーダがラベル9を使用するオーダの場合には、ロボットアームの作業端を枚葉ラベル取出位置に移動させるようにすればよい。この場合、多軸のロボットアームは搬送軌道を自在に設定できることから、分離ラベル設置部200A及び枚葉ラベル設置部200Bの配置の自由度が高い。
(8)さらに、ラベルの枚数に応じた数のロボットアームが設けられる場合には、相対的な配置を変更して搬送することができる。
すなわち、複数のラベル11,12の相対的な配置は、分離工程(分離部)あるいは取出工程(取出部)と配置工程(配置部)とで、異なるように設定されていてもよい。これにより、長尺のフィルム1において、一方の面の長手方向に複数のラベル11,12からなるラベル群10が複数配列された状態で、一つのラベル群10の中における複数のラベル11,12の間隔を狭くすることができる。言い換えると、長尺のフィルム1に印刷するときの絵柄の割り付け(面付けともいう)の工夫により余白を少なくすることで、フィルム1の材料コストを削減することができる。
このとき、取出工程(分離工程)において、ラベル群10をなす複数のラベル11,12のそれぞれをフィルム1から分離する点で変化はないが、配置工程において、金型91のうち一つの内部に、取出工程(分離工程)で分離された複数のラベル11,12の相対的な配置と異なるように配置することが必要になる。複数のラベル11,12のそれぞれを吸引するアーム部60はそれぞれ独立して移動する必要がある。これを達成するためには、上述したように、それぞれのアーム部60がそれぞれ独立した多軸ロボットのアームとして、またはこのアームに接続されて構成されることが好ましい。
複数のラベル11,12の相対的な配置が、分離工程(取出工程)と配置工程とで異なるように設定される場合には、分離工程(取出工程)における複数のラベル11,12の相対位置および配置工程における複数のラベル11,12の相対位置をそれぞれ予め外部記憶装置112に記憶しておき、分離工程(取出工程)でのラベル11,12の相対配置を配置工程でのラベル11,12の相対配置に変化させて、複数のラベル11,12を金型91に配置するように多軸ロボットをコンピュータ制御することが好ましい。さらに、この制御を制御部100に実行させるプログラム117が外部記憶装置112に格納されることが好ましい。
上記実施形態では、ラベルストックエリア200に、分離ラベル設置部200Aに加え、枚葉ラベル設置部200Bを設けたが、枚葉ラベル設置部200Bを設けずに分離ラベル設置部200Aだけを設けてもよい。この場合、当然であるが、使用ラベルの切り替えを行う切替機構は不要となる。
[6.第六変形例]
ここでは、印刷部30に関する変形例を述べる。
図9に示すように、印刷部30として二つの印刷部30A,30Bが設けられてもよい。さらに、検査部40として二つの検査部40A,40Bが設けられてもよい。具体的には、上流から下流へ向けて上流印刷部30A(第一印刷部),上流検査部40A(第一検査部),下流印刷部30B(上流印刷部,第二印刷部),下流検査部40B(第二検査部)の順に印刷部30および検査部40が設けられてもよい。さらに、フィルム1の一方の面に対向して、上流印刷部30Aおよび上流検査部40Aが配置され、また、フィルム1の他方の面に対向して、下流印刷部30Bおよび下流検査部40Bが配置されてもよい。
この場合には、上流印刷部30Aにラベル10の主絵柄を印刷させれば、ラベル10が未印刷の――ラベル10の主絵柄が予め印刷されていない――フィルム1を用いることができる。このように構成することで、少量のラベル10を印刷してラベル付き容器を製造する際に、予めラベル10を印刷する大掛かりな印刷装置を必要としないためコスト上有利である。さらに、上流検査部40Aの検査対象を上流印刷部30Aで印刷された主絵柄とすれば、上述したように主絵柄の印刷されたラベルが所定状態であるかを検査することができる。
また、下流印刷部30Bに上述した補助絵柄を印刷させ、この補助絵柄を下流検査部40Bの検査対象とすれば、補助絵柄を検査することもできる。
そのほか、制御部100が下流検査部40Bの検査結果に応じてアーム部60を制御すれば、二つの検査部40A,40Bの検査で所定の状態であるとされたラベル10だけを用いてラベル付き容器を製造することができる。よって、ラベル付き容器の品質低下を確実に抑えることができる。
[7.第七変形例]
ここでは、制御系に関する変形例を述べる。
制御部100の制御対象は、印刷部30,アーム部60,整形部70だけでなく、繰り出し機構20,搬送機構50といった他のユニットであってもよいし、これらのユニットを統合的に制御して製造装置の全体を制御してもよい。この場合には、製造装置の各ユニットを個別に制御するときの制御処理や制御装置の全体を制御するときの制御処理をプログラム117が実行してもよい。
逆に、制御部100を省略してもよい。この場合には、出力装置114以外に表示部を設け、この表示部に検査部40による検査結果を表示してもよい。このように表示部に検査結果が表示されれば、表示された検査結果に応じて、作業員が印刷部30やアーム部60を手動で操作し、ラベル10を選別することができる。よって、製造作業性を高めることができる。
更に言えば、整形部70,帯電部80を省略してもよい。この場合には、装置構成を簡素にすることができる。
01 ラベルストックエリア
01A 分離ラベル設置部
01B 枚葉ラベル設置部
01a 第一カートリッジ
02 フィルム
03 搬送部
03A 分離ラベル用搬送部
03B 枚葉ラベル用搬送部
04 取出部/配置部
04A 第1取出部/配置部
04B 第2取出部/配置部
05 成形部
06 ラベル集積体
06a 第二カートリッジ
1 連続フィルム
8 スタッカ
9 枚葉状のラベル
9S ラベル集積体
10 ラベル(ラベル群)
11 第一ラベル
12 第二ラベル
2 容器
20 繰り出し機構
30 印刷部(第一印刷部,下流印刷部)
30A 上流印刷部(第一印刷部)
30B 下流印刷部(第二印刷部)
40 検査部
41 検出部
42 判定部
50 搬送機構(搬送部)
51 スライドレール
52 車台部
54 架台
54a 支持バー
55 切替機構(相対位置変更機構,ラベル設置部移動機構)
56 移動機構(架台移動機構)
60 アーム部(分離部,取出部,配置部,排出部)
60a 先端部
61 第一アーム部
62 第二アーム部
90 成形機構(成形部)
91 金型
91a 第一割り金型
91b 第二割り金型
92 スライドレール
100 制御部(コンピュータ)
117 プログラム
118 記録媒体
200 ラベルストックエリア
200A 分離ラベル設置部
200B 枚葉ラベル設置部
原点位置
整形位置
帯電位置
成形位置
ラベル10の厚み方向寸法
容器2の外表面2bに対して外側で段部を形成するラベル10の高さ寸法

Claims (11)

  1. 分離して使用される分離ラベルを長手方向に複数配列された長尺の連続フィルムを装備するエリアであって、枚葉状に形成された枚葉ラベルを集積したラベル集積体を装備可能な、ラベルストックエリアと、
    前記ラベルストックエリアから前記分離ラベル及び前記枚葉ラベルの少なくとも一方のラベルである使用ラベルを取り出す取出部と、前記取出部によって取り出された前記使用ラベルを、ラベル付き容器の製造装置用の金型内に配置する配置部とを有して、前記使用ラベルを前記ラベルストックエリアから前記金型内まで搬送する搬送部と
    を備えたことを特徴とする、ラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置。
  2. 前記ラベルストックエリアには、前記連続フィルムが設置される分離ラベル設置部と、前記ラベル集積体が設置される枚葉ラベル設置部とが備えられた
    ことを特徴とする、請求項1に記載のラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置。
  3. 前記分離ラベル設置部と前記搬送部との相対位置を、前記搬送部が前記分離ラベルを取り出し可能な位置に変更させると共に、前記枚葉ラベル設置部と前記搬送部との相対位置を、前記搬送部が前記枚葉ラベルを取り出し可能な位置に変更させる、相対位置変更機構を備えた
    ことを特徴とする、請求項2に記載のラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置。
  4. 前記搬送部は、前記分離ラベル設置部から前記分離ラベルを受け取る分離ラベル取出位置と、前記枚葉ラベル設置部から前記枚葉ラベルを受け取る枚葉ラベル取出位置とに選択的に前記取出部を移動させる
    ことを特徴とする、請求項2に記載のラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置。
  5. 前記搬送部は、
    前記分離ラベル設置部から前記分離ラベルを前記金型内まで搬送する分離ラベル用搬送部と、
    前記枚葉ラベル設置部から前記枚葉ラベルを前記金型内まで搬送する枚葉ラベル用搬送部とを備えた
    ことを特徴とする、請求項2に記載のラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置。
  6. 前記相対位置変更機構が、
    前記搬送部を、前記分離ラベル設置部から前記分離ラベルを受け取り可能な位置と、前記枚葉ラベル設置部から前記枚葉ラベルを受け取り可能な位置とに選択的に移動させる搬送部移動機構である
    ことを特徴とする、請求項3に記載のラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置。
  7. 前記連続フィルムが、前記分離ラベル設置部に着脱可能な第一カートリッジに装備されると共に、前記ラベル集積体が、前記枚葉ラベル設置部に着脱可能な第二カートリッジに装備された
    ことを特徴とする、請求項2〜6の何れか一項に記載のラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置。
  8. 予め生産オーダが入力されると共に前記取出部の作動を制御するコンピュータを備え、
    前記コンピュータは、前記生産オーダに応じた制御指令を前記搬送部に出力し、
    前記搬送部は、前記制御指令を受け、前記生産オーダに応じて前記使用ラベルを取り出して搬送する
    ことを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載のラベル付き容器の製造装置におけるラベル搬送装置。
  9. 分離して使用される分離ラベルを長手方向に複数配列された長尺の連続フィルムを装備するエリアであって、枚葉状に形成された枚葉ラベルを集積したラベル集積体を装備可能な、ラベルストックエリアから、前記分離ラベル及び前記枚葉ラベルの少なくとも一方のラベルである使用ラベルを取り出して、ラベル付き容器の製造装置用の金型内に搬送し配置する、搬送工程と、
    前記金型内に成形材料を供給し、前記搬送工程において前記金型内に配置された前記使用ラベルが外壁に貼着した容器を成形する成形工程と、
    を備えたことを特徴とする、ラベル付き容器の製造方法。
  10. 分離して使用される分離ラベルを長手方向に複数配列された長尺の連続フィルムを装備するエリアであって、枚葉状に形成された枚葉ラベルを集積したラベル集積体を装備可能な、ラベルストックエリアと、前記ラベルストックエリアから前記分離ラベル及び前記枚葉ラベルの少なくとも一方のラベルである使用ラベルを取り出す取出部と前記取出部によって取り出された前記使用ラベルを金型内に配置する配置部とを有して前記使用ラベルを前記ラベルストックエリアから前記金型内まで搬送する搬送部と、前記金型内に成形材料を供給し、前記配置部によって前記金型内に配置された前記使用ラベルが外壁に貼着した容器を成形する成形部と、予め生産オーダが入力されると共に前記搬送部の作動を制御するコンピュータを備えた、ラベル付き容器の製造装置のために使用され、
    前記生産オーダに応じて前記使用ラベルを取り出すように前記搬送部の作動を制御する制御工程を、前記コンピュータに実行させる
    ことを特徴とする、プログラム。
  11. 請求項10に記載されたプログラムを記録した、
    コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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