JP7117099B2 - 鉄/マンガン含有水の処理装置および処理方法 - Google Patents

鉄/マンガン含有水の処理装置および処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水の処理装置および処理方法に関する。
上水源となる河川水や地下水等には溶解性鉄や溶解性マンガンが含まれている場合がある。このような鉄/マンガン含有水中の溶解性鉄や溶解性マンガンを除去する方法としては、接触マンガン砂ろ過法が知られている。接触マンガン砂ろ過法は、被処理水をマンガン砂の充填槽中を下向流で通過させる間に、溶解性マンガンを酸化析出させ、マンガン砂に捕捉させる方法である。
また、鉄/マンガン含有水の高速処理を行う方法として、被処理水に酸化剤を添加し、二酸化マンガンを含む酸化触媒が充填された酸化処理槽に通水し、被処理中の鉄およびマンガンを酸化析出させ、膜ろ過して酸化析出物を除去する方法が知られている(特許文献1参照)。
被処理水中の懸濁物質の濃度が高い場合、酸化処理槽の酸化触媒充填層の一部が閉塞することにより片流れが生じ、酸化処理不良が発生し、後段のろ過膜を閉塞させることがある。酸化処理槽の片流れを抑制するために、定期的に酸化処理槽をブローして排水する工程を設けることがあるが、頻繁に行うと水回収率が低下するという課題がある。
特開2015-147156号公報
本発明の目的は、後段のろ過膜の閉塞を抑制しつつ、水回収率の低下を抑制することができる鉄/マンガン含有水の処理装置および処理方法を提供することにある。
本発明は、鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水に酸化剤を添加する酸化剤添加手段と、前記酸化剤が添加された酸化剤添加水を酸化処理する、二酸化マンガンを含む酸化触媒が充填された酸化処理槽と、前記酸化処理された酸化処理水を膜ろ過する膜ろ過手段と、前記酸化処理槽をブロー水により洗浄するためのブロー手段と、を備え、前記ブロー手段は、前記酸化処理槽への鉄/マンガン含有水の通水を停止して静置した後に、前記酸化処理槽の規定流量以上の流量で前記酸化処理槽へ前記ブロー水を通水するか、前記酸化処理槽の規定流量より大きい流量で前記酸化処理槽へ前記ブロー水を通水するか、のいずれか一方を行い、前記酸化剤添加手段は、前記酸化剤の添加量を、前記ブロー手段による前記酸化処理槽への前記ブロー水の流量に応じて変更し、得られたブロー排水の少なくとも一部を、前記膜ろ過手段に送液し、前記膜ろ過手段でクロスフローろ過を行い、得られたクロスフロー排水の少なくとも一部を前記膜ろ過手段の前段に返送する、鉄/マンガン含有水の処理装置である。
前記鉄/マンガン含有水の処理装置において、前記膜ろ過手段における膜ろ過は、全量ろ過であることが好ましい。
前記鉄/マンガン含有水の処理装置において、前記酸化処理水の懸濁物質濃度が、4mg/L以上であることが好ましい。
本発明は、鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水に酸化剤を添加する酸化剤添加工程と、前記酸化剤が添加された酸化剤添加水を、二酸化マンガンを含む酸化触媒が充填された酸化処理槽に通水して酸化処理する酸化処理工程と、前記酸化処理された酸化処理水を、膜ろ過手段を用いて膜ろ過する膜ろ過工程と、前記酸化処理槽をブロー水により洗浄するブロー工程と、を含み、前記ブロー工程において、前記酸化処理槽への鉄/マンガン含有水の通水を停止して静置した後に、前記酸化処理槽の規定流量以上の流量で前記酸化処理槽へ前記ブロー水を通水するか、前記酸化処理槽の規定流量より大きい流量で前記酸化処理槽へ前記ブロー水を通水するか、のいずれか一方を行い、前記酸化剤の添加量を、前記酸化処理槽への前記ブロー水の流量に応じて変更し、得られたブロー排水の少なくとも一部を、前記膜ろ過手段に送液し、前記膜ろ過手段でクロスフローろ過を行い、得られたクロスフロー排水の少なくとも一部を前記膜ろ過手段の前段に返送する、鉄/マンガン含有水の処理方法である。
前記鉄/マンガン含有水の処理方法において、前記膜ろ過工程における膜ろ過は、全量ろ過であることが好ましい。
前記鉄/マンガン含有水の処理方法において、前記酸化処理水の懸濁物質濃度が、4mg/L以上であることが好ましい。
本発明により、後段のろ過膜の閉塞を抑制しつつ、水回収率の低下を抑制することができる鉄/マンガン含有水の処理装置および処理方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る鉄/マンガン含有水の処理装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る鉄/マンガン含有水の処理装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る鉄/マンガン含有水の処理装置の他の例を示す概略構成図である。 実施例1における処理日数に対する膜間差圧(kPa)を示すグラフである。 比較例1における処理日数に対する膜間差圧(kPa)を示すグラフである。 実施例2、比較例2におけるろ過量(m/m)に対するろ過抵抗(1/m)を示すグラフである。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<鉄/マンガン含有水処理装置1>
本発明の実施形態に係る鉄/マンガン含有水の処理装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。
鉄/マンガン含有水処理装置1は、二酸化マンガンを含む酸化触媒が充填された酸化処理槽12と、膜ろ過手段としての膜ろ過装置16とを備える。鉄/マンガン含有水処理装置1は、被処理水槽10と、酸化処理水槽14と、処理水槽18とを備えてもよい。
鉄/マンガン含有水処理装置1において、被処理水槽10の被処理水入口には、被処理水配管26が接続されている。被処理水槽10の出口と酸化処理槽12の下部入口とは、ポンプ20を介して被処理水供給配管28により接続され、酸化処理槽12の上部出口と酸化処理水槽14の入口とは、酸化処理水配管30により接続されている。酸化処理水槽14の出口と膜ろ過装置16の入口とは、ポンプ22を介して酸化処理水供給配管32により接続され、膜ろ過装置16の膜ろ過水出口と処理水槽18の入口とは、膜ろ過水配管34により接続されている。処理水槽18の処理水出口には、処理水配管36が接続されている。処理水槽18の逆洗水出口と膜ろ過水配管34の途中とは、ポンプ24を介し、逆洗水配管38により接続され、膜ろ過装置16の逆洗排水出口には、逆洗排水配管40が接続されている。酸化処理水配管30の途中と被処理水槽10のブロー排水入口とは、ブロー排水配管42により接続されている。被処理水槽10には、酸化剤添加手段としての酸化剤供給配管44が接続されている。
本実施形態に係る鉄/マンガン含有水の処理方法および鉄/マンガン含有水処理装置1の動作について説明する。
[通常処理工程]
被処理水である、鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水は、必要に応じて被処理水配管26を通して被処理水槽10に貯留される。被処理水槽10において、酸化剤が酸化剤供給配管44を通して添加される(酸化剤添加工程)。なお、被処理水への酸化剤の添加は、被処理水供給配管28において行われてもよいし、被処理水槽10と酸化処理槽12との間に別途、酸化剤混合槽を設けて、酸化剤混合槽において行われてもよい。
酸化剤が添加された被処理水(酸化剤添加水)は、ポンプ20により被処理水供給配管28を通して酸化処理槽12へ送液される。酸化処理槽12において、二酸化マンガンを含む酸化触媒により触媒層が形成され、酸化剤添加水は上向流により触媒層に通水され、二酸化マンガンを含む酸化触媒により酸化処理される(酸化処理工程)。鉄/マンガン含有水に酸化剤が添加され、二酸化マンガンを含む酸化触媒が充填された酸化処理槽12に通水されることにより、溶存鉄および溶存マンガンが酸化析出される。
酸化処理槽12の通水SVは、例えば、50~300(1/h)の範囲である。酸化処理槽12の通水SVが50(1/h)未満であると、触媒使用量が増加して装置高さが高くなり、300(1/h)を超えると、処理水質が低下する場合がある。
酸化処理された酸化処理水は、酸化処理水配管30を通して必要に応じて酸化処理水槽14へ送液され、貯留される。酸化処理水は、ポンプ22により酸化処理水供給配管32を通して膜ろ過装置16へ送液され、膜ろ過装置16において酸化析出された鉄およびマンガン等の析出物がろ過され、除去される(膜ろ過工程)。膜ろ過工程におけるろ過方式は、被処理水の全量をろ過するデッドエンド(全量ろ過)方式でも、被処理水をろ過膜の表面に対して略平行方向に流通させるクロスフロー方式でもよいが、電力消費量を抑えられる等の点でデッドエンド方式が好ましい。
膜ろ過された膜ろ過水(処理水)は、膜ろ過水配管34を通して処理水槽18へ送液され、貯留される。処理水槽18の膜ろ過水(処理水)の少なくとも一部は、処理水配管36を通して系外へ排出され、膜ろ過装置16の膜の洗浄が必要となった場合、膜ろ過水(処理水)の少なくとも一部は、逆洗水として、ポンプ24により逆洗水配管38、膜ろ過水配管34を通して膜ろ過装置16へ出口側から送液されて、膜ろ過装置16の逆洗に用いられてもよい(逆洗工程)。逆洗排水は、逆洗排水出口より逆洗排水配管40を通して排出される。
[ブロー工程]
鉄/マンガン含有水処理装置1において、酸化処理槽12の閉塞を抑制するため、例えば1日に1回~1週間に1回程度の所定の頻度で酸化処理槽12をブロー水により洗浄するブローを行い(ブロー工程)、得られたブロー排水の少なくとも一部を膜ろ過装置16の前段に送液してもよい(ブロー排水送液工程)。これにより、後段のろ過膜の閉塞を抑制しつつ、水回収率の低下を抑制することができる。
ブロー工程では、被処理水である鉄/マンガン含有水の酸化処理槽12への通水を停止して静置した後に、酸化処理槽12の規定流量以上の流量で酸化処理槽12へブロー水を通水する(ブロー工程1)か、酸化処理槽12の規定流量より大きい流量で酸化処理槽12へブロー水を通水する(ブロー工程2)か、のいずれか一方を行い、得られたブロー排水の少なくとも一部を膜ろ過装置16の前段に送液する。
(ブロー工程1)
ブロー工程1では、まず、ポンプ20を停止し、酸化処理槽12への被処理水の通水を停止して、所定時間静置する(静置工程)。このとき、膜ろ過装置16による膜ろ過は、停止しても、継続して行ってもよいが、稼働率等の観点から膜ろ過を継続することが好ましい。
酸化処理槽12の静置時間は、例えば、1分程度行えばよく、酸化処理水槽14の水位が膜ろ過運転可能な水位以下になる前までに静置工程を終了することが好ましい。
静置工程の後、ブロー手段としてのポンプ20を稼働させて酸化処理槽12の上向流での通水を再開し、酸化処理槽12の規定流量以上の流量で酸化処理槽12へ被処理水をブロー水として被処理水槽10から被処理水供給配管28を通して通水する(通水工程)。被処理水以外の水をブロー水として用いてもよい。
通水工程は、例えば、5分~30分程度行えばよい。
通水工程における酸化処理槽12の流量は、上記通常処理工程における通水SV以上の流量であればよく、洗浄効果等の点から、100~300(1/h)の範囲であることが好ましい。
得られたブロー排水の少なくとも一部は、酸化処理水配管30、ブロー排水配管42を通して膜ろ過装置16の前段である例えば被処理水槽10に送液される(ブロー排水送液工程)。ブロー排水は、被処理水配管26において送液されてもよいし、被処理水供給配管28において送液されてもよい。
ブロー工程が終了後、上記通常処理工程へ戻ればよい。
(ブロー工程2)
ブロー工程2では、ブロー手段としてのポンプ20の流量を上げて、酸化処理槽12の規定流量より大きい流量で酸化処理槽12へ被処理水をブロー水として被処理水槽10から被処理水供給配管28を通して通水する(通水工程)。被処理水以外の水をブロー水として用いてもよい。
通水工程は、例えば、5分~30分程度行えばよい。
通水工程における酸化処理槽12の流量は、上記通常処理工程における通水SVより大きい流量であればよく、洗浄効果等の点から、100~300(1/h)の範囲であることが好ましい。
得られたブロー排水の少なくとも一部は、ブロー工程1と同様にして、酸化処理水配管30、ブロー排水配管42を通して膜ろ過装置16の前段である例えば被処理水槽10に送液される(ブロー排水送液工程)。
ブロー工程が終了後、上記通常処理工程へ戻ればよい。
<鉄/マンガン含有水処理装置3,5>
本発明の実施形態に係る鉄/マンガン含有水の処理装置の他の例の概略を図2に示す。鉄/マンガン含有水処理装置3は、二酸化マンガンを含む酸化触媒が充填された酸化処理槽12と、膜ろ過手段としての膜ろ過装置16とを備える。鉄/マンガン含有水処理装置3は、被処理水槽10と、酸化処理水槽14と、処理水槽18とを備えてもよい。
鉄/マンガン含有水処理装置3において、被処理水槽10の被処理水入口には、被処理水配管26が接続されている。被処理水槽10の出口と酸化処理槽12の下部入口とは、ポンプ20を介して被処理水供給配管28により接続され、酸化処理槽12の上部出口と酸化処理水槽14の酸化処理水入口とは、酸化処理水配管30により接続されている。酸化処理水槽14の出口と膜ろ過装置16の入口とは、ポンプ22を介して酸化処理水供給配管32により接続され、膜ろ過装置16の膜ろ過水出口と処理水槽18の入口とは、膜ろ過水配管34により接続されている。処理水槽18の処理水出口には、処理水配管36が接続されている。処理水槽18の逆洗水出口と膜ろ過水配管34の途中とは、ポンプ24を介し、逆洗水配管38により接続され、膜ろ過装置16の逆洗排水出口には、逆洗排水配管40が接続されている。逆洗排水配管40の途中と酸化処理水槽14のクロスフロー排水入口とは、クロスフローろ過手段としてのクロスフロー排水配管46により接続されている。被処理水槽10には、酸化剤添加手段としての酸化剤供給配管44が接続されている。
本発明の実施形態に係る鉄/マンガン含有水の処理装置の他の例の概略を図3に示す。鉄/マンガン含有水処理装置5は、二酸化マンガンを含む酸化触媒が充填された酸化処理槽12と、膜ろ過手段としての膜ろ過装置16とを備える。鉄/マンガン含有水処理装置5は、被処理水槽10と、処理水槽18とを備えてもよい。
鉄/マンガン含有水処理装置5において、被処理水槽10の被処理水入口には、被処理水配管26が接続されている。被処理水槽10の出口と酸化処理槽12の下部入口とは、ポンプ20を介して被処理水供給配管28により接続され、酸化処理槽12の上部出口と膜ろ過装置16の入口とは、酸化処理水配管48により接続されている。膜ろ過装置16の膜ろ過水出口と処理水槽18の入口とは、膜ろ過水配管34により接続されている。処理水槽18の処理水出口には、処理水配管36が接続されている。処理水槽18の逆洗水出口と膜ろ過水配管34の途中とは、ポンプ24を介し、逆洗水配管38により接続され、膜ろ過装置16の逆洗排水出口には、逆洗排水配管40が接続されている。逆洗排水配管40の途中と被処理水槽10のクロスフロー排水入口とは、クロスフローろ過手段としてのクロスフロー排水配管50により接続されている。被処理水槽10には、酸化剤添加手段としての酸化剤供給配管44が接続されている。
[通常処理工程]
鉄/マンガン含有水処理装置3,5において、被処理水である、鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水は、必要に応じて被処理水配管26を通して被処理水槽10に貯留される。被処理水槽10において、酸化剤が酸化剤供給配管44を通して添加される(酸化剤添加工程)。なお、被処理水への酸化剤の添加は、被処理水供給配管28において行われてもよいし、被処理水槽10と酸化処理槽12との間に別途、酸化剤混合槽を設けて、酸化剤混合槽において行われてもよい。
酸化剤が添加された被処理水(酸化剤添加水)は、ポンプ20により被処理水供給配管28を通して酸化処理槽12へ送液される。酸化処理槽12において、二酸化マンガンを含む酸化触媒により触媒層が形成され、酸化剤添加水は上向流により触媒層に通水され、二酸化マンガンを含む酸化触媒により酸化処理される(酸化処理工程)。鉄/マンガン含有水に酸化剤が添加され、二酸化マンガンを含む酸化触媒が充填された酸化処理槽12に通水されることにより、溶存鉄および溶存マンガンが酸化析出される。
酸化処理槽12の通水SVは、例えば、100~300(1/h)の範囲である。酸化処理槽12の通水SVが100(1/h)未満であると、触媒使用量が増加して装置高さが高くなり、300(1/h)を超えると、処理水質が低下する場合がある。
図2の鉄/マンガン含有水処理装置3では、酸化処理された酸化処理水は、酸化処理水配管30を通して必要に応じて酸化処理水槽14へ送液され、貯留される。酸化処理水は、ポンプ22により酸化処理水供給配管32を通して膜ろ過装置16へ送液され、膜ろ過装置16において酸化析出された鉄およびマンガン等の析出物がろ過され、除去される(膜ろ過工程)。図3の鉄/マンガン含有水処理装置5では、酸化処理された酸化処理水は、酸化処理水配管48を通して膜ろ過装置16へ送液され、膜ろ過装置16において酸化析出された鉄およびマンガン等の析出物がろ過され、除去される(膜ろ過工程)。膜ろ過工程におけるろ過方式は、被処理水の全量をろ過するデッドエンド(全量ろ過)方式でも、被処理水をろ過膜の表面に対して略平行方向に流通させるクロスフロー方式でもよいが、電力消費量を抑えられる等の点でデッドエンド方式が好ましい。
膜ろ過された膜ろ過水(処理水)は、膜ろ過水配管34を通して処理水槽18へ送液され、貯留される。処理水槽18の膜ろ過水(処理水)の少なくとも一部は、処理水配管36を通して系外へ排出され、膜ろ過装置16の膜の洗浄が必要となった場合、膜ろ過水(処理水)の少なくとも一部は、逆洗水として、ポンプ24により逆洗水配管38、膜ろ過水配管34を通して膜ろ過装置16へ出口側から送液されて、膜ろ過装置16の逆洗に用いられてもよい(逆洗工程)。逆洗排水は、逆洗排水出口より逆洗排水配管40を通して排出される。
[ブロー/クロスフローろ過工程]
鉄/マンガン含有水処理装置3,5において、酸化処理槽12の閉塞を抑制するため、例えば1日に1回~1週間に1回程度の所定の頻度で酸化処理槽12をブロー水により洗浄するブローを行い(ブロー工程)、得られたブロー排水の少なくとも一部について膜ろ過装置16へ送液し、膜ろ過装置16においてクロスフローろ過を行ってもよい(クロスフローろ過工程)。これにより、後段のろ過膜の閉塞を抑制しつつ、水回収率の低下を抑制することができる。
ブロー工程では、被処理水である鉄/マンガン含有水の酸化処理槽12への通水を停止して静置した後に、酸化処理槽12の規定流量以上の流量で酸化処理槽12へブロー水を通水する(ブロー工程1)か、酸化処理槽12の規定流量より大きい流量で酸化処理槽12へブロー水を通水する(ブロー工程2)か、のいずれか一方を行い、酸化処理槽12へのブロー水の通水を開始するとともに、または酸化処理槽12へのブロー水の通水を開始した後に、得られたブロー排水の少なくとも一部について膜ろ過装置16へ送液し、膜ろ過装置16においてクロスフローろ過を行う。
(ブロー工程1)
ブロー工程1では、まず、ポンプ20を停止し、酸化処理槽12への被処理水の通水を停止して、所定時間静置する(静置工程)。このとき、膜ろ過装置16による膜ろ過は、停止しても、継続して行ってもよいが、稼働率等の観点から膜ろ過を継続することが好ましい。
酸化処理槽12の静置時間は、例えば、1分程度行えばよく、酸化処理水槽14の水位が膜ろ過運転可能な水位以下になる前までに静置工程を終了することが好ましい。
静置工程の後、ブロー手段としてのポンプ20を稼働させて酸化処理槽12の上向流での通水を再開し、酸化処理槽12の規定流量以上の流量で酸化処理槽12へ被処理水をブロー水として被処理水槽10から被処理水供給配管28を通して通水する(通水工程)。被処理水以外の水をブロー水として用いてもよい。
通水工程における酸化処理槽12の流量は、上記通常処理工程における通水SV以上の流量であればよく、洗浄効果等の点から、100~300(1/h)の範囲であることが好ましい。
酸化処理槽12へのブロー水の通水を開始するとともに、または酸化処理槽12へのブロー水の通水を開始した後に、得られたブロー排水の少なくとも一部について膜ろ過装置16へ送液し、膜ろ過装置16においてクロスフローろ過を行う。ブロー排水には酸化処理槽12に捕捉されていた懸濁物質が高濃度で排出されるため、膜ろ過装置16における膜ろ過はクロスフロー方式で通水する。
クロスフロー方式での最適な通水時間は、酸化処理水槽14の滞留時間や膜ろ過装置16のろ過フラックス等によって変わるが、例えば5分~30分程度行えばよい。
図2の鉄/マンガン含有水処理装置3では、得られたクロスフロー排水の少なくとも一部は、逆洗排水配管40、クロスフロー排水配管46を通して膜ろ過装置16の前段である例えば酸化処理水槽14に返送される(クロスフロー排水返送工程)。
図3の鉄/マンガン含有水処理装置5では、得られたクロスフロー排水の少なくとも一部は、逆洗排水配管40、クロスフロー排水配管50を通して膜ろ過装置16の前段である例えば被処理水槽10に返送される(クロスフロー排水返送工程)。
図2の鉄/マンガン含有水処理装置3では、クロスフロー排水は、被処理水槽10に返送されてもよいし、被処理水配管26において返送されてもよいし、被処理水供給配管28において返送されてもよいし、酸化処理水配管30において返送されてもよいが、被処理水槽10の酸化剤注入量を削減できる等の点から、酸化処理水槽14に返送されることが好ましい。
図3の鉄/マンガン含有水処理装置5では、クロスフロー排水は、被処理水配管26において返送されてもよいし、被処理水供給配管28において返送されてもよいが、配管への返送は流量制御の難易度が上がる等の点から、被処理水槽10に返送されることが好ましい。
ブロー工程1の場合、酸化処理槽12への通水を停止させる工程が含まれるため、膜ろ過の被処理水量を所定量確保する等の点から、図2の鉄/マンガン含有水処理装置3のように、酸化処理槽12と膜ろ過装置16との間に酸化処理水槽14を設けて、クロスフロー排水は酸化処理水槽14に返送されることが好ましい。
クロスフロー排水の返送量は、例えば、ろ過量の0.5倍~6倍の範囲である。クロスフロー排水の返送量がろ過量の0.5倍より少ないと洗浄効果が得られない場合があり、6倍より高いとろ過ポンプの吐出量が大きくなり経済的でなくなる場合がある。
ブロー/クロスフローろ過工程が終了後、上記通常処理工程へ戻ればよい。
(ブロー工程2)
ブロー工程2では、ブロー手段としてのポンプ20の流量を上げて、酸化処理槽12の規定流量より大きい流量で酸化処理槽12へ被処理水をブロー水として被処理水槽10から被処理水供給配管28を通して通水する(通水工程)。被処理水以外の水をブロー水として用いてもよい。
通水工程における酸化処理槽12の流量は、上記通常処理工程における通水SVより大きい流量であればよく、洗浄効果等の点から、100~300(1/h)の範囲であることが好ましい。
酸化処理槽12へのブロー水の通水を開始するとともに、または酸化処理槽12へのブロー水の通水を開始した後に、得られたブロー排水の少なくとも一部について膜ろ過装置16へ送液し、膜ろ過装置16においてクロスフローろ過を行う。ブロー排水には酸化処理槽12に捕捉されていた懸濁物質が高濃度で排出されるため、膜ろ過装置16における膜ろ過はクロスフロー方式で通水する。
クロスフロー方式での最適な通水時間は、酸化処理水槽14の滞留時間や膜ろ過装置16のろ過フラックス等によって変わるが、例えば5分~30分程度行えばよい。
図2の鉄/マンガン含有水処理装置3では、得られたクロスフロー排水の少なくとも一部は、逆洗排水配管40、クロスフロー排水配管46を通して膜ろ過装置16の前段である例えば酸化処理水槽14に返送される(クロスフロー排水返送工程)。
図3の鉄/マンガン含有水処理装置5では、得られたクロスフロー排水の少なくとも一部は、逆洗排水配管40、クロスフロー排水配管50を通して膜ろ過装置16の前段である例えば被処理水槽10に返送される(クロスフロー排水返送工程)。
図2の鉄/マンガン含有水処理装置3では、クロスフロー排水は、被処理水槽10に返送されてもよいし、被処理水配管26において返送されてもよいし、被処理水供給配管28において返送されてもよいし、酸化処理水配管30において返送されてもよいが、被処理水槽10の酸化剤注入量を削減できる等の点から、酸化処理水槽14に返送されることが好ましい。
図3の鉄/マンガン含有水処理装置5では、クロスフロー排水は、被処理水配管26において返送されてもよいし、被処理水供給配管28において返送されてもよいが、配管への返送は流量制御の難易度が上がる等の点から、被処理水槽10に返送されることが好ましい。
ブロー工程2の場合、酸化処理槽12への通水を停止させる工程が含まれるため、膜ろ過の被処理水量を所定量確保する等の点から、図3の鉄/マンガン含有水処理装置5のように、酸化処理槽12と膜ろ過装置16との間に酸化処理水槽14を設けずに、酸化処理槽12と膜ろ過装置16とを直接接続し、クロスフロー排水は被処理水槽10に返送されることが好ましい。
ブロー/クロスフローろ過工程が終了後、上記通常処理工程へ戻ればよい。
ブロー工程1またはブロー工程2において、酸化剤の添加量を、酸化処理槽12へのブロー水の流量に応じて変更することが好ましい。酸化処理槽12における流量を、通常処理工程における酸化処理槽12の規定流量より大きい流量とする等、酸化処理槽12の規定流量から変更する場合、残留酸化剤の濃度をできるだけ一定にするため、酸化剤の添加量を酸化処理槽12へのブロー水の流量に応じて変更させる。
本実施形態に係る鉄/マンガン含有水の処理装置および鉄/マンガン含有水の処理方法において処理対象となる鉄/マンガン含有水は、鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含み、少なくともマンガンを含むことが好ましく、通常は鉄およびマンガンの両方を含む。鉄/マンガン含有水中の溶解性鉄の含有量は、例えば0.1~10mg/Lの範囲であり、溶解性マンガンの含有量は、例えば0.01~5mg/Lの範囲である。
処理対象となる鉄/マンガン含有水としては、例えば、河川水、地下水、湖沼水等が挙げられる。
酸化剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、さらし粉、過マンガン酸カリウム、二酸化塩素等が挙げられ、ランニングコスト、汎用性等の点から、次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。
酸化剤の添加量は、例えば、鉄/マンガン含有水中の溶解性鉄に対しては、鉄の含有量1モルに対して0.5モル以上2モル以下の範囲、溶解性マンガンに対しては、マンガン含有量1モルに対して1モル以上4モル以下の範囲である。酸化剤の添加量が上記の値未満であると、反応が不十分となる場合があり、過剰に入れすぎると、コスト面で不利となる上に、トリハロメタン生成量が増大する場合がある。
酸化処理槽12で用いられる二酸化マンガンを含む酸化触媒としては、例えば、二酸化マンガンが粒状、固形状となった酸化触媒や、マンガン砂等が挙げられる。また、二酸化マンガンとしては、特に制限はなく、α型、β型、ε型、γ型、λ型、δ型およびR型の結晶構造を有する二酸化マンガンが挙げられ、これらのうち、反応性等の点から、β型の結晶構造を有する二酸化マンガンが好ましい。
酸化処理槽12では、二酸化マンガンを含む酸化触媒は例えば上向流で被処理水が触媒層に通水されることにより、流動状態となり膨張床が形成される。
二酸化マンガンを含む酸化触媒の密度は、2.8g/cm以上であることが好ましい。二酸化マンガンを含む酸化触媒の密度が2.8g/cm未満であると、高速で通水した場合に触媒が展開し、酸化処理槽12の槽高が高くなる場合がある。
二酸化マンガンを含む酸化触媒の粒径は、0.4mm~2.0mmの範囲であることが好ましい。二酸化マンガンを含む酸化触媒の粒径が0.4mm未満であると、触媒の展開率が上がり、粒径の小さいものが流出する場合があり、2.0mmを超えると、触媒表面積が減り、反応効率が低下する場合がある。
酸化処理槽12における反応温度は、例えば、1℃~50℃の範囲である。
酸化処理槽12で得られる酸化処理水の懸濁物質濃度が、4mg/L以上であることが好ましく、5mg/L~2000mg/Lの範囲であることがより好ましい。酸化処理槽12で得られる酸化処理水の懸濁物質濃度が4mg/L未満であると、クロスフローろ過を行わなくても安定して通水できるため、デッドエンドろ過の方が経済的になる場合があり、2000mg/Lを超えると、クロスフローろ過を行っても膜を閉塞させる場合がある。
膜ろ過装置16において用いるろ過膜は、酸化析出された鉄およびマンガン等の析出物をろ過できるものであればよく、特に制限はないが、例えば、限外ろ過膜(UF膜)、精密ろ過膜(MF膜)等が挙げられ、二酸化マンガンを含む酸化触媒から剥離した微細なマンガン粒子(例えば、0.1μm未満)等を除去できる等の点から、限外ろ過膜が好ましい。限外ろ過膜の公称孔径は、0.01μm以上、0.1μm未満であり、精密ろ過膜の孔径は、0.1μm以上、0.3μm以下である。ろ過膜の孔径は、微細なマンガン粒子を除去する観点から、0.03μm以下が好ましい。ろ過膜の材質は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PS)、酢酸セルロース(CA)等の有機膜でも、セラミック等の無機膜でもよい。
本実施形態に係る鉄/マンガン含有水の処理装置および処理方法は、例えば、浄水処理場、地下水の用水処理等において好適に適用可能である。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1、比較例1>
[酸化処理槽ブロー工程有無の比較]
図3に示す装置を用い、鉄/マンガン含有水の処理を行った。実施例1では、酸化処理槽のブロー(上記ブロー工程2の方法)を1日に1回行った。比較例1では、酸化処理槽のブローを行わなかった。それ以外の実験条件は、共通で以下のとおりとした。ブロー工程の影響を評価するため、ブロー排液は排水した。実施例1における被処理水および処理水の水質を表1に示し、比較例1における被処理水および処理水の水質を表1に示す。また、実施例1における処理日数に対する膜間差圧(kPa)を図4に示し、比較例1における処理日数に対する膜間差圧(kPa)を図5に示す。
(酸化処理槽)
通常時SV:100/h
ブロー時SV:200/h
ブロー時間:10分
ブロー頻度:1日1回
(膜ろ過装置)
ろ過膜:UF膜(ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、4m、0.01μm、外圧式)
フラックス:1.5m/d
逆洗頻度:60分毎に1分間
逆洗流量:3.0m/d
Figure 0007117099000001
Figure 0007117099000002
実施例1では酸化処理槽のブローを行ったため、触媒層での片流れの発生が抑制され、表1に示すようにマンガンおよび鉄の酸化不良の発生が抑制された。結果として図4に示すように、後段のろ過膜の閉塞が抑制された。比較例1では酸化処理槽のブローを行わなかったため、触媒層での片流れが発生し、表2に示すようにマンガンおよび鉄の酸化不良が発生した。結果として図5に示すように、後段のろ過膜の閉塞が急速に進み、数日(3~4日)で規定の流量が得られなくなった。
<実施例2、比較例2>
[ブロー時のクロスフローろ過とデッドエンドろ過の比較]
実施例2では、実施例1で得られた酸化処理槽のブロー排液をサンプリングし、クロスフロー方式で膜ろ過を行った。比較例2では、同じ水に対してデッドエンド方式で膜ろ過を行った。実施例2、比較例2におけるろ過量(m/m)に対するろ過抵抗(1/m)を図6に示す。
(ブロー排液水質)
懸濁物質(SS)濃度:400mg/L
(膜ろ過装置)
ろ過膜:UF膜(PVDF、0.006m、0.01μm、外圧式)
図6に示すように、実施例2では、ろ過抵抗の上昇がわずかであったが、比較例2では急激なろ過抵抗の上昇が発生した。これは、ブロー排液に含まれる懸濁物質が膜表面に付着し、ろ過抵抗を生じたためと考えられる。
<実施例3、比較例3>
[水回収率比較]
上記の通り、実施例1と比較例1との比較により、酸化処理槽のブローの優位性が確認された。実施例2と比較例2との比較により、ブロー排液に対してクロスフローろ過が有効であることが確認された。そこで、実施例3では、酸化処理槽のブローを1日1回行い、ブロー時には膜ろ過装置を停止することなく、クロスフロー方式でろ過を継続した。比較例3では、酸化処理槽のブローを1日1回行い、ブロー時には膜ろ過装置を停止し、ブロー排液は全量排水した。逆洗排水は実施例3、比較例3とも全量排水した。その他の実験条件は以下のとおりとした。
(酸化処理槽)
通常時SV:100/h
ブロー時SV:200/h
ブロー時間:10分
ブロー頻度:1日1回
(膜ろ過装置)
ろ過膜:UF膜(ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、4m、0.01μm、外圧式)
フラックス:1.5m/d
逆洗頻度:60分毎に1分間
逆洗流量:3.0m/d
供給水量を100%とした場合の水バランスは以下のとおりであった。
実施例3→酸化処理槽ブロー排水:なし、逆洗排水:3.3%、処理水(水回収率):96.7%
比較例3→酸化処理槽ブロー排水:1.4%、逆洗排水:3.3%、処理水(水回収率):95.3%
以上の結果より、実施例の装置および方法によって、後段のろ過膜の閉塞を抑制しつつ、水回収率の低下を抑制することができた。さらに、酸化処理槽からの瞬時的なブロー排水がなくなるため、排水処理設備をコンパクトにすることが可能である。
1,3,5 鉄/マンガン含有水処理装置、10 被処理水槽、12 酸化処理槽、14 酸化処理水槽、16 膜ろ過装置、18 処理水槽、20,22,24 ポンプ、26 被処理水配管、28 被処理水供給配管、30,48 酸化処理水配管、32 酸化処理水供給配管、34 膜ろ過水配管、36 処理水配管、38 逆洗水配管、40 逆洗排水配管、42 ブロー排水配管、44 酸化剤供給配管、46,50 クロスフロー排水配管。

Claims (6)

  1. 鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水に酸化剤を添加する酸化剤添加手段と、
    前記酸化剤が添加された酸化剤添加水を酸化処理する、二酸化マンガンを含む酸化触媒が充填された酸化処理槽と、
    前記酸化処理された酸化処理水を膜ろ過する膜ろ過手段と、
    前記酸化処理槽をブロー水により洗浄するためのブロー手段と、
    を備え、
    前記ブロー手段は、前記酸化処理槽への鉄/マンガン含有水の通水を停止して静置した後に、前記酸化処理槽の規定流量以上の流量で前記酸化処理槽へ前記ブロー水を通水するか、前記酸化処理槽の規定流量より大きい流量で前記酸化処理槽へ前記ブロー水を通水するか、のいずれか一方を行い、前記酸化剤添加手段は、前記酸化剤の添加量を、前記ブロー手段による前記酸化処理槽への前記ブロー水の流量に応じて変更し、
    得られたブロー排水の少なくとも一部を、前記膜ろ過手段に送液し、前記膜ろ過手段でクロスフローろ過を行い、得られたクロスフロー排水の少なくとも一部を前記膜ろ過手段の前段に返送することを特徴とする、鉄/マンガン含有水の処理装置。
  2. 請求項1に記載の鉄/マンガン含有水の処理装置であって、
    前記膜ろ過手段における膜ろ過は、全量ろ過であることを特徴とする、鉄/マンガン含有水の処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の鉄/マンガン含有水の処理装置であって、
    前記酸化処理水の懸濁物質濃度が、4mg/L以上であることを特徴とする、鉄/マンガン含有水の処理装置。
  4. 鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水に酸化剤を添加する酸化剤添加工程と、
    前記酸化剤が添加された酸化剤添加水を、二酸化マンガンを含む酸化触媒が充填された酸化処理槽に通水して酸化処理する酸化処理工程と、
    前記酸化処理された酸化処理水を、膜ろ過手段を用いて膜ろ過する膜ろ過工程と、
    前記酸化処理槽をブロー水により洗浄するブロー工程と、
    を含み、
    前記ブロー工程において、前記酸化処理槽への鉄/マンガン含有水の通水を停止して静置した後に、前記酸化処理槽の規定流量以上の流量で前記酸化処理槽へ前記ブロー水を通水するか、前記酸化処理槽の規定流量より大きい流量で前記酸化処理槽へ前記ブロー水を通水するか、のいずれか一方を行い、前記酸化剤の添加量を、前記酸化処理槽への前記ブロー水の流量に応じて変更し、
    得られたブロー排水の少なくとも一部を、前記膜ろ過手段に送液し、前記膜ろ過手段でクロスフローろ過を行い、得られたクロスフロー排水の少なくとも一部を前記膜ろ過手段の前段に返送することを特徴とする、鉄/マンガン含有水の処理方法。
  5. 請求項に記載の鉄/マンガン含有水の処理方法であって、
    前記膜ろ過工程における膜ろ過は、全量ろ過であることを特徴とする、鉄/マンガン含有水の処理方法。
  6. 請求項4または5に記載の鉄/マンガン含有水の処理方法であって、
    前記酸化処理水の懸濁物質濃度が、4mg/L以上であることを特徴とする、鉄/マンガン含有水の処理方法。
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