JP7113437B2 - Fm中継装置、遅延プロファイル生成方法 - Google Patents
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Description
本開示の一態様は、FM中継装置にて発生する回り込み波の情報を表す遅延プロファイルを生成する遅延プロファイル生成方法である。FM中継装置は、FM放送波を受信する受信アンテナから得られる受信信号を復調し、復調した信号を再変調することで送信信号を生成し、送信信号を用いて放送波を再現した中継波を送信する。
[1.同一周波数FM放送システム]
まず、本開示に係るFM中継装置が適用される同一周波数FM放送システム100について説明する。
中継所105を構成するFM中継装置1について説明する。
図2に示すように、FM中継装置1は、受信アンテナ2と、受信部3と、中継処理部4と、送信部5と、パワーアンプ6と、送信アンテナ7と、を備える。
増幅器31は、受信アンテナ2からの受信信号を増幅する。
直交変調器51は、中継処理部4にて再生された送信IQ信号に、互いに直交する二つの搬送波信号を乗じて加算することで、FM変調された送信信号を生成する。
パワーアンプ6は、送信部5にて生成された中継信号を、更に増幅して送信アンテナ7に供給する。なお、パワーアンプ6は、中継所105がカバーする中継エリアの大きさに応じて設定される増幅器であり、多段接続されてもよいし、省略されてもよい。
[2-1.中継処理部]
中継処理部4は、信号再生部41と、発振検知部42と、回り込み波除去部43とを備える。
変調後CHフィルタ431は、信号再生部41にて再生された送信IQ信号から、FM変調された搬送波がとり得る周波数範囲の信号を抽出する帯域通過フィルタである。すなわち、変調後CHフィルタ431は、復調前CHフィルタ411と同様の構成を有する。
相関解析部432での処理は、FM中継装置1が起動すると開始される。
続くS120では、相関解析部432は、発振検知部42にて発振が検知されたか否か、即ち、発振検知信号Soがアクティブレベルになったか否かを判定する。
S130では、相関解析部432は、プロファイル記憶部433の記憶内容を再設定(例えば、ゼロクリア)する。S130での処理が再設定処理に相当する。
S180では、相関解析部432は、一致する既存プロファイルについて記憶されている信号強度Aと位相θに、生成プロファイルの信号強度Aと位相θを加えることで既存プロファイルの内容を更新して、処理をS120に戻す。
[3.動作]
システムの動作について説明する。
また、起動時等には、上述した回り込み波U0~Unを除去する処理の進捗に伴い、送信IQ信号(ひいては、中継波Dr)の出力レベルが徐々に大きくなる。
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(4a)FM中継装置1では、回り込み波U0~Unに基づく信号成分を受信IQ信号から除去するために用いるレプリカIQ信号を、中継波Drの生成に用いる送信IQ信号、即ち、回り込み波U0~Unと同じ波形を有する信号から生成する。このため、FM中継装置1によれば、発振の原因となる回り込み波U0~Unに基づく成分を的確に抑制できる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
Claims (8)
- FM放送の放送波を、受信アンテナ(2)を介して受信するように構成された受信部(3)と、
前記受信部からの受信信号からレプリカ信号を減じた抑制信号を生成するように構成された抑制部(434,435)と、
前記抑制信号を復調し、復調した信号を再変調することで送信信号を生成するように構成された信号再生部(41)と、
前記信号再生部にて生成された前記送信信号を用いて前記放送波を再現した中継波を、送信アンテナ(7)を介して送信するように構成された送信部(5)と、
前記抑制信号と前記送信信号とを用いて時間軸相関を算出し、前記時間軸相関の最大値である最大相関値、及び該最大相関値が得られるときの前記受信信号に対する前記送信信号の遅延時間を含んだ情報である遅延プロファイルを生成するように構成されたプロファイル生成部(432)と、
を備え、
前記抑制部は、前記信号再生部で生成される前記送信信号を、前記遅延プロファイルに従って、前記遅延時間だけ遅延させ且つ前記最大相関値に応じた強度と位相に調整することで前記レプリカ信号を生成するように構成され、
前記信号再生部は、前記送信信号の搬送波を、前記放送波の搬送波とは、FM放送波において許容される中心周波数偏差の範囲内で設定されるオフセット周波数だけ異ならせるように構成された
FM中継装置。 - 請求項1に記載のFM中継装置であって、
前記プロファイル生成部は、前記オフセット周波数をΔfoとして、前記オフセット周波数Δfoの逆数であるTo=1/Δfoの時間幅で畳み込み演算を実行することで前記時間軸相関を生成するように構成された
FM中継装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のFM中継装置であって、
当該FM中継装置の起動時に、前記送信アンテナが送信する前記中継波の出力レベルを、予め設定された最小レベルに設定し、前記出力レベルを予め設定された最大レベルまで回り込み波除去の進捗に応じて段階的に調整するように構成された出力調整部(414)
を更に備えるFM中継装置。 - 請求項3に記載のFM中継装置であって、
当該FM中継装置の発振を検知するように構成された発振検知部(42)と、
前記プロファイル生成部にて生成された前記遅延プロファイルを記憶するように構成されたプロファイル記憶部(433)と、
を更に備え、
前記抑制部は、前記プロファイル記憶部の記憶内容に従って前記レプリカ信号を生成するように構成され、
前記プロファイル生成部は、前記発振検知部による発振検知時に、前記プロファイル記憶部の記憶内容を再設定する再設定処理を行うように構成された、
前記出力調整部は、前記起動時に加え、前記発振検知部による発振検知時にも、前記中継波の出力レベルを調整するように構成された、
FM中継装置。 - 請求項4に記載のFM中継装置であって、
前記プロファイル生成部は、前記再設定処理として、前記プロファイル記憶部の記憶内容を消去するように構成された
FM中継装置。 - 請求項4に記載のFM中継装置であって、
前記プロファイル記憶部には、前記遅延プロファイルの履歴が更に記憶されるように構成され、
前記プロファイル生成部は、前記再設定処理として、前記プロファイル記憶部の記憶内容を、前記遅延プロファイルの履歴を用いて発振検知前の状態に戻すように構成された、
FM中継装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のFM中継装置であって、
前記受信部は、前記受信信号を、同相成分を表すI信号及び直交成分を表すQ信号に変換して出力し、
前記送信部は、前記I信号及び前記Q信号で表された前記送信信号を直交復調して送信するように構成された
FM中継装置。 - FM放送の放送波を受信する受信アンテナから得られる受信信号からレプリカ信号を減じた抑制信号を復調し、復調した信号を再変調することで送信信号を生成し、前記送信信号を用いて前記放送波を再現した中継波を送信アンテナから送信するFM中継装置において、前記送信アンテナから送信され前記受信アンテナにて受信される回り込み波の情報を表す遅延プロファイルを生成する遅延プロファイル生成方法であって、
前記送信信号の搬送波を、前記放送波において許容される中心周波数偏差の範囲内で設定されるオフセット周波数だけ前記放送波の搬送波とは異ならせ、
前記抑制信号と前記送信信号とを用いて時間軸相関を算出し、前記時間軸相関の最大値である最大相関値、及び最大相関値が得られるときの前記受信信号に対する前記送信信号の遅延時間を抽出することで、前記遅延プロファイルを生成し、
前記レプリカ信号は、前記送信信号を、前記遅延プロファイルに従って、前記遅延時間だけ遅延させ且つ前記最大相関値に応じた強度と位相に調整することで生成される信号である、
遅延プロファイル生成方法。
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JP2001007750A (ja) | 1999-06-25 | 2001-01-12 | Mitsubishi Electric Corp | 無線中継装置 |
JP2010135932A (ja) | 2008-12-02 | 2010-06-17 | Shimada Phys & Chem Ind Co Ltd | リピータ装置及び干渉信号抑圧方法 |
JP2014112817A (ja) | 2012-10-31 | 2014-06-19 | Japan Radio Co Ltd | 回り込み伝送路推定装置 |
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