(本開示の基礎となった知見)
図11に示すように、特許文献2に開示された燃料電池システムにおいて、燃料電池システム80の筐体84に設けられた吸気口(不図示)および排気口85は、扉83には設けられた開口(不図示)に対向して配置されている。
しかしながら、燃料電池システムから排出された排ガスは、扉に設けられた開口からパイプスペース室の外部に排出されるが、燃焼排ガス中の二酸化炭素濃度を下げる手段を有していない。そのため、燃料電池システムの筐体から、燃焼排ガスが低流速で排出される場合には、パイプスペース室内や共用廊下等に滞留する虞がある。
本願発明者は鋭利検討の結果、燃料電池システムが収容された筐体から排出される燃焼排ガスを、筐体の外部から取り込んだ空気に沿わせて排気する構成とすることで、二酸化炭素濃度を効率良く低減できることを見出した。
また、空気を筐体外から供給する構成を加えることで、筐体内部の気流の変動を抑えることで、燃料電池スタックや改質部近傍の温度場を保つことができ、燃料電池の発電に与える影響も抑えることができると考えた。
(本開示に係る一態様の概要)
本開示の第一態様にかかる燃料電池システムは、
原料ガスの改質反応により水素含有ガスを生成する改質部と、
前記水素含有ガスと酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池と、
前記原料ガスおよび前記水素含有ガスの少なくとも一方からなる燃焼ガスを燃焼して前記改質部を加熱する燃焼部と、
前記燃焼部からの燃焼排ガスを排気するための排気ダクトと、
前記改質部、前記燃料電池、前記燃焼部および前記排気ダクトと、を収容する筐体と、
前記筐体の一側壁に設けられ、前記排気ダクトから前記燃焼排ガスを外部に排気する筐体排気口と、
前記筐体排気口から導出された前記燃焼排ガスを、外部から取り込んだ空気で希釈して外部に排出する排ガス希釈部と、を備え、
前記排ガス希釈部は、
前記筐体の外側から前記筐体排気口を覆うように設置された排気カバーと、
前記排気カバーに設けられた希釈排ガス排気口と、
前記筐体の一側壁に開口した第一開口から外部の空気を吸い込み、前記希釈排ガス排気口の第二開口から該空気を外部に排出する希釈用空気流路と、
前記希釈用空気流路から前記筐体内の空気を前記希釈用空気流路に排出するための連通穴と、
前記希釈用空気流路と区画され、前記希釈排ガス排気口の排気口から前記排気カバーと前記一側壁で挟まれた空間を経由して前記燃焼排ガスを外部に排出する燃焼排ガス流路とを備えたものである。
第一態様の燃料電池システムによれば、燃料電池システムの運転中に、燃焼部において高濃度の二酸化炭素を含んだ燃焼排ガスが発生した場合でも、燃焼排ガスと二酸化炭素濃度の低い空気とを希釈排ガス排気口で合流させ混合し、二酸化炭素濃度を希釈して排出することが可能となる。
また、第一開口から筐体外部の空気を吸い込む構成となっているので、燃料電池システムが設置された周囲の空気を吸い込み、燃焼排ガスを希釈することができる。
また、燃焼排ガスと空気を合流して排出する構成とすることで、燃料電池システムから排出される燃焼排ガスの排出流速を速くして、排出された燃焼排ガスの到達距離を増やすことができ、共用廊下などに滞留することを抑制できる。そのため、共用廊下などの空気の質が低下することを抑制することができる。
また、筐体内部の空気を希釈用空気として外部に排気するので、筐体内の換気を促進できる。
第二態様にかかる燃料電池システムは、特に第一態様の燃料電池システムにおいて、前記連通穴に設けられ、前記連通穴から前記筐体内の空気を前記希釈用空気流路に排出する流量を調整可能な流量調整手段を備えたものである。
第二態様の燃料電池システムによれば、連通穴から筐体内部の空気を排出する流量を調整できるので、連通穴の設計尤度が高くなる。
第三態様にかかる燃料電池システムは、特に第一態様または第二態様の燃料電池システムにおいて、前記希釈排ガス排気口において、上方から前記第二開口、前記排気口の順に配置されているものである。
第三態様の燃料電池システムによれば、燃焼排ガスの温度と比較して温度の低い空気の出口である第二開口を、燃焼排ガスの出口である排気口よりも上方に配置したことで、温度の低い空気の流れに沿って、燃焼排ガスの上方への巻き上がりを抑えることができる。そのため、希釈排気ガスを排気口の吐出方向に向けて、より遠くに排出することができる。
第四態様にかかる燃料電池システムは、特に第一態様または第二態様の燃料電池システムにおいて、前記第一開口は、前記排ガス希釈部の内側に設けられ、前記希釈排ガス排気口に向けて開口しており、前記希釈排ガス排気口において、上方から前記第一開口、前記第二開口、前記排気口の順に配置されているものである。
第四態様の燃料電池システムによれば、第一開口、第二開口、ならびに、排気口を希釈排気ガス排気口の内部に開口する構成となっている。かかる構成としたことで、第一開口から外部の空気を吸い込み、希釈排ガス排気口に向けて開口した第二開口から該空気を外部に排出する希釈用空気流路をコンパクトに設計することができる。
また、希釈排ガス排気口において、上方から第一開口、第二開口、排気口の順に配置している。燃焼排ガスを排出する排出口と空気を吸い込む第一開口の間に、希釈用の空気を排出する第二開口を配置したことで、排気口から排出された燃焼排ガスが第一開口にショートカットされることを防止することができる。これにより、効率良く燃焼排ガスを希釈することができる。
第五態様にかかる燃料電池システムは、特に第一から第四態様の燃料電池システムにおいて、前記希釈排ガス排気口の内周部から延存する排気筒を設けたものである。
第五態様の燃料電池システムによれば、パイプスペース室内などに燃料電池システムを設置する際に、パイプスペース室などの扉に形成された開口部から排気筒を出すことで、希釈した燃焼排ガスを設置空間の外部に向けて排出することができる。
第六態様にかかる燃料電池システムは、特に第一から第五態様に燃料電池システムにおいて、前記希釈用空気流路内にファンが設けられているものである。
第六態様の燃料電池システムによれば、燃料電池システムが設置された周囲に風がない場合であっても、希釈用の空気の流量を確保することができる。
第七態様にかかる燃料電池システムは、特に第六態様の燃料電池システムにおいて、前記ファンの回転数は、前記燃料電池の発電量、前記燃焼部の供給される燃焼空気の供給量ならびに前記燃焼ガスの供給量の少なくとも一つの情報に応じて制御されるものである。
第七態様の燃料電池システムによれば、燃焼排ガスの排出量に応じてファンの回転数を制御し、希釈用の空気の流量を制御することで希釈排ガス中の二酸化炭素濃度を適正に管理することができる。また、燃料電池の発電量、燃焼部の供給される燃焼空気の供給量、あるいは、燃焼ガスの供給量で燃焼排ガスの排出量を予測する構成としたことで、排ガス管理を自動化することができる。
第八態様にかかる燃料電池システムは、特に第一から第七態様の燃料電池システムにおいて、前記希釈用空気流路の一部が前記筐体内部に設けられているものである。
第八態様の燃料電池システムによれば、希釈用の空気の吸い込み口である第一開口と、希釈用空気の排出口である第二開口は筐体の一側壁に設けられている。そのため、空気流の進行方向を180°変える必要がある。希釈用空気流路の一部を筐体内部に設ける構成とすることで、希釈用空気流路の曲がり部が急峻になることで流路抵抗が大きくなり、空気の流速が減速することを抑制できる。
第九態様にかかる燃料電池システムは、特に第一から第八態様の燃料電池システムにおいて、前記燃焼排ガス流路に形成され、前記燃焼排ガス流路内に導出された前記燃焼排ガスから生成した凝縮水を前記排気カバーから排出するドレン穴を備えたものである。
第九態様の燃料電池システムによれば、燃焼排ガスは排気カバーにおいて冷却され、排気ガス中の水蒸気が凝縮水となり排気カバーの底部に溜まる。ここで、排気ガス中の水蒸気の凝縮による凝縮水は酸性であり、排気カバーに腐食が生じ易い。これに対し、排気カバーに凝縮水を排出するドレン排出部を設けた構成としたことで、排気カバーが凝縮水に晒されることを抑制し、排気カバーの腐食を防止できる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1の燃料電池システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(燃料電池システムの構成と動作)
図1、図2、図3に示すように、本発明の実施の形態1における燃料電池システム100は、筐体1、燃料電池3、改質部4、燃焼部5を備えている。燃料電池3、改質部4及び燃焼部5は筐体1の内部に収められている。筐体1は、縦長の長方体の形状を有する。複数の脚部2が筐体1の底面の下面に取り付けられている。
改質部4は、タンク6から第1水回路10を経由して供給される水を、燃焼部5から供給される熱で蒸発器(不図示)を加熱して水蒸気を生成する。そして、この水蒸気と原料ガス供給経路11から供給される原料ガスとを改質触媒の作用により水蒸気改質反応(CH4+H2O→CO+3H2)させ、水素含有ガスを生成する。
なお、原料ガス供給経路11は分岐し、原料ガスは燃焼部5と改質部4に供給される。原料ガスは、例えば、都市ガス、LPガス(液化石油ガス)などの炭化水素である。
また、燃焼部5は、燃料電池3と改質部4との間に設けられている。燃焼部5は、燃料電池3からの燃料オフガスや原料ガスが、燃料電池3からの酸化剤オフガスや燃焼用空気により燃焼されて、燃焼ガスにて改質部や蒸発部を加熱する。
なお、原料ガス供給経路11は、筐体1の底面に形成された貫通孔に取り付けられたコネクタ16を介して筐体1の外部の原料ガス供給源(不図示)と接続されている。コネクタ16は金属製である。
改質部4で生成された水素含有ガスは、水素含有ガス供給経路20を経由して燃料電池3に供給される。燃料電池3は、酸化剤ガス(空気)と水素含有ガスを用いて電力を生成する。なお、燃料電池3で発電に用いられなかった燃料オフガスは、オフガス経路19を通って燃焼部5に供給される。ここで、燃料電池3は、例えば、固体高分子形燃料電池または固体酸化物燃料電池である。燃料電池3の排熱によって湯が生成される。生成された湯は貯湯タンク(不図示)に貯められる。
燃料電池システム100は、第2水回路12、熱交換器13及び熱回収水路14を備えている。第2水回路12は燃料電池3に接続されている。第2水回路12は燃料電池3を冷却するための冷却水が循環する冷却水回路である。第2水回路12にはタンク15が設けられている。
熱回収水路14は、燃料電池3の排熱を回収するための流路である。熱回収水路14は、熱回収配管14a、14bを含む。熱回収配管14a及び14bは、それぞれ、熱交換器13に接続されている。熱回収配管14aは、熱回収水路14の下流側部分を構成している。熱回収配管14bは、熱回収水路14の上流側部分を構成している。熱回収配管14aは、熱交換器13において加熱された水を貯湯タンクに導くための配管である。熱回収配管14bは、熱交換器13において加熱されるべき水を熱交換器13に供給するための配管である。熱回収配管14a、14bは、ステンレス管などの金属製配管である、第1水回路10、第2水回路12、熱交換器13、熱回収水路14及びタンク6、15も筐体1の内部に配置されている。
熱回収配管14aは、筐体1の底面に形成された貫通孔を通って、底面の上面側(筐体1の内部)から底面の下面側に達している。詳細には、底面に形成された貫通孔に高温側コネクタ17が取り付けられている。熱回収配管14aは、高温側コネクタ17を介して筐体1の内部から外部に延び、貯湯タンクの高温水入口に接続されうる。同様に、熱回収配管14bは、筐体1の底面に形成された貫通孔を通って、底面の上面側から底面の下面側に達している。詳細には、底面に形成された貫通孔に低温側コネクタ18が取り付けられている。熱回収配管14bは、低温側コネクタ18を介して筐体1の内部から外部に延び、貯湯タンクの低温水出口又は市水管に接続されうる。高温側コネクタ17及び低温側コネクタ18は、樹脂製または金属製である。
燃料電池システムは、回路筐体21及び電子回路基板22を備えている。回路筐体21は筐体1の内部に配置されている。回路筐体21は、樹脂などの絶縁材料で作られている。電子回路基板22には、コントローラ22a、インバータ22bなどの様々な電子部品が搭載されている。コントローラ22aは、燃料電池3、改質部4、燃焼部5、各種の補助機器(不図示)などの制御対象を制御するデバイスである。コントローラ22aは、例えば、A/D変換回路、入出力回路、演算回路、記憶装置などを含むDSP(Digital Signal Processor)で構成されている。インバータ22bは、燃料電池3の直流出力を交流出力に変換するためのデバイスである。
(筐体内の吸排気構成)
回路筐体21は、水平方向に向かって(筐体1の一側壁1aに向かって)開口している直方体の形状を有する。筐体1の一側壁1aによって回路筐体21の開口が閉じられるように、筐体1の内側から一側壁1aに回路筐体21が取り付けられ、通気ダクト25が形成される。つまり、回路筐体21、筐体1の内部空間を複数の部分に仕切る隔壁の役割を担っている。通気ダクト25の下部には吸気口24が設けられている。通気ダクト25の上部には排気口27が設けられている。吸気口24の役割は、筐体1の外部と通気ダクト25の内部とを連通させることにある。排気口27の役割は、通気ダクト25の内部と通気ダクト25を除いた筐体1の内部とを連通させることにある。電子回路基板22および後述する制御部28は通気ダクト25に配置される。
筐体1の一側壁1aには、複数のルーバーを含む吸気口23が設けられている、吸気口23は、回路筐体21の吸気口24よりも鉛直方向の下側に位置している。吸気口23の役割は、通気ダクト25を介して、筐体1の外部と内部とを連通させることにある。電子回路基板22は、回路筐体21の中に配置されている。筐体1は、フード26を含む。フード26は、筐体1の内部から筐体1の一側壁1aに取り付けられており、回路筐体21の下部および一側壁1aの吸気口23を一体的に覆っている。フード26によって、一側壁1aの吸気口23から回路筐体21の吸気口24への空気の流路が形成されている。このような構成とすることで、埃、雨水などが通気ダクト25に吸い込まれて電子回路基板22に悪影響を及ぼすことを防止できる。
通気ダクト25において、空気は、インバータ22bなどの電子部品の排熱で温められる。温められた空気は、排気口27を通じて通気ダクト25の外部に排出され、筐体1内部での空気の流れに変化する。空気は改質部4の周囲などを通過し、燃料電池3の周囲の温度場の形成に寄与する。
筐体1の一側壁1aには、換気口53が設けられている。換気口53の役割は、筐体1の内部と筐体1の外部とを連通させることにある。換気口53を通じて、筐体1の内部から外部に空気が排出される。本実施形態では、換気口53は、鉛直方向において、吸気口24よりも下側に位置している。このような位置関係によれば、筐体1内に取り込まれた空気がスムーズに筐体1の下部の空間に導かれる。
また、換気口53は、複数のルーバーを含む。筐体1は、さらに、フード51を含む。フード51は、筐体1の内側から一側壁1aに取り付けられており、換気口53および後述する換気ファン52を一体的に覆っている。フード51によって、換気ファン52から換気口53への空気の流路が形成されている。このような構造によれば、埃、雨水などが筐体1の内部に侵入して、筐体1の内部に配置された部品に悪影響を及ぼすことを防止できる。換気ファン52は、フード51に取り付けられていてもよい。
本実施の形態では、換気口53は、鉛直方向において、吸気口23と略同一高さに位置している。言い換えれば、鉛直方向において、換気口53と吸気口24とが重なっている。換気口53が筐体1の底面に近ければ近いほど、インバータ22bなどの電子部品によって温められた空気の移動距離が延びる。
また、燃料電池システム100は、吸気ファン24aおよび換気ファン52を備えている。吸気ファン24aは吸気口24またはその近傍に配置される。吸気ファン24aは、吸気口24を通じて筐体1の外部の空気を筐体1の内部に供給するためのファンである。換気ファン52は、換気口53を通じて筐体1の内部の空気を筐体1の外部に排出するためのファンである。吸気ファン24aまたは換気ファン52の少なくとも一方が設けられていると、インバータ22bなどの電子部品によって温められた空気を筐体1の内部に効率良く供給し、循環した上で筐体1の外部に排出することができる。
このように、筐体1の内部に配置された燃料電池3および改質部4の周囲には安定した温度場が形成される。
(燃焼排ガスを希釈して排気する構成)
次に、燃焼部5から排出される燃焼排ガスの排出方法について説明する。
燃焼部5から排出された燃焼排ガスは排気ダクト29を通って拡散ダクト部32に導かれる。拡散ダクト部32は、筐体1の一側壁1aに形成された筐体排気口31に接続されている。拡散ダクト部32は筐体1の内側から一側壁1aに取り付けられており、筐体排気口31を一体的に覆っている。拡散ダクト部32は、筐体排気口31に向けて燃焼排ガスを導出する。拡散ダクト部32は、排気ダクト29と比較して燃焼排ガスの流路断面積が大きく設定されている。その結果、排気ダクト29から導出された燃焼排ガスは、拡散ダクト部32内で拡散しながら流速が低下し、燃焼排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮することを促す。
拡散ダクト部32内で、燃焼排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮して生成された凝縮水は、排水部33から不図示の排水部材を介して筐体1の外部に排出される。排気ガス中の水蒸気は凝縮して凝縮水となり、拡散ダクト部32の底部に溜まる。ここで、排気ガス中の水蒸気の凝縮による凝縮水は酸性であり、拡散ダクト部32に腐食が生じ易い。これに対し、拡散ダクト部32に凝縮水を排出する排水部33を設けた構成としたことで、拡散ダクト部32が凝縮水に晒されることを抑制し、拡散ダクト部32の腐食を防止できる。
なお、拡散ダクト部32の一部を、図1に示すように筐体1の外部に突き出す構成としてもよい。このような構成とすることで、拡散ダクト部32に導出された燃焼排ガスがより冷却され、燃焼排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮することを促すことができる。
次に、排ガス希釈部90の構成について説明する。筐体1の一側壁1aには、筐体排気口31を外側から覆うように排気カバー40が取り付けられている。排気カバー40には希釈された燃焼排ガスを外部に排出する希釈排ガス排気口44が形成されている。排気カバー40と一側壁1aで囲まれた空間は、仕切り部材41により、後述する希釈用空気流路42と、筐体排気口31から希釈排ガス排気口44を介して燃焼排ガスを外部に排出する燃焼排ガス流路43とに分離されている。そして、希釈排ガス排気口44についても、希釈用空気流路42と連通した第二開口48と、燃焼排ガス流路43と連通した排気口49に分離されている。
燃焼排ガス流路43の役割は、拡散ダクト部32を経由し、筐体排気口31から排出された燃焼排気ガスを排気口49に導くことである。
本実施の形態では、希釈用空気流路42を、排気カバー40に内部に設けた第一希釈用空気流路42aと筐体1の内部に設けた第二希釈用空気流路42bで構成している。
図1、図2、図3に示すように、筐体1の一側壁1aには、筐体1の外側から空気を第二希釈用空気流路42bに導くための第一開口45と、第二希釈用空気流路42bを介して空気を排気カバー40内部に形成された第一希釈用空気流路42aに排出する第三開口46が形成されている。第三開口46は、一側壁1aの外側から排気カバー40で覆われ、第一希釈用空気流路42aと連通している。また、第三開口46は、一側壁1aの内側から第二希釈用空気流路42bで覆われている。すなわち、空気は第一開口45から第二希釈用空気流路42bに取り込まれ、第三開口46を通過し、第一希釈用空気流路42aを介して第二開口48から排出される。
排気カバー40の構成を示した立体構成図を図3(A)に、第一希釈用空気流路42a、第二希釈用空気流路42bの構成を示した立体断面図を図3(B)に示した。
このような構成としたことで、燃料電池システム100の運転中に、燃焼部5において高濃度の二酸化炭素を含んだ燃焼排ガスが発生した場合でも、燃焼排ガス流路43から排気口49に導かれた燃焼排ガスと、希釈用空気流路42から第二開口48に導かれた二酸化炭素濃度の低い空気とを希釈排ガス排気口44で合流させ混合し、二酸化炭素濃度を希釈して排出することが可能となる。
また、第一開口45から筐体1外部の空気を吸い込む構成となっているので、燃料電池システム100がパイプスペース室に設置された場合でも、周囲の空気を吸い込み、燃焼排ガスを希釈することができる。
また、燃焼排ガスと空気を合流して排出する構成とすることで、燃料電池システム100から排出される燃焼排ガスの排出流速を速くして、排出された燃焼排ガスの到達距離を増やすことができ、共用廊下などに滞留することを抑制できる。そのため、共用廊下などの空気の質が低下することを抑制することができる。
また、希釈用空気を筐体1内部からだけでなく、筐体1の外部から吸い込む構成を加えたことで筐体1内部からの換気空気の流量を抑えることができ、筐体1内部、特に改質部4や燃料電池3周囲の熱バランスを保ち、燃料電池システム100の運転を安定化できる。
また、第一開口45、ならびに、希釈排ガス排気口44(第二開口48、排出口49)は略同一方向に開口している。そのため、燃料電池システム100の運転中に、希釈排ガス排気口44に向けて風が吹き込んだりした場合でも、第一開口45、ならびに、希釈排ガス排気口44(第二開口48、排出口49)に加わる風圧が同一になる。そのため、排気口49から燃焼排ガスが筐体1の内部に流入することを抑制できる。
本実施の形態では、希釈用空気を取り込む第一開口45と希釈した燃焼排ガスを排出する希釈排ガス排気口44を離して形成することができる。そのため、燃焼排ガスがショートカットして第一開口45から希釈用空気として取り込まれることを防止できる。
また、本実施の形態では、第二希釈用空気流路42bを筐体1の内部に設けた。希釈用の空気の吸い込み口である第一開口45と、希釈用空気の排気カバー40側へ導出する第三開口46は筐体1の一側壁1aに設けられている。そのため、空気流の進行方向を180°変える必要がある。希釈用空気流路42の一部を筐体1内部に設ける構成とすることで、希釈用空気流路42の曲がり部が急峻になることで流路抵抗が大きくなり、空気の流速が減速することを抑制できる。
また、希釈排ガス排気口44において、上方から第二開口48、排気口49の順に配置されている。
排気カバー40の構成を示した立体構成図を図3(A)に、第一希釈用空気流路42a、第二希釈用空気流路42bの構成を示した立体断面図を図3(B)に示した。
このような構成としたことで、燃焼排ガスの温度と比較して温度の低い空気の出口である第二開口48を、燃焼排ガスの出口である排気口49よりも上方に配置したことで、温度の低い空気の流れF2に沿って、燃焼排ガスF1の上方への巻き上がりを抑えることができる。そのため、希釈排気ガスを希釈排ガス排気口44の吐出方向に向けて、より遠くに排出することができる。
また、燃料電池システム100は、希釈用空気流路42にファン47を備えている。ファン47は、一側壁1aの内側から第三開口46を覆うように設置される。これにより、筐体1の外部の空気を、第一開口45を介して希釈用空気流路42に取り込むことができる。なお、ファン47の回転速度は、制御部28によりコントロールされる。
このように、ファン47により筐体1の外部の空気を希釈用空気として希釈用空気流路42に取り込むことで、燃料電池システム100が設置された周囲に風がない場合であっても、希釈用の空気の流量を確保することができる。
また、燃料電池3の起動運転などの非定常運転時や、負荷変動により燃焼部5の燃焼状態が変動し、燃焼排ガスに排出量が変動する場合がある。燃焼排ガスの排出量の変動は、燃料電池3の発電量、燃焼部5の供給される燃焼空気の供給量ならびに原料ガスの供給量の少なくとも一つの情報から検知でき、排出量についても予測できる。そこで、制御部28が、燃料電池3の発電量、燃焼部5の供給される燃焼空気の供給量ならびに原料ガスの供給量の少なくとも一つの情報に基づき、ファン47の回転数を制御するように構成してもよい。
このような構成とすることで、燃焼排ガスの排出量に応じてファンの回転数を制御し、希釈用の空気の流量を制御することで希釈排ガス中の二酸化炭素濃度を適正に管理することができる。また、燃料電池の発電量、燃焼部の供給される燃焼空気の供給量、あるいは、燃焼ガスの供給量で燃焼排ガスの排出量を予測する構成としたことで、排ガス管理を自動化することができる。
また、希釈排ガス排気口44の内周部から延存する排気筒50を設けてもよい。なお、仕切り部材41は排気筒50の内部まで延在させてもよい。このような構成とすることで、希釈用空気と燃焼排ガスが排気筒50を通過する速度の減少を抑制し、希釈排気ガスを希釈排ガス排気口44の吐出方向に向けて、より遠くに排出することができる。
また、このような構成とすることで、パイプスペース室内などに燃料電池システム100を設置する際に、パイプスペース室などの扉に形成された開口部から排気筒を出すことで、希釈した燃焼排ガスを設置空間の外部に向けて排出することができる。
また、燃焼排ガスが排気カバー40の内部に設けられた燃焼排ガス流路43に排出された後でも、燃焼排ガス中の水蒸気の凝縮は継続して発生する。本実施の形態では、燃焼排ガス流路43が下方に設けられ、一部が筐体1の外部に突き出た拡散ダクト部32と連通した構成となっている。また、図1に示したように、排気カバー40の底辺を拡散ダクト部32に向かって傾斜する構成とすることで、燃焼排ガス流路43に溜まった凝縮水を拡散ダクト部32に集め、排水部33から不図示の排水部材を介して筐体1の外部に排出することができる。ここで、排気ガス中の水蒸気の凝縮による凝縮水は酸性であり、排気カバー40に腐食が生じ易い。このような構成としたことで、排気カバー40が凝縮水に晒されることを抑制し、排気カバー40の腐食を防止できる。
なお、本実施の形態では第一開口45を排気カバー40が取り付けられた筐体1の一側壁1aに形成したが、筐体1の他の側壁に形成してもよい。
(筐体内の空気を希釈用空気流路に排出する構成)
一般に燃料電池システムでは、筐体内の温度を検知し、制御部により燃料電池システムの運転許可を制限することで、燃料電池の発電の安定性を確保するとともに、高温環境下における水温と補機類の温度上昇を抑制している。
本実施の形態では、筐体1の内部の空気を希釈用空気流路42(42b)に形成した連通穴91を介して外部に排出する構成を有している。
図1、図3(B)に示したように、希釈用空気流路42bに一壁面に連通穴91が形成されている。筐体1の内部の空気は、連通穴91を通って第二希釈用空気流路42bから筐体1の外部に排出される。かかる構成により、筐体1の内部の換気が促進される。
また、連通穴91に流量調整手段を設けることができる。以下の説明では、一例として、流量調整手段として図10に示したバルブアッセンブリ93を用いる場合を説明する。
図10に開閉手段の一例であるバルブアッセンブリ93の構成を示す。バルブアッセンブリ93は、第二希釈用空気流路42bの側壁に設けられ、筐体1内から第二希釈用空気流路42に流出する空気の流量を調整する機能を有する。
バルブアッセンブリ93は、主にハウジング94と、バタフライバルブ95とで構成されている。ハウジング94には連通穴91が形成され、シャフト穴96にバルブシャフト97が挿入された状態でバタフライバルブ95が回転自在になっている。不図示の開閉度調整ユニットを介してバルブシャフト97を回転制御し、バタフライバルブ95の姿勢を変えることで連通穴91の開口度を調整可能に構成されている。
連通穴91にバルブアッセンブル93を設置した場合、例えば、制御部28から不図示の開閉度調整ユニットを制御し、筐体1内部から連通穴91を介して第二希釈用空気流路に排出される空気流量を調整できる。このため、連通穴91の設計尤度を高めることができる。
また、バルブアッセンブル93による空気流量調整は筐体1の内部温度の調整にも有効である。図1の温度検出部97は筐体1の内部温度を直接的または間接的に検出できる。例えば、温度検出部97の検出温度が所定温度を越えた場合、バルブアッセンブル93の開度を大きくし、筐体1の内部から第2希釈用空気流路42bへ排出される空気流量を増加させることで、筐体1の内部の換気を促進し、筐体1の内部の温度を下げる効果が得られる。
なお、筐体1の内部から排出される空気の流量は、バルブアッセンブリ93の開度、換気ファン52、ファン47、および、吸気ファン24aの回転数を任意に制御することでも調整することができる。
これにより、燃料電池システム100は、筐体1の内部温度が所定温度を越えた場合、筐体1の内部の換気を促すので、燃料電池システム100の不具合を避けることができる。
なお、本実施の形態では、温度検出部97を筐体1の底部近傍に配置したが、これに限定されない。監視対象とする部位、例えば燃焼部5や燃料電池3の近傍に配置してもよい。
また、燃料電池システム100は、換気ファン52の故障により筐体1内部の換気が十分に行われなくなった場合、換気ファン52に代わって希釈用空気流路42に設けられた連通穴91から筐体1内の空気を排出することができるので、燃料電池システム100の不具合を避けることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る燃料電池システム101は、実施形態1に係る燃料電池システム100と基本構成は同じであるが、希釈用空気の吸い込み口である第一開口45を排気カバー40に形成した点が異なる。そのため、実施の形態に係る燃料電池システム100による動作と同様の部分については同じ符号を付し、重複説明を省略し、燃焼排ガスを希釈して排気する構成について説明する。
(燃焼排ガスを希釈して排気する構成)
図4、図5、図6を用いて、燃焼部5から排出される燃焼排ガスの排出方法について説明する。
燃焼部5から排出された燃焼排ガスは排気ダクト29を通って拡散ダクト部32に導かれる。拡散ダクト部32は、筐体1の一側壁1aに形成された筐体排気口31に接続されている。拡散ダクト部32は筐体1の内側から一側壁1aに取り付けられており、筐体排気口31を一体的に覆っている。拡散ダクト部32は、筐体排気口31に向けて燃焼排ガスを導出する。拡散ダクト部32は、排気ダクト29と比較して燃焼排ガスの流路断面積が大きく設定されている。その結果、排気ダクト29から導出された燃焼排ガスは、拡散ダクト部32内で拡散しながら流速が低下し、燃焼排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮することを促す。
拡散ダクト部32内で、燃焼排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮して生成された凝縮水は、排水部33から不図示の排水部材を介して筐体1の外部に排出される。排気ガス中の水蒸気は凝縮して凝縮水となり、拡散ダクト部32の底部に溜まる。ここで、排気ガス中の水蒸気の凝縮による凝縮水は酸性であり、拡散ダクト部32に腐食が生じ易い。これに対し、拡散ダクト部32に凝縮水を排出する排水部33を設けた構成としたことで、拡散ダクト部32が凝縮水に晒されることを抑制し、拡散ダクト部32の腐食を防止できる。
なお、拡散ダクト部32の一部を、図4に示すように筐体1の外部に突き出す構成としてもよい。このような構成とすることで、拡散ダクト部32に導出された燃焼排ガスがより冷却され、燃焼排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮することを促すことができる。
次に、排ガス希釈部90の構成について説明する。筐体1の一側壁1aには、筐体排気口31を外側から覆うように排気カバー40が取り付けられている。排気カバー40には希釈された燃焼排ガスを外部に排出する希釈排ガス排気口44が形成されている。排気カバー40と一側壁1aで囲まれた空間は、仕切り部材41により、後述する希釈用空気流路42と、筐体排気口31から希釈排ガス排気口44を介して燃焼排ガスを外部に排出する燃焼排ガス流路43とに分離されている。そして、希釈排ガス排気口44についても、希釈用空気流路42と連通した第二開口48と、燃焼排ガス流路43と連通した排気口49に分離されている。
燃焼排ガス流路43の役割は、拡散ダクト部32を経由し、筐体排気口31から排出された燃焼排気ガスを排気口49に導くことである。
本実施の形態では、希釈用空気流路42を、排気カバー40に内部に設けた第一希釈用空気流路42aと筐体1の内部に設けた第二希釈用空気流路42bで構成している。
図4に示すように、排気カバー40側面には、筐体1の外側から空気を第二希釈用空気流路42bに導くための第一開口45が形成されている。筐体1の一側壁1aには第二希釈用空気流路42bに空気を導入する第四開口60(実施の形態1の第一開口45に相当)が形成されている。希釈用空気は、第四開口60から筐体1の内部に設置された希釈用空気流路42を通って、一側壁1aに形成された第三開口46から排気カバー40内部に形成された第一希釈用空気流路42aに排出される。第三開口46と第四開口60は、一側壁1aの外側から排気カバー40で覆われ、第一希釈用空気流路42aと連通している。また、第三開口46と第四開口60は、一側壁1aの内側から第二希釈用空気流路42bで覆われている。すなわち、空気は第一開口45から第四開口60を通過して第二希釈用空気流路42bに取り込まれ、第三開口46を通過し、第一希釈用空気流路42aを介して第二開口48から排出される。
このような構成としたことで、燃料電池システム101の運転中に、燃焼部5において高濃度の二酸化炭素を含んだ燃焼排ガスが発生した場合でも、燃焼排ガス流路43から排気口49に導かれた燃焼排ガスと、希釈用空気流路42から第二開口48に導かれた二酸化炭素濃度の低い空気とを希釈排ガス排気口44で合流させ混合し、二酸化炭素濃度を希釈して排出することが可能となる。
また、第一開口45から筐体1外部の空気を吸い込む構成となっているので、燃料電池システム101がパイプスペース室に設置された場合でも、周囲の空気を吸い込み、燃焼排ガスを希釈することができる。
また、燃焼排ガスと空気を合流して排出する構成とすることで、燃料電池システム101から排出される燃焼排ガスの排出流速を速くして、排出された燃焼排ガスの到達距離を増やすことができ、共用廊下などに滞留することを抑制できる。そのため、共用廊下などの空気の質が低下することを抑制することができる。
また、希釈用空気を筐体1内部からだけでなく、筐体1の外部から吸い込む構成を加えたことで筐体1内部からの換気空気の流量を抑えることができ、筐体1内部、特に改質部4や燃料電池3周囲の熱バランスを保ち、燃料電池システム101の運転を安定化できる。
本実施の形態では、希釈用空気を取り込む第一開口45と希釈した燃焼排ガスを排出する希釈排ガス排気口44を離して形成することができる。そのため、燃焼排ガスがショートカットして第一開口45から希釈用空気として取り込まれることを防止できる。
また、本実施の形態では、第二希釈用空気流路42bを筐体1の内部に設けた。希釈用の空気の吸い込み口である第一開口45と、希釈用空気の排気カバー40側へ導出する第三開口46は筐体1の一側壁1aに設けられている。そのため、空気流の進行方向を180°変える必要がある。希釈用空気流路42の一部を筐体1内部に設ける構成とすることで、希釈用空気流路42の曲がり部が急峻になることで流路抵抗が大きくなり、空気の流速が減速することを抑制できる。
また、希釈排ガス排気口44において、上方から第二開口48、排気口49の順に配置されている。
排気カバー40の構成を示した立体構成図を図6(A)に、第一希釈用空気流路42a、第二希釈用空気流路42bの構成を示した立体断面図を図6(B)に示した。
このような構成としたことで、燃焼排ガスの温度と比較して温度の低い空気の出口である第二開口48を、燃焼排ガスの出口である排気口49よりも上方に配置したことで、温度の低い空気の流れF2に沿って、燃焼排ガスF1の上方への巻き上がりを抑えることができる。そのため、希釈排気ガスを希釈排ガス排気口44の吐出方向に向けて、より遠くに排出することができる。
また、燃料電池システム101は、希釈用空気流路42にファン47を備えている。ファン47は、一側壁1aの内側から第三開口46を覆うように設置される。これにより、筐体1の外部の空気を、第一開口45を介して希釈用空気流路42に取り込むことができる。なお、ファン47の回転速度は、制御部28によりコントロールされる。
このように、ファン47により筐体1の外部の空気を希釈用空気として希釈用空気流路42に取り込むことで、燃料電池システム101が設置された周囲に風がない場合であっても、希釈用の空気の流量を確保することができる。
また、燃料電池3の起動運転などの非定常運転時や、負荷変動により燃焼部5の燃焼状態が変動し、燃焼排ガスに排出量が変動する場合がある。燃焼排ガスの排出量の変動は、燃料電池3の発電量、燃焼部5の供給される燃焼空気の供給量ならびに原料ガスの供給量の少なくとも一つの情報から検知でき、排出量についても予測できる。そこで、制御部28が、燃料電池3の発電量、燃焼部5の供給される燃焼空気の供給量ならびに原料ガスの供給量の少なくとも一つの情報に基づき、ファン47の回転数を制御するように構成してもよい。
このような構成とすることで、燃焼排ガスの排出量に応じてファン47の回転数を制御し、希釈用の空気の流量を制御することで希釈排ガス中の二酸化炭素濃度を適正に管理することができる。また、燃料電池の発電量、燃焼部の供給される燃焼空気の供給量、あるいは、燃焼ガスの供給量で燃焼排ガスの排出量を予測する構成としたことで、排ガス管理を自動化することができる。
また、希釈排ガス排気口44の内周部から延存する排気筒50を設けてもよい。なお、仕切り部材41は排気筒50の内部まで延在させてもよい。このような構成とすることで、希釈用空気と燃焼排ガスが排気筒50を通過する速度の減少を抑制し、希釈排気ガスを希釈排ガス排気口44の吐出方向に向けて、より遠くに排出することができる。
また、このような構成とすることで、パイプスペース室内などに燃料電池システム101を設置する際に、パイプスペース室などの扉に形成された開口部から排気筒を出すことで、希釈した燃焼排ガスを設置空間の外部に向けて排出することができる。
また、燃焼排ガスが排気カバー40の内部に設けられた燃焼排ガス流路43に排出された後でも、燃焼排ガス中の水蒸気の凝縮は継続して発生する。本実施の形態では、燃焼排ガス流路43が下方に設けられ、一部が筐体1の外部に突き出た拡散ダクト部32と連通した構成となっている。また、図1に示したように、排気カバー40の底辺を拡散ダクト部32に向かって傾斜する構成とすることで、燃焼排ガス流路43に溜まった凝縮水を拡散ダクト部32に集め、排水部33から不図示の排水部材を介して筐体1の外部に排出することができる。ここで、排気ガス中の水蒸気の凝縮による凝縮水は酸性であり、排気カバー40に腐食が生じ易い。このような構成としたことで、排気カバー40が凝縮水に晒されることを抑制し、排気カバー40の腐食を防止できる。
なお、本実施の形態では第一開口45を排気カバー40の側面に形成したが、排気カバー40の希釈排ガス排気口44や排気筒50が設けられた面に形成してもよい。
(筐体内の空気を希釈用空気流路に排出する構成)
一般に燃料電池システムでは、筐体内の温度を検知し、制御部により燃料電池システムの運転許可を制限することで、燃料電池の発電の安定性を確保するとともに、高温環境下における水温と補機類の温度上昇を抑制している。
本実施の形態では、筐体1の内部の空気を希釈用空気流路42(42b)に形成した連通穴91を介して外部に排出する構成を有している。
図4、図6(B)に示したように、希釈用空気流路42bに一壁面に連通穴91が形成されている。筐体1の内部の空気は、連通穴91を通って第二希釈用空気流路42bから筐体1の外部に排出される。かかる構成により、筐体1の内部の換気が促進される。
また、連通穴91に流量調整手段を設けることができる。以下の説明では、一例として、流量調整手段として図10に示したバルブアッセンブリ93を用いる場合を説明する。
図10に開閉手段の一例であるバルブアッセンブリ93の構成を示す。バルブアッセンブリ93は、第二希釈用空気流路42bの側壁に設けられ、筐体1内から第二希釈用空気流路42に流出する空気の流量を調整する機能を有する。
バルブアッセンブリ93は、主にハウジング94と、バタフライバルブ95とで構成されている。ハウジング94には連通穴91が形成され、シャフト穴96にバルブシャフト97が挿入された状態でバタフライバルブ95が回転自在になっている。不図示の開閉度調整ユニットを介してバルブシャフト97を回転制御し、バタフライバルブ95の姿勢を変えることで連通穴91の開口度を調整可能に構成されている。
連通穴91にバルブアッセンブル93を設置した場合、例えば、制御部28から不図示の開閉度調整ユニットを制御し、筐体1内部から連通穴91を介して第二希釈用空気流路に排出される空気流量を調整できる。このため、連通穴91の設計尤度を高めることができる。
また、バルブアッセンブル93による空気流量調整は筐体1の内部温度の調整にも有効である。図4の温度検出部97は筐体1の内部温度を直接的または間接的に検出できる。例えば、温度検出部97の検出温度が所定温度を越えた場合、バルブアッセンブル93の開度を大きくし、筐体1の内部から第2希釈用空気流路42bへ排出される空気流量を増加させることで、筐体1の内部の換気を促進し、筐体1の内部の温度を下げる効果が得られる。
なお、筐体1の内部から排出される空気の流量は、バルブアッセンブリ93の開度、換気ファン52、ファン47、および、吸気ファン24aの回転数を任意に制御することでも調整することができる。
これにより、燃料電池システム101は、筐体1の内部温度が所定温度を越えた場合、筐体1の内部の換気を促すので、燃料電池システム101の不具合を避けることができる。
なお、本実施の形態では、温度検出部97を筐体1の底部近傍に配置したが、これに限定されない。監視対象とする部位、例えば燃焼部5や燃料電池3の近傍に配置してもよい。
また、燃料電池システム101は、換気ファン52の故障により筐体1内部の換気が十分に行われなくなった場合、換気ファン52に代わって希釈用空気流路42に設けられた連通穴91から筐体1内の空気を排出することができるので、燃料電池システム101の不具合を避けることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る燃料電池システム102は、実施形態1に係る燃料電池システム100と基本構成は同じであるが、希釈用空気の吸い込み口である第一開口45を、筐体1の一側壁1aの排気カバー40で覆われた位置に形成し、排気筒50の一部から希釈空気を取り込む構成とした点が異なる。そのため、実施の形態に係る燃料電池システム100による動作と同様の部分については同じ符号を付し、重複説明を省略し、燃焼排ガスを希釈して排気する構成について説明する。
(燃焼排ガスを希釈して排気する構成)
図7、図8、図9を用いて、燃焼部5から排出される燃焼排ガスの排出方法について説明する。
燃焼部5から排出された燃焼排ガスは排気ダクト29を通って拡散ダクト部32に導かれる。拡散ダクト部32は、筐体1の一側壁1aに形成された筐体排気口31に接続されている。拡散ダクト部32は筐体1の内側から一側壁1aに取り付けられており、筐体排気口31を一体的に覆っている。拡散ダクト部32は、筐体排気口31に向けて燃焼排ガスを導出する。拡散ダクト部32は、排気ダクト29と比較して燃焼排ガスの流路断面積が大きく設定されている。その結果、排気ダクト29から導出された燃焼排ガスは、拡散ダクト部32内で拡散しながら流速が低下し、燃焼排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮することを促す。
拡散ダクト部32内で、燃焼排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮して生成された凝縮水は、排水部33から不図示の排水部材を介して筐体1の外部に排出される。排気ガス中の水蒸気は凝縮して凝縮水となり、拡散ダクト部32の底部に溜まる。ここで、排気ガス中の水蒸気の凝縮による凝縮水は酸性であり、拡散ダクト部32に腐食が生じ易い。これに対し、拡散ダクト部32に凝縮水を排出する排水部33を設けた構成としたことで、拡散ダクト部32が凝縮水に晒されることを抑制し、拡散ダクト部32の腐食を防止できる。
なお、拡散ダクト部32の一部を、図7に示すように筐体1の外部に突き出す構成としてもよい。このような構成とすることで、拡散ダクト部32に導出された燃焼排ガスがより冷却され、燃焼排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮することを促すことができる。
次に、排ガス希釈部90の構成について説明する。排気カバー40には排気筒50が設けられている。排気筒50の内部は第一仕切り部材61と第二仕切り部材62により、垂直方向に上から順番に、筐体1の外部から希釈用空気を取り込むための第一希釈用空気流路42a、筐体1の外部に向けて希釈用空気を排出する希釈用空気取込み流路42c、燃焼排ガス流路43に区画されている。排気筒50の開放端側は、第一仕切り部材61と第二仕切り部材62により、垂直方向に上から順番に、筐体1の外部から希釈用空気を取り込むための空気取込み口63、筐体1の外部に向けて希釈用空気を排出する空気排出口64、燃焼排ガスを排出する燃焼排ガス排出口65に区画されている。
他の実施の形態と同様に、筐体1の一側壁1aには、筐体排気口31を外側から覆うように排気カバー40が取り付けられている。筐体排気口31から排出された燃焼排ガスは、燃焼排ガス流路43を経由して燃焼排ガス排出口65から筐体1の外部に排出される。燃焼排ガス流路43の役割は、拡散ダクト部32を経由し、筐体排気口31から排出された燃焼排気ガスを排気口49に導くことである。
筐体1の一側壁1aには第一開口45、第三開口46が形成されている。第一開口45と第三開口46は、筐体1の一側壁1aの外側から排気カバー40で覆われ、第一開口45は希釈用空気取込み流路42cと連通し、第三開口46は第一希釈用空気流路42aと連通している。また、第一開口45と第三開口46は筐体1の内側から第二希釈用空気流路42bで覆われている。
このように、本実施の形態では、希釈用空気流路42を、排気カバー40に内部に設けた希釈用空気取込み流路42c、第一希釈用空気流路42aと、筐体1の内部に設けた第二希釈用空気流路42bで構成している。図7に示すように、空気取込み口63から取り込まれた空気は、希釈用空気取込み流路42cを経由し、第一開口45から第二希釈用空気流路42bに導入され、第三開口46から第一希釈用空気流路42aを経由して空気排出口64から筐体1の外部に排出される。
排気カバー40の構成を示した立体構成図を図9(A)に、第一希釈用空気流路42a、第二希釈用空気流路42b、希釈用空気吸込み流路42cの構成を示した立体断面図を図9(B)に示した。
このような構成としたことで、燃料電池システム102の運転中に、燃焼部5において高濃度の二酸化炭素を含んだ燃焼排ガスが発生した場合でも、燃焼排ガス流路43から燃焼排ガス排出口65に導かれた燃焼排ガスと、希釈用空気流路(第一希釈用空気流路42a、第二希釈用空気流路42b、希釈用空気取込み流路42c)から空気排出口64に導かれた二酸化炭素濃度の低い空気とを、排気筒50の開放端で合流させ混合し、二酸化炭素濃度を希釈して排出することが可能となる。
本実施の形態では、空気取込み口63から筐体1外部の空気を吸い込む構成となっているので、燃料電池システム102がパイプスペース室に設置された場合でも、周囲の空気を吸い込み、燃焼排ガスを希釈することができる。
また、燃焼排ガスと空気を合流して排出する構成とすることで、燃料電池システム102から排出される燃焼排ガスの排出流速を速くして、排出された燃焼排ガスの到達距離を増やすことができ、共用廊下などに滞留することを抑制できる。そのため、共用廊下などの空気の質が低下することを抑制することができる。
また、希釈用空気を筐体1内部からだけでなく、筐体1の外部から吸い込む構成を加えたことで筐体1内部からの換気空気の流量を抑えることができ、筐体1内部、特に改質部4や燃料電池3周囲の熱バランスを保ち、燃料電池システム102の運転を安定化できる。
本実施の形態では、空気取込み口63、空気排出口64、ならびに、燃焼排ガス排出口65を排気筒の内部に開口する構成となっている。かかる構成としたことで、空気取込み口63から外部の空気を吸い込み、排気筒50の開放端に向けて開口した空気排出口64から該空気を外部に排出する希釈用空気流路をコンパクトに設計することができる。
また、排気筒50の開放端において、上方から空気取込み口63、空気排出口64、燃焼排ガス排出口65の順に配置している。燃焼排ガスを排出する燃焼排ガス排出口65と空気を吸い込む空気取込み口63の間に、希釈用の空気を排出する空気排出口64を配置したことで、燃焼排ガス排出口65から排出された燃焼排ガスが空気取込み口63にショートカットされることを防止することができる。これにより、効率良く燃焼排ガスを希釈することができる。
また、本実施の形態では、第二希釈用空気流路42bを筐体1の内部に設けた。希釈用の空気の吸い込み口である第一開口45と、希釈用空気の排気カバー40側へ導出する第三開口46は筐体1の一側壁1aに設けられている。そのため、空気流の進行方向を180°変える必要がある。希釈用空気流路の一部を筐体1内部に設ける構成とすることで、希釈用空気流路の曲がり部が急峻になることで流路抵抗が大きくなり、空気の流速が減速することを抑制できる。
また、燃料電池システム102は、希釈用空気流路42にファン47を備えている。ファン47は、一側壁1aの内側から第三開口46を覆うように設置される。これにより、筐体1の外部の空気を、第一開口45を介して希釈用空気流路42に取り込むことができる。なお、ファン47の回転速度は、制御部28によりコントロールされる。
このように、ファン47により筐体1の外部の空気を希釈用空気として希釈用空気流路42に取り込むことで、燃料電池システム102が設置された周囲に風がない場合であっても、希釈用の空気の流量を確保することができる。
また、燃料電池3の起動運転などの非定常運転時や、負荷変動により燃焼部5の燃焼状態が変動し、燃焼排ガスに排出量が変動する場合がある。燃焼排ガスの排出量の変動は、燃料電池3の発電量、燃焼部5の供給される燃焼空気の供給量ならびに原料ガスの供給量の少なくとも一つの情報から検知でき、排出量についても予測できる。そこで、制御部28が、燃料電池3の発電量、燃焼部5の供給される燃焼空気の供給量ならびに原料ガスの供給量の少なくとも一つの情報に基づき、ファン47の回転数を制御するように構成してもよい。
このような構成とすることで、燃焼排ガスの排出量に応じてファン47の回転数を制御し、希釈用の空気の流量を制御することで希釈排ガス中の二酸化炭素濃度を適正に管理することができる。また、燃料電池の発電量、燃焼部の供給される燃焼空気の供給量、あるいは、燃焼ガスの供給量で燃焼排ガスの排出量を予測する構成としたことで、排ガス管理を自動化することができる。
また、燃焼排ガスが排気カバー40の内部に設けられた燃焼排ガス流路43に排出された後でも、燃焼排ガス中の水蒸気の凝縮は継続して発生する。本実施の形態では、燃焼排ガス流路43が下方に設けられ、一部が筐体1の外部に突き出た拡散ダクト部32と連通した構成となっている。また、図1に示したように、排気カバー40の底辺を拡散ダクト部32に向かって傾斜する構成とすることで、燃焼排ガス流路43に溜まった凝縮水を拡散ダクト部32に集め、排水部33から不図示の排水部材を介して筐体1の外部に排出することができる。ここで、排気ガス中の水蒸気の凝縮による凝縮水は酸性であり、排気カバー40に腐食が生じ易い。このような構成としたことで、排気カバー40が凝縮水に晒されることを抑制し、排気カバー40の腐食を防止できる。
また、排気筒50を備えたことで、パイプスペース室内などに燃料電池システム102を設置する際に、パイプスペース室などの扉に形成された開口部から排気筒を出すことで、希釈した燃焼排ガスを設置空間の外部に向けて排出することができる。
なお、本実施の形態では排気カバー40に排気筒50を形成した構成としたが、これに限定されない。排気カバー40がない場合には、排気カバー40の正面部材に、鉛直方向で上方から空気取込み口63、空気排出口64、燃焼排ガス排出口65の順に配置されることになる。この場合でも、燃焼排ガスを排出する燃焼排ガス排出口65と空気を吸い込む空気取込み口63の間に、希釈用の空気を排出する空気排出口64を配置したことで、燃焼排ガス排出口65から排出された燃焼排ガスが空気取込み口63にショートカットされることを防止することができる。これにより、効率良く燃焼排ガスを希釈することができる。
(筐体内の空気を希釈用空気流路に排出する構成)
一般に燃料電池システムでは、筐体内の温度を検知し、制御部により燃料電池システムの運転許可を制限することで、燃料電池の発電の安定性を確保するとともに、高温環境下における水温と補機類の温度上昇を抑制している。
本実施の形態では、筐体1の内部の空気を希釈用空気流路42(42b)に形成した連通穴91を介して外部に排出する構成を有している。
図7、図9(B)に示したように、希釈用空気流路42bに一壁面に連通穴91が形成されている。筐体1の内部の空気は、連通穴91を通って第二希釈用空気流路42bから筐体1の外部に排出される。かかる構成により、筐体1の内部の換気が促進される。
また、連通穴91に流量調整手段を設けることができる。以下の説明では、一例として、流量調整手段として図10に示したバルブアッセンブリ93を用いる場合を説明する。
図10に開閉手段の一例であるバルブアッセンブリ93の構成を示す。バルブアッセンブリ93は、第二希釈用空気流路42bの側壁に設けられ、筐体1内から第二希釈用空気流路42に流出する空気の流量を調整する機能を有する。
バルブアッセンブリ93は、主にハウジング94と、バタフライバルブ95とで構成されている。ハウジング94には連通穴91が形成され、シャフト穴96にバルブシャフト97が挿入された状態でバタフライバルブ95が回転自在になっている。不図示の開閉度調整ユニットを介してバルブシャフト97を回転制御し、バタフライバルブ95の姿勢を変えることで連通穴91の開口度を調整可能に構成されている。
連通穴91にバルブアッセンブル93を設置した場合、例えば、制御部28から不図示の開閉度調整ユニットを制御し、筐体1内部から連通穴91を介して第二希釈用空気流路に排出される空気流量を調整できる。このため、連通穴91の設計尤度を高めることができる。
また、バルブアッセンブル93による空気流量調整は筐体1の内部温度の調整にも有効である。図7の温度検出部97は筐体1の内部温度を直接的または間接的に検出できる。例えば、温度検出部97の検出温度が所定温度を越えた場合、バルブアッセンブル93の開度を大きくし、筐体1の内部から第2希釈用空気流路42bへ排出される空気流量を増加させることで、筐体1の内部の換気を促進し、筐体1の内部の温度を下げる効果が得られる。
なお、筐体1の内部から排出される空気の流量は、バルブアッセンブリ93の開度、換気ファン52、ファン47、および、吸気ファン24aの回転数を任意に制御することでも調整することができる。
これにより、燃料電池システム102は、筐体1の内部温度が所定温度を越えた場合、筐体1の内部の換気を促すので、燃料電池システム102の不具合を避けることができる。
なお、本実施の形態では、温度検出部97を筐体1の底部近傍に配置したが、これに限定されない。監視対象とする部位、例えば燃焼部5や燃料電池3の近傍に配置してもよい。
また、燃料電池システム102は、換気ファン52の故障により筐体1内部の換気が十分に行われなくなった場合、換気ファン52に代わって希釈用空気流路42に設けられた連通穴91から筐体1内の空気を排出することができるので、燃料電池システム102の不具合を避けることができる。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施の形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の形態を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更できる。