JP7112741B2 - ハンガーフック - Google Patents

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Description

本発明は、壁に取り付けて使用するハンガーフックに関し、より詳しくは壁に取り付けることが容易なハンガーフックに関する。
壁に取り付けたケース部材に組み込まれているフックをケース部材の前方に向かって旋回させると、そのフックに物品を掛止することができるハンガーフックは周知である。
例えば、特開2005-245554号公報(特許文献1)に開示されたハンガーは、ばね付勢に抗してフックを旋回させると、フックを収納していたケーシングの底にねじ孔が現れる。このハンガーを壁に取り付けるには、壁の取り付け孔にケーシングを嵌合させて、ばね付勢に抗して旋回させたフックを手で支えながら、もう一方の手でドライバーを操作して、ねじ孔に通したねじを回す。
特開2017-12357号公報(特許文献2)に開示のハンガーフックは、ケーシングに収納されているフックをばねの付勢に抗して旋回させると、ケーシングの底に操作ねじの頭が現れる。ケーシングとフックとを片手で支えながらそのねじをケーシングの前方から操作することによって、壁の後方に位置するラッチ部材が回転してハンガーフックを壁に取り付けることができる。
これら従来のハンガーやハンガーフックは、それを壁に取り付けようとするときに、壁に作られている取り付け溝または取り付け孔にケース部を納めるとともに、フックをばねの付勢に抗して旋回させて片手で支え、もう一方の手に持ったドライバーを使用してねじを締めるという取り付け作業をする。
特開2005-245554号公報 特開2017-12357号公報
本発明は、従来のハンガーフックの改良に係り、壁に対するハンガーフックの取り付け作業を容易にして、短時間でも、少人数でも、多くのハンガーフックを壁に取り付けることができるようにすることを課題にしている。
本発明が対象とするのは、壁の前方から前記壁の取り付け孔に雄ねじを使用して取り付けられるケース部材と、前記ケース部材に取り付けられて前記壁の上下方向へ延びるフック部材と含み、前記フック部材は、下端部分が前記ケース部材に軸支されて上端部分が前記ケース部材に対して進出する方向と後退する方向とへの往復旋回運動が可能であり、前記ケース部材から進出する方向へ旋回したときに前記雄ねじの操作が可能になるハンガーフックである。
本発明に係るハンガーフックは、前記ケース部材は、前記ケース部材の前方から前記ケース部材を貫通して延びる前記雄ねじを介して前記取り付け孔に固定され、前記フック部材は、前記後退する方向へ旋回したときに、前記雄ねじの頭部を前記前方から隠す位置にある一方、前記ケース部材から進出する方向へ旋回したときには前記前方から見て前記雄ねじを隠すことのない位置にあり、かつ、前記フック部材の前記上端部分は、前記雄ねじを操作するためのドライバーの軸部を載せることが可能な溝を形成し、該溝は、前記フック部材が前記ケース部材から進出する方向へ旋回した状態にあるときに前記雄ねじの長さ方向へ延びる中心線に並行して前記ケース部材の前後方向へ延びていて、前記ケース部材の横方向における断面が前記ケース部材の上方に向かって広がる構成としたことを特徴とする。
本発明に係るハンガーフックは、以下の実施態様を含む。
(1)前記ケース部材から進出する方向へ旋回した前記フック部材は前記壁と斜めに交差する方向へ延びる一方、前記溝は前記壁の前面と直交する方向へ延びていて前記雄ねじを操作するための前記ドライバーは、該ドライバーの軸部を前記溝に載せると、該ドライバーの先端部を前記雄ねじの前記中心線に一致させることが可能である。
本発明に係るハンガーフックは、雄ねじを締め付けたり、緩めたりすることが容易かつ速やかなものになる。
図面は、本開示に係る本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
壁に取り付けられたハンガーフックの斜視図。 ハンガーフックの斜視図。 壁に取り付けられたハンガーフックの側面図。 第1,第2フックが使用可能な状態にあるときの図3と同様な図。 ハンガーフックの壁からの取り外し手順を示す図。 ハンガーフックの壁からの取り外し手順を示す図。 ハンガーフックの壁からの取り外し手順を示す図。 後方から見たときのハンガーフックの分解斜視図。 一部分が破断してある図8と同様な図。 図8とは異なる方向から見たときのハンガーフックの分解斜視図。
添付の図面を参照して本発明に係るハンガーフックの詳細を説明すると、以下のとおりである。
図1は、車両等の壁1に取り付けられているハンガーフック(フック部材)10の斜視図である。壁1は互いに直交する前後方向Aと上下方向Bと横方向Cとを有し、前後方向Aにおいて壁1の前面2と後面3とが並行している。壁1は、前面2と後面3とによって定まる厚さtを有する。ハンガーフック10は、物品(図示せず)を別々に掛止するための第1フック11と第2フック12とを有する。ハンガーフック10はまた、第1,第2フック11,12が取り付けられるケース部材13とケース部材13と協働して壁1をクランプするクランプ部材14とを有する。
図2は、図1におけるハンガーフック10の斜視図であるが、壁1の図示は省略されている。ハンガーフック10において、第1フック11はケース部材13の上方部分に収納された状態にあるが、指先で操作することによって矢印Fで示すように前後方向Aの前方に向かって旋回し、物品の掛止が可能なハンガーとして機能する。第1フック11は、矢印Fとは反対の方向へ、換言すると、ケース部材13に収納される方向へ旋回するように付勢されていて、仮想線で示す第1フック11は実線で示す第1フック11の状態に自動的に復帰することが可能である。図2において、第2フック12もまたケース部材13の下方部分に収納された状態にあるが、第1フック11が前方へ旋回する動作によって、または指先で操作することによって、矢印Gで示すように前方に向かって斜め下方へ進出して、物品の掛止が可能なハンガーとして機能する。第2フック12は、矢印Gとは反対の方向へ、すなわちケース部材13に収納される方向へ移動するように付勢されていて、仮想線で示す第2フック12は実線で示す第2フック12の状態に自動的に復帰することが可能である。図2におけるケース部材13の外周縁部は図1において壁1の前面2に当接するフランジ部16(図1参照)であって、フランジ部16の後面19とクランプ部材14の前面18との間にはクリアランスCLがある。図1において、クリアランスCLは壁1の厚さtと実質的に同じであって、フランジ部16の後面19とクランプ部材14の前面18とが壁1に圧接することによって、すなわち壁1をクランプすることによって、ハンガーフック10が壁1に取り付けられる(後記図3参照)。
図3は、図1におけるハンガーフック10の側面図であるが、壁1はハンガーフック10の嵌合している部位の断面が仮想線で示されている。したがって、図3には、壁1の前面2にケース部材13のフランジ部16が圧接し、壁1の後面3にはクランプ部材14が圧接している。壁1に対するフランジ部16とクランプ部材14とのこのような状態は、図3においてケース部材13の後方へ延びている雄ねじ17がクランプ部材14に螺着することによって維持されている。壁1には、ケース部材13のうちでフランジ部16よりも後方に位置する部分とクランプ部材14とを前方から後方に向かって通過させることが可能な取り付け孔5(図10参照)とが形成されている。ケース部材13に収納されている第1フック11は、ケース部材13の上下方向Bにおいてフランジ部16を越えて上方へ延びていて、上端部分11aが指先で操作し易いように壁1の前面2から離間する態様でとがっている。ケース部材13に収納されている第2フック12もまた指先で操作し易いように前端部分12aが壁1の前面2から離れる態様でとがっている。
図4,5,6は、ハンガーフック10を壁1から取り外すときの手順を示す図3と同様な図である。ただし、図4においては、コイルばね15と雄ねじ17との存在を明示できるようにクランプ部材14の一部分が破断されている。
図4において、雄ねじ17は、ケース部材13に形成されていて前後方向Aへ延びる透孔21に挿通され、先端部22がクランプ部材14のねじ孔23に螺着している。図4に示されているように第1フック11を前方に旋回させておき、ドライバー24を使用して雄ねじ17を反時計方向Wへ回転させると、クランプ部材14は壁1の後面3から離れるように後方へ移動し、クランプ部材14の前面18と壁1の後面3との間に離間距離Hが生じる。壁1の前方に向かって旋回した状態にある第1フック11の上端部分11aにおける上面26は、前後方向Aへ延びる溝27を形成している。その溝27はまた、前後方向Aへ延びる雄ねじ17の中心線Jに並行している。それゆえ、雄ねじ17に対して適正サイズのドライバー24の軸部24aを溝27に沿わせると、ドライバー24の先端は雄ねじ17の中心にほぼ一致し、雄ねじ17の頭部17aに形成されている十字溝(図示せず)に容易に嵌合する。ドライバー24をそのようにセットすることができるハンガーフック10では、雄ねじ17を締め付けたり、緩めたりすることが容易かつ速やかなものになる。
図4の状態にあるハンガーフック10は、フランジ部16の後方にあって壁1の取り付け孔5に嵌合している嵌合案内部29が取り付け孔5から外れるように、すなわち取り付け孔5の外に出るようにケース部材13を前方へ少しだけ移動させると図5に示されているように、ケース部材13にあって上下方向Bの寸法が嵌合案内部29のそれよりも小さい支持枠部31が取り付け孔5に位置する状態となる。
図4,5から明らかなように、支持枠部31が取り付け孔5に位置しているときのケース部材13は、上下方向Bにおいて距離Kだけ離間している支持枠部31の上端部分31aと取り付け孔5の上端部分5aとの間において、上端部分31aが上端部分5aに当接するところまでハンガーフック10を持ち上げると、支持枠部31の下端部分31bとクランプ部材14の下端部分14bとが取り付け孔5の下端部分5bの上方に位置するようになって、クランプ部材14の下端部分14bとの間に距離Kよりも小さい離間距離kが生じる。そこで、図6に示されているように、クランプ部材14の下端部分14bが時計方向Dへ旋回するようにハンガーフック10の全体を時計方向Dへ旋回させると、支持枠部31の下端部分31bとクランプ部材14の下端部分14bとが取り付け孔5の外に出る。次に、図7に示されているようにハンガーフック10の全体を矢印Eが示すように斜め下方に向かって動かすと、ハンガーフック10が取り付け孔5から抜けて、ハンガーフック10を壁1から外すことができる。
ハンガーフック10を壁1に取り付けるときの作業は、図3~図7によって示されている作業の順序を逆にすればよい。ただし、取り付けるときの作業では、図7における矢印Eが示す方向とは反対の方向からクランプ部材14の上端部分14aを取り付け孔5に挿入し、図6における矢印Dが示す方向とは反対の方向にハンガーフック10を旋回させながらハンガーフック10の嵌合案内部29を取り付け孔5に嵌合させる。そこでハンガーフック10から手を離すと、壁1の前方、すなわち外側では、ハンガーフック10のフランジ部16における上端部分16aが取り付け孔5の上端部分5aよりも上方にあり(図4,5参照)、フランジ部16の下端部分16bが取り付け孔5の下端部分5bよりも下方にある。また、壁1の後方、すなわち内側ではクランプ部材14の上端部分14a(図6,7参照)が取り付け孔5の上端部分5aよりも上方にあり、クランプ部材14の下端部分14bが取り付け孔5の下端部分5bよりも下方にある(図4参照)。嵌合案内部29は、下端部分29bが取り付け孔5の下端部分5bに当接している。したがって、ハンガーフック10は、取り付け孔5からその前方にも後方にも抜け出ることがないように取り付け孔5に対して仮留めされた状態にある。
かかる状態にあるハンガーフック10は、それに手を添えて、嵌合案内部29が取り付け孔5に勘合している状態を保つようにして、雄ねじ17を締め付け方向に回転させればクランプ部材14が壁1の後面3に接近して、フランジ部16と協働して壁1を取り付け孔5の周縁においてクランプすることができて、ハンガーフック10を壁1に取り付けることができる。
このように扱うことのできるハンガーフック10の多数を壁1に取り付けようとするときには、一人の作業者が多数のハンガーフック10を取り付け孔5に対して順次仮留めの状態で取り付ける作業を行い、もう一人の作業者は、ドライバー24を持って雄ねじ17の締め付け作業に専念することができる。そのような作業の進め方では、作業者が一方の手でハンガーフックを壁に押し当てながらフックを前方に旋回させた状態を保つ一方、もう一方の手でドライバーを操作するという従来の繁雑な作業を必要としないから、短時間で多くのハンガーフックを壁に取り付けることができる。
図8は、ケース部材13とクランプ部材14とが分離し、かつ、ケース部材13における第2側壁42の全体が見えるハンガーフック10の後面側斜視図である。ケース部材13は、フランジ部16と、嵌合案内部29と、支持枠部31とを有する他に、第1フック11、第2フック12、リングカム50を含み、図8には、単体としてのリングカム50の斜視図も加えられている。
ケース部材13において、フランジ部16は、上下方向Bと横方向Cの寸法が壁1の取り付け孔5における上下方向Bと横方向Cの寸法よりも大きい。嵌合案内部29は、取り付け孔5に嵌合する形状と大きさを有し、嵌合案内部29の厚さPは壁1の厚さt(図1参照)にほぼ等しい。好ましい嵌合案内部29は、取り付け孔5の周壁に摺接する形状と大きさと厚さPとを有している。支持枠部31は、嵌合案内部29から後方に向かって延びていて、上方に向かって凸となるような弧を画く上端部分31aと、下方に向かって凸となるような弧を画く下端部分31bと、上端部分31aと下端部分31bとの間に延びていて横方向Cにおいて対向する第1側壁41と第2側壁42とを有する。上端部分31aでは雄ねじ17を挿通するための透孔21が前後方向Aへ延びている。第1側壁41と第2側壁42とには、後記複数のピン部材を支持するために、透孔41a,41c(以上、図10参照)と、透孔42a,42b,42c,42d(以上、図8参照)が形成されている。また、第1側壁41と第2側壁42とには、第2フック12におけるスライド用のピン43がスライド可能に進入する長円形の案内孔45,46が形成されている(図10を併せて参照)。支持枠部31と嵌合案内部29との間において、互いの上端部分31aと29aとは寸法Mだけ離間し、下端部分31bと29bとはほぼ一致している。支持枠部31の第1,第2側壁41,42のそれぞれは、嵌合案内部29の側縁29c(図10参照),29dのそれぞれから寸法Nだけ離間している。
ケース部材13から取り出して示してあるリングカム50は、回転軸51と、回転軸51と同心の第2ギア部52と、第2フック12に対する押圧用のアーム部54と、後記第1付勢ばね71の一端部を掛止するためのピン部55とを有する。回転軸51は、支持枠部31における第2側壁42の透孔42bに挿入される。後記図10において明らかなように、リングカム50には回転軸51と同軸の関係にある第3ギア部53も形成されている。
図8ではまた、ケース部材13の後方に示されているクランプ部材14が上下方向Bにおいて対向して弧を画く上端部分14aと下端部分14bを有することに加え、横方向Cにおいて対向し上下方向Bへ直状に延びる側壁部14c,14dを有し、これら両側壁部14cと14dとの間には連結部56が延びている。連結部56には、雄ねじ17を螺着させるためのねじ孔23が形成されている。上端部分14aと下端部分14bとの前面18と両側壁部14c,14dの前面14eとの間には段差57があって、段差57は前後方向Aにおける寸法Qが嵌合案内部29の厚さPに等しいか厚さPよりも僅かに大きい。
このように形成されているケース部材13とクランプ部材14との間では、上下方向B、換言するとハンガーフック10の高さ方向において、嵌合案内部29の寸法R1はクランプ部材14の内側寸法R2よりも僅かに小さく、クランプ部材14の外側寸法R4は取り付け孔5の寸法R5(図10参照)よりも大きい。横方向C、換言するとハンガーフック10の幅方向において、ケース部材13の寸法S1は、取り付け孔5の寸法S6(図10参照)よりも大きい。また、嵌合案内部29の寸法S4は寸法S6よりも僅かに小さい。支持枠部31の寸法S5は寸法S4よりも小さく、かつ、クランプ部材14の内側の寸法S2よりも僅かに小さくて、支持枠部31はクランプ部材14に対して内側から嵌合することができる。クランプ部材14の外側の寸法S3は取り付け孔5の寸法S6よりも小さい。寸法R1~R5及び寸法S1~S6がこのようであって、壁1の取り付け孔5が嵌合案内部29を嵌合させることができる程度に大きければ、クランプ部材14は、取り付け孔5を無理なく通過させることができる。また、取り付け孔5を通過させたクランプ部材14は、それを壁1と平行になるように上下方向Bに向けると、図3,4に例示の如く、取り付け孔5から抜け出ることがない。加えて、図4に例示の如く、ドライバー24で雄ねじ17を回転させても、雄ねじ17が螺着しているクランプ部材14は、支持枠部31に沿って前後方向Aへ直線的にスムーズに動き、雄ねじ17を中心に回転するという動きを示すことがない。好ましいクランプ部材14は、支持枠部31に対して摺動しながら前後方向Aへ動く。
図9,10において、図9は図8に示されているハンガーフック10の部分破断斜視図であり、図10はハンガーフック10を後方から見たときの分解斜視図である。ただし、図9においては、リングカム50の単体としての斜視図も併せて示されている。また、図10では、ケース部材13における第1側壁41の全体が見えている。図9,10において、ケース部材13に収納されて上下方向Bへ延びる第1フック11は、その下端部分11bがケース部材13の両側壁41,42との間にあって、その下端部分11bを貫通していて、両側壁41と42とに支えられているシャフト60を旋回軸として往復旋回運動をする。下端部分11bにはまた、シャフト60を中心とするように第1ギア部61と、ストッパー係合部62とが形成されている。図9における第2フック12もまたケース部材13に収納された状態にある。第2フック12は、ケース部材13の外側に位置していて、使用者(図示せず)の指先を作用させることも可能に形成されている前端部分12a(図10参照)と、図9においてケース部材13の内側に位置している後端部分12bとを有する。後端部分12bは、リングカム50におけるアーム部54の先端が作用する後端面63と後端部分12bを貫通して横方向Cの両側へ水平に延びる案内ピン43とを含んでいる。案内ピン43は両端部のそれぞれがケース部材13の支持枠部31に形成された長円形の案内孔45,46のそれぞれに進入する。後端部分12bはまた、前端部分12aにつながる部分の上面65が平滑に形成され、下面66が弧を画いている。
図9において明らかなように、第1フック11と第2フック12との間にはリングカム50が介在している。また、ケース部材13の両側壁41と42との間に延びるピン部材であるシャフト60とリングカム50におけるピン部55との間には緊張状態で延びる第1付勢ばね71があって、そのばね71の作用によって図9におけるリングカム50は回転軸51を中心に矢印Vで示す方向へ回転するように付勢されている。図9において、矢印Vと矢印Eとは同じ方向を指している。リングカム50における第2ギア部52は第1フック11に形成された第1ギア部61(図10参照)に噛合して、シャフト60を中心にして第1フック11を矢印Fとは反対の方向へ旋回するように、換言すると、第1フック11をそれがケース部材13に収納される方向へ付勢している。リングカム50におけるアーム部54は、その下端部分54bが第2フック12の後端面63に接近または接触している。
図9においてはまた、ケース部材13における支持枠部31の第2側壁42に固定されていて第1側壁41に向かって延びるピン部材68と第2フック12における案内ピン43との間には、第2付勢ばね72が緊張状態で延びていて、第2フック12をケース部材13に収納される方向へ、すなわち案内孔45,46に沿って斜め後方へ上昇するように付勢している。なお、図示してはいないが、第2フック12は、上面65と下面66(図10参照)とが、ケース部材13においてそれらの面のそれぞれと相補的な形状を成して対向している部位に摺動することによって、上下方向Bにも横方向Cにも揺れ動くことがなく、ケース部材13に対してスムーズに前進、後退することができる。
このように形成されている図9のハンガーフック10では、第1フック11の上端部分11aに指先を当てて、第1フック11を矢印Fで示す方向へ旋回させると、第1フック11における第1ギア部61もまた時計方向へ回転する。一方、第1ギア部61に噛合している第2ギア部52を有するリングカム50は第1付勢ばね71の付勢に抗して矢印Vとは反対の方向へ回転する。リングカム50がそのように回転すると、リングカム50におけるアーム部54も回転しながらその下端部分54bにおいて第2フック12の後端面63を押圧する。後端面63を押圧された第2フック12は、案内ピン43が案内孔45,46に沿って下降することに伴い、前端部分12aもケース部材13の斜め下方に進出して物品の掛止が可能になる(図2参照)。
第1フック11は、下端部分11bにストッパー係合部62(図10参照)を有し、ケース部材13の支持枠部31は側壁41と42との間において横方向Bへ延びるストッパー部64(図9,10参照)を有する。図9において矢印E方向へ旋回する第1フック11は、そのストッパー係合部62がストッパー部64に当接することによって、その旋回が停止する。
矢印F方向へ旋回した第1フック11から手を離すと、第1付勢ばね71は収縮してリングカム50と第2ギア部52とを矢印V方向へ回転させるとともに、第1ギア部61を矢印Vとは反対の方向へ回転させる。第1ギア部61の矢印Vとは反対の方向への回転に伴って、第1フック11は矢印Fとは反対の方向に旋回して図1,9の状態に戻る。また、リングカム50が時計方向へ回転すると、リングカム50におけるアーム部54も回転して、アーム部54の下端部分54bが第2フック12の後端面63から離れる。すると、第2フック12はケース部材13から進出する方向の付勢が解かれて、第2付勢ばね72の収縮が可能になり、ケース部材13に収納される方向へ、すなわち後退する方向へ移動する。
ハンガーフック10はこのように形成されているものであるから、第1フック11が、ケース部材13に対して進出・後退する旋回運動に連動して第2フック12もケース部材13に対して進出・後退することが可能である。ただし、第2フック12とリングカム50とは、第2フック12の後端面63にリングカム50のアーム部54が当接するというだけのものであるから、第2フック12の前端部分12aに指先を当て、斜め下方に向かって引き出すようにすれば、第1フック11とは関係なく第2フック12のみを使用可能な状態、すなわち物品を掛止することができる状態にすることができる。また、そのような状態にある第2フック12から指を離せば、第2フック12は第2付勢ばね72の作用によって、ケース部材13に収納されている図1,9の状態に復帰する。
なお、図10に示されている部材70は、ダンパーであって、リングカム50が図10において矢印Vで示す方向とその反対方向とに回転する速度、換言すると第1フック11が旋回する速度を制御するために使用されている。ダンパー70は、支持枠部31の第1側壁41における取り付け孔75(図10参照)に嵌合させると同時に、ダンパー70における回転ギア部77をリングカム50に形成されている第3ギア部53に噛合させることによって、第1側壁41の側からリングカム50を支えると同時に、リングカム50の回転速度を制御することができる。かかるダンパー70は、当該技術分野において周知のものであるから、それについての詳細な説明は省略する。
このように形成されているハンガーフック10は、電車等の車両の壁等に取り付けて使用するのに好適である。
1 壁
2 前面
3 後面
5 取り付け孔
10 ハンガーフック
11 第1フック
11a 上端部分
11b 下端部分
12 第2フック
12a 前端部分
12b 後端部分
13 ケース部材
14 クランプ部材
14a 上端部分
14b 下端部分
14c,14d 側壁部
15 コイルばね
17 雄ねじ
17a 頭部
18 前面
24 ドライバー
24a 軸部
27 溝
29 嵌合案内部
31 支持枠部
45 案内孔
46 案内孔
50 リングカム
60 シャフト
61 第1ギア部
71 第1付勢ばね
A 前後方向
B 上下方向
C 横方向
J 中心線
M 寸法
S1,S2,S3,S4,S5,S6 寸法(幅)
R1,R2,R3,R4,R5 寸法(長さ)

Claims (2)

  1. 壁の前方から前記壁の取り付け孔に雄ねじを使用して取り付けられるケース部材と、前記ケース部材に取り付けられて前記壁の上下方向へ延びるフック部材と含み、前記フック部材は、下端部分が前記ケース部材に軸支されて上端部分が前記ケース部材に対して進出する方向と後退する方向とへの往復旋回運動が可能であり、前記ケース部材から進出する方向へ旋回したときに前記雄ねじの操作が可能になるハンガーフックであって、
    前記ケース部材は、前記ケース部材の前方から前記ケース部材を貫通して延びる前記雄ねじを介して前記取り付け孔に固定され、前記フック部材は、前記後退する方向へ旋回したときに、前記雄ねじの頭部を前記前方から隠す位置にある一方、前記ケース部材から進出する方向へ旋回したときには前記前方から見て前記雄ねじを隠すことのない位置にあり、かつ、前記フック部材の前記上端部分は、前記雄ねじを操作するためのドライバーの軸部を載せることが可能な溝を形成し、該溝は、前記フック部材が前記ケース部材から進出する方向へ旋回した状態にあるときに前記雄ねじの長さ方向へ延びる中心線に並行して前記ケース部材の前後方向へ延びていて、前記ケース部材の横方向における断面が前記ケース部材の上方に向かって広がる構成としたことを特徴とする前記ハンガーフック。
  2. 前記ケース部材から進出する方向へ旋回した前記フック部材は前記壁と斜めに交差する方向へ延びる一方、前記溝は前記壁の前面と直交する方向へ延びていて前記雄ねじを操作するための前記ドライバーは、前記ドライバーの前記軸部を前記溝に載せると、前記ドライバーの先端部を前記雄ねじの前記中心線に一致させることが可能である請求項1記載のハンガーフック。
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