JP7111970B2 - 制御回路、制御方法及び制御プログラム - Google Patents

制御回路、制御方法及び制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、制御回路、制御方法及び制御プログラムに関する。
LSI(Large Scale Integrated circuit)などの半導体集積回路において、計算負荷や、半導体集積回路に含まれる複数の回路のうち動作する回路数が大きく変化するとき、電源ノイズ(同時スイッチングノイズと呼ばれる場合もある)が発生する場合がある。電源ノイズが発生した場合、電源電圧の低下によって、半導体集積回路内の回路に十分な電圧が供給されずに半導体集積回路内を伝搬する信号の伝搬遅延時間(以下単に遅延時間という)が増加してしまいタイミングエラーを引き起こす可能性がある。
従来、電源ノイズに起因するタイミングエラーの発生を回避するために用いられるACC(Adaptive Clocking Control)回路があった(たとえば、特許文献1参照)。ACC回路は、電源ノイズモニタを用いて電源電圧の低下を監視し、電源電圧が所定の閾値以下になった場合に、半導体集積回路内の回路に供給するクロック信号の周波数を低下させることでタイミングエラーの発生を回避する。ACC回路を用いない場合、半導体集積回路の内部で発生する電源ノイズが最大となるときのタイミングエラーを考慮してクロック周波数の決定が行われるが、ACC回路を用いる場合には、このような決定を行わなくてよくなる。
ACC回路において用いられる電源ノイズモニタとして、電源ノイズによる信号の遅延時間の変化を利用したものがある。そのような電源ノイズモニタの1つに、たとえば、CPM(Critical Path Monitor)がある。CPMは、たとえば、半導体集積回路内の、最も遅延時間が大きくなるパス(クリティカルパス)と同一の遅延時間をもつ遅延回路を有している。そして、CPMは、その遅延回路における電源電圧の低下による遅延時間の増加により、信号の伝搬先のフリップフロップにおけるセットアップマージンが減少することを利用して、電源ノイズの大きさを表す値を出力する。
なお、従来、温度依存性をもつ発振器が出力するクロック信号の周波数を、温度に応じて補正する技術があった(たとえば、特許文献2参照)。また、従来、温度と電源電圧に対するゲート遅延時間の変化特性の測定結果を予めテーブル化しておき、そのテーブルとデバイス温度とに基づいて電源電圧を変化させることで、ゲート遅延時間を一定にする技術があった(たとえば、特許文献3参照)。
特開2017-17671号公報 特開2007-312194号公報 特開平8-265118号公報
電源ノイズによる遅延時間の変化を利用した電源ノイズモニタでは、温度によっても遅延時間が変化してしまう。そのため、このような電源ノイズモニタを用いてクロック信号の周波数の制御を行う場合、遅延時間の温度依存性によりクロック信号の周波数の制御精度が悪化する問題があった。
1つの側面では、本発明は、温度変動によるクロック信号の周波数の制御精度の悪化を抑制できる制御回路、制御方法及び制御プログラムを提供することを目的とする。
1つの実施態様では、信号が伝搬されるときに第1の遅延時間の伝搬遅延が生じる第1の遅延回路と、前記信号が伝搬されるときに第2の遅延時間の伝搬遅延が生じる第2の遅延回路とを含み、前記第1の遅延時間と前記第2の遅延時間との和に基づいて、前記第1の遅延回路と前記第2の遅延回路に印加される電源電圧のノイズの大きさを示す検出結果を出力するノイズ検出回路と、前記検出結果に基づいて、前記電源電圧が印加される回路部に供給されるクロック信号の周波数を制御するとともに、温度による前記第1の遅延時間の変化に対して前記第2の遅延時間が逆の変化をするように前記第2の遅延時間を制御する制御部と、を有する制御回路が提供される。
また、1つの実施態様では制御方法が提供される。また1つの実施態様では制御プログラムが提供される。
1つの側面では、温度変動によるクロック信号の周波数の制御精度の悪化を抑制できる。
第1の実施の形態の制御回路を含む半導体集積回路の一例を示す図である。 第1の実施の形態のACC回路によるクロック信号の周波数の制御方法の一例の流れを示すフローチャートである。 ACC回路によるクロック信号の周波数の制御の一例の様子を示す波形図である。 第1の実施の形態のACC回路におけるノイズ検出回路の遅延時間の制御方法の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態のACC回路の一例を示す図である。 温度補正コードテーブルの一例を示す図である。 温度補正用遅延回路の一例を示す図である。 CPM回路の遅延時間の温度依存性がキャンセルされる例を示す図である。 温度補正コードの算出処理の一例の流れを示すフローチャートである。 算出された温度補正コードを用いたときのCPM回路の遅延時間の例を示す図である。
以下、発明を実施するための形態を、図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の制御回路を含む半導体集積回路の一例を示す図である。
半導体集積回路10は、第1の実施の形態の制御回路11(以下ACC回路11という)、クロック生成回路12、回路部13、温度検出器14を有する。
ACC回路11は、ノイズ検出回路11a、制御部11b、記憶部11cを有する。
ノイズ検出回路11aは、電源電圧VDDが印加される遅延回路11a1,11a2を有する。遅延回路11a1,11a2は、信号(図1の例ではクロック信号CLK)が伝搬されるときに遅延時間を生じさせる。その遅延時間は、電源電圧VDDのノイズ(電源ノイズ)の大きさによって変化する。電源ノイズが大きいほど(電源電圧VDDの低下量が大きいほど)、遅延時間が長くなる。遅延回路11a1は、たとえば、直列に接続された複数のインバータ(またはバッファ)、または、半導体集積回路10においてクリティカルパスと判定されたパスのレプリカ(またはそのパスと同じ遅延時間をもつ回路)である。遅延回路11a2の遅延時間は、制御部11bによって制御される。
ノイズ検出回路11aは、遅延回路11a1,11a2のそれぞれの遅延時間の和に基づいて、電源ノイズの大きさを示す検出結果を出力する。
図1の例では、ノイズ検出回路11aは、検出結果出力部11a3を有する。検出結果出力部11a3は、クロック信号CLKと、上記遅延時間の和で表される時間、遅延されたクロック信号CLKである信号DATとを受け、クロック信号CLKと信号DATとの遅延時間の差に応じて、電源ノイズの大きさを示す検出結果を出力する。
制御部11bは、ノイズ検出回路11aが出力する検出結果に基づいて、電源電圧VDDが印加される回路部13に供給されるクロック信号CLKの周波数を制御する。制御部11bは、検出結果に基づいた制御信号をクロック生成回路12に送信することで、クロック信号CLKの周波数を制御する。
たとえば、制御部11bは、検出結果に基づいて、電源電圧VDDが降下してある閾値に達したか否かを判定する。そして、制御部11bは、電源電圧VDDが閾値に達したと判定したときに、クロック生成回路12に、クロック信号CLKの周波数の低下を開始させる。閾値は、クロック信号CLKの周波数が所定の値に低下するまでの遅延時間を考慮して、回路部13においてタイミングエラーが生じない下限の電圧よりも所定電圧分、高く設定される。上記の下限の電圧と閾値との差はガードバンドと呼ばれる。
なお、たとえば、半導体集積回路10の出荷試験時において、回路部13において発生する電源ノイズに起因する回路遅延に基づいて、タイミングエラーを発生させないクロック信号CLKの周波数が予め決定される。ACC回路11は、ACCの発動(クロック信号CLKの周波数の低下)を行う際、たとえば、予め決定されたその周波数にクロック信号CLKの周波数を下げる。
さらに制御部11bは、温度による遅延回路11a1の遅延時間の変化に対して、遅延回路11a2の遅延時間が逆の変化をするように、遅延回路11a2の遅延時間を制御する。たとえば、図1に示すように、遅延回路11a1の遅延時間が温度の上昇とともに長くなる場合、制御部11bは、遅延回路11a2の遅延時間を温度の上昇とともに短くさせる。
たとえば、記憶部11cには、遅延回路11a2の遅延時間を制御するための制御値(以下温度補正コードという)と温度との対応関係を示す対応関係情報(以下温度補正コードテーブルという)が予め記憶されている。各温度補正コードは、たとえば、電源電圧VDDが上記の閾値であるときの各温度における遅延回路11a1,11a2の遅延時間の和が一定値(タイミングエラーが発生すると判定される遅延時間の和よりも小さい)になるように調整されている。
制御部11bは、温度検出器14から温度を取得し、取得した温度に対応した温度補正コードを記憶部11cから読み出し、読み出した温度補正コードにより遅延回路11a2の遅延時間を制御する。制御部11bは、たとえば、所定時間ごとに温度検出器14に、温度を表す温度情報の送信を要求し、所定時間ごとに温度情報を受信する。また、制御部11bは、温度検出器14で検出されている温度を常時監視していてもよい。そして、制御部11bは、監視した温度が温度補正コードテーブルの温度と一致した場合に、その温度に対応する温度補正コードを記憶部11cから読み出してもよい。
なお、温度補正コードテーブルは、たとえば、半導体集積回路10の設計時または、半導体集積回路10の評価用のチップを用いた評価時に生成され、記憶部11cに書き込まれる。
制御部11bは、特定用途の電子回路(ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)など)、プロセッサ、などのハードウェアにて実現される。また、制御部11bはこれらの組み合わせによって実現されてもよい。
記憶部11cは、温度補正コードテーブルを記憶している。また、記憶部11cは、制御部11bがプロセッサを用いて実現される場合、プロセッサが実行する制御プログラムを記憶していてもよい。記憶部11cは、たとえば、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリである。なお、制御プログラムは、ACC回路11の外部のメモリに記憶されていてもよい。
クロック生成回路12は、クロック信号CLKを生成するとともに、制御部11bから供給される制御信号に基づいて、クロック信号CLKの周波数を変える。クロック生成回路12は、たとえば、PLL(Phase Locked Loop)回路やDLL(Delay Locked Loop)回路などである。以下では、クロック生成回路12は、PLL回路であるものとして説明する。PLL回路は、参照クロック信号CLKRの周波数の整数倍の周波数をもつクロック信号CLKを出力する。PLL回路に含まれる分周器の分周比を、制御部11bから供給される制御信号に基づいて変えることで、クロック信号CLKの周波数を変えることができる。
回路部13は、電源電圧VDDが印加されるとともに、クロック信号CLKに同期して動作する。回路部13は、たとえば、各種演算器などの論理回路、RAM(Random Access Memory)などを含む。
温度検出器14は、温度を検出する。温度検出器14は、遅延時間が温度の影響を受ける遅延回路11a1,11a2の近傍に配置されている。温度検出器14は、たとえば、検出した温度をデジタル値の温度情報に変換し、制御部11bに送信する。温度検出器14は、たとえば、ダイオードなどの温度センサ素子を用いて実現できる。
次に、第1の実施の形態のACC回路11の動作例を説明する。なお、以下では、制御部11bが電源ノイズの大きさを示す検出結果をノイズ検出回路11aから受信したときの動作と、制御部11bが温度情報を温度検出器14から受信したときの動作とを分けて説明する。
図2は、第1の実施の形態のACC回路によるクロック信号の周波数の制御方法の一例の流れを示すフローチャートである。
制御部11bは、たとえば、ノイズ検出回路11aから電源ノイズの大きさを示す検出結果を受信するたびに、以下の処理を行う。
制御部11bは、検出結果を受信すると(ステップS1)、その検出結果に基づいて、電源電圧VDDが閾値以下であるか否かを判定する(ステップS2)。制御部11bは、電源電圧VDDが閾値以下であると判定した場合、クロック信号CLKの周波数が低下中であるか否かを判定する(ステップS3)。制御部11bは、クロック信号CLKの周波数が低下中でないと判定した場合、クロック信号CLKの周波数を所定の周波数に低下させる(ステップS4)。
ステップS4の処理後、または、ステップS3の処理でクロック信号CLKの周波数が低下中であると判定した場合、制御部11bは、1回の検出結果を受信したときの処理を終える。
制御部11bは、ステップS2の処理で、電源電圧VDDが閾値以下ではないと判定した場合、クロック信号CLKの周波数が低下中であるか否かを判定する(ステップS5)。制御部11bは、クロック信号CLKの周波数が低下中であると判定した場合、クロック信号CLKの周波数を回復させる(ステップS6)。制御部11bは、クロック信号CLKの周波数を急激に上昇させるとノイズが発生する可能性があるため、クロック信号CLKの周波数を、たとえば、段階的に上昇させる。
ステップS6の処理後、または、ステップS5の処理でクロック信号CLKの周波数が低下中ではないと判定した場合、制御部11bは、1回の検出結果を受信したときの処理を終える。
図3は、ACC回路によるクロック信号の周波数の制御の一例の様子を示す波形図である。
図3には、クロック信号CLK、電源電圧VDD、クロック信号CLKの周波数FQの時間変化の例が示されている。
電圧VLIMは、たとえば、図1に示した回路部13において、タイミングエラーが発生しない下限の電源電圧VDDである。電源電圧VDDが電圧VLIMよりも小さくなると、タイミングエラーが発生する。
閾値VNは、電圧VLIMよりも所定の電圧gd(ガードバンドとも呼ばれる)だけ高くなるように設定されている。
図3の例では、電源電圧VDDが閾値VNまで降下したときに(タイミングt1)、クロック信号CLKの周波数FQの低下が開始し、所定の周波数FQaまで下がる。電源電圧VDDが回復していき、閾値VNより大きくなった場合(タイミングt2)、クロック信号CLKの周波数FQは上昇していく。図3の例では、周波数FQは段階的に上昇している。
図4は、第1の実施の形態のACC回路におけるノイズ検出回路の遅延時間の制御方法の一例を示すフローチャートである。
制御部11bは、たとえば、温度検出器14から温度情報を受信するたびに、以下の処理を行う。
制御部11bは、温度検出器14から温度情報を受信すると(ステップS10)、その温度情報に基づいて温度が変化したか否かを判定する(ステップS11)。たとえば、制御部11bは、温度補正コードテーブルにおいて、現在、遅延回路11a2に適用している温度補正コードに対応した温度とは異なる温度になったときに、温度が変化したと判定する。
制御部11bは、温度が変化したと判定した場合、受信した温度情報により表される温度に対応した温度補正コードを記憶部11cから読み出す(ステップS12)。そして、制御部11bは、読み出した温度補正コードにより、遅延回路11a2の遅延時間を変更させる(ステップS13)。前述のように、制御部11bは、温度による遅延回路11a1の遅延時間の変化に対して、遅延回路11a2の遅延時間が逆の変化をするように遅延回路11a2の遅延時間を制御する。制御部11bは、温度が変化していないと判定した場合、またはステップS13の処理後、1回、温度情報を受信したときの遅延時間の制御処理を終える。
上記のように、制御部11bは、温度による遅延回路11a1の遅延時間の変化に対して、遅延回路11a2の遅延時間が逆の変化をするように、遅延回路11a2の遅延時間を制御することで、ノイズ検出回路11aの全体の遅延時間の温度依存が抑制される。
ノイズ検出回路11aの全体の遅延時間の温度依存を抑制しない場合、図3に示したような閾値VNが温度によって実質的にばらつく。たとえば、温度上昇により遅延時間が長くなると、実際より大きな電源ノイズが発生したと判定されるためである。
第1の実施の形態のACC回路11では、ノイズ検出回路11aの全体の遅延時間の温度依存が抑制されるため、閾値VNの温度によるばらつきも抑制される。これにより、クロック信号CLKの周波数を制御する制御部11bの制御精度が向上する。
なお、ノイズ検出回路11aの全体の遅延時間の温度依存を抑制しない場合、閾値VNの温度によるばらつきを考慮して、閾値VNを高く設定することも考えられる。しかし、その場合、タイミングエラーを発生させない比較的小さな電源ノイズが発生するときにも、ACCが発動されてしまい、クロック信号CLKの周波数を低下させる頻度が過剰に高くなってしまう。この場合、回路部13において演算処理を行う時間が長くなる可能性がある。
第1の実施の形態のACC回路11によれば、閾値VNの温度によるばらつきが抑制されるため、閾値VNを適切に設定でき、クロック信号CLKの周波数を低下させる頻度が過剰に高くなることを防止できる。
なお、上記の説明ではクロック生成回路12が制御部11bから供給される制御信号に基づいて、クロック信号CLKの周波数を変えるものとしたがこれに限定されない。クロック生成回路12が出力するクロック信号CLKを制御部11bが受け、その周波数を、制御部11bが変えるようにしてもよい。
また、制御部11bは、クロック信号CLKの周波数を制御する制御回路と、遅延回路11a2の遅延時間を制御する制御回路とを別々に備えていてもよい。
また、ノイズ検出回路11aや温度検出器14はそれぞれ複数あってもよい。たとえば、回路部13における複数の位置にノイズ検出回路が配置され、各ノイズ検出回路の近傍に温度検出器が配置されてもよい。その場合、たとえば、制御部11bは、各ノイズ検出回路の遅延回路の遅延時間を、各ノイズ検出回路の近傍に配置された温度検出器が検出した温度に基づいて制御する。また、制御部11bは、複数のノイズ検出回路のそれぞれが出力する検出結果を受け、複数のノイズ検出回路の何れかが出力する検出結果が、電源電圧VDDの閾値までの降下を示すときに、クロック信号CLKの周波数の低下を開始させる。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態のACC回路の一例を示す図である。
第2の実施の形態のACC回路20は、ノイズ検出回路の一例であるCPM回路21と、制御部22と、記憶部23とを有する。
CPM回路21は、ExOR(排他的論理和)回路21a、バッファ21b、フリップフロップ21c、インバータ21d、温度補正用遅延回路21e、クリティカルパス21f、インバータ21g1,21g2,…,21gnを有する。さらに、CPM回路21は、フリップフロップ21h,21i1,21i2,21i3,…,21in、バッファ21j、インバータ21k1~21km、ExOR回路21l1,21l2,21l3,…,21lnを有する。さらに、CPM回路21は、フリップフロップ21m1,21m2,21m3,…,21mn、タイミングマージン判定部21nを有する。
ExOR回路21aの一方の入力端子には、制御部22からイネーブル信号ENが供給され、他方の入力端子には、フリップフロップ21cの出力信号が供給される。ExOR回路21aの出力端子は、バッファ21bの入力端子に接続されており、バッファ21bの出力端子は、フリップフロップ21cのデータ入力端子に接続されている。フリップフロップ21cのクロック端子には、クロック信号CLKが供給され、フリップフロップ21cの出力端子は、インバータ21dの入力端子に接続されている。
インバータ21dの出力端子は、温度補正用遅延回路21eの入力端子に接続され、温度補正用遅延回路21eの出力端子は、クリティカルパス21fの入力端子に接続されている。クリティカルパス21fの出力端子は、直列に複数段接続されたインバータ21g1,21g2,…,21gnのうち、初段のインバータ21g1の入力端子、及びフリップフロップ21i1のデータ入力端子に接続されている。
インバータ21g1~21gnのそれぞれの出力端子は、フリップフロップ21i2~21inの何れかのデータ入力端子に接続されている。フリップフロップ21h,21i1~21inのクロック入力端子には、クロック信号CLKが供給される。フリップフロップ21hの出力信号は、バッファ21jを介して、ExOR回路21l1~21lnのそれぞれの一方の入力端子に接続される。
フリップフロップ21i1~21inのうち、データ入力端子に、0または偶数個のインバータを介して、クリティカルパス21fの出力信号が供給されるフリップフロップの出力信号は、ExOR回路21l1~21lnの何れかの他方の入力端子に供給される。たとえば、フリップフロップ21i1の出力信号は、ExOR回路21l1の他方の入力端子に供給され、フリップフロップ21i3の出力信号は、ExOR回路21l3の他方の入力端子に供給される。
一方、フリップフロップ21i1~21inのうち、データ入力端子に、奇数個のインバータを介して、クリティカルパス21fの出力信号が供給されるフリップフロップの出力信号は、インバータを介して、ExOR回路21l1~21lnの何れかの他方の入力端子に供給される。たとえば、フリップフロップ21i2の出力信号は、インバータ21k1を介して、ExOR回路21l2の他方の入力端子に供給され、フリップフロップ21inの出力信号は、インバータ21kmを介して、ExOR回路21lnの他方の入力端子に供給される。
ExOR回路21l1~21lnのそれぞれの出力信号は、フリップフロップ21m1~21mnの何れかのデータ入力端子に供給される。フリップフロップ21m1~21mnのクロック入力端子には、クロック信号CLKが供給される。フリップフロップ21m1~21mnの出力信号は、タイミングマージン判定部21nに供給される。
なお、CPM回路21の各要素には電源電圧VDDが印加される。
このようなCPM回路21では、フリップフロップ21cに保持されている初期値が0で、制御部22から供給されるイネーブル信号ENが0から1に変化した場合、フリップフロップ21cの出力信号は、クロック信号CLKに同期して1になる。その後、フリップフロップ21cの出力信号は、クロック信号CLKに同期して0、1の変化を繰り返す。
温度補正用遅延回路21eの遅延時間は、図1の遅延回路11a2の遅延時間と同様に、制御部22によって制御される。
クリティカルパス21fは、ACC回路20が搭載される半導体集積回路において、最も遅延時間が大きくなるパス(クリティカルパス)のレプリカ、または、クリティカルパスと同一の遅延時間をもつ回路である。クリティカルパス21fは、図1の遅延回路11a1と同様の機能をもつ。
インバータ21g1~21gn,21k1~21km、フリップフロップ21h,21i1~21in,21m1~21mn、バッファ21j、ExOR回路21l1~21ln、タイミングマージン判定部21nは、図1の検出結果出力部11a3の機能をもつ。
温度補正用遅延回路21eとクリティカルパス21fにて遅延されたフリップフロップ21cの出力信号と、クロック信号CLKとの遅延時間の差に応じた検出結果がタイミングマージン判定部21nから出力される。
このようなCPM回路21では、電源ノイズが大きくなると、温度補正用遅延回路21eとクリティカルパス21fにおける遅延時間が長くなり、フリップフロップ21m1~21mnのそれぞれの出力信号のうち、0である出力信号の割合が多くなる。タイミングマージン判定部21nは、フリップフロップ21m1~21mnのそれぞれの出力信号のうち、0である出力信号の割合(または1である出力信号の割合)に基づいて、電源ノイズの大きさを示す検出結果を出力する。
制御部22は、図1に示した制御部11bと同様の機能を有する。すなわち、制御部22は、CPM回路21が出力する検出結果に基づいて、クロック信号CLKの周波数を制御する。また、制御部22は、温度によるクリティカルパス21fの遅延時間の変化に対して、温度補正用遅延回路21eの遅延時間が逆の変化をするように、温度補正用遅延回路21eの遅延時間を制御する。
たとえば、制御部22は、温度検出器14から温度を取得し、取得した温度に対応した温度補正コードを記憶部23から読み出し、読み出した温度補正コードにより、温度補正用遅延回路21eの遅延時間を制御する。
制御部22は、特定用途の電子回路(ASIC、FPGAなど)、プロセッサ、などのハードウェアにて実現される。また、制御部22はこれらの組み合わせによって実現されてもよい。
記憶部23は、温度補正コードテーブル23aを記憶している。また、記憶部23は、制御部22がプロセッサを用いて実現される場合、プロセッサが実行する制御プログラムを記憶していてもよい。記憶部23は、たとえば、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリである。
図6は、温度補正コードテーブルの一例を示す図である。
温度補正コードテーブル23aは、温度補正用遅延回路21eの遅延時間を制御するための温度補正コードと、温度との対応関係を示す情報である。図6では、たとえば、5℃には、温度補正コードとして“<0>”が対応付けられており、95℃には、温度補正コードとして“<15>”が対応付けられている。高い温度に対応付けられた温度補正コードほど、温度補正用遅延回路21eの遅延時間をより小さくするために用いられる。
図7は、温度補正用遅延回路の一例を示す図である。
温度補正用遅延回路21eでは、pチャネル型MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)(以下pMOSと略す)とnチャネル型MOSFET(以下nMOSと略す)を有するインバータが、k段直列に接続されている。kは2以上の偶数である。ただし、図5に示したようなCPM回路21において、温度補正用遅延回路21eの入力端子または出力端子にインバータを追加すれば、kは奇数であってもよい。
図7に示されているように、たとえば、互いのゲートに信号INが供給され、互いのドレインが接続されるpMOS30a1とnMOS30b1により、初段のインバータが実現される。また、互いのゲートに前段のインバータの出力信号が供給され、互いのドレインが接続されるpMOS30akとnMOS30bkにより、信号OUTを出力する最後段のインバータが実現される。
温度補正用遅延回路21eでは、さらに、少なくとも1つのインバータのpMOSのソースに、複数のpMOSが接続され、少なくとも1つのインバータのnMOSのソースに、複数のnMOSが接続されている。これら複数のpMOSとnMOSが制御部22から供給される制御信号によってオンまたはオフされることで、インバータの駆動能力が調整される。
図7に示されているように、たとえば、pMOS30a1のソースには、pMOS31a1,31b1,31c1のドレインが接続され、pMOS30akのソースには、pMOS31ak,31bk,31ckのドレインが接続されている。また、nMOS30b1のソースには、nMOS31d1,31e1,31f1のドレインが接続され、nMOS30bkのソースには、nMOS31dk,31ek,31fkのドレインが接続されている。pMOS31a1,31b1,31c1,31ak,31bk,31ckのソースには、電源電圧VDDが印加され、nMOS31d1,31e1,31f1,31dk,31ek,31fkのソースは、接地されている。
制御信号CNTa1~CNTak,CNTb1~CNTbk,CNTc1~CNTck,CNTd1~CNTdk,CNTe1~CNTek,CNTf1~CNTfkの何れかは、これら複数のpMOSとnMOSの何れかのゲートに供給される。たとえば、制御信号CNTa1は、pMOS31a1のゲートに供給され、制御信号CNTa1の値に応じてpMOS31a1がオンまたはオフする。
なお、図7の例では、各インバータにpMOSとnMOSがそれぞれ3つずつ接続されているが、この数に限定されるものではない。
温度補正用遅延回路21eでは、さらに、少なくとも1つのインバータの出力端子にスイッチとキャパシタを含む直列回路が複数接続されている。これら複数の直列回路におけるスイッチが制御部22から供給される制御信号によってオンまたはオフされることで、各インバータの負荷が調整される。
たとえば、初段のインバータの出力端子には、スイッチ32a1,32b1,32c1,32d1の一端が接続されている。スイッチ32a1の他端にはキャパシタ33a1の一端が接続され、スイッチ32b1の他端にはキャパシタ33b1の一端が接続されている。また、スイッチ32c1の他端にはキャパシタ33c1の一端が接続され、スイッチ32d1の他端にはキャパシタ33d1の一端が接続されている。キャパシタ33a1,33b1,33c1,33d1の他端は接地されている。スイッチ32a1,32b1,32c1,32d1は、制御部22から供給される制御信号CNTg1,CNTh1,CNTi1,CNTj1によってオンまたはオフされる。最後段のインバータの出力端子には、スイッチ32ak,32bk,32ck,32dkの一端が接続されている。スイッチ32akの他端にはキャパシタ33akの一端が接続され、スイッチ32bkの他端にはキャパシタ33bkの一端が接続されている。また、スイッチ32ckの他端にはキャパシタ33ckの一端が接続され、スイッチ32dkの他端にはキャパシタ33dkの一端が接続されている。キャパシタ33ak,33bk,33ck,33dkの他端は接地されている。スイッチ32ak,32bk,32ck,32dkは、制御部22から供給される制御信号CNTgk,CNThk,CNTik,CNTjkによってオンまたはオフされる。
なお、図7の例では、各インバータの出力端子にスイッチとキャパシタを含む直列回路を4つ接続されているが、この数に限定されるものではない。
このような温度補正用遅延回路21eでは、インバータに接続される複数のpMOSとnMOSのうち、オンするpMOSまたはnMOSの数を増やし駆動能力を上昇させることで、遅延時間が短くなる。一方、各インバータの出力端子に接続される複数のスイッチのうち、オンするスイッチの数を増やし負荷を増やすことで、遅延時間が長くなる。
なお、上記の例では、インバータの駆動能力を変える回路と、負荷を変える回路を両方用いた例を示したが、どちらか一方はなくてもよい。
以下、第2の実施の形態のACC回路20の動作例を説明する。動作の流れは、図2及び図4を用いて説明した第1の実施の形態のACC回路11の動作の流れと同じである。
すなわち、制御部22は、CPM回路21から検出結果を受信すると、その検出結果に基づいて、電源電圧VDDが閾値(たとえば、図3の閾値VN)以下であるか否かを判定する。そして、制御部22は、電源電圧VDDが閾値以下であると判定した場合、クロック信号CLKの周波数が低下中であるか否かを判定し、クロック信号CLKの周波数が低下中でないと判定した場合、クロック信号CLKの周波数を所定の周波数に低下させる。また、制御部22は、電源電圧VDDが閾値以下ではないと判定した場合、クロック信号CLKの周波数が低下中であるか否かを判定し、クロック信号CLKの周波数が低下中であると判定した場合、クロック信号CLKの周波数を回復させる。
また、制御部22は、温度検出器14から温度情報を受信すると、その温度情報に基づいて温度が変化したか否かを判定する。
制御部22は、温度が変化したと判定した場合、受信した温度情報により表される温度に対応した温度補正コードを記憶部23から読み出す。そして、制御部22は、読み出した温度補正コードにより、温度補正用遅延回路21eの遅延時間を変更させる。
温度が上昇した場合、クリティカルパス21fの遅延時間が長くなる。この場合、制御部22は読み出した温度補正コードに基づいて、たとえば、図7に示したような温度補正用遅延回路21eにおいて、インバータに接続される複数のpMOSとnMOSのうち、オンするpMOSまたはnMOSの数を増やす。これにより、温度補正用遅延回路21eの遅延時間が短くなるため、CPM回路21全体の遅延時間の変動は抑えられる。クリティカルパス21fの遅延時間の増加分と、温度補正用遅延回路21eの遅延時間の減少分を等しくすれば、温度の上昇によるCPM回路21全体の遅延時間の変化を0にすることができる。
一方、温度が下降した場合、クリティカルパス21fの遅延時間が短くなる。この場合、制御部22は読み出した温度補正コードに基づいて、たとえば、図7に示したような温度補正用遅延回路21eにおいて、インバータの出力端子に接続される複数のスイッチのうち、オンするスイッチの数を増やす。これにより、温度補正用遅延回路21eの遅延時間が長くなるため、CPM回路21全体の遅延時間の変動は抑えられる。クリティカルパス21fの遅延時間の減少分と、温度補正用遅延回路21eの遅延時間の増加分を等しくすれば、温度の下降によるCPM回路21全体の遅延時間の変化を0にすることができる。
図8は、CPM回路の遅延時間の温度依存性がキャンセルされる例を示す図である。
図8には、温度が一定のときの、温度補正用遅延回路21eとクリティカルパス21fとCPM回路21全体の遅延時間と、電源電圧VDDの低下割合との関係が示されている。温度補正用遅延回路21eの遅延時間としては、図6に示した各温度補正コードが用いられた場合の例が示されている。図8に示されているように、電源電圧VDDの低下割合が増加するとともに、各遅延時間は長くなる。
また、図8には、電源電圧VDDが一定のときの、温度補正用遅延回路21eとクリティカルパス21fとCPM回路21全体の遅延時間と、温度との関係が示されている。クリティカルパス21fの遅延時間は、温度の上昇とともに長くする。一方、たとえば、温度が5℃のときには、温度補正コード“<0>”が用いられ、温度が95℃のときには、温度補正コード“<15>”が用いられ、温度補正用遅延回路21eの遅延時間は、温度の上昇とともに短くなっている。図8の例では、温度上昇によるクリティカルパス21fの遅延時間の増加分と、温度補正用遅延回路21eの遅延時間の減少分が等しく、CPM回路21全体の遅延時間は温度によって変動せず、一定となっている。つまり、CPM回路21の遅延時間の温度依存性がキャンセルされている。
また、図8には、CPM回路21全体の温度補正前後の遅延時間と、負荷(VDD低下割合と温度で表される)との関係が示されている。高負荷になるほど、CPM回路21全体の遅延時間は長くなるが、温度補正後(CPM回路21の遅延時間の温度依存性をキャンセル後)は、温度変化による遅延時間の変化がないため、温度補正前よりも遅延時間の変化が少なくなる。
上記のように、制御部22は、温度によるクリティカルパス21fの遅延時間の変化に対して、温度補正用遅延回路21eの遅延時間が逆の変化をするように、温度補正用遅延回路21eの遅延時間を制御する。このため、CPM回路21全体の遅延時間の温度依存が抑制され、ACCが発動する閾値(図3の閾値VN)の温度によるばらつきも抑制される。したがって、クロック信号CLKの周波数を制御する制御部22の制御精度が向上する。
また、半導体集積回路におけるクリティカルパスは温度によって変わるため、温度補正を行わないCPM回路に設けられるクリティカルパスは1つに定まらない。そのため、各温度に対応したクリティカルパスを複数、CPM回路に設け、温度に応じて使用するクリティカルパスを切り替えることが考えられる。しかしその場合、回路規模が増大する。第2の実施の形態のACC回路20のCPM回路21は、遅延時間の温度依存性を抑制したノイズ検出を行うものであるため、1つのクリティカルパス21fを用いればよい。
(温度補正コードの算出例)
前述した温度補正コードは、たとえば、ACC回路20を含む半導体集積回路の設計時に算出される。また、半導体集積回路の評価用のチップの製造後に、高温槽などを用いてそのチップの温度を変化させたときのCPM回路21の遅延時間の測定結果に基づいて、温度補正コードを修正してもよい。
図9は、温度補正コードの算出処理の一例の流れを示すフローチャートである。
以下の処理は、たとえば、ACC回路20を含む半導体集積回路の設計処理を行うコンピュータによって行われる。
まず、温度検出器14にて検出される最低の温度(たとえば、5℃)が選択され(ステップS20)、選択された温度が、半導体集積回路の温度として設定される(ステップS21)。また、半導体集積回路の電源電圧VDDが、図3に示した閾値VNに設定される(ステップS22)。
そして、まず、CPM回路21の温度補正用遅延回路21eの遅延時間を最大とする温度補正コードが選択され(ステップS23)、選択された温度補正コードを用いて温度補正用遅延回路21eの遅延時間が調整される(ステップS24)。その後、CPM回路21の検出結果が算出され(ステップS25)、その検出結果に基づいて、クロック信号CLKが供給される回路部においてタイミングエラーが発生するか否かが判定される(ステップS26)。
タイミングエラーが発生すると判定された場合、温度補正用遅延回路21eの遅延時間をΔt短縮する温度補正コードが選択され(ステップS27)、ステップS24からの処理が繰り返される。Δtは、たとえば、温度補正用遅延回路21eにおける、遅延時間の最少の調整単位である。
タイミングエラーが発生しないと判定された場合、設定された温度と選択された温度補正コードとが温度補正コードテーブル23aに記録される(ステップS28)。その後、温度が、温度検出器14にて検出される最高の温度(たとえば、95℃)であるか否かが判定され(ステップS29)、最高の温度でないと判定された場合、ΔT高い温度が選択され(ステップS30)、ステップS21からの処理が繰り返される。最高の温度であると判定された場合、温度補正コードの算出処理が終了する。
なお、温度補正コードの算出処理の順序は、上記の例に限定されるものではない。また、上記の例では、最低温度が最初に選択されているが、最高温度が最初に選択され、ΔTずつ低い温度を順に選択して温度補正コードを算出するようにしてもよい。
なお、温度補正コードテーブル23aは、たとえば、ACC回路20を含む半導体集積回路が最初に動作する前に、半導体集積回路のスキャンテストを行うための端子などを介して外部から記憶部23に書き込まれるようにしてもよい。
図10は、算出された温度補正コードを用いたときのCPM回路の遅延時間の例を示す図である。横軸は温度を表し、縦軸はCPM回路21の遅延時間を表す。
遅延時間tdlimは、タイミングエラーが生じないと判定される遅延時間の上限(タイミング限界)であり、遅延時間tdvmは、電源電圧VDDが閾値VNに降下したと判定される遅延時間である。
図9に示した処理で算出される温度補正コードは、電源電圧VDDが閾値VNであるときに、各温度においてCPM回路21の遅延時間が一定(遅延時間tdlim)となるように調整されている。そして、たとえば、温度が5℃のときは、温度が5℃のときにCPM回路21の遅延時間が遅延時間tdlimになるように調整された温度補正コード“<0>”が用いられる。また、温度が45℃のときは、温度が45℃のときにCPM回路21の遅延時間が遅延時間tdlimになるように調整された温度補正コード“<7>”が用いられる。また、温度が95℃のときは、温度が95℃のときにCPM回路21の遅延時間が遅延時間tdlimになるように調整された温度補正コード“<15>”が用いられる。これによって、電源電圧VDDが閾値VNであるときの、CPM回路21の遅延時間の温度依存性がキャンセルされる。
温度が変化したときでも、ACC回路20は、CPM回路21の遅延時間がタイミング限界より短い遅延時間tdvmとなったときに、クロック信号CLKの周波数の低下を開始できるため、タイミングエラーの発生を抑制できる。
なお、図10に示すように電源電圧VDDの低下がない場合の各温度でのCPM回路21の遅延時間は多少ばらついているが、この場合のCPM回路21の遅延時間は、クロック信号CLKの制御には関与しないため、そのばらつきによる影響は少ない。
ところで、上記第1及び第2の実施の形態のACC回路11,20の処理内容は、制御部11b,22がプロセッサの場合、プロセッサに制御プログラムを実行させることで実現できる。
制御プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。記録媒体として、たとえば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどを使用できる。磁気ディスクには、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)及びHDD(Hard Disk Drive)が含まれる。光ディスクには、CD(Compact Disc)、CD-R(Recordable)/RW(Rewritable)、DVD(Digital Versatile Disc)及びDVD-R/RWが含まれる。プログラムは、可搬型の記録媒体に記録されて配布されることがある。その場合、可搬型の記録媒体から他の記録媒体にプログラムをコピーして実行してもよい。
以上、実施の形態に基づき、本発明の制御回路、制御方法及び制御プログラムの一観点について説明してきたが、これらは一例にすぎず、上記の記載に限定されるものではない。
10 半導体集積回路
11 制御回路(ACC回路)
11a ノイズ検出回路
11a1,11a2 遅延回路
11a3 検出結果出力部
11b 制御部
11c 記憶部
12 クロック生成回路
13 回路部
14 温度検出器

Claims (7)

  1. 信号が伝搬されるときに第1の遅延時間の伝搬遅延が生じる第1の遅延回路と、前記信号が伝搬されるときに第2の遅延時間の伝搬遅延が生じる第2の遅延回路とを含み、前記第1の遅延時間と前記第2の遅延時間との和に基づいて、前記第1の遅延回路と前記第2の遅延回路に印加される電源電圧のノイズの大きさを示す検出結果を出力するノイズ検出回路と、
    前記検出結果に基づいて、前記電源電圧が印加される回路部に供給されるクロック信号の周波数を制御するとともに、温度による前記第1の遅延時間の変化に対して前記第2の遅延時間が逆の変化をするように前記第2の遅延時間を制御する制御部と、
    を有する制御回路。
  2. 前記第2の遅延時間を制御する制御値と温度との対応関係を示す対応関係情報を記憶する記憶部をさらに有し、
    前記制御部は、温度検出器から温度を取得し、取得した温度に対応した前記制御値を前記記憶部から読み出し、読み出した前記制御値により前記第2の遅延時間を制御する、
    請求項1に記載の制御回路。
  3. 前記制御値は、前記電源電圧が所定の閾値のときに、複数の温度における前記第1の遅延時間と前記第2の遅延時間の和が同じ値になるように調整されており、
    前記制御部は、前記検出結果に基づいて、前記電源電圧が前記閾値以下であると判定したときに、前記周波数を低下させる、
    請求項2に記載の制御回路。
  4. 前記第1の遅延時間は、前記回路部におけるクリティカルパスと同一の遅延時間である、請求項1乃至3の何れか一項に記載の制御回路。
  5. 前記第2の遅延回路は、直列に接続された複数のインバータと、前記制御部から供給される第1の制御信号に基づいて、前記複数のインバータの何れかの駆動能力を調整する回路、または、前記制御部から供給される第2の制御信号に基づいて、前記複数のインバータの何れかの負荷を調整する回路を有する、請求項1乃至4の何れか一項に記載の制御回路。
  6. 信号が伝搬されるときに第1の遅延時間の伝搬遅延が生じる第1の遅延回路と、前記信号が伝搬されるときに第2の遅延時間の伝搬遅延が生じる第2の遅延回路とを含むノイズ検出回路が、前記第1の遅延時間と前記第2の遅延時間との和に基づいて、前記第1の遅延回路と前記第2の遅延回路に印加される電源電圧のノイズの大きさを示す検出結果を出力し、
    制御部が、前記検出結果に基づいて、前記電源電圧が印加される回路部に供給されるクロック信号の周波数を制御するとともに、温度による前記第1の遅延時間の変化に対して前記第2の遅延時間が逆の変化をするように前記第2の遅延時間を制御する、
    制御方法。
  7. 信号が伝搬されるときに第1の遅延時間の伝搬遅延が生じる第1の遅延回路と、前記信号が伝搬されるときに第2の遅延時間の伝搬遅延が生じる第2の遅延回路とを含むノイズ検出回路に、前記第1の遅延時間と前記第2の遅延時間との和に基づいて、前記第1の遅延回路と前記第2の遅延回路に印加される電源電圧のノイズの大きさを示す検出結果を出力させ、
    制御部に、前記検出結果に基づいて、前記電源電圧が印加される回路部に供給されるクロック信号の周波数を制御するとともに、温度による前記第1の遅延時間の変化に対して前記第2の遅延時間が逆の変化をするように前記第2の遅延時間を制御させる、
    制御プログラム。
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