JP7111936B2 - 顕微鏡システム - Google Patents
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Description
観察対象である被観察物を観察する顕微鏡システムであって、
前記被観察物側からの光線を入射される対物レンズと、
前記対物レンズからの光線の光路を第1方向と第2方向とに分離する分離部と、
前記第1方向の光路に配置され、第1波長領域の光線を集束する第1レンズ系と、
前記第1波長領域に感度を有し、前記第1レンズ系によって集束されて結像された前記被観察物の像を検出する第1撮像センサと、
前記第2方向の光路に配置され、前記第1波長領域と異なる第2波長領域の光線を集束する第2レンズ系と、
前記第2波長領域に感度を有し、前記第2レンズ系によって集束されて結像された前記被観察物の像を検出する第2撮像センサと、を備える
顕微鏡システムである。
第1の態様によると、同一の被観察物の像を、第1波長領域と、第2波長領域とで取得することができる。
(構成例)
図1は、本実施形態の顕微鏡システムの概略構成例を示す図である。本実施形態の顕微鏡システム1は、ステージ10、カセグレン対物レンズ11、フリップミラー12、赤外線レンズ13、赤外線センサ14、光学レンズ15、光学センサ16、制御基板17を含む。カセグレン対物レンズ11、フリップミラー12、光学レンズ15、及び、光学センサ16は、例えば、一直線上に配置される。顕微鏡システム1は、例えば、カセグレン対物レンズ11、光学レンズ15、及び、光学センサ16を含む既存の光学顕微鏡に、フリップミラー12、赤外線レンズ13、赤外線センサ14を追加することで、構成される。
リップミラー12側から赤外線レンズ13に入射した光線は、集束されて、赤外線センサ14側に出射される。
Oxide Semiconductor)センサなどが使用され得る。光学センサ16は、検知した光線を電気信号に変換して出力する。光学センサ16は、第2撮像センサの一例である。
ここでは、顕微鏡システム1における、被観察物90の画像を取得する流れについて説明する。
ップミラー12から光学レンズ15に入射した光線は、集束されて、光学センサ16側に出射する。光学センサ16では、観察対象の被観察物90の像が結像される。光学センサ16は、入射される光線を電気信号に変換して出力する。光学センサ16の出力は、制御基板17によって、受信され、画像表示装置や画像記録装置に送信される。光学センサ16で結像される像は、光学レンズ15により倍率を変更され得る。
上記の例では、被観察物90についての2つの波長領域の画像を取得する例ついて説明したが、ここでは、3つの波長領域の画像を取得する例について説明する。
上記の例では、中赤外線、近赤外線、可視光線の波長領域おける被観察物90の画像を取得したが、波長領域は、これらに限定されるものではない。例えば、赤外線レンズ13、赤外線センサ14、光学レンズ15、光学センサ16の代わりに、赤外線領域よりも長い波長のテラヘルツ光の波長領域や、可視光線よりも短い波長の紫外線の波長領域に対応したレンズやセンサを使用することで、これらの波長領域における被観察物90の画像を取得することができる。ここで、各センサが感度を有する波長領域は、互いに、重複してもよい。
上記の例では、光線の光路を変更する際に、フリップミラー12を使用したが、フリップミラー12の代わりに、ダイクロイックミラーを使用してもよい。ダイクロイックミラーは、特定の波長の光を反射し、他の波長の光を透過するミラーである。ここで、例えば、カセグレン対物レンズ11からの光線のうち、中赤外線の波長領域の光線を赤外線センサ14の方向に反射させ、他の波長領域の光線を光学センサ16の方向へ透過させるように、ダイクロイックミラーを設計し、フリップミラー12と交換する。ダイクロイックミラーを使用することで、中赤外線の波長領域における被観察物90の画像と、可視光線の波長領域おける被観察物90の画像とを同時に取得することができる。当該構成は、特に、被観察物90が時間変化する場合に有効である。ダイクロイックミラーの代わりに、同様の機能を有する他のビームスプリッタが使用されてもよい。ダイクロイックミラーは、光線の光路を赤外線センサ14の方向及び光学センサ16の方向に分離する分離部の一例である。
カセグレン対物レンズ11、フリップミラー12、赤外線レンズ13、赤外線センサ14を、一体化して、通常の光学顕微鏡における対物レンズ若しくは対物レンズを含むレボルバーの代わりに取り付け可能な赤外線検出モジュールとしてもよい。当該赤外線検出モジュールが取り付けられた光学顕微鏡では、フリップミラー12で光路を切り替えることで、同一の被観察物を赤外線で観察したり、可視光線で観察したりすることが可能となる。
赤外線レンズ13の代わりに、取得する像の倍率を変動させる光学系を備える構成としてもよい。具体的には、当該構成は、光軸方向に複数の結像点を有するように構成されており、該複数の結像点における像のいずれを赤外線センサ14によって取得するかを切替可能に選択する機構を備える。このような構成によって、広視野低倍率のマクロ観察と狭視野高倍率のミクロ観察とを、円滑かつシームレスに、切り替えることができる。微弱な赤外シグナルを発生する被観察物に対して、マクロ観察することで微弱な赤外シグナルを検知し、赤外シグナルの発光源の位置を特定した上で、当該位置をミクロ観察することで発光源について効率的に観察、撮影することができる。
近い像で、中赤外線の波長領域の像、近赤外線の波長領域の像、可視光線の波長領域の像を閲覧することができるため、比較が容易になる。
本実施形態の顕微鏡システム1は、1つの対物レンズ(カセグレン対物レンズ11)からの光線を、赤外線センサ14及び光学センサ16で受光することができる。顕微鏡システム1によれば、同一の被観察物90の同じ位置について、赤外線センサ14による赤外線画像と光学センサ16による可視光線画像とを比較することが容易となる。本実施形態の顕微鏡システムでは、赤外線レンズ、赤外線センサ等を冷却しなくてもよい。冷却しないことで、構成をより簡素にすることができる。顕微鏡システム1によれば、同一の被観察物90について、複数の波長領域の電磁波による画像を得ることができる。例えば、顕微鏡システム1によれば、可視光線による画像で被観察物90の形状を確認しつつ、赤外線による画像で被観察物90の各位置の温度を確認することができる。
10 :ステージ
11 :カセグレン対物レンズ
12 :フリップミラー
13 :赤外線レンズ
14 :赤外線センサ
15 :光学レンズ
16 :光学センサ
17 :制御基板
2 :顕微鏡システム
20 :フリップミラー
21 :光学レンズ
22 :近赤外線センサ
90 :被観察物
Claims (9)
- 観察対象である被観察物を観察する顕微鏡システムであって、
前記被観察物側からの光線を入射される対物レンズと、
前記対物レンズからの光線の光路を第1方向と第2方向とに分離する分離部と、
前記第1方向の光路に配置され、第1波長領域の光線を集束する第1レンズ系と、
前記第1波長領域に感度を有し、前記第1レンズ系によって集束されて結像された前記被観察物の像を検出する第1撮像センサと、
前記第2方向の光路に配置され、前記第1波長領域と異なる第2波長領域の光線を集束する第2レンズ系と、
前記第2波長領域に感度を有し、前記第2レンズ系によって集束されて結像された前記被観察物の像を検出する第2撮像センサと、
前記分離部と前記第2レンズ系との間に配置され、前記分離部からの前記光線の前記光路を、前記第2方向と第3方向とに分離する第2分離部と、
前記第3方向の光路に配置され、前記第1波長領域及び前記第2波長領域と異なる第3波長領域の光線を集束する第3レンズ系と、
前記第3波長領域に感度を有し、前記第3レンズ系によって集束されて結像された前記被観察物の像を検出する第3撮像センサと、を備え、
前記第1波長領域は、中赤外線領域であり、
前記第2波長領域は、可視光線領域であり、
前記第3波長領域は、近赤外線領域である、
顕微鏡システム。 - 前記第1レンズ系は、ゲルマニウムレンズを含み、
前記第1撮像センサは、マイクロボロメータであり、
前記第2レンズ系は、石英ガラスレンズを含み、
前記第2撮像センサは、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)セン
サである、
請求項1に記載の顕微鏡システム。 - 前記分離部は、前記光線の前記光路を前記第1方向と前記第2方向との間で切り替える切替ミラーである、
請求項1または2に記載の顕微鏡システム。 - 前記分離部は、前記光線の前記光路を前記第1方向と前記第2方向とに分離するダイクロイックミラーである、
請求項1から3のいずれか1項に記載の顕微鏡システム。 - 前記対物レンズは、カセグレン対物レンズである、
請求項1から4のいずれか1項に記載の顕微鏡システム。 - 前記第3レンズ系は、石英ガラスレンズを含み、
前記第3撮像センサは、InGaAsカメラである、
請求項1から5のいずれか1項に記載の顕微鏡システム。 - 前記第2分離部は、前記光線の前記光路を前記第2方向と前記第3方向との間で切り替える切替ミラーである、
請求項1から6のいずれか1項に記載の顕微鏡システム。 - 前記第2分離部は、前記光線の前記光路を前記第2方向と前記第3方向とに分離するダイクロイックミラーである、
請求項1から6のいずれか1項に記載の顕微鏡システム。 - 前記第1レンズ系、前記第2レンズ系、または、前記第3レンズ系は、前記第1撮像センサ、前記第2撮像センサ、または、前記第3撮像センサで取得する像の倍率を変更する倍率変更手段を備えており、
前記倍率変更手段は、第1倍率の第1の状態と、前記第1倍率よりも大きい第2倍率の第2の状態とを切り替えることによって、前記倍率を変更することを特徴とする、
請求項1から8のいずれか1項に記載の顕微鏡システム。
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