JP7111559B2 - 凹凸シートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、凹凸シートの製造方法に関する。
使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品には、肌触りの向上、通気性の付与、又は外観のデザイン性を付与するために、凹凸賦形された凹凸シートが用いられることがある。凹凸シートの製造方法として、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載のものが知られている。
特許文献1には、延伸状態の伸縮性の樹脂フィルム上に不織布を積層し、部分的に接合部位を設けた後、樹脂フィルムの延伸を解放することで、樹脂フィルムの弛緩力により、不織布の接合部位どうしの間を縮ませ、樹脂フィルムと不織布との間に空間を形成することで嵩高シートを製造する方法が記載されている。
特許文献2には、非伸縮性の延伸可能な第1層を延伸させた状態下に第2層を重ね合わせ、第1層と第2層とを間隔を設けた接着領域で固定して積層材料を形成した後、第1層を弛緩させ第2層にひだを発生させて、嵩のある積層材料を製造する方法が記載されている。
特開2014-129613号公報 特開平06-255006号公報
特許文献1に記載の嵩高シートは、伸縮性の樹脂フィルムを用いているため、生産コストが上昇してしまう。特許文献2に記載の積層材料を製造する方法では、第1層の弛緩によってのみ第2層にひだを形成しているため、積層材料の嵩を出すことが容易でない。
したがって本発明の課題は、製造コストを抑制しながら、嵩高い凹凸シートを効率的に製造し得る方法を提供することにある。
本発明は、不織布の長尺物と、一軸以上の延伸加工が施された非伸縮性フィルムの長尺物とを該フィルムの延伸方向と該不織布の長尺物の搬送方向を一致させるように重ね合わせ、該フィルムの延伸方向に沿って間欠的に接合部を形成し両者を貼り合わせて積層長尺物を形成し、
前記積層長尺物を、その延びる方向と交差する方向に切断して毎葉の積層シートを得、
前記積層シートにおける前記フィルムに熱エネルギーを与えて該フィルムをその延伸方向に沿って収縮させることで、該積層シートにおける前記不織布を前記接合部間において厚み方向に向けて突出させて凸部を形成する、凹凸シートの製造方法を提供するものである。
本発明によれば、不織布と、一軸以上の延伸加工が施された非伸縮性フィルムの積層シートに熱エネルギーを与えることで、製造コストを抑制しながら、嵩高い凹凸シートを効率的に製造することができる。
図1は、本発明の凹凸シートの製造方法で製造される凹凸シートの好ましい一実施形態を示す概略斜視図である。 図2は、図1に示す凹凸シートの製造方法に用いられる製造装置の好ましい一実施形態の概略側面図である。 図3は、本発明の凹凸シートの製造方法に用いられる他の実施形態の製造装置の概略側面図である。 図4は、本発明の凹凸シートの製造方法に用いられる別の実施形態の製造装置における収縮部を示す概略側面図である。 図5は、本発明の凹凸シートの製造方法に用いられる更に別の実施形態の製造装置における収縮部を示す概略側面図である。
以下、本発明の凹凸シートの製造方法を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の製造方法で製造される凹凸シート1の一例の斜視図が示されている。凹凸シート1は、図1に示すように、凸部21及び凹部22を有する凹凸構造の不織布2と、不織布2の下面に隣接する略平坦なフィルム3とを備えている。凹凸シート1は、凹凸構造の不織布2と略平坦なフィルム3とが接合部4で接合された積層シートである。凹凸シート1では、隣り合う接合部4間において、不織布2の凸部21とフィルム3とが離間した中空構造となっている。
凹凸シート1は、その製造装置におけるMachine Direction(機械流れ)方向であるY方向(搬送方向)と、Y方向に直交するCross Direction方向であるX方向とを有している。凹凸シート1では、Y方向とフィルム3の延伸方向とが一致し、X方向とフィルム3の延伸方向に直交する方向とが一致している。
不織布2は、図1に示すように、X方向に連続して畝状に延びる凸部21を備え、該凸部21がY方向に沿って間隔を置いて複数配されている。そして、隣り合う凸部21の間に、X方向に筋状に延びる1条の凹部22が配されている。
接合部4は凹部22に配されている。接合部4は、その形状が特に限定されるものではなく、例えば図1に示すように矩形状に形成することができる。凹凸シート1には、Y方向に沿って間欠的に位置する複数の接合部4からなる接合部列4L1が、X方向に沿って間隔を置いて複数列に形成されている。更に、X方向に沿って間欠的に位置する複数の接合部4からなる接合部列4L2がY方向に沿って間隔を置いて複数列に形成されている。接合部列4L2は凹部22毎に配されている。
次に、本発明の凹凸シートの製造方法を、前述した凹凸シート1の製造方法を例にとり説明する。凹凸シート1の製造方法を説明するのに先立ち、凹凸シート1の製造に好ましく用いられる凹凸シート1の製造装置100を説明する。図2には、凹凸シート1の製造装置100の全体の概略図が示されている。
製造装置100は、図2に示すように、搬送方向yの上流側から下流側に向かって、不織布2の原料シート及びフィルム3の原料シートを供給する原料供給部200、不織布の長尺物2L及びフィルムの長尺物3Lを接合して積層長尺物1Lを形成するシート接合部300、積層長尺物1Lを切断して毎葉の積層シート1mを形成する切断部400、及び積層シート1mを収縮させて凹凸シート1を形成する収縮部500を、この順で備えている。
原料供給部200は、図2に示すように、不織布2の原料シートがロール状に巻回された不織布原反ロール210と、フィルム3の原料シートがロール状に巻回されたフィルム原反ロール220とを備えている。不織布原反ロール210の下流側には、一対のニップロール211,211が配されている。フィルム原反ロール220の下流側にも、一対のニップロール221,221が配されている。
ニップロール211,221は、いずれも周面が平滑なフラットロールであり、回転軸に駆動手段(不図示)からの駆動力が伝達されることによって、矢印で示す方向に回転するようになっている。ニップロール211,221の回転速度は、製造装置100に備えられている制御部(不図示)により制御されている。
シート接合部300は、図2に示すように、凸ロール310及びフラットロール320を備えている。凸ロール310及びフラットロール320は、アルミニウム合金又は鉄鋼等の金属製のものである。凸ロール310及びフラットロール320の少なくとも一方は加熱可能になっている。凸ロール310は、その周面に複数の隆起部311を有している。凸ロール310及びフラットロール320は、回転軸に駆動手段(不図示)からの駆動力が伝達されることによって、矢印で示す方向に連動して回転するようになっている。凸ロール310の回転速度は、製造装置100に備えられている制御部(不図示)により制御されている。
制御部(不図示)によって凸ロール310の回転速度をニップロール211の回転速度よりも速くなるように調整し、凸ロール310とニップロール211との間に速度差を生じさせることにより不織布の長尺物2Lのテンションが調整できる。同様に、制御部(不図示)によって凸ロール310の回転速度をニップロール221の回転速度よりも速くなるように調整し、凸ロール310とニップロール221との間に速度差を生じさせることによりフィルムの長尺物3Lのテンションが調整できる。
図2に示すように、凸ロール310には、複数の隆起部311が凸ロール310の軸長方向に一定間隔を空けて複数配された隆起部列311Lが、凸ロール310の周方向に一定間隔を空けて複数列配されている。隆起部311の頂部の形状は、製造される凹凸シート1に形成される接合部4の形状に一致している。隆起部列311Lを形成する軸長方向に隣り合う隆起部311の頂部どうしの間隔と、凹凸シート1の接合部列4L2を形成するX方向に隣り合う接合部4どうしの間隔とは一致している。即ち、凸ロール310の隆起部311は、凹凸シート1の接合部4に対応する位置に配されている。
図2に示すように、製造装置100は、シート接合部300と切断部400との間に、一対のニップロール350,350を備えている。ニップロール350は、周面が平滑なフラットロールであり、回転軸に駆動手段(不図示)からの駆動力が伝達されることによって、矢印で示す方向に回転するようになっている。ニップロール350の回転速度は、製造装置100に備えられている制御部(不図示)により制御されている。
制御部(不図示)によってニップロール350の回転速度を凸ロール310の回転速度よりも速くなるように調整し、ニップロール350と凸ロール310との間に速度差を生じさせることにより積層長尺物1Lのテンションが調整できる。
切断部400は、図2に示すように、周面にカッター刃411を有するカッターロール410と、該カッターロール410の周面に対向配置されたアンビルロール420とを備えている。カッター刃411は、カッターロール410の軸長方向に延びている。カッター刃411は一つでもよく、或いは図2に示すように、カッターロール410の周方向に一定の間隔を空けて複数配されていてもよい。カッターロール410及びアンビルロール420は、矢印方向に回転するようになっている。
収縮部500は、図2に示すように、積層シート1mを搬送する搬送コンベア510を有している。搬送コンベア510は、無端のコンベアベルト511と、コンベアベルト511を周回させる起動輪512及び遊動輪513と、コンベアベルト511の内部に配置され、且つ搬送中の積層シート1mの加熱が可能な加熱手段としてのホットプレート514とを備えている。
図2に示す製造装置100を用いた凹凸シート1の製造方法は以下の通りである。
先ず、不織布原反ロール210から不織布2の原料シートの長尺物2Lを繰り出して一対のニップロール211,211間に供給する。同様に、フィルム原反ロール220から非伸縮性のフィルム3の原料シートの長尺物3Lを繰り出して一対のニップロール221,221間に供給する。
本明細書において、「非伸縮性のフィルム」とは、弾性を有さないが、延伸によって伸長可能なフィルムを意味する。非伸縮とは、例えばフィルムの常温での伸び縮みに関し、元の長さに対して2倍以上の長さに伸長させることが可能であるが、その伸長させた状態から解放したときに元の長さの1.6倍以上の長さまでしか復帰することができない性質のことである。
不織布2としては、例えば、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、レジンボンド不織布、ニードルパンチ不織布などの不織布が挙げられる。また、これらの不織布を2種以上組み合わせた積層体を用いることもできる。不織布2の坪量は、目的とする凹凸シート1の具体的な用途に応じて適切に設定すればよい。凹凸シート1を例えば使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いる場合には、不織布2の坪量は、5g/m以上が好ましく、8g/m以上がより好ましく、また、100g/m以下が好ましく、50g/m以下がより好ましい。不織布2として不織布の積層体(多層体)を用いる場合には、上述の数値は該積層体(多層体)の合計坪量を指す。
非伸縮性のフィルム3は、フィルム原反ロール220に巻回されている状態で、既にフ一軸又は二軸延伸されている樹脂フィルムであってもよく、フィルム原反ロール220に巻回されている状態では、未延伸の樹脂フィルムであってもよい。延伸樹脂フィルムとしては、例えばTダイ法やインフレーション法によって少なくとも一軸延伸されたものが挙げられる。一軸延伸の延伸倍率は、後述する収縮部500において積層シート1mを効果的に収縮させる観点から、1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることが更に好ましく、また、フィルムの穴あき等を抑制する観点から、5倍以下であることが好ましく、4倍以下であることが更に好ましく、そして、1.5倍以上5倍以下であることが好ましく、2倍以上4倍以下であることが更に好ましい。延伸倍率は、張力の付与されていない状態における延伸加工前のフィルム長に対する延伸加工後のフィルム長の比で定義される値である。延伸樹脂フィルムを用いる場合には、フィルム原反ロール220からの繰り出し方向(搬送方向)と延伸方向とを一致させる。
樹脂フィルムを構成する樹脂としては、目的とする凹凸シート1の具体的な用途に応じて適切に設定すればよい。凹凸シート1を例えば、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いる場合には、樹脂としては、例えばポリオレフィン樹脂が挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンのホモポリマー、2種類又はそれ以上の種類のオレフィンのコポリマー、例えばエチレン-α-オレフィンコポリマーなどが挙げられる。また、少なくとも1種のオレフィンと、オレフィン以外の重合性単量体とのコポリマーも、オレフィンの割合が50質量%以上である場合には、ポリオレフィン樹脂の範疇に含まれる。
不織布の長尺物2Lは、搬送方向yに沿って搬送されて、シート接合部300に供給される。シート接合部300に供給される不織布の長尺物2Lの搬送速度V2と、シート接合部300の凸ロール310の周速V300とは、V300>V2の関係となっており、ニップロール211とシート接合部300との間の搬送方向に張力が加わるようになっている。尚、凸ロール310の周速V300は、凸ロール310の隆起部311の頂部先端位置での周速のことである。
一方、フィルムの長尺物3Lは、一対のニップロール221,221によって搬送方向yに沿って搬送されて、シート接合部300の凸ロール310とフラットロール320との間に供給される。フィルムの長尺物3Lが未延伸である場合には、ニップロール211とシート接合部300との間の搬送方向に大きな張力を加えて長尺物3Lを延伸させる。フィルムの長尺物3Lが既に延伸されている場合には、ニップロール211とシート接合部300との間の搬送方向に加える張力は、それよりも低く設定することができる。
シート接合部300に供給されるフィルムの長尺物3Lの搬送速度V3と、凸ロール310の周速V300とは、V300>V3の関係となっており、ニップロール221とシート接合部300との間の搬送方向に張力が加わるようになっている。フィルムの長尺物3Lが未延伸である場合には、これを延伸させるために速度比(V300/V3)を、1.5以上に設定することが好ましく、2以上に設定することが更に好ましく、そして、5以下に設定することが好ましく、4以下に設定することが更に好ましい。
シート接合部300では、フィルムの長尺物3L上に、不織布の長尺物2Lを重ね合わせた積層体が、凸ロール310とフラットロール320との間に供給される。該積層体は該フィルムの延伸方向と該不織布の長尺物2Lの搬送方向を一致させるように重ね合わせて形成される。この場合、凸ロール310及びフラットロール320の少なくとも一方を加熱しておくことによって、フィルムの長尺物3L及び不織布の長尺物2Lを、凸ロール310の周面に配された隆起部311とフラットロール320との間で溶融させて接合部4を形成する。このような接合部4をフィルム3の延伸方向である搬送方向yに沿って間欠的に形成し、不織布の長尺物2L及びフィルムの長尺物3Lの両者を貼り合わせて積層長尺物1Lを形成する。図2に示す凸ロール310を用いることによって、フィルム3の延伸方向である搬送方向yと直交する方向に沿って間欠的に位置する複数の接合部4からなる接合部列4L2を、延伸方向yに沿って間隔を置いて複数列に形成し(図1参照)、積層長尺物1Lを形成することができる。
このようにして形成された積層長尺物1Lを一対のニップロール350,350間に供給する。供給された積層長尺物1Lは、ニップロール350,350によって搬送方向yに沿って搬送されて、切断部400に導入される。ニップロール350の周速V350と、凸ロール310の周速V300とは、V350>V300の関係となっており、ニップロール350とシート接合部300との間の搬送方向に張力が加わるようにしておくことが安定搬送の点から好ましい。
切断部400では、カッターロール410とアンビルロール420との間に導入された積層長尺物1Lを、カッターロール410の軸長方向に延びるカッター刃411によって、積層長尺物1Lの延びる方向である延伸方向yと交差する方向に切断して、毎葉の積層シート1m,1m,・・・を得る。
このようにして得られた積層シート1mを、収縮部500において、ホットプレート514を備えた搬送コンベア510によって搬送方向yの上流側から下流側に向かって搬送させる。そして積層シート1mを搬送させながら、ホットプレート514によって、該積層シート1mの下方側から該積層シート1mに熱エネルギーを与える。積層シート1mには搬送方向に張力が加わっていないので、熱エネルギーの付与によって積層シート1mにおけるフィルム3の結晶構造が緩和されて、その延伸方向である搬送方向yに沿って熱収縮する。フィルム3の収縮によって接合部4間に位置する不織布2は行き場を失い厚み方向に向けて突出する。その結果、凸部21が形成される。このようにして、凸部21を有する凹凸シート1が得られる。本製造方法によれば、フィルム3として、非伸縮性のフィルムを用いているので、凹凸シート1の製造コストを抑制できる利点がある。また、搬送方向に張力が加わっていない状態の積層シート1mに熱エネルギーを与えているので、フィルム3が収縮し易く、その結果、嵩高い凸部21が形成され易い。凸部21が嵩高いことから、凹凸シート1は、肌触り、通気性及びデザイン性に優れたものとなる。
特に本製造方法では、積層シート1mにおけるフィルム3に近い位置に配置されているホットプレート514によって、フィルム3に熱エネルギーを与えているので、該フィルム3が効率よく収縮し、嵩高な凸部21が一層を形成され易いという利点がある。
また、シート接合部300では、不織布の長尺物2L及びフィルムの長尺物3Lそれぞれの搬送方向に張力を加えた状態下に、不織布の長尺物2L及びフィルムの長尺物3Lに接合部4を形成し、積層長尺物1Lを得ている。その為、積層長尺物1Lに皺が付き難く、凹凸シート1において、フィルム3から突出する凸部21を均一にし易く、凹凸シート1のデザイン性が向上する。
本製造方法では、シート接合部300において、搬送方向yと直交する幅方向に延びる接合部4の接合部列4L2を搬送方向yに間隔を置いて複数列に形成している(図1参照)。このことに起因して、フィルム3の延伸方向と直交する幅方向に連続して畝状に延びる凸部21を、搬送方向yに沿って間隔を置いて複数形成できる。また、搬送方向yに隣り合う凸部21どうしの間に幅方向に連続して延びる凹部22を形成できる。このように、本製造方法によれば、幅方向に連続して延びる凸部21及び凹部22を形成し易く、凹凸シート1のデザイン性が向上する。
本製造方法では、不織布2の原料シートとして、その構成材料の融点が、フィルム3の原料シートの構成材料の融点よりも高いものを用いることが好ましい。不織布2の構成材料の融点をフィルム3の構成材料の融点よりも高くすることで、収縮部500においてフィルム3を熱収縮させるときに、不織布2の風合いを維持することができ、肌触りが良い凹凸シート1が得られ易い。
次に、本発明の他の実施形態を、図3~図5を参照して説明する。図3~図5に示す実施形態については、上述した実施形態と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、上述した実施形態についての説明が適宜適用される。
図3に示す製造装置100は、フィルム3と、フィルム3の上面及び下面それぞれに、凹凸構造の不織布2,2dが配された凹凸シート1を製造するためのものである。凹凸シート1は、略平坦なフィルム3の上面に、凸部21及び凹部22を有する凹凸構造の不織布2が配され、フィルム3の下面に、凸部21d及び凹部22dを有する凹凸構造の不織布2dが配された構造を有する。フィルム3を不織布2側から平面視したときの接合部4の位置と、フィルム3を不織布2d側から平面視したときの接合部4の位置とが一致している。このように配された接合部4で、フィルム3を介して不織布2と不織布2dとが融着している。不織布2と、不織布2dとは、同一の不織布であってもよく、異なる不織布であってもよい。同一の不織布とは、原料シートの製法、構成材料、及び坪量が同じ不織布のことである。一方、異なる不織布とは、原料シートの製法、構成材料、及び坪量の内の少なくとも一つが異なる不織布のことである。
図3に示す製造装置100の原料供給部200は、不織布原反ロール210及びフィルム原反ロール220に加えて、不織布2dの原料シートがロール状に巻回された不織布原反ロール210dを備えている。不織布原反ロール210dの下流側には、一対のニップロール211,211が配されている。
図3に示す製造装置100を用いて、目的とする凹凸シート1を得るためには、先ず、不織布原反ロール210から不織布2の原料シートの長尺物2Lを繰り出して一対のニップロール211,211間に供給する。またフィルム原反ロール220から非伸縮性のフィルム3の原料シートの長尺物3Lを繰り出して一対のニップロール221,221間に供給する。同様に、不織布原反ロール210dから不織布2dの原料シートの長尺物2Ldを繰り出して一対のニップロール211,211間に供給する。
不織布の長尺物2Ldは、搬送方向yに沿って搬送され、不織布の長尺物2L及びフィルムの長尺物3Lと同様に、シート接合部300に供給される。シート接合部300に供給される不織布の長尺物2Ldの搬送速度V2dは、不織布の長尺物2Lの搬送速度V2と同速度に設定することができる。またニップロール211とシート接合部300との間において長尺物2Ldの搬送方向に張力が加わるようにすることが好ましい。
シート接合部300では、搬送方向yに沿って少なくとも延伸されたフィルムの長尺物3Lの一面側に、不織布の長尺物2Lを重ね合わせるとともに、長尺物3Lの他面側に、不織布の長尺物2Ldを重ね合わせた積層体が、凸ロール310とフラットロール320との間に供給される。該積層体は該フィルムの延伸方向と、該不織布の長尺物2L,2Ldの搬送方向を一致させるように重ね合わせて形成される。そして、これら三者に、搬送方向yに沿って間欠的に接合部4を形成して接合し、積層長尺物1Lを形成する。フィルムと不織布とが異種材料である場合には、両者を互いに溶融させて接合するときの融着強度を高めることが難しいことがある。しかし、フィルムの長尺物3Lの各面に不織布の長尺物2L,2Ldを配し、不織布の長尺物2L,2Ldどうしを接合部4において接合することで、フィルムを介して両不織布どうしが融着し易くなり、接合部4の融着強度を高めることができるという利点がある。
このようにして形成された積層長尺物1Lは、一対のニップロール350,350によって搬送方向yに沿って搬送されて、切断部400に導入される。切断部400においては、カッターロール410とアンビルロール420との間に導入された積層長尺物1Lを、カッターロール410の軸長方向に延びるカッター刃411で切断して毎葉の積層シート1m,1m,・・・を得る。
このようにして得られた積層シート1mを、搬送コンベア510によって搬送させながら、ホットプレート514によって、該積層シート1mに熱エネルギーを与える。積層シート1mにおけるフィルム3を搬送方向yに沿って熱収縮させる。フィルム3の収縮によって接合部4間に位置する上側の不織布2及び下側の不織布2dは行き場を失い、それぞれ、接合部4間において厚み方向に向けて突出する。その結果、凸部21及び凸部21dが形成される。このようにして、凸部21及び凸部21dを有する凹凸シート1が得られる。凹凸シート1は、フィルム3の両面に凸部が形成されていることから、肌触り、通気性及びデザイン性に優れたものとなる。
これまでに説明してきた実施形態では、コンベアベルト511の内部に配されたホットプレート514を用い、積層シート1mをコンベアベルト511で搬送させながら、ホットプレート514によってフィルム3に熱エネルギーを与えて収縮させて、不織布2の突出した凸部21を有する凹凸シート1を製造したが、これに代えて、本発明においては図4及び図5に示す収縮部500を用いてもよい。
図4に示す収縮部500は、積層シート1mを搬送する搬送コンベア510を有している。搬送コンベア510は、無端のコンベアベルト511と、コンベアベルト511を周回させる起動輪512及び遊動輪513と、コンベアベルト511の上方に搬送中の積層シート1mを加熱する加熱手段である熱風噴射部515とを備えている。搬送コンベア510によって搬送される積層シート1mには、その上方に配された熱風噴射部515から、熱風が吹き付けられる。これによって積層シート1mにおけるフィルム3を収縮させる。
図5に示す収縮部500は、積層シート1mを搬送方向に対して90°回転させる反転機520を有している。反転機520は、切断部400で得られた積層シート1mを吸着して受け取る吸着パッド521を、その周面に複数有している。吸着パッド521は、積層シート1mを保持する保持表面が加熱可能となっている。吸着パッド521は、反転機520の回転に連動して、吸着パッド521が移動している間にわたり吸着パッド521の保持表面に略垂直な軸線の軸周りに、積層シート1mを90°回転できるようになっている。
図5に示す収縮部500を用いる場合、加熱された吸着パッド521によって積層シート1mを吸着して受け取り、搬送方向に対して90°回転させながら搬送させる。そして積層シート1mを搬送させながら、加熱された吸着パッド521によって積層シート1mにおけるフィルム3を収縮させる。それによって、積層シート1mの不織布2を接合部4間において厚み方向に向けて突出させて凸部21を形成する。本実施形態によれば、搬送に比較的時間を要する装置である反転機520を用いてフィルム3を収縮させるので、フィルム3を収縮させる時間を長く確保できる。その結果、フィルム3を十分に収縮させることができる。
以上の各実施形態に従い製造された凹凸シート1は、例えば吸収性物品に好ましく用いられる。吸収性物品とは、主として尿、経血等の身体から排泄される体液を吸収保持するために用いられるものである。吸収性物品には、例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。吸収性物品は、典型的には、液透過性の表面シート、液不透過性又は撥水性の裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を有する吸収性本体と、吸収性本体の非肌対向面側に配されて吸収性物品の外面を形成する外装体とを具備している。凹凸シート1は、特に吸収性本体における裏面シート、又は外装体を構成するシートとして好適に用いられる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されず適宜変更可能である。
例えば、前記実施形態では、図2及び図3に示すように、一対の凸ロール310及びフラットロール320を用い、凸ロール310及びフラットロール320の一方を加熱することによって、フィルムの長尺物3L及び不織布の長尺物2Lを溶融させて接合部4を形成しているが、フラットロール320の代わりに超音波ホーンを用い、フィルムの長尺物3L及び不織布の長尺物2Lを、凸ロール310の隆起部311と超音波ホーンの振動印加面とに挟んで超音波振動を印加して接合部4を形成してもよい。超音波振動を印加して接合部4を形成する場合、振動印加面以外の領域に熱影響を与え難く、接合工程における熱収縮が抑制されるため、製造される凹凸シート1の成形性が向上する。
また、上述した図2及び図3に示す凹凸シート1の製造方法では、フィルム3の原料シートとして、フィルム原反ロール220の周方向に、或いはフィルムの長尺物3Lの搬送方向yに、一軸延伸された樹脂フィルムを用いているが、その方向に加えて、フィルム原反ロール220の軸方向に、或いはフィルムの長尺物3Lの搬送方向yと直交する方向に、延伸された二軸延伸の樹脂フィルムを用いてもよい。二軸延伸されたフィルム3を用いることによって、搬送方向y及びそれと直交する方向のそれぞれに沿って、不織布2が突出してなる凸部21が間欠的に形成された凹凸シート1を製造できる。
1 凹凸シート
1L 積層長尺物
1m 積層シート
2,2d 不織布
2L,2Ld 不織布の長尺物
21,21d 凸部
22,22d 凹部
3 フィルム
3L フィルムの長尺物
4 接合部
100 製造装置
200 原料供給部
300 シート接合部
400 切断部
500 収縮部
510 搬送コンベア
514 ホットプレート
515 熱風噴射部
520 反転機
521 吸着パッド

Claims (6)

  1. 不織布の長尺物と、一軸以上の延伸加工が施された非伸縮性フィルムの長尺物とを該フィルムの延伸方向と該不織布の長尺物の搬送方向を一致させるように重ね合わせ、該フィルムの延伸方向に沿って間欠的に接合部を形成し両者を貼り合わせて積層長尺物を形成し、
    前記積層長尺物を、その延びる方向と交差する方向に切断して毎葉の積層シートを得、
    加熱手段を備えた吸着パッドに前記積層シートを保持しつつ、前記吸着パッドを移動させながら前記積層シートにおける前記フィルムに熱エネルギーを与えて該積層シート及び該フィルムをその延伸方向に沿って熱収縮させることで、該積層シートにおける前記不織布を前記接合部間において厚み方向に向けて突出させて凸部を形成する、凹凸シートの製造方法であって、
    前記吸着パッドとして、前記吸着パッドが移動している間にわたり前記吸着パッドの保持表面に略平行であって且つ搬送方向に垂直な軸線の軸周りに回転するものを用いる、凹凸シートの製造方法。
  2. 超音波振動を印加して前記接合部を形成する、請求項1に記載の凹凸シートの製造方法。
  3. 前記不織布として、その構成材料の融点が、前記フィルムの構成材料の融点よりも高いものを用いる、請求項1又は2に記載の凹凸シートの製造方法。
  4. 前記フィルムの長尺物の各面に、同一の又は異なる前記不織布の長尺物を配し、該不織布の長尺物どうしを前記接合部において接合する、請求項1~3のいずれか1項に記載の凹凸シートの製造方法。
  5. 前記フィルムの延伸方向と直交する方向に沿って間欠的に位置する複数の前記接合部からなる接合部列を、該延伸方向に沿って間隔を置いて複数列に形成し、前記フィルムの延伸方向と直交する方向に連続して畝状に延びる前記凸部を、該延伸方向に沿って間隔を置いて複数形成する、請求項1~4のいずれか1項に記載の凹凸シートの製造方法。
  6. 前記不織布の長尺物及び前記フィルムの長尺物の搬送方向に張力を加えた状態下に両者を貼り合わせて前記積層長尺物を形成する、請求項1~5のいずれか1項に記載の凹凸シートの製造方法。
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