JP6205244B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Description
この種の使い捨ておむつは、サイドパネルを、吸収性本体とは別工程で製造しておき、これを吸収性本体に付加して製造することができるので、サイドパネルに用いる資材の使用量や該資材から生じる廃棄物を抑えることができ、環境やコスト面で優れている。
そのような不都合を解消するため、前述した特許文献1においては、サイドパネルにおける、吸収性本体又はファスニングテープと重ねる部分を折り返して補強不織布層を形成し、その補強不織布層を吸収性本体やファスニングテープと接合することを提案している。また、特許文献2においては、ファスニングテープのテープ基材の股下部側の縁部と、サイドパネルの最も股下部側に配された弾性部材との位置関係を規定している。
また、本発明者らは、吸収性本体の両側部にサイドパネルを取り付けた構成の使い捨ておむつは、そのサイドパネルを突出方向に引っ張ったときの強度に優れていても、サイドパネルのおむつ股下側の縁部と吸収性本体の側縁部との角度を大きく開くような力が加わったときに、サイドパネルの下縁部の付け根付近が引き裂かれやすいことを知見した。
本発明の第1実施形態の使い捨ておむつ1(以下、おむつ1ともいう)は、図1に示すように、吸収体23、該吸収体23の内面側に配された肌側シート21及び該吸収体23の外面側に配された非肌側シート22を含む吸収性本体2と、該吸収性本体2の両側部に取り付けられたサイドパネル3,3を備えている。
肌側シート21は、液透過性の表面シート21a及びその両側に接合された一対の立体ガード形成用シート21b,21bを備えている。
液透過性の表面シート21aは、吸収性本体2の幅方向の中央部に、吸収性本体2の全長に亘るように配されている。立体ガード形成用シート21b,21bは、吸収性本体2の長手方向の両側部に、それぞれ長手方向に沿って配されている。立体ガード形成用シート21b,21bは、表面シート21aに、接着剤層68及び69を介して接合されており、表面シート21aと共に肌側シート21を構成している。
各立体ガード形成用シート21bは、吸収性本体2の幅方向(X方向)内方側の端縁近傍に該端縁に沿って立体ガード形成用の弾性部材25を有しており、着用時には、その弾性部材25の収縮力により、股下部Cにおける、前記接着剤層68より内側に位置する所定幅の部分が表面シート21aから離間して立体ガードを形成する。
また、吸収性本体2の長手方向両側部の脚周りに配される部分には、レッグギャザー形成用の弾性部材26が、立体ガード形成用シート21bの2層構造部分に挟持されて伸長状態で固定されている。
弾性部材33は、それぞれ、おむつ1の幅方向(X方向)に沿って配されている。また、各サイドパネル3における複数本の弾性部材33は、おむつの長手方向(Y方向)に略等しい間隔を設けて配されている。
非接着領域38も同様に、X方向に延びる複数本(より好ましくは3本以上)の弾性部材33と交差しておむつ長手方向(Y方向)に延びている。非接着領域38も、X方向に延びる総ての弾性部材33と交差しておむつ長手方向(Y方向)に延びていることが好ましく、サイドパネル3の上下縁3u,3d間の全長に亘っていることが更に好ましい。
これに対して、第1実施形態の使い捨ておむつ1によれば、前述の通り、サイドパネル3の上側接合部66と本体側接着剤層35とが重なっていることによって、そのような引き裂けが生じにくい。つまり、前述の符号Kで示す部位のような、応力が集中し易い部位に、上部接合部66及び本体側接着剤層35によって複数枚のシートが積層状態で一体化された部位が形成されることによって、サイドパネル及びサイドパネルの吸収性本体2に対する固定部に十分な強度が得られる。他方、パネルシート32における、本体側接着剤層35が接着して強度が高められている部位と、立体ガード形成用シート21b(肌側シート21)が接合されて強度が高められている部位との間に、パネルシート32のみからなる強度が低い部位が生じると、サイドパネルが破断し易くなる。
また、上側接合部66、本体側接着剤層35及び下側接合部62の全部が、おむつ1の厚み方向に重なっていることが更に好ましく、これらの3者全部がおむつの厚み方向に重なる部分のおむつ幅方向(X方向)の長さや比は、前記重なる長さL1の好ましい長さや比と同様である。
また、第1実施形態のおむつ1においては、サイドパネル3における、パネルシート31の2層構造部分31A(積層構造部分)によって補強された部分が、外面側接着剤層62aによって非肌側シート22と接合されており、それによって、サイドパネル3の下縁部の付け根付近に生じる引き裂けが一層確実に防止される。
また、第1実施形態のおむつ1における立体ガード形成用シート21bは、サイドパネル3に接合されたサイドパネル側の2層構造部分と、接着剤層68,69を介して表面シート21と接合された吸収性本体側の2層構造部分とを有しており、それによって、サイドパネル3の吸収性本体2に対する接合強度が一層向上すると共に、サイドパネル3の下縁部の付け根付近に生じる引き裂けが一層確実に防止される。外側の2層構造部分と内側の2層構造部分との間に、折り返された立体ガード形成用シート21b同士を重ねた3層構造部分を有していてもよい。
ファスニングテープ4は、テープ基材42と、該テープ基材42に接合されて止着部41を形成する機械的面ファスナーのオス部材とからなる。そして、ファスニングテープ4における、テープ基材42のみからなる部分が、サイドパネル3の先端部3aに重ねて接合されている。本実施形態においては、サイドパネル3の先端部3aとテープ基材42との間は、接続用接着剤層65を介して接合されている。機械的面ファスナーのオス部材をテープ基材42に固定する方法としては、熱融着や接着剤による接着等の任意の接合方法が用いられる。
なお、おむつ1の腹側部Aの外面には、ファスニングテープ4、より具体的にはファスニングテープ4の止着部41を止着させるランディングゾーン5が設けられている。
また、上側接合部66、本体側接着剤層35、及び基端部3b側の2層構造部分31Aの層間接着剤層31aは、おむつ厚み方向に互いに重なった態様(好ましくは図4に示す態様)で、サイドパネル3のY方向の全長の90%以上の長さに亘って延在していることが好ましく、サイドパネル3のY方向の全長に亘って延在していることがより好ましい。
また、先端側接着剤層36と先端部3a側の2層構造部分31Bの層間接着剤層31aは、おむつ厚み方向に互いに重なった態様(好ましくは図4に示す態様)で、サイドパネル3のY方向の全長の90%以上の長さに亘って延在していることが好ましく、サイドパネル3のY方向の全長に亘って延在していることがより好ましい。
内面側接着剤層66aの坪量は、好ましくは1g/m2以上、より好ましくは3g/m2以上であり、また、好ましくは25g/m2以下、より好ましくは20g/m2以下である。
外面側接着剤層62aの坪量は、好ましくは1g/m2以上、より好ましくは3g/m2以上であり、また、好ましくは20g/m2以下、より好ましくは15g/m2以下である。
また、2枚のパネルシート31,32の坪量は、材料の破断が発生しない強度の観点から、好ましくは5g/m2以上、より好ましくは8g/m2以上であり、また、柔らかさの観点から、好ましくは30g/m2以下、より好ましくは20g/m2以下である。
また、サイドパネル3に配する弾性部材33の本数は、好ましくは4本以上、より好ましくは6本以上であり、また、好ましくは30本以下であり、より好ましくは20本以下であり、より具体的には、4本以上30本以下程度とすることが好ましく、より好ましくは6本以上20本以下である。
例えば、サイドパネル3を構成するパネルシート31,32、ファスニングテープ4のテープ基材42としては、例えば、不織布、織物、フィルム又はこれらの積層シート等を用いることができる。
表面シート21aとしては、親水性且つ液透過性の不織布や立体開孔フィルム等を用いることができる。非肌側シート22を構成する外層複合シートとしては、防漏シート22aが、液不透過性又は液難透過性(撥水性を含む)の樹脂フィルム、外層不織布22bが、各種製法による不織布(例えば、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布等)からなるものを用いることができる。外層不織布22bは多層構造のものであっても良い。非肌側シート22は、外層不織布22bを有しないものであっても良く、液不透過性又は液難透過性(撥水性を含む)の樹脂フィルムのみからなるものであっても良い。
また、吸収体23としては、パルプ繊維等の繊維の集合体(不織布であっても良い)又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コア(図示せず)を、透水性の薄紙や不織布からなるコアラップシート(図示せず)で被覆したもの等を用いることができる。立体ガードを形成する立体ガード形成用シート21bとしては、フィルム、不織布、織物又はこれらの積層シート等を用いることができる。
弾性部材33を固定する接着剤をはじめ、各部材間を接合するための接着剤の好ましい材料としては、非晶性ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体(EEA)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)などの熱可塑性ポリマー及びそれらの混合物等が挙げられる。接着剤はホットメルト型が好ましい。
第3実施形態の使い捨ておむつは、図6に示すように、サイドパネル3Bを構成する2枚のパネルシート31,32のうちの外面側に配されたパネルシート31が、別のパネルシート31’を積層接着して形成した2層構造部分31A”,31B”(積層構造部分)を有し、上側接合部66、本体側接着剤層35、及び基端部3b側の2層構造部分31A”の層間接着剤層31aが、おむつの厚み方向に重なっている。
第4実施形態の使い捨ておむつは、図7に示すように、サイドパネル3Cを構成する2枚のパネルシート31,32が何れも2層構造部分を有していない。
本発明の使い捨ておむつにおけるサイドパネルの製造方法の好ましい例について、第1実施形態のおむつにおけるサイドパネル3を製造する場合を例に説明する。
そして、接着剤34塗工後の両帯状シート31’,32’を、両者間に、伸長状態の弾性部材33が挟まれるように合流させ、一体化手段73としての一対のニップロール74で、それらを上下から加圧して一体化させる。そして、側方に延出する弾性部材33を、切断刃を備えたカッター等の切断手段77により切断することにより、伸縮性シートの連続体3’が得られる。
そして、得られた伸縮性シートの連続体3’を、任意の切断手段により、個々のサイドパネルの長さに順次切断する。このようにして、第1実施形態のサイドパネル3を効率よく連続生産することができる。
(I)接続用接着剤層65を形成するための接着剤が塗られたファスニングテープ4の連続体をカットして、伸縮性シートの連続体3’に間欠的に取り付ける工程。カットされたファスニングテープ4は、前記の接着剤を介して、伸縮性シートの連続体3’に固定する。ファスニングテープ4の連続体は、カットする前に、その長手方向に沿って、止着部41の連続体が固定されていることが好ましい。
(II)ファスニングテープ4を折り返し、止着部41を介して該伸縮性シートの連続体3’に仮止めする工程。この工程においては、ファスニングテープ4における、伸縮性シートの連続体3’の側縁から延出している部分を折り返して、止着部41を介して仮止めする。
(III)外面側接着剤層62aを形成するための接着剤を、伸縮性シートの連続体3’に連続的に塗工する工程。
(IV)伸縮性シートの連続体3’をカットし、それを、肌側シート又は非肌側シートの連続体に取り付ける工程。
肌側シートの連続体は、立体ガード形成用シートの連続体と表面シートの連続体とを一体化して得られる。立体ガード形成用シートの連続体と表面シートの連続体は、接着剤層68,69を介して一体化する。この工程においては、伸縮性シートの連続体3’をカットして得られたファスニングテープ付きのサイドパネル3を、肌側シート21又は非肌側シート22の連続体に取り付ける。該サイドパネル3を、非肌側シート22の連続体に対して取り付ける際には外面側接着剤層62aを介して取り付け、該サイドパネル3を、肌側シートの連続体に対して取り付ける際には内面側接着剤層66aを介して取り付ける。
前記(IV)の工程において、ファスニングテープ付きのサイドパネル3を、非肌側シート22の連続体に取り付ける場合には、非肌側シート22の連続体の片面上に吸収体を配置し、肌側シート21の連続体を、その吸収体の反対側の面を覆うように重ねる。そして、非肌側シート22の連続体と肌側シート21の連続体との間を接着剤、ヒートシール、超音波シール等の任意の方法により接合する。他方、前記(IV)の工程において、ファスニングテープ付きのサイドパネル3を、肌側シート21の連続体に取り付ける場合には、その連続体の片面上に吸収体を配置し、非肌側シート22の連続体を、その吸収体の反対側の面を覆うように重ねる。そして、非肌側シート22の連続体と肌側シート21の連続体との間を接着剤、ヒートシール、超音波シール等の任意の方法により接合する。非肌側シート22の連続体には、ランディングゾーンを形成するための機械的面ファスナーのメス部材等を間欠的に固定しておくことが好ましい。
(VI)得られたおむつ連続体を、個々の使い捨ておむつに切断する工程。
また、一枚のシートを、折り畳むことなく、立体ガード形成用シート24として用いることもできる。また、立体ガード形成用シート21bとして、一枚のシートを、弾性部材25を固定する部分のみを2層構造として用いることもできる。
また、前記実施形態においては、レッグギャザー形成用の弾性部材26が、立体ガード形成用シート21bの2層構造部分に挟持されていたが、これに代えて、立体ガード形成用シート21bと非肌側シート22との間に固定されていてもよい。また、非肌側シート22を構成する複合シートは、防漏シート22aと外層不織布22bとで、おむつ幅方向の長さが等しいものであってもよい。また、非肌側シート22は、防漏シート22aのみからなるものであってもよい。
また、ファスニングテープ4は、腹側部Aにおける吸収性本体2の両側部に取り付けた腹側パネル(図示せず)に止着させるものであっても良い。腹側パネルの形成材料としては、不織布、織物、フィルム又はこれらの積層シート等を用いることができる。
また、ファスニングテープ4を有するサイドパネル3,3A〜3Dは、吸収性本体2の長手方向の左右両側のうちの何れか一方の側のみに形成されていてもよい。また、中間領域30は、全域が非接着領域38からなるものであっても良い。
また、図8では、熱融着部66dは、千鳥配置で散点状に多数形成されていたが、Y方向に連続する1本の熱融着部としても良い。
また、図4、図5、図6及び図8に示す各実施形態では、積層構造部分又は2層構造部分をパネルシート31に形成したが、それに代えてパネルシート32に積層構造部分又は2層構造部分を形成してもよい。また、パネルシート31及びパネルシート32の両方に積層構造部分又は2層構造部分を形成してもよい。その場合、本体側接着剤層35や先端側接着剤層36は、パネルシート31の積層構造部分(又は2層構造部分)とパネルシート32の積層構造部分(又は2層構造部分)との間に配置されるのが好ましい。
前記サイドパネルは、先端部にファスニングテープが設けられており、2枚のパネルシート及び該2枚のパネルシート間に伸長した状態で固定された弾性部材を有しており、且つ該弾性部材の前記吸収性本体側の端部又はその近傍を固定している本体側接着剤層及び該弾性部材の前記サイドパネルの先端部側の端部又はその近傍を固定している先端側接着剤層を有しており、
前記サイドパネルは、前記2枚のパネルシートのうちの内面側に配されたパネルシートと前記肌側シートとが接合されている上側接合部を有し、該上側接合部と前記本体側接着剤層とがおむつの厚み方向に重なっている、使い捨ておむつ。
<3> 前記上側接合部においては、前記サイドパネルを構成する前記2枚のパネルシートのうちの内面側に配されたパネルシートと前記肌側シートとが熱融着により接合されている、前記<1>又は<2>に記載の使い捨ておむつ。
<4> 前記サイドパネルは、前記吸収性本体側に、該サイドパネルを構成する前記2枚のパネルシートのうちの外面側に配されたパネルシートと前記非肌側シートとが接合されている下側接合部を有し、前記下側接合部と前記本体側接着剤層とがおむつの厚み方向に重なっている、前記<1>〜<3>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<5> 前記サイドパネルは、前記上側接合部と前記本体側接着剤層と前記下側接合部とがおむつの厚み方向に重なっている、前記<4>に記載の使い捨ておむつ。
<6> 前記サイドパネルを構成する前記2枚のパネルシートのうちの外面側に配されたパネルシートは、前記吸収性本体側に、該パネルシートの折り返し接着又は別シートの積層接着により形成された層間接着剤層を有する積層構造部分を有しており、
前記上側接合部、前記本体側接着剤層、及び前記積層構造部分の層間接着剤層がおむつの厚み方向に重なっている、前記<1>〜<5>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<7> 前記積層構造部分を形成するパネルシートは、サイドパネルの基端部において該パネルシートの内面側に折り返されており、その折り返された部分が、層間接着剤層を介して該パネルシートの折り返していない部分に重ねて接合されている、前記<6>に記載の使い捨ておむつ。
<8> 前記サイドパネルを構成する2枚のパネルシートのうちの外面側に配されたパネルシートが、該パネルシートの外面側に折り返し接着してなる2層構造部分(積層構造部分)を有する、前記<6>又は<7>に記載の使い捨ておむつ。
<9> 前記サイドパネルは、その先端部に、前記パネルシートの折り返し接着により形成された層間接着剤層を有する2層構造部分(積層構造部分)を有しており、その2層構造部分によって補強された先端部が、接続用接着剤層によってファスニングテープと接合している、前記<1>〜<8>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<10> 前記肌側シートは、液透過性の表面シート及びその両側に接合された一対の立体ガード形成用シートを備えており、
前記上側接合部においては、前記サイドパネルを構成する前記2枚のパネルシートのうちの内面側に配されたパネルシートと、前記立体ガード形成用シートとが接合されている、前記<1>〜<9>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
前記上側接合部においては、前記サイドパネルを構成する前記2枚のパネルシートのうちの内面側に配されたパネルシートと、前記立体ガード形成用シートの前記2層構造部分とが接合されている、前記<10>に記載の使い捨ておむつ。
<12> 前記立体ガード形成用シートは、前記吸収性本体の幅方向内方側の端縁近傍に該端縁に沿って立体ガード形成用の弾性部材を有しており、着用時には、その弾性部材の収縮力により、股下部における、所定幅の部分が表面シートから離間して立体ガードを形成する、前記<10>又は<11>に記載の使い捨ておむつ。
<13> 前記本体側接着剤層は、前記サイドパネルにおける、前記吸収性本体側の端縁まで達しておらず、前記サイドパネルは、その基端部に、前記2枚のパネルシート間が非接合状態となっている本体側非接着領域を有している、前記<1>〜<12>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<14> 前記先端側接着剤層は、前記サイドパネルにおける、前記ファスニングテープ側の端縁まで達しておらず、前記サイドパネルは、その先端部に、前記2枚のパネルシート間が非接合状態となっている先端側非接着領域を有している、前記<1>〜<13>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<15> 前記サイドパネルの延出方向における本体側接着剤層と先端側接着剤層との間の領域である中間領域に複数本の中間接着剤層が設けられている、前記<1>〜<14>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<16> 前記本体側接着剤層及び前記先端側接着剤層は、前記中間接着剤層よりも幅広に形成されている、前記<15>に記載の使い捨ておむつ。
<17> 前記本体側接着剤層、前記先端側接着剤層及び前記中間接着剤層は、何れも、使い捨ておむつの幅方向(X方向)に延びる複数本の弾性部材33と交差しておむつ長手方向(Y方向)に延びている、前記<15>又は<16>に記載の使い捨ておむつ。
<18> 前記本体側接着剤層、前記先端側接着剤層及び前記中間接着剤層は、何れも、使い捨ておむつの幅方向(X方向)に延びる総ての弾性部材と交差しておむつ長手方向(Y方向)に延びており、前記サイドパネルの上下縁間の全長に亘っている、前記<1>〜<17>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<19> 前記上側接合部と前記本体側接着剤層とが使い捨ておむつの厚み方向に重なる部位の、使い捨ておむつの幅方向(X方向)における長さL1は、1mm以上であるか、3mm以上であり、20mm以下であるか、17mm以下である、前記<1>〜<18>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<20> 前記本体側接着剤層の使い捨ておむつの幅方向(X方向)の幅L2は、1mm以上であるか、3mm以上であり、20mm以下であるか、17mm以下である、前記<1>〜<19>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<22> 前記上側接合部の使い捨ておむつの幅方向(X方向)の幅L3は、1mm以上であるか、3mm以上であり、好ましくは20mm以下であるか、17mm以下である、前記<1>〜<21>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<23> 前記上側接合部の使い捨ておむつの幅方向(X方向)の幅L3に対する、前記上側接合部と前記本体側接着剤層とが重なる部位の前記長さL1の比(L1/L3)は、0.05以上であるか、0.15以上であり、1以下であるか、0.85以下であり、また、0.05以上1以下であるか、0.15以上0.85以下である、前記<1>〜<22>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<24> 前記下側接合部と前記本体側接着剤層とが使い捨ておむつの厚み方向に重なる部位の、使い捨ておむつの幅方向(X方向)における長さL4は、1mm以上であるか、3mm以上であり、20mm以下であるか、17mm以下である、前記<4>〜<23>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<25> 前記下側接合部の使い捨ておむつの幅方向(X方向)の幅L5は、1mm以上であるか、3mm以上であり、50mm以下であるか、45mm以下である、前記<4>〜<24>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<26> 前記下側接合部の使い捨ておむつの幅方向(X方向)の幅L5に対する、前記下側接合部と前記本体側接着剤層とが重なる部位の前記長さL4の比(L4/L5)は、0.02以上であるか、0.06以上であり、1以下であるか、0.5以下であり、また、0.02以上1以下であるか、0.06以上0.5以下である、前記<4>〜<25>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<27> 前記上側接合部、前記本体側接着剤層及び前記下側接合部の全部が、使い捨ておむつの厚み方向に重なっている、前記<4>〜<26>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<28> 前記上側接合部及び前記下側接合部は、それぞれ、一部又は全部が前記本体側接着剤層と使い捨ておむつの厚み方向に重なっており、前記サイドパネルの使い捨ておむつの長手方向(Y方向)の全長の90%以上の長さに亘って延在しているか、前記サイドパネルのY方向の全長に亘って延在している、前記<4>〜<27>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<29> 前記上側接合部、前記本体側接着剤層、及び前記サイドパネルの基端部側の2層構造部分の層間接着剤層は、使い捨ておむつの厚み方向に互いに重なっており、前記サイドパネルの使い捨ておむつの長手方向(Y方向)の全長の90%以上の長さに亘って延在しているか、前記サイドパネルのY方向の全長に亘って延在している、前記<6>〜<28>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<30> 前記先端側接着剤層と前記サイドパネルの先端部側の2層構造部分の層間接着剤層は、使い捨ておむつの厚み方向に互いに重なっており、前記サイドパネルの使い捨ておむつの長手方向(Y方向)の全長の90%以上の長さに亘って延在しているか、前記サイドパネルのY方向の全長に亘って延在している、前記<6>〜<29>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<32> 前記非肌側シートは、液不透過性又は液難透過性(撥水性を含む)の防漏シートと、該防漏シートの外面側に外層接着剤層を介して接合された外層不織布とを有する複合シートからなる、前記<1>〜<31>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<33> 前記サイドパネルに配する弾性部材は、複数本であって、4本以上であるか、6本以上であり、30本以下であるか、20本以下であり、また、4本以上30本以下であるか、6本以上20本以下である、前記<1>〜<31>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<34> 前記サイドパネルを構成するパネルシートして、不織布、織物、フィルム又はこれらの積層シートを用いる、前記<1>〜<33>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
第1実施形態の使い捨ておむつと同様の構成を有する実施例1の使い捨ておむつを製造した。
サイドパネル3を構成するパネルシート31,32としては、坪量13g/m2の不織布を用い、立体ガード形成用シート21bとしては、スパンボンド不織布とメルトブローン不織布との積層構造を有する坪量10g/m2の積層不織布を折り畳んで2層構造部分を形成したものを用いた。また、非肌側シート22としては、坪量18g/m2の樹脂フィルムの外面に坪量13g/m2の外層不織布を接合した複合材(合計坪量31g/m2)を用いた。接着剤は、パネルシート31とパネルシート32の貼り合わせは、SISとSBSのブレンド、それ以外はSBSのホットメルト型を用いた。
また、サイドパネル3の上側接合部66と本体側接着剤層35との前記重なる長さL1は4mm、本体側接着剤層35のX方向の幅L2は、12mm、上側接合部66(内面側接着剤層66a)のX方向の幅L3は、10mm、下側接合部62と本体側接着剤層35との前記重なる長さL4は、4mm、下側接合部62又は外面側接着剤層62aのX方向の幅L5は、30mmとした。
上側接合部66と本体側接着剤層35と下側接合部62とが、おむつ1の厚み方向に重なる部位のX方向の長さは、前記長さL1及び前記長さL4と同一で4mmとした。シート31の2層構造部分31A,31Bの層間を固定する層間接着剤層31aのX方向の幅は28mmとした。
実施例1において、サイドパネル3を構成するパネルシート31,32として用いた不織布の坪量及び各部の接着剤層の接着剤の坪量を、表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様の構成を有する使い捨ておむつを製造した。
〔比較例1〕
実施例1において、サイドパネル3の上側接合部66と本体側接着剤層35とを、おむつ幅方向に離間させて形成し、両者間に7mmの間隔を設けた。また、外面側接着剤層の坪量及び本体側接着剤層の幅を表1に示す通りに変更した。それ以外は、実施例1と同様の構成を有する使い捨ておむつを製造した。
破断強度の測定
得られた使い捨ておむつのそれぞれを、本体2の長手方向に延び且つ本体2の側縁からの距離L14が50mmである直線7〔図10(a)参照〕に沿って切断して、測定用サンプルSを得た。得られた測定用サンプルSにおける、図10(b)に示す2箇所を、図10(b)に示す向きで、引張り試験機のチャックC1,C2に挟んだ後、チャックC1とチャックC2との間の距離(チャック間距離)を拡大して、引っ張り試験を行った。
制御部87は、サーボモータ81、ロードセル85及びデータロガー86に電気的に接続されており、チャック間距離の拡大の開始や拡大速度、拡大の停止、引張荷重の計測の開始や停止等を制御する。引っ張り試験機8は、最大荷重が200N、チャック間距離の拡大又は移動速度の設定可能範囲が10〜200m/min、最大ストロークが600mm、チャック間距離の取り得る範囲0〜200mmのものを用いた。
このような引張り試験を、実施例及び比較例のおむつのそれぞれについて、同一構成のおむつを用いて複数回行い、それらの結果の平均値及び標準偏差(σ)を表1に示した。
サイドパネル3の下端と吸収性本体2のチャックC1で挟んだ部位までの距離L6:70mm
チャック把持幅L7:35mm
チャック部材幅L8:70mm
サイドパネル3の先端縁とチャックC2で挟んだ部位の先端との距離L9:10mm
吸収性本体2の側縁とチャックC2で挟んだ部位の先端との距離L11(パネル3の収縮状態で測定):32.5mm
チャック部材(チャックC1)の長さL12:50mm
チャック部材(チャックC2)の長さL13:60mm
2 吸収性本体
21 肌側シート
21a 表面シート
21b 立体ガード形成用シート
22 非肌側シート
22a 防漏シート
22b 外層不織布
61 外層接着剤層
23 吸収体
23a 吸収性コア
23b コアラップシート
3,3A〜3D サイドパネル
3a 先端部
3b 基端部
31,32 パネルシート
31 サイドパネルの外面側を形成するパネルシート
32 サイドパネルの内面側を形成するパネルシート
31a 層間接着剤層
31A,31A’,31A” 2層構造部分
31B,31B’,31B” 2層構造部分
33 弾性部材
35 本体側接着剤層
36 先端側接着剤層
37 中間接着剤層
38 非接着領域
4 ファスニングテープ
41 止着部
42 テープ基材
62 下側接合部
62a 外面側接着剤層
65 接続用接着剤層
66,66D 上側接合部
66a 内面側接着剤層
66d 熱融着部
Claims (8)
- 吸収体、該吸収体の内面側に配された肌側シート及び該吸収体の外面側に配された非肌側シートを含む吸収性本体と、該吸収性本体の一方又は両方の側部に取り付けられた伸縮性のサイドパネルを備えた使い捨ておむつであって、
前記サイドパネルは、先端部にファスニングテープが設けられており、2枚のパネルシート及び該2枚のパネルシート間に伸長した状態で固定された弾性部材を有しており、且つ該弾性部材の前記吸収性本体側の端部又はその近傍を固定している本体側接着剤層及び該弾性部材の前記サイドパネルの先端部側の端部又はその近傍を固定している先端側接着剤層を有しており、
前記サイドパネルは、前記2枚のパネルシートのうちの内面側に配されたパネルシートと前記肌側シートとが接合されている上側接合部を有し、該上側接合部と前記本体側接着剤層とがおむつの厚み方向に重なっており、
前記サイドパネルは、前記吸収性本体側に、前記2枚のパネルシートのうちの外面側に配されたパネルシートと前記非肌側シートとが接合されている下側接合部を有し、前記下側接合部と前記本体側接着剤層とがおむつの厚み方向に重なっており、
前記上側接合部及び前記下側接合部が、それぞれ、前記本体側接着剤層のおむつ幅方向中央側の端部よりおむつ幅方向中央側に延在している、使い捨ておむつ。 - 前記上側接合部においては、前記サイドパネルを構成する前記2枚のパネルシートのうちの内面側に配されたパネルシートと前記肌側シートとが接着剤により接合されている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
- 前記上側接合部においては、前記サイドパネルを構成する前記2枚のパネルシートのうちの内面側に配されたパネルシートと前記肌側シートとが熱融着により接合されている、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
- 前記サイドパネルは、前記上側接合部と前記本体側接着剤層と前記下側接合部とがおむつの厚み方向に重なっている、請求項1〜3の何れか1項記載の使い捨ておむつ。
- 前記サイドパネルを構成する前記2枚のパネルシートのうちの外面側に配されたパネルシートは、前記吸収性本体側に、該パネルシートの折り返し接着又は別シートの積層接着により形成された層間接着剤層を有する積層構造部分を有しており、
前記上側接合部、前記本体側接着剤層、及び前記積層構造部分の層間接着剤層がおむつの厚み方向に重なっている、請求項1〜4の何れか1項記載の使い捨ておむつ。 - 前記肌側シートは、液透過性の表面シート及びその両側に接合された一対の立体ガード形成用シートを備えており、
前記上側接合部においては、前記サイドパネルを構成する前記2枚のパネルシートのうちの内面側に配されたパネルシートと、前記立体ガード形成用シートとが接合されている、請求項1〜5の何れか1項記載の使い捨ておむつ。 - 前記立体ガード形成用シートは、一枚のシートが折り返されて積層され、その層間が熱融着により接合されている2層構造部分を有しており、
前記上側接合部においては、前記サイドパネルを構成する前記2枚のパネルシートのうちの内面側に配されたパネルシートと、前記立体ガード形成用シートの前記2層構造部分とが接合されている、請求項6記載の使い捨ておむつ。 - 前記サイドパネルにおける前記吸収性本体側の基端部に、前記2枚のパネルシート間が非接合状態となっている本体側非接着領域を有する、請求項1〜7の何れか1項記載の使い捨ておむつ。
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