JP7111131B2 - 太陽電池モジュール用の封止材シート - Google Patents
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Description
本発明の封止材シート(以下、単に「封止材シート」とも言う)は、下記にその詳細を説明する通り、ポリエチレン系樹脂をベース樹脂とし、当該ベース樹脂とのSP値の差に着目してその配合を最適化した「高分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤」と「低分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤」の組合せである、2種のヒンダードアミン系耐光安定剤を少なくとも含有する封止材組成物を、従来公知の方法で成型加工してフィルム状又はシート状としたものである。尚、本明細書において「ベース樹脂」とは、当該ベース樹脂を含有してなる樹脂組成物において、当該樹脂組成物の樹脂成分中で含有量比の最も大きい樹脂及び当該樹脂と混合されて用いられている同種の樹脂のことを言うものとする。ベース樹脂として好ましく用いることができるポリエチレン系樹脂の詳細については、封止材組成物の説明として後述する。
本発明の封止材シートの製造に用いる封止材組成物(以下、単に「封止材組成物」とも言う)は、低密度のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とし、分子量とSP値に着目して特定される2種のヒンダードアミン系耐光安定剤(HALS)を含有する。又、この封止材組成物は、適量の架橋剤を含有する熱硬化系の樹脂組成物であることが好ましい。
封止材組成物は、密度0.870g/cm3以上0.900g/cm3以下、好ましくは、密度0.875g/cm3以上0.895g/cm3以下、より好ましくは、密度0.880g/cm3以上0.890g/cm3以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とする。このような低密度のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とすることにより、封止材シートの透明性を向上させることができる。又、これによれば、ガラス保護基板等、太陽電池モジュールを構成する他の部材との密着性が高まり、又、ラミネート処理における各部材の圧着時におけるセル割れのリスクを低減させることもできる。封止材組成物の全樹脂成分に対する上記のベース樹脂の含有量は70質量%以上100質量%以下であり、好ましくは90質量%以上99質量%以下である。上記範囲内でこのベース樹脂を含むものである限りにおいて、封止材組成物中には、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の樹脂が含まれていてもよい。
SP値(δ)=(EV/v)1/2=(ΣΔei/ΣΔvi)1/2 ・・・式(1)
EV:蒸発エネルギー
v:モル体積
Δei:各原子又は原子団の蒸発エネルギー
Δvi:各原子又は原子団のモル体積
SP値(δ)=X1δ1+・・・+Xmδm
X1、・・・、Xmはそれぞれ使用するモノマーのモル%であり、且つ、X1+・・・Xm=100モル%である。
δ1、・・・、δmは、それぞれのモノマーのSP値であり、上記式(1)で求めた値である。
更に、本発明おいては、異なるn(nが2以上の整数)種類の樹脂を用いる場合、SP値は、下記式により計算する。
SP値(δ)=Y1δ1+・・・+Ynδn
Y1、・・・、Ynはそれぞれ使用する樹脂の質量%であり、且つ、Y1+・・・Yn=100質量%である。
δ1、・・・、δnはそれぞれの樹脂のSP値であり、上記式(1)で求めた値である。
封止材組成物は、耐光安定剤として、分子量1000以上の高分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤(HALS)、及び、分子量1000未満の低分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤(HALS)を、含有する。これらの分子量の異なる2種のヒンダードアミン系耐光安定剤は、いずれも、封止材組成物の樹脂成分中に0.02質量%以上0.20質量%以下の割合で、封止材組成物に含まれる。又、これら2種のヒンダードアミン系耐光安定剤を合わせたヒンダードアミン系耐光安定剤の総含有量は、封止材組成物中の全樹脂成分に対して、0.1質量%以上0.4質量%以下であることが好ましい。
N,N’,4,7-テトラキス{4,6-ビス[N-ブチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル}-4,7-ジアザデカン-1,10-ジアミン(商品名:「Chimassorb119」(BASF社製))、1,2,3,4-Butanetetracarboxylic acid,tetramethyl ester,reaction products with 1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidinol and β,β,β’,β’-tetramethyl-2,4,8,10-tetraoxaspiro[5.5]undecane-3,9-diethanol(商品名:「LA-63P」(ADEKA社製))、1,6-ヘキサンジアミン,N,N’-ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-,ポリマーズモルホリン-2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(商品名:「UV-3529」(サンケミカル社製))等、を挙げることができる。
Bis(1-octyloxy-2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl)sebacate(商品名:「Tinuvin PA 123」(BASF社製))、Bis(1-undecanoxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-4-yl)carbonate(商品名:「LA-81」(ADEKA社製))、1-(2-Hydroxy-1,1-dimethyl-ethoxy)-2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidinyl octadecanoate、等を挙げることができる。
封止材組成物に用いる架橋剤としては、活性酸素量が4.5%以上15.00%以下であることが好ましく、5.5%以上12.00%以下であることがより好ましい。活性酸素量が、4.5%以上15.00%以下の範囲内にある架橋剤を用いることによって、封止材シートにより優れた耐熱性と耐光性、及び透明性を備えさせることができる。
封止材組成物には、炭素-炭素二重結合及び/又はエポキシ基を有する多官能モノマー、より好ましくは多官能モノマーの官能基がアリル基、(メタ)アクリレート基、ビニル基である架橋助剤を含有させることが好ましい。これによって適度な架橋反応を促進させて封止材シートのガラスや金属に対する密着性を向上させることに加えて、この架橋助剤が、封止材シートを形成する直鎖低密度ポリエチレンの結晶性を低下させ透明性を維持する。これにより、上記の密着性の向上の効果に加えて、封止材シートの透明性と低温柔軟性をより優れたものとすることができる。
封止材組成物には、更にその他の成分を含有させることができる。例えば、紫外線吸収剤、熱安定剤、密着性向上剤、核剤、分散剤、レベリング剤、可塑剤、消泡剤、難燃剤、及びその他の各種フィラーを適宜添加することができる。これらの添加剤の含有量比は、その粒子形状、密度等により異なるものではあるが、それぞれ封止材組成物中に0.001質量%以上60質量%以下の範囲内であることが好ましい。これらの添加剤を含むことにより、封止材組成物に対して、長期に亘って安定した機械強度や、黄変やひび割れ等の防止効果等を付与することができる。
本発明の封止材シートの製造方法は、上記においてその詳細を説明した本発明の封止材組成物を用いる製造方法であって、ベース樹脂選定工程、耐光安定剤選定工程、材料混錬工程、シート化工程と、を含んでなるプロセスである。
ベース樹脂選定工程においては、封止材組成物においてベース樹脂とするポリエチレン系樹脂を選定する。ベース樹脂の選定の基準は、当該ベース樹脂が、密度0.870g/cm3以上0.900g/cm3以下、好ましくは、密度0.875g/cm3以上0.895g/cm3以下、より好ましくは、密度0.880g/cm3以上0.890g/cm3以下のポリエチレン系樹脂であることである。又、ベース樹脂の選定にあたっては、これに添加する2種のヒンダードアミン系耐光安定剤とのSP値の差の絶対値を、上述の特定範囲内に収めることができる範囲のSP値を有する樹脂であることも考慮する。
耐光安定剤選定工程においては、封止材組成物においてベース樹脂とするポリエチレン系樹脂に添加する耐光安定剤として、上述の通り、分子量、SP値に係る本願特有の条件を満たす「高分子量タイプのHALS」と「高分子量タイプのHALS」とをそれぞれ選定する。
材料混錬工程においては、上記ベース樹脂に、架橋剤と、上記の2種のヒンダードアミン系耐光安定剤を添加して混錬することによって、封止材組成物を製造する。
シート化工程においては、前工程において製造した封止材組成物を溶融成形して、封止材シートを製造する。封止材組成物の溶融成形は、公知の成形法、即ち、射出成形、押出成形、中空成形、圧縮成形、回転成形等の各種成形法により行うことができる。成形時の成形温度の下限は封止材組成物の融点を超える温度であればよい。成形温度の上限は使用する架橋剤の1分間半減期温度に応じて、製膜中に架橋が開始しない温度、即ち、封止材組成物のゲル分率を0%に維持できる温度であればよい。
図1は、本発明の太陽電池モジュールについて、その層構成の一例を示す断面図である。本発明の太陽電池モジュール1は、入射光の受光面側から、ガラス保護基板2、前面封止材3、太陽電池素子4、背面封止材5、及び裏面保護シート6が順に積層されている。本発明に係る太陽電池モジュール1は、前面封止材3及び/又は背面封止材5として、本発明の封止材シートを好ましく用いることができる。特に太陽電池素子4の受光面側に配置される前面封止材3として、透明性に優れる本発明の封止材シートを配置することによって、発電効率の向上に効果的に寄与することができる。
下記のベース樹脂、ヒンダードアミン系耐光安定剤、架橋剤、架橋助剤を含んでなる封止材組成物を溶融し、実施例及び比較例の封止材シートを製造した。この封止材シートの製造は、常法Tダイ法により厚さ600μmとなるように成膜し、これにより、未架橋の単層の封止材シートとした。成膜温度は90℃~100℃とした。尚、各封止材組成物中のそれぞれのヒンダードアミン系耐光安定剤の全樹脂成分に対する含有量(質量%)は、表1に記載の通りとした。又、それぞれのヒンダードアミン系耐光安定剤とベース樹脂との間におけるSP値の差の絶対値についても表1に一覧として記すようにした。
:密度0.880g/cm3、190℃でのMFRが20g/10分のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン(M-LLDPE)85質量部と、下記のシラン変性ポリエチレン樹脂(密度0.884g/cm3)15質量部との混合樹脂を、全ての実施例、比較例の封止材シートの「ベース樹脂」とした。このベース樹脂の密度は、0.881g/cm3である。又、この「ベース樹脂」のSP値は、8.6である。
(シラン変性ポリエチレン樹脂)
:密度0.881g/cm3であり、190℃でのMFRが30g/10分であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン(M-LLDPE)98質量部に対して、ビニルトリメトキシシラン2質量部と、ラジカル発生剤(反応触媒)としてのジクミルパーオキサイド0.1質量部とを混合し、200℃で溶融、混練して得たシラン変性ポリエチレン樹脂。このシラン変性ポリエチレン樹脂の密度は、0.884g/cm3、190℃でのMFRは18g/10分である。
上述の「Chimassorb119」を用いた。このHALSは、上記の一般式(1)で表されるN-CH3型のHALSであり、分子量は、2286、SP値は、9.87(cal/cm3)1/2である。
上述の「LA-63P」を用いた。このHALSは、上記の一般式(2)で表されるN-CH3型のHALSであり、の分子量は、約2000、SP値は、10.09(cal/cm3)1/2である。
「XJ100H(日本ポリエチレン社製)」を用いた。このHALSは、下記の一般式(5)で表される環状アミノビニル化合物と、エチレンとの共重合体である耐光安定剤で、N-H型のHALSであり、分子量は、35000、SP値は、8.55(cal/cm3)1/2である。
「LA-68(ADEKA社製)」を用いた。このHALSは、下記の一般式(6)で表されるN-H型のHALSであり、分子量は、約1900、SP値は、10.54(cal/cm3)1/2である。
上述の「Tinuvin PA 123(BASF社製)」を用いた。このHALSは、上記の一般式(3)で表されるN-OR型のHALSであり、分子量は、737、SP値は、10.47(cal/cm3)1/2である。
上述の「LA-81(ADEKA社製)」を用いた。このHALSは、上記の一般式(4)で表されるN-OR型のHALSであり、分子量は、681、SP値は、8.77(cal/cm3)1/2である。
「Uvinal4050(BASF社製)」を用いた。このHALSは、下記の一般式(7)で表されるN-H型のHALSであり、分子量は、450、SP値は、12.15(cal/cm3)1/2である。
「ルペロックス101(アルケマ吉富株式会社製)」を、封止材組成物のベース樹脂に対する含有量(質量%)が、0.4質量%となるように添加量を調整した。
「TAIC(日本化成社製)」を、封止材組成物のベース樹脂に対する含有量(質量%)が、0.6質量%となるように添加量を調整した。
上記の通り製造した実施例及び比較例の未架橋の各封止材シートを、ETFEフィルムで挟み込んで、真空加熱ラミネーションによる一体化時に同時に架橋処理を行ったものを実施例及び比較例の透明性を評価する封止材シート評価用試料とした。真空加熱ラミネート条は下記の通りとした。
(真空加熱ラミネート条件) (a)真空引き:6分
(b)加圧:(0kPa~50kPa):10秒
(c)圧力保持:(50kPa):11分
(d)温度:165℃
上記の各封止材シート評価用試料のETFEを剥がした後、透明性(HAZE)(JIS K7136、株式会社村上色彩研究所、ヘーズ・透過率系HM150により測定)を測定した。評価基準は以下の通りとした。評価結果は表1「透明性」の覧に記した。
(評価基準)
A:ヘーズ8.0%未満
B:ヘーズ8.0%超え10.0%以下
C:ヘーズ10.0%超え
上記の各封止材シート評価用試料について、ガラス密着耐光性に係る試験を行った。上記の通り製造した実施例及び比較例の未架橋の各封止材シートを、ガラス基板(白板半強化ガラス(JPT3.2 75mm×50mm×3.2mm))に、密着させて、下記の真空加熱ラミネート条件で、真空加熱ラミネート処理を行い、ラミネート後、封止材シートの部分が15mm幅の短冊状となるように、封止材シート表面側からガラス板に達する15mm間隔で平行な2本のスリットを入れ、それぞれの実施例、比較例についてガラス密着耐光性を評価するための試料を得た。そして、これらの各試料について、下記の耐光試験実施後の密着性を、下記の剥離試験方法により測定し、各封止材シートのガラス密着耐光性について評価した。
(真空加熱ラミネート条件) (a)真空引き:6分
(b)加圧:(0kPa~50kPa):10秒
(c)圧力保持:(50kPa):11分
(d)温度:165℃
(耐光試験)
:各評価用試料について、「スガ試験機株式会社 スーパーキセノンウェザーメーターSX-75」を用い、放射照度180W/m2、ブラックパネル温度(BPT)65℃、湿度50%の条件で1333時間の照射試験を行った。
(剥離試験方法)
ガラス板上に密着している封止材シート(短冊状の各部分)を、剥離試験機(テンシロン万能試験機 RTF-1150-H)にて垂直剥離(50mm/min)試験を行い、ガラス密着強度を測定し、3回の測定の平均値を採用した。評価基準は以下の通りとした。評価結果は表1「ガラス密着性」の覧に記した。
(評価基準)
A:ガラス密着強度が、20N/15mm以上
B:ガラス密着強度が、10N/15mm以上20N/15mm未満
C:ガラス密着強度が、10N/15mm未満
上記評価例1で用いた透明性を評価する封止材シート評価用試料を、高温での耐光性を評価する資料としても用いた。これらの各試料について、東洋精機製作所 アトラス・ウエザオメータCi4000を用い、放射照度180W/m2、ブラックパネル温度(BPT)110℃、湿度50%の条件で1000時間の照射試験を行った。その後に、下記の引張り応力試験を行い、各封止材シートの高温での耐光性について評価した。
(引張り応力試験方法)
:封止材シートを50mm長さ、10mm幅にカットしたものを、剥離試験機(テンシロン万能試験機 RTF-1150-H)の上下10mmを治具で押さえ、チャック間距離30mm、引張り速度50mm/minの引張り試験を行い、封止材シートの引張り応力を測定した。評価基準は以下の通りとした。評価結果は表1「耐光性」の覧に記した。
2 ガラス保護基板
3 前面封止材
4 太陽電池素子
5 背面封止材
6 裏面保護シート
Claims (7)
- 太陽電池モジュール用の封止材シートであって、
ポリエチレン系樹脂をベース樹脂とし、
分子量1000以上の高分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤と、
分子量1000未満の低分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤と、を含有し、
前記ベース樹脂と、前記高分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤とのSP値の差の絶対値が、1.0(cal/cm3)1/2以上1.6(cal/cm3)1/2以下であり、
前記ベース樹脂と、前記低分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤とのSP値の差の絶対値が、0.5(cal/cm3)1/2以上2.0(cal/cm3)1/2以下であり、
下記の透明性評価試験によって測定されるヘーズ値が、8.0%未満であり、
下記の高温での耐光性評価試験によって測定される引張り応力が、3.0MPa以上である、
封止材シート。
透明性評価試験:封止材シートを、ETFEフィルムで挟み込んで、(a)真空引き:6分、(b)加圧:(0kPa~50kPa):10秒、(c)圧力保持:(50kPa):11分、(d)温度:165℃の条件で真空加熱ラミネートした後、ETFEを剥がしてヘーズ値を測定する。
高温での耐光性評価試験:封止材シートを、ETFEフィルムで挟み込んで、(a)真空引き:6分、(b)加圧:(0kPa~50kPa):10秒、(c)圧力保持:(50kPa):11分、(d)温度:165℃の条件で真空加熱ラミネートした後、ETFEを剥がして、放射照度180W/m 2 、ブラックパネル温度(BPT)110℃、湿度50%の条件で1000時間の照射を行った後に、チャック間距離30mm、引張り速度50mm/minの引張り試験を行い、引張り応力を測定する。 - 前記高分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤のSP値が9.5(cal/cm3)1/2以上10.2(cal/cm3)1/2以下であり、
低分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤のSP値が8.6(cal/cm3)1/2以上10.6(cal/cm3)1/2以下である、
請求項1に記載の封止材シート。 - 下記のガラス密着耐光性評価試験によって測定されるガラス密着強度が、20N/15mm以上である、請求項1又は2に記載の封止材シート。
ガラス密着耐光性評価試験:封止材シートを、ガラス基板(白板半強化ガラス(JPT3.2 75mm×50mm×3.2mm))に、密着させて、(a)真空引き:6分、(b)加圧:(0kPa~50kPa):10秒、(c)圧力保持:(50kPa):11分、(d)温度:165℃の条件で真空加熱ラミネート処理を行い、更に、その状態で、放射照度180W/m2、ブラックパネル温度(BPT)65℃、湿度50%の条件で1333時間の照射を行った後に、剥離試験機による垂直剥離(50mm/min)試験により、ガラス密着強度を測定し、3回の測定の平均値を、ガラス密着強度(N/15mm)とする。 - 更に、架橋剤、を含む、請求項1から3の何れかに記載の封止材シート。
- 更に、シラン変性ポリエチレン樹脂を含む、請求項1から4の何れかに記載の封止材シート。
- ガラス保護基板と、該ガラス保護基板に密着している受光面側封止材と、太陽電池素子と、を含んで構成されていて、
前記受光面側封止材が、請求項1から5の何れかに記載の封止材シートである、太陽電池モジュール。 - 太陽電池モジュール用の封止材シートであって、
ポリエチレン系樹脂をベース樹脂とし、
分子量1000以上でN-CH 3 型である高分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤と、
分子量1000未満でN-OR型である低分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤と、を含有し、
前記ベース樹脂と、前記高分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤とのSP値の差の絶対値が、1.0(cal/cm3)1/2以上1.6(cal/cm3)1/2以下であり、
前記ベース樹脂と、前記低分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤とのSP値の差の絶対値が、0.5(cal/cm3)1/2以上2.0(cal/cm3)1/2以下であり、
下記の透明性評価試験によって測定されるヘーズ値が、8.0%未満である、
封止材シート。
透明性評価試験:封止材シートを、ETFEフィルムで挟み込んで、(a)真空引き:6分、(b)加圧:(0kPa~50kPa):10秒、(c)圧力保持:(50kPa):11分、(d)温度:165℃の条件で真空加熱ラミネートした後、ETFEを剥がしてヘーズ値を測定する。
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