JP7109057B2 - 四方切換弁 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の弁体を移動させることにより流路の切り換えを行う四方切換弁に係り、特に、ヒートポンプ式冷暖房システムにおいて流路切換用に用いられる四方切換弁に関する。
一般に、ルームエアコン、カーエアコン等のヒートポンプ式冷暖房システムは、圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、及び膨張弁等に加えて、流路(流れ方向)切換手段としての四方切換弁を備えている。
この種の四方切換弁としては、スライド式のものやロータリー式のものがあるが、スライド式の四方切換弁は、例えば、次のような構成のものがよく知られている(特許文献1等も参照)。すなわち、シリンダ型の主弁ハウジング、該主弁ハウジングに設けられたポート(圧縮機吐出側に接続される吐出側高圧ポート)、該主弁ハウジング内に設けられた弁シート面、該弁シート面に開口する3個のポート(圧縮機吸入側に接続される吸入側低圧ポート、室外熱交換器に接続される室外側入出ポート、室内熱交換器に接続される室内側入出ポート)、及び前記弁シート面上を摺動可能に配在されたスライド弁体を有し、該スライド弁体内に、前記3個のポート間を選択的に連通すべく、側面視概略逆U字状を呈するUターン連通路が形成されている。
主弁ハウジングにおけるスライド弁体の左右には、パイロット弁を介して圧縮機吐出側の高圧冷媒及び圧縮機吸入側の低圧冷媒が選択的に導入される、それぞれスライド弁体に結合された左右一対のパッキン付きピストンにより画成される二つの作動室が設けられ、この二つの作動室の圧力差を利用して前記スライド弁体を左右方向に摺動させることで流路切換を行うようにされている。
特開2013-227994号公報
ところで、近年では、冷暖房システムのシステム構成の改変等に伴い、流路切換パターンを増やすことが要望されているが、前記した如くの従来の四方切換弁においては、2パターンの流路切換しか行うことができず、前記のような流路切換パターン増加の要望に応じることができない。
また、流路切換パターンを増やすに当たり、圧縮機吸入側に接続される配管が閉空間となると、圧縮機が停止してしまう可能性があるため、このような事象を確実に回避する必要がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、流路切換パターンを増やしつつ、圧縮機吸入側に接続される配管が閉空間となる事象を確実に回避することのできる四方切換弁を提供することにある。
前記の目的を達成すべく、本発明に係る四方切換弁は、基本的には、ヒートポンプ式冷暖房システムにおいて、複数の弁体を連動して移動させることにより流路の切り換えを行う四方切換弁であって、一端側から順次、第1作動室、第1ピストン、主弁室、第2ピストン、第2作動室が配在された筒状の主弁ハウジングを有し、前記主弁室に、圧縮機の吐出側に接続される吐出側高圧ポートが設けられるとともに、一端側及び他端側が開放した筒状の内筒部材が設けられ、該内筒部材に、一端側から順次、第1熱交換器に接続される第1入出ポート、前記圧縮機の吸入側又は吐出側に選択的に接続される切換入出ポート、及び第2熱交換器に接続される第2入出ポートが開口せしめられ、前記内筒部材における前記第1入出ポートより一端側、前記第1入出ポートと切換入出ポートの間、前記切換入出ポートと第2入出ポートの間、及び前記第2入出ポートより他端側に、第1高圧側弁座、第1切換ポート側弁座、第2切換ポート側弁座、及び第2高圧側弁座がそれぞれ設けられるとともに、前記第1高圧側弁座と前記第1切換ポート側弁座に選択的に接離するポペット式の第1弁体並びに前記第2切換ポート側弁座と前記第2高圧側弁座に選択的に接離するポペット式の第2弁体が配在され、前記第1ピストンと前記第1弁体とが、第1ステムにより一体移動可能に連結され、前記第2ピストンと前記第2弁体とが、第2ステムにより一体移動可能に連結されており、前記第1作動室並びに前記第2作動室への高圧流体の導入・排出を制御して前記第1弁体並びに前記第2弁体を移動させることにより、連通するポート間が切り換えられるようにされるとともに、前記第1弁体が前記第1切換ポート側弁座に着座し、かつ、前記第2弁体が前記第2切換ポート側弁座に着座して切換入出ポートが閉塞するのを阻止すべく、前記第1弁体並びに前記第2弁体の移動が規制されるようにされていることを特徴としている。
好ましい態様では、前記第1弁体が前記第1高圧側弁座に着座し、かつ、前記第2弁体が前記第2高圧側弁座に着座し、前記第1入出ポート、前記切換入出ポート、及び前記第2入出ポートを連通させる第1流通状態と、前記第1弁体が前記第1切換ポート側弁座に着座し、かつ、前記第2弁体が前記第2高圧側弁座に着座し、前記吐出側高圧ポート及び前記第1入出ポートを連通させ、前記切換入出ポート及び前記第2入出ポートを連通させる第2流通状態と、前記第1弁体が前記第1高圧側弁座に着座し、かつ、前記第2弁体が前記第2切換ポート側弁座に着座し、前記第1入出ポート及び前記切換入出ポートを連通させ、前記吐出側高圧ポート及び前記第2入出ポートを連通させる第3流通状態と、を選択的にとり得るようにされる。
別の好ましい態様では、前記第1弁体が第1切換ポート側弁座側に移動し、かつ、前記第2弁体が第2切換ポート側弁座側に移動して、前記第1弁体と前記第2弁体が相互に近接したとき、前記第1ステムと前記第2ステムとが当接して、前記第1弁体並びに前記第2弁体の移動が規制されるようにされる。
他の好ましい態様では、前記第1ステム及び前記第2ステムの一方に設けられた嵌合凸部が、前記第1ステム及び前記第2ステムの他方に設けられた嵌合凹部に摺動可能に嵌め込まれる。
他の好ましい態様では、前記内筒部材に、前記第1ステム又は前記第2ステムと線接触しながら前記第1ステム又は前記第2ステムの移動をガイドするガイド部が設けられる。
他の好ましい態様では、前記第1ピストンと前記第1ステムを連結する第1連結部材と前記内筒部材との間、及び、前記第2ピストンと前記第2ステムを連結する第2連結部材と前記内筒部材との間に、前記第1ステム及び前記第2ステムを相互に反対向きに付勢する第1付勢部材及び第2付勢部材が介装される。
更に好ましい態様では、前記第1ステムに隙間を持って外挿され且つ前記第1付勢部材と前記第1連結部材との間に介在されたリング状ばね受け部材と前記内筒部材との間、及び、前記第2ステムに隙間を持って外挿され且つ前記第2付勢部材と前記第2連結部材との間に介在されたリング状ばね受け部材と前記内筒部材との間に、前記第1付勢部材及び前記第2付勢部材が介装される。
更に好ましい態様では、前記第1連結部材及び/又は前記第2連結部材に、前記主弁ハウジングにおける前記第1ピストン及び/又は前記第2ピストンより前記主弁室側に摺動可能に内挿される筒状案内部が設けられる。
他の好ましい態様では、前記第1弁体又は前記第1ステムと前記第2弁体又は前記第2ステムとの間に、前記第1ステム及び前記第2ステムを相互に反対向きに付勢する付勢部材が介装される。
他の好ましい態様では、前記第1作動室への高圧流体の導入・排出の制御を、前記第1作動室に設けられたポート、並びに、前記四方切換弁の低圧部分及び高圧部分もしくは圧縮機に接続された第1三方パイロット弁により行うようにされ、前記第2作動室への高圧流体の導入・排出の制御を、前記第2作動室に設けられたポート、並びに、前記四方切換弁の低圧部分及び高圧部分もしくは圧縮機に接続された第2三方パイロット弁により行うようにされる。
更に好ましい態様では、前記第1三方パイロット弁と前記第2三方パイロット弁とが単一部品として構成される。
他の好ましい態様では、前記吐出側高圧ポートにおける前記主弁室との接続部分に、オリフィスが設けられる。
また、本発明に係る四方切換弁は、基本的には、ヒートポンプ式冷暖房システムにおいて、複数の弁体を連動して移動させることにより流路の切り換えを行う四方切換弁であって、一端側から順次、第1作動室、第1ピストン、主弁室、第2ピストン、第2作動室が配在された筒状の主弁ハウジングを有し、前記主弁室に、高圧側ポートが設けられるとともに、一端側及び他端側が開放した筒状の内筒部材が設けられ、該内筒部材に、一端側から順次、第1入出ポート、切換入出ポート、及び第2入出ポートが開口せしめられ、前記内筒部材における前記第1入出ポートより一端側、前記第1入出ポートと切換入出ポートの間、前記切換入出ポートと第2入出ポートの間、及び前記第2入出ポートより他端側に、第1高圧側弁座、第1切換ポート側弁座、第2切換ポート側弁座、及び第2高圧側弁座がそれぞれ設けられるとともに、前記第1高圧側弁座と前記第1切換ポート側弁座に選択的に接離するポペット式の第1弁体並びに前記第2切換ポート側弁座と前記第2高圧側弁座に選択的に接離するポペット式の第2弁体が配在され、前記第1ピストンと前記第1弁体とが、第1ステムにより一体移動可能に連結され、前記第2ピストンと前記第2弁体とが、第2ステムにより一体移動可能に連結されており、前記第1作動室並びに前記第2作動室への高圧流体の導入・排出を制御して前記第1弁体並びに前記第2弁体を移動させることにより、連通するポート間が切り換えられるようにされていることを特徴としている。
本発明に係る四方切換弁では、主弁ハウジングに設けられた第1作動室並びに第2作動室への高圧流体の導入・排出を制御して第1弁体並びに第2弁体を移動させることにより、連通するポート間が切り換えられるようにされるので、例えば、二つの作動室を画成する左右一対のピストンによりスライド弁体を移動させることで流路切換を行う従来のものと比べて、流路切換パターンを増やすことができる。
また、第1弁体並びに第2弁体の移動が規制されており、第1弁体が第1切換ポート側弁座に着座し、かつ、第2弁体が第2切換ポート側弁座に着座して切換入出ポートが閉塞するのが阻止されるので、圧縮機吸入側に接続された配管が閉空間となる事象を確実に回避することができる。
本発明に係る四方切換弁の一実施形態の第1流通状態(第1弁体:左端位置、第2弁体:右端位置)を示す縦断面図。 本発明に係る四方切換弁の一実施形態の第2流通状態(第1弁体:右端位置、第2弁体:右端位置)を示す縦断面図。 本発明に係る四方切換弁の一実施形態の第3流通状態(第1弁体:左端位置、第2弁体:左端位置)を示す縦断面図。 本発明に係る四方切換弁の一実施形態の第4流通状態(第1弁体:左端位置、第2弁体:右端位置)を示す縦断面図。 本発明に係る四方切換弁の一実施形態における第1及び第2三方パイロット弁を拡大して示し、(A)は通電OFF時、(B)は通電ON時をそれぞれ示す縦断面図。 本発明に係る四方切換弁の一実施形態の第1~第4流通状態及びその切換の説明に供される模式図。 本発明に係る四方切換弁の一実施形態における第1弁体と第2弁体とが近接する方向に移動した状態を示す縦断面図。 本発明に係る四方切換弁の四方弁本体の他例(その1)を示す要部拡大縦断面図。 本発明に係る四方切換弁の四方弁本体の他例(その2)を示す縦断面図。 本発明に係る四方切換弁の四方弁本体の他例(その3)を示す要部拡大縦断面図。 本発明に係る四方切換弁の第1及び第2三方パイロット弁の他例を示す縦断面図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1~図4は、本発明に係る四方切換弁の一実施形態を示す縦断面図であり、図1は第1流通状態、図2は第2流通状態、図3は第3流通状態、図4は第4流通状態を示している。なお、本実施形態の四方切換弁1がヒートポンプ式冷暖房システムに組み込まれる場合の一例としては、冷暖房システムの運転切り換えの際に、ポートpC(切換入出ポート)に導入される流体(冷媒)が(高圧流体と低圧流体とで)切り換わるようになっており、例えば、図1~図3に示される第1~第3流通状態が暖房運転であれば、図4に示される第4流通状態が冷房運転である。
具体的には、四方切換弁1は、ポートpB1、pB2(第1、2入出ポート)を分割された2つの室外(室内)熱交換器を有するヒートポンプ式冷暖房システムに組み込まれており、ポートpC(切換入出ポート)は冷暖切換時に吐出側高圧配管(圧縮機の吐出側)もしくは吸入側低圧配管(圧縮機の吸入側)に選択的に接続される。例えば、四方切換弁1を室外機に備えられた2つの熱交換器(第1、2熱交換器)に接続すると、図6に基づいて後述するように、ポートpA(吐出側高圧ポート)は圧縮機の吐出側に、ポートpB1、pB2(第1、2入出ポート)はそれぞれ第1熱交換器、第2熱交換器に接続される。また、ポートpC(切換入出ポート)は暖房運転時は圧縮機の吸入側に、冷房運転時は圧縮機の吐出側に選択的に接続されて使用される。
なお、本明細書において、上下、左右、前後等の位置、方向を表わす記述は、説明が煩瑣になるのを避けるために図面に従って便宜上付けたものであり、実際にヒートポンプ式冷暖房システムに組み込まれた状態での位置、方向を指すとは限らない。
また、各図において、部材間に形成される隙間や部材間の離隔距離等は、発明の理解を容易にするため、また、作図上の便宜を図るため、各構成部材の寸法に比べて大きくあるいは小さく描かれている場合がある。
図示実施形態の四方切換弁1は、ポペット式のもので、基本的に、シリンダ型の四方弁本体10と、パイロット弁としての同一構成の2個の電磁式三方パイロット弁(第1三方パイロット弁90、第2三方パイロット弁100)とを備えている。
[四方弁本体10の構成]
四方弁本体10は、例えば真鍮あるいはステンレス等の金属製とされた円筒状の主弁ハウジング11を有し、この主弁ハウジング11に、一端側(左端側)から順次、第1作動室31、第1ピストン21、主弁室12、第2ピストン22、及び第2作動室32が配在されている。前記第1及び第2ピストン21、22にはいずれにも、主弁ハウジング11を気密的に仕切るべく、主弁ハウジング11の内周面にその外周部が圧接するばね付きパッキンが取り付けられている。
詳しくは、主弁ハウジング11は、比較的大径の基体部13を有し、この基体部13の左端開口部に、中央穴付き円板状の左側蓋状部材15が気密的に取り付けられ、この左側蓋状部材15に外向き(左向き)に突設された段付き円筒状の左側連結筒部17に、左端(開口)が閉塞された比較的小径のパイプ部材からなる第1ピストン部23(詳しくは、その右端大径連結部)が外挿されて溶接(Tig溶接、レーザー溶接)等により気密的に固着され、この第1ピストン部23に前記第1ピストン21が配在されている。同様に、基体部13の右端開口部に、中央穴付き円板状の右側蓋状部材16が気密的に取り付けられ、この右側蓋状部材16に外向き(右向き)に突設された段付き円筒状の右側連結筒部18に、右端(開口)が閉塞された比較的小径のパイプ部材からなる第2ピストン部24(詳しくは、その左端大径連結部)が外挿されて溶接等により気密的に固着され、この第2ピストン部24に前記第2ピストン22が配在されている。
これにより、主弁ハウジング11(の第1ピストン部23)の左端に、高圧流体(冷媒)が選択的に導入・排出される容量可変の前記第1作動室31が画成され、主弁ハウジング11(の第2ピストン部24)の右端に、高圧流体(冷媒)が選択的に導入・排出される容量可変の前記第2作動室32が画成されている。第1ピストン部23及び第2ピストン部24(の周壁)には、第1作動室31及び第2作動室32に高圧流体(冷媒)を導入・排出するためのポートp11、p12がそれぞれ取り付けられている。
前記主弁室12(主弁ハウジング11の基体部13)の上部には、圧縮機の吐出側に導管を介して接続される、管継手からなる吐出側高圧ポートpAが設けられるとともに、前記主弁室12内(主弁ハウジング11の基体部13の内周)には、左右両端が開放するとともにその上部にDカット面14dが形成された概略円筒状の内筒部材14がろう付け等により気密的に接合固定されている。
前記内筒部材14には、一端側(左端側)から順次、第1熱交換器に接続される、管継手からなる第1入出ポートpB1、選択的に圧縮機の吸入側又は吐出側に接続される、管継手からなる切換入出ポートpC、及び、第2熱交換器に接続される、管継手からなる第2入出ポートpB2が横並びで略等間隔に開口せしめられている。
詳細には、前記内筒部材14は、一端側(左端側)から順次、左部薄肉部14A、中央厚肉部14C、右部薄肉部14Bを有しており、第1入出ポートpB1が設けられた左部薄肉部14Aと切換入出ポートpCが設けられた中央厚肉部14Cとの間に形成される内周段差部が、後述する第1弁体51(の右側弁体部51B)が接離する第1切換ポート側弁座41Bとされ、切換入出ポートpCが設けられた中央厚肉部14Cと第2入出ポートpB2が設けられた右部薄肉部14Bとの間に形成される内周段差部が、後述する第2弁体52(の左側弁体部52A)が接離する第2切換ポート側弁座42Aとされる。
また、内筒部材14(の左部薄肉部14A)の左端開口には、左側蓋状部材15から内向き(右向き)に突設された左側円筒状弁座部45が内嵌されて当該内筒部材14と一体とされており、この左側円筒状弁座部45の先端(右端)内周部が、後述する第1弁体51(の左側弁体部51A)が接離する第1高圧側弁座41Aとされている。つまり、本例では、前記内筒部材14における第1入出ポートpB1より左端側で前記左部薄肉部14Aに内挿された左側円筒状弁座部45の先端(右端)により、前記第1高圧側弁座41Aが形成されている。
同様に、内筒部材14(の右部薄肉部14B)の右端開口には、右側蓋状部材16から内向き(左向き)に突設された右側円筒状弁座部46が内嵌されて当該内筒部材14と一体とされており、この右側円筒状弁座部46の先端(左端)内周部が、後述する第2弁体52(の右側弁体部52B)が接離する第2高圧側弁座42Bとされている。つまり、本例では、前記内筒部材14における第2入出ポートpB2より右端側で前記右部薄肉部14Bに内挿された右側円筒状弁座部46の先端(左端)により、前記第2高圧側弁座42Bが形成されている。
前記左側円筒状弁座部45及び前記右側円筒状弁座部46の根元部分(左側蓋状部材15及び右側蓋状部材16に近接する部分)には、主弁室12における内筒部材14の外側(基体部13と内筒部材14との間)と内側とを連通すべく、1個又は複数個(図示例では、複数個)の貫通穴43、44が設けられている。
また、前記左側円筒状弁座部45及び前記右側円筒状弁座部46の内周(つまり、前記左側円筒状弁座部45における第1高圧側弁座41Aより左端側、及び、前記右側円筒状弁座部46における第2高圧側弁座42Bより右端側)には、後述する第1ステム61及び第2ステム62(の左右方向の移動)をガイドするとともに第1圧縮コイルばね65(の右端)及び第2圧縮コイルばね66(の左端)のばね受けとして機能する内鍔状突部47、48が(内向きに)設けられている。各内鍔状突部47、48の先端(内端)は、例えば断面R形状に形成されており、その内側を(摺動自在に)挿通する第1ステム61及び第2ステム62(の外周)と線接触しながら当該第1ステム61及び第2ステム62の左右方向の移動をガイドするガイド部47a、48aとなっている。また、内鍔状突部47の所定箇所には、主弁室12(における内筒部材14の内側)と第1入出ポートpB1とを連通するための連通路47bが開設されるとともに、内鍔状突部48の所定箇所には、主弁室12(における内筒部材14の内側)と第2入出ポートpB2を連通するための連通路48bが開設されている。
また、前記主弁室12内、詳しくは内筒部材14(の左部薄肉部14A)の内部空間内には、前記第1高圧側弁座41Aと前記第1切換ポート側弁座41Bに選択的に接離するポペット式の第1弁体51が(左右方向に)移動自在に配在され、当該第1弁体51と前記第1ピストン21とが第1ステム61により一体移動可能に連結されている。
詳細には、前記第1弁体51は、厚肉円板からなる左右一対の左側弁体部51Aと右側弁体部51Bとを有しており、それらが横並びで配置されて第1ステム61(詳しくは、その大径連結部)にかしめ等により外装固定されている。この第1弁体51は、図1、図3、図4に示される如くの、左側弁体部51Aにより第1高圧側弁座41Aに着座する左端位置と、図2に示される如くの、右側弁体部51Bにより第1切換ポート側弁座41Bに着座する右端位置とを選択的にとり得るようにされている。
また、前記第1ステム61は、左右方向に長い軸状部材で構成されており、その左端が小径とされており、その左端小径部61aにかしめにより外挿固定された段付き円筒状の第1連結部材63を介して前記第1ピストン21(の中央嵌合穴)にかしめ固定されており、前記第1弁体51は、第1ピストン21の往復移動に伴って前記左端位置と前記右端位置との間を行き来するようにされている。また、前記第1連結部材63の外周に設けられた鍔状段差部(段丘面)63aと前記内鍔状突部47(の左面)との間には、第1ステム61及び第1弁体51を左方(第2ステム62及び第2弁体52とは反対向き)に付勢する第1圧縮コイルばね(第1付勢部材)65が介装(縮装)されている。
同様に、前記主弁室12内、詳しくは内筒部材14(の右部薄肉部14B)の内部空間内には、前記第2切換ポート側弁座42Aと前記第2高圧側弁座42Bに選択的に接離するポペット式の第2弁体52が(左右方向に)移動自在に配在され、当該第2弁体52と前記第2ピストン22とが第2ステム62により一体移動可能に連結されている。
詳細には、前記第2弁体52は、厚肉円板からなる左右一対の左側弁体部52Aと右側弁体部52Bとを有しており、それらが横並びで配置されて第2ステム62(詳しくは、その大径連結部)にかしめ等により外装固定されている。この第2弁体52は、図3に示される如くの、左側弁体部52Aにより第2切換ポート側弁座42Aに着座する左端位置と、図1、図2、図4に示される如くの、右側弁体部52Bにより第2高圧側弁座42Bに着座する右端位置とを選択的にとり得るようにされている。
また、前記第2ステム62は、左右方向に長い軸状部材で構成されており、その右端が小径とされており、その右端小径部62aにかしめにより外挿固定された段付き円筒状の第2連結部材64を介して前記第2ピストン22(の中央嵌合穴)にかしめ固定されており、前記第2弁体52は、第2ピストン22の往復移動に伴って前記左端位置と前記右端位置との間を行き来するようにされている。また、前記第2連結部材64の外周に設けられた鍔状段差部(段丘面)64aと前記内鍔状突部48(の右面)との間には、第2ステム62及び第2弁体52を右方(第1ステム61及び第1弁体51とは反対向き)に付勢する第2圧縮コイルばね(第2付勢部材)66が介装(縮装)されている。
また、本実施形態では、前記第1弁体51と前記第2弁体52とが相互に近接する方向に移動したとき(すなわち、第1弁体51が右向き、第2弁体52が左向きに移動したとき)、第1弁体51(の右側弁体部51B)が第1切換ポート側弁座41Bに着座し、かつ、第2弁体52(の左側弁体部52A)が第2切換ポート側弁座42Aに着座しないように(換言すれば、第1弁体51が前記右端位置、第2弁体52が前記左端位置を同時にとらないように)、次のような対策が講じられている。
すなわち、前記第1ステム61における先端部と当該第1ステム61に設けられた第1弁体51(の右側弁体部51B)の第1切換ポート側弁座41Bに着座する部分との(左右方向の)長さL1と、前記第2ステム62における先端部と当該第2ステム62に設けられた第2弁体52(の左側弁体部52A)の第2切換ポート側弁座42Aに着座する部分との(左右方向の)長さL2との合計(L1+L2)が、第1切換ポート側弁座41Bと第2切換ポート側弁座42Aとの(左右方向の)長さL3より大きく設定されている(図7参照)。そのため、前記第1弁体51と前記第2弁体52とが相互に近接する方向に移動したとき、第1弁体51(の右側弁体部51B)が第1切換ポート側弁座41Bに着座し、かつ、第2弁体52(の左側弁体部52A)が第2切換ポート側弁座42Aに着座する前に、第1ステム61及び第2ステム62の先端部同士が接触し、第1弁体51(の右側弁体部51B)の第1切換ポート側弁座41Bに着座する部分と第2弁体52(の左側弁体部52A)の第2切換ポート側弁座42Aに着座する部分とが、第1切換ポート側弁座41Bと第2切換ポート側弁座42Aとの(左右方向の)距離よりも離されるようになっている。つまり、本実施形態では、第1ステム61及び第2ステム62の先端部が、第1弁体51及び第2弁体52の(左右方向の)移動を規制(制限)するストッパとされている。なお、ストッパとして作用する先端部は、ステム自体である必要はなく、第1、2ステム61、62に別部材を一体に取り付けたものでもよいことは勿論である。
[四方弁本体10の動作]
次に、上記した如くの構成を有する四方弁本体10の動作を説明する。
本実施形態の四方切換弁1における四方弁本体10では、図6を参照すればよく分かるように、例えば暖房運転時に、前記第1弁体51が左端位置、前記第2弁体52が右端位置をとり、第1入出ポートpB1と切換入出ポートpCと第2入出ポートpB2とが連通せしめられる第1流通状態、前記第1弁体51と前記第2弁体52が共に右端位置をとり、吐出側高圧ポートpAと第1入出ポートpB1とが連通せしめられるとともに、第2入出ポートpB2と切換入出ポートpCとが連通せしめられる第2流通状態、前記第1弁体51と前記第2弁体52が共に左端位置をとり、第1入出ポートpB1と切換入出ポートpCとが連通せしめられるとともに、吐出側高圧ポートpAと第2入出ポートpB2とが連通せしめられる第3流通状態が選択的に取られるようになっており、第1流通状態と第2流通状態との間、及び、第1流通状態と第3流通状態との間で、流路(流れ方向)の切り換えが行われるようになっている。
また、システムの運転が切り換わり、例えば冷房運転時には、前記第1流通状態と同様、前記第1弁体51が左端位置、前記第2弁体52が右端位置をとり、第1入出ポートpB1と切換入出ポートpCと第2入出ポートpB2とが連通せしめられるが、それと同時に、切換入出ポートpCに導入される冷媒の圧力も(低圧から)高圧となる第4流通状態がとられるようになっている。
詳細には、例えば暖房運転時に、第1弁体51が右端位置、第2弁体52が右端位置にあるとき(図2に示される如くの第2流通状態)において、後述する第1及び第2三方パイロット弁90、100を介して、第1作動室31を切換入出ポートpCに連通させるとともに、第2作動室32を切換入出ポートpCに連通させると、第1作動室31から高温高圧の冷媒が(切換入出ポートpCへ)排出され、主弁室12の圧力が当該主弁室12の一端側(左端側)の第1作動室31の圧力及び当該主弁室12の他端側(右端側)の第2作動室32の圧力より高くなる。そのため、図1に示される如くに、第2弁体52が右端位置をとったままで、第1圧縮コイルばね65のばね荷重と主弁室12と第1作動室31の差圧荷重(圧力差)によって、第1ピストン21及び第1弁体51が左方向に移動して第1弁体51(の左側弁体部51A)が左側円筒状弁座部45に設けられた第1高圧側弁座41Aに着座して接当係止され、第1弁体51が左端位置をとる。
これにより、第1入出ポートpB1と切換入出ポートpCと第2入出ポートpB2とが(主弁室12における内筒部材14内を介して)連通せしめられる(図1に示される第1流通状態)。なお、このとき、主弁室12における内筒部材14の外側は、高温高圧の冷媒で満たされることになる。
同様に、第1弁体51が左端位置、第2弁体52が左端位置にあるとき(図3に示される如くの第3流通状態)において、後述する第1及び第2三方パイロット弁90、100を介して、第1作動室31を切換入出ポートpCに連通させるとともに、第2作動室32を切換入出ポートpCに連通させると、第2作動室32から高温高圧の冷媒が(切換入出ポートpCへ)排出され、主弁室12の圧力が当該主弁室12の一端側(左端側)の第1作動室31の圧力及び当該主弁室12の他端側(右端側)の第2作動室32の圧力より高くなる。そのため、図1に示される如くに、第1弁体51が左端位置をとったままで、第2圧縮コイルばね66のばね荷重と主弁室12と第2作動室32の差圧荷重(圧力差)によって、第2ピストン22及び第2弁体52が右方向に移動して第2弁体52(の右側弁体部52B)が右側円筒状弁座部46に設けられた第2高圧側弁座42Bに着座して接当係止され、第2弁体52が右端位置をとる。
これにより、第1入出ポートpB1と切換入出ポートpCと第2入出ポートpB2とが(主弁室12における内筒部材14内を介して)連通せしめられる(図1に示される第1流通状態)。なお、このとき、主弁室12における内筒部材14の外側は、高温高圧の冷媒で満たされることになる。
第1弁体51が左端位置、第2弁体52が右端位置にあるとき(図1に示される如くの第1流通状態)において、後述する第1及び第2三方パイロット弁90、100を介して、第1作動室31に高温高圧の冷媒を導入するとともに、第2作動室32を切換入出ポートpCに連通させると、主弁室12の圧力が当該主弁室12の他端側(右端側)の第2作動室32の圧力より高くなる一方で、主弁室12の一端側(左端側)の第1作動室31の圧力が主弁室12の圧力より若干高くなる。そのため、図2に示される如くに、第2弁体52が右端位置をとったままで、最初は第1弁体51の左右(移動方向の前後)の差圧荷重(圧力差)で、吐出側高圧ポートpAの高圧冷媒が第1入出ポートpB1へ抜けて、第1弁体51の左右の圧力が均圧した後は第1ピストン21の左右の主弁室12と第1作動室31の差圧荷重(圧力差)によって、(第1圧縮コイルばね65の付勢力に抗して)第1ピストン21及び第1弁体51が右方向に移動して第1弁体51(の右側弁体部51B)が内筒部材14に設けられた第1切換ポート側弁座41Bに着座して接当係止され、第1弁体51が右端位置をとる。
これにより、吐出側高圧ポートpAと第1入出ポートpB1とが(基体部13と内筒部材14との間、左側円筒状弁座部45に設けられた貫通穴43、連通路47b、及び第1高圧側弁座41A、内筒部材14の左部薄肉部14A内等を介して)連通せしめられ、第2入出ポートpB2と切換入出ポートpCとが(内筒部材14の右部薄肉部14B内、第2切換ポート側弁座42A、中央厚肉部14C内等を介して)連通せしめられる(図2に示される第2流通状態)。なお、このとき、吐出側高圧ポートpAの高圧冷媒が第1入出ポートpB1へ流されるため、吐出側高圧ポートpAから第1入出ポートpB1へ流れる冷媒は、圧力が下がり、中圧となる。
また、第1弁体51が左端位置、第2弁体52が右端位置にあるとき(図1に示される如くの第1流通状態)において、後述する第1及び第2三方パイロット弁90、100を介して、第1作動室31を切換入出ポートpCに連通させるとともに、第2作動室32に高温高圧の冷媒を導入すると、主弁室12の圧力が当該主弁室12の一端側(左端側)の第1作動室31の圧力より高くなる一方で、主弁室12の他端側(右端側)の第2作動室32の圧力が主弁室12の圧力より若干高くなる。そのため、図3に示される如くに、第1弁体51が左端位置をとったままで、最初は第2弁体52の左右の差圧荷重(圧力差)で、吐出側高圧ポートpAの高圧冷媒が第2入出ポートpB2へ抜けて、第2弁体52の左右の圧力が均圧した後は第2ピストン22の左右の主弁室12と第2作動室32の差圧荷重(圧力差)によって、(第2圧縮コイルばね66の付勢力に抗して)第2ピストン22及び第2弁体52が左方向に移動して第2弁体52(の左側弁体部52A)が内筒部材14に設けられた第2切換ポート側弁座42Aに着座して接当係止され、第2弁体52が左端位置をとる。
これにより、第1入出ポートpB1と切換入出ポートpCとが(内筒部材14の左部薄肉部14A内、第1切換ポート側弁座41B、中央厚肉部14C内等を介して)連通せしめられ、吐出側高圧ポートpAと第2入出ポートpB2とが(基体部13と内筒部材14との間、右側円筒状弁座部46に設けられた貫通穴44、連通路48b、及び第2高圧側弁座42B、内筒部材14の右部薄肉部14B内等を介して)連通せしめられる(図3に示される第3流通状態)。なお、このとき、吐出側高圧ポートpAの高圧冷媒が第2入出ポートpB2へ流されるため、吐出側高圧ポートpAから第2入出ポートpB2へ流れる冷媒は、圧力が下がり、中圧となる。
本実施形態の冷暖房システムにおいては、前述したように、前記第1~第3流通状態のとき、例えば暖房運転が行われることになる。
一方、図1に示される第1流通状態と同様、第1弁体51が左端位置をとり、第2弁体52が右端位置をとり、第1入出ポートpB1と切換入出ポートpCと第2入出ポートpB2とが(主弁室12における内筒部材14内を介して)連通せしめられるときにおいて、システムの運転が切り換わり、切換入出ポートpCに高温高圧の冷媒が導入されるようになる(図4に示される第4流通状態)。
本実施形態の冷暖房システムにおいては、前述したように、前記第4流通状態のとき、例えば冷房運転が行われることになる。
なお、本実施形態の冷暖房システムにおいては、図2に示される第2流通状態から(図1に示される第1流通状態を経て)図3に示される第3流通状態に切り換えるときや図3に示される第3流通状態から(図1に示される第1流通状態を経て)図2に示される第2流通状態に切り換えるときに、後述する第1三方パイロット弁90や第2三方パイロット弁100がシステム異常などでOFF信号が送れなかった場合や、異物の噛み込み等によって第1ピストン21や第2ピストン22が動かない場合に、他方の第1三方パイロット弁90や第2三方パイロット弁100をON状態としてしまうことが考えられるが、そのような場合にも、前述したように、第1弁体51(の右側弁体部51B)が第1切換ポート側弁座41Bに着座し、かつ、第2弁体52(の左側弁体部52A)が第2切換ポート側弁座42Aに着座する前に、左右で対向配置された第1ステム61(の先端部)と第2ステム62(の先端部)とが接触するので、選択的に圧縮機の吸入側に接続された切換入出ポートpCは閉空間とならないようになっている(図7参照)。
[第1及び第2三方パイロット弁90、100の構成]
第1三方パイロット弁90は、主弁ハウジング11の一端側(左端側)に設けられた第1作動室31(に設けられたポートp11)に接続され、第1作動室31への高圧流体(冷媒)の導入・排出を制御するためのものであり、第2三方パイロット弁100は、主弁ハウジング11の他端側(右端側)に設けられた第2作動室32(に設けられたポートp12)に接続され、第2作動室32への高圧流体(冷媒)の導入・排出を制御するためのものである。前記第1三方パイロット弁90と前記第2三方パイロット弁100とは、その接続先を除いて、その構成自体はほぼ同じであるため、同じ図面(図5(A)、(B))を用いて拡大図示するとともに、以下では、主に、第1三方パイロット弁90を代表してその構成を概説する。
パイロット弁としての第1三方パイロット弁90は、その構造自体はよく知られているもので、図5(A)、(B)に拡大図示されている如くに、基端側(左端側)外周に電磁コイル91が外嵌固定された円筒状のストレートパイプからなる弁ケース92を有し、該弁ケース92に、基端側から順次、吸引子95、圧縮コイルばね96、プランジャ97が直列的に配在されている。
弁ケース92の左端部は、吸引子95の鍔状部(外周段丘部)に溶接等により密封接合されており、吸引子95は、通電励磁用の電磁コイル91の外周を覆うカバーケース91Aにボルト92Bにより締結固定されている。
一方、弁ケース92の右端開口部には、高圧冷媒を導入するための細管挿着口(高圧導入ポートa)を有するフィルタ付き蓋部材98が溶接、ろう付け、かしめ等により気密的に取着されており、蓋部材98とプランジャ97と弁ケース92とで囲まれる領域が弁室99となっている。弁室99には、蓋部材98の細管挿着口(高圧導入ポートa)に気密的に挿着された可撓性を有する高圧細管#aを介して(例えば圧縮機の直後等から)高温高圧の冷媒が導入されるようになっている。
また、弁ケース92におけるプランジャ97と蓋部材98との間には、その内端面が平坦な弁シート面とされた弁座93がろう付け等により気密的に接合されており、この弁座93の弁シート面(内端面)には、先端側(右端側)から順次、前記した四方弁本体10の第1作動室31に細管#dを介して接続されるポートd、切換入出ポートpCに細管#bを介して接続されるポートbが弁ケース92の長手方向(左右方向)に沿って所定間隔をあけて横並びに開口せしめられている。
吸引子95に対向配置されたプランジャ97は、基本的には円柱状とされ、弁ケース92内を軸方向(弁ケース92の中心線Rに沿う方向)に摺動自在に配在されている。そのプランジャ97の吸引子95側とは反対側の端部には、弁体94をその自由端側で厚み方向に摺動可能に保持する弁体ホルダ94Aがその基端部を取付具94Bと共に圧入、かしめ等により取付固定されている。この弁体ホルダ94Aには、弁体94を弁座93に押し付ける方向(厚み方向)に付勢する板ばね94Cが取り付けられている。弁体94は、弁座93の弁シート面に開口するポートd、b間の連通状態を切り換えるべく、当該弁座93の弁シート面に対接せしめられた状態で、弁座93の弁シート面をプランジャ97の左右方向の移動に伴って摺動するようになっている。
また、弁体94には、弁座93の弁シート面に開口する2個のポートd-b間を連通させ得るような大きさの凹部94aが設けられている。
また、圧縮コイルばね96は、吸引子95とプランジャ97との間に縮装されてプランジャ97を吸引子95から引き離す方向(図では、右方)に付勢するようになっているが、本例では、弁座93(の左端部)が、プランジャ97の右方への移動を阻止するストッパとされている。なお、このストッパの構成としては、その他の構成を採用し得ることは言うまでも無い。
上記第1三方パイロット弁90は、取付具92Aを介して四方弁本体10の背面側等の適宜の箇所に取付けられる。
なお、第2三方パイロット弁100では、図5(A)、(B)に括弧付きで示されているように、前記した第1三方パイロット弁90に対し、プランジャ97と蓋部材98との間に接合された弁座93の弁シート面(内端面)に、先端側(右端側)から順次、前記した四方弁本体10の第2作動室32に細管#eを介して接続されるポートe、切換入出ポートpCに細管#cを介して接続されるポートcが開口せしめられている。
[第1及び第2三方パイロット弁90、100の動作]
上記した如くの構成とされた第1三方パイロット弁90においては、電磁コイル91への通電OFF時には、図1、3、4及び図5(A)に示される如くに、プランジャ97は圧縮コイルばね96の付勢力により、その右端が弁座93に接当する位置まで押し動かされている。この状態では、弁体94がポートdとポートb上に位置し、その凹部94aによりポートdとポートbが連通するので、第1作動室31の高圧流体がポートp11→細管#d→ポートd→凹部94a→ポートb→細管#b→切換入出ポートpCへと流れて排出される。
それに対し、電磁コイル91への通電をONにすると、図2及び図5(B)に示される如くに、プランジャ97は吸引子95の吸引力により、その左端が吸引子95に接当する位置まで(圧縮コイルばね96の付勢力に抗して)引き寄せられる。このときには、弁体94がポートb上にのみ位置し、ポートdと弁室99とが連通するので、(例えば圧縮機の直後等の)高圧流体が高圧細管#a→弁室99→ポートd→細管#d→ポートp11を介して第1作動室31に導入される。なお、高圧細管#aは、吐出側高圧ポートpAよりも圧縮機の吐出口に近い位置に接続されている。そのため、第1、2作動室31、32を主弁室12より高圧にでき、第1、2ピストン21、22を駆動できる。
したがって、第1三方パイロット弁90において、電磁コイル91への通電をOFFにすると、四方弁本体10の第1弁体51が左端位置(第1、第3、第4流通状態)をとり、前記した如くの流路切換が行われる一方、電磁コイル91への通電をONにすると、四方弁本体10の第1弁体51が右端位置(第2流通状態)をとり、前記した如くの流路切換が行われる。
一方、上記した如くの構成とされた第2三方パイロット弁100においては、前記した第1三方パイロット弁90と同様、電磁コイル91への通電OFF時には、図1、2、4及び図5(A)に示される如くに、プランジャ97は圧縮コイルばね96の付勢力により、その右端が弁座93に接当する位置まで押し動かされている。この状態では、弁体94がポートeとポートc上に位置し、その凹部94aによりポートeとポートcが連通するので、第2作動室32の高圧流体がポートp12→細管#e→ポートe→凹部94a→ポートc→細管#c→切換入出ポートpCへと流れて排出される。
それに対し、電磁コイル91への通電をONにすると、図3及び図5(B)に示される如くに、プランジャ97は吸引子95の吸引力により、その左端が吸引子95に接当する位置まで(圧縮コイルばね96の付勢力に抗して)引き寄せられる。このときには、弁体94がポートc上にのみ位置し、ポートeと弁室99とが連通するので、(例えば圧縮機の直後等の)高圧流体が高圧細管#a→弁室99→ポートe→細管#e→ポートp12を介して第2作動室32に導入される。
したがって、第2三方パイロット弁100において、電磁コイル91への通電をOFFにすると、四方弁本体10の第2弁体52が右端位置(第1、第2、第4流通状態)をとり、前記した如くの流路切換が行われる一方、電磁コイル91への通電をONにすると、四方弁本体10の第2弁体52が左端位置(第3流通状態)をとり、前記した如くの流路切換が行われる。
このように、本実施形態の四方切換弁1においては、電磁式三方パイロット弁(第1三方パイロット弁90、第2三方パイロット弁100)への通電をON/OFFで切り換えることで、四方切換弁1を流通する高圧流体(例えば、高圧部分である圧縮機を流れる流体)と低圧流体(低圧部分である切換入出ポートpCを流れる流体)との差圧を利用して四方弁本体10を構成する第1及び第2弁体51、52を主弁室12内で連動して移動させることにより、主弁ハウジング11に合計で4個設けられたポート間の連通状態が切り換えられ、ヒートポンプ式冷暖房システムにおいて、暖房運転から冷房運転への切り換え時、及び、冷房運転から暖房運転への切り換え時に、適切な流路を選択できる。
[四方切換弁1の作用効果]
以上の説明から理解されるように、本実施形態の四方切換弁1においては、第1三方パイロット弁90、第2三方パイロット弁100により主弁ハウジング11に設けられた第1作動室31並びに第2作動室32への高圧流体の導入・排出を個別に制御して第1弁体51並びに第2弁体52を移動させることにより、連通するポート間が切り換えられるようにされるので、例えば、二つの作動室を画成する左右一対のピストンによりスライド弁体を移動させることで流路切換を行う従来のものと比べて、流路切換パターン(特に、第1、第4流通状態)を増やすことができる。
また、第1ステム61並びに第2ステム62によって第1弁体51並びに第2弁体52の移動が規制されており、第1弁体51が第1切換ポート側弁座41Bに着座し、かつ、第2弁体52が第2切換ポート側弁座42Aに着座して切換入出ポートpCが閉塞するのが阻止されるので、圧縮機吸入側に接続された配管が閉空間となる事象を確実に回避することができる。
また、本実施形態の四方切換弁1においては、内筒部材14を構成する左側円筒状弁座部45及び右側円筒状弁座部46の内周に、第1ステム61及び第2ステム62(の外周)と線接触しながら当該第1ステム61及び第2ステム62の移動をガイドするガイド部47a、48aが設けられ、第1弁体51が設けられた第1ステム61及び第2弁体52が設けられた第2ステム62がそれぞれ、第1ピストン21とガイド部47a、及び、第2ピストン22とガイド部48aの2箇所でガイドされるので、移動時の摺動抵抗の増加を抑えつつ、第1弁体51が第1切換ポート側弁座41Bに着座する際の芯ずれ及び第2弁体52が第2切換ポート側弁座42Aに着座する際の芯ずれを防止でき、弁漏れを効果的に抑えることができる。
[四方切換弁1の他例]
なお、上記実施形態では、第1ステム61及び第2ステム62を相互に反対向きに付勢する第1圧縮コイルばね65及び第2圧縮コイルばね66が直接第1連結部材63及び第2連結部材64にガイドされているが、強い圧縮コイルばねを使用すると、圧縮コイルばねが伸びる方向(図中、左右方向)に対して垂直な方向(図中、上下方向)にも若干荷重が掛かる。その際、第1連結部材63及び第2連結部材64に連結された第1ピストン21及び第2ピストン22(のガイド部分)の摺動抵抗が増加したり、摺動部分が摩耗して異物が発生し、その異物が堆積して作動不具合が発生するおそれもある。そこで、例えば、図8に示される如くに、内径が第1ステム61や第2ステム62の外形より若干大きい、鍔状部付き円筒状のリング状ばね受け部材69を用意し、そのリング状ばね受け部材69を第1ステム61や第2ステム62に(上下方向に)隙間(遊び)を持って外挿するとともに、第1圧縮コイルばね65と第1連結部材63との間や第2圧縮コイルばね66と第2連結部材64との間に介在させ、そのリング状ばね受け部材69(の鍔状部)と内筒部材14(の内鍔状突部47)との間やそのリング状ばね受け部材69(の鍔状部)と内筒部材14(の内鍔状突部48)との間に、第1圧縮コイルばね65や第2圧縮コイルばね66を介装してもよい。これにより、圧縮コイルばねが伸びる方向(図中、左右方向)に対して垂直な方向(図中、上下方向)への第1ピストン21及び第2ピストン22に掛かる力を低減でき、摺動抵抗の増加や異物の発生を抑えることができる。
また、第1ピストン21及び第2ピストン22は、通常、一対(2枚)のパッキンでプレートを挟んで構成され、パッキンで挟持されたプレートをガイド部品として使用するが、この場合、プレートが摺動することで発生する摩耗粉が2枚のパッキンで閉空間に留まってしまう可能性があり、摩耗粉が堆積した際には、パッキンからの漏れや噛み込みによる作動不良が発生する可能性がある。そこで、例えば、図8に示される如くに、第1ステム61と第1ピストン21との間に設けられた第1連結部材63や第2ステム62と第2ピストン22との間に設けられた第2連結部材64の外周部分を延長し、主弁ハウジング11における第1ピストン21や第2ピストン22より主弁室12側に摺動可能に内挿される筒状案内部68を設けてもよい。これにより、第1ピストン21や第2ピストン22をガイドしてその傾きを防止できるとともに、パッキンからの漏れや噛み込みによる作動不良を低減でき、安全性を向上させることができる。
また、上記実施形態では、第1弁体51が設けられた第1ステム61及び第2弁体52が設けられた第2ステム62がそれぞれ、第1ピストン21とガイド部47a、及び、第2ピストン22とガイド部48aの2箇所でガイドされる構成としたが、例えば、図9に示される如くに、内筒部材14のガイド部47a、48aを省略し、一方のステム(図示例では、左側の第1ステム61)の先端部に嵌合凸部61bを形成し、他方のステム(図示例では、右側の第2ステム62)の先端部に嵌合凹部61cを形成し、嵌合凹部61cに嵌合凸部61bを摺動可能に嵌め込むことによって、第1ステム61及び第2ステム62を中央部分でガイドするようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第1ステム61及び第2ステム62を相互に反対向きに付勢する圧縮コイルばねを左右各1個、合計2個使用する構成としたが、例えば、図9に示される如くに、第1ステム61に設けられた第1弁体51と第2ステム62に設けられた第2弁体51との間(あるいは、図示は省略するが、第1ステム61と第2ステム62との間、第1弁体51と第2ステム62との間、第1ステム61と第2弁体52との間でもよい)に、1個の圧縮コイルばね(第1ステム61及び第2ステム62を相互に反対向きに付勢する付勢部材)67を配置してもよい。これにより、内筒部材14等の構成を簡素化でき、部品点数を削減できるとともに、四方弁本体10(の主弁ハウジング11)の(左右方向の)全長を短くすることもできる。
また、上記実施形態では、第1及び第2三方パイロット弁90、100の高圧細管#aの高圧流体は、四方弁本体10の吐出側高圧ポートpAとは別の経路(例えば圧縮機の直後)から供給する構成としたが、配管を削減するために、吐出側高圧ポートpAから供給してもよい。ただし、この場合、例えば第1入出ポートpB1側の第1弁体51が右方へ移動した際に、圧力が第1入出ポートpB1に逃げるため、中圧となる(詳細は、前述の第1流通状態から第2流通状態への状態遷移の説明参照)。ここで、吐出側高圧ポートpAの内部全体が中圧になると、第2流通状態から第1流通状態に戻すときに、圧力バランス上、第1弁体51が移動しなくなると考えられる。そこで、吐出側高圧ポートpAの高圧を維持するために、例えば、図10に示される如くに、吐出側高圧ポートpAにおける主弁室12との接続部分(詳しくは、吐出側高圧ポートpAにおいて、当該吐出側高圧ポートpAに設けられた第1及び第2三方パイロット弁90、100の高圧細管#aへ繋がるポートp13と主弁室12との間)に、オリフィス19を(かしめ等により)設けてもよい。
また、上記実施形態では、第1作動室31への高圧流体(冷媒)の導入・排出を制御する第1三方パイロット弁90と第2作動室32への高圧流体(冷媒)の導入・排出を制御する第2三方パイロット弁100を、2個の独立した三方パイロット弁としたが、例えば、図11に示される如くに、弁ケース92や弁室99を共有化し、弁ケース92の側面に細管挿着口(高圧導入ポートa)や高圧細管#aを設けるなどして、第1三方パイロット弁90と第2三方パイロット弁100を単一部品として構成した上で、主弁ハウジング11に設けられた第1作動室31並びに第2作動室32への高圧流体の導入・排出を個別に制御してもよい。これにより、省スペース化、細管挿着口(高圧導入ポートa)や高圧細管#aの数量削減、取付工数の削減、低コスト化等を図ることができる。
なお、本実施形態の四方切換弁1は、前記したヒートポンプ式冷暖房システムのみならず、他のシステム、装置、機器類にも組み込めることは勿論である。
1 四方切換弁
10 四方弁本体
11 主弁ハウジング
12 主弁室
13 基体部
14 内筒部材
14A 左部薄肉部
14B 右部薄肉部
14C 中央厚肉部
14d Dカット面
15 左側蓋状部材
16 右側蓋状部材
17 左側連結筒部
18 右側連結筒部
21 第1ピストン
22 第2ピストン
23 第1ピストン部
24 第2ピストン部
31 第1作動室
32 第2作動室
41A 第1高圧側弁座
41B 第1切換ポート側弁座
42A 第2切換ポート側弁座
42B 第2高圧側弁座
43、44 貫通穴
45 左側円筒状弁座部
46 右側円筒状弁座部
47、48 内鍔状突部
47a、48a ガイド部
47b、48b 連通路
51 第1弁体
51A 第1弁体の左側弁体部
51B 第1弁体の右側弁体部
52 第2弁体
52A 第2弁体の左側弁体部
52B 第2弁体の右側弁体部
61 第1ステム
61a 第1ステムの左端小径部
62 第2ステム
62a 第2ステムの右端小径部
63 第1連結部材
63a 第1連結部材の鍔状段差部
64 第2連結部材
64a 第2連結部材の鍔状段差部
65 第1圧縮コイルばね(第1付勢部材)
66 第2圧縮コイルばね(第2付勢部材)
90 第1三方パイロット弁
100 第2三方パイロット弁
p11、p12 ポート
pA 吐出側高圧ポート
pB1 第1入出ポート
pB2 第2入出ポート
pC 切換入出ポート

Claims (13)

  1. ヒートポンプ式冷暖房システムにおいて、複数の弁体を連動して移動させることにより流路の切り換えを行う四方切換弁であって、
    一端側から順次、第1作動室、第1ピストン、主弁室、第2ピストン、第2作動室が配在された筒状の主弁ハウジングを有し、
    前記主弁室に、圧縮機の吐出側に接続される吐出側高圧ポートが設けられるとともに、一端側及び他端側が開放した筒状の内筒部材が設けられ、該内筒部材に、一端側から順次、第1熱交換器に接続される第1入出ポート、前記圧縮機の吸入側又は吐出側に選択的に接続される切換入出ポート、及び第2熱交換器に接続される第2入出ポートが開口せしめられ、前記内筒部材における前記第1入出ポートより一端側、前記第1入出ポートと切換入出ポートの間、前記切換入出ポートと第2入出ポートの間、及び前記第2入出ポートより他端側に、第1高圧側弁座、第1切換ポート側弁座、第2切換ポート側弁座、及び第2高圧側弁座がそれぞれ設けられるとともに、前記第1高圧側弁座と前記第1切換ポート側弁座に選択的に接離するポペット式の第1弁体並びに前記第2切換ポート側弁座と前記第2高圧側弁座に選択的に接離するポペット式の第2弁体が配在され、
    前記第1ピストンと前記第1弁体とが、第1ステムにより一体移動可能に連結され、前記第2ピストンと前記第2弁体とが、第2ステムにより一体移動可能に連結されており、
    前記第1作動室並びに前記第2作動室への高圧流体の導入・排出を制御して前記第1弁体並びに前記第2弁体を移動させることにより、連通するポート間が切り換えられるようにされるとともに、
    前記第1弁体が前記第1切換ポート側弁座に着座し、かつ、前記第2弁体が前記第2切換ポート側弁座に着座して切換入出ポートが閉塞するのを阻止すべく、前記第1弁体並びに前記第2弁体の移動が規制されるようにされていることを特徴とする四方切換弁。
  2. 前記第1弁体が前記第1高圧側弁座に着座し、かつ、前記第2弁体が前記第2高圧側弁座に着座し、前記第1入出ポート、前記切換入出ポート、及び前記第2入出ポートを連通させる第1流通状態と、
    前記第1弁体が前記第1切換ポート側弁座に着座し、かつ、前記第2弁体が前記第2高圧側弁座に着座し、前記吐出側高圧ポート及び前記第1入出ポートを連通させ、前記切換入出ポート及び前記第2入出ポートを連通させる第2流通状態と、
    前記第1弁体が前記第1高圧側弁座に着座し、かつ、前記第2弁体が前記第2切換ポート側弁座に着座し、前記第1入出ポート及び前記切換入出ポートを連通させ、前記吐出側高圧ポート及び前記第2入出ポートを連通させる第3流通状態と、を選択的にとり得るようにされていることを特徴とする請求項1に記載の四方切換弁。
  3. 前記第1弁体が第1切換ポート側弁座側に移動し、かつ、前記第2弁体が第2切換ポート側弁座側に移動して、前記第1弁体と前記第2弁体が相互に近接したとき、前記第1ステムと前記第2ステムとが当接して、前記第1弁体並びに前記第2弁体の移動が規制されるようにされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の四方切換弁。
  4. 前記第1ステム及び前記第2ステムの一方に設けられた嵌合凸部が、前記第1ステム及び前記第2ステムの他方に設けられた嵌合凹部に摺動可能に嵌め込まれていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の四方切換弁。
  5. 前記内筒部材に、前記第1ステム又は前記第2ステムと線接触しながら前記第1ステム又は前記第2ステムの移動をガイドするガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の四方切換弁。
  6. 前記第1ピストンと前記第1ステムを連結する第1連結部材と前記内筒部材との間、及び、前記第2ピストンと前記第2ステムを連結する第2連結部材と前記内筒部材との間に、前記第1ステム及び前記第2ステムを相互に反対向きに付勢する第1付勢部材及び第2付勢部材が介装されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の四方切換弁。
  7. 前記第1ステムに隙間を持って外挿され且つ前記第1付勢部材と前記第1連結部材との間に介在されたリング状ばね受け部材と前記内筒部材との間、及び、前記第2ステムに隙間を持って外挿され且つ前記第2付勢部材と前記第2連結部材との間に介在されたリング状ばね受け部材と前記内筒部材との間に、前記第1付勢部材及び前記第2付勢部材が介装されていることを特徴とする請求項6に記載の四方切換弁。
  8. 前記第1連結部材及び/又は前記第2連結部材に、前記主弁ハウジングにおける前記第1ピストン及び/又は前記第2ピストンより前記主弁室側に摺動可能に内挿される筒状案内部が設けられていることを特徴とする請求項6又は7に記載の四方切換弁。
  9. 前記第1弁体又は前記第1ステムと前記第2弁体又は前記第2ステムとの間に、前記第1ステム及び前記第2ステムを相互に反対向きに付勢する付勢部材が介装されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の四方切換弁。
  10. 前記第1作動室への高圧流体の導入・排出の制御を、前記第1作動室に設けられたポート、並びに、前記四方切換弁の低圧部分及び高圧部分もしくは圧縮機に接続された第1三方パイロット弁により行うようにされ、
    前記第2作動室への高圧流体の導入・排出の制御を、前記第2作動室に設けられたポート、並びに、前記四方切換弁の低圧部分及び高圧部分もしくは圧縮機に接続された第2三方パイロット弁により行うようにされていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の四方切換弁。
  11. 前記第1三方パイロット弁と前記第2三方パイロット弁とが単一部品として構成されていることを特徴とする請求項10に記載の四方切換弁。
  12. 前記吐出側高圧ポートにおける前記主弁室との接続部分に、オリフィスが設けられていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の四方切換弁。
  13. ヒートポンプ式冷暖房システムにおいて、複数の弁体を連動して移動させることにより流路の切り換えを行う四方切換弁であって、
    一端側から順次、第1作動室、第1ピストン、主弁室、第2ピストン、第2作動室が配在された筒状の主弁ハウジングを有し、
    前記主弁室に、高圧側ポートが設けられるとともに、一端側及び他端側が開放した筒状の内筒部材が設けられ、
    該内筒部材に、一端側から順次、第1入出ポート、切換入出ポート、及び第2入出ポートが開口せしめられ、前記内筒部材における前記第1入出ポートより一端側、前記第1入出ポートと切換入出ポートの間、前記切換入出ポートと第2入出ポートの間、及び前記第2入出ポートより他端側に、第1高圧側弁座、第1切換ポート側弁座、第2切換ポート側弁座、及び第2高圧側弁座がそれぞれ設けられるとともに、前記第1高圧側弁座と前記第1切換ポート側弁座に選択的に接離するポペット式の第1弁体並びに前記第2切換ポート側弁座と前記第2高圧側弁座に選択的に接離するポペット式の第2弁体が配在され、
    前記第1ピストンと前記第1弁体とが、第1ステムにより一体移動可能に連結され、前記第2ピストンと前記第2弁体とが、第2ステムにより一体移動可能に連結されており、
    前記第1作動室並びに前記第2作動室への高圧流体の導入・排出を制御して前記第1弁体並びに前記第2弁体を移動させることにより、連通するポート間が切り換えられるようにされていることを特徴とする四方切換弁。
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