JP7108475B2 - 気体採取装置 - Google Patents
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Description
特許文献1のバッグは、例えば、オートサンプラーにセットされる。オートサンプラーでは、採取針がバッグに突き刺さり、バッグ内の気体を吸い出してガス分析装置に送り出す。
本発明の目的は、採取針が用いられる気体採取装置の安全性を向上することにある。
バッグ収納部は、開口部を有しており、装置筐体内の第1位置と、装置筐体外において開口部が露出することでバッグを収納するための第2位置との間で移動可能である。
採取針は、装置筐体内で固定されており、バッグ収納部が第2位置にあるときにバッグ収納部内には進入せず、バッグ収納部が第1位置にあるときにバッグ収納部内に進入している。
規制部は、ストッパを有している。ストッパは、バッグ収納部が第2位置にあるときに、バッグ収納部が第1位置に戻ることを許容する第1姿勢と、バッグ収納部が第1位置に戻ることを規制する第2姿勢とを取ることができる。
この装置では、バッグ収納部が第2位置にあるときにストッパを第2姿勢とすることで、バッグ収納部が意図せずに第2位置から第1位置に戻ることを規制できる。したがって、バッグ収納部の開口部が露出した状態でかつ採取針がバッグ収納部に進入する状態が生じにくい。
この装置では、姿勢変更機構によってストッパは自動的に第2姿勢に変更される。
この装置では、作業者が姿勢変更機構を操作することで、ストッパは第2姿勢に変更される。作業者はストッパではなく姿勢変更機構を操作できるので、作業性が良い。
この装置では、バッグ収納部が第2位置に到達するまでは、カバーによってバッグ収納部の開口部が閉じられている。したがって、バッグ収納部を引き出すときに、バッグ収納部の開口部が露出した状態で採取針がバッグ収納部に進入する状態が生じにくい。
この装置では、規制部の構造が簡単になる。
バッグ収納部は、開口部を有しており、装置筐体内の第1位置と、装置筐体外において開口部が露出することでバッグを収納するための第2位置との間で移動可能である。
採取針は、装置筐体内で固定されており、バッグ収納部が第2位置にあるときにバッグ収納部内には進入せず、バッグ収納部が第1位置にあるときにバッグ収納部内に進入する。
カバーは、開口部を開閉するための部材であり、バッグ収納部が第1位置から第2位置に向かって移動するときに第2位置に到達するまでは開口部を閉じており、第2位置に到達すれば開口部を開くことが可能である。
この装置では、バッグ収納部が第2位置に到達するまでは、カバーによってバッグ収納部の開口部が閉じられている。したがって、バッグ収納部を引き出すときに、バッグ収納部の開口部が露出した状態で採取針がバッグ収納部に進入する状態が生じにくい。
この装置では、カバー姿勢変更機構によってカバーは自動的に第2姿勢に変更される。
この装置では、作業者がカバー姿勢変更機構を操作することで、カバーは第2姿勢に変更される。作業者はカバーでなくカバー姿勢変更機構を操作すればよいので、作業性が良い。
(1)基本構成
図1~図5を用いて、第1実施形態の気体採取装置1を説明する。図1は、第1実施形態の気体採取装置(引き出し・クローズ)の斜視図である。図2は、図1の一部を取り除いた状態の斜視図である。図3は、気体採取装置(引き出し・オープン)の斜視図である。図4は、図3の一部を取り除いた状態の斜視図である。図5は、気体採取装置の内部構成を示す斜視図である。
なお、以下の説明では、後述するバッグ収納部9のスライド方向を第1方向とし、第1方向に直交する水平方向を第2方向とする。
気体採取装置1は、装置筐体5を有している。装置筐体5は、内部が空洞の箱部材である。装置筐体5は、図5~図11に示すように、内部空間5aと、装置手前側の開口部5bとを有している。内部空間5aには、後述する各種部材が設けられている。
バッグ収納部9が第1位置にあるときに、採取針7の先端7aはバッグ収納部9に進入している(図6)。バッグ収納部9が第2位置にあるときに、採取針7の先端7aはバッグ収納部9内には進入していない(図9)。
バッグ収納部9の前側プレート9cには、取手9dが設けられている。
カバー部材11は、カバー13を有している。カバー13は、バッグ収納部9が第2位置にある状態で、第1開口部9aを開閉するための部材である。
カバー13は、図1~図5に示すように、第2方向両端に把持操作部51を有している。把持操作部51は、バッグ収納部9の第2方向側面から第2方向にわずかに突出している。したがって、図1及び図3に示すように、作業者が例えば指53によって下から操作してカバー13を容易に開くことができる。なお、把持操作部51はバッグ収納9の出し入れを妨げない寸法に設定されている。
さらに具体的には、ストッパ15は、カバー13の長手方向両端に設けられた板状部材である。ストッパ15は、具体的には、90度の円弧状外周面を有する板状部材である。ストッパ15は、図1及び図2に示すように第1姿勢ではバッグ収納部9内に入り込んでおり、バッグ収納部9が開口部5bを出入りするのを制限しない。ストッパ15は、図3~図5に示すように第2姿勢では、開口部5bの外側近傍で装置筐体5の一部に対して第1方向に近接する位置に配置されるので、バッグ収納部9が開口部5bから内部空間5aに入るのを規制する。
安全板19には、採取針7が貫通可能な孔19aが形成されている。
気体採取装置1は、カラー47を有している。カラー47は、収納部シャフト43に固定され、安全板19の第1方向奥側に配置されている。カラー47は、バッグ収納部9を開くときに、安全板19を一緒に引き出すことを可能にする(例えば、図7)。また、バッグ収納部9を完全に開いたときに(例えば、図8)、カラー47は、安全板19がさらに第1方向奥側に移動することを規制することで、採取針7が露出することを防止する。
なお、カラー47の代わりに、バッグ収納部に折り返し部を形成して、折り返し部によってカラー47と同じ機能を実現してもよい。具体的には、折り返し部は、バッグ収納部9を開くときに、安全板19を一緒に引き出すことを可能にする。また、バッグ収納部9を完全に開いたときに、折り返し部は、安全板19がさらに第1方向奥側に移動することを規制することで、採取針7が露出することを防止する。
図6~図11を用いて、気体採取装置1において、バッグ収納部9を引き出して、ガスバッグ3をバッグ収納部9に収納して、バッグ収納部9を閉じる一連の動作を説明する。図6~図11は、気体採取装置の内部部材の動作を示す模式的平面図である。
図7では、バッグ収納部9は第1位置から第2位置への途中でわずかに引き出された位置にある。上記の動作では安全板19は、カラー47によって移動させられている。
この場合も採取針7は、安全板19の孔19aから突出して、バッグ収納部9内に位置している。ただし、カバー部材11のカバー13が第1開口部9aを閉じているので、作業者が採取針7の先端7aに触れることはできない。つまり、バッグ収納部9の第1開口部9aが露出した状態で採取針7がバッグ収納部9に進入する状態が生じない。
さらに、カバー部材11のカバー13が第2姿勢であるので、ストッパ15は第2姿勢を取っている。つまり、バッグ収納部9が第1位置に戻ることが規制されている。このため、例えば図8に示す第2位置からバッグ収納部9が意図せずに第1方向奥側に移動することを防止できる。つまり、バッグ収納部9の第1開口部9aが露出した状態でかつ採取針7がバッグ収納部9に進入する状態が生じない。
図10では、バッグ収納部9が第2位置と第1位置との間に位置している。また、ガスバッグ3は安全板19に当接している。この後に、安全板19は、ガスバッグ3に押されて第1方向奥側に移動する。
この状態で、バッグ収納部9内の気体は、採取針7から吸引されて図示しない測定装置に送られる。それにより、ガス測定が実行される。
前記実施形態ではカバー部材のカバーは作業者によって直接開閉されていたが、カバーは開閉機構を介して開閉されてもよい。
図12~図16を用いて、そのような実施形態としての第2実施形態を説明する。図12は、第2実施形態の気体採取装置(引き出し・クローズ)の斜視図である。図13は、図12の一部を取り除いた状態の斜視図である。図14は、気体採取装置(引き出し・オープン)の斜視図である。図15は、図14の一部を取り除いた状態の斜視図である。図16は、気体採取装置の内部構成を示す斜視図である。
なお、基本的な構成は第1実施形態と同じであるので、それら構成の説明は省略する。
さらに、カバー部材11のカバー13が第2姿勢であるので、ストッパ15は第2姿勢を取っている。つまり、バッグ収納部9が第1位置に戻ることが規制されている。このため、例えば図8に示す第2位置からバッグ収納部9が意図せずに第1方向奥側に移動することを防止できる。つまり、バッグ収納部9の第1開口部9aが露出した状態でかつ採取針7がバッグ収納部9に進入する状態が生じない。
第2実施形態ではカバー13を第2姿勢に変更する動作は、ねじりバネ17によって自動的に行われていた。しかし、カバー13の姿勢変更は、作業者の操作によって行われてもよい。
図17~図21を用いて、そのような実施形態を第3実施形態として説明する。図17は、第3実施形態の気体採取装置(引き出し・クローズ)の斜視図である。図18は、図17の一部を取り除いた状態の斜視図である。図19は、気体採取装置の内部構成を示す斜視図である。図20は、気体採取装置(引き出し・オープン)の斜視図である。図21は、図20の一部を取り除いた状態の斜視図である。
姿勢変更機構21は、第1部材23と、第2部材25とを有している。第1部材23は、第1部分23aと、第2部分23bと、操作部23cとを有している。第1部分23aは、第2方向に長く延びている。第2部分23bは、第1部分23aの両端から奥側に向かって斜め上方に延びている。第2部材25は、第1端がカバー13又はストッパ15に固定され、第2端が第1部材23の第2部分23bの端部に回動自在に連結されている。
操作部23cは、第1部材23の前面側に設けられた突起であり、前側プレート9cに形成されたスリット9e内に配置されている。スリット9eは上下方向に長く延びており、そのため操作部23cはスリット9eに沿って上下方向に移動可能である。
この状態から作業者が操作部23cを上側に移動させると、第2部材25が第1部材23によって駆動されながら、カバー部材11を回動させる。その結果、図20及び図21に示すように、カバー部材11が第2姿勢になる。
この装置では、作業者が姿勢変更機構21を操作することで、カバー部材11は第2姿勢に変更される。作業者はカバー部材11ではなく姿勢変更機構21を操作できるので、作業性が良い。
図22~図26を用いて、カバー13の姿勢変更を作業者の操作によって行う他の実施形態を第4実施形態として説明する。図22は、第4実施形態の気体採取装置(引き出し・クローズ)の斜視図である。図23は、図22の一部を取り除いた状態の斜視図である。図24は、気体採取装置の内部構成を示す斜視図である。図25は、気体採取装置(引き出し・オープン)の斜視図である。図26は、図25の一部を取り除いた状態の斜視図である。
姿勢変更機構31は、回転部材32と、第1部材33と、第2部材35とを有している。回転部材32は、円板部32aと、操作部32bとを有している。操作部32bは、円板部32aの前面側に設けられた突起であり、前側プレート9cに形成された孔9f内に配置されている。そのため操作部32bは孔9fにおいて回転可能である。回転部材32の奥側には、突起32cが設けられている(後述)。
第1部材33は、第1部分33aと、第2部分33bとを有している。第1部分33aは、第2方向に延びている。第1部分33aは、図24に示すように、第2方向に延びるスリット33cを有しており、その中に回転部材32の突起32cが挿入されている。第2部分33bは、第1部分33aから奥側に向かって斜め上方に延びている。第2部材35は、第1端がカバー13又はストッパ15に固定され、第2端が第1部材33の第2部分33bの端部に回動自在に連結されている。
この状態から作業者が操作部32bを回動させると、突起32cが、スリット33c内を移動しながら第1部材33を上側に移動させる。その結果、第2部材35が第1部材33によって駆動されながら、カバー部材11を回動させる。その結果、図25及び図26に示すように、カバー部材11が第2姿勢になる。なお、突起32cとスリット33cは互いに摺動するので、そこでの動作をスムーズにするために、少なくとも摺動箇所にはPOM(ポリアセタール)、PE(ポリエチレン)などの滑り性の良い樹脂材が用いられる。
この装置では、作業者が姿勢変更機構31を操作することで、カバー部材11は第2姿勢に変更される。作業者はカバー部材11ではなく姿勢変更機構31を操作できるので、作業性が良い。
上記第1~第4実施形態は、下記の構成及び機能を共通に有している。
気体採取装置(例えば、気体採取装置1)は、バッグ(例えば、ガスバッグ3)内の気体を採取するための装置であって、装置筐体(例えば、装置筐体5)と、バッグ収納部(例えば、バッグ収納部9)と、採取針(例えば、採取針7)と、規制部(例えば、カバー部材11)とを備えている。
バッグ収納部は、開口部(例えば、第1開口部9a)を有しており、装置筐体内の第1位置と、装置筐体外において開口部が露出することでバッグを収納するための第2位置との間で移動可能である。
採取針は、装置筐体内で固定されており、バッグ収納部が第2位置にあるときにバッグ収納部内には進入せず、バッグ収納部が第1位置にあるときにバッグ収納部内に進入している。
規制部は、ストッパ(例えば、ストッパ15)を有している。ストッパは、バッグ収納部が第2位置にあるときに、バッグ収納部が第1位置に戻ることを許容する第1姿勢と、バッグ収納部が第1位置に戻ることを規制する第2姿勢とを取ることができる。
この装置では、バッグ収納部が第2位置にあるときにストッパを第2姿勢とすることで、バッグ収納部が意図せずに第2位置から第1位置に戻ることを規制できる。したがって、バッグ収納部の開口部が露出した状態でかつ採取針がバッグ収納部に進入する状態が生じにくい。
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施例及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
ストッパとカバーは一体でなくてもよい。
ストッパとカバーは、いずれか一方のみが設けられていてもよい。
バッグ収納部は、スライドではなく、回動によって第1位置と第2位置との間を移動してもよい。
3 :バッグ
5 :装置筐体
5a :内部空間
5b :開口部
7 :採取針
9 :バッグ収納部
9a :第1開口部
9b :第2開口部
11 :カバー部材
13 :カバー
15 :ストッパ
21 :姿勢変更機構
31 :姿勢変更機構
Claims (8)
- バッグ内の気体を採取するための気体採取装置であって、
装置筐体と、
開口部を有しており、前記装置筐体内の第1位置と、前記装置筐体外において前記開口部が露出することでバッグを収納するための第2位置との間で移動可能なバッグ収納部と、
前記装置筐体内で固定されており、前記バッグ収納部が第2位置にあるときに前記バッグ収納部内には進入せず、前記バッグ収納部が第1位置にあるときに前記バッグ収納部内に進入している採取針と、
前記バッグ収納部が第2位置にあるときに、前記バッグ収納部が第1位置に戻ることを許容する第1姿勢と、前記バッグ収納部が第1位置に戻ることを規制する第2姿勢とを取ることができるストッパを有する規制部と、
を備えた気体採取装置。 - 前記バッグ収納部が第2位置に到達すれば、前記ストッパを自動的に第2姿勢に変更する姿勢変更機構をさらに備えている、請求項1に記載の気体採取装置。
- 前記バッグ収納部が第2位置にある状態で、前記ストッパは初期状態として第1姿勢に維持され、
前記バッグ収納部に設けられ、作業者の操作によって前記ストッパを第1姿勢から第2姿勢に変更する姿勢変更機構をさらに備えている、請求項1に記載の気体採取装置。 - 前記規制部は、前記開口部を開閉するためのカバーをさらに有しており、
前記カバーは、前記バッグ収納部が第1位置から第2位置に向かって移動するときに第2位置に到達するまでは前記開口部を閉じており、第2位置に到達すれば姿勢変更機構により前記開口部を開くことが可能である、請求項1に記載の気体採取装置。 - 前記ストッパと前記カバーは一体に形成されており、
前記ストッパが第1姿勢の時に前記カバーは前記開口部を閉じており、前記ストッパが第2姿勢の時に前記カバーは前記開口部を開いている、請求項4に記載の気体採取装置。 - バッグ内の気体を採取するための気体採取装置であって、
装置筐体と、
開口部を有しており、前記装置筐体内の第1位置と、前記装置筐体外において前記開口部が露出することでバッグを収納するための第2位置との間で移動可能なバッグ収納部と、
前記装置筐体内で固定されており、前記バッグ収納部が第2位置にあるときに前記バッグ収納部内には進入せず、前記バッグ収納部が第1位置にあるときに前記バッグ収納部内に進入する、採取針と、
前記開口部を開閉するための部材であり、前記バッグ収納部が第1位置から第2位置に向かって移動するときに第2位置に到達するまでは前記開口部を閉じており、第2位置に到達すれば姿勢変更機構により前記開口部を開くことが可能である、カバーと、
を備えた気体採取装置。 - 前記姿勢変更機構は、前記バッグ収納部が第2位置に到達すれば、前記カバーを自動的に開く、請求項6に記載の気体採取装置。
- 前記バッグ収納部が第2位置にある状態で前記カバーは初期状態として閉じられており、
前記姿勢変更機構は、前記バッグ収納部に設けられ、作業者の操作によって前記カバーを開かせる、請求項6に記載の気体採取装置。
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