JP7108427B2 - シーム溶接装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばIC、水晶振動子等の回路素子の容器に蓋を溶接するシーム溶接装置に関するものである。
IC、水晶振動子等の回路素子の封止作業は、パッケージにこれらの回路素子を収納して、配線や試験調整作業を行った後の最終製造工程として行われる。封止方法としては、樹脂封止、気密封止などがある。
気密封止法は、金属又はセラミックスのパッケージの中に素子を収納固定し、不活性ガス雰囲気中あるいは真空中でリッド(蓋)をかぶせて素子を完全に密封する方法である。この気密封止法によれば、水分などの不純物の侵入がなく、また局所加熱による封止なので、熱応力の影響も少なく樹脂封止に比べて高い封止信頼性を得ることができる。
この気密封止法のひとつであるシーム溶接法を用いて、パッケージにリッドを溶接するシーム溶接装置がある。このシーム溶接装置は、円板状のローラ電極によってワークに圧力を加えながら電流を流すことにより、発生するジュール熱によってワークを溶融させて接合を得るものである(特許文献1参照)。
図7は従来のシーム溶接装置によるシーリング作業を説明する図である。シーム溶接装置は、円板状のローラ電極10a,10bと、ローラ電極10a,10bに給電する導電シャフト11a,11bと、導電シャフト11a,11bに給電する電極ホルダ12a,12bと、電極ホルダ12a,12bを保持する電極支持アーム13a,13bとを備えている。図7における14はICや水晶振動子等のチップ、15は溶接対象のワークである。
ワーク15は、チップ14を収納するパッケージ16と、金属製のリッド(蓋)19とからなる。パッケージ16は、平面視四角形のセラミック製の基台17と、基台17上に形成された平面視角環状の金属製のリング18とからなる。リッド19は、底全面が開いた直方体状の頂部20と、頂部20の最下部から水平方向に延びる平面視四角形のフランジ部21とからなり、水平方向と垂直な平面で切断した断面形状がハット形の形状を有している。
従来のシーム溶接装置は、リッド19のフランジ部21にローラ電極10a,10bを所定の圧力下で接触させる。そして、ワーク15(パッケージ16とリッド19)を載置した図示しないトレイあるいは電極支持アーム13a,13bを移動させながら、電極ホルダ12a、導電シャフト11a、ローラ電極10a、リッド19、ローラ電極10b、導電シャフト11b、電極ホルダ12bという経路で電流を流すことにより、リッド19がパッケージ16に溶接される。周知のとおり、円柱状の導電シャフト11a,11bは、それぞれ電極ホルダ12a,12bの貫通穴に挿入されて支えられており、滑り摩擦で回転するようになっている。ローラ電極10a,10bは、導電シャフト11a,11bの一端に取付けられている。電極ホルダ12a,12bは、導電シャフト11a,11bの軸受として機能すると同時に、導電シャフト11a,11bに電流を供給する役目を果たす。
ところで、リッドの形状として、図7に示すようなハット形の断面形状のリッド19が用いられることがあり、リッド19の溶接相手として、基台17上にリング18が形成されたパッケージ16が用いられることがある。このようなパッケージ16とリッド19とを溶接対象のワーク15とする場合、パッケージ16を上から見たときに、図8(A)に示すように平面視角環状の金属製のリング18が平面視四角形の基台17上に正しい角度で形成されている場合だけでなく、製造誤差により図8(B)に示すように基台17の平面内でリング18が回転した状態で形成されている場合が有り得る。
このようなパッケージ16の上にリッド19を搭載する際には、カメラを利用した画像認識技術によりパッケージ16のリング18の位置を認識して、リング18の上にリッド19を正確に搭載することができる。また、リッド19の搭載後に不活性ガス雰囲気中で溶接を行う場合には、同様にカメラを利用した画像認識技術によりリッド19の位置を認識して、リッド19のフランジ部21にローラ電極10a,10bを正確に接触させることができる。
一方、真空中で溶接を行う場合、真空チャンバー内に真空対応のカメラを入れる必要があるが、真空中では空気の対流によって熱を逃がすことができなくなるため、冷却などの技術的に困難な問題が発生し、費用がかかるという問題があった。
真空中でカメラを使用せずに溶接を行う場合には、装置の機械的な精度のみによってリッド19の位置を判断することになるため、リッド19のフランジ部21を広くするようにしていた。
フランジ部21を広くする理由は、図8(B)のような状態のパッケージ16にリッド19を搭載すると、図9に示すように基台17の平面内でリッド19が回転した状態で搭載されることになり、このようなワーク15を溶接する場合に図10に示すようにリッド19の頂部20の側壁がローラ電極10a,10bと接触してしまう可能があるからである。頂部20の側壁がローラ電極10a,10bと接触してしまうと、溶接電流がフランジ部21と頂部20の側壁とに分流してしまい、溶接が不可能となる。
一方、リッド19のフランジ部21を広くすると、パッケージ16の容量が少なくなり、必要なデバイスをパッケージ16に収納できない可能性があった。
特開平7-284959号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、ローラ電極がリッドの頂部と接触する可能性を低減することができるシーム溶接装置を提供することを目的とする。
本発明のシーム溶接装置は、1対のローラ電極を導電シャフトを介して回動自在に軸支すると同時に前記1対のローラ電極に給電するシームヘッドと、パッケージとこのパッケージ上に載置されるリッドとからなる溶接対象のワークと、前記1対のローラ電極とが接近し接触した後に離れるように、前記ワークまたは前記シームヘッドのいずれかを第1の方向に移動させる駆動機構と、前記ワークと前記1対のローラ電極とが接触する直前の位置に、前記第1の方向と直角な水平方向である第2の方向に沿って並んで配置されるように前記シームヘッドに固定された1対のワークガイドとを備え、前記1対のワークガイドは、底全面が開いた直方体状の頂部とこの頂部の最下部から水平方向に延びる平面視四角形のフランジ部とからなる、断面形状がハット形の前記リッドに対し、前記1対のローラ電極が前記フランジ部の前記第1の方向の2辺と接触して、この2辺が前記パッケージに溶接されるように、前記ワークの前記第2の方向の位置を規制すると同時に前記第1、第2の方向に平行な面内での前記ワークの回転角度を規制することを特徴とするものである。
また、本発明のシーム溶接装置の1構成例において、前記1対のワークガイドは、前記ワーク接近するときの下端の高さが、前記リッドのフランジ部の上面よりも高くなるように配置され、前記1対のワークガイドの前記第2の方向の最小間隔は、前記1対のローラ電極の前記第2の方向の間隔よりも狭く、かつ前記リッドの頂部の前記第2の方向の最大寸法よりも広く設定されていることを特徴とするものである。
また、本発明のシーム溶接装置の1構成例において、前記1対のワークガイドは、溶接開始時に前記ワークと近い側の先端部において前記第2の方向の間隔が最大となり、前記第1の方向に沿って前記1対のローラ電極に近づくに従って間隔が漸次狭くなり、前記最小間隔に達したところで間隔一定となることを特徴とするものである。
本発明によれば、ワークガイドを設けることにより、リッドのフランジ部がローラ電極と接触し、リッドの頂部がローラ電極と接触しないように、位置および回転角度を整えた状態でワークをローラ電極の位置に導くことができるので、画像認識技術を用いることが難しい真空中であっても、ローラ電極がリッドの頂部に接触する可能性を低減することができる。その結果、本発明では、リッドのフランジ部を広くとる必要がなくなるので、パッケージの容量低下を回避することができる。
図1は、本発明の実施例に係るシーム溶接装置のシームヘッドの構造を示す斜視図である。 図2は、整列機構を装着していない従来のシームヘッドの構造を示す斜視図である。 図3は、本発明の実施例に係るシーム溶接装置の電気的な接続関係を示すブロック図である。 図4は、本発明の実施例に係るシーム溶接装置を用いる前のシーリング作業を説明する側面図および平面図である。 図5は、溶接開始直前のワークと本発明の実施例に係るシーム溶接装置のシームヘッドとの位置関係を示す平面図、正面図および側面図である。 図6は、本発明の実施例に係るシーム溶接装置のY方向の溶接時の動作を説明するフローチャートである。 図7は、従来のシーム溶接装置によるシーリング作業を説明する図である。 図8は、溶接対象のパッケージの平面図である。 図9は、従来のワークのばらつきの問題を説明する平面図である。 図10は、従来のシーム溶接装置の問題を説明する断面図である。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例に係るシーム溶接装置のシームヘッドの構造を示す斜視図であり、図7と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例のシームヘッド1は、従来と同様に、金属等の導電材料からなる円板状の1対のローラ電極10a,10bと、ローラ電極10a,10bに給電する、金属等の導電材料からなる円柱状の導電シャフト(図7の11a,11b、図1では不図示)と、導電シャフト11a,11bを回動自在に軸支すると同時に導電シャフト11a,11bに給電する、金属等の導電材料からなる電極ホルダ12a,12bと、電極ホルダ12a,12bを吊り下げる形で支持する金属製の電極支持アーム13a,13bと、電極支持アーム13a,13bをZ方向に移動させることが可能なシームヘッド駆動機構(不図示)とを備えている。
さらに、本実施例は、シームヘッド1に整列機構2を装着したことを特徴としている。整列機構2は、溶接時にワークとローラ電極10a,10bとが所定の位置関係になるように溶接対象のワークを導く1対の金属製のワークガイド3a,3bと、ワークとローラ電極10a,10bとが接触する直前の位置に配置されるようにワークガイド3a,3bを吊り下げる形で支持する1対の金属製のワークガイド支持アーム4a,4bとから構成される。
ワークガイド支持アーム4a,4bの下端にワークガイド3a,3bが固定され、ワークガイド支持アーム4a,4bの上端が電極支持アーム13a,13bに固定されている。比較のために、整列機構を装着していない従来のシームヘッドを図2に示す。
従来と同様に、ワーク15は、チップを収納するパッケージ16と、リッド19とからなる。パッケージ16は、平面視四角形のセラミック製の基台17と、基台17上に形成された平面視角環状の金属製のリング18とからなる。リッド19は、底全面が開いた直方体状の頂部20と、頂部20の最下部から水平方向に延びる平面視四角形のフランジ部21とからなり、水平方向と垂直な平面(XZ平面およびYZ平面)で切断した断面形状がハット形の形状を有している。パッケージ16のリング18は、平面視角環状の形状を有し、そのX方向、Y方向の寸法はリッド19のフランジ部21の外縁のX方向、Y方向の寸法と略一致している。このような寸法設定により、リング18の上にリッド19のフランジ部21の外縁を載せられるようになっている。
図3は本実施例に係るシーム溶接装置の電気的な接続関係を示すブロック図である。シーム溶接装置は、シームヘッド1を駆動するシームヘッド駆動機構100と、ワーク15が載置されたトレイを水平方向に動かすことが可能なXYステージ駆動機構101と、ローラ電極10a,10bに電流を供給する電源102と、シーム溶接装置全体を制御する制御部103と、制御部103のプログラムとシーム溶接装置の動作の情報などを予め記憶する記憶部104と、ユーザがシーム溶接装置に指示を与えるための操作部105とを備えている。制御部103は、シームヘッド駆動機構100を制御するシームヘッド駆動機構制御部103aと、XYステージ駆動機構101を制御するXYステージ駆動機構制御部103bと、電源102を制御する電源制御部103cとから構成される。
以下、本実施例のシーム溶接装置の動作を説明する。本実施例では、ワーク15の仮付けおよびX方向(第2の方向)のシーム溶接を不活性ガス雰囲気中で事前に行い、X方向と直交するY方向(第1の方向)のシーム溶接を図1のシームヘッド1を用いて真空中で行うことを想定している。したがって、シームヘッド1とシームヘッド駆動機構100とXYステージとXYステージ駆動機構101とは、図示しない真空チャンバー内に設けられる。
X方向のシーム溶接について簡単に説明する。図4(A)はX方向の溶接開始時のワーク15とローラ電極との位置関係を示す側面図、図4(B)は溶接開始時のワーク15とローラ電極との位置関係を示す平面図、図4(C)は溶接中のワーク15とローラ電極との位置関係を示す側面図、図4(D)は溶接中のワーク15とローラ電極との位置関係を示す平面図、図4(E)は溶接終了時のワーク15とローラ電極との位置関係を示す側面図、図4(F)は溶接終了時のワーク15とローラ電極との位置関係を示す平面図である。
X方向の溶接開始時に、図4(A)、図4(B)に示すように、ローラ電極30a,30bをリッド19に所定の圧力下で接触させる。このとき、図10で説明した溶接電流の分流を防ぐため、ローラ電極30a,30bをリッド19のフランジ部21と接触させ、ローラ電極30a,30bがリッド19の頂部20と接触しないようにする。上記のとおり、このような位置決めは、カメラを利用した画像認識技術により実現することができる。
そして、リッド19にローラ電極30a,30bを接触させた状態で、ワーク15を載せたトレイ32をX方向に沿って移動させながら、図示しない電源から導電シャフト31a、ローラ電極30a、リッド19、ローラ電極30b、導電シャフト31bという経路で電流を流す。こうして、図4(C)、図4(D)に示すように、ローラ電極30a,30bが回転しながら、移動中のリッド19のフランジ部21と接触することにより、抵抗発熱でフランジ部21とパッケージ16のリング18とを溶融させる。これにより、フランジ部21のX方向の2辺がパッケージ16に溶接される。図4(E)、図(F)の状態で溶接終了となる。
なお、以上のようなX方向の本付けの前にX方向の仮付けが行われる。仮付けは、リッド19のフランジ部21にローラ電極30a,30bを接触させて溶接電流を極短時間印加すればよく、周知の技術であるので、詳細な説明は省略する。
次に、本実施例のシーム溶接装置を用いたY方向のシーム溶接について説明する。図5(A)は溶接開始直前のワーク15とシームヘッド1との位置関係を示す平面図、図5(B)は溶接開始直前のワーク15とシームヘッド1との位置関係を示す正面図、図5(C)は溶接開始直前のワーク15とシームヘッド1との位置関係を示す側面図である。なお、図5(C)は、図5(B)のA-A線の位置からX方向に沿って左側を見た側面図である。図6はY方向の溶接時のシーム溶接装置の動作を説明するフローチャートである。
上記のとおり、シームヘッド1とシームヘッド駆動機構100とXYステージ33とXYステージ駆動機構101とは、真空チャンバー内に設けられる。
仮付けおよびX方向のシーム溶接が終了したワーク15は、トレイ32上に載置された状態で図示しない搬送装置によって真空チャンバー内に搬送され、XYステージ33上に載置される。
制御部103のXYステージ駆動機構制御部103bは、XYステージ駆動機構101を制御して、ワーク15が所定の溶接開始位置に来るようにXYステージ33を移動させる(図6ステップS100)。このとき、XYステージ駆動機構制御部103bは、トレイ32上に載置されたワーク15のX方向の中央位置と1対のローラ電極10a,10b間(1対のワークガイド3a,3b間)のX方向の中央位置とを略一致させる。トレイ32上に機械的に載置されたワーク15のX方向の大凡の中央位置は既知であるので、XYステージ33を移動させることで、ワーク15を溶接開始位置に移動させることができる。なお、XYステージ駆動機構101を用いる代わりに、シームヘッド駆動機構制御部103aがシームヘッド駆動機構100を制御して、溶接開始位置にあるワーク15の所にシームヘッド1を移動させるようにしてもよい。
続いて、制御部103のシームヘッド駆動機構制御部103aは、シームヘッド駆動機構100を制御して、シームヘッド1を下降させる(図6ステップS101)。このとき、シームヘッド1の下降後の高さは、溶接時にローラ電極10a,10bがリッド19のフランジ部21と接触する高さに設定されている。また、ローラ電極10a,10bは、その回転軸がX方向と平行となり、溶接時にフランジ部21のY方向の2辺の上を転がるようにして移動可能なように配置される。これにより、図5(A)~図5(C)に示した状態となる。
次に、制御部103のXYステージ駆動機構制御部103bは、XYステージ駆動機構101を制御して、図5(C)の矢印で示すようにY方向に沿ってXYステージ33を移動させることにより、ワーク15をローラ電極10a,10bの方に移動させる(図6ステップS102)。
ワーク15がローラ電極10a,10bと接触する直前の位置には、ワークガイド3a,3bが配置されているので、Y方向に移動するワーク15がワークガイド3a,3bと接触する。
ここで、ワークガイド支持アーム4a,4bを介してシームヘッド1から吊り下がるように固定されたワークガイド3a,3bの下端の高さは、上記のようにシームヘッド1を下降させたときに、リッド19のフランジ部21の上面よりも僅かに高くなり、かつリッド19の頂部20の上面よりも低くなるように設定されている。このような高さに設定している理由は、ワークガイド3a,3bの下端と僅かに擦れ合いながら、もしくはワークガイド3a,3bの下端に触れることなく、ワーク15がY方向に移動することができ、かつワーク15(リッド19)のX方向の位置およびXY面内でのワーク15(リッド19)の回転角度を規制できるようにするためである。
また、シームヘッド1を下降させたときのワークガイド3a,3bの上端の高さは、ワーク15(リッド19)のX方向の位置およびXY面内でのワーク15(リッド19)の回転角度を規制できる高さであればよい。
一方、図5(A)に示すように、ワークガイド3aとワークガイド3bのX方向の最小間隔WGは、ローラ電極10aとローラ電極10bのX方向の間隔WEよりも僅かに狭く、かつリッド19の頂部20のX方向の最大寸法WRよりも僅かに広く設定されている。このような寸法設定になっている理由は、ワークガイド3a,3bと僅かに擦れ合いながら、もしくはワークガイド3a,3bに触れることなく、ワーク15がY方向に移動可能で、かつリッド19のフランジ部21がローラ電極10a,10bと接触し、リッド19の頂部20がローラ電極10a,10bと接触しないようにするためである。
また、溶接開始時にワーク15と近い側の先端部においてワークガイド3a,3bのX方向の間隔が最大値(図1のWM)となり、Y方向に沿ってローラ電極10a,10bに近づくに従って間隔が漸次狭くなり、上記の最小間隔WGに達したところで間隔一定となるように、各ワークガイド3a,3bは上から見た平面形状が先細りの形となっている。このような形状により、ワーク15をローラ電極10a,10bの位置に円滑に導入することができる。
ローラ電極10a,10bに近づいたワーク15は、ワークガイド3a,3bによってX方向の位置およびXY平面内の回転角度が規制され、ローラ電極10a,10bに対して所定の位置関係になるように位置および回転角度が整えられた状態でフランジ部21がローラ電極10a,10bと接触する。ここで、所定の位置関係とは、リッド19のフランジ部21がローラ電極10a,10bと接触し、リッド19の頂部20がローラ電極10a,10bと接触しない位置関係のことを言う。
制御部103の電源制御部103cは、電源102を制御し、所定の溶接開始タイミング(例えばリッド19のフランジ部21がローラ電極10a,10bと接触する直前のタイミング)で電極ホルダ12aと電極ホルダ12b間に電圧を印加させる。リッド19のフランジ部21がローラ電極10a,10bと接触すると、電源102から電極ホルダ12a、導電シャフト(図7の11a)、ローラ電極10a、リッド19、ローラ電極10b、導電シャフト(図7の11b)、電極ホルダ12bという経路で溶接電流が流れる(図6ステップS103)。
こうして、ローラ電極10a,10bが回転しながら、移動中のリッド19のフランジ部21と接触することにより、抵抗発熱でフランジ部21とパッケージ16のリング18とを溶融させる。これにより、フランジ部21のY方向の2辺がパッケージ16に溶接される。このときの溶接の様子を示す図は、図4(A)~図4(F)のローラ電極30a,30bをローラ電極10a,10bに置き換え、X方向をY方向に置き換えた図に相当するので、図示は省略する。
制御部103の電源制御部103cは、電源102を制御し、所定の溶接終了タイミング(例えばリッド19のフランジ部21がローラ電極10a,10bから離れたタイミング)で溶接電流の流れを停止させる(図6ステップS104)。
なお、溶接電流を流し始める溶接開始タイミング、および溶接電流を停止する溶接終了タイミングは、シーム溶接装置の機械的精度によって決まる時間的精度で判断すればよい。溶接中の電流波形は良好な溶接特性が得られるように適宜決定すればよいので、詳細な説明は省略する。
制御部103のシームヘッド駆動機構制御部103aは、シームヘッド駆動機構100を制御して、シームヘッド1を上昇させる(図6ステップS105)。
そして、制御部103のXYステージ駆動機構制御部103bは、XYステージ駆動機構101を制御して、XYステージ33を停止させる(図6ステップS106)。
以上で、Y方向のシーム溶接が終了する。複数のワーク15についてシーム溶接を順次行う場合には、図6の処理を繰り返すようにすればよい。ただし、図6はシーム溶接装置の動作の1例であって、本発明は図6の処理の順番に限定されるものではない。
こうして、本実施例では、シームヘッド1に整列機構2を設けることにより、リッド19のフランジ部21がローラ電極10a,10bと接触し、リッド19の頂部20がローラ電極10a,10bと接触しないように、位置および回転角度を整えた状態でワーク15をローラ電極10a,10bの位置に導くことができるので、画像認識技術を用いることが難しい真空中であっても、ローラ電極10a,10bがリッド19の頂部20に接触する可能性を低減することができる。
なお、本実施例では、Y方向の溶接時にXYステージ33(ワーク15)を移動させているが、これに限るものではなく、XYステージ駆動機構101を用いる代わりに、シームヘッド駆動機構制御部103aがシームヘッド駆動機構100を制御して、Y方向に沿ってシームヘッド1を移動させることにより、ローラ電極10a,10bをワーク15の方に移動させるようにしてもよい。
また、本実施例では、Y方向の溶接を真空中で行う例について説明しているが、不活性ガス雰囲気中で行ってもよいことは言うまでもない。
本実施例で説明した制御部103と記憶部104とは、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って本実施例で説明した処理を実行する。
本発明は、シーム溶接に適用することができる。
1…シームヘッド、2…整列機構、3a,3b…ワークガイド、4a,4b…ワークガイド支持アーム、10a,10b…ローラ電極、11a,11b…導電シャフト、12a,12b…電極ホルダ、13a,13b…電極支持アーム、14…チップ、15…ワーク、16…パッケージ、17…基台、18…リング、19…リッド、20…頂部、21…フランジ部、32…トレイ、33…XYステージ、100…シームヘッド駆動機構、101…XYステージ駆動機構、102…電源、103…制御部、103a…シームヘッド駆動機構制御部、103b…XYステージ駆動機構制御部、103c…電源制御部、104…記憶部、105…操作部。

Claims (3)

  1. 1対のローラ電極を導電シャフトを介して回動自在に軸支すると同時に前記1対のローラ電極に給電するシームヘッドと、
    パッケージとこのパッケージ上に載置されるリッドとからなる溶接対象のワークと、前記1対のローラ電極とが接近し接触した後に離れるように、前記ワークまたは前記シームヘッドのいずれかを第1の方向に移動させる駆動機構と、
    前記ワークと前記1対のローラ電極とが接触する直前の位置に、前記第1の方向と直角な水平方向である第2の方向に沿って並んで配置されるように前記シームヘッドに固定された1対のワークガイドとを備え、
    前記1対のワークガイドは、底全面が開いた直方体状の頂部とこの頂部の最下部から水平方向に延びる平面視四角形のフランジ部とからなる、断面形状がハット形の前記リッドに対し、前記1対のローラ電極が前記フランジ部の前記第1の方向の2辺と接触して、この2辺が前記パッケージに溶接されるように、前記ワークの前記第2の方向の位置を規制すると同時に前記第1、第2の方向に平行な面内での前記ワークの回転角度を規制することを特徴とするシーム溶接装置。
  2. 請求項1記載のシーム溶接装置において、
    前記1対のワークガイドは、前記ワーク接近するときの下端の高さが、前記リッドのフランジ部の上面よりも高くなるように配置され、
    前記1対のワークガイドの前記第2の方向の最小間隔は、前記1対のローラ電極の前記第2の方向の間隔よりも狭く、かつ前記リッドの頂部の前記第2の方向の最大寸法よりも広く設定されていることを特徴とするシーム溶接装置。
  3. 請求項2記載のシーム溶接装置において、
    前記1対のワークガイドは、溶接開始時に前記ワークと近い側の先端部において前記第2の方向の間隔が最大となり、前記第1の方向に沿って前記1対のローラ電極に近づくに従って間隔が漸次狭くなり、前記最小間隔に達したところで間隔一定となることを特徴とするシーム溶接装置。
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