JP2008010731A - パッケージの封止方法、パッケージ封止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッケージ本体とリッドとを高精度で位置決めし、気密性が高い良好な封止を行うことができるパッケージの封止方法を提供する。
【解決手段】水晶発振器10の封止方法は、素子を収納する開口部を有するケース21の周端面にリング状のシームリング30が設けられた容器状のパッケージ本体20を磁性体からなるリッド35にて封止する水晶発振器10の封止方法であって、パッケージ本体20をパッケージ封止装置100に設けられるパッケージ案内板111に配設し、パッケージ本体20の周端面にリッド35を載置してパッケージ案内板111に設けられた4個の磁石200〜203によってリッド35とパッケージ本体20とを吸着し、位置決め爪168,169にて平面方向の位置決めをした後、パッケージ本体20とリッド35とをシーム溶接により溶着する。
【選択図】図6

Description

本発明は、パッケージの封止方法及びパッケージ封止装置に関する。詳しくは、パッケージ本体とリッドとを精度よく位置決めして封止するパッケージの封止方法と、パッケージの封止に用いるパッケージ封止装置に関する。
従来、水晶振動子や水晶発振器、SAWデバイス等のパッケージングにおいて、これらの素子を収納するケースと、ケースの開口部周縁部にシームリングを設けたパッケージ本体に金属製のリッドを溶接して気密封止する封止方法が用いられている。
近年、電子機器の小型化、薄型化の要求が強まり、それに伴い電子機器に採用されるパッケージデバイスも小型化、薄型が要求されている。デバイスパッケージの小型化、薄型化に際しては、素子を収納するパッケージ本体とリッド(金属キャップ)との位置を高精度に管理する必要がある。
パッケージ本体とリッドとの位置精度を高める方法として、パッケージ本体を溶接トレーに配設し、パッケージ本体の周端面にシームリングとリッドとを順次載置した後、リッドとシームリングとを押え治具を用いて位置決めし、スポット溶接してパッケージ本体を封止するパッケージの封止方法というものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−292974号公報(第4頁、図4)
このような特許文献1では、リッドとシームリングを押え治具によって位置決めし溶接を行っているが、この際、パッケージ本体は溶接トレーに載置することよって位置決めされている。しかし、パッケージ本体は溶接トレー内において移動することが考えられ、パッケージ本体とリッドまたはシームリングとの正確な位置決めをすることは困難である。
また、パッケージ本体及びリッドは軽量であることから、パッケージ溶接装置に備えるパッケージ本体及びリッド等の搬送装置、スポット溶接機等の駆動時における振動により移動し、相互の位置ずれが発生するというような課題が考えられる。
本発明の目的は、上述した課題を解決することを要旨とし、パッケージ本体とリッドとを高精度で位置決めし、気密性が高い良好な封止を行うことができるパッケージの封止方法とパッケージ封止装置を提供することである。
本発明のパッケージの封止方法は、素子を収納する開口部を有しケースの周端面にシームリングが設けられた容器状のパッケージ本体を磁性体からなるリッドにて封止するパッケージの封止方法であって、前記パッケージ本体をパッケージ封止装置に設けられるパッケージ案内板に配設し、前記パッケージ案内板に設けられた磁石によって前記リッドと前記パッケージ本体とを吸着した後、前記パッケージ本体の周端面に前記リッドを載置し平面方向の位置決めをするとともに、前記パッケージ本体と前記リッドとをシーム溶接により溶着することを特徴とする。
この発明によれば、パッケージ本体とリッドとをパッケージ案内板に載置し、位置決め爪にて位置決めしている。この際、リッドとパッケージ本体とが磁石の吸引力によってパッケージ案内板に吸着固定されるために、位置決め工程からシーム溶接工程に至るまでの間において、パッケージ本体とリッドとの位置ずれが発生しない。従って、パッケージ本体とリッドとの位置ずれに起因する気密不良や溶接不良等を防止することができる。
また、本発明のパッケージ封止装置は、素子を収納する開口部を有しケースの周端面にシームリングが設けられた容器状のパッケージ本体を磁性体からなるリッドにて封止するパッケージ封止装置であって、前記パッケージ本体が載置され、前記パッケージ本体の開口部の周端面に載置される前記リッドを吸着する磁石が備えられるパッケージ案内板と、前記パッケージ本体と前記リッドとの平面方向の位置決めをする位置決め爪部と、前記パッケージ本体と前記リッドを前記シームリングを介してシーム溶接する溶接装置と、を備えていることを特徴とする。
この発明によれば、パッケージ案内板に磁石が設けられ、位置決め爪部によって位置規制されたパッケージ本体とリッドとが磁石の吸引力によってパッケージ案内板に吸着固定されるために、位置決め工程からシーム溶接工程に至るまでの間において、パッケージ本体とリッドが移動することによる位置ずれが発生しない。磁石は、パッケージ案内板の所定位置に挿着すればよいので、簡単な構造でパッケージ本体とリッドとの位置ずれに起因する気密不良や溶接異常等を防止するパッケージ封止装置を提供することができる。
また、前記磁石が偶数個備えられ、前記パッケージ案内板の前記パッケージ本体を載置する面において隣接する前記磁石それぞれの極性が異なるよう並設されていることが好ましい。
このようにすれば、パッケージ本体及びリッドの吸引力を高めるとともに、隣接する磁石の極性が異なることから、磁性体からなるパッケージ本体に固着されているシームリングまたはリッドと磁石のN極、S極との間において磁力線が閉ループとなることから、磁石に対してパッケージ本体及びリッドの移動を抑制することができる。
また、前記磁石が、少なくとも前記リッドの外形角部それぞれに対向する位置近傍に配設されていることが好ましい。
このようにすれば、リッドの外形角部に対して上述する位置に磁石を配設することによって、磁束線は角部に集中する。従って、リッドの外形角部の吸引力が高まることから、パッケージ本体及びリッドの位置ずれをより一層抑制できる。
また、前記位置決め爪部が、平面的に対向する2対の位置決め爪を有し、前記位置決め爪が、前記リッドと前記シームリングまたは前記ケースの稜線部を同時に前記パッケージ本体の中心部に向かって付勢する斜面部を備えていることが望ましい。
このようにすれば、位置決め爪の斜面によってパッケージ本体とリッドの平面方向の位置決めをするとともに高さ方向にも押え力を与え、磁石による吸引力を補助することができる。
さらに、パッケージ本体の中心部に向かってリッドを位置決めするので、パッケージ本体に対してリッドを偏りなく位置決めすることができるという効果を有する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態1に係るパッケージ、図2〜図7はパッケージの封止装置及びこの封止装置を用いたパッケージの封止方法を示し、図8は実施形態2に係るパッケージの封止装置の一部を示している。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかし、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、以下の説明で参照する図面は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
また、本発明におけるパッケージとしては、内部に素子を収納しリッド(蓋体)にて封止する構造を有する小型デバイスを含み、例えば、水晶振動子や水晶発振器、SAWデバイス等のデバイスがあるが、以下に説明する実施形態では水晶発振器を例示して説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るパッケージの概略構造を示す断面図である。図1において、水晶発振器10は、ケース21にシームリング30を溶着したパッケージ本体20の開口部内部に素子としての水晶振動片40、発振回路を含むIC50を収納し、パッケージ本体20の開口部をリッド35にて気密封止して形成されている。
ケース21は、アルミナ(AlO3)に代表されるセラミックから形成された平面視して矩形の容器状の部材であり、段部23に水晶振動片40が固定され、底部22には水晶振動片40を励振するための信号を出力するIC50が固定されている。水晶振動片40とIC50とは、図示しない配線によって接続されている。
ケース21の開口部25の周端面24にはAu層がスパッタリングによって形成されている。そして、シームリング30が、上述したAu層の表面に銀蝋(Au層及び銀蝋は図示せず)を介して熱溶着されている。
シームリング30は、コバール(Fe・Ni・Co合金)からなるリング状の部材であって、表面にはAuメッキが施されている。ケース21とシームリング30とは、それぞれに偏りがないように正確に位置決めされて溶着され、パッケージ本体20を形成している。パッケージ本体20の開口部の周端面(つまり、シームリング30の表面)には、リッド35が固着されている。
リッド35は、コバールからなる薄板部材であり、表面にはNiメッキが施されている。
続いて、本実施形態にて例示されたケース21とシームリング30とリッド35の寸法関係について説明を加える。シームリング30は厚さが0.25mmで、平面形状はケース21の周端面24から突出しない大きさである。また、リッド35は厚さが0.1mmで、外周形状はリッド35の外周から突出しない大きさに設定されている。
水晶振動片40とIC50とが収納されたパッケージ本体20は、リッド35をパッケージ封止装置を用いてシーム溶接することにより気密封止される。
次に、本実施形態に係るパッケージ封止装置の構成について図面を参照して説明する。
図2は、パッケージ封止装置の主要な構成を示す説明図である。図1も参照する。図2において、パッケージ封止装置100は、搬送装置、位置決め装置、溶接装置、パッケージ本体20を載置するパッケージ案内板111(図3、参照)を有するステージ110、パッケージ(水晶発振器10)を搬出する搬出装置、装置全体の制御を司る制御装置180、電源部190とを備えて構成されている。
搬送装置としては、パッケージ本体供給装置120とリッド供給装置130を備えている。パッケージ本体供給装置120は、図示しない複数のパッケージ本体20を整列収容したマガジンと搬送装置とを含み、パッケージ本体20をステージ110上の所定位置に載置する。
また、リッド供給装置130は、図示しない複数のリッド35を整列収容したマガジンと搬送装置とを含み、リッド35をパッケージ本体20上の所定位置に載置する。リッド35とパッケージ本体20とは、位置決め装置によって正確に位置決めされる。
位置決め装置は、リッド35とパッケージ本体20との位置決めをするための位置決め部としての複数のリッド位置決め爪166〜169(以降、単に位置決め爪166〜169と表す)と、位置決め爪166〜169を駆動するためのリッド位置決め爪駆動部165とを備えている。リッド35とパッケージ本体20との位置決め方法については、後述する図6を参照して説明する。そして、リッド35とパッケージ本体20とは、溶接装置を用いて溶接固定される。
溶接装置は、溶接用電極を備える溶接用ヘッド150と、溶接ヘッド150を駆動し溶接電力を供給する溶接制御装置140とを備えて構成されている。本実施形態のパッケージ本体20は平面形状が矩形であるため、溶接はX方向、Y方向(Y方向はX方向に直行する)に分離して行われる。この際、パッケージ本体20は、X方向の溶接工程後にステージ110上のパッケージ案内板111(図3、参照)を90度回転してY方向の溶接を行う。従って、パッケージ案内板111を回転する案内板駆動部160がさらに備えられている。
リッド35とパッケージ本体20との溶接が完了したところで水晶発振器10(パッケージ)はパッケージ搬出装置170によって搬出され、パッケージトレー(図示せず)に整列される。
パッケージ封止装置100には、さらに、上述した各装置の全体を制御する制御装置180と電源部190とが備えられている。
次に、上述したパッケージ封止装置100の案内板の構造について図面を参照して説明する。
図3はパッケージ案内板111周辺を示す平面図、図4は図3のA−A切断面を示す部分断面図である。図3、図4において、パッケージ案内板111はステージ110に回転可能に装着されている。パッケージ案内板111は、円盤状の本体部と、本体部中央から下方に突出する回転軸113と、4個の丸棒状の磁石200〜203(ここでは永久磁石を採用している)から構成されている。
パッケージ案内板111の本体部の上面には、パッケージ本体20を案内する凹部112が形成されている。凹部112は、パッケージ本体20が着脱可能な最低限の大きさを有しており、凹部112の内側の4隅には磁石200〜203が埋め込まれている。なお、磁石200〜203の上面は、凹部112の底面114から突出しない。
パッケージ案内板111は、前述した案内板駆動部160(図2、参照)によって、回転軸113を中心に正確に90度往復回転できる構造としている。
磁石200〜203それぞれは、本実施形態では図3に示すように端面がパッケージ本体20の4箇所の外形角部に対向する位置に配設されている。さらに、磁石200はN極、磁石201はS極、磁石202はN極、磁石203はS極としパッケージ本体20に対向するように配設される。つまり、隣接する磁石どうしの極性が異なるように配設されている。
なお、磁石200〜203の配設位置は、図3では、パッケージ本体20の外周辺に内接するように配設されているが、パッケージ本体20またはリッド35の外形角部が、磁石端面の範囲内にあればよく、その範囲内において特に限定されない。
また、本実施形態では、磁石200〜203それぞれの磁束密度は3200G(ガウス)に設定している。磁束密度の大きさは、隣接する磁石の磁界が緩衝しあい影響することがない程度の大きさに設定される。従って、磁束密度は隣接する磁石の距離によって適宜設定する。
続いて、本実施形態に係るパッケージの封止方法について図面を参照して説明する。
図5、図6は、パッケージの封止方法の主たる工程を表した部分断面図である。まず、図5に示すように、パッケージ案内板111の凹部112内にパッケージ本体20を載置する。この際、ケース21に固着されているシームリング30は磁性体であるコバールで形成されているため、磁石200〜203の吸引力によって底面114に給材された姿勢で吸着される。そして、シームリング30の上面にリッド35を載置する。
図6(a)は、リッド35とパッケージ本体20の位置決め方法を表す断面図、図6(b)は平面図である。図6(a)、(b)において、パッケージ本体20(シームリング30)の周端面にリッド35を載置した後、位置決め爪166〜168により、パッケージ本体20とリッド35との位置決めを行う。
位置決め爪は、X方向及びY方向それぞれに対向する2対の爪部材からなる。つまり、1対の位置決め爪166,167は、パッケージ本体20の幅方向(Y方向)を位置決めし、他の1対の位置決め爪168,169は、パッケージ本体20の長手方向(X方向)を位置決めする。
また、位置決め爪168,169にはそれぞれ、パッケージ本体20側に斜面168a,169aが形成されており、これら斜面168a,169aが、シームリング30の稜線30a,30b、リッド35の稜線35a,35bに同時に当接してパッケージ本体20の中心部に向かって付勢している。図示は省略するが、位置決め爪166,167においても同様な形態でパッケージ本体20とリッド35との位置決めをしている。
なお、パッケージ本体20とリッド35とは、磁石200〜203によって底面114に吸引されているが、位置決め爪166〜169により水平方向には移動可能である。そして、位置決めされたパッケージ本体20とリッド35は、磁石200〜203の吸引力によって吸着されているので、次の溶接工程に至るまでの間、正確な位置を保持し続ける。位置決め爪166〜169は、位置決めをした後、リッド35及びパッケージ本体20から離間する方向(図6(b)において二点鎖線で表す位置)に移動する。
続いて、溶接装置を駆動してリッド35とシームリング30とを溶接する。
図7は、溶接工程を表す断面図である。図7において、溶接装置の溶接ヘッド150をリッド35の稜線に押し圧しながら溶接電力を供給して溶接固定する。溶接ヘッド150は、それぞれが対向する1対のローラ状の溶接電極151,152を備え、この溶接電極151,152をリッド35の稜線35a,35bに回転押し圧してリッド35とシームリング30とを溶接する。
ここで、図7に表す溶接工程は、図6(b)に表すリッド35のY方向の溶接の状態を表しており、リッド35の稜線35a,35bの一方の端部から他方の端部まで溶接電極151,152を回転させながら移動し、Y方向の溶接を連続して行う。このような連続的な溶接をシーム溶接と呼ぶ。
他方、長手方向(X方向)の溶接は、パッケージ案内板111を回転軸113を軸に90度回転させるとともに、溶接ヘッド150を長手方向用に切り替えることにより行うことができる。
なお、上述したシーム溶接工程に移行する前、つまりリッド35とパッケージ本体20との位置決めをした直後にスポット溶接により予備溶接工程を入れてもよい。
従って、前述した実施形態1によれば、パッケージ本体20とリッド35とを位置決めする際に、磁石200〜203の吸引力によってパッケージ案内板111に吸着固定しているために、位置決め工程からシーム溶接工程に至るまでの間において、パッケージ本体20とリッド35の位置ずれが発生しない。従って、パッケージ本体20とリッド35との位置ずれに起因する気密不良や溶接不良等を防止することができる。
また、磁石200〜203は、パッケージ案内板111の所定位置に挿着すればよいので、簡単な構造のパッケージ封止装置100を構成することができる。
また、磁石200〜203はパッケージ案内板111のパッケージ本体20を載置する底面114において隣接する磁石それぞれの極性が異なるよう並設されている。このように磁石を複数個(偶数個)備えることによって、パッケージ本体20及びリッド35の吸引力を高めることができる。また、隣接する磁石の極性が異なることから、パッケージ本体20またはリッド35と磁石のN極、S極との間において磁力線が閉ループとなることから、磁石200〜203それぞれに対してパッケージ本体20及びリッド35の移動を抑制することができる。
さらに、リッド35(シームリング30も含む)の外形角部に対向する位置近傍に磁石200〜203を配設することによって、磁束線は角部に集中する。従って、リッド35、シームリング30の外形角部の吸引力が高まることから、パッケージ本体及びリッドの位置ずれをより一層抑制できる。
なお、本実施形態では、リッド35とパッケージ本体20との位置決めの際、リッド35及びシームリング30の稜線を位置決め爪166〜169の斜面によって付勢する構造としている。しかし、ケース21、シームリング30、リッド35それぞれの外形形状の設定によっては、リッド35及びケース21の稜線を位置決め部としてもよい。
(実施形態2)
続いて、本発明に係る実施形態2について図面を参照して説明する。実施形態2は、前述した実施形態1が磁石を4個使用していることに対して磁石を6個使用していることに特徴を有している。従って、磁石の配列構成のみを図示して説明する。実施形態1と同じ機能を有する部材には同じ符号を附している。
図8は、実施形態2に係る磁石のレイアウトを示す平面図である。図8において、パッケージ案内板111の底面114には、磁石が6個並設されている。
ここで、磁石200はN極、磁石204はS極、磁石201はN極、磁石202はS極、磁石205はN極、磁石203はS極というように隣接する磁石が異なる極性となるように配設されている。そして、磁石200〜203は、パッケージ本体20またはリッド35の外形角部に対向する位置近傍に配設される。
なお、磁石の数は、6個に限らず偶数個であればもっと多くしてもよく、パッケージ本体やリッドの大きさ、形状に合わせて任意に設けることができる。しかし、少なくともパッケージ本体の外形角部には磁石を配設することが好ましい。
従って、上述した実施形態2によれば、磁石数を増加することによりリッド35及びパッケージ本体20の吸引力を高め、より一層、相互の位置ずれを抑制することができる。
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前述した実施形態では、リッド35及びパッケージ本体20を吸着する手段として永久磁石を採用しているが、永久磁石以外に電磁石を採用してもよい。この場合、隣接する磁石の極性を異なるようにするためには、磁芯に巻回するコイルの巻き方向を変えることで実現できる。
また、磁石の数は4個あるいは6個の場合を例示したが、磁石数を2個にすることが可能である。このような場合、リッド35またはパッケージ本体20の外形角部のうち、対向する外形角部それぞれに極性がN極とS極となるように磁石を配設すればよい。
従って、本実施形態によれば、パッケージ本体とリッドとを高精度で位置決めし、気密性が高い良好な封止を行うことができるパッケージの封止方法とパッケージ封止装置を提供することができる。
本発明の実施形態1に係るパッケージの概略構造を示す断面図。 本発明の実施形態1に係るパッケージ封止装置の主要な構成を示す説明図。 本発明の実施形態1に係る案内板周辺を示す平面図。 図3のA−A切断面を示す部分断面図。 本発明の実施形態1に係るパッケージの封止方法の主たる工程のひとつを表した断面図。 本発明の実施形態1に係る位置決め方法を表し、(a)は断面図、(b)は平面図。 本発明の実施形態1に係るシーム溶接工程を表す断面図。 本発明の実施形態2に係る磁石のレイアウトを示す平面図。
符号の説明
10…水晶発振器、20…パッケージ本体、21…ケース、30…シームリング、35…リッド、100…パッケージ封止装置、111…パッケージ案内板、168,169…位置決め爪、200〜203…磁石。

Claims (5)

  1. 素子を収納する開口部を有しケースの周端面にシームリングが設けられた容器状のパッケージ本体を磁性体からなるリッドにて封止するパッケージの封止方法であって、
    前記パッケージ本体をパッケージ封止装置に設けられるパッケージ案内板に配設し、
    前記パッケージ案内板に設けられた磁石によって前記リッドと前記パッケージ本体とを吸着した後、前記パッケージ本体の周端面に前記リッドを載置し平面方向の位置決めをするとともに、前記パッケージ本体と前記リッドとをシーム溶接により溶着することを特徴とするパッケージの封止方法。
  2. 素子を収納する開口部を有しケースの周端面にシームリングが設けられた容器状のパッケージ本体を磁性体からなるリッドにて封止するパッケージ封止装置であって、
    前記パッケージ本体が載置され、前記パッケージ本体の開口部の周端面に載置される前記リッドを吸着する磁石が備えられるパッケージ案内板と、
    前記パッケージ本体と前記リッドとの平面方向の位置決めをする位置決め爪部と、
    前記パッケージ本体と前記リッドを前記シームリングを介してシーム溶接する溶接装置と、
    を備えていることを特徴とするパッケージ封止装置。
  3. 請求項2に記載のパッケージ封止装置において、
    前記磁石が偶数個備えられ、前記パッケージ案内板の前記パッケージ本体を載置する面において隣接する前記磁石それぞれの極性が異なるよう並設されていることを特徴とするパッケージ封止装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載のパッケージ封止装置において、
    前記磁石が、少なくとも前記リッドの外形角部それぞれに対向する位置近傍に配設されていることを特徴とするパッケージ封止装置。
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載のパッケージ封止装置において、
    前記位置決め爪部が、平面的に対向する2対の位置決め爪を有し、
    前記位置決め爪が、前記リッドと前記シームリングまたは前記ケースの稜線部を同時に前記パッケージ本体の中心部に向かって付勢する斜面部を備えていることを特徴とするパッケージ封止装置。
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CN104275567A (zh) * 2013-07-12 2015-01-14 亚企睦自动设备有限公司 部件的固定夹具、固定装置以及固定搬运器
JP7108427B2 (ja) 2018-02-23 2022-07-28 日本アビオニクス株式会社 シーム溶接装置

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