JP3974816B2 - 電子デバイス収容装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非磁性体からなるテープに形成された収容部に電子デバイスを収容する電子デバイス収容装置に関し、特に、磁性体部材を有する電子デバイスを収容部に収容する電子デバイス収容装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
モバイルコンピュータや携帯電話など、より一層の小型化を指向している製品には、省スペース化および高集積化を図るため、サイズが極めて小さい電子デバイス、所謂極小デバイスが用いられる。図9は、極小デバイスの一構成例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は平面図である。この図に示す極小デバイス10は、チップを樹脂で直方体状に封止して形成された樹脂封止体12と、チップの電極を樹脂封止体12の対向する2側面に引き出す第1および第2のリード14A,14Bとを有している。各部の寸法の一例を挙げると、樹脂封止体12の高さHは0.5mm、幅Wは1.2mm、奥行きDは0.6mmであり、リード14A,14Bの先端から樹脂封止体12の側面までの距離Lは0.3mmである。極小デバイス10のリード14A,14Bは、極小デバイス10の消費電力が小さいことから、放熱性のよい銅よりはむしろ、熱膨張係数が小さく、しかも加工性に優れ、強度が高い鉄系の金属で形成される。
【0003】
極小デバイス10の保管方法には、キャリアテープに複数形成されたエンボスまたは粘着テープからなる収容部に極小デバイス10を1個ずつ収容し、その後に収容部をシーリングする方法などがある。以下では、例として、極小デバイス10をエンボス内に収容する場合について説明する。
【0004】
図10は、キャリアテープの一構成例を示す斜視図である。キャリアテープ20は、樹脂またはパルプなどの非磁性体からなるテープであり、その長手方向にエンボス22が等間隔に複数設けられている。個々のエンボス22は、平面視略矩形をした収容部を構成する。エンボス22の大きさは極小デバイス10の大きさに対応させた上、できるだけ小さくし、エンボス22内で極小デバイス10が動ける自由度を小さくすることが望ましい。これによりエンボス22内で極小デバイス10が転動することまたは裏返しになることなく、所定の正しい収容姿勢を保つことができ、また転動などにより極小デバイス10が損傷または故障してしまうことを防ぐことができる。
なお、キャリアテープ20の側部には、テープ送りの際にスプロケットの歯を掛けるための孔24が等間隔に複数形成されている。
【0005】
図11は、極小デバイス10をキャリアテープ20のエンボス22内に収容する従来の手順を示す説明図である。極小デバイスの特性を測定し、正常に動作する極小デバイス10をピックアップ位置に配置する。このピックアップ位置の上方に配置されたコレット30を▲1▼方向に下降させ、その先端を極小デバイス10の樹脂封止体12の上面中央に接触させ、コレット30により極小デバイス10を吸引保持する。この状態でコレット30を▲2▼方向に上昇させ、続いて▲3▼方向に移動させ、極小デバイス10をリリース位置の上方に搬送する。リリース位置にはキャリアテープ20の空のエンボス22が配置されており、コレット30を▲4▼方向にリリース位置まで下降させ、コレット30による吸引を停止し、極小デバイス10をエンボス22内に収容する。その後、コレット30をピックアップ位置の上方に戻すとともに、キャリアテープ20をその長手方向▲5▼に送り、次のエンボスをリリース位置に配置する。以後、上述した動作を繰り返し行ない、キャリアテープ20のエンボス22内に極小デバイス10を1個ずつ収容する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、極小デバイス10をコレット30で吸引保持する際に生ずる位置ずれや、コレット30の移動量の誤差などにより、エンボス22に対する極小デバイス10の位置決め誤差が生じる。エンボス22は極小デバイス10の大きさに対してできるだけ小さく形成されるので、エンボス22に対する極小デバイス10の位置決め誤差により、極小デバイス10をエンボス22に収容する際にエンボス開口部に極小デバイス10が接触し、エンボス22から飛び出したり、転動したり、あるいは裏返しに収容されてしまうなどの収容ミスが起こることがあった。極小デバイス10のサイズは通常の電子デバイスと比較して極めて小さいため、位置決め誤差の及ぼす影響が顕著に表れ、収容ミスが特に起こりやすいという問題があった。
【0007】
極小デバイス10の収容ミスは、エンボス22内で極小デバイス10が転動する「デバイス転動」や、エンボス22内に極小デバイス10が1個も収容されていない「デバイス無し」などが発生する原因となる。デバイス転動に対しては、転動した極小デバイス10をオペレータがエンボス22内に入れ直し、デバイス無しに対しては、収容すべき極小デバイス10に相当するものをオペレータがエンボス22内に収容しなければならないので、オペレータが終始監視する必要があった。また、人為的に極小デバイス10をエンボス22内に収容するため、作業効率が低下するのみならず、極小デバイス10の樹脂封止体12に汚れや傷を付けてしまうことがあった。
【0008】
この問題は、極小デバイス10をエンボス22内に収容する場合だけでなく、エンボス22とは異なる他の形態の収容部に極小デバイス10を収容する場合にも同様に発生する問題である。
【0009】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、極小デバイスなどの電子デバイスを収容部に適切に収容できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の電子デバイス収容装置は、電子デバイスのリードが鉄などの磁性体からなることに着目し、かかるリードなどの磁性体部材を収容部の所定位置に向けて磁気力で吸引することにより、収容部に対する電子デバイスの位置決め誤差を補正することを特徴とする。
【0011】
より具体的には、本発明の電子デバイス収容装置は、長手方向に収容部が複数形成された非磁性体からなるテープを長手方向に送るテープ送り機構と、N極およびS極がともにテープの裏面と対向するとともにテープの長手方向に延在する磁石と、この磁石の所定位置に対応するテープ上に磁性体部材を有する電子デバイスを1個ずつ搬送するデバイス搬送機構とを備えたことを特徴とする。
磁石のN極およびS極がテープの裏面と対向しているので、テープに形成された収容部に電子デバイスが接近していく過程において、磁石のN極から出る磁束が、収容部が配置された空隙を経て、電子デバイスの磁性体部材を通り、再び収容部が配置された空隙を経て、磁石のS極に戻る閉磁路を形成し、磁性体部材を磁石のN極およびS極に向かって吸引することができる。よって、磁性体部材が収容部の中で配置されるべき位置と対向する位置を通るように、磁石のN極およびS極を配置することにより、電子デバイスが収容部に接近していく間に、収容部に対する電子デバイスの位置決め誤差のうち、少なくともテープの長手方向に垂直な方向の誤差を補正することができる。
また、磁石のN極およびS極がテープの長手方向に延在しているので、電子デバイスは収容部に収容された後、テープの長手方向にテープ送りしている間も、磁石のN極およびS極がある方向に吸引され続ける。
【0012】
ここで、磁石は、テープの裏面と離間して配置された磁石本体と、この磁石本体のN極およびS極とそれぞれ接触する板状に形成された磁性体からなる第1および第2の磁極部材とを有し、これらの第1および第2の磁極部材が、テープの長手方向に沿って互いに平行に配置された構成としてもよい。
このように磁石を磁石本体と第1および第2の磁極部材とから構成し、第1および第2の磁極部材を所望の形状に形成することにより、磁石のN極およびS極、ならびにそれらの突起部を、電子デバイスの磁性体部材に対応した適切な位置に配置することができる。なお、この構成では、第1および第2の磁極部材がそれぞれ磁石本体のN極およびS極と接触することにより磁化されるので、第1および第2の磁極部材の先端がそれぞれ磁石のN極およびS極として作用する。
【0013】
また、磁石本体のN極およびS極の中心線は、磁性体部材が収容部の中で配置されるべき位置と対向する位置を通るようにしてもよい。
これにより、磁性体部材が収容部の中で配置されるべき位置の磁束密度が最も高くなるので、磁性体部材をそれが配置されるべき位置に向かって吸引することができる。よって、電子デバイスが収容部に接近していく間に、収容部に対する電子デバイスの位置決め誤差のうち、テープの長手方向に垂直な方向の誤差だけでなく、テープの長手方向の誤差をも補正することができる。
【0014】
また、第1および第2の磁極部材とテープの裏面との間隔は、磁石本体が配置される位置からテープの長手方向と平行な方向に離れるにしたがって広くなるようにしてもよい。
このようにして磁極部材の端部(テープの長手方向の端部)とテープとの間隔を広くすることにより、磁極部材の端部よりも先の位置に送られたテープ上の電子デバイスが磁極部材の端部から受ける斜め方向の力を弱め、電子デバイスが収容部の中で転動することを防止することができる。
【0015】
また、本発明の電子デバイス収容装置は、長手方向に収容部が複数形成された非磁性体からなるテープを長手方向に送るテープ送り機構と、磁極がテープの裏面と対向するとともにテープの長手方向に延在する磁石と、この磁石の所定位置に対応するテープ上に磁性体部材を有する電子デバイスを1個ずつ搬送する搬送部とを備えたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
図1、図2および図3は、本発明の一実施の形態の電子デバイス収容装置の要部構成を示す正面図、側面図および平面図である。図4は、この電子デバイス収容装置が有するスプロケットの構成を示す側面図である。図5は、この電子デバイス収容装置の電気的な接続関係を示すブロック図である。これらの図では、図9〜図11に示した部材と同一部材に対しては、図9〜図11と同一符号で示している。
図5に示すように、この電子デバイス収容装置は、コレット32と、その駆動部34と、スプロケット60と、その駆動部64と、コレット駆動部34およびスプロケット駆動部64を制御する制御部70とを有している。コレット32とその駆動部34と制御部70とからデバイス搬送機構が構成され、スプロケット60とその駆動部64と制御部70とからテープ送り機構が構成される。
【0017】
コレット32は、制御部70がコレット駆動部34を制御することにより、図11におけるコレット30とほぼ同様に動作する。すなわち、ピックアップ位置で極小デバイス10を吸引保持し、その状態で極小デバイス10をキャリアテープ20に形成されたエンボス22上方のリリース位置まで搬送し、そこで吸引を停止し極小デバイス10を落下させる。
ただし、図1および図2に示すように、コレット32は、リード14A,14Bの先端が下側を向く状態で、極小デバイス10を保持する。また、リリース位置でリード14A,14Bがキャリアテープ20の両サイドを向くように、極小デバイス10を搬送する。このリリース位置は、エンボス22の開口部より高い位置に設定される。エンボス22の開口部からリリース位置までの高さh1 は、極小デバイス10の大きさおよび重さ、後述する磁石40の磁極(N極およびS極)の磁気量などにより決められる。
【0018】
図4に示すように、スプロケット60には、キャリアテープ20の側部に形成された孔24に掛ける歯62が付いている。スプロケット60は、スプロケット駆動部64に対する制御部70の制御により、キャリアテープ20の孔24に歯62を掛けながら所定角度回転する。これにより、キャリアテープ20をその長手方向▲5▼に送り、リリース位置の下方(すなわち、後述する磁石40上)に空のエンボス22を順次配置することができる。
【0019】
電子デバイス収容装置は更に、図1および図2に示すように、リリース位置からキャリアテープ20を挟んで更に下方に配置された磁石40を有している。磁石40のN極およびS極はともに、キャリアテープ20の裏面と対向するとともに、キャリアテープ20の長手方向▲5▼に延在している。
磁石40は更に、磁石本体42と、第1および第2の磁極部材44A,44Bとから構成されている。
磁石本体42は、希土類磁石などの永久磁石で構成され、エンボス22の裏面と離間して配置される。ここで、磁石本体42のN極およびS極は、キャリアテープ20の両サイドを向いている。また、図3に示すように、磁石本体42のN極およびS極の中心線X−X′は、極小デバイス10のリード14A,14Bがエンボス22の中で配置されるべき位置と対向する位置を通っている。
【0020】
第1および第2の磁極部材44A,44Bは、鉄などの磁性体を板状に形成したものであり、図3に示すように、キャリアテープ20の長手方向▲5▼に沿って互いに平行に、かつ、磁石本体42のN極およびS極とそれぞれ接触するように配置される。磁極部材44A,44Bはそれぞれ磁石本体42のN極,S極と接触することにより磁化され、磁極部材44A,44Bの上部の先端46A,46Bがそれぞれ磁石40のN極,S極として作用する。
【0021】
また、図1および図2に示すように、磁極部材44A,44Bの高さは磁石本体42より高く、磁極部材44A,44Bの上部が磁石本体42上面からエンボス22の裏面に向かって突出している。磁極部材44A,44Bの上部の先端46A,46Bからエンボス22の底面までの高さh2 は、例えば1mm程度である。
磁極部材44A,44Bの上部は、例えば図1に示すように周囲が切り欠かれて尖っており、磁極部材44A,44Bの上部の先端46A,46Bは、それぞれ極小デバイス10のリード14A,14Bがエンボス22の中で配置されるべき位置の直下を通っている。
【0022】
図6は、電子デバイス収容装置において極小デバイス10がエンボス22内に収容される原理を説明するための図である。
コレット32により極小デバイス10がエンボス22の上方のリリース位置に配置されると、エンボス22の下方に配置された磁石本体42のN極から出る磁束が、第1の磁極部材44Aを通り、エンボス22が配置された空隙を経て、極小デバイス10の第1のリード14Aおよび第2のリード14Bを通り、再びエンボス22が配置された空隙を経て、第2の磁極部材44Bを通り、磁石本体42のS極に戻る閉磁路50ができる。
【0023】
この閉磁路50を通る磁束により極小デバイス10の第1および第2のリード14A,14Bが磁化され、第1の磁極部材44Aの先端46A(N極)に近接する第1のリード14Aの先端がS極となり、第2の磁極部材44Bの先端46B(S極)と近接する第2のリード14Bの先端がN極となる。その結果、第1の磁極部材44Aの先端46A(N極)と第1のリード14Aの先端(S極)との間、および第2の磁極部材44Bの先端46B(S極)と第2のリード14Bの先端(N極)との間に働くクーロン力により、第1および第2のリード14A,14Bがそれぞれ第1および第2の磁極部材44A,44Bの先端46A,46Bに向かって引き付けられる。
【0024】
第1および第2の磁極部材44A,44Bの先端46A,46Bは、それぞれ第1および第2のリード14A,14Bがエンボス22の中で配置されるべき位置の直下を通るので、例えば図6に示すように、コレット32により極小デバイス10が左側にずれた位置で吸引保持されていたとしても、リリース位置でコレット32による吸引が停止されると、極小デバイス10は右下に向かう▲6▼方向に落下する。したがって、リリース位置においてエンボス22に対する極小デバイス10の位置決め誤差が発生したとしても、少なくともキャリアテープ20の長手方向▲5▼に垂直な方向の誤差を、極小デバイス10がリリース位置から落下している間に補正できることが分かる。
【0025】
また、磁石本体42のN極およびS極の中心線X−X′上で磁束密度が最も高くなるので、X−X′上にあるエンボス22内の位置、すなわち極小デバイス10のリード14A,14Bがエンボス22内で配置されるべき位置に向かって、リード14A,14Bを吸引することができる。したがって、キャリアテープ20の長手方向▲5▼に垂直な方向の誤差だけでなく、キャリアテープ20の長手方向▲5▼に平行な方向の誤差をも補正することができる。よって、極小デバイス10をエンボス22内の適切な位置に収容することができる。
【0026】
極小デバイス10をコレット32で吸引保持する際に生ずる位置ずれや、コレット30の移動量の誤差などに基づく位置決め誤差の発生自体を低減することは困難であるが、この電子デバイス収容装置を用いることにより、上述した位置決め誤差の発生自体の低減を図らなくても、極小デバイス10の収容ミスを低減すること可能となる。
なお、磁極部材44A,44Bの上部の周囲を切り欠いて尖らせることにより、サイズが極めて小さい極小デバイス10に対しても、第1および第2のリード14A,14Bがエンボス22の中で配置されるべき位置の直下に磁石40のN極およびS極を配置し、極小デバイス10の収容ミスを低減するという効果が得られる。
【0027】
また、極小デバイス10のリード14A,14Bの先端が、磁極部材44A,44Bの先端46A,46Bに向かって引き付けられるので、リード14A,14Bの先端が下側を向く状態で、極小デバイス10をエンボス22内に確実に収容することができる。
【0028】
また、磁石40のN極およびS極として作用する磁極部材44A,44Bの先端46A,46Bが、キャリアテープ20の長手方向▲5▼に延在しているので、図2に示すように、エンボス22内に収容された後の極小デバイス10A,10Bは、キャリアテープ20の長手方向▲5▼にテープ送りしている間も、磁石40のN極およびS極がある下方に吸引され続ける。このため、テープ送り中にキャリアテープ20が振動しても、この振動により軽量の極小デバイス10がエンボス22の外に飛び出すことや、エンボス22の中で転動することを低減できる。
【0029】
なお、磁極部材44A,44Bの▲5▼方向の端部48A,48Bよりも先の位置に送られたキャリアテープ20上の極小デバイス10Cは、磁極部材44A,44Bの端部48A,48Bから斜め方向の力を受ける。しかし、磁石本体42から離れた位置にある磁極部材44A,44Bの端部48A,48Bでは、漏洩磁束のため磁石本体42付近と比べて磁束密度が低いので、磁極部材44A,44Bの▲5▼方向の長さを適切な値に設定することにより、磁極部材44A,44Bの端部48A,48Bから受ける斜め方向の力を十分小さくし、この力により極小デバイス10Cがエンボス22の中で転動してしまうことを防止できる。
【0030】
しかし、装置の構造上、磁極部材44A,44Bの▲5▼方向の長さに制限がある場合には、図7に示す磁石80のように、磁石本体42が配置される位置から▲5▼方向に離れるにしたがって、第1の磁極部材84Aの高さを徐々に低くし、第1の磁極部材84Aとキャリアテープ20の裏面との間隔が徐々に広がるようにすればよい。このようにして磁極部材84Aの▲5▼方向の端部88Aとキャリアテープ20との間の空隙を広くすることにより、磁極部材84Aの端部88Aよりも先の位置に送られたキャリアテープ20上の極小デバイス10Cが磁極部材84Aの端部88Aから受ける斜め方向の力を弱めることができる。したがって、磁極部材84Aの▲5▼方向の長さを短くしても、極小デバイス10Cがエンボス22の中で転動してしまうことを防止できる。なお、図示しない第2の磁極部材についても、第1の磁極部材84Aと同様にすることは言うまでもない。
磁極部材の高さの変化は、図7に示す磁石80の磁極部材84Aのように、直線的であってもよいし、図8に示す磁石90の磁極部材94Aのように、曲線的であってもよい。図8において、98Aは磁極部材94Aの▲5▼方向の端部である。
【0031】
以上では、磁石本体42が永久磁石で構成される例を示したが、磁石本体42は電磁石で構成されるものであってもよい。
また、キャリアテープ20の下方に配置される磁石40の例は、磁石本体42と2つの磁極部材44A,44Bとからなるものに限らず、エンボス22の中でリード14Aが配置されるべき位置の直下を通るように、N極を上にして配置された第1の磁石と、リード14Bが配置されるべき位置の直下を通るように、S極を上にして配置された第2の磁石とからなるものであってもよい。
また、磁石40のN極およびS極は、エンボス22の中でリード14A,14Bが配置されるべき位置の近傍にそれぞれ配置されればよく、例えばエンボス22を外側から挟む位置に配置されてもよい。
また、磁石の一方の磁極、すなわちN極またはS極のみを、エンボス22の裏面に対向させても、エンボス22に対する極小デバイス10の位置決め誤差を補正する作用が得られる。
【0032】
また、収容対象となる極小デバイス10のリード14A,14Bは、磁気力により吸引される性質があればよいので、鉄系に限らず、ニッケル系などの磁性体からなる磁性体部材であってもよい。
また、コレット32によりエンボス22の上方から極小デバイス10を落下させる場合を例に説明したが、エンボス22に向かうガイドを用いて極小デバイス10をエンボス22に供給するようにしてもよい。なお、落下によらずに極小デバイス10をエンボス22に供給する場合にも、上述した電子デバイス収容装置を利用できる。
【0033】
また、エンボス22がキャリアテープ20の長手方向▲5▼に一列に整列配置されている場合を示したが、エンボス22がキャリアテープ20の長手方向▲5▼に二列以上設けられていてもよい。この場合、コレット32と磁石40との対を、エンボス22の列数に対応させて複数設けることにより、複数の電子デバイスを複数のエンボスに同時に収容でき、電子デバイスの収容に要する時間を短縮することができる。
また、上述した電子デバイス収容装置は、エンボス22とは異なる他の形態の収容部、例えばキャリアテープに複数設けられた接着テープからなる収容部に、極小デバイス10を1個ずつ収容する場合にも利用できる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電子デバイス収容装置によれば、電子デバイスの磁性体部材を収容部の所定位置に向けて磁気力で吸引することにより、収容部に対する電子デバイスの位置決め誤差があったとしても、これを補正し、収容部の適切な位置に電子デバイスを容易に収容することができる。
また、テープ送りしている間も、収容部に収容された電子デバイスを磁石の磁極がある方向に吸引し続けることにより、テープ送り中の振動により電子デバイスが収容部の外に飛び出すことや、収容部の中で転動することを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態の電子デバイス収容装置の要部構成を示す正面図である。
【図2】 本発明の一実施の形態の電子デバイス収容装置の要部構成を示す側面図である。
【図3】 本発明の一実施の形態の電子デバイス収容装置の要部構成を示す平面図である。
【図4】 電子デバイス収容装置が有するスプロケットの構成を示す側面図である。
【図5】 電子デバイス収容装置の電気的な接続関係を示すブロック図である。
【図6】 電子デバイス収容装置において極小デバイスがエンボス内に収容される原理を説明するための図である。
【図7】 磁極部材の変形例を示す側面図である。
【図8】 磁極部材の変形例を示す側面図である。
【図9】 極小デバイスの一構成例を示す図である。
【図10】 キャリアテープの一構成例を示す斜視図である。
【図11】 極小デバイスをキャリアテープのエンボス内に収容する従来の手順を示す説明図である。
【符号の説明】
10,10A〜10C…極小デバイス、12…樹脂封止体、14A,14B…リード、20…キャリアテープ、22…エンボス、24…孔、32…コレット、34…コレット駆動部、40,80,90…磁石、42…磁石本体、44A,44B,84A,94A…磁極部材、46A,46B…磁極部材の上部の先端、48A,48B,88A,98A…磁極部材の端部、50…閉磁路、60…スプロケット、62…歯、64…スプロケット駆動部、70…制御部、▲5▼…キャリアテープの長手方向。
Claims (4)
- 長手方向に収容部が複数形成された非磁性体からなるテープを前記長手方向に送るテープ送り機構と、
N極およびS極がともに前記テープの裏面と対向するとともに、前記テープの前記長手方向に延在する磁石と、
この磁石の所定位置に対応する前記テープ上に磁性体部材を有する電子デバイスを1個ずつ搬送するデバイス搬送機構と
を備え、
前記磁石は、前記テープに対向する部分の高さが、前記所定位置から前記長手方向に沿って低くなる形状を有する
ことを特徴とする電子デバイス収容装置。 - 請求項1に記載された電子デバイス収容装置において、
前記磁石は、
前記テープの前記裏面と離間して配置された磁石本体と、
この磁石本体のN極およびS極とそれぞれ接触する板状に形成された磁性体からなる第1および第2の磁極部材とを有し、
これらの第1および第2の磁極部材は、前記テープに対向する部分の高さが、前記所定位置から前記長手方向に沿って低くなる形状を有し、前記テープの前記長手方向に沿って互いに平行に配置されることを特徴とする電子デバイス収容装置。 - 請求項2に記載された電子デバイス収容装置において、
前記磁石本体の前記N極および前記S極の中心線は、前記磁性体部材が前記収容部の中で配置されるべき位置と対向する位置を通ることを特徴とする電子デバイス収容装置。 - 長手方向に収容部が複数形成された非磁性体からなるテープを前記長手方向に送るテープ送り機構と、
磁極が前記テープの裏面と対向するとともに、前記テープの前記長手方向に延在する磁石と、
この磁石の所定位置に対応する前記テープ上に磁性体部材を有する電子デバイスを1個ずつ搬送する搬送部と
を備え、
前記磁石は、前記テープに対向する部分の高さが、前記所定位置から前記長手方向の縁部に向うにしたがって低くなる形状を有する
ことを特徴とする電子デバイス収容装置。
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