JP2019118949A - 加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】DAFの上面に配設された被加工物を、効率よく個々のデバイスに対応して分割する。【解決手段】被加工物を保持する保持手段20と、レーザー光線を照射するレーザー光線照射手段50と、集光器51を加工送り手段31と、補正送り手段32と、被加工物を撮像するラインセンサー60と、ラインセンサー60が保持手段20に保持された被加工物をX軸方向に走査することにより、X座標におけるY軸方向の蛇行をY座標の補正値として検出し、X座標におけるY軸方向の蛇行をY座標の補正値として検出し、検出されたX座標、及びY座標からなる補正値を記録する座標記録手段と、補正値を参照しながら加工送り手段31、及び補正送り手段32を作動させて、保持手段20に保持された被加工物にレーザー光線を照射して第一の方向D1、及び第二の方向D2に延在する隙間のDAFを切断する制御手段と、から構成される加工装置1。【選択図】図1
Description
本発明は、DAF(Die Attach Film)の上面に複数のデバイスが第一の方向、及び第一の方向に直交する第二の方向に延在する隙間を有して配設された被加工物を個々のデバイスに対応してDAFを分割する加工装置に関する。
IC、LSI等の複数のデバイスが分割予定ラインによって区画され表面に形成されたウエーハは、個々のデバイスに分割され、携帯電話、パソコン等の電気機器に利用される。
一般的に、デバイスの裏面には、配線フレームにボンディングするためのDAFと称されるボンド層が配設される。DAFは、ウエーハを個々のデバイスに分割する前にウエーハの裏面に配設され、ウエーハと共に個々のデバイスに対応して分割される。
ところで、ウエーハの分割予定ラインにデバイスの仕上がり厚さに相当する深さの溝を形成し、ウエーハの表面に保護部材を配設して裏面を研削し、分割溝をウエーハの裏面に表出させてウエーハを個々のデバイスに分割する技術(例えば、特許文献1を参照。)、及びウエーハの裏面から分割予定ラインに対応する内部にレーザー光線の集光点を位置付けて照射し、分割予定ラインに沿って改質層を形成し、その後、外力を付与してウエーハを個々のデバイスに分割する技術(例えば、特許文献2を参照。)においては、上記した一般的な方法を適用し、ウエーハを個々のデバイスに分割する前にウエーハの裏面にDAFを配設してウエーハと共にDAFを分割することができない。よって、このような場合は、DAFの上面に個々のデバイスに分割された後のウエーハを配設し、ウエーハを分割した際に形成される隙間に沿ってレーザー光線を照射して個々のデバイスに対応してDAFを切断している(例えば、特許文献3を参照。)。
特許文献3に記載された技術によれば、DAFの上面に個々のデバイスに分割した後のウエーハを配設し、個々のデバイスに対応してDAFを分割することができる。しかし、個々のデバイスに分割した後のウエーハをDAFの上面に配設した場合、分割予定ラインに沿って分割された分割溝からなる隙間が蛇行した状態で個々のデバイスがDAFの上面に保持されることになる。この蛇行した隙間を、通常のアライメント工程等において使用される撮像手段によって撮像して検出し、該隙間の座標を記録し、この記録した座標に従ってレーザー光線の照射位置を制御して個々のデバイスに対応してDAFを切断する場合は、全ての隙間の蛇行状態を検出する必要があるため、レーザー加工を開始するまでの時間が掛かり、生産性が悪くなるという問題がある。
本発明は、上記事実に鑑みなされたものであり、その主たる技術課題は、DAFの上面に複数のデバイスが第一の方向、及び第一の方向に直交する第二の方向に延在する隙間を有して配設された被加工物を効率よく個々のデバイスに対応してDAFを分割する加工装置を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、DAFの上面に複数のデバイスが第一の方向、及び第二の方向に延在する隙間を有して配設された被加工物を個々のデバイスに対応してDAFを分割する加工装置であって、被加工物を保持する保持手段と、該保持手段に保持された被加工物にレーザー光線を照射する集光器を備えたレーザー光線照射手段と、該保持手段に対して該集光器をX軸方向に相対的に加工送りする加工送り手段と、該保持手段に対して該集光器をX軸方向に直交するY軸方向に相対的に補正送りする補正送り手段と、Y軸方向に延在し、X軸方向に相対的に走査して該保持手段に保持された被加工物を撮像するラインセンサーと、該ラインセンサーが該保持手段に保持された被加工物をX軸方向に走査することにより、該第一の方向に延在する隙間を撮像してX軸方向のX座標におけるY軸方向の蛇行をY座標の補正値として検出すると共に、該第二の方向に延在する隙間を撮像してX軸方向のX座標におけるY軸方向の蛇行をY座標の補正値として検出し、検出されたX座標、及びY座標からなる補正値を記録する座標記録手段と、該座標記録手段に記録された該補正値を参照しながら該加工送り手段、及び該補正送り手段を作動させて、該保持手段に保持された被加工物にレーザー光線を照射して第一の方向、及び第二の方向に延在する隙間のDAFを切断する制御手段と、から少なくとも構成される加工装置が提供される。
該加工送り手段は、該保持手段をX軸方向に加工送りするX軸送り手段であり、該補正送り手段は、該保持手段をX軸方向と直交するY軸方向に補正送りするY軸送り手段であることが好ましい。
本発明の加工装置は、被加工物を保持する保持手段と、該保持手段に保持された被加工物にレーザー光線を照射する集光器を備えたレーザー光線照射手段と、該保持手段に対して該集光器をX軸方向に相対的に加工送りする加工送り手段と、該保持手段に対して該集光器をX軸方向に直交するY軸方向に相対的に補正送りする補正送り手段と、Y軸方向に延在し、X軸方向に相対的に走査して該保持手段に保持された被加工物を撮像するラインセンサーと、該ラインセンサーが該保持手段に保持された被加工物をX軸方向に走査することにより、該第一の方向に延在する隙間を撮像してX軸方向のX座標におけるY軸方向の蛇行をY座標の補正値として検出すると共に、該第二の方向に延在する隙間を撮像してX軸方向のX座標におけるY軸方向の蛇行をY座標の補正値として検出し、検出されたX座標、及びY座標からなる補正値を記録する座標記録手段と、該座標記録手段に記録された該補正値を参照しながら該加工送り手段、及び該補正送り手段を作動させて、該保持手段に保持された被加工物にレーザー光線を照射して第一の方向、及び第二の方向に延在する隙間のDAFを切断する制御手段と、から少なくとも構成されていることから、Y軸方向において蛇行する隙間を効率よく補正値として検出し、補正値に基づいてDAFを切断することが可能になるので、加工装置の生産性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態に係る加工装置について添付図面を参照して、詳細に説明する。
図1には、本実施形態に係る加工装置1の全体斜視図が示されている。加工装置1は、後述する被加工物を保持する保持手段20と、保持手段20を移動させる移動手段30と、保持手段20に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段50と、を備えている。
移動手段30は、静止基台2上に配設され、保持手段20をX軸方向に加工送りするX軸送り手段31と、保持手段20をY軸方向に補正送りするY軸送り手段32と、を備えている。X軸送り手段31は加工送り手段として機能し、Y軸送り手段32は補正送り手段として機能する。なお、Y軸送り手段32は、レーザー加工時には、割り出し送り手段としても機能する。
保持手段20は、図中に矢印Xで示すX軸方向において移動自在に基台2に載置される矩形状のX方向可動板21と、図中に矢印Yで示すY軸方向において移動自在にX方向可動板21に載置される矩形状のY方向可動板22と、Y方向可動板22の上面に固定された円筒状の支柱24と、支柱24の上端に固定された矩形状のカバー板26とを含む。カバー板26には、カバー板26上に形成された長穴を通って上方に延びる円形状のチャックテーブル28が配設されている。チャックテーブル28は被加工物を保持し、図示しない回転駆動手段により回転可能に構成されている。チャックテーブル28の上面には、多孔質材料から形成され実質上水平に延在する円形状の吸着チャック40が配置されている。吸着チャック40は、支柱24の内部を通る流路によって図示しない吸引手段に接続されている。チャックテーブル28には、被加工物を、保護テープTを介して支持する環状のフレームFを固定するためのクランプ42が配設されている。なお、X軸方向は図1に矢印Xで示す方向であり、Y軸方向は矢印Yで示す方向であってX軸方向に直交する方向である。X軸方向、Y軸方向で規定される平面は実質上水平である。
移動手段30は、X軸送り手段31と、Y軸送り手段32と、を含む。X軸送り手段31は、パルスモータ33の回転運動を、ボールねじ34を介して直線運動に変換してX方向可動板21に伝達し、基台2上の案内レール2a、2aに沿ってX方向可動板21をX軸方向において進退させる。Y軸送り手段32は、パルスモータ35の回転運動を、ボールねじ36を介して直線運動に変換してY方向可動板22に伝達し、X方向可動板21上の案内レール21a、21aに沿ってY方向可動板22をY軸方向において進退させる。なお、図示は省略するが、X軸送り手段31、Y軸送り手段32、及びチャックテーブル28には、位置検出手段が配設されており、チャックテーブル28のX軸方向の位置、Y軸方向の位置、周方向の回転位置が正確に検出され、後述する制御手段10(図2、及び図3も併せて参照。)に伝達され、制御手段10から指示される指示信号に基づいてX軸送り手段31、Y軸送り手段32、及び図示しないチャックテーブル28の回転駆動手段が駆動され、任意のX座標位置、Y座標位置、及び角度にチャックテーブル28を位置付けることが可能である。
移動手段30の側方には、枠体4が立設される。枠体4は、基台2上に配設される垂直壁部4a、及び垂直壁部4aの上端部から水平方向に延びる水平壁部4bと、を備えている。枠体4の水平壁部4bの内部には、レーザー光線照射手段50の光学系(図示は省略する。)が内蔵されている。水平壁部4bの先端部下面には、レーザー光線照射手段50の一部を構成する集光器51が配設され、集光器51の内部には、レーザー光線を集光する集光レンズ52が内蔵されている。レーザー光線照射手段50には、レーザー発振器(図示は省略する。)が配設され、該レーザー発振器から発振されたレーザー光線は、集光器51の集光レンズ52によって集光され、保持手段20に保持される被加工物の所定の位置に集光スポットが形成される。
水平壁部4bの先端部下面において、集光器51のX軸方向で隣接する位置に、被加工物を撮像するラインセンサー60が配設される。ラインセンサー60の下部には、Y軸方向に沿って撮像素子が一列に配列された撮像素子部61が備えられている。ラインセンサー60によって撮像された画像信号は、制御手段10に送られ、被加工物の隙間を撮像してX軸方向のX座標におけるY軸方向の蛇行をY座標の補正値として検出し、検出されたX座標、及びY座標からなる補正値を座標記録手段12に記録する。
本実施形態の加工装置1は、概ね上記したとおりの構成を備えており、図1に加え、図2、及び図3を参照しながら、その作用について説明する。
図2に示すように、本実施形態における被加工物Wは、DAFの上面に複数のデバイス100が第一の方向、及び第一の方向に直交する第二の方向に延在する隙間110を有して配設されたものである。この被加工物Wは、保護テープTを介して環状のフレームFに保持される。
制御手段10は、コンピュータにより構成され、制御プログラムに従って演算を実行する中央演算処理装置(CPU)と、制御プログラム等を格納するリードオンリメモリ(ROM)と、検出した検出値、演算結果等を格納するための読み書き可能なランダムアクセスメモリ(RAM)と、入力インターフェース、及び出力インターフェースとを備えている。
制御手段10は、上記した構成に基づき、メモリに記録された制御プログラムによってX軸送り手段31、Y軸送り手段32、及びレーザー光線照射手段50を作動させるための制御信号を演算して出力する制御部11と、ラインセンサー60が保持手段20に保持された被加工物WをX軸方向に走査することにより検出される補正値を記録する座標記録手段12と、を有している。
まず、保護テープTを介してフレームFに保持された被加工物Wをチャックテーブル28の吸着チャック40上に載置したならば、図示しない吸引手段を作動することにより、チャックテーブル28の吸着チャック40に被加工物Wを吸引保持する。チャックテーブル28に被加工物Wを吸引保持したならば、クランプ42を作動してフレームFを把持して固定する。
チャックテーブル28に被加工物Wを固定したならば、制御手段10の作用により保持手段20を構成するX軸送り手段31を作動して、チャックテーブル28をラインセンサー60が上方に配設された領域に移動させる。
図2に基づいて座標記録手段12に記憶される被加工物Wの補正値の検出について説明する。被加工物Wに形成されたデバイス100は、予め個々に分割されており、隣接するデバイス100の間には隙間110が形成されている。DAFの上面にデバイス100が予め個々に分割された状態で配設されることから、図2の上方に被加工物Wの一部を拡大して示すように、第一の方向D1に延在する隙間110の中心を結ぶ線(拡大部分において一点鎖線L1〜L4で示す。)が、X軸方向のX座標(X1〜Xn)においてY軸方向に対し蛇行している。また、第一の方向D1に延在する隙間110と同様に、第二の方向D2に延在する隙間110も蛇行している。この被加工物W上の第一の方向D1、及び第二の方向D2に延在する全ての隙間110の中心を結ぶ線を、X軸方向に位置付けて検出することができれば、X軸方向のX座標(X1〜Xn)におけるY軸方向の蛇行をY座標(Y1〜Ym)の補正値として検出することが可能になる。この補正値は、被加工物W上の第一の方向D1、及び第二の方向D2に延在する隙間110の中心を結ぶ線が、X軸方向のX座標(X1〜Xn)においてY軸方向に対して蛇行しないと想定した場合の設計上の隙間の中心線の座標位置に対するずれ量である。
被加工物Wにおける第一の方向D1、及び第二の方向D2に延在する隙間110をラインセンサー60により撮像して、X軸方向のX座標におけるY軸方向の蛇行を補正値として検出する構成について、より具体的に説明する。
被加工物Wには、図2に示すように、被加工物Wの方向を規定するためのノッチNが形成されており、ノッチNを基準として、第一の方向D1と、第一の方向D1と直交する方向D2が規定される。チャックテーブル28に保持された被加工物Wは、X軸移動手段31によりラインセンサー60の撮像素子部61の下方側に移動させられた後、チャックテーブル28を適宜回転して回転位置の調整がなされる。次いで、X軸移動手段31を作動して、被加工物Wの第一の方向D1に延在する隙間110の一端部をラインセンサー60の直下に位置付ける。ラインセンサー60の撮像素子部61には、加工装置1におけるY軸方向に沿って多数の撮像素子が一列に配列されており、撮像素子部61のY軸方向における中間点が、X軸方向で被加工物Wの中心を通るように設定される。なお、撮像素子部61の長手方向の長さ寸法は、少なくとも被加工物Wの直径よりも大きい寸法に設定されることが好ましい。
被加工物Wにおける第一の方向D1に形成された隙間110が、X軸方向に沿うように位置付けられたならば、制御手段10によってラインセンサー60の撮像素子部61による撮像を開始すると共に、X軸送り手段31を作動して、図2において矢印X1で示す方向にチャックテーブル28を移動させる。これにより、ラインセンサー60が、保持手段20に保持された被加工物W上においてX軸方向に延在する全ての隙間110に対してX軸方向に走査することになる。そして、第一の方向D1に延在する隙間110を撮像したならば、各隙間110の中心を画像処理等により検出し、全ての隙間110のX座標おけるY軸方向の蛇行をY座標の補正値として検出する。上記したように、ラインセンサー60の撮像素子部61はY軸方向に沿って配設され、その長さは、少なくとも被加工物Wの直径よりも大きい寸法に設定されている。よって、保持手段20を矢印X1で示す方向に一度移動させることで、第一の方向D1に形成されている全ての隙間110を走査することができ、全ての隙間110のX座標おけるY軸方向の蛇行をX座標に対応付けてY座標の補正値として検出することができる。ここで検出された補正値は、制御手段10の座標記録手段12に記憶される。
第一の方向D1に形成された全ての隙間110における補正値が検出され、検出された補正値が座標記録手段12に記録されたならば、チャックテーブル28を90度回転させることにより、被加工物Wにおける第二の方向D2に延在する隙間110をX軸方向に位置付ける。このように第二の方向D2をX軸方向に位置付けたならば、上記した第一の方向D1に形成された隙間110の補正値を検出した方法と同様の方法により、ラインセンサー60を使用して第二の方向D2に延在する全ての隙間110の補正値を検出し、検出された補正値は、座標記録手段12に記録される。
上記したように、ラインセンサー60が保持手段20に保持された被加工物WをX軸方向に走査する構成を備えることにより、第一の方向D1、及び第二の方向D2に延在する隙間110を撮像してX軸方向のX座標におけるY軸方向の蛇行を補正値として検出し、検出されたX座標、及びY座標からなる補正値を座標記録手段12に効率よく記録することができる。
被加工物Wについて検出された補正値が座標記録手段12に記録されたならば、図3に示すように、個々のデバイス100に対応してDAFを分割するレーザー加工を実施する。なお、一般的なレーザー加工においては、レーザー光線の照射を実施する前に、被加工物Wのレーザー加工すべき位置と、レーザー光線照射手段50の集光器51との位置合わせをすべくアライメント工程を実施するが、本実施形態では、事前に被加工物Wの第一の方向D1、及び第二の方向D2に延在している隙間110の蛇行をラインセンサー60により検出し、補正値として座標記録手段12に記録することから、ここでは、アライメント工程は省略することができる。
上記したように、被加工物Wの隙間110に関する補正値が座標記録手段12に記録されたならば、X軸移動手段31、及びY軸移動手段32を作動して、被加工物Wの第1の方向D1に延在する所定の隙間110の一端を、レーザー光線照射手段50の集光器51の直下に位置付ける。
集光器51に導かれるレーザー光線LBは、集光器51の集光レンズ52によって集光され、集光される集光スポットは、被加工物Wに配設されたDAFに合わせられる。次いで、制御手段10の制御部11の作用により、集光器51からDAFを分割する波長のレーザー光線LBを照射しつつ、加工送り手段として機能するX軸送り手段31を作動して、被加工物Wを図3において矢印X2で示す方向に所定の速度で移動させる。このとき、制御手段10の制御部11は、現在加工している隙間110の蛇行状態を補正値として記録している座標記録手段12を参照する。そして、チャックテーブル28をX軸方向に加工送りしつつ、レーザー光線LBの照射位置が、レーザー加工中の隙間110の中心を通るように、座標記録手段12に記録されている補正値に基づいて、補正送り手段として機能するY軸送り手段32に対して制御信号を出力し、チャックテーブル28のY軸方向のY座標位置を補正する補正送りを実施する。
Y軸送り手段32を作動させることにより、チャックテーブル28のY座標位置を補正する補正送りを実施しながら、レーザー光線照射手段50によってレーザー光線LBを照射し、第一の方向D1に延在する隙間110の他端が第一の集光器51Aの直下位置に達したならば、レーザー光線LBの照射を停止するとともに、チャックテーブル28の移動を停止する。この結果、被加工物Wの裏面に配節されたDAFが、レーザー光線LBが照射された隙間110の中心に沿って分割される。一つの隙間110に対してこのようなレーザー加工を実施したならば、Y軸送り手段32によりチャックテーブル28をY軸方向に対して割り出し送りし、隣接する未加工の隙間110に対して、さらに第一の方向D1に沿ったレーザー加工を実施する。このような加工を第一の方向D1に沿って繰り返すことにより、被加工物Wの第一の方向D1における全ての隙間110に対してレーザー加工を実施する。
第一の方向D1における全ての隙間110に対してレーザー加工を実施したならば、チャックテーブル28を90度回転させて、第二の方向D2に延在する隙間110を、X軸方向に位置付ける。そして、第二の方向D2に延在する全ての隙間110に対して、上記した第一の方向D1において実施したレーザー加工と同様の加工を実施する。これにより、被加工物Wにおける全ての隙間110に対するレーザー加工が実施され、被加工物Wの裏面に配設されたDAFが、個々のデバイス100に対応して適切に分割される。
上記した第一のレーザー加工工程は、例えば、以下の加工条件で実施することができる。
レーザー光線の波長 :355nm
繰り返し周波数 :50kHz
平均出力 :3.0W
加工送り速度 :250mm/秒
レーザー光線の波長 :355nm
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平均出力 :3.0W
加工送り速度 :250mm/秒
上記した実施形態によれば、加工装置1のY軸方向に撮像素子が延在するように配設されたラインセンサー60を、X軸方向に相対的に走査し、保持手段20に保持された被加工物WのY軸方向で蛇行する隙間110をX座標に対応するY座標で検出して補正値として効率よく記録することができる。したがって、加工装置1におけるレーザー加工を短時間で完了させることができ、生産効率が極めて良好である。
本発明によれば、上記した実施形態に限定されず、本発明の技術的範囲に含まれる範囲で種々の変形例が提供される。例えば、上記した実施形態では、保持手段20をX軸方向に移動させるX軸移動手段31を配設して、ラインセンサー60をX軸方向に走査して保持手段20に保持された被加工物Wを撮像したが、これに限定されず、ラインセンサー60側にラインセンサー60をX軸方向に移動させるX軸送り手段を配設し、静止基台2に配設される保持手段に対して、ラインセンサー60をX軸方向に移動させて被加工物Wを撮像して補正値を検出するように構成してもよい。
1:加工装置
2:静止基台
4:枠体
10:制御手段
11:制御部
12:座標記録手段
20:保持手段
28:チャックテーブル
30:移動手段
31:X軸送り手段
32:Y軸送り手段
40:吸着チャック
50:レーザー光線照射手段
51:集光器
60:ラインセンサー
2:静止基台
4:枠体
10:制御手段
11:制御部
12:座標記録手段
20:保持手段
28:チャックテーブル
30:移動手段
31:X軸送り手段
32:Y軸送り手段
40:吸着チャック
50:レーザー光線照射手段
51:集光器
60:ラインセンサー
Claims (2)
- DAFの上面に複数のデバイスが第一の方向、及び第二の方向に延在する隙間を有して配設された被加工物を個々のデバイスに対応してDAFを分割する加工装置であって、
被加工物を保持する保持手段と、
該保持手段に保持された被加工物にレーザー光線を照射する集光器を備えたレーザー光線照射手段と、
該保持手段に対して該集光器をX軸方向に相対的に加工送りする加工送り手段と、
該保持手段に対して該集光器をX軸方向に直交するY軸方向に相対的に補正送りする補正送り手段と、
Y軸方向に延在し、X軸方向に相対的に走査して該保持手段に保持された被加工物を撮像するラインセンサーと、
該ラインセンサーが該保持手段に保持された被加工物をX軸方向に走査することにより、該第一の方向に延在する隙間を撮像してX軸方向のX座標におけるY軸方向の蛇行をY座標の補正値として検出すると共に、該第二の方向に延在する隙間を撮像してX軸方向のX座標におけるY軸方向の蛇行をY座標の補正値として検出し、検出されたX座標、及びY座標からなる補正値を記録する座標記録手段と、
該座標記録手段に記録された該補正値を参照しながら該加工送り手段、及び該補正送り手段を作動させて、該保持手段に保持された被加工物にレーザー光線を照射して第一の方向、及び第二の方向に延在する隙間のDAFを切断する制御手段と、
から少なくとも構成される加工装置。 - 該加工送り手段は、該保持手段をX軸方向に加工送りするX軸送り手段であり、
該補正送り手段は、該保持手段をX軸方向と直交するY軸方向に補正送りするY軸送り手段である、請求項1に記載の加工装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112372148A (zh) * | 2020-09-24 | 2021-02-19 | 松山湖材料实验室 | 激光加工系统、方法、计算机设备及可读存储介质 |
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---|---|---|---|---|
JP2007007668A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Disco Abrasive Syst Ltd | レーザー加工装置 |
JP2010064106A (ja) * | 2008-09-10 | 2010-03-25 | Disco Abrasive Syst Ltd | レーザー加工装置 |
JP2014215068A (ja) * | 2013-04-23 | 2014-11-17 | 株式会社ディスコ | 保護膜検出装置 |
JP2017130598A (ja) * | 2016-01-22 | 2017-07-27 | 株式会社ディスコ | ウエーハの加工方法 |
-
2018
- 2018-01-11 JP JP2018002346A patent/JP2019118949A/ja active Pending
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