(第1実施形態)
以下、障害物検出装置及び障害物検出方法を具体化した第1実施形態を図1~図7にしたがって説明する。
図1に示すように、移動体としてのフォークリフト10は、車体11と、車体11の前方に設けられた荷役装置12と、車体11の後方に設けられたカウンタウェイト13とを備える。なお、本実施形態のフォークリフト10は、搭乗者による運転が行われるフォークリフトである。
図2に示すように、フォークリフト10は、メインコントローラ17と、荷役装置12を動作させる荷役機構14と、フォークリフト10を走行させる駆動機構15と、フォークリフト10の起動状態と停止状態とを切り替えるキースイッチ16とを備える。
メインコントローラ17は、CPU18及びメモリ19を備える。メモリ19には、フォークリフト10を動作させるためのプログラム等が記憶されている。メインコントローラ17は、キースイッチ16によりフォークリフト10が起動状態にされている場合、駆動機構15や荷役機構14を制御することで荷役動作や走行動作をフォークリフト10に行わせる。一方で、メインコントローラ17は、キースイッチ16によりフォークリフト10が停止状態にされている場合、荷役動作や走行動作をフォークリフト10に行わせない。
フォークリフト10には、超音波によって障害物を検出する障害物検出装置20が搭載されている。障害物検出装置20は、超音波センサ21を備える。超音波センサ21は、超音波の送信と受信の両方を1つの素子で行う送受信兼用型である。
超音波センサ21は、図示しない圧電振動子を備える。圧電振動子は、電気信号を振動に変換可能であるとともに、振動を電気信号に変換可能である。圧電振動子は、後述する送信指令部31から送信信号が入力されることにより振動する。圧電振動子が振動することにより、超音波センサ21から超音波が送信される。超音波の送信方向の先に障害物がある場合、超音波は障害物に当たって反射する反射波となる。圧電振動子は、反射波を受けると振動し、反射波を受信した旨の受信信号を後述する検出部32に出力する。つまり、超音波センサ21は、超音波を送信する送信機能と、反射波を受信する受信機能とを有する。本実施形態の超音波センサ21では、受信信号を検出部32に送信するか否かを判定するための反射波の受信強度の閾値は一定の値に設定されている。また、本実施形態の圧電振動子は送受信兼用型であるため、超音波センサ21が超音波を送信している間、反射波を受信することはできない。さらに、本実施形態の障害物検出装置20が備える超音波センサ21の数は「1」であるため、超音波の送信及び反射波の受信は、同一の超音波センサ21によって行われる。
図1及び図4に示すように、超音波センサ21は、カウンタウェイト13に取り付けられ、車体11の後方に超音波を送信する。よって、障害物検出装置20により検出される障害物は、フォークリフト10の後方に存在する障害物である。本実施形態の障害物検出装置20では、フォークリフト10の後方3.0m以内の範囲内にある障害物を検出することを目的としている。よって、本実施形態での障害物検出装置20による検出対象範囲A(図4参照)は、実際に障害物を検出したい範囲に対して余裕をもたせた範囲として、超音波センサ21からフォークリフト10の後方3.4m以内の範囲に設定されている。以下、検出対象範囲A内にある障害物を近距離障害物とし、検出対象範囲A外にある障害物を遠距離障害物とする。
図3に示すように、障害物検出装置20は、制御ECU30を備える。制御ECU30は、CPUと、RAM及びROM等からなる記憶部とを備える電子制御ユニット:Electronic Control Unitである。記憶部には、障害物検出装置20を制御するための種々のプログラムが記憶されている。制御ECU30は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェア、例えば、特定用途向け集積回路:ASICを備えていてもよい。制御ECU30は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASIC等の1つ以上の専用のハードウェア回路、あるいは、それらの組み合わせを含む回路として構成し得る。プロセッサは、CPU、並びにRAM及びROM等のメモリを含む。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリ、すなわちコンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆるものを含む。制御ECU30は、メインコントローラ17と相互に通信可能に接続されている。なお、本実施形態では、制御ECU30はメインコントローラ17とは別体で形成されている。
制御ECU30は、超音波センサ21に接続された送信指令部31を備える。送信指令部31は、超音波センサ21に送信信号を出力することで超音波センサ21に超音波を送信させる。送信指令部31は、キースイッチ16によりフォークリフト10が起動状態にされている間、繰り返し送信信号を出力する。超音波センサ21は、送信指令部31からの送信信号が入力される度に超音波を送信する。よって、送信指令部31による送信信号の出力間隔は、超音波センサ21による超音波の送信間隔と同じになる。
制御ECU30は、超音波センサ21に接続された検出部32を備える。超音波センサ21が反射波を受信した場合、検出部32には超音波センサ21から受信信号が入力される。検出部32は、超音波センサ21による反射波の受信結果から障害物の有無を検出する。検出部32は、超音波センサ21から反射波の受信信号が入力されることにより、フォークリフト10の後方に障害物があることを検出する。
制御ECU30は、送信指令部31及び検出部32に接続された測定部33と、測定部33に接続された判定部34とを備える。測定部33は、超音波の送信から反射波の受信までに要する時間(以下、反射波の受信時間という)を測定する。判定部34は、検出した障害物が近距離障害物であるか、遠距離障害物であるかを判定する。また、判定部34は、判定結果をメインコントローラ17に出力する。メインコントローラ17は、障害物が近距離障害物であると判定された場合、走行動作をフォークリフト10に行わせない。メインコントローラ17は、障害物が遠距離障害物であると判定された場合、走行動作をフォークリフト10に行わせる。
障害物検出装置20は、障害物の有無を検出し、検出部32が障害物を検出した場合には検出した障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定する。障害物検出装置20は、初期状態では障害物の有無を検出するようになっており、障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定部34が判定し終えると障害物の有無の検出を再開する。障害物検出装置20が障害物の有無を検出するときには、送信指令部31は、第1送信間隔Taで超音波センサ21に超音波を送信させる。また、障害物検出装置20が検出した障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定するときには、送信指令部31は、第2送信間隔Tbで超音波センサ21に超音波を送信させる。後述するが、第1送信間隔Taは、障害物の検出対象範囲Aに基づいて設定され、第2送信間隔Tbは、第1送信間隔Taと異なるように設定される。
図4に示すように、超音波センサ21から障害物Xまでの距離L[m]は、音速V[m/sec]と反射波の受信時間t[sec]から、L=V×t/2で表される。よって、超音波センサ21から障害物Xまでの距離L[m]が長くなるほど、反射波の受信時間t[sec]も長くなる。上述したように、本実施形態では、超音波センサ21からフォークリフト10の後方3.4m以内の範囲が、障害物検出装置20による検出対象範囲Aに設定されている。このため、例えば、音速Vを340[m/sec]とすると、超音波センサ21が超音波を送信してから約20ms後までに反射波を受信しない場合、検出対象範囲A内には近距離障害物が存在しないといえる。
検出対象範囲Aは、フォークリフト10の走行動作に対する障害物を検出するために便宜上設定された範囲である。超音波センサ21から送信される超音波は、実際には検出対象範囲Aであるフォークリフト10の後方3.4mよりも更に後方まで到達する。本実施形態の超音波センサ21から送信される超音波は、フォークリフト10の後方10.0mまで到達するものとする。よって、超音波センサ21からフォークリフト10の後方10.0m以内の範囲は、障害物検出装置20による検出可能範囲B(図4参照)である。超音波は、検出対象範囲A内にある近距離障害物に当たることによって反射するだけでなく、検出対象範囲A外かつ検出可能範囲B内にある遠距離障害物に当たることによっても反射する。超音波センサ21は、検出対象範囲A内外に関わらず障害物によって反射した反射波を受信する。よって、超音波センサ21は、超音波を送信してから約20~58.8ms経過するまでの間に、検出対象範囲A外にある遠距離障害物によって反射した反射波を受信する可能性がある。
これを踏まえ、超音波の送信間隔を例えば60msに設定することも考えられるが、送信した超音波が障害物に当たって反射することを利用して検出を行う性質上、超音波の送信間隔を長くするほど障害物の検出に要する時間も長くなる。逆にいえば、超音波の送信間隔を短くするほど障害物の検出に要する時間も短くなり、障害物の有無を早期に検出できる。本実施形態では、検出対象範囲A内にある近距離障害物を検出可能としつつ、障害物を早期に検出するために第1送信間隔Taを20msに設定している。障害物が近距離障害物である場合、反射波の受信時間は第1送信間隔Ta:20ms以下になり、障害物が遠距離障害物である場合、反射波の受信時間は第1送信間隔Ta:20msよりも長くなる。障害物検出装置20が障害物の有無を検出するとき、送信指令部31は、20ms毎に送信信号を超音波センサ21に出力し、超音波センサ21は、20ms毎に超音波を送信する。
次に、障害物検出方法について説明する。
キースイッチ16によりフォークリフト10が起動状態にされることにより、障害物検出装置20の運転が開始される。障害物検出装置20は、まず、障害物の有無を検出する。
具体的には、図5に示すように、超音波センサ21から第1送信間隔Taで超音波を送信する(ステップS10)。超音波センサ21が反射波を受信しなかった場合(ステップS11でNO)、検出部32は、フォークリフト10の後方における検出可能範囲B内に障害物が無いことを検出する(ステップS12)。超音波センサ21が反射波を受信した場合(ステップS11でYES)、検出部32は、フォークリフト10の後方における検出可能範囲B内に障害物があることを検出する(ステップS13)。ステップS11において超音波センサ21が受信した反射波を検出用反射波とする。検出用反射波は、障害物の検出に用いられた反射波である。
次に、障害物検出装置20は、検出した障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定する。
具体的には、測定部33は、第1検出時間Tcを測定する。第1検出時間Tcとは、検出用反射波の受信時刻と、検出用反射波の受信直前に行われた超音波の送信時刻との差である。言い換えると、超音波センサ21が検出用反射波を受信した時刻から、検出用反射波の受信直前に超音波センサ21が超音波を送信した時刻まで遡るのに要する時間である。測定部33は、測定した第1検出時間Tcを送信指令部31及び判定部34に送信する。送信指令部31は、第1送信間隔Ta及び第1検出時間Tcに基づいて第2送信間隔Tbを設定する。第2送信間隔Tbは、第1送信間隔Taと異なり、かつ第1送信間隔Taと第1検出時間Tcとの和であるTa+Tcと異なるように設定される。
超音波センサ21から第2送信間隔Tbで超音波を2回送信する(ステップS14)。第2送信間隔Tbで送信された超音波は、障害物に当たって反射する。このため、超音波センサ21は、第2送信間隔Tbで送信された超音波の反射波を受信する。検出用反射波よりも後に超音波センサ21によって受信される反射波を判定用反射波とする。また、判定用反射波のうち、検出用反射波の受信後初めて受信される反射波を第1判定用反射波とし、第1判定用反射波の受信後に受信される反射波を第2判定用反射波とする。
測定部33は、第2検出時間Td及び第3検出時間Teを測定する。第2検出時間Tdとは、第1判定用反射波の受信時刻と、第1判定用反射波の受信直前に行われた超音波の送信時刻との差である。言い換えると、第2検出時間Tdは、超音波センサ21が第1判定用反射波を受信した時刻から、第1判定用反射波の受信直前に超音波センサ21が超音波を送信した時刻まで遡るのに要する時間である。第3検出時間Teとは、第2判定用反射波の受信時刻と、第2判定用反射波の受信直前に行われた超音波の送信時刻との差である。言い換えると、第3検出時間Teは、超音波センサ21が第2判定用反射波を受信した時刻から、第2判定用反射波の受信直前に超音波センサ21が超音波を送信した時刻まで遡るのに要する時間である。測定部33は、測定した第2検出時間Td及び第3検出時間Teを判定部34に出力する。
判定部34は、検出用反射波の受信時間である第1受信時間T1と、第1判定用反射波の受信時間である第2受信時間T2と、第2判定用反射波の受信時間である第3受信時間T3とを取得する(ステップS15)。本実施形態では、判定部34は、測定部33から入力された第1検出時間Tcを第1受信時間T1として取得する。判定部34は、測定部33から入力された第2検出時間Tdを第2受信時間T2として取得する。判定部34は、測定部33から入力された第3検出時間Teを第3受信時間T3として取得する。
判定部34は、判定用時間としての第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2を算出する(ステップS16)。第1判定用時間ΔT1は、第1受信時間T1と第2受信時間T2との差|T1-T2|であり、第2判定用時間ΔT2は、第1受信時間T1と第3受信時間T3との差|T1-T3|である。判定部34は、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2と、予め設定された閾値ΔTxとを比較する(ステップS17)。閾値ΔTxは、判定用時間の算出結果から障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを区別可能にするために予め設定された時間である。第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2の両方が閾値ΔTx以下の場合(ステップS17でYES)、判定部34は障害物が近距離障害物であると判定する(ステップS18)。第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2の少なくとも一方が閾値ΔTxよりも大きい場合(ステップS17でNO)、判定部34は障害物が遠距離障害物であると判定する(ステップS19)。
なお、障害物検出装置20は、キースイッチ16によりフォークリフト10が停止状態にされるまで図5に示すフローを繰り返し行う。すなわち、ステップS12において障害物が無いことを検出した場合、ステップS18において障害物が近距離障害物であると判定した場合、又はステップS19において障害物が遠距離障害物であると判定した場合には、第1送信間隔Taで超音波センサ21から超音波を送信する。
以下、具体的な障害物の検出例について、例1-1,1-2を用いて詳述する。なお、例1-1,1-2では、障害物の検出が行われている間、フォークリフト10は走行動作せず、停止しているものとする。また、閾値ΔTxは、1msに設定されている。
例1-1では、図6(a)に示すように、時刻0sにおいてフォークリフト10の後方に存在しなかった障害物X11が時刻20msにおいてフォークリフト10の後方に出現する場合について考える。障害物X11は、検出対象範囲A内である超音波センサ21の後方1.02mに存在する近距離障害物である。なお、障害物X11の形状を簡略化して図示している。また、障害物X11は、時刻20msにおいて出現した後、移動しないものとする。
図6(b)に示すように、超音波センサ21は、第1送信間隔Taで超音波を送信する(ステップS10)。超音波センサ21から第1超音波S1が送信される時刻を0sとする。例1-1では、時刻0sには検出対象範囲A内に障害物X11は存在しないため、第1超音波S1は障害物X11に当たることなく減衰する。よって、超音波センサ21は、時刻0sから20ms経過するまでの間、反射波を受信しない。超音波センサ21は、第1送信間隔Taに従って、第1超音波S1の送信が行われた時刻0sから20ms後の時刻20msにおいて第2超音波S2を送信する。時刻20msでは検出対象範囲A内に障害物X11が存在する。このため、第2超音波S2は障害物X11に当たることにより反射する。超音波センサ21は、第2超音波S2の反射波R2を受信する(ステップS11でYES)。障害物X11は超音波センサ21の後方1.02mに存在するため、第2超音波S2の送信から反射波R2の受信までに要する時間は6msである。よって、超音波センサ21が反射波R2を受信する時刻は、第2超音波S2の送信が行われた時刻20msから6ms後の時刻26msである。検出部32は、フォークリフト10の後方における検出可能範囲B内に障害物X11があることを検出する(ステップS13)。反射波R2は、検出用反射波であり、第2超音波S2は、反射波R2の受信直前に送信された超音波である。
例1-2では、図7(a)に示すように、時刻0sにおいてフォークリフト10の後方に障害物X12が存在する場合について考える。障害物X12は、検出対象範囲A外かつ検出可能範囲B内である超音波センサ21の後方4.41mに存在する遠距離障害物である。なお、障害物X12の形状を簡略化して図示している。また、障害物X12は、障害物検出装置20による障害物の検出時、移動しないものとする。
図7(b)に示すように、超音波センサ21は、第1送信間隔Taで超音波を送信する(ステップS10)。超音波センサ21から第1超音波S1が送信される時刻を0sとする。例1-2では、時刻0sにおいて検出可能範囲B内に障害物X12が存在する。このため、第1超音波S1は、障害物X12に当たることにより反射する。超音波センサ21は、第1超音波S1の反射波R10を受信する(ステップS11でYES)。障害物X12は超音波センサ21の後方4.41mに存在するため、第1超音波S1の送信から反射波R10の受信までに要する時間は26msである。よって、超音波センサ21が反射波R10を受信する時刻は、第1超音波S1の送信が行われた時刻0sから26ms後の時刻26msである。超音波センサ21は、時刻0sから20ms経過するまでの間に反射波を受信しない。超音波センサ21は、第1送信間隔Taに従って、第1超音波S1の送信が行われた時刻0sから20ms後の時刻20msにおいて第2超音波S2を送信する。検出部32は、フォークリフト10の後方における検出可能範囲B内に障害物X12があることを検出する(ステップS13)。反射波R10は、検出用反射波であり、第2超音波S2は、反射波R10の受信直前に送信された超音波である。
例1-1,1-2において、測定部33は、第1検出時間Tcを測定する。第1検出時間Tcは、第2超音波S2の送信から反射波R2,R10の受信に要する時間であり、6msである。測定部33は、測定した第1検出時間Tc:6msを送信指令部31及び判定部34に出力する。送信指令部31は、第2送信間隔Tbを設定する。第1送信間隔Taは20msであり、第1検出時間Tcは6msである。よって、第2送信間隔Tbは、20msと異なり、かつ26msと異なるように設定される。例1-1,1-2において、第2送信間隔Tbは、例えば、22msに設定される。
超音波センサ21は、第2送信間隔Tb:22msで超音波を2回送信する(ステップS14)。すなわち、超音波センサ21は、第2超音波S2の送信が行われた時刻20msから22ms後の時刻42msにおいて第3超音波S3を送信する。また、超音波センサ21は、第3超音波S3の送信が行われた時刻42msから22ms後の時刻64msにおいて第4超音波S4を送信する。
例1-1では、第3超音波S3は障害物X11に当たって反射する。超音波センサ21は、第3超音波S3の反射波R3を受信し、検出部32は、フォークリフト10の後方に障害物X11があることを再度検出する。このとき、第3超音波S3の送信から反射波R3の受信までに要する時間は6msである。よって、図6(b)に示すように、超音波センサ21は、第3超音波S3の送信を行った時刻42msから6ms後の時刻48msにおいて反射波R3を受信する。反射波R3は、第1判定用反射波であり、第3超音波S3は、反射波R3の受信直前に送信された超音波である。
第4超音波S4は障害物X11に当たって反射する。超音波センサ21は、第4超音波S4の反射波R4を受信し、検出部32は、フォークリフト10の後方に障害物X11があることを再度検出する。このとき、第4超音波S4の送信から反射波R4の受信までに要する時間は6msである。よって、図6(b)に示すように、超音波センサ21は、第4超音波S4の送信を行った時刻64msから6ms後の時刻70msにおいて反射波R4を受信する。反射波R4は、第2判定用反射波であり、第4超音波S4は、反射波R4の受信直前に送信された超音波である。
測定部33は、第2検出時間Td及び第3検出時間Teを測定し、測定した第2検出時間Td及び第3検出時間Teを判定部34に出力する。第2検出時間Tdは、第3超音波S3の送信から反射波R3の受信に要する時間であり、6msである。また、第3検出時間Teは、第4超音波S4の送信から反射波R4の受信に要する時間であり、6msである。判定部34は、第1~第3受信時間T1~T3を取得する(ステップS15)。判定部34は、測定部33から入力された第1検出時間Tc:6msを第1受信時間T1として取得する。判定部34は、測定部33から入力された第2検出時間Td:6msを第2受信時間T2として取得する。判定部34は、測定部33から入力された第3検出時間Te:6msを第3受信時間T3として取得する。
例1-2では、第2超音波S2は障害物X12に当たって反射する。超音波センサ21は、第2超音波S2の反射波R20を受信し、検出部32は、フォークリフト10の後方に障害物X12があることを再度検出する。このとき、第2超音波S2の送信から反射波R20の受信までに要する時間は26msである。よって、図7(b)に示すように、超音波センサ21は、第2超音波S2の送信を行った時刻20msから26ms後の時刻46msにおいて反射波R20を受信する。反射波R20は、第1判定用反射波であり、第3超音波S3は、反射波R20の受信直前に送信された超音波である。
第3超音波S3は障害物X12に当たって反射する。超音波センサ21は、第3超音波S3の反射波R30を受信し、検出部32は、フォークリフト10の後方に障害物X12があることを再度検出する。このとき、第3超音波S3の送信から反射波R30の受信までに要する時間は26msである。よって、図7(b)に示すように、超音波センサ21は、第3超音波S3の送信を行った時刻42msから26ms後の時刻68msにおいて反射波R30を受信する。反射波R30は、第2判定用反射波であり、第4超音波S4は、反射波R30の受信直前に送信された超音波である。
測定部33は、第2検出時間Td及び第3検出時間Teを測定し、測定した第2検出時間Td及び第3検出時間Teを判定部34に出力する。第2検出時間Tdは、第3超音波S3の送信から反射波R20の受信に要する時間であり、4msである。また、第3検出時間Teは、第4超音波S4の送信から反射波R30の受信に要する時間であり、4msである。判定部34は、第1~第3受信時間T1~T3を取得する(ステップS15)。判定部34は、測定部33から入力された第1検出時間Tc:6msを第1受信時間T1として取得する。判定部34は、測定部33から入力された第2検出時間Td:4msを第2受信時間T2として取得する。判定部34は、測定部33から入力された第3検出時間Te:4msを第3受信時間T3として取得する。
例1-1,1-2において、判定部34は、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2を算出する(ステップS16)。例1-1では、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2はそれぞれ0msとなる。例1-2では、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2はそれぞれ2msとなる。判定部34は、算出した第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2と予め設定された閾値ΔTxとを比較する(ステップS17)。
例1-1では、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2の両方が閾値ΔTx以下である(ステップS17でYES)ため、判定部34は、検出した障害物X11を近距離障害物であると判定する(ステップS18)。一方、例1-2では、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2の両方が閾値ΔTxより大きい(ステップS17でNO)ため、判定部34は、検出した障害物X12を遠距離障害物であると判定する(ステップS19)。
第1実施形態の作用について説明する。
超音波センサ21が受信する反射波としては、例1-1のように反射波の受信直前に送信された超音波が近距離障害物によって反射したものである場合と、例1-2のように反射波の受信直前に送信された超音波よりも前に送信された超音波が遠距離障害物によって反射したものである場合とが考えられる。
例1-1の場合、反射波の受信のタイミングは、反射波の受信直前に行われる超音波の送信のタイミングによって決まる。このため、超音波の送信間隔を第1送信間隔Taと第2送信間隔Tbとで異ならせたとしても、第1受信時間T1と第2受信時間T2とはほぼ同じになり、第1受信時間T1と第3受信時間T3とはほぼ同じになる。よって、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2は閾値ΔTx以下となる。
例1-2の場合、反射波の受信のタイミングは、反射波の受信よりも2回前に行われる超音波の送信のタイミングによって決まる。このため、超音波の送信間隔を第1送信間隔Taと第2送信間隔Tbとで異ならせると、第1受信時間T1と第2受信時間T2とは異なり、第1受信時間T1と第3受信時間T3とは異なる。よって、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2は閾値ΔTxよりも大きくなる。
このように、障害物が近距離障害物であるときの第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2は、障害物が遠距離障害物であるときの第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2と異なる。よって、第1判定用時間ΔT1と閾値ΔTxとの比較結果、及び第2判定用時間ΔT2と閾値ΔTxとの比較結果から、検出した障害物が近距離障害物であるか近距離障害物であるかを判定できる。
第1実施形態の効果について説明する。
(1-1)超音波センサ21が受信する反射波としては、反射波の受信直前に送信された超音波が近距離障害物によって反射したものである場合と、反射波の受信直前に送信された超音波よりも前に送信された超音波が遠距離障害物によって反射したものである場合とが考えられる。前者の場合、反射波を受信するタイミングは、反射波の受信直前に行われる超音波の送信のタイミングによって決まり、後者の場合、反射波を受信するタイミングは、反射波の受信直前の超音波の送信よりも前に行われる超音波の送信のタイミングによって決まる。
障害物検出装置20は、障害物の有無を検出し、障害物を検出した場合には検出した障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定する。障害物検出装置20が障害物の有無を検出するとき、送信指令部31は、第1送信間隔Taで超音波センサ21に超音波を送信させる。障害物検出装置20が検出した障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定するとき、送信指令部31は、第1送信間隔Taとは異なる第2送信間隔Tbで超音波センサ21に超音波を送信させる。超音波の送信間隔を第1送信間隔Taと第2送信間隔Tbとで異ならせると、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2は、近距離障害物によって反射した反射波である場合と遠距離障害物によって反射した反射波である場合とで異なる。よって、障害物検出装置20の判定部34は、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2と閾値ΔTxとの比較結果に基づいて、検出した障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定できる。
(第2実施形態)
以下、障害物検出装置及び障害物検出方法を具体化した第2実施形態を図8及び図9にしたがって説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については説明を省略する。
図8(a)及び図9(a)に示すように、障害物検出装置20は、2つの超音波センサ21を備える。2つの超音波センサ21は、カウンタウェイト13に対し左右方向に並べて取り付けられている。各超音波センサ21は、車体11の後方に超音波を送信する。各超音波センサ21には、送信指令部31及び検出部32が接続されている。送信指令部31は、超音波の送信信号を各超音波センサ21に送信し、各超音波センサ21は、送信指令部31から送信信号が入力されると超音波を送信する。各超音波センサ21は、反射波を受信すると受信信号を検出部32に送信し、検出部32は、各超音波センサ21から送信信号が入力されることにより障害物を検出する。
2つの超音波センサ21のうちの一方を第1超音波センサ21aとし、他方を第2超音波センサ21bとする。送信指令部31は、第1超音波センサ21a及び第2超音波センサ21bに交互に超音波を送信させる。第1超音波センサ21aは、第1超音波センサ21aが送信した超音波の反射波だけでなく、第2超音波センサ21bが送信した超音波の反射波も受信可能である。同様に、第2超音波センサ21bは、第2超音波センサ21bが送信した超音波の反射波だけでなく、第1超音波センサ21aが送信した超音波の反射波も受信可能である。よって、第2実施形態では、超音波を送信した超音波センサ21と反射波を受信する超音波センサ21とが同一の場合もあれば異なる場合もある。
第2実施形態では、第1実施形態と同様、超音波センサ21からフォークリフト10の後方3.4m以内の範囲を検出対象範囲Aとしている。また、検出対象範囲A内にある障害物を検出可能としつつ、障害物を早期に検出するために、第1送信間隔Taを20msに設定している。よって、障害物検出装置20が障害物の有無を検出するとき、送信指令部31は、20ms毎に送信信号を第1超音波センサ21a及び第2超音波センサ21bに交互に出力する。つまり、第1超音波センサ21aが超音波を送信した20ms後に第2超音波センサ21bは超音波を送信し、第2超音波センサ21bが超音波を送信した20ms後に第1超音波センサ21aは超音波を送信する。第2実施形態では、第2送信間隔Tbは、第1超音波センサ21aが超音波を送信してから第2超音波センサ21bが超音波を送信するまでの間隔を指す。
次に、具体的な障害物の検出例について、例2-1,2-2を用いて説明する。なお、例2-1,2-2では、障害物の検出が行われている間、フォークリフト10は走行動作せず、停止しているものとする。また、閾値ΔTxは、1msに設定されている。
例2-1では、図8(a)に示すように、時刻0sにおいてフォークリフト10の後方に存在しなかった障害物X21が時刻20msにおいてフォークリフト10の後方に出現する場合について考える。障害物X21は、第2超音波センサ21bの検出対象範囲A内である第2超音波センサ21bの後方1.02mに存在する近距離障害物である。なお、障害物X21の形状を簡略化して図示している。また、障害物X21は、時刻20msにおいて出現した後、移動しないものとする。
図8(b)に示すように、第1超音波センサ21a及び第2超音波センサ21bは、第1送信間隔Taで超音波を送信する(ステップS10)。第1超音波センサ21aから第1超音波S1が送信される時刻を0sとする。例2-1では、時刻0sには第1超音波センサ21aの検出対象範囲A内に障害物X21は存在しないため、第1超音波S1は障害物X21に当たることなく減衰する。よって、第1超音波センサ21a及び第2超音波センサ21bは、時刻0sから20ms経過するまでの間、反射波を受信しない。第2超音波センサ21bは、第1送信間隔Taに従って、第1超音波S1の送信が行われた時刻0sから20ms後の時刻20msにおいて第2超音波S2を送信する。時刻20msでは、第2超音波センサ21bの検出対象範囲A内に障害物X21が存在する。このため、第2超音波S2は障害物X21に当たることにより第2超音波センサ21bに向けて反射する。第2超音波センサ21bは、第2超音波S2の反射波R2を受信する(ステップS11でYES)。このとき、第2超音波S2の送信から反射波R2の受信までに要する時間は6msである。よって、第2超音波センサ21bが反射波R2を受信する時刻は、第2超音波S2の送信が行われた時刻20msから6ms後の時刻26msである。検出部32は、フォークリフト10の後方における検出可能範囲B内に障害物X21があることを検出する(ステップS13)。反射波R2は、検出用反射波であり、第2超音波S2は、反射波R2の受信直前に送信された超音波である。
例2-2では、図9(a)に示すように、時刻0sにおいてフォークリフト10の後方に障害物X22が存在する場合について考える。障害物X22は、第1超音波センサ21aの検出対象範囲A外かつ検出可能範囲B内であって、第1超音波センサ21aの後方4.41mに存在する遠距離障害物である。なお、障害物X22の形状を簡略化して図示している。また、障害物X22は、障害物検出装置20による障害物の検出時、移動しないものとする。
図9(b)に示すように、第1超音波センサ21a及び第2超音波センサ21bは、第1送信間隔Taで超音波を送信する(ステップS10)。第1超音波センサ21aから第1超音波S1が送信される時刻を0sとする。例2-2では、時刻0sにおいて第1超音波センサ21aの検出可能範囲B内に障害物X22が存在する。このため、第1超音波S1は、障害物X22に当たることにより第2超音波センサ21bに向けて反射する。第2超音波センサ21bは、第1超音波S1の反射波R10を受信する。このとき、第1超音波S1の送信から反射波R10の受信までに要する時間は26msである(ステップS11でYES)。よって、第2超音波センサ21bが反射波R10を受信する時刻は、第1超音波S1の送信が行われた時刻0sから26ms後の時刻26msである。第1超音波センサ21a及び第2超音波センサ21bは、時刻0sから20ms経過するまでの間に反射波を受信しない。第2超音波センサ21bは、第1送信間隔Taに従って、第1超音波S1の送信が行われた時刻0sから20ms後の時刻20msにおいて第2超音波S2を送信する。なお、第2超音波センサ21bの検出対象範囲A内に障害物X22は存在しないため、第2超音波S2は障害物X22に当たることなく減衰する。検出部32は、フォークリフト10の後方に障害物X22があることを検出する(ステップS13)。反射波R10は、検出用反射波であり、第2超音波S2は、反射波R10の受信直前に送信された超音波である。
例2-1,2-2において、測定部33は、第1検出時間Tcを測定する。第1検出時間Tcは、第2超音波S2の送信から反射波R2,R10の受信に要する時間であり、6msである。測定部33は、測定した第1検出時間Tc:6msを送信指令部31及び判定部34に出力する。送信指令部31は、第2送信間隔Tbを設定する。第2送信間隔Tbは、第1送信間隔Taと異なり、かつ第1送信間隔Taと第1検出時間Tcとの和であるTa+Tcと異なるように設定される。例2-1,2-2において、第2送信間隔Tbは、例えば、22msに設定される。
第1超音波センサ21aは、第1送信間隔Taに従って、第2超音波S2の送信が行われた時刻20msから20ms後の時刻40msにおいて第3超音波S3を送信する。第2超音波センサ21bは、第2送信間隔Tbに従って、第3超音波S3の送信が行われた時刻40msから22ms後の時刻62msにおいて第4超音波S4を送信する。第1超音波センサ21aは、第1送信間隔Taに従って、第4超音波S4の送信が行われた時刻62msから20ms後の時刻82msにおいて第5超音波S5を送信する。第2超音波センサ21bは、第2送信間隔Tbに従って、第5超音波S5の送信が行われた時刻82msから22ms後の時刻104msにおいて第6超音波S6を送信する。つまり、第2超音波センサ21bは、第2送信間隔Tb:22msで超音波を2回送信する(ステップS14)。
例2-1では、第4超音波S4は、障害物X21に当たることにより第2超音波センサ21bに向けて反射する。第2超音波センサ21bは、第4超音波S4の反射波R4を受信し、検出部32は、フォークリフト10の後方に障害物X21があることを再度検出する。このとき、第4超音波S4の送信から反射波R4の受信までに要する時間は6msである。なお、第1超音波センサ21aの検出対象範囲A内には障害物X21が存在しないため、第3超音波S3は障害物X21に当たることなく減衰する。よって、図8(b)に示すように、第2超音波センサ21bは、第4超音波S4の送信を行った時刻62msから6ms後の時刻68msにおいて第4超音波S4の反射波R4を受信する。反射波R4は、第1判定用反射波であり、第4超音波S4は、反射波R4の受信直前に送信された超音波である。
第6超音波S6は、障害物X21に当たることにより第2超音波センサ21bに向けて反射する。第2超音波センサ21bは、第6超音波S6の反射波R6を受信し、検出部32は、フォークリフト10の後方に障害物があることを再度検出する。このとき、第6超音波S6の送信から反射波R6の受信までに要する時間は6msである。なお、第5超音波S5は障害物X21に当たることなく減衰する。よって、図8(b)に示すように、第2超音波センサ21bは、第6超音波S6の送信を行った時刻104msから6ms後の時刻110msにおいて第6超音波S6の反射波R6を受信する。反射波R6は、第2判定用反射波であり、第4超音波S4は、反射波R4の受信直前に送信された超音波である。
測定部33は、第2検出時間Td及び第3検出時間Teを測定し、測定した第2検出時間Td及び第3検出時間Teを判定部34に出力する。第2検出時間Tdは、第4超音波S4の送信から反射波R4の受信に要する時間であり、6msである。また、第3検出時間Teは、第6超音波S6の送信から反射波R6の受信に要する時間であり、6msである。判定部34は、第1~第3受信時間T1~T3を取得する(ステップS15)。判定部34は、測定部33から入力された第1検出時間Tc:6msを第1受信時間T1として取得する。判定部34は、測定部33から入力された第2検出時間Td:6msを第2受信時間T2として取得する。判定部34は、測定部33から入力された第3検出時間Te:6msを第3受信時間T3として取得する。
例2-2では、第3超音波S3は、障害物X22に当たることにより第2超音波センサ21bに向けて反射する。第2超音波センサ21bは、第3超音波S3の反射波R30を受信し、検出部32は、フォークリフト10の後方に障害物X22があることを再度検出する。このとき、第3超音波S3の送信から反射波R30の受信までに要する時間は26msである。なお、第2超音波センサ21bの検出対象範囲A内に障害物X22は存在しないため、第4超音波S4は障害物X22に当たることなく減衰する。よって、図9(b)に示すように、第2超音波センサ21bは、第3超音波S3の送信を行った時刻40msから26ms後の時刻66msにおいて第3超音波S3の反射波R30を受信する。反射波R30は、第1判定用反射波であり、第4超音波S4は、反射波R30の受信直前に送信された超音波である。
第5超音波S5は、障害物X22に当たることにより第2超音波センサ21bに向けて反射する。第2超音波センサ21bは、第5超音波S5の反射波R50を受信し、検出部32は、フォークリフト10の後方に障害物X22があることを再度検出する。このとき、第5超音波S5の送信から反射波R50の受信までに要する時間は26msである。よって、図9(b)に示すように、第2超音波センサ21bは、第5超音波S5の送信を行った時刻82msから26ms後の時刻108msにおいて第5超音波S5の反射波R50を受信する。反射波R50は、第2判定用反射波であり、第6超音波S6は、反射波R50の受信直前に送信された超音波である。
測定部33は、第2検出時間Td及び第3検出時間Teを測定し、測定した第2検出時間Td及び第3検出時間Teを判定部34に出力する。第2検出時間Tdは、第4超音波S4の送信から反射波R30の受信に要する時間であり、4msである。また、第3検出時間Teは、第6超音波S6の送信から反射波R50の受信に要する時間であり、4msである。判定部34は、第1~第3受信時間T1~T3を取得する(ステップS15)。判定部34は、測定部33から入力された第1検出時間Tc:6msを第1受信時間T1として取得する。判定部34は、測定部33から入力された第2検出時間Td:4msを第2受信時間T2として取得する。判定部34は、測定部33から入力された第3検出時間Te:4msを第3受信時間T3として取得する。
例2-1,2-2において、判定部34は、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2を算出する(ステップS16)。例1-1では、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2はそれぞれ0msとなる。例1-2では、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2はそれぞれ2msとなる。判定部34は、算出した第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2と予め設定された閾値ΔTxとを比較する(ステップS17)。
例2-1では、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2の両方が閾値ΔTx以下である(ステップS17でYES)ため、判定部34は、検出した障害物X11を近距離障害物であると判定する(ステップS18)。一方、例2-2では、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2の両方が閾値ΔTxより大きい(ステップS17でNO)ため、判定部34は、検出した障害物X12を遠距離障害物であると判定する(ステップS19)。
第2実施形態の作用について説明する。
第2超音波センサ21bが受信する反射波としては、例2-1のように反射波の受信直前に送信された超音波が近距離障害物によって反射したものである場合と、例2-2のように反射波の受信直前に送信された超音波よりも前に送信された超音波が遠距離障害物によって反射したものである場合とが考えられる。
例2-1の場合、反射波の受信のタイミングは、反射波の受信直前に行われる超音波の送信のタイミングによって決まる。このため、超音波の送信間隔を第1送信間隔Taと第2送信間隔Tbとで異ならせたとしても、第1受信時間T1と第2受信時間T2とはほぼ同じになり、第1受信時間T1と第3受信時間T3とはほぼ同じになる。よって、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2は閾値ΔTx以下になる。
例2-2の場合、反射波の受信のタイミングは、反射波の受信よりも2回前に行われる超音波の送信のタイミングによって決まる。このため、超音波の送信間隔を第1送信間隔Taと第2送信間隔Tbとで異ならせると、第1受信時間T1と第2受信時間T2とは異なり、第1受信時間T1と第3受信時間T3とは異なる。つまり、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2は閾値ΔTxよりも大きくなる。
このように、障害物が近距離障害物であるときの第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2は、障害物が遠距離障害物であるときの第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2と異なる。よって、第1判定用時間ΔT1と閾値ΔTxとの比較結果、及び第2判定用時間ΔT2と閾値ΔTxとの比較結果から、検出した障害物が近距離障害物であるか近距離障害物であるかを判定できる。
第2実施形態の効果について説明する。
(2-1)第1超音波センサ21aや第2超音波センサ21bが受信する反射波としては、反射波の受信直前に送信された超音波が近距離障害物によって反射したものである場合と、反射波の受信直前に送信された超音波よりも前に送信された超音波が遠距離障害物によって反射したものである場合とが考えられる。前者の場合、反射波を受信するタイミングは、反射波の受信直前に行われる超音波の送信のタイミングによって決まり、後者の場合、反射波を受信するタイミングは、反射波の受信直前の超音波の送信よりも前に行われる超音波の送信のタイミングによって決まる。
障害物検出装置20は、障害物の有無を検出し、障害物を検出した場合には検出した障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定する。障害物検出装置20が障害物の有無を検出するとき、送信指令部31は、第1送信間隔Taで第1超音波センサ21a及び第2超音波センサ21bに超音波を送信させる。障害物検出装置20が検出した障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定するとき、送信指令部31は、第1送信間隔Taとは異なる第2送信間隔Tbで第2超音波センサ21bに超音波を送信させる。超音波の送信間隔を第1送信間隔Taと第2送信間隔Tbとで異ならせると、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2は、近距離障害物によって反射した反射波である場合と遠距離障害物によって反射した反射波である場合とで異なる。よって、障害物検出装置20の判定部34は、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2と閾値ΔTxとの比較結果に基づいて、検出した障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定できる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 障害物検出装置20が備える超音波センサ21の数は、1又は2に限定されず、3以上でもよい。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、超音波センサ21は、カウンタウェイト13に形成された穴に超音波センサ21を挿入することでカウンタウェイト13に取り付けられていてもよいし、ブラケット等を介してカウンタウェイト13にネジ留めによって取り付けられていてもよい。
○ 第2実施形態において、第1超音波センサ21a及び第2超音波センサ21bが並べられる方向は左右方向に限定されない。第1超音波センサ21a及び第2超音波センサ21bは、例えば、上下方向に並べられていてもよい。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、障害物検出装置20は、フォークリフト10の前方や、フォークリフト10の側方に存在する障害物を検出するものでもよい。この場合、障害物を検出したい方向に超音波が送信されるように超音波センサをフォークリフト10に取り付ければよい。なお、障害物検出装置20としては、前方、後方、及び側方の何れかの方向の障害物を検出するものであってもよいし、複数の方向の障害物を検出するものであってもよい。
○ 第1実施形態において、第2送信間隔Tbは第1送信間隔Taよりも短く設定されてもよい。以下、第2送信間隔Tbが18msに設定された場合について、第1実施形態の例1-1,1-2を用いて説明する。
図10(a)に示すように、例1-1では、超音波センサ21は、第2超音波S2を送信した時刻20msから18ms後の時刻38msにおいて第3超音波S3を送信する。超音波センサ21は、第3超音波S3を送信した時刻38msから6ms後の時刻44msにおいて第3超音波S3の反射波R3を受信する。さらに、超音波センサ21は、第3超音波S3を送信した時刻38msから18ms後の時刻56msにおいて第4超音波S4を送信する。超音波センサ21は、第4超音波S4を送信した時刻56msから6ms後の時刻62msにおいて第4超音波S4の反射波R4を受信する。よって、第1~第3受信時間T1~T3はそれぞれ6msであり、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2はそれぞれ0msである。
図10(b)に示すように、例1-2では、超音波センサ21は、第2超音波S2を送信した時刻20msから18ms後の時刻38msにおいて第3超音波S3を送信する。超音波センサ21は、第2超音波S2を送信した時刻20msから26ms後の時刻46msにおいて第2超音波S2の反射波R20を受信する。さらに、超音波センサ21は、第3超音波S3を送信した時刻38msから18ms後の時刻56msにおいて第4超音波S4を送信する。超音波センサ21は、第3超音波S3を送信した時刻38msから26ms後の時刻64msにおいて第3超音波S3の反射波R30を受信する。よって、第1受信時間T1は6msであり、第2受信時間T2及び第3受信時間T3はそれぞれ8msである。また、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2はそれぞれ2msである。
このように、障害物X11が近距離障害物であるときの第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2は、障害物X12が遠距離障害物であるときの第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2と異なる。よって、第1実施形態において説明したように、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2と閾値ΔTxとの比較結果に基づいて、障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定できる。
○ 第2実施形態において、第2送信間隔Tbは第1送信間隔Taよりも短く設定されてもよい。以下、第2送信間隔Tbが18msに設定された場合について、第2実施形態の例2-1,2-2を用いて説明する。
図11(a)に示すように、例2-1では、第2超音波センサ21bは、第2送信間隔Tbに従って、第3超音波S3が送信された時刻40msから18ms後の時刻58msにおいて第4超音波S4を送信する。第2超音波センサ21bは、第4超音波S4が送信された時刻58msから6ms後の時刻64msにおいて、第4超音波S4の反射波R4を受信する。第1超音波センサ21aは、第1送信間隔Taに従って、第4超音波S4が送信された時刻58msから20ms後の時刻78msにおいて第5超音波S5を送信する。第2超音波センサ21bは、第2送信間隔Tbに従って、第5超音波S5が送信された時刻78msから18ms後の時刻96msにおいて第6超音波S6を送信する。第2超音波センサ21bは、第6超音波S6が送信された時刻96msから6ms後の時刻102msにおいて、第6超音波S6の反射波R6を受信する。よって、第1~第3受信時間T1~T3はそれぞれ6msであり、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2はそれぞれ0msである。
図11(b)に示すように、例2-2では、第2超音波センサ21bは、第2送信間隔Tbに従って、第3超音波S3が送信された時刻40msから18ms後の時刻58msにおいて第4超音波S4を送信する。第2超音波センサ21bは、第3超音波S3が送信された時刻40msから26ms後の時刻66msにおいて、第3超音波S3の反射波R30を受信する。第1超音波センサ21aは、第1送信間隔Taに従って、第4超音波S4を送信した時刻58msから20ms後の時刻78msにおいて第5超音波S5を送信する。第2超音波センサ21bは、第2送信間隔Tbに従って、第5超音波S5が送信された時刻78msから18ms後の時刻96msにおいて第6超音波S6を送信する。第2超音波センサ21bは、第5超音波S5が送信された時刻78msから26ms後の時刻104msにおいて、第6超音波S6の反射波R50を受信する。よって、第1受信時間T1は6msであり、第2受信時間T2及び第3受信時間T3はそれぞれ8msである。第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2はそれぞれ2msである。
このように、障害物X21が近距離障害物であるときの第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2は、障害物X22が遠距離障害物であるときの第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2と異なる。よって、第2実施形態において説明したように、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2と閾値ΔTxとの比較結果に基づいて、障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定できる。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、第1~第3受信時間T1~T3の定義を適宜変更してもよい。例えば、第1受信時間T1は、第1送信間隔Taと第1検出時間Tcとの和であるTa+Tcであってもよい。この場合、第2送信間隔Tbと第2検出時間Tdとの和であるTb+Tdを第2受信時間T2とし、第2送信間隔Tbと第3検出時間Teとの和であるTb+Teを第3受信時間T3とする。この場合、判定部34は、ステップS19でYESの場合に障害物を遠距離障害物と判定し(ステップS21)、ステップS19でNOの場合に障害物を近距離障害物と判定する(ステップS20)とする。
第1実施形態及び第2実施形態では、第1受信時間T1を決定するパラメータは、第1検出時間Tcの1つであるのに対し、上記の例では、第1受信時間T1を決定するパラメータは、第1送信間隔Taと第1検出時間Tcの2つである。このため、第1実施形態及び第2実施形態の第1受信時間T1の誤差による影響は、上記の例の第1受信時間T1の誤差による影響よりも相対的に小さくなる。第2受信時間T2及び第3受信時間T3の誤差による影響についても同様に、上記の例の第2受信時間T2及び第3受信時間T3の誤差による影響よりも相対的に小さくなる。よって、第1判定用時間ΔT1及び第2判定用時間ΔT2の誤差も小さくなる。その結果、閾値ΔTxをより小さい値に設定でき、障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかをより正確に判定できる。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、測定部33を省略し、判定部34が第1~第3検出時間Ta~Tcを測定するようにしてもよい。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、超音波センサ21による第2送信間隔Tbでの超音波の送信を1回だけ行ってもよい。判定部34は、第1判定用時間ΔT1と閾値ΔTxとを比較することによって、障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定する。この場合、判定用時間を短縮できる。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、超音波センサ21による第2送信間隔Tbでの超音波の送信を3回以上行ってもよい。判定部34は、3つ以上の判定用時間と閾値ΔTxとを比較することによって、障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定してもよい。この場合、判定精度が高くなる。また、例えば、4つの判定用時間と閾値ΔTxとの比較結果に基づいて、障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかを判定するとき、全ての判定用時間が閾値ΔTx以下である場合に近距離障害物であると判定するようにしてもよいし、3つの判定用時間が閾値ΔTx以下である場合に近距離障害物であると判定するようにしてもよい。
○ 第1実施形態のように、超音波センサ21による第2送信間隔Tbでの超音波の送信を複数回行う場合、第2送信間隔Tbは一定の間隔でなくてもよい。例えば、例1-1,1-2において、第2超音波S2の送信と第3超音波S3の送信との第2送信間隔Tbを22msとし、第3超音波S3の送信と第4超音波S4の送信との第2送信間隔Tbを18msとしてもよい。ただし、第2送信間隔Tbは、第1送信間隔Taとは異なるものとする。
○ 第2実施形態のように、第2超音波センサ21bによる第2送信間隔Tbでの超音波の送信を複数回行う場合、第2送信間隔Tbは一定の間隔でなくてもよい。例えば、例2-1,2-2において、第3超音波S3の送信と第4超音波S4の送信との第2送信間隔Tbを22msとし、第5超音波S5の送信と第6超音波S6の送信との第2送信間隔Tbを18msとしてもよい。ただし、第2送信間隔Tbは、第1送信間隔Taとは異なるものとする。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、ステップS15において第1~第3受信時間T1~T3をまとめて取得したが、第1~第3受信時間T1~T3は個別のステップで取得されてもよい。例えば、検出部32が障害物を検出した直後に第1受信時間T1を取得してもよい。また、例えば、超音波センサ21が第1判定用反射波を受信した直後に第2受信時間T2を取得してもよい。さらに、例えば、超音波センサ21が第2判定用反射波を受信した直後に第3受信時間T3を取得してもよい。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、閾値ΔTxは、一定の値でなくてもよく、障害物の検出が行われる状況に応じて変更させてもよい。
障害物の検出が行われる状況の一例として、移動しない障害物に対してフォークリフト10が移動する状況が考えられる。障害物に対してフォークリフト10が近づく方向、すなわち後方に走行しながら障害物を検出する場合、障害物と超音波センサ21との距離は時間が経過するにつれて短くなる。このため、判定用反射波の受信時間は、検出用反射波の受信時間よりも短くなる。よって、判定用時間は、フォークリフト10及び障害物の両方が停止している場合よりも長くなる。逆に、障害物に対してフォークリフト10から離れる方向、すなわち前方に走行しながら障害物を検出する場合、障害物と超音波センサ21との距離は時間が経過するにつれて長くなる。このため、判定用反射波の受信時間は、検出用反射波の受信時間よりも長くなる。よって、判定用時間は、フォークリフト10及び障害物の両方が停止している場合よりも長くなる。
以上のことを踏まえ、閾値ΔTxは、例えば、フォークリフト10の速度に基づいて設定されてもよい。具体的には、障害物検出装置20は、フォークリフト10の車速センサからフォークリフト10の車速情報を取得し、取得したフォークリフト10の車速を用いて障害物と超音波センサ21との距離の変化量を算出し、算出した変化量に基づいて閾値ΔTxの値を増減させる。この場合、フォークリフト10の走行中であっても検出した障害物が近距離障害物であるか遠距離障害物であるかをより正確に判定できる。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、超音波センサ21は、送信用の圧電振動子と受信用の圧電振動子とを備える超音波センサであってもよい。この場合、超音波センサ21が超音波を送信している間も反射波を受信できる。よって、第2送信間隔Tbは、第1送信間隔Taと異なっていれば、第1送信間隔Taと第1検出時間Tcとの和であるTa+Tcと同じでもよい。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、検出対象範囲Aの具体的な数値は、例えば、障害物検出装置20が搭載される装置や、検出する障害物に応じて適宜変更してよい。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、検出可能範囲Bの具体的な数値は、例えば、超音波センサ21の仕様によって異なる。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、音速Vは、例えば、障害物の検出が行われる環境の温度や媒質によって補正されてもよい。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、第1送信間隔Ta及び第2送信間隔Tbの具体的な数値は、例えば、障害物の検出状況に応じて適宜変更してよい。
○ 第1実施形態及び第2実施形態において、制御ECU30は、メインコントローラ17と一体でもよい。
○ 第1実施形態及び第2実施形態の超音波センサ21において、受信信号を検出部32に送信するか否かを判定するための反射波の受信強度の閾値は可変であってもよい。
○ フォークリフト10は、自動で運転が行われるフォークリフトであってもよい。
○ 障害物検出装置20は、乗用車、トーイングトラクタ等の産業車両、自律移動するロボット等、障害物の検出を要する移動体であれば、どのような移動体に搭載されていてもよい。