JP7107142B2 - 液室部品及び記録ヘッド及び液滴吐出装置 - Google Patents
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Description
そこで、酸化シリコン膜と酸化ジルコニウム膜との界面の一部のみに、酸化シリコン膜に含まれる酸素以外の構成元素であるシリコンと酸化ジルコニウム膜に含まれる酸素以外の構成元素であるジルコニウムとを有すると共に、シリコンの占める割合が酸化シリコン膜よりも低くかつジルコニウムの占める割合が酸化ジルコニウム膜よりも低い層である変質層を設ける技術が知られている(例えば「特許文献1」参照)。
本発明は、上述した問題点を解決し、部品同士の密着性を確保しつつ、成膜後にも脆性が変化しない膜を有する液室部品、及びこれを備えた記録ヘッド、及びこれを備えた液滴吐出装置の提供を目的とする。
従来のスパッタ法により成膜された酸化膜14では、図4に示すように、酸化膜原子A(例えばシリコン)と酸化膜原子B(例えばジルコニウム)との深さ分布が一致しない構成となっている。これは、スパッタリングされた原子の勢いによって酸化膜原子Bが母材13または母材13表面に形成された酸化膜原子Aに数nm程度打ち込まれてしまうことを示している。この酸化膜原子Bが打ち込まれた領域では、母材13の結晶中に酸化膜14の金属材料がドープされ、母材13側に格子欠陥が生じることが知られており、この欠陥は衝撃が加わった際に部品が破壊される起点となり、本来の材料特性に比して脆性が高くなってしまう。
ここで酸化膜原子の打ち込み深さを数nmオーダで測定する方法としては、X線光電子分光法によって深さ方向の組成を分析する方法、断面を透過型電子顕微鏡(TEM)によって観察して結晶構造を直接観察する方法等が挙げられる。
また、貴金属を含む合金によって母材13を構成することにより、酸化膜14の抜けやピンホールが発生した際にも耐腐食性を高めることができる。通常、貴金属部品にスパッタを行うと特に脆性が大きく変化して破壊し易くなるが、本発明の酸化膜14を成膜することにより脆性の変化を防止することができる。
また、母材13をパラジウムニッケル合金(PdNi)とすることにより、部品材料に耐食性を持たせたまま貴金属の使用量を抑えることができコストダウンを図ることができると共に、電鋳法により容易に作製が可能となるため製造工程を容易化することができる。
液滴吐出装置としてのインクジェット記録装置15は、その装置本体内部に主走査方向に対して移動可能であり記録ヘッド9を搭載するキャリッジ16を有している。また装置本体内部には、記録ヘッド9にインクを供給するインクタンク17等で構成される液滴吐出ユニット18等が収納されている。装置本体の下部には、前方側から多数枚の被記録媒体である転写シート19を積載可能な給紙カセット(給紙トレイでもよい)20が抜き差し自在に装着されている。さらに装置本体には、転写シート19を手差しで給紙する際に開放される手差しトレイ21が配設されている。インクジェット記録装置15は、給紙カセット20または手差しトレイ21から給紙される転写シート19を取り込み、液滴吐出ユニット18によって所望の画像を記録した後、画像形成後の転写シート19を後面側に配設された排紙トレイ22に排出する。
またキャリッジ16には、各記録ヘッド9に各色インクを供給する各インクタンク17が交換可能に装着されている。各インクタンク17は、上方に大気と連通する大気口を、下方に各記録ヘッド9へインクを供給する供給口をそれぞれ有している。インクタンク17の内部にはインクが充填された多孔質体が設けられており、多孔質体の毛管力によって記録ヘッド9に供給されるインクを僅かな負圧に維持している。
また、上述の説明では液滴吐出ユニット18としてインクを吐出するものを示したが、本発明が適用可能な液体はインクには限られず、例えばパターニング用の液体レジストを吐出する装置に液滴吐出ユニット18を適用してもよい。さらには遺伝子分析試料を吐出する装置に液滴吐出ユニット18を適用してもよい。
9 記録ヘッド
13 母材
14 酸化膜
15 液滴吐出装置(インクジェット記録装置)
Claims (8)
- 少なくとも2種類以上の原子で構成される酸化膜が母材の表面に成膜された記録ヘッドの液室部品であって、
前記酸化膜と前記母材との境界面から前記母材の表面に至るまでの前記酸化膜に含まれる前記各原子の組成比率分布が互いにほぼ等しい液室部品。 - 請求項1記載の液室部品において、
前記酸化膜はシリコン及びジルコニウムの合金を有することを特徴とする液室部品。 - 請求項2記載の液室部品において、
前記母材が貴金属を含む合金であることを特徴とする液室部品。 - 請求項3記載の液室部品において、
前記母材がパラジウムとニッケルとの合金であることを特徴とする液室部品。 - 請求項1ないし4の何れか一つに記載の液室部品において、
振動板であることを特徴とする液室部品。 - 請求項1ないし5の何れか一つに記載の液室部品を有することを特徴とする記録ヘッド。
- 請求項1ないし5の何れか一つに記載の液室部品を有することを特徴とする液滴吐出装置。
- 請求項6記載の記録ヘッドを有することを特徴とする液滴吐出装置。
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